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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-24
(45)【発行日】2022-06-01
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/30 20120101AFI20220525BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20220525BHJP
【FI】
G06Q50/30
G08G1/00 D
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021182636
(22)【出願日】2021-11-09
(62)【分割の表示】P 2021060433の分割
【原出願日】2021-03-31
【審査請求日】2021-11-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】守谷 厚志
(72)【発明者】
【氏名】相澤 冴子
(72)【発明者】
【氏名】岸本 太輔
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-145014(JP,A)
【文献】特開2015-122108(JP,A)
【文献】特開2000-67389(JP,A)
【文献】特開2000-30193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G08G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の輸送体を、新たに受信した輸送要求で要求された輸送サービスに割り当てることができる第1輸送体と、割り当てることができない第2輸送体とに分類する分類手段と、
第1輸送サービスを要求する第1輸送要求を受信すると、前記第1輸送体から前記第1輸送サービスに割り当てる割当輸送体を決定する決定手段と、
を備え、
前記決定手段は、前記第1輸送要求を受信した際に複数の第1輸送体がある場合、前記複数の第1輸送体それぞれについて、第1輸送体を前記第1輸送サービスに割り当てた場合に前記第1輸送サービスが終了する第1タイミングを判定し、前記第1輸送要求を受信した際の複数のエリアそれぞれの輸送体数を示す第1分布情報に基づき前記第1タイミングにおける前記複数のエリアそれぞれの輸送体数を判定して第3分布情報を生成し、前記第3分布情報と前記第1タイミングにおける前記複数のエリアそれぞれの輸送体の需要数を示す第2分布情報との乖離の程度を示す評価値を求め、前記複数の第1輸送体それぞれについて求めた前記評価値に基づき前記第1輸送サービスに割り当てる前記割当輸送体を決定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第3分布情報と前記第2分布情報との前記評価値は、前記第3分布情報が示す前記複数のエリアそれぞれの輸送体数と、前記第2分布情報が示す同じエリアの需要数との差の絶対値に基づく値であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第3分布情報と前記第2分布情報との前記評価値は、前記絶対値を前記複数のエリアに渡り積算した値であることを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記決定手段は、前記複数の第1輸送体の内、前記評価値が最小となる第1輸送体を前記割当輸送体に決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定手段は、前記複数の第1輸送体それぞれについて、前記第1輸送サービスの提供を開始できる第2タイミングを判定し、前記第2タイミングまでの期間が上限値を超えないとの条件の下、前記評価値に基づき前記第1輸送サービスに割り当てる前記割当輸送体を決定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記決定手段は、前記第3分布情報が示す、前記複数のエリアの内の第1エリアの輸送体数が閾値より小さくならないとの条件の下、前記評価値に基づき前記第1輸送サービスに割り当てる前記割当輸送体を決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定手段は、前記第3分布情報が示す、前記複数のエリアの内の第1エリアの輸送体数と、前記第1エリアに隣接する所定の第2エリアの輸送体数との合計が閾値より小さくならないとの条件の下、前記評価値に基づき前記第1輸送サービスに割り当てる前記割当輸送体を決定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1エリアは、前記第1タイミングにおける前記第2分布情報が示す需要数が第1所定数より小さいエリアであることを特徴とする請求項6又は7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1エリアは、前記第1タイミングにおける前記第2分布情報が示す需要数が第2所定数より大きいエリアであることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記輸送要求は、要求する前記輸送サービスの開始位置及び終了位置を示す情報と、別の輸送サービスと輸送体を共用可能であるか否かを示す情報とを含み、
前記決定手段は、前記第1輸送要求が別の輸送サービスと輸送体を共用可能であることを示している場合において、第2輸送サービスを要求し、かつ、別の輸送サービスと輸送体を共用可能であることを示す第2輸送要求を受信すると、前記第1輸送サービスの開始位置及び終了位置と、前記第2輸送サービスの開始位置及び終了位置とに基づき、前記第1輸送サービスと前記第2輸送サービスに同じ第1輸送体を前記割当輸送体として割り当てるか否かを判定することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記決定手段は、前記輸送サービスの開始タイミングを含み、前記輸送サービスの予約を要求する輸送予約要求を受信すると、当該開始タイミングより第1所定期間前の決定タイミングにおいて前記輸送予約要求が要求する前記輸送サービスに割り当てる前記割当輸送体を決定し、前記決定タイミングより早い確保タイミングから前記決定タイミングまでの間において受信する別の輸送要求に対しては、前記輸送予約要求が要求する前記輸送サービスに割り当てる第1輸送体を確保するとの条件の下、前記別の輸送要求に対する前記割当輸送体の割り当てを行うことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記決定手段は、前記第1輸送要求を受信した際の前記第1分布情報と、前記第1輸送要求を受信した際に既に提供している前記輸送サービス及び前記第1輸送要求を受信してから前記第1タイミングまでの間に提供を開始する前記輸送サービスと、に基づき前記第1タイミングにおける前記複数のエリアそれぞれの輸送体数を判定して前記第3分布情報を生成することを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
1つ以上のプロセッサを有する装置の前記1つ以上のプロセッサで実行されると、前記装置を請求項1から12のいずれか1項に記載の情報処理装置として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の輸送体から輸送サービスに割り当てる輸送体を決定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、配車車両選択システムを開示している。特許文献1によると、ユーザの携帯端末から配車要求情報を受信すると、ユーザ位置を判定し、判定したユーザ位置に距離的に最も近い車両、或いは、判定したユーザ位置に最短時間で到達可能な車両を配車している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-178394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タクシーの様な輸送サービスにおいては、様々な地理的位置を開始位置とする輸送要求が時系列的に生じる。したがって、例えば、効率的に輸送サービスを提供するには、時系列的に生じる複数の輸送要求の開始位置を考慮して車両といった各輸送体の配置を行うことが必要となる。特許文献1の構成は、ある輸送要求に対し、当該輸送要求の開始位置のみを考慮して輸送体を割り当てるものであるが、その結果、次に生じる輸送要求に対して輸送体の配置が不適切になり、輸送サービスの提供を開始するまでの平均的な時間が結果として長くなり得る。
【0005】
本発明は、輸送サービスの提供を開始するまでの平均的な時間を短くする技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によると、情報処理装置は、複数の輸送体を、新たに受信した輸送要求で要求された輸送サービスに割り当てることができる第1輸送体と、割り当てることができない第2輸送体とに分類する分類手段と、第1輸送サービスを要求する第1輸送要求を受信すると、前記第1輸送体から前記第1輸送サービスに割り当てる割当輸送体を決定する決定手段と、を備え、前記決定手段は、前記第1輸送要求を受信した際に複数の第1輸送体がある場合、前記複数の第1輸送体それぞれについて、第1輸送体を前記第1輸送サービスに割り当てた場合に前記第1輸送サービスが終了する第1タイミングを判定し、前記第1輸送要求を受信した際の複数のエリアそれぞれの輸送体数を示す第1分布情報に基づき前記第1タイミングにおける前記複数のエリアそれぞれの輸送体数を判定して第3分布情報を生成し、前記第3分布情報と前記第1タイミングにおける前記複数のエリアそれぞれの輸送体の需要数を示す第2分布情報との乖離の程度を示す評価値を求め、前記複数の第1輸送体それぞれについて求めた前記評価値に基づき前記第1輸送サービスに割り当てる前記割当輸送体を決定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、輸送サービスの提供を開始するまでの平均的な時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態の原理の説明図。
図2】一実施形態による情報処理装置を含むシステムの構成図。
図3】一実施形態による情報処理装置のブロック図。
図4】一実施形態による予測需要分布情報の生成方法の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴うち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
実施形態の説明の前に本開示で使用する用語について説明する。現在、様々な輸送サービスが提供され、かつ、様々な輸送サービスが検討されている。現在提供されている輸送サービスの例は、電車、バス、タクシー、飛行機、船舶等による人及び/又は物の輸送である。また、将来的には、ドローンによる人/物の輸送等が検討されている。輸送サービスは、輸送経路、タイムテーブル及び乗降地点(人の場合:物の場合は積み下ろし地点)に関する制約の強い輸送サービスと弱い輸送サービスに分類され得る。制約の強い輸送サービスは、電車やバス等、輸送サービスの提供側が、運行経路、タイムテーブル及び乗降地点等を決定して提供される輸送サービスである。制約の弱い輸送サービスは、タクシー等の様に、輸送サービスの利用時間(制約の強い輸送サービスのタイムテーブルに対応)をユーザ側が指定でき、輸送経路や乗降地点等についても、法令等による所定の制限内においてユーザ側が指定できる輸送サービスである。これら制約の弱い輸送サービスは、オンデマンド型の輸送サービスでもある。
【0011】
本開示は、上記の制約の弱い輸送サービス又はオンデマンド型の輸送サービスを対象とする。したがって、以下の説明における"輸送サービス"とは、上記の制約の弱い輸送サービス又はオンデマンド型の輸送サービスを意味するものとする。また、以下の説明において、輸送体とは、輸送サービスにおいて物や人を輸送する車両や機器を示すものとする。例えば、タクシーによる輸送サービスの場合、輸送体は、車両(タクシー)であり、ドローンによる輸送サービスの場合、輸送体は、ドローンである。さらに、以下の説明において、輸送体が人を乗せ、或いは、物を積み込んで輸送を開始する地点を開始位置と呼び、輸送体が人又は物を下ろして輸送を終了する地点を終了位置と呼ぶものとする。
【0012】
<第一実施形態>
図1は、本実施形態の原理の説明図である。まず、輸送サービスを提供している地域を複数のエリアに分割する。図1の例においては、エリア#1~エリア#4の4つに分割しているが、分割数は任意である。また、図1の例において、各エリアは方形状であるが、各エリアの形状は任意であり、かつ、エリア毎にその形状や、面積が異なっていても良い。
【0013】
図1(A)は、エリア#2内の開始位置からエリア#3内の終了位置への輸送サービスを要求する輸送要求が生じた際の各輸送体(TB)の位置を示している。図1(A)によると、エリア#1には、輸送体TB#1が配置され、エリア#2には輸送体TB#2が配置され、エリア#3には輸送体TB#3が配置され、エリア#4には輸送体TB#4が配置されている。図1において網掛された輸送体TB#3は、現在、別の輸送サービスを提供中であることを示している。なお、図1(A)の輸送体TB#3が提供している別の輸送サービスの終了位置は、エリア#3内であるものとする。
【0014】
図1(B)は、図1(A)の輸送サービスに対して、エリア#1の輸送体TB#1を割当輸送体として割り当てた場合の、当該輸送サービスの終了タイミングにおける状態を示している。また、図1(C)は、図1(A)の輸送サービスに対して、開始位置に最も近いエリア#2の輸送体TB#2を割当輸送体として割り当てた場合の、当該輸送サービスの終了タイミングにおける状態を示している。さらに、図1(D)は、図1(A)の輸送サービスに対して、エリア#4の輸送体TB#4を割当輸送体として割り当てた場合の、当該輸送サービスの終了タイミングにおける状態を示している。
【0015】
図1(E)は、図1(A)の輸送サービスの終了タイミングの時間帯における、予測した需要分布を示している。なお、需要分布とは、各エリアの需要数の分布である。つまり、図1(E)は、輸送サービスの終了タイミングを含む時間帯において、各エリア内を開始位置とする輸送要求の発生数の予測値を示している。例えば、図1(A)の輸送サービスに対して、開始位置に最も近い輸送体TB#2を割り当てると、図1(C)の様に、当該輸送サービスの終了タイミングにおいてエリア#2に配置される輸送体数は0になる。一方、当該終了タイミングの時間帯においてエリア#2の需要数は2である。したがって、エリア#2を開始位置とする輸送要求が予測通り2つ発生すると、エリア#2以外のエリアに配置された輸送体しか割り当てられず、サービス提供を開始するまでの時間が長くなり得る。つまり、新たな輸送サービスが要求された場合において、当該輸送サービスの開始位置のみに基づき割当輸送体を決定すると、輸送要求を受信してから輸送サービスを提供するまでの平均的な期間、つまり、サービス開始までの平均的な時間が結果として長くなり得る。
【0016】
このため、本実施形態では、輸送サービスに対して輸送体を割り当てるための評価値を定義する。評価値は、当該輸送サービスの終了タイミングにおける輸送体の分布と、当該終了タイミングにおける需要分布と、の乖離の程度を示す値である。具体的には、各エリアについて、輸送サービスの終了タイミングにおける輸送体数と、当該終了タイミングの時間帯における需要数との差を求め、その差の絶対値をエリアの全体に渡り積算した値を評価値とする。したがって、輸送体の分布と需要分布との乖離が大きくなる程、評価値は大きい値になる。
【0017】
例えば、図1(A)の輸送サービスに対して輸送体TB#1を割り当てると、図1(B)及び図1(E)との比較から明らかな様に、当該輸送サービスの終了タイミングにおいてエリア#1の輸送体数と需要数の差は1であり、エリア#2の輸送体数と需要数の差は1であり、エリア#3の輸送体数と需要数の差は1であり、エリア#4の輸送体数と需要数の差は1である。したがって、輸送体TB#1を割当輸送体とした場合の評価値は4となる。同様に、図1(A)の輸送サービスに対して輸送体TB#2を割り当てると、図1(C)及び図1(E)との比較から明らかな様に、当該輸送サービスの終了タイミングにおいてエリア#1、エリア#2、エリア#3及びエリア#4における輸送体数と需要数の差は、それぞれ、0、2、1、1であり、評価値は4になる。同様に、図1(A)の輸送サービスに対して輸送体TB#4を割り当てると、図1(D)及び図1(E)との比較から明らかな様に、当該輸送サービスの終了タイミングにおいてエリア#1、エリア#2、エリア#3及びエリア#4における輸送体数と需要数の差は、それぞれ、0、1、1、0であり、評価値は2になる。
【0018】
本実施形態では、評価値が最も小さくなる輸送体TB#4を図1(A)の輸送サービスに対して割り当てる割当輸送体に決定する。この様に、輸送サービスの終了タイミングにおける輸送体の分布と需要数の分布との乖離を小さくする様に割当輸送体を決定することで、サービス開始までの平均的な時間を短くすることができる。
【0019】
図2は、本実施形態によるシステムの構成図である。端末装置1と情報処理装置2は、ネットワークを介して通信可能に構成されている。また、情報処理装置2と輸送体管理システム3はネットワークを介して通信可能に構成されている。輸送体管理システム3は、各輸送体4から受信する位置情報に基づき、複数の輸送体4の現在位置を管理している。さらに、輸送体管理システム3は、複数の輸送体4それぞれについて、新たに要求された輸送サービスに対して割り当て可能であるか否かを示す割当可否情報を管理している。輸送体4がタクシーである場合、輸送体管理システム3は、所謂、タクシー無線システムである。なお、輸送体管理システム3と、輸送体4との通信は、例えば、タクシー無線等の特定の業務に特化した閉じたネットワークを使用する形態であっても、LTEやNR等の移動通信ネットワークを使用する形態であっても良い。
【0020】
輸送体管理システム3は、複数の輸送体4それぞれについて、輸送体4の識別情報と共に、現在位置を示す位置情報と割当可否情報とを情報処理装置2に送信する。これにより、情報処理装置2は、例えば、図1(A)に示す様な、各エリアの輸送体数と、各輸送体4が新たな要求された輸送サービスに対して割り当て可能か否かを認識する。
【0021】
一方、端末装置1のユーザは、輸送サービスを要求する場合、端末装置1を操作して、情報処理装置2に輸送要求を送信する。端末装置1は、例えば、移動通信ネットワークにアクセス可能なスマートフォンやタブレット等であり、移動通信ネットワークを介して輸送要求を情報処理装置2に送信する。端末装置1は、インターネットに接続するPCであっても良く、この場合、端末装置1は、インターネットを介して情報処理装置2と通信する。輸送要求は、要求する輸送サービスの開始位置及び終了位置を示す情報を有する。なお、端末装置1のユーザが開始位置及び終了位置を入力する方法は任意である。例えば、端末装置1に地図を表示して、ユーザが地図上で開始位置及び終了位置を指定することで、開始位置及び終了位置を入力することができる。また、ユーザが駅名や施設名等の名前をテキスト入力又は音声入力することで、開始位置及び終了位置を入力することができる。さらに、開始位置がユーザの現在位置である場合、端末装置1がGPS等により取得した現在位置を開始位置とすることができる。
【0022】
情報処理装置2は、所定時間帯毎の需要分布を予測する。そして、端末装置1から輸送サービスの輸送要求を受信すると、図1で説明した様に、当該輸送サービスの終了タイミングにおける輸送体の分布と需要分布との乖離が最も小さくなる輸送体を当該輸送サービスに対して割り当てる割当輸送体に決定する。割当輸送体を決定すると、情報処理装置2は、輸送体管理システム3に輸送指示を送信する。輸送指示は、輸送要求に含まれている開始位置及び終了位置に加えて、割当輸送体の識別子を含む。輸送体管理システム3は、輸送指示に従い、割当輸送体に対し、開始位置及び終了位置を通知する。開始位置及び終了位置の通知を受けた割当輸送体は、開始位置に移動し、輸送サービスを開始する。
【0023】
また、情報処理装置2は、割当輸送体を決定すると、端末装置1に対して輸送要求を受け入れたことを示すACKを返送する。なお、割当可能な輸送体が無い場合等、輸送要求を受け入れることができない場合には、端末装置1に対して輸送要求を受け入れできないことを示すNACKを返送する。
【0024】
図3は、情報処理装置2の機能ブロック図である。生成部22は、輸送体管理システム3から受信する輸送体4の識別子及び位置情報に基づき、輸送体分布情報(第1分布情報)を生成して、決定部24に通知する。輸送体分布情報は、複数のエリアそれぞれの現在の輸送体数を示す情報である。
【0025】
分類部21は、輸送体管理システム3から受信する輸送体4の識別子及び割当可否情報と、決定部24が決定した割当輸送体を示す情報に基づき、複数の輸送体を、新たに生じる輸送サービスに割り当てることができる第1輸送体と、新たに生じる輸送サービスに割り当てることができない第2輸送体に分類する。具体的には、分類部21は、割当可否情報に従い複数の輸送体4を第1輸送体と第2輸送体に分類する。但し、決定部24が第1輸送体から割当輸送体を決定すると、当該輸送体4については、直ちに、第2輸送体に分類し、当該輸送体4の割当可否情報が割当可から割当不可に変化することを待たない。そして、分類部21は、輸送体管理システム3から受信する当該輸送体4の割当可否情報が、割当可から割当不可に変化し、その後、輸送サービスの終了により割当可に変化すると、当該輸送体4を第1輸送体に分類する。分類部21は、分類結果を示す分類情報を決定部24に通知する。
【0026】
予測部23は、様々なパラメータに基づき各エリアの需要数を予測して予測需要分布情報(第2分布情報)を生成する。なお、予測部23は、ある期間(時間帯)における予想需要分布情報を生成し、この予想需要分布情報は、当該期間内において共通して使用される。なお、予測を行う期間は、例えば、1時間単位や4時間単位等の様に、固定的な期間とすることも、例えば、午前9時から午後12時までの3時間と、午後12時から午後5時までの5時間と、午後5時から午後7時までの2時間等の様に、期間毎に可変とすることができる。また、需要分布情報は曜日毎に異ならせることができる。さらには、サービス提供をしている地域内で特別なイベントが開催される場合には、需要分布が通常とは大きく変わるため、その様な場合には、特別な需要分布情報を生成して使用することができる。
【0027】
決定部24は、端末装置1から第1輸送サービスを要求する輸送要求を受信すると、分類情報に基づき、第1輸送体の数が0であるか、1であるか、複数であるかを判定する。第1輸送体の数が0の場合には、割当輸送体を決定できないため、決定部24は、輸送要求を送信した端末装置1にNACKを返送する。一方、第1輸送体の数が1である場合、決定部24は、この第1輸送体を割当輸送体に決定する。一方、第1輸送体の数が複数である場合、決定部24は、上述した様に、複数の第1輸送体それぞれを割当輸送体とした場合の評価値に基づき割当輸送体を決定する。決定部24は、割当輸送体を決定すると、上述した様に、輸送体管理システム3に輸送指示を送信し、輸送要求を送信した端末装置1にACKを返送する。
【0028】
以下、ある第1輸送体を割当輸送体とした場合の評価値の算出方法について詳細に説明する。なお、以下では、このある第1輸送体を対象輸送体と表記する。決定部24は、対象輸送体を割当輸送体とした場合に、第1輸送サービスが終了する第1タイミングをまず判定する。第1タイミングは、位置情報が示す対象輸送体の現在位置と、第1輸送サービスの開始位置及び終了位置と、その他の付随情報、例えば、タクシーの場合には渋滞情報等に基づき判定される。
【0029】
決定部24は生成部22からの現在の輸送体分布情報に基づき、第1タイミングにおける複数のエリアそれぞれの輸送体数を判定して終了時輸送体分布情報(第3分布情報)を生成する。決定部24は、過去に要求された輸送サービスの割当輸送体を決定している。したがって、決定部24は、第1輸送サービスの輸送要求を受信した時点において既に提供している別の輸送サービス及び第1タイミングまでに提供が開始される別の輸送サービスについて、その割当輸送体、開始位置及び終了位置等を認識している。したがって、決定部24は、現在、サービス提供中又は第1タイミングまでに提供が開始される別の輸送サービスの割当輸送体については、第1タイミングにおける位置を判定することができ、よって、終了時輸送体分布情報を生成することができる。
【0030】
また、決定部24は、第1タイミングを含む期間における予測需要分布情報を予測部23から取得する。そして、決定部24は、終了時輸送体分布情報が示すエリアの輸送体数と、第1タイミングにおける予測需要分布情報が示す同じエリアの需要数との差を複数のエリアに渡り積算することで、対象輸送体を割当輸送体とした場合の評価値を求める。
【0031】
決定部24は、複数の第1輸送体それぞれについて求めた評価値を比較し、評価値が最も小さい第1輸送体を前記割当輸送体に決定する。なお、評価値は、各第1輸送体について判定した第1タイミングにおけるエリア毎の輸送体数と需要数との差に基づく値であるため、同じエリアの複数の第1輸送体についての評価値は基本的には同じ値になり得る。したがって、評価値が最小となる第1輸送体が複数ある場合、決定部24は、評価値が最小となる複数の第1輸送体から所定基準に従い割当輸送体を決定する。所定基準は、例えば、評価値が最小となる複数の第1輸送体の内、開始位置に最も近い第1輸送体を割当輸送体とするものとすることができる。また、所定基準は、例えば、評価値が最小となる複数の第1輸送体の内、開始位置に移動するまでの時間が最も短い第1輸送体を割当輸送体とするものとすることができる。さらに、所定基準は、例えば、評価値が最小となる複数の第1輸送体の内、予測した第1タイミングが最も早い第1輸送体を割当輸送体とするものとすることができる。
【0032】
以上の構成により、サービス開始までの平均的な時間を短くすることができる。
【0033】
<第二実施形態>
続いて、第二実施形態について第一実施形態との相違点を中心に説明する。第一実施形態において、決定部24は、複数の第1輸送体それぞれを割当輸送体とした場合の評価値に基づき割当輸送体を決定していた。本実施形態では、割当輸送体とすることができる第1輸送体に制限を設ける。例えば、評価値が最小となる第1輸送体であっても、開始位置に到達するまでの時間が長くなり過ぎると、輸送サービスの開始タイミングが遅くなり、輸送サービスを要求したユーザの利便性が低下する。したがって、決定部24は、複数の第1輸送体が有る場合、各第1輸送体を割当輸送体とした場合に第1輸送サービスの提供を開始できる第2タイミングを判定する。この判定は、各第1輸送体の位置情報と、第1サービスの開始位置と、その他の付随情報、例えば、タクシーの場合には渋滞情報等に基づき行われる。そして、決定部24は、第2タイミングまでの期間が上限値を超えない第1輸送体から評価値に基づき割当輸送体を決定する構成とすることができる。
【0034】
また、複数のエリアの内の所定条件を満たすエリアについては、閾値以上の輸送体が配置される様に割当輸送体を決定する構成とするこができる。以下の説明において、この所定条件を満たすエリアを第1エリアと表記する。この場合、決定部24は、評価値が最小となる第1輸送体から割当輸送体を決定すると、第1タイミングにおいて第1エリアの輸送体数が閾値より小さくなるか否かを終了時輸送体分布情報に基づき判定する。決定部24は、終了時輸送体分布情報が示す第1エリアの輸送体数が閾値以上であると当該決定を維持する。一方、決定部24は、終了時輸送体分布情報が示す第1エリアの輸送体数が閾値より小さくなると、第1タイミングにおいて第1エリアの輸送体数が閾値より小さくならないとの条件の下で評価値が最小となる第1輸送体を割当輸送体に決定する。
【0035】
例えば、第1エリアは、第1タイミングにおける予測需要分布情報が示す需要数が第1所定数より小さいエリアとすることができる。需要数が小さいエリアでは、予測した需要数と実際の需要数との差が大きくなった時の影響が大きいため、この様なエリアに対しては閾値以上の輸送体を確保することで、ユーザの利便性を確保することができる。
【0036】
また、例えば、第1エリアは、第1タイミングにおける予測需要分布情報が示す需要数が第2所定数より大きいエリアとすることができる。需要数が大きいエリアには閾値以上の輸送体を確保することで、ユーザの利便性を確保することができる。
【0037】
なお、需要数が小さいエリア及び需要数が大きいエリアそれぞれに所定数の輸送体を確保する場合、需要数が小さいエリアに対する閾値を第1閾値とし、需要数が大きいエリアに対する閾値を第1閾値より大きい第2閾値とすることができる。なお、この場合、第2所定数は、第1所定数より大きい。
【0038】
さらに、第1エリア単体で閾値以上の輸送体数を確保するのではなく、第1エリアに隣接する所定の第2エリアを含めて閾値以上の輸送体を確保する構成とすることもできる。この場合、決定部24は、評価値が最小となる第1輸送体から割当輸送体を決定すると、第1タイミングにおいて第1エリアの輸送体数と所定の第2エリアの輸送体数との合計が閾値より小さいか否かを終了時輸送体分布情報に基づき判定する。合計が閾値以上であると決定部24は当該決定を維持する。一方、合計が閾値より小さくなると、決定部24は、当該合計が閾値より小さくならないとの条件の下で評価値が最小となる第1輸送体を割当輸送体に決定する。
【0039】
以上の様に、割当輸送体とすることができる第1輸送体に制限を設けることで、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0040】
<第三実施形態>
続いて、第三実施形態について第一実施形態及び第二実施形態との相違点を中心に説明する。本実施形態において、輸送要求は、別のユーザが要求した別の輸送サービスと輸送体を共用可能であるか否かを示す共用可否情報を含む。共用可否情報は、端末装置1のユーザが輸送要求を送信する際に、端末装置1に入力する。例えば、決定部24は、第1輸送サービスを要求する第1輸送要求の共用可否情報が共用可能を示している場合において、共用可否情報が共用可能を示し、第2輸送サービスを要求する第2輸送要求を受信すると、同じ割当輸送体を、第1輸送サービスと第2輸送サービスに対して割当可能か否かを判定する。当該判定は、第1輸送サービスの開始位置及び終了位置と、第2輸送サービスの開始位置及び終了位置とに基づき行われる。例えば、決定部24は、第1輸送サービスの開始位置から終了位置までの第1経路と、第2輸送サービスの開始位置から終了位置までの第2経路を判定し、第1経路と第2経路の重複区間を判定する。そして、重複区間が所定距離以上あると、同じ割当輸送体を割当可能と判定する構成とすることができる。また、第1経路の長さに対する重複区間の第1割合と、第2経路の長さに対する重複区間の第2割合とを求め、第1割合及び第2割合の両方、或いは、いずれか一方の値が所定値以上の場合に、同じ割当輸送体を割当可能と判定する構成とすることができる。なお、上記例のように、2つの輸送要求を共用可能として統合する場合に限られず、上記判定プロセスを繰り返すことにより、3以上の輸送要求を同じ輸送体に共用するようにしてもよい。また、決定部24は、共用可否情報に加え、輸送体の客室容量、荷室容量の空き状況をさらに考慮して、上記判定を行う構成としても良い。このように構成することにより、輸送体のスペース利用率を高め、効率的な輸送サービスを提供することができる。
【0041】
<第四実施形態>
続いて、第四実施形態について第一実施形態から第三実施形態との相違点を中心に説明する。第一実施形態から第三実施形態において、端末装置1のユーザは、輸送サービスを受けたいときに輸送要求を送信していた。本実施形態では、将来の輸送サービスの予約について述べる。端末装置1のユーザが将来の所定タイミングから輸送サービスを受けたい場合、端末装置1は、輸送予約要求を情報処理装置2に送信する。輸送予約要求は、輸送要求と同様の開始位置及び終了位置に加えて、要求する輸送サービスの開始タイミングを示す情報を含む。
【0042】
決定部24は、輸送予約要求を受信すると、開始タイミングの第1所定期間前の決定タイミングにおいて、当該輸送予約要求が要求する輸送サービスに対する割当輸送体を決定する。なお、第1所定期間は、割当輸送体を決定してから開始位置に割当輸送体が到達するまでの時間の過去の実績等に基づき決定される。また、決定部24は、輸送予約要求の開始タイミングから第2所定期間前の確保タイミングになると、当該輸送予約要求を考慮して別の輸送要求に対する割当輸送体の割り当てを行う。なお、第2所定期間は第1所定期間より長い。つまり、確保タイミングは、決定タイミングより早いタイミングである。具体的には、決定部24は、確保タイミングから決定タイミングまでの間において受信した輸送要求に対しては、当該輸送予約要求に対して割り当てる第1輸送体を確保するとの条件の下、当該輸送要求に対して割当輸送体を第1輸送体から割り当てる。したがって、例えば、確保タイミングから決定タイミングまでの間において第1輸送体の数が1つの場合に新たな輸送要求が生じても、決定部24は、当該輸送要求に対しては、NACKを返送する。
【0043】
<第五実施形態>
本実施形態では、予測部23での予測需要分布情報の生成について述べる。予測部23は、例えば、機械学習により予測需要分布情報を生成する。機械学習モデルは、例えば、ニューラルネットワーク(ディープラーニング)、サポートベクターマシン等の任意のアルゴリズムを用いてよい。予測のための入力パラメータとしては、例えば、以下のいずれか1つ以上を使用することができる。なお、コンサート/展示会等、不定期に開催されるイベントに基づく需要数と、定常的な需要数とを分けて予測する構成とすることもできる。この場合、不定期に開催されるイベントを含む時間帯の予測需要分布情報は、定常的な需要数と、イベントに基づく需要数との和として求められる。図4は、定常的な予測需要分布50と、イベント等に基づく予測需要分布51との和により、全体の予測需要分布52を求めている様子を示している。
・開始位置又は終了位置とされる頻度の高い高齢者関連施設の位置及び平均滞在時間情報
・移動通信ネットワークの端末装置からの位置情報及び当該端末装置のユーザ属性情報
・エリア毎の人口
・コンサート/展示会等のイベントが行われる位置、時間帯情報
・輸送サービスの履歴情報(相乗り乗車履歴を含む。)
・天気予報(悪天候時の交通需要の増加影響を反映するパラメータ)
・他の輸送サービス(電車等)の時刻表情報、乗車率情報
・宅配品配送ルート、配送時間帯の履歴情報
・交通量、渋滞予測情報
【0044】
特に、本実施形態では、所謂、交通弱者に関するパラメータを、予測需要分布情報の生成のためのパラメータに含める。交通弱者とは、例えば、輸送体4の利用に対して行政からの補助金が付与される補助金付与対象者である。具体的には、上記の通り、補助金付与対象者の利用頻度の高い所定の施設、例えば、病院、介護施設等の位置、これら所定の施設を利用する補助金付与対象者の時間帯毎の数(例えば、時間帯毎の平均的な数)、又は、これら所定の施設への補助金付与対象者の滞在時間(例えば、平均的な滞在時間)等を予測需要分布情報の生成のためのパラメータとして使用することができる。
【0045】
なお、予測した需要数の少ないエリアについては、実際に生じた需要数に対する予測した需要数のズレが大きくなると影響が大きいため、予測部23は、需要数の少ないエリアについては重み付けする構成とすることができる。一例として、予測部23は、予測アルゴリズムに基づき各エリアの仮需要数を予測する。そして、各エリアの仮需要数に重みを乗ずることで、予測需要分布情報を生成する構成とすることができる。ここで、重みは、仮需要数が小さい程、大きくなる値とする。
【0046】
また、予測部23は、予測誤差に基づき予測アルゴリズムを更新する構成とすることができる。例えば、第1輸送サービスが終了すると、第1タイミングにおける予測需要分布情報と、実際の需要分布とのずれを判定して予測アルゴリズムを更新する構成とすることができる。
【0047】
<その他>
第一実施形態においては、輸送要求を受信した際に第1輸送体が0であると、つまりすべての輸送体4が第2輸送体であると、当該輸送要求を送信した端末装置1にNACKを返送していた。ここで、情報処理装置2は、第2輸送体から第1輸送体に変化するタイミング(つまり、輸送サービスが終了する第1タイミング)及びその際の輸送体の位置(終了位置)を判定して割当輸送体を決定しているため、当該輸送要求で要求された輸送サービスの提供を開始できる提供開始タイミングを予測し、予測した提供開始タイミングをNACKに含める構成とすることができる。これにより、端末装置1のユーザは、輸送予約要求を行うか否かを判定することできる。
【0048】
また、図1に示すシステムにおいて、情報処理装置2は、輸送体管理システム3と通信するものであった。しかしながら、情報処置装置2を、輸送体管理システム3内の装置とすることもできる。
【0049】
また、本発明による情報処理装置2は、1つ以上のプロセッサを有する装置・コンピュータの当該1つ以上のプロセッサで実行されると、当該装置・コンピュータを上記情報処理装置2として動作・機能させるプログラムにより実現することができる。これらコンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶されて、又は、ネットワーク経由で配布が可能なものである。
【0050】
上記構成により、輸送サービスの提供を開始するまでの平均的な時間を短くすることができる。よって、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【符号の説明】
【0051】
22:生成部、21:分類部、23:予測部、24:決定部
【要約】
【課題】輸送サービスの提供を開始するまでの平均的な時間を短くする。
【解決手段】情報処理装置は、複数の輸送体を、新たな輸送要求で要求された輸送サービスに割り当てることができる第1輸送体と、割り当てることができない第2輸送体とに分類する手段と、第1輸送サービスを要求する第1輸送要求を受信すると、第1輸送サービスに割り当てる割当輸送体を決定する決定手段と、を備え、決定手段は、複数の第1輸送体それぞれについて、第1輸送体を第1輸送サービスに割り当てた場合に第1輸送サービスが終了する第1タイミングを判定し、第1タイミングにおける複数のエリアそれぞれの輸送体数を判定して第3分布情報を生成し、第3分布情報と第1タイミングにおける複数のエリアそれぞれの輸送体の需要数を示す第2分布情報との乖離の程度を示す評価値を求め、評価値に基づき割当輸送体を決定する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4