(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】生成装置、生成方法及び生成プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/35 20190101AFI20220526BHJP
G06F 16/335 20190101ALI20220526BHJP
G06Q 10/04 20120101ALI20220526BHJP
【FI】
G06F16/35
G06F16/335
G06Q10/04
(21)【出願番号】P 2021046173
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2021-10-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田口 拓明
(72)【発明者】
【氏名】坪内 孝太
(72)【発明者】
【氏名】日暮 立
(72)【発明者】
【氏名】山口 修司
(72)【発明者】
【氏名】寺岡 照彦
【審査官】木村 大吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-110260(JP,A)
【文献】特開2019-053519(JP,A)
【文献】特開2012-089156(JP,A)
【文献】特開2020-057188(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリの履歴を示す履歴情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された履歴情報が示す検索クエリを複数の所定のカテゴリのいずれかに分類する分類部と、
前記履歴情報に基づいて、前記分類部により所定のカテゴリに分類された各検索クエリと、前記所定の事象及び当該所定のカテゴリとの関連度を算出する算出部と、
前記算出部により算出された各検索クエリの関連度を示す関連度情報を、複数の前記所定のカテゴリごとに生成する生成部と
、
利用者が入力した検索クエリと、前記関連度情報とに基づいて、前記所定の事象に対応付けられ、且つ、前記所定のカテゴリに対応付けられる利用者を特定する特定部と、
前記特定部により特定された利用者に対し、前記所定のカテゴリに関連する情報を提供する提供部と
を有することを特徴とする生成装置。
【請求項2】
前記分類部は、
前記所定の事象と関連性を有する複数の前記所定のカテゴリのいずれかに検索クエリを分類する
ことを特徴とする請求項1に記載の生成装置。
【請求項3】
前記分類部は、
階層構造を有する複数の前記所定のカテゴリのいずれかに検索クエリを分類する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の生成装置。
【請求項4】
前記特定部は、
複数の前記所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリに対応付けられ、且つ、複数の前記所定のカテゴリに含まれる第2のカテゴリに対応付けられる前記利用者を特定する
ことを特徴とする請求項
1から3のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項5】
前記特定部は、
複数の前記所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリ、若しくは、複数の前記所定のカテゴリに含まれる第2のカテゴリのいずれかに対応付けられる前記利用者を特定する
ことを特徴とする請求項
1から4のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項6】
前記特定部は、
複数の前記所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリに対応付けられず、複数の前記所定のカテゴリのうち第1のカテゴリ以外のカテゴリに対応付けられる前記利用者を特定する
ことを特徴とする請求項
1から
5のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項7】
前記特定部は、
複数の前記所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリ及び第2のカテゴリに対応付けられず、且つ、複数の前記所定のカテゴリのうち第1のカテゴリ及び第2のカテゴリ以外のカテゴリのいずれかに対応付けられる前記利用者を特定する
ことを特徴とする請求項
1から
6のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項8】
前記提供部は、
前記利用者に対し、複数の前記所定のカテゴリとの対応関係に応じた情報を提供する
ことを特徴とする請求項
1から
7のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項9】
前記関連度情報が示す関連度と、前記利用者が入力した検索クエリとに基づいて、前記利用者が前記所定のカテゴリに対応付けられる度合いを判定する判定部
をさらに有し、
前記提供部は、
前記判定部により判定された度合いに応じて、前記利用者に対応付けられたカテゴリに関連する情報を前記利用者に提供する
ことを特徴とする請求項
1から
8のうちいずれか1つに記載の生成装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する生成方法であって、
所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリの履歴を示す履歴情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得された履歴情報が示す検索クエリを複数の所定のカテゴリのいずれかに分類する分類工程と、
前記履歴情報に基づいて、前記分類工程により所定のカテゴリに分類された各検索クエリと、前記所定の事象及び当該所定のカテゴリとの関連度を算出する算出工程と、
前記算出工程により算出された各検索クエリの関連度を示す関連度情報を、複数の前記所定のカテゴリごとに生成する生成工程と
、
利用者が入力した検索クエリと、前記関連度情報とに基づいて、前記所定の事象に対応付けられ、且つ、前記所定のカテゴリに対応付けられる利用者を特定する特定工程と、
前記特定工程により特定された利用者に対し、前記所定のカテゴリに関連する情報を提供する提供工程と
を含むことを特徴とする生成方法。
【請求項11】
所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリの履歴を示す履歴情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得された履歴情報が示す検索クエリを複数の所定のカテゴリのいずれかに分類する分類手順と、
前記履歴情報に基づいて、前記分類手順により所定のカテゴリに分類された各検索クエリと、前記所定の事象及び当該所定のカテゴリとの関連度を算出する算出手順と、
前記算出手順により算出された各検索クエリの関連度を示す関連度情報を、複数の前記所定のカテゴリごとに生成する生成手順と
、
利用者が入力した検索クエリと、前記関連度情報とに基づいて、前記所定の事象に対応付けられ、且つ、前記所定のカテゴリに対応付けられる利用者を特定する特定手順と、
前記特定手順により特定された利用者に対し、前記所定のカテゴリに関連する情報を提供する提供手順と
をコンピュータに実行させるための生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生成装置、生成方法及び生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して様々な情報を利用者に提供する技術が知られている。このような技術の一例として、広告を閲覧した利用者が入力した検索キーワードのうち、入力頻度が高い検索キーワードを、検索連動型広告のキーワードとする技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、所定の事象と対応付けられる利用者群について、さらに他の事象との関係性を把握できるとは言えない場合がある。
【0005】
例えば、上述した技術では、ログデータから対象広告の広告主の広告を閲覧したユーザを特定し、当該ユーザが入力した検索キーワードを抽出しているに過ぎず、所定の事象と対応付けられる利用者群について、さらに他の事象との関係性を把握しているとは言えない場合がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、所定の事象と対応付けられる利用者群について、さらに他の事象との関係性を把握することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る生成装置は、所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリの履歴を示す履歴情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された履歴情報が示す検索クエリを複数の所定のカテゴリのいずれかに分類する分類部と、前記履歴情報に基づいて、前記分類部により所定のカテゴリに分類された各検索クエリと、前記所定の事象及び当該所定のカテゴリとの関連度を算出する算出部と、前記算出部により算出された各検索クエリの関連度を示す関連度情報を、複数の前記所定のカテゴリごとに生成する生成部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、所定の事象と対応付けられる利用者群について、さらに他の事象との関係性を把握することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る履歴情報データベースの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る関連度情報データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、情報提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る生成装置、生成方法及び生成プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願に係る生成装置、生成方法及び生成プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.実施形態〕
図1を用いて、本実施形態の生成装置等により実現される生成処理を説明する。
図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。なお、
図1では、本願に係る生成装置の一例である情報処理装置10によって、実施形態に係る生成処理などが実現されるものとする。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る生成システム1は、情報処理装置10と、端末装置100とを含む。情報処理装置10及び端末装置100は、ネットワークN(例えば、
図2参照)を介して有線または無線により相互に通信可能に接続される。ネットワークNは、例えば、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。なお、
図1に示した生成システム1には、複数台の情報処理装置10及び複数台の端末装置100が含まれていてもよい。
【0013】
図1に示す情報処理装置10は、生成処理を行う情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置10は、利用者が所定の検索サービスにおいて入力した検索クエリの履歴を示す情報を取得し、取得した情報に基づいて、所定の事象に対応付けられる利用者群と、当該利用者群が入力した検索クエリとの関連性を示す情報を生成する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、自装置や他のサーバ装置などから提供される各種サービスの利用履歴に基づいて推定される属性が所定の条件を満たす利用者群と、当該利用者群が各種サービスにおいて入力した検索クエリとの関連性を示す情報を生成する。
【0014】
なお、情報処理装置10や、他のサーバ装置などが提供するサービスは、例えば、検索サービスや、ショッピングサービス、決済サービス、路線検索サービス、地図提供サービス、旅行サービス、飲食店紹介サービス、天気予報サービス、スケジュール管理サービス、ニュース提供サービス、オークションサービス、動画コンテンツ配信サービス、金融取引(株取引等)サービスなどのサービスであってもよい。
【0015】
図1に示す端末装置100は、利用者によって利用される情報処理装置である。端末装置100は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。なお、
図1に示す例において、端末装置100は、利用者によって利用されるスマートフォンである場合を示す。
【0016】
以下、
図1を用いて、情報処理装置10が行う生成処理の一例について説明する。なお、以下の説明において、端末装置100を利用する利用者に応じて、端末装置100を端末装置100-1~100-N(Nは任意の自然数)として説明する。例えば、端末装置100-1は、利用者ID「UID#1」により識別される利用者(利用者U1)により使用される端末装置100である。また、以下では、端末装置100-1~100-Nについて、特に区別なく説明する場合には、端末装置100と記載する。また、以下の説明では、端末装置100を利用者と同一視する場合がある。すなわち、以下では、利用者U1を端末装置100-1と読み替えることもできる。
【0017】
まず、情報処理装置10は、利用者に関する利用者情報(履歴情報)を取得する(ステップS1)。例えば、情報処理装置10は、利用者を識別するための識別情報(利用者ID)や、各種サービスにおける利用履歴、各種サービスにおける検索履歴などを含む利用者情報を端末装置100-1、100-2、・・・等や所定のサーバ装置などから取得する。
【0018】
続いて、情報処理装置10は、利用者情報に基づいて、所定の事象(例えば、所定の行動や、所定の属性)に対応付けられる利用者群(シードユーザ)を抽出する(ステップS2)。なお、
図1の例において、情報処理装置10は、利用者情報に基づいて、属性が「母親」と推定される利用者群G1を抽出するものとする。
【0019】
続いて、情報処理装置10は、利用者群G1に属する各利用者が入力した各検索クエリを抽出する(ステップS3)。例えば、情報処理装置10は、利用者群G1に属する利用者GU1、GU2、・・・が所定の期間内(例えば、直近の1週間、1か月、1年など)に各種サービスにおいて入力した各検索クエリ(検索履歴)を抽出する。
【0020】
続いて、情報処理装置10は、所定の事象と関連性を有するカテゴリのいずれかにステップS3において抽出した検索クエリを分類する(ステップS4)。例えば、情報処理装置10は、属性「母親」に対し予め関連付けられたカテゴリ「子育て」、「スマートデバイス」、「料理」、・・・等のいずれかに抽出した検索クエリを分類する。具体的な例を挙げると、
図1の例において、情報処理装置10は、カテゴリ「子育て」に検索クエリ群D#1(検索クエリ#11、#21、#31、・・・等)を分類し、カテゴリ「スマートデバイス」に検索クエリ群D#2(検索クエリ#12、#22、#32、・・・等)を分類し、カテゴリ「料理」に検索クエリ群D#3(検索クエリ#13、#23、#33、・・・等)を分類する。
【0021】
なお、情報処理装置10は、検索クエリの分類処理を、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いて生成されたモデルを用いた言語認識により実現してもよい。ここで、モデルの生成は、例えば、教師あり学習や教師なし学習などの機械学習に関する技術を用いて行われてもよい。具体的な例を挙げると、モデルの生成は、SVM(Support Vector Machine)等の機械学習に関する技術を用いて行われてもよく、DNN(Deep Neural Network)や、RNN(Recurrent Neural Network)、CNN(Convolutional Neural Network)等の種々の深層学習(ディープラーニング)の技術を適宜用いて行われてもよい。なお、上記モデルの生成に関する記載は例示であり、モデルの生成は、取得可能な情報等に応じて適宜選択された学習手法により行われてもよい。
【0022】
続いて、情報処理装置10は、カテゴリに分類された各検索クエリと、所定の事象及びカテゴリとの関連度を算出する(ステップS5)。例えば、情報処理装置10は、「子育て」、「スマートデバイス」、「料理」、・・・等のいずれかのカテゴリに分類された各検索クエリと、属性「母親」及び当該カテゴリとの関連度を算出する。具体的な例を挙げると、カテゴリ「子育て」に分類された各検索クエリと、属性「母親」及びカテゴリ「子育て」との関連度を算出する場合、情報処理装置10は、検索クエリ群D#1に含まれる検索クエリごとに、利用者群G1に含まれる利用者が入力した回数(若しくは、検索クエリを入力した利用者群G1に含まれる利用者の数)を計数し、計数した回数が多い程より高い値(正の値)の関連度を算出する。また、情報処理装置10は、ステップS1において取得した利用者情報が示す利用者のうち、利用者群G1に属さない利用者群(以下、「対比利用者群」と記載する場合がある)をランダムに選択し、対比利用者群が入力した検索クエリのうち、利用者群G1が入力せず、且つ、カテゴリ「子育て」に分類されない検索クエリを非入力クエリとして特定する。そして、情報処理装置10は、特定した非入力クエリを対比利用者群が入力した回数(若しくは、非入力クエリを入力した対比利用者群に含まれる利用者の数)を計数し、計数した回数が多い程より低い値(負の値)の関連度を算出する。なお、情報処理装置10は、上記と同様の処理を他のカテゴリに分類された各検索クエリについても行う。
【0023】
続いて、情報処理装置10は、各検索クエリの関連度を示す関連度情報(モデル)を、カテゴリごとに生成する(ステップS6)。例えば、情報処理装置10は、検索クエリ群D#1に含まれる検索クエリと、当該検索クエリについて算出された正の関連度、並びに、非入力クエリ(対比利用者群が入力した検索クエリのうち、利用者群G1が入力せず、且つ、カテゴリ「子育て」に分類されない検索クエリ)と、非入力クエリについて算出された負の関連度とを示すモデルを、属性「母親」及びカテゴリ「子育て」に対応するモデルM#1として生成する。同様に、情報処理装置10は、属性「母親」及びカテゴリ「スマートデバイス」に対応するモデルM#2、属性「母親」及びカテゴリ「料理」に対応するモデルM#3、・・・等を生成する。
【0024】
なお、情報処理装置10は、機械学習に関する種々の従来技術を適宜用いてモデルM#1、M#2、M#3、・・・等を生成してもよい。例えば、機械学習に関する技術を用いてモデルM#1を生成する場合、情報処理装置10は、検索クエリ群D#1に含まれる検索クエリを入力した際により高い関連度を算出するように学習を行い、非入力クエリを入力した際により高い関連度を算出するように学習を行う。
【0025】
続いて、情報処理装置10は、生成した関連度情報に基づき情報の提供対象となる利用者を特定し、情報を提供する(ステップS7)。例えば、情報処理装置10は、例えば、情報処理装置10は、利用者を識別するための識別情報や、各種サービスにおける検索履歴などを含む利用者情報を端末装置100-3、100-4、・・・等や所定のサーバ装置などから取得する。そして、情報処理装置10は、利用者U3、U4、・・・等の所定期間内の検索履歴と、モデルM#1、M#2、M#3、・・・等とに基づいて、属性「母親」に対応付けられ、且つ、カテゴリ「子育て」、「スマートデバイス」、「料理」、・・・等のいずれかに対応付けられる利用者を特定し、所定の情報を提供する。
【0026】
具体的な例を挙げると、利用者U3の検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が所定の閾値以上(例えば、正の値)である場合、情報処理装置10は、利用者U3の属性を「子育て中の母親」と特定し、母親(女性)向けの子育て支援に関する情報や、女性向けの育児用品(授乳用品等)に関する情報などを提供する。また、利用者U4の検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が所定の閾値以上であって、且つ、当該検索クエリについて、モデルM#3が示す各関連度の合計が所定の閾値以下(例えば、負の値)である場合、情報処理装置10は、利用者U4の属性を「料理に興味のない子育て中の母親」と特定し、離乳食や子供向けの食材又は食事の宅配サービスに関する情報を提供する。
【0027】
以上のように、実施形態に係る情報処理装置10は、所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリのうち、所定のカテゴリに分類される検索クエリと、所定の事象及び所定のカテゴリの関連度を算出し、関連度に基づきカテゴリごとのモデルを生成する。これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、所定の事象と対応付けられる利用者群について、さらに他の事象との関係性を把握することができる。また、実施形態に係る情報処理装置10は、上記のように生成された複数のモデルを用いることにより、利用者についてより詳細な属性を特定することができる。
【0028】
〔2.情報処理装置の構成〕
次に、
図2を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0029】
(通信部20について)
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0030】
(記憶部30について)
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図2に示すように、記憶部30は、履歴情報データベース31と、関連度情報データベース32と有する。
【0031】
(履歴情報データベース31について)
履歴情報データベース31は、利用者が入力した検索クエリの履歴や各種サービスの利用履歴に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図3を用いて、履歴情報データベース31が記憶する情報の一例を説明する。
図3は、実施形態に係る履歴情報データベースの一例を示す図である。
図3の例において、履歴情報データベース31は、「利用者ID」、「検索履歴」、「利用履歴」といった項目を有する。
【0032】
「利用者ID」は、利用者を識別するための識別情報を示す。「検索履歴」は、利用者が入力した検索クエリの履歴を示す。「利用履歴」は、各種サービスにおける利用者の利用履歴を示す。
【0033】
すなわち、
図3では、利用者ID「UID#1」により識別される利用者の検索履歴が「検索履歴#1」、サービスの利用履歴が「利用履歴#1」である例を示す。
【0034】
(関連度情報データベース32について)
関連度情報データベース32は、履歴情報データベース31に格納された情報に基づき生成された関連度情報に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、関連度情報データベース32が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る関連度情報データベースの一例を示す図である。
図4の例において、関連度情報データベース32は、「事象」、「カテゴリ」、「関連度情報」といった項目を有する。
【0035】
「事象」は、利用者群(シードユーザ)を抽出する際に用いられる事象を示す。「カテゴリ」は、事象に関連付けられたカテゴリを示す。「関連度情報」は、利用者が入力した検索クエリと、所定の事象及びカテゴリとの関連度を示す情報を示す。
【0036】
すなわち、
図4では、利用者が入力した検索クエリと、事象「事象#1」及びカテゴリ「カテゴリ#1」との関連度を示す関連度情報が「関連度情報#11」である例を示す。
【0037】
(制御部40について)
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、
図2に示すように、取得部41と、分類部42と、算出部43と、生成部44と、特定部45と、判定部46と、提供部47とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0038】
(取得部41について)
取得部41は、所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリの履歴を示す履歴情報を取得する。例えば、
図1の例において、取得部41は、利用者の各種サービスにおける利用履歴、各種サービスにおける検索履歴などを含む利用者情報(履歴情報)を取得し、履歴情報データベース31に格納する。
【0039】
(分類部42について)
分類部42は、取得部41により取得された履歴情報が示す検索クエリを複数の所定のカテゴリのいずれかに分類する。例えば、
図1の例において、分類部42は、履歴情報データベース31を参照し、属性が「母親」と推定される利用者群G1に属する各利用者が入力した各検索クエリを、「子育て」、「スマートデバイス」、「料理」、・・・等のいずれかのカテゴリに分類する。
【0040】
また、分類部42は、所定の事象と関連性を有する複数の所定のカテゴリのいずれかに検索クエリを分類してもよい。例えば、
図1の例において、分類部42は、利用者群G1に属する各利用者が入力した各検索クエリを、属性「母親」に対し予め関連付けられたカテゴリのいずれかに分類する。
【0041】
また、分類部42は、階層構造を有する複数の所定のカテゴリのいずれかに検索クエリを分類してもよい。例えば、分類部42は、カテゴリ「ファッション」と、「ファッション」の下位概念を示すカテゴリ(例えば、メンズファッションや、レディースファッションなど)のいずれかに分類する。
【0042】
なお、分類部42は、一の検索クエリを複数のカテゴリに分類してもよい。例えば、
図1を例にして説明すると、分類部42は、一の検索クエリを、「子育て」及び「スマートデバイス」のカテゴリに属する検索クエリとして分類してもよい。
【0043】
(算出部43について)
算出部43は、履歴情報に基づいて、分類部42により所定のカテゴリに分類された各検索クエリと、所定の事象及び当該所定のカテゴリとの関連度を算出する。例えば、
図1の例において、カテゴリ「子育て」に分類された各検索クエリと、属性「母親」及びカテゴリ「子育て」との関連度を算出する場合、算出部43は、検索クエリ群D#1に含まれる検索クエリごとに、利用者群G1に含まれる利用者が入力した回数を計数し、計数した回数が多い程より高い値の関連度を算出する。また、算出部43は、対比利用者群が入力した検索クエリのうち、利用者群G1が入力せず、且つ、カテゴリ「子育て」に分類されない検索クエリを非入力クエリとして特定する。そして、算出部43は、特定した非入力クエリを対比利用者群が入力した回数を計数し、計数した回数が多い程より低い値の関連度を算出する。
【0044】
(生成部44について)
生成部44は、算出部43により算出された各検索クエリの関連度を示す関連度情報を、複数の所定のカテゴリごとに生成する。例えば、
図1の例において、生成部44は、検索クエリ群D#1に含まれる検索クエリと、当該検索クエリについて算出された正の関連度、並びに、非入力クエリと、非入力クエリについて算出された負の関連度とを示すモデルを、属性「母親」及びカテゴリ「子育て」に対応するモデルM#1として生成し、関連度情報データベース32に格納する。
【0045】
(特定部45について)
特定部45は、利用者が入力した検索クエリと、関連度情報とに基づいて、所定の事象に対応付けられ、且つ、所定のカテゴリに対応付けられる利用者を特定する。例えば、
図1の例において、特定部45は、履歴情報データベース31及び関連度情報データベース32を参照し、検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が所定の閾値以上である利用者U3を特定する。
【0046】
また、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリに対応付けられ、且つ、複数の所定のカテゴリに含まれる第2のカテゴリに対応付けられない利用者を特定してもよい。例えば、
図1の例において、特定部45は、検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が所定の閾値以上であって、且つ、当該検索クエリについて、モデルM#3が示す各関連度の合計が所定の閾値以下である利用者U4を特定する。
【0047】
ここで、上記の例以外にも、各モデルによる利用者の特定結果を組み合わせることにより、細かな特徴を有する利用者を特定したいといった要望が考えられる。したがって、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリに対応付けられ、且つ、複数の所定のカテゴリに含まれる第2のカテゴリに対応付けられる利用者を特定してもよい。例えば、
図1を例にして説明すると、特定部45は、検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が所定の閾値以上であって、且つ、当該検索クエリについて、モデルM#2が示す各関連度の合計が所定の閾値以上である利用者を特定する。
【0048】
また、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリ、若しくは、複数の所定のカテゴリに含まれる第2のカテゴリのいずれかに対応付けられる利用者を特定してもよい。例えば、
図1を例にして説明すると、特定部45は、検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が所定の閾値以上、若しくは、当該検索クエリについて、モデルM#2が示す各関連度の合計が所定の閾値以上である利用者を特定する。
【0049】
また、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリに対応付けられず、複数の所定のカテゴリのうち第1のカテゴリ以外のカテゴリに対応付けられる利用者を特定してもよい。例えば、
図1を例にして説明すると、特定部45は、検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が所定の閾値以下であり、且つ、当該検索クエリについて、モデルM#2、M#3、・・・のいずれかが示す各関連度の合計が所定の閾値以上である利用者を特定する。
【0050】
また、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリ及び第2のカテゴリに対応付けられず、且つ、複数の所定のカテゴリのうち第1のカテゴリ及び第2のカテゴリ以外のカテゴリのいずれかに対応付けられる利用者を特定してもよい。例えば、
図1を例にして説明すると、特定部45は、検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が所定の閾値以下であり、当該検索クエリについて、モデルM#2が示す各関連度の合計が所定の閾値以下であり、且つ、当該検索クエリについて、モデルM#3、・・・のいずれかが示す各関連度の合計が所定の閾値以上である利用者を特定する。
【0051】
また、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリまたは第2のカテゴリのいずれかに対応付けられ、且つ、第1のカテゴリ及び第2のカテゴリの双方に対応付けられない利用者を特定してもよい。例えば、
図1を例にして説明すると、特定部45は、検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計、または、モデルM#2が示す各関連度の合計のいずれかが所定の閾値以上であり、且つ、当該検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計、並びに、モデルM#2が示す各関連度の合計の双方が所定の閾値以上とならない利用者を特定する。
【0052】
(判定部46について)
判定部46は、関連度情報が示す関連度と、利用者が入力した検索クエリとに基づいて、利用者が所定のカテゴリに対応付けられる度合いを判定する。例えば、
図1を例にして説明すると、判定部46は、検索履歴が示す検索クエリについて、モデルM#1が示す各関連度の合計が高いほど料理に対する興味関心の度合いが高い利用者と判定し、合計が低いほど料理に対する興味関心の度合いが低い利用者と判定する。
【0053】
(提供部47について)
提供部47は、特定部45により特定された利用者に対し、所定のカテゴリに関連する情報を提供する。例えば、
図1の例において、提供部47は、カテゴリ「子育て」に対応付けられる利用者U3の属性を「子育て中の母親」と特定し、母親向けの子育て支援に関する情報や、女性向けの育児用品に関する情報などを提供する。
【0054】
また、提供部47は、利用者に対し、複数の所定のカテゴリとの対応関係に応じた情報を提供してもよい。例えば、
図1の例において、提供部47は、カテゴリ「子育て」に対応付けられ、カテゴリ「料理」に対応付けられない利用者U4の属性を「料理に興味のない子育て中の母親」と特定し、離乳食や子供向けの食材又は食事の宅配サービスに関する情報を提供する。
【0055】
また、提供部47は、判定部46により判定された度合いに応じて、利用者に対応付けられたカテゴリに関連する情報を利用者に提供してもよい。例えば、提供部47は、カテゴリに対応付けられる度合いが高いと判定された利用者に対し、当該カテゴリに関連する情報を提供する。
【0056】
〔3.生成処理のフロー〕
図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置10の生成処理の手順について説明する。
図5は、実施形態に係る生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0057】
図5に示すように、情報処理装置10は、所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリの履歴を示す履歴情報を取得する(ステップS101)。続いて、情報処理装置10は、履歴情報が示す検索クエリを複数の所定のカテゴリのいずれかに分類する(ステップS102)。続いて、情報処理装置10は、履歴情報に基づいて、所定のカテゴリに分類された各検索クエリと、所定の事象及び当該所定のカテゴリとの関連度を算出する(ステップS103)。続いて、情報処理装置10は、算出された各検索クエリの関連度を示す関連度情報を、所定のカテゴリごとに生成し(ステップS104)、処理を終了する。
【0058】
〔4.変形例〕
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0059】
〔4-1.関連度の算出について〕
上述の実施形態において、算出部43が、属性「母親」及びカテゴリ「子育て」に関する関連度を算出する場合、利用者群G1に属さない利用者群を対比利用者群とし、対比利用者群が入力した検索クエリのうち、利用者群G1が入力せず、且つ、カテゴリ「子育て」に分類されない検索クエリを非入力クエリとして関連度を算出する例を示した。しかし算出部43の機能はこのような例に限定されず任意の手法で関連度を算出してもよい。例えば、
図1を例にして説明すると、属性「母親」及びカテゴリ「子育て」に関する関連度を算出する場合、算出部43は、対比利用者群が入力した検索クエリのうち、利用者群G1が入力しなかったクエリを非入力クエリとし、関連度を算出してもよい。また、算出部43は、対比利用者群を、利用者群G1に属する利用者を含めてカテゴリ「子育て」に属さない検索クエリを入力した利用者群とし、関連度を算出してもよい。
【0060】
〔4-2.処理態様について〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0061】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0062】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0063】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置10は、取得部41と、分類部42と、算出部43と、生成部44と、特定部45と、判定部46と、提供部47とを有する。取得部41は、所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリの履歴を示す履歴情報を取得する。分類部42は、取得部41により取得された履歴情報が示す検索クエリを複数の所定のカテゴリのいずれかに分類する。また、分類部42は、所定の事象と関連性を有する複数の所定のカテゴリのいずれかに検索クエリを分類する。また、分類部42は、階層構造を有する複数の所定のカテゴリのいずれかに検索クエリを分類する。算出部43は、履歴情報に基づいて、分類部42により所定のカテゴリに分類された各検索クエリと、所定の事象及び当該所定のカテゴリとの関連度を算出する。生成部44は、算出部43により算出された各検索クエリの関連度を示す関連度情報を、複数の所定のカテゴリごとに生成する。特定部45は、利用者が入力した検索クエリと、関連度情報とに基づいて、所定の事象に対応付けられ、且つ、所定のカテゴリに対応付けられる利用者を特定する。判定部46は、関連度情報が示す関連度と、利用者が入力した検索クエリとに基づいて、利用者が所定のカテゴリに対応付けられる度合いを判定する。提供部47は、特定部45により特定された利用者に対し、所定のカテゴリに関連する情報を提供する。また、提供部47は、判定部46により判定された度合いに応じて、利用者に対応付けられたカテゴリに関連する情報を利用者に提供する。
【0064】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリのうち、所定のカテゴリに分類される検索クエリと、所定の事象及び所定のカテゴリの関連度を算出し、関連度に基づきカテゴリごとの関連度情報を生成することができるため、所定の事象と対応付けられる利用者群について、さらに他の事象との関係性を把握し、適切な情報を提供できる。
【0065】
また、実施形態に係る情報処理装置10において、例えば、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリに対応付けられ、且つ、複数の所定のカテゴリに含まれる第2のカテゴリに対応付けられる利用者を特定する。また、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリ、若しくは、複数の所定のカテゴリに含まれる第2のカテゴリのいずれかに対応付けられる利用者を特定する。また、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリに対応付けられず、複数の所定のカテゴリのうち第1のカテゴリ以外のカテゴリに対応付けられる利用者を特定する。また、特定部45は、複数の所定のカテゴリに含まれる第1のカテゴリ及び第2のカテゴリに対応付けられず、且つ、複数の所定のカテゴリのうち第1のカテゴリ及び第2のカテゴリ以外のカテゴリのいずれかに対応付けられる利用者を特定する。そして、提供部47は、利用者に対し、複数の所定のカテゴリとの対応関係に応じた情報を提供する。
【0066】
これにより、実施形態に係る情報処理装置10は、各モデルによる利用者の特定結果を組み合わせることにより、細かな特徴を有する利用者を特定することができるため、利用者に提供する情報の訴求効果を高めることができる。
【0067】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた各実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、
図6に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報処理装置10を例に挙げて説明する。
図6は、情報提供装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0068】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0069】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(実施形態のネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0070】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
【0071】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0072】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部40の機能を実現する。また、HDD1400には、情報処理装置10の記憶装置内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0073】
〔7.その他〕
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0074】
また、上述した情報処理装置10は、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0075】
また、特許請求の範囲に記載した「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0076】
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 履歴情報データベース
32 関連度情報データベース
40 制御部
41 取得部
42 分類部
43 算出部
44 生成部
45 特定部
46 判定部
47 提供部
100 端末装置
【要約】
【課題】所定の事象と対応付けられる利用者群について、さらに他の事象との関係性を把握する。
【解決手段】本願に係る生成装置は、所定の事象に対応付けられる利用者群が入力した検索クエリの履歴を示す履歴情報を取得する取得部と、取得部により取得された履歴情報が示す検索クエリを複数の所定のカテゴリのいずれかに分類する分類部と、履歴情報に基づいて、分類部により所定のカテゴリに分類された各検索クエリと、所定の事象及び当該所定のカテゴリとの関連度を算出する算出部と、算出部により算出された各検索クエリの関連度を示す関連度情報を、複数の所定のカテゴリごとに生成する生成部とを有することを特徴とする。
【選択図】
図1