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7079372センサ及び着脱可能なアタッチメントを備えたヘアドライヤ
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  • -センサ及び着脱可能なアタッチメントを備えたヘアドライヤ 図1
  • -センサ及び着脱可能なアタッチメントを備えたヘアドライヤ 図2
  • -センサ及び着脱可能なアタッチメントを備えたヘアドライヤ 図3
  • -センサ及び着脱可能なアタッチメントを備えたヘアドライヤ 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-24
(45)【発行日】2022-06-01
(54)【発明の名称】センサ及び着脱可能なアタッチメントを備えたヘアドライヤ
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/12 20060101AFI20220525BHJP
   A45D 20/10 20060101ALI20220525BHJP
   G01J 5/00 20220101ALI20220525BHJP
【FI】
A45D20/12 J
A45D20/10 104
G01J5/00 101Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021503868
(86)(22)【出願日】2019-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 EP2019069062
(87)【国際公開番号】W WO2020020693
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2021-01-22
(31)【優先権主張番号】18185423.3
(32)【優先日】2018-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】レリヴェルド マーク ヨハネス
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-095813(JP,A)
【文献】登録実用新案第3184955(JP,U)
【文献】米国特許第05956863(US,A)
【文献】特開平05-220010(JP,A)
【文献】特許第2835146(JP,B2)
【文献】米国特許出願公開第2004/0163274(US,A1)
【文献】米国特許第03943329(US,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0089717(KR,A)
【文献】中国実用新案第206586556(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D20/00-20/52
G01J 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアドライヤであって、
毛髪特性を感知するための前記ヘアドライヤに装着されたセンサと、
前記ヘアドライヤから毛髪へと空気を通過させるための第1のチャネルと、第2のチャネルであって前記第2のチャネルを通して前記毛髪特性を前記センサが感知することを可能とするための、前記第1のチャネルとは別個の、前記ヘアドライヤから毛髪へと空気を通過させるものではない第2のチャネルと、を備えた着脱可能なアタッチメントと、
を有する、ヘアドライヤ。
【請求項2】
前記第2のチャネルは、前記着脱可能なアタッチメントの内側管である、請求項1に記載のヘアドライヤ。
【請求項3】
前記第2のチャネルは円錐形状を持つ、請求項1又は2に記載のヘアドライヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ及び着脱可能なヘアドライヤアタッチメントを備えたヘアドライヤに関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許US4424437は、乾燥されている毛髪から発せられる赤外線を遠隔で感知し、赤外線が毛髪の温度が約50℃であることを示すときにドライヤ内の加熱手段をオフにさせる制御手段を含む、放射計を持つ電気式ヘアドライヤを開示している。一実施例においては、放射検出器システムハウジングが、空気出口端部付近のドライヤハウジングの外面に、その一部として成形されるか、又は適切なねじによって取り付けられる。
【0003】
中国実用新案CN206586556Uは、距離に従って温度を自動的に調節するヘアドライヤを開示している。外側ケーシングの前端には、空気吹出口及び空気フードが設けられている。温度調節システムは、人とヘアドライヤとの間の距離を検出するために、外側ケーシングの上端に赤外線プローブを備える。
【0004】
特開平5-199915は、ノズルの回転範囲を制御するための制御手段を提供することによって、吹き出し口に取り付けられたノズルが毛髪温度の非接触測定を妨害することを防止するための構成を持つ、ヘアドライヤを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、とりわけ、改良されたヘアドライヤアタッチメントを提供することにある。本発明は、独立請求項によって定義される。有利な実施例は、従属請求項に定義される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様は、ヘアドライヤに取り付けられて毛髪特性を感知するセンサと、ヘアドライヤから毛髪に空気を通すための第1のチャネルと、センサが第2のチャネルを介して毛髪特性を感知することを可能にするための第2のチャネルであって、第2のチャネルが第1のチャネルとは別個である第2のチャネルと、を備える着脱可能なアタッチメントと、を備えるヘアドライヤを提供する。第2のチャネルは、着脱可能なアタッチメントの内側管であっても良い。第2のチャネルは、円錐形状を持っても良い。
【0007】
本発明は、以下の認識に基づいている。ヘアドライヤは、毛髪の乾燥及びスタイリングに使用される。スタイリングには、アタッチメントが使用される。典型的なスタイリングアタッチメントは、ノズル、マッサージ器及びディフューザである。ディフューザは、ボリュームのある又は乾燥したカール状の毛髪を作り出すために使用される。斯かるディフューザの幅は通常、80乃至160mmの範囲である。温度を感知する以前の提案では、センサは、ヘアドライヤ本体の空気出口の中央に取り付けられており、したがって、アタッチメントの空気入口は、ヘアドライヤ本体と毛髪との間にアタッチメントが存在する場合であっても、毛髪温度の感知を可能にするための穴を提供することができる。しかし、米国特許US4424437におけるように、センサがヘアドライヤの先端に取り付けられている場合、センサ経路はアタッチメントによって遮断される。本発明は、好適には検知性能を損なうことなく、この問題を克服することを目的とする。
【0008】
本発明の実施例は、非接触センサ(例えばカメラ、IRセンサ又はその他の種類の温度センサなど)が、空気経路(スタイリング性能)を妨げることなく、アタッチメントを通る経路で毛髪を感知することを可能にする。該経路は、アタッチメント内の内側管であってよく、該アタッチメント内で空気の流れが「回り込む」ことを可能にし、ディフューザから出る均等な空気の流れと、アタッチメントを通る明確な感知経路とを可能にする。これにより、乾燥/スタイリングのための均一な空気分配と、作業領域以外ではなく作業領域における毛髪特性(例えば温度)を感知するセンサと、の両方が可能になる。
【0009】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施例から明らかになり、それを参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例によるアタッチメントの側面図を示す。
図2】本発明の実施例によるアタッチメントの前面図を示す。
図3】本発明の実施例によるアタッチメントの背面図を示す。
図4】本発明の実施例によるアタッチメントを備えたヘアドライヤの背面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1乃至4に示す例では、アタッチメントAはヘアドライヤHに着脱可能に装着されることができるディフューザである。アタッチメントAは、ヘアドライヤHとの接続が可能なコネクタC、及び様々なディフューザピンDを持つ。通常通り、アタッチメントAは、ヘアドライヤHと、アタッチメントAの前側における複数の空気出口開口Oと、の間に、第1のチャンネルC1を持ち、ディフューザピンDも空気出口開口を持つ。
【0012】
本発明によれば、アタッチメントAは、ヘアドライヤHに取り付けられたセンサSが毛髪を「見る」ことを可能にする第2のチャネルC2を更に有し、これによりセンサSは、ヘアドライヤと毛髪との間のアタッチメントによって妨げられることなく、毛髪特性を測定することができる。様々な実施例において、第2のチャネルC2は、アタッチメントAの背面側であって、第2のチャネルC2がヘアドライヤH上のセンサSに対向する側と、アタッチメントAの前面側と、の間の一種の内側管である。有利にも、アタッチメントAの前面側の第2のチャネルC2の開口が、アタッチメントAの背面側の第2のチャネルC2の開口よりも広くなるように、一種の円錐形状を有し、これによりヘアドライヤH上のセンサSの「視野」に追従する。
【0013】
上述の実施例は本発明を限定するものではなく説明するものであって、当業者は添付する請求項の範囲から逸脱することなく多くの代替実施例を設計することが可能であろうことは留意されるべきである。請求項において、「ヘアドライヤ」という概念は、「エアスタイラ」、「ヘアスタイラ」等として市販されている製品も包含し、ヘアドライヤによって供給される空気は、必ずしも高温である必要はない。実施例に示されるように、第1のチャネルC1は、任意の形状を持ち得る空気のためのいずれの経路であっても良い。請求項において、括弧に挟まれたいずれの参照記号も、請求の範囲を限定することを意図したものではない。「有する(comprising)」なる語は、請求項に記載されたもの以外の要素又は態様の存在を除外するものではない。要素に先行する冠詞「1つの(a又はan)」なる語は、複数の斯かる要素の存在を除外するものではない。従って、複数の第1のチャネルC1が存在しても良い。本発明は、幾つかの別個の要素を有するハードウェアによって実装されても良い。幾つかの手段を列記した装置請求項において、これら手段の幾つかは同一のハードウェアのアイテムによって実施化されても良い。相互に異なる従属請求項に列挙されている手段は、有利に組み合わせて利用され得る。
図1
図2
図3
図4