(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】費用負担部署設定装置、費用負担部署設定方法および費用負担部署設定プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20120101AFI20220526BHJP
G06Q 40/00 20120101ALI20220526BHJP
【FI】
G06Q10/10
G06Q40/00 400
(21)【出願番号】P 2018124670
(22)【出願日】2018-06-29
【審査請求日】2021-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀 海
(72)【発明者】
【氏名】中島 克基
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 献
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-84086(JP,A)
【文献】特開2002-41743(JP,A)
【文献】特開2002-32585(JP,A)
【文献】特開2016-40658(JP,A)
【文献】特開2017-177410(JP,A)
【文献】特開2002-063327(JP,A)
【文献】株式会社オービックビジネスコンサルタントシステム開発グループ OBIC BUSINESS CONSULTANTS CO.,LTD.,勘定奉行21シリーズ[個別原価管理編] SUPERシステムマニュアル 第3版 ,株式会社オービックビジネスコンサルタント出版部 OBIC BUSINESS CONSULTANTS CO.,LTD.,2007年01月15日,第3版,p.3-25-3-26
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備え、部署ごとに費用を管理する上で、社員により発生した費用をどの部署で負担するかを設定する費用負担部署設定装置であって、
前記記憶部には、
前記社員に関する情報とその所属部署とを紐付ける社員情報マスタと、
前記社員の所属部署と業務内容との組み合わせに対し費用負担部署の変更が可能か否かを設定する費用負担部署変更可否マスタと、
前記業務内容ごとに選択可能な費用負担部署を設定する業務内容費用負担部署マスタと、
が格納されており、
前記制御部は、
前記社員に関する情報、前記所属部署、前記業務内容、および、前記費用負担部署を入力する入力手段と、
入力された情報に基づいて前記社員情報マスタと前記費用負担部署変更可否マスタとを参照し、費用負担部署の変更が可能か否かを判断する費用負担部署変更可否判断手段と、
費用負担部署の変更が可能な場合は前記業務内容費用負担部署マスタに基づいて選択可能な費用負担部署の中から設定し、費用負担部署の変更が不可能な場合は所属部署を費用負担部署として設定する費用負担部署設定手段と、
を備えたこと、
を特徴とする費用負担部署設定装置。
【請求項2】
前記入力手段は、
前記費用負担部署変更可否マスタにおいて、前記社員の所属部署に対し複数の業務内容との組み合わせがある場合に、選択可能な業務内容を一覧表示した中から選択入力させること、
を特徴とする請求項1に記載の費用負担部署設定装置。
【請求項3】
前記入力手段は、
前記費用負担部署変更可否マスタにおいて、前記社員の所属部署と前記業務内容との組み合わせで費用負担部署の変更が可能であり、前記業務内容費用負担部署マスタにおいて、前記業務内容から選択できる複数の費用負担部署がある場合に、選択可能な費用負担部署を一覧表示した中から選択入力させること、
を特徴とする請求項1または2に記載の費用負担部署設定装置。
【請求項4】
記憶部と制御部とを備え、部署ごとに費用を管理する上で、社員により発生した費用をどの部署で負担するかを設定する費用負担部署設定装置で実行される費用負担部署設定方法であって、
前記記憶部には、
前記社員に関する情報とその所属部署とを紐付ける社員情報マスタと、
前記社員の所属部署と業務内容との組み合わせに対し費用負担部署の変更が可能か否かを設定する費用負担部署変更可否マスタと、
前記業務内容ごとに選択可能な費用負担部署を設定する業務内容費用負担部署マスタと、
が格納されており、
前記制御部で実行される、
前記社員に関する情報、前記所属部署、前記業務内容、および、前記費用負担部署を入力する入力ステップと、
入力された情報に基づいて前記社員情報マスタと前記費用負担部署変更可否マスタとを参照し、費用負担部署の変更が可能か否かを判断する費用負担部署変更可否判断ステップと、
費用負担部署の変更が可能な場合は前記業務内容費用負担部署マスタに基づいて選択可能な費用負担部署の中から設定し、費用負担部署の変更が不可能な場合は所属部署を費用負担部署として設定する費用負担部署設定ステップと、
を含むこと、
を特徴とする費用負担部署設定方法。
【請求項5】
記憶部と制御部とを備え、部署ごとに費用を管理する上で、社員により発生した費用をどの部署で負担するかを設定する費用負担部署設定装置で実行させるための費用負担部署設定プログラムであって、
前記記憶部には、
前記社員に関する情報とその所属部署とを紐付ける社員情報マスタと、
前記社員の所属部署と業務内容との組み合わせに対し費用負担部署の変更が可能か否かを設定する費用負担部署変更可否マスタと、
前記業務内容ごとに選択可能な費用負担部署を設定する業務内容費用負担部署マスタと、
が格納されており、
前記制御部で実行させるための、
前記社員に関する情報、前記所属部署、前記業務内容、および、前記費用負担部署を入力する入力ステップと、
入力された情報に基づいて前記社員情報マスタと前記費用負担部署変更可否マスタとを参照し、費用負担部署の変更が可能か否かを判断する費用負担部署変更可否判断ステップと、
費用負担部署の変更が可能な場合は前記業務内容費用負担部署マスタに基づいて選択可能な費用負担部署の中から設定し、費用負担部署の変更が不可能な場合は所属部署を費用負担部署として設定する費用負担部署設定ステップと、
を含むこと、
を特徴とする費用負担部署設定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、費用負担部署設定装置、費用負担部署設定方法および費用負担部署設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、
図4上段に問診票の書誌的事項を入力する画面の一例が示され、その書誌的事項の入力欄には、受診対象者の氏名、所属部署、社内の内線番号、従業員番号、生年月日、年齢、入社日付といった事項が入力される(
図3のステップS3)。その後、産業医のコメントを入力した後(
図3のステップS6)、健康管理センタースタッフは、面談内容および必要な処置等に関する報告書を各職場と労務課に電子メールにて送信する(
図3のステップS8)。そして、超過勤務問診にかかった費用を請求するため、費用負担部署に対し費用支払い請求書を電子メールにて送信する(
図3のステップS9)。このように、所属部署を費用負担部署とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1では、入力者の所属部署を費用負担部署として決定していたため、所属部署と費用負担部署とが異なるパターンに対応することができなかった。また、入力者が費用負担部署を判断して入力する場合は、社内規約等を把握しておく必要があり、入力の度に社内規約等を確認するのでは、入力に手間がかかってしまうという課題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、部署ごとに費用管理を行う上で、発生費用を負担する費用負担部署を判断するにあたって、判断負荷を軽減し、柔軟な費用管理を行うことができる費用負担部署設定装置、費用負担部署設定方法および費用負担部署設定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る費用負担部署設定装置は、記憶部と制御部とを備え、部署ごとに費用を管理する上で、社員により発生した費用をどの部署で負担するかを設定する費用負担部署設定装置であって、前記記憶部には、前記社員に関する情報とその所属部署とを紐付ける社員情報マスタと、前記社員の所属部署と業務内容との組み合わせに対し費用負担部署の変更が可能か否かを設定する費用負担部署変更可否マスタと、前記業務内容ごとに選択可能な費用負担部署を設定する業務内容費用負担部署マスタと、が格納されており、前記制御部は、前記社員に関する情報、前記所属部署、前記業務内容、および、前記費用負担部署を入力する入力手段と、入力された情報に基づいて前記社員情報マスタと前記費用負担部署変更可否マスタとを参照し、費用負担部署の変更が可能か否かを判断する費用負担部署変更可否判断手段と、費用負担部署の変更が可能な場合は前記業務内容費用負担部署マスタに基づいて選択可能な費用負担部署の中から設定し、費用負担部署の変更が不可能な場合は所属部署を費用負担部署として設定する費用負担部署設定手段と、を備えたこと、を特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る費用負担部署設定装置は、前記入力手段は、前記費用負担部署変更可否マスタにおいて、前記社員の所属部署に対し複数の業務内容との組み合わせがある場合に、選択可能な業務内容を一覧表示した中から選択入力させること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る費用負担部署設定装置は、前記入力手段は、前記費用負担部署変更可否マスタにおいて、前記社員の所属部署と前記業務内容との組み合わせで費用負担部署の変更が可能であり、前記業務内容費用負担部署マスタにおいて、前記業務内容から選択できる複数の費用負担部署がある場合に、選択可能な費用負担部署を一覧表示した中から選択入力させること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る費用負担部署設定方法は、記憶部と制御部とを備え、部署ごとに費用を管理する上で、社員により発生した費用をどの部署で負担するかを設定する費用負担部署設定装置で実行される費用負担部署設定方法であって、前記記憶部には、前記社員に関する情報とその所属部署とを紐付ける社員情報マスタと、前記社員の所属部署と業務内容との組み合わせに対し費用負担部署の変更が可能か否かを設定する費用負担部署変更可否マスタと、前記業務内容ごとに選択可能な費用負担部署を設定する業務内容費用負担部署マスタと、が格納されており、前記制御部で実行される、前記社員に関する情報、前記所属部署、前記業務内容、および、前記費用負担部署を入力する入力ステップと、入力された情報に基づいて前記社員情報マスタと前記費用負担部署変更可否マスタとを参照し、費用負担部署の変更が可能か否かを判断する費用負担部署変更可否判断ステップと、費用負担部署の変更が可能な場合は前記業務内容費用負担部署マスタに基づいて選択可能な費用負担部署の中から設定し、費用負担部署の変更が不可能な場合は所属部署を費用負担部署として設定する費用負担部署設定ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る費用負担部署設定プログラムは、記憶部と制御部とを備え、部署ごとに費用を管理する上で、社員により発生した費用をどの部署で負担するかを設定する費用負担部署設定装置で実行させるための費用負担部署設定プログラムであって、前記記憶部には、前記社員に関する情報とその所属部署とを紐付ける社員情報マスタと、前記社員の所属部署と業務内容との組み合わせに対し費用負担部署の変更が可能か否かを設定する費用負担部署変更可否マスタと、前記業務内容ごとに選択可能な費用負担部署を設定する業務内容費用負担部署マスタと、が格納されており、前記制御部で実行させるための、前記社員に関する情報、前記所属部署、前記業務内容、および、前記費用負担部署を入力する入力ステップと、入力された情報に基づいて前記社員情報マスタと前記費用負担部署変更可否マスタとを参照し、費用負担部署の変更が可能か否かを判断する費用負担部署変更可否判断ステップと、費用負担部署の変更が可能な場合は前記業務内容費用負担部署マスタに基づいて選択可能な費用負担部署の中から設定し、費用負担部署の変更が不可能な場合は所属部署を費用負担部署として設定する費用負担部署設定ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、部署ごとに費用管理を行う上で、発生費用を負担する費用負担部署を判断するにあたって、判断負荷を軽減し、柔軟な費用管理を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る費用負担部署設定装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、記憶部を構成するマスタの内部構造の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、費用負担部署設定装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、社員情報マスタの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、費用負担部署変更可否マスタの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、業務内容費用負担部署マスタの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、営業部所属社員が交通費の精算申請を起票する交通費精算申請画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、
図7の画面例の動作をマスタから見た一例を示す図である。
【
図9】
図9は、営業部所属社員が業務内容に営業を選択した場合に費用負担部署が自動設定される交通費精算申請画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、
図9の画面例の動作をマスタから見て仕訳処理を行った一例を示す図である。
【
図11】
図11は、業務内容に外部セミナーを選択し選択可能な費用負担部署のみに制限された交通費精算申請画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、選択した業務内容から費用負担部署の変更可否に基づき仕訳処理を行った一例を示す図である。
【
図13】
図13は、開発部所属社員が交通費の精算申請を起票する交通費精算申請画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、
図13の画面例の動作をマスタから見て仕訳処理を行った一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0014】
[1.概要]
従来は、費用申請の起票者の所属部署を費用負担部署としていたため、所属部署と費用負担部署とが異なるパターンには対応できなかった。また、費用申請の起票者が費用負担部署を判断して記入することも考えられるが、社内規約を把握していない場合は、入力する度に社内規約を確認する必要があり、入力に時間がかかっていた。
【0015】
そこで、本実施形態に係る費用負担部署設定装置は、管理者が起票者の所属部署と起票者の選択する業務内容毎に費用負担部署の変更の可否を設定することができる。また、費用負担部署の変更が可能な場合は、業務内容毎に選択可能部署を複数設定することができ、費用負担部署の変更が不可能な場合は、所属部署が費用負担部署となる。これにより、起票者は、費用負担部署の変更が必要ない場合は、わざわざ費用負担部署を選択する手間を省略することができる。また、起票者は、費用負担部署の変更が必要な場合でも、業務内容毎に選択できる費用負担部署を制限して表示するため、選択時の負荷を低減することができる。このように、起票者による費用負担部署の入力ミスが減少するため、承認者の確認回数が減り、承認の負荷が低減されるという効果がある。
【0016】
[2.構成]
本実施形態に係る費用負担部署設定装置の構成の一例について、
図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る費用負担部署設定装置の構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
費用負担部署設定装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、費用負担部署設定装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0018】
費用負担部署設定装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。費用負担部署設定装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0019】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、費用負担部署設定装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、費用負担部署設定装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0020】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。ここで、記憶部106は、社員情報マスタ106a、費用負担部署変更可否マスタ106b、業務内容費用負担部署マスタ106c等を備えている。
【0021】
社員情報マスタ106aは、社員に関する情報とその所属部署とを紐付けるマスタである。社員情報マスタ106aには、例えば
図2に示すように、プライマリキー(PK)である“社員Key”あるいは“社員名”と、その“所属部署”とが紐付けられて登録されている。
【0022】
費用負担部署変更可否マスタ106bは、社員の所属部署と業務内容との組み合わせに対し費用負担部署の変更が可能か否かを設定するマスタである。費用負担部署変更可否マスタ106bには、例えば
図2に示すように、プライマリキー(PK)である“所属部署”と“業務内容”との組み合わせに対し、費用負担部署の変更が可能か否かを登録している。また、この費用負担部署変更可否マスタ106bは、
図7および
図8に示すように、“所属部署”に対し選択可能な“業務内容”が複数ある場合は、“業務内容”の入力欄にドロップダウンリストとして表示させ、選択可能な“業務内容”を制限することで、選択時の負荷を低減することができる。
【0023】
業務内容費用負担部署マスタ106cは、業務内容ごとに選択可能な費用負担部署を設定するマスタである。業務内容費用負担部署マスタ106cには、例えば
図2に示すように、プライマリキー(PK)である“業務内容”と“費用負担部署”とが登録されていて、“業務内容”毎に選択可能な“費用負担部署”が紐付けられている。これにより、“費用負担部署”が変更可で、入力された“業務内容”に対し選択可能な“費用負担部署”が複数ある場合は、
図11および
図12に示すように、“費用負担部署”の入力欄にドロップダウンリストとして表示させ、選択可能な“費用負担部署”を制限することで、選択時の負荷を低減することができる。
【0024】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0025】
制御部102は、費用負担部署設定装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。ここで、制御部102は、機能概念的に、入力手段としての入力部102a、費用負担部署変更可否判定手段としての費用負担部署変更可否判断部102b、費用負担部署設定手段としての費用負担部署設定部102c、マスタメンテ部102d等を備えている。
【0026】
入力部102aは、社員に関する情報、社員の所属部署、業務内容、および、費用負担部署などを入力する。社員に関する情報としては、“社員Key”や“社員名”の他、“社員ID”あるいは“社員番号”などであっても良い。この社員に関する情報の入力は、入力欄に直接入力しても良いが、交通費の精算申請を行う場合は、ログイン処理の際に“社員Key”や“社員名”を入力するため、これを利用して社員情報マスタ106aから“所属部署”の抽出も行い、入力しても良い。また、“業務内容”を入力する場合は、費用負担部署変更可否マスタ106bを参照して、抽出された“所属部署”に対し選択可能な“業務内容”が複数ある場合は、“業務内容”の入力欄にドロップダウンリストとして表示させ、その中から選択入力させるようにしても良い。さらに、“費用負担部署”が変更可で、“費用負担部署”を入力する場合は、業務内容費用負担部署マスタ106cを参照して、入力された“業務内容”に対し選択可能な“費用負担部署”が複数ある場合は、“費用負担部署”の入力欄にドロップダウンリストとして表示させ、その中から選択入力させるようにしても良い。
【0027】
費用負担部署変更可否判断部102bは、入力された情報に基づいて社員情報マスタ106aと費用負担部署変更可否マスタ106bとを参照し、費用負担部署の変更が可能か否かを判断する。つまり、費用負担部署変更可否判断部102bは、社員に関する情報(例えば、“社員名”)が入力されると、社員情報マスタ106aを参照して、“所属部署”を抽出する。さらに、費用負担部署変更可否判断部102bは、抽出された“所属部署”に基づいて費用負担部署変更可否マスタ106bを参照し、該当する“業務内容”が複数ある場合は、“業務内容”を選択させて決定し、“所属部署”と“業務内容”との組み合わせにより“費用負担部署”の変更の可否を判断する(
図8参照)。
【0028】
費用負担部署設定部102cは、費用負担部署の変更が可能な場合は業務内容費用負担部署マスタ106cに基づいて選択可能な費用負担部署の中から設定し、費用負担部署の変更が不可能な場合は所属部署を費用負担部署として設定する。つまり、費用負担部署設定部102cは、費用負担部署変更可否判断部102bにより“費用負担部署”の変更が可能と判断されると、業務内容費用負担部署マスタ106cを参照して、入力された“業務内容”から選択できる“費用負担部署”の中から設定する(
図12参照)。また、費用負担部署設定部102cは、費用負担部署変更可否判断部102bにより“費用負担部署”の変更が不可能と判断されると、“所属部署”を“費用負担部署”として設定する(
図10参照)。
【0029】
マスタメンテ部102dは、社員情報マスタ106a、費用負担部署変更可否マスタ106b、および、業務内容費用負担部署マスタ106cに対し設定登録や変更登録を行う。つまり、マスタメンテ部102dは、本実施形態に係る各マスタ(社員情報マスタ106a、費用負担部署変更可否マスタ106b、業務内容費用負担部署マスタ106c)に対し、社内規定に応じてマスタ情報を登録、あるいは、社内規定の変更に伴って登録内容を変更する等のマスタメンテを行う。これにより、本実施形態の費用負担部署設定装置100は、社内規定に変更があったとしても、費用の申請を行う起票者がそれを意識することなく、適切な費用負担部署を自動で設定することができる。
【0030】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図3~
図14を参照して、本実施形態に係る費用負担部署設定装置100の処理の一例について具体的に説明する。
図3は、費用負担部署設定装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4は、社員情報マスタの一例を示す図である。
図5は、費用負担部署変更可否マスタの一例を示す図である。
図6は、業務内容費用負担部署マスタの一例を示す図である。
図7は、営業部所属社員が交通費の精算申請を起票する交通費精算申請画面の一例を示す図である。
図8は、
図7の画面例の動作をマスタから見た一例を示す図である。
図9は、営業部所属社員が業務内容に営業を選択した場合に費用負担部署が自動設定される交通費精算申請画面の一例を示す図である。
図10は、
図9の画面例の動作をマスタから見て仕訳処理を行った一例を示す図である。
図11は、業務内容に外部セミナーを選択し選択可能な費用負担部署のみに制限された交通費精算申請画面の一例を示す図である。
図12は、選択した業務内容から費用負担部署の変更可否に基づき仕訳処理を行った一例を示す図である。
図13は、開発部所属社員が交通費の精算申請を起票する交通費精算申請画面の一例を示す図である。
図14は、
図13の画面例の動作をマスタから見て仕訳処理を行った一例を示す図である。
【0031】
[処理の流れ]
本実施形態に係る費用負担部署設定装置100の管理者は、
図3に示すように、事前にマスタメンテ部102dを介して社内規定等に基づき、社員情報マスタ106a、費用負担部署変更可否マスタ106b、および、業務内容費用負担部署マスタ106cに対しマスタメンテを行う(ステップS1)。また、管理者は、運用途中であっても社内規定等に変更があると、マスタの登録情報を見直し、登録内容を変更するためのマスタメンテを行う。
【0032】
社員は、営業や外部セミナー参加、あるいは開発のために交通費等の費用が発生すると、その費用を申請するために、費用負担部署設定装置100を用いて起票を行う。社員は、起票するに当たって、モニタ114に表示された不図示のログイン画面に対し、キーボード112により“社員Key”と“パスワード”を入力し、ログイン処理を行う。入力部102aは、“社員Key”の入力があると、社員情報マスタ106aを参照して、“社員Key”に紐付く“所属部署”を入力する(ステップS2)。
【0033】
また、入力部102aは、入力された“所属部署”に基づいて費用負担部署変更可否マスタ106bを参照し、“所属部署”から選択可能な“業務内容”を抽出し、その中から起票する社員に選択させて入力する(ステップS3)。“所属部署”から選択可能な“業務内容”が1つしかない場合は、そのまま“業務内容”として入力する。
【0034】
費用負担部署変更可否判断部102bは、上記入力された“所属部署”と“業務内容”の組み合わせに基づいて、費用負担部署変更可否マスタ106bを参照し、“費用負担部署”の変更の可否を判断する(ステップS4)。
【0035】
費用負担部署変更可否判断部102bで“費用負担部署”の変更が可の場合は(ステップS4でYes)、費用負担部署設定部102cにより業務内容費用負担部署マスタ106cを参照し、“業務内容”から選択可能な“費用負担部署”を抽出し、その中から起票する社員に選択させて設定する(ステップS5)。
【0036】
また、費用負担部署変更可否判断部102bで“費用負担部署”の変更が不可の場合は(ステップS4でNo)、“所属部署”を“費用負担部署”として設定する(ステップS6)。
【0037】
[マスタメンテ]
本実施形態に係る社員情報マスタ106aは、
図4に示すように、“社員Key”としての“社員名”の「A」、「B」、「C」に対してそれぞれ紐付く“所属部署”の「営業部」、「開発部」、「企画部」が登録されている。
【0038】
本実施形態に係る費用負担部署変更可否マスタ106bは、
図5に示すように、“所属部署”の「営業部」、「開発部」に対してそれぞれ紐付く“業務内容”の「営業」、「外部セミナー」、「開発」が登録され、この“所属部署”と“業務内容”との組み合わせによって、“費用負担部署”の変更を可とするか不可とするかを“費用負担部署変更可否”として登録されている。例えば、
図5に示すように、「営業部」に所属する社員が「営業」で生じた費用の“費用負担部署変更可否”が「変更不可」となっているため、“費用負担部署”は、「営業部」となる。また、「営業部」以外の社員が「営業」業務を行って生じた費用については、営業支援である可能性があるため、“所属部署”が“費用負担部署”以外になる場合がある。ここでは、“所属部署”が「開発部」の社員が「営業」業務を行った場合の“費用負担部署変更可否”が「変更可」となっているため、「開発部」以外を“費用負担部署”とすることができる。さらに、同じ「営業部」に所属する社員であっても、「営業」を行うか「外部セミナー」に参加するかによっても、“費用負担部署変更可否”の結果が異なる。このように、管理者が費用負担部署変更可否マスタ106bをマスタメンテするため、費用を申請する社員が“費用負担部署変更可否”を意識せずに起票することができる。また、それにより“費用負担部署変更可否”に関して社員による判断ミスが生じることが無くなる。
【0039】
本実施形態に係る業務内容費用負担部署マスタ106cは、
図6に示すように、“業務内容”の「営業」、「開発」、「外部セミナー」に対してそれぞれ紐付く“費用負担部署”の「営業部」、「開発部」、「総務部」が登録されている。このため、管理者は、“業務内容”毎に選択できる“費用負担部署”を設定することができる。
【0040】
[実施例1]
実施例1は、営業部所属の社員Aが「営業」および「外部セミナー」に参加する際に発生した交通費の精算申請を起票する場合である。
【0041】
社員Aは、費用負担部署設定装置100のキーボード112を使って「2018/2/7」にログインすると、入力部102aは、ログイン情報である“社員名”に基づいて
図8に示す社員情報マスタ106aを参照し、社員Aの“所属部署”である「営業部」を入力する。この時、入力部102aは、
図8に示す費用負担部署変更可否マスタ106bを参照し、“所属部署”の「営業部」で選択可能な“業務内容”を見ると、「営業」と「外部セミナー」がある。このため、入力部102aは、
図7の交通費精算申請画面の“業務内容”の入力欄にドロップダウンリストで「営業」と「外部セミナー」を選択可能に表示させ、起票者に選択させる。このように、実施例1の費用負担部署設定装置100は、選択可能な“業務内容”を制限して表示することで、選択時にかかる負荷を低減すると共に、入力ミスを防ぐことができる。
【0042】
<業務内容で営業を選択した場合>
起票者である社員Aは、交通費の精算申請を行う“業務内容”が「営業」か「外部セミナー」かが分かるため、容易かつ正しく選択できる。社員Aは“業務内容”として「営業」を選択すると、
図9に示すように、“業務内容”の入力欄が「営業」となる。ここで、費用負担部署変更可否判断部102bは、費用負担部署変更可否マスタ106bを参照し、“所属部署”が「営業部」で、“業務内容”が「営業」の組み合わせの“費用負担部署変更可否”は「変更不可」と判断する。そして、費用負担部署設定部102cは、“費用負担部署変更可否”が「変更不可」の場合、選択した“業務内容”に関わらず、“所属部署”を“費用負担部署”として自動設定される。このため、
図9の交通費精算申請画面に示す“費用負担部署”の入力欄のドロップダウンリストは固定され、初期値である「営業部」から変更することができない。
【0043】
このように、実施例1の費用負担部署設定装置100は、
図10に示すように、起票者である社員Aが選択した“業務内容”から費用負担部署の変更の可否を判断し、“費用負担部署”を自動的に決定することができる。これにより、社員Aが交通費精算申請を行った仕訳イメージは、
図10のようになり、“摘要”には「費用負担部署:営業部」と明記される。
【0044】
<業務内容で外部セミナーを選択した場合>
また、
図11の交通費精算申請画面に示すように、社員Aが“業務内容”として「外部セミナー」を選択した場合、費用負担部署変更可否判断部102bは、
図12に示す費用負担部署変更可否マスタ106bを参照し、“所属部署”が「営業部」で、“業務内容”が「外部セミナー」の組み合わせの“費用負担部署変更可否”を「変更可」と判断する。費用負担部署設定部102cは、“費用負担部署変更可否”が「変更可」の場合、
図12に示す業務内容費用負担部署マスタ106cを参照し、“業務内容”が「外部セミナー」の場合に選択できる“費用負担部署”を決定する。
図12の場合、「外部セミナー」から選択可能な“費用負担部署”は「営業部」と「総務部」があるため、
図11の左側の交通費精算申請画面に示すように、“費用負担部署”の入力欄にドロップダウンリストとして「営業部」と「総務部」が表示し、選択させる。このように、実施例1の費用負担部署設定装置100では、選択可能な“費用負担部署”を制限して表示することで、選択時にかかる負荷を低減し、入力ミスを防ぐことができる。
【0045】
このように、実施例1の費用負担部署設定装置100は、
図12に示すように、起票者である社員Aが選択した“業務内容”から費用負担部署の変更の可否を判断し、“費用負担部署変更可否”が「変更可」の場合は、さらに業務内容費用負担部署マスタ106cを参照することで、“業務内容”に応じた選択可能な“費用負担部署”を抽出し、起票者が選択できる“費用負担部署”を制限して表示することができる。
図11では、社員Aが選択できる“費用負担部署”の中から「総務部」を選択した場合である。これにより、社員Aが交通費精算申請を行った仕訳イメージは、
図12のようになり、“摘要”には「費用負担部署:総務部」と明記される。
【0046】
[実施例2]
実施例2は、開発部所属の社員Bが営業部所属の社員と共に外出し、客先で製品説明を行う業務が発生した場合に、その交通費を営業部の負担として設定する場合である。
【0047】
社員Bは、費用負担部署設定装置100のキーボード112を使って「2018/2/7」にログインすると、入力部102aは、ログイン情報である“社員名”に基づいて
図14に示す社員情報マスタ106aを参照し、社員Bの“所属部署”である「開発部」を入力する。この時、入力部102aは、
図14に示す費用負担部署変更可否マスタ106bを参照し、“所属部署”の「開発部」で選択可能な“業務内容”を見ると、「営業」と「開発」がある。このため、入力部102aは、交通費精算申請画面で“業務内容”を入力する場合、“業務内容”の入力欄にドロップダウンリストで「営業」と「開発」が選択できるように表示される(図示省略)。ここでは、起票者である社員Bは、「客先で製品説明を行う業務」であることを知っているため、「営業」が選択される。
【0048】
これを
図13の左側に示した交通費精算申請画面で見ると、“業務内容”の入力欄には、「営業」が選択されているが、費用明細の“費用負担部署”は「開発部」となっている。これは、最初は社員Bの“所属部署”である「開発部」を“費用負担部署”として自動設定されることによる。しかし、費用負担部署変更可否判断部102bは、“所属部署”と“業務内容”が入力された時点で、
図14の費用負担部署変更可否マスタ106bを参照し、“費用負担部署変更可否”が「変更可」と判断する。入力部102aは、“費用負担部署変更可否”が「変更可」の場合には、
図14の業務内容費用負担部署マスタ106cを参照し、“業務内容”から選択できる“費用負担部署”を抽出し、
図13の中央に示した交通費精算申請画面の“費用負担部署”の入力欄にドロップダウンリストで「開発部」と「営業部」の中から選択できるように制限表示する。このように、実施例2の費用負担部署設定装置100は、選択可能な“費用負担部署”を制限して表示することで、選択時にかかる負荷を低減し、入力ミスを防ぐことができる。また、起票者である社員Bは、“費用負担部署”を決定するに当たって、特別なパターンも考えられることから、“費用負担部署”を状況に応じて柔軟に選択できるようにしている。
【0049】
実施例2の場合、社員Bは開発部所属であるが、「営業部所属の社員と共に外出して客先で製品説明を行う業務」であり、選択した“業務内容”も「営業」であることから、“費用負担部署”も「営業部」を選択することが適切な場合である。これにより、
図13の右側に示した交通費精算申請画面の“費用負担部署”は、「営業部」に決定する。この場合の仕訳イメージは、
図14のようになり、“摘要”には「費用負担部署:営業部」と明記される。
【0050】
以上述べたように、本実施形態に係る費用負担部署設定装置100は、部署ごとに費用管理する場合に、費用を申請する起票者が費用負担部署を決定する上で、起票者の所属部署から選択可能な業務内容を提示し、その中で決定された業務内容から選択可能な費用負担部署を提示し、その中から費用負担部署を決定するため、起票者の判断負荷を軽減すると共に、誤入力を防止し、特別なパターンに対しても柔軟な費用管理を行うことができる。
【0051】
また、本実施形態に係る費用負担部署設定装置100は、起票者の所属部署と業務内容の組み合わせに応じて、費用負担部署変更可否マスタの設定により費用負担部署の変更の可否を判断し、変更不可の場合は、起票者の所属部署を費用負担部署とするため、起票者および承認者は費用負担部署について意識せずに自動的に決定され、変更可の場合は、業務内容から選択できる費用負担部署を抽出し、その中から選択させるため、起票者および承認者の判断負荷を軽減し、誤入力を防止することができる。
【0052】
なお、上記実施形態では、交通費精算の費用負担部署の例で説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されず、出張に対する精算、債務支払システム、あるいは、販売管理システムにおいて費用負担部署を決定する場合に応用することも勿論可能である。
【0053】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0054】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0055】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0056】
また、費用負担部署設定装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0057】
例えば、費用負担部署設定装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて費用負担部署設定装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部102を構成する。
【0058】
また、このコンピュータプログラムは、費用負担部署設定装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0059】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0060】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0061】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0062】
また、費用負担部署設定装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、費用負担部署設定装置100は、当該情報処理装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0063】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能付加に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、費用を管理する全ての業種や業界において適用可能であり、特に、出張精算、債務支払システム、あるいは販売管理システムなどに有用である。
【符号の説明】
【0065】
100 費用負担部署設定装置
102 制御部
102a 入力部
102b 費用負担部署変更可否判断部
102c 費用負担部署設定部
102d マスタメンテ部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 社員情報マスタ
106b 費用負担部署変更可否マスタ
106c 業務内容費用負担部署マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置(キーボード)
114 出力装置(モニタ)
200 サーバ
300 ネットワーク