(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】樹脂成形品
(51)【国際特許分類】
F16J 15/10 20060101AFI20220526BHJP
F16B 37/04 20060101ALI20220526BHJP
B29C 45/14 20060101ALI20220526BHJP
【FI】
F16J15/10 U
F16B37/04 B
B29C45/14
F16J15/10 C
(21)【出願番号】P 2018196960
(22)【出願日】2018-10-18
【審査請求日】2021-08-06
(73)【特許権者】
【識別番号】390026538
【氏名又は名称】ダイキョーニシカワ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福島 英明
(72)【発明者】
【氏名】肥後谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】岡村 龍
(72)【発明者】
【氏名】新宅 直己
【審査官】大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-127809(JP,A)
【文献】特開2016-114130(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16J 15/10
F16B 37/04
B29C 45/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器形状を有し、少なくとも1つの壁面に、中央に雌ネジ部(10a)が貫通形成されたインサートナット(10)が予めインサート成形又は溶着により圧入された樹脂成形品において、
上記インサートナット(10)がインサートされた樹脂側貫通孔(5)の内壁には、
シール部材(11)の挿入方向手前側に該シール部材(11)が密着する樹脂側シール面(5a)と、
上記シール部材(11)の挿入方向奥側に上記インサートナット(10)が接合された樹脂側接合面(5b)とが形成され、
上記インサートナット(10)には、
上記樹脂側シール面(5a)に対向するナット側シール面(10b)と、
上記樹脂側接合面(5b)に対向するナット側接合部(10c)とが設けられ、
上記インサートナット(10)における上記ナット側シール面(10b)よりも上記挿入方向手前側には、上記シール部材(11)の脱落を防止するストッパ部材(20)が設けられており、
上記ストッパ部材(20)は、
上記インサートナット(10)の上記ナット側シール面(10b)よりも上記挿入方向手前側の外周に配置されるストッパ側環状部(21)と、
上記ストッパ側環状部(21)に形成された複数の弾性変形可能なストッパ側係合片(22)とを有し、
上記インサートナット(10)は、上記ナット側シール面(10b)よりも上記挿入方向手前側の外周に上記ストッパ側係合片(22)が係合されて上記ストッパ部材(20)の抜け止めをするナット側係合部(10d)を備えている
ことを特徴とする樹脂成形品。
【請求項2】
請求項1に記載の樹脂成形品において、
上記ストッパ部材(20)は、
上記ストッパ側環状部(21)から上記挿入方向手前側に延びるストッパ側立壁部(23)と、
上記ストッパ側立壁部(23)に形成されたストッパ側開口部(24)とを有し、
上記ストッパ側係合片(22)は、上記ストッパ側開口部(24)の周縁から上記ストッパ側環状部(21)の半径方向内側に向かって片持ち状に延びている
ことを特徴とする樹脂成形品。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の樹脂成形品において、
上記ストッパ部材(20)は、上記ストッパ側環状部(21)において該ストッパ部材(20)の挿入時に上記シール部材(11)を押圧可能なストッパ側底壁部(25)を有する
ことを特徴とする樹脂成形品。
【請求項4】
請求項3に記載の樹脂成形品において、
上記ストッパ部材(20)を上記挿入方向手前側に引っ張ったときに、上記ストッパ側係合片(22)が上記ストッパ側底壁部(25)に当接して該ストッパ側係合片(22)と上記ナット側係合部(10d)との係合が解除されるのを防止するように構成されている
ことを特徴とする樹脂成形品。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の樹脂成形品において、
液体を貯留する容器(1)であり、
上記インサートナット(10)は、上記容器(1)の排出口(4)に設けられ、ドレンボルト(6)が締結可能に構成されている
ことを特徴とする樹脂成形品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器形状を有し、少なくとも1つの壁面に、中央に雌ネジ部が貫通形成されたインサートナットが予めインサート成形又は溶着された樹脂成形品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、特許文献1のように、外側周面に凹凸条が設けられ、合成樹脂の成形品に貫通形成した孔に埋込まれて凹凸条と合成樹脂とが互いに食い込むことにより固定される埋込み固着具において、孔の壁面に圧接する環状のシール部材を外表面に設けることが知られている。この固着具では、シール部材を固着具と同時に埋め込むので、シール部材が抜け出すことはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような構造では、インサートナットをインサート成形又は超音波溶着若しくは熱溶着により圧入する場合には、シール部材も加熱されてしまって劣化し、シール性能が低下するという問題がある。
【0005】
一方で、シール部材を後からインサートナットに設けると、シール部材が抜け出してしまう可能性がある。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インサートナットのインサート時におけるシール部材の劣化を防止すると共にシール部材を確実に抜け止めしてシール性能を確保することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明では、インサートナットを樹脂側貫通孔にインサート後にシール部材を挿入してストッパ部材で抜け止めするようにした。
【0008】
具体的には、第1の発明では、
容器形状を有し、少なくとも1つの壁面に、中央に雌ネジ部が貫通形成されたインサートナットが予めインサート成形又は溶着により圧入された樹脂成形品において、
上記インサートナットがインサートされた樹脂側貫通孔の内壁には、
シール部材の挿入方向手前側に該シール部材が密着する樹脂側シール面と、
上記シール部材の挿入方向奥側に上記インサートナットが接合された樹脂側接合面とが形成され、
上記インサートナットには、
上記樹脂側シール面に対向するナット側シール面と、
上記樹脂側接合面に対向するナット側接合部とが設けられ、
上記インサートナットにおける上記ナット側シール面よりも上記挿入方向手前側には、上記シール部材の脱落を防止するストッパ部材が設けられており、
上記ストッパ部材は、
上記インサートナットの上記ナット側シール面よりも上記挿入方向手前側の外周に配置されるストッパ側環状部と、
上記ストッパ側環状部に形成された複数の弾性変形可能なストッパ側係合片とを有し、
上記インサートナットは、上記ナット側シール面よりも上記挿入方向手前側の外周に上記ストッパ側係合片が係合されて上記ストッパ部材の抜け止めをするナット側係合部を備えている。
【0009】
上記の構成によると、シール部材を挿入した後にストッパ部材を挿入することで、容易にシール部材の抜け止めが行われる。このため、インサートナットを樹脂側貫通孔にインサート成形又は溶着させるときに、従来のようにシール部材と共にインサートする必要がないので、シール部材が劣化せず、シール性能を向上させることができる。
【0010】
第2の発明では、第1の発明において、
上記ストッパ部材は、
上記ストッパ側環状部から上記挿入方向手前側に延びるストッパ側立壁部と、
上記ストッパ側立壁部に形成されたストッパ側開口部とを有し、
上記ストッパ側係合片は、上記ストッパ側開口部の周縁から上記ストッパ側環状部の半径方向内側に向かって片持ち状に延びている。
【0011】
上記の構成によると、ストッパ側係合片が弾性変形しやすいので、ストッパ部材を変形させながら容易に挿入できる。
【0012】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
上記ストッパ部材は、上記ストッパ側環状部において該ストッパ部材の挿入時に上記シール部材を押圧可能なストッパ側底壁部を有する。
【0013】
上記の構成によると、ストッパ側底壁部でシール部材を押圧することで、シール部材を確実に押し込んでシール性能を確保できる。
【0014】
第4の発明では、第3の発明において、
上記ストッパ部材を上記挿入方向手前側に引っ張ったときに、上記ストッパ側係合片が上記ストッパ側底壁部に当接して該ストッパ側係合片と上記ナット側係合部との係合が解除されるのを防止するように構成されている。
【0015】
上記の構成によると、ストッパ側底壁部がストッパ側係合片の変形を規制してストッパ部材が抜け止めされる。このため、シール部材が誤って外れることはなく、シール性能が維持される。
【0016】
第5の発明では、第1から第4のいずれか1つの発明において、
液体を貯留する容器であり、
上記インサートナットは、上記容器の排出口に設けられ、ドレンボルトが締結可能に構成されている。
【0017】
上記の構成によると、シール性能に優れた商品性の高い液体貯留容器が得られる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明によれば、インサートナットを樹脂側貫通孔にインサートした後に、シール部材を挿入し、そのシール部材をストッパ部材で抜け止めするようにしたので、インサートナットのインサート時におけるシール部材の劣化を防止すると共にシール部材を確実に抜け止めしてシール性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】本発明の実施形態に係るインサートナットがインサートされたオイルパンを示す斜視図である。
【
図3A】組付状態のインサートナット、Oリング及びストッパ部材を示す拡大斜視図である。
【
図3B】インサートナット、Oリング及びストッパ部材を示す分解斜視図である。
【
図4】Oリング及びストッパ部材の組付手順を示す端面図であり、(a)がOリング挿入時を示し、(b)がOリング押し付け時を示し、(c)がストッパ部材の挿入完了時を示す。
【
図5】ストッパ部材を引っ張ったときの様子を示す端面図である。
【
図6】本発明の実施形態の変形例1に係るストッパ側係合片及びその周辺を一部破断して示す拡大斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態の変形例2に係るインサートナットを示す拡大斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態の変形例3に係る
図1相当端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図2は本発明の実施形態の樹脂成形品としてのオイルパン1を示し、このオイルパン1は、潤滑油を貯留する容器であり、矩形状の底板2と、底板2の四方を覆う側板3とを備えている。1つの側板3の壁面には、円筒状に突出する排出口4が設けられている。
図1に示すように、この排出口4の樹脂側貫通孔5には、インサートナット10が埋め込まれている。このインサートナット10は、中央に雌ネジ部10aが貫通形成され、その雌ネジ部10aにドレンボルト6の雄ネジ部7が締結可能に構成されている。なお、ドレンボルト6の雄ネジ部7外周の頭部側には、例えばリング状のガスケット8が設けられていてもよい。
【0022】
上記インサートナット10は、例えば、アルミニウム製であり、オイルパン1の射出成形時に樹脂側貫通孔5に予めインサート成形されている。インサートナット10は、例えば、超音波溶着によって圧入されてもよいし、熱溶着のように過熱した状態で圧入されてもよい。なお、インサートナットはアルミニウム以外の金属で構成されていてもよい。
【0023】
図4(a)に示すように、このインサートナット10がインサートされた樹脂側貫通孔5の内壁には、シール部材としてのOリング11の挿入方向手前側に、このOリング11が密着する樹脂側シール面5aと、このOリング11の挿入方向奥側にインサートナット10が接合された樹脂側接合面5bとが形成されている。
【0024】
一方で、
図3A及び
図3Bに示すように、インサートナット10には、樹脂側シール面5aに対向するナット側シール面10bと、樹脂側接合面5bに対向するナット側接合部10cとが設けられている。本実施形態ではナット側接合部10cには、ローレット加工が施されており、ドレンボルト6の締結時に加わるトルクによりインサートナット10がドレンボルト6と供回りしないように構成されている。
【0025】
図1、
図3A及び
図3Bに示すように、インサートナット10におけるナット側シール面10bよりも挿入方向手前側には、Oリング11の脱落を防止するストッパ部材20が設けられている。このストッパ部材20は、インサートナット10のナット側シール面10bよりも挿入方向手前側の外周に配置されるストッパ側環状部21と、このストッパ側環状部21に形成された、例えば3つの弾性変形可能なストッパ側係合片22とを有する。なお、このストッパ側係合片22は、2つ設けられていてもよいし、4つ以上設けられていてもよい。
【0026】
そして、インサートナット10は、ナット側シール面10bよりも挿入方向手前側の外周にストッパ側係合片22が係合されてストッパ部材20の抜け止めをするナット側係合部10dを備えている。
【0027】
また、ストッパ部材20は、ストッパ側環状部21から挿入方向手前側に延びるストッパ側立壁部23と、このストッパ側立壁部23に形成されたストッパ側開口部24とを有する。
【0028】
そして、上記ストッパ側係合片22は、ストッパ側開口部24の周縁からストッパ側環状部21の半径方向内側に向かって片持ち状に延びている。
【0029】
さらに、ストッパ部材20は、ストッパ側環状部21において、ストッパ部材20の挿入時にOリング11を押圧可能なストッパ側底壁部25を有する。本実施形態では、ストッパ側底壁部25は、円環状に連続して設けられているが、少なくともストッパ側開口部の下方に設けられていればよく、円周方向に一部不連続であってもよい。
【0030】
詳しくは後述するが、このストッパ側底壁部25を設けることで、
図5に示すように、ストッパ部材20を挿入方向手前側に引っ張ったときに、ストッパ側係合片22がストッパ側底壁部25に当接し、このストッパ側係合片22とナット側係合部10dとの係合が解除されるのを防止するように構成されている。
【0031】
次に、本実施形態に係るOリングの組付手順について説明する。
【0032】
予めオイルパン1の射出成形時に、インサートナット10をインサート成形しておく。射出成形時には、Oリング11などのシール部材は設けられていない。そして、インサート成形時に樹脂側接合面5bとナット側接合部10cとの間は、溶融樹脂が溶着されてある程度のシール性は確保されているが、このままでは十分なシール性は得られていない。
【0033】
そこで、
図4(a)に示すように、Oリング11が挿入される。この状態では、Oリング11は、樹脂側シール面5aとナット側シール面10bとの間に完全には圧入できていない。
【0034】
次いで、
図4(b)に示すように、Oリング11の上からストッパ部材20が挿入される。ストッパ部材20を挿入するときには、ストッパ側係合片22が径方向内側へ突出しているので、このストッパ側係合片22がインサートナット10のナット側係合部10dに当接する。しかし、ストッパ側係合片22は、片持ち形状で柔軟性を有するため、ストッパ側係合片22が弾性変形しやすく、ストッパ部材20を変形させながら容易に挿入できる。このとき、ストッパ側底壁部25の底面でOリング11が押圧されるので、
図4(c)に示すように、Oリング11が確実に挿入される。このように、ストッパ側底壁部25でOリング11を押圧することで、Oリング11を確実に押し込んでシール性能を確保できる。
【0035】
そして、Oリング11を挿入した後にストッパ部材20を挿入することで、容易にOリング11の抜け止めが行われる。このため、インサートナット10を樹脂側貫通孔5にインサート成形又は溶着により圧入させるときに、従来のようにOリング11と共にインサートする必要がないので、Oリング11が劣化せず、シール性能を向上させることができる。
【0036】
一方、Oリング11の取付後にストッパ部材20を引っ張るような力が加わっても、
図5に示すように、ナット側係合部10dに押されたストッパ側係合片22が変形しても、このストッパ側係合片22がストッパ側底壁部25に当接し、ストッパ側係合片22の変形が規制されるので、ストッパ部材20が抜け出すことはない。このため、Oリング11が誤って外れることはなく、シール性能が維持される。
【0037】
したがって、本実施形態に係るオイルパン1によると、インサートナット10を樹脂側貫通孔5にインサートした後に、Oリング11を挿入し、そのOリング11をストッパ部材20で抜け止めするようにしたので、インサートナット10のインサート時におけるOリング11の劣化を防止すると共にOリング11を確実に抜け止めしてシール性能を確保することができる。また、シール性能に優れた商品性の高いオイルパン1が得られる。
【0038】
-変形例1-
図6は本発明の実施形態の変形例1に係るストッパ部材120の一部を拡大して示し、ストッパ側係合片122の形状が異なる点で上記実施形態と異なる。なお、以下の各変形例では、
図1~
図5と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0039】
すなわち、本変形例のストッパ側係合片122は、径方向内側ではなく、挿入方向奥側へ延びている。なお、ストッパ側係合片122の先端には径方向内側に突出する突起部122aが形成されている。
【0040】
本変形例では、ストッパ側係合片122がストッパ側底壁部125に当接することによる抜け止め効果はないが、突起部122aがナット側係合部10dに引っ掛かることによって抜け止め効果が発揮される。
【0041】
-変形例2-
図7は本発明の実施形態の変形例2に係るナット210を示し、ナット側接合部210cの形状が異なる点で上記実施形態と異なる。
【0042】
すなわち、本実施形態では、ナット側接合部210cの外周が円筒状ではなく、多角形(例えば六角形)である。この形状は、特に射出成形時に金型にセットするのに適している。
【0043】
-変形例3-
図8は本発明の実施形態の変形例3に係るオイルパン301の一部を示し、主として排出口304の形状が異なる点で上記実施形態と異なる。
【0044】
すなわち、上記実施形態では、ストッパ部材20が樹脂側貫通孔5の奥側まで挿入されているが、本変形例では、インサートナット10のナット側係合部10d側が樹脂側貫通孔305の周縁よりも挿入方向手前側に飛び出している。このような場合でも、インサートナット10のインサート時におけるOリング11の劣化を防止すると共にOリング11を確実に抜け止めしてシール性能を確保することができる。
【0045】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0046】
すなわち、上記実施形態では、インサートナット10をオイルパン1の側板3の下部壁面に設けたが、底板2の壁面に設けてもよい。
【0047】
上記実施形態では、樹脂成形品は、オイルパン1としたが、冷却水を貯留する冷却水貯留タンクなどインサートナットが予めインサートされ、内部に液体を貯留する容器状のものであれば特に限定されない。
【0048】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0049】
また、上記実施形態では、ストッパ部材20のストッパ底壁部25でOリング11を押圧することで樹脂側シール面5aとナット側シール面10bとの間に圧入するが、ストッパ部材20を挿入する前に組付冶具等を用いてOリング11を樹脂側シール面5aとナット側シール面10bとの間に圧入してもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 オイルパン(樹脂成形品)
2 底板
3 側板
4 排出口
5 樹脂側貫通孔
5a 樹脂側シール面
5b 樹脂側接合面
6 ドレンボルト
7 雄ネジ部
8 ガスケット
10 インサートナット
10a 雌ネジ部
10b ナット側シール面
10c ナット側接合部
10d ナット側係合部
11 Oリング(シール部材)
20 ストッパ部材
21 ストッパ側環状部
22 ストッパ側係合片
23 ストッパ側立壁部
24 ストッパ側開口部
25 ストッパ側底壁部
120 ストッパ部材
122 ストッパ側係合片
122a 突起部
125 ストッパ側底壁部
210 ナット
210c ナット側接合部
301 オイルパン
304 排出口
305 樹脂側貫通孔