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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】凹凸模様付加飾成形体およびその製法
(51)【国際特許分類】
   B32B 3/30 20060101AFI20220526BHJP
   B32B 15/08 20060101ALI20220526BHJP
   B23K 26/00 20140101ALI20220526BHJP
   B44C 1/22 20060101ALI20220526BHJP
   A45D 33/18 20060101ALI20220526BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20220526BHJP
【FI】
B32B3/30
B32B15/08 H
B23K26/00 J
B44C1/22 B
A45D33/18 A
B65D25/20 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017245037
(22)【出願日】2017-12-21
(65)【公開番号】P2019111676
(43)【公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000158781
【氏名又は名称】紀伊産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079382
【弁理士】
【氏名又は名称】西藤 征彦
(74)【代理人】
【識別番号】100123928
【弁理士】
【氏名又は名称】井▲崎▼ 愛佳
(74)【代理人】
【識別番号】100136308
【弁理士】
【氏名又は名称】西藤 優子
(72)【発明者】
【氏名】小松 冨士夫
(72)【発明者】
【氏名】片山 就介
(72)【発明者】
【氏名】平塚 卓
(72)【発明者】
【氏名】岡田 親典
【審査官】清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-302324(JP,A)
【文献】特開2019-111675(JP,A)
【文献】特開2010-052161(JP,A)
【文献】実開平06-034887(JP,U)
【文献】特開昭63-130223(JP,A)
【文献】特開2013-035057(JP,A)
【文献】特開2011-147969(JP,A)
【文献】特開2015-213953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00-43/00
B23K 26/00-26/70
B65D 23/00-25/56
B44C 1/22
A45D 33/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天面部もしくは底面部からなる第1の面と、上記第1の面の端縁から垂直方向に延設される第2の面とを備えた凹状の成形体であって、
上記成形体の表面に、連続的もしくは断続的に形成された凹部と、凹部が形成されていない部分とで構成された凹凸模様Qが設けられており、
上記凹部は、レーザ照射による上記成形体の表面部の除去跡からなり、
上記凹凸模様Qの少なくとも一部が、特定の回転中心軸Pを中心として成形体を回転させたときの回転移動方向に沿う方向において、上記成形体の第1の面と第2の面とにまたがる配置で連続的な模様として形成されていることを特徴とする凹凸模様付加飾成形体。
【請求項2】
上記成形体の表面に金属薄膜層が形成されており、上記凹凸模様Qの少なくとも一部と重なり上記第1の面と第2の面にまたがる配置で、上記金属薄膜層の一部が部分的に除去されて切欠き模様Rが形成されている請求項1記載の凹凸模様付加飾成形体。
【請求項3】
天面部もしくは底面部からなる第1の面と、上記第1の面から垂直方向に延設される第2の面とを備えた凹状の成形体を準備する工程と、上記成形体の表面にレーザ照射を行い、その表面部を部分的に除去して凹部を形成し、その凹部と、凹部が形成されていない部分とで凹凸模様Qを得る工程とを備えた凹凸模様付加飾成形体の製法であって、
上記凹凸模様Qを得る工程において、上記成形体を、特定の回転中心軸Pを中心として回転自在に保持し、上記成形体を連続的もしくは断続的に回転させながらレーザ照射を行うことにより、少なくともその一部が、上記回転中心軸Pを中心として上記成形体を回転させたときの回転移動方向に沿う方向において上記成形体の第1の面と第2の面にまたがる配置で連続的な模様となる凹凸模様Qを形成することを特徴とする凹凸模様付加飾成形体の製法。
【請求項4】
上記凹凸模様Qが形成された成形体の表面に金属薄膜層を形成する工程と、上記金属薄膜層の一部を、上記凹凸模様Qの少なくとも一部と重なり上記第1の面と第2の面にまたがる配置で部分的に除去することにより、切欠き模様Rを形成する工程とを備えた請求項3載の凹凸模様付加飾成形体の製法。
【請求項5】
上記切欠き模様Rを形成する工程において、金属薄膜層が形成された成形体を、その回転中心軸Pを中心として回転自在に保持し、上記金属薄膜層が形成された成形体を連続的もしくは断続的に回転させながらレーザ照射を行うことにより切欠き模様Rを形成し、その際、成形体への凹凸模様Q形成時のレーザ照射データを利用して、切欠き模様Rを形成する請求項4記載の凹凸模様付加飾成形体の製法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成形体の互いに連なる第1の面と第2の面にまたがって、連続する凹凸模様が形成された凹凸模様付加飾成形体およびその製法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
化粧料を収容したコンパクト容器や口紅容器等には、単に機能性だけでなく、見栄えがよい、商品イメージを反映したデザインである、といった意匠性も要求される。このような要求に応えるために、例えば、コンパクト容器の蓋部に、アルミニウム蒸着等によって金属薄膜層を形成して金属光沢を与えたものや、複雑な色模様が印刷された転写シートを貼着したもの等、様々な技術を駆使して、容器外観のアイキャッチ効果を高めたものが提案されている。
【0003】
また、最近は、より複雑な模様を付与するために、上記金属薄膜層や転写シートの一部をレーザ照射によって除去し、その除去部から容器の地の部分や地の部分の上に形成された着色層を露出させて文字や図柄模様を形成することが行われている(例えば、特許文献1を参照)。さらに、成形体の表面に予め凹凸模様を形成し、その上に金属薄膜層等の被覆層を形成した後、その凹凸模様の凹凸に合わせて、レーザ照射により被覆層を部分的に除去して、より印象的な凹凸模様を得ることが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-216417号公報
【文献】特開2006-334122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような表面加飾は、通常、成形体の表面が平面であるか、ごくなだらかな褶曲面であることを前提としている。すなわち、加飾しようとする対象面の反りが大きかったり凹凸面であったりすると、転写シートをきれいに貼着することができず、美麗な加飾を付与することができない。
【0006】
そして、レーザ照射によって被覆層を部分的に除去して加飾模様を形成する場合も、加工面が湾曲面や凹凸面、あるいは複数の面にまたがった領域であると、どの向きの面に対してもレーザ照射を正確に行うことは困難なため、模様が部分的にぼやけたり形が崩れたりして、美麗な加飾模様を得ることはできない。仮に、2つの面にまたがる連続模様を形成するために、第1の面にレーザ照射を行い、向きを変えて第2の面にレーザ照射を行ったとしても、そのつなぎ目においてどうしても模様がずれてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、互いに配置の異なる複数の面を有する成形体において、その配置の異なる複数の面にまたがって、美麗な凹凸模様が連続的に形成された凹凸模様付加飾成形体およびその製法の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明は、仮想的に設定された回転中心軸Pに対し特定の配置となる第1の面と、上記第1の面に連なり上記回転中心軸Pに対し第1の面とは異なる配置となる第2の面とを備えた成形体であって、
上記成形体の表面に、連続的もしくは断続的に形成された凹部と、凹部が形成されていない部分とで構成された凹凸模様Qが設けられており、上記凹凸模様Qの少なくとも一部が、上記回転中心軸Pを中心として成形体を回転させたときの回転移動方向に沿う方向において、成形体の第1の面と第2の面とにまたがる配置で連続的な模様として形成されている凹凸模様付加飾成形体を第1の要旨とする。
【0009】
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記成形体の表面に金属薄膜層が形成されており、上記凹凸模様Qの少なくとも一部と重なり上記第1の面と第2の面にまたがる配置で、上記金属薄膜層の一部が部分的に除去されて切欠き模様Rが形成されている凹凸模様付加飾成形体を第2の要旨とする。
【0010】
さらに、本発明は、仮想的に設定された回転中心軸Pに対し特定の配置となる第1の面と、上記第1の面に連なり上記回転中心軸Pに対し第1の面とは異なる配置となる第2の面とを備えた成形体を準備する工程と、上記成形体の表面にレーザ照射を行い、その表面部を部分的に除去して凹部を形成し、その凹部と、凹部が形成されていない部分とで凹凸模様Qを得る工程とを備えた凹凸模様付加飾成形体の製法であって、上記凹凸模様Qを得る工程において、上記成形体を、上記回転中心軸Pを中心として回転自在に保持し、上記成形体を連続的もしくは断続的に回転させながらレーザ照射を行うことにより、少なくともその一部が上記成形体の第1の面と第2の面にまたがる配置で連続的な模様となる凹凸模様Qを形成する凹凸模様付加飾成形体の製法を第3の要旨とする。
【0011】
そして、本発明は、そのなかでも、特に、上記凹凸模様Qが形成された成形体の表面に金属薄膜層を形成する工程と、上記金属薄膜層の一部を、上記凹凸模様Qの少なくとも一部と重なり上記第1の面と第2の面にまたがる配置で部分的に除去することにより、切欠き模様Rを形成する工程とを備えた凹凸模様付加飾成形体の製法を第4の要旨とする。
【0012】
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記切欠き模様Rを形成する工程において、金属薄膜層が形成された成形体を、その回転中心軸Pを中心として回転自在に保持し、上記金属薄膜層が形成された成形体を連続的もしくは断続的に回転させながらレーザ照射を行うことにより切欠き模様Rを形成し、その際、成形体への凹凸模様Q形成時のレーザ照射データを利用して、切欠き模様Rを形成する凹凸模様付加飾成形体の製法を第5の要旨とする。
【0013】
なお、本発明において、「連続的な模様」とは、第1の面と第2の面にまたがる模様が切れ目なくつながった、文字通り連続した模様だけでなく、その途中で途切れる部分があっても、全体として連続的につながっているかのようにみえる一まとまりの模様も含む趣旨である。
【発明の効果】
【0014】
すなわち、本発明の凹凸模様加飾成形体は、配置の異なる第1の面と、この第1の面に連なり第1の面とは配置の異なる第2の面とを備えた成形体において、その表面に、連続的もしくは断続的に凹部が形成され、それによって凹凸模様Qが形成されている。そして、この凹凸模様Qの少なくとも一部が、成形体を特定の方向に回転させたときの回転方向に沿う方向において、上記成形体の第1の面と第2の面にまたがる配置で、連続的な模様として形成されている。
【0015】
この構成によれば、従来、単一面での凹凸模様や、複数の面においてそれぞれ別個に独立した凹凸模様が付与されていたのに対し、少なくとも2つの面にまたがって、一続きの連続的な凹凸模様Qが付与されているため、いままで見たことのないような、全体としての統一感に溢れた、興趣に富む加飾成形体となっている。したがって、本発明の凹凸模様付加飾成形体は、市場において、アイキャッチ効果が高く、この凹凸模様付加飾成形体を用いた商品の付加価値を高めることができる。
【0016】
そして、本発明のなかでも、特に、上記成形体の表面に金属薄膜層が形成されており、上記凹凸模様Qの少なくとも一部と重なり上記第1の面と第2の面にまたがる配置で、上記金属薄膜層の一部が部分的に除去されて切欠き模様Rが形成されている凹凸模様付加飾成形体は、上記凹凸模様Qが形成されている部分の少なくとも一部に切欠き模様Rが付与されているため、凹凸模様Qと切欠き模様Rとが相俟って、立体的な陰影が生じており、より印象的な外観を有したものとなる。
【0017】
また、本発明の製法は、上記凹凸模様付加飾成形体を得る方法であって、上記凹凸模様Qを形成する工程において、上記成形体を、回転中心軸Pを中心として回転自在に保持し、上記成形体を連続的もしくは断続的に回転させながらレーザ照射を行うことにより、少なくともその一部が上記成形体の第1の面と第2の面にまたがる配置で連続的な模様となる凹凸模様Qを形成するものである。
【0018】
この製法によれば、成形体を、仮想的に設定された回転中心軸Pに沿って回転させ、第1の面から第2の面にまたがって、連続的に凹凸模様Qを形成するために、その凹凸模様Qを形成しようとする対象面を、常に(もしくは近似的に常に)レーザ照射方向に向けた状態で凹状に除去加工するようになっている。したがって、第1の面から第2の面にまたがる連続的な模様を、模様の歪みや欠落がなく形成することができ、規則的で美麗な凹凸模様Qを得ることができる。
【0019】
そして、本発明の製法のなかでも、特に、上記成形体を準備する工程において、上記成形体の第1の面と第2の面にまたがる配置で凹凸模様Qが形成され、少なくとも上記成形体の第1の面および第2の面に、直接もしくは他の層を介して金属薄膜層が形成された成形体を準備し、上記切欠き模様Rを得る工程において、上記凹凸模様Qの少なくとも一部と重なる配置で、上記切欠き模様Rを形成するものは、第1の面と第2の面にまたがる配置で連続的に凹凸模様Qと切欠き模様Rとが重なった、より印象深い模様の加飾成形体を簡単に得ることができ、好適である。
【0020】
また、上記の、金属薄膜層が形成された成形体を用いる製法のなかでも、特に、上記切欠き模様Rを形成する工程において、金属薄膜層が形成された成形体を、その回転中心軸Pを中心として回転自在に保持し、上記金属薄膜層が形成された成形体を連続的もしくは断続的に回転させながらレーザ照射を行うことにより切欠き模様Rを形成し、その際、成形体への凹凸模様Q形成時のレーザ照射データを利用して、切欠き模様Rを形成するものは、凹凸模様Qと切欠き模様Rが高い位置精度で重なるものを、簡単に得ることができ、より好適である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一実施の形態である蓋部を示す斜視図である。
図2】上記蓋部の部分断面図である。
図3】上記蓋部の展開図である。
図4】上記蓋部に凹凸模様を形成するために用いられる装置の一例を示す説明図である。
図5】(a)は上記蓋部に対する凹凸模様の形成方法の説明図、(b)は(a)の右側面図、(c)は上記凹凸模様の形成方法の説明図である。
図6】(a)、(b)は、ともに上記凹凸模様の形成方法の説明図である。
図7】(a)は本発明の他の実施の形態である蓋部を示す斜視図、(b)は上記蓋部に凹凸模様を形成する際の形態を示す斜視図である。
図8】(a)は上記蓋部に対する凹凸模様の形成方法の説明図、(b)は(a)の右側面図、(c)は上記凹凸模様の形成方法の説明図である。
図9】(a)、(b)は、ともに上記凹凸模様の形成方法の説明図である。
図10】(a)は本発明のさらに他の実施の形態である容器本体部に凹凸模様を形成する際の形態を示す斜視図、(b)は上記容器本体部に対する凹凸模様の形成方法の説明図、(c)は(b)の右側面図である。
図11】(a)は本発明の他の実施の形態において、本体部と蓋部とを一体化した状態で凹凸模様を形成する際の形態を示す斜視図、(b)は上記本体部と蓋部の一体化品に対する凹凸模様の形成方法の説明図、(c)は(b)の右側面図である。
図12】本発明のさらに他の実施の形態における蓋部の部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
つぎに、本発明を実施するための形態について説明する。ただし、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
【0023】
図1は、本発明をコンパクトタイプの化粧料容器の蓋部1に適用した一実施の形態を示している。この蓋部1は、平面視長方形状の、厚みの薄い凹状体であり、その展開図である図3に示すように、天面部2と、正面部3と、背面部4と、左側面部5と、右側面部6とを備えている。なお、上記蓋部1の内側には、鏡取り付け用の段差部や化粧料容器の本体部とのヒンジ連結用の凸部等が設けられているが、これらは一般的な特徴であり、本発明の要旨とも関係がないため、説明を省略する。
【0024】
上記蓋部1は、樹脂[この例ではアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)樹脂]からなる成形体10で、その表面に、凹部と凹部が形成されていない部分によって凹凸模様Qが形成されている。上記凹凸模様Qは、幅の広いレース状のリボンと幅の狭い紐状のリボンとを組み合わせたような帯状模様からなり、その帯状模様が2筋、天面部2を斜め方向に横切るように形成されている。
【0025】
より詳しく説明すると、上記凹凸模様Qのうち、一方の帯状模様は、蓋部1の左側面部5から天面部2を斜めに横切って正面部3に到達している。また、もう一方の帯状模様は、蓋部1の背面部4から天面部2を斜めに横切って右側面部6に到達している(図3を参照)。
【0026】
上記凹凸模様Qである2筋の帯状模様は、ともに、3つの面にまたがって延びているが、各面の境界となる角部においても、その模様が途切れることなく連続的に形成されている。したがって、あたかも本当のリボンが蓋部1にかけられているかのような、美麗な外観を呈しており、アイキャッチ効果が高い。これが、本発明の最大の特徴である。
【0027】
なお、この例では、凹凸模様Qが2筋の帯状模様として、それぞれ3つの面(第1の面→第2の面→第3の面)にまたがって延びているが、必ずしも3つの面にまたがる必要はなく、少なくとも2つの面(第1の面→第2の面)にまたがって凹凸模様Qの少なくとも一部が形成されていればよい。そして、少なくとも2つの面にまたがって形成される凹凸模様Qの模様部分は、途切れることなくつながった、文字通り連続した模様だけでなく、その途中で途切れる部分があっても、全体として連続的につながっているかのようにみえる一まとまりの模様であれば差し支えない。
【0028】
例えば、2つの面の境界に面取りがなされていたり、アールが付いていたりする場合等には、その部分には模様を付さないで、途切れた形で、第1の面と第2の面にまたがる帯状模様を形成する場合もあるが、その場合も、上記帯状模様は、第1の面と第2の面にまたがって連続して延びているように視認されるため、本発明の「連続的な模様」に含まれる。
【0029】
上記蓋部1は、例えばつぎのようにして得ることができる。すなわち、まず、樹脂材料としてABS樹脂を用い、蓋部1となる形状の成形体10を準備する。成形体10の成形には、型による射出成形等、適宜の成形方法が用いられる。
【0030】
つぎに、上記成形体10の表面(天面部2、正面部3、背面部4、左右側面部5、6の外側を向いた面)の所定部分にレーザ照射を行い、図2に示すように、成形体10の表面を部分的に溶融除去して、凹凸模様Qを形成する(図1図3を参照)。なお、レーザ照射による成形体10の表面に対する除去加工は、レーザ装置に予め加工する位置のデータを入力しておき、それに基づいてレーザ光を断続的に走査させることによって行われる。
【0031】
上記レーザ照射は、例えば図4に示すような装置を用い、成形体10を回転させながら行うことが好適である。より詳しく説明すると、この装置は、成形体10を、特定の回転中心軸Pが回転中心となる配置で保持するワーク保持部21と、上記ワーク保持部21を取り付ける基台22と、この基台22に回転動作を与えるモータ23とを備えている。そして、上記ワーク保持部21には、成形体10の内側凹部と嵌合して成形体10を保持する支持軸21aが設けられている。
【0032】
また、この例では、レーザ照射による作業効率の点から、2個の成形体10を、回転中心軸Pに対し180°回転対称となる配置でワーク保持部21に保持し、2個連続してレーザ照射加工を行うようになっている。もちろん、成形体10を1個だけ支持軸21aに取り付けて、1個ずつ加工しても差し支えない。
【0033】
そして、上記装置において、ワーク保持部21の上方には、レーザ装置の出力部24が配置されており、矢印で示すように、ワーク保持部21によって保持された成形体10に向かって垂直にレーザ光が照射されるようになっている。
【0034】
上記装置を用いたレーザ照射による凹凸模様Qの形成方法について、具体的に説明する。まず、図5(a)に示すように、成形体10を2個、ワーク保持部21に、互いに回転中心軸Pに対し180°回転対称となる配置で取り付ける。以下、図5(a)において奥側に配置される成形体10と、手前側に配置される成形体10’とを区別して説明する。加工前の初期状態において、成形体10、10’は、それぞれの天面部2が垂直となるよう配置される。なお、図5(b)は図5(a)の右側面図である。
【0035】
そして、図5(a)の配置において、奥側の成形体10の背面部4と左側面部5に向かって、レーザ照射を行いながら、ワーク保持部21を矢印Xで示すように手前に回転させ、成形体10の天面部2が水平になる図5(c)の配置を経由して、成形体10の天面部2が手前側において垂直になる図6(a)の配置まで回転させる。これにより、成形体10は、回転中心軸Pを中心として180°回転したことになり、成形体10の背面部4と左側面部5→天面部2→正面部3と右側面部6、という順で、連続的にレーザ照射を受け、2筋の帯状模様からなる凹凸模様Qが、回転方向(矢印Xで示す方向)に沿って連続的に形成される(図3を参照)。
【0036】
つぎに、図6(a)の配置において、奥側に位置する成形体10’(未加工)に対し、先の成形体10と同様、その背面部4と左側面部5に向かって、レーザ照射を行いながら、ワーク保持部21を矢印Xで示すように手前に回転させ、図6(b)の配置を経由して、初期位置から180°回転した位置まで、回転させる。このようにして、成形体10’に対しても、凹凸模様Qを形成することができる。
【0037】
そして、成形体10、10’をワーク保持部21から外し、2個の蓋部1を得ることができる。得られた蓋部1は、その表面が部分的に除去されて凹部が形成され、背面部4から天面部2を経由して右側面部6に至る一続きの帯状模様と、左側面部5から天面部2を経由して正面部3に至る一続きの帯状模様とからなる、凹凸模様Qが形成されている。そして、その凹凸模様Qが2つの面にまたがるどの角部においても、その模様が途切れることなく連続的に形成されているため、凹凸模様Qが全体として、非常に美麗な仕上がりとなっている。
【0038】
特に、上記凹凸模様Qを構成する各凹部の開口が、いずれも成形体10(以下、10'も含む)の回転方向X(図3を参照)に対し特定の向きで形成されており、その凹凸模様Qが延びる方向に対して規則的であるため、凹凸模様Qの、レースを思わせる繊細な模様や、緩やかにカーブした紐の先端を思わせる模様が、いずれも鮮明に表現されており、高いアイキャッチ効果を発揮する。そして、このような凹凸模様Qの凹凸は、抜き勾配の関係から、金型で成形することは容易でないことから、レーザ照射によって、このように簡単に得られることは、実用的価値が非常に大きいといえる。
【0039】
しかも、上記凹凸模様Qによって、蓋部1の、天面部2から左右の側面部5、6にまたがる角部や、同じく天面部2から正面部3、背面部4にまたがる角部に、凹凸によるざらつきが付与されているため、蓋部1に手をかけて化粧料容器を開閉するとき、指が滑らず、使い勝手がよいという利点を有する。また、化粧料容器自体を取り扱う際にも、上記凹凸模様Qのざらつきが滑り止めの作用を果たし、取り扱いやすいという利点を有する。
【0040】
なお、上記のように、成形体10を180°、連続的に回転させながらレーザ照射を行うと、凹凸模様Qのデザインによっては、1回のレーザ照射のために取り扱う加工データの量が膨大になり、1回の処理に比較的長い時間を要する場合がある。
【0041】
そこで、成形体10を連続的に回転させながらレーザ照射を行って凹凸模様Qを一気に形成するのではなく、成形体10を(180/n)°ずつ回転させて、n回のレーザ照射を断続的に行う(例えば成形体10を45°ずつ回転させ4回に分けて加工を行う)と、1回のレーザ照射のために取り扱う加工データの量が、180°の連続回転に比べて、その1/nとなり、短時間での加工続処理となる。ただし、レーザ照射が断続的になるため、そのレーザ照射の開始点と終了点において、凹凸模様Qがずれないように注意することが必要である。
【0042】
したがって、凹凸模様Qのデザインや要求される単位時間当たりの処理量に応じて、上記のように、n分割して断続的にレーザ照射を行うか、前述のように1回の回転動作で凹凸模様Qを一続きで連続的に形成するかを使い分けることが望ましい。
【0043】
なお、上記の例において、成形体10の材質は、ABS樹脂に限るものではなく、成形可能な各種の合成樹脂を用いることができる。なかでも、上記ABS樹脂の他、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル-スチレン(AS)樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)等を用いることが、成形性、耐久性、軽量性の点で好ましい。そして、上記成形体10の色は、容器全体のデザインに応じて選択され、透明、不透明を問わず、また有色、無色も問わない。
【0044】
また、上記成形体10に対し、凹凸模様Qを形成するために用いられるレーザとしては、樹脂に対し溶融除去作用を有するものであれば、特に限定されるものではなく、各種のレーザ照射を用いることができる。例えば、CO2レーザ、エキシマレーザ、半導体レーザ等があげられ、なかでもCO2レーザが、制御性、仕上がり性において好適である。
【0045】
さらに、本発明において、凹凸模様Qを形成するために成形体10を回転させる際の回転中心軸Pは、凹凸模様Qのデザインと成形体10の立体形状とを考慮して、その都度、仮想的に設定される。なお、回転動作によって、レーザ光源と、レーザ照射による加工面との距離が変化するが、その距離の変化の幅が、レーザ照射による焦点距離の調整範囲内となるよう設定することが重要である。
【0046】
そして、上記の例は、本発明を、コンパクトタイプの化粧料容器の蓋部1に適用した例であるが、例えば図7(a)に示すようなジャータイプの化粧料容器の蓋部31に適用することもできる。この蓋部31は、天面部32と、円筒状の側面部33とで構成されており、図1に示す蓋部1と同様、成形体40の表面が部分的に除去されて凹部が連続的に形成され、側面部33の片側から天面部32を横切って、側面部33の他端側まで延びる帯状の凹凸模様Qが形成されている。
【0047】
この蓋部31も、上述した蓋部1の例と同様、図4に示す装置を用いて、蓋部31となる成形体40を回転させながらレーザ照射を行うことにより、天面部32と側面部33にまたがる上記凹凸模様Qを形成することができる。
【0048】
より詳しく説明すると、この例では、上記成形体40を保持するために、例えば図7(b)に示すワーク保持部45を用いる。このワーク保持部45は、支持軸45aの先端に、ドラム状のワーク嵌合部46が設けられており、その両側に、成形体40、40’がそれぞれ嵌合保持されるようになっている。係合ガイド47は、上記成形体40、40’の脱落を防止するためのものであり、ワーク嵌合部46の側面に沿って2本設けられており、それぞれの先端に、成形体40、40’の天面部32の周縁部と係合する係合爪47aが設けられている。なお、成形体40、40’が、ワーク嵌合部46と安定した形で嵌合保持される場合、上記係合ガイド47は、必ずしも必要ではない。
【0049】
上記ワーク保持部45に成形体40、40’を取り付け、図8(a)に示すように、加工前の初期状態において、成形体40、40’の各天面部32が垂直となるよう配置する。なお、図8(b)は図8(a)の右側面図である。
【0050】
そして、図8(a)の配置において、奥側の成形体40の側面部33に向かって、レーザ照射を行いながら、ワーク保持部45を矢印Xで示すように手前に回転させ、成形体40の天面部32が水平になる図8(c)の配置を経由して、成形体40の天面部32が手前側において垂直になる図9(a)の配置まで回転させる。これにより、成形体40は、回転中心軸Pを中心として180°回転したことになり、成形体40の側面部33の一方側→天面部32→側面部33の他方側、という順で、連続的にレーザ照射を受け、帯状の凹凸模様Qが、回転方向(矢印Xで示す方向)に沿って連続的に形成される。
【0051】
つぎに、図9(a)の配置において、奥側に位置する成形体40’(未加工)に対し、先の成形体40と同様、その側面部33に向かって、レーザ照射を行いながら、ワーク保持部45を矢印Xで示すように手前に回転させ、図9(b)の配置を経由して、初期位置から180°回転した位置まで、回転させる。このようにして、成形体40’に対しても、凹凸模様Qを形成することができる。
【0052】
そして、成形体40、40’をワーク保持部45から外し、2個の蓋部31〔図7(a)を参照〕を得ることができる。得られた蓋部31は、その表面が部分的に除去され、側面部33の一方側から天面部32を経由して側面部33の他方側に至る、一続きの帯状の凹凸模様Qが形成されている。そして、その凹凸模様Qが2つの面にまたがるどの角部においても、その模様が途切れることなく連続的に形成されているため、凹凸模様Qが全体として、非常に美麗な仕上がりとなっている。
【0053】
さらに、本発明は、化粧料容器の蓋部1、31に限らず、化粧料容器の本体部にも適用することができる。例えば、図1に示す蓋部1と同様、平面視長方形状の、厚みの薄い凹状の、コンパクトタイプの化粧料容器の本体部に対しても、例えば図4に示す装置を用いて、その側面部に、周方向に沿って連続的に延びる切欠き模様Rを形成することができる。
【0054】
より詳しく説明すると、まず、図10(a)に示すように、上記本体部となる形状が付与された成形体50を準備する。また、図示のように、略四角柱状のワーク嵌合部61が設けられたワーク保持部60を準備する。このワーク嵌合部61の先端面には、成形体50の中皿収容用凹部と嵌合する凸部と、上記成形体50のヒンジとなる切欠き部50aの縁部に係合する係合爪62と、蓋部開閉用の係合部に係合する係合爪63とが設けられている。なお、上記ワーク嵌合部61の先端面と成形体50の嵌合によって成形体50が安定した形で嵌合保持される場合、上記係合爪62、63は、必ずしも必要ではない。
【0055】
上記ワーク嵌合部61の先端面に、成形体50を嵌合して保持し、その状態で、図4に示す装置に取り付ける。そして、加工前の初期状態において、図10(b)に示すように、成形体50の底面部53が垂直となり、側面部54のうちの一つの面がレーザ照射を受ける面となるよう水平に配置する。なお、図10(c)は図10(b)の右側面図である。
【0056】
上記の配置において、側面部54のうちの一つの面に向かって、レーザ照射を行いながら、ワーク保持部60を矢印Xで示すように手前に回転させ、側面部54の配置を順次変えながら、初期位置から360°回転させる。これにより、側面部54の全周にわたって、連続的に延びる凹凸模様Q(図示せず)を形成することができる。もちろん、レーザ照射によって形成される凹凸模様Qは、側面部54の全周にわたって延びている必要はなく、少なくとも2つの面にまたがって連続的に延びるものであればよい。
【0057】
また、図1に示す、蓋部1に凹凸模様Qを形成する場合のように、底面部53を垂直ではなく、傾斜した配置にすることにより、側面部54から底面部53にまたがって凹凸模様Qが形成されるようにしてもよい。
【0058】
さらに、本発明を、例えば、コンパクトタイプの化粧料容器において、本体部と蓋部にまたがる凹凸模様Qが形成されたものに適用することができる。その場合、例えば図11(a)に示すワーク保持部90を用いることが好適である。すなわち、このワーク保持部90は、蓋部となる蓋部成形体70と、本体部となる本体部成形体80とを閉じ合わせた状態のまま保持することができるようになっており、その状態で、図4に示す装置に取り付けることができるようになっている。
【0059】
より詳しく説明すると、上記ワーク保持部90は、支持軸90aに、互いに閉じ合わせた蓋部成形体70と本体部成形体80を取り付けるための平面部91が設けられており、上記平面部91の取り付け面には、本体部成形体80の底面部81が取り付けられるようになっている。そして、上記平面部91の対向する2つの角部に、ワーク抜け止め用の係合爪92、93が形成されている。
【0060】
上記ワーク保持部90に、蓋部成形体70と本体部成形体80とを閉じ合わせた状態で保持し、加工前の初期状態において、図11(b)に示すように、蓋部成形体70の天面部71と本体部成形体80の底面部81がともに垂直となり、各成形体70、80の2つの側面部がレーザ照射を受ける面となるように配置する。なお、図11(c)は図11(b)の右側面図である。
【0061】
そして、図11(b)の配置において、上記成形体70、80の側面部に向かってレーザ照射を行いながら、ワーク保持部90を矢印Xで示すように手前に回転させ、2つの側面部のつぎに、蓋部成形体70の天面部71にレーザ照射を行い、さらに、回転して、2つの成形体70、80の反対側の側面部にもレーザ照射を行う。このようにして、蓋部成形体70と本体部成形体80とを閉じ合わせた状態で、両方にまたがる凹凸模様Q(図示せず)を途切れることなく連続的に形成することができる。もちろん、レーザ照射によって形成される凹凸模様Qは、全体が一続きに連続的に形成される必要はなく、少なくとも2つの面(第1の面と第2の面)にまたがって連続的に延びるものであればよい。
【0062】
また、上記一連の例は、成形体10(40等も含む)の表面を部分的に除去して凹凸模様Qを得るようにしたものであるが、例えば図12に示すように、成形体10の表面に凹凸模様Qを付与した後、その上に、必要に応じてアンダーコート層11を介して金属薄膜層12を形成し、その金属薄膜層12を部分的に除去して、切欠き模様Rを形成してもよい。
【0063】
その場合、上記切欠き模様Rは、その下の凹凸模様Qの少なくとも一部と重なり、その凹凸模様Qが形成された第1の面と第2の面にまたがる配置で形成することが好適である。すなわち、上記2つの面にまたがって連続する凹凸模様Qと切欠き模様Rとの重なり部分では、切欠き模様Rに立体的な陰影が生じるため、凹凸模様Qが単独で形成されている場合や、切欠き模様Rが単独で形成される場合に比べて、より印象的で、よりアイキャッチ効果の高いものとなる。
【0064】
上記切欠き模様Rを、2つの面にまたがって連続的に形成するには、前述の、凹凸模様Qを形成する場合と同様、例えば図4に示す装置を用い、金属薄膜層12が形成された成形体10を、凹凸模様Qを形成したときと同じく特定の回転中心軸Pを中心として、回転させながら、レーザ照射を行うことが好適である。すなわち、この方法によれば、切欠き模様Rの切欠き開口を、2つの面にまたがって、連続的かつ正確に形成することができ、微細かつ美麗な切欠き模様Rを得ることができる。
【0065】
しかも、レーザ照射によって上記切欠き模様Rを形成する場合、凹凸模様Qを形成したときの加工データを、切欠き模様Rを形成するときの加工データに利用することができるため、煩雑な調整を行うことなく、凹凸模様Qに対し、的確な配置で切欠き模様Rを形成することができる。
【0066】
なお、上記切欠き模様Rを形成する場合のレーザとしては、金属薄膜層に対し除去作用を有するものであれば、特に限定されるものではなく、各種のレーザを用いることができる。例えば、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ等が好適に用いられる。
【0067】
また、上記切欠き模様Rを形成するために成形体10の表面に形成する金属薄膜層12としては、アルミニウム蒸着層の他、ステンレス等、他の金属材料からなる蒸着層であってもよい。そして、上記金属薄膜層12の上に、ホログラム形成層やパール調付与層等をさらに形成して、より複雑な金属光沢色調を得ることもできる。もちろん、上記金属薄膜層12の上や、その上に形成される他の層の上に、透明なトップコート層を設けてもよい。
【0068】
そして、本発明は、コンパクトタイプやジャータイプの化粧料容器への加飾だけでなく、第1の面から第2の面にまたがる凹凸模様Qによる美麗な加飾が求められる、各種の樹脂成形品に広く適用可能である。例えば、携帯電話、文房具、家電製品、玩具、各種ケース等に応用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、美麗な凹凸模様が2つの面にまたがって連続的もしくは断続的に形成された、興趣に富む加飾成形体およびその製法に利用することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 蓋部
2 天面部
3 正面部
4 背面部
5 左側面部
6 右側面部
10 成形体
Q 凹凸模様
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12