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特許7079548アレイ基板、表示装置およびアレイ基板の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】アレイ基板、表示装置およびアレイ基板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/786 20060101AFI20220526BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20220526BHJP
   H01L 27/088 20060101ALI20220526BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220526BHJP
【FI】
H01L29/78 612B
H01L29/78 618B
H01L29/78 617U
H01L29/78 616S
H01L29/78 619A
H01L29/78 617L
H01L29/78 617V
H01L29/78 616K
H01L27/088 331E
G09F9/30 338
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2018565011
(86)(22)【出願日】2017-09-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-28
(86)【国際出願番号】 CN2017104361
(87)【国際公開番号】W WO2019061289
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2020-09-09
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】512116114
【氏名又は名称】北京京▲東▼方▲顯▼示技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE DISPLAY TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.118 Jinghaiyilu,BDA,Beijing 100176,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100133514
【弁理士】
【氏名又は名称】寺山 啓進
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100195257
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 一志
(72)【発明者】
【氏名】チュ、 リアンジエ
(72)【発明者】
【氏名】チュン、 シャオガイ
(72)【発明者】
【氏名】ガオ、 シュエ
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、 ヘビン
(72)【発明者】
【氏名】シ、 グアンドン
(72)【発明者】
【氏名】リウ、 シュアイ
(72)【発明者】
【氏名】チ、 ヨンリアン
(72)【発明者】
【氏名】グイ、 ビンチャン
【審査官】恩田 和彦
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第106876412(CN,A)
【文献】特開2010-161327(JP,A)
【文献】特開2014-017456(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0305910(US,A1)
【文献】国際公開第2011/125353(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/786
H01L 21/336
H01L 27/088
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々に金属酸化物活性層を含む複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタと、
各々にシリコン活性層を含む複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタとを有し、
ベース基板と、
前記ベース基板に位置するとともに、それぞれ前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第1ゲート電極およびそれぞれ前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第2ゲート電極を含むゲート電極層と、
前記ゲート電極層のベース基板から離れた側に位置するゲート絶縁層と、
各々が前記ゲート絶縁層の前記複数の第1ゲート電極の1つから離れた側に位置し、それぞれ前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の金属酸化物活性層を含む金属酸化物層と、
各々が前記ゲート絶縁層の前記複数の第2ゲート電極の1つから離れた側に位置し、それぞれ前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の多結晶シリコン活性層を含むポリシリコン層と、
画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である第1電極層と第2電極層とを含み、
前記第1電極層は、前記ゲート電極層と同一の層に位置し、
前記ゲート絶縁層は、前記ゲート電極層と前記第1電極層のベース基板から離れた側に位置するアレイ基板。
【請求項2】
前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に位置る第1絶縁層と、
前記金属酸化物層の第1絶縁層から離れた側に位置る第2絶縁層とをさらに含み、
前記第1絶縁層は、前記ポリシリコン層と前記金属酸化物層との間に位置する請求項に記載のアレイ基板。
【請求項3】
複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含むソース/ドレイン電極層をさらに含み、
前記複数の金属酸化物活性層の各々は、前記第2絶縁層を貫通するビアを介して前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続され、
前記複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層を貫通するビアを介して前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続される請求項に記載のアレイ基板。
【請求項4】
前記ソース/ドレイン電極層の第2絶縁層から離れた側に位置されるパッシベーション層と、
前記パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に位置る第1電極層と、
前記第1電極層のベース基板から離れた側に位置る第2電極層をさらに含み、
前記第1電極層と前記第2電極層は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である請求項に記載のアレイ基板。
【請求項5】
前記金属酸化物層と前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に位置るソース/ドレイン電極層をさらに含み、
前記ソース/ドレイン電極層は、複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含み、
前記複数の金属酸化物活性層の各々は、前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続され、
前記複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続される請求項記載のアレイ基板。
【請求項6】
前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタは、バックチャネルエッチ型薄膜トランジスタである請求項に記載のアレイ基板。
【請求項7】
前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に位置る第1絶縁層をさらに含み、
前記第1絶縁層は、前記ポリシリコン層と前記金属酸化物層との間に位置
前記複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記第1絶縁層を貫通するビアを介して前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続される請求項に記載のアレイ基板。
【請求項8】
前記ソース/ドレイン電極層のゲート絶縁層から離れた側に位置るパッシベーション層をさらに含み、
前記第2電極層は、前記パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に位置る請求項に記載のアレイ基板。
【請求項9】
前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタは、表示領域に位置
前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタは、周辺領域に位置る請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項10】
前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタは、複数の駆動薄膜トランジスタであり、
前記複数の駆動薄膜トランジスタの各々は、電源供給線と有機発光ダイオードに接続され、
前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタは、複数のスイッチ薄膜トランジスタであり、
前記複数のスイッチ薄膜トランジスタの各々は、データ線と1つの前記駆動薄膜トランジスタのゲート電極に接続される請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項11】
前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタを含む表示ドライバ回路をさらに含む請求項1に記載のアレイ基板。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載のアレイ基板を含む表示装置。
【請求項13】
各々に金属酸化物活性層を含む複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタと、各々にシリコン活性層を含む複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタを形成すること
それぞれ前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第1ゲート電極およびそれぞれ前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第2ゲート電極を含むゲート電極層を、ベース基板に形成することと、
前記ゲート電極層のベース基板から離れた側にゲート絶縁層を形成することと、
各々が前記ゲート絶縁層の前記複数の第1ゲート電極の1つから離れた側に位置し、それぞれ前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の金属酸化物活性層を含む金属酸化物層を形成することと、
各々が前記ゲート絶縁層の前記複数の第2ゲート電極の1つから離れた側に位置し、それぞれ前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の多結晶シリコン活性層を含むポリシリコン層を形成することと、
画素電極層と共通電極層から選択される異なる二つの層である第1電極層と第2電極層を形成することを含み、
同一工程で同一のマスクプレートを用いて同一の層に前記第1電極層と前記ゲート電極層を形成し、
前記ゲート電極層と前記第1電極層のベース基板から離れた側に前記ゲート絶縁層を形成するアレイ基板の製造方法。
【請求項14】
前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に第1絶縁層を形成することと、
前記金属酸化物層の第1絶縁層から離れた側に第2絶縁層を形成することとをさらに含み、
前記第1絶縁層は、前記ポリシリコン層と前記金属酸化物層との間に形成される請求項13に記載の方法。
【請求項15】
複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含むソース/ドレイン電極層を形成することと、
前記複数の金属酸化物活性層の各々が前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように、前記第2絶縁層を貫通するビアを形成することと、
前記複数の多結晶シリコン活性層の各々が前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層を貫通するビアを形成することとをさらに含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記金属酸化物層と前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側にソース/ドレイン電極層を形成することをさらに含み、
前記ソース/ドレイン電極層は、複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含むように形成され、
前記複数の金属酸化物活性層の各々は、前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように形成され、
前記複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように形成され、
バックチャネルエッチ工程で前記複数の金属酸化物活性層のチャネル領域を形成する請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記ソース/ドレイン電極層のゲート絶縁層から離れた側にパッシベーション層を形成することをさらに含み、
前記第2電極層は、前記パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に位置る請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術に関するもので、より具体的に、アレイ基板、表示装置およびアレイ基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アレイ基板は、その表示領域に通常複数のサブピクセルを含む。複数のサブピクセルのいずれは、薄膜トランジスタにより制御されて画像表示に用いられる。アレイ基板の周辺領域には、通常アレイ基板の各種の駆動回路が配置されている。これらの駆動回路は、その動作に必要な薄膜トランジスタも含まれる。
【発明の概要】
【0003】
一態様として、本発明は、アレイ基板を提供する。当該アレイ基板は、各々に金属酸化物活性層を含む複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタと、各々にシリコン活性層を含む複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタとを有する。
【0004】
選択可能に、前記アレイ基板は、ベース基板と、前記ベース基板に位置するとともに、それぞれ前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第1ゲート電極およびそれぞれ前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第2ゲート電極を含むゲート電極層と、前記ゲート電極層のベース基板から離れた側に位置されるゲート絶縁層と、各々が前記ゲート絶縁層の前記複数の第1ゲート電極の1つから離れた側に位置され、それぞれ前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の金属酸化物活性層を含む金属酸化物層と、各々が前記ゲート絶縁層の前記複数の第2ゲート電極の1つから離れた側に位置され、それぞれ前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の多結晶シリコン活性層を含むポリシリコン層とを含む。
【0005】
選択可能に、前記アレイ基板は、前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に位置する第1絶縁層と、前記金属酸化物層の第1絶縁層から離れた側に位置する第2絶縁層とをさらに含む。前記第1絶縁層は、前記ポリシリコン層と前記金属酸化物層との間に位置する。
【0006】
選択可能に、前記アレイ基板は、複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含むソース/ドレイン電極層をさらに含む。前記複数の金属酸化物活性層の各々は、前記第2絶縁層を貫通するビアを介して前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続される。前記複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層を貫通するビアを介して前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続される。
【0007】
選択可能に、前記アレイ基板は、前記ソース/ドレイン電極層の第2絶縁層から離れた側に位置するパッシベーション層と、前記パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に位置する第1電極層と、前記第1電極層のベース基板から離れた側に位置する第2電極層をさらに含む。前記第1電極層と前記第2電極層は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である。
【0008】
選択可能に、前記アレイ基板は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である第1電極層と第2電極層をさらに含む。前記第1電極層は、前記ゲート電極層と同一の層に位置する。前記ゲート絶縁層は、前記ゲート電極層と前記第1電極層のベース基板から離れた側に位置する。
【0009】
選択可能に、前記アレイ基板は、前記金属酸化物層と前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に位置するソース/ドレイン電極層をさらに含む。前記ソース/ドレイン電極層は、複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含む。前記複数の金属酸化物活性層の各々は、前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続される。前記複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続される。
【0010】
選択可能に、前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタは、バックチャネルエッチ型薄膜トランジスタである。
【0011】
選択可能に、前記アレイ基板は、前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に位置する第1絶縁層をさらに含む。前記第1絶縁層は、前記ポリシリコン層と前記金属酸化物層との間に位置する。前記複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記第1絶縁層を貫通するビアを介して前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続される。
【0012】
選択可能に、前記アレイ基板は、前記ソース/ドレイン電極層のゲート絶縁層から離れた側に位置するパッシベーション層をさらに含む。前記第2電極層は、前記パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に位置する。
【0013】
選択可能に、前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタは、表示領域に位置し、前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタは、周辺領域に位置する。
【0014】
選択可能に、前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタは、複数の駆動薄膜トランジスタである。前記複数の駆動薄膜トランジスタの各々は、電源供給線と有機発光ダイオードに接続される。前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタは、複数のスイッチ薄膜トランジスタである。前記複数のスイッチ薄膜トランジスタの各々は、データ線と1つの前記駆動薄膜トランジスタのゲート電極に接続される。
【0015】
選択可能に、前記アレイ基板は、前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタを含む表示ドライバ回路をさらに含む。
【0016】
別の態様として、本発明は、本明細書に記載のアレイ基板または本明細書に記載の方法によって製造されるアレイ基板を含む表示装置を提供する。
【0017】
別の態様として、本発明は、各々に金属酸化物活性層を含む複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタと、各々にシリコン活性層を含む複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタを形成することを含むアレイ基板の製造方法を提供する。
【0018】
選択可能に、前記方法は、それぞれ前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第1ゲート電極およびそれぞれ前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第2ゲート電極を含むゲート電極層を、ベース基板に形成されることと、前記ゲート電極層のベース基板から離れた側にゲート絶縁層を形成することと、各々が前記ゲート絶縁層の前記複数の第1ゲート電極の1つから離れた側に位置し、それぞれ前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の金属酸化物活性層を含む金属酸化物層を形成することと、各々が前記ゲート絶縁層の前記複数の第2ゲート電極の1つから離れた側に位置し、それぞれ前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の多結晶シリコン活性層を含むポリシリコン層を形成することとを含む。
【0019】
選択可能に、前記方法は、前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に第1絶縁層を形成することと、前記金属酸化物層の第1絶縁層から離れた側に第2絶縁層を形成することとをさらに含む。前記第1絶縁層は、前記ポリシリコン層と前記金属酸化物層との間に形成される。
【0020】
選択可能に、前記方法は、複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含むソース/ドレイン電極層を形成することと、前記複数の金属酸化物活性層の各々が前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように、前記第2絶縁層を貫通するビアを形成することと、前記複数の多結晶シリコン活性層の各々が前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層を貫通するビアを形成することとをさらに含む。
【0021】
選択可能に、前記方法は、前記ソース/ドレイン電極層の第2絶縁層から離れた側にパッシベーション層を形成することと、前記パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に第1電極層を形成することと、前記第1電極層のベース基板から離れた側に第2電極層を形成することをさらに含む。前記第1電極層と前記第2電極層は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である。
【0022】
選択可能に、前記方法は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である第1電極層と第2電極層を形成することをさらに含む。同一工程で同一のマスクプレートを用いて同一の層に前記第1電極層と前記ゲート電極層を形成する。前記ゲート電極層と前記第1電極層のベース基板から離れた側に前記ゲート絶縁層を形成する。
【0023】
選択可能に、前記方法は、前記金属酸化物層と前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側にソース/ドレイン電極層を形成することをさらに含む。前記ソース/ドレイン電極層は、複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含むように形成される。前記複数の金属酸化物活性層の各々は、前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように形成される。前記複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように形成される。バックチャネルエッチ工程で前記複数の金属酸化物活性層のチャネル領域を形成する。
【0024】
選択可能に、前記方法は、前記ポリシリコン層と前記金属酸化物層との間で、前記ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に第1絶縁層を形成することと、前記複数の多結晶シリコン活性層の各々が前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように、前記第1絶縁層を貫通するビアを形成することをさらに含む。
【0025】
選択可能に、前記方法は、前記ソース/ドレイン電極層のゲート絶縁層から離れた側にパッシベーション層を形成することをさらに含む。前記第2電極層は、前記パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に位置する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下の図面は、本明細書における各実施例の単なる例示であり、本発明の範囲を限定するためのものではない。
【0027】
図1A】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の構造を示す概略図である。
【0028】
図1B】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の構造を示す概略図である。
【0029】
図1C】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の構造を示す概略図である。
【0030】
図2】本開示の一部実施例において図1Aのアレイ基板のA-A´線に沿った断面図である。
【0031】
図3】本開示の一部実施例において図1Aのアレイ基板のA-A´線に沿った断面図である。
【0032】
図4】本開示の一部実施例において図1Aのアレイ基板のA-A´線に沿った断面図である。
【0033】
図5A】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図5B】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図5C】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図5D】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図5E】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
【0034】
図6A】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図6B】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図6C】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図6D】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図6E】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
【0035】
図7A】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図7B】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図7C】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図7D】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
図7E】本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
次に、本発明を以下の実施例に関連してより詳細に記載する。なお、以下の一部実施例は、説明と記載の目的で記述されるものであり、本発明を網羅的に列挙したり、開示された厳密な形態に限定したりするためのものではない。
【0037】
本開示では、駆動回路の薄膜トランジスタが高スイッチング速度及び高駆動電流を有し、複数のサブピクセルの薄膜トランジスタが低リーク電流と高均一性を有することによって、表示品質を向上させることができることが見出された。例えば、本開示では、複数のサブピクセルと複数のゲートオンアレイ回路に対してそれぞれ異なるタイプの薄膜トランジスタを用いることによって、液晶表示パネルの表示品質を向上させることができることが見出された。
【0038】
一部実施例において、複数のサブピクセルの薄膜トランジスタは、金属酸化物トランジスタであり、ゲート駆動回路の薄膜トランジスタは、ポリシリコントランジスタである。例えば、金属酸化物トランジスタは、ボトムゲート型トランジスタであり、ポリシリコントランジスタは、トップゲート型トランジスタである。しかしながら、このようなアレイ基板を製造するには最大11枚のマスクプレートが必要となるため、このようなアレイ基板を製造する工程は、非常に面倒であることが、本開示で分かった。
【0039】
したがって、本開示は、特に、従来技術の限界および欠点に起因する1つまたは複数の問題を実質的に回避するアレイ基板、表示装置およびアレイ基板の製造方法を提案する。一態様として、本開示は、アレイ基板を提供する。一部実施例において、アレイ基板は、各々に金属酸化物活性層を含む複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタと、各々にシリコン活性層を含む複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタとを有する。選択可能に、シリコン活性層は、多結晶シリコン活性層である。選択可能に、シリコン活性層は、アモルファスシリコン活性層である。
【0040】
図1Aは、本開示の一部実施例におけるアレイ基板の構造を示す概略図である。図1Aを参照すると、一部実施例におけるアレイ基板は、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1と複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2を含む。複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1の各々は、金属酸化物活性層を有する薄膜トランジスタである。複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2の各々は、多結晶シリコン活性層を有する薄膜トランジスタである。選択可能に、アレイ基板は、表示領域DAと周辺領域PAとを有するように形成される。選択可能に、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1は、表示領域DAに位置し、複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2は、周辺領域PAに位置する。選択可能に、図1Aに示すように、アレイ基板は、複数のサブピクセル11のマトリックスのアレイを含み、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1のそれぞれは前記複数のサブピクセル11の1つに位置する。選択可能に、アレイ基板は、表示ドライバ回路12を含む。表示ドライバ回路12は、複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2を含む。選択可能に、表示ドライバ回路12は、アレイ基板内の複数本のゲート線を駆動するためのゲート駆動回路である。選択可能に、表示ドライバ回路12は、デマルチプレクサ回路である。選択可能に、アレイ基板は、液晶アレイ基板である。
【0041】
本明細書における「周辺領域」という用語とは、アレイ基板に信号を伝達するための各種回路や配線が設けられた領域を指す。表示装置の透明性を高めるために、表示領域ではなく周辺領域において表示装置の非透明性または非透過性の部品(例えば、バッテリー、プリント回路基板、金属フレーム)を配置することができる。本明細書における「表示領域」という用語とは、実際に画像を表示するアレイ基板の領域を指す。選択可能に、表示領域は、サブピクセル領域とサブピクセル間領域の両方を含む。サブピクセル領域とは、サブピクセルの発光領域、例えば、液晶ディスプレイの画素電極に対応する領域、または有機発光ダイオードディスプレイの発光層に対応する領域を指す。サブピクセル間領域とは、隣接するサブピクセル領域の間の領域、例えば、液晶ディスプレイのブラックマトリックスに対応する領域、または有機発光ダイオードディスプレイの画素定義層に対応する領域を指す。選択可能に、サブピクセル間領域は、同一ピクセル内の隣接するサブピクセル領域間の領域である。選択可能に、サブピクセル間領域は、隣接する2つの画素から隣接する2つのサブピクセル領域の間の領域である。
【0042】
一部実施例において、アレイ基板の表示領域は、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタと複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタの両方を含む。図1Bは、本開示の一部実施例におけるアレイ基板の構造を示す概略図である。図1Bを参照すると、一部実施例におけるアレイ基板は、いずれも表示領域DA内に位置する複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1と複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2を含む。複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1の各々は、金属酸化物活性層を有する薄膜トランジスタである。複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2の各々は、多結晶シリコン活性層を有する薄膜トランジスタである。一例において、アレイ基板は、複数のサブピクセル11のマトリックスのアレイを含む。複数のサブピクセル11の各々は、前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1の少なくとも1つおよび前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2の少なくとも1つを含む。選択可能に、アレイ基板は、有機発光ダイオードアレイ基板である。選択可能に、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1は、有機発光ダイオードアレイ基板における駆動薄膜トランジスタ(例えば、電源供給線と発光ダイオードに接続されるトランジスタ)である。選択可能に、複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2は、有機発光ダイオードアレイ基板におけるスイッチ薄膜トランジスタ(例えば、データ線と駆動トランジスタのゲート電極に接続されるトランジスタ、すなわちアドレス選択薄膜トランジスタ)である。
【0043】
一部実施例において、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタは、表示領域に位置し、複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタは、表示領域と周辺領域に位置する。図1Cは、本開示の一部実施例におけるアレイ基板の構造を示す概略図である。図1Cを参照すると、一部実施例におけるアレイ基板は、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1と複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2を含む。周辺領域PAには、複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2のうちの複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタを含む。表示領域DAには、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1と、複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2のうちの複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタとを含む。一例において、アレイ基板は、有機発光ダイオードアレイ基板である。選択可能に、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1は、有機発光ダイオードアレイ基板における駆動薄膜トランジスタ(例えば、電源供給線と発光ダイオードに接続されるトランジスタ)である。選択可能に、表示領域DAにおける複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2は、有機発光ダイオードアレイ基板におけるスイッチ薄膜トランジスタ(例えば、データ線と駆動トランジスタのゲート電極に接続されるトランジスタ、すなわち、アドレス選択薄膜トランジスタ)である。選択可能に、周辺領域PAにおける複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2は、周辺領域PAに設けられた表示ドライバ回路12の薄膜トランジスタである。
【0044】
図2は、本開示の一部実施例において図1Aのアレイ基板のA-A´線に沿った断面図である。図3は、本開示の一部実施例において図1Aのアレイ基板のA-A´線に沿った断面図である。図4は、本開示の一部実施例において図1Aのアレイ基板のA-A´線に沿った断面図である。図2図4を参照すると、アレイ基板には、前記複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1の1つと前記複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2の1つが示されている。アレイ基板は、ベース基板10と、ベース基板10に位置するゲート電極層100と、ゲート電極層100のベース基板100から離れた側に位置するゲート絶縁層20と、金属酸化物層200aと、ポリシリコン層200bを含む。ゲート電極層100は、それぞれ複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1に用いられる複数の第1ゲート電極G1と、それぞれ複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2に用いられる複数の第2ゲート電極G2とを含む。金属酸化物層200aは、それぞれ複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1に用いられる複数の金属酸化物活性層AL1を含む。ポリシリコン層200bは、それぞれ複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2に用いられる複数の多結晶シリコン活性層AL2を含む。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、ゲート絶縁層20の前記複数の第1ゲート電極G1の1つから離れた側に位置する。複数の多結晶シリコン活性層AL2の各々は、ゲート絶縁層20の前記複数の第2ゲート電極G2の1つから離れた側に位置する。
【0045】
選択可能に、複数の第1ゲート電極G1と複数の第2ゲート電極G2は同一の層に位置され、同一工程で同一のマスクプレートと同一の導電材料を用いてパターニングされる。選択可能に、複数の第1ゲート電極G1と複数の第2ゲート電極G2は、異なる層に位置され、例えば、2回のパターニング工程で形成され、または2つのマスクプレートを用いて形成される。本明細書における「同一の層」という用語とは、同じステップで同時に形成される各層の間の関係を指す。一例において、複数の第1ゲート電極G1と複数の第2ゲート電極G2とは、同一材料の層で行われる同一パターニング工程の1つまたは複数のステップによって形成される場合、同一の層に位置する。別の例において、複数の第1ゲート電極G1を形成するステップと、複数の第2ゲート電極G2を形成するステップとを同時に行うことにより、複数の第1ゲート電極G1と複数の第2ゲート電極G2を同一の層に形成することができる。「同一の層」という用語とは、必ずしも、層の厚さまたは層の高さが断面図において同じであることを意味しない。
【0046】
金属酸化物層200aとポリシリコン層200bは、2つの別個のパターニング工程で形成されるため、異なる層に位置する。選択可能に、図3に示すように、金属酸化物層200aとポリシリコン層200bは、実質的に同一の水平面上に形成される。一例において、金属酸化物層200aとポリシリコン層200bの両方は、ゲート絶縁層20の表面に形成される。選択可能に、図2図4に示すように、金属酸化物層200aとポリシリコン層200bは、2つの異なる水平面に形成されてもよい。一例において、金属酸化物層200aは、第1絶縁層30の表面に形成され、ポリシリコン層200bは、ゲート絶縁層20の表面に形成される。
【0047】
図2を参照すると、一部実施例におけるアレイ基板は、ポリシリコン層200bのゲート絶縁層20から離れた側に位置する第1絶縁層30と、金属酸化物層200aの第1絶縁層30から離れた側に位置する第2絶縁層40とをさらに含む。よって、第1絶縁層30は、ポリシリコン層200bと金属酸化物層200aとの間に位置し、ポリシリコン層200bは、ゲート絶縁層20と第1絶縁層30との間に位置し、金属酸化物層200aは、第1絶縁層30と第2絶縁層40との間に位置する。一部実施例におけるアレイ基板は、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2を有するソース/ドレイン電極層300をさらに含む。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、第2絶縁層40を貫通するビアを介して、前記複数の第1ソース電極S1の1つと前記複数の第1ドレイン電極D1の1つに電気的に接続される。図2に示すように、複数の第1ソース電極S1の各々は、第2絶縁層40を貫通するビアv1を介して、前記複数の金属酸化物活性層AL1の1つに電気的に接続され、複数の第1ドレイン電極D1の各々は、第2絶縁層40を貫通するビアv2を介して、前記複数の金属酸化物活性層AL1の1つに電気的に接続される。選択可能に、複数の多結晶シリコン活性層AL2の各々は、第1絶縁層30と第2絶縁層40を貫通するビアを介して、前記複数の第2ソース電極S2の1つと前記複数の第2ドレイン電極D2の1つに電気的に接続される。例えば、複数の第2ソース電極S2の各々は、第1絶縁層30と第2絶縁層40を貫通するビアv3を介して、前記複数の多結晶シリコン活性層AL2の1つに電気的に接続され、複数の第2ドレイン電極D2の各々は、第1絶縁層30と第2絶縁層40を貫通するビアv4を介して、前記複数の多結晶シリコン活性層AL2の1つに電気的に接続される。
【0048】
選択可能に、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2は、同一の層に位置され、同一工程で同一のマスクプレートと同一の導電材料を用いてパターニングされる。選択可能に、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2は、異なる層に位置され、例えば2つのパターニング工程で形成され、または2つのマスクプレートを用いて形成される。例えば、複数の第1ソース電極S1と複数の第1ドレイン電極D1は、第1層に位置され、複数の第2ソース電極S2と複数の第2ドレイン電極D2は、第2層に位置される。
【0049】
一部実施例において、アレイ基板は、パッシベーション層をさらに含む。図2図4を参照すると、アレイ基板は、ソース/ドレイン電極層300の第2絶縁層40から離れた側に位置するパッシベーション層50をさらに含む。一部実施例において、アレイ基板は、有機発光ダイオードアレイ基板である。一部実施例において、アレイ基板は、液晶アレイ基板である。
【0050】
図2を参照すると、アレイ基板は、パッシベーション層50のソース/ドレイン電極層300から離れた側に位置する第1電極層60をさらに含む。第1電極層60は、画素電極層であってもよい。選択可能に、第1電極層60は、共通電極層である。一部実施例において、当該アレイ基板を有する表示装置は、第2電極層をさらに含み、第1電極層と第2電極層は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である。選択可能に、第2電極層は、アレイ基板に対向する対向基板(例えば、カラーフィルタ基板)に配置される。選択可能に、図2に示すように、アレイ基板は、第1電極層60のベース基板10から離れた側に位置する第2電極層80をさらに含む。選択可能に、アレイ基板は、第1電極層60と第2電極層80との間に位置する第3絶縁層70をさらに含む。
【0051】
一部実施例において、第1電極層60は、金属酸化物層200aとポリシリコン層200bのベース基板10に近い側に配置される。図3図4を参照すると、一部実施例におけるアレイ基板は、ゲート電極層100と同じ層に位置する第1電極層60を含む。ゲート絶縁層20は、ゲート電極層100と第1電極層60のベース基板10から離れた側に位置する。選択可能に、ゲート電極層100は、2つのサブ層を含む。第1サブ層100aは、第2サブ層100bのベース基板10から離れた側に位置する。第2サブ層100bと第1電極層60とは、同じ材料で作製される。選択可能に、第1電極層60とゲート電極層100の第2サブ層100bは、透明な金属酸化物材料(例えば、インジウム錫酸化物)等の透明導電材料で作製され、第1サブ層100aは、金属導電性材料で作製される。選択可能に、第1電極層60、ゲート電極層100の第1サブ層100aおよびゲート電極層100の第2サブ層100bは、同一の層に位置され、例えば、同一のマスクプレートを用いて同一のパターニング工程で形成される。選択可能に、アレイ基板は、パッシベーション層50のベース基板10から離れた側に位置する第2電極層80をさらに含む。第1電極層と第2電極層は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる二つの層である。選択可能に、現在のアレイ基板を有する表示装置において、第2電極層80は、当該アレイ基板に対向する対向基板に配置される。
【0052】
図3図4を参照すると、一部実施例におけるアレイ基板は、金属酸化物層200aとポリシリコン層200bのゲート絶縁層20から離れた側に位置するソース/ドレイン電極層300をさらに含む。ソース/ドレイン電極層300は、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2を含む。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、前記複数の第1ソース電極S1の1つと前記複数の第1ドレイン電極D1の1つに電気的に接続される。複数の多結晶シリコン活性層AL2の各々は、前記複数の第2ソース電極S2と前記複数の第2ドレイン電極D2の1つに電気的に接続される。
【0053】
一部実施例において、図3に示すように、ソース/ドレイン電極層300は、金属酸化物層200aとポリシリコン層200bのゲート絶縁層20から離れた側に直接形成される。アレイ基板は、ソース/ドレイン電極層300と金属酸化物層200aとの間、またはソース/ドレイン電極層300とポリシリコン層200bとの間に絶縁層を含まない。選択可能に、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1は、バックチャネルエッチ型薄膜トランジスタである。図2において、金属酸化物層200aとポリシリコン層200bは、実質的に同一平面に、例えば実質的に同一水平面に位置する。
【0054】
一部実施例において、図4に示すように、アレイ基板は、ポリシリコン層200bのゲート絶縁層20から離れた側に位置する第1絶縁層30をさらに含む。よって、第1絶縁層30は、ソース/ドレイン電極層300とポリシリコン層200bとの間に位置する。しかし、ソース/ドレイン電極層300は、金属酸化物層200aのゲート絶縁層20から離れた側に直接形成され、例えばソース/ドレイン電極層300と金属酸化物層200aとの間に位置しない。選択可能に、複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1は、バックチャネルエッチ型薄膜トランジスタである。図4において、金属酸化物層200aとポリシリコン層200bは、2つの異なる水平面に位置する。複数の多結晶シリコン活性層AL2の各々は、第1絶縁層30を貫通するビアを介して、前記複数の第2ソース電極S2の1つおよび前記複数の第2ドレイン電極D2の1つに電気的に接続される。例えば、複数の第2ソース電極S2の各々は、第1絶縁層30を貫通するビアv3を介して前記複数の多結晶シリコン活性層AL2の1つに電気的に接続され、複数の第2ドレイン電極D2の各々は、第1絶縁層30を貫通するビアv4を介して、前記複数の多結晶シリコン活性層AL2の1つに電気的に接続される。
【0055】
図3図4を参照すると、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2は、同一の層に位置される。複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2は、同一工程で同一のマスクプレートと同一の導電材料を用いてパターニングされる。選択可能に、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2は、異なる層に位置され、例えば2つのパターニング工程で形成され、または2つのマスクプレートを用いて形成される。例えば、複数の第1ソース電極S1と複数の第1ドレイン電極D1は、第1層に位置され、複数の第2ソース電極S2と複数の第2ドレイン電極D2は、第2層に位置される。
【0056】
図3図4を参照すると、一部実施例におけるアレイ基板は、ソース/ドレイン電極層300のゲート絶縁層20から離れた側に位置するパッシベーション層50をさらに含む。選択可能に、アレイ基板は、パッシベーション層50のソース/ドレイン電極層300から離れた側に位置する第2電極層80をさらに含む。第1電極層60と第2電極層80は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である。選択可能に、第1電極層60は、画素電極層であり、第2電極層80は、共通電極層である。選択可能に、第1電極層60は、共通電極層であり、第2電極層80は、画素電極層である。
【0057】
図2図4で記載した複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタ1と複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタ2は、図1B又は図1Cで記載した薄膜トランジスタを表すことができる。
【0058】
別の態様として、本開示は、アレイ基板の製造方法をさらに提供する。一部実施例において、当該方法は、各々に金属酸化物活性層を含む複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタと、各々にシリコン活性層を含む複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタとを形成することを含む。選択可能に、シリコン活性層は、多結晶シリコン活性層である。選択可能に、シリコン活性層は、アモルファスシリコン活性層である。
【0059】
一部実施例において、当該方法は、それぞれ複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第1ゲート電極およびそれぞれ複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第2ゲート電極を含むゲート電極層を、ベース基板に形成することと、ゲート電極層のベース基板から離れた側にゲート絶縁層を形成することと、各々がゲート絶縁層の前記複数の第1ゲート電極の1つから離れた側に位置し、それぞれ複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の金属酸化物活性層を含む金属酸化物層を形成することと、各々がゲート絶縁層の前記複数の第2ゲート電極の1つから離れた側に位置し、それぞれ複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の多結晶シリコン活性層を含むポリシリコン層を形成することとを含む。
【0060】
一部実施例において、当該方法は、ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に第1絶縁層を形成することと、金属酸化物層の第1絶縁層から離れた側に第2絶縁層を形成することとをさらに含む。第1絶縁層は、ポリシリコン層と金属酸化物層との間に形成される。選択可能に、当該方法は、複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含むソース/ドレイン電極層を形成することと、複数の金属酸化物活性層の各々が前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように、第2絶縁層を貫通するビアを形成することと、複数の多結晶シリコン活性層の各々が前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように、第1絶縁層と第2絶縁層を貫通するビアを形成することとをさらに含む。選択可能に、当該方法は、ソース/ドレイン電極層の第2絶縁層から離れた側にパッシベーション層を形成することと、パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に第1電極層を形成することと、第1電極層のベース基板から離れた側に第2電極層を形成することをさらに含む。第1電極層と第2電極層は、画素電極層と共通電極層から選択される異なる層である。
【0061】
一部実施例において、当該方法は、画素電極層と共通電極層から選択される第1電極層と第2電極層を形成することをさらに含む。選択可能に、同一工程で同一のマスクプレートを用いて同一の層に第1電極層とゲート電極層を形成する。ゲート電極層と第1電極層のベース基板から離れた側にゲート絶縁層を形成する。
【0062】
一部実施例において、当該方法は、金属酸化物層とポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側にソース/ドレイン電極層を形成することをさらに含む。選択可能に、ソース/ドレイン電極層は、複数の第1ソース電極、複数の第1ドレイン電極、複数の第2ソース電極および複数の第2ドレイン電極を含むように形成される。複数の金属酸化物活性層の各々は、前記複数の第1ソース電極の1つと前記複数の第1ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように形成される。複数の多結晶シリコン活性層の各々は、前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように形成される。選択可能に、バックチャネルエッチ工程で複数の金属酸化物活性層のチャネル領域を形成する。
【0063】
一部実施例において、当該方法は、ポリシリコン層と金属酸化物層との間で、ポリシリコン層のゲート絶縁層から離れた側に第1絶縁層を形成することと、複数の多結晶シリコン活性層の各々が前記複数の第2ソース電極の1つと前記複数の第2ドレイン電極の1つに電気的に接続されるように、第1絶縁層を貫通するビアを形成することをさらに含む。
【0064】
選択可能に、当該方法は、ソース/ドレイン電極層のゲート絶縁層から離れた側にパッシベーション層を形成することをさらに含む。第2電極層は、パッシベーション層のソース/ドレイン電極層から離れた側に位置する。
【0065】
図5A図5Eは、本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。図5Aを参照すると、ベース基板10にゲート電極層100を形成する。ゲート電極層100は、それぞれ複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第1ゲート電極G1と、それぞれ複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の第2ゲート電極G2とを含むように形成される。複数の第1ゲート電極G1と複数の第2ゲート電極G2は、同一のパターニング工程で同一のマスクプレートと同一の材料を用いて形成される。続いて、ゲート電極層100のベース基板10から離れた側にゲート絶縁層20を形成する。
【0066】
続いて、図5Bに示すように、ゲート絶縁層20のベース基板10から離れた側にポリシリコン層200bを形成する。ポリシリコン層200bは、それぞれ複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の多結晶シリコン活性層AL2を有する。複数の多結晶シリコン活性層AL2の各々は、ゲート絶縁層20の前記複数の第2ゲート電極G2の1つから離れた側に形成される。
【0067】
選択可能に、ポリシリコン層200bは、アモルファスシリコン材料を用いて形成される。当該方法は、ゲート絶縁層20のベース基板10から離れた側にアモルファスシリコン材料層を形成することと、アモルファスシリコン材料層を結晶化してポリシリコン材料層を形成することとを含む。選択可能に、アモルファスシリコン材料層を結晶化させるステップの前に、この方法は、アモルファスシリコン材料層を脱水素化することをさらに含む。選択可能に、アモルファスシリコン材料層を結晶化させるステップは、エキシマレーザアニール工程によって行われる。多結晶シリコン材料層を形成した後、マスクプレートを用いてパターニングされて、複数の多結晶シリコン活性層AL2を有するポリシリコン層200bを形成する。
【0068】
ポリシリコン層200bを形成した後に、ポリシリコン層200bのゲート絶縁層20から離れた側に第1絶縁層30を形成する。
【0069】
次に、図5Cに示すように、第1絶縁層30のゲート絶縁層20から離れた側に金属酸化物層200aを形成する。金属酸化物層200aは、それぞれ複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の金属酸化物活性層AL1を有する。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、第1絶縁層30の前記複数の第1ゲート電極G1の1つから離れた側に形成されている。
【0070】
選択可能に、以下の方式で金属酸化物層200aを形成することができる。まず、第1絶縁層30のゲート絶縁層20から離れた側に金属酸化物材料層を堆積させ、金属酸化物材料層の第1絶縁層30から離れた側にフォトレジスト層を形成し、フォトレジスト層を露光および現像して金属酸化物層200aに対応するフォトレジストパターンを形成し、金属酸化物材料層をエッチングして金属酸化物層200aを形成する。
【0071】
金属酸化物層200aを形成した後、金属酸化物層200aの第1絶縁層30から離れた側に第2絶縁層40を形成する。第2絶縁層40は、エッチバリア材で作製され、ソース電極およびドレイン電極を形成する次のステップで、複数の金属酸化物活性層AL1のチャネル領域をエッチャントから保護することに用いられる。
【0072】
図5Dを参照すると、当該方法は、第2絶縁層40を貫通する複数の第1ビアv1と複数の第2ビアv2を形成することと、第2絶縁層40と第1絶縁層30を貫通する複数の第3ビアv3と複数の第4ビアv4とを形成することとを含む。複数の第1ビアv1、複数の第2ビアv2、複数の第3ビアv3および複数の第4ビアv4は、マスクプレート(例えば、グレートーンマスクプレートまたはハーフトーンマスクプレート)を用いて形成される。
【0073】
続いて、第2絶縁層40の第1絶縁層30から離れた側にソース/ドレイン電極層300を形成する。ソース/ドレイン電極層300は、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2を含むように形成される。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、前記複数の第1ビアv1の1つを介して前記複数の第1ソース電極S1の1つに電気的に接続され、前記複数の第2ビアv2の1つを介して前記複数の第1ドレイン電極D1の1つに電気的に接続される。複数の多結晶シリコン活性層AL2の各々は、前記複数の第3ビアv3の1つを介して前記複数の第2ソース電極S2の1つに電気的に接続され、前記複数の第4ビアv4の1つを介して前記複数の第2ドレイン電極D2の1つに電気的に接続される。選択可能に、マスクプレートを用いてソース/ドレイン電極層300を形成する。
【0074】
図5Eを参照すると、ソース/ドレイン電極層300を形成した後、ソース/ドレイン電極層300の第2絶縁層40から離れた側に、マスクプレートを用いてパッシベーション層50を形成する。パッシベーション層50の第2絶縁層40から離れた側に第1電極層60を形成する。第1電極層60のパッシベーション層50から離れた側に第3絶縁層70を形成する。第3絶縁層70の第1電極層60から離れた側に第2電極層80を形成する。選択可能に、第1電極層60は、画素電極層であり、第2電極層80は、共通電極層である。選択可能に、第1電極層60は、共通電極層であり、第2電極層80は、画素電極層である。図5Eのアレイ基板を製造するために合計でわずか9個のマスクプレートが必要とされる。
【0075】
図6A図6Eは、本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。図6Aを参照すると、例えば、単一のマスクプレートを用いて単一のプロセスでパターニングされることによって、第1電極層60とゲート電極層100は、ベース基板10において同じ層に形成される。一例において、第1電極層60とゲート電極層100に対し、グレートーンマスクプレートまたはハーフトーンマスクプレートを用いてパターニングする。図6Aに示すように、ゲート電極層100は、第1サブ層100aと第2サブ層100bの2つのサブ層を含むように形成される。第2サブ層100bのベース基板10から離れた側に第1サブ層100aを形成する。第2サブ層100bと第1電極層60とは同一の材料で作製される。一例において、まず透明導電性材料層をベース基板10に堆積させ、続いて透明導電性材料層のベース基板10から離れた側に金属導電性材料層を堆積させる。次いで、フォトレジスト層を金属導電性材料層に堆積させ、グレートーンマスクプレートまたはハーフトーンマスクプレートを用いてフォトレジストパターンを形成する。グレートーンマスクプレートまたはハーフトーンマスクプレートを用いてフォトレジスト層を露光および現像し、透明導電性材料層と金属導電性材料層をエッチングして第1電極層60、ゲート電極層100の第1サブ層100aおよびゲート電極層100の第2サブ層100bを形成する。
【0076】
図6Bを参照すると、ゲート電極層100のベース基板10から離れた側にゲート絶縁層20を形成する。続いて、ゲート絶縁層20のベース基板10から離れた側にポリシリコン層200bを形成する。ポリシリコン層200bは、それぞれ複数の第2ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の多結晶シリコン活性層AL2を有する。複数の多結晶シリコン活性層AL2の各々は、ゲート絶縁層20の前記複数の第2ゲート電極G2の1つから離れた側に形成される。選択可能に、ポリシリコン層200bは、図5Bの関連記載で検討したようにアモルファスシリコン材料を用いて形成される。
【0077】
図6Cを参照すると、ポリシリコン層200bを形成した後、ゲート絶縁層20のベース基板10から離れた側に金属酸化物層200aを形成する。金属酸化物層200aは、それぞれ複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の金属酸化物活性層AL1を有する。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、ゲート絶縁層20の前記複数の第1ゲート電極G1の1つから離れた側に形成される。
【0078】
選択可能に、以下の方式で金属酸化物層200aを形成することができる。まず、第1絶縁層30のゲート絶縁層20から離れた側に金属酸化物材料層を堆積させ、金属酸化物材料層の第1絶縁層30から離れた側にフォトレジスト層を形成し、フォトレジスト層を露光および現像して金属酸化物層200aに対応するフォトレジストパターンを形成し、金属酸化物材料層をエッチング(例えば、ウェットエッチング)して金属酸化物層200aを形成する。
【0079】
図6Dを参照すると、ポリシリコン層200bと金属酸化物層200aを形成した後に、ポリシリコン層200bと金属酸化物層200aのゲート絶縁層20から離れた側にソース/ドレイン電極層300を形成する。ソース/ドレイン電極層300は、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2を含むように形成される。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、前記複数の第1ソース電極S1の1つと前記複数の第1ドレイン電極D1の1つに電気的に接続される。複数の多結晶シリコン活性層AL2の各々は、前記複数の第2ソース電極S2の1つと前記複数の第2ドレイン電極D2の1つに電気的に接続される。
【0080】
選択可能に、以下の方式でソース/ドレイン電極層300を形成することができる。まず、ポリシリコン層200bと金属酸化物層200aのゲート絶縁層20から離れた側に電極材料層を形成した後、電極材料層をエッチングしてソース/ドレイン電極層300を形成する。選択可能に、電極材料層をドライエッチング法によりエッチングされる。ドライエッチング法の例としては、反応性イオンエッチング(RIE)、シリコン深掘りエッチング(DRIE)、誘導結合プラズマエッチング(ICP)、電子サイクロトロン共鳴エッチング(ECR)、イオンビームエッチングを含むが、これらに限定されない。レーザ加工も考えられる。選択可能に、電極材料層は、モリブデンを含み、ドライエッチングは、塩化物と酸素を含有するガスを用いて行われる。これにより、バックチャネルエッチング工程で複数の金属酸化物活性層AL1のチャネル領域を形成する。
【0081】
選択可能に、電極材料層をウェットエッチング工程によってエッチングする。一例において、ウェットエッチング工程は、電極材料層に対するエッチング選択性を有するエッチング溶液を使用する。例えば、エッチング溶液は、金属酸化物層200aがエッチング溶液に対し十分な耐性を有し、エッチング溶液が電極材料層を選択的にエッチングするように選択される。これにより、バックチャネルエッチング工程で複数の金属酸化物活性層AL1のチャネル領域を形成することができる。
【0082】
図6Eを参照すると、ソース/ドレイン電極層300を形成した後、ソース/ドレイン電極層300のゲート絶縁層20から離れた側にパッシベーション層50を形成し、パッシベーション層50のソース/ドレイン電極層300から離れた側に第2電極層80を形成する。
【0083】
図7A~7Eは、本開示の一部実施例におけるアレイ基板の製造プロセスを示す。図7A図7Bに記載されるプロセスは、図6Aと6Bに記載されたプロセスと実質的に同じである。図7Cを参照すると、ポリシリコン層200bを形成した後、ポリシリコン層200bのゲート絶縁層20から離れた側に第1絶縁層30を形成する。次に、第1絶縁層30のゲート絶縁層20から離れた側に金属酸化物層200aを形成する。金属酸化物層200aは、それぞれ複数の第1ボトムゲート型薄膜トランジスタに用いられる複数の金属酸化物活性層AL1を有する。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、第1絶縁層30の前記複数の第1ゲート電極G1の1つから離れた側に形成される。
【0084】
選択可能に、以下の方式で金属酸化物層200aを形成することができる。まず、第1絶縁層30のゲート絶縁層20から離れた側に金属酸化物材料層を堆積させ、金属酸化物材料層の第1絶縁層30から離れた側にフォトレジスト層を形成し、フォトレジスト層を露光および現像して金属酸化物層200aに対応するフォトレジストパターンを形成し、金属酸化物材料層をエッチングして金属酸化物層200aを形成する。
【0085】
ポリシリコン層200bを形成した後に、図7Dを参照すると、当該方法は、第1絶縁層30を貫通する複数の第3ビアv3と複数の第4ビアv4を形成することをさらに含む。次に、ポリシリコン層200bと金属酸化物層200aのゲート絶縁層20から離れた側にソース/ドレイン電極層300を形成する。ソース/ドレイン電極層300は、複数の第1ソース電極S1、複数の第1ドレイン電極D1、複数の第2ソース電極S2および複数の第2ドレイン電極D2を含むように形成される。複数の金属酸化物活性層AL1の各々は、前記複数の第1ソース電極S1の1つと前記複数の第1ドレイン電極D1の1つに電気的に接続される。多結晶シリコン活性層AL2の各々は、前記複数の第3ビアv3の1つを介して前記複数の第2ソース電極S2の1つに電気的に接続され、前記複数の第4ビアv4の1つを介して前記複数の第2ドレイン電極D2の1つに電気的に接続される。
【0086】
選択可能に、以下の方式でソース/ドレイン電極層300を形成する。まず、ポリシリコン層200bと金属酸化物層200aのゲート絶縁層20から離れた側に電極材料層を形成した後、電極材料層をエッチングしてソース/ドレイン電極層300を形成する。選択可能に、電極材料層をドライエッチング法によりエッチングする。これにより、バックチャネルエッチング工程で複数の金属酸化物活性層AL1のチャネル領域を形成する。図6A図6Eに記載された処理と比べて、図7Dのポリシリコン層200bは、第1絶縁層によって覆われ、ソース電極およびドレイン電極のドライエッチング工程の影響を受けない。
【0087】
図7Eを参照すると、ソース/ドレイン電極層300を形成した後に、ソース/ドレイン電極層300のゲート絶縁層20から離れた側にパッシベーション層50を形成し、パッシベーション層50のソース/ドレイン電極層300から離れた側に第2電極層80を形成する。
【0088】
別の態様として、本開示は、表示パネルを提供する。当該表示パネルは、本明細書に記載のアレイ基板、または本明細書に記載の方法によって製造されるアレイ基板を有する。選択可能に、表示パネルは、アレイ基板に対向する対向基板(例えば、カラーフィルタ基板)をさらに含む。選択可能に、画素電極層と共通電極層の両方は、アレイ基板に配置される。選択可能に、画素電極層は、アレイ基板に配置され、共通電極層は、対向基板に配置される。選択可能に、画素電極層は、対向基板に配置され、共通電極層は、アレイ基板に配置される。選択可能に、表示パネルは、液晶表示パネルである。選択可能に、表示パネルは、有機発光ダイオード表示パネルである。
【0089】
別の態様として、本開示は、表示装置を提供する。当該表示装置は、本明細書に記載のアレイ基板、または本明細書に記載の方法によって製造されるアレイ基板を有する。選択可能に、表示装置は、アレイ基板に対向する対向基板(例えば、カラーフィルタ基板)をさらに含む。選択可能に、画素電極層と共通電極層の両方は、アレイ基板に配置される。選択可能に、画素電極層は、アレイ基板に配置され、共通電極層は、対向基板に配置される。選択可能に、画素電極層は、対向基板に配置され、共通電極層は、アレイ基板に配置される。選択可能に、表示装置は、液晶表示装置である。選択可能に、表示装置は、有機発光ダイオード表示装置である。適切な表示装置の例には、電子ペーパー、携帯電話、タブレットパソコン、テレビ、ディスプレイ、ノートブックパソコン、デジタルフォトアルバム、GPSなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0090】
本発明の実施形態の上記説明は、例示および説明のために提供されたものである。本発明は、全部的に意図するわけではなく、開示された厳密な形態または例示的な実施例に本発明を限定することを意図するものでもない。したがって、上記の説明は、例示的なものであり、限定的なものではないと見なされるべきである。明らかに、当業者には、多くの修正および変形が明らかであろう。これらの実施例は、本発明の原理およびその最適な実施形態を最もよく説明するために選択されて記載されるものである。よって、当業者は、本発明が各実施例に適用するものであり、しかも本発明の各変形が、想定される特定の用途または実施形態に適合すると理解できる。本発明は、本発明の保護範囲が添付の請求項およびその同等内容によって限定されることを意図し、別途説明されない限り、請求項およびその同等内容に関連する全ての用語が最も合理的で広義の意味を持つ。したがって、「発明」、「本発明」などの用語は、請求項の範囲を必ずしも特定の実施例に限定するというわけではなく、本発明の例示的な実施例への参照が本発明に対する限定を示唆するというわけではなく、しかもこのような限定を導くことができない。本発明は、添付の請求項の精神および範囲のみによって限定される。さらに、これらの請求項には、名詞または要素の前に「第1」、「第2」などを使用することがある。特定の数が示されていない限り、このような用語は、命名法として理解されるべきであり、そのような命名法によって変更される要素の数を限定するものとして解釈されるべきではない。記載された利点および優れる点のいずれも、本発明のすべての実施形態に適用するものではない可能性がある。添付の請求項によって限定される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって記載された実施形態に変更を加えることができることは理解されよう。さらに、本発明の要素および構成要素は、添付の請求項に明確的に記述されているかどうかにかかわらず、公衆に捧げることを意図するものではない。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E