(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-24
(45)【発行日】2022-06-01
(54)【発明の名称】外壁タイル診断装置と方法
(51)【国際特許分類】
G01N 29/12 20060101AFI20220525BHJP
G01N 29/46 20060101ALI20220525BHJP
【FI】
G01N29/12
G01N29/46
(21)【出願番号】P 2018133661
(22)【出願日】2018-07-13
【審査請求日】2021-04-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000150615
【氏名又は名称】株式会社長谷工コーポレーション
(73)【特許権者】
【識別番号】591114803
【氏名又は名称】公益財団法人レーザー技術総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100097515
【氏名又は名称】堀田 実
(72)【発明者】
【氏名】関 新之介
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 昌洋
(72)【発明者】
【氏名】島田 義則
【審査官】村田 顕一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-173347(JP,A)
【文献】国際公開第2017/208281(WO,A1)
【文献】特表2005-536756(JP,A)
【文献】特開2017-227554(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0192424(US,A1)
【文献】河辺伸二ほか,展望:ドローンによる外壁タイル仕上げの調査と今後の展望,月刊リフォーム 2017年5月号,日本,株式会社テツアドー出版,2017年04月25日,p.31-36
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 29/00-29/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の外壁タイルの剥離箇所と剥離度合を診断する外壁タイル診断装置であって、
前記建物の外面に沿って飛行し、飛行中に、前記外壁タイルに向けて音波を発振し、同時に、前記外壁タイルの診断位置とその位置の振動周波数を検出する飛翔体と、
前記飛翔体を遠隔操縦する遠隔操縦装置と、
前記振動周波数から前記外壁タイルの剥離度合を診断する診断装置と、を備え
、
前記音波の音源は、前記飛翔体が飛行する飛行音である、外壁タイル診断装置。
【請求項2】
前記飛翔体は、前記外壁タイルに向けてレーザー光を照射しその反射光から前記振動周波数を検出するレーザー装置と、
前記外壁タイルの診断位置を検出する位置検出装置と、を有する、請求項1に記載の外壁タイル診断装置。
【請求項3】
前記飛翔体は、前記診断位置と前記振動周波数を無線で送信する送信装置を有し、
前記診断装置は、前記診断位置と前記振動周波数を無線で受信する受信装置を有する、請求項1に記載の外壁タイル診断装置。
【請求項4】
前記診断装置は、前記振動周波数をフーリエ変換して周波数分析する周波数分析器を有する、請求項1に記載の外壁タイル診断装置。
【請求項5】
前記診断装置は、前記診断位置に対応する前記フーリエ変換した診断周波数分布図を、正常な前記外壁タイルに対する正常周波数分布図と比較し、その差から前記剥離度合を診断する、請求項
4に記載の外壁タイル診断装置。
【請求項6】
前記飛翔体は、複数の回転翼を有し、遠隔操縦でき、空中で静止飛行が可能な無人マルチコプターである、請求項1に記載の外壁タイル診断装置。
【請求項7】
請求項1に記載の外壁タイル診断装置を用いて、前記外壁タイルの前記剥離箇所と前記剥離度合を診断する外壁タイル診断方法であって、
前記飛翔体を遠隔操縦して前記建物の外面に沿って飛行させ、
前記飛行中に、前記外壁タイルに向けて
前記音波を発振し、同時に、前記外壁タイルの診断位置と前記振動周波数を検出し、
前記振動周波数から前記外壁タイルの前記剥離度合を診断する、外壁タイル診断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の外壁タイルの剥離箇所と剥離度合を診断する外壁タイル診断装置と方法に関する。
【背景技術】
【0002】
外壁タイルの診断は、従来、検査員がテストハンマーで壁面を打撃して調査することが一般的である。しかしこの診断のため、建築物の外壁周囲に足場を設置し、あるいは、ゴンドラ等を使用する必要があり、診断に長期間を必要とし、費用も高額となる。
【0003】
そこで、従来と同様にテストハンマーを用い、足場やゴンドラ等を用いずに診断する手段が種々提案されている(例えば、特許文献1,2)。
また、テストハンマーを用いずに、音波を用いる手段も提案されている(例えば、特許文献3)。
【0004】
特許文献1の「建物壁面診断ロボット」は、上下移動機構と、横移動機構と、前後移動機構とを備える。前後移動機構は、打撃用ハンマー、振動センサー、及びマイクロフォンを有する検知頭を搭載する。検知頭は運転制御データと検出データをコンピュータに送信し、コンピュータにより建物壁面を診断する。
【0005】
特許文献2の「構造物検査システム」は、建物の外壁面を擦過する擦過部と、擦過部が外壁面から離れないように擦過部を移動させるマルチローターヘリコプターと、擦過音収集部とを備える。擦過音収集部により擦過部が外壁面を擦過するときに生じる擦過音を収集し、スーパーコンピューターにより擦過音を分析することにより、外壁面における異常エリアを決定する。
【0006】
特許文献3の「音波を用いた探知方法」は、探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定箇所において振動速度を測定して、探知対象物の位置を判断する。探知対象物は、例えば、コンクリート構造物の内部の欠陥部である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2003-14711号公報
【文献】特開2017-227554号公報
【文献】特開2015-224891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の「建物壁面診断ロボット」は、平面移動しかできないため、バルコニーやサッシ等の突起部や開口部のある建物の外壁診断に適用することができない。
【0009】
特許文献2の「構造物検査システム」は、擦過音収集部が擦過音の他にマルチローターヘリコプターの運転音も収集するため、マルチローターヘリコプターの運転音がノイズとなり、S/N比が低下し、診断精度が低い。
【0010】
また、特許文献3の「音波を用いた探知方法」は、例えば建物の表面の複数の測定箇所において振動速度を測定して、探知対象物の位置を判断する。そのため、例えば、コンクリート構造物の内部の欠陥部(き裂や異物)の位置は判断できるが、個々の外壁タイルの剥離度合(剥離の程度)は診断できない。
【0011】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、足場やゴンドラ等を用いずに、バルコニーやサッシ等の突起部や開口部のある建物であっても外壁タイルの剥離箇所と剥離度合を、高精度に診断できる外壁タイル診断装置と方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、建物の外壁タイルの剥離箇所と剥離度合を診断する外壁タイル診断装置であって、
前記建物の外面に沿って飛行し、飛行中に、前記外壁タイルに向けて音波を発振し、同時に、前記外壁タイルの診断位置とその位置の振動周波数を検出する飛翔体と、
前記飛翔体を遠隔操縦する遠隔操縦装置と、
前記振動周波数から前記外壁タイルの剥離度合を診断する診断装置と、を備え、
前記音波の音源は、前記飛翔体が飛行する飛行音である、外壁タイル診断装置が提供される。
【0013】
また本発明によれば、上記の外壁タイル診断装置を用いて、前記外壁タイルの前記剥離箇所と前記剥離度合を診断する外壁タイル診断方法であって、
前記飛翔体を遠隔操縦して前記建物の外面に沿って飛行させ、
前記飛行中に、前記外壁タイルに向けて音波を発振し、同時に、前記外壁タイルの診断位置と前記振動周波数を検出し、
前記振動周波数から前記外壁タイルの前記剥離度合を診断する、外壁タイル診断方法が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の装置と方法によれば、飛翔体を遠隔操縦して建物の外面に沿って飛行させ、飛行中に、外壁タイルに向けて音波を発振し、同時に、外壁タイルの診断位置とその位置の振動周波数を検出する。
また、診断装置により、検出された振動周波数から外壁タイルの剥離度合を診断する。
【0015】
遠隔操縦による飛翔体(例えばドローン)を用いることにより、足場やゴンドラ等を用いずに、バルコニーやサッシ等の突起部や開口部のある建物であっても外壁タイルを診断することができる。
また剥離箇所とその振動周波数を同時に検出するので、外壁タイルの診断位置を正確に検出できる。
さらに、診断位置の振動周波数から外壁タイルの剥離度合を診断するので、発振音波がノイズにならず、S/N比の低下を防止して、高精度に診断できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明による外壁タイル診断装置の実施形態図である。
【
図2】本発明による外壁タイル診断方法の全体フロー図である。
【
図3】音波としてドローンのモーター音を用いた場合の試験室における実験結果である。
【
図4】音波として1kHzの音源を用いた場合の試験室における実験結果である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0018】
図1は、本発明による外壁タイル診断装置100の実施形態図である。
この図において、外壁タイル診断装置100は、建物1の外壁タイル2の剥離箇所と剥離度合Qを診断する装置であり、飛翔体10、遠隔操縦装置20、及び診断装置30を備える。
【0019】
「外壁タイル2の剥離度合Q」は、外壁タイル2の振動周波数F(例えば共振周波数)から判断することができる。
【0020】
外壁タイル2の剥離は、建物1の躯体と張り付けモルタルとの境界、又は、張り付けモルタルと外壁タイル2との境界とで発生する。浮きが生じている剥離深さによって剥離タイルの振動周波数Fは変化する。例えば、正常な外壁タイル2は、建物1に強固に固定されているためその位置の振動周波数F(共振周波数)は高い。これに対し、剥離した外壁タイル2は、建物1から部分的に分離しているため、タイル単独の振動周波数F(共振周波数)に近づくため、その位置の振動周波数Fは正常な外壁タイル2より低くなる。
例えば、剥離度合Qを例えば0~10の値で表し、この数値が小さいほど正常であり、大きいほど剥離の程度が大きいとする。この場合、外壁タイル2の振動周波数Fが正常値の場合、剥離度合Qは0であり、振動周波数Fが完全に剥離した場合の周波数の場合、剥離度合Qは10であり、その中間は0と10の中間値となる。
【0021】
この例で、飛翔体10は、複数の回転翼を有し、遠隔操縦でき、空中で静止飛行が可能な無人マルチコプター、例えばドローンである。
【0022】
飛翔体10は、建物1の外面に沿って飛行し、飛行中に、外壁タイル2に向けて音波3を発振し、同時に、外壁タイル2の診断位置Pとその位置の振動周波数Fを検出する。
この飛行は、建物1の外面に近接し、外面からほぼ一定の距離を維持することが好ましい。また、この飛行は、空中で同一の姿勢でほぼ静止し、建物1の外面に沿って低速で移動することが好ましい。
【0023】
図1において、飛翔体10は、レーザー装置12と位置検出装置14とを有する。
【0024】
レーザー装置12は、レーザー光4の照射手段と受光手段を有し、外壁タイル2に向けてレーザー光4を照射しその反射光5を受光して反射光5から診断位置Pの振動周波数Fを検出する。この図において、レーザー光4は1本であるが、複数であってもよい。また、診断位置Pは、同一の外壁タイル2の1又は複数箇所であるのがよい。
【0025】
位置検出装置14は、例えばカメラであり、レーザー光4が照射された外壁タイル2の診断位置Pを検出する。例えば、レーザー光4は、カメラによる画像の特定位置(例えば中心)を照射するのが好ましい。また、レーザー光4は、可視光であり、カメラによる画像からレーザー光4の照射位置を特定できることが好ましい。
なお、位置検出装置14は、カメラに限定されず、GPSとレーザー装置12との組合せで、診断位置Pを検出してもよい。
【0026】
音波3の音源は、飛翔体10が飛行する飛行音である、ことが好ましい。
飛行音は、例えばドローンのモーター音、ドローンのローター音、又は、特殊な音を発生するように変形させたローター音であってもよい。
【0027】
飛翔体10は、可変周波数の音波3を発振する音源16を有してもよい。
この場合、音波3の周波数範囲は、剥離した外壁タイル2、及び、正常な外壁タイル2の振動周波数Fを含む範囲(例えば0.5~4kHz)であるのが好ましい。
また、音波3の周波数を、剥離した外壁タイル2の振動周波数Fに設定してもよい。例えば現地にて剥離した外壁タイル2の振動周波数Fを特定し、その周波数の音波3を発振することで効率的に調査を行うことができる。
音波3の音圧は、建物1の外面において、剥離した外壁タイル2を振動させることができる大きさ、例えば80~120dBであるのがよい。
【0028】
図1において、飛翔体10は、さらに診断位置Pと振動周波数Fを無線で送信する送信装置18を有する。
送信装置18は、診断位置Pと振動周波数Fを対にして記憶する記憶装置を備え、診断位置Pと振動周波数Fの対を随時送信する。
なお、送信装置18の代りに記憶装置のみを備え、診断装置30により後処理で剥離度合Qを診断してもよい。
【0029】
遠隔操縦装置20は、飛翔体10を遠隔操縦する。この遠隔操縦は、検査員による手動操縦でも、予め設定したプログラムによる自動操縦でもよい。
【0030】
診断装置30は、振動周波数Fから外壁タイル2の剥離度合Qを診断する。
この例で、診断装置30は、診断位置Pと振動周波数Fを無線で受信する受信装置32を有する。
なお、受信装置32は、遠隔操縦装置20に内蔵してもよい。なお、受信装置32を省略し、飛翔体10の記憶装置に記憶した診断位置Pと振動周波数Fの対を、診断装置30により後処理で剥離度合Qを診断してもよい。
【0031】
診断装置30は、振動周波数Fをフーリエ変換して周波数分析する周波数分析器34を有する。
診断装置30は、診断位置Pに対応するフーリエ変換した診断周波数分布
図Bを、正常な外壁タイル2に対する正常周波数分布
図Aと比較し、その差から剥離度合Qを診断する。
【0032】
図2は、本発明による外壁タイル診断方法の全体フロー図である。
本発明による外壁タイル診断方法は、上述した外壁タイル診断装置100を用いて、外壁タイル2の剥離箇所と剥離度合Qを診断する。
図2において、外壁タイル診断方法は、S1~S4の各ステップ(工程)からなる。
【0033】
飛行ステップS1では、飛翔体10を遠隔操縦して建物1の外面に沿って飛行させる。
音波発振ステップS2では、飛翔体10の飛行中に、外壁タイル2に向けて音波3を発振する。
検出ステップS3では、音波発振ステップS2と同時に、外壁タイル2の診断位置Pとその位置の振動周波数Fを検出する。
診断ステップS4では、振動周波数Fから外壁タイル2の剥離度合Qを診断する。
【実施例1】
【0034】
図3は、音波3としてドローンのモーター音を用いた場合の試験室における実験結果である。
この図において、(A)は正常な外壁タイル2に対する正常周波数分布
図Aであり、(B)は剥離した外壁タイル2に対する診断周波数分布
図Bである。この例で、剥離した外壁タイル2の共振周波数は、1kHzである。
各図において、横軸は周波数(kHz)、縦軸は振動レベルFFT(db)を示している。
【0035】
図3(A)と
図3(B)の診断周波数分布
図Bと正常周波数分布
図Aとの差から、診断周波数分布
図Bでは、外壁タイル2の共振周波数である1kHz近傍の振動レベルが大きくなっていることがわかる。これから、「1kHz近傍の共振周波数」に相当する剥離度合Qを検出することができる。
【0036】
またこの結果から、剥離面積が広い等の一定の条件下であれば、剥離が生じている箇所を、ドローンのモーター音又はローター音を音源とする音波3で診断できることが確認された。
【実施例2】
【0037】
図4は、音波3として1kHzの音源16を用いた場合の試験室における実験結果である。
この図において、(A)は正常周波数分布
図Aであり、(B)は診断周波数分布
図Bである。この例で、剥離した外壁タイル2の共振周波数は、1kHzである。また、各図において、横軸は周波数(kHz)、縦軸は振動レベルFFT(db)を示している。
【0038】
図4(A)と
図4(B)との比較から、
図3と同様に、診断周波数分布
図Bと正常周波数分布
図Aとの差から、診断周波数分布
図Bでは、外壁タイル2の共振周波数である1kHz近傍の振動レベルが大きくなっている。これから、「1kHz近傍の共振周波数」に相当する剥離度合Qを検出することができる。
【0039】
また、この結果から、ドローンのモーター音のみではエネルギーが小さく、剥離した外壁タイル2が十分に振動しない場合は、剥離した外壁タイル2の共振周波数に近い音波3を音源16からスピーカー等で付与(発振)することが好ましいことがわかる。
なお、剥離した外壁タイル2の共振周波数は、調査対象の建物1の外壁をハンマー等で打撃し、タイル剥離箇所の共振周波数を測定することで得ることができる。
【0040】
上述した本発明の実施形態によれば、飛翔体10を遠隔操縦して建物1の外面に沿って飛行させ、飛行中に、外壁タイル2に向けて音波3を発振し、同時に、外壁タイル2の診断位置Pとその位置の振動周波数Fを検出する。
また、診断装置30により、検出された振動周波数Fから外壁タイル2の剥離度合Qを診断する。
【0041】
遠隔操縦による飛翔体10(例えばドローン)を用いることにより、足場やゴンドラ等を用いずに、バルコニーやサッシ等の突起部や開口部のある建物1であっても外壁タイル2を診断することができる。
また剥離箇所とその位置の振動周波数Fを同時に検出するので、外壁タイル2の診断位置Pを正確に検出できる。
さらに、診断位置Pの振動周波数Fから外壁タイル2の剥離度合Qを診断するので、発振した音波3がノイズにならず、S/N比の低下を防止して、高精度に診断できる。
【0042】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限りで種々に変更できることは勿論である。
【符号の説明】
【0043】
A 正常周波数分布図、B 診断周波数分布図、F 振動周波数、
P 診断位置、Q 剥離度合、1 建物、2 外壁タイル、3 音波、
4 レーザー光、5 反射光、10 飛翔体(無人マルチコプター)、
12 レーザー装置、14 位置検出装置(カメラ)、16 音源、
18 送信装置、20 遠隔操縦装置、30 診断装置、32 受信装置、
34 周波数分析器、100 外壁タイル診断装置