(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-26
(45)【発行日】2022-06-03
(54)【発明の名称】放送用モニタのムラ検出装置及び当該装置を用いたムラ補正システム
(51)【国際特許分類】
G01M 11/00 20060101AFI20220527BHJP
【FI】
G01M11/00 T
(21)【出願番号】P 2018002856
(22)【出願日】2018-01-11
【審査請求日】2020-12-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000209751
【氏名又は名称】池上通信機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野々下 大樹
【審査官】平田 佳規
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-167682(JP,A)
【文献】特開2000-134613(JP,A)
【文献】特開2007-108286(JP,A)
【文献】国際公開第2018/042622(WO,A1)
【文献】特開2012-008169(JP,A)
【文献】特開2010-019987(JP,A)
【文献】特開2003-050212(JP,A)
【文献】特開2001-141606(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 11/00
G01J 3/46- 3/51
G02F 1/13
G09F 9/00
G09G 3/18
G09G 3/36
H04N 17/00- 17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モニタのパネルに表示される映像のムラを検出するためのムラ検出装置であって、
開口部を有する筐体と、
所定サイズの前記モニタを隙間なく取り付け可能に構成された取り付け口を有し、且つ前記筐体の前記開口部に隙間なく取り付け可能に構成されたモニタ取り付け枠と、
前記所定サイズの前記モニタが前記取り付け口に取り付けられた前記モニタ取り付け枠を前記開口部に取り付けたとき、前記モニタのパネルに対向するように前記筐体内に設けられた複数の受光センサーを含むセンサー部と、
前記センサー部に含まれる前記複数の受光センサーの中から前記モニタのサイズに応じて選択された受光センサーによる測定値について、所定の基準値との差が所定の閾値を超えているか否かを判定する通信・制御部と、
を備え
、前記測定値の測定に利用される受光センサーは、前記モニタ取り付け枠の識別情報に基づいて選択されることを特徴とするムラ検出装置。
【請求項2】
前記モニタのパネルからの光は、前記選択された受光センサーのそれぞれに垂直に入射する
ことを特徴とする請求項1に記載のムラ検出装置。
【請求項3】
前記複数の受光センサーは、格子状に配列されて
いる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のムラ検出装置。
【請求項4】
前記受光センサーは、輝度センサー又は色検知センサーである
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のムラ検出装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかに記載のムラ検出装置を用いたムラ補正システムであって、
前記通信・制御部は、前記センサー部の各受光センサーのいずれかの測定値が前記所定の閾値を超えたと判定された場合、当該閾値を超えた測定値を出力した受光センサーにおける前記パネルの測定領域についての補正値であって、前記センサー部の各受光センサーにおける測定値が前記所定の基準値となるような補正値を含む補正値信号を前記モニタに出力する
ことを特徴とするムラ補正システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送用モニタのムラ検出装置及び当該装置を用いたムラ補正システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、世の中で使われている放送用モニタ(以下、モニタとする。)は、そのパネルでのピクセルの位置ごとの発光特性が異なるため、同じ色あるいは強さの映像信号を入力したとしても、パネル全体にわたってまったく同じように発光するとは限らない。また、発光特性の違いは、パネル上の位置だけでなく、パネルの一つ一つによっても異なる。そのため、各メーカーは、モニタを製造する工程において、パネルのピクセルの位置または特定のエリアごとの発光具合を均一にするために、ムラ補正という機能を実行する。したがって、ムラ補正の結果は、すべてのパネルごとに異なるものになり得る。
【0003】
このムラ補正方法は、モニタに均一な明るさおよび色の入力映像データを入力し、モニタのパネル一面にその映像を出力させ、その出力映像の輝度を暗室内で色彩輝度計や専用のカメラなどの測定装置を用いて測定し(例えば特許文献1及び2参照)、ムラがある箇所の輝度が周囲の輝度と均一になるような補正データを生成して、モニタにその補正データを反映させる処理を実行する。それにより、モニタは、パネルの各ピクセルまたはエリアに補正データに基づく補正信号を加える。
【0004】
図1は、色彩輝度計を用いた従来のムラ検出方法の一例を示す。
図1に示すムラ補正方法では、暗室内で、均一な明るさおよび色の入力映像データに基づく出力映像をモニタ1のパネル一面に表示させ、色彩輝度計2のプローブ2aを測定者が手に持ってモニタ1のパネル付近に十数cm近くまで近づけ、プローブ2aの位置を変えながらパネル全体に表示されたその出力映像の輝度を測定し、その輝度分布からムラを検出する。
【0005】
図2は、カメラを用いた従来のムラ検出方法の一例を示す。
図2に示すムラ補正方法では、暗室内で、均一な明るさおよび色の入力映像データに基づく出力映像をモニタ1のパネル一面に表示させ、カメラ3によりパネル全体の輝度を測定することにより、その輝度分布からムラを検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2009-260731号公報
【文献】特開2016-004037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したような従来のムラ検出方法は、以下の問題がある。
【0008】
(1)まず、上述した従来のムラ検出方法は完全な暗室内で行わなければならないため、暗室専用のスペースや設備が必要になる。
【0009】
(2)色彩輝度計を用いた従来のムラ検出方法の場合、プローブ2aを測定者が手に持ってモニタ1のパネル付近に十数cm近くまで近づけるため、一度に測定可能な範囲が限定されてしまう。したがって、全体を測定するためにはプローブ2aの位置を変えて何回も測定を繰り返す必要があるとともに、プローブ2aによる測定位置や角度を手動で合わせる必要がある。そのため、測定ごとに違った結果になる可能性があるだけでなく、パネル1枚当たりの測定に時間がかかるという問題があった。
【0010】
(3)専用カメラを用いた従来のムラ検出方法の場合、カメラ3の視点をモニタ1のパネルの中心に固定するために、測定者がカメラ3をXYZの3方向に手動で平行移動させるとともに、3方向に回転させなければならないため、測定ごとに測定結果に誤差が生じるという問題があった。また、カメラ3をモニタ1に近づけすぎるとカメラ3に入る光が垂直にならずにモニタ1のパネルの中心と端とで光の量が変わるため正確な測定ができず、カメラ3をモニタ1から遠ざけすぎると光の量が弱くなるため測定時間を増やさなければならない。そのため、また位置調整に非常に時間がかかることから、パネル1枚当たりの測定に時間がかかるという問題があった。
【0011】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、測定のために別途暗室を用意する必要がなく、簡便な方法により誤差のない正確な測定を短時間で行うことが可能なムラ検出装置及び当該装置を用いたムラ補正システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係るムラ検出装置は、モニタのパネルに表示される映像のムラを検出するためのムラ検出装置であって、開口部を有する筐体と、前記モニタを隙間なく取り付け可能に構成された取り付け口を有し、且つ前記筐体の前記開口部に隙間なく取り付け可能に構成されたモニタ取り付け枠と、前記開口部に前記モニタ取り付け枠を取り付け、前記モニタを前記モニタ取り付け部に取り付けた場合に、前記モニタのパネルに対向するように前記筐体内に設けられた複数の受光センサーを含むセンサー部と、通信・制御部と、を備え、前記通信・制御部は、前記センサー部の各受光センサーにおける測定値について、所定の基準値との差が所定の閾値を超えているか否かを判定することを特徴とする。
【0013】
本発明の一実施形態に係るムラ補正システムは、請求項1乃至4の何れかに記載のムラ検出装置を用いたムラ補正システムであって、前記通信・制御部は、前記センサー部の各受光センサーのいずれかの測定値が前記所定の閾値を超えたと判定された場合、当該閾値を超えた測定値を出力した受光センサーにおける前記パネルの測定領域についての補正値であって、前記センサー部の各受光センサーにおける測定値が前記所定の基準値となるような補正値を含む補正値信号を前記モニタに出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、モニタをモニタ取り付け枠に取り付けるだけでモニタの位置固定が完了するため、モニタの位置調整の時間を削減することができるとともに、手動誤差を無くすことができるため、正確性を向上させることができる。また、装置内部は完全に遮光されていることから装置内を完全な暗室状態にでき、当該完全な暗室状態の装置内で測定を行うことができるため、測定のために別途暗室を用意する必要もなく、取り付けたその場で検査をすることができ、モニタのムラ検出ないしはムラ補正を行うのに必要な時間とコストを削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】色彩輝度計を用いた従来のムラ検出方法の一例を示す図である。
【
図2】カメラを用いた従来のムラ検出方法の一例を示す図である。
【
図3】本発明の実施例に係るムラ検出装置を例示する図である。
【
図4】本発明の実施例に係るムラ検出装置において、モニタのパネルサイズごとに異なる大きさの取り付け口を有するモニタ取り付け枠を示す図である。
【
図5】本発明の実施例に係るムラ検出装置におけるセンサー部の構成を例示する図である。
【
図6】本発明の実施例に係るムラ検出装置におけるムラ検出方法を例示するフロー図である。
【
図7】本発明の実施例に係るムラ検出装置において、センサー部の中で使用する受光センサーの決定方法を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施例)
図3を用いて本発明の実施例に係るムラ検出装置を説明する。
図3(a)は本発明の実施例に係るムラ検出装置の断面図であり、
図3(b)は本発明の実施例に係るムラ検出装置の斜視図である。
図3(a)及び
図3(b)には、筐体101と、筐体101に取り付け/取り外し可能であり、モニタ150を取り付け/取り外し可能に構成されたモニタ取り付け枠102と、複数の受光センサー103
1,1乃至103
n,mを有するセンサー部103と、通信・制御部104と、を備えたムラ検出装置が示されている。
【0017】
図3(c)は本発明の実施例に係るムラ検出装置において、筐体101からモニタ取り付け枠102を取り外し、モニタ取り付け枠102からモニタ150を取り外した状態を示す図である。
図3(c)に示すように、筐体101は開口部101aを有し、モニタ取り付け枠102はモニタ150を隙間なく取り付け可能に構成された取り付け口102aを有する。筐体101の開口部101a及びモニタ取り付け枠102は、モニタ取り付け枠102を筐体101の開口部101aに隙間なく取り付け可能に構成されている。
【0018】
筐体101の開口部101aの最奥部にはセンサー部103が設けられており、開口部101aにモニタ取り付け枠102を隙間なく取り付け、モニタ取り付け枠102にモニタ150を隙間なく取り付けることにより、
図3(a)に示すように、筐体101、モニタ取り付け枠102、センサー部103及びモニタ150で仕切られる空間によって、外乱光が入射しない完全な暗室状態である暗室空間110が構成される。
【0019】
また、開口部101aにモニタ取り付け枠102を取り付け、モニタ取り付け枠102にモニタ150を取り付けた状態において、センサー部103は、センサー部103の各受光センサーにモニタ150のパネルからの光がそれぞれ垂直に入射するようにモニタに近接して配置されている。センサー部103における各受光センサーの個数にもよるが、モニタ取り付け枠102とセンサー部103との間の距離は、例えば、3cm程度とすることができる。なお、センサー部103は、パネルからの光が厳密に垂直に入射されるように配置されていなくてもよい。受光センサーの特性によるが、パネルからの光が90°から例えば±0.2°~0.3°程度傾いた状態でセンサー部103に入射しても許容可能である。
【0020】
筐体101は、センサー部103及び通信・制御部104を収容している。筐体101は、生産ラインで最大のサイズのモニタをそのまま収納可能な大きさで構成することが好ましい。筐体101は、例えば、80cm×55cm×30cm程度の大きさとすることができる。
【0021】
モニタ取り付け枠102は、例えば、モニタ150のパネルを開口部101a側に向けてモニタ150を取り付け口102aに嵌め込むことにより、モニタ15の中心がセンサー部103の中心に位置づけられるようにモニタ150の位置を固定することができる。
【0022】
図4は、モニタのパネルサイズごとに異なる大きさの取り付け口を有するモニタ取り付け枠を示す図である。モニタ150のサイズは、対角線の寸法が例えば17インチ、24インチ、31インチのように予め定められているため、
図4に示すように、モニタ150のサイズごとにモニタ150を隙間なく取り付け可能なモニタ取り付け枠102を用意することにより、モニタ150のサイズに適合するサイズのものを使用することが可能となる。
【0023】
各受光センサー1031,1乃至103n,mにはモニタ150のパネルにおいてそれぞれ異なる測定領域が割り当てられており、全受光センサー1031,1乃至103n,mによりパネル全面を測定範囲としている。センサー部103とモニタ150とが近接するように構成されていることからセンサー部103の受光センサー1031,1乃至103n,mにはモニタ150のパネルからの光がそれぞれ垂直に入射するため、モニタ150のそれぞれのピクセル位置に最も近い受光センサーの測定値を用いることで正確な測定が可能である。センサー部103の受光センサーは、例えば、輝度センサー又は色検知センサーとすることができる。
【0024】
図5は、本発明の実施例に係るムラ検出装置におけるセンサー部103の構成を例示する。
図5に示すように、センサー部103は、例えば、複数の受光センサー103
1,1乃至103
n,mを格子状に配列した構成とすることができる。センサー部103は、例えば、横方向に32個、縦方向に18個の受光センサー103
1,1乃至103
n,mで構成することができる。
【0025】
図3(d)は、本発明の実施例に係るムラ検出装置のシステム構成を示す。
図3(d)に示すように、通信・制御部104は、例えば、本実施例に係る演算処理やその他の演算処理を行うCPUと、CPUのプログラムを格納・実行するためのメモリと、PCなどの外部装置との通信、センサー部103からの測定値の受信、補正信号を送信することによるモニタ150の制御を行うための信号の送受信を行う通信インターフェイスと、を実装することができる。通信・制御部104は、PCなどの外部装置を介して補正信号をモニタ150に送信したり、PCなどの外部装置に例えば検出結果及び補正結果等を表示させることができる。
【0026】
モニタ150は、特に限定はされないが、外部から制御可能で測定用のテスト映像を表示可能なものであり、送信されてきた補正値信号を適用して補正を行うムラ補正処理部を搭載しているものとすることができる。
【0027】
図6は、本発明の実施例に係るムラ検出装置におけるムラ検出方法を例示する。
図6に示す各ステップは、通信・制御部104によって実行されるものとし、センサー部103は横方向にn個、縦方向にm個の受光センサー103
1,1乃至103
n,mで構成されているものとする。
【0028】
ステップS601で、モニタ150に対して測定用のテスト映像をパネルに表示させるためのテスト映像表示信号を送信する。このテスト映像は、例えば、輝度を測定する場合は全画素同じ信号レベルで白一色をパネル全体に出力させ、色を測定する場合は同じ信号レベルの赤、緑、青をそれぞれパネル全体に出力させることができる。テスト映像がモニタ150のパネルに表示された後、センサー部103による測定が開始される。
【0029】
ステップS602で、センサー部103の各受光センサー1031,1乃至103n,mから測定値を取得し、メモリに保持する。測定パラメータとしては、例えば、照度、色、輝度等とすることができる。
【0030】
ステップS603で、各受光センサー1031,1乃至103n,mにおける各測定値について、所定の基準値との差が所定の閾値を超えているか否かを判定する。ステップS603で用いる所定の基準値としては、受光センサー1031,1乃至103n,mの全測定データの平均値とすることができるが、これに限定されず、適宜設定可能である。ステップS603で、各測定値と基準値との差が所定の閾値を超えていると判定された場合には、ステップS604に進む。
【0031】
ステップS604で、基準値との差が所定の閾値を超えた測定値を出力した受光センサーにおけるパネルの測定領域についての補正値であって、当該受光センサーの測定値が基準値となるような補正値を計算し、メモリに保持する。ステップS604では、例えば、基準値と測定値との差分の数値に対する測定パラメータの補正値を単位補正値として予め定めておき、基準値と実際の測定値との差分を単位補正値における差分の数値で割ることにより、その比率から補正値を算出してもよい。ただし、補正値の計算方法は、これに限定されず、用途等に応じて種々の方法を採用することができる。
【0032】
ステップS605では、ステップS604で計算した補正値を含む補正値信号をモニタ150に送信して補正結果を反映させる。ステップS605において、モニタ150は当該補正値を画素単位や一定範囲の画素ごとに対して適用することができる。その後、ステップS602に戻り、ステップS602において再度測定が行われる。ステップS602乃至ステップS605のループは、ステップS603で、閾値を超える測定値が現れなくなるまで繰り返される。
【0033】
ステップS603で、各測定値と基準値との差が全て所定の閾値を超えていないと判定された場合には、パネルの映像にムラがないと判定され、例えば上記の測定結果、補正結果、判定結果等を外部のPCに出力して終了する。外部のPC等により、ムラ検出装置から送信されてきた結果を文字あるいはその他の手段で表示することが可能である。
【0034】
ここで、センサー部103で測定を開始する前に、モニタ150のパネルの大きさに基づいて、センサー部103の受光センサー1031,1乃至103n,mのうち、使用する受光センサーを選択するステップを実行し、当該選択した受光センサーを用いて上記ステップS602乃至ステップS605を実行してもよい。これにより、センサー部103において使用する受光センサーを選択することで、サイズが異なるモニタでも測定が可能となる。
【0035】
図7は、センサー部103の中で使用する受光センサーの決定方法を例示する図である。上述したようにモニタのサイズは対角線の寸法が例えば17インチ、24インチ、31インチと予め定められているため、
図7に示されるように、例えば24インチ用や31インチ用など、モニタのサイズ毎にセンサー部103の中で使用する受光センサーを予め決定しておいてもよい。
【0036】
この場合、例えば、測定者が外部のPC等を介してモニタのサイズに応じた受光センサーの選択入力を受けることによって、通信・制御部104は使用する受光センサーを選択してもよい。また、
図4に示すようにモニタのサイズごとに異なる大きさの取り付け口を有するモニタ取り付け枠を用意し、モニタ取り付け枠102の取り付け口の大きさごとにセンサー部103の中で使用する受光センサーを予め決定し、モニタ取り付け枠102に当該予め決定した受光センサーを識別するための識別コードを付加して、取り付け枠102を筐体101に取り付ける際に自動的に読み取り部(不図示)によって識別コードを読み取ることにより、通信・制御部104は使用する受光センサーを自動的に選択してもよい。
【0037】
本発明の実施例に係るムラ検出装置及び当該装置を用いたムラ補正システムによると、モニタをモニタ取り付け枠に取り付けるだけでモニタの位置固定が完了するため、モニタの位置調整の時間を削減することができるとともに、手動誤差を無くすことができるため、正確性を向上させることができる。また、ムラ検出装置内部は完全に遮光されていることから装置内を完全な暗室状態にでき、当該完全な暗室状態の装置内で測定を行うことができるため、測定のために別途暗室を用意する必要もなく、取り付けたその場で検査をすることができ、モニタのムラ検出及びムラ補正を行うのに必要な時間とコストを削減することが可能となる。