(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】電気光学ディスプレイを駆動する方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/34 20060101AFI20220526BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20220526BHJP
G02F 1/167 20190101ALI20220526BHJP
G02F 1/1685 20190101ALI20220526BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20220526BHJP
【FI】
G09G3/34 C
G09G3/20 641A
G09G3/20 641B
G02F1/167
G02F1/1685
G02F1/133 560
(21)【出願番号】P 2020514593
(86)(22)【出願日】2018-09-12
(86)【国際出願番号】 US2018050618
(87)【国際公開番号】W WO2019055486
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2020-05-01
(32)【優先日】2017-09-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500080214
【氏名又は名称】イー インク コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】シム, テック ピン
(72)【発明者】
【氏名】ベン-ドブ, ユヴァル
(72)【発明者】
【氏名】アウ, ジョアンナ エフ.
(72)【発明者】
【氏名】クラウンス, ケネス アール.
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0292830(US,A1)
【文献】特開2013-195482(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0194250(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0225322(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0148372(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
G02F 1/167
G02F 1/1685
G02F 1/133
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のディスプレイピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動する方法であって、
前記複数のディスプレイピクセルは、矩形の格子状に配列されており、前記方法は、
第1の画像で前記電気光学ディスプレイを更新することと、
前記第1の画像更新後に、前記複数のディスプレイピクセルのうち第1のグレートーンを有するディスプレイピクセルが、前記第1の画像更新後に生成されたエッジアーチファクトを有することを識別することであって、前記識別することは、前記複数のディスプレイピクセルのうちの1つのディスプレイピクセルの4つの基本隣接
ピクセルのうちの少なくとも1つの基本隣接ピクセルが、前記第1のグレートーンとは異なる第2のグレートーンを有することを決定することによって行われ、前記4つの基本隣接
ピクセルのそれぞれは
、前記第1の画像更新よりも後の第2の画像更新において
、前記第1のグレートーンと同一のグレートーンを前記第2の画像更新において有するように、
白色から白色へのピクセルグレートーン遷移を受けることが予定されており、
前記第1のグレートーンは、白色であり、前記4つの基本隣接
ピクセルのそれぞれ
および前記複数のディスプレイピクセルのうちの前記1つのディスプレイピクセルの4つの対角隣接ピクセルのそれぞれは、エッジアーチファクトを有していない、ことと、
エッジアーチファクトを有するものとして識別された前記ディスプレイピクセルの場所を示すバイナリマップを作成することと、
前記バイナリマップをメモリに記憶することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記複数のディスプレイピクセルのうち第1のグレートーンを有するディスプレイピクセルが、前記第1の画像更新後に生成されたエッジアーチファクトを有することを識別することは、前記電気光学ディスプレイのコントローラに関連付けられたメモリへのエッジアーチファクトを有するものとして識別された前記ディスプレイピクセルにフラグを付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、前記バイナリマップが前記メモリに記憶された後に、エッジアーチファクトを有するものとして識別された前記ディスプレイピクセルにエッジ消去波形を印加することをさらに含み、前記エッジ消去波形は、第2の部分に続く第1の部分を含み、前記第1の部分は、少なくとも1つのパルス対を含み、前記第2の部分は、単一のパルスを含み、各パルス対は、少なくとも1つフレームに対する負の電圧に続く少なくとも1つのフレームに対する正の電圧を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記エッジ消去波形は、DC非平衡状態である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、前記エッジ消去波形が印加された後に、残留電圧を放電することによって、駆動後放電を実施することをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本願は、その全体として参照することによって本明細書に組み込まれる2017年9月12日に出願された仮出願第62/557,285号の利益を主張する。
【0002】
(発明の主題)
本発明は、電気光学ディスプレイを駆動する方法に関する。より具体的には、本発明は、電気光学ディスプレイにおけるピクセルエッジアーチファクトおよび/または画像残留を低減させる方法に関する。
【背景技術】
【0003】
電気光学ディスプレイは、典型的に、それらの各々がディスプレイの1つのピクセルを画定する複数のピクセル電極を提供されたバックプレーンを有する。従来的に、多数のピクセル、通常、ディスプレイ全体にわたって広がっている単一の共通電極が、電気光学媒体の反対側に提供される。個々のピクセル電極は、直接駆動され得るか(すなわち、別個の導体が各ピクセル電極に提供され得る)、または、ピクセル電極は、バックプレーン技術の当業者に熟知されているであろうアクティブマトリクス様式で駆動され得る。隣接するピクセル電極が、多くの場合、異なる電圧にあるので、それらは、電極間の電気短絡を回避するために、有限幅のピクセル間の間隙によって分離されなければならない。一見すると、これらの間隙に重なる電気光学媒体が、駆動電圧がピクセル電極に印加されるときに切り替わらないであろうと考えられ得るが(実際、これは、多くの場合、液晶等のいくつかの非双安定電気光学媒体に当てはまり、黒色マスクが、典型的に、これらの非切り替り間隙を隠すために提供される)が、多くの双安定電気光学媒体の場合、間隙に重なる媒体は、「ブルーミング」として公知である現象により、切り替わる。
【0004】
ブルーミングは、ピクセル電極への駆動電圧の印加が、ピクセル電極の物理的サイズよりも大きいエリアにわたって電気光学媒体の光学状態の変化を引き起こす傾向を指す。過剰なブルーミングは、回避されるべきである(例えば、高解像度アクティブマトリクスディスプレイでは、ディスプレイの有効解像度を低減させるので、単一のピクセルへの駆動電圧の印加がいくつかの隣接するピクセルを覆うエリアにわたって切り替りを引き起こすことは、所望されない)が、制御された量のブルーミングは、多くの場合、有用である。例えば、各数字のために7つの直接駆動されるピクセル電極の従来の7セグメントアレイを使用して数字を表示する白地に黒の電気光学ディスプレイを考慮されたい。例えば、ゼロが表示されるとき、6つのセグメントが、黒に変えられる。ブルーミングが存在しない場合、6つのピクセル間の間隙が、見えるであろう。しかしながら、例えば、前述の第2005/0062714号に説明されるように、制御された量のブルーミングを提供することによって、ピクセル間の間隙は、黒に変化させられ、より視覚的に美しい数字をもたらし得る。しかしながら、ブルーミングは、「エッジ残影」と称される問題につながり得る。
【0005】
ブルーミングのエリアは、一様に白色または黒色ではなく、典型的に、遷移ゾーンであり、ブルーミングのエリアを横断して移動すると、媒体の色は、白からグレーの種々の陰影を通して黒に遷移する。故に、エッジ残影は、典型的に、一様なグレーエリアではなく、グレーの種々の陰影のエリアであろうが、特に、ヒトの眼が、各ピクセルが純黒色または純白色であると考えられる単色画像内でグレーのエリアを検出する能力を持っているので、エッジ残影は、依然として、見え、かつ不愉快であり得る。ある場合、非対称ブルーミングが、エッジ残影に影響し得る。「非対称ブルーミング」は、いくつかの電気光学媒体(例えば、米国特許第7,002,728号(特許文献1)に説明される銅クロマイト/チタニアのカプセル化された電気泳動媒体)において、ピクセルの一方の極端な光学状態から他方の極端な光学状態への遷移中、逆方向への遷移中よりも大きいブルーミングが起こるという意味で、ブルーミングが「非対称」である現象を指し、本特許に説明される媒体において、典型的に、黒色から白色への遷移中のブルーミングは、白色から黒色への遷移中のそれを上回る。
【0006】
したがって、残影またはブルーミング効果も低減させる駆動方法が、必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
故に、一側面では、本明細書に提起される主題は、複数のディスプレイピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動する方法を提供する。方法は、第1の画像でディスプレイを更新することと、第1の画像更新後、エッジアーチファクトを伴うディスプレイピクセルを識別することと、メモリの中に識別されたディスプレイピクセルの情報を記憶することとを含む。いくつかの実施形態では、方法は、第1の画像と第2の画像との間のディスプレイピクセルのグレートーン遷移を決定することも含み得る。いくつか他の実施形態では、方法は、その基本隣接ピクセルのうちの少なくとも1つと異なるグレートーンを有するディスプレイピクセルを決定することと、ディスプレイのコントローラに関連付けられたメモリにおける識別されたピクセルにフラグを付けることとを含み得る。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
複数のディスプレイピクセルを有する電気光学ディスプレイを駆動する方法であって、前記方法は、
第1の画像で前記ディスプレイを更新することと、
前記第1の画像更新後、エッジアーチファクトを伴うディスプレイピクセルを識別することと、
前記識別されたディスプレイピクセル情報をメモリに記憶することと
を含む、方法。
(項目1)
エッジアーチファクトを伴うディスプレイピクセルを識別する前記ステップは、前記ディスプレイピクセルのグレートーン遷移を決定することを含む、項目1に記載の方法。
(項目2)
エッジアーチファクトを伴うディスプレイピクセルを識別する前記ステップは、その基本隣接ピクセルのうちの少なくとも1つと異なるグレートーンを有するディスプレイピクセルを決定することを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
エッジアーチファクトを伴うディスプレイピクセルを識別する前記ステップは、前記ディスプレイのコントローラに関連付けられたメモリへの前記識別されたピクセルにフラグを付けることを含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
エッジアーチファクトを伴う識別された前記ディスプレイピクセルに波形を印加することをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記波形は、実質的にDC平衡状態である、項目5に記載の方法。
(項目6)
前記波形は、DC非平衡状態である、項目5に記載の方法。
(項目7)
駆動後放電を実施することをさらに含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記識別されたディスプレイピクセル情報をメモリに記憶する前記ステップは、前記識別されたディスプレイピクセルの情報をバイナリマップに記憶することを含む、項目1に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、電気泳動ディスプレイを表す回路図である。
【0010】
【
図2】
図2は、電気光学結像層の回路モデルを示す。
【0011】
【
図3】
図3aは、白色から白色への遷移を経るピクセルに関する例示的特殊パルス対エッジ消去波形を図示する。
図3bは、白色から白色への遷移を経るピクセルに関する白色エッジを消去するための例示的特殊DC非平衡パルスを図示する。
図3cは、例示的特殊完全白色から白色へ駆動波形を図示する。
【0012】
【
図4】
図4aは、黒色から黒色への遷移を経るピクセルに関する例示的特殊エッジ消去波形を図示する。
図4bは、例示的特殊完全黒色から黒色へ駆動波形を図示する。
【0013】
【
図5A】
図5aは、ブルーミングまたは残影効果を伴うディスプレイのスクリーンショットを図示する。
【0014】
【
図5B】
図5bは、本明細書に提起される主題にしたがって適用されるブルーミングまたは残影効果低減を伴うディスプレイの別のスクリーンショットを図示する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、電気光学ディスプレイ、特に、双安定電気光学ディスプレイを駆動する方法と、そのような方法での使用のための装置とに関する。より具体的には、本発明は、そのようなディスプレイにおいて、「残影」およびエッジ効果の低減、ならびに閃光(flashing)の低減を可能にし得る、駆動方法に関する。本発明は、排他的ではないが、特に、1つ以上のタイプの荷電粒子が流体中に存在し、ディスプレイの外観を変化させるように電場の影響下で流体を通して移動させられる粒子ベースの電気泳動ディスプレイとの使用のために意図されている。
【0016】
用語「電気光学」は、材料またはディスプレイに適用されるように、画像化技術分野におけるその従来的な意味で使用され、少なくとも1つの光学特性が異なる第1および第2の表示状態を有する材料を指すために本明細書で使用され、材料は、材料への電場の印加によって、その第1からその第2の表示状態に変化させられる。光学特性は、典型的に、ヒトの眼に知覚可能な色であるが、光学透過率、反射率、ルミネッセンス、または機械読み取りのために意図されるディスプレイの場合、可視範囲外の電磁波長の反射の変化の意味における擬似色等の別の光学特性であり得る。
【0017】
用語「グレー状態」は、画像化技術分野におけるその従来的な意味で本明細書で使用され、2つの極端なピクセルの光学状態の中間の状態を指し、必ずしも黒と白とのこれらの2つの極端な状態の間の遷移を意味するわけではない。例えば、下で参照されるいくつかのE Ink特許および公開された出願は、中間の「グレー状態」が実際には薄青になるように、極端な状態が白および濃青である電気泳動ディスプレイを説明している。実際、すでに記述されているように、光学状態の変化は、色の変化では全くない場合もある。用語「黒」および「白」は、ディスプレイの2つの極端な光学状態を指すために以降で使用され得、通常、厳密には黒および白ではない極端な光学状態、例えば、前述の白および濃青状態を含むものとして理解されるべきである。用語「単色」は、以降では、介在グレー状態を伴わず、ピクセルをそれらの2つの極端な光学状態のみに駆動する駆動スキームを指すために使用され得る。
【0018】
いくつかの電気光学材料は、材料が固体外部表面を有するという意味において固体であるが、材料は、多くの場合、内部液体または気体充填空間を有し得る。固体電気光学材料を使用するそのようなディスプレイは、以降では、便宜上、「固体電気光学ディスプレイ」と称され得る。したがって、用語「固体電気光学ディスプレイ」は、回転二色部材ディスプレイ、カプセル化された電気泳動ディスプレイ、マイクロセル電気泳動ディスプレイ、およびカプセル化された液晶ディスプレイを含む。
【0019】
用語「双安定」および「双安定性」は、当技術分野におけるそれらの従来の意味で、少なくとも1つの光学特性が異なる第1および第2の表示状態を有する表示要素を備えているディスプレイを指すために本明細書で使用され、ディスプレイは、第1または第2の表示状態のうちのいずれか一方を示すように、有限持続時間のアドレスパルスを用いて、任意の所与の要素が駆動されてから、アドレスパルスが終了した後、表示要素の状態を変化させるために要求されるアドレスパルスの最小持続時間の少なくとも数倍、例えば、少なくとも4倍、その状態が続く。米国特許第7,170,670号では、グレースケール対応のいくつかの粒子ベースの電気泳動ディスプレイが、それらの極端な黒および白状態においてだけでなく、それらの中間グレー状態においても、安定しており、同じことは、いくつかの他のタイプの電気光学ディスプレイにも当てはまることが示されている。このタイプのディスプレイは、適切には、双安定ではなく、「多安定」と呼ばれるが、便宜上、用語「双安定」が、本明細書では、双安定および多安定ディスプレイの両方を網羅するために使用され得る。
【0020】
用語「インパルス」は、時間に対する電圧の積分のその従来の意味で、本明細書で使用される。しかしながら、いくつかの双安定電気光学媒体は、電荷トランスデューサとしての機能を果たし、そのような媒体の場合、インパルスの代替定義、すなわち、経時的な電流の積分(印加される全電荷に等しい)が、使用され得る。インパルスの適切な定義が、媒体が電圧時間インパルストランスデューサまたは電荷インパルストランスデューサとしての機能を果たすかどうかに応じて、使用されるべきである。
【0021】
下記の議論の多くは、初期グレーレベルから最終グレーレベル(初期グレーレベルと異なることも、そうではないこともある)への遷移を通して、電気光学ディスプレイの1つ以上のピクセルを駆動する方法に焦点を当てるであろう。用語「波形」は、ある特定の初期グレーレベルから特定の最終グレーレベルへの遷移をもたらすために使用される時間に対する電圧の曲線全体を示すために使用されるであろう。典型的に、そのような波形は、複数の波形要素を備えているであろう。すなわち、これらの要素が、本質的に長方形である場合(すなわち、所与の要素が、ある期間にわたって、一定電圧の印加を備えている場合)、要素は、「パルス」または「駆動パルス」と呼ばれ得る。用語「駆動スキーム」は、特定のディスプレイのためのグレーレベル間のあらゆる可能な遷移をもたらすために十分な波形の組を示す。ディスプレイは、2つ以上の駆動スキームを利用し得る。例えば、前述の米国特許第7,012,600号は、駆動スキームが、ディスプレイの温度またはその寿命中に動作中であった時間等のパラメータに応じて、修正される必要があり得、したがって、ディスプレイが、異なる温度等で使用されるための複数の異なる駆動スキームを提供され得ることを教示する。このようにして使用される駆動スキームの組は、「関連駆動スキームの組」と称され得る。前述のMEDEOD出願のうちのいくつかに説明されるように、2つ以上の駆動スキームを同一ディスプレイの異なるエリア内で同時に使用することも可能であり、このようにして使用される駆動スキームの組は、「同時駆動スキームの組」と称され得る。
【0022】
いくつかのタイプの電気光学ディスプレイが、公知である。1つのタイプの電気光学ディスプレイは、例えば、米国特許第5,808,783号、第5,777,782号、第5,760,761号、第6,054,071号、第6,055,091号、第6,097,531号、第6,128,124号、第6,137,467号、および第6,147,791号に説明されるような回転二色部材タイプである(このタイプのディスプレイは、多くの場合、「回転二色ボール」ディスプレイと称されるが、上で記述される特許のうちのいくつかでは、回転部材が球形ではないので、用語「回転二色部材」の方がより正確なものとして好ましい)。そのようなディスプレイは、異なる光学特性を伴う2つ以上の区分と、内部双極子とを有する多数の小さい本体(典型的に、球形または円筒形)を使用する。これらの本体は、マトリクス内に液体が充填された空胞内に懸濁され、空胞は、本体が自由に回転するように、液体で充填されている。ディスプレイの外観は、それに電場を印加し、したがって、本体を種々の位置まで回転させ、視認表面を通して見られる本体の区分を変動させることによって、変更される。このタイプの電気光学媒体は、典型的に、双安定である。
【0023】
別のタイプの電気光学ディスプレイは、エレクトロクロミック媒体、例えば、少なくとも部分的に半導体金属酸化物から形成される電極と、電極に付着した可逆的色変化が可能な複数の染色分子とを備えているナノクロミックフィルムの形態におけるエレクトロクロミック媒体を使用する。例えば、O’Regan,B.,et al.,Nature 1991,353,737、およびWood,D.,Information Display,18(3),24 (March 2002)を参照されたい。Bach,U.,et al.,Adv. Mater.,2002,14(11),845も参照されたい。このタイプのナノクロミックフィルムは、例えば、米国特許第6,301,038号、第6,870,657号、および第6,950,220号にも説明されている。このタイプの媒体も、典型的に、双安定である。
【0024】
別のタイプの電気光学ディスプレイは、Philipsによって開発され、Hayes,R. A.,et al. “Video-Speed Electronic Paper Based on Electrowetting”,Nature,425,383-385(2003)に説明されるエレクトロウェッティングディスプレイである。米国特許第7,420,549号では、そのようなエレクトロウェッティングディスプレイは、双安定にされ得ることが示されている。
【0025】
長年にわたり集中的な研究および開発の関心の対象である、あるタイプの電気光学ディスプレイは、複数の荷電粒子が電場の影響下で流体を通して移動する粒子ベースの電気泳動ディスプレイである。電気泳動ディスプレイは、液晶ディスプレイと比較したとき、良好な輝度およびコントラスト、広視野角、状態双安定性、ならびに低電力消費の属性を有することができる。それにもかかわらず、これらのディスプレイの長期画質に関する問題は、それらの広範な利用を妨げている。例えば、電気泳動ディスプレイを構成する粒子は、沈降する傾向があり、これらのディスプレイの不十分な使用可能寿命をもたらす。
【0026】
上記のように、電気泳動媒体は、流体の存在を要求する。殆どの従来技術の電気泳動媒体では、この流体は、液体であるが、電気泳動媒体は、ガス状流体を使用して生産されることもできる(例えば、Kitamura,T.,et al. Electrical toner movement for electronic paper-like display,IDW Japan,2001,Paper HCS1-1、およびYamaguchi,Y.,et al.,Toner display using insulative particles charged triboelectricaily,IDW Japan,2001,Paper AMD4-4を参照)。同様に、米国特許第7,321,459号および第7,236,291号も参照されたい。そのようなガスベース電気泳動媒体は、例えば、媒体が垂直プレーンに配置される看板で、媒体がそのような沈降を可能にする向きで使用されるとき、粒子沈降に起因して液体ベース電気泳動媒体と同一のタイプの問題の影響を受けやすいと考えられる。実際、粒子沈降は、電気泳動粒子のより高速の沈降を可能にする液体の粘度と比較して、ガス状懸濁流体のより低い粘度により、液体ベース電気泳動媒体より、ガスベース電気泳動媒体において深刻な問題であると考えられる。
【0027】
Massachusetts Institute of Technology(MIT)およびE Ink Corporationに譲渡され、またはそれらの名義の多数の特許および出願は、カプセル化された電気泳動および他の電気光学媒体に使用される種々の技術を説明している。そのようなカプセル化された媒体は、多数の小型カプセルを含み、それらの各々は、それ自体が、電気泳動により移動可能な粒子を流体媒体中に含む内相と、内相を包囲するカプセル壁とを含む。典型的に、カプセルは、それら自体が、ポリマー結合剤内に保持され、2つの電極間に位置付けられる密着した層を形成する。これらの特許および出願に説明される技術は、以下を含む。
【0028】
(a)電気泳動粒子、流体、および流体添加物(例えば、米国特許第7,002,728号および第7,679,814号を参照)
【0029】
(b)カプセル、結合剤、およびカプセル化プロセス(例えば、米国特許第6,922,276号および第7,411,719号を参照)
【0030】
(c)マイクロセル構造、壁材料、およびマイクロセルを形成する方法(例えば、米国特許第7,072,095号および第9,279,906号を参照)
【0031】
(d)マイクロセルを充填および密閉する方法(例えば、米国特許第7,144,942号および第7,715,088号を参照)
【0032】
(e)電気光学材料を含むフィルムおよびサブアセンブリ(例えば、米国特許第6,982,178号および第7,839,564号を参照)
【0033】
(f)バックプレーン、接着剤層、および他の補助層、ならびにディスプレイで使用される方法(例えば、米国特許第7,116,318号および第7,535,624号を参照)
【0034】
(g)色形成および色調節(例えば、米国特許第7,075,502号および第7,839,564号を参照)
【0035】
(h)ディスプレイの適用(例えば、米国特許第7,312,784号および第8,009,348号を参照)
【0036】
(i)米国特許第6,241,921号および米国特許出願公開第2015/0277160号に説明されるような非電気泳動ディスプレイ、ならびにディスプレイ以外のカプセル化およびマイクロセル技術の適用(例えば、米国特許出願公開第2015/0005720号および第2016/0012710号を参照)
【0037】
(j)ディスプレイを駆動する方法(例えば、米国特許第5,930,026号、第6,445,489号、第6,504,524号、第6,512,354号、第6,531,997号、第6,753,999号、第6,825,970号、第6,900,851号、第6,995,550号、第7,012,600号、第7,023,420号、第7,034,783号、第7,061,166号、第7,061,662号、第7,116,466号、第7,119,772号、第7,177,066号、第7,193,625号、第7,202,847号、第7,242,514号、第7,259,744号、第7,304,787号、第7,312,794号、第7,327,511号、第7,408,699号、第7,453,445号、第7,492,339号、第7,528,822号、第7,545,358号、第7,583,251号、第7,602,374号、第7,612,760号、第7,679,599号、第7,679,813号、第7,683,606号、第7,688,297号、第7,729,039号、第7,733,311号、第7,733,335号、第7,787,169号、第7,859,742号、第7,952,557号、第7,956,841号、第7,982,479号、第7,999,787号、第8,077,141号、第8,125,501号、第8,139,050号、第8,174,490号、第8,243,013号、第8,274,472号、第8,289,250号、第8,300,006号、第8,305,341号、第8,314,784号、第8,373,649号、第8,384,658号、第8,456,414号、第8,462,102号、第8,537,105号、第8,558,783号、第8,558,785号、第8,558,786号、第8,558,855号、第8,576,164号、第8,576,259号、第8,593,396号、第8,605,032号、第8,643,595号、第8,665,206号、第8,681,191号、第8,730,153号、第8,810,525号、第8,928,562号、第8,928,641号、第8,976,444号、第9,013,394号、第9,019,197号、第9,019,198号、第9,019,318号、第9,082,352号、第9,171,508号、第9,218,773号、第9,224,338号、第9,224,342号、第9,224,344号、第9,230,492号、第9,251,736号、第9,262,973号、第9,269,311号、第9,299,294号、第9,373,289号、第9,390,066号、第9,390,661号、および第9,412,314号、ならびに米国特許出願公開第2003/0102858号、第2004/0246562号、第2005/0253777号、第2007/0070032号、第2007/0076289号、第2007/0091418号、第2007/0103427号、第2007/0176912号、第2007/0296452号、第2008/0024429号、第2008/0024482号、第2008/0136774号、第2008/0169821号、第2008/0218471号、第2008/0291129号、第2008/0303780号、第2009/0174651号、第2009/0195568号、第2009/0322721号、第2010/0194733号、第2010/0194789号、第2010/0220121号、第2010/0265561号、第2010/0283804号、第2011/0063314号、第2011/0175875号、第2011/0193840号、第2011/0193841号、第2011/0199671号、第2011/0221740号、第2012/0001957号、第2012/0098740号、第2013/0063333号、第2013/0194250号、第2013/0249782号、第2013/0321278号、第2014/0009817号、第2014/0085355号、第2014/0204012号、第2014/0218277号、第2014/0240210号、第2014/0240373号、第2014/0253425号、第2014/0292830号、第2014/0293398号、第2014/0333685号、第2014/0340734号、第2015/0070744号、第2015/0097877号、第2015/0109283号、第2015/0213749号、第2015/0213765号、第2015/0221257号、第2015/0262255号、第2016/0071465号、第2016/0078820号、第2016/0093253号、第2016/0140910号、および第2016/0180777号を参照)
【0038】
前述の特許および出願の多くは、カプセル化された電気泳動媒体内の別々のマイクロカプセルを包囲する壁が、連続相と置換され得、したがって、いわゆる高分子分散電気泳動ディスプレイを生産し、電気泳動媒体が、電気泳動流体の複数の別々の液滴と、高分子材料の連続相とを備え、そのような高分子分散電気泳動ディスプレイ内の電気泳動流体の別々の液滴が、別々のカプセル膜が各個々の液滴に関連付けられない場合でも、カプセルまたはマイクロカプセルと見なされ得ることを認識する。例えば、前述の第2002/0131147号を参照されたい。故に、本願の目的のために、そのような高分子分散電気泳動媒体は、カプセル化された電気泳動媒体の亜種と見なされる。
【0039】
関連タイプの電気泳動ディスプレイは、いわゆる「マイクロセル電気泳動ディスプレイ」である。マイクロセル電気泳動ディスプレイでは、荷電粒子および懸濁流体は、マイクロカプセル内にカプセル化されず、代わりに、キャリア媒体、例えば、ポリマーフィルム内に形成される複数の空洞内に保持される。例えば、両方は、Sipix Imaging,Inc.に譲渡されている、国際出願公開第WO02/01281号および公開された米国出願第2002/0075556号を参照されたい。
【0040】
前述のE InkおよびMIT特許ならびに出願の多くは、マイクロセル電気泳動ディスプレイおよび高分子分散電気泳動ディスプレイも想定する。用語「カプセル化された電気泳動ディスプレイ」は、あらゆるそのようなディスプレイタイプを指し得、それは、壁の形態を横断して一般化するために、集合的に「マイクロキャビティ電気泳動ディスプレイ」とも説明され得る。
【0041】
別のタイプの電気光学ディスプレイは、Philipsによって開発され、Hayes,R. A.,et al. “Video-Speed Electronic Paper Based on Electrowetting”,Nature,425,383-385(2003)に説明される、エレクトロウェッティングディスプレイである。2004年10月6日に出願された同時係属中の出願第10/711,802号では、そのようなエレクトロウェッティングディスプレイは、双安定にされ得ることが示されている。
【0042】
他のタイプの電気光学材料も、使用され得る。特に着目すべきこととして、双安定強誘電液晶ディスプレイ(FLC)が、当技術分野において公知であって、残留電圧挙動を示している。
【0043】
電気泳動媒体は、不透明であり(例えば、多くの電気泳動媒体では、粒子がディスプレイを通した可視光の透過を実質的に遮断するので)、反射モードで動作し得るが、いくつかの電気泳動ディスプレイは、ある表示状態が、実質的に不透明であり、ある表示状態が、光透過性である、いわゆる「シャッタモード」で動作するようにされることができる。例えば、米国特許第6,130,774号および第6,172,798号、ならびに米国特許第5,872,552号、第6,144,361号、第6,271,823号、第6,225,971号、および第6,184,856号を参照されたい。電気泳動ディスプレイに類似するが、電場強度の変動に依拠する誘電泳動ディスプレイは、類似モードで動作することができる。米国特許第4,418,346号を参照されたい。他のタイプの電気光学ディスプレイも、シャッタモードで動作することが可能であり得る。
【0044】
高分解能ディスプレイは、隣接するピクセルからの干渉を伴わずに、アドレス可能である個々のピクセルを含み得る。そのようなピクセルを取得するための1つの方法は、トランジスタまたはダイオード等の非線形要素のアレイを提供することであり、少なくとも1つの非線形要素は、各ピクセルに関連付けられ、「アクティブマトリクス」ディスプレイを生産する。1つのピクセルをアドレスするアドレス電極またはピクセル電極は、関連付けられた非線形要素を通して、適切な電圧源に接続される。非線形要素が、トランジスタであるとき、ピクセル電極は、トランジスタのドレインに接続され得、この配列が、以下の説明では仮定されるであろうが、本質的に、恣意的であり、ピクセル電極は、トランジスタのソースにも接続され得る。高分解能アレイでは、ピクセルは、任意の特定のピクセルが、1つの規定された行と1つの規定された列との交点によって一意に画定されるように、行および列の2次元アレイで配列され得る。各列内の全てのトランジスタのソースは、単一列電極に接続され得る一方、各行内の全てのトランジスタのゲートは、単一行電極に接続され得る。再び、行へのソースおよび列へのゲートの割り当ては、所望に応じて、逆転され得る。
【0045】
ディスプレイは、行毎様式で書き込まれ得る。行電極は、行ドライバに接続され、それは、選択された行内の全てのトランジスタが伝導性であることを確実にするような電圧を選択された行電極に印加する一方、これらの選択されていない行内の全てのトランジスタが非伝導性のままであることを確実にするような電圧を全ての他の行に印加し得る。列電極は、列ドライバに接続され、それは、選択された行内のピクセルをそれらの所望の光学状態に駆動するように選択された電圧を種々の列電極にかける。(前述の電圧は、電気光学媒体の非線形アレイと反対側に提供され、ディスプレイ全体にわたって広がり得る共通フロント電極に対するものである。当技術分野において公知のように、電圧は、相対的であり、2つの点間の電荷差の測定値である。一方の電圧値は、別の電圧値に対するものである。例えば、ゼロ電圧(「0V」)は、別の電圧に対して無電圧差を有することを指す。)「ラインアドレス時間」として公知である事前選択された間隔後、選択された行が、選択解除され、別の行が、選択され、列ドライバ上の電圧は、ディスプレイの次のラインが書き込まれるように変化させられる。
【0046】
しかしながら、使用時、ある波形が電気光学ディスプレイのピクセルへの残留電圧を生産し得、上記の議論から明白であるように、この残留電圧は、いくつかの不要な光学効果を生成し、一般に、望ましくない。
【0047】
本明細書に提示されるように、アドレスパルスに関連付けられた光学状態における「シフト」は、電気光学ディスプレイへの特定のアドレスパルスの最初の印加が第1の光学状態(例えば、第1のグレー色調)をもたらし、電気光学ディスプレイへの同じアドレスパルスの後続の印加が第2の光学状態(例えば、第2のグレー色調)をもたらす状況を指す。残留電圧は、アドレスパルスの印加中に電気光学ディスプレイのピクセルに印加される電圧が残留電圧およびアドレスパルスの電圧の和を含むので、光学状態におけるシフトを生じさせ得る。
【0048】
経時的なディスプレイの光学状態における「ドリフト」は、ディスプレイが静止している間に(例えば、アドレスパルスがディスプレイに印加されない期間中に)電気光学ディスプレイの光学状態が変化する状況を指す。残留電圧は、ピクセルの光学状態が、ピクセルの残留電圧に依存し得、ピクセルの残留電圧が経時的に減衰し得るので、光学状態におけるドリフトを生じさせ得る。
【0049】
上で議論されるように、「残影」は、電気光学ディスプレイが書き換えられた後、前の画像の痕跡が依然として見えている状況を指す。残留電圧は、前の画像の一部の輪郭(エッジ)が見えたままである残影のタイプである「エッジ残影」を生じさせ得る。
【0050】
(例示的EPD)
【0051】
図1は、本明細書に提起される主題による電気光学ディスプレイのピクセル100の概略図を示す。ピクセル100は、結像フィルム110を含み得る。いくつかの実施形態では、結像フィルム110は、双安定であり得る。いくつかの実施形態では、結像フィルム110は、限定ではないが、例えば、荷電顔料粒子を含み得るカプセル化された電気泳動結像フィルムを含み得る。
【0052】
結像フィルム110は、正面電極102と背面電極104との間に配置され得る。正面電極102は、結像フィルムとディスプレイの正面との間に形成され得る。いくつかの実施形態では、正面電極102は、透明であり得る。いくつかの実施形態では、正面電極102は、限定ではないが、インジウムスズ酸化物(ITO)を含む任意の好適な透明材料から形成され得る。背面電極104は、正面電極102の反対側に形成され得る。いくつかの実施形態では、寄生静電容量(図示せず)が、正面電極102と背面電極104との間に形成され得る。
【0053】
ピクセル100は、複数のピクセルのうちの1つであり得る。複数のピクセルは、行および列の2次元アレイに配列され、任意の特定のピクセルが、1つの規定された行と1つの規定された列との交点によって一意に画定されるように、マトリクスを形成し得る。いくつかの実施形態では、ピクセルのマトリクスは、各ピクセルが、少なくとも1つの非線形回路要素120に関連付けられた「アクティブマトリクス」であり得る。非線形回路要素120が、バックプレート電極104とアドレス電極108との間に結合され得る。いくつかの実施形態では、非線形要素120は、ダイオードおよび/または、限定ではないが、MOSFETを含むトランジスタを含み得る。MOSFETのドレイン(またはソース)は、バックプレート電極104に結合され得、MOSFETのソース(またはドレイン)は、アドレス電極108に結合され得、MOSFETのゲートは、MOSFETのアクティブ化および非アクティブ化を制御するように構成されるドライバ電極106に結合され得る。(便宜上、バックプレート電極104に結合されるMOSFETの端子は、MOSFETのドレインと称され、アドレス電極108に結合されるMOSFETの端子は、MOSFETのソースと称されるであろう。しかしながら、当業者は、いくつかの実施形態では、MOSFETのソースおよびドレインが交換され得ることを認識するであろう。)
【0054】
アクティブマトリクスのいくつかの実施形態では、各列内の全てのピクセルのアドレス電極108は、同一列電極に接続され得、各行内の全てのピクセルのドライバ電極106は、同一行電極に接続され得る。行電極は、行ドライバに接続され得、行ドライバは、選択された行内の全てのピクセル100の非線形要素120をアクティブ化するために十分な電圧を選択された行電極に印加することによって、ピクセルの1つ以上の行を選択し得る。列電極は、列ドライバに接続され得、列ドライバは、ピクセルを所望の光学状態に駆動するために好適な電圧を選択された(アクティブ化された)ピクセルのアドレス電極106にかけ得る。アドレス電極108に印加される電圧は、ピクセルのフロントプレート電極102に印加される電圧(例えば、約ゼロボルトの電圧)に対するものであり得る。いくつかの実施形態では、アクティブマトリクス内の全てのピクセルのフロントプレート電極102は、共通電極に結合され得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、アクティブマトリクスのピクセル100は、行毎様式で書き込まれ得る。例えば、ピクセルの行は、行ドライバによって選択され得、ピクセルの行に関する所望の光学状態に対応する電圧が、列ドライバによって、ピクセルに印加され得る。「ラインアドレス時間」として公知である事前選択された間隔後、選択された行が、選択解除され得、別の行が、選択され得、列ドライバにおける電圧は、ディスプレイの別のラインが書き込まれるように変化させられ得る。
【0056】
図2は、本明細書に提示される主題による、正面電極102と背面電極104との間に配置される電気光学結像層110の回路モデルを示す。抵抗器202およびコンデンサ204は、電気光学結像層110、正面電極102、および背面電極104の抵抗および静電容量(任意の接着剤層を含む)を表し得る。抵抗器212およびコンデンサ214は、ラミネート加工接着剤層の抵抗および静電容量を表し得る。コンデンサ216は、正面電極102と背面電極104との間、例えば、結像層とラミネート加工接着剤層との間、および/または、ラミネート加工接着剤層とバックプレーン電極との間の界面等の層間の界面接触エリアに形成され得る静電容量を表し得る。ピクセルの結像フィルム110を横断した電圧Viは、ピクセルの残留電圧を含み得る。
【0057】
(直接更新またはDU)
【0058】
いくつかの使用用途では、ディスプレイは、「直接更新」駆動スキーム(「DUDS」または「DU」)を利用し得る。DUは、2つ以上のグレーレベル、典型的に、グレースケール駆動スキーム(「GSDS」)よりも少ないグレーレベルを有し得るが(GSDSは、全ての可能なグレーレベルの間の遷移を達成し得る)、DUスキームの最も重要な特性は、GSDSで多くの場合使用される「間接」遷移とは対照的に、遷移が初期グレーレベルから最終グレーレベルへの単純な一方向駆動によって取り扱われることであり、GSDSにおいて、少なくともいくつかの遷移では、ピクセルが初期グレーレベルから1つの極端な光学状態に、次いで、逆方向へ最終グレーレベルに駆動され、ある場合、遷移は、初期グレーレベルから1つの極端な光学状態に、そこから反対の極端な光学状態に、そこでようやく最終的な極端な光学状態に駆動することによって達成され得る。例えば、前述の米国特許第7,012,600号の
図11Aおよび11Bに図示される駆動スキームを参照されたい。したがって、この電気泳動ディスプレイは、飽和パルスの長さ(「飽和パルスの長さ」は、1つの極端な光学状態から他方の光学状態にディスプレイのピクセルを駆動するために十分である特定の電圧における期間として定義される)の約2~3倍、または約700~900ミリ秒のグレースケールモードにおける更新時間を有し得る一方、DUは、飽和パルスの長さに等しく、約200~300ミリ秒の最大更新時間を有する。
【0059】
上で説明される直接更新(DU)波形モードまたは駆動スキームは、本明細書に開示される主題の一般的な動作原理を解説するために本明細書で使用されることを理解されたい。これは、本主題への限定としての役割を果たすように意図されていない。これらの動作原理は、他の波形モードまたはスキームにも容易に適用されることができる。
【0060】
DU波形モードは、通常、空の自己遷移を伴う白色および黒色への更新を考慮する、駆動スキームである。DUモードは、「閃光のような」遷移の最小限の出現を伴って、黒色および白色を迅速に提示するための短い更新時間を有し、「閃光のような」遷移において、ディスプレイは、点滅しているように見え、一部の視認者の眼に視覚的に魅力的ではないこともある。DUモードは、時として、ディスプレイ画面上にメニュー、進捗バー、キーボード等を提示するために使用され得る。白色から白色へ、および黒色から黒色への遷移の両方がDUモードではヌル(すなわち、駆動されていない)ので、エッジアーチファクトが、黒色および白色背景に生じ得る。
【0061】
上で説明されるように、駆動されていないピクセルが、更新されているピクセルに隣接して位置するとき、駆動されたピクセルの駆動が、駆動されたピクセルのエリアよりもわずかに大きいエリアの上に光学状態の変化を引き起こし、このエリアが、隣接するピクセルのエリアの中に侵入する「ブルーミング」として公知である現象が起こる。そのようなブルーミングは、駆動されていないピクセルが駆動されたピクセルに隣接して位置するエッジに沿って、エッジ効果として現れる。類似エッジ効果は、領域更新の場合、エッジ効果が更新されている領域の境界で起こることを除いて、領域更新(ディスプレイの特定の領域のみが、例えば、画像を示すために更新される)を使用するとき、起こる。経時的に、そのようなエッジ効果は、視覚的に気が散るものになり、消去されなければならない。これまで、そのようなエッジ効果(および駆動されていない白色ピクセルにおける色ドリフトの効果)は、典型的に、間隔を置いて単一の大域的消去またはGC更新を使用することによって、除去されてきた。残念ながら、そのような時折のGC更新の使用は、「閃光のような」更新という問題を再導入し得、実際、更新の閃光性は、閃光のような更新が長い間隔を置いてのみ起こるという事実によって高められ得る。
【0062】
(マップ生成)
【0063】
比較して、代替ディスプレイピクセルエッジアーチファクト低減方法のうちのいくつかは、各画像更新後にエッジアーチファクトを検出および除去するために設計される画像処理に起因して、追加の待ち時間をもたらし得る。加えて、これらの低減方法におけるDC非平衡波形の使用は、更新の合間のわずかな滞留時間が駆動後放電を実施するために十分な時間を可能にしないので、実現可能ではないであろう。さらに、駆動後放電がない場合、全体的な光学性能およびモジュール信頼性に潜在的危険性が存在する。
【0064】
代わりに、本明細書に開示される主題によると、駆動スキームまたは波形モード下で生成されるピクセルエッジアーチファクトは、メモリ(例えば、バイナリマップ)に記憶され得、例えば、各ディスプレイピクセルは、指示子MAP(i,j)によって表され得、エッジアーチファクトを生じさせ得るピクセルは、フラグを付けられ得、それらのマップ情報(すなわち、MAP(i,j)指示子)は、バイナリマップの中に保存され得る。マップ上の生成されたエッジアーチファクトを追跡し、そのようなピクセルにフラグを付けるために使用され得る1つのアプローチが、下で例証される。
MAP(i,j)=0 for 全てのi、j
For 連続順序における全てのDU更新
For 任意の順序における全てのピクセル(i,j):
If ピクセルグレートーン遷移が白色→白色であり、AND 4つ全ての基本(cardinal)隣接ピクセルが白色の次のグレートーンを有し、AND 少なくとも1つの基本隣接ピクセルが白色ではない現在のグレートーンを有し、AND MAP(i,j)の全ての隣接ピクセルが0である場合、
then MAP(i,j)=1である。
Else,if ピクセルグレートーン遷移が黒色→黒色であり、AND 少なくとも1つの基本隣接ピクセルが黒色ではない現在のグレートーンAND黒色の次のグレートーンを有し、AND MAP(i,j)の全ての隣接ピクセルが0である場合、
then MAP(i,j)=2である。
End
End
End
【0065】
このアプローチでは、ある条件が満たされるとき、MAP(i,j)と指定されたディスプレイピクセルが、1の数値でフラグを付けられ得、暗いエッジエッジアーチファクトがこのピクセル上に形成されたことを示す。要求される条件のうちのいくつかは、以下を含み得る:(1)このディスプレイピクセルが、白色から白色への遷移を経ること、(2)4つ全ての基本隣接ピクセル(すなわち、4つの最も近い隣接ピクセル)が、白色の次のグレートーンを有すること、(3)少なくとも1つの基本隣接ピクセルが、白色ではない現在のグレートーンを有すること、(4)隣接ピクセル(すなわち、4つの基本隣接ピクセル、および、対角隣接ピクセル)のうちのいずれも、現在、エッジアーチファクトに関してフラグを付けられていないこと。
【0066】
同様に、ある条件が満たされるとき、ディスプレイピクセルMAP(i,j)は、2の数値でフラグを付けられ得、白色エッジがこのピクセル上に形成されたことを示す。要求される条件のうちのいくつかは、以下を含み得る:(1)このピクセルが、黒色から黒色への遷移を経ること、(2)少なくとも1つの基本隣接ピクセルが、黒色ではない現在のグレートーンを有し、その次のグレートーンが、黒色であること、(3)隣接ピクセル(すなわち、4つの基本隣接ピクセル、および、対角隣接ピクセル)のうちのいずれも、現在、エッジアーチファクトに関してフラグを付けられていないこと。
【0067】
使用時、このアプローチの1つの利点は、上記の画像処理(すなわち、マップ生成およびピクセルフラグ付け)が、ディスプレイ画像更新サイクルと同時に起こり、それによって、生成されたマップが更新サイクルの完了時のみに要求されるという理由に少なくとも部分的に起因する更新サイクルへの余分な待ち時間の生成を回避し得ることである。
【0068】
更新モードが完了する(例えば、ディスプレイが特定の更新モードを使用することを止める)と、生成されたマップによって蓄積されるピクセル情報が、以降で、(例えば、出力波形モードを使用して)エッジアーチファクトを消去するために使用され得る。例えば、エッジアーチファクトに関してフラグを付けられたピクセルは、特殊化波形を伴う低閃光波形を用いて、消去され得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、完全消去白色から白色へ波形および黒色から黒色へ波形が、特殊エッジ消去白色から白色へ波形および黒色から黒色へ波形と併せて、エッジアーチファクトを消去するために使用され得る。例えば、米国特許出願第米2013/0194250号(その全体として本明細書に組み込まれる)に説明される、平衡パルス対は、以下を説明する。
For 任意の順序における全てのピクセル(i,j)
If ピクセルグレートーン遷移が白色→白色ではなく、黒色→黒色ではない場合、通常のDU_OUT遷移を呼び出す
Else,if MAP(i,j)が1であり、ピクセルグレートーン遷移が白色→白色である場合、特殊完全白色から白色へ波形を印加する
Else,if ピクセルクセルグレートーン遷移が白色→白色であり、AND 少なくとも1つの基本隣接ピクセルが1であるMAP(i,j)を有する場合、特殊エッジ消去白色から白色へ波形を印加する
Else,if MAP(i,j)==2であり、ピクセルグレートーン遷移が黒色→黒色である場合、特殊完全黒色から黒色へ波形を印加する
Else,if ピクセルクセルグレートーン遷移が黒色→黒色であり、AND 少なくとも1つの基本隣接ピクセルが2であるMAP(i,j)を有する場合、特殊エッジ消去黒色から黒色へ波形を印加する
Otherwise DU_OUT波形テーブルの黒色→黒色/白色→白色遷移を呼び出す
End
End
【0070】
このアプローチでは、DU_OUT遷移スキーム(例えば、エッジアーチファクト低減アルゴリズムが含まれる修正されたDUスキーム)が、白色から白色への遷移または黒色から黒色への遷移を経ないピクセルに適用され得、例えば、これらのピクセルは、通常のDU駆動スキーム下にある場合のように通常の遷移更新を受け得る。さもなければ、暗いエッジアーチファクト(すなわち、MAP(i,j)=1)を伴い、白色から白色への遷移を経るピクセルに関して、特殊完全白色から白色へ波形が、印加され得る。いくつかの実施形態では、この白色から白色へ波形は、実質的にDC平衡状態であり得る
図3cに図示されるものに類似する波形であり得、規模および時間の関数としての電圧バイアス印加の合計が、全体で実質的にゼロであることを意味する。そうでなければ、ピクセルが白色から白色への遷移を経、少なくとも1つの基本隣接ピクセルが暗いエッジアーチファクト(すなわち、MAP(i,j)=1)を有する場合、特殊エッジ消去白色から白色へ波形が、印加される(例えば、
図3a)。依然として、さらに、ピクセルが白色エッジアーチファクト(すなわち、MAP(i,j)=2)を有し、黒色から黒色への遷移を経る場合、
図4bに図示されるような特殊完全黒色から黒色へ波形が、印加され得る。依然として、さらに、ピクセルが黒色から黒色への遷移を経、かつ少なくとも1つの基本隣接ピクセルが白色エッジアーチファクト(すなわち、MAP(i,j)=2)に関してフラグを付けられている場合、
図4aに図示されるように、特殊エッジ消去黒色から黒色へ波形を印加し、そうでなければ、DU-OUT波形テーブルからの波形を使用して、黒色から黒色への遷移波形または白色から白色への遷移波形を全ての他のピクセルに印加する。
【0071】
上記の方法を使用して、完全消去白色から白色へおよび黒色から黒色へ波形が、エッジアーチファクトを消去するために、完全エッジ消去白色から白色へおよび黒色から黒色へ波形と併せて使用される。いくつかの実施形態では、特殊エッジ消去白色から白色へ波形は、Amundson et al.への米国特許公開第2013/0194250号(その全体として本明細書に組み込まれる)に説明されるようなパルス対、または
図3bに図示されて挙げられるような白色へのDC非平衡パルス駆動の形態をとることができ、その場合、説明される駆動後放電が、残留電圧を放電し、デバイス応力を低減させるために使用され得る。同様に、
図4aに図示されるようなDC非平衡パルスは、ピクセルを黒色に駆動するために使用され得、その場合、再度、駆動後放電が、実施され得る。
図4に図示されるように、そのようなDC非平衡パルスは、ある期間にわたって正の15ボルトへの駆動のみを有する。この構成では、優れたエッジ消去性能が、特殊完全消去波形の使用に起因して、わずかな遷移外観欠陥(例えば、閃光)を犠牲にして、達成されることができる。
【0072】
別の実施形態では、遷移外観欠陥(例えば、閃光)は、下で説明される代替実装を使用して、低減させられ得る。
For 任意の順序における全てのピクセル(i,j)
If ピクセルグレートーン遷移が白色→白色ではなく、黒色→黒色ではない場合、通常のDU_OUT遷移を呼び出す
Else,if MAP(i,j)が1であり、ピクセルグレートーン遷移が白色→白色である場合、白色へのDC非平衡駆動パルスを印加する
Else,if MAP(i,j)==2であり、ピクセルグレートーン遷移が黒色→黒色である場合、黒色へのDC非平衡駆動パルスを印加する
Otherwise DU_OUT波形テーブルの黒色→黒色/白色→白色遷移を呼び出す
End
End
【0073】
このアプローチでは、上記の第1の方法に説明されるような特殊化エッジ消去波形を使用する代わりに、DC非平衡波形が、エッジアーチファクトを消去するために使用され得る。いくつかの事例では、駆動後放電が、非平衡波形に起因するハードウェア応力を低減させるために、使用され得る。使用時、ディスプレイピクセルが白色から白色への遷移または黒色から黒色への遷移を経ないとき、通常のDU-OUT遷移が、ピクセルに適用される。さもなければ、ディスプレイピクセルが、暗いエッジアーチファクト(すなわち、MAP(i,j)=1)を有すると識別され、白色から白色への遷移を経る場合、DC非平衡駆動パルスが、ピクセルを白色に駆動するために使用される(例えば、
図3bに図示されるものに類似するパルス)。さもなければ、ディスプレイピクセルが、白色エッジアーチファクト(すなわち、MAP(i,j)=2)を有すると識別され、黒色から黒色への遷移を経る場合、DC非平衡駆動パルス(例えば、
図4aに図示されるものに類似するパルス)が、ピクセルを黒色に駆動するために印加され、そうでなければ、ディスプレイピクセルへのDU-OUT波形テーブルの黒色から黒色へまたは白色から白色への遷移を呼び出す。
【0074】
さらに別の実施形態では、指定メモリ場所にエッジアーチファクト情報を記憶する代わりに、(例えば、コントローラユニットに関連付けられる次の画像バッファを使用して)ディスプレイのコントローラユニットに関連付けられる画像バッファ内のエッジアーチファクト情報を繰り上げ得る。
For 連続順序における全てのDU更新
For 任意の順序における全てのピクセル(i,j):
If ピクセルグレートーン遷移が白色→白色であり、AND 4つ全ての基本隣接ピクセルが白色の次のグレートーンを有し、AND 少なくとも1つの基本隣接ピクセルが白色ではない現在のグレートーンを有する場合、
then 次のグレートーンを特殊白色から白色へ画像状態に設定する。
Else,if ピクセルグレートーン遷移が黒色→黒色であり、AND 少なくとも1つの基本隣接ピクセルが黒色ではない現在のグレートーンAND黒色の次のグレートーンを有し、AND MAP(i,j)の全ての隣接ピクセルが0である場合、
then 次のグレートーンを特殊黒色・黒白色画像状態に設定する。
End
End
End
【0075】
このアプローチでは、白色から白色への遷移を経るピクセル、および白色の次のグレートーンを有するその4つの基本隣接ピクセルの全てに関して、基本隣接ピクセルのうちの少なくとも1つの現在のグレートーンが白色ではない場合、ピクセルの次のグレートーンを次の画像バッファ内の特殊白色から白色へ画像状態に設定し、さもなければ、ピクセルのグレートーン遷移が黒色から黒色であり、少なくとも1つの基本隣接ピクセルが、黒色ではない現在のグレートーンと、黒色である次のグレートーンとを有する場合、ピクセルの次のグレートーンは、次の画像バッファ内の特殊黒色から黒色へ画像状態に設定される。使用時、更新サイクル中に、特殊白色から白色へ画像状態および特殊黒色から黒色へ画像状態は、波形遷移の適用および画像処理の両方のための白色から白色へ画像状態および黒色から黒色へ画像状態と同一であり得る。波形遷移の適用に関して、それは、以下を意味する。
・ 特殊白色状態→白色状態(すなわち、白色状態から白色状態へ)は、波形ルックアプテーブルの白色状態→白色状態(すなわち、白色状態から白色状態へ)と同等である
・ 特殊白色状態→任意のグレー状態(すなわち、白色状態から任意のグレー状態へ)は、波形ルックアプテーブル等の白色状態→任意のグレー状態(すなわち、白色状態から任意のグレー状態へ)と同等である
・ 特殊黒色状態→黒色状態(すなわち、黒色状態から黒色状態へ)は、波形ルックアプテーブルの黒色状態→黒色状態(すなわち、黒色状態から黒色状態へ)と同等である
・ 特殊黒色状態→任意のグレー状態(すなわち、黒色状態から任意のグレー状態へ)は、波形ルックアプテーブル等の黒色状態→任意のグレー状態(すなわち、黒色状態から任意のグレー状態へ)と同等である
出力モード中、特殊白色から白色へ状態は、白色へのDC非平衡パルスを受信し(例えば、
図3bが、例示的なそのようなパルスを図示する)、特殊黒色から黒色へ状態は、黒色へのDC非平衡パルスを受信した(例えば、
図4aが、例示的なそのようなパルスを図示する)。結像アルゴリズム処理は、DUモード更新中にバックグラウンドで起こり、DU更新時間が画像を処理するために使用され得ることを意味する。
【0076】
図5aおよび
図5bは、エッジアーチファクト低減が適用されない場合、適用される場合のディスプレイを図示する。実践では、エッジアーチファクト低減が適用されない場合、黒色背景上の白色エッジが、
図5aに示されるように、明確に見える。対照的に、
図5bは、白色エッジが本明細書に提起される提案された方法のうちの1つを使用して消去されることを示す。
【0077】
多数の変更および修正が、本発明の範囲から逸脱することなく、上で説明される本発明の具体的実施形態に行われ得ることが、当業者に明白であろう。故に、前述の説明の全体は、限定的ではなくて例証的な意味で解釈されるものである。