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特許7079293周回制御プログラム及び周回制御システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-24
(45)【発行日】2022-06-01
(54)【発明の名称】周回制御プログラム及び周回制御システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220525BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20220525BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20220525BHJP
   A63F 13/65 20140101ALI20220525BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20220525BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20220525BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63F13/30
A63F13/79
A63F13/65
A63F13/533
A63F13/216
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020131447
(22)【出願日】2020-08-03
(65)【公開番号】P2022028190
(43)【公開日】2022-02-16
【審査請求日】2020-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】100155550
【弁理士】
【氏名又は名称】田嶋 諭
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 優
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-185234(JP,A)
【文献】特開2014-045957(JP,A)
【文献】特開2014-142690(JP,A)
【文献】特開2005-182653(JP,A)
【文献】特開2003-187026(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A63F 13/30
A63F 13/79
A63F 13/65
A63F 13/533
A63F 13/216
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置と通信ネットワークにより接続されたサーバ装置に、複数のユーザそれぞれに同一の複数の目的地を周回させる進行を制御させるための周回制御プログラムであって、
前記サーバ装置に、
既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新機能、
複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの前記指定目的地として決定し、該指定目的地に関する情報を該1のユーザの端末装置に送信する指定機能、
を実現させ、
前記更新機能では、
前記指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、該1のユーザの前記履歴情報を更新する機能、
前記指定機能によって1のユーザの前記指定目的地が決定された場合に、該1のユーザの前記指定情報を更新する機能、
前記指定機能では、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づく前記複数の目的地の混雑状況に応じて、前記指定目的地を決定する機能であって1のユーザの前記指定目的地を決定する場合、該1のユーザが未だ訪れていない目的地のうち、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づいて特定した前記指定目的地となっているユーザ数が最も少ない目的地を、該1のユーザの指定目的地に決定する機能、
を実現させる周回制御プログラム。
【請求項2】
前記指定目的地に関する情報は、解答が該指定目的地を示す問題を前記端末装置のユーザに報知させるための情報である、
請求項1に記載の周回制御プログラム。
【請求項3】
前記端末装置は、複数の目的地のそれぞれに配置された通信装置であって、配置された目的地が特定される位置情報が記憶された通信装置と、近距離無線通信を行うことで該位置情報を取得し、
前記更新機能では、前記指定目的地を訪れた情報として前記位置情報をユーザの端末装置から受信した場合に、該ユーザの前記履歴情報を更新する機能、
を実現させる請求項1または請求項2に記載の周回制御プログラム。
【請求項4】
前記指定機能では、前記指定目的地を訪れた情報をユーザの端末装置から受信する毎に、該ユーザの新たな前記指定目的地を決定する機能、
を実現させる請求項1~のいずれかに記載の周回制御プログラム。
【請求項5】
複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置と、該端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置と、を備え、複数のユーザそれぞれに同一の複数の目的地を周回させる進行を制御させる周回制御システムであって、
既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新手段、
複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの前記指定目的地として決定し、該指定目的地に関する情報を該1のユーザの端末装置に送信する指定手段、
を含み、
前記更新手段は、
前記指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、該1のユーザの前記履歴情報を更新し、
前記指定手段によって1のユーザの前記指定目的地が決定された場合に、該1のユーザの前記指定情報を更新し、
前記指定手段は、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づく前記複数の目的地の混雑状況に応じて、前記指定目的地を決定する手段であって1のユーザの前記指定目的地を決定する場合、該1のユーザが未だ訪れていない目的地のうち、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づいて特定した前記指定目的地となっているユーザ数が最も少ない目的地を、該1のユーザの指定目的地に決定する、
周回制御システム。
【請求項6】
複数のユーザそれぞれに同一の複数の目的地を周回させる進行を制御させる機能を有するサーバ装置と通信する機能を、複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置のコンピュータに実現させるための周回制御プログラムであって、
既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新機能、複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの前記指定目的地として決定し、該指定目的地に関する情報を該1のユーザの端末装置に送信する指定機能を有し、前記更新機能では、前記指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、該1のユーザの前記履歴情報を更新する機能、前記指定機能によって1のユーザの前記指定目的地が決定された場合に、該1のユーザの前記指定情報を更新する機能、前記指定機能では、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づく前記複数の目的地の混雑状況に応じて、前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記指定目的地を決定する場合、該1のユーザが未だ訪れていない目的地のうち、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づいて特定した前記指定目的地となっているユーザ数が最も少ない目的地を、該1のユーザの指定目的地に決定する機能を有するサーバ装置から、前記指定目的地に関する情報を受信する機能を前記端末装置に
実現させるための周回制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態の少なくとも1つは、周回制御プログラム及び周回制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、ユーザが携帯可能なスマートフォン、タブレット端末等のスマートデバイスが普及している。このようなスマートデバイスを利用した宝探しゲームなどのイベントも盛んに行われている。宝探しゲームは、参加者が複数の謎(問題)を解いて現実空間に隠された宝を探すイベントである。宝は、現実空間の所定位置に配置されている。参加者は、複数の謎を解くことで、宝が配置された場所を特定することができる。宝探しゲームでは、参加者は、徒歩等で複数の場所を巡って、隠された宝を全て獲得する必要がある。上述のようなイベントは、参加者に複数の場所(目的地)を巡らせる周回型(回遊型)のイベントである。
【0003】
上述のようなイベントは、参加者が複数の場所を巡ることになるので、販売促進を目的として商店街などの商業施設等で開催される。したがって、宝などが配置される場所(目的地)も、或る店舗の一部の領域であったりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-126689号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような複数の場所(目的地)を参加者に巡らせる場合、所定順に各目的地を巡らせる場合など、参加者が一斉に同じ目的地に向かうと、その目的地が混雑してしまう虞があることが課題である。目的地として設定される場所は、必ずしも広いスペースが確保されているわけではないため、できるだけ混雑を回避したいとの要望がある。
【0006】
本発明の少なくとも1つの実施形態の目的は、関連する技術の不足を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る周回制御プロブラムは、複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置と通信ネットワークにより接続されたサーバ装置に、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御させるための周回制御プログラムであって、サーバ装置に、既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新機能、複数のユーザ毎に指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの履歴情報に基づいて1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を1のユーザの指定目的地として決定し、指定目的地に関する情報を1のユーザの端末装置に送信する指定機能、を実現させ、更新機能では、指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、1のユーザの履歴情報を更新する機能、指定機能によって1のユーザの指定目的地が決定された場合に、1のユーザの指定情報を更新する機能、指定機能では、少なくとも各ユーザの指定情報に基づく複数の目的地の混雑状況に応じて、指定目的地を決定する機能、を実現させる。
【0008】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る周回制御システムは、複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置と、端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置と、を備え、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御させる周回制御システムであって、既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新手段、複数のユーザ毎に指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの履歴情報に基づいて1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を1のユーザの指定目的地として決定し、指定目的地に関する情報を1のユーザの端末装置に送信する指定手段、を含み、更新手段は、指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、1のユーザの履歴情報を更新し、指定手段によって1のユーザの指定目的地が決定された場合に、1のユーザの指定情報を更新し、指定手段は、少なくとも各ユーザの指定情報に基づく複数の目的地の混雑状況に応じて、指定目的地を決定する。
【0009】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係る周回制御プログラムは、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御させる機能を有するサーバ装置と通信する機能を、複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置のコンピュータに実現させるための周回制御プログラムであって、既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新機能、複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの指定目的地として決定し、指定目的地に関する情報を1のユーザの端末装置に送信する指定機能を有し、更新機能では、指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、1のユーザの履歴情報を更新する機能、指定機能によって1のユーザの指定目的地が決定された場合に、1のユーザの前記指定情報を更新する機能、指定機能では、少なくとも各ユーザの指定情報に基づく複数の目的地の混雑状況に応じて、指定目的地を決定する機能を有するサーバ装置から、指定目的地に関する情報を受信する機能を端末装置に実現させる。
【発明の効果】
【0010】
本願の各実施形態により1又は2以上の不足が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する周回制御システムの構成の例を示すブロック図である。
図2】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図3】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する周回処理の例を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図5】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する周回処理の例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する周回制御システムの構成の例を示すブロック図である。
図7】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する1のユーザの行動の流れを例示した図である。
図8】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図9】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する登録データの一例を示す図である。
図10】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する端末装置の構成を示す機能ブロック図である。
図11】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する集計結果の一例を示す図である。
図12】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する周回処理の例を示すフローチャートである。
図13】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する周回制御システムの構成の例を示すブロック図である。
図14】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する1のユーザの行動の流れを例示した図である。
図15】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバ装置の構成を示す機能ブロック図である。
図16】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する登録データの一例を示す図である。
図17】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する端末装置の構成を示す機能ブロック図である。
図18】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する周回処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0013】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一の実施形態における周回制御システム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、周回制御システム100は、サーバ装置10と、複数の端末装置20,201~20N(Nは任意の整数)とを含む。サーバ装置10と複数の端末装置20,201~20Nとは、それぞれインターネット等の通信ネットワーク15に接続されている。なお、周回制御システム100の構成は、これに限定されず、例えば、複数のサーバ装置を備える構成としてもよい。
【0014】
周回制御システム100は、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御させるための各種機能を有する。複数の目的地は、現実空間において、ユーザが向かうべき場所を意味する。なお、移動は、徒歩以外に、公共交通機関等を利用してもよい。
【0015】
本実施形態の例の周回制御システム100は、例えば、宝探しゲーム等の周回型(回遊型)のイベントに適用される。宝探しゲームは、複数の参加者(ユーザ)が複数の謎(問題)を解いて現実空間に隠された宝を探すイベントである。宝は、ゲーム上の仮想の宝であり、現実空間の複数の場所に隠されて(配置されて)いる。複数のユーザは、複数の問題を解いていくことで、宝が配置された場所を特定することができる。宝探しゲームでは、複数のユーザは、徒歩等で移動して、宝が隠されている複数の場所(目的地)を巡って全ての宝を獲得する必要がある。
【0016】
本実施形態の例では、各ユーザの複数の目的地の周回順序は、固定されておらず、周回制御システム100が決定(指定)する。周回制御システム100は、1のユーザが1つの目的地を訪れる毎に、この1のユーザが次に向かうべき目的地を決定していく。以下、1のユーザに関し、複数の目的地のうち、現状、この1のユーザが向かうべき目的地を指定目的地と称する場合がある。上述の宝探しゲームの場合では、周回制御性システム100は、1のユーザが1つの場所を訪れて宝を獲得する毎に、この1のユーザが次に探すべき宝の場所(指定目的地)を決定する。なお、本実施形態の例では、サーバ装置10が、上記指定目的地を決定する。また、サーバ装置10は、各ユーザが携帯する端末装置20,201~20Nに、決定した指定目的地に関する情報を送信する。例えば、上述の宝探しゲームの場合には、宝の場所を示す問題をユーザに報知させるための情報が指定目的地に関する情報に該当する。具体的には、問題文のテキストデータ等が指定目的地に関する情報に該当する。すなわち、上述の宝探しゲームの場合では、1のユーザが1つの場所を訪れて宝を獲得する毎に、次に探すべき宝の場所(指定目的地)を示す問題が、この1のユーザの端末装置に配信される。
【0017】
例えば、端末装置20を携帯するユーザP1は、複数の目的地のうち指定目的地に向かって移動する。そして、ユーザは、指定目的地を訪れた情報を端末装置20からサーバ装置10に送信する。例えば、上述の宝探しゲームの場合では、指定目的地に配置された宝の識別情報が、指定目的地を訪れた情報として送信される。
【0018】
本実施形態の例では、サーバ装置10は、多くのユーザが1つの目的地に一時的に密集してしまうことを抑制するべく、上記指定目的地を決定する。具体的には、サーバ装置10は、複数の目的地の混雑状況に応じて、各ユーザの指定目的地を決定する。混雑状況には、混雑すると予想される状況も含まれる。各目的地の混雑状況は、少なくとも各ユーザが向かうべき目的地(指定目的地)の情報(指定情報)に基づいて特定される状況である。
【0019】
例えば、上述の宝探しゲームにおいて、3つの目的地A1,A2,A3を複数のユーザに周回させて宝を獲得させる場合について説明する。現状、目的地A1に向かうべきユーザ数が10名であり、目的地A2に向かうべきユーザ数が5名であり、目的地A3に向かうべきユーザ数が3名である。この場合、目的地A1には、一時的に10名のユーザ達が集まって混雑してしまう可能性がある。したがって、これから3つの目的地A1,A2,A3を周回する1のユーザの場合、サーバ装置10は、最もユーザ数が少ない目的地A3を、この1のユーザの最初の目的地(指定目的地)として決定すればよい。
【0020】
サーバ装置10は、ゲームシステムの管理者によって管理され、端末装置20,201~20Nに対して周回の進行に関する情報を提供するための各種機能を有する。サーバ装置10は、例えば、ユーザが向かうべき目的地(指定目的地)に関する情報を提供する。本実施形態の例において、サーバ装置10は、周回の進行に関する情報を提供するべくWWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納する1以上の記憶媒体(記憶部)を備える。また、サーバ装置10は、CPU等から構成される制御部等も備える。なお、上述の構成は一般的な構成であるので、詳細な説明は省略する。記憶部は、サーバ装置10に内蔵された構成であっても、サーバ装置10とは別体のデータベース装置等の記憶装置の構成であってもよい。
【0021】
図2は、サーバ装置10の構成の例であるサーバ装置10Aの構成を示す機能ブロック図である。サーバ装置10Aは、記憶部に記憶されている周回の進行を制御するためのソフトウェア(周回制御プログラム)を制御部が実行することで、更新部11及び指定部12を少なくとも備える。なお、周回制御プログラムには、周回の進行の制御に用いられる制御用データも含まれる。
【0022】
更新部(更新機能)11は、サーバ装置10Aの記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する。ユーザ情報は、ユーザの複数の目的地の周回に関する情報である(例えば、図9に示す登録データ参照)。ユーザ情報には、既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地(指定目的地)が特定される指定情報とが含まれる。履歴情報は、例えば、既に訪れた目的地の識別情報である。指定情報は、例えば、向かうべき目的地の識別情報である。
【0023】
更新部11は、指定目的地を訪れた情報を、いずれかのユーザの端末装置20,201~20Nから受信した場合、受信した端末装置のユーザの履歴情報を更新する。更新部11は、指定部12によって或るユーザの指定目的地が決定された場合、このユーザの指定情報を更新する。
【0024】
指定部(指定機能)12は、複数のユーザ毎に指定目的地を決定する。具体的には、指定部12は、1のユーザの履歴情報に基づいて、複数の目的地のうち、この1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を、この1のユーザの指定目的地として決定する。ただし、指定部12は、複数の目的地の混雑状況に応じて、各ユーザの指定目的地を決定する。すなわち、指定部12は、1のユーザが未だ訪れていない目的地のうち、複数の目的地の混雑状況に応じて、このユーザの指定目的地を決定する。各目的地の混雑状況は、上述したように、少なくとも各ユーザが向かうべき目的地(指定目的地)の情報(指定情報)に基づいて特定される状況である。指定部12は、上述の例のように、向かうべきユーザ数が最も少ない目的地を、指定目的地として決定すればよい。
【0025】
また、指定部12は、1のユーザに対して決定した指定目的地に関する情報を、この1のユーザの端末装置に送信する。指定目的地に関する情報は、宝探しゲームの場合では、問題の文章のテキストデータ等のように、解答が指定目的地(宝の場所)を示す問題をユーザに報知させるための情報が該当する。また、指定目的地の名称(テキストデータ)を、指定目的地に関する情報としてもよい。なお、指定目的地に関する情報は、例えば、目的地の識別情報に対応付けて制御データに含めておけばよい。
【0026】
次に、端末装置20,201~20Nについて説明する。端末装置20,201~20Nのそれぞれは、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistants)、タブレット端末などのユーザが携帯可能な端末装置によって構成される。したがって、端末装置20,201~20Nのそれぞれは、携帯されているユーザの移動に伴って移動する。
【0027】
各端末装置20,201~20Nは、操作装置(操作部)、記憶媒体(記憶部)、CPU等から構成される制御部、表示部、通信制御部等を備える。なお、上述の構成は一般的な構成であるので、詳細な説明は省略する。また、端末装置20,201~20Nの記憶部には、目的地の周回に関してサーバ装置10Aと各種通信を行うためのソフトウェア(アプリケーションプログラム)等が記憶されている。端末装置20,201~20Nは、上記プログラムを実行することで、例えば、サーバ装置10Aから指定目的地に関する情報を受信する。この場合、例えば、端末装置20,201~20Nの表示部に、指定目的地に関する情報が表示される。上述の宝探しゲームの場合、問題文が表示される。
【0028】
また、端末装置20,201~20Nは、指定目的地を訪れた情報をサーバ装置10Aに送信する。指定目的地を訪れた情報は、ユーザが指定された目的地を訪れたことを特定可能な情報であれば任意の情報を特定可能である。例えば、上述の宝探しゲームの場合、指定目的地において獲得した宝の識別情報を、指定目的地を訪れた情報としてもよい。
【0029】
次に、周回制御システム100の構成の例として、サーバ装置10A及び複数の端末装置20,201~20Nを含む周回制御システム100Aの動作について説明する。
【0030】
図3は、周回制御システム100Aが実行する周回処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における周回処理では、複数のユーザそれぞれに対し、指定目的地を決定するための処理が行われる。なお、図3においては、主として、指定目的地を決定する処理、ユーザ情報を更新する処理について説明し、その他の処理は一部省略している場合がある。以下、サーバ装置10AとユーザP1が携帯する端末装置20とが周回処理を実行する場合を例にして説明する。
【0031】
本実施形態の例の周回処理は、例えば、サーバ装置10Aが端末装置20,201~20Nのいずれかから、所定情報を受信した場合に実行される。
【0032】
なお、所定情報としては、例えば、ユーザが訪れた指定目的地の情報が該当する。また、所定情報としては、例えば、ユーザが、これから複数の目的地の周回を開始するための周回開始要求の情報も該当する。端末装置20は、例えば、ユーザP1の識別情報とともに所定情報を送信する。
【0033】
サーバ装置10Aは、更新処理Aを実行する(ステップS10)。更新処理Aでは、受信した所定情報に基づいて、サーバ装置10Aの記憶部に登録されているユーザ情報が更新される。例えば、端末装置20からユーザP1が訪れた指定目的地に関する情報を受信した場合、サーバ装置10Aは、ユーザP1のユーザ情報のうちの履歴情報を更新する。例えば、ユーザP1が訪れた指定目的地の識別情報が、ユーザP1の履歴情報に追加される。そして、ユーザP1の指定情報がリセット(初期値に設定)される。また、例えば、端末装置20からユーザP1が周回開始要求を受信した場合、サーバ装置10Aは、ユーザP1のユーザ情報を新規にサーバ装置10Aの記憶部に登録する。例えば、ユーザP1の識別情報、初期値が設定された履歴情報及び指定情報を含むユーザP1のユーザ情報が生成される。
【0034】
次に、サーバ装置10Aは、抽出処理を実行する(ステップS11)。抽出処理では、指定目的地の候補となる候補目的地が抽出される。具体的には、ユーザP1の履歴情報に基づいて、ユーザP1が未だ訪れていない目的地が候補目的地として抽出される。
【0035】
その後、サーバ装置10Aは、決定処理を実行する(ステップS12)。決定処理では、上述したように、混雑状況に応じて、上述の候補目的地の中から選択した1の候補目的地が指定目的地に決定される。すなわち、ユーザP1が向かうべき目的地が指定目的地として決定される。
【0036】
また、決定処理では、サーバ装置10Aは、決定した指定目的地に関する情報を端末装置20に送信する。例えば、上述の宝探しゲームの場合には、問題の文章のテキストデータが送信される。端末装置20は、受信した指定目的地に関する情報を出力(表示部に表示)する(ステップS30)。例えば、上述の宝探しゲームの場合には、端末装置20の表示部に問題文が表示される。
【0037】
その後、サーバ装置10Aは、更新処理Bを実行する(ステップS13)。更新処理Bでは、ユーザ情報の指定情報が更新される。例えば、ステップS12の決定処理で決定された指定目的地の識別情報が指定情報として登録される。
【0038】
その後、サーバ装置10Aは、周回処理を終了する。なお、図3で例示した周回処理に関し、他の端末装置201~20Nに対しても端末装置20と同様の処理が行われる。
【0039】
以上のように、第1の実施形態の一側面として、サーバ装置10Aが、更新部11及び指定部12を備える構成としているので、混雑状況に応じて、ユーザが向かうべき目的地が設定される。したがって、多くのユーザが密集して目的地が混雑してしまうことが抑制される。
【0040】
なお、上述の実施形態の例の周回制御システムは、宝探しゲーム等の周回型(回遊型)のイベントへの適用に限定されるものではない。周回制御システムは、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる構成であれば、いずれの構成にも適用可能である。例えば、遊園地などのアトラクション施設において、複数のユーザが複数のアトラクション(例えば、観覧車)に搭乗する場合に、周回制御システムを適用してもよい。
【0041】
上述の実施形態の例では、サーバ装置が、周回制御プログラムを実行して周回の進行を制御しているが、特にこれに限定されるものではない。図3で例示したサーバ装置が実行する処理の一部を端末装置が実行してもよい。
【0042】
上述の実施形態の例では、履歴情報と指定情報とがユーザ情報に含められて記憶部に登録されているが、特にこれに限定されるものではない。履歴情報と指定情報とは、別々に記憶されていてもよい。
【0043】
上述の実施形態の例では、ユーザ情報の指定情報に基づいて混雑状況が特定されているが、その他の情報も追加的に参照してもよい。
【0044】
[第2の実施形態]
本実施形態の例では、周回制御システム100の例である周回制御システム100Bについて説明する。周回制御システム100Bは、サーバ装置10Bと複数の端末装置20,201~20Nとを含む。図4は、サーバ装置10の例であるサーバ装置10Bの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、サーバ装置10Bは、更新部11及び指定部12Bを少なくとも備える。
【0045】
更新部11は、サーバ装置10Bの記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する。ユーザ情報には、既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地(指定目的地)が特定される指定情報とが含まれる。また、更新部11は、指定目的地を訪れた情報を、いずれかのユーザの端末装置20,201~20Nから受信した場合、受信した端末装置のユーザの履歴情報を更新する。更新部11は、指定部12Bによって或るユーザの指定目的地が決定された場合、このユーザの指定情報を更新する。
【0046】
指定部12Bは、複数のユーザ毎に指定目的地を決定する。具体的には、指定部12Bは、1のユーザの履歴情報に基づいて、複数の目的地のうち、この1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を、この1のユーザの指定目的地として決定する。ただし、指定部12Bは、複数の目的地の混雑状況に応じて、各ユーザの指定目的地を決定する。すなわち、指定部12Bは、1のユーザが未だ訪れていない目的地のうち、複数の目的地の混雑状況に応じて、このユーザの指定目的地を決定する。各目的地の混雑状況は、少なくとも各ユーザが向かうべき目的地(指定目的地)の情報(指定情報)に基づいて特定される状況である。本実施形態の例では、指定部12Bは、1のユーザの指定目的地を決定する場合、この1のユーザが未だ訪れていない目的地のうち、少なくとも指定目的地となっているユーザ数が最も少ない目的地を、この1のユーザの指定目的地に決定する。指定部12Bは、各ユーザの指定情報に基づいて上記ユーザ数を特定すればよい。
【0047】
また、指定部12Bは、1のユーザに対して決定した指定目的地に関する情報を、この1のユーザの端末装置に送信する。なお、指定目的地に関する情報は、例えば、目的地の識別情報に対応付けて制御データに含めておけばよい。
【0048】
次に、周回制御システム100Bの動作について説明する。
【0049】
図5は、周回制御システム100Bが実行する周回処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における周回処理では、複数のユーザそれぞれに対し、指定目的地を決定するための処理が行われる。なお、図5においては、主として、指定目的地を決定する処理、ユーザ情報を更新する処理について説明し、その他の処理は一部省略している場合がある。以下、サーバ装置10BとユーザP1が携帯する端末装置20とが周回処理を実行する場合を例にして説明する。
【0050】
本実施形態の例の周回処理は、例えば、サーバ装置10Bが端末装置20,201~20Nのいずれかから、所定情報を受信した場合に実行される。
【0051】
なお、所定情報には、例えば、ユーザが訪れた指定目的地の情報が該当する。また、所定情報には、例えば、ユーザが、これから複数の目的地の周回を開始するための周回開始要求の情報も該当する。端末装置20は、例えば、ユーザP1の識別情報とともに所定情報を送信する。
【0052】
サーバ装置10Bは、更新処理Aを実行する(ステップS10)。更新処理Aでは、受信した所定情報に基づいて、サーバ装置10Bの記憶部に登録されているユーザ情報が更新される。例えば、端末装置20からユーザP1が訪れた指定目的地に関する情報を受信した場合、サーバ装置10Bは、ユーザP1のユーザ情報のうちの履歴情報を更新する。例えば、ユーザP1が訪れた指定目的地の識別情報が、ユーザP1の履歴情報に追加される。そして、ユーザP1の指定情報がリセット(初期値に設定)される。また、例えば、端末装置20からユーザP1が周回開始要求を受信した場合、サーバ装置10Bは、ユーザP1のユーザ情報を新規にサーバ装置10Bの記憶部に登録する。例えば、ユーザP1の識別情報、初期値が設定された履歴情報及び指定情報を含むユーザP1のユーザ情報が生成される。
【0053】
次に、サーバ装置10Bは、抽出処理を実行する(ステップS11)。抽出処理では、指定目的地の候補となる候補目的地が抽出される。具体的には、ユーザP1の履歴情報に基づいて、ユーザP1が未だ訪れていない目的地が候補目的地として抽出される。
【0054】
その後、サーバ装置10Bは、決定処理を実行する(ステップS12-B)。決定処理では、混雑状況に応じて、上述の候補目的地の中から選択した1の候補目的地が指定目的地に決定される。すなわち、ユーザP1が向かうべき目的地が指定目的地として決定される。本実施形態の例の決定処理では、現状において、指定目的地となっているユーザ数が最も少ない目的地が、ユーザP1の指定目的地に決定される。
【0055】
また、決定処理では、サーバ装置10Bは、決定した指定目的地に関する情報を端末装置20に送信する。例えば、上述の宝探しゲームの場合には、問題の文章のテキストデータが送信される。端末装置20は、受信した指定目的地に関する情報を出力(表示部に表示)する(ステップS30)。例えば、上述の宝探しゲームの場合には、端末装置20の表示部に問題文が表示される。
【0056】
その後、サーバ装置10Bは、更新処理Bを実行する(ステップS13)。更新処理Bでは、ユーザ情報の指定情報が更新される。例えば、ステップS12-Bの決定処理で決定された指定目的地の識別情報が指定情報として登録される。
【0057】
その後、サーバ装置10Bは、周回処理を終了する。なお、図5で例示した周回処理に関し、他の端末装置201~20Nに対しても端末装置20と同様の処理が行われる。
【0058】
以上のように、第2の実施形態の一側面として、サーバ装置10Bが、更新部11及び指定部12Bを備える構成としているので、混雑状況に応じて、ユーザが向かうべき目的地が設定される。したがって、多くのユーザが密集して目的地が混雑してしまうことが抑制される。
【0059】
[第3の実施形態]
図6は、周回制御システム100の構成の例である周回制御システム100Cの構成を示すブロック図である。本実施形態の例の周回制御システム100Cは、周回型のイベントである宝探しゲームに適用される。周回制御システム100Cは、サーバ装置10Cと、複数のユーザが携帯する端末装置20-C,201-C~20N-Cとを含む。サーバ装置10Cと複数の端末装置20-C,201-C~20N-Cとは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク15で無線接続されている。
【0060】
宝探しゲームは、複数の参加者(ユーザ)が複数の謎(問題)を解いて現実空間に隠された宝を探すイベントである。宝探しゲームでは、複数のユーザは、複数の場所(目的地)を巡って隠された宝を全て獲得する必要がある。本実施形態の例では、現実空間の或る地域400に、3つの宝が隠されて(配置されて)いる。具体的には、チェックポイント91C~93Dの場所(目的地)に宝T1~T3が配置されている。
【0061】
チェックポイント91C~93Cは、例えば、公園、広場、集会所、店舗等に設けることができる。なお、地域400としては、任意に定めた現実空間の領域であればよい。例えば、地域400としては、アトラクション施設、ショッピングモール等の施設等が該当する。
【0062】
各ユーザには、合計3つの問題Q1~Q3が与えられる。問題Q1の解答が、チェックポイント91Cの場所を示す。問題Q2の解答が、チェックポイント92Cの場所を示す。問題Q3の解答が、チェックポイント93Cの場所を示す。したがって、各ユーザは、全ての問題を解くことで全ての宝T1~T3の配置場所を特定することができる。
【0063】
宝T1~T3は、ゲーム上の仮想の宝であり、宝箱を模した箱である。宝T1~T3には、NFC(Near Field Communication)タグTG1~TG3が配置されている。各ユーザは、自身の端末装置20-C,201-C~20N-CをNFCタグTG1~TG3にかざすと、宝T1~T3を獲得したことになる。すなわち、端末装置20-C,201-C~20N-Cは、NFCタグTG1~TG3と近距離無線通信を行うことで、NFCタグTG1~TG3から宝T1~T3の識別情報を取得する。NFCタグTG1には、宝T1の識別情報が記録されている。NFCタグTG2には、宝T2の識別情報が記録されている。NFCタグTG3には、宝T3の識別情報が記録されている。
【0064】
例えば、ユーザP1の端末装置20-Cは、宝T1の識別情報を取得すると、サーバ装置10Cに宝T1の識別情報を送信する。サーバ装置10Cは、受信した宝T1の識別情報をユーザP1のユーザ情報(取得履歴)に登録する。すなわち、ユーザ情報への登録によって、ユーザP1が宝T1を獲得したことになる。なお、他の端末装置201-C~20N-Cも、端末装置20-Cと同様の構成である。
【0065】
図7は、宝探しゲームにおける1のユーザP1の行動の流れを例示した図である。ユーザP1には、自身の端末装置20-Cに1つの問題がサーバ装置10Cから配信される。ユーザP1は、最初に、端末装置20-Cに表示された1の問題を見る。ユーザP1は、問題を解いて宝の配置場所(チェックポイント)を探す。そして、ユーザP1は、宝の配置場所に移動して宝を獲得する。具体的には、ユーザP1は、端末装置20-Cを宝に配置されたNFCタグにかざすことで、その宝の識別情報を取得する。そして、端末装置20-Cは、取得した宝の識別情報をサーバ装置10Cに送信する。
【0066】
その後、ユーザP1の端末装置20-Cには、次の1の問題がサーバ装置10Cから配信される。ユーザP1は、次の問題に対しても、上述と同様に行動していくことになる。そして、最終的に、ユーザP1が3つの問題Q1~Q3を解いて3つの宝T1~T3を獲得した場合に、宝探しゲームが終了となる。
【0067】
本実施形態例では、上述したように、サーバ装置10Cが端末装置20-C,201-C~20N-Cに、問題Q1~Q3を配信する。より詳細には、サーバ装置10Cは、問題Q1~Q3の文章のテキストデータを送信する。問題Q1~Q3の配信は、順不同に1問ずつである。図7で例示したように、1問解いて1つの宝を獲得する毎に、別の1つの問題が新たに配信される。なお、1の宝の獲得は、この1の宝の識別情報がユーザ情報(取得履歴)に登録された状態を意味する。
【0068】
宝探しゲームは、ゲーム開始要求(周回開始要求)を、各ユーザが携帯する端末装置20-C,201-C~20N-Cからサーバ装置10Cに送信することで開始される。ゲーム開始要求には、例えば、ユーザの識別情報、ユーザ名等の情報が含まれる。各ユーザは、端末装置20-C,201-C~20N-Cにおいて、例えば、ユーザの識別情報、ユーザ名等の各情報を入力した後、ゲーム開始要求を送信すればよい。ゲーム開始要求を受信したサーバ装置10Cは、新規のユーザ情報を記憶部に追加登録し、ゲーム開始要求を送信してきた端末装置に1つの問題を配信する。これにより、宝探しゲームが開始される。
【0069】
周回制御システム100C(サーバ装置10C)は、多くのユーザが1つの目的地(宝の配置場所)に一時的に密集してしまうことを抑制するべく、各ユーザが向かうべき目的地(指定目的地)を決定する。本実施形態の例では、サーバ装置10Cは、複数の問題Q1~Q3の中から、配信する問題を決定することで、指定目的地を決定する。問題Q1~Q3の解答は、ユーザが向かうべき目的地であるチェックポイント91C~93C(宝T1~T3の配置場所)を示している。したがって、配信する問題の決定は、指定目的地を決定することと同じである。サーバ装置10Cは、問題Q1~Q3のうち、現在、各ユーザに配信している数が最も少ない問題を、配信する問題に決定する。例えば、図10に示すような集計結果となった場合、ユーザ数の少ない問題Q3が、1のユーザに配信する問題として決定される。この場合、問題Q3に対応するチェックポイント93Cが、最も密集する可能性が低い推定されるからである。
【0070】
図8は、サーバ装置10の例であるサーバ装置10Cの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、サーバ装置10Cは、更新部11C及び指定部12Cを少なくとも備える。
【0071】
更新部11Cは、サーバ装置10Cの記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する。ユーザ情報は、宝探しゲームにおけるユーザの複数の目的地の周回に関する情報である。複数のユーザのユーザ情報は、登録データとして、サーバ装置10Cの記憶部に登録されている。図9は、登録データの一例を示す図である。
【0072】
登録データは、ユーザID、ユーザ名、取得履歴、配信問題等のフィールドから構成されている。1のレコードに、1のユーザのユーザ情報が登録されている。ユーザIDのフィールドには、ユーザの識別情報が登録される。ユーザの識別情報としては、例えば、ユーザが所有する電子メールアドレス等が該当する。ユーザ名のフィールドには、ユーザの名称のテキストデータが登録される。
【0073】
取得履歴のフィールドには、ユーザが既に獲得した宝の識別情報が登録される。すなわち、取得履歴のフィールドには、ユーザが既に訪れた目的地が特定される情報が登録される。宝T1~T3は別々の場所に配置されており、宝T1~T3の識別情報は宝T1~T3が配置されている場所(目的地)の識別情報として機能するからである。取得履歴は、履歴情報に該当する。
【0074】
配信問題のフィールドには、現在、ユーザに配信中の問題の識別情報が登録される。すなわち、配信問題のフィールドには、ユーザが向かうべき目的地である指定目的地が特定される情報が登録される。問題Q1~Q3は解答が宝T1~T3の配置場所(チェックポイント91C~93C)を示し、問題Q1~Q3の識別情報はユーザが向かうべき指定目的地の識別情報として機能するからである。なお、全ての宝T1~T3を獲得したユーザの場合は、宝探しゲームが終了したことを示す識別情報が配信問題のフィールドに登録される。なお、図9では、説明の便宜上、宝探しゲームが終了したことを示す識別情報に代えて「FINISH」の文字が表示されている。配信問題は、指定情報に該当する。
【0075】
例えば、図9におけるユーザP2の場合、既に宝T1,T2を獲得したことが取得履歴から特定される。すなわち、ユーザP1は、既にチェックポイント91C,92C(目的地)を訪れたことが特定される。また、ユーザP2は、現在、問題Q3が配信されていて宝T3を探している状態であることが配信問題から特定される。すなわち、ユーザP2は、現在、チェックポイント93C(指定目的地)に向かうべき状態であることが特定される。
【0076】
また、例えば、図9におけるユーザP3の場合、既に宝T1~T3を獲得したことが取得履歴から特定される。すなわち、ユーザP3は、既に全てのチェックポイント91C~93C(目的地)を訪れたことが特定される。また、ユーザP3は、宝探しゲームが終了した状態であることが配信問題から特定される。
【0077】
更新部11Cは、指定目的地を訪れた情報(宝の識別情報)を、いずれかのユーザの端末装置20-C,201-C~20N-Cから受信した場合、受信した端末装置のユーザの取得履歴を更新する。具体的には、更新部11Cは、受信した端末装置のユーザの取得履歴に、受信した宝の識別情報を追加登録する。また、更新部11Cは、指定部12Cによって1のユーザの指定目的地(配信される問題)が決定された場合、この1のユーザの配信問題を更新する。具体的には、更新部11Cは、この1のユーザの配信問題に、配信される問題の識別情報を登録する。
【0078】
指定部12Cは、複数のユーザ毎に指定目的地を決定する。本実施形態の例では、指定部12Cは、複数のユーザ毎に配信する問題を決定することで、複数のユーザ毎の指定目的地を決定する。具体的には、指定部12Cは、1のユーザの履歴情報(取得履歴)に基づいて、複数の目的地に対応する問題Q1~Q3のうち、この1のユーザが未だ訪れていない1の目的地に対応する問題を、この1のユーザに配信する問題として決定する。すなわち、指定部12Cは、1のユーザの取得履歴に基づいて、この1のユーザに未だ配信されていない問題を、この1のユーザに配信する問題として決定する。
【0079】
ただし、指定部12Cは、複数の目的地の混雑状況に応じて、各ユーザに配信する問題を決定する。各目的地の混雑状況は、少なくとも各ユーザの指定情報(配信問題)に基づいて特定される状況である。本実施形態の例では、指定部12Cは、1のユーザに関し、この1のユーザが未だ訪れていない目的地のうち、指定目的地となっているユーザ数が最も少ない目的地に対応する問題を、この1のユーザに配信する問題に決定する。具体的には、指定部12Cは、登録データの配信問題を参照し、問題Q1~Q3毎に、配信しているユーザ数を集計する。すなわち、指定部12Cは、各ユーザが向かうべき目的地(チェックポイント91C~93C)毎のユーザ数を集計する。指定部12Cは、集計結果から、上記ユーザ数の最も少ない問題を、この1のユーザに配信する問題に決定する。例えば、図10に示すような集計結果となった場合、指定部12Cは、配信されているユーザ数の最も少ない問題Q3を、この1のユーザに配信する問題に決定する。
【0080】
また、指定部12Cは、決定した1のユーザの指定目的地に関する情報を、この1のユーザの端末装置に送信する。本実施形態の例では、指定目的地に関する情報は、例えば、指定目的地に対応する問題の問題文のテキストデータである。なお、問題文のテキストデータは、制御データに含めておけばよい。
【0081】
図11は、端末装置20の例である端末装置20-Cの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、端末装置20Cは、スマートフォンである。端末装置20-Cは、取得部21C、通信制御部22C及び表示制御部23Cを少なくとも備える。なお、端末装置201-C~20N-Cは、端末装置20-Cと同様の構成である。
【0082】
取得部21Cは、近距離無線通信によってNFCタグTG1~TG3から宝T1~T3の識別情報を取得する。通信制御部22Cは、サーバ装置10Cから配信される問題の情報等を受信する。また、通信制御部22Cは、ゲーム開始要求及び取得した宝の識別情報等をサーバ装置10Cに送信する。表示制御部23Cは、問題の文章等の宝探しゲームに関する情報を表示部に表示させる。
【0083】
次に、周回制御システム100Cの動作について説明する。
【0084】
図12は、周回制御システム100Cが実行する周回処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における周回処理では、複数のユーザそれぞれに対し、指定目的地を決定するための処理が行われる。具体的には、複数のユーザそれぞれに対し、指定目的地に対応する問題を決定するための処理が行われる。なお、図12においては、主として、問題を決定する処理、ユーザ情報を更新する処理について説明し、その他の処理は一部省略している場合がある。以下、サーバ装置10CとユーザP1が携帯する端末装置20-Cとが周回処理を実行する場合を例にして説明する。
【0085】
本実施形態の例の周回処理は、例えば、サーバ装置10Cが端末装置20-C,201-C~20N-Cのいずれかから、所定情報を受信した場合に実行される。
【0086】
なお、所定情報には、ユーザが獲得した宝の識別情報(指定目的地の情報)、ゲーム開始要求(周回開始要求)の情報が該当する。端末装置20-Cは、ユーザP1の識別情報とともに更新情報を送信する。
【0087】
サーバ装置10Cは、更新処理Aを実行する(ステップS10-C)。更新処理Aでは、受信した所定情報に基づいて、サーバ装置10Cの記憶部に登録されているユーザ情報が更新される。例えば、端末装置20-CからユーザP1が訪れた指定目的地に関する情報(宝の識別情報)を受信した場合、サーバ装置10Cは、上記宝の識別情報を、ユーザP1の履歴情報(取得履歴)に追加登録する。そして、サーバ装置10Cは、ユーザP1の指定情報(配信問題)をリセット(初期値に設定)する。なお、取得履歴に全ての宝T1~T3の識別情報が登録された場合、ユーザP1の配信問題にはゲーム終了の識別情報が登録される。
【0088】
また、サーバ装置10Cは、端末装置20-Cからゲーム開始要求を受信した場合、ユーザP1のユーザ情報を新規にサーバ装置10Cの記憶部に登録する。具体的には、図9で例示した登録データに、ユーザP1の識別情報、初期値が設定された取得履歴及び配信問題を含むユーザP1のユーザ情報が追加登録される。
【0089】
次に、サーバ装置10Cは、抽出処理を実行する(ステップS11-C)。抽出処理では、指定目的地の候補となる候補目的地が抽出される。本実施形態の例では、ユーザP1の取得履歴に基づいて、ユーザP1が未だ訪れていない目的地が候補目的地として抽出される。
【0090】
その後、サーバ装置10Cは、決定処理を実行する(ステップS12-C)。決定処理では、混雑状況に応じて、上述の候補目的地の中から選択した1の候補目的地が指定目的地に決定される。本実施形態の例では、サーバ装置10Cは、ユーザP1に配信する問題を決定する。これにより、指定目的地が決定される。サーバ装置10Cは、上述したように、登録データの指定情報(配信問題)を参照し、問題Q1~Q3毎に、配信されているユーザ数を集計する。そして、サーバ装置10Cは、集計結果に基づいて、現状において、配信されているユーザ数の最も少ない問題を、ユーザP1に配信する問題に決定する。
【0091】
また、決定処理では、サーバ装置10Cは、決定した指定目的地に関する情報を端末装置20-Cに送信する。本実施形態の例では、決定した問題の問題文のテキストデータが送信される。端末装置20-Cは、受信した指定目的地に関する情報を表示部に表示する(ステップS30-C)。上述したように、端末装置20-Cの表示部に問題文が表示される。
【0092】
なお、取得履歴に全ての宝T1~T3の識別情報が登録された場合、上述の抽出処理及び決定処理は実行されない。
【0093】
その後、サーバ装置10Cは、更新処理Bを実行する(ステップS13-C)。更新処理Bでは、ユーザ情報の指定情報(配信問題)が更新される。ステップS12-Cの決定処理で決定された問題の識別情報が配信問題に登録される。なお、上述の決定処理が実行されない場合、更新処理Bは実行されない。
【0094】
その後、サーバ装置10Cは、周回処理を終了する。なお、、図12で例示した周回処理に関し、他の端末装置201-C~20N-Cに対しても端末装置20-Cと同様の処理が行われる。
【0095】
以上のように、第3の実施形態の一側面として、サーバ装置10Cが、更新部11C及び指定部12Cを備える構成としているので、混雑状況に応じて、ユーザが向かうべき目的地(探すべき宝)が設定される。したがって、多くのユーザが密集して目的地が混雑してしまうことが抑制される。
【0096】
なお、上述の実施形態の例では、NFCタグを用いて宝の識別情報を取得する構成が採用されているが、特にこの構成に限定されるものではない。例えば、ユーザが携帯する端末装置のGPS機能を利用して、宝が配置された場所の位置情報をユーザが既に訪れた目的地が特定される履歴情報として取得する構成としてもよい。
【0097】
上述の実施形態の例では、指定部が、直接的に各ユーザに配信する問題を決定しているが、各ユーザの指定目的地を決定した後に、配信する問題を決定する構成としてもよい。
【0098】
上述の実施形態の例では、問題の文章であるテキストデータが端末装置に送信される構成であるが、テキストデータに限定されるものではない。例えば、図形問題の場合には、図形データ(画像データ)を端末装置に送信すればよい。
【0099】
[第4の実施形態]
図13は、周回制御システム100の構成の例である周回制御システム100Dの構成を示すブロック図である。本実施形態の例の周回制御システム100Dは、現実空間の遊園地(アトラクション施設)500における複数のアトラクション80C~84Cの周回の進行の制御に適用される。周回制御システム100Dは、サーバ装置10Dと、複数のユーザが携帯する端末装置20-D,201-D~20N-Dとを含む。サーバ装置10Dと複数の端末装置20-D,201-D~20N-Dとは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク15で無線接続されている。
【0100】
遊園地500には、観覧車、ローラーコースター等の複数のアトラクション80C~84Cが配置されている。遊園地500は、柵で囲まれている。ユーザ(利用者)は、出入り口であるゲートGから施設内に入ることができる。
【0101】
複数のユーザは、複数のアトラクション80D~84Dに搭乗することができる。本実施形態の例の周回制御システム100Dは、各ユーザが選択した複数のアトラクションに関し、搭乗するべき(向かうべき)アトラクションを指示していく。すなわち、周回制御システム100Dは、搭乗するべきアトラクション案内を各ユーザに行う。具体的には、周回制御システム100Dは、アトラクションへの搭乗が完了する毎に、次に搭乗するべき1のアトラクションを各ユーザに指示していく。これにより、周回制御システム100Dは、各ユーザに複数の目的地(アトラクション)を周回させる。
【0102】
複数のアトラクション80D~84Dの出口には、NFCタグTG10~TG14が配置されている。NFCタグTG10~TG14には、配置されているアトラクションの識別情報が記録されている。各ユーザは、自身の端末装置20-D,201-D~20N-Dを、NFCタグTG10~TG14にかざすと、アトラクションの識別情報を取得できる。NFCタグTG10には、アトラクション80Dの識別情報が記録されている。NFCタグTG11には、アトラクション81Dの識別情報が記録されている。NFCタグTG12には、アトラクション82Dの識別情報が記録されている。NFCタグTG13には、アトラクション83Dの識別情報が記録されている。NFCタグTG14には、アトラクション84Dの識別情報が記録されている。
【0103】
例えば、ユーザP1の端末装置20-Dは、アトラクション80Dの識別情報を取得すると、サーバ装置10Dにアトラクション80Dの識別情報を送信する。サーバ装置10Dは、受信したアトラクション80Dの識別情報をユーザP1のユーザ情報(搭乗履歴)に登録する。すなわち、ユーザ情報への登録によって、ユーザP1がアトラクション80Dに搭乗が完了したことになる。なお、他の端末装置201-D~20N-Dも、端末装置20-Dと同様の構成である。
【0104】
アトラクション案内は、案内開始要求(周回開始要求)を、各ユーザが携帯する端末装置20-D,201-D~20N-Dからサーバ装置10Dに送信することで開始される。案内開始要求には、例えば、ユーザの識別情報、ユーザ名、アトラクション等の情報が含まれる。アトラクションの情報は、ユーザが選択したアトラクションの情報(識別情報)である。各ユーザは、携帯する端末装置20-D,201-D~20N-Dにおいて、例えば、ユーザの識別情報、ユーザ名、アトラクション等の各情報を入力した後、案内開始要求を送信すればよい。案内開始要求を受信したサーバ装置10Dは、新規のユーザ情報を記憶部に追加登録し、案内開始要求を送信してきた端末装置に、最初に搭乗するべき(向かうべき)アトラクションに関する情報を送信する。
【0105】
図14は、アトラクション案内における1のユーザP1の行動の流れを例示した図である。ユーザP1(端末装置20-D)が案内開始要求をした後、ユーザP1には、自身の端末装置20-Dに1つのアトラクションがサーバ装置10Cから配信される。ユーザP1は、端末装置20-Cに表示された案内(アトラクション名)を見る。ユーザP1は、案内されたアトラクションに移動する。そして、ユーザP1は、アトラクションに搭乗する。登場後、アトラクションの出口のNFCタグに端末装置20Cをかざして、アトラクションの識別情報を取得する。そして、端末装置20-Dは、取得したアトラクションの識別情報をサーバ装置10Dに送信する。
【0106】
その後、ユーザP1の端末装置20-Dには、次に搭乗するべき1のアトラクションがサーバ装置10Dから案内(指示)される。ユーザP1は、次のアトラクションに対しても、上述と同様に行動していくことになる。そして、最終的に、ユーザP1が選択した全てのアトラクションに搭乗した場合に、アトラクション案内が終了となる。
【0107】
周回制御システム100D(サーバ装置10D)は、多くのユーザが1つの目的地(アトラクション)に一時的に密集してしまうことを抑制するべく、各ユーザが向かうべき目的地(指定目的地)を決定する。すなわち、サーバ装置10Dは、搭乗するべきアトラクションを、各ユーザに指示する。
【0108】
なお、各ユーザは、例えば、2以上且つ5以下の範囲でアトラクションを選択することができる。また、アトラクションの選択可能数は、固定値であってもよい。
【0109】
図15は、サーバ装置10の例であるサーバ装置10Cの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、サーバ装置10Cは、更新部11D及び指定部12Dを少なくとも備える。
【0110】
更新部11Dは、サーバ装置10Dの記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する。ユーザ情報は、アトラクション案内におけるユーザの複数の目的地の周回に関する情報である。複数のユーザのユーザ情報は、登録データとして、サーバ装置10Dの記憶部に登録されている。図16は、登録データの一例を示す図である。
【0111】
登録データは、ユーザID、ユーザ名、選択アトラクション、搭乗履歴、案内アトラクション等のフィールドから構成されている。1のレコードに、1のユーザのユーザ情報が登録されている。ユーザIDのフィールドには、ユーザの識別情報が登録される。ユーザの識別情報としては、例えば、ユーザが所有する電子メールアドレス等が該当する。ユーザ名のフィールドには、ユーザの氏名のテキストデータが登録される。
【0112】
選択アトラクションのフィールドには、ユーザが選択したアトラクションの識別情報が登録される。周回制御システム100Dは、選択アトラクションとして登録された複数のアトラクションに関して、アトラクション案内を行う。
【0113】
搭乗履歴のフィールドには、ユーザが既に搭乗したアトラクションの識別情報が登録される。すなわち、搭乗履歴のフィールドには、ユーザが既に訪れた目的地が特定される情報が登録される。アトラクション80D~84Dの識別情報は、アトラクション80D~84Dが配置されている場所の識別情報として機能するからである。搭乗履歴は、履歴情報に該当する。
【0114】
案内アトラクションのフィールドには、現在、ユーザに案内しているアトラクションの識別情報が登録される。すなわち、案内アトラクションのフィールドには、ユーザが向かうべき目的地である指定目的地が特定される情報が登録される。なお、選択された全アトラクションに搭乗したユーザの場合は、案内が終了したことを示す識別情報が案内アトラクションのフィールドに登録される。なお、図16では、説明の便宜上、案内が終了したことを示す識別情報に代えて「FINISH」の文字が表示されている。案内アトラクションは、指定情報に該当する。
【0115】
例えば、図16におけるユーザP2の場合、3つのアトラクション80D,83D,84Dが、周回制御システム100DがユーザP2を案内するアトラクションである。すなわち、3つのアトラクション80D,83D,84Dが、ユーザP2が選択したアトラクションである。また、ユーザP2は、既に、アトラクション83Dに搭乗したことが搭乗履歴から特定される。また、ユーザP2は、現在、アトラクション80Dに向かうように指示されている状態であることが案内アトラクションから特定される。すなわち、ユーザP2は、現在、アトラクション80D(指定目的地)に向かうべき状態であることが特定される。
【0116】
また、例えば、図16におけるユーザP3の場合、2つのアトラクション80D,81Dが周回制御システム100DがユーザP3を案内するアトラクションである。そして、ユーザP3は、既に、アトラクション80D,81Dに搭乗したことが搭乗履歴から特定される。また、ユーザP3の指定情報としては、案内が終了した状態であることが案内アトラクションから特定される。
【0117】
更新部11Dは、指定目的地を訪れた情報(アトラクションの識別情報)を、いずれかのユーザの端末装置20-D,201-D~20N-Dから受信した場合、受信した端末装置のユーザの搭乗履歴を更新する。具体的には、更新部11Dは、受信した端末装置のユーザの搭乗履歴に、受信したアトラクションの識別情報を追加登録する。また、更新部11Dは、指定部12Dによって1のユーザの指定目的地(アトラクション)が決定された場合、この1のユーザの案内アトラクションを更新する。具体的には、更新部11Dは、この1のユーザの案内アトラクションに、決定された指定目的地(アトラクション)の識別情報を登録する。
【0118】
指定部12Dは、複数のユーザ毎に指定目的地を決定する。本実施形態の例では、指定部12Dは、複数のユーザ毎に、搭乗するべき1のアトラクションを決定する。具体的には、指定部12Dは、1のユーザの履歴情報(搭乗履歴)に基づいて、この1のユーザが選択した複数のアトラクション(選択アトラクション)のうち、この1のユーザが未だ訪れていない1のアトラクションを、この1のユーザが搭乗するべきアトラクションとして決定する。
【0119】
ただし、指定部12Dは、複数の目的地(アトラクション)の混雑状況に応じて、各ユーザが搭乗すべきアトラクション決定する。各目的地の混雑状況は、少なくとも各ユーザの指定情報(案内アトラクション)に基づいて特定される状況である。本実施形態の例では、指定部12Dは、1のユーザに関し、この1のユーザが未だ訪れていないアトラクションのうち、搭乗するべきアトラクションとなっているユーザ数が最も少ないアトラクションを、この1のユーザが搭乗するべきアトラクションとして決定する。具体的には、指定部12Dは、登録データの案内アトラクションを参照し、アトラクション80D~84D毎に、案内中のユーザ数を集計する。すなわち、指定部12Dは、各ユーザが搭乗するために向かっている目的地(アトラクション80D~84D)毎のユーザ数を集計する。指定部12Dは、集計結果から、上記ユーザ数の最も少ないアトラクションを、この1のユーザが搭乗すべきアトラクションとして決定する。
【0120】
また、指定部12Dは、決定した1のユーザの指定目的地に関する情報を、この1のユーザの端末装置に送信する。本実施形態の例では、指定目的地に関する情報は、例えば、指定目的地(アトラクション)の名称のテキストデータである。なお、アトラクションのテキストデータは、制御データに含めておけばよい。
【0121】
図17は、端末装置20の例である端末装置20-Dの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、端末装置20Cは、スマートフォンである。端末装置20-Dは、取得部21D、通信制御部22D及び表示制御部23Dを少なくとも備える。なお、端末装置201-D~20N-Dは、端末装置20-Dと同様の構成である。
【0122】
取得部21Dは、近距離無線通信によってNFCタグTG10~TG14からアトラクションの識別情報を取得する。通信制御部22Dは、サーバ装置10Dから送信れるアトラクションに関する情報等を受信する。また、通信制御部22Dは、案内開始要求及び取得したアトラクションの識別情報等をサーバ装置10Dに送信する。表示制御部23Dは、アトラクションの名称等を表示部に表示させる。
【0123】
次に、周回制御システム100Dの動作について説明する。
【0124】
図18は、周回制御システム100Dが実行する周回処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における周回処理では、複数のユーザそれぞれに対し、指定目的地(アトラクション)を決定するための処理が行われる。なお、図15においては、主として、アトラクションを決定する処理、ユーザ情報を更新する処理について説明し、その他の処理は一部省略している場合がある。以下、サーバ装置10DとユーザP1が携帯する端末装置20-Dとが周回処理を実行する場合を例にして説明する。
【0125】
本実施形態の例の周回処理は、例えば、サーバ装置10Dが端末装置20-D,201-D~20N-Dのいずれかから、所定情報を受信した場合に実行される。
【0126】
なお、所定情報には、ユーザが登場したアトラクションの識別情報(指定目的地の情報)、案内開始要求(周回開始要求)の情報が該当する。端末装置20-Dは、ユーザP1の識別情報とともに所定情報を送信する。
【0127】
サーバ装置10Dは、更新処理Aを実行する(ステップS10-D)。更新処理Aでは、受信した所定情報に基づいて、サーバ装置10Dの記憶部に登録されているユーザ情報が更新される。例えば、端末装置20-DからユーザP1が訪れた指定目的地に関する情報(アトラクションの識別情報)を受信した場合、サーバ装置10Dは、このアトラクションの識別情報を、ユーザP1の履歴情報(搭乗履歴)に追加登録する。そして、サーバ装置10Dは、ユーザP1の指定情報(案内アトラクション)をリセット(初期値に設定)する。なお、搭乗履歴に全てのアトラクションの識別情報が登録された場合、ユーザP1の案内アトラクションには案内終了の識別情報が登録される。
【0128】
また、サーバ装置10Dは、端末装置20-Dから案内開始要求を受信した場合、ユーザP1のユーザ情報を新規にサーバ装置10Dの記憶部に登録する。具体的には、図16で例示した登録データに、ユーザP1の識別情報、選択アトラクション、初期値が設定された搭乗履歴及び案内アトラクションを含むユーザP1のユーザ情報が追加登録される。
【0129】
次に、サーバ装置10Dは、抽出処理を実行する(ステップS11-D)。抽出処理では、指定目的地の候補となる候補目的地が抽出される。本実施形態の例では、ユーザP1の選択アトラクション、搭乗履歴に基づいて、ユーザP1が未だ訪れていない(搭乗していない)目的地(アトラクション)が候補目的地として抽出される。
【0130】
その後、サーバ装置10Dは、決定処理を実行する(ステップS12-D)。決定処理では、混雑状況に応じて、上述の候補目的地の中から選択した1の候補目的地が指定目的地に決定される。本実施形態の例では、ユーザP1が向かうべき目的地(アトラクション)が決定される。サーバ装置10Dは、上述したように、登録データの指定情報(案内アトラクション)を参照し、各ユーザが搭乗するために向かっている目的地(アトラクション80D~84D)毎のユーザ数を集計する。そして、サーバ装置10Dは、集計結果から、現状において、上記ユーザ数の最も少ないアトラクションを、ユーザP1が搭乗すべきアトラクションとして決定する。
【0131】
また、決定処理では、サーバ装置10Dは、決定した指定目的地に関する情報を端末装置20-Dに送信する。本実施形態の例では、決定したアトラクションの名称のテキストデータが送信される。端末装置20-Dは、受信した指定目的地に関する情報を表示部に表示する(ステップS30-D)。上述したように、端末装置20-Dの表示部にアトラクションの名称が表示される。
【0132】
なお、搭乗履歴にユーザP1が選択した全てのアトラクションの識別情報が登録された場合、上述の抽出処理及び決定処理は実行されない。
【0133】
その後、サーバ装置10Dは、更新処理Bを実行する(ステップS13-D)。更新処理Bでは、ユーザ情報の指定情報(案内アトラクション)が更新される。ステップS12-Dの決定処理で決定された指定目的地(アトラクション)の識別情報が案内アトラクションに登録される。なお、上述の決定処理が実行されない場合、更新処理Bは実行されない。
【0134】
その後、サーバ装置10Dは、周回処理を終了する。なお、図15で例示した周回処理に関し、他の端末装置201-D~20N-Dに対しても端末装置20-Dと同様の処理が行われる。
【0135】
以上のように、第4の実施形態の一側面として、サーバ装置10Dが、更新部11D及び指定部12Dを備える構成としているので、混雑状況に応じて、ユーザが向かうべき目的地(搭乗すべきアトラクション)が設定される。したがって、多くのユーザが密集して目的地が混雑してしまうことが抑制される。
【0136】
なお、上述の実施形態の例では、NFCタグを用いてアトラクションの識別情報を取得する構成が採用されているが、特にこの構成に限定されるものではない。例えば、ユーザが携帯する端末装置のGPS機能を利用して、アトラクションが配置された場所の位置情報をユーザが既に訪れた目的地が特定される履歴情報として取得する構成としてもよい。
【0137】
上述の実施形態の例では、ユーザが複数のアトラクションを選択する構成であったが、ユーザの選択を受け付けない構成であってもよい。この場合、例えば、全てのアトラクションをユーザに案内する対象すればよい。
【0138】
上述の実施形態の例では、ユーザ情報の案内アトラクションに基づいて混雑状況が特定されているが、その他の情報も追加的に参照してもよい。例えば、アトラクション毎にされている搭乗までの待ち時間情報等を追加的に参照してもよい。
【0139】
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
【0140】
[1]
複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置と通信ネットワークにより接続されたサーバ装置に、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御させるための周回制御プログラムであって、
前記サーバ装置に、
既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新機能、
複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの前記指定目的地として決定し、該指定目的地に関する情報を該1のユーザの端末装置に送信する指定機能、
を実現させ、
前記更新機能では、
前記指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、該1のユーザの前記履歴情報を更新する機能、
前記指定機能によって1のユーザの前記指定目的地が決定された場合に、該1のユーザの前記指定情報を更新する機能、
前記指定機能では、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づく前記複数の目的地の混雑状況に応じて、前記指定目的地を決定する機能、
を実現させる周回制御プログラム。
【0141】
[2]
前記指定機能では、1のユーザの前記指定目的地を決定する場合、該1のユーザが未だ訪れていない目的地のうち、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づいて特定した前記指定目的地となっているユーザ数が最も少ない目的地を、該1のユーザの指定目的地に決定する機能、
を実現させる[1]に記載の周回制御プログラム。
【0142】
[3]
前記指定目的地に関する情報は、解答が該指定目的地を示す問題を前記端末装置のユーザに報知させるための情報である、
[1]又は[2]に記載の周回制御プログラム。
【0143】
[4]
前記端末装置は、複数の目的地のそれぞれに配置された通信装置であって、配置された目的地が特定される位置情報が記憶された通信装置と、近距離無線通信を行うことで該位置情報を取得し、
前記更新機能では、前記指定目的地を訪れた情報として前記位置情報をユーザの端末装置から受信した場合に、該ユーザの前記履歴情報を更新する機能、
を実現させる[1]~[3]のいずれかに記載の周回制御プログラム。
【0144】
[5]
前記指定機能では、前記指定目的地を訪れた情報をユーザの端末装置から受信する毎に、該ユーザの新たな前記指定目的地を決定する機能、
を実現させる[1]~[4]のいずれかに記載の周回制御プログラム。
【0145】
[6]
[1]~[5]のうち何れかに記載の周回制御プログラムがインストールされたサーバ装置。
【0146】
[7]
複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置と、該端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置と、を備え、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御させる周回制御システムであって、
既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新手段、
複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの前記指定目的地として決定し、該指定目的地に関する情報を該1のユーザの端末装置に送信する指定手段、
を含み、
前記更新手段は、
前記指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、該1のユーザの前記履歴情報を更新し、
前記指定手段によって1のユーザの前記指定目的地が決定された場合に、該1のユーザの前記指定情報を更新し、
前記指定手段は、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づく前記複数の目的地の混雑状況に応じて、前記指定目的地を決定する、
周回制御システム。
【0147】
[8]
前記サーバ装置が、前記更新手段及び前記指定手段を含み、
前記端末装置が、前記指定目的地に関する情報を前記サーバ装置から受信し、前記指定目的地を訪れた情報を前記サーバ装置に送信する通信信制御手段を含む、
[7]に記載の周回制御システム。
【0148】
[9]
複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御させる機能を有するサーバ装置と通信する機能を、複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置のコンピュータに実現させるための周回制御プログラムであって、
既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新機能、複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの前記指定目的地として決定し、該指定目的地に関する情報を該1のユーザの端末装置に送信する指定機能を有し、前記更新機能では、前記指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、該1のユーザの前記履歴情報を更新する機能、前記指定機能によって1のユーザの前記指定目的地が決定された場合に、該1のユーザの前記指定情報を更新する機能、前記指定機能では、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づく前記複数の目的地の混雑状況に応じて、前記指定目的地を決定する機能を有するサーバ装置から、前記指定目的地に関する情報を受信する機能を前記端末装置に
実現させるための周回制御プログラム。
【0149】
[10]
[9]に記載の周回制御プログラムがインストールされたユーザの端末装置。
【0150】
[11]
複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置と通信ネットワークにより接続されたサーバ装置が、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御する周回制御方法であって、
既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新処理、
複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの前記指定目的地として決定し、該指定目的地に関する情報を該1のユーザの端末装置に送信する指定処理、
を含み、
前記更新処理では、
前記指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、該1のユーザの前記履歴情報を更新する処理、
前記指定処理によって1のユーザの前記指定目的地が決定された場合に、該1のユーザの前記指定情報を更新する処理、
前記指定処理では、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づく前記複数の目的地の混雑状況に応じて、前記指定目的地を決定する処理、
を含む周回制御方法。
【0151】
[12]
複数のユーザそれぞれが携帯している端末装置と、該端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置と、を備え、複数のユーザそれぞれに複数の目的地を周回させる進行を制御する周回制御システムが実行する周回制御方法であって、
既に訪れた目的地が特定される履歴情報と、向かうべき目的地である指定目的地が特定される指定情報と、が含まれるユーザ情報であって、記憶部に登録されている複数のユーザのそれぞれのユーザ情報を更新する更新処理、
複数のユーザ毎に前記指定目的地を決定する機能であって、1のユーザの前記履歴情報に基づいて該1のユーザが未だ訪れていない1の目的地を該1のユーザの前記指定目的地として決定し、該指定目的地に関する情報を該1のユーザの端末装置に送信する指定処理、
を含み、
前記更新処理では、
前記指定目的地を訪れた情報を1のユーザの端末装置から受信した場合に、該1のユーザの前記履歴情報を更新する処理、
前記指定処理によって1のユーザの前記指定目的地が決定された場合に、該1のユーザの前記指定情報を更新する処理、
前記指定処理では、少なくとも各ユーザの前記指定情報に基づく前記複数の目的地の混雑状況に応じて、前記指定目的地を決定する処理、
を含む周回制御方法。
【産業上の利用可能性】
【0152】
本発明の実施形態の一つによれば、ユーザに複数の目的地を周回させる構成において、多くのユーザが密集して目的地が混雑してしまうことを抑制するのに有用である。
【符号の説明】
【0153】
10 サーバ装置
11 更新部
12 指定部
20,201~20N 端末装置
100 周回制御システム
TG1~3,10~14
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18