(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-24
(45)【発行日】2022-06-01
(54)【発明の名称】ガラス球
(51)【国際特許分類】
C03C 12/00 20060101AFI20220525BHJP
C03C 3/062 20060101ALI20220525BHJP
C03C 3/078 20060101ALI20220525BHJP
C03C 3/085 20060101ALI20220525BHJP
C03C 3/087 20060101ALI20220525BHJP
C03C 3/095 20060101ALI20220525BHJP
F16C 33/32 20060101ALN20220525BHJP
【FI】
C03C12/00
C03C3/062
C03C3/078
C03C3/085
C03C3/087
C03C3/095
F16C33/32
(21)【出願番号】P 2018079496
(22)【出願日】2018-04-18
【審査請求日】2021-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000232243
【氏名又は名称】日本電気硝子株式会社
(72)【発明者】
【氏名】田中 敦
【審査官】永田 史泰
(56)【参考文献】
【文献】特開昭61-270235(JP,A)
【文献】特開2000-44279(JP,A)
【文献】国際公開第2019/009069(WO,A1)
【文献】ZOU Xuelu et al.,"Compositional design of high modulus glasses for disk substrates",Journal of Non-Crystalline Solids,2001年09月,vol.290, issues 2-3,pp.180-188
【文献】稲葉誠二,「アルミノケイ酸塩ガラスのヤング率,剛性率およびビッカーズ硬度の推定式」,日本金属学会誌,日本,2000年,第64巻、第3号,第177~183ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C1/00-14/00
F16C33/32
INTERGLAD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス組成として、モル%で、SiO
2 30~60%、Al
2O
3 0~30%、MgO+CaO
20~60%、Y
2O
3 0~20%を含有し、
ヤング率が100GPa以上であり、且つビッカース硬度が750以上であることを特徴とするガラス球。
【請求項2】
ガラス組成として、モル%で、SiO
2 30~60%、Al
2O
3 5~25%、MgO+CaO
20~55%、Y
2O
3 1~15%を含有することを特徴とする請求項1に記載のガラス球。
【請求項3】
10ポアズにおける温度が1650℃以下であることを特徴とする請求項
1又は2に記載のガラス球。
【請求項4】
液相温度が1500℃以下であることを特徴とする請求項1~
3の何れかに記載のガラス球。
【請求項5】
ガラス表面の表面粗さRaが10nm以下であることを特徴とする請求項1~
4の何れかに記載のガラス球。
【請求項6】
直径の寸法公差が0.015%以内であることを特徴とする請求項1~
5の何れかに記載のガラス球。
【請求項7】
ガラス組成として、モル%で、
Al
2
O
3
10~25%、を含有し、質量比MgO/Al
2
O
3
が0.9~3.5であることを特徴とする
請求項1~6の何れかに記載のガラス
球。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス球に関し、特に転動体に好適な高強度のガラス球に関する。
【背景技術】
【0002】
窒化珪素製の転動体は、絶縁性が高く、高強度であるというメリットを有するが、製造に時間がかかり、高価であるというデメリットを有する。
【0003】
一方、ガラス球は、絶縁材料であり、更に成形性、加工性が良好であるため、安価である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-015147号公報
【文献】特開2013-072491号公報
【文献】特開2001-027251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ガラス球は、脆性材料であるため、軸受装置等に組み込まれる転動体に使用する場合に、高速回転、高摩擦、高荷重等の過酷な条件で破損する虞がある。詳述すると、ガラス球は、一般的に、軸受装置の外輪、内輪に用いられる一般的な金属部材、例えば高炭素クロム軸受鋼に比べて硬度が低い。このため、転動した時に、ガラス表面が金属表面の微小な凹凸に接触して、ガラス表面に局所的に高圧がかかる。結果として、ガラス球のガラス表面が破損し、駆動安定性を維持できなくなる虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、転動時にガラス表面が破損し難いガラス球を創案することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、ガラス球のガラス組成を厳密に規制して、高強度化及び高硬度化することにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として提案するものである。すなわち、本発明のガラス球は、ガラス組成として、モル%で、SiO2 30~60%、Al2O3 0~30%、MgO+CaO 10~60%、Y2O3 0~20%を含有することを特徴とする。このようにすれば、ガラスを高強度化及び高硬度化することができる。ここで、「MgO+CaO」は、MgOとCaOの合量を指す。
【0008】
また、本発明のガラス球は、ガラス組成として、モル%で、SiO2 30~60%、Al2O3 5~25%、MgO+CaO 15~55%、Y2O3 1~15%を含有することが好ましい。
【0009】
また、本発明のガラス球は、ヤング率が100GPa以上であり、且つビッカース硬度が750以上であることが好ましい。ここで、「ヤング率」は、例えば、周知の共振法等で測定可能である。「ビッカース硬度」は、押し込み荷重100gfにて、JIS B 7725に準拠した方法により測定することができる。
【0010】
また、本発明のガラス球は、10ポアズにおける温度が1650℃以下であることが好ましい。このようにすれば、ガラスを溶融、成形し易くなる。ここで、「10ポアズにおける温度」は、白金球引き上げ法で測定した値を指す。
【0011】
また、本発明のガラス球は、液相温度が1500℃以下であることが好ましい。このようにすれば、成形時にガラスが失透し難くなる。ここで、「液相温度」は、標準篩30メッシュ(篩目開き500μm)を通過し、50メッシュ(篩目開き300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れ、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定した値である。
【0012】
また、本発明のガラス球は、ガラス表面の表面粗さRaが10nm以下であることが好ましい。このようにすれば、軸受装置等の外輪、内輪に局所的に接触した時に、ガラス球のガラス表面が破損し難くなる。ここで、「表面粗さRa」は、ガラス球を治具等で固定した状態で、JIS B0601:2001年に準拠した方法で測定することができる。
【0013】
また、本発明のガラス球は、直径の寸法公差が0.015%以内であることが好ましい。このようにすれば、駆動安定性を高めることができる。ここで、「直径の寸法公差」は、接触式又は非接触式測長機(例えばミツトヨ製ライトマチックVL-50)により、直径を10箇所測定し、その最大値と最小値の差を直径の平均値で除した時の割合を指す。
【0014】
また、本発明のガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO2 30~60%、Al2O3 5~30%、MgO+CaO 15~55%、Y2O3 1~15%を含有し、ヤング率が100GPa以上であり、且つビッカース硬度が750以上であることを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のガラス球は、ガラス組成として、モル%で、SiO2 30~60%、Al2O3 0~30%、MgO+CaO 10~60%、Y2O3 0~20%を含有することを特徴とする。上記のようにガラス組成範囲を規制した理由を以下に説明する。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示は、モル%を表している。
【0016】
SiO2は、ガラスのネットワークを形成する成分である。SiO2の含有量は30~60%であり、好ましくは35~56%である。SiO2の含有量が少な過ぎると、ガラス化し難くなり、また熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下し易くなる。一方、SiO2の含有量が多過ぎると、溶融性や成形性が低下し易くなる。
【0017】
Al2O3は、歪点、ヤング率、ビッカース硬度等を高める成分である。Al2O3の含有量は0~30%であり、好ましくは5~25%、より好ましくは10~20%である。Al2O3の含有量が多過ぎると、高温粘度が上昇して、溶融性や成形性が低下し易くなる。また成形時にガラスが失透し易くなる。
【0018】
MgOは、ヤング率やビッカース硬度を大幅に高める成分であり、更には溶融性や成形性を高める成分である。しかし、MgOの含有量が多過ぎると、耐失透性が低下し易くなり、特にアルミナ系耐火物と反応して、ガラスが失透し易くなる。よって、MgOの含有量は、好ましくは5~50%、より好ましくは10~40%、更に好ましくは15~35%である。
【0019】
Al2O3とMgOの合量は、好ましくは20~55%であり、より好ましくは25~50%である。Al2O3とMgOの合量が少な過ぎると、ヤング率やビッカース硬度が低下し易くなる。
【0020】
質量比MgO/Al2O3は、好ましくは0.9以上、より好ましくは1.2以上、更に好ましくは1.5~3.5である。質量比MgO/Al2O3が小さ過ぎると、ヤング率やビッカース硬度を高めつつ、溶融性や成形性を低下させることが困難になる。なお、「MgO/Al2O3」は、MgOの含有量をAl2O3の含有量で除した値を指す。
【0021】
CaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分であり、更には歪点やヤング率を高める成分である。しかし、CaOの含有量が多過ぎると、密度や熱膨張係数が高くなり過ぎたり、成形時にガラスが失透し易くなる。よって、CaOの含有量は、好ましくは0~20%、より好ましくは5~15%である。
【0022】
MgO+CaOの含有量は10~60%であり、好ましくは15~55%、より好ましくは20~48%である。MgO+CaOの含有量が少な過ぎると、ヤング率、溶融性、成形性等が低下し易くなる。一方、MgO+CaOの含有量が多過ぎると、成形時にガラスが失透し易くなる。
【0023】
Y2O3は、ヤング率やビッカース硬度を大幅に高める成分である。しかし、Y2O3は、原料自体のコストが高く、また多量に添加すると、耐失透性が低下し易くなる。よって、Y2O3の含有量は0~20%であり、好ましくは0.1~20%、より好ましくは1~15%である。
【0024】
上記成分以外にも、例えば、以下の成分を添加してもよい。
【0025】
B2O3は、高温粘度や密度を低下させると共に、ガラスを安定化させて、液相温度を低下させる成分である。しかし、B2O3の含有量が多過ぎると、ヤング率が低下し易くなる。よって、B2O3の含有量は、好ましくは0~15%、より好ましくは0~5%、更に好ましくは0~1%未満である。
【0026】
Li2Oは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分であると共に、ビッカース硬度を高める成分である。一方、Li2Oの含有量が多過ぎると、耐失透性が低下し易くなる。よって、Li2Oの含有量は、好ましくは0~7%、より好ましくは0~3%、更に好ましくは0~1.5%、特に好ましくは0~1%未満である。
【0027】
Na2Oは、高温粘度を低下させて、溶融性、成形性、耐失透性等を高める成分である。Na2Oの含有量が少な過ぎると、上記効果を享受し難くなる。一方、Na2Oの含有量が多過ぎると、ガラス成分のバランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。よって、Na2Oの含有量は、好ましくは0~20%、より好ましくは0~10%、更に好ましくは0~3%、特に好ましくは0~1%未満である。
【0028】
K2Oは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高める成分である。しかし、K2Oの含有量が多過ぎると、ヤング率が低下し易くなる。よって、K2Oの含有量は、好ましくは0~10%、より好ましくは0~5%、更に好ましくは0~1%未満である。
【0029】
SrOとBaOは、高温粘度を低下させて、溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であるが、それらの含有量が多過ぎると、ビッカース硬度が低下し易くなることに加えて、密度や熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる。よって、SrOとBaOの好適な含有量は、それぞれ0~2%、0~1%、0~0.5%、特に0~0.1%未満である。
【0030】
ZnOは、低温粘性を低下させずに、高温粘性を低下させる成分である。しかし、ZnOの含有量が多過ぎると、ガラスが分相したり、耐失透性が低下したり、密度が高くなる傾向がある。よって、ZnOの含有量は、好ましくは0~3%、より好ましくは0~2%、更に好ましくは0~1%未満である。
【0031】
Gd2O3、Nb2O5、La2O3、Ta2O5は、ビッカース硬度を高める成分である。しかし、Gd2O3、Nb2O5、La2O3、Ta2O5は、原料自体のコストが高く、また多量に添加すると、耐失透性が低下し易くなる。よって、Gd2O3、Nb2O5、La2O3、Ta2O5の好適な含有量は、それぞれ3%以下、1%未満、0.5%以下、特に0.1%未満である。
【0032】
清澄剤として、SnO2、Cl、SO3、CeO2の群(好ましくはSnO2)から選択された一種又は二種以上を0.001~1%添加してもよい。
【0033】
環境的配慮から、As2O3、Sb2O3、PbO、F、Bi2O3を実質的に含有しないことが好ましい。また、ここで、「実質的に~を含有しない」とは、ガラス成分として積極的に明示の成分を添加しないものの、不純物レベルの添加を許容する趣旨であり、具体的には、明示の成分の含有量が0.05%未満の場合を指す。
【0034】
本発明のガラス球は、以下の特性を有することが好ましい。
【0035】
ヤング率は、好ましくは100GPa以上、より好ましくは105GPa以上、更に好ましくは110GPa以上である。ヤング率が低過ぎると、高圧下でガラス球が転動した際に、ガラス球が荷重で変形して、破損し易くなる。
【0036】
ビッカース硬度は、好ましくは750以上、より好ましくは800以上、更に好ましくは900以上、特に好ましくは1000以上である。ビッカース硬度が低過ぎると、軸受装置等の外輪、内輪に局所的に接触した時に、ガラス球のガラス表面が破損し易くなる。なお、ガラス球のビッカース硬度を上記のように規制すれば、ガラス球のビッカース硬度が、軸受装置の内輪、外輪に使用される金属部材のビッカース硬度(例えば、SUJ2のビッカース硬度は800)と同等又はそれ以上になる。
【0037】
10ポアズにおける温度は、好ましくは1650℃以下、より好ましくは1600℃以下、更に好ましくは1550℃以下である。10ポアズにおける温度が低過ぎると、溶融時に溶融ガラスを攪拌し難くなり、泡品位が低下し易くなる。液滴成形法でガラス球を成形し易くなる。
【0038】
液相温度は、好ましくは1500℃以下、より好ましくは1450℃以下である。液相温度が低過ぎると、成形時にガラスが失透し易くなる。
【0039】
本発明のガラス球において、直径は、好ましくは15mm以下、より好ましくは10mm以下、更に好ましくは5mm以下であり、また好ましくは1mm以上である。直径が上記範囲外になると、軸受装置等の転動体に使用し難くなる。
【0040】
ガラス表面の表面粗さRaは、好ましくは10nm以下、より好ましくは5nm以下、更に好ましくは3nm以下である。ガラス表面の表面粗さRaが大き過ぎると、高速の回転、高摩擦、高荷重等の過酷な条件で、ガラス球が破損し易くなる。
【0041】
直径の寸法公差は、好ましくは0.015%以内、より好ましくは0.010%以内、更に好ましくは0.005%以内である。直径不同は、好ましくは1.5μm以下、より好ましくは1.0μm以下、更に好ましくは0.5μm以下、特に好ましくは0.1μm以下である。直径の寸法公差や直径不同が大き過ぎると、駆動安定性が低下し易くなる。なお、「直径不同」は、接触式又は非接触式測長機(例えば、ミツトヨ製ライトマチックVL-50)により、球の直径を10箇所測定し、その最大値と最小値の差を指す。
【0042】
本発明のガラス球は、ガラス表面にイオン交換による圧縮応力層を有しないことが好ましい。イオン交換による圧縮応力層を形成すれば、イオン交換時に寸法膨張が生じるため、ガラス球の寸法精度が低下し易くなる。
【0043】
本発明のガラス球は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず調合したガラスバッチを連続溶融炉に投入し、1500~1600℃で加熱溶融して、溶融ガラスを得た後、清澄容器、攪拌容器を経由して、成形容器に供給した上で球形状に成形し、徐冷する。
【0044】
ガラス球を成形、加工する方法として、板状又はバルク状に切り出したガラスを球形状に研削し、ラッピング研磨、ポリッシュ研磨を行う方法が好ましい。また、液滴成形法で成形したガラスをラッピング研磨、ポリッシュ研磨する方法も好ましい。なお、後者の方法では、ガラス球の寸法精度が向上すると共に、ガラス表面における研磨量を低減することができる。
【0045】
本発明のガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO2 30~60%、Al2O3 5~30%、MgO+CaO 15~55%、Y2O3 1~15%を含有し、ヤング率が100GPa以上であり、且つビッカース硬度が750以上であることを特徴とする。本発明のガラスの技術的特徴は、球形状以外の点で、本発明のガラス球の技術的特徴と重複する。よって、本発明のガラスについて詳細な説明を省略する。
【実施例】
【0046】
実施例に基づいて、本発明を説明する。但し、本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。以下の実施例は、単なる例示である。
【0047】
表1は、本発明の実施例(No.1~6)のガラス組成と特性を示している。
【0048】
【0049】
次のようにして、表1の各試料を作製した。まず、表中のガラス組成となるように、ガラス原料を調合し、白金容器を用いて1550~1600℃で4時間溶融した。その後、溶融ガラスをカーボン板の上に流し出し板状に成形した後、所定形状に機械加工して、板厚5~10mm程度のガラス板を得た。
【0050】
各ガラス板の試料を用いて、下記特性を評価した。
【0051】
密度は、アルキメデス法により測定したものである
ヤング率は、周知の共振法により測定したものである。
【0052】
ビッカース硬度は、押し込み荷重100gfにて、JIS B 7725に準拠した方法で測定したものである。
【0053】
10ポアズにおける温度は、白金球引き上げ法により測定したものである。
【0054】
液相温度は、標準篩30メッシュ(篩目開き500μm)を通過し、50メッシュ(篩目開き300μm)に残るガラス粉末を白金ボートに入れ、温度勾配炉中に24時間保持して、結晶の析出する温度を測定したものである。
【0055】
表1から明らかなように、試料No.1~6は、ヤング率とビッカース硬度が高いため、転動時にガラス表面が破損し難いと予測される。更に、試料No.1~6は、10ポアズにおける温度と液相温度が低いため、球形状に成形し易いと予測される。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明のガラス球は、転動時にガラス表面が破損し難いため、軸受装置等に組み込まれる転動体に好適である。また、本発明のガラスは、高強度及び高硬度であるため、転動体形成用材料として好適であるが、それ以外にも、建材、携帯端末のカバーガラス、ハードディスク等に用いることができる。