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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-25
(45)【発行日】2022-06-02
(54)【発明の名称】読み出し閾値管理及び較正
(51)【国際特許分類】
   G06F 12/00 20060101AFI20220526BHJP
   G11C 7/04 20060101ALI20220526BHJP
   G11C 7/14 20060101ALI20220526BHJP
   G11C 13/00 20060101ALI20220526BHJP
   G11C 16/08 20060101ALI20220526BHJP
   G11C 29/50 20060101ALI20220526BHJP
【FI】
G06F12/00 550C
G11C7/04
G11C7/14
G11C13/00 340
G11C13/00 400B
G11C16/08 120
G11C29/50 100
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021103663
(22)【出願日】2021-06-22
(65)【公開番号】P2022063210
(43)【公開日】2022-04-21
【審査請求日】2021-06-22
(31)【優先権主張番号】63/089,757
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/230,392
(32)【優先日】2021-04-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504056130
【氏名又は名称】ウェスタン デジタル テクノロジーズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダディ・アブラハム
(72)【発明者】
【氏名】アレックス・バザラスキー
(72)【発明者】
【氏名】エフゲニー・メカニック
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-101708(JP,A)
【文献】特開2014-154169(JP,A)
【文献】特開2011-23099(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 12/00
G11C 7/04
G11C 7/14
G11C 13/00
G11C 16/08
G11C 29/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物理ダイのグループを含む不揮発性メモリの読み出し閾値管理の方法であって、前記複数の物理ダイの各々が、複数の物理ブロックを含み、前記方法は、
前記複数の物理ダイのうちの少なくとも1つの選択された物理ダイの読み出しパラメータを決定し、複合読み出しパラメータとして、前記読み出しパラメータを定義することと、
前記グループの前記複数の物理ダイの各々に前記複合読み出しパラメータを適用することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記読み出しパラメータを前記決定することが、第1の選択された物理ダイの第1の読み出しパラメータを決定することと、第2の選択された物理ダイの第2の読み出しパラメータを決定することと、少なくとも前記第1の読み出しパラメータ及び前記第2の読み出しパラメータの平均として、前記読み出しパラメータを定義することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の物理ダイの各々に対して読み出し閾値較正を実施することを更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記読み出し閾値較正を前記実施することが、BERの推定として、シンドローム重みを計算することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記読み出し閾値較正を前記実施することが、谷探索を実施することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記最適読み出しパラメータを前記決定することが、
前記少なくとも1つの物理ダイの少なくとも1つのデバイスレベルパラメータを決定し、前記少なくとも1つのデバイスレベルパラメータに基づいて前記最適読み出しパラメータを決定することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記最適読み出しパラメータを前記決定することが、
第1のワード線の第1のデバイスレベルパラメータを決定し、第2のワード線の第2のデバイスレベルパラメータを決定することと、
前記第1のデバイスレベルパラメータ及び前記第2のデバイスレベルパラメータに基づいて、前記最適読み出しパラメータを決定することと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
不揮発性メモリの複数の物理ダイのうちの外れ値ダイを識別する方法であって、前記方法は、
前記複数の物理ダイの各々について、識別子を決定することであって、前記識別子が、ビット誤り率(BER)の識別子である、決定することと、
前記複数の物理ダイの各々について、前記識別子を所定の統計値と比較することと、
前記比較に基づいて、前記複数の物理ダイのうちのいずれかが、外れ値ダイであるかどうかを識別することと、を含む、方法。
【請求項9】
前記識別子が、平均BERを含み、
前記識別子を前記決定することが、複数のBER測定を実施し、前記複数のBER測定の平均を取得することを含み、
前記比較することが、前記複数のBER測定の前記平均を閾値と比較することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記識別子が、平均BERを含み、
前記決定すること及び前記比較することが、
第1の複数のBER測定を実施し、前記第1の複数のBER測定の平均を取得することと、
前記第1の複数のBER測定の前記平均を閾値と比較することと、
第2の複数のBER測定を実施し、前記第2の複数のBER測定の平均を取得することであって、前記第2の複数のBER測定の数が、前記第1の複数のBER測定の数を超える、取得することと、
前記第2の複数のBER測定の前記平均を前記閾値と比較することと、を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記閾値が、前記複数の物理ダイの全ての平均BERであり、
前記複数のダイのうちのいずれかが、外れ値ダイであるかどうかを識別することが、前記複数の物理ダイの各々について、前記ダイの前記平均BERが、前記複数の物理ダイの全ての前記平均BERから2シグマを超えて異なる場合、外れ値ダイとして、前記ダイを識別することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
不揮発性メモリシステムであって、
複数の物理ダイのグループを含む不揮発性メモリと、
コントローラ回路と、を備え、
前記コントローラ回路が、読み出し閾値較正を実施するために、前記複数の物理ダイの各ダイに命令を送信するように構成されており、
各物理ダイが、前記命令を受信し、前記読み出し閾値較正を実施するように構成されており、前記読み出し閾値較正が、
前記複数の物理ダイのうちのいずれか他のものによって較正された、いずれの閾値とも異なる、単一の閾値の前記読み出し閾値較正を実施することと、
前記複数の物理ダイのうちのいずれか他のものによって較正された、いずれの論理ページとも異なる、単一の論理ページに対して前記読み出し閾値較正を実施することと、のうちの1つを含み、
前記コントローラ回路が、各個々の物理ダイの前記読み出し閾値較正を前記実施することの結果に基づいて、前記複数の物理ダイのための更新された読み出し閾値を決定するように更に構成されている、不揮発性メモリシステム。
【請求項13】
前記閾値を較正する前記複数のダイのうちの各物理ダイは、コマンドキュー空きが存在するときに前記読み出し閾値較正を実施することを含む、請求項12に記載の不揮発性メモリシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本実用出願は、2020年10月9日出願の「READ THRESHOLD MANAGEMENT AND CALIBRATION」と題された、米国仮出願第63/089,757号の利益を主張する。仮出願は、以下に完全に再現されるように、参照により本明細書に組み込まれる。
背景
【0002】
(発明の分野)
1.分野
【0003】
例示的な実施形態と一致する装置及び方法は、読み出し閾値較正に関し、より具体的には、物理ダイの1つ以上のグループを含む不揮発性メモリの読み出し閾値較正に関する。
【背景技術】
【0004】
2.関連技術の説明
【0005】
否定論理積(Not-And、NAND)プロセス収縮及び3次元(three-dimensional、3D)スタッキングによってもたらされる1つの課題は、プロセスの均一性を維持することである。プロセスの均一性の欠如は、メモリダイ、ブロック、及びページの間の、並びに、例えば、異なる耐久性、保持、温度、及び外乱条件にもわたる、増加した変動につながる。そのような多様な条件下の動作は、特に、トラッキング最適読み出し閾値に関して、読み出しスループット、及び1秒当たりの入力/出力動作(input/output operations per second、IOPS)の要件が満たされることを確保し、サービス品質(Quality of Service、QoS)を確保するために、適応システムを使用する必要がある。
【0006】
読み出し閾値較正は、いくつかの検知を適用し、次いで、そのいくつかの検知に関連する異なる仮説に従って、ビット誤り率(bit error rate、BER)の推定として、シンドローム重み(Syndrome Weight、SW)を逐次的に計算するプロセスを通じて行われ得る。このプロセスは、BER推定スキャン(BER Estimation Scan、BES)と呼ばれることもある。
【0007】
代替的に、関連技術の方法によると、セル電圧分布(Cell Voltage Distribution、CVD)における谷が決定され得、異なる電圧点間の導電性セルの差を測定することができる。
【0008】
両方の方法では、サンプリングが、1つの特定の論理\物理ページで行われ、したがって、サンプリングの順序は重要ではないが、完全なカバーを必要とするという点で、逐次的に実施されなければならない。
【0009】
この問題の1つの解決策は、時間タグ(time tag、TT)及び温度タグ(例えば、熱領域タグ(thermal regional Tag、TRT))を使用して、ほぼ同時に、かつほぼ同じ温度でプログラムされたブロックを一緒にグループ化することである。コントローラがウェアレベリング機構を実装すると仮定すると、全てのブロックは、ほぼ同じプログラム/消去(program/erase、P/E)カウント(program/erase count、PEC)を有すると予想される。したがって、TT及び/又はTRTグループ内の全てのブロックは、それらが、ほぼ同じPECを有し、ほぼ同じ時間及び温度でプログラムされたため、同様の最適読み出し閾値を有すると予想される。これは、コントローラが、ブロック、ワード線(word line、WL)、又はページごとの代わりに、TT/TRTグループごとに一組の読み出し閾値を維持することを可能にする。従来、TT/TRTグループの数は、少数(例えば、約32)になり、多数のブロックが、各TT/TRTグループと関連付けられることになる。したがって、読み出し閾値を管理するために必要とされるメモリ、及び更新された読み出し閾値を保持するために必要とされる保守動作における大幅な節約が存在する。
【発明の概要】
【0010】
例示的な実施形態は、任意の問題及び/又は欠点、並びに上に説明されていない他の欠点に対処することができる。また、例示的な実施形態は、上に説明された欠点を克服する必要はなく、また、上に説明された問題のいずれも克服しない場合がある。
【0011】
1つ以上の例示的な実施形態は、複数の物理ダイのグループを含む不揮発性メモリの読み出し閾値管理の方法を提供し得、複数の物理ダイの各々が、複数の物理ブロックを含み、方法は、複数の物理ダイのうちの少なくとも1つの選択された物理ダイの最適読み出しパラメータを決定し、複合読み出しパラメータとして、最適読み出しパラメータを定義することと、グループの複数の物理ダイの各々に複合読み出しパラメータを適用することと、を含む。
【0012】
最適読み出しパラメータを決定することが、第1の選択された物理ダイの第1の最適読み出しパラメータを決定することと、第2の選択された物理ダイの第2の最適読み出しパラメータを決定することと、少なくとも第1の最適読み出しパラメータ及び第2の最適読み出しパラメータの平均として、最適読み出しパラメータを定義することと、を含み得る。
【0013】
最適読み出しパラメータを決定することが、少なくとも1つの物理ダイの少なくとも1つのデバイスレベルパラメータを決定し、少なくとも1つのデバイスレベルパラメータに基づいて最適読み出しパラメータを決定することと、を含み得る。
【0014】
最適読み出しパラメータを決定することが、第1のワード線の第1のデバイスレベルパラメータを決定することと、第2のワード線の第2のデバイスレベルパラメータを決定することと、第1のデバイスレベルパラメータ及び第2のデバイスレベルパラメータに基づいて、最適読み出しパラメータを決定することと、を含み得る。
【0015】
方法はまた、複数の物理ダイの各々に対してビット誤り率(BER)推定スキャン(BES)を実施することを含み得る。
【0016】
BESを実施することが、BERの推定として、シンドローム重みを計算することを含み得る。
【0017】
読み出し閾値最適化が、谷探索を実施することを含み得る。
【0018】
1つ以上の例示的な実施形態は、不揮発性メモリの複数の物理ダイのうちの外れ値ダイを識別する方法を提供し得、方法は、複数の物理ダイの各々について、識別子を決定することであって、識別子が、ビット誤り率(BER)の識別子である、決定することと、複数の物理ダイの各々について、識別子を所定の統計値と比較することと、比較に基づいて、複数の物理ダイの各々が、外れ値ダイであるかどうかを識別することと、を含む。
【0019】
記識別子が、平均BERを含み得、識別子を決定することが、複数のBER測定を実施し、複数のBER測定の平均を取得することを含み、比較することが、複数のBER測定の平均を閾値と比較することを含む。
【0020】
識別子が、平均BERを含み得、決定すること及び比較することが、第1の複数のBER測定を実施し、第1の複数のBER測定の平均を取得し、第1の複数のBER測定の平均を閾値と比較することと、第2の複数のBER測定を実施し、第2の複数のBER測定の平均を取得することであって、第2の複数のBER測定の数が、第1の複数のBER測定の数を超える、取得することと、第2の複数のBER測定の平均を閾値と比較することと、を含み得る。
【0021】
閾値が、複数の物理ダイの全ての平均BERであり得、複数のダイのうちの各々が、外れ値ダイであるかどうかを識別することが、複数の物理ダイの各々について、ダイの平均BERが、複数の物理ダイの全ての平均BERから2シグマを超えて異なる場合、外れ値ダイとして、ダイを識別することを含み得る。
【0022】
1つ以上の例示的な実施形態は、不揮発性メモリシステムを提供し得、不揮発性メモリシステムが、複数の物理ダイのグループを含む不揮発性メモリと、コントローラ回路と、を備え、コントローラ回路が、読み出し閾値較正を実施するために、複数の物理ダイの各個々のダイに命令を送信するように構成されており、各個々の物理ダイが、命令を受信し、読み出し閾値較正を実施するように構成されており、読み出し閾値較正が、複数の物理ダイのうちのいずれか他のものによって較正された、いずれの閾値とも異なる、単一の閾値の読み出し閾値較正を実施することと、複数の物理ダイのうちのいずれか他のものによって較正された、いずれの論理ページとも異なる、単一の論理ページに対して読み出し閾値較正を実施することと、のうちの1つを含み、コントローラ回路が、各個々の物理ダイの読み出し閾値較正を実施することの結果に基づいて、複数の物理ダイの全てのための更新された読み出し閾値を決定するように更に構成されている。
【0023】
閾値を較正する複数のダイのうちの各個々の物理ダイは、コマンドキュー空きが存在するときに読み出し閾値較正を実施することを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
上記及び/又は他の態様は、添付の図面と併せて以下の例示的な実施形態の説明から明らかになり、より容易に理解されるであろう。
【0025】
図1】例示的な実施形態による、メモリシステム400のブロック図を例示する。
【0026】
図2】例示的な実施形態による、複数のメモリシステムを含む記憶モジュールのブロック図を例示する。
【0027】
図3】例示的な実施形態による、階層記憶システムのブロック図を例示する。
【0028】
図4】例示的な実施形態による、図1のメモリシステムのコントローラの構成要素の構成のブロック図を例示する。
【0029】
図5】例示的な実施形態による、図4のメモリシステムのメモリダイ404の構成要素の構成のブロック図を例示する。
【0030】
図6】関連技術のTT/TRTパラメータ展開スキームを例示する。
【0031】
図7】関連技術の方法による、時間タグ更新フローを例示する。
【0032】
図8A】交差温度条件下における6つの異なるダイの平均読み出し閾値の比較の一例を例示する。
図8B】交差温度条件下における6つの異なるダイの平均読み出し閾値の比較の一例を例示する。
【0033】
図9】例示的な実施形態による、TT/TRTパラメータ展開スキームを例示する。
【0034】
図10】例示的な実施形態による、TT/TRTパラメータ更新フローを例示する。
【0035】
図11】例示的な実施形態による、特定のダイに対する高BER指標の決定に基づいて、外れ値ダイを識別する方法を例示する。
【0036】
図12】例示的な実施形態による、複数のダイグループを含む展開スキームを例示する。
【0037】
図13】Xtemp条件下の、例示的な実施形態による、5つのダイにわたるWL当たりの読み出し閾値D~E(例として)の平均シフトを例示するグラフである。
【0038】
図14】例示的な実施形態による、このような並列NANDベースの閾値較正スキームを例示する。
【0039】
図15】例示的な実施形態による、並列ECCベースの較正のスキームを例示する。
【0040】
図16】例示的な実施形態による、読み出し閾値較正の管理に関与する相互接続層のスキームを例示する。
【0041】
図17】例示的な実施形態による、CBAダイに対する読み出し閾値較正が後で相互接続する方法を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0042】
ここで、添付図面に示される例示的な実施形態を詳細に参照するが、同様の参照番号は、全体をとおして同様の要素を指す。この点に関して、例示的な実施形態は、異なる形態を有してもよく、本明細書に記載される説明に限定されるものとして解釈されるべきではない。
【0043】
用語「含む(include)」、「含む(including)」、「含む(comprise)」、及び/又は「含む(comprising)」という用語は、本明細書で使用されるとき、記載された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を除外しないことが理解されるであろう。
【0044】
本明細書で使用するとき、用語「及び/又は」は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意の組み合わせ及び全ての組み合わせを含む。「少なくとも1つの」などの表現は、要素のリストの前に置かれるとき、要素のリスト全体を修飾し、リストの個々の要素を修飾しない。加えて、本明細書に記載される「ユニット」、「-er(-or)」、「モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能又は動作を実行するための要素を指し、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせで実装されてもよい。
【0045】
メモリシステム
【0046】
図1は、本明細書に説明される方法を実施し得る、例示的な実施形態による、メモリシステム400のブロック図を例示する。メモリシステム400は、コントローラ402、及び1つ以上のメモリダイ404を含むメモリを含む。本明細書に使用される際、ダイという用語は、単一の半導体基板上に形成される、メモリセルセット、及びそれらのメモリセルの物理動作を管理するための関連回路を指す。コントローラ402は、ホストシステムとインターフェースし得、読み出し、プログラム、及び消去動作NANDメモリダイ404に対するコマンドシーケンスを送信し得る。
【0047】
フラッシュメモリコントローラであるコントローラ402は、例えば、処理回路と、マイクロプロセッサ又はプロセッサと、(マイクロ)プロセッサ、論理ゲート、スイッチ、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、プログラマブルロジックコントローラ、及び埋め込みマイクロコントローラによって実行可能なコピュータ可読プログラムコード(例えば、ソフトウェア又はファームウェア)を記憶するコンピュータ可読媒体と、のうちのいずれか1つの形態をとり得る。コントローラ402は、本明細書に説明され、一般的にタイミング図に例示される様々な機能を実施するためのハードウェア及び/又はファームウェアで構成され得る。例えば、コントローラは、不揮発性メモリ内の読み出し閾値レベルを制御し得る。
【0048】
コントローラ402の内部にあるものとして、図4に関して示され、説明される構成要素のうちの任意の1つ以上は、追加的に、又は代替的に、コントローラ402の外部にあってもよく、他の構成要素が含められてもよい。「通信する」として説明される任意の構成要素は、直接通信してもよく、あるいは本明細書に概して例示若しくは説明されてもよく、又は例示若しくは説明されなくてもよい、1つ以上の中間構成要素を介して、間接的に(有線又は無線で)通信してもよいことに留意されたい。
【0049】
本明細書に使用される際、コントローラ402は、メモリダイに記憶されたデータを管理し、コンピュータ又は電子デバイスなどのホストと通信するデバイスである。コントローラ402は、本明細書に説明される特定の機能に加えて、様々な追加機能のいずれかを有してもよい。例えば、コントローラ402は、メモリダイ404をフォーマットして、それらが適切に動作していることを確保し得る、不良フラッシュメモリセルをマップアウトし得る、及び将来の故障セルに置換される予備セルを割り当て得る。予備セルの一部は、コントローラ402を動作させ、他の特徴を実装するために、ファームウェアを保持するために使用され得る。動作中、ホストが、データをメモリダイ(複数可)404から読み出すか、又はデータをメモリダイ(複数可)404に書き込む必要があるときに、ホストは、コントローラ402と通信することになる。データが読み出され/書き込まれる論理アドレスをホストが提供する場合、コントローラ402は、ホストから受信される論理アドレスをメモリダイ(複数可)404の物理アドレスに変換することができる。代替的に、ホストが物理アドレスを提供することもできる。コントローラ402はまた、限定されるものではないが、ウェアレベリング(さもなければ繰り返し書き込まれる特定のメモリブロックの消耗を回避するための書き込みの分散)及びガーベッジコレクション(全ブロックを消去し再利用することができるように、全ブロックのデータの有効なデータページのみの新たなブロックへの処理)などの様々なメモリ管理機能を実施することもできる。コントローラ402はまた、以下に説明される方法及び動作を制御し得る。
【0050】
コントローラ402と不揮発性メモリダイ(複数可)404との間のインターフェースは、フラッシュインターフェースなどの任意の好適なインターフェースであり得る。メモリシステム400は、セキュアデジタル(secure digital、SD)又はマイクロセキュアデジタル(マイクロSD)カードなどのカードベースのシステムであってもよい。代替的に、メモリシステム400は、埋め込みメモリシステムの一部であってもよい。
【0051】
図4に示されるように、メモリシステム400は、コントローラ402と不揮発性メモリダイ(複数可)404との間に単一のチャネルを含むものとして例示されている。しかしながら、これは限定することを意図するものではなく、メモリシステムは、NANDアーキテクチャを具現化し、コントローラ402とメモリダイ(複数可)404との間に2つ、4つ、8つ、又はそれ以上のチャネルを含むメモリシステムなどの、単一のチャネルよりも多くを含み得る。本明細書に説明される例示的な実施形態のいずれか1つ以上では、単一のチャネルが例示されている場合でも、コントローラ402とメモリダイ404(複数可)との間に複数のチャネルが存在し得る。
【0052】
図2は、例示的な実施形態よる、複数のメモリシステムを含む記憶モジュール500のブロック図を例示する。したがって、記憶モジュール500は、ホスト及び記憶システム504とインターフェースする記憶コントローラ502を含み、記憶システム504は、複数の不揮発性メモリシステム400を含む。記憶コントローラ502と不揮発性メモリシステム400との間のインターフェースは、例えば、シリアルアドバンスドテクノロジーアタッチメント(serial advanced technology attachment、SATA)、ペリフェラルコンポーネントインターフェースエクスプレス(peripheral component interface express、PCIe)インターフェース、埋め込みマルチメディアカード(embedded Multimedia Card、eMMC)インターフェース、SDインターフェース、又はユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)インターフェースなどの、バスインターフェースとするこができる。記憶モジュール500は、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ及び携帯電話などの、ポータブルコンピューティングデバイスに見られるようなソリッドステートドライブ(solid-state drive、SSD)とすることができる。
【0053】
図3は、例示的な実施形態による、階層記憶システム610のブロック図を例示する。階層記憶システム610は、複数の記憶コントローラ502を含み、それらの制御の各々は、それぞれのストレージシステム504を制御する。ホストシステム612は、バスインターフェースを介して階層記憶システム610内のメモリにアクセスし得る。バスインターフェースの例としては、例えば、不揮発性メモリエクスプレス(non-volatile memory express、NVMe)、ファイバーチャネルオーバーイーサネット(fiber channel over Ethernet、FCoE)インターフェース、SDインターフェース、USBインターフェース、SATAインターフェース、PCIeインターフェース、又はeMMCインターフェースが挙げられ得る。記憶システム610は、データセンター又は大量記憶が必要とされる他の場所に見出されるような、複数のホストコンピュータによってアクセス可能であるラック搭載可能な大量記憶システムとすることができる。
【0054】
図4は、例示的な実施形態による、図1のメモリシステムのコントローラ402の構成要素の構成のブロック図を例示する。コントローラ402は、ホストとインターフェースするフロントエンドモジュール708と、不揮発性メモリダイ(複数可)404とインターフェースするバックエンドモジュール710と、不揮発性メモリシステム700の様々な機能を実施する様々な他のモジュールを含み得る。モジュールは、ハードウェア又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとすることができる。例えば、各モジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、回路、デジタル論理回路、アナログ回路、ディスクリート回路の組み合せ、ゲート、若しくは他の任意の種類のハードウェア、又はそれらの組み合せを含み得る。追加的に、又は代替的に、各モジュールは、モジュールの特徴のうちの1つ以上を実装するためにプロセッサ又はプロセッサ回路で実行可能な命令を含むメモリハードウェアを含み得る。モジュールのうちのいずれか1つが、プロセッサによって実行可能な命令を含むメモリの一部分を含むとき、モジュールは、プロセッサを含んでもよく、又は含まなくてもよい いくつかの事例では、各モジュールは、単純に、任意の他のハードウェアを含むモジュールなしで、対応するモジュールの特徴を実装するためにプロセッサによって実行可能な命令を含む、メモリの一部分であってもよい。含まれるハードウェアがソフトウェアを含むときでも、各モジュールが少なくともいくつかのハードウェアを含むため、各モジュールは、ハードウェアモジュールと呼ばれ得る。
【0055】
コントローラ402は、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)416内のバッファを管理し、コントローラ402の内部通信バス417上における通信のための内部バスアービトレーションを制御する、バッファマネージャ/バスコントローラモジュール414を含み得る。読み出し専用メモリ(read only memory、ROM)418は、システム起動コードを記憶及び/又はそれにアクセスし得る。コントローラ402から離れて位置するものとして例示されているが、RAM416及びROM418の一方又は両方は、コントローラ402内に位置してもよい。1つ以上の例示的な実施形態によると、RAM416及びROM418の一部分は、コントローラ402内及びコントローラ402の外側の両方に位置してもよい。1つ以上の例示的な実施形態によると、コントローラ402、RAM416、及びROM418は、別個の半導体ダイ上に位置し得る。
【0056】
フロントエンドモジュール708は、ホスト又は次のレベルの記憶コントローラとの電気的インターフェースを提供するホストインターフェース720及び物理層インターフェース(physical layer interface、PHY)722を含み得る。ホストインターフェース720の種類は、使用されているメモリの種類に依存し得る。ホストインターフェース720の例示的な種類としては、限定されるものではないが、SATA、SATA Express、SAS、ファイバチャネル、USB、PCIe、及びNVMeが挙げられ得る。ホストインターフェース720は、データ、制御信号、及びタイミング信号の転送を容易にし得る。
【0057】
バックエンドモジュール710は、ホストから受信したデータバイトを符号化し、不揮発性メモリダイ(複数可)404から読み出したデータバイトを復号して誤り訂正する誤り訂正コード(error correction code、ECC)エンジン又はモジュール424を含み得る。バックエンドモジュール710はまた、不揮発性メモリダイ(複数可)404に伝送されるプログラム、読み出し、及び消去コマンドシーケンスなどのコマンドシーケンスを生成するコマンドシーケンサ426を含み得る。バックエンドモジュール710は、RAIDパリティの生成及び故障データの回復を管理するRAID(独立ドライブ冗長アレイ)モジュール728を含み得る。RAIDパリティは、不揮発性メモリシステム700内に書き込まれているデータのための完全性保護の追加のレベルとして使用され得る。RAIDモジュール428は、ECCエンジン424の一部であり得る。メモリインターフェース430は、コマンドシーケンスを不揮発性メモリダイ(複数可)404に提供し、不揮発性メモリダイ(複数可)404からステータス情報を受信する。コマンドシーケンス及びステータス情報と共に、不揮発性メモリダイ(複数可)404にプログラムされ、そこから読み出されるデータは、メモリインターフェース430を介して通信され得る。1つ以上の例示的な実施形態によると、メモリインターフェース430は、ダブルデータレート(double data rate、DDR)及び/若しくはトグルモード200、400、800、又はより高位のインターフェースとすることができる。制御層432は、バックエンドモジュール710の全体的な動作を制御し得る。
【0058】
不揮発性メモリシステム700の追加のモジュールは、メモリダイ404のメモリセルのウェアレベリング、アドレス管理、及びフォールディング動作の容易化などの、特定のメモリ管理機能を実施する、メディア管理層438を含み得る。不揮発性メモリシステム400はまた、外部の電気的インターフェース、外部のRAM、抵抗、コンデンサ、又はコントローラ402とインターフェースし得る他の構成要素などの、他のディスクリート構成要素440も含み得る。1つ以上の例示的な実施形態によると、RAIDモジュール428、メディア管理層438、及びバッファ管理/バスコントローラ414のうちの1つ以上は、省略され得る任意選択の構成要素である。
【0059】
図5は、例示的な実施形態による、図4のメモリシステムのメモリダイ404の構成要素の構成のブロック図を例示する。メモリダイ404は、互換的にメモリ素子と呼ばれる、複数のメモリセルを含むメモリセル構造442を含む。メモリセルは、nビットデータ値を有するデータのユニットを記憶する要素又は構成要素であり、nは、オン又はそれよりも多い。任意の好適な種類のメモリが、メモリセル構造体442のメモリセルに使用され得る。例として、メモリは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic random access memory、「DRAM」)、若しくはスタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory、「SRAM」)、抵抗ランダムアクセスメモリ(resistive random access memory、「ReRAM」)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(electrically erasable programmable read only memory、「EEPROM」)、フラッシュメモリ(EEPROMのサブセットとみなすこともできる)、強誘電性ランダムアクセスメモリ(ferroelectric random access memory、「FRAM」)、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(magnetoresistive random access memory、「MRAM」)、相変化メモリ(phase-change memory、「PCM」)、などの不揮発性メモリデバイス、又は情報を記憶することができる半導体材料若しくは他の材料を含む他の要素とすることができる。各種類のメモリは、異なる構成を有し得る。例えば、フラッシュメモリは、NAND又はNOR構成で構成され得る。
【0060】
メモリは、当業者に理解されるように、任意の組み合わせで、受動的及び/又は能動的要素から形成され得る。
【0061】
複数のメモリセルは、直列に接続されるように、あるいは各要素が個別にアクセス可能であるように構成され得る。非限定的な例として、NAND構成(NANDメモリ)内のフラッシュメモリデバイスは、典型的には、直列に接続されたメモリ素子を含む。NANDメモリアレイは、アレイが複数のセルグループから構成されるように構成され得、同じセルグループの一部であるメモリセルは、単一のワード線又は単一のビット線などの単一のバイアス線を共有し、グループとしてアクセス又はバイアスされる。
【0062】
メモリダイのメモリセル構造442を形成する複数のメモリセルは、基板内及び/又は基板上に位置し得る。基板は、ウェハであり、ウェハの上又はウェハ内にメモリセルの層が形成されるウェハであってもよく、あるいはメモリセルが形成された後にメモリセルに取り付けられるキャリア基板であってもよい。
【0063】
メモリセル構造体442を形成するメモリセル、又はメモリセル構造体442の少なくとも一部分は、3Dメモリセル構造の2次元(two-dimensional、2D)において、2次元又は3次元で配置され得る。
【0064】
読み出し閾値管理最適化
【0065】
更新された読み出し閾値を維持するために、コントローラは、バックグラウンドプロセスを実行する必要があり得、バックグラウンドプロセスは、TT/TRTグループ当たりの最適な読み出し閾値を周期的に推定及び調整することになる。
【0066】
読み出し閾値較正は、いくつかの検知を実施し、次いで、そのいくつかの検知に関連する異なる仮説に従って、BERの推定として、シンドローム重み(SW)を逐次的に計算するプロセスを通じて行われ得る。このプロセスは、BER推定スキャン(BES)と称され得る。
【0067】
代替的に、セル電圧分布(Cell Voltage Distribution、CVD)における谷を探索し得、異なる電圧点間の導電性セルの差を測定する。
【0068】
関連技術によると、時間及び温度タグ(TT及びTRT)は、各ダイが異なる挙動を示すという仮定で、各ダイについて個別に管理される。図6は、関連技術のTT及び/又はTRTパラメータ展開スキームを例示する。図6に示されるように、各時間タグは、例えば、ダイセットと関連付けられる。読み出しパラメータは、同じTT及び/又はTRTと関連付けられた異なるダイについても、各ダイについて個別に決定及び記憶される フラッシュデバイスが少数のダイで動作するとき、この解決策は、許容可能であり得る。しかしながら、多くのダイが同じコントローラ(例えば、最新のデバイスでは最大64)によって使用されるとき、各ダイについて読み出し閾値較正を別々に実施し、これらのパラメータの記憶を別々に維持する必要性は、大きなオーバーヘッドを生じさせる。
【0069】
したがって、1つ以上の例示的な実施形態は、同様の挙動を示すダイが一緒にグループ化され、それにより、1つのダイに関して取得された読み出し閾値が同じグループの他のダイに使用され得る方法を提供する。外れ値ダイが見つかった場合、それらは、別個に選び出され、処置され得る。
【0070】
上述のように、関連技術の方法によると、読み出し閾値は、各ダイに対して別個に調整され、TT/TRT更新は、周期的に、いくつかの所定の経過時間でトリガされるか、又は高BER指標によってトリガされる。
【0071】
一旦、トリガされると、バックグラウンドプロセスは、各TT/TRTグループからの単一の代表的なWL又はページ、又は各TT/TRTグループから設定された小さなサンプルを選択し、それは、較正され、代表的なWL/ページの最適読み出し閾値を推定し、この閾値は、TT/TRTグループのWL/ページを読み出すために使用されることになる読み出し閾値として機能する。読み出し閾値較正の結果は、結果を平滑化するために、過去の読み出し閾値と一緒に組み合わせられ得る。
【0072】
代表的なWL/ページの最適読み出し閾値の推定は、セル電圧分布(CVD)トラッキング、BES、谷探索などの、様々なアルゴリズムのいずれかを使用して行われ得る。これらの読み出し閾値推定方法の各々は、各々が複数の読み出しの性能を必要とするため、比較的高いレイテンシペナルティを生じ得る。ページを較正するために使用される読み出しの数は、電圧範囲をカバーするために、少なくとも5であり得る。図7は、関連技術の方法による、時間タグ更新フローを例示する。図7は、時間タグパラメータを使用する方法を例示しているが、代替的に、様々な他のパラメータのいずれかが使用されてもよい。
【0073】
1つ以上の現在の例示的な実施形態は、1つのパッケージ内の数個のダイのパラメータが一緒にグループ化される方法を説明する。方法は、グループ内のダイの各々の性能の統計的分析に基づく。外れ値検出は、グループパラメータに適合しないそれらのダイに対処するために適用される。
【0074】
ダイは、別個の特性を有するが、大部分の事例では、及び最も使用される場合について、単一のセット(又は最小数のセット)のパラメータを使用することは、パッケージ内の全てのダイに対して十分に良好に機能する。これは、読み出し閾値較正動作の数の顕著な低減を可能にし、統合された読み出し閾値のより頻繁な較正を可能にする。
【0075】
パッケージは、1つ以上の外れ値ダイを含み得、この場合、外れ値ダイ又はダイが識別され、パラメータセットは、そのような外れ値ダイごとに具体的に維持される。
【0076】
交差温度条件下における6つの異なるダイの平均読み出し閾値の比較の一例が、図8A及び図8Bに示される。これらの図は、データが85℃で書き込まれ、-25℃で読み出されたダイ(図8A)、及びデータが-25℃で書き込まれ、85℃で読み出されたダイ(図8B)についての最適読み出し閾値の平均シフトを示す。
【0077】
これらの図8A及び図8Bの各々に示されるように、ダイのうちの1つ「dut1」は、他の5つのダイとは異なる挙動を示す。これは、パッケージ内のダイの大部分について共通の読み出し閾値を維持しながら、外れ値として1つ以上のダイを識別することがもっともらしいという仮定を裏付ける。
【0078】
例示的な実施形態によると、外れ値ダイが検出され、別個のパラメータセットが、各外れ値ダイに対して決定される。複数の外れ値ダイが検出され得、最悪の場合、パッケージ内のダイの各々が、外れ値ダイであると決定され、各ダイは、それ自体のパラメータセットを有し、システムを関連技術のものまで低減する。
【0079】
図9は、例示的な実施形態による、TT/TRTパラメータ展開スキームを例示する。これは、全てのダイからの代表的なものが、最終的に複合化パラメータに平均化されるように、連続した順序におけるダイ間の平均化に基づき得る。代替的に、数個の代表的なダイは、読み出しパラメータ更新用の候補として選択され得る。そのような選択は、BERがこれらの代表的なダイ上の特定のレベル内にあることを確認するために、BER図の生成に基づき得る。
【0080】
図10は、例示的な実施形態による、TT/TRTパラメータ更新フローを例示する。これは、平均化が実施され得る方法である。1つ以上の物理ブロックが選択され、最適読み出しパラメータがこれらのダイについて決定され、次いで、これらのパラメータの平均が、グループ内の全てのダイに対して十分であるように決定される。次いで、パラメータは、ある程度の時間量が経過した後(例えば、分若しくは時間)、又はいくつかの条件が変化したとき(例えば、外部温度の検知に基づいて)、更新され得る。したがって、各ダイが別個に処置されるのではなく、サンプルがとられ、それらは、一緒に平均化される。示されるように、この例示的な実施形態による方法は、代表的なダイの時間タグ及びメタダイを識別することと(551)、代表的なダイ上の物理ブロックを識別すること、すなわち、各ダイの代表的なブロックを識別することと(552)、特定の物理ダイ及びTT/TRTの最適読み出しパラメータを取得することと(553)[これは、どのように実施されるか?、特定の物理ダイのデバイスレベルTT/TRTパラメータを平均化することと(554)、特定のTT/TRTのデバイスBERレベルを測定することと(555)、ダイの全ての時間及び温度タグをNANDに記憶/フラッシングすることと(556)、を含む。メタダイは、並列処理によって性能を向上させるために、より大きな構造を作成するように論理的に連結される物理ダイグループである。
【0081】
外れ値ダイは、ダイ当たりのBERレベル又はブロック再配置率を監視することによって検出され得る。異常なダイ当たりのBER率又はダイ当たりのブロック再配置率のチェックは、バックグラウンド動作管理の一部としてある程度の時間が経過した後に実施され得る。一旦、ダイが異常な結果を示すように検出されると、そのパラメータは、他のダイから分離され得る。
【0082】
図11は、例示的な実施形態による、特定のダイに対する高BER指標の決定に基づいて、外れ値ダイを識別する方法を例示する。示されるように、この例によると、方法は、特定のダイに対する高BER指標の決定に基づいて実施される。代替的に、方法は、高ブロック再配置率又は高BERを有するダイの他の識別子の決定に基づいて実施され得る。ブロックのBERレベルが一定期間高い場合、ブロックは、再配置される。したがって、高再配置率はまた、問題が存在するという指標である。ブロック再配置率は、ダイごとに記録され得る。
【0083】
高BER又は高ブロック再配置率の決定は、全体BER若しくはブロック再配置率対する、又は所定の統計値に対する、測定されたBER又はブロック再配置率の比較を含み得る。例えば、50個のBER測定が、各ダイについて収集される場合、平均BER及び1シグマのBERが、全ダイの間で比較され得る。特定のダイの平均BERが他のダイの平均から2シグマを超えて離れる場合、それは、疑わしい外れ値として識別され得る。第2の段階では、より多くの統計値、おそらく、200個のBER測定が、収集され得る。再びダイが異常な挙動を示す場合、それは、外れ値であることが宣言され得る。
【0084】
示されるように、図11の方法は、グループの各ダイからダイ上の数個のブロック上の代表的なWL上のBERを測定することを含む(601)。外れ値ダイが存在するという指標がない場合(602-いいえ)、通常の動作が再開される(603)。外れ値ダイが存在するという指標が存在する場合(602-はい)、測定は、再び実施され、より高い統計値と比較され(604)、その結果、指標が同じままである場合、ダイは、外れ値ダイであると宣言される。図11の方法は、代替的に、BERではなくブロック再配置率の測定を使用して実施されてもよい。
【0085】
いくつかの場合、異なるソースからの数個のダイグループが、単一のパッケージ内に存在してもよく、このことは、異なるグループに属するダイのパラメータ間の系統的な差につながる。例えば、2つの異なるトリムからのダイは、同じパッケージ内、主にエンジニアリングサンプル(ES)/予備ダイ材料内に配置され得る。そのような場合、単一のパッケージは、ダイが製造又は供給された方法に起因して、異なるパラメータセットを有する異なるトリムからのダイを含み得る。様々な他の理由のいずれかのために、異なるトリムからの、又は異なるパラメータを有するこれらのダイは、グループに分割され、それに従って別個に処置され得る。これは、全てに適合する1つのセットはないが(グループ間の系統的な差が存在するため)、全てのダイが外れ値ダイとして処置されないように、パラメータを最適化することになる。したがって、いくつかのリソースが節約される。
【0086】
ダイグループの決定は、ブート時にUSERROMからトリムバージョンを読み出すこと、及び対応するダイグループ(複数可)を定義することなどの、事前定義された設定に基づき得る。
【0087】
しかしながら、ダイはまた、それらの物理的な場所などの、他の設定に従ってグループ化されてもよい(場合によっては、同じコントローラによって制御されるダイは、全て、同じ物理的な場所、例えば、大規模サーバ内に配置される訳ではない)。
【0088】
ダイグループは、ダイグループ指標を変更し得るいくつかの手順による開始中に明示的に示され得る。例えば、同じフラッシュインターフェースモジュール(Flash Interface Module、FIM)に属するダイは、全て一緒にグループ化され、FIMは、ダイグループと通信するコントローラ内のインターフェースであることが示され得る。図12は、例示的な実施形態による、複数のダイグループを含む展開スキームを例示する。図12に示されるように、物理ダイは、複数のグループに分割され、各グループは、別個のパラメータを有する他のグループの各々から独立して処置される。
【0089】
並列の複数のダイの高速読み出し閾値較正
【0090】
ダイが一緒にグループ化される上記の例示的な実施形態のうちの1つ以上によると、閾値較正のプロセスは、更新が周期的に行われ、温度の変化の際に、この測定が、その一部である全てのダイ上で、多くのグループ及び各グループに対して実施されなければならないため、依然として、システム性能に影響を及ぼし得る。
【0091】
NANDの将来の世代は、アレイ構成要素(例えば、回路結合アレイ(Circuit Bonded Array、CBA))に近い論理を有するように計画されており、これは、ダイ間のデータの転送、及び各ダイにおけるより大きな計算電力の両方を可能にし得、したがって、ローカルレベルにおける読み出し閾値較正を可能にする。
【0092】
したがって、1つ以上の例示的な実施形態によると、コントローラによって、又はダイ間通信によって編成され得る、並列動作を実施する方法が提供され、新しい可能な計算電力及び通信層を活用する。
【0093】
関連技術によると、読み出し閾値較正は、単一のダイ上の単一の論理ページ又はフラッシュメモリユニット(flash memory unit、FMU)上で実施され得、結果は、その特定の場所のデータを復号化するために、又はタグ付けを使用してより大きいページグループについての読み出し閾値を推測するために使用され得る。上述のように、少数の代表的なものに対する閾値は、同様の時間及び同様の条件下で書き込まれる数個のブロックに使用され得る。
【0094】
読み出し閾値較正は、全てのダイ上で別個に実施されてもよく、各ダイの全ページを較正する。
【0095】
代替的に、ゾーン化が使用される場合があり、ゾーン化では、WLが複数のゾーンに分離され、異なる代表的なものが各ゾーンに使用されるか、又は単一の代表的なものが使用され、補正項が各ゾーンに追加される。
【0096】
しかしながら、これらのスキームのいずれかによると、較正プロセスは、1つの代表的なものに対して一度に(BESにおいて)、又は数個のダイに対して並列に行われるが、測定された各1つは、局所的にシフトされる。したがって、これらのスキームは、時間が掛かる。
【0097】
上述のように、TT/TRTがグループ化され得、グループ化されたダイと外れ値ダイとの間に区別を有することに留意されたい。1つ以上の例示的な実施形態によると、次いで、そのようなグループ化スキームは、測定の小部分が各ダイ上で実施され、結果が単一の読み出し閾値セットに集約される、読み出し閾値が一緒に測定され得るスキームと組み合わせて使用され得る。
【0098】
1つ以上の例示的な実施形態は、読み出し閾値を取得するための動作のダイ間における共有を可能にする機構を使用して、数個のダイ上の読み出し閾値を並列に較正する方法を提供し得る。1つ以上の例示的な実施形態によるシステムは、メモリベースの読み出し閾値較正方法を使用して、又はCBA上の論理層を採用して実装されて、読み出し閾値を取得し、その結果をメモリ自体内又はCBA内でコントローラに通信し得る。
【0099】
所望されるシステム性能を維持するために、高復号化率が達成されなければならない。しかしながら、BERが増加するにつれて、復号化レイテンシが増大し、性能が遅延する。BER増加の例示的な理由は、書き込みと読み出しとの間の温度の変化(Xtemp)、又はデータ保持(Data Retention、DR)に起因するセル電圧分布のシフト及び拡副である。
【0100】
上述のように、ダイは、別個の特性を有し、大部分の事例では、及び最も使用される場合について、単一のセット(又は最小数のセット)のパラメータを使用することは、パッケージ内の全てのダイに対して十分に良好に機能する。これは、読み出し閾値較正動作の数の顕著な低減を可能にし、統合された読み出し閾値のより頻繁な較正を可能にする。
【0101】
パッケージが1つ以上の外れ値ダイを含む場合、これらは、識別され得、パラメータセットは、上述のように、そのような外れ値ダイごとに具体的に保持され得る。
【0102】
したがって、更なる最適化は、TRTが多くのダイにわたってグループ化されて、読み出し閾値較正プロセスを並列化し、その速度を上げ得るという事実を利用する。それゆえに、較正プロセスは、各ダイが単一の較正動作を実施し得るプロセスでダイ間に拡散され得、結果は、較正された閾値の全セットに統合され得る。
【0103】
1つ以上の例示的な実施形態によると、この手法は、QLCダイに対して15の高速化係数を提供し得る。
【0104】
図13は、Xtemp条件下の、例示的な実施形態による、5つのダイにわたるWL当たりの読み出し閾値D~E(例として)の平均シフトを例示するグラフである。図は、データが85℃で書き込まれ、-25℃で読み出された場合を示す。図13は、最適読み出し閾値がダイ全体で同様であることを例示する。
【0105】
潜在的には、上述のように、他のダイとは異なる挙動を示す外れ値ダイが存在し得るが、これらの外れ値ダイは、ダイグループ(複数可)とは別個にマークされ、較正され得る。
【0106】
図13は、他のダイの閾値を較正するために1つのダイの使用を可能にするダイ間の相関を示し、これは、結果を組み合わせて、全体的な較正時間を短縮する。
【0107】
状態ごとの統合-1つの例示的な実施形態によると、論理ページについて単一の閾値を一度に較正するNANDベースの方法が使用され得る。
【0108】
1つのそのような方法は、BER最小値に概ね対応する、CVDヒストグラム上の最小値が識別される、谷探索である。CVDの谷の測定は、相対的に単純な動作であり、ホストがコマンドを送信するダイベースで実行され得、ダイは、測定を実施し、結果を返す。言い換えると、ファームウェアは、読み出し閾値を較正するためにコマンドを送信し、メモリは、読み出し閾値を返す。ここで、例示的な実施形態によると、この動作は、異なるダイにわたって実施され得、各ダイ較正は、異なる閾値を同時に行い、そのため、同時に較正され得る閾値の最大数は、異なるダイの数である。
【0109】
代替的に、0/1比が測定されてもよく、予想される状態比に最も近い点(スクランブリング及び概ね等しい状態サイズを仮定する)が発見されてもよい。これはまた、メモリレベル上で可能である。
【0110】
この例示的な実施形態によると、これらの方法、又は単一の閾値が論理ページに対して一度に較正される任意の他の方法のいずれかが、実装され得る。
【0111】
それゆえに、同時測定は、多くのダイで行われることができ、それらの各々は、異なる閾値を感知し、ダイグループ用に統合されて使用されるように、結果をコントローラに返す。
【0112】
図14は、例示的な実施形態による、このような並列NANDベースの閾値較正スキームを例示する。上記のように、この例示的な実施形態によると、閾値較正プロセスは、同時に感知される閾値の数の係数によって拡大され得る(2BPC)。
【0113】
論理ページベースの統合-例示的な実施形態によると、閾値ごとではなく、論理状態ごとに較正するECCベースの方法が使用され得る。この方法は、BESと称され得、ECC内で行われる。
【0114】
関連技術のECCベースの方法は、全ECCワードの読み出しを呼び出し、したがって、論理ページの全ての状態で実施されなければならない。しかしながら、論理ページ間で並列化することが可能である。そのような場合、各ページは、異なるダイからサンプリングされ、1つの読み出し閾値セットに統合される。
【0115】
より有意な並列化方法法によると、図15に示されるように、異なるFIM及び異なるECCエンジンが、更なる並列転送及び並列閾値計算を可能にするために使用され得る。図15は、例示的な実施形態による、並列ECCベースの較正のスキームを例示する。
【0116】
この例によると、論理ページのレベル、例えば、低位ページ(ダイ1上)、中位ページ(ダイ2上)などの並列化が存在し得る。ただし、これは、複数のECCエンジンの使用を必要とする。複数のECCエンジンからの結果は、FW又は専用ハードウェア論理によって統合され得る。この例示的な実施形態は、コントローラが、閾値較正を同時に実施し得る、数個のLDPCデコーダを含むデコーダプール(pool of decoder、PoD)アーキテクチャを採用するときに特に有用であり得る。
【0117】
システム性能及びアーキテクチャに依存して、並列化の量は、変化し得、すなわち、大規模デコーダプールを有するシステムは、少数のECCエンジンを有するシステムが2つ以上の実行ステップで単一のグループを処理し得る際に、並列に数個のダイグループを処理することができ得る。
【0118】
ダイ相互通信-例示的な実施形態によると、較正作業のいくつかがダイ自体にオフロードされる方法が使用され得、較正は、ダイ自体内で、コントローラ内の専用論理ECCを使用して、又は別の論理ダイ/CbA/CuAを使用して、実施され得、ダイは、互いに通信して、コントローラを効果的にバイパスし得る。ダイのCBA又はECCは、パラメータ自体がダイ自体に記憶及び更新される方法で互いに通信し得る。
【0119】
CBA及び同様の方法が実装されるため、ダイ上に論理をより容易かつ安価に埋め込むことを可能にし、将来のNANDダイは、より多くの論理のための余地を有することになる。そのような論理埋め込みは、コントローラからダイ自体の上に、より多くの作業がオフロードされることを可能にし得る。例示的な実施形態によると、CVD及び/又はECCベースの方法は、ダイ自体によって実施され得、ダイ自体は、直接ダイ対ダイ媒体によって、又は共通媒体(例えば、TDMバス)を使用することによって、通信し得る。
【0120】
そのような通信能力を考慮すると、グループ管理におけるコントローラの役割は、ダイを一緒にグループ化すること、更新ポリシーを定義すること(例えば、どの閾値がどのダイによって較正されるか、更新間の時間間隔、及び好ましい読み出し閾値較正更新アルゴリズムを定義すること)、及びいくつかの場合、緊急更新をトリガすることに低減され得る。
【0121】
この例示的なスキームでは、各ダイは、異なる閾値\論理ページ上で較正を実施し、その結果を他のダイと共有し、各々が、それ自体の内部使用のために統合されたテーブルを保持する。
【0122】
図16は、例示的な実施形態による、読み出し閾値較正の管理に関与する相互接続層のスキームを例示する。同期測定スキームでは、測定は、コントローラによって、マスターダイによって、又は外部論理若しくはクロックによってトリガされ得る。非同期測定スキームでは、各ダイは、測定を実施するときを独立して決定し得る。代替的に、同期測定スキームに従って測定を実施するためにダイに対するトリガが存在するハイブリッドスキームが使用され得るが、測定自体は、そのキューに空きが存在するときに、ダイによって実施され得る。ダイ作業負荷が高く、そのような空きが見つからない場合、ダイは、時間間隔の終了まで待機することになり、その場合、フォアグラウンド動作を停止し、バックグラウンド動作を実施することになる。次いで、更新された値は、決定された間隔内のグループ内のダイの間で共有される。
【0123】
非同期実装によると、トリガと時間間隔との間の時間ギャップは、同じである必要はなく、すなわち、閾値は、1時間に1回(トリガ間隔)サンプリングされ得るが、全ての測定が同様の条件で行われるために、時間間隔は、1分に設定され得、その結果、1時間に1回、全ての閾値が1分以内にサンプリングされ、更新されることになる。
【0124】
図17は、例示的な実施形態による、CBAダイに対する読み出し閾値較正が後で相互接続する方法を例示する。この方法によると、高速化に加えて、コントローラは、TRT及びバックグラウンド動作を管理する必要はなく、空き時間スロットがダイごとに決定される。一旦、読み出し閾値較正ポリシーがコントローラによって定義されると(1201)、CBAは、コマンドキューが空いているときに読み出し閾値較正を開始する(1202)。読み出し閾値較正は、単一の閾値又は論理ページで実施され(1203)、結果が、全てのダイから集約され、CBAからコントローラに送信される(1204)。
【0125】
1つ以上の例示的な実施形態によると、読み出し閾値較正の方法は、個々のダイ当たりの低オーバーヘッドを結果的にもたらし得、測定は、個々のダイの特定の負荷に適合するように最適化され得る。
【0126】
本明細書に説明される1つ以上の例示的な実施形態によると、ダイグループ用の読み出し閾値/パラメータを管理するための改善されたシステム及び方法が提供され、より頻繁に起こるより多くの可能な更新に起因するより良好な読み出し閾値、及び個々のダイ当たりの読み出し閾値/パラメータ較正に起因する低オーバーヘッドを結果的にもたらす。これは、多数のダイを有するパッケージと関連して特に有用であり得る。
【0127】
特定のシステム構成要素を指すために、様々な用語が使用される。異なる会社は、異なる名前によって構成要素を指す場合があり、この文書は、名前が異なるが機能では異ならない構成要素間を区別することを意図しない。
【0128】
これらの例示的な実施形態が関連する技術分野の当業者には明らかである、これらの例示的な実施形態の事柄は、本明細書では詳細に説明されない場合がある。
【0129】
本明細書に説明される例示的な実施形態は、限定の目的ではなく、記述的な意味でのみ考慮され得る。各例示的な実施形態における特徴又は態様の説明は、他の例示的な実施形態における他の類似の特徴又は態様に利用可能であると見なされ得る。
【0130】
例示的な実施形態について図面を参照して説明してきたが、当業者であれば、以下の特許請求の範囲によって定義される趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の様々な変更がなされ得ることが理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17