特許 7079797 オーナメントアセンブリ

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2022-05-25

(45)【発行日】2022-06-02

(54)【発明の名称】オーナメントアセンブリ

(51)【国際特許分類】

   A01K 63/00 20170101AFI20220526BHJP

   B44C 3/00 20060101ALI20220526BHJP

【ＦＩ】

A01K63/00 B

B44C3/00 J

【請求項の数】 17

(21)【出願番号】P 2019568584

(86)(22)【出願日】2018-02-28

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2020-04-23

(86)【国際出願番号】 US2018020122

(87)【国際公開番号】W WO2018160634

(87)【国際公開日】2018-09-07

【審査請求日】2020-12-09

(31)【優先権主張番号】62/465,346

(32)【優先日】2017-03-01

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(31)【優先権主張番号】15/638,082

(32)【優先日】2017-06-29

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(31)【優先権主張番号】15/694,035

(32)【優先日】2017-09-01

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(31)【優先権主張番号】15/699,734

(32)【優先日】2017-09-08

(33)【優先権主張国・地域又は機関】US

(73)【特許権者】

【識別番号】519315730

【氏名又は名称】コーエン アラン ジェイ．

(74)【代理人】

【識別番号】240000327

【弁護士】

【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】コーエン アラン ジェイ．

【審査官】竹中 靖典

(56)【参考文献】

【文献】特開平１０－０９４３４３（ＪＰ，Ａ）

【文献】実開平０７－００５３５２（ＪＰ，Ｕ）

【文献】登録実用新案第３０５０４５９（ＪＰ，Ｕ）

【文献】特開平１０－３２７７０３（ＪＰ，Ａ）

【文献】実開昭４９－０８７８９５（ＪＰ，Ｕ）

【文献】特開平１１－０９８９３２（ＪＰ，Ａ）

【文献】米国特許出願公開第２００９／０１１４１６２（ＵＳ，Ａ１）

【文献】実開平０５－０６７２５１（ＪＰ，Ｕ）

【文献】実開昭５６－１０７２６０（ＪＰ，Ｕ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ａ０１Ｋ ６１／００ － ６３／１０

Ｂ４４Ｃ ３／００

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

内側表面領域を画定する底部と、
少なくとも１つの側壁と、
第１の装飾オーナメントアセンブリ有する少なくとも１つの交換可能な装飾オーナメントアセンブリと、
を有する容器又はハウジングを備える装飾システムであって、
前記装飾オーナメントアセンブリは、各々の環境テーマを形成する視覚的デザインをそれぞれ有し、前記アセンブリの各々は、ベース部及び一つ又は複数の装飾エレメントを有し、
前記ベース部は、底部及び外周部を有し、前記ベース部は、固体構造体を形成し、当該固体構造体の所定の位置に前記一つ又は複数の装飾エレメントが永続的に取り付けられ、かつ別体の支持構造体の補助なしに前記固体構造体から上方へと延在し、
少なくとも１つの前記装飾エレメントは、前記ベース部の前記外周部から離間して配置されており、前記ベース部の前記底部は前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域と同じ大きさ及び形状を有し、
前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域が前記オーナメントアセンブリの各々の前記ベース部の前記底部によって全体的に覆われるように、各々の前記装飾オーナメントアセンブリが選択的にかつ独立して前記ハウジング内に受容され、選択されたオーナメントアセンブリが前記ハウジング内に配置されたときに、前記オーナメントアセンブリの前記ベース部の前記外周部が前記ハウジングの前記少なくとも１つの側壁と当接し、
前記装飾オーナメントアセンブリの各々は、前記ハウジングから前記オーナメントアセンブリを持ち上げるため前記ベース部の外周部から離間して配置された前記少なくとも１つの前記装飾エレメントを掴むことによって選択的に前記ハウジングから取り除かれるように構造的に設計されている、ことを特徴とする装飾システム。

【請求項2】

各々のオーナメントアセンブリの前記ベース部は、固定構造体を形成するように互いに結合された砂利、砂、大理石、石、岩、紙、プラスチック及びこれらの複製品の少なくとも１つから形成されている、ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。

【請求項3】

前記装飾エレメントは、植物、岩、船、宝箱、彫像、看板及び城の少なくとも１つである、ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。

【請求項4】

前記第１の装飾オーナメントアセンブリは、第１の装飾オーナメントアセンブリ部分及び第２の装飾オーナメントアセンブリ部分を有し、
前記第１の装飾オーナメントアセンブリ部分のベース部及び前記第２の装飾オーナメントアセンブリ部分のベース部は、前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域を全体的に覆っている、ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。

【請求項5】

前記ベース部の前記外周部は、輪郭を形成しており、少なくとも１つの傾斜面を有する、ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。

【請求項6】

前記第１の装飾オーナメントアセンブリ部分及び前記第２の装飾オーナメントアセンブリ部分を互いに固定するための固定具及びヒンジシステムの少なくとも一方をさらに備える、ことを特徴とする請求項４に記載のシステム。

【請求項7】

少なくとも１つの前記装飾オーナメントアセンブリは一塊の構成を有している、ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。

【請求項8】

内側表面領域を画定する底部及び少なくとも１つの側壁を有する容器又はハウジングと、
特定の視覚的デザインを有する交換可能な装飾オーナメントアセンブリと、
を備える装飾システムであって、
前記装飾オーナメントアセンブリは、ユニークな環境テーマを形成し、前記アセンブリはベース部及び一つ又は複数の装飾エレメントを有し、
前記ベース部は底部及び外周部を有し、前記ベース部は固体構造体を形成し、当該固体構造体の所定の位置に前記一つ又は複数の装飾エレメントが永続的に取り付けられ、かつ別体の支持構造体の補助なしに前記固体構造体から上方へと延在し、
少なくとも１つの前記装飾エレメントは、前記ハウジングの前記外周部から離間して配置されており、
前記ベース部の前記底部は前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域と同じ大きさ及び形状を有し、
前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域が前記オーナメントアセンブリの前記ベース部の前記底部によって全体的に覆われるように、前記装飾オーナメントアセンブリが選択的にかつ独立して前記ハウジング内に受容され、
選択されたオーナメントアセンブリが前記ハウジング内に配置されたときに、前記オーナメントアセンブリの前記ベース部の前記外周部が前記少なくとも１つの側壁の前記ハウジングに当接し、
前記装飾オーナメントアセンブリは、前記ハウジングから前記オーナメントアセンブリを持ち上げるため前記ベース部の外周部から離間して配置された前記少なくとも１つの前記装飾エレメントを掴むことによって前記ハウジングから選択的に取り除かれるように構造的に設計されている、ことを特徴とする装飾システム。

【請求項9】

各々のオーナメントアセンブリの前記ベース部は、固定構造体を形成するように互いに結合された砂利、砂、大理石、石、岩、紙、プラスチック及びこれらの複製品の少なくとも１つから形成されている、ことを特徴とする請求項８に記載のシステム。

【請求項10】

前記装飾エレメントは、植物、岩、船、宝箱、彫像、看板及び城の少なくとも１つである、ことを特徴とする請求項８に記載のシステム。

【請求項11】

前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域は、２つ以上のベース部により全体的に覆われる、ことを特徴とする請求項８に記載のシステム。

【請求項12】

前記ベース部の前記外周部は、輪郭を形成しており、少なくとも１つの傾斜面を有する、ことを特徴とする請求項８に記載のシステム。

【請求項13】

前記装飾オーナメントアセンブリは一塊の構造を有する、ことを特徴とする請求項８に記載のシステム。

【請求項14】

ハウジングを再装飾する方法であって、当該ハウジングは、内側表面領域を画定する底部と、少なくとも１つの側壁と、を有し、
前記方法は、
第１の視覚的デザインを有する第１の装飾オーナメントアセンブリにアクセスするステップであって、前記アセンブリは、第１のユニークな環境テーマを形成するとともに、ベース部及び一つ又は複数の装飾エレメントを有し、前記ベース部は、底部及び外周部を有し、前記ベース部は固定構造体を形成し、当該固体構造体の所定の位置に前記一つ又は複数の装飾エレメントが永続的に取り付けられ、かつ別体の支持構造体の補助なしに前記固体構造体から上方へと延在し、少なくとも１つの前記装飾エレメントは、前記ベース部の前記外周部から離間して配置されており、前記ベース部の前記底部は前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域と同じ大きさ及び形状を有し、前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域が前記第１のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記底部によって全体的に覆われるように、前記第１のオーナメントアセンブリが前記ハウジング内に配置され、前記第１のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記外周部が前記ハウジングの前記少なくとも１つの側壁に対してスライド可能に当接する、第１の装飾オーナメントアセンブリにアクセスするステップと、
前記オーナメントアセンブリを持ち上げるため前記ベース部の外周部から離間して配置された前記少なくとも１つの前記装飾エレメントを掴むことによって前記ハウジングから前記オーナメントアセンブリを取り除くステップと、
前記第１のオーナメントアセンブリの視覚的デザインと異なる第２の視覚的デザインを有する第２の装飾オーナメントアセンブリを選択するステップであって、前記第２のオーナメントアセンブリは、第２のユニークな環境テーマを形成するとともに、ベース部及び一つ又は複数の装飾エレメントを有し、前記ベース部は、底部及び外周部を有し、前記第２のオーナメントアセンブリの前記ベース部は固体構造体を形成し、当該固体構造体の所定の位置に前記一つ又は複数の装飾エレメントが永続的に取り付けられ、かつ別体の支持構造体の補助なしに前記固体構造体から上方へと延在し、少なくとも１つの前記装飾エレメントは、前記ベース部の前記外周部から離間して配置されており、前記第２のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記底部が前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域と同じ大きさ及び形状を有する、第２の装飾オーナメントアセンブリを選択するステップと、
前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域が前記第２のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記底部によって全体的に覆われるように前記ハウジングに前記第２のオーナメントアセンブリを挿入するステップであって、前記第２のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記外周部が前記ハウジングの前記少なくとも１つの側壁に対してスライド可能に当接する、前記ハウジングに前記第２のオーナメントアセンブリを挿入するステップと、
を含む、方法。

【請求項15】

魚用タンクを装飾及び清掃する方法であって、当該タンクは、水及び一つ又は複数の魚を受容するハウジングにより画定され、当該ハウジングは、内側表面領域を有する底部と、少なくとも１つの側壁と、を有し、
前記方法は、
第１のユニークな視覚的デザインを有する第１の装飾オーナメントアセンブリにアクセスするステップであって、前記アセンブリはユニークな環境テーマを形成するとともに、ベース部及び一つ又は複数の装飾エレメントを有し、前記ベース部は底部及び外周部を有し、前記ベース部は固体構造体を形成し、当該固体構造体の所定の位置に前記一つ又は複数の装飾エレメントが永続的に取り付けられ、かつ別体の支持構造体の補助なしに前記固体構造体から上方へと延在し、少なくとも１つの前記装飾エレメントは、前記ベース部の前記外周部から離間して配置されており、前記ベース部の前記底部が前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域と同じ大きさ及び形状を有し、前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域が前記第１のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記底部によって全体的に覆われるように、前記第１のオーナメントアセンブリが前記ハウジング内に配置され、前記第１のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記外周部が前記ハウジングの前記少なくとも１つの側壁に対してスライド可能に当接する、第１の装飾オーナメントアセンブリにアクセスするステップと、
前記ハウジングから前記一つ又は複数の魚を取り除くステップと、
前記オーナメントアセンブリを持ち上げるために前記ベース部の外周部から離間して配置された前記少なくとも１つの前記装飾エレメントを掴むことによって前記ハウジングから前記オーナメントアセンブリを取り除くステップと、
前記ハウジングから水を取り除くステップと、
前記魚用タンクを清掃するステップと、
を含む、方法。

【請求項16】

前記第１のオーナメントアセンブリのデザインと異なる第２のデザインを有する第２の装飾オーナメントアセンブリを選択するステップであって、前記第２のオーナメントアセンブリは、ユニークな環境テーマを形成するとともに、ベース部及び一つ又は複数の装飾エレメントを有し、前記ベース部は、底部及び外周部を有し、前記第２のオーナメントアセンブリの前記ベース部は固体構造体を形成し、当該固体構造体の所定の位置に前記一つ又は複数の装飾エレメントが永続的に取り付けられ、かつ別体の支持構造体の補助なしに前記固体構造体から上方へと延在し、少なくとも１つの前記装飾エレメントは、前記ベース部の前記外周部から離間して配置されており、前記第２のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記底部が前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域と同じ大きさ及び形状を有する、第２の装飾オーナメントアセンブリを選択するステップと、
前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域が前記第２のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記底部によって全体的に覆われるように前記ハウジングに前記第２のオーナメントアセンブリを挿入するステップであって、前記第２のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記外周部が前記ハウジングの前記少なくとも１つの側壁に対してスライド可能に当接する、前記ハウジングに前記第２のオーナメントアセンブリを挿入するステップと、
前記ハウジングに水を加えるステップと、
前記ハウジングに前記一つ又は複数の魚を戻すステップと、
をさらに含む、請求項１５に記載の方法。

【請求項17】

前記ハウジングから取り除いた後、前記第１のオーナメントアセンブリを清掃するステップと、
前記ハウジングの前記底部の前記内側表面領域が前記第１のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記底部によって全体的に覆われるように、前記第１のオーナメントアセンブリを前記ハウジングに戻すように挿入するステップであって、前記第１のオーナメントアセンブリの前記ベース部の前記外周部が前記ハウジングの前記少なくとも１つの側壁に対してスライド可能に当接する、前記第１のオーナメントアセンブリを前記ハウジングに戻すように挿入するステップと、
前記ハウジングに水を加えるステップと、
前記ハウジングに前記一つ又は複数の魚を戻すステップと、
をさらに含む、請求項１５に記載の方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、概して装飾に関し、特に、実質的にハウジングの底壁の全表面領域を覆うとともに種々のデザインエレメントが取り外し可能に配置されるベース部を有する少なくとも１つのオーナメントアセンブリに関する。ベース部は、ハウジングの内側面を覆う不均一な形状を有し、この形状には、傾斜、湾曲、半円形、球状、ドラム型などが含まれるが、これらに限定されない。

【背景技術】

【0002】

装飾オーナメントは、スタンドアロン型の物品であり、通常、水槽、テラリウム（飼育器）及び他のハウジングとともに用いられる。例えば、視覚的美観を向上させるとともに、水槽内に収容された魚及び／又は動物に自然の生息地に似た人工的な環境を提供するために、種々の装飾品が水槽内に配置される。通常、このような装飾品は、単色又は複数の色を有する砂及び／又は砂利などの材料の層、自然の植物及び／又はプラスチック製の植物、サンゴ、沈没船、宝箱、岩及び／又は看板などの他の装飾品などを含む。

【0003】

水槽を審美的に魅力的なものとするため、アイテムを購入して、水槽内に設置する必要がある。しかし、多くの人は、創造性、ノウハウ、時間がなく、かつ／又は水槽を選んで装飾を施すだけの忍耐力を持ち合わせていない。さらに、消費者が望む装飾品を常に入手することができるとは限らない。

【0004】

水槽、テラリウム又は他のハウジングは、魚、爬虫類又は他の生物のための生息環境を提供する。当該環境は、魚、爬虫類又は他の生物が繁栄するように作られた、繊細なバランスを有するエコシステムである。このようなエコシステムを急激に変化させ、生息環境を変化させることにより、魚、爬虫類又は他の生物の生命を危険にさらす虞がある。収容された生物を保護しかつ全体的に清潔に保つため、上記のハウジング等を定期的に清掃する必要がある。清掃は、非常に時間のかかるプロセスとなり得る。清掃時には、魚及び／又は他の生物を一時的に除去し、砂利及び／又は他の装飾エレメントを移動又は除去し、少なくとも水槽の場合には水槽から水を（通常は排水溝又はトイレに）排水する必要がある。さらに、誤って砂利又は他の装飾エレメントを流さないように注意することが必要であり、排水した水で装飾エレメントを流してしまうことにより装飾エレメントを傷つけ、かつ／又は排水溝／トイレを詰まらせないようにする必要がある。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

汚れた砂利及び／又は他の装飾エレメントを清掃又は交換することが必要である。装飾エレメントを清掃又は交換するか否かに関係なく、水槽をきれいにするために砂利及び／又は装飾エレメントを移動しかつ／又は除去することは、水槽内の水生生物の生命を維持するために装飾エレメント等のアイテムを移動及び／又は除去してアイテムを清掃するか、あるいは新たなテーマに合わせてアイテムを交換しなければならないため時間及び労力を要する。清掃時に全ての装飾用アイテム及び水をハウジングから取り除かない場合、通常、水槽のベース部に配置された材料が移動してハウジング内の水と混合される。水槽の場合、処理が適切でないと、装飾品を追加又は移動するときに砂利が攪拌されることにより環境が変化し、高レベルのアンモニアガス及び硝酸塩が水槽内に放出され、環境が侵される虞がある。水槽内の魚及び／又は生物の排泄物及び水槽のベース部に配置された材料（例えば、砂利）で自然に分解された餌から発生する高レベルのガスによって、魚の保護コーティング及び繊細なひれが傷つく虞がある。水槽内の魚は、有害なガスによって病気になる虞があり、そのようなガスにさらされた後、一般的に直ぐに（例えば、約２４時間以内に）死に至る。上記の問題は、消費者、特に魚の飼育に慣れていない消費者にとって頻繁に生じる。爬虫類及び小動物の場合においても同様の問題が生じ得る。このように、所望とする装飾環境の形成、装飾環境を含む水槽の清掃、及び水槽の清掃後における装飾環境の再形成に伴う課題及び問題が多く存在している。

【課題を解決するための手段】

【0006】

したがって、本発明は、関連技術の制限及び欠点に起因する一つ又は複数の問題を実質的に解消する装飾オーナメントアセンブリに関する。

【0007】

本発明の目的は、幅、長さ、深さ及び周囲が異なる内側面を有する魚用タンク（水槽）などの容器の内側表面領域全体内に適合して内側表面領域全体を覆う装飾オーナメントアセンブリを提供することである。

【0008】

本発明の他の目的は、開口した容器における砂利、植物及びオーナメントなどの装飾エレメントを個々に取り除く必要があるものと比べて、ユーザが１つのステップで装飾オーナメントアセンブリを迅速に取り除くことができるようにすることによって水槽などのハウジングの清掃工程を簡略化することである。

【0009】

本発明のさらに別の目的は、植物、砂利及びオーナメントなどの種々の装飾用アイテムを個別に購入して保持容器内に挿入しなければならないものと比べて、全ての装飾エレメントが装飾オーナメントアセンブリに固定された状態でユーザが当該アセンブリを挿入することができるようにすることによって水槽などの保持容器の装飾工程を簡略化することである。

【0010】

一実施例では、本発明は、少なくとも１つの側壁を含むハウジング内に配置されるように構成されたオーナメントアセンブリに関する。オーナメントアセンブリは、外周部において境界付けられたベース部と、複数の装飾エレメントと、を備える。複数の装飾エレメントは、ベース部に取り外し不可能に配置されるか、あるいはベース部に部分的に固定される。ベース部がハウジングの少なくとも１つの側壁と接触するように、ベース部は実質的にハウジングの内部空間に沿って延在するように構成されている。

【0011】

ハウジングの全体がベース部によって覆われるように、ベース部はハウジングの一部の表面領域の全体に亘って延在する。代替例では、ハウジングの一部が２つ以上のベース部によって全体的に覆われる。

【0012】

ベース部は、少なくとも１つの砂利、砂、大理石、石、プラスチック、紙、又は固体構造体を形成するように互いに結合された任意の他の適切なベース部材料からなる。装飾エレメントは、植物、岩、沈没船、宝箱、彫像、看板、城及び消費者に訴える他の装飾品を含んでいてもよい。

【0013】

他の実施例では、本発明は、深さを有し外周部において境界付けられたベース部と、複数の装飾エレメントと、少なくとも１つの側壁を有するハウジングと、を備える開口した容器を装飾するシステムに関する。ベース部は、深さを有し外周部において境界付けられている。複数の装飾エレメントは、ベース部に取り外し不可能に配置されるか、あるいはベース部に部分的に固定される。ベース部の幅及び深さは、ハウジングの内側表面領域の幅及び深さと等しいか又はそれよりも小さい。ハウジングの内側表面領域は、ベース部によって全体的に覆われている。

【0014】

ハウジングの内側表面領域は、装飾オーナメントアセンブリを形成するように接触可能であるか互いに隣接する２つ以上のベース部によって覆われてもよい。ベース部は、ヒンジ、磁石、他の固定具、又はベース部による装飾オーナメントアセンブリの形成を可能にする装置によって当接することにより互いに接触し得る。

【0015】

ベース部は、砂利、砂、大理石、石、岩、プラスチック、紙及び同様の固体物質又はこれらの複製、あるいは互いに結合され固体構造を形成する他の適切なベース部の材料の少なくとも１つからなる。

【0016】

装飾エレメントは、少なくとも１つの植物、岩、沈没船、宝箱、彫像、看板、城、及び消費者に訴える他の装飾品とし得る。

【図面の簡単な説明】

【0017】

【図1A】図１Ａは、本発明の第１の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。

【図1B】図１Ｂは、ハウジング内に配置された、図１Ａの装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。

【図2A】図２Ａは、本発明の第２の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。

【図2B】図２Ｂは、ハウジング内に配置された、図２Ａの装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。

【図3】図３は、ハウジング内に配置された本発明の第３の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。

【図4】図４は、本発明の第４の実施例に係る本発明の装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。

【図5A】図５Ａは、本発明の第５の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。

【図5B】図５Ｂは、本発明の第６の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。

【図6】図６は、公知の水槽の形状を示す正面図である。

【図7】図７は、図６の水槽内に配置された装飾オーナメントアセンブリの概略図である。

【図8】図８は、ハウジング内に配置された第７の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリの概略図である。

【図9】図９は、内側表面領域の一部に沿った輪郭形状を有する装飾オーナメントアセンブリを受容する他の公知のハウジングである。

【図10】図１０は、図９のハウジング内に配置された本発明の第８の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリの概略図である。

【発明を実施するための形態】

【0018】

以下、添付の図面を参照して、本発明の実施例について詳細に説明する。明確に示すため図における層及び領域の厚さを誇張していることに留意されたい。

【0019】

装飾オーナメントアセンブリは、ハウジング又は表面の見た目を美しくするだけでなく、装飾エレメントの形成に必要な複数のアイテムの購入費用を減少させ、所望とする装飾的な美観の形成に要する時間、専門知識、想像力、創造性、ノウハウを大幅に削減させるとともに、容器又は表面の清掃あるいは装飾エレメントの清掃又は交換のための容器又は表面からの取り外しを容易にする。

【0020】

図１Ａは、第１の実施例に係る本発明の装飾オーナメントアセンブリ１００の概略正面図である。装飾オーナメントアセンブリ１００はベース部１１０を有する。ベース部１１０は、使用用途及び様式に応じて異なる形状、幅、深さ及び高さを有している。ベース部１１０は、砂利、砂、大理石、石、プラスチック、紙及び／又は同様の物質又は別の材料で構成される。これらの砂利や砂などの物質又は材料は、エポキシ又は樹脂結合、接着剤あるいは固体構造体を形成する他の接着材料の使用などを含む当技術分野で周知である種々の方法及び材料を用いて結合される。このベース部１１０に対して取り外し不可能なようにデザインエレメント１２０が配置される。例えば、デザインエレメント１２０は、植物、彫像、標識、城、沈没船、宝箱又は他の装飾品などからなり、ベース部１１０に取り外し不可能にあるいは部分的に配置される。デザインエレメント１２０はベース部１１０により立ち上がっているため、デザインエレメントを再配置したり、デザインエレメント１２０を支持するための他の構造体を用意したりすることなく、海、サンゴ礁、沈没した都市、サーフィン、セーリング、崖の上の灯台、森などの種々の環境テーマを設定することができる。

【0021】

装飾オーナメントアセンブリ１００を作成する際、ベース部の材料を加熱し、この材料内又は材料上に装飾エレメント１２０を挿入し、ベース部１１０を冷却させてベース部の材料を硬化させることにより、装飾エレメント１２０が取り外し不可能にかつ／又は部分的にベース部１１０に配置される。代替例では、装飾エレメント１２０をベース部１１０の材料に挿入又は取り付けた後、樹脂、のり又は他の接着剤をベース部１１０に適用し、樹脂等が硬化することにより単一の装飾オーナメントアセンブリが形成される。

【0022】

図１Ｂに示すように、装飾オーナメントアセンブリ１００のベース部１１０は、水槽などのハウジング１３０内における底壁の全表面領域を覆うように形成され、装飾されカスタマイズされた外観を提供する。さらに、装飾オーナメントアセンブリ１００は、選択的に取り除かれ、ハウジング１３０の内側底面領域の全体を覆うように適合された大きさを有する別の装飾オーナメントアセンブリと交換され得る。

【0023】

オーナメントアセンブリ１００のベース部１１０は、所定の幅、深さ、及び高さを有する。このベース部１１０の寸法により、ガラスのタンク又は他の材料からなる容器などのハウジングの底部の内側表面領域にオーナメントアセンブリが適合し得る。オーナメントアセンブリ１００は、標準的な大きさの水槽（つまり、２．５，５又は１０ガロンのタンク）又は特注のタンク及び／又は種々の材料（例えば、ガラス、複合材料、プラスチック、など）からなる他のハウジング又は容器内に適合するような大きさを有していてもよい。

【0024】

図１Ｂは、ハウジング（例えば、ガラス容器、ガラスタンク、花瓶又は他の材料からなる容器）内に配置された本発明の第１の実施例である装飾オーナメントアセンブリの概略正面図である。図１Ｂに示すように、装飾オーナメントアセンブリ１００のベース部１１０は、ハウジング１３０の底部の内側面の寸法に合致する深さ及び幅を有する。ハウジング１３０が水槽である場合、ユーザは、容器に水及び魚を入れて水槽のセットアップを完成させる。

【0025】

装飾エレメント１２０が装飾オーナメントアセンブリ１００のベース部１１０に取り付けられている場合、ユーザは、ベース部１１０又は装飾エレメント１２０をつかんで装飾オーナメントアセンブリ１００をハウジング１３０から取り除くことができる。１つのステップでハウジングから装飾オーナメントアセンブリ１００全体を取り除くことができるため、ハウジングの再装飾工程又は清掃工程が大幅に簡略化される。例えば、ハウジング１３０が水槽である場合、ユーザは、ハウジング内の魚／生物などを取り除いた後、装飾オーナメントアセンブリ１００を取り除き、次いでハウジング１３０内の水を排水することによって、ハウジング１３０を容易に清掃することができる。ユーザは、装飾オーナメントアセンブリ１００及びハウジング１３０を清掃し、清掃後の装飾オーナメントアセンブリ１００を清掃後のハウジング１３０内に配置するか、あるいは、別の装飾オーナメントアセンブリをハウジング１３０内に配置することができる。

【0026】

他の実施例において、装飾オーナメントアセンブリ１００のベース部１１０は、装飾オーナメントアセンブリ１００をハウジング１３０から容易に取り外せるようにする接続装置の挿入を許容するための一つ又は複数の開口部を有していてもよい。開口部は、接続装置をベース部１１０に固定するためのらせん状の隆起部又は他の固定用の隆起部を有していてもよい。さらに、ベース部１１０に亘って延びる開口部の深さが異なっていてもよい。装飾オーナメントアセンブリ１００を水槽に用いる例では、ベース部１１０に設けた貫通口により、水がベース部１１０を通過して、装飾オーナメントアセンブリ１００をハウジング１３０から取り除くときの抵抗が減少する。

【0027】

ベース部１１０は、任意の形状を有するハウジングの底部の内側面を完全に覆う、長方形、正方形、円形又は任意の他の特定の形状などの異なる形状又は大きさを有する。

【0028】

図２Ａは、第２の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリ２００の概略正面図である。装飾オーナメントアセンブリ２００は、砂利及び他の材料からなるベース部２１０と、ベース部２１０に固定されかつ／又は互いに固定された装飾エレメント２２０と、（例えば、接着剤により固定されるか、又は一緒に形成される）を含む。ベース部２１０と装飾エレメント２２０とを組み合わせることにより、装飾オーナメントアセンブリ２００は、レストラン、家、バー、ホテル、及び他の同様の環境において用いられる中央装飾（センターピース）として又はスタンドアロン型の装飾オーナメントとして機能する。そのような場合、種々の装飾エレメント２２０を備えた装飾オーナメントアセンブリ２００を購入した後、迅速かつ容易に所定の場所に設置することができ、アイテムを個別に購入して組み立てることを必要としないスタンドアロン型の装飾オーナメント又は中央装飾を形成することができる。必要に応じて、装飾オーナメントアセンブリ２００は、例えば、一年の様々な季節、休日、イベント、スポーツ、旅行、又は装飾の個人的な好みの変化を反映させた別の装飾オーナメントアセンブリと容易に交換され得る。

【0029】

図２Ｂは、ハウジング２３０内に配置された装飾オーナメントアセンブリ２００を示している。ハウジング２３０は、正方形の底面領域を有し、装飾オーナメントアセンブリ２００のベース部２１０は、ハウジング２３０の底部における内側表面領域を完全に覆う幅及び深さを有している。

【0030】

図２Ｂには、開口した正方形のハウジング２３０を示しているが、装飾オーナメントアセンブリ２００は、水槽、テラリウム、花瓶又は任意の他の容器などの種々のハウジング内に配置され得る。装飾オーナメントアセンブリ２００が配置されるハウジングに関わらず、装飾エレメントを個々に購入し、これらのエレメントをハウジングに配置しなければならないものと異なり、ユーザは、ベース部２１０及び装飾エレメント２２０を有する完成した装飾オーナメントアセンブリ２００をハウジング内に配置することができるという利点を享受する。

【0031】

図３は、ハウジング３３０内に配置された第３の実施例に係る装飾オーナメントアセンブリ３００の概略正面図である。ハウジング３３０は、例えば、ガラス、シリコーンガラス、プラスチック又は他の材料から形成されたパネルからなる。図示するように、ハウジング３３０は、長方形の底面領域を有する。装飾オーナメントアセンブリ３００のベース部３１０は、ハウジング３３０の内側表面領域内に実質的に適合するよう製造される。

【0032】

装飾オーナメントアセンブリのベース部が非常に大きくなると、装飾オーナメントアセンブリの重量に関する問題が生じるとともに、製造及び輸送が制限される。例えば、単一の装飾オーナメントアセンブリは、内部の幅が３７インチ、深さが１９インチである５０ガロンの水槽などの大型の容器において使用することを意図していない。これは、オーナメントアセンブリの重量により、ユーザがアセンブリを持ち上げ、かつ／又はそのような容器にアセンブリを配置することが困難であるためである。厚さ約１インチのベース部を有し、ポリプロピレンから形成された単一の装飾オーナメントアセンブリを上記のような容器と組み合わせて使用した場合、装飾オーナメントのベース部の体積は７０３立方インチとなる。ポリプロピレンの重量は１立方インチあたり約０．４９４オンスである。そのため、上記の例では、装飾オーナメントアセンブリに取り付けられた任意の装飾エレメントにより加わる付加的な重量を除くベース部だけの重量は、約３４７オンス又は２２ポンド近くになる。ベース部が大理石や砂利などのより密度の高い材料から形成されている場合、重量が劇的に増加する。このような大きな装飾オーナメントアセンブリ及び対応するベース部の扱いにくい大きさ及び重量によって、本発明の利益が損なわれてしまう。

【0033】

重い単一の物体を持ち上げたり、物体を配置するときにハウジングの表面を傷つけたりすることがないように、複数の装飾エレメントを互いに隣接させて配置して大きな表面積を覆うようにしてもよい。図４の実施例に示すように、第１の装飾オーナメントアセンブリ４００及び第２の装飾オーナメントアセンブリ４０２は、ハウジング４３０内において互いに隣接して配設されている。第１の装飾オーナメントアセンブリ４００はベース部４１０を有する。ベース部４１０の幅は、ハウジング４３０の内側表面領域の幅よりも小さく、ハウジング４３０の内側表面領域内に適合するように形成されている。第１のオーナメントアセンブリ４００に隣接して配置された第２の装飾オーナメントアセンブリ４０２はベース部４１２を有する。ベース部４１２の幅は、ハウジング４３０内に適合するようにハウジング４３０の内側表面領域の幅よりも小さい。ベース部４１０，４１２の幅及び長さは、ハウジング４３０の底部における内側面寸法に適合しており、隣接して配置されたときに、ベース部４１０，４１２がハウジング４３０の内側底面を完全に覆うように形成されている。ハウジング４３０の内側表面領域を完全に覆うために複数の装飾オーナメントアセンブリを用いることにより、各々の装飾オーナメントアセンブリの重量を最小限に抑えることができる。

【0034】

容器に配置されたときに複数の部分片を含む装飾オーナメントアセンブリが互いに隣接した状態を維持するように、接着剤、ロック機構、磁石などの使用を含む周知の手段によって部分片を固定してもよいし、又はヒンジシステム（例えば、リビングヒンジ、機械的なヒンジシステム）によって部分片を結合させてもよい。

【0035】

一実施例では、ベース部及び装飾品を別々に梱包及び／又は出荷することができ、かつ必要に応じて種々の装飾品を交換／置換することができるように、オーナメント及び植物（これに限定されない）を含む装飾品は、ベース部に取り外し可能に接続される。これにより、装飾品の包装が容易になり、装飾品の損傷を回避することができるともに、送料を削減することができる。

【0036】

例えば、ベース部は、植物の接続部分を受容する開口部を有していてもよい（例えば、雄雌型の接続システム）。ベース部は、植物の端部に取り付けられた受容体へと延びる突起を有していてもよい。ベース部は、極性が反対である磁石を有する装飾品と相互作用する磁石を有していてもよい。また、装飾品とベース部とを接続するため、だぼ（合わせくぎ）などを用いてもよいし、あるいは、装飾品をベース部に取り外し可能に取り付けるように周知の他の接続方法を用いてもよい。

【0037】

また、本発明の装飾オーナメントアセンブリが、水槽ではなく、テラリウム、球体型、ドラム型などの他の容器とともに使用されるか、あるいはスタンドアロン型の装飾オーナメントとして使用される場合、以下でさらに詳細に説明するように本発明の前述の利点が適用され得る。

【0038】

図５Ａ及び図５Ｂの実施例において、符号５００Ａ，５００Ｂでそれぞれ示した装飾オーナメントアセンブリは、ベース部５０２Ａ，５０２Ｂをそれぞれ有している。ベース部５０２Ａ，５０２Ｂは、湾曲しかつ／又は曲線状の側壁を有するハウジング内に配置可能な深さを有している。ベース部５０２Ａ，５０２Ｂは、ベース部５０２Ａ，５０２Ｂとハウジングの底部との間にギャップを形成せず、充填材としてベース部５０２Ａ，５０２Ｂの下に砂利や砂などを配置する必要もなく、ハウジングの内側表面領域を実質的に覆っている。これは、一塊のオーナメントアセンブリの目的に反していない。

【0039】

本発明の装飾オーナメントアセンブリは、意図する使用用途及び様式に応じて異なる形状、幅、深さ、及び高さを有していてもよい。例えば、公知のハウジング６００（図６参照）とともに使用するために設計された図７に示す装飾オーナメントアセンブリ７００のベース部７０４は、ハウジング６００の底部に向けてテーパ状をなすように傾斜した輪郭を有する側壁７０６を含む。図７に示す装飾エレメント７０２に替えて従来の装飾エレメントを使用した場合、図６，７に示したようなハウジングの清掃は、非常に時間がかかり、装飾エレメントの大幅な再配置や交換が必要になる。

【0040】

図８は、装飾オーナメントアセンブリ８０２が配置される他の公知のハウジング８００の概略図である。図示するように、装飾オーナメントアセンブリ８０２は、ベース部８０４と、ハウジング８００の内部空間の輪郭を実質的に画定する傾斜した側壁８０６と、を有している。

【0041】

図９は、他の公知のハウジング９００を示している。ハウジング９００は、第１の半円形つまりドーム形状部９０２及び第２の半円形つまりドーム形状部９０４を有している。第１の半円形つまりドーム形状部９０２は、第１のリム９０８を有し、第２の半円形つまりドーム形状部９０４は、第２のリム９０６を有している。第２のリム９０６は、第１の半円形つまりドーム形状部９０２の第１のリム９０８と接触し、第１のリム９０８の周囲でシールされる。容器９００はベース部９１０上に位置するように図示されているが、容器９００を壁などに掛けてもよいし、かつ／又はベース部を設けなくてもよい。

【0042】

図１０は、図９のハウジング９００内に配置された装飾オーナメントアセンブリ１０００を示している。図示するように、ハウジング９００の内部空間に配置された装飾オーナメントアセンブリ１０００は、ベース部１００２、傾斜した側壁１００４及び実質的に線形の底壁１００６を有している。

【0043】

全ての実施例に係るベース部は、固体構造物を形成するように種々の方法及び当業界で周知の材料であるエポキシ又樹脂接着、接着剤又は任意の他の接着剤により互いに結合された砂利、砂、大理石、石、プラスチック、紙、及び／又は同様の物質又は他の材料からなり、このベース部にデザインエレメントが取り外し不可能に配置されている。全ての実施例におけるデザインエレメントは、例えば、植物、彫像、看板、城、沈没船、宝箱を含み、あるいは、他の装飾品が取り外し不可能にベース部に配置されているか、あるいは少なくとも部分的にベース部に配置されている。デザインエレメントはベース部により自立しているため、デザインエレメントを再配置したり、デザインエレメントを支持するための他の構造体を用意したりすることなく、海、サンゴ礁、沈没した都市、サーフィン、セーリング、崖の上の灯台、森などの種々の環境テーマを設定することができる。

【0044】

本明細書では、装飾オーナメントアセンブリの実施例は、実質的に直線状のベース部、傾斜した側壁又は円錐状の側壁を有するベース部を備えているが、本発明の装飾オーナメントアセンブリは、任意の形態を有するベース部を有していてもよく、ベース部は、水槽、テラリウム、花瓶、又は任意の他の容器などの様々なハウジングに配置され得る深さ及び形状が異なっていてもよい。

【0045】

上記の説明及び図面において具体的に説明してきたが、詳細な説明は、実施例の範囲を制限するものと解釈されるべきではなく、実施例の特徴の一部を説明するものに過ぎない。上記説明及び図面は、限定的なものではなく、本発明の全般的でかつ広範な教示として理解されたい。特定の用語を用いて本発明の実施例を説明してきたが、そのような説明は例示を目的としたものに過ぎない。同様の特徴及び代替的な用語を含むがこれに限定されない、上記実施例に対する変更及び修正が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本開示に基づいて当業者に容易に明らかになるであろう。

【図1A】

【図1B】

【図2A】

【図2B】

【図3】

【図4】

【図5A】

【図5B】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】