(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】産業機械のフレキシブル状態監視
(51)【国際特許分類】
G06F 11/30 20060101AFI20220526BHJP
G05B 19/048 20060101ALI20220526BHJP
H04L 12/28 20060101ALI20220526BHJP
【FI】
G06F11/30 193
G06F11/30 140D
G05B19/048
H04L12/28 100F
(21)【出願番号】P 2020553471
(86)(22)【出願日】2019-04-04
(86)【国際出願番号】 US2019025750
(87)【国際公開番号】W WO2019195531
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2020-09-30
(32)【優先日】2018-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503230014
【氏名又は名称】ベントリー・ネバダ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】特許業務法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】タート、マイケル、アラン
(72)【発明者】
【氏名】ジャンセン、レイモンド
(72)【発明者】
【氏名】クレメンス、スティーブン、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ヘス、ダスティン
【審査官】久保 光宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-146087(JP,A)
【文献】特開2011-21977(JP,A)
【文献】特開2017-123603(JP,A)
【文献】特表2021-518610(JP,A)
【文献】特表2021-518714(JP,A)
【文献】特表2021-518702(JP,A)
【文献】特表2021-518609(JP,A)
【文献】特表2021-517433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F11/30
G06F13/10-13/42
G05B15/00-15/02
G05B19/00-19/46
G05B23/00-23/02
H04L12/00-12/66
H04L49/00-49/9057
CSDB(日本国特許庁)
IEEEXplore(IEEE)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
状態監視回路であって、
回路コントローラと、
ゲートコントローラ、ノードコントローラ、及び1つ以上のゲートを備えるノードであって、産業機械に関連付けられた監視システムのバスに着脱可能に結合するように構成されている、ノードと、を備え、
前記回路コントローラが、前記産業機械に関連付けられた動作パラメータを識別するように構成され、
前記ゲートコントローラが、前記1つ以上のゲートを介して、前記監視システム内の前記バスから前記動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットを転送するように構成され、
前記1つ以上のゲートが、前記ノードを介する前記バスへの発信データパケットの転送を阻止するように構成されている、状態監視回路。
【請求項2】
前記1つ以上のゲートが、一方向性データフロー回路を含み、前記一方向性データフロー回路は、前記1つ以上のゲートを介する前記バスへの前記発信データパケットの転送を阻止する、請求項
1に記載の状態監視回路。
【請求項3】
前記ゲートコントローラが、前記1つ以上のデータパケットを、
前記バスからビーコンパケットを受信することであって、前記ビーコンパケットが、前記監視システムのシステムフレームスケジュールを含み、前記システムフレームスケジュールは、前記動作パラメータを特徴付ける前記データを含む前記1つ以上のデータパケットが前記バス上でブロードキャストされる第1の複数のタイムスライスを示す、受信することと、
前記第1の複数のタイムスライス中に、前記1つ以上のデータパケットを前記バスから転送するように前記ノードを構成することと、によって転送するように構成されている、請求項
1または2に記載の状態監視回路。
【請求項4】
前記ゲートコントローラが、前記バス上でブロードキャストされた複数のデータパケットを前記ノードコントローラに転送するように構成され、
前記ノードコントローラが、前記転送された複数のデータパケットから、前記1つ以上のデータパケット内に含まれる一意の識別子に基づいて、前記1つ以上のデータパケットを少なくとも識別することによって、前記動作パラメータを特徴付けるデータを含む前記1つ以上のデータパケットを選択するように構成されている、請求項
1から3のいずれか1項に記載の状態監視回路。
【請求項5】
前記ゲートコントローラが、前記1つ以上のデータパケットを前記監視システム内の前記バスから前記ノードコントローラに伝送するように、前記ノード内の前記1つ以上のゲートを構成する、請求項
1から4のいずれか1項に記載の状態監視回路。
【請求項6】
前記ゲートコントローラが、前記1つ以上のゲートのうちのゲートに制御信号を提供し、前記ゲートが、前記制御信号に基づいて、前記監視システム内の前記バスから前記1つ以上のデータパケットのうちのデータパケットを伝送する、請求項5に記載の状態監視回路。
【請求項7】
前記監視システム内の前記バスに着脱可能に結合するように更に構成されている、請求項5
または6に記載の状態監視回路。
【請求項8】
前記状態監視回路が、前記動作パラメータを特徴付けるデータを含む前記1つ以上のデータパケットを記憶するように構成されたメモリを含むことができる、請求項
1から7のいずれか1項に記載の状態監視回路。
【請求項9】
前記動作パラメータが、状態監視システムからの要求に基づいて識別される、請求項
1から8のいずれか1項に記載の状態監視回路。
【請求項10】
前記回路コントローラが、前記動作パラメータを特徴付ける前記データに基づいて、前記産業機械の動作ステータスを示す状態監視パラメータを決定するように更に構成されている、請求項
1から9のいずれか1項に記載の状態監視回路。
【請求項11】
方法であって、
産業機械に関連付けられた動作パラメータを識別することと、
ノード内の1つ以上のゲートを介して、前記産業機械に関連付けられた監視システム内のバスから前記動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットを転送することであって、
前記1つ以上のデータパケットが、前記監視システムの1つ以上の監視回路によって前記バス上でブロードキャストされ、
前記1つ以上のゲートが、前記ノードを介する前記バスへの発信データパケットの転送を阻止するように構成されている、転送することと、
前記動作パラメータを特徴付ける前記データを状態監視システムに提供することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記1つ以上のゲートが、一方向性データフロー回路を含み、前記一方向性データフロー回路が、前記1つ以上のゲートを介する前記バスへの前記発信データパケットの転送を阻止する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記1つ以上のデータパケットを転送することが、
前記バスからビーコンパケットを受信することであって、前記ビーコンパケットが、前記監視システムのシステムフレームスケジュールを含み、前記システムフレームスケジュールは、前記動作パラメータを特徴付ける前記データを含む前記1つ以上のデータパケットが前記バス上でブロードキャストされる第1の複数のタイムスライスを示す、受信することと、
前記第1の複数のタイムスライス中に、前記1つ以上のデータパケットを前記バスから転送するように前記ノードを構成することと、を含む、請求項11
または12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上のデータパケットを転送することが、
前記バス上でブロードキャストされたデータパケットを転送することと、
前記転送されたデータパケットから、前記転送されたデータパケット内に含まれる一意の識別子に基づいて、前記1つ以上のデータパケットを少なくとも識別することによって、前記動作パラメータを特徴付けるデータを含む
前記1つ以上のデータパケットを選択することと、を含む、請求項11
から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記ノードが、ノードコントローラ及びゲートコントローラを含み、前記ゲートコントローラが、前記1つ以上のデータパケットを前記監視システム内の前記バスから前記ノードコントローラに伝送するように、前記ノード内の前記1つ以上のゲートを構成する、請求項11
から14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記ゲートコントローラが、前記1つ以上のゲートのうちのゲートに制御信号を提供し、前記ゲートは、前記制御信号に基づいて、前記監視システム内の前記バスから前記1つ以上のデータパケットのうちのデータパケットを伝送する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ノードが、前記監視システム内の前記バスに着脱可能に結合されている、請求項15
または16に記載の方法。
【請求項18】
前記動作パラメータが、
回路コントローラによって識別される、請求項
11から17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記動作パラメータが、前記状態監視システムからの要求に基づいて識別される、請求項11
から18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記動作パラメータを特徴付ける前記データに基づいて、前記産業機械の動作ステータスを示す状態監視パラメータを決定することを更に含む、請求項11
から19のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年4月6日に出願された米国特許出願第15/947,764号に対する、米国特許法第119条(e)の下で優先権の利益を主張する国際特許出願であり、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
炭化水素精製及び発電などの多くの産業は、機械装置の動作、及び場合によっては、機械装置の連続動作に非常に依拠する場合がある。これらの環境では、1台以上の機械の故障により、修理費用、並びに生産の損失、及び作業員への潜在的な傷害により、かなりの費用がかかる場合がある。これらのリスクを考慮して、1つ以上の機械構成要素のある種の動作パラメータを監視することが一般的であり得る。動作パラメータの測定は、機械構成要素の機械状態の指標を提供し、故障前に機械構成要素上で実行される予防的なメンテナンス(例えば、修理、交換など)を可能にすることができる。この監視は、生産コストの削減、機器の稼働停止時間の低減、信頼性の向上、及び安全性の強化など、1つ以上の長期利益を提供することができる。
【発明の概要】
【0003】
一般に、産業機械のフレキシブル状態監視用の装置、システム、方法、及び製造物品。
【0004】
一実施形態では、状態監視回路は、回路コントローラ及びノードを含み得る。ノードは、ゲートコントローラ、ノードコントローラ、及び1つ以上のゲートを含み得る。ノードは、産業機械に関連付けられた監視システムのバスに着脱可能に結合するように構成され得る。回路コントローラは、産業機械に関連付けられた動作パラメータを識別するように構成され得る。ゲートコントローラは、1つ以上のゲートを介して、監視システム内のバスからの動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットを転送するように構成され得る。1つ以上のゲートは、発信データパケットのノードを介するバスへの転送を阻止するように構成され得る。
【0005】
以下の特徴のうちの1つ以上は、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。
【0006】
一実施形態では、1つ以上のゲートは、一方向性データフロー回路を含み、一方向性データフロー回路は、1つ以上のゲートを介するバスへの発信データパケットの転送を阻止する。別の実施形態では、ゲートコントローラは、監視システム内のバスからノードコントローラに1つ以上のデータパケットを伝送するように、1つ以上のゲートをノード内に構成することができる。ゲートコントローラは、1つ以上のゲートのうちのゲートに制御信号を提供することができる。ゲートは、制御信号に基づいて、監視システム内のバスからの1つ以上のデータパケットのうちのデータパケットを伝送する。更に別の実施形態では、状態監視回路は、監視システム内のバスに着脱可能に結合するように構成され得る。
【0007】
一実施形態では、ゲートコントローラは、バスからビーコンパケットを受信することによって1つ以上のデータパケットを転送するように構成され得る。ビーコンパケットは、監視システムのシステムフレームスケジュールを含むことができる。システムフレームスケジュールは、動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットがバス上でブロードキャストされる第1の複数のタイムスライスを示すことができる。ゲートコントローラは、第1の複数のタイムスライス中に1つ以上のデータパケットをバスから転送するようにノードを構成するように構成され得る。
【0008】
一実施形態では、ゲートコントローラは、バス上でブロードキャストされた複数のデータパケットをノードコントローラに転送するように構成され得る。ノードコントローラは、転送された複数のデータパケットから、1つ以上のデータパケット内に含まされる一意の識別子に基づいて、1つ以上のデータパケットを少なくとも識別することによって、動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットを選択するように構成され得る。
【0009】
一実施形態では、動作パラメータは、状態監視システムからの要求に基づいて識別され得る。別の実施形態では、回路コントローラは、動作パラメータを特徴付けるデータに基づいて、産業機械の動作ステータスを示す状態監視パラメータを決定するように更に構成され得る。
【0010】
一実施形態では、状態監視ユニットは、動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットを記憶するように構成されたメモリを含み得る。別の実施形態では、回路コントローラは、状態監視パラメータ計算の少なくとも一部分を計算するように更に構成され得る。更に別の実施形態では、回路コントローラは、データ収集ソフトウェアと通信するように構成され得る。データ収集ソフトウェアは、サーバ内で動作し、産業機械の動作を監視するように構成された状態監視ソフトウェアを含み得る。一実装形態では、回路コントローラは、状態監視ソフトウェアの少なくとも一部分を実行するように構成され得る。
【0011】
一実施形態では、方法は、産業機械に関連付けられた動作パラメータを識別することを含むことができる。本方法はまた、ノード内の1つ以上のゲートを介して、産業機械に関連付けられた監視システム内のバスからの動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットを転送することを含むことができる。1つ以上のデータパケットは、監視システムの1つ以上の監視回路によってバス上でブロードキャストされ得る。1つ以上のゲートは、発信データパケットのノードを介するバスへの転送を阻止するように構成され得る。本方法は、動作パラメータを特徴付けるデータを状態監視システムに提供することを更に含むことができる。
【0012】
以下の特徴のうちの1つ以上は、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。
【0013】
一実施形態では、1つ以上のゲートは、一方向性データフロー回路を含み得、一方向性データフロー回路は、1つ以上のゲートを介するバスへの発信データパケットの転送を阻止する。別の実施形態では、本方法は、動作パラメータを特徴付けるデータに基づいて、産業機械の動作ステータスを示す状態監視パラメータを決定することを更に含むことができる。
【0014】
一実施形態では、1つ以上のデータパケットを転送することは、バスからビーコンパケットを受信することを含むことができ、ビーコンパケットは、監視システムのシステムフレームスケジュールを含み、システムフレームスケジュールは、動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットがバス上でブロードキャストされる第1の複数のタイムスライスを示す。1つ以上のデータパケットを転送することはまた、第1の複数のタイムスライス中に1つ以上のデータパケットをバスから転送するようにノードを構成することを含むことができる。
【0015】
一実施形態では、1つ以上のデータパケットを転送することは、バス上にブロードキャストされたデータパケットを転送することと、転送されたデータパケットから、転送されたデータパケット内に含まれる一意の識別子に基づいて、1つ以上のデータパケットを少なくとも識別することによって、動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットを選択することと、を含むことができる。
【0016】
一実施形態では、ノードは、ノードコントローラ及びゲートコントローラを含むことができる。ゲートコントローラは、監視システム内のバスからノードコントローラに1つ以上のデータパケットを伝送するようにノード内の1つ以上のゲートを構成することができる。別の実施形態では、ゲートコントローラは、1つ以上のゲートのうちのゲートに制御信号を提供することができる。ゲートは、制御信号に基づいて、監視システム内のバスからの1つ以上のデータパケットのうちのデータパケットを伝送することができる。
【0017】
一実施形態では、状態監視回路は、ノード及び回路コントローラを含むことができる。状態監視回路は、監視システム内のバスに着脱可能に結合され得る。別の実施形態では、動作パラメータは、回路コントローラによって識別され得る。更に別の実施形態では、動作パラメータは、状態監視システムからの要求に基づいて識別され得る。
【0018】
一実施形態では、ポータブル監視システムは、二次バスと、二次バスに着脱可能に結合された第1の監視回路と、を含むことができる。第1の監視回路は、1つ以上のゲートを備えるノードを介する第1のバスから、産業機械の監視システムの第1のビーコンパケットを受信するように構成され得る。第1のビーコンパケットは、複数のデータパケットが監視システムの第1のバス上でブロードキャストされるように構成され得る複数のタイムスライスを示す第1のシステムフレームスケジュールを含むことができる。第1の監視回路はまた、1つ以上の所定の動作パラメータを特徴付けるデータを含む第1の組のデータパケットが第1のバス上でブロードキャストされる複数のタイムスライスのうちの第1の組のタイムスライスを決定するように構成され得る。第1の監視回路は、複数のタイムスライスのうちの第1の組のタイムスライス中に、ノード内の1つ以上のゲートをアクティブ化することによって、第1のバスから第1の監視回路に第1の組のデータパケットを転送するように更に構成され得る。1つ以上のゲートは、第1のバスへの発信データパケットの転送を阻止するように構成されている。
【0019】
以下の特徴のうちの1つ以上は、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。
【0020】
一実施形態では、第1の監視回路は、監視システムの第1基準時間に基づいて、ポータブル監視システムの第2の基準時間を設定するように更に構成され得る。複数のタイムスライスは、第1の基準時間に対して時間的に配置され得る。監視システムの第1の基準時間は、ビーコンパケット内に含まれ得る。別の実施形態では、複数のデータパケットは、第1のバスに通信可能に結合された1つ以上の監視回路によって、第1のバス上でブロードキャストされ得る。
【0021】
一実施形態では、1つ以上の所定の動作パラメータを特徴付けるデータを含む第1の組のデータパケットは、1つ以上の所定の動作パラメータを示す一意の識別子を含むことができる。別の実施形態では、ノード内の1つ以上のゲートをアクティブ化することは、制御信号を1つ以上のゲートに送信することを含むことができる。制御信号は、第1のバス上でブロードキャストされたデータパケットがポータブル監視システムに転送される第1の動作モードに1つ以上のゲートを設定するように構成され得る。
【0022】
一実施形態では、1つ以上のゲートは、一方向性データフロー回路を含むことができ、一方向性データフロー回路は、1つ以上のゲートを介する第1のバスへの発信データパケットの転送を阻止することができる。別の実施形態では、請求項1に記載のポータブル監視システムは、産業機械に結合された1つ以上のセンサによってセンサ測定を特徴付けるデータを受信するように更に構成され得る。センサ測定を特徴付けるデータは、検出された動作パラメータに関連付けられた検出された動作パラメータ値及び時間を含むことができる。更に別の実施形態では、ポータブル監視システムは、受信されたセンサ測定を特徴付けるデータ及び受信された1つ以上の所定の動作パラメータを特徴付けるデータに基づいて、産業機械の動作ステータスを決定するように更に構成され得る。
【0023】
一実施形態では、ポータブル監視システムは、二次バスに着脱可能に結合された入力監視回路を更に含むことができる。入力監視回路は、センサ測定を特徴付けるデータを受信するように構成され得る。ポータブル監視システムはまた、産業機械の動作ステータスを決定するように構成され得る二次バスに着脱可能に結合された処理回路を含むことができる。
【0024】
一実施形態では、方法は、1つ以上のゲートを備えるノードを介する第1のバスから、産業機械の監視システムの第1のビーコンパケットを受信することを含むことができる。第1のビーコンパケットは、複数のデータパケットが監視システムの第1のバス上でブロードキャストされるように構成され得る複数のタイムスライスを示す第1のシステムフレームスケジュールを含むことができる。本方法はまた、1つ以上の所定の動作パラメータを特徴付けるデータを含む第1の組のデータパケットが第1のバス上でブロードキャストされる複数のタイムスライスのうちの第1の組のタイムスライスを決定することを含むことができる。本方法は、複数のタイムスライスのうちの第1の組のタイムスライス中に、ノード内の1つ以上のゲートをアクティブ化することによって第1のバスからポータブル監視システムの監視回路に第1の組のデータパケットを転送することを更に含むことができる。1つ以上のゲートは、第1のバスへの発信データパケットの転送を阻止するように構成され得る。
【0025】
以下の特徴のうちの1つ以上は、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。
【0026】
一実施形態では、本方法は、監視システムの第1の基準時間に基づいて、ポータブル監視システムの第2の基準時間を設定することを更に含むことができる。複数のタイムスライスは、第1の基準時間に対して時間的に配置され得る。監視システムの第1の基準時間は、ビーコンパケット内に含まれ得る。別の実施形態では、複数のデータパケットは、第1のバスに通信可能に結合された1つ以上の監視回路によって、第1のバス上でブロードキャストされ得る。更に別の実施形態では、1つ以上の所定の動作パラメータを特徴付けるデータを含む第1の組のデータパケットは、1つ以上の所定の動作パラメータを示す一意の識別子を含む。
【0027】
一実施形態では、ノード内の1つ以上のゲートをアクティブ化することは、制御信号を1つ以上のゲートに送信することを含み得る。制御信号は、第1のバス上にブロードキャストされたデータパケットがポータブル監視システムに転送される第1の動作モードに1つ以上のゲートを設定するように構成され得る。別の実施形態では、1つ以上のゲートは、一方向データフロー回路を含むことができる。一方向性データフロー回路は、1つ以上のゲートを介する第1のバスへの発信データパケットの転送を阻止する。更に別の実施形態では、本方法は、産業機械に結合された1つ以上のセンサによってセンサ測定を特徴付けるデータを受信することを更に含むことができる。センサ測定を特徴付けるデータは、検出された動作パラメータに関連付けられた検出された動作パラメータ値及び時間を含むことができる。
【0028】
一実施形態では、本方法は、受信されたセンサ測定を特徴付けるデータ及び受信された1つ以上の所定の動作パラメータを特徴付けるデータに基づいて、産業機械の動作ステータスを決定することを更に含むことができる。別の実施形態では、受信すること、決定すること、及び転送することは、ポータブル監視システム内の監視回路によって実行され得る。
【0029】
開示される主題のこれら及び他の能力は、以下の図面、発明を実施するための形態、及び特許請求の範囲の閲覧後により完全に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
これら及び他の特徴は、添付図面と併せて以下の詳細な記載からより容易に理解されよう。
【0031】
【
図1A】既存の監視システムを含む動作環境の1つの例示的実施形態を示す図である。
【0032】
【
図1B】
図1Aの監視システムのバックプレーンの1つの例示的実施形態を示す図である。
【0033】
【
図2A】機械の動作パラメータを監視するように構成されたフレキシブル監視システムを含む動作環境の1つの例示的実施形態を示す図である。
【0034】
【
図2B】
図2Aのフレキシブル監視システムと共に使用するために構成された回路の例示的実施形態を示す図である。
【0035】
【
図3】
図2Aのフレキシブル監視システムのバックプレーンの1つの例示的実施形態を示す図である。
【0036】
【0037】
【
図5】産業機械の動作を監視することができる例示的な監視システムの図である。
【0038】
【0039】
【
図7】監視システムから状態監視システムにデータパケットを転送する例示的な方法を示すプロセスフロー図である。
【0040】
【
図8】監視システムと、状態監視回路を介するポータブル監視システムとの間の例示的な一方向性結合の概略図である。
【0041】
【
図9】ポータブル監視システムによって産業機械を監視する例示的な方法を示すプロセスフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
産業機械は、複数の動作段階及び複数の動作パラメータと複合することができる。監視システムは、複雑な産業機械の動作を監視し、機械が所望に応じて動作していることを保証するために必要な措置をとることができる。例えば、監視システムは、機械の動作段階及び/又は動作パラメータを検出することができる(例えば、機械に結合された複数のセンサを介して)。監視システムは、監視システムが機械の動作状態をユーザに通知することができる状態監視を提供することができる。追加的に又は代替的に、監視システムは、機械の検出された動作パラメータが閾値を超えたとき、監視システムが機械を停止することができる保護監視を提供することができる。
【0043】
状態監視能力を有する監視システムは、大きい処理電力及び/又は大型メモリを有する高価なインフラストラクチャ(例えば、サーバ)を必要とする場合がある。いくつかの監視システム(例えば、遠隔に位置する監視システム、少数の産業機械を有する施設の監視システムなど)用の高価かつ/又は嵩高なインフラストラクチャを確立することは実行可能ではない場合がある。これは、複数の監視システム用の状態監視を実行することができる遠隔サーバに状態監視システム(例えば、状態監視ソフトウェア)をインストールすることによって回避することができる。しかしながら、監視システムと通信することができる遠隔状態監視システムを有することにより、監視システムは、ハッキング及び/又はマルウェアの影響を受けにくくなり得る。本出願は、監視システムと状態監視システムとの間の連絡部(例えば、遠隔に配備された)として作用することができる状態監視回路を提供する。状態監視回路は、監視システムから状態監視システムにデータ(例えば、センサデータ)を転送するが、監視システムへのデータの転送を阻止するように設計され得る。一実施形態では、データの転送は、監視システムから状態監視システムへの一方向になり得るが、状態監視システムから監視システムへの他の方向にはならない。これにより、権限のないユーザが、監視システムの動作を変更/破損させることを阻止することができる。
【0044】
監視システムは、機械に状態監視及び/又は保護監視を提供するために、機械の1つ以上の動作パラメータを必要とする場合がある。これらの動作パラメータは、動作パラメータを検出し、これらのパラメータを監視システムに提供することができる1つ以上の機械センサを介して得ることができる。しかしながら、機械を監視している間、監視システムに利用可能ではない場合がある機械の追加の動作パラメータが必要であると決定される場合がある。例えば、機械センサは、追加の動作パラメータを検出することができない場合がある。更に、機械は遠隔に位置することができ、機械は、監視システムを再構成して、追加の動作パラメータを検出することが煩雑になり得る。これは、追加の動作パラメータを検出することができ、状態/保護監視を可能にすることができる、機械の近傍に存在するポータブル監視システムを使用することによって回避することができる。しかしながら、場合によっては、監視システムと通信することができるポータブル監視システムを有することにより、監視システムは、ハッキング及び/又はマルウェアの影響を受けにくくなり得る。本出願は、監視システムと状態監視システムとの間の連絡部(例えば、遠隔に配備された)として作用することができる状態監視回路を提供する。状態監視回路は、監視システムから状態監視システムにデータを転送するが、監視システムへのデータの転送を阻止するように設計され得る。一実施形態では、データの転送は、監視システムから状態監視システムへの一方向になり得るが、状態監視システムから監視システムへの他の方向にはならない。これにより、権限のないユーザが、監視システムの動作を変更/破損させることを阻止することができる。
【0045】
産業機械を監視するためのシステム及び対応する方法の実施形態について、本明細書で述べる。しかしながら、本開示の実施形態は、制限なしに他の機械を監視するために採用することができる。
【0046】
既存の監視システムを含む動作環境100を、
図1に示す。動作環境100は、ターゲット102と、少なくとも1つのセンサ104及びセンサ104と通信する監視システム106と、内部ネットワーク110aと、外部ネットワーク110bと、を含むことができる。
【0047】
ターゲット102は、任意の機械の任意の構成要素とすることができる。ターゲット102の例としては、とりわけ、ギア、ベアリング、及びシャフトを挙げることができる。機械の例としては、ターボ機械、タービン(例えば、ハイドロ、風力)、発生器、及び往復圧縮機が挙げられる。
【0048】
センサ104は、ターゲット102の動作パラメータを感知して、測定した動作パラメータを表す少なくとも1つのセンサ信号104sを生成し、センサ信号104sを監視システム106に(例えば、フィールド配線を介して)伝送するように構成され得る。一例として、センサ104は、プローブ、トランスデューサ、及び信号調整回路(図示せず)を含むことができる。プローブは、動作パラメータの測定のためにターゲット102と相互作用することができる。トランスデューサは、動作パラメータの測定値を電気信号(例えば、電圧)に変換することができる。信号調整回路は、電気信号を調整及び/又は増幅して、センサ信号104s(例えば、最小と最大との間の範囲の電圧)を生成することができる。したがって、一態様では、センサ信号104sは、センサトランスデューサによって行われる直接又は生の測定を含むことができる。センサ信号104sは、アナログ信号又はデジタル信号であり得る。
【0049】
別の態様では、センサ信号104sはまた、動作パラメータの直接測定に加えて、拡張データセットを含むことができる。拡張データセットは、測定される動作パラメータの種類に依存する様々な測定変数を含むことができる。一例として、ターゲット102は、シャフトなどの回転構成要素であり得、径方向振動は、近接センサの形態のセンサ104によって測定された変数であり得る。これらの状況下で、拡張データセットは、ギャップ電圧、1xフィルタリング振幅、2xフィルタリング振幅、1xフィルタリング位相、2xフィルタリング位相、1xではない(Not 1x)振幅、及び最大シャフト変位(Smax)のうちの1つ以上を含むことができる。ギャップ電圧は、プローブによる電圧出力であり、ターゲット102とプローブの先端との間の物理的距離を表す。1x振幅は、シャフト回転と同じ周波数を有する振動の振幅であり、一方、2x振幅は、シャフト回転の2倍の周波数を有する振動の振幅である。例えば、毎分1480回転の回転速度は、毎秒
【数1】
サイクル(Hz)の周波数に対応する。位相は、基準位置に対して所定の測定位置で測定された振動間の時間遅延である。したがって、1x位相は、シャフト回転と同じ周波数を有する振動の位相を指す一方、2x位相は、シャフト回転の2倍の周波数を有する振動の位相を指す。1xではない振幅は、1x振幅を除く全ての振幅を指す。他の実施形態では、拡張データセットは、トランスデューサなどのセンサ104の1つ以上の構成要素に関するメタデータを含むことができる。メタデータの例としては、シリアル番号、改訂番号、動作温度、及び健康段階のうちの1つ以上を含むことができる。
【0050】
センサ104の数及び種類は、測定されることが意図される動作パラメータ(複数可)によって決めることができる。一態様では、センサ104は、振動、位置、速度、動きの方向、及び偏心の測定用の1つ以上の近接プローブの形態をとることができる。別の態様では、センサ104は、地震振動及び加速度の測定用の1つ以上の加速度計の形態をとることができる。更なる態様では、センサ104は、温度及び圧力の測定用の1つ以上の温度プローブ又は圧力プローブの形態をとることができる。センサの種類及び上記に列挙された対応する動作パラメータは網羅的ではなく、センサ104の実施形態は、対象となる動作パラメータの測定に好適な任意のセンサ又はセンサの組み合わせを含むことができると理解されたい。
【0051】
使用中、監視システム106は、受信センサ信号104s及び出力監視信号106s、108sを処理するように構成され得る。一例として、監視システム106は、動作パラメータ測定を特徴付ける値を決定するように構成され得る。監視システム106はまた、この決定値、及び/又は拡張データセットの任意の測定変数を、リアルタイムで1つ以上の対応する所定の警報状態と比較し、警告ステータス(例えば、OK、OKではない、警告、危険など)を決定することができる。例えば、ターゲット102が回転軸であり、測定された動作パラメータがシャフトの径方向振動であるとき、センサ信号104sは、時間の関数としてのシャフトの変位の測定値を含むことができる。センサ信号104sから、監視システム106は、ピーク間変位から振動振幅の値を決定することができる。
【0052】
監視システム106はまた、監視信号106s、108sを内部ネットワーク110a及び/又は外部ネットワーク110bに出力するように構成され得る。出力監視信号106s、108sは、拡張データセットの測定変数、決定値、及び決定ステータスのうちの1つ以上を含むことができる。警告及び危険などの警報ステータスは、監視システム106上の物理的リレーを介して、又は監視信号106s、108sによる外部システム110に報知され得る。別の態様では、監視システム106は、後の処理のために、センサ信号104sを追加的又は代替的に記憶することができる。
【0053】
内部ネットワーク110aは、機械制御システム112と通信するプラントネットワークであり得る。機械制御システム112は、ターゲット102の1つ以上の動作パラメータを制御するように動作可能な機械にコマンドを提供するように構成され得る。内部ネットワーク110aはまた、構成ソフトウェア(図示せず)を実行するコンピューティングデバイス、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)114、及び/又は顧客ヒストリアン(customer historian)116などの他のシステムと通信することができる。構成ソフトウェアは、所定の警報状態などの構成情報を監視システム106に提供するために使用され得る。HMI114は、ユーザインターフェースデバイス(例えば、ディスプレイ)と通信する1つ以上のコンピューティングデバイスであり得、機械のオペレータが、測定された動作パラメータを閲覧し、及び/又は機械制御システム112に命令を提供することを可能にする。
【0054】
そのように構成されると、監視システム106は、ターゲット102を含む機械の保護を容易にすることができる。一例として、警告ステータスの報知に応答して、機械制御システム112を利用して、ターゲット102の動作を制御し(例えば、プログラムされた論理に従って自動的に、又はHMI114を手動で使用して)、測定された動作パラメータを変化させ、警告ステータスから移行させることができる。極端な状況下では、機械制御システム112を採用して、損傷からターゲット102を及び/又は傷害から作業員を保護するために、機械の動作を停止することができる。ヒストリアン116は、監視信号106s内に含まれたデータのいずれかを記憶することができる。
【0055】
外部ネットワーク110bは、診断システム120と通信するビジネスネットワークであり得る。診断システム120は、監視システム106から受信した監視信号108s内に含まれたデータのいずれかを分析して、ターゲット102の不適切な動作を診断し、及び/又はターゲット102の不適切な動作が生じる前にそれを予測することができる。したがって、監視信号108sを外部ネットワーク110bに提供することによって、監視システム106は、ターゲット102の状態監視を容易にすることができる。
【0056】
監視システム106を、
図1Bでより詳細に示す。示すように、監視システム106は、それに結合された異なる構成要素間の通信を可能にするように構成され得るバックプレーン150を含む。構成要素は、測定処理回路152a、リレー出力回路154a、測定出力回路156a、構成及び診断回路160a、並びに対応するインターフェース回路152b、154b、156b、160bを含むことができる。インターフェース回路152b、154b、156b、160bは、それらのそれぞれの回路152a、154a、156a、160aと通信する、及びそれらから通信するためのハードウェアインターフェースを提供することができる。個々の回路152a、154a、156a、160aは、バックプレーン150にわたって延在する受動的トレースから形成されたバス上で行われるプロトコルを使用して、バックプレーン150上の選択された情報を通信することができる。
【0057】
一態様では、測定処理回路152aは、インターフェース回路152bによって受信されたセンサ信号104sが測定処理回路152aに直接伝送されるように、インターフェース回路152bに結合され得る。すなわち、センサ信号104sは、バックプレーン150に伝送されない。センサ信号104sは、出力ポート162通してオペレータによってアクセスされ得る。複数の測定処理回路152a及びインターフェース回路152bは、センサ信号104sを受信するために1対1で存在することができる。上述のように、測定処理回路152aは、受信されたセンサ信号104s内に含まれた動作パラメータ測定についての1つ以上の値を決定するように構成され得る。測定処理回路152aはまた、決定値、及び/又は拡張データの測定変数を、リアルタイムで所定の警報状態と比較し、ターゲット102についてのステータスを決定することができる。測定処理回路152aは、拡張データ、決定値、及び決定ステータスの測定変数を表す信号をバックプレーン150に更に出力することができる。
【0058】
測定処理回路152aはまた、機械制御システム112に出力するためのプロセス変数(例えば、決定値、拡張データセットの測定変数、報知された警報など)をフォーマットすることができる。一例として、フォーマットは、約4mA~約20mA(4~20とも称される)の範囲の電流であり得、対応するスケールと比較して、決定値及び/又は測定変数に比例する。機械制御システム112は、ターゲット102のプロセス制御用のプロセス変数を利用することができる。
【0059】
測定処理回路152aによって決定されたステータスは、リレー処理回路154aによってバックプレーン150から取得され得る。リレー処理回路154aは、受信された警告ステータスに基づいて作動して、アラームを報知するようにプログラムされたリレーを含むことができる。一例では、リレーは、単一のステータスに基づいて作動することができる。別の例では、リレーは、2つ以上のステータスを組み合わせるブール式(例えば、AND又は投票)に基づいて作動することができる。リレー処理回路154aはまた、ターゲット102のプロセス制御のために、報知された警報を表す信号を機械制御システム112に直接出力することができる。一例として、機械制御システム112は、警報報知を受信すると、ターゲット102の動作を停止することができる。報知された警報はまた、標示を提供するために、及び/又は機械制御システム112、HMI114、又はヒストリアン116のデジタル入力へと駆動するために使用され得る。
【0060】
測定出力回路156aは、内部ネットワーク110aに伝送するために、決定値、拡張データの測定変数、決定ステータス、及び報知された警報などのデータをバックプレーン150から回収することができる。受信すると、回収されたデータは、ヒストリアン116によって記憶される、及び/又はHMI114を使用してオペレータによって閲覧され得る。
【0061】
構成及び診断回路160aは、内部ネットワーク110aから第1の構成コマンドを受信し、回路152a、154a、156a、160aによって使用されるために、第1の構成コマンドをバックプレーン150に伝送することができる。第1の構成コマンドは、ステータスを決定する際に測定処理回路152aによって使用されるために、1つ以上の設定点を提供することができる。第1の構成コマンドはまた、論理命令を提供し、警報報知用のリレー出力回路154aによって使用されるステータスを識別することができる。第1の構成コマンドは、決定値、拡張データの測定変数、決定ステータス、及び/又は報知された警報を更に識別して、測定出力回路156aによってバックプレーン150から回収され、内部ネットワーク110aに伝送され得る。
【0062】
構成及び診断回路160aはまた、内部ネットワーク110aから第2の構成コマンドを受信することができる。第2の構成コマンドは、決定値、拡張データの測定変数、決定ステータス、及び報知された警報などのデータを識別して、バックプレーン150から回収され、診断システム120によって使用されるために、外部ネットワーク110bに伝送され得る。
【0063】
ターゲット102の保護監視及び状態監視を容易にすることができるが、場合によっては、監視システム106などの監視システムのアーキテクチャは、柔軟性を欠いている場合がある。一態様では、内部ネットワーク110a及び外部ネットワーク110bの両方と通信する構成及び診断回路160aの位置付けは、第2の構成コマンドを更新するときに遅延を引き起こし得る。機械の問題を診断するとき、診断システム120によって受信されたデータを変更することが望ましい場合がある。しかしながら、内部ネットワーク110aと通信する構成要素への又はそれらからの伝送は、機械制御システム112を権限のないアクセスから保護するために厳密に調節することができる。この調節は、構成及び診断回路160aが状態監視のために外部ネットワーク110bにデータを伝送することを許容するが、外部ネットワーク110bから構成及び診断回路160aへの第2のコマンドへの変化の伝送を禁止することを含み得る。代わりに、機械制御システム112の権限を持つオペレータは、第2の構成コマンドへの任意の変更を承認し、更新された第2の調整コマンドを内部ネットワーク110aから構成及び診断回路160aに伝送する必要があり得る。
【0064】
別の態様では、センサ信号104sを受信するインターフェース回路152bを測定処理回路152aに直接結合することにより、センサ信号104sのアクセスを測定処理回路152aのみに制限することができる。その結果、監視システム106の他の回路154a、156a、160a、並びに診断システム120は、センサ信号104sによって伝送された生の動作パラメータ測定値を利用することができない。更に、別のセンサから追加のセンサ信号を受信するために、監視システムに第2の測定処理回路(図示せず)を追加した場合、各測定処理回路は、第2の測定処理回路が受信した動作パラメータ測定値を利用することはできるが、他の回路が受信した動作パラメータは利用することができない。
【0065】
更なる態様では、測定処理回路152aによって機械制御システム112に出力されたプロセス変数は、制限され得る。一般に、測定処理回路152aによって受信された各センサ信号104sについては、様々な可能なプロセス変数(例えば、決定値及び/又は拡張データセットの測定変数)があり得る。径方向振動を測定するセンサ信号104sから測定処理回路152aによって決定された8つの可能なプロセス変数(振動振幅、ギャップ電圧、1xフィルタリング振幅、2xフィルタリング振幅、1xフィルタリング位相、2xフィルタリング位相、1xではない振幅、及びSmaxがあり得る。しかしながら、測定処理回路152aは、それがセンサ信号104sを受信する各センサ104についての単一の処理変数を出力する能力を保有し得る。
【0066】
これらの制限のうちの1つ以上は、本開示のフレキシブル監視システムの実施形態によって解決することができる。
図2Aは、フレキシブル監視システム202を含む動作環境200の例示的実施形態を示す。動作環境200は、監視システム106がフレキシブル監視システム202と置き換えられていることを除いて、動作環境100と同様であり得る。フレキシブル監視システム202は、バックプレーン206及び1つ以上の回路210を含む基部204を含むことができる。バックプレーン206は、2つ以上の回路210と通信可能に結合し、そこに結合された少なくとも1つの回路210からデータを受信するように構成することができる。本明細書で述べるように、バックプレーン206に伝送されたデータは、監視データと称され得る。一態様では、監視データは、ターゲット102の測定された動作パラメータ及び拡張データセットの測定変数など、センサ信号104s内に含まれた情報を含むことができる。監視データはまた、ターゲット102の測定された動作パラメータ及び/又は拡張データセットの測定変数に基づいて決定される任意の値、ステータス、及び/又は報知された警報を含むことができる。バックプレーン206に結合された回路210は、監視データをバックプレーン206から回収することができる。ある種の実施形態では、バックプレーン206は受動的であり得る。受動的バックプレーンは、コンピューティング機能を実行する論理回路を実質的に含まないか、又は含まない場合がある。所望の調停論理(arbitration logic)は、受動的バックプレーンに差し込まれるか、又は他の方法で通信可能に結合されるドーターカード(例えば、回路210のうちの1つ以上)上に位置付けられ得る。
【0067】
監視システム106の回路152a、154a、156a、160aとは対照的に、回路210は、フレキシブル監視システム202の異なる所定の機能を実行するようにプログラム可能な共通アーキテクチャで設計することができる。回路210のうちの1つ以上によって受信されたセンサ信号104sは、バックプレーン206に伝送することができ、センサ信号104sによって表された監視データは、任意の回路210によってアクセスされ得る。更に、フレキシブル監視システム202は、各基部204の個々のバックプレーン206(例えば、論理的バックプレーン)からの共通バックプレーン206’を形成するように、複数の基部を通信可能に結合することができる。したがって、回路210は、それらが物理的に結合されるバックプレーン206からのみではなく、共通バックプレーン206’を形成する任意のバックプレーン206からの監視データを回収することができる。
【0068】
ある種の実施形態では、フレキシブル監視システム202の回路210は、監視システム106の回路152a、154a、156a、160aの回路と同様の機能性を少なくとも提供するように構成され得る。回路210の例示的実施形態を
図2A~3に示し、以下に詳細に述べる。例として、回路210は、入力回路210i、処理回路210p、出力回路210o、及びインフラストラクチャ回路210nを含むことができる。しかしながら、回路210は、他の機能を実行するようにプログラムされ得ると理解されたい。回路210の更なる考察はまた、その全体が参照により組み込まれる「Gated Asynchronous Multipoint Network Interface Monitoring System」と題された米国特許出願第15/947,716号にも見出すことができる。したがって、フレキシブル監視システム202は、センサ信号104sを受信し、監視信号206s、208sを内部ネットワーク110a及び外部ネットワーク110bにそれぞれ出力するように構成され得る。以下に詳細に述べるように、フレキシブル監視システム202の実施形態は、機械制御システム112のセキュリティを損なうことなく、内部ネットワーク110a及び外部ネットワーク110bからコマンド信号209s、211sをそれぞれ受信することができる。その結果、フレキシブル監視システム202は、改善された柔軟性及び機能性を提供しながら、監視システム106の既存の配備のために好適な代替品であり得る。
【0069】
このアーキテクチャにより、回路210は、1つ以上のバックプレーン206上で様々に組み合わされて、フレキシブル監視システム202の異なる実装形態を形成することができる。フレキシブル監視システム202の所与の実装形態に含まれる基部204、入力回路210i、処理回路210p、出力回路210o、及びインフラストラクチャ回路210nの数はまた、互いに独立して変更することができる。いくつかの実装形態では、フレキシブル監視システム202は、信号入力、信号出力、保護監視、状態監視、及びこれらの組み合わせを提供するように構成された回路210を含む単一の基部204の形態であり得る。他の実装形態では、フレキシブル監視システム202は、少なくとも2つの基部204の形態であり得、信号入力、信号出力、保護監視、及び状態監視の任意の組み合わせを実行するように構成された回路210は、少なくとも2つの基部204間に分配され得る。このようにして、フレキシブル監視システム202の入力、処理、及び出力能力、並びにフレキシブル監視システム202の異なる回路210の物理的位置は、特定のアプリケーションに合わせて調整され得る。
【0070】
更に、フレキシブル監視システム202の実装形態は、意図された監視アプリケーションが変化する事象では、所与の基部204に結合された回路210を修正するために、最初に配備された後に修正され得る。それらの共通アーキテクチャを考慮すると、回路210は、新しい回路210に結合するための能力を有する基部204に容易に追加することができる。あるいは、1つ以上の新しい基部204は、既存の基部204に通信可能に結合され得、1つ以上の新しい回路210を新しい基部(複数可)204のそれぞれのバックプレーン(複数可)206に結合することを可能にし、フレキシブル監視システム202の監視能力を高めることができる。場合によっては、フレキシブル監視システム202の1つの基部204から取り外された回路210は、有益であり得るフレキシブル監視システム202の同じ又は異なる実装形態の別の基部204に予備としての備蓄で保管されるか、又は再配備され得る。
【0071】
ある種の実施形態では、入力回路210iは、センサ信号104sを受信し、センサ信号104s上で信号調整を実行し、調整されたセンサ信号104sをバックプレーン206に出力するように構成され得る。
図1A~1Bの監視システム106とは対照的に、入力回路210iは、処理回路210pから切り離すことができ、フレキシブル監視システム202の入力回路210iの数を処理回路210pの数とは独立して変更することができる。
【0072】
センサ信号104sは、様々な異なる種類のセンサ104から受信され得る。センサの種類の例としては、振動センサ、温度センサ(例えば、抵抗温度検出器又はRTD)、位置センサ、及び圧力センサを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0073】
フレキシブル監視システム202の実施形態は、1つ以上の入力回路210iを含み得る。
図2Aに示すように、フレキシブル監視システム202は、2つの入力回路210iを含む。入力回路210iの各々は、対応するセンサ信号104sを受信するために、それぞれのセンサ104と通信することができる。一例として、1つのセンサ信号104sは、第1の機械構成要素の第1の動作パラメータ(例えば、第1のセンサによって取得された)の測定値を含む第1の監視データを表すことができる。他のセンサ信号104sは、第2の機械構成要素の第2の動作パラメータ(例えば、第2のセンサによって取得された、第1のセンサとは異なる)の測定値を含む第2の監視データを表すことができる。ある種の実施形態では、第1及び第2の機械構成要素は、同じであり得る(例えば、ターゲット102)。他の実施形態では、第1及び第2の機械構成要素は、異なり得る(例えば、ターゲット102及び異なるターゲット[図示せず])。同様に、いくつかの実施形態では、第1及び第2の動作パラメータは、同じ動作パラメータであり得る。一態様では、この構成は、センサ104のうちの1つが故障した場合に冗長性を提供することができる。別の態様では、この構成は、所望の測定値(例えば、シャフト回転速度)が時間(位相)に連動された2つのセンサ測定値から導出され得る。追加の実施形態では、第1及び第2の動作パラメータは異なり得る。2つの入力回路210iについて、示し、述べているが、監視システムの他の実施形態は、より多い又はより少ない入力回路を含むことができる。
【0074】
異なる種類のセンサ104は、異なるフォーマット内でセンサ信号104sを生成することができ、入力回路210iは、調整されたセンサ信号をバックプレーン206に伝送する前に、異なるセンサ信号104sに適した信号調整を実行するようにプログラムされ得る。一例として、位置センサから受信したセンサ信号104sは、位置入力回路250によって受信され得る。振動センサから受信されたセンサ信号104sは、振動入力回路252によって受信され得る。温度センサから受信されたセンサ信号104sは、温度入力回路254によって受信され得る。圧力センサから受信されたセンサ信号104sは、圧力入力回路256によって受信され得る。
【0075】
他の実施形態では、入力回路210iは、ディスクリート接触回路260の形態であり得る。接点回路260は、外部スイッチ又はリレーによって閉鎖することができる一対の接点を含むことができる。一対の接点は、機械制御システム112によって、又はスイッチを閉鎖する機械制御システム112のオペレータによって閉鎖され得る。ディスクリート接点回路260は、フレキシブル監視システム202の挙動を変化させるために使用することができる。挙動変化の例としては、機械動作の異なるモード、フレキシブル監視システム202に警報決定を阻害すること、警報段階をリセットすることを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0076】
監視システム106は、ディスクリート接点を含むことができるが、特異性を欠く場合がある。一例として、測定システム106内のディスクリート接点を閉鎖することによってもたらされる変化は、測定システム106によって生成された全ての警報上にもたらされ得る。対照的に、フレキシブル監視システム202のディスクリート接触回路260は、保護処理回路264から分離することができるため、ディスクリート接点回路260は、選択された警報決定のみをもたらす及び/又は警報段階をリセットするか、又は全ての警報をもたらすように構成され得る。
【0077】
更なる実施形態では、入力回路210iは、デジタルデータストリーム入力回路262の形態であり得る。一例として、デジタルデータストリーム入力回路262は、アナログデータストリーム(例えば、センサ104から)に反して、デジタルデータストリームを、センサ104、機械制御システム112、及び/又は信頼できる第三者システムから受信するように構成され得る。
【0078】
処理回路210pは、バックプレーン206から任意のデータを回収し、回収された動作パラメータを解析し、そのような分析の結果を出力するように構成され得る。ある種の実施形態では、処理回路210pは、保護機能を実行するように構成することができ、本明細書では保護処理回路264と称され得る。他の実施形態では、処理回路210pは、選択されたデータをバックプレーン206から回収し、診断及び/又は予測機能(例えば、状態監視)を実行するために、回収された情報を診断システム120に伝送するように構成することができ、本明細書では状態処理回路266と称され得る。
【0079】
フレキシブル監視システム202の所与の実装形態に含まれる処理回路210p及び入力回路210iの数は、互いに独立して変更することができる。ある種の実施形態では、処理回路210pは、保護監視及び/又は状態監視用に利用可能なコンピューティング資源の量に合わせて調整するために、バックプレーン206に追加するか、又はバックプレーンから取り外すことができる。他の実施形態では、所与の処理回路210pは、より大きい又はより小さいコンピューティング電力を有する別の処理回路210pによって置き換えられ得る。
【0080】
これらのシナリオのいずれも、ある種の状況下で有益であり、所与のアプリケーションに合わせて調整される及び/又は必要に応じて修正され得る、フレキシブル監視システム202に計算的な柔軟性を提供することができる。1つの例では、比較的低い重要性を有する機械は、より高いコスト圧力及びより低い処理要件を有することができる。この状況では、フレキシブル監視システム202の実装形態は、コストに合わせて調整された処理資源を有する処理回路210pを含むことができる。別の例では、特定の監視アプリケーションは、高い処理要件(例えば、測定されたパラメータを特徴付ける値を決定するため、監視データを出力するためなど)を必要とする場合がある。この状況では、フレキシブル監視システム202の実装形態は、処理資源に合わせて調整された処理資源を有する処理回路210pを含むことができる。したがって、フレキシブル監視システム202のアーキテクチャは、意図される監視アプリケーションの優先度に依存して、異なる使用事例の適合を可能にすることができる。
【0081】
保護処理回路264及び状態処理回路266について、異なる機能性を参照して以下に述べる。しかしながら、保護処理回路264は、状態処理回路266の任意の機能を実行するようにプログラムされ得る。状態処理回路266は、データをバックプレーン206に伝送し、ローカルストレージを提供することを除いて、保護処理回路264の機能を実行するようにプログラムされ得る。状態処理回路266がデータをバックプレーン206に伝送することを阻害する能力は、権限のない侵入を阻害し、内部ネットワーク110a及び機械制御システム112の保護を容易にすることができる。
【0082】
保護処理回路264は、保護コマンドの受信に応答して、選択された監視データをバックプレーン206から回収するように構成され得る。一例として、1つ以上の保護コマンドは、内部ネットワーク110aから受信された保護コマンド信号209sの形態で保護処理回路264に伝送され得る(例えば、機械制御システム112のオペレータから)。選択された監視データは、バックプレーン206に伝送された監視データの少なくとも一部分を含むことができる。バックプレーンに伝送された監視データは、入力回路210i又は別の保護処理回路264から受信され得る。保護処理回路264はまた、選択された監視データを特徴付ける値を決定し、決定された値を追加の監視データとしてバックプレーン206に伝送するように構成され得る。
【0083】
保護処理回路264は、1つ以上の所定の設定点で、決定値、バックプレーン206から回収された別の決定値(例えば、別の保護処理回路264から)、及びこれらの組み合わせの比較に基づいて、選択された監視データについてのステータスを決定するように構成され得る。所定の設定点は、それぞれの警報状態(例えば、警告状態、危険状態など)に対応することができる。決定値が径方向振動の振幅である上記の例に続いて、1つ以上の設定点は、警告(Alert)設定点、警告設定点よりも大きい危険(Danger)設定点、及びこれらの組み合わせを含むことができる。ある種の実施形態では、単一の設定点が採用され得る。警報及び危険設定点の使用を想定すると、径方向振動振幅値が警告設定点未満である場合、径方向振動振幅のステータスは、「OK」と決定され得る。径方向振動振幅値が警報設定点以上である場合、径方向振動振幅のステータスは、「警告」と決定され得る。径方向振動振幅値が危険設定点よりも大きい場合、動作パラメータのステータスは、「危険」として決定され得る。このようにして、選択された監視データのステータスが決定された後、保護処理回路264は、決定されたステータスをバックプレーン206に伝送することができる。状態処理回路266は、選択された監視データをバックプレーン206から回収し、診断システム120によって使用されるために、回収された監視データを外部ネットワーク110bに提供するように構成され得る。ある種の実施形態では、選択された監視データは、調整コマンドの受信に応答して、状態処理回路266によって回収され得る。一例として、1つ以上の調整コマンドは、調整コマンド信号211sの形態で状態処理回路266に伝送することができ、外部ネットワーク110bから受信され得る。(例えば、診断システム120のオペレータから)。次に、診断システム120は、回収された監視データを利用して、ステータス及び/又は警報状態の原因を決定することができる。代替的に又は追加的に、診断システム120はまた、回収された監視データを採用して、ステータス及び/又は警報状態が現れる前にそれらの発生を予測することができる。更なる実施形態では、診断システム120は、回収された監視データを後続の分析のために記憶することができる。更なる実施形態では、診断システム120は、回収された監視データを分析のために別のコンピューティングデバイスに伝送することができる。
【0084】
更なる実施形態では、状態処理回路266は、所定の状態の検出に基づいて、選択された監視データをバックプレーン206から回収することができる。一例として、状態処理回路266は、保護処理回路264によって生成されたステータスを閲覧して、所定のステータスに一致するステータスを識別することができる。識別されたステータスはまた、ステータスが決定された時間を特徴付けるステータス時間を含むことができる。一致を識別すると、状態処理回路266は、ステータス時間の前及び/又は後の持続時間についての所定のステータスに対応する動作パラメータ測定値を含む選択された監視データを回収することができる。このようにして、診断システム120は、ステータスの原因を決定することに関連する動作パラメータ情報と共に提供され得る。所定のステータス及び選択された監視データは、1つ以上の調整コマンド内に含まれ得る。
【0085】
フレキシブル監視システム202内に存在する状態処理回路266の数は、入力回路210iの数とは独立して変更することができる。ある種の実施形態では、状態処理回路266を追加して、監視データを出力するためにフレキシブル監視システム202の能力を高めることができる。一例として、2つ以上の状態処理回路266がフレキシブル監視システム202内に存在するとき、各々が、異なる測定された動作パラメータの出力を遂行することができる。別の例では、2つ以上の状態処理回路266は、冗長性を提供するために、同じ測定された動作パラメータを出力することができる。各々は、ある種の状況下で有益であり、フレキシブル監視システム202に計算的な柔軟性を提供することができる。更なる例では、状態処理回路266を追加して、標準的な動作を妨害することなく、カスタム分析を実施することができる(例えば、新しい分析をベータテストするとき)。
【0086】
出力回路210oは、出力コマンド(例えば、内部ネットワーク110aから受信した1つ以上の保護コマンド信号209s内に含まれた)の受信に応答して、バックプレーン206上に含まれた任意の監視データを得るように構成され得る。出力回路210oは、監視信号206sの形態で、回収された監視データを内部ネットワーク110aに更に出力することができる。出力回路210oによって回収されたデータを監視データの例としては、動作パラメータ測定値、決定値、拡張データセットの変数、ステータス、及び警報を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0087】
一態様では、出力回路210oは、比例出力回路270の形態であり得る。比例出力回路270は、プロセス制御信号300sの形態で監視信号206sを出力するように構成され得る。プロセス制御信号300sは、所定のスケールと比較して、拡張データセットの直接測定値又は変数などのプロセス変数に比例し得る。一例として、電流出力は、4~20mA出力であり得る。プロセス制御信号300sは、ターゲット102の動作パラメータの制御を容易にするために、直接又は内部ネットワーク110aを介して機械制御システム112に提供され得る。プロセス制御信号300内に含まれるプロセス変数は、保護コマンド信号209sによって指定され得る。
【0088】
更なる実施形態では、出力回路210oは、選択されたステータスデータをバックプレーン206から回収し、受信された警報ステータスに基づいて作動して警報を報知するように構成された1つ以上のリレー回路272の形態であり得る。報知された警報は、警報信号302sの形態で出力され得る。一例では、リレーは、単一のステータスに基づいて作動させることができる。別の例では、リレーは、2つ以上のステータスを組み合わせる所定のブール式(例えば、AND又はOR投票)に基づいて作動することができる。警報信号302sは、内部ネットワーク110aを介して機械制御システム112に、又は機械制御システム112に直接提供されて、ターゲット102の動作パラメータの制御を容易にすることができる。一例として、機械制御システム112は、警報信号302sの受信に応答して、ターゲット102の動作を停止することができる。リレーの作動に採用された選択されたステータスデータ及び論理は、保護コマンド信号209sによって指定され得る。
【0089】
他の実施形態では、出力回路210oは、少なくとも1つの通信インターフェース回路274の形態であり得る。通信インターフェース回路274は、保護コマンド信号209sの受信に応答して、選択された監視データをバックプレーン206から回収するように構成され得る。選択された監視データは、測定された動作パラメータ、拡張データセットの測定された変数、決定されたステータス、及び決定された警報のうちの1つ以上を含むことができる。回収されたデータは、機械制御システム212(例えば、プロセス制御用)、HMI114(例えば、オペレータに表示する)による使用のために、1つ以上の帰還信号306s内で内部ネットワーク110aに伝送される、及び/又はヒストリアン116によって記憶され得る。
【0090】
インフラストラクチャ回路210nは、動作するためにフレキシブル監視システム202に必要な機能性を実行するように構成され得る。一態様では、インフラストラクチャ回路210nは、システムインターフェース回路276の形態をとることができる。システムインターフェース回路276は、内部ネットワーク110aから監視システム220に保護コマンド信号209sを伝送するためのアクセスポイントとして機能し、保護監視に関与する回路(例えば、保護処理回路264、出力回路210i)の構成を容易にすることができる。保護コマンド信号209sは、回収及び/又は出力するための保護処理回路264及び出力回路210iの各々のための選択された監視データの識別、保護処理回路264の警報設定点、並びにリレー出力回路272によるリレーの報知のための論理の任意の組み合わせのいずれかを含む1つ以上の信号を含むことができる。
【0091】
監視システム106とは対照的に、フレキシブル監視システム202の実施形態は、保護監視機能(例えば、システムインターフェース回路276)及び状態監視機能性(例えば、状態処理回路266)を構成する回路210を分離することができると認識されたい。その結果、保護監視構成は、内部ネットワーク110a上で完全に実行することができる一方、状態監視構成は、外部ネットワーク110b上で完全に実行することができる。すなわち、内部ネットワーク110aは、外部ネットワーク110bに通信可能に結合されていない。その結果、調整コマンド信号211sは、機械制御システム112の権限を持つオペレータから承認を得る必要もなく、状態処理回路266に提供され得る。
【0092】
状態処理回路266が外部ネットワーク110b及びバックプレーン206と通信することを可能にする際に特有のサイバーセキュリティリスクの認識において、状態処理回路266は、データ回収のみのためにバックプレーン206との一方向性通信に対して制限され得る。そのような一方向性通信は、ハードウェア(例えば、データダイオード)、ファームウェア、及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって確立することができる。ある種の実施形態では、この一方向性通信は、少なくともハードウェアを通して提供される。その結果、フレキシブル監視システム202は、状態処理回路266の迅速な構成を容易にしながら、悪意のある行為者から守り続けることができる。
【0093】
別の態様では、インフラストラクチャ回路210nは、電力入力回路280の形態をとることができる。電力入力回路280は、1つ以上の電源をフレキシブル監視システム202に接続する能力を提供することができる。
【0094】
更なる態様では、インフラストラクチャ回路210nは、ブリッジ回路282の形態をとることができる。ブリッジ回路282は、2つ以上の基部204のバックプレーン206を一緒に接続し、それらの間の通信のために共通バックプレーン206’を形成する能力を提供することができる。
【0095】
そのように構成されると、回路210の実施形態は、1つ以上の基部204の間に分配された任意の組み合わせで配置されて、所望の監視能力(例えば、入力、処理、出力など)を有するフレキシブル監視システムの実装形態を形成することができる。異なる監視機能を提供するために、回路210及び基部204の異なるグループ分けから構築されたフレキシブル監視システム202の例示的実施形態を以下に示す。
【0096】
図4は、例示的な監視システム400の概略図である。監視システム400は、バックプレーン404のポート(例えば、ポート406)を介してバックプレーン404に着脱可能に結合され得る複数の監視回路402a~nを含むことができる。バックプレーン404は、物理的バスであり得るか、それを含むか、又はそれの一部を形成することができる。バックプレーンは、バックプレーン404に結合された監視回路402a~n間のマルチポイント非同期電子通信を容易にするように構成された受動的バックプレーンであり得る。したがって、バックプレーンに配信されたデータパケットは、バックプレーンに結合された1つ以上の監視回路によって受信され得る。
図4では、バックプレーンは、監視回路を受信するように構成された多数のポート(例えば、ポート406)と電子通信する多数のデータレーン408a~cを含むことができる。各ポートは、ポート(例えば、ポート406)に結合された監視回路(例えば、監視回路402b)と、バックプレーン404の1つ以上のデータレーン(例えば、408a~c)との間の電子通信を容易にするように構成され得る。
【0097】
様々な種類の監視回路を、バックプレーンに結合することができる。例えば、上述したように、監視回路は、入力回路、処理回路、通信ゲートウェイ回路、SIM回路、リレー回路、状態監視(condition monitoring、CM)回路などであり得る。いくつかの監視回路(例えば、処理回路)は、データパケットをバスのデータレーン上でブロードキャストし、バスのデータレーンからデータパケットを読み取る/受信するように構成され得る。他の監視回路(例えば、状態監視回路)は、バスのデータレーンからデータパケットを読み取る/受信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、各監視回路は、監視回路を識別するために使用され得る一意のIDを有することができる。監視回路によってブロードキャストされたデータパケットは、監視回路に関連付けられた一意のIDを含むことができる。
【0098】
監視回路は、監視回路の動作を制御することができる回路コントローラユニット405を含むことができる。回路コントローラユニット405は、回路コントローラ412、スケジュールコントローラ414、ノードコントローラ416、及びゲートコントローラ418を含み得る。監視回路は、バックプレーンのデータレーンにデータパケット(例えば、回路コントローラ412、ノードコントローラ416などからのデータパケット)をブロードキャストすることができるゲート(又は複数のゲート)420及び/又はデータパケットをバックプレーンのデータレーンから回路コントローラ412に転送することができる。いくつかの実装形態では、ゲート420は、データパケットを外部状態監視システム、ポータブル監視システムなどに転送することができる。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ、ゲートコントローラ、及び/又はゲートは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)であり得る。
【0099】
いくつかの実装形態では、スケジュールコントローラ414、ノードコントローラ、ゲートコントローラ418、及びゲート420は、監視回路402aのノード430を形成することができる。ノードは、回路コントローラ412とバックプレーン404のデータレーンとの間の連絡部を作用させることができる。ノード430は、回路コントローラ412とバックプレーン404との間の電子通信を容易にし、制御することができる。例えば、ノード430は、回路コントローラ412からバックプレーン404のデータレーンへのデータパケットの配信を制御することができる。ノードはまた、データレーンから監視回路の回路コントローラへのデータパケットの転送を制御することができる。例えば、ノード430は、監視システムの所定のスケジュールに基づいて、データレーンから回路コントローラ(又は外部状態監視システム)にデータパケットを転送するように構成され得る。
【0100】
回路コントローラ412は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載の動作を容易にするように構成された他の回路構成を含むことができる。回路コントローラ412は、監視回路の所望の機能性に対応する特定の動作を実行するように構成され得る。いくつかの実施形態では、回路コントローラ412は、外部源(例えば、センサ、又はユーザデバイス、データ取得システム、状態監視システムなど)からデータを受信し、データを処理し、データをノード430に提供するように構成され得る。例えば、回路コントローラ412は、アナログ信号をセンサ(例えば、産業機械の動作パラメータを検出するように構成されたセンサ)からアナログ信号を受信し、アナログ信号をデジタル信号に変換するように構成され得るアナログ-デジタル(A/D)変換器を含むことができる。回路コントローラ412は、バックプレーンの1つ以上のデータレーンからデータを受信し(例えば、ノードを介して)、データを処理し、データを外部源(例えば、ユーザデバイス、データ取得システム、状態監視システムなど)に提供するように構成され得る。回路コントローラ412はまた、制御信号をノードコントローラ416及び/又はゲートコントローラ414に提供して、バックプレーン404のデータレーンへのデータパケット/それからの受信されたデータパケットの配信を命令するように構成され得る。
【0101】
ノードコントローラ416は、対応する監視回路の回路コントローラ412及びゲートコントローラ418と電子通信することができる。ノードコントローラ416は、メモリ413、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載の動作を容易にするように構成された他の回路構成を含むことができる。ノードコントローラ416は、回路コントローラ412とゲートコントローラ418及び/又はゲートとの間のインターフェースとして機能することができる。例えば、ノードコントローラ416は、例えば、パケットフィルタリング技術を使用して、どのデータが回路コントローラ412に配信されるかを制御するように構成され得る。一例として、監視回路(例えば、処理回路、入力回路、出力回路、状態監視回路など)の回路コントローラ412は、ノードコントローラ416に信号を送信して、バックプレーン404から特定のデータを要求することができる。ノードコントローラ416は、バックプレーンのデータレーンを監視し、所望のデータパケットを識別し、処理用にデータパケットを回路コントローラに配信することができる。これは、例えば、バックプレーン404からノードコントローラ416にデータパケットを転送するようにゲート420に命令することができるゲート420に制御信号を送信することができるゲートコントローラ418によって行うことができる。ノードコントローラは、次に、転送されたデータパケット内のデータをカードコントローラ412に転送することができる。
【0102】
いくつかの実施形態では、ノードコントローラ416は、バックプレーンに配信されたデータパケットと共に提供される情報を使用して(例えば、バックプレーンに結合された様々な監視回路402a~nによって)、関連するデータを識別し、回路コントローラ412に提供することができる。例えば、ノードコントローラ416は、IPアドレス、MACアドレス、TCP/IPヘッダ、UDP/IPヘッダ、メッセージヘッダ、オブジェクトヘッダ、ソース情報、送達先情報、及び/又はデータパケットのコンテンツを使用して、関連するデータパケットを識別し、回路コントローラに提供することができる。いくつかの実装形態では、ゲート420は、バックプレーン404から回路コントローラ412/ノードコントローラ416に複数のデータパケットを転送することができ、回路コントローラ412/ノードコントローラは、特定のデータパケットをフィルタリング除去することができる(例えば、状態監視システムからの要求に基づいて)。フィルタリングは、データパケット内の一意の識別子(例えば、データパケット内に含まれた動作パラメータの代表)に基づくことができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、ノードコントローラは、回路コントローラから信号を受信し、信号をビットにコード化し、エンコード化されたビットに対応する信号を、バックプレーンのデータレーンに配信されるデータのために、ゲートコントローラに(例えば、データパケットの形態で)配信するように構成され得る。ノードコントローラはまた、ゲートの動作を制御するために使用することができるシステムフレームスケジュールのコピーを記憶することができる。
【0104】
ゲートコントローラ418は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載の動作を容易にするように構成された他の回路構成を含むことができる。各ゲートコントローラは、対応する監視回路のゲート420及びノードコントローラ416と電子通信することができる。各ゲートコントローラは、対応する監視回路のゲートの動作を制御し、それによって、監視回路とバックプレーンのデータレーンとの間のデータフローを制御するように構成され得る。例えば、ゲートコントローラ418は、ゲート420の動作モード(レシーバ424及びトランスミッタ422を含み得る)を制御することができる。いくつかの実施形態では、ゲートコントローラは、ノードコントローラによって提供された所定のスケジュール及び/又は命令に基づいて、ゲートの動作モードを制御するように構成され得る。一例として、ゲートコントローラは、ノードコントローラからデータを受信し、データを記憶し、データ(例えば、データパケットの形態の)をデータレーンにスケジュール時間でデータを配信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ゲートコントローラは、ノードコントローラからスケジュールを受信することができる。いくつかの実施形態では、各データレーンは、様々な監視回路がその特定のデータレーンに信号を配信することができるときを規定する、対応するスケジュールを有することができる。
【0105】
ゲート420は、データパケットをバックプレーン404内のデータレーンにブロードキャストすることができるトランスミッタ422を含むことができる。ゲート420はまた、バックプレーン404内のデータレーンからノードコントローラ416にデータパケットを読み取る/転送することができるレシーバ424を含むことができる。いくつかの実施形態では、レシーバ424は、バックプレーン404からノードコントローラ416に配信された信号を修正及び/又は制御するように構成され得る。例えば、レシーバ424は、バックプレーンのデータレーンから信号を受信し、信号を増幅し、信号を回路コントローラ412に(例えば、ゲートコントローラ及び/又はノードコントローラを介して)提供することができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、レシーバ424は、第1及び第2の動作モードを有することができる。第1の動作モードでは、レシーバは、データパケットがデータレーン(例えば、データレーン408a~c)からノードコントローラ416に転送されることを可能にするように構成され得る。第2の動作モードでは、レシーバは、データレーン(例えば、データレーン408a~c)からノードコントローラ416へのデータパケットを阻止するように構成され得る。
【0107】
スケジュールコントローラ414は、各監視回路がバックプレーンの各データレーンにデータを配信することができるときに決定することができるスケジュールを生成することができる。スケジュールは、バックプレーン404のデータレーン(例えば、データレーン408a~c)を介して、監視回路(例えば、監視回路402a~n)の間に分配され得る。例えば、監視回路402a内のスケジュールコントローラ414は、1つ以上のデータレーン408a~cを介して、監視回路402b~402nに分配され得るスケジュールを準備することができる。
【0108】
ゲート420の動作モードを制御することは、ゲーティングと称され得る。各スケジュールは、監視回路間のデータパケットの転送に関連付けられた所定の時間量に対応することができる時間枠(「システムフレーム」とも称される)を含むことができる。フレームは、多数のタイムスライスに分割することができる。スケジュールは、監視回路にタイムスライスを割り当てる/配分することができる。スケジュール生成はまた、アービトレーションとも称され得る。スケジュールを生成することができる監視回路(例えば、スケジュールコントローラ414を含む監視回路)及びスケジュールをデータレーンに配信することは、アービトレーション可能な監視回路(又はマスター監視回路)とも称され得る。生成されたスケジュールは、監視システムの監視回路によって受信され得るビーコンパケット内のデータレーンにブロードキャストされ得る。ビーコンパケットは、基準時間を含むことができる。スケジュール内のタイムスライスは、ビーコンパケットに対して時間的に配置され得る。加えて、基準時間は、マスター監視回路の内部クロックを示すことができる。
【0109】
図5は、産業機械550の動作を監視することができる例示的な監視システム500を示す。監視システム500は、複数の監視回路402a~nを含むことができる。監視回路は、入力回路(例えば、入力回路210i)、リレー出力回路(例えば、出力回路210o)、処理回路(例えば、処理回路266)、SIM回路などとして動作するように構成され得る。監視システム500はまた、バックプレーン404上でブロードキャストされたデータを、例えば状態監視システム510、サーバ上などで動作することができるデータ収集ソフトウェア及び/又は状態監視ソフトウェアに転送することができる状態監視回路506を含むことができる。監視回路402a~n及び状態監視回路506は、バックプレーン404に着脱可能に結合され得る。状態監視システム510は、状態監視回路506と通信することができる(例えば、バックプレーン404上でブロードキャストされたデータを要求する)。追加的に又は代替的に、状態監視回路506は、データ(例えば、状態監視システム510によって要求されたデータ)を状態監視システム510に転送することができる。
【0110】
状態監視回路506は、オペレーティングシステムをサポートすることができる。オペレーティングシステムは、状態監視システム510上でオペレーティングシステムと通信することができる。1つの実装形態では、状態監視回路506は、機械550上で状態監視動作を実行することができる。例えば、状態監視回路506は、状態監視システム510内で状態監視ソフトウェアの一部分を実行することができる。状態監視回路506は、警報を生成し、機械550の動作パラメータが閾値を超えた場合に、権限を持つオペレータに通知することができる。状態監視回路506は、データパケットをバックプレーン404内のデータレーンから状態監視システム510に転送するように構成され得る。状態監視回路506はまた、状態監視システム510からの監視システム500へのデータパケットの転送を阻止するように構成され得る。
【0111】
図6は、例示的な状態監視回路506の概略図である。前述したように、状態監視回路506は、回路コントローラ412、スケジュールコントローラ414、ノードコントローラ416、及びゲートコントローラ418を含み得る回路コントローラユニット405を含むことができる。状態監視回路は、1つ以上のレシーバ424を含むことができる1つ以上のゲート620を含むことができる。しかしながら、ゲート620は、トランスミッタを含まなくてもよい。したがって、状態監視回路は、データパケットをバックプレーン404から監視カードの構成要素(例えば、カードコントローラ412、ノードコントローラ416、ゲートコントローラ418など)へ読み取る/伝送することができるのみのデータパケットの一方向性フローを可能にすることができるが、データパケットをバックプレーンのデータレーンにブロードキャストすることはできない。例えば、トランスミッタ424は、バックプレーン404上でブロードキャストされたデータパケットをノードコントローラ416に伝送することができる。これは、例えば、バックプレーン404上にブロードキャストされたデータパケット上のデータを、ノードコントローラ416に直接又はゲートコントローラ418を介してノードコントローラ416に伝送することによって行うことができる。ゲートコントローラ418は、トランスミッタ424がバックプレーン404からノードコントローラ416にデータパケットを転送することができることに基づいて、制御信号をトランスミッタ424に送信することができる。ノードコントローラ416は、転送されたデータパケット内のデータを回路コントローラ412に伝送することができる。
【0112】
図7は、監視システム500から状態監視システム510にデータパケットを転送する例示的な方法を示すプロセスフロー図である。702において、産業機械550に関連付けられた動作パラメータは、識別され得る(例えば、状態監視回路506の回路コントローラ412によって)。動作パラメータの識別は、状態監視システム510からの要求に基づくことができる。例えば、状態監視システムは、動作パラメータ(例えば、機械550に関連付けられた位置、振動、温度、速度など)を識別する状態監視回路506(例えば、状態監視回路506の回路コントローラ412)に要求信号を送信することができる。あるいは、回路コントローラ412は、動作パラメータを識別してもよい(例えば、回路コントローラ412によって実行された状態監視動作に基づいて)。監視システム500は、1つ以上のセンサを介して機械550の動作パラメータ(例えば、状態監視システム510によって識別された動作パラメータ)を検出し、検出されたデータをバックプレーン404上にブロードキャストすることができる。例えば、識別された動作パラメータは、機械550に関連付けられたセンサから識別された動作パラメータを受信する入力回路(図示せず)によって、バックプレーン404の1つ以上のデータレーン上でブロードキャストされ得る。
【0113】
704において、識別された動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケット(例えば、ステップ702で識別された)は、監視システム500のバックプレーン404から転送され得る。これは、例えば、バス404のデータレーン内でブロードキャストされているデータパケットを転送するようにノード630内の1つ以上のゲート620(例えば、ゲート620内のレシーバ424)を構成することによって行うことができる。これらのデータパケットは、ノードコントローラ416及び/又は回路コントローラ412に伝送され得る。ノードコントローラ416及び/又はゲートコントローラ418は、ゲート620の動作を制御することができる(例えば、ゲート620のレシーバ424が、バス404のデータレーン上にブロードキャストされたデータパケットを、ノードコントローラ416/回路コントローラ412に転送するように構成された第1の動作モードにゲート620を設定する)。いくつかの実装形態では、ゲート620は、データパケットを状態監視システム510に直接転送して、回路コントローラ412を不要にすることができる。
【0114】
いくつかの実装形態では、回路コントローラ412は、バックプレーン404からビーコンパケットを受信することができる。ビーコンパケットは、監視システム510のシステムフレームスケジュールを含むことができる。システムフレームスケジュールは、1つ以上のデータパケットがバックプレーン404上でブロードキャストされるようにスケジュールされるタイムスライスを示すことができる。データパケットは、識別された動作パラメータ(例えば、702で識別された動作パラメータ)を特徴付けるデータを含むことができる。ビーコンパケットはまた、監視システム510に関連付けられた基準時間を含むことができる。回路コントローラ412は、回路コントローラ412の内部時間をビーコンパケット内の基準時間と同期させることができる。これにより、回路コントローラ412は、システムフレームスケジュールに関連付けられたタイムスライスの発生時間を精密に(例えば、数十ナノ秒の精度)決定することを可能にすることができる。これにより、回路コントローラ412は、システムフレームスケジュールの選択されたタイムスライスの発生中に第1の動作モードで動作するように、ゲート620を構成することを可能にすることができる(例えば、ゲートコントローラ418を介して)。結果として、選択されたタイムスライス中にバックプレーン404上でブロードキャストされたデータパケットは、回路コントローラ412に転送される。例えば、選択されたタイムスライスは、識別された動作パラメータに関連付けられたデータパケットが、バックプレーン404上でブロードキャストされるときに対応し得る。タイムスライスの選択は、ビーコンパケット内のスケジュールに基づくことができる。
【0115】
別の実装形態では、ゲートコントローラ418は、全システムフレームスケジュール中(又は複数のタイムスライス中)、バックプレーン404から回路コントローラ412にデータパケットを転送するようにゲート620を構成することができる。転送されたデータパケットは、識別された動作パラメータを特徴付けるデータを含む1つ以上のデータパケットを次いで選択することができる回路コントローラ412に伝送され得る。識別された動作パラメータに関連付けられたデータパケットは、転送されたデータパケット内の一意の識別子に基づいて選択され得る(例えば、ノードコントローラ416及び/又は回路コントローラ412によって)。一意の識別子は、対応するデータパケットに含まれる動作パラメータを示すことができる。
【0116】
706において、動作パラメータを特徴付けるデータは、状態監視システム510に提供され得る。回路コントローラ412は、状態監視システム510に直接又は間接的に、704で選択されたデータパケット内のデータを伝送することができる。いくつかの実装形態では、回路コントローラ412は、様々な選択されたデータパケット(例えば、704で選択されたデータパケット)内のデータを1つのデータパケットの中に集約し、集約されたデータパケットを伝送することができる。いくつかの実装形態では、回路コントローラ412は、ローカルメモリ413内又はクラウド上の704で選択されたデータパケット内にデータを記憶することができる。回路コントローラ412はまた、選択されたデータパケットをユーザに提供してもよい(例えば、データを表示する)。いくつかの実装形態では、回路コントローラ412は、選択されたデータパケットに基づいて、動作ステータス(例えば、機械の健康状態、機械に関連付けられた警報など)を決定することができる。追加的に又は代替的に、回路コントローラ412は、機械550の状態監視動作を実行することができる。状態監視動作は、センサ(例えば、機械550の動作パラメータを検出するように構成されたセンサ)の構成、機械550の位置及び動作パラメータ、機械550の動作段階などの1つ以上の状態監視パラメータの計算/決定を含むことができる。
【0117】
図8は、監視システム500と、状態監視回路506を介するポータブル監視システム840との間の例示的な一方向性結合の概略図である。前述したように、監視システム500は、バックプレーン404に着脱可能に結合された複数の監視回路402a~nを含むことができる。監視システム500は、機械850の動作を監視することができる(例えば、機械850の1つ以上の動作パラメータを検出し、入力回路を介して測定データをバックプレーン404に伝送するように構成された複数の機械センサ[図示せず]を介して)。
【0118】
ポータブル監視システム840は、状態監視回路506と通信することができる(例えば、バックプレーン404上でブロードキャストされたデータを要求する)。ポータブル監視システム840は、複数の監視回路842a~dが結合され得る(例えば、着脱可能に結合された)二次バス844を含むことができる。ポータブル監視システム840は、機械850に関連付けられた1つ以上の動作パラメータを検出するように構成されたセンサ860に結合され得る。例えば、センサ860は、監視システム500に直接利用可能でなくてもよい機械850の動作パラメータを検出することができる(例えば、監視システムは、センサ860によって検出された動作パラメータを検出することができるセンサを有していなくてもよい)。追加的に又は代替的に、センサ860は、監視システム500に関連付けられたセンサよりも高い時間的及び/又は空間的分解能で動作パラメータを検出することができる。例えば、センサ860は、機械850の所与の領域(例えば、望ましくない形で挙動する機械の領域)の複数の動作パラメータを検出することができる機械850に結合され得る複数のサブセンサを含むことができる。
【0119】
図9は、ポータブル監視システムによる産業機械を監視する例示的な方法を示すプロセスフロー図である。902において、監視システム500に関連付けられたビーコンパケットは、バス404から受信される。ビーコンパケットは、ポータブル監視システム840によって受信することができる。例えば、ビーコンパケットは、状態監視回路506のゲート620内のレシーバ424によって検出され得る。ビーコンパケットは、ポータブル監視システム840に伝送され得る(例えば、監視回路506の回路コントローラ412によって)。ポータブル監視システム840の入力監視回路842dは、状態監視回路506によって伝送されたビーコンパケットを受信することができる。ビーコンパケットは、入力監視回路824dのメモリ内に記憶され得る。ビーコンパケットは、複数のデータパケットがバス404上でブロードキャストされるように構成される複数のタイムスライスを示す第1のシステムフレームスケジュールを含むことができる。ビーコンパケットはまた、監視システム500の内部時間を示す基準時間を含むことができる。ポータブル監視システムは、監視システム500の基準時間に基づいて、その内部クロックを設定することができる。ビーコンパケットは、バス404に着脱可能に結合された監視回路(例えば、マスター監視回路として指示された監視回路402a~cのうちの1つ)によって、バス404上でブロードキャストされ得る。
【0120】
904において、複数のタイムスライスのうちの第1の組のタイムスライスが決定される。第1の組のタイムスライス中、1つ以上の所定の動作パラメータを特徴付けるデータを含む第1の組のデータパケットは、バックプレーン404上でブロードキャストされる(例えば、監視回路402a~cのうちの1つ以上によって)。所定の動作パラメータは、ポータブル監視システム840によって必要とされて、機械850に状態及び/又は保護監視を提供し得る、1組の動作パラメータであり得る。例えば、ポータブル監視システム840は、監視システム500に利用可能な機械850に関連付けられた動作パラメータ((例えば、位置、振動、温度、速度など)を必要とすることを決定することができる(例えば、監視システム500は、機械850からの必要な動作パラメータを検出することができるセンサに結合され得る)。いくつかの実装形態では、ポータブル監視システム840(例えば、ポータブル監視システム内のプロセッサ回路)は、ビーコンパケット内のスケジュールに基づいて、第1の組のタイムスライスを決定することができる。スケジュールは、機械850の1つ以上の動作パラメータを含むデータパケットが、バックプレーン404上でブロードキャストされるタイムスライスを示すことができる。いくつかの実装形態では、ビーコンパケット内のシステムフレームスケジュールは、タイムスライス中にブロードキャストするように構成された入力監視回路の一意の識別(例えば、macアドレス)に対応するタイムスライスを示すことができる。ポータブル監視システム840は、バックプレーン404上で所定の動作パラメータをブロードキャストする入力監視回路(及びそれらの一意の識別)を知ることができる。この情報に基づいて、ポータブル監視システム840は、システムフレームスケジュール内の第1の組のタイムスライスを決定することができる。
【0121】
バックプレーン404上にブロードキャストされたデータパケットは、そのコンテンツを示すことができる一意の識別子を含むことができる。例えば、一意の識別子は、データパケット内に含まれた動作パラメータデータを示すことができる。いくつかの実装形態では、データプレーン404上にブロードキャストされた複数のデータパケットは、ポータブル監視システム840に伝送され得る。ポータブルシステム840内の監視カードは、データパケットを受信し、所定のデータパラメータに関連付けられた一意の識別子を含む第1の組のデータパケットを決定することができる。
【0122】
906において、第1の組のデータパケットは、バス404からポータブル監視システム840の監視回路に転送される。これは、例えば、状態監視回路506のノード630内の1つ以上のゲート620をアクティブ化することによって行うことができる。1つの実装形態では、ポータブル監視システム840は、ノードアクティビティスケジュールを回路コントローラ412に送信することができる。ノードアクティビティスケジュールは、ゲート620がアクティブ化される必要がある持続時間を含むことができる。ノードアクティビティスケジュールに基づいて、ゲートコントローラ418は、ゲート620内のレシーバ424をアクティブ化することができる。例えば、ゲート620は、ノードスケジュール内に含まれる904で決定されたタイムスライス(例えば、所定の動作パラメータを含むデータパケットがブロードキャストされるタイムスライス)中に、アクティブ化され得る。バックプレーン404からポータブル監視システム840に転送されたデータパケットは、対応するデータパケット内に含まれる所定の動作パラメータを示すことができる一意の識別子を含むことができる。
【0123】
ポータブル監視システム840は、バックプレーン404からデータパケットを受信することができる。追加的に又は代替的に、ポータブル監視システム840は、産業機械850に結合された1つ以上のセンサ(例えば、センサ860)からセンサ測定を特徴付けるデータを受信するように更に構成され得る。センサ測定を特徴付けるデータは、センサ860によって検出された動作パラメータ値を含むことができる。センサ測定を特徴付けるデータはまた、検出された動作パラメータに関連付けられた時間を含むことができる。検出された動作パラメータの時間測定により、ポータブル監視システムは、検出されたセンサ測定値を、バックプレーン404から得られたデータパケットと同期させることを可能にすることができる。
【0124】
ポータブル監視システム840は、受信されたセンサ測定を特徴付けるデータ及び受信された1つ以上の所定の動作パラメータを特徴付けるデータに基づいて、産業機械850の動作ステータスを決定することができる。動作ステータスの決定は、センサ測定データ及びそれらの検出時間に基づいてバックプレーン404から受信したデータを配置することを伴い得る。いくつかの実装形態では、入力監視回路842dは、二次バス844に着脱可能に結合され得る。入力監視回路842dは、センサ測定を特徴付けるデータをセンサ860から受信するように構成され得る。ポータブル監視システム840はまた、二次バス844に着脱可能に結合された処理回路842cを含むことができる。処理回路842cは、産業機械850の動作ステータス(例えば、状態監視、保護監視などと関連付けられた警報)を決定するように構成され得る。ポータブル監視システムは、機械850の動作ステータスを、データ収集システム、状態監視システム、権限を持つユーザなどのうちの1つ以上に通信することができる。
【0125】
他の実施形態は、開示される主題の範囲及び精神の範囲内である。これらの実施形態の1つ以上の例を、添付図面に示している。当業者には、本明細書に具体的に記載し、添付図面に示すシステム、デバイス、及び方法が非限定的な例示的実施形態であること、並びに本発明の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解されよう。1つの例示的実施形態に関連して示す又は記載する特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。そのような変更形態及び変形形態は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。更に、本開示では、実施形態の同様の名称の構成要素は、一般に類似の特徴を有し、したがって、特定の実施形態では、同様の名称の各構成要素の各特徴は、必ずしも完全には詳述されていない。
【0126】
上述のある種の例示的実施形態は、本明細書に開示されるシステム、デバイス、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解を提供する。これらの実施形態の1つ以上の例を、添付図面に示している。当業者には、本明細書に具体的に記載し、添付図面に示すシステム、デバイス、及び方法が非限定的な例示的実施形態であること、並びに本発明の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解されよう。1つの例示的実施形態に関連して示す又は記載する特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。そのような修正形態及び変形形態は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。更に、本開示では、実施形態の同様の名称の構成要素は、一般に類似の特徴を有し、したがって、特定の実施形態では、各同様の名称の構成要素の各特徴は、必ずしも完全には詳述されていない。
【0127】
本明細書に記載の主題は、デジタル電子回路、又は本明細書に開示される構造的手段及びその構造的等価物を含むコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェアに、又はそれらの組み合わせで実装することができる。本明細書に記載の主題は、データ処理装置(例えば、プログラム可能なプロセッサ、コンピュータ、若しくは複数のコンピュータ)によって実行するために、又はその動作を制御するために、情報キャリア内(例えば、機械可読記憶デバイス内)で有形に具現化された、又は伝播信号内で具現化された1つ以上のコンピュータプログラムなどの、1つ以上のコンピュータプログラム製品として実装することができる。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとしても知られる)は、コンパイルされた又は解釈された言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書くことができ、独立型プログラムとして又はモジュールとして、構成要素、サブルーチン、又はコンピューティング環境での使用に好適な他のユニットとして含む任意の形態で配備することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部分内に、問題のプログラム専用の単一ファイル内に、又は複数の調整ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部分を記憶するファイル)内に記憶され得る。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で、又は1つのサイトにある複数のコンピュータ上で実行されるか、又は複数のサイトにわたって分配され、通信ネットワークによって相互接続されるように配備され得る。
【0128】
本明細書に記載の主題の方法ステップを含む、本明細書に記載のプロセス及び論理フローは、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラム可能なプロセッサによって実行して、入力データ上で動作し、出力を生成することによって、本明細書に記載の主題の機能を実行することができる。プロセス及び論理フローはまた、実行することができ、本明細書に記載の主題の装置は、専用のロジック回路構成、例えばFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(application-specific integrated circuit、特定用途向け集積回路)として実装することができる。
【0129】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサとしては、例として、汎用及び専用のマイクロプロセッサの両方、並びに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサが挙げられる。一般に、プロセッサは、読み取り専用メモリ若しくはランダムアクセスメモリ、又はその両方から命令及びデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサ、並びに命令及びデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスである。一般に、コンピュータはまた、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶デバイス、例えば、磁気、光磁気ディスク、若しくは光ディスクを含む、又はそれらからデータを受信若しくはそこにデータを転送するように動作可能に結合されるか、又はその両方である。コンピュータプログラム命令及びデータを具現化するのに好適な情報キャリアとしては、例として、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス)と、磁気ディスク(例えば、内部ハードディスク又はリムーバブルディスク)と、光磁気ディスクと、光ディスク(例えば、CD及びDVDディスク)と、を含む、不揮発性メモリの全ての形態が挙げられる。プロセッサ及びメモリは、専用の論理回路によって補完されるか、又はその中に組み込まれ得る。
【0130】
ユーザとの相互作用を提供するために、本明細書に記載の主題は、ユーザに情報を表示するためのディスプレイデバイス、例えばCRT(cathode ray tube、ブラウン管)又はLCD(liquid crystal display、液晶ディスプレイ)モニタと、ユーザがコンピュータに入力を提供することができるキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)と、を有するコンピュータ上に実装され得る。他の種類のデバイスを使用して、同様に、ユーザとの相互作用を提供することができる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であり得、ユーザからの入力は、音響、音声、又は触覚入力を含む任意の形態で受信することができる。
【0131】
本明細書に記載される技術は、1つ以上のモジュールを使用して実装され得る。本明細書で使用するとき、「モジュール」という用語は、コンピューティングソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及び/又はそれらの様々な組み合わせを指す。しかしながら、最低でも、モジュールは、ハードウェア、ファームウェア上に実装されていないか、又は非一時的プロセッサの読み取り可能で記録可能な記憶媒体(すなわち、モジュールはソフトウェアそれ自体ではない)上に実装されていないソフトウェアとして解釈されるべきではない。実際に、「モジュール」は、プロセッサ又はコンピュータの一部など、少なくともいくつかの物理的な非一時的ハードウェアを常に含むと解釈されるべきである。2つの異なるモジュールは、同じ物理的ハードウェアを共有することができる(例えば、2つの異なるモジュールは、同じプロセッサ及びネットワークインターフェースを使用することができる)。本明細書に記載のモジュールは、様々なアプリケーションをサポートするために組み合わせ、統合、分離、及び/又は複製することができる。また、特定のモジュールで実行されるものとして本明細書に記載の機能は、特定のモジュールで実行される機能の代わりに、又はそれに加えて、1つ以上の他のモジュール及び/又は1つ以上の他のデバイスに実行することができる。更に、モジュールは、互いにローカル又はリモートの複数のデバイス及び/又は他の構成要素にわたって実装することができる。加えて、モジュールは、1つのデバイスから移動され、別のデバイスに追加され得、及び/又は両方のデバイスに含まれ得る。
【0132】
本明細書に記載の主題は、バックエンド構成要素(例えば、データサーバ)、ミドルウェア構成要素(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンド構成要素(例えば、ユーザが本明細書に記載の主題の実装形態と相互作用することができる、グラフィカルユーザインターフェース若しくはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ)、又はそのようなバックエンド、ミドルウェア、及びフロントエンド構成要素の任意の組み合わせを含むコンピューティングシステム内に実装することができる。システムの構成要素は、デジタルデータ通信、例えば通信ネットワークの任意の形態又は媒体によって相互接続され得る。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及びワイドエリアネットワーク(「WAN」)、例えばインターネットが挙げられる。
【0133】
本明細書及び特許請求の範囲を通して本明細書で使用するとき、近似する言語は、それが関係する基本機能に変化をもたらすことなく、許容可能な範囲で変更することができる、任意の定量的表現を修正するために適用されてもよい。したがって、「約」及び「実質的に」などの、用語によって変更された値又は用語は、指定された正確な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例では、近似する言語は、値を測定するための機器の精度に対応し得る。ここで、並びに本明細書及び特許請求の範囲を通して、範囲制限が組み合わされる及び/又は交換されてもよく、そのような範囲は識別され、文脈又は言語が別様に指示されない限り、そこに含まれる全ての部分範囲を含む。