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特許7079949バイオフィードバックシステム、バイオフィードバック方法及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-26
(45)【発行日】2022-06-03
(54)【発明の名称】バイオフィードバックシステム、バイオフィードバック方法及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/107 20060101AFI20220527BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20220527BHJP
   A61H 1/02 20060101ALI20220527BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20220527BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20220527BHJP
   A61B 5/11 20060101ALI20220527BHJP
【FI】
A61B5/107 300
G09G5/00 550C
G09G5/00 530M
A61H1/02 G
A63B69/00 C
G06F3/0484
A61B5/11 200
A61B5/107 ZDM
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021147023
(22)【出願日】2021-09-09
【審査請求日】2021-09-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001339
【氏名又は名称】グンゼ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】598133665
【氏名又は名称】学校法人国際医療福祉大学
(74)【代理人】
【識別番号】100150072
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 賢司
(74)【代理人】
【識別番号】100170748
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100185719
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 悠樹
(72)【発明者】
【氏名】鴻野 勝正
(72)【発明者】
【氏名】栗原 健司
(72)【発明者】
【氏名】上田 耕右
(72)【発明者】
【氏名】塩見 誠
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0027803(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0190289(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0043661(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0101448(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/107
G09G 5/00
A61H 1/02
A63B 69/00
G06F 3/0484
A61B 5/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの所定の運動を支援するために用いられるバイオフィードバックシステムであって、
前記ユーザの姿勢に関連するパラメータを継続的に取得するように構成された取得部と、
前記パラメータに基づいて生成された姿勢情報を前記ユーザへ継続的に通知するように構成された通知部とを備え、
前記通知部は、前記姿勢情報の通知を所定タイミングで停止するように構成されており
前記姿勢情報が前記ユーザへ通知された状態における前記所定の運動の支援から前記姿勢情報が前記ユーザへ通知されない状態における前記所定の運動の支援へ連続的に移行する、バイオフィードバックシステム。
【請求項2】
前記所定タイミングは、前記姿勢情報の通知が開始されてから第1所定時間が経過したタイミングである、請求項1に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項3】
前記所定タイミングは、前記パラメータが第1所定条件を満たしたタイミングである、請求項1に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項4】
前記通知部は、前記姿勢情報の通知の停止中に前記パラメータが第2所定条件を満たした場合に、前記姿勢情報の通知を再開するように構成されている、請求項3に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項5】
前記バイオフィードバックシステムの操作者から前記姿勢情報の通知の停止指示を受け付けるように構成された受付部をさらに備え、
前記所定タイミングは、前記停止指示を受け付けたタイミングである、請求項1に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項6】
前記通知部は、前記姿勢情報の通知を停止する前に、前記姿勢情報の通知の停止を前記ユーザへ予告するように構成されている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項7】
前記通知部は、前記パラメータが目標範囲から外れた状態が第2所定時間継続した場合に前記ユーザへの所定通知を開始するように構成されている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項8】
前記通知部は、前記パラメータが目標範囲内に収まっている場合に前記ユーザへの所定通知を開始し、前記パラメータが目標範囲から外れた状態が第2所定時間継続した場合に前記所定通知を停止するように構成されている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項9】
前記通知部は、前記姿勢情報の通知の停止中にのみ前記所定通知を行なうように構成されている、請求項又は請求項に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項10】
前記ユーザへ通知されなかった前記姿勢情報を示す第1姿勢情報を記憶するように構成された記憶部をさらに備え、
前記通知部は、前記第1姿勢情報を前記所定の運動の後に通知するように構成されている、請求項1から請求項のいずれか1項に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項11】
前記記憶部は、前記ユーザへ通知された前記姿勢情報を示す第2姿勢情報を記憶するように構成されており、
前記通知部は、前記第1姿勢情報を示す画像前記第2姿勢情報を示す画像とを前記所定の運動の後に並べて表示するように構成されている、請求項10に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項12】
前記姿勢情報は、前記ユーザの身体の特定部位の角度情報を含み、
前記通知部は、現在の前記姿勢情報と、前記姿勢情報の目標範囲の上限値及び下限値の少なくとも一方との関係を示す画像を表示するように構成されている、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のバイオフィードバックシステム。
【請求項13】
ユーザの所定の運動を支援するためのバイオフィードバック方法であって、
前記ユーザの姿勢に関連するパラメータを継続的に取得するステップと、
前記パラメータに基づいて生成された姿勢情報を前記ユーザへ継続的に通知するステップと、
前記姿勢情報の通知を所定タイミングで停止するステップとを含
前記姿勢情報が前記ユーザへ通知された状態における前記所定の運動の支援から前記姿勢情報が前記ユーザへ通知されない状態における前記所定の運動の支援へ連続的に移行する、バイオフィードバック方法。
【請求項14】
ユーザの所定の運動を支援するために用いられるバイオフィードバックシステムの制御プログラムであって、
前記ユーザの姿勢に関連するパラメータを継続的に取得するステップと、
前記パラメータに基づいて生成された姿勢情報を前記ユーザへ継続的に通知するステップと、
前記姿勢情報の通知を所定タイミングで停止するステップとをコンピュータに実行させ、
前記姿勢情報が前記ユーザへ通知された状態における前記所定の運動の支援から前記姿勢情報が前記ユーザへ通知されない状態における前記所定の運動の支援へ連続的に移行する、制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオフィードバックシステム、バイオフィードバック方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2018-82770号公報(特許文献1)は、運動解析装置を開示する。この運動解析装置においては、所定の運動を行なう被験者の身体の傾きの変化が逐次検出される。そして、検出結果に基づいて生成された姿勢モデル動画が表示される。被験者は、この姿勢モデル動画を確認することによって、自身の身体の姿勢を容易に把握することができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-82770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されているような自身の身体の姿勢をユーザに把握させる技術は、ユーザの所定の運動を支援するのに有効なものと考えられる。一方、上記特許文献1に開示されている技術にはさらなる改善の余地がある。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、ユーザの所定の運動を効果的に支援可能なバイオフィードバックシステム、バイオフィードバック方法及び制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある局面に従うバイオフィードバックシステムは、ユーザの所定の運動を支援するために用いられる。このバイオフィードバックシステムは、取得部と、通知部とを備える。取得部は、ユーザの姿勢に関連するパラメータを継続的に取得するように構成されている。通知部は、パラメータに基づいて生成された姿勢情報をユーザへ継続的に通知するように構成されている。通知部は、姿勢情報の通知を所定タイミングで停止するように構成されている。
【0007】
このバイオフィードバックシステムにおいては、姿勢情報がユーザへ継続的に通知される一方、所定タイミングで姿勢情報の通知が停止される。したがって、このバイオフィードバックシステムによれば、姿勢情報が通知された状態における所定運動(以下、「第1所定運動」とも称する。)から姿勢情報が通知されない状態における所定運動(以下、「第2所定運動」とも称する。)へと適切なタイミングで切り替えることができる。その結果、このバイオフィードバックシステムによれば、ユーザの所定の運動を効果的に支援することができる。
【0008】
上記バイオフィードバックシステムにおいて、所定タイミングは、姿勢情報の通知が開始されてから第1所定時間が経過したタイミングであってもよい。
【0009】
このバイオフィードバックシステムによれば、予めプログラムされた適切なタイミングで、第1所定運動から第2所定運動へと所定運動の種別を切り替えることができる。
【0010】
上記バイオフィードバックシステムにおいて、所定タイミングは、パラメータが所定条件を満たしたタイミングであってもよい。
【0011】
このバイオフィードバックシステムによれば、パラメータが所定条件を満たした適切なタイミングで、第1所定運動から第2所定運動へと所定運動の種別を切り替えることができる。
【0012】
上記バイオフィードバックシステムは、バイオフィードバックシステムの操作者から姿勢情報の通知の停止指示を受け付けるように構成された受付部をさらに備え、所定タイミングは、停止指示を受け付けたタイミングであってもよい。
【0013】
このバイオフィードバックシステムによれば、操作者が適切と考えるタイミングで、第1所定運動から第2所定運動へと所定運動の種別を切り替えることができる。
【0014】
上記バイオフィードバックシステムにおいて、通知部は、姿勢情報の通知を停止する前に、姿勢情報の通知の停止をユーザへ予告するように構成されていてもよい。
【0015】
このバイオフィードバックシステムによれば、姿勢情報の通知の停止が予告されるため、ユーザは、予め心の準備をした上で第2所定運動に臨むことができる。
【0016】
上記バイオフィードバックシステムにおいて、通知部は、パラメータが目標範囲から外れた状態が第2所定時間継続した場合にユーザへの所定通知を開始するように構成されていてもよい。
【0017】
このバイオフィードバックシステムによれば、ユーザの姿勢が悪化している場合に所定通知が行なわれるため、ユーザに姿勢の改善を促すことができる。
【0018】
上記バイオフィードバックシステムにおいて、通知部は、パラメータが目標範囲内に収まっている場合にユーザへの所定通知を開始し、パラメータが目標範囲から外れた状態が第2所定時間継続した場合に所定通知を停止するように構成されていてもよい。
【0019】
このバイオフィードバックシステムによれば、ユーザの姿勢が悪化している場合に所定通知が停止されるため、ユーザに姿勢の改善を促すことができる。
【0020】
上記バイオフィードバックシステムにおいて、通知部は、姿勢情報の通知の停止中にのみ所定通知を行なうように構成されていてもよい。
【0021】
このバイオフィードバックシステムによれば、姿勢情報の通知中には所定通知が行なわれないため、ユーザに過剰な情報が提供される事態を回避することができる。
【0022】
上記バイオフィードバックシステムは、ユーザへ通知されなかった姿勢情報を示す第1姿勢情報を記憶するように構成された記憶部をさらに備え、通知部は、第1姿勢情報を所定の運動の後に通知するように構成されていてもよい。
【0023】
このバイオフィードバックシステムによれば、第1姿勢情報が通知されるため、ユーザは、第2所定運動中における自身の姿勢を所定運動後に確認することができる。
【0024】
上記バイオフィードバックシステムにおいて、記憶部は、ユーザへ通知された姿勢情報を示す第2姿勢情報を記憶するように構成されており、通知部は、モニタで構成されており、第1姿勢情報と第2姿勢情報とを所定の運動の後に並べて表示するように構成されていてもよい。
【0025】
このバイオフィードバックシステムによれば、第1姿勢情報と第2姿勢情報とが並べて表示されるため、ユーザは、第1所定運動中における自身の姿勢と、第2所定運動中における自身の姿勢とを視覚的に容易に比較することができる。
【0026】
上記バイオフィードバックシステムは、パラメータの検出に用いられるセンサが取り付けられておりユーザによって装着される装具をさらに備えてもよい。
【0027】
このバイオフィードバックシステムによれば、ユーザが装着する装具にセンサが取り付けられるため、パラメータの検出に必要な情報をより高精度に取得することができ、結果的にパラメータをより高精度に検出することができる。
【0028】
本発明の他の局面に従うバイオフィードバック方法は、ユーザの所定の運動を支援するための方法である。このバイオフィードバック方法は、ユーザの姿勢に関連するパラメータを継続的に取得するステップと、パラメータに基づいて生成された姿勢情報をユーザへ継続的に通知するステップと、姿勢情報の通知を所定タイミングで停止するステップとを含む。
【0029】
このバイオフィードバック方法においては、姿勢情報がユーザへ継続的に通知される一方、所定タイミングで姿勢情報の通知が停止される。したがって、このバイオフィードバック方法によれば、第1所定運動から第2所定運動へと適切なタイミングで切り替えることができる。その結果、このバイオフィードバック方法によれば、ユーザの所定運動を効果的に支援することができる。
【0030】
本発明の他の局面に従う制御プログラムは、ユーザの所定の運動を支援するために用いられるバイオフィードバックシステムの制御プログラムである。この制御プログラムは、ユーザの姿勢に関連するパラメータを継続的に取得するステップと、パラメータに基づいて生成された姿勢情報をユーザへ継続的に通知するステップと、姿勢情報の通知を所定タイミングで停止するステップとをコンピュータに実行させる。
【0031】
この制御プログラムが実行されると、姿勢情報がユーザへ継続的に通知される一方、所定タイミングで姿勢情報の通知が停止される。したがって、この制御プログラムによれば、第1所定運動から第2所定運動へと適切なタイミングで切り替えることができる。その結果、この制御プログラムによれば、ユーザの所定運動を効果的に支援することができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、ユーザの所定の運動を効果的に支援可能なバイオフィードバックシステム、バイオフィードバック方法及び制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】バイオフィードバックシステムを模式的に示す図である。
図2】情報端末の電気的構成を模式的に示すブロック図である。
図3】装具の電気的構成を模式的に示すブロック図である。
図4】繊維センサの構成の一例を模式的に示す図である。
図5】繊維センサが湾曲した状態を模式的に示す図である。
図6】キャリブレーション動作の手順を示すフローチャートである。
図7】リハビリテーション中における装具の動作手順を示すフローチャートである。
図8】情報端末が第1自動モードに設定されている場合における、第1リハビリテーション中の情報端末の動作手順を示すフローチャートである。
図9】モニタに表示される姿勢情報の一例を模式的に示す図である。
図10】情報端末が第1自動モードに設定されている場合における、第2リハビリテーション中の情報端末の動作手順を示すフローチャートである。
図11】リハビリテーション種別の移行予告の手順を示すフローチャートである。
図12】情報端末が第2自動モードに設定されている場合における、第1リハビリテーション中の情報端末の動作手順を示すフローチャートである。
図13】情報端末が第2自動モードに設定されている場合における、第2リハビリテーション中の情報端末の動作手順を示すフローチャートである。
図14】情報端末が手動モードに設定されている場合における、第1リハビリテーション中の情報端末の動作手順を示すフローチャートである。
図15】情報端末が手動モードに設定されている場合における、第2リハビリテーション中の情報端末の動作手順を示すフローチャートである。
図16】モードにかかわらず情報端末において実行される動作の手順を示すフローチャートである。
図17】モニタに表示されるアラートの一例を模式的に示す図である。
図18】リハビリテーション後に行なわれる動作の手順を示すフローチャートである。
図19】第1姿勢情報の一例を示す図である。
図20】変形例における、モードにかかわらず情報端末において実行される動作の手順を示すフローチャートである。
図21】変形例における、モニタに表示されるメッセージの一例を示す図である。
図22】ユーザの身体の特定部位の角度及び傾きの両方が検出される場合にモニタに表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0035】
[1.構成]
<1-1.システム全体の構成>
図1は、本実施の形態に従うバイオフィードバックシステム10を模式的に示す図である。バイオフィードバックとは、生体の状態を示す生理活動(反応)を測定し、理解しやすい情報(例えば、画像、音声又は振動)に該活動を変換して生体に伝達する操作のことをいう。バイオフィードバックシステム10は、例えば、ユーザの身体の機能回復(リハビリテーション)に用いられる。リハビリテーションは、本発明における「所定の運動」の一例である。バイオフィードバックシステム10は、例えば、脊柱、膝、腰又は肩を思うように動かすことができないユーザのリハビリテーションに用いられる。本明細書において、「ユーザ」は、バイオフィードバックシステム10を通じてリハビリテーションを受ける人を示す。なお、バイオフィードバックシステム10は、ユーザ以外の操作者によって操作される場合がある。「操作者」の一例としては、理学療法士、看護師及び医師が挙げられる。
【0036】
図1に示されるように、バイオフィードバックシステム10は、情報端末100と、装具200とを含んでいる。装具200は、ユーザに装着され、ユーザの姿勢に関連するパラメータを検出するように構成されている。図1に示される例において、装具200は、ユーザの背中の曲がり具合(角度)を検出するように構成されている。
【0037】
情報端末100は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット又はスマートフォンによって構成される。情報端末100は、装具200によって検出されたパラメータを受信し、該パラメータに基づいて生成された姿勢情報をユーザへ通知するように構成されている。例えば、情報端末100は、姿勢情報を示す画像をモニタに表示し、姿勢情報をユーザへ通知する。また、情報端末100は、姿勢情報を示す音声をスピーカから出力し、ユーザへ通知してもよい。また、情報端末100がスマートフォンである場合には、振動を通じて姿勢情報がユーザへ通知されてもよい。
【0038】
ユーザは、通知された姿勢情報を参照しながら姿勢の改善を試みる。例えば、中枢神経に障害を有するユーザは、自分が真っ直ぐ立っているか否かを認識できないような場合がある。このようなユーザは、通知された姿勢情報を参照することによって、自分が真っ直ぐ立っているか否かを認識することができる。自分の実際の姿勢を正確に認識することで、ユーザは、リハビリテーションにおいて試行錯誤することができる。
【0039】
一方、姿勢情報を参照すればユーザが自らの身体を思うように動かせるようになったという状態は、リハビリテーションにおける途中段階にすぎない。最終的には、姿勢情報を参照しなくてもユーザが自らの身体を思うように動かせるようになる必要がある。本実施の形態に従うバイオフィードバックシステム10においては、ユーザが姿勢情報を参照しなくても自らの身体を思うように動かせるようになるための工夫が施されている。
【0040】
すなわち、バイオフィードバックシステム10において、情報端末100は、姿勢情報をユーザへ継続的に通知する一方、所定タイミングで姿勢情報の通知を停止する。したがって、バイオフィードバックシステム10によれば、姿勢情報が通知された状態におけるリハビリテーション(以下、「第1リハビリテーション」とも称する。)から姿勢情報が通知されない状態におけるリハビリテーション(以下、「第2リハビリテーション」とも称する。)へと適切なタイミングで切り替えることができる。その結果、バイオフィードバックシステム10によれば、ユーザが姿勢情報を参照しなくても自らの身体を思うように動かせるようになるためのリハビリテーションを効果的に支援することができる。なお、第1リハビリテーションは第1所定運動の一例であり、第2リハビリテーションは第2所定運動の一例である。以下、バイオフィードバックシステム10の各構成要素及び動作について詳細に説明する。
【0041】
<1-2.情報端末の構成>
図2は、情報端末100の電気的構成を模式的に示すブロック図である。上述のように、情報端末100は、例えば、PC、タブレット又はスマートフォンによって構成される。図2に示されるように、情報端末100は、制御部110と、通信I/F(interface)130と、モニタ140と、受付部150と、スピーカ160と、記憶部120とを含んでいる。情報端末100において、各構成はバスを介して電気的に接続されている。
【0042】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)111、RAM(Random Access Memory)112及びROM(Read Only Memory)113等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行なうように構成されている。通信I/F130は、インターネットを介して又は直接、装具200と通信するように構成されている。通信I/F130は、例えば、有線又は無線の通信モジュールで構成される。
【0043】
モニタ140は、画像を表示するように構成されている。モニタ140は、例えば、液晶モニタ又は有機EL(Electro Luminescence)モニタ等の表示デバイスで構成される。受付部150は、ユーザからの指示を受け付けるように構成されている。受付部150は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス及びマイクの一部又は全部で構成される。スピーカ160は、音声を出力するように構成されている。
【0044】
記憶部120は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置である。記憶部120は、例えば、制御プログラム121を記憶するように構成されている。制御プログラム121がCPU111によって実行されることにより、情報端末100における各種機能が実現される。
【0045】
<1-3.装具の構成>
図3は、装具200の電気的構成を模式的に示すブロック図である。図3に示されるように、装具200は、制御部210と、通信I/F230と、繊維センサ240と、静電容量差算出部250と、受付部260と、記憶部220とを含んでいる。装具200において、各構成はバスを介して電気的に接続されている。装具200は、ユーザの背中において、繊維センサ240がユーザの脊柱に沿うように装着される。装具200は、装具200を装着しているユーザの背中の曲がり具合(角度を示すパラメータ)を検出し、検出されたパラメータを情報端末100へ送信するように構成されている。
【0046】
制御部210は、CPU211、RAM212及びROM213等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御を行なうように構成されている。通信I/F230は、インターネットを介して又は直接、情報端末100と通信するように構成されている。通信I/F230は、例えば、有線又は無線の通信モジュールで構成される。
【0047】
図4は、繊維センサ240の構成の一例を模式的に示す図である。繊維センサ240は、装具200を装着するユーザの背中の曲がり具合を示すパラメータ(角度)の検出に用いられる。
【0048】
図4に示されるように、繊維センサ240は複数の層を含む。具体的には、繊維センサ240は、静電容量センサ(コンデンサ)21を構成する層と、静電容量センサ(コンデンサ)22を構成する層と、静電容量センサ21,22によって挟まれる絶縁層245とを含んでいる。
【0049】
静電容量センサ21は、電極層241,242と、電極層241,242によって挟まれる絶縁層246とによって構成されている。静電容量センサ22は、電極層243,244と、電極層243,244によって挟まれる絶縁層247とによって構成されている。
【0050】
各電極層は、例えば、金属又は導電性樹脂を用いて形成された薄膜、金属繊維又は導電性繊維を用いて編成又は織成された布帛によって形成される。また、各絶縁層は、例えば、ポリウレタンフィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、2軸延伸ポリプロピレンフィルム等の樹脂フィルムによって形成される。互いに隣接する2つの層は、例えば、接着剤によって接合される。
【0051】
図5は、繊維センサ240が湾曲した状態を模式的に示す図である。図5に示されるように、この例においては、繊維センサ240の電極層241が凸状に湾曲し、繊維センサ240の電極層244が凹状に湾曲している。この場合には、静電容量センサ21に含まれる絶縁層246が薄くなり、静電容量センサ22に含まれる絶縁層247が厚くなる。その結果、静電容量センサ21の静電容量C1が大きくなり、静電容量センサ22の静電容量C2が小さくなる。装具200においては、静電容量C1と静電容量C2との差から繊維センサ240の曲がり具合(角度)が算出可能となっている。なお、繊維センサ240としては、曲がり具合(角度)を検出可能な公知の種々の繊維センサが適用可能である。
【0052】
再び図3を参照して、繊維センサ240は、静電容量C1,C2の値を継続的に検出するように構成されている。静電容量差算出部250は、静電容量C1と静電容量C2との差を算出するように構成されている。この例においては、制御部210が、静電容量差算出部250によって算出された静電容量の差に基づいて繊維センサ240の角度(パラメータ)を算出するように構成されている。算出されたパラメータは、通信I/F230を介して情報端末100へ送信される。
【0053】
受付部260は、ユーザからの指示を受け付けるように構成されている。受付部260は、例えば、物理ボタンで構成される。記憶部220は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ等の補助記憶装置である。記憶部220は、例えば、制御プログラム221を記憶するように構成されている。制御プログラム221がCPU211によって実行されることにより、装具200における各種機能が実現される。
【0054】
[2.動作]
<2-1.キャリブレーション動作>
バイオフィードバックシステム10においては、まず、装具200のキャリブレーションが行なわれる。キャリブレーションは、繊維センサ240の曲がり具合の基準(角度ゼロの位置)を決定する作業である。キャリブレーションは、装具200がユーザによって装着された状態で行なわれる。
【0055】
図6は、キャリブレーション動作の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、リハビリテーションの開始準備時に装具200がユーザによって装着された状態で、制御部210によって実行される。
【0056】
図6を参照して、制御部210は、例えば、理学療法士等の操作者からキャリブレーションを実行する指示(以下、「キャリブレーション実行指示」とも称する。)を受け付けたか否かを判定する(ステップS100)。操作者は、例えば、ユーザの姿勢が理想的な姿勢となったタイミングで、キャリブレーション実行指示を行なう。
【0057】
キャリブレーション実行指示を受け付けていないと判定されると(ステップS100においてNO)、制御部210は、キャリブレーション実行指示を受け付けるまで待機する。一方、キャリブレーション実行指示を受け付けたと判定されると(ステップS100においてYES)、制御部210は、キャリブレーションを実行する(ステップS110)。具体的には、制御部210は、キャリブレーション実行指示を受け付けたタイミングにおける繊維センサ240の角度(曲がり具合)をゼロとみなす。制御部210は、ゼロとみなされた角度からの変化量を繊維センサ240の角度として出力する。バイオフィードバックシステム10によれば、例えば、特定部位(例えば、脊柱)の理想的な状態を基準とすることによって、理想的な状態からのずれ量を角度として検出することができる。
【0058】
<2-2.リハビリテーション中における動作>
リハビリテーションが開始されると、装具200及び情報端末100の各々が種々の動作を行なう。上述のように、例えば、情報端末100においては、第1リハビリテーションと第2リハビリテーションとの切替え動作が行なわれる。切替えモードの種類として、第1自動モード、第2自動モード及び手動モードがある。いずれのモードに設定されているかによって、リハビリテーションの種別が切り替わるきっかけが変わる。以下、装具200の動作、第1自動モードにおける情報端末100の動作、第2自動モードにおける情報端末100の動作、手動モードにおける情報端末100の動作、各モードにおける情報端末100の共通動作、及び、リハビリテーション時以外における情報端末100の動作について順に説明する。
【0059】
(2-2-1.装具の動作)
図7は、リハビリテーション中における装具200の動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、制御部210によって所定サイクルで繰り返し実行される。
【0060】
図7を参照して、制御部210は、静電容量差算出部250から算出結果を取得する(ステップS200)。制御部210は、算出された静電容量差に基づいて、繊維センサ240の角度を算出する(ステップS210)。制御部210は、算出された角度を示す情報(角度情報)を情報端末100へ送信するように通信I/F230を制御する(ステップS220)。この処理が所定サイクルで繰り返されることにより、繊維センサ240の最新の角度情報が所定サイクルで情報端末100へ送信される。
【0061】
(2-2-2.第1自動モードにおける情報端末の動作)
図8は、情報端末100が第1自動モードに設定されている場合における、第1リハビリテーション中の情報端末100の動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、情報端末100が第1自動モードに設定されている場合において、第1リハビリテーション中に制御部110によって実行される。
【0062】
図8を参照して、制御部110は、装具200から通信I/F130を介して角度情報を取得したか否かを判定する(ステップS300)。角度情報を取得していないと判定されると(ステップS300においてNO)、制御部110は、角度情報を取得するまで待機する。
【0063】
一方、角度情報を取得したと判定されると(ステップS300においてYES)、制御部110は、取得された角度情報を記憶部120に記憶させる(ステップS310)。制御部110は、取得された角度情報に基づいて姿勢情報を生成する(ステップS320)。姿勢情報は、ユーザの姿勢の状態を示す画像情報である。制御部110は、生成された姿勢情報を表示するようにモニタ140を制御する(ステップS330)。
【0064】
図9は、モニタ140に表示される姿勢情報の一例を模式的に示す図である。図9を参照して、モニタ140には、スケール画像300が表示されている。スケール画像300は、例えば、矩形状であり、長手方向において等間隔で角度(繊維センサ240の角度)が割り当てられている。この例においては、-30°~60°の角度が等間隔で割り当てられている。
【0065】
スケール画像300上には、バー画像305が表示される。バー画像305は矩形状であり、バー画像305の一方の端部は0°の位置に固定されている。バー画像305の他方の端部の位置は可変である。バー画像305の他方の端部の位置は、現在の繊維センサ240の角度を示す。すなわち、繊維センサ240の角度が変化することにより、バー画像305はスケール画像300の長手方向において伸び縮みする。ユーザは、姿勢情報を視認することによって、自らの脊柱の曲がり具合を認識することができる。
【0066】
また、上限線画像310はユーザが目標とする角度範囲の上限値の位置を示し、下限線画像315はユーザが目標とする角度範囲の下限値の位置を示す。ユーザは、バー画像305、上限線画像310及び下限線画像315を視認することによって、現在の自らの脊柱の曲がり具合が目標範囲に収まっているか否かを認識することができる。
【0067】
再び図8を参照して、ステップS330において姿勢情報が表示されると、制御部110は、第1リハビリテーションの開始時点から第1リハビリテーション時間が経過したか否かを判定する(ステップS340)。第1リハビリテーション時間は、第1リハビリテーションを連続的に行なう時間を示し、例えば、予め制御プログラム121において決められている。
【0068】
第1リハビリテーション時間が経過していないと判定されると(ステップS340においてNO)、制御部110は、第1リハビリテーション時間が経過するまでステップS300~S340の処理を繰り返す。一方、第1リハビリテーション時間が経過したと判定されると(ステップS340においてYES)、制御部110は、姿勢情報の表示を停止するようにモニタ140を制御し、第2リハビリテーションの処理へ移行する(ステップS350)。バイオフィードバックシステム10によれば、予めプログラムされた適切なタイミングで、第1リハビリテーションから第2リハビリテーションへとリハビリテーションの種別を切り替えることができる。
【0069】
図10は、情報端末100が第1自動モードに設定されている場合における、第2リハビリテーション中の情報端末100の動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、情報端末100が第1自動モードに設定されている場合において、第2リハビリテーション中に制御部110によって実行される。
【0070】
図10を参照して、制御部110は、装具200から通信I/F130を介して角度情報を取得したか否かを判定する(ステップS400)。角度情報を取得していないと判定されると(ステップS400においてNO)、制御部110は、角度情報を取得するまで待機する。
【0071】
一方、角度情報を取得したと判定されると(ステップS400においてYES)、制御部110は、取得された角度情報を記憶部120に記憶させる(ステップS410)。制御部110は、第2リハビリテーションの開始時点から第2リハビリテーション時間が経過したか否かを判定する(ステップS420)。第2リハビリテーション時間は、第2リハビリテーションを連続的に行なう時間を示し、例えば、予め制御プログラム121において決められている。
【0072】
第2リハビリテーション時間が経過していないと判定されると(ステップS420においてNO)、制御部110は、第2リハビリテーション時間が経過するまでステップS400~S420の処理を繰り返す。一方、第2リハビリテーション時間が経過したと判定されると(ステップS420においてYES)、制御部110は、制御プログラム121に従った処理を実行する(ステップS430)。制御部110は、例えば、第1リハビリテーションへ再び移行するための処理を実行する。
【0073】
ところで、リハビリテーションの種別が突然切り替わると、ユーザを驚かせてしまう可能性がある。このような事態を回避するために、バイオフィードバックシステム10においては、数秒後にリハビリテーションの種別が移行する旨をユーザへ通知する予告が行なわれる。
【0074】
図11は、リハビリテーション種別の移行予告の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、例えば、図8又は図10のフローチャートに示される処理と並行して制御部110によって実行される。
【0075】
図11を参照して、制御部110は、リハビリテーション種別の移行予告タイミングが到来したか否かを判定する(ステップS500)。移行予告タイミングは、例えば、図8のステップS340における第1リハビリテーション時間が経過する数秒前のタイミング、又は、図10のステップS420における第2リハビリテーション時間が経過する数秒前のタイミングである。
【0076】
移行予告タイミングが到来していないと判定されると(ステップS500においてNO)、制御部110は、移行予告タイミングが到来するまで待機する。一方、移行予告タイミングが到来したと判定されると(ステップS500においてYES)、制御部110は、移行予告を実行するようにモニタ140を制御する(ステップS510)。例えば、制御部110は、カウントダウンをモニタ140に表示させる。バイオフィードバックシステム10によれば、例えば、第2リハビリテーションへの移行が予告されるため、ユーザは、予め心の準備をした上で第2リハビリテーションに臨むことができる。
【0077】
(2-2-3.第2自動モードにおける情報端末の動作)
図12は、情報端末100が第2自動モードに設定されている場合における、第1リハビリテーション中の情報端末100の動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、情報端末100が第2自動モードに設定されている場合において、第1リハビリテーション中に制御部110によって実行される。
【0078】
図12を参照して、制御部110は、装具200から通信I/F130を介して角度情報を取得したか否かを判定する(ステップS600)。角度情報を取得していないと判定されると(ステップS600においてNO)、制御部110は、角度情報を取得するまで待機する。
【0079】
一方、角度情報を取得したと判定されると(ステップS600においてYES)、制御部110は、取得された角度情報を記憶部120に記憶させる(ステップS610)。制御部110は、取得された角度情報に基づいて姿勢情報を生成する(ステップS620)。姿勢情報は、ユーザの姿勢の状態を示す画像情報である。制御部110は、生成された姿勢情報を表示するようにモニタ140を制御する(ステップS630)。姿勢情報は、例えば、図9に示されるような画像情報である。
【0080】
制御部110は、ステップS600において取得された角度情報(パラメータ)が第1所定条件を満たしたか否かを判定する(ステップS640)。第1所定条件の一例としては、(1)角度が所定時間継続して第1閾値の範囲内に収まっていること、及び、(2)角度が所定時間継続して第2閾値(第2閾値>第1閾値)の範囲内であり、かつ、角度の揺らぎの周波数が所定閾値よりも低いことが挙げられる。
【0081】
角度情報が第1所定条件を満たしていないと判定されると(ステップS640においてNO)、制御部110は、角度情報が第1所定条件を満たすまでステップS600~S640の処理を繰り返す。一方、角度情報が第1所定条件を満たしたと判定されると(ステップS640においてYES)、制御部110は、姿勢情報の表示を停止するようにモニタ140を制御し、第2リハビリテーションの処理へ移行する(ステップS650)。バイオフィードバックシステム10によれば、パラメータ(角度情報)が所定条件を満たした適切なタイミングで、第1リハビリテーションから第2リハビリテーションへとリハビリテーションの種別を切り替えることができる。
【0082】
図13は、情報端末100が第2自動モードに設定されている場合における、第2リハビリテーション中の情報端末100の動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、情報端末100が第2自動モードに設定されている場合において、第2リハビリテーション中に制御部110によって実行される。
【0083】
図13を参照して、制御部110は、装具200から通信I/F130を介して角度情報を取得したか否かを判定する(ステップS700)。角度情報を取得していないと判定されると(ステップS700においてNO)、制御部110は、角度情報を取得するまで待機する。
【0084】
一方、角度情報を取得したと判定されると(ステップS700においてYES)、制御部110は、取得された角度情報を記憶部120に記憶させる(ステップS710)。制御部110は、角度情報(パラメータ)が第2所定条件を満たしたか否かを判定する(ステップS720)。第2所定条件の一例としては、(1)角度が所定時間継続して第3閾値の範囲から外れていること、及び、(2)角度が所定時間継続して第4閾値(第4閾値<第3閾値)の範囲から外れており、かつ、角度の揺らぎの周波数が所定閾値よりも高いことが挙げられる。
【0085】
角度情報が第2所定条件を満たしていないと判定されると(ステップS720においてNO)、制御部110は、角度情報が第2所定条件を満たすまでステップS700~S720の処理を繰り返す。一方、角度情報が第2所定条件を満たしたと判定されると(ステップS720においてYES)、制御部110は、制御プログラム121に従った処理を実行する(ステップS730)。制御部110は、例えば、第1リハビリテーションへ再び移行するための処理を実行する。
【0086】
第2自動モードにおいては、リハビリテーション全体の時間のうち第2リハビリテーションの時間が占める割合が大きくなるほどリハビリテーションが順調に進んでいるといえる。例えば、リハビリテーションの終了後に、リハビリテーション全体の時間のうち第1又は第2リハビリテーションの時間が占める割合が算出され、算出された割合がモニタ140に表示されてもよい。これにより、ユーザは、リハビリテーションの効果がどの程度出ているかを視覚的に認識することができる。また、例えば、リハビリテーションの終了後に、リハビリテーション全体の時間のうち第1又は第2リハビリテーションの時間が占める割合の過去からの推移がモニタ140に表示されてもよい。これにより、ユーザは、リハビリテーションを継続することによってリハビリテーションの効果がどのように表れてきているかを視覚的に認識することができる。
【0087】
(2-2-4.手動モードにおける情報端末の動作)
図14は、情報端末100が手動モードに設定されている場合における、第1リハビリテーション中の情報端末100の動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、情報端末100が手動モードに設定されている場合において、第1リハビリテーション中に制御部110によって実行される。
【0088】
図14を参照して、制御部110は、装具200から通信I/F130を介して角度情報を取得したか否かを判定する(ステップS800)。角度情報を取得していないと判定されると(ステップS800においてNO)、制御部110は、角度情報を取得するまで待機する。
【0089】
一方、角度情報を取得したと判定されると(ステップS800においてYES)、制御部110は、取得された角度情報を記憶部120に記憶させる(ステップS810)。制御部110は、取得された角度情報に基づいて姿勢情報を生成する(ステップS820)。姿勢情報は、ユーザの姿勢の状態を示す画像情報である。制御部110は、生成された姿勢情報を表示するようにモニタ140を制御する(ステップS830)。姿勢情報は、例えば、図9に示されるような画像情報である。
【0090】
制御部110は、姿勢情報の表示停止指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS840)。例えば、制御部110は、受付部150を介して操作者から姿勢情報の表示停止指示を受け付けたか否かを判定する。
【0091】
表示停止指示を受け付けていないと判定されると(ステップS840においてNO)、制御部110は、表示停止指示を受け付けるまでステップS800~S840の処理を繰り返す。一方、表示停止指示を受け付けたと判定されると(ステップS840においてYES)、制御部110は、姿勢情報の表示を停止するようにモニタ140を制御し、第2リハビリテーションの処理へ移行する(ステップS850)。バイオフィードバックシステム10によれば、操作者が適切と考えるタイミングで、第1リハビリテーションから第2リハビリテーションへとリハビリテーションの種別を切り替えることができる。
【0092】
図15は、情報端末100が手動モードに設定されている場合における、第2リハビリテーション中の情報端末100の動作手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、情報端末100が手動モードに設定されている場合において、第2リハビリテーション中に制御部110によって実行される。
【0093】
図15を参照して、制御部110は、装具200から通信I/F130を介して角度情報を取得したか否かを判定する(ステップS900)。角度情報を取得していないと判定されると(ステップS900においてNO)、制御部110は、角度情報を取得するまで待機する。
【0094】
一方、角度情報を取得したと判定されると(ステップS900においてYES)、制御部110は、取得された角度情報を記憶部120に記憶させる(ステップS910)。制御部110は、姿勢情報の表示再開指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS920)。
【0095】
表示再開指示を受け付けていないと判定されると(ステップS920においてNO)、制御部110は、表示再開指示を受け付けるまでステップS900~S920の処理を繰り返す。一方、表示再開指示を受け付けたと判定されると(ステップS920においてYES)、制御部110は、制御プログラム121に従った処理を実行する(ステップS930)。制御部110は、例えば、第1リハビリテーションへ再び移行するための処理を実行する。
【0096】
(2-2-5.各モードにおける情報端末の共通動作)
図16は、モードにかかわらず情報端末100において実行される動作の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、第2リハビリテーション中に制御部110によって繰り返し実行される。なお、このフローチャートに示される処理は、第1リハビリテーション中には実行されない。
【0097】
図16を参照して、制御部110は、装具200から通信I/F130を介して角度情報を取得したか否かを判定する(ステップS1000)。角度情報を取得していないと判定されると(ステップS1000においてNO)、制御部110は、角度情報を取得するまで待機する。
【0098】
一方、角度情報を取得したと判定されると(ステップS1000においてYES)、制御部110は、取得された角度情報(パラメータ)が目標範囲外か否かを判定する(ステップS1010)。目標範囲は、例えば、角度の上限値及び下限値、又は、角度の揺らぎの上限値によって規定されている。目標範囲を示す情報は、記憶部120に記憶されている。
【0099】
パラメータが目標範囲内であると判定されると(ステップS1010においてNO)、制御部110は、再びステップS1000の処理を実行する。一方、パラメータが目標範囲外であると判定されると(ステップS1010においてYES)、制御部110は、パラメータが目標範囲外である状態が所定時間継続しているか否かを判定する(ステップS1020)。
【0100】
所定時間継続していないと判定されると(ステップS1020においてNO)、制御部110は、再びステップS1000の処理を実行する。一方、所定時間継続していると判定されると(ステップS1020においてYES)、制御部110は、アラートを表示するようにモニタ140を制御する(ステップS1030)。
【0101】
図17は、モニタ140に表示されるアラートの一例を模式的に示す図である。図17に示されるように、モニタ140には、メッセージ400が表示されている。メッセージ400は、姿勢が悪化していることをユーザへ通知するためのメッセージである。
【0102】
バイオフィードバックシステム10によれば、ユーザの姿勢が悪化している場合に所定通知(アラートの表示)が行なわれるため、ユーザに姿勢の改善を促すことができる。また、バイオフィードバックシステム10によれば、第1リハビリテーション中に所定通知(アラート表示)が行なわれないため、ユーザに過剰な情報が提供される事態を回避することができる。
【0103】
<2-3.リハビリテーション時以外における動作>
図18は、リハビリテーション後に行なわれる動作の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、リハビリテーションの終了後に制御部110によって繰り返し実行される。
【0104】
図18を参照して、制御部110は、第2リハビリテーション中における姿勢情報の推移(第1姿勢情報)の表示指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS1100)。表示指示を受け付けたと判定されると(ステップS1100においてYES)、制御部110は、記憶部120に記憶されている角度情報に基づいて第1姿勢情報を生成し、第1姿勢情報を表示するようにモニタ140を制御する(ステップS1110)。第1姿勢情報は、例えば、画像情報である。
【0105】
図19は、第1姿勢情報の一例を示す図である。図19を参照して、横軸は時間を示し、縦軸は繊維センサ240の角度を示す。第1姿勢情報は、第2リハビリテーション中における角度情報の推移を示す。バイオフィードバックシステム10によれば、リハビリテーション後に第1姿勢情報が通知されるため、ユーザは、第2リハビリテーション中における自身の姿勢をリハビリテーション後に確認することができる。
【0106】
再び図18を参照して、ステップS1100において、表示指示を受け付けていないと判定されると(ステップS1100においてNO)、制御部110は、第1及び第2姿勢情報を比較可能に表示する指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS1120)。第1及び第2姿勢情報を比較可能に表示する指示を受け付けていないと判定されると(ステップS1120においてNO)、制御部110は、再びステップS1100の処理を実行する。
【0107】
一方、第1及び第2姿勢情報を比較可能に表示する指示を受け付けたと判定されると(ステップS1120においてYES)、制御部110は、第1及び第2姿勢情報を比較可能に表示するようにモニタ140を制御する(ステップS1130)。第2姿勢情報は、第1リハビリテーション中における角度情報の推移を示す。ステップS1130においては、例えば、第1姿勢情報と第2姿勢情報とが並んだ状態でモニタ140に表示される。
【0108】
バイオフィードバックシステム10によれば、第1姿勢情報と第2姿勢情報とが並べて表示されるため、ユーザは、第1リハビリテーション中における自身の姿勢と、第2リハビリテーション中における自身の姿勢とを視覚的に容易に比較することができる。
【0109】
[3.特徴]
以上のように、本実施の形態に従うバイオフィードバックシステム10においては、姿勢情報がユーザへ継続的に通知される一方、所定タイミングで姿勢情報の通知が停止される。したがって、このバイオフィードバックシステムによれば、第1リハビリテーションから第2リハビリテーションへと適切なタイミングで切り替えることができる。その結果、バイオフィードバックシステム10によれば、ユーザのリハビリテーションを効果的に支援することができる。
【0110】
なお、バイオフィードバックシステム10は、本発明の「バイオフィードバックシステム」の一例である。通信I/F130は本発明の「取得部」の一例であり、モニタ140は本発明の「通知部」の一例である。受付部150は、本発明の「受付部」の一例である。記憶部120は、本発明の「記憶部」の一例である。繊維センサ240は、本発明の「センサ」の一例である。また、静電容量差算出部250及び制御部210からなる構成は、角度検出回路として機能しているといえる。
【0111】
[4.変形例]
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。以下、変形例について説明する。
【0112】
<4-1>
上記実施の形態においては、ユーザの身体の特定部位の角度を検出するセンサとして、繊維センサ240が用いられた。しかしながら、ユーザの身体の特定部位の角度を検出するセンサは、繊維センサ240に限定されない。ユーザの身体の特定部位の角度が検出可能であればどのようなセンサが用いられてもよい。すなわち、公知の種々の角度センサを用いることができる。例えば、マグネットとホール素子との組合せで構成される磁気センサによって角度センサが実現されてもよいし、角度を検出可能なエンコーダで実現されてもよい。
【0113】
<4-2>
また、上記実施の形態においては、脊柱の曲がり具合をユーザへフィードバックする例について主に説明したが、ユーザへフィードバックする内容はこれに限定されない。例えば、膝、肩若しくは腰の曲がり具合又は歩行中の姿勢がユーザへフィードバックされてもよい。この場合に、ユーザは、例えば、膝、肩若しくは腰の曲がり具合又は歩行中の姿勢を検出可能な装具を装着する。
【0114】
<4-3>
また、上記実施の形態においては、ユーザの身体の特定部位の角度が装具200によって検出された。バイオフィードバックシステム10によれば、ユーザが装着する装具200にセンサが取り付けられていたため、パラメータ(角度)の検出に必要な情報をより高精度に取得することができ、結果的にパラメータをより高精度に検出することができた。しかしながら、装具200は、必ずしも必須ではない。例えば、ユーザの身体の特定部位の角度がカメラによって検出されてもよい。また、カメラの撮像画像に基づいて、情報端末100において角度が検出されてもよい。
【0115】
<4-4>
また、上記実施の形態においては、図16のフローチャートに示される処理が、第2リハビリテーション中にのみ行なわれた。しかしながら、図16のフローチャートに示される処理が実行されるタイミングはこれに限定されない。図16のフローチャートに示される処理は、例えば、第1リハビリテーション中に実行されてもよい。
【0116】
<4-5>
また、上記実施の形態において、情報端末100は、第1自動モード、第2自動モード及び手動モードに設定可能であった。しかしながら、情報端末100は、必ずしも全てのモードに設定可能である必要はない。情報端末100は、例えば、一部のモードにのみ設定可能であってもよい。
【0117】
<4-6>
また、上記実施の形態において、繊維センサ240の出力に基づく角度情報の算出は、装具200において行なわれた。しかしながら、角度情報の算出は、必ずしも装具200で行なわれる必要はない。繊維センサ240の出力が情報端末100へ送信され、情報端末100において角度情報が算出されてもよい。
【0118】
<4-7>
また、上記実施の形態においては、キャリブレーション結果に基づく角度情報のゼロ点補正が装具200において行なわれた。しかしながら、角度情報のゼロ点補正は、必ずしも装具200において行なわれる必要はない。例えば、角度情報のゼロ点補正は、情報端末100において行なわれてもよい。
【0119】
<4-8>
また、上記実施の形態においては、画像を通じてユーザへフィードバックする例について主に説明したが、ユーザへフィードバックする手段はこれに限定されない。例えば、スピーカ160から音声を出力することによってユーザへのフィードバックが行なわれてもよいし、情報端末100を振動させることによってユーザへのフィードバックが行なわれてもよい。また、音声出力によるフィードバック及び振動によるフィードバックの各々は、例えば、装具200において行なわれてもよい。すなわち、装具200から音声を出力することによってフィードバックが行なわれてもよいし、装具200を振動させることによってフィードバックが行なわれてもよい。
【0120】
<4-9>
また、上記実施の形態においては、図16に示されるように、角度情報が目標範囲外にある状態が所定時間継続した場合にアラート表示が行なわれた。しかしながら、角度情報が目標範囲から外れたことをユーザへ通知する方法はこれに限定されない。例えば、角度情報が目標範囲内にある場合にメッセージを表示し、角度情報が目標範囲外にある状態が所定時間継続した場合にメッセージ表示を停止してもよい。
【0121】
図20は、変形例における、モードにかかわらず情報端末100において実行される動作の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、第2リハビリテーション中に制御部110によって繰り返し実行される。このフローチャートに示される処理の開始時点で、モニタ140にはメッセージが表示されている。
【0122】
図21は、変形例における、モニタ140に表示されるメッセージの一例を示す図である。図21に示されるように、モニタ140には、メッセージ400Aが表示されている。メッセージ400Aは、姿勢に問題がないことをユーザへ通知するためのメッセージである。
【0123】
図20を参照して、制御部110は、装具200から通信I/F130を介して角度情報を取得したか否かを判定する(ステップS1200)。角度情報を取得していないと判定されると(ステップS1200においてNO)、制御部110は、角度情報を取得するまで待機する。
【0124】
一方、角度情報を取得したと判定されると(ステップS1200においてYES)、制御部110は、取得された角度情報(パラメータ)が目標範囲外か否かを判定する(ステップS1210)。パラメータが目標範囲内であると判定されると(ステップS1210においてNO)、制御部110は、再びステップS1200の処理を実行する。一方、パラメータが目標範囲外であると判定されると(ステップS1210においてYES)、制御部110は、パラメータが目標範囲外である状態が所定時間継続しているか否かを判定する(ステップS1220)。
【0125】
所定時間継続していないと判定されると(ステップS1220においてNO)、制御部110は、再びステップS1200の処理を実行する。一方、所定時間継続していると判定されると(ステップS1220においてYES)、制御部110は、メッセージ表示を停止するようにモニタ140を制御する(ステップS1230)。このバイオフィードバックシステム10によれば、ユーザの姿勢が悪化している場合に所定通知(メッセージ表示)が停止されるため、ユーザに姿勢の改善を促すことができる。
【0126】
<4-10>
また、上記実施の形態においては、ユーザの身体の特定部位の角度が繊維センサ240によって検出された。例えば、他にも加速度センサが装具200に保持されていてもよい。これにより、ユーザの身体の特定部位の傾きが検出されてもよい。また、ユーザの姿勢が加速度センサのみによって検出されてもよい。すなわち、必ずしもユーザの身体の特定部位の角度が検出されず、ユーザの身体の特定部位の傾きのみが検出されてもよい。この場合には、ユーザの身体の特定部位の傾きがユーザへ継続的に通知され、傾きの通知が所定タイミングで停止してもよい。このような構成であっても、第1所定運動から第2所定運動への切替えが適切なタイミングで行なわれる。その結果、このバイオフィードバックシステムによれば、ユーザの所定の運動を効果的に支援することができる。
【0127】
図22は、ユーザの身体の特定部位の角度及び傾きの両方が検出される場合にモニタ140に表示される画面の一例を示す図である。図22に示されるように、モニタ140に表示される画像には、角度通知領域500と、傾き通知領域510とが含まれている。角度通知領域500に表示される画像は、例えば、図9の例と同様である。
【0128】
傾き通知領域510には、例えば、球512,514,516が表示される。球512は、例えば、ユーザのロール方向の傾きに従って移動し、球514は、例えば、ユーザのチルト方向の傾きに従って移動する。球516は、球512,514の動きを合成した動きをする。傾き通知領域510を視認することで、ユーザは、自らの身体の傾きの状態を容易に認識することができる。
【0129】
以上、本発明の実施の形態について例示的に説明した。すなわち、例示的な説明のために、詳細な説明及び添付の図面が開示された。よって、詳細な説明及び添付の図面に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須でない構成要素が含まれることがある。したがって、それらの必須でない構成要素が詳細な説明及び添付の図面に記載されているからといって、それらの必須でない構成要素が必須であると直ちに認定されるべきではない。
【0130】
また、上記実施の形態は、あらゆる点において本発明の例示にすぎない。上記実施の形態は、本発明の範囲内において、種々の改良や変更が可能である。すなわち、本発明の実施にあたっては、実施の形態に応じて具体的構成を適宜採用することができる。
【符号の説明】
【0131】
10 バイオフィードバックシステム、21,22 静電容量センサ、100 情報端末、110,210 制御部、111,211 CPU、112,212 RAM、113,213 ROM、120,220 記憶部、121,221 制御プログラム、130,230 通信I/F、140 モニタ、150,260 受付部、160 スピーカ、200 装具、240 繊維センサ、241,242,243,244 電極層、245,246,247 絶縁層、250 静電容量差算出部、300 スケール画像、305 バー画像、310 上限線画像、315 下限線画像、400,400A メッセージ、500 角度通知領域、510 傾き通知領域、512,514,516 球、C1,C2 静電容量。
【要約】
【課題】ユーザの所定の運動を効果的に支援可能なバイオフィードバックシステム、バイオフィードバック方法及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】バイオフィードバックシステムは、ユーザの所定の運動を支援するために用いられる。このバイオフィードバックシステムは、取得部と、通知部とを備える。取得部は、ユーザの姿勢に関連するパラメータを継続的に取得するように構成されている。通知部は、パラメータに基づいて生成された姿勢情報をユーザへ継続的に通知するように構成されている。通知部は、姿勢情報の通知を所定タイミングで停止するように構成されている。
【選択図】図1

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