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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】通信システム、および、制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 45/00 20220101AFI20220526BHJP
【FI】
H04L45/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018225569
(22)【出願日】2018-11-30
(65)【公開番号】P2020088816
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-07-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500112146
【氏名又は名称】サイレックス・テクノロジー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上田 裕二郎
【審査官】大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-213541(JP,A)
【文献】特開2000-244600(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 45/302
G06F 13/00
H04L 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末と、前記通信端末と複数の通信リンクによってネットワーク接続された中継装置と、前記中継装置にローカル接続された1つまたは複数の周辺機器とを備え、前記通信端末から前記周辺機器を利用する通信システムであって、
前記複数の通信リンクのうち少なくとも1つは他の通信リンクに比べて大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠する高速通信リンクであり、
前記通信端末は、
前記複数の通信リンクに対応する、複数の無線通信部と、
前記無線通信部のうち1の通信リンクを通じて中継装置情報および周辺機器情報を通知するように要求する、機器情報取得要求を送信する接続部と、
前記中継装置より受信した中継装置情報および周辺機器情報をもとに、送信すべきデータを、送信すべきデータの種類に応じて前記複数の通信リンク個々に割り当てる制御部とを備え、
前記中継装置は、
前記複数の通信リンクに対応する、複数の無線通信部と、
前記1の通信リンクを通じて、前記通信端末の前記無線通信部に関する情報を含む接続要求情報を受信する接続部と、
前記通信端末からの前記接続要求情報に応じて前記複数の通信リンク個々からデータを受信する制御部
とを備える通信システム。
【請求項2】
前記通信端末から送信されるデータは、動画データと音声データを含むものであり、前記通信端末の制御部は動画データ送信に前記高速通信リンクを割り当てる、
請求項1記載の通信システム。
【請求項3】
前記動画データ送信にはアグリゲーション処理を施す一方、前記音声データ送信にはアグリゲーション処理を抑制する、
請求項2記載の通信システム。
【請求項4】
通信端末と、前記通信端末と複数の通信リンクによってネットワーク接続された中継装置と、前記中継装置にローカル接続された1つまたは複数の周辺機器とを備える通信システムにおいて、前記通信端末から前記周辺機器を利用する制御方法であって、
前記複数の通信リンクのうち少なくとも1つは他の通信リンクに比べて大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠する高速通信リンクであり、
前記複数の通信リンクを通じて中継装置情報および周辺機器情報を通知するように要求する要求ステップと、
中継装置情報および周辺機器情報をもとに、送信されるべきデータを、送信されるべきデータの種類に応じて前記複数の通信リンク個々に割り当てるステップと、
前記複数の通信リンクを通じて前記通信端末の無線通信インタフェースに関する情報を含む接続要求情報を受信する受信ステップと、
を含む制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末と、ネットワークを介して周辺機器と接続された中継装置を含む通信システム、および、その制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近のパーソナルコンピュータ等の端末(例えば、ノートパソコン、タブレット端末、携帯端末など)は、複数の異なる通信インタフェース(例えば、有線ネットワーク、無線ネットワーク)を備えている。
【0003】
また、パーソナルコンピュータ等の端末は、複数の異なる入出力インタフェースを備え、接続された周辺機器を利用し得る。例えば、USB(Universal Serial Bus)規格に準拠したUSBポートを備える端末は、そのUSBポートを介して、USBコネクタを有するUSB機器又はUSBケーブルで接続可能なUSB機器と、データの授受を行うことができる。USB機器は、例えば、プリンタ、スキャナ、これら機能を1つの機器に備えた複合機(MFP:Multifunction Peripheral)等である。
【0004】
従来、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続された端末が、ネットワークを介してUSB機器を利用し得るように、端末とUSB機器とをネットワークを介して連結するデバイスサーバ(中継装置)が知られている(特許文献1参照)。端末とデバイスサーバ(中継装置)とは、例えばIPネットワークにおいて、USB通信のデータがカプセル化されたIPパケットによる通信であるUSB/IP(USBオーバIP)通信を行う。USB/IP通信には、ベンダ固有の規格を含むさまざまな規格がある。規格が異なると、カプセル化の方式、通信プロトコルなどが異なる。
【0005】
ここで、USB機器をネットワーク経由で使用するデバイスサーバ(中継装置)では、複数のUSBインタフェースから同時にデータ転送を行うと、特定のUSB機器のデータ転送に多くの帯域を使用し、他のUSBインタフェースでのデータ転送が阻害され、スループットが低下する可能性がある。例えば、大容量のデータ転送を行うUSBストレージ機器と、小さなデータを素早く転送したいUSBオーディオ機器をデバイスサーバ(中継装置)に接続して運用している場合には、同時に両機器を使用すると、USBストレージ機器のデータ転送に帯域を取られ、USBオーディオ機器のオーディオデータを素早く転送できない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2011-242822号公報
【文献】特開2012-089012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記問題を解決するために、例えば、特許文献2に記載の接続装置では、USBのデータ転送方式に応じて優先度やアグリゲーションを制御することで、適切な通信を実現しようとしている。
【0008】
しかしながら、単一のネットワークを利用する限り、一度に使用するUSBインタフェースの種類が増えると、インタフェースの転送が互いに影響し合い、各々のUSB機器のデータ転送におけるスループットが低下する。特に無線ネットワークを利用する場合、各転送が相互に与える影響は大きくなるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ユーザが利用する通信端末、および周辺機器(USB機器など)と接続された中継装置、との間で行う通信を効率的に行うことで、通信端末から中継装置を介して周辺機器に向けて行われるデータ通信の通信品質に与える影響を抑制できる通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る通信システムは、通信端末と、通信端末と複数のリンクによってネットワーク接続された中継装置と、中継装置にローカル接続された1つまたは複数の周辺機器とを備え、通信端末から周辺機器を利用する通信システムであって、通信端末は、複数の通信リンクに対応する複数の通信部と中継装置より受信した中継装置情報および周辺機器情報をもとに、送信すべきデータの種類に応じて通信リンク個々に送信データを割り当てる制御部とを備え、中継装置は、複数の通信リンクに対応する複数の通信部と、通信端末からの接続要求情報に応じて通信リンク個々からデータを受信する制御部とを備える。
【0011】
これによれば、通信端末から周辺機器を利用する通信システムにおいて、中継装置は、通信端末から自装置にローカル接続している周辺機器に向けての通信にあたり、実際のデータ通信を開始する前に複数の異なる無線通信部を選択的に使用し、通信端末から送信されるデータを送信することがわかるため、その選択に沿った無線通信部で効率的な受信を行うことができ、結果ローカル接続された周辺機器に向けたデータ通信を効率よく行うことができる。
【0012】
また、複数の通信リンクのうち少なくとも1つは、他の通信リンクに比べて大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠する高速通信リンクであってもよい。
【0013】
これによれば、通信端末と中継装置とのデータ通信において、通信システムは、通信端末から送信される送信すべきデータの種類に応じて、複数の異なる無線通信部のうちから、より大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠した無線通信部を選択し、高速通信リンクを介してデータ送信を行える。
【0014】
また、通信端末から送信されるデータは、動画データと音声データを含むものであり、通信端末の制御部は動画データ送信に高速通信リンクを割り当ててもよい。
【0015】
これによれば、通信端末と中継装置とのデータ通信において、通信システムは、通信端末から送信される送信すべきデータの種類に動画データと音声データを含む場合には、動画データ送信を大量のデータを高速で通信できる高速通信リンクを介してデータ送信を行える。
【0016】
また、動画データ送信にはアグリゲーション処理を施す一方、音声データ送信にはアグリゲーション処理を抑制することにしてもよい。
【0017】
これによれば、通信端末と中継装置とのデータ通信において、通信システムは、通信端末から送信される送信すべきデータの種類に動画データと音声データを含む場合には、音声データ送信にはアグリゲーション処理によるデータ送信遅延を避けて迅速にデータ送信を行い音飛びなどを抑制できる。
【0018】
また、本発明の一態様に係る制御方法は、通信端末と、通信端末と複数のリンクによってネットワーク接続された中継装置と、中継装置にローカル接続された1つまたは複数の周辺機器とを備える通信システムにおいて、通信端末から前記デバイスを利用する方法であって、通信リンクのうち少なくとも1つは他の通信リンクに比べて大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠する高速通信リンクであり、中継装置情報および周辺機器情報をもとに、送信されるべきデータの種類に応じて通信リンク個々に送信データを割り当てる。
【0019】
これによれば、上記通信システムと同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0020】
ユーザが利用する通信端末から中継装置にローカル接続している周辺機器に向けての通信にあたり、実際のデータ通信を開始する前に複数の異なる無線通信インタフェースを選択的に使用することで、通信装置および中継装置との間の無線通信を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の実施の形態にかかる通信システムの全体図である。
図2図2は、本発明の実施の形態にかかる中継装置および通信端末のハードウェア構成図である。
図3図3は、本発明の実施の形態にかかる通信端末の機能ブロック図である。
図4図4は、本発明の実施の形態にかかる中継装置の機能ブロック図である。
図5図5は、本発明の実施の形態にかかる通信システムにおける通信端末の通信の一例を示す動作フロー図である。
図6図6は、本発明の実施の形態にかかる通信システムにおける中継措置の通信の一例を示す動作フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0023】
以下の実施の形態で示される数値、構成要素、構成要素の配置位置などは、一例であり、発明の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
【0024】
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態にかかる通信システムの全体図である。
【0025】
図1に示されるように、通信システム100は、中継装置1と、通信端末2と、デバイス10と、デバイス12と、通信リンク3、通信リンク4、通信リンク15、および通信リンク16とを備える。通信システム100は、通信端末2がデバイス10およびデバイス12との間で中継装置1を介して、相互にデータ通信を行うことができる通信システムである。
【0026】
中継装置1と通信端末2とは、2つの通信リンク3および通信リンク4を通じて、通信可能にネットワーク接続されている。
【0027】
中継装置1とデバイス10とは、通信リンク15を通じて、通信可能に接続されている。
【0028】
中継装置1とデバイス12とは、通信リンク16を通じて、通信可能に接続されている。
【0029】
中継装置1は、無線通信可能な通信端末2とデバイス10およびデバイス12との間の通信を中継する装置である。例えば、中継装置1は、通信端末2からIP(Internet Protocol)パケットを受信した場合に、当該IPパケットに含まれるデバイスのアドレスを取得し、パケットを適宜加工したのち、通信リンク15および通信リンク16を通じて、当該デバイスアドレス(すなわちデバイス10またはデバイス12)に向けて転送する。
【0030】
また、中継装置1は、通信端末2と無線通信を介して、自装置にローカル接続されたUSB機器を利用し得るように、通信端末2とUSB機器とをネットワークを介して連結する(仮想的に接続する)デバイスサーバである。通信端末2がデバイス10との間で中継装置1を介して通信する場合は、通信リンク3および通信リンク4を介してデータ送受信するときに、USB通信のデータをカプセル化されたIPパケットにより送受信すること(USBオーバIP)で通信を行い、一方、中継装置1は、デバイス10およびデバイス12との間の通信では、通信端末2から受信したカプセル化されたIPパケットをデカプセル化(USB通信規格で取り扱えるデータに変換する)してUSB通信を行う。このようにして、中継装置1は、通信端末2を利用するユーザが要望する(所望する)デバイスと通信する場合に、ネットワークを経由しながら、あたかもUSBケーブルで直接つながっているかのように利用できる。また、中継装置1は、複数のユーザがそれぞれ利用する複数の通信端末からUSB機器を共有でき、さらにUSB機器を離れた場所に設置して利用することもできる。
【0031】
通信端末2は、複数の異なる周波数帯の無線通信インタフェースを備える通信端末である。例えば、通信端末2は、ノートPC、タブレット端末、およびスマートフォン端末などである。通信端末2は、複数の無線通信インタフェース(例えば、IEEE802.11規格に準拠など)を備え、それぞれ異なる周波数帯(例えば、2.4GHz、5GHz帯など)で通信を行うことが可能である。異なる周波数帯で通信を行う無線通信インタフェースは、例えば、IEEE802.11n、IEEE802.11ac、IEEE802.11ad、およびBluetooth(登録商標)などである。
【0032】
通信端末2は、ユーザからの指示をもとに通信リンク3および通信リンク4を通じて中継装置1と通信を行い、中継装置1にローカル接続されたデバイス10およびデバイス12とデータの送受信を行う。このようなデータの送受信は、例えば、ユーザが通信端末2に備わる仮想接続ツール(図示しない)を使用して、中継装置1の装置情報や中継装置1に接続するデバイス10およびデバイス12の装置情報などを取得し、ユーザがデータ通信を行うことを要望するデバイスに対して、ネットワーク越しに仮想的に接続することで実現される。
【0033】
デバイス10は、中継装置1とUSBケーブルで接続され、通信リンク15を介してUSB通信を行うことができる装置である。例えば、ストレージ、キーボード、マウス、スキャナ、およびプリンタ等である。
【0034】
一方、デバイス12も、中継装置1とUSBケーブルで接続され、通信リンク16を介してUSB通信を行うことができる装置であるが、デバイス12は、複合デバイスに対応したデバイスである。例えば、映像と音声をUSB通信で扱うことのできるIC等を搭載したデバイスである。このようなデバイスに搭載されたICは、内部に映像用のインタフェースと音声用のインタフェースを備えており、USBデータ通信の過程で映像用データおよび音声データを別々のネットワーク(通信経路)から取得してもICの内部で同期してデータを送受信することができる。
【0035】
通信リンク3は、IEEE802.11a、b、g、n、ac、およびad規格等に適合する無線LAN、またはBluetooth(登録商標)などの近距離無線ネットワークである。
【0036】
通信リンク4は、通信リンク3と異なる周波数帯のIEEE802.11a、b、g、n、ac、およびad規格等に適合する無線LAN、またはBluetooth(登録商標)などの近距離無線ネットワークである。である。
【0037】
また、通信リンク4は、通信リンク3に比べ、大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠する高速通信リンクである。
【0038】
なお、本発明の実施の形態にかかる通信システム100の説明では、通信リンク4が通信リンク3に比べ、高速通信リンクであるとしたが、通信リンク3が通信リンク4に比べ、高速で通信できてもよい。つまり、通信リンク3と通信リンク4とは、どちらか一方が他方に比べ、高速通信リンクができればよい。
【0039】
通信リンク15、16は、ともに入出力インタフェース(例えば、USBインタフェースなど)を通じて行われる通信である。
【0040】
なお、上記した本発明の実施の形態における中継装置1および通信端末2は、2つの異なる周波数帯の無線通信インタフェースを備えている例で説明するが、3以上の複数の無線通信インタフェースを備えている場合にも適用できる。
【0041】
図2は、本発明の実施の形態にかかる中継装置1および通信端末2のハードウェア構成図である
【0042】
図2に示すとおり、これらの装置は、CPU20、ROM(Read Only Memory)21、RAM(Random Access Memory)22、記憶装置23、WNIC(Wireless Network Interface Card)24、WNIC25、NIC(Network Interface Card)26、入出力IF27、入出力28および各構成部品間を接続している内部バス29などを備えている。
【0043】
CPU20は、ROM21に格納された制御プログラムを実行するプロセッサである。
【0044】
ROM21は、制御プログラム等を保持する読み出し専用記憶領域である。
【0045】
RAM22は、CPU20が制御プログラムを実行するときに使用するワークエリアとして用いられる記憶領域である。
【0046】
記憶装置23は、制御プログラム、制御情報、装置情報、または認証情報などを記憶する記憶領域である。
【0047】
ここで、RAM22および記憶装置23は、中継装置1および通信端末2において、装置内に一時的に種々の情報を記憶する記憶領域(以後、メモリーとも呼ぶ)としても利用される。
【0048】
WNIC24は、無線通信を行う無線通信インタフェースを備えている。例えば、IEEE802.11a、b、g、n、ac、およびad規格等に適合する無線LANの通信インタフェースである。
【0049】
WNIC25は、無線通信を行う無線通信インタフェースを備えている。例えば、IEEE802.11a、b、g、n、ac、およびad規格等に適合する無線LANの通信インタフェースである。
【0050】
また、WNIC24およびWNIC25は、互いに異なる周波数帯を利用して通信を行う無線通信インタフェースである。
【0051】
なお、本発明の実施の形態において、WNIC25は、WNIC24よりも通信規格上、大量のデータを高速で通信できる無線通信規格を扱えるものとして説明する。
【0052】
NIC26は、有線通信を行う有線通信インタフェースを備えている。例えば、IEEE802.3規格等に適合する有線LANの通信インタフェースである。なお、NIC25は必ずしも備えている必要はない。
【0053】
入出力IF27および入出力IF28は、USB通信を行う通信インタフェースである。
【0054】
内部バス29は、CPU20,ROM21、RAM22、記憶装置23、WNIC24、WNIC25、NIC26、入出力IF27、および入出力IF28を電気的に接続し、信号のやりとりを行うバスである。テバイスとの通信入出力インタフェースである入出力IFの数は図2に示された2つに限らず、1つ、あるいは3つ以上でもよい。
【0055】
図3は、本発明の実施の形態にかかる通信端末2の機能ブロック図である。
【0056】
図3に示す通信端末2は、第1無線通信部31、第2無線通信部32、接続部33、変換部34、制御部35、およびユーザ入力部36などを備えている。
【0057】
第1無線通信部31は、後述する変換部34および制御部35の通知をもとに、無線インタフェース(例えばIEEE802.11n規格準拠など)を介して、中継装置1との間で無線通信に関する種々の処理を行う通信部である。
【0058】
第1無線通信部31は、CPU20、ROM21、RAM22、およびWNIC24などにより実現される。
【0059】
第2無線通信部32は、後述する変換部34の通知をもとに、無線インタフェース(例えばIEEE802.11ac、ad規格準拠など)を介して、中継装置1との間で無線通信に関する種々の処理を行う通信部である。また、第2無線通信部32は、第1無線通信部31よりも通信規格上、大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠している。
【0060】
第2無線通信部32は、CPU20、ROM21、RAM22、およびWNIC25などにより実現される。
【0061】
接続部33は、第1無線通信部31を通じて、中継装置1に向けて中継装置1の装置情報(中継装置情報とも呼ぶ)および中継装置1にローカル接続されたデバイスの機器情報(周辺機器情報とも呼ぶ)を通知するように要求する機器情報取得要求を送信する。
【0062】
また、接続部33は、第1無線通信部31を通じて、中継装置情報および周辺機器情報を受信したか否かを判断する。
【0063】
また、接続部33は、中継装置1からの中継装置情報および周辺機器情報を自装置が備えるメモリーに記憶する。なお、メモリー(図示しない)に記憶された情報(すなわち、中継装置情報および周辺機器情報)は、通信端末2が備える各機能部(例えば、制御部35など)により必要なときに呼び出し可能な状態で記憶されている。
【0064】
また、接続部33は、ユーザからユーザ入力部36を通じて、デバイス10およびデバイス12に対して、データの送受信を行う旨の通知を受けたか否かを判断する。接続部33は、通知を受けた場合には変換部34および制御部35に送受信すべきデータを通知する。
【0065】
接続部33は、CPU20、ROM21、RAM22、および記憶装置23などにより実現される。
【0066】
変換部34は、接続部33からの通知を受けて、送信すべきデータをネットワーク上で通信できるようにカプセル化(USBデータをネットワーク上に送信可能なIPパケットにデータ変換)し、制御部35の通知をもとに、第1無線通信部31または第2無線通信部32にカプセル化したデータを転送する。また、変換部34は、制御部35の通知をもとに、中継装置1から受信したデータをデカプセル化(USBデータをカプセル化したIPパケットをUSB通信に準拠したデータに変換)する。
【0067】
変換部34は、CPU20、ROM21、RAM22、および記憶装置23などにより実現される。
【0068】
制御部35は、接続部33からの通知を受けて、送信すべきデータ(ユーザがデバイス10またはデバイス12に送信したいデータ)を解析する。
【0069】
制御部35は、その解析結果に応じて、自装置のメモリーに記憶された中継装置情報および周辺機器情報をもとに、第1無線通信部31および第2無線通信部32のいずれか、あるいはその両方を使用して、中継装置1と無線通信を行うかを選定する。例えば、映像用データの送信には第2無線通信部32を割り当て、音声用データの送信には第1無線通信部31を割り当てる。ここで、映像用データを送信するにあたり、第2無線通信部32が選定された理由として、映像データはデータ量が大きく、さらにある一定量程度のデータ量単位でネットワークに送信する必要が生じるため、第1無線通信部31よりも第2無線通信部32のほうが適しているからである。
【0070】
制御部35は、送信すべきデータをいずれの無線通信部(第1無線通信部31および第2無線通信部32)を使用して、送信するかを第1無線通信部31に通知し、中継装置1に向けてその旨を送信するように制御する。
【0071】
さらに制御部35は、送信すべきデータを2つの無線通信部で送信する場合は、それぞれ異なる送信方式でデータを送信することで、より伝送効率を高めることもできる。例えば、より具体的には、自装置からデバイス12に送信するデータが映像用データと音声用データが含まれるデータである場合、映像データはアグリゲーション処理を施して大容量データをまとめて転送を行う一方、音声データはアグリゲーション処理を抑制または停止し、アグリゲーション処理によるデータ遅延を避けて迅速にデータ転送を行い音飛びなどを抑制できる。
【0072】
制御部35は、CPU20、ROM21、RAM22、および記憶装置23などにより実現される。
【0073】
ユーザ入力部36は、ユーザが自装置に備わる仮想接続ツール(図示しない)を使用して中継装置1と接続要求したい旨の要望(具体的には、ツール上で接続コマンドを選択など)を受けたか否かを判断する。ユーザ入力部36は、接続要求したい旨の要望をうけた場合には、その旨を接続部33に通知する。
【0074】
ユーザ入力部36は、CPU20、ROM21、RAM22、記憶装置23、および入力装置(図示しない)などにより実現される。
【0075】
図4は、本発明の実施の形態にかかる中継装置1の機能ブロック図である。
【0076】
図4に示す中継装置1は、第3無線通信部41、第4無線通信部42、接続部43、変換部44、制御部45、第1入出力部46、および第2入出力部47などを備えている。
【0077】
第3無線通信部41は、後述する変換部44および制御部45の通知をもとに、無線インタフェース(例えばIEEE802.11n規格準拠など)を介して、通信端末2との間で無線通信に関する種々の処理を行う通信部である。
【0078】
第3無線通信部41は、CPU20、ROM21、RAM22、およびWNIC24などにより実現される。
【0079】
第4無線通信部42は、後述する変換部44の通知をもとに、無線インタフェース(例えばIEEE802.11ac、およびad規格準拠など)を介して、通信端末2との間で無線通信に関する種々の処理を行う通信部である。また、第無線通信部42は、第無線通信部41よりも通信規格上、大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠している。
【0080】
第4無線通信部32は、CPU20、ROM21、RAM22、およびWNIC25などにより実現される。
【0081】
接続部43は、第3無線通信部41を通じて、通信端末2から自装置に備わる仮想接続ツール(図示しない)から接続要求があるか否かを判断する。接続部43は、接続要求を受けた場合は、制御部45にその旨を通知する。
【0082】
また、接続部43は、第3無線通信部41を通じて、通信端末2から送信すべきデータに関する接続要求情報を受けたか否かを判断する。接続部43は、接続要求情報を受信した場合は、その旨を制御部45に通知し、通信端末2から接続要求のあった周辺機器(デバイス10およびデバイス12)と通信端末2との間でネットワーク越しに通信ができるように互いの仮想接続ツール間で接続(つまり、論理的な接続)を行う。
【0083】
さらに、接続部43は、通信端末2から所定の周辺機器(例えばデバイス12など)に向けたデータを受信、または周辺機器から通信端末に向けたデータを受信したか否かを判断する。接続部43は、受信した場合は変換部44および制御部45に受信した旨を通知する。
【0084】
接続部43は、CPU20、ROM21、RAM22、および記憶装置23などにより実現される。
【0085】
変換部44は、接続部43からの通知を受けて、通信端末2から受信したデータをデカプセル化(USBデータをカプセル化したIPパケットをUSB通信に準拠したデータに変換)し、制御部45の通知をもとに、USB通信に準拠したデータを第1入出力部46または第2入出力部47に通知し、デバイス10またはデバイス12に向けて当該データを送信するように制御する。また、変換部44は、デバイス10またはデバイス12から受信したデータをカプセル化し、制御部45に通知し、第3無線通信部41または第4無線通信部42に通知し、通信端末2に向けて当該データを送信するように制御する。
【0086】
変換部44は、CPU20、ROM21、RAM22、および記憶装置23などにより実現される。
【0087】
制御部45は、接続部43からの機器情報取得要求を受信した旨の通知を受けて、第3無線通信部41を通じて、自装置のメモリーに記憶している中継装置情報および周辺機器情報を通信端末2に送信する。
【0088】
制御部45は、接続部43からの通知を受けて、通信端末2から通知された接続要求情報をもとに、自装置が備える異なる周波数帯の無線通信部(第3無線通信部41および第4無線通信部42)のいずれかあるいはその両方かを判断する。制御部45は、異なる周波数帯の無線通信部の両方を接続要求情報で要望されている場合には第3無線通信部41および第4無線通信部42を通して、通信端末2との間でデータを順次送受信する。一方、異なる周波数帯の無線通信部の両方を要望されていない場合には第3無線通信部41または第4無線通信部42のいずれかを通して、通信端末2との間でデータを順次送受信する。
【0089】
制御部45は、CPU20、ROM21、RAM22、および記憶装置23などにより実現される。
【0090】
第1入出力部46は、デバイス10と通信リンク15を介して、USB通信を行うための入出力制御を行う。具体的には、変換部44から通知されたUSB通信に準拠したデータをデバイス10に向けて送信する。一方、通信端末2の要求に応じて、デバイス10から通信リンク15を介して、変換部44にデバイス10から受信したデータを通知する。
【0091】
第1入出力部46は、CPU20、ROM21、RAM22、および入出力IF27などにより実現される。
【0092】
第2入出力部47は、デバイス12と通信リンク16を介して、USB通信を行うための入出力制御を行う。具体的には、変換部44から通知されたUSB通信に準拠したデータをデバイス12に向けて送信する。一方、通信端末2の要求に応じて、デバイス12から通信リンク16を介して、変換部44にデバイス12から受信したデータを通知する。
【0093】
第2入出力部47は、CPU20、ROM21、RAM22、および入出力IF28などにより実現される。
【0094】
なお、テバイスとの入出力制御を担う入出力部の数は図4に示された2つに限らず、1つ、あるいは3つ以上でもよい。
【0095】
つぎに、図5は、本発明の実施の形態にかかる通信端末の動作フローについて順をおって説明する。
【0096】
図5は、本発明の実施形態における動作を説明するため、一例として、通信端末2と中継装置1にローカル接続されたデバイス12(複合デバイス)との間で通信を行う場合を説明する。具体的には、通信端末2を利用するユーザがデバイス12と通信を開始するために中継装置1に接続要求を開始してから、通信端末2がデバイス12と通信を行うデータを中継装置1に向けて送信するまでを説明する。
【0097】
ステップS51において、ユーザ入力部36は、ユーザが自装置に備わる仮想接続ツール(図示しない)を使用して中継装置1と接続要求したい旨の要望を受けたか否かを判断する。ユーザ入力部36は、接続要求したい旨の要望をうけた場合には、その旨を接続部33に通知しステップS52に遷移する(ステップS51のYes)。一方、要望を受けていない場合には、ステップS51を繰り返し待機する(ステップS51のNo)。
【0098】
ステップS52において、接続部33は、第1無線通信部31を通じて、中継装置1に対して中継装置情報および周辺機器情報(デバイス10およびデバイス12)を通知するように要求する。
【0099】
ステップS53において、接続部33は、第1無線通信部31を通じて、中継装置情報および周辺機器情報を中継装置1から受信したか否かを判断する。接続部33は、受信した場合は、ステップS54に遷移する(ステップS53のYes)。一方、受信していない場合には、中継装置1からの中継装置情報および周辺機器情報を受け付け待機し、ステップS53を繰り返す(ステップS53のNo)。
【0100】
ステップS54において、接続部33は、中継装置1から受信した中継装置情報および周辺機器情報を自装置が備えるメモリーに記憶する。
【0101】
ステップS55において、接続部33は、ユーザからユーザ入力部36を通じて、デバイス10およびデバイス12に対して、データの送受信を行う旨の通知を受けたか否かを判断する。接続部33は、通知を受けた場合は、変換部34および制御部35に送受信すべきデータを通知しステップS56に遷移する(ステップS55のYes)。一方、通知を受けていない場合には、ステップS55を繰り返し待機する(ステップS55のNo)。
【0102】
ステップS56において、制御部35は、接続部33からの通知(ステップS55のYes)を受けて、送信すべきデータを解析する。制御部35は、自装置のメモリーに記憶された中継装置情報および周辺機器情報をもとに、自装置に備わる第1無線通信部31および第2無線通信部32のいずれか、あるいはその両方を使用して、中継装置1と無線通信を行うかを選定する。より具体的には、自装置からデバイス12に送信するデータが映像用データと音声用データが含まれるデータであれば、映像用データの送信には第2無線通信部31を割り当て、音声用データの送信には第1無線通信部32を割り当てる。
【0103】
ステップS57において、制御部35は、第1無線通信部31を介して中継装置に送信すべきデータを送信するにあたり、ステップS56で選定された無線通信部に関する情報を含む、通信に使用する接続要求情報を送信する。ここで、接続要求情報は、例えば、データ種類ごとに選定された無線通信インタフェースの周波数帯、チャネル、データに関する情報(映像データあるいは音声データなど)などを含んだ情報である。
【0104】
ステップS58において、変換部34は、接続部33からの通知(ステップS55のYes)を受けて、送信すべきデータをネットワーク上で通信できるようにカプセル化し、ステップS56の制御部35の通知により、各々選定された無線通信部を介して、カプセル化したデータを中継装置に向けて送信する。具体的には、例えば、第1通信部31を介して、音声用データを中継装置1に送信し、第2通信部32を介して、映像用データを中継装置1に送信する。
【0105】
つぎに、図6は、本発明の実施の形態にかかる中継装置の動作フローについて順をおって説明する。
【0106】
図6は、本発明の実施形態における動作を説明するため、一例として、通信端末2からのデバイス12と通信を開始するための接続要求を受けてから、通信端末2からデバイス12に送信するデータを受信するまでを説明する。なお、中継装置1は、周辺機器(デバイス10およびデバイス12)とローカル接続されたときに、周辺機器情報を自装置のメモリーに記憶している前提で、以下の説明を行う。
【0107】
ステップS61において、接続部43は、通信端末2に備わる仮想接続ツールから接続要求があるか否かを判断する。接続部43は、接続要求を受けた場合は、制御部45にその旨を通知しステップS62に遷移する(ステップS61のYes)。一方、要求を受けていない場合には、ステップS61を繰り返し待機する(ステップS61のNo)。
【0108】
ステップS62において、制御部45は、接続部43の通知を受けて、第3無線通信部41を通じて、自装置のメモリーに記憶している中継装置情報および周辺機器情報を通信端末2に送信する。
【0109】
ステップS63において、接続部43は、第3無線通信部41を通じて、通信端末2が送信すべきデータに関する接続要求情報を受信したか否かを判断する。接続部43は、受信した場合は、その旨を制御部45に通知しステップS64に遷移する(ステップS63のYes)。一方、受信していない場合には、通信端末2からの接続要求情報を受け付け待機し、ステップS63を繰り返す(ステップS63のNo)。
【0110】
ステップS64において、接続部43は、通信端末2から接続要求のあった周辺機器(デバイス12)と通信端末2との間でネットワーク越しに通信ができるように互いの仮想接続ツール間で接続を行う。
【0111】
ステップS65において、制御部45は、接続部43から通知された(ステップS63のYes)接続要求情報をもとに、通信端末から送られるデータを、自装置が備える異なる周波数帯の無線通信部(第3無線通信部41および第4無線通信部42)のいずれで受信するか、あるいはその両方で受信するかを判断する。制御部45は、異なる周波数帯の無線通信部の両方を接続要求情報で要望されている場合はステップS66に遷移する(ステップS65のYes)。一方、異なる周波数帯の無線通信部の両方を要望されていない場合はステップS67に遷移する(ステップS65のNo)。
【0112】
ステップS66において、制御部45は、第3無線通信部41および第4無線通信部42の両者を介して通信端末2からデータを順次受信する。より具体的には、通信端末2から受信したデバイス12に送信するデータが映像用データと音声用データが含まれるデータであって、音声用データの受信には第3無線通信部41を介して受信し、映像用データの受信には第4無線通信部42を介して受信する。
【0113】
ステップS67において、制御部45は、第3無線通信部41を介して通信端末2からデータを順次受信する。
【0114】
(まとめ)
以上、図5および図6を用いて、本発明の実施の一形態例として、通信端末2から周辺機器(デバイス12)に向けてネットワーク越しにデータを送信する場合のフローを説明した。これとは逆に、デバイス12から通信端末2に向けてデータが伝送される場合も、同様に本発明の適用が可能である。この場合も先に述べたケースと同様、通信端末の制御部35が、自装置のメモリーに記憶された中継装置情報および周辺機器情報をもとに、自装置に備わる第1無線通信部31および第2無線通信部32のいずれか、あるいはその両方を使用して、中継装置1と無線通信を行うかを決定し、これに呼応して中継装置1の制御部45が、通信端末2からの接続要求情報をもとに、通信端末から送られるデータを、自装置が備える異なる周波数帯の無線通信部(第3無線通信部41および第4無線通信部42)のいずれで受信するか、あるいはその両方で受信するかを判断することとなる。
【0115】
また、複数の無線リンクをどのように選択利用して効率よくデータの伝送が行えるかを判断する機能を、通信端末ではなく、中継装置が備えることも可能である。この場合、データ流れの方向によらず(すなわち通信端末から周辺機器へのデータ流れか、周辺機器から通信端末へのデータ流れかによらず)、通信端末のユーザが利用したいデバイスを選択すると自動的に通信リンクの割り当て方法を中継装置が判断し、通信端末に通知する。
【0116】
さらに、本実施形態ではデバイス12は複合デバイスであり、複数のインタフェースを備える前提で説明したが、本発明の適用はこれに限らず、それぞれが単一のインタフェースを持つ複数のデバイス(例えば、プリンタとハードディスク)が1つのデバイスサーバに接続されている状況でも、複数の通信リンクの選択利用が考えられる。
【0117】
また、本発明の実施の一形態例として、通信端末2の制御部35が、中継装置1に接続されたデバイスが備えるインタフェースをもとに、自装置に備わる第1無線通信部31および第2無線通信部32のいずれか、あるいはその両方を使用して中継装置1と無線通信を行うかを決定することで説明したが、さらに本発明の実施の他の一形態例として、通信端末2の制御部35で行われる当該決定は、中継装置1に接続されたデバイス(例えば、中継装置1が取得する接続されたデバイスのデバイスクラスをもとに判断する)によって判断してもよいし、USB通信を行う際にアプリケーションレベルでデバイス内に設けるUSB通信で使用するバッファ(つまり、エンドポイント)ごとに判断してもよい。
【0118】
上述したように、中継装置1は、通信端末2から自装置にローカル接続している周辺機器に向けての通信にあたり、実際のデータ通信を開始する前(つまり仮想接続時)に複数の異なる無線通信部を選択的に使用し、通信端末から送信されるデータを送信することがわかるため、その選択に沿った無線通信部で効率的な受信を行うことができ、結果ローカル接続された周辺機器に向けたデータ通信を効率よく行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明は、通信端末と、前記通信端末と複数のリンクによってネットワーク接続された中継装置と、前記中継装置にローカル接続された1つまたは複数の周辺機器とを備え、前記通信端末から前記周辺機器を利用する通信システムであって、通信端末および中継装置が複数の異なる無線通信部を備え、特に大量のデータを高速で通信できる無線通信規格に準拠する場合に適用できる。
【符号の説明】
【0120】
100 通信システム
1 中継装置
2 通信端末
10、12 デバイス(USB機器)
3、4、15、16 通信リンク
20 CPU
21 ROM
22 RAM
23 記憶装置
24、25 WNIC
26 NIC
27、28 入出力IF
29 内部バス
31 第1無線通信部
32 第2無線通信部
33、43 接続部
34、44 変換部
35、45 制御部
36 ユーザ入力部
41 第3無線通信部
42 第4無線通信部
46 第1入出力部
47 第2入出力部

図1
図2
図3
図4
図5
図6