(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】焼成用材料
(51)【国際特許分類】
C09D 1/00 20060101AFI20220526BHJP
C09D 5/24 20060101ALI20220526BHJP
【FI】
C09D1/00
C09D5/24
(21)【出願番号】P 2018078071
(22)【出願日】2018-04-16
【審査請求日】2020-12-01
(73)【特許権者】
【識別番号】000004341
【氏名又は名称】日油株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097490
【氏名又は名称】細田 益稔
(74)【代理人】
【識別番号】100097504
【氏名又は名称】青木 純雄
(72)【発明者】
【氏名】板子 典史
【審査官】川嶋 宏毅
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-332748(JP,A)
【文献】特開2002-117720(JP,A)
【文献】特開2016-175055(JP,A)
【文献】特開平05-174612(JP,A)
【文献】特表2017-527943(JP,A)
【文献】特開平03-130371(JP,A)
【文献】特開平05-065656(JP,A)
【文献】特開平05-054716(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 1/00,5/24
H01B 13/00
C01G 53/00,53/04
C23C 18/32
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪酸ニッケル組成物からなる焼成用材料であって、
前記脂肪酸ニッケル組成物を構成する脂肪酸が、
オクタン酸およびヘキサン酸からなり、前記脂肪酸ニッケル組成物を構成する前記脂肪酸の合計質量を100質量部としたとき、オクタン酸の質量が30~70質量部であることを特徴とする、焼成用材料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼成工程を要するニッケル薄膜および酸化ニッケル薄膜形成材料として好適な、脂肪酸ニッケル組成物からなる焼成用材料に関する。
【背景技術】
【0002】
ニッケルおよび酸化ニッケルは、電磁気的な特性や入手の容易性から工業的に様々な用途で利用されており、例えば薄膜としては積層セラミックコンデンサや、固体酸化物型燃料電池の電極、基板上の導電パターンなどに用いられている。薄膜の形成方法として、スパッタ法や真空蒸着などの乾式法が用いられているが、高価な設備や真空系などの条件が必要となり、生産効率が悪く、製造コストが高くなるという問題がある。
【0003】
一方、これらの乾式法に対して、スピンコートやインクジェットによる湿式法では、ニッケルを含有する溶液を塗布あるいは描画し、還元条件または酸化条件で焼成することで、それぞれニッケル薄膜または酸化ニッケル薄膜が簡単に得られ、高価な設備は不要となる。
【0004】
このような薄膜形成を目的としたニッケル含有材料として、特許文献1(WO2006-135113)および特許文献2(特開2017-22080)では蟻酸ニッケルを用いている。しかしながら、蟻酸ニッケルは揮発性が高くまた刺激臭があり、作業性は好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】WO2006-135113
【文献】特開2017-22080
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
蟻酸ニッケルと比較して炭素鎖長を増加させた種々の脂肪酸ニッケルでは、揮発性および臭気の低減により作業性が改善でき、また様々な有機溶媒に溶解することから、ニッケル含有溶液の材料として好適に用いられる。しかしながら、脂肪酸ニッケルの炭素鎖長を増加させるほど、脂肪酸ニッケルの塗布液の粘度が増加し、温度変化による粘度変化が大きくなるため、塗布時の僅かな温度変化によって成膜性などの性能に影響を及ぼす。そこで、塗布に適した粘度に調整するために溶剤での希釈が必要となるが、厚膜化や成膜性の観点からは、塗布液中のニッケル含有量は高い方が望ましい。
【0007】
このため、塗布焼成用の脂肪酸ニッケルでは、高いニッケル含有量を維持して低粘度化させ、加えて温度変化による粘度変化を小さくさせることが望まれる。
【0008】
本発明の課題は、上記従来の問題点を解決することにあり、その目的は、粘度が低く、また温度変化に対する粘度変化が小さい脂肪酸ニッケル組成物溶液を生成できる焼成用材料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、炭素数6~10の直鎖飽和脂肪酸からなる特定の脂肪酸ニッケル組成物を含有させることで、粘度が低く、温度変化に対する粘度変化が小さく、焼成に適した脂肪酸ニッケル組成物溶液が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下のものである。
(1) 脂肪酸ニッケル組成物からなる焼成用材料であって、
前記脂肪酸ニッケル組成物を構成する脂肪酸が、オクタン酸およびヘキサン酸からなり、前記脂肪酸ニッケル組成物を構成する前記脂肪酸の合計質量を100質量部としたとき、オクタン酸の質量が30~70質量部であることを特徴とする、焼成用材料。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、粘度が低く、温度変化に対する粘度変化の小さい脂肪酸ニッケル組成物溶液が得られる。この脂肪酸ニッケル組成物溶液は、湿式法におけるニッケルおよび酸化ニッケル薄膜形成を目的とした焼成用材料として好適である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、さらに本発明の詳細を説明する。
(脂肪酸ニッケル組成物)
本発明の焼成用材料は、特定組成の脂肪酸ニッケル組成物からなる。この脂肪酸ニッケル組成物を構成する脂肪酸は、オクタン酸およびヘキサン酸である。その上で、脂肪酸ニッケル組成物を構成する脂肪酸の合計質量を100質量部としたとき、オクタン酸の質量が30~70質量部である。
【0013】
脂肪酸ニッケルのニッケルは一般的に2価であるが、この場合はニッケルに対して2当量の脂肪酸が結合する。この2当量の脂肪酸は同一であって良く、互いに異なっていてもよい。
【0014】
オクタン酸は炭素数8の直鎖脂肪酸であるので、脂肪酸ニッケル組成物を構成する脂肪酸のうち、70~30質量部は、ヘキサン酸である。ゆえに、オクタン酸ニッケルを除く炭素数6~10の直鎖飽和脂肪酸からなる脂肪酸ニッケルとしては、ヘキサン酸ニッケルが挙げられる。焼成用材料用脂肪酸ニッケルとしてはニッケル含有量が高い方が好ましく、従ってオクタン以外の脂肪酸は、ヘキサン酸が好ましい。
【0015】
脂肪酸ニッケルを構成する脂肪酸の炭素数が5以下であると、揮発性や臭気性が高く、作業性が悪くなる。脂肪酸ニッケルを構成する脂肪酸の炭素数が11以上であると、溶剤溶解性が悪く、また溶液のニッケル含有量が低くなる。
【0016】
(脂肪酸ニッケル組成物の製法)
本発明で用いられる脂肪酸ニッケル組成物は、複数種の脂肪酸ニッケルの組成物である。この組成物を製造する際には、各脂肪酸ニッケル単体を製造した後、混合してもよい。また、ニッケル原料に対して脂肪酸組成物を配合し、ニッケル原料と脂肪酸組成物とを合成反応させるとによって、脂肪酸ニッケル組成物を得てもよい。
【0017】
脂肪酸ニッケルの製造方法には、直接法と複分解法がある。直接法は、炭酸ニッケルや水酸化ニッケルなどのニッケル原料と脂肪酸とを直接反応させる方法である。複分解法は、ニッケル原料として塩化ニッケルなどのニッケル塩の水溶液と、脂肪酸原料として脂肪酸ナトリウムなどの脂肪酸塩の溶液とを混合し、塩交換を行う方法である。本発明で用いる脂肪酸ニッケルは、直接法を用いることが好ましい。複分解法では、ニッケル以外の無機金属塩が不純物として副生し、一方で直接法ではこれらの不純物を副生しない。
【0018】
脂肪酸ニッケルを合成反応で得る場合は、ニッケル原料に対して脂肪酸原料を過剰量加えて反応させることが好ましい。脂肪酸原料がニッケル原料よりも過少であると、未反応のニッケル原料が残存し、ろ過等の精製工程が煩雑となる。脂肪酸原料がニッケル原料よりも過剰であると、未反応ニッケル原料が低減して精製が容易となり、また未反応脂肪酸が脂肪酸ニッケルの溶剤溶解性や保存安定性を向上させる。この観点から、ニッケル原料と脂肪酸原料の仕込比は、ニッケル原料1当量に対して脂肪酸原料が2~5当量が好ましく、2~4当量がより好ましく、2~3当量が更に好ましい。
【0019】
上記脂肪酸ニッケルの製造においては、未反応原料や溶剤の除去、および脱水を行うことが望ましく、当業者が通常用いられる方法が用いられる。例えば未反応ニッケル原料の除去方法としてはろ過やデカンテーション、遠心分離が挙げられ、例えば溶剤の除去や脱水方法としては減圧乾燥や凍結乾燥、噴霧乾燥、気流乾燥などが挙げられる。
【0020】
(有機溶剤)
本発明の脂肪酸ニッケル組成物は、有機溶剤に溶解することによって、溶液とすることができる。有機溶剤は、炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤からなる群から1つまたは2つ以上選ばれる溶剤が好ましい。
【0021】
炭化水素系溶剤としては、n-ヘキサン、n-オクタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
アルコール系溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。
エーテル系溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
【0022】
エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートなどが挙げられる。これらの溶剤は単独で用いてもよいし、2種以上を混合してもよい。
【0023】
脂肪酸ニッケル組成物と有機溶剤の混合比は、脂肪酸ニッケル組成物100質量部に対し、有機溶剤の質量を5~200質量部とすることが好ましい。有機溶剤の質量を5質量部以上とすることによって、脂肪酸ニッケル組成物の溶解量を大きくでき、脂肪酸ニッケル組成物溶液の安定性が向上する。有機溶剤の質量を200質量部以下とすることによって、ニッケル含有量の低下による成膜性悪化を抑制できる。こうした観点からは、脂肪酸ニッケル組成物100質量部に対して、有機溶剤の質量は10~150質量部が好ましく、20~100質量部が更に好ましい。
【0024】
(脂肪酸)
脂肪酸ニッケル組成物溶液には、更に脂肪酸を含有させることによって、有機溶剤への脂肪酸ニッケル組成物の溶解性や保存安定性を向上させることができる。
【0025】
こうした脂肪酸は、炭素数6以上の脂肪酸が好ましい。脂肪酸の炭素数が5以下であると、沸点が低いために塗布液の揮発性が高くなり成膜性が低下する傾向がある。この観点からは、脂肪酸の炭素数は6以上が好ましい。また、脂肪酸の炭素数が11以上であると、脂肪酸の融点が高くなり、常温で固体となって溶剤への溶解性が低下する傾向がある。この観点からは、脂肪酸の炭素数は、10以下が好ましく、9以下が更に好ましい。
【0026】
更に、脂肪酸は、直鎖構造が好ましく、飽和脂肪酸であることが特に好ましい。また、脂肪酸は、脂肪酸ニッケル組成物を構成する脂肪酸と同一であってもよく、また異なっていてもよい。
【0027】
こうした脂肪酸としては、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸などが挙げられる。また、これらの脂肪酸を1種または2種以上を組み合わせて使用することが可能である。
【0028】
脂肪酸ニッケル組成物と脂肪酸の混合比は、脂肪酸ニッケル組成物100質量部に対し、脂肪酸が5~100質量部であることが好ましい。脂肪酸が5質量部よりも少ないと脂肪酸ニッケル組成物の溶解量が小さくなり、ニッケル含有量が低下する傾向がある。脂肪酸の質量が100質量部よりも多いと、ニッケル含有量が低下するため成膜性が悪化する傾向がある。こうした観点からは、脂肪酸ニッケル組成物100質量部に対して、脂肪酸の質量を10~90質量部とすることが好ましく、20~80質量部とすることが更に好ましい。
【0029】
(脂肪酸ニッケル組成物溶液)
脂肪酸ニッケル組成物、有機溶剤および脂肪酸を混合する方法に制限はなく、一般的な攪拌機やロールミル、ホモジナイザーを用いることができる。また混合による脂肪酸ニッケル組成物の溶解を促進するために、有機溶剤や脂肪酸の沸点以下の温度に加熱しても問題ない。
【0030】
本発明の脂肪酸ニッケル組成物溶液は、本発明の効果を損なわない範囲、すなわち溶液に対して均一に溶解する範囲で、増粘剤、消泡剤、レベリング剤などの添加剤が含有されてもよい。増粘剤としては、エチルセルロース、ニトロセルロースなど、消泡剤やレベリング剤としてはアニオン型活性剤、ノニオン型活性剤、カチオン型活性剤、ポリマー型レベリング剤などが挙げられる。
【0031】
本発明の脂肪酸ニッケル組成物溶液を基板に塗布する方法に制限はなく、刷毛塗り法、浸漬法、スピナー法、スプレー法、スクリーン印刷法、ロールコーター法、インクジェット方式によるパターン形成などが用いられる。
【実施例】
【0032】
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
(脂肪酸ニッケルの合成)
(合成例1:オクタン酸ニッケル溶液)
攪拌装置、冷却管、温度計、窒素導入管を取り付けた4つ口フラスコに、オクタン酸181.7g(1.56mol)、水酸化ニッケル43.3g(0.47mol)および溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)135gを加え、窒素気流下、攪拌しながら、内温を150℃まで加熱して昇温させた。これをさらに1時間攪拌して、緑色溶液を得た。その後、未反応水酸化ニッケルをろ過し、緑色透明溶液であるオクタン酸ニッケルのPGMEA溶液を得た。なお、PGMEAの配合量は、後述する灰分が10質量%になるように決定している。
【0033】
(合成例2:ヘキサン酸ニッケル溶液)
合成例1に準じて、脂肪酸としてヘキサン酸173.7g(1.50mol)、水酸化ニッケル51.3g(0.55mol)およびPGMEA210gを用いて、ヘキサン酸ニッケルのPGMEA溶液を得た。同様に、PGMEAの配合量は灰分が10質量%になるように決定している。
【0034】
(脂肪酸ニッケル組成物溶液の評価)
上記の各脂肪酸ニッケル溶液を、表1に示す比率で配合し、各例の溶液を得た。そして、各例の溶液を用いて、以下に示す評価を行った。
【0035】
(灰分の測定)
合成した脂肪酸ニッケル溶液の灰分(ニッケル含有量)を以下の式により算出した。
【数1】
【0036】
(粘度の測定)
アントンパール社製MCR302を用いて、以下の条件で剪断粘度を測定した。
測定プローブ : コーンプレートPP25
温度 : 25℃および50℃
剪断速度 : 50/s
【0037】
(粘度変化率の算出)
粘度変化率を以下の式により算出した。粘度変化率が小さいほど、温度変化による粘度変化が小さい評価となる。
【数2】
【0038】
【0039】
(実施例1: オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(50/50)
合成例1で得られたオクタン酸ニッケル溶液5.0gと、合成例2で得られたヘキサン酸ニッケル溶液5.0gとを混合させ、オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(50/50)溶液を得た。
この結果、本試料の灰分は10.0質量%であり、25℃、50℃における粘度はそれぞれ34.6mPa・s、18.1mPa・sであった。
【0040】
(実施例2: オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(30/70)
実施例1に準じて、オクタン酸ニッケル溶液3.0gとヘキサン酸ニッケル溶液7.0gとを混合し、オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(30/70)溶液を得た。
この結果、本試料の灰分は10.0質量%であり、25℃、50℃における粘度はそれぞれ35.9mPa・s、18.6mPa・sであった。
【0041】
(実施例3:オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(70/30)
実施例1に準じて、オクタン酸ニッケル溶液7.0gとヘキサン酸ニッケル溶液3.0gとを混合し、オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(70/30)溶液を得た。
この結果、本試料の灰分は10.0質量%であり、25℃、50℃における粘度はそれぞれ36.5mPa・s、18.4mPa・sであった。
【0042】
(比較例1: オクタン酸ニッケル溶液)
合成例1で得られたオクタン酸ニッケルの灰分は10.0質量%であり、25℃、50℃における粘度はそれぞれ117.9mPa・s、16.1mPa・sであった。
【0043】
(比較例2: ヘキサン酸ニッケル溶液)
合成例2で得られたヘキサン酸ニッケルの灰分は10.0質量%であり、25℃、50℃における粘度はそれぞれ67.5mPa・s、17.5mPa・sであった。
【0044】
(比較例3: オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(10/90)溶液
実施例1に準じて、オクタン酸ニッケル溶液1.0gとヘキサン酸ニッケル溶液9.0gとを混合し、オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(10/90)溶液を得た。
この結果、本試料の灰分は10.0質量%であり、25℃、50℃における粘度はそれぞれ45.5mPa・s、18.6mPa・sであった。
【0045】
(比較例4: オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(90/10)
実施例1に準じて、オクタン酸ニッケル溶液9.0g、ヘキサン酸ニッケル1.0gを混合し、オクタン酸ニッケル/ヘキサン酸ニッケル(90/10)溶液を得た。
この結果、本試料の灰分は10.0質量%であり、25℃、50℃における粘度はそれぞれ60.5mPa・s、18.8mPa・sであった。