(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】端末装置、情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 19/24 20060101AFI20220524BHJP
G09B 9/00 20060101ALI20220524BHJP
A24F 40/65 20200101ALN20220524BHJP
A24F 40/60 20200101ALN20220524BHJP
【FI】
G09B19/24 Z
G09B9/00 Z
A24F40/65
A24F40/60
(21)【出願番号】P 2021504713
(86)(22)【出願日】2019-03-13
(86)【国際出願番号】 JP2019010319
(87)【国際公開番号】W WO2020183655
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000004569
【氏名又は名称】日本たばこ産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100147991
【氏名又は名称】鳥居 健一
(72)【発明者】
【氏名】芹田 和俊
(72)【発明者】
【氏名】千住 雅俊
【審査官】神谷 健一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/121979(WO,A1)
【文献】特開2009-271750(JP,A)
【文献】特開2007-310529(JP,A)
【文献】特開2007-310756(JP,A)
【文献】特開2014-199614(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00- 9/56
G09B 17/00-19/26
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す情報を含む吸引情報を送信し、前記吸引情報に基づいて生成されたバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を受信する通信部と、
受信された前記バーチャル空間情報により定義される前記バーチャル空間を出力部により出力させる制御部と、
を備え
、
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含み、前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含み、
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含む、端末装置。
【請求項2】
前記規制情報は、前記吸引装置の種類によって異なる、請求項
1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記規制情報は、香味成分が付与された気体の生成のために前記吸引装置が消費する内容物が蓄積された基材の種類によって異なる、請求項
1又は
2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記バーチャル空間において、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置に対応する前記バーチャル空間における位置に、吸引禁止を示す仮想オブジェクトが配置される、請求項
1~3のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置を示す情報を含む、請求項
1~
4のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項6】
ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す情報を含む吸引情報を送信し、前記吸引情報に基づいて生成されたバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を受信する通信部と、
受信された前記バーチャル空間情報により定義される前記バーチャル空間を出力部により出力させる制御部と、
を備え、
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含み、前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置を示す情報を含み、
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザに利益が与えられることを通知する情報を含む
、端末装置。
【請求項7】
前記バーチャル空間は、実空間に対応する空間が前記規制情報に応じて更新された空間である、請求項
1~
6のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項8】
前記バーチャル空間において、前記ユーザに対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタが実行可能な行動は、前記吸引情報により示される位置と前記規制情報との関係に応じて設定される、請求項
1~
7のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項9】
前記バーチャル空間において、前記ユーザに対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタは、前記吸引情報により示される位置と前記規制情報との関係に応じた外観で表示される、請求項
1~
8のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項10】
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが、前記ユーザ及び前記他のユーザの各々について得られた前記吸引情報により示される位置に対応する前記バーチャル空間における位置に配置される、請求項1~
9のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項11】
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが、前記ユーザ及び前記他のユーザの各々の現在位置に対応する前記バーチャル空間における位置に配置される、請求項1~
10のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項12】
前記通信部は、前記ユーザから入力された情報を送信し、
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタと前記他のユーザに対応する前記アバタとが、前記ユーザから入力された情報に対応するコミュニケーションをとる、請求項1~
11のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項13】
前記バーチャル空間は、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置ごとの混雑度を示す情報を含む、請求項1~
12のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項14】
ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す吸引情報を受信する通信部と、
受信された前記吸引情報に対応するバーチャル空間を生成する制御部と、
を備え、
前記通信部は、生成された前記バーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、前記バーチャル空間を前記ユーザに出力する端末装置に送信
し、
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含み、前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含み、
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含む、情報処理装置。
【請求項15】
前記規制情報は、前記吸引装置の種類によって異なる、請求項
14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記規制情報は、香味成分が付与された気体の生成のために前記吸引装置が消費する内容物が蓄積された基材の種類によって異なる、請求項
14又は
15に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記バーチャル空間において、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置に対応する前記バーチャル空間における位置に、吸引禁止を示す仮想オブジェクトが配置される、請求項
14~16のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置を示す情報を含む、請求項
14~
17のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項19】
ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す吸引情報を受信する通信部と、
受信された前記吸引情報に対応するバーチャル空間を生成する制御部と、
を備え、
前記通信部は、生成された前記バーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、前記バーチャル空間を前記ユーザに出力する端末装置に送信し、
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含み、前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置を示す情報を含み、
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザに利益が与えられることを通知する情報を含む
、情報処理装置。
【請求項20】
前記バーチャル空間は、実空間に対応する空間が前記規制情報に応じて更新された空間である、請求項
14~
19のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項21】
前記バーチャル空間において、前記ユーザに対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタが実行可能な行動は、前記吸引情報により示される位置と前記規制情報との関係に応じて設定される、請求項
14~
20のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項22】
前記バーチャル空間において、前記ユーザに対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタは、前記吸引情報により示される位置と前記規制情報との関係に応じた外観で表示される、請求項
14~
21のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項23】
前記制御部は、前記ユーザごとの前記吸引情報の履歴に基づいて前記規制情報を更新する、請求項
14~
22のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項24】
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが、前記ユーザ及び前記他のユーザの各々について得られた前記吸引情報により示される位置に対応する前記バーチャル空間における位置に配置される、請求項
14~
23のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項25】
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが、前記ユーザ及び前記他のユーザの各々の現在位置に対応する前記バーチャル空間における位置に配置される、請求項
14~
24のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項26】
前記通信部は、前記ユーザから入力された情報を受信し、
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタと前記他のユーザに対応する前記アバタとが、前記ユーザから入力された情報に対応するコミュニケーションをとる、請求項
14~
25のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項27】
前記制御部は、前記吸引情報に基づいて、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置ごとの混雑度を示す情報を生成し、
前記バーチャル空間は、前記混雑度を示す情報を含む、請求項
14~
26のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項28】
ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す情報を含む吸引情報を送信し、前記吸引情報に基づいて生成されたバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を受信することと、
受信された前記バーチャル空間情報により定義される前記バーチャル空間を出力部により出力させることと、
を含
み、
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含み、前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含み、
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含む、情報処理方法。
【請求項29】
ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す吸引情報を受信することと、
受信された前記吸引情報に対応するバーチャル空間を生成することと、
生成された前記バーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、前記バーチャル空間を前記ユーザに出力する端末装置に送信することと、
を含
み、
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含み、前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含み、
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含む、情報処理方法。
【請求項30】
コンピュータに、
ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す情報を含む吸引情報を送信し、前記吸引情報に基づいて生成されたバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を受信することと、
受信された前記バーチャル空間情報により定義される前記バーチャル空間を出力部により出力させることと、
を実行させるためのプログラム
であって、
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含み、前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含み、
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含む、プログラム。
【請求項31】
コンピュータに、
ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す吸引情報を受信することと、
受信された前記吸引情報に対応するバーチャル空間を生成することと、
生成された前記バーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、前記バーチャル空間を前記ユーザに出力する端末装置に送信することと、
を実行させるためのプログラム
であって、
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含み、前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含み、
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含む、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコやネブライザなど、ユーザに吸引される香味成分が付与された気体を生成する吸引装置が普及している。例えば、吸引装置には、エアロゾルを生成するためのエアロゾル源やエアロゾルに香味成分を付与するための香味源などの、香味成分が付与された気体の生成に寄与する基材が装着される。そして、基材に蓄積された内容物が、香味成分が付与された気体の生成の度に消費される。ユーザは、吸引装置により生成された、香味成分が付与された気体を吸引する(以下、パフとも称する)ことで、気体と共に香味を味わうことができる。
【0003】
吸引装置を用いた吸引体験の質を向上させるために、吸引装置の使用に連携した情報をユーザに提供することが検討されている。例えば、下記特許文献1では、非着火式の吸引装置に、着火された様子や副流煙の様子を示す仮想オブジェクトを重畳して表示することで、あたかも着火式タバコを吸引しているかのような感覚をユーザに与えるAR(Augmented Reality)技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1において提案された技術は、吸引装置により提供される吸引体験を、以前から存在していた着火式タバコにより提供される吸引体験に似せるものに過ぎなかった。つまり、上記特許文献1において提案された技術は、以前と同様の吸引体験を提供するものに過ぎず、ユーザに対し新たな吸引体験を提供しているとは言い難い。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ユーザに新たな吸引体験を提供することが可能な仕組みを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す情報を含む吸引情報を送信し、前記吸引情報に基づいて生成されたバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を受信する通信部と、受信された前記バーチャル空間情報により定義される前記バーチャル空間を出力部により出力させる制御部と、を備える端末装置が提供される。
【0008】
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含んでもよい。
【0009】
前記規制情報は、前記吸引装置の種類によって異なってもよい。
【0010】
前記規制情報は、香味成分が付与された気体の生成のために前記吸引装置が消費する内容物が蓄積された基材の種類によって異なってもよい。
【0011】
前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含んでもよい。
【0012】
前記バーチャル空間において、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置に対応する前記バーチャル空間における位置に、吸引禁止を示す仮想オブジェクトが配置されてもよい。
【0013】
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含んでもよい。
【0014】
前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置を示す情報を含んでもよい。
【0015】
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザに利益が与えられることを通知する情報を含んでもよい。
【0016】
前記バーチャル空間は、実空間に対応する空間が前記規制情報に応じて更新された空間であってもよい。
【0017】
前記バーチャル空間において、前記ユーザに対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタが実行可能な行動は、前記吸引情報により示される位置と前記規制情報との関係に応じて設定されてもよい。
【0018】
前記バーチャル空間において、前記ユーザに対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタは、前記吸引情報により示される位置と前記規制情報との関係に応じた外観で表示されてもよい。
【0019】
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが、前記ユーザ及び前記他のユーザの各々について得られた前記吸引情報により示される位置に対応する前記バーチャル空間における位置に配置されてもよい。
【0020】
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが、前記ユーザ及び前記他のユーザの各々の現在位置に対応する前記バーチャル空間における位置に配置されてもよい。
【0021】
前記通信部は、前記ユーザから入力された情報を送信し、前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタと前記他のユーザに対応する前記アバタとが、前記ユーザから入力された情報に対応するコミュニケーションをとってもよい。
【0022】
前記バーチャル空間は、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置ごとの混雑度を示す情報を含んでもよい。
【0023】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す吸引情報を受信する通信部と、受信された前記吸引情報に対応するバーチャル空間を生成する制御部と、を備え、前記通信部は、生成された前記バーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、前記バーチャル空間を前記ユーザに出力する端末装置に送信する、情報処理装置が提供される。
【0024】
前記バーチャル空間情報は、前記吸引装置を用いた吸引に関する規制情報を含んでもよい。
【0025】
前記規制情報は、前記吸引装置の種類によって異なってもよい。
【0026】
前記規制情報は、香味成分が付与された気体の生成のために前記吸引装置が消費する内容物が蓄積された基材の種類によって異なってもよい。
【0027】
前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含んでもよい。
【0028】
前記バーチャル空間において、前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置に対応する前記バーチャル空間における位置に、吸引禁止を示す仮想オブジェクトが配置されてもよい。
【0029】
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可されない位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含んでもよい。
【0030】
前記規制情報は、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置を示す情報を含んでもよい。
【0031】
前記ユーザが前記吸引装置を用いた吸引を行っている位置が前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置である場合、前記バーチャル空間は、前記ユーザに利益が与えられることを通知する情報を含んでもよい。
【0032】
前記バーチャル空間は、実空間に対応する空間が前記規制情報に応じて更新された空間であってもよい。
【0033】
前記バーチャル空間において、前記ユーザに対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタが実行可能な行動は、前記吸引情報により示される位置と前記規制情報との関係に応じて設定されてもよい。
【0034】
前記バーチャル空間において、前記ユーザに対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタは、前記吸引情報により示される位置と前記規制情報との関係に応じた外観で表示されてもよい。
【0035】
前記制御部は、前記ユーザごとの前記吸引情報の履歴に基づいて前記規制情報を更新してもよい。
【0036】
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが、前記ユーザ及び前記他のユーザの各々について得られた前記吸引情報により示される位置に対応する前記バーチャル空間における位置に配置されてもよい。
【0037】
前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが、前記ユーザ及び前記他のユーザの各々の現在位置に対応する前記バーチャル空間における位置に配置されてもよい。
【0038】
前記通信部は、前記ユーザから入力された情報を受信し、前記バーチャル空間において、前記ユーザ及び他のユーザの各々に対応するアバタが配置され、前記ユーザに対応する前記アバタと前記他のユーザに対応する前記アバタとが、前記ユーザから入力された情報に対応するコミュニケーションをとってもよい。
【0039】
前記制御部は、前記吸引情報に基づいて、前記吸引装置を用いた吸引が許可された位置ごとの混雑度を示す情報を生成し、前記バーチャル空間は、前記混雑度を示す情報を含んでもよい。
【0040】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す情報を含む吸引情報を送信し、前記吸引情報に基づいて生成されたバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を受信することと、受信された前記バーチャル空間情報により定義される前記バーチャル空間を出力部により出力させることと、を含む情報処理方法が提供される。
【0041】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す吸引情報を受信することと、受信された前記吸引情報に対応するバーチャル空間を生成することと、生成された前記バーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、前記バーチャル空間を前記ユーザに出力する端末装置に送信することと、を含む情報処理方法が提供される。
【0042】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す情報を含む吸引情報を送信し、前記吸引情報に基づいて生成されたバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を受信することと、受信された前記バーチャル空間情報により定義される前記バーチャル空間を出力部により出力させることと、を実行させるためのプログラムが提供される。
【0043】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、ユーザが吸引装置を用いた吸引を行っている位置を示す吸引情報を受信することと、受信された前記吸引情報に対応するバーチャル空間を生成することと、生成された前記バーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、前記バーチャル空間を前記ユーザに出力する端末装置に送信することと、を実行させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0044】
以上説明したように本発明によれば、ユーザに新たな吸引体験を提供することが可能な仕組みが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本発明の一実施形態に係るシステムの構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る吸引装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る吸引装置の外観構成の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る吸引装置の外観構成の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る、基材を保持した状態の吸引装置の外観構成の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る端末装置の構成例を示すブロック図である。
【
図7】本実施形態に係る管理装置の構成例を示すブロック図である。
【
図8】本実施形態に係る端末装置により表示されるバーチャル空間の一例を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る端末装置により表示されるバーチャル空間の一例を示す図である。
【
図10】本実施形態に係る端末装置により表示されるバーチャル空間の一例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る端末装置により表示されるバーチャル空間の一例を示す図である。
【
図12】本実施形態に係るシステムにおいて実行されるバーチャル空間提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0047】
<<1.提案技術の概要>>
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム1の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、システム1は、複数の吸引装置100(100A及び100B)、複数の端末装置200(200A及び200B)、及び管理装置300を含む。
【0048】
吸引装置100は、ユーザにより吸引される、香味成分が付与された気体を生成する装置である。吸引装置100は、例えば、エアロゾル源及び香味源等の内容物が蓄積された基材を加熱することによって、香味成分を含むエアロゾルを生成するように構成される。
【0049】
端末装置200は、ユーザにより操作される情報処理装置である。端末装置200は、吸引装置100及び管理装置300との間で情報を送受信し、かかる通信に基づく情報をユーザに対し出力する。端末装置200は、画像出力可能なディスプレイ又はプロジェクタ等の表示装置を少なくとも有する。端末装置200は、スマートフォン、タブレット端末又はウェアラブルデバイス等により構成される。
【0050】
管理装置300は、システム1に含まれる各種装置を管理する情報処理装置である。管理装置300は、端末装置200との間で情報を送受信する。例えば、管理装置300は、端末装置200から受信した情報に基づいてバーチャル空間10を生成し、生成したバーチャル空間10を端末装置200に出力させる。
【0051】
バーチャル空間10は、システム1に含まれる複数の吸引装置100の各々のユーザに対応するアバタを含む。例えば、アバタ11AはユーザAに対応し、アバタ11BはユーザBに対応する。ユーザは、端末装置200を介してアバタを操作することで、バーチャル空間においてアバタに所望の動作をさせることができる。バーチャル空間10は、実空間と対応付けられていてもよく、ユーザの実空間における位置に応じたバーチャル空間10内の位置に、アバタ11が配置されてもよい。ユーザは、バーチャル空間10において、アバタを介して他のユーザとコミュニケーションをとることができる。
【0052】
一例として、バーチャル空間10は、オンラインゲームのゲーム空間であってもよい。吸引装置100のユーザの全てがゲームに参加していなくてもよく、吸引装置100のユーザの一部がゲームに参加し得る。ここで、バーチャル空間10は、ユーザにより行われる吸引装置100を用いた吸引に応じて生成される。例えば、ユーザが吸引装置100を用いた吸引を行っている位置に応じたインタラクションがバーチャル空間10において実施される。つまり、ユーザは、吸引装置100を用いた吸引を行うことで、香味を味わう以外にも、バーチャル空間10におけるゲーム体験を享受することができる。このように、提案技術によれば、ユーザに対し全く新たな吸引体験を提供することが可能となる。
【0053】
<<2.各装置の構成例>>
<2.1.吸引装置の構成例>
(1)内部構成例
図2は、本実施形態に係る吸引装置100の内部構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係る吸引装置100は、バッテリ101、センサ部103、入力部105、通知部107、無線通信部109、生成部111、記憶部113、及び制御部115を含む。
【0054】
(生成部111)
生成部111は、香味成分が付与された気体を生成する機能を有する。基材には、香味成分が付与された気体の生成のために生成部111により消費される内容物が蓄積される。
【0055】
ここでの内容物とは、例えば、エアロゾルを生成するためのエアロゾル源やエアロゾルに香味成分を付与するための香味源等である。エアロゾル源は固体であってもよいし、液体であってもよい。エアロゾル源は、例えば、グリセリン、プロピレングリコールといった多価アルコールや、水などの液体であってもよい。香味源は、加熱することによって香喫味成分を放出するたばこ原料やたばこ原料由来の抽出物を含んでいてもよい。吸引装置100がネブライザなどの医療用吸入器である場合、香味源は、患者が吸入するための薬剤を含んでもよい。用途によっては、基材は香味源を含まなくてもよい。また、香味成分が付与される気体はエアロゾルに限定されず、例えば不可視の蒸気であってもよい。
【0056】
一例として、生成部111は、まず、エアロゾル源を霧化することでエアロゾルを生成し、エアロゾルの流路上に設けられた香味源をエアロゾルが通過する際にエアロゾルに香味成分が付与されることで、香味成分が付与されたエアロゾルを生成してもよい。なお、霧化には、加熱又は超音波振動等の任意の手段が用いられ得る。他の一例として、生成部111は、エアロゾル源及び香味源を加熱することにより、香味成分が付与されたエアロゾルを生成してもよい。
【0057】
吸引装置100は、吸引装置100内に空気を取り込む空気取込流路と、生成部111により生成されたエアロゾルを吸引装置100外に排出するエアロゾル流路とを含む。生成部111により生成されたエアロゾルは、空気取込流路を介して取り込まれた空気と混合される。そして、エアロゾルと空気との混合流体は、エアロゾル流路へと送り出されて吸引装置100の外へ排出され、ユーザの口内に到達する。
【0058】
生成部111は、後述するセンサ部103によってユーザによる吸引が検出される、又は後述する入力部105により所定のユーザ入力が検出された場合に、香味成分が付与された気体の生成を開始してもよい。
【0059】
(バッテリ101)
バッテリ101は、電力を蓄積し、吸引装置100内の各構成要素に電力を供給する電源である。バッテリ101は、例えば、充電式バッテリ又は非充電式のバッテリであり得る。バッテリ101は、吸引装置100の所定のポートを介して外部電源に接続することにより充電することができてもよい。バッテリ101のみを吸引装置100から取り外すことができてもよく、新しいバッテリ101と交換することができてもよい。
【0060】
(センサ部103)
センサ部103は、吸引装置100に関する各種情報を検出する機能を有する。センサ部103は、空気取込流路及び/又はエアロゾル流路内の圧力の変動を検出する圧力センサ又は流量を検出する流量センサを含んでもよい。センサ部103はまた、基材に蓄積された内容物の量又は重量を検出する重量センサを含んでもよい。センサ部103はまた、吸引装置100を用いたユーザによる吸引の回数を計数するように構成されてもよい。センサ部103はまた、吸引装置100を用いたユーザによる吸引が行われた時刻を取得するように構成されてもよい。センサ部103はまた、吸引装置100を用いた吸引の際に吸引装置100に装着されている基材を識別するように構成されてもよい。センサ部103はまた、生成部111への通電時間を積算するように構成されてもよい。センサ部103はまた、バッテリ101のSOC(State of Charge,充電状態)、電流積算値、電圧などを検出するように構成されてもよい。電流積算値は、電流積算法やSOC-OCV(Open Circuit Voltage,開回路電圧)法等によって求められてもよい。
【0061】
(入力部105)
入力部105は、ユーザからの各種情報の入力を受け付ける機能を有する。例えば、入力部105は、キーボード、ボタン、スイッチ、又はマイク等により構成され得る。
【0062】
(通知部107)
通知部107は、情報をユーザに通知する機能を有する。通知部107は、例えばLED(Light Emitting Diode)などの発光素子、ディスプレイ、スピーカ、バイブレータなどを含んでもよい。通知部107は、必要に応じて、発光、表示、音出力及び振動の少なくとも一つを行うことで、ユーザに対して何らかの通知を行うように構成される。また、通知部107は、後述する無線通信部109を介して他のデバイスに情報を送信して、当該他のデバイスを介して情報をユーザに通知してもよい。
【0063】
(無線通信部109)
無線通信部109は、吸引装置100と他の装置との間で情報の送受信を行うための、送信部及び受信部としての機能を有する無線インタフェースである。無線通信部109は、例えば、無線LAN(Local Area Network)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、LPWA(Low Power Wide Area)又はNFC(Near Field Communication)等の任意の無線通信規格に準拠した無線通信を行う。例えば、無線通信部109は、吸引装置100に関する各種情報を端末装置200との間で送受信する。
【0064】
(記憶部113)
記憶部113は、吸引装置100の動作のための情報を一時的に又は恒久的に記憶する機能を有する。例えば、記憶部113は、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体により構成される。
【0065】
(制御部115)
制御部115は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って吸引装置100内の動作全般を制御する。制御部115は、例えばCPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ等の電子回路によって実現される。なお、制御部115は、使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM(Read Only Memory)、及び適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。吸引装置100は、制御部115による制御に基づいて、各種処理を実行する。例えば、バッテリ101による給電/充電、センサ部103による情報の検出、入力部105による情報の入力、通知部107による情報の通知、無線通信部109による情報の送受信、生成部111による香味成分が付与された気体の生成、並びに記憶部113による情報の記憶及び読み出しは、制御部115により制御される処理の一例である。各構成要素への情報の入力、及び各構成要素から出力された情報に基づく処理等、吸引装置100により実行されるその他の処理も、制御部115により制御される。
【0066】
(2)外観構成例
-第1の外観構成例
図3は、本実施形態に係る吸引装置100Aの外観構成の一例を示す図である。
図3に示す吸引装置100Aは、第1の部材130、第2の部材140及び第3の部材150から成る。以下では、第1の部材130を本体ユニット130とも称し、第2の部材140をカートリッジ140とも称し、第3の部材150をカプセル150とも称する。
【0067】
本体ユニット130には、例えば、
図2を参照しながら説明したバッテリ101、センサ部103、入力部105、通知部107、無線通信部109、記憶部113、及び制御部115が配置される。カートリッジ140には、例えば、
図2を参照しながら説明した生成部111及びエアロゾル源が配置される。カプセル150には、例えば、香味源が配置される。なお、これらの配置はあくまで一例であって、他の任意の配置が適用可能である。
【0068】
図3に示すように、本体ユニット130、カートリッジ140及びカプセル150の各々は、円柱状に構成される。そして、これらが互いに装着された状態で吸引が行われる。
【0069】
本体ユニット130は、一端に雄コネクタ131を有する。雄コネクタ131は、周方向に沿って延びるらせん状の突起を有する。また、カートリッジ140は、一端に雌コネクタ141を有する。雌コネクタ141は、周方向に沿って延びるらせん状の溝を有する。雄コネクタ131及び雌コネクタ141の螺合によって、本体ユニット130とカートリッジ140とが接続される。即ち、カートリッジ140は、本体ユニット130に着脱可能に装着される。
【0070】
カートリッジ140は、雌コネクタ141を有する端部の反対側の端部に、円柱状の空間を形成する収容部142を有する。カプセル150は、本体ユニット130及びカートリッジ140と径が同一又は略同一である吸口部151と、吸口部151よりも径が小さい挿入部152とを含む。挿入部152は、収容部142に挿入されて、嵌合される。即ち、カプセル150は、カートリッジ140に着脱可能に装着される。ユーザは、本体ユニット130にカートリッジ140を装着し、カートリッジ140にカプセル150を装着した状態で、吸口部151を咥えて吸引することにより、香味が付与されたエアロゾルを含んだ空気を口腔内へ取り込むことができる。
【0071】
-第2の外観構成例
図4は、本実施形態に係る吸引装置100Bの外観構成の一例を示す図である。
図4に示す吸引装置100Bには、
図2を参照しながら説明したバッテリ101、センサ部103、入力部105、通知部107、無線通信部109、生成部111、記憶部113、及び制御部115が配置される。また、本構成例では、基材は吸引装置100Bと分離独立して構成される。
図5は、本実施形態に係る、基材180を保持した状態の吸引装置100Bの外観構成の一例を示す図である。
【0072】
図4及び
図5に示すように、吸引装置100Bは、トップハウジング171Aと、ボトムハウジング171Bと、カバー172と、スイッチ173と、蓋部174とを有する。また、
図5に示すように、吸引装置100Bは、内部に加熱部175を有する。なお、スイッチ173は、
図2を参照しながら説明した入力部105に相当する。また、加熱部175は、
図2を参照しながら説明した生成部111に相当する。トップハウジング171A及びボトムハウジング171Bは、互いに接続されることで、吸引装置100Bの最外のハウジング171を構成する。ハウジング171は、ユーザの手に収まるようなサイズであってもよい。この場合、ユーザが吸引装置100Bを使用するときに、ユーザは吸引装置100Bを手で保持して、エアロゾルを吸引することができる。
【0073】
トップハウジング171Aは、開口(図示せず)を有し、カバー172は当該開口を閉じるようにトップハウジング171Aに結合される。
図5に示すように、カバー172は、基材180を挿入可能な開口172aを有する。蓋部174は、カバー172の開口172aを開閉するように構成される。具体的には、蓋部174は、カバー172に取り付けられ、開口172aを閉じる第1位置と開口172aを開放する第2位置との間を、カバー172の表面に沿って移動可能に構成される。
【0074】
スイッチ173は、吸引装置100Bの作動のオンとオフを切り替えるために使用される。例えば、ユーザは、
図5に示すように基材180を開口172aに挿入して装着した状態でスイッチ173を操作することにより、バッテリ101(図示せず)から加熱部175に電力を供給し、基材180を燃焼させずに加熱することができる。
【0075】
加熱部175は、基材180が開口172aに挿入される方向に延びる加熱アセンブリを有する。加熱アセンブリは、複数の筒状の部材から構成され、全体として筒状体をなしている。加熱アセンブリは、その内部に基材180の一部を収納可能に構成され、基材180へ供給する空気の流路を画定する機能、及び基材180を外周から加熱する機能を有する。基材180が加熱されると、基材180に含まれるエアロゾル源からエアロゾルが発生し、香味源の香味成分が当該エアロゾルに取り込まれる。ユーザは、吸引装置100Bから突出した基材180の部分(
図5において実線で図示された部分)を吸引することにより、香味成分を含むエアロゾルを吸引することができる。
【0076】
<2.2.端末装置の構成例>
図6は、本実施形態に係る端末装置200の構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、端末装置200は、無線通信部210、入出力部220、位置検出部230、記憶部240及び制御部250を有する。
【0077】
-無線通信部210
無線通信部210は、端末装置200と他の装置との間で情報の送受信を行うための、送信部及び受信部としての機能を有する無線インタフェースである。無線通信部210は、例えば、セルラー通信、無線LAN(Local Area Network)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、LPWA(Low Power Wide Area)又はNFC(Near Field Communication)等の任意の無線通信規格に準拠した無線通信を行う。例えば、無線通信部210は、吸引装置100及び管理装置300と通信する。
【0078】
-入出力部220
入出力部220は、ユーザからの情報の入力を受け付ける入力部、及びユーザへの情報の出力を行う出力部から成る。入力部は、例えば、ボタン、キーボード、タッチパネル、又はマイク等により構成される。出力部は、例えば、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカ等の音声出力装置、及び偏心モータ等の振動装置により構成される。
【0079】
-位置検出部230
位置検出部230は、端末装置200の位置を示す位置情報を検出する機能を有する。位置検出部230は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して装置の緯度、経度及び高度から成る位置情報を検出し、検出した位置情報を出力する。なお、位置検出部230は、他の任意の技術を用いて位置情報を検出してもよい。例えば、位置検出部230は、Wi-Fi(登録商標)、携帯電話、PHS、スマートフォン等との送受信、または近距離無線通信等により位置情報を検出するものであってもよい。
【0080】
-記憶部240
記憶部240は、端末装置200の動作のための各種情報を記憶する機能を有する。記憶部240は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体により構成される。
【0081】
-制御部250
制御部250は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って端末装置200内の動作全般を制御する。制御部250は、例えばCPU、マイクロプロセッサ等の電子回路によって実現される。なお、制御部250は、使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM、及び適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAMを含んでいてもよい。端末装置200は、制御部250による制御に基づいて、各種処理を実行する。例えば、無線通信部210による情報の送受信、入出力部220による情報の入出力、位置検出部230による位置検出、並びに記憶部240による情報の記憶及び読み出しは、制御部250により制御される処理の一例である。各構成要素への情報の入力、及び各構成要素から出力された情報に基づく処理等、端末装置200により実行されるその他の処理も、制御部250により制御される。
【0082】
図6に示すように、制御部250は、報告部251及び出力制御部253として機能する。報告部251は、吸引装置100から収集した各種情報を管理装置300に報告する機能を有する。出力制御部253は、管理装置300から受信した情報に基づく出力を制御する機能を有する。これらの各構成要素の詳細については、後に詳しく説明する。
【0083】
<2.3.管理装置の構成例>
図7は、本実施形態に係る管理装置300の構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、管理装置300は、通信部310、記憶部320及び制御部330を有する。
【0084】
-通信部310
通信部310は、管理装置300と他の装置との間で情報の送受信を行うための、送信部及び受信部としての機能を有する無線/有線の通信インタフェースである。通信部310は、典型的にはLAN又は電話回線等を介して情報を送受信する。例えば、通信部310は、端末装置200と通信する。
【0085】
-記憶部320
記憶部320は、管理装置300の動作のための各種情報を記憶する機能を有する。記憶部320は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)又はフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体により構成される。
【0086】
-制御部330
制御部330は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って管理装置300内の動作全般を制御する。制御部330は、例えばCPU、マイクロプロセッサ等の電子回路によって実現される。なお、制御部330は、使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶するROM、及び適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAMを含んでいてもよい。管理装置300は、制御部330による制御に基づいて、各種処理を実行する。例えば、通信部310による情報の送受信、並びに、記憶部320による情報の記憶及び読み出しは、制御部330により制御される処理の一例である。各構成要素への情報の入力、及び各構成要素から出力された情報に基づく処理等、管理装置300により実行されるその他の処理も、制御部330により制御される。
【0087】
図7に示すように、制御部330は、規制情報管理部331及びバーチャル空間生成部333として機能する。規制情報管理部331は、吸引装置100を用いた吸引に関する規制情報を収集及び管理する機能を有する。バーチャル空間生成部333は、バーチャル空間を生成する機能を有する。これらの各構成要素の詳細については、後に詳しく説明する。
【0088】
<<3.技術的特徴>>
(1)吸引情報に基づくバーチャル空間の生成
吸引装置100は、ユーザによる吸引を検出すると、検出結果を示す情報を端末装置200に送信する。さらに、吸引装置100は、吸引装置100の識別情報、吸引装置100に装着された基材の識別情報、並びに吸引が行われた回数及び吸引が行われた時刻の少なくともいずれかを、端末装置200に送信してもよい。
【0089】
端末装置200(例えば、報告部251)は、ユーザにより行われる吸引装置100を用いた吸引に関する吸引情報を生成する。吸引情報は、ユーザが吸引装置100を用いた吸引を行っている位置(以下、吸引位置とも称する)を示す位置情報を含む。例えば、端末装置200は、ユーザによる吸引が検出されたことを示す情報を端末装置200から受信すると、現在地の位置情報を取得して、取得した位置情報を含む吸引情報を生成する。さらに、吸引情報は、端末装置200の識別情報、ユーザの識別情報、吸引装置100の識別情報、吸引装置100に装着された基材の識別情報、並びに吸引が行われた回数及び時刻の少なくともいずれかを含んでいてもよい。端末装置200は、生成した吸引情報を管理装置300に送信する。
【0090】
管理装置300(例えば、バーチャル空間生成部333)は、端末装置200から受信した吸引情報に基づいてバーチャル空間を生成する。バーチャル空間は、複数の仮想オブジェクトにより構成される空間である。バーチャル空間には、地面、道、建物、及びアバタ等の仮想オブジェクトが配置される。管理装置300は、端末装置200から受信した吸引情報に基づいて、端末装置200のユーザに対応するアバタをバーチャル空間に配置する。なお、バーチャル空間の生成は、アバタの位置の変更等のバーチャル空間の更新をも含む概念である。例えば、管理装置300は、まず、実空間の地面、道、及び建物等の実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置することで、実空間に対応するバーチャル空間を生成する。そして、管理装置300は、吸引情報により示される、実空間におけるユーザの吸引位置に対応するバーチャル空間における位置に、ユーザに対応するアバタを配置する。管理装置300は、他のユーザに関しても同様にしてアバタを配置する。詳しくは、管理装置300は、他のユーザについて得られた吸引情報により示される、実空間における他のユーザの吸引位置に対応するバーチャル空間における位置に、他のユーザに対応するアバタを配置する。なお、バーチャル空間は、実空間に正確に対応する必要はなく、少なくとも実空間の方角とバーチャル空間の方角とが一致していればよい。
【0091】
管理装置300(例えば、バーチャル空間生成部333)は、生成されたバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を端末装置200に送信する。バーチャル空間情報は、バーチャル空間に含まれる各仮想オブジェクトについての、識別情報、位置情報、姿勢情報、テクスチャ情報及びその他の仮想オブジェクトに関連する情報を含む。アバタに関しては、アバタ同士の友人関係(即ち、バーチャル空間におけるユーザ同士の関係)を示す情報、及びアバタ同士のコミュニケーションに関する情報も、バーチャル空間情報に含まれる。なお、バーチャル空間を生成することは、バーチャル空間情報を生成することと同義である。また、バーチャル空間に含まれる情報は、バーチャル空間情報にも同様に含まれる。
【0092】
端末装置200(例えば、出力制御部253)は、管理装置300からバーチャル空間情報を受信し、受信されたバーチャル空間情報により定義されるバーチャル空間を出力する。例えば、端末装置200は、ユーザのアバタを含む、バーチャル空間を示す画像を表示する。その他、端末装置200は、バーチャル空間情報に基づいて音又は振動等を出力してもよい。
【0093】
(2)バーチャル空間の特徴
以下、バーチャル空間の特徴を、
図8~
図11を参照しながら説明する。
図8~
図11は、本実施形態に係る端末装置200により表示されるバーチャル空間の一例を示す図である。
【0094】
バーチャル空間(換言すると、バーチャル空間情報)は、吸引装置100を用いた吸引に関する規制情報を含み得る。規制情報とは、吸引装置100を用いた吸引に関する規制の内容、並びに規制が適用される位置及び時間帯等の条件を示す情報であり、かかる条件は国又は自治体等により定義される。バーチャル空間が規制情報を含むことで、ユーザは、ゲームを楽しみながら規制情報を認識することが可能となる。
【0095】
規制情報は、吸引装置100の種類によって異なり得る。たばこに関して言えば、吸引装置100は、加熱式たばこと電子たばことに分類される。加熱式たばこは、たばこ葉を使用し、且つたばこ葉を燃焼させず、たばこの香味成分を含む蒸気を発生させる。加熱式たばこは、たばこ葉を低温で加熱するタイプと高温で加熱するタイプとにさらに分類され得る。たばこ葉を低温で加熱するタイプは、例えば、たばこ葉を直接加熱せずに液体を加熱及び霧化してたばこ葉を通過させることで、たばこの香味成分を含む蒸気を発生させる方式を採用する。本方式の加熱式たばこの構成は、
図3を参照しながら上記説明した通りである。本方式の加熱式たばこは、Infused vaporとも称され得る。たばこ葉を高温で加熱するタイプは、例えば、たばこ葉を直接加熱することで、たばこの香味成分を含む蒸気を発生させる方式を採用する。本方式の加熱式たばこの構成は、
図4及び
図5を参照しながら上記説明した通りである。本方式の加熱式たばこは、T-vaporとも称され得る。他方、電子たばこは、たばこ葉を使用せずに、たばこの香味成分を含む蒸気を発生させる。電子たばこは、例えば、たばこの香味成分を含む液体を加熱及び霧化することで、たばこの香味成分を含む蒸気を発生させる。電子たばこは、E-vaporとも称され得る。例えば、管理装置300は、吸引情報に含まれる吸引装置100の識別情報に応じた規制情報を含むバーチャル空間を生成する。これにより、ユーザは、吸引に用いている吸引装置100に応じた規制情報を容易に認識することが可能となる。
【0096】
規制情報は、基材の種類によって異なり得る。基材の種類は、例えば香味の種類やエアロゾル源の種類、及びニコチンの含有量などによって分けられ得る。例えば、管理装置300は、吸引情報に含まれる吸引装置100に装着された基材の識別情報に応じた規制情報を含むバーチャル空間を生成する。これにより、ユーザは、吸引に用いている基材に応じた規制情報を容易に認識することが可能となる。
【0097】
規制情報は、吸引装置100を用いた吸引が許可されない位置を示す情報を含み得る。吸引装置100を用いた吸引が許可されない位置を、以下では吸引禁止位置とも称する。吸引禁止位置としては、例えば、飲食店、病院、及び学校等が挙げられる。吸引禁止位置を示す情報としては、緯度及び経度を示す情報、高度を示す情報、及び建物等からの相対的な位置を示す情報等が挙げられる。他にも、規制情報は、吸引禁止位置における吸引が許可されない時間帯等の、吸引禁止位置における吸引が許可されない条件を示す情報を含んでいてもよい。吸引禁止位置を示す情報は、仮想オブジェクトのひとつとしてバーチャル空間に配置される。吸引禁止位置を示す情報の一例は、
図8に示される。
図8に示した例では、バーチャル空間10に、吸引禁止位置を示す仮想オブジェクト12が配置される。吸引禁止位置を示す仮想オブジェクト12は、実空間における吸引禁止位置に対応するバーチャル空間における位置に、配置される。従って、ユーザは、吸引禁止位置を示す仮想オブジェクト12を参照することで、実空間における吸引禁止位置をWeb検索等せずとも容易に認識することが可能となる。
【0098】
バーチャル空間において、吸引禁止位置に対応する前記バーチャル空間における位置に、吸引禁止を示す仮想オブジェクトが配置されてもよい。例えば、
図8に示した吸引禁止位置を示す仮想オブジェクト12に代えて、
図9に示す岩の仮想オブジェクト13が配置されてもよい。さらに、管理装置300は、アバタは岩の仮想オブジェクト13を通過できない又は岩の仮想オブジェクト13にアバタが触れるとダメージを負う等のデメリットを、アバタに付与してもよい。これにより、ユーザが吸引禁止位置に移動することが阻害されるので、それに伴い吸引禁止位置で吸引装置100を用いた吸引を行うことを自然に阻害することが可能となる。
【0099】
規制情報は、吸引装置100を用いた吸引が許可された位置を示す情報を含み得る。吸引装置100を用いた吸引が許可された位置を、以下では吸引許可位置とも称する。吸引許可位置としては、喫煙所、たばこ店、及び吸引装置100又は基材の小売店等が挙げられる。吸引許可位置を示す情報としては、緯度及び経度を示す情報、高度を示す情報、及び建物等からの相対的な位置を示す情報等が挙げられる。規制情報は、吸引許可位置における吸引が許可された時間帯等の、吸引許可位置における吸引が許可される条件を示す情報を含んでいてもよい。吸引許可位置を示す情報は、仮想オブジェクトのひとつとしてバーチャル空間に配置される。吸引許可位置を示す情報の一例は、
図8に示される。
図8に示した例では、バーチャル空間10に、吸引許可位置を示す仮想オブジェクト14が配置される。吸引許可位置を示す仮想オブジェクト14は、実空間における吸引許可位置に対応するバーチャル空間10における位置に、配置される。従って、ユーザは、吸引許可位置を示す仮想オブジェクト14を参照することで、実空間における吸引許可位置をWeb検索等せずとも容易に認識することが可能となる。
【0100】
バーチャル空間は、実空間と完全に対応しておらず、実空間に対応する空間が規制情報に応じて更新された空間であってもよい。例えば、管理装置300は、まず、実空間の地面、道、及び建物等の実オブジェクトに対応する仮想オブジェクトを配置することで、実空間に対応する初期のバーチャル空間を生成する。そして、管理装置300は、吸引禁止位置に対応するバーチャル空間における位置に障害となる地形を出現させる地形変化を加える。障害となる地形としては、崖、山、川、及び沼地等が挙げられる。このような地形変化によっても、上述した吸引禁止を示す仮想オブジェクトを配置する場合と同様に、吸引禁止位置での吸引装置100を用いた吸引の自然な阻害が実現される。他方、吸引許可位置に関しては、管理装置300は、例えば、吸引許可位置に対応するバーチャル空間における位置に整地された道等のアバタにとってメリットのある地形を出現させる地形変化を加えてもよい。このように、バーチャル空間10の地形を、規制情報に応じて更新することで、規制情報をゲーム体験の一環としてユーザに自然に認知させることが可能となる。
【0101】
(3)ユーザ間のコミュニケーション
ユーザは、アバタを操作することで、バーチャル空間においてアバタに所望の動作をさせることができる。アバタ同士のコミュニケーションもその一例である。アバタ同士のコミュニケーションによりユーザ間のコミュニケーションが実現され得る。
【0102】
端末装置200は、アバタの操作のためにユーザから入力された情報を管理装置300に送信する。アバタの操作のための入力としては、例えば、シングルタップ、ダブルタップ、スワイプ、及びスライド、並びに会話内容のテキスト/音声入力等が挙げられる。管理装置300は、端末装置200から受信した情報に基づいて、バーチャル空間を生成する。例えば、バーチャル空間においては、ユーザに対応するアバタと他のユーザに対応するアバタとが、アバタの操作のためにユーザから入力された情報に対応するコミュニケーションをとる。そして、端末装置200は、管理装置300により生成されたバーチャル空間を出力する。
【0103】
アバタ同士のコミュニケーションとしては、例えば、会話、バーチャル空間内でユーザが使用可能なポイントの贈与、及び戦闘等が挙げられる。他にも、アバタ同士のコミュニケーションとしては、他のユーザに対し吸引装置100への電力供給を求めること、及びその対価としてのポイントの贈与等も挙げられる。なお、同一の吸引許可位置で吸引を行っているユーザ同士でのみコミュニケーションが可能になる等、コミュニケーションの実施に条件が課されてもよい。
【0104】
(4)規制情報と吸引情報との関係に応じた処理
管理装置300(例えば、バーチャル空間管理部333)は、規制情報と吸引情報との関係に応じた処理を行ってもよい。
【0105】
一例として、バーチャル空間において、ユーザに対応するアバタが実行可能な行動は、吸引位置と規制情報との関係に応じて設定されてもよい。例えば、吸引位置が吸引禁止位置である場合、吸引位置が吸引許可位置である場合と比較して、ユーザに対応するアバタが実行可能な行動が制限される。例えば、吸引位置が吸引許可位置である場合、他のユーザとの間での自由な会話が可能となる。他方、吸引位置が吸引禁止位置である場合、他のユーザとの間での会話が不可能となる。
【0106】
他の一例として、バーチャル空間において、ユーザに対応するアバタは、吸引位置と規制情報との関係に応じた外観で表示されてもよい。詳しくは、吸引位置が吸引禁止位置である場合、吸引位置が吸引許可位置である場合と比較して、アバタの外観が劣化してもよい。例えば、吸引位置が吸引許可位置である場合、アバタがフォーマルな服を着ている又は良い表情をしている等の、他のユーザに対し好印象を与え得る外観でアバタが表示される。他方、吸引位置が吸引禁止位置である場合、アバタがインフォーマルな服を着ている又は悪い表情をしている等の、他のユーザに対し悪印象を与え得る外観でアバタが表示される。
【0107】
また、管理装置300は、規制情報と吸引情報とに基づいて、ユーザに利益等を与えてもよい。そして、バーチャル空間は、ユーザに利益等が与えられることを通知する情報を含んでいてもよい。
【0108】
一例として、吸引位置が吸引許可位置である場合、管理装置300はユーザに利益を与えてもよく、バーチャル空間は、ユーザに利益が与えられることを示す情報を含んでもよい。ユーザに与えられる利益としては、例えば、バーチャル空間内でユーザが使用可能なポイントが付与されること、及びバーチャル空間で使用可能なキャラクタや装飾品がユーザに付与されることが挙げられる。ユーザが吸引許可位置で吸引装置100を用いた吸引を行うと、例えば
図11に示すように、アバタは吸引許可位置を示す仮想オブジェクト14の位置に配置され、ユーザにポイントが加算されることを示す情報16が配置される。
【0109】
他の一例として、吸引位置が吸引禁止位置である場合、管理装置300はユーザがバーチャル空間内で使用可能なポイントを減算してもよく、バーチャル空間はユーザのポイントが減算されることを通知する情報を含んでもよい。ユーザが吸引禁止位置で吸引装置100を用いた吸引を行うと、例えば
図10に示すように、アバタは吸引禁止位置を示す仮想オブジェクト12の位置に配置され、ユーザのポイントが減算されることを通知する情報15が配置される。他にも、バーチャル空間は、吸引禁止位置で吸引装置100を用いた吸引を行わないよう警告する情報を含んでいてもよい。
【0110】
以上説明した処理により、吸引装置100を用いた吸引を行うのであれば吸引許可位置で行うようユーザに動機付けることが可能となる。また、吸引禁止位置で吸引装置100を用いた吸引を行わないようユーザに動機付けることが可能となる。
【0111】
(5)処理の流れ
図12は、本実施形態に係るシステム1において実行されるバーチャル空間提供処理の流れの一例を示すシーケンス図である。本シーケンスには、吸引装置100A、吸引装置100B、端末装置200A、端末装置200B及び管理装置300が関与する。
【0112】
図12に示すように、まず、吸引装置100Aは、吸引装置100Aを用いたユーザAによる吸引を検出し(ステップS102A)、検出結果を示す情報を端末装置200Aに送信する(ステップS104A)。次いで、端末装置200Aは、位置情報を取得し、位置情報と吸引装置100Aから受信した情報とに基づいて吸引情報を生成する(ステップS106A)。例えば、端末装置200Aは、取得した位置情報と吸引装置100Aから受信した情報とを含めた吸引情報を生成する。次に、端末装置200Aは、生成した吸引情報を管理装置300に送信する(ステップS108A)。
【0113】
同様に、吸引装置100Bは、吸引装置100Bを用いたユーザBによる吸引を検出し(ステップS102B)、検出結果を示す情報を端末装置200に送信する(ステップS104B)。次いで、端末装置200Bは、位置情報を取得し、位置情報と吸引装置100Bから受信した情報とに基づいて吸引情報を生成する(ステップS106B)。例えば、端末装置200Bは、取得した位置情報と吸引装置100Bから受信した情報とを含めた吸引情報を生成する。次に、端末装置200Bは、生成した吸引情報を管理装置300に送信する(ステップS108B)。
【0114】
そして、管理装置300は、端末装置200A及び端末装置200Bから受信した吸引情報に基づいてバーチャル空間を生成する(ステップS110)。例えば、管理装置300は、端末装置200Aから受信した吸引情報により示されるユーザAの吸引位置に対応するバーチャル空間における位置に、ユーザAに対応するアバタを配置する。同様に、管理装置300は、端末装置200Bから受信した吸引情報により示されるユーザBの吸引位置に対応するバーチャル空間における位置に、ユーザBに対応するアバタを配置する。次いで、管理装置300は、生成したバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、端末装置200A及び端末装置200Bの各々に送信する(ステップS112A及びS112B)。そして、端末装置200A及び端末装置200Bは、受信したバーチャル空間情報に基づいて、ユーザA及びユーザBのアバタを含むバーチャル空間を出力する(ステップS114A及びS114B)。
【0115】
その後、端末装置200Aにおいて、画面に表示されたユーザBのアバタへのユーザAのダブルタップ、及び会話内容の入力が検出されると(ステップS116)、端末装置200Aは、これらの入力された情報を管理装置300に送信する(ステップS118)。次いで、管理装置300は、受信した入力情報に基づいてバーチャル空間を生成する(ステップS120)。例えば、管理装置300は、ユーザAのアバタからユーザBへのアバタへの会話が行われているバーチャル空間を生成する。次に、管理装置300は、生成したバーチャル空間を定義するバーチャル空間情報を、端末装置200A及び端末装置200Bの各々に送信する(ステップS122A及びS122B)。そして、端末装置200A及び端末装置200Bは、受信したバーチャル空間情報に基づいて、ユーザAのアバタからユーザBのアバタへの会話が行われているバーチャル空間を出力する(ステップS124A及びS124B)。
【0116】
<<4.変形例>>
(1)第1の変形例
上記実施形態では、ユーザが吸引装置100を用いた吸引を行ったタイミングで、端末装置200が位置情報を含む吸引情報を管理装置300に送信するものと説明したが、本発明はかかる例に限定されない。
【0117】
一例として、端末装置200の位置情報と、吸引装置100を用いたユーザによる吸引の検出結果とが、別々に管理装置300に送信されてもよい。例えば、端末装置200は、周期的に位置情報を管理装置300に送信しつつ、吸引装置100を用いたユーザによる吸引が検出されたタイミングで検出結果を管理装置300に送信する。この場合、管理装置300は、直近に受信した位置情報を、ユーザが吸引装置100を用いた吸引を行っている位置を示す位置情報として取得する。
【0118】
他の一例として、吸引装置100が、吸引情報を生成して管理装置300に送信してもよい。例えば、吸引装置100は、位置情報の取得機能を有し、ユーザによる吸引を検出すると吸引情報を生成して管理装置300に送信する。吸引情報は、一旦端末装置200に送信され、端末装置200により管理装置300へ転送されてもよい。
【0119】
(2)第2の変形例
上記実施形態では、バーチャル空間において、ユーザ及び他のユーザに対応するアバタが、ユーザ及び他のユーザの各々の吸引位置に対応するバーチャル空間における位置に配置されるものとして説明したが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、バーチャル空間において、ユーザ及び他のユーザに対応するアバタが、ユーザ及び他のユーザの各々の現在位置に対応するバーチャル空間における位置に配置されてもよい。つまり、ユーザが吸引装置100を用いた吸引を行っていないタイミングにおいてもアバタが表示されてよく、アバタの表示位置はユーザの現在位置に対応する位置であってもよい。この場合、端末装置200は、位置情報を周期的に管理装置300に報告し、管理装置300は、かかる位置情報に基づいてバーチャル空間を生成する。これにより、ユーザは、吸引装置100を用いた吸引を行っていないタイミングにおいても、バーチャル空間におけるゲーム体験を享受することが可能となる。
【0120】
また、バーチャル空間において、ユーザの目的地が設定されてもよい。例えば、端末装置200の画面に表示されたバーチャル空間においてユーザが所定の操作を行うことで、目的地が設定される。所定の操作としては、例えば、所定時間以上のロングタップを行うことで自アバタを選択し、その後スワイプ又はスライドすることで目的地を設定することが挙げられる。目的地が設定された後は、例えば、ユーザの現在位置に応じた目的地へのナビゲーション情報が、バーチャル空間において出力されてもよい。また、目的地への移動中に、ユーザの現在位置の近くにある吸引許可位置を示す情報が、バーチャル空間において出力されてもよい。これにより、ユーザは、最寄りの吸引許可位置を容易に認識することが可能となる。
【0121】
(3)第3の変形例
管理装置300(例えば、バーチャル空間管理部333)は、吸引情報に基づいて、吸引許可位置ごとの混雑度を示す情報を含むバーチャル空間を生成してもよい。詳しくは、まず、管理装置300は、計算対象の吸引許可位置において吸引装置100を用いた吸引を行っている人数(以下、吸引人数とも称する)を算出する。例えば、管理装置300は、吸引装置により示される吸引位置が計算対象の吸引許可位置であるユーザの数を総計することで、計算対象の吸引許可位置における吸引人数を算出する。他方、吸引許可位置ごとに、部屋の広さや設備の関係で、吸引装置100を用いた吸引を快適に行うことが可能な上限人数が設定される。そして、管理装置300は、計算対象の吸引許可位置における上限人数と吸引人数との関係に基づいて、吸引許可位置ごとの混雑度を示す情報を生成する。
【0122】
例えば、管理装置300は、上限人数を吸引人数が上回った場合に混雑していることを示す情報を生成し、そうでない場合に混雑していないことを示す情報を生成する。混雑度を示す情報は、混雑している/混雑していない、の2クラス分類以外にも、3クラス以上の分類であってもよいし、上限人数に占める吸引人数の割合等の連続値であってもよい。
【0123】
なお、上限人数と吸引人数との比較は、ゲームに参加しないユーザを考慮して行われてもよい。例えば、タバコに関して言えば、全国の喫煙人口のうち吸引装置100を用いた吸引を行い且つゲームに参加する人の割合が20%程度であれば、吸引人数の5倍が実際の吸引人数であるものとして、上限人数との比較が行われてもよい。なお、全国の喫煙人口などの母集団の人数は、国又は自治体等による調査結果に基づいて取得され得る。
【0124】
(4)第4の変形例
管理装置300(例えば、規制情報管理部331)は、ユーザごとの吸引情報の履歴に基づいて規制情報を更新してもよい。詳しくは、ユーザごとに得られた吸引情報を集計して、吸引位置が吸引許可位置である率をユーザごとに計算する。そして、管理装置300は、ユーザごとの、吸引位置が吸引許可位置である率と当該ユーザについて得られた吸引情報とに基づいて、吸引情報を更新する。
【0125】
一例として、吸引位置が吸引許可位置である率の高い複数のユーザが、吸引許可位置でない特定の位置での吸引装置100を用いた吸引を、ある日以降に継続的に行うことが想定される。その場合、管理装置300は、当該特定の位置が新たに設けられた吸引許可位置であると認定し、認定した吸引許可位置を示す情報を規制情報に追加する。
【0126】
他の一例として、吸引位置が吸引許可位置である率の高い複数のユーザが、特定の吸引許可位置での吸引装置100を用いた吸引を、ある日以降に行わなくなることが想定される。その場合、管理装置300は、例えば喫煙所が撤去される等して当該特定の吸引許可位置が廃止されたものと認定し、当該特定の吸引許可位置を示す情報を規制情報から削除する。
【0127】
このように、本変形例によれば、吸引位置が吸引許可位置である率の高いユーザについて得られた吸引情報に基づいて規制情報が更新される。従って、吸引位置が吸引許可位置である率の低いユーザについて得られた吸引情報によるノイズを除外して、規制情報を適切に更新することが可能となる。また、本変形例によれば、規制情報をボトムアップ的に更新することが可能となり、規制情報を最新の状態に保つためのコストが抑制される。
【0128】
(5)第5の変形例
上記実施形態では、吸引位置と規制情報との関係で、ユーザに利益等が与えられる例を説明したが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、ユーザが行った吸引装置100を用いた吸引に関する他の情報に基づいて、ユーザに利益等が与えられてもよい。
【0129】
例えば、特定の場所で吸引装置100を用いた吸引が行われた場合、又は新たな吸引装置100を用いて吸引が行われた場合に、ユーザに利益が与えられてもよい。具体的には、バーチャル空間内でユーザが使用可能なポイントが付与されたり、バーチャル空間で使用可能なキャラクタや装飾品が付与されたりする。また、これらの利益の供与は、先着100人等の、所定の条件が満たされる場合に限定して行われてもよい。
【0130】
(6)第6の変形例
バーチャル空間には、アバタや規制情報の他にも多様な仮想オブジェクトが配置され得る。例えば、バーチャル空間において、広告が通知されてもよいし、メッセージが通知されてもよい。また、バーチャル空間は、他のアプリケーションと連携していてもよいし、他のアプリケーションの1サービスとして運用されてもよい。例えば、他のアプリケーションにおいて使用可能なポイントが、バーチャル空間においてユーザに付与されてもよいし、バーチャル空間におけるアバタの動作が、他のアプリケーションに影響を与えてもよい。
【0131】
<<5.補足>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0132】
また、本明細書においてフローチャート及びシーケンス図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0133】
なお、本明細書において説明した各装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。ソフトウェアを構成するプログラムは、例えば、各装置の内部又は外部に設けられる記憶媒体(非一時的な媒体:non-transitory media)に予め格納される。そして、各プログラムは、例えば、コンピュータによる実行時にRAMに読み込まれ、CPUなどのプロセッサにより実行される。上記記憶媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記憶媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
【符号の説明】
【0134】
1 システム
10 バーチャル空間
11 アバタ
100 吸引装置
101 バッテリ
103 センサ部
105 入力部
107 通知部
109 無線通信部
111 生成部
113 記憶部
115 制御部
130 本体ユニット
131 雄コネクタ
140 カートリッジ
141 雌コネクタ
142 収容部
150 カプセル
151 吸口部
152 挿入部
171 ハウジング
171A トップハウジング
171B ボトムハウジング
172 カバー
172a 開口
173 スイッチ
174 蓋部
175 加熱部
180 基材
200 端末装置
210 無線通信部
220 入出力部
230 位置検出部
240 記憶部
250 制御部
251 報告部
253 出力制御部
300 管理装置
310 通信部
320 記憶部
330 制御部
331 規制情報管理部
333 バーチャル空間生成部