(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-24
(45)【発行日】2022-06-01
(54)【発明の名称】シングル丸編地
(51)【国際特許分類】
D04B 1/16 20060101AFI20220525BHJP
A41B 1/00 20060101ALI20220525BHJP
A41D 31/00 20190101ALI20220525BHJP
A41D 31/04 20190101ALI20220525BHJP
A41D 31/14 20190101ALI20220525BHJP
【FI】
D04B1/16
A41B1/00 B
A41B1/00 Z
A41D31/00 502D
A41D31/00 503G
A41D31/04 C
A41D31/14
(21)【出願番号】P 2018018694
(22)【出願日】2018-02-05
【審査請求日】2021-01-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003159
【氏名又は名称】東レ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】597052053
【氏名又は名称】ミツカワ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴間 貴幸
(72)【発明者】
【氏名】中島 直哉
(72)【発明者】
【氏名】森 雅昭
【審査官】川口 裕美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-076191(JP,A)
【文献】特開2006-307369(JP,A)
【文献】国際公開第01/023654(WO,A1)
【文献】特開平11-012902(JP,A)
【文献】特開2001-279562(JP,A)
【文献】特開平10-273857(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D04B 1/16
A41B 1/00
A41D 31/00
A41D 31/04
A41D 31/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ループ密度が4500個/6.45cm
2以上、15000個/6.45cm
2以下であり、
ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維が1~2本と、ポリブチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレートを含まない繊維が1~5本とが交互に繰り返し編成されており、
前記ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維のカバーファクターが1.3以上、2.7以下であることを特徴とするシングル丸編地。
【請求項2】
前記ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維が形成するニット編目の割合が30~90%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のシングル丸編地。
【請求項3】
ウォッシュ&ウェア性が4級以上であることを特徴とする請求項1
または2に記載のシングル丸編地。
【請求項4】
ドレープ係数が0.18以上、0.40以下であることを特徴とする請求項1~
3のいずれか一項に記載のシングル丸編地。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シングル丸編地に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、主にビジネスシーンに用いられるシャツには織物が用いられてきた。織物は織目が緻密でハリ、コシ感があることから、縫製品とした場合に仕立て映え性に優れるという利点がある。近年では、織物を構成する糸の少なくとも一部に溶解性繊維を用いた織物が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この技術によれば、緻密な織目を有しつつも通気性に優れた織物を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の織物は、ストレッチ性に劣るため、身体の伸びに対する追従性が悪かった。また、特許文献1に記載の織物は、染色加工時に溶解性繊維を溶解するための工程が必要となるため、製造に手間がかかり経済的でないという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、編物でありながら適度なハリ、コシ感を有し、仕立て映え性に優れると共に、通気性、ストレッチ性、防透性、形態安定性に優れ、製造も容易なシングル丸編地を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るシングル丸編地は、ループ密度が4500個/6.45cm2以上、15000個/6.45cm2以下であり、ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維が1~2本と、ポリブチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレートを含まない繊維が1~5本とが交互に繰り返し編成されており、前記ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維のカバーファクターが1.3以上、2.7以下であることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るシングル丸編地は、上記発明において、前記ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維が形成するニット編目の割合が30~90%の範囲であることを特徴とする。
【0008】
本発明に係るシングル丸編地は、上記発明において、酸化チタン含有量が1.5重量%以上、20重量%以下の合成繊維マルチフィラメントを20重量%以上含むことを特徴とする。
【0009】
本発明に係るシングル丸編地は、上記発明において、ウォッシュ&ウェア性が4級以上であることを特徴とする。
【0010】
本発明に係るシングル丸編地は、上記発明において、ドレープ係数が0.18以上、0.40以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、編物でありながら適度なハリ、コシ感を有し、仕立て映え性に優れると共に、通気性、ストレッチ性、防透性、形態安定性に優れ、製造も容易なシングル丸編地を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の実施例1、4および比較例1で使用したシングル丸編地に対応する編方図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例2で使用したシングル丸編地に対応する編方図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施例3で使用したシングル丸編地に対応する編方図である。
【
図4】
図4は、本発明の比較例2で使用したシングル丸編地に対応する編方図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。
【0014】
本発明の実施の形態に係るシングル丸編地は、ループ密度が4500個/6.45cm2以上であることが好ましく、より好ましくは5000個/6.45cm以上、更に好ましくは5500個/6.45cm2以上である。ループ密度を4500個/6.45cm2以上とすることにより、好適なハリ、コシ感と防透性を付与することができ、縫製品とした際に仕立て映え性に優れるシングル丸編地とすることができる。
【0015】
本実施の形態に係るシングル丸編地は、ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維が1~2本と、ポリブチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレートを含まない繊維が1~5本とが交互に繰り返し編成されていることが好ましい。ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維は染色加工時の熱による収縮が大きく、上記範囲で編成することにより、編地密度を高め適度なハリ、コシ感を付与することができる。また、ポリブチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレートを含まない繊維で柄組織を編成した場合、加工収縮の大きなポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維のループ長が短くなり、コース間隔を詰めることが可能となり、ビジネスシャツ地として求められる生地の柄感を損ねることなくループ密度を高めることができる。
【0016】
ここでいうポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維とは、ポリブチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートの単独成分からなる合成繊維でも良く、ポリエチレンテレフタレート等の他成分と組み合わせたサイドバイサイド構造、芯鞘構造等の複合断面形状の合成繊維であっても良い。また、断面形状は丸断面、三角断面、中空断面等、公知の断面形状のいずれかを用いることができる。また、ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維を2本用いる場合には、同じ繊維を2本用いてもよいし、互いに異なる繊維を1本ずつ用いてもよい。
【0017】
ポリブチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレートを含まない繊維として、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン66、ポリプロピレンといった公知の合成繊維、綿、麻、羊毛といった公知の天然繊維を用いることができ、フィラメント糸または紡績糸のいずれであっても良い。また、ポリブチレンテレフタレート及びポリトリメチレンテレフタレートを含まない繊維を2~5本用いる場合には、全て同じ繊維を用いてもよいし、少なくとも一部に他と異なる繊維を用いてもよい。
【0018】
本実施の形態に係るシングル丸編地は、ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維が形成するニット編目の割合が全体のニット編み目の30~90%の範囲であることが好ましく、より好ましくは35~90%、更に好ましくは40~90%である。ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維の編目の割合を前記割合とすることで、生地の染色加工時に糸が収縮し、ループ密度が高まりハリ、コシ感を付与できると共に、適度なストレッチ性、防透性を付与することができる。
【0019】
本実施の形態に係るシングル丸編地において、ポリブチレンテレフタレート及び/またはポリトリメチレンテレフタレートを含むポリエステル系合成繊維のカバーファクターは1.3以上であることが好ましく、より好ましくは1.4以上、更に好ましくは1.5以上である。カバーファクターを前記範囲とすることで適度なハリ、コシ感、ストレッチ性を付与することができる。
【0020】
また、本実施の形態に係るシングル丸編地において、酸化チタン含有量が1.5重量%以上の合成繊維マルチフィラメントを20重量%以上含むことが好ましく、より好ましくは25重量%以上、更に好ましくは30重量%以上である。酸化チタンを含む繊維は光を透過し難いため、使用量を前記範囲とすることで高い防透性を得ることができる。
【0021】
本実施の形態に係るシングル丸編地は、ウォッシュ&ウェア(W&W)性が4級以上であることが好ましい。W&W性を4級以上とすることで、ビジネスシャツ地として用いた場合にも高い形態安定性を付与することができると共に、洗濯頻度の高いスポーツ衣料用途においても優れた形態安定性を付与することができる。
【0022】
本実施の形態に係るシングル丸編地のドレープ係数は0.18以上であることが好ましく、より好ましくは0.19以上、さらに好ましくは0.20以上である。ドレープ係数が0.18未満の場合、縫製品とした際に衣服が肌にまとわりつき易く、シャツ地とした場合の仕立て映えに劣る。
【0023】
以上説明した本発明の実施の形態によれば、編物でありながら適度なハリ、コシ感を有し、仕立て映え性に優れると共に、通気性、ストレッチ性、防透性、形態安定性に優れ、製造も容易なシングル丸編地を提供することができる。このようなシングル丸編地は、ワイシャツ、ドレスシャツ、カジュアルシャツ、ブラウス等、主にビジネスシーンで着用されるビジネスシャツ地用、およびハリ、コシ感を必要とするアウター、パンツ、スカートなどに向けての編物として好適である。
【0024】
また、本実施の形態によれば、編地組織の制限が少なく、様々な衣料用の生地として品種展開が容易であるという利点も有する。
【実施例】
【0025】
以下に本発明における実施例を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例における各性能評価は、以下の方法により行った。
【0026】
<ループ密度>
シングル丸編地の巾方向2.54cmあたりの編目の数であるウエル数と、シングル丸編地の長さ方向2.54cmあたりの編目の数であるコース数を3ヶ所ずつ測定し、それぞれの平均値の小数第1位を四捨五入して整数とする。ただし、コース数の測定において編目の数が違うウエルが存在する組織の場合、それぞれの編目の数を測定し、コース数の平均値を算出する。その算出したウエル数とコース数の平均値の積をループ密度(個/6.45cm2)とした。
【0027】
<カバーファクター>
JIS L 1018 8.10(2003年度)に基づき、カバーファクター(CF)を測定した。編目長の測定は生地100w間の編目長を計測し、実際のニット編目の数で割りかえして1編目の編目長を計算した。
【0028】
<目付>
JIS L 1018 8.4.2(2003年度)に基づき、試験片の単位面積あたりの質量(g/m2)を測定した。
【0029】
<厚み>
JIS L 1018 8.5.1(2003年度)に基づき、試験片の厚さ(mm)を測定した。測定には、ダイヤルシックネスゲージ((株)尾崎製作所製「型式 H」)を用いた。
【0030】
<ウォッシュ&ウェア性>
JIS L 0217 103法(2003年度)で洗濯処理を行った後、AATCCしわ判定板にてウォッシュ&ウェア(W&W)性の判定を行った。
【0031】
<防透性>
防透性は一般財団法人カケンテストセンターの防透性試験方法に準じて実施し、黒色タイルと白色タイルを用いた際の明度から下記式にて算出した。
防透性(%)=(黒色タイル使用時の明度/白色タイル使用時の明度)×100
【0032】
<ドレープ係数>
JIS L 1096 8.19.7 G法(2003年度)に基づきドレープ係数を測定した。
【0033】
(実施例1)
46ゲージのシングル丸編機を使用し、
図1に示す編方図のF1、3に(A)56デシテックス24フィラメントのポリブチレンテレフタレート仮撚加工糸を、F2、4に(B)84デシテックス36フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸(フルダル糸)を用いてシングル丸編地を編成した。
この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、液流染色内でリラックス・精練、染色加工、吸水加工後、熱セット機で仕上げセットを行った。その結果、61ウエル、123コース、ループ密度7503個/6.45cm
2、(A)のニット編目割合67%、(A)のカバーファクター1.97、フルダル糸の酸化チタン含有率2.0重量%、目付141g/m
2、厚み0.38mm、W&W性4.5級、防透性97.8%、ドレープ係数0.233の生地を得た。この生地の総合評価は、「ビジネスシャツ地として使用可能(○)」であった。
【0034】
(実施例2)
46ゲージのシングル丸編機を使用し、
図2に示す編方図のF1、4、7、10に(A)56デシテックス24フィラメントのポリブチレンテレフタレート仮撚加工糸を、F2、5、8、11に(B1)84デシテックス36フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸(フルダル糸)を、F3、6、9、12に(B2)84デシテックス36フィラメントのカチオン可染のポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸を用いてシングル丸編地を編成した。
この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、液流染色内でリラックス・精練、染色加工、吸水加工後、熱セット機で仕上げセットを行った。その結果、63ウエル、94コース、ループ密度5922個/6.45cm
2、(A)のニット編目割合43%、(A)のカバーファクター1.59、フルダル糸の酸化チタン含有率2.0重量%、目付138g/m
2、厚み0.41mm、W&W性4.0級、防透性96.3%、ドレープ係数0.241の生地を得た。この生地の総合評価は、「ビジネスシャツ地として使用可能(○)」であった。
【0035】
(実施例3)
46ゲージのシングル丸編機を使用し、
図3に示す編方図のF1、6に(A)56デシテックス24フィラメントのポリブチレンテレフタレート仮撚加工糸を、F2、3、7、8に(B1)84デシテックス36フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸(フルダル糸)を、F4、5、9、10に(B2)84デシテックス36フィラメントのカチオン可染のポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸を用いてシングル丸編地を編成した。
この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、液流染色内でリラックス・精練、染色加工、吸水加工後、熱セット機で仕上げセットを行った。その結果、57ウエル、81コース、ループ密度4617個/6.45cm
2、(A)のニット編目割合33%、(A)のカバーファクター1.94、フルダル糸の酸化チタン含有率2.0重量%、目付119g/m
2、厚み0.36mm、W&W性4.0級、防透性95.4%、ドレープ係数0.210の生地を得た。この生地の総合評価は、「ビジネスシャツ地として使用可能(○)」であった。
【0036】
(実施例4)
46ゲージのシングル丸編機を使用し、
図1に示す編方図のF1、3に(A)84デシテックス24フィラメントのポリブチレンテレフタレート仮撚加工糸を、F2、4に(B)56デシテックス48フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸(フルダル糸)を用いてシングル丸編地を編成した。
この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、液流染色内でリラックス・精練、染色加工、吸水加工後、熱セット機で仕上げセットを行った。その結果、62ウエル、123コース、ループ密度7626個/6.45cm
2、(A)のニット編目割合67%、(A)のカバーファクター2.42、フルダル糸の酸化チタン含有率2.0重量%、目付146g/m
2、厚み0.39mm、W&W性4.5級、防透性96.8%、ドレープ係数0.245の生地を得た。この生地の総合評価は、「ビジネスシャツ地として使用可能(○)」であった。
【0037】
(比較例1)
46ゲージのシングル丸編機を使用し、
図1に示す編方図のF1、2、3、4に(B)84デシテックス36フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸(フルダル糸)を用いてシングル丸編地を編成した。
この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、液流染色内でリラックス・精練、染色加工、吸水加工後、熱セット機で仕上げセットを行った。その結果、65ウエル、83コース、ループ密度5395個/6.45cm
2、フルダル糸の酸化チタン含有率2.0重量%、目付128g/m
2、厚み0.39mm、W&W性3.5級、防透性93.2%、ドレープ係数0.156の生地を得た。この生地の総合評価は、「ビジネスシャツ地として使用不可(×)」であった。
【0038】
(比較例2)
36ゲージのシングル丸編機を使用し、
図4に示す編方図のF1、2、3、4、5、6、8、9、10、11、12、13に(B)84デシテックス36フィラメントのポリエチレンテレフタレート仮撚加工糸(フルダル糸)を、F7、14に(A)56デシテックス24フィラメントのポリブチレンテレフタレート仮撚加工糸を用いてシングル丸編地を編成した。
この生機を通常のポリエステル丸編地の染色加工法に従い、液流染色内でリラックス・精練、染色加工、吸水加工後、熱セット機で仕上げセットを行った。その結果、55ウエル、68コース、ループ密度3740個/6.45cm
2、(A)のニット編目割合18%、(A)のカバーファクター1.27、フルダル糸の酸化チタン含有率2.0重量%、目付128g/m
2、厚み0.44mm、W&W性3.5級、防透性94.8%、ドレープ係数0.158の生地を得た。この生地の総合評価は、「ビジネスシャツ地として使用不可(×)」であった。
【0039】
以上説明した実施例1~4、比較例1、2で得られたシングル丸編地の各種機能性評価結果を表1に示す。
【0040】