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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-27
(45)【発行日】2022-06-06
(54)【発明の名称】紙葉類の重送検知装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 7/12 20060101AFI20220530BHJP
   B65H 5/36 20060101ALI20220530BHJP
【FI】
B65H7/12
B65H5/36
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021015905
(22)【出願日】2021-02-03
(62)【分割の表示】P 2019154960の分割
【原出願日】2019-08-27
(65)【公開番号】P2021075398
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2021-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000152125
【氏名又は名称】株式会社プレッシオ
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】白根 正平
(72)【発明者】
【氏名】高木 康次
(72)【発明者】
【氏名】近藤 良祐
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-104448(JP,A)
【文献】特開2007-062983(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 7/00
B65H 5/00
B65H 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚重ねた紙葉類の重ね方向端部の紙葉類に取出し手段の外周面を接触させて、当該取出し手段を紙葉類の取出し方向に回転することにより、前記複数枚重ねた紙葉類から前記取出し方向に取り出される紙葉類の重送を検知する重送検知装置であって、
前記取出し手段により取り出された紙葉類の一方の表面に接触する基準面を有する摺接部材と、
前記基準面に接触及び離間可能に配置され且つ前記基準面に向けて付勢された接触子を有し、前記基準面に接触して前記接触子との間に送り込まれた紙葉類により前記基準面から離間する方向に移動された前記接触子の前記基準面からの移動量を当該紙葉類の厚み信号として出力する変位センサと、
前記接触子を非接触状態で挿通する開口を有するとともに前記基準面に対向して該基準面に向けて移動可能に配置された押圧面を有し、前記基準面に接触して前記接触子との間に送り込まれ紙葉類を前記押圧面により前記基準面に押し付ける押圧部材と、
前記変位センサを固定し、且つ前記押圧部材を移動可能に支持したブラケットと、
前記変位センサの出力に基づいて、前記基準面に接触して前記接触子との間に送り込まれた紙葉類の重送の有無を検知する検知手段と、
を有する重送検知装置。
【請求項2】
前記変位センサは、前記接触子を突没可能に保持したケースを有し、
前記ブラケットは、前記ケースに対して非接触状態で前記押圧部材を支持している、
請求項1の重送検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、複数枚重なった紙葉類から1枚ずつ取り出す際の重送を検知する重送検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、新聞の折込ちらしを丁合する丁合機は、複数種類の折込ちらしをそれぞれ投入する複数段の給紙トレイを有する。各給紙トレイには、同じ種類の折込ちらしが複数枚重ねた状態で投入される。丁合機は、複数段の給紙トレイからそれぞれ1枚ずつ折込ちらしを取り出して、縦搬送路で重ねながら搬送し、縦搬送路上で待機している折り紙の間に挟み込んで、丁合束として排出する。
【0003】
折込ちらしは、その厚さや材質が種々異なる。また、折込ちらしには、印刷移り防止のための粉が付着していたり、静電気を帯びていたりすることがある。このため、重なった状態の複数枚の折込ちらしから1枚の折込ちらしを分離して取り出す際に、2枚以上の折込ちらしが重なった状態のまま取り出されてしまう“重送”を生じる可能性がある。
【0004】
丁合機は、各給紙トレイに、例えば、超音波式、光学式、または機械式などの重送検知機構を備えている。丁合機は、重送検知機構により折込ちらしの重送を検知すると、重送を生じた折込ちらしを含む丁合束を特定して、重送を生じた給紙トレイとともに作業員に通知する。作業員は、重送した折込ちらしを含む丁合束を抜き取るとともに、重送を生じた給紙トレイにおける折込ちらしの取出しのための機構を調整する。
【0005】
例えば、機械式の重送検知機構は、各給紙トレイに設けたピックアップローラによる折込ちらしの取り出し方向の下流側に配置される。この種の重送検知機構は、例えば、折込ちらしの搬送面に外周面を位置決め配置した基準ローラと、搬送面を間に挟んで基準ローラの外周面に対して離接可能に設けた変位ローラと、変位ローラの基準ローラに対する変位量を測定する変位センサと、を有する。そして、重送検知機構は、基準ローラと変位ローラの間を折込ちらしが通過した際の変位ローラの変位量を変位センサで測定し、測定した変位量から当該折込ちらしの厚みを算出して、折込ちらしの重送の有無を検知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2016-26973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
各給紙トレイから折込ちらしを取り出す際、折込ちらしの材質、取り出し速度、各ローラとの間の摩擦、空気抵抗などにより、折込ちらしに不所望な応力が作用する。このため、折込ちらしがあばれて搬送姿勢が乱れ、皺や撓みを生じる場合がある。例えば、比較的薄い折込ちらしを取り出す場合、折込ちらしに皺や撓みを生じると、変位ローラの変位量が皺や撓みの分だけ大きくなり、“重送”を誤検知してしまう可能性がある。
【0008】
よって、このような重送の誤検知を抑制することができる重送検知装置の開発が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の重送検知装置の一態様は、複数枚重ねた紙葉類の重ね方向端部の紙葉類に取出し手段の外周面を接触させて、当該取出し手段を紙葉類の取出し方向に回転することにより、複数枚重ねた紙葉類から取出し方向に取り出される紙葉類の重送を検知する。この重送検知装置は、取出し手段により取り出された紙葉類の一方の表面に接触する基準面を有する摺接部材と、基準面に接触及び離間可能に配置され且つ基準面に向けて付勢された接触子を有し、基準面に接触して接触子との間に送り込まれた紙葉類により基準面から離間する方向に移動された接触子の基準面からの移動量を当該紙葉類の厚み信号として出力する変位センサと、接触子を非接触状態で挿通する開口を有するとともに基準面に対向して基準面に向けて移動可能に配置された押圧面を有し、基準面に接触して接触子との間に送り込まれ紙葉類を押圧面により基準面に押し付ける押圧部材と、変位センサを固定し、且つ押圧部材を移動可能に支持したブラケットと、変位センサの出力に基づいて、基準面に接触して接触子との間に送り込まれた紙葉類の重送の有無を検知する検知手段と、を有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、重送の誤検知を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態に係る重送検知装置を含む給紙機構を備えた丁合機を示す概略図である。
図2図2は、図1の丁合機に組み込まれた給紙機構を示す概略図である。
図3図3は、図2の給紙機構の動作を制御する制御系のブロック図である。
図4図4は、図2の給紙機構に組み込まれた重送検知装置の組立体を示す斜視図である。
図5図5は、図4の組立体を別の方向から見た斜視図である。
図6図6は、図4の組立体と2組の送りローラ対の位置関係を示す平面図である。
図7図7は、図2の給紙機構の動作タイミングの一例を説明するためのタイミングチャートである。
図8図8は、図2の給紙機構の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、丁合機10は、上下方向に長い略直方体形状の筐体1を有する。筐体1の前面側(図示左側)および背面側(図示右側)には、上下方向に互いに離間して並んだ複数段の給紙トレイ2(給紙部)が設けられている。各給紙トレイ2は、その一部が筐体1の外方へ突出して設けられている。各給紙トレイ2は、筐体1の内側に向けて下方に傾斜して取り付けられている。
【0014】
以下の説明では、筐体1を前面側から見て左手から右手に向かう方向をX方向とし、手前に向かう方向をY方向とし、下から上に向かう方向をZ方向とする。また、各給紙トレイ2から折込ちらしを取り出す方向をT方向とする。X方向、Y方向、およびZ方向は、互いに直交する座標軸として、各図において適宜図示する。また、T方向は、各図において破線矢印で適宜図示する。
【0015】
各給紙トレイ2には、同じ種類の折込ちらし(図示せず)が複数枚重ねて投入される。折込ちらしの重ね方向は、給紙トレイ2の上面と直交する方向(概ね上下方向)である。通常、給紙トレイ2毎に投入される折込ちらしの種類は異なる。複数の給紙トレイ2を介して同じ種類の折込ちらしを投入することもできる。なお、筐体1の前面側の最下段にある給紙トレイ2aは、図示しない折り紙を投入するための給紙トレイとして割り当てられている。折り紙は、折込ちらしの一種であってもよい。
【0016】
筐体1内には、筐体1の略中心を通って上下方向に延びた搬送パス3が設けられている。搬送パス3は、前面側の複数段の給紙トレイ2と背面側の複数段の給紙トレイ2の間に設けられている。搬送パス3は、概ねXZ平面と平行に設けられている。そして、各給紙トレイ2から所定のタイミングで取り出された折込ちらしが搬送パス3へ送り込まれて互いに重ねられる。言い換えると、各給紙トレイ2から取り出した折込ちらしが搬送パス3で重なるタイミングで各給紙トレイ2から折込ちらしが取り出される。そして、重なった状態の複数枚の折込ちらしが搬送パス3を介して下方へ搬送される。搬送パス3には、重なった状態の複数枚の折込ちらしを挟持して搬送するための複数組の搬送ローラ対4が設けられている。
【0017】
各給紙トレイ2の傾斜方向の下端側、すなわち搬送パス3に近い中心寄りの端部には、それぞれ、第1給紙ローラ5および第2給紙ローラ6が設けられている。第1および第2給紙ローラ5、6は、取出し手段として機能する。第1給紙ローラ5は、給紙トレイ2上に重ねて投入された複数枚の折込ちらしの最上端(重ね方向端部)の折込ちらしに外周面を接触せしめて折込ちらしの取出し方向Tに回転する。第1給紙ローラ5より折込ちらしの取り出し方向Tの下流側に設けた第2給紙ローラ6は、折込ちらしに外周面を接触せしめて折込ちらしの取出し方向に回転する。第2給紙ローラ6は、捌き板7に2枚目以降の折込ちらしの取出し方向の先端を押し付けて2枚取り(すなわち“重送”)を抑制する。
【0018】
図2に示すように、折込ちらしの給紙方向Tに沿って第2給紙ローラ6の下流側には、所定のタイミングで取出し方向Tに回転して、一旦停止させた折込ちらしを搬送パス3へ送り込む送りローラ対8が設けられている。本実施形態では、折込ちらしの取出し方向Tと交差する方向(X方向)に離間した2組の送りローラ対8、8を有する(図6)。各組の送りローラ対8は、折込ちらしの搬送経路を間に挟んでそれぞれの外周面同士を押し付けたニップ8a(図2)を有する。
【0019】
2組の送りローラ対8は、第1および第2給紙ローラ5、6によって給紙トレイ2から取り出された折込ちらしの取出し方向Tの先端をニップ8aに受け入れて所定のタイミングで取出し方向Tに回転する。ここで言う所定のタイミングとは、他の給紙トレイ2から取り出された他の折込ちらしと当該給紙トレイ2から取り出した折込ちらしが搬送パス3でちょうど重なるタイミングである。
【0020】
図1に示すように、搬送パス3の下端には、折りローラ対9が配置されている。折りローラ対9は、そのニップが搬送パス3の延長線上に位置する姿勢で設けられている。つまり、搬送パス3を介して下方へ搬送された複数枚の折込ちらしが折りローラ対9のニップへ送り込まれるようになっている。
【0021】
折り紙を給紙するための給紙トレイ2aの給紙方向Tの下流側(図1で右側)には、給紙トレイ2aを介して投入された折り紙を折りローラ対9の上方へ送り込むための送りローラ対8が設けられている。折り紙の給紙方向Tの先端には、折り紙の給紙方向Tの先端を所定位置で停止させる停止部11が設けられている。停止部11は、折り紙の給紙方向Tの中央位置が折りローラ対9のニップに対向する位置で折り紙を停止させる。折りローラ対9の斜め上方には、折りローラ対9のニップに向けて折り紙の中央部を押し込むための折込ナイフ12が配置されている。
【0022】
しかして、各給紙トレイ2を介して投入された折込ちらしが1枚ずつ取り出されて搬送パス3で重ねられて折りローラ対9のニップへ送り込まれる。このとき、予め給紙された折り紙の中央を折込ナイフ12によって予め折り込んでおく。そして、重なった状態で搬送パス3を介して搬送された複数枚の折込ちらしが折り紙の中央に押し込まれ、折りローラ対9の回転によって折り紙の間に挟み込まれる。折りローラ対9を通過して折り紙が2つ折りにされた折込ちらしの束、すなわち折り紙の間に複数枚の折込ちらしを挟んだ丁合束T(図示せず)は、搬送ベルト13へ受け渡されて排出ローラ対14を介して筐体1の前面側に設けた排出口15から排出される。
【0023】
ここで、各給紙トレイ2に設けた給紙機構20について、主に図2および図3を参照して説明する。図2は、給紙機構20の要部の構成を示す概略図であり、図3は、給紙機構20の動作を制御する制御系のブロック図である。図2では、丁合機10の前面側に配置した給紙機構20を例示した。
【0024】
図2に示すように、給紙機構20は、上述した第1給紙ローラ5(図2では図示省略)、第2給紙ローラ6、捌き板7、送りローラ対8の他に、変位センサ21と押圧プレート31(押圧部材)を有する。変位センサ21は、折込ちらしの厚みを検知するためのものである。押圧プレート31は、折込ちらしの皺や撓みを無くして平らにするためのものである。また、給紙機構20は、給紙機構20の動作を制御する制御部30(検知手段)を有する。なお、変位センサ21、押圧プレート31、および制御部30は、後述する摺接ガイド23(摺接部材)の上面23a(基準面)とともに、折込ちらしの重送の有無を検知する重送検知装置として機能する。
【0025】
図3に示すように、制御部30には、変位センサ21、第1および第2給紙ローラ5、6を回転させるモータ22、および送りローラ対8を回転させるモータ24が接続されている。第1および第2給紙ローラ5、6は、同期して回転する。第1および第2給紙ローラ5、6、および送りローラ対8は、図示しないクラッチを介して接続した1つのモータにより駆動してもよい。
【0026】
第1および第2給紙ローラ5、6は、給紙トレイ2の上面に積み重ねて投入された複数枚の折込みちらしのうち重ね方向の最上端(重ね方向端部)の折込みちらしに外周面を接触せしめて図示矢印T方向に回転する。第1および第2給紙ローラ5、6は、給紙トレイ2の最上端の折込ちらしから順に1枚ずつその回転方向T(図2で右方向)に取り出す。つまり、第1および第2給紙ローラ5、6は、最上端の折込ちらしが取り出された後は、その下の折込ちらしに接触して回転する。
【0027】
折込ちらしの取出し方向下流側の第2給紙ローラ6の下方には、捌き板7が所定間隔を空けて対向配置されている。捌き板7は、給紙トレイ2から外れた位置に配置されている。捌き板7は、第2給紙ローラ6の外周面に接触して摩擦により取り出される1枚目の折込ちらしの下に重なった2枚目以降の折込ちらしの取出し方向Tの先端に接触し、2枚目以降の折込ちらしが1枚目の折込ちらしに連れ出される“重送”を抑制する。
【0028】
第1および第2給紙ローラ5、6により取り出された1枚目の折込ちらしは、その搬送経路(図2に破線で示す)の下側に配置した摺接ガイド23(摺接部材)の上面23a(基準面)に摺接しながら矢印T方向に送られる。摺接ガイド23の上面23aは、略水平な方向に延設された平らな面であり、折込ちらしの下面(一方の表面)に接触して下から支える。そして、当該折込ちらしの取出し方向Tの先端が送りローラ対8のニップ8aへ送り込まれる。
【0029】
送りローラ対8は、取出し方向Tの先端をニップ8aに受け入れた折込ちらしを搬送パス3に向けて送り出す。送りローラ対8は、第1および第2給紙ローラ5、6によって折込ちらしが送り込まれるときには停止している。送りローラ対8は、折込ちらしの先端がニップ8aに到達した後、当該折込ちらしの先端をニップ8aにより挟持拘束した状態で、取出し方向Tに回転し始め、折込ちらしを取出し方向Tに送り出す。また、このとき、第1および第2給紙ローラ5、6は、送りローラ対8に同期して取出し方向Tに回転し、送りローラ対8と協働して折込ちらしを取出し方向Tに送る。
【0030】
変位センサ21は、第2給紙ローラ6と送りローラ対8の間に配置されている。変位センサ21は、折込ちらしの搬送経路を間に挟んで摺接ガイド23の上面23aに対向して配置されている。変位センサ21は、摺接ガイド23の上面23aに向けて付勢された接触子21aを有する。言い換えると、変位センサ21は、接触子21aの先端を摺接ガイド23の上面23aに押し付けた状態で給紙機構20の図示しないフレームに固設されている。変位センサ21は、摺接ガイド23の上面23aに対して接触子21aが接触および離間可能な位置に設けられている。
【0031】
摺接ガイド23の上面23aと変位センサ21の接触子21aの間に折込ちらしが送り込まれると、変位センサ21の接触子21aが、摺接ガイド23の上面23aに接触して送られる折込ちらしにより上面23aから離間する方向に押圧されて移動される。このとき、変位センサ21の接触子21aは、摺接ガイド23の上面23aと接触子21aの先端との間を通過する折込ちらしの厚みに応じた距離だけ上面23aから離れる。つまり、変位センサ21は、接触子21aの上面23aからの移動量を検出し、この移動量を当該折込ちらしの厚みに関する信号として出力する。例えば、変位センサ21は、接触子21aの移動による磁気の変化を電圧で読み取って変位量を検出する。
【0032】
押圧プレート31は、変位センサ21の接触子21aの近傍で摺接ガイド23の上面23aに対向して配置されている。押圧プレート31は、摺接ガイド23の上面23aに対向し且つ上面23aと略平行に配設された後述する押圧面32を有する。押圧プレート31は、押圧面32を摺接ガイド23の上面23aに向けて付勢し、変位センサ21の接触子21aと上面23aとの間を搬送される折込ちらしを上面23aに押し付ける。これにより、折込ちらしに皺や撓みが生じていた場合であっても、変位センサ21による厚み検出位置において、折込ちらしを平らにすることができ、重送の誤検知を抑制することができる。
【0033】
ここで、上述した変位センサ21と押圧プレート31の構造およびレイアウトについて、図4乃至図6を参照してより詳細に説明する。図4および図5は、変位センサ21および押圧プレート31をブラケット41に取り付けた組立体40を示す斜視図である。図4は、組立体40を折込ちらしの取出し方向Tの上流側の斜め左側から見た斜視図であり、図5は、組立体40を取出し方向Tの下流側の斜め下方から見た斜視図である。さらに、図6は、2組の送りローラ対8、8と組立体40の位置関係を示す平面図である。図6では、説明を分かり易くするため、ブラケット41の図示を省略してある。
【0034】
組立体40のブラケット41は、1枚の金属板を形状加工して折り曲げた形状を有する。ブラケット41は、略長方形の支持壁部42、2つの側壁部43a、43b、および2つの底壁部44a、44bを一体に有する。2つの側壁部43a、43bは、支持壁部42の長手方向に沿った2辺に連続して設けられている。2つの側壁部43a、43bは、支持壁部42の同じ面側に突出して配置され、支持壁部42と直交する方向に延設されている。2つの側壁部43a、43bは、互いに平行に配置されている。
【0035】
2つの底壁部44a、44bは、支持壁部42の短手方向に沿った一方の辺に連続して設けられている。2つの底壁部44a、44bは、支持壁部42の短手方向に互いに離間して設けられている。2つの底壁部44a、44bは、支持壁部42の側壁部43a、43bと同じ面側に突出して配置され、支持壁部42と直交する方向に延設されている。2つの底壁部44a、44bは、同じ平面に配置され、側壁部43a、43bと直交する。2つの底壁部44a、44bの間には、変位センサ21を配置するための切欠き部45が設けられている。切欠き部45は、支持壁部42の下端まで食い込んで延びている。
【0036】
ブラケット41は、支持壁部42が折込ちらしの取り出し方向Tと直交するXZ平面と略平行に配置され、2つの側壁部43a、43b、および2つの底壁部44a、44bが取り出し方向Tに沿って支持壁部42の下流に配置され、且つ2つの底壁部44a、44bが鉛直方向の下端に配置される姿勢で、給紙機構20の図示しないフレームに固定される。この姿勢でブラケット41を固定すると、2つの側壁部43a、43bはYZ平面と略平行に配置され、2つの底壁部44a、44bはXY平面と略平行に配置される。
【0037】
ブラケット41の支持壁部42は、その上端近くに3つの取付孔42aを有する。3つの取付孔42aは、X方向に互いに離間して並んで設けられている。支持壁部42は、これら3つの取付孔42aに図示しないネジを挿通して、給紙機構20の図示しないフレームに締結固定される。ブラケット41は、組立体40が、折込ちらしの取出し方向Tに沿って2組の送りローラ対8の上流側で、2組の送りローラ対8の間に配置される図6に示す位置に配置されるように位置決めされて固定される。
【0038】
ブラケット41の2つの底壁部44a、44bには、それぞれ、変位センサ21を締結固定するためのネジ46を挿通するための取付孔(図示せず)が設けられている。変位センサ21は、接触子21aの先端が摺接ガイド23の上面23aに押し付けられる位置でブラケット41に固定される。言い換えると、ブラケット41は、接触子21aの先端が摺接ガイド23の上面23aに押し付けられる位置で給紙機構20の図示しないフレームに締結固定される。
【0039】
変位センサ21は、接触子21aを突没可能に保持した略矩形ブロック状のケース21bを有する。接触子21aは、ケース21bの底壁21cに設けた開口部(図示せず)を介して突没可能に設けられている。接触子21aは、先端が湾曲した板状片であり、接触する折込ちらしを傷つけないようになっている。接触子21aによる折込ちらしに対する押圧力は、摺接ガイド23の上面23aとの間を搬送される折込ちらしにより接触子21aをケース21b内に容易に押し込むことができる程度の値に設定されている。
【0040】
ケース21bの互いに対向する2つの側壁21dには、ケース21bをブラケット41に取り付けるための取付片21eが互いに相反する方向に突設されている。取付片21e、21eは、それぞれ、ケース21bをブラケット41の切欠き部45内に配置した状態で、ブラケット41の底壁部44a、44bの下面に重ねられる。各取付片21eは、それぞれ、底壁部44a、44bに重ねた状態で、底壁部44a、44bの図示しない取付孔と同軸に配置される取付孔(図示せず)を有する。つまり、同軸に重ねたブラケット41の取付孔と変位センサ21の取付孔にネジ46を挿通して、変位センサ21をブラケット41に締結固定する。変位センサ21のブラケット41に対する固定構造は、ここで説明した構造に限定されるものではなく、任意に変更可能である。
【0041】
ブラケット41の2つの側壁部43a、43bの下端近くには、押圧プレート31を上下動可能に取り付けるための2本のネジ47a、47bがそれぞれ取り付けられている。各ネジ47a、47bは、それぞれ、対応する側壁部43a、43bから外方へ突設されている。詳細には、一方の側壁部43aの一方(図示上方)のネジ47aが他方の側壁部43bの一方(図示上方)のネジ47aと同軸に配置され、一方の側壁部43aの他方(図示下方)のネジ47bが他方の側壁部43bの他方(図示下方)のネジ47bと同軸に配置されている。そして、同軸に配置された2本のネジ47a、47a(或いはネジ47b、47b)が押圧プレート31の支持軸として機能する。この場合、もう1組のネジ47b、47b(或いはネジ47a、47a)は、押圧プレート31を鉛直方向にガイドするガイド軸として機能する。
【0042】
押圧プレート31は、摺接ガイド23の上面23aに対向する押圧面32を有する押圧板部33、上流側傾斜板部34、下流側傾斜板部35、および2つの支持板部36a、36bを一体に有する。押圧プレート31は、例えば、1枚の金属板を形状加工して折り曲げることにより形成される。押圧プレート31は、給紙機構20の固定系に配置したブラケット41や変位センサ21に対し、鉛直方向の上下に移動可能に設けられている。
【0043】
押圧プレート31の押圧板部33は、その1面(図示下面)に押圧面32を有し、略矩形板状に形成されている。押圧板部33は、ブラケット41に固定した変位センサ21の接触子21aを非接触状態で挿通して介在させるスリット37(開口)を有する。本実施形態では、スリット37は、折込ちらしの取出し方向Tに沿って延設されている。接触子21aを摺接ガイド23の上面23aに向けて突出させるための開口はスリット37に限らず任意の形状とすることができる。押圧プレート31は、変位センサ21のケース21bに対しても非接触状態で設けられている。
【0044】
押圧プレート31の上流側傾斜板部34は、折込ちらしの取出し方向Tに沿って押圧板部33の上流側に連続して設けられている。上流側傾斜板部34は、取出し方向Tの上流側に向けて摺接ガイド23の上面23aから離れる方向に傾斜している。
【0045】
押圧プレート31の下流側傾斜板部35は、折込ちらしの取出し方向Tに沿って押圧板部33の下流側に連続して設けられている。下流側傾斜板部35は、取出し方向Tの下流側に向けて摺接ガイド23の上面23aから離れる方向に傾斜している。下流側傾斜板部35は、押圧板部33に設けたスリット37の一部を含む。つまり、下流側傾斜板部35は、スリット37により2つの部分35a、35bに分断されている。
【0046】
押圧プレート31の2つの支持板部36a、36bは、折込ちらしの取出し方向Tに沿った押圧板部33の両端辺に連続して設けられている。2つの支持板部36a、36bは、それぞれ、押圧板部33の対応する端辺から図示上方、すなわち摺接ガイド23の上面23aから離れる方向に延設されている。押圧板部33の押圧面32を摺接ガイド23の上面23aに接触させた状態において、2つの支持板部36a、36bはYZ平面と略平行に配置される。押圧プレート31の2つの支持板部36a、36bは、それぞれ、ブラケット41の2つの側壁部43a、43bの外面に重ねて配置される。
【0047】
2つの支持板部36a、36bは、それぞれ、ブラケット41の側壁部43a、43bに固設したネジ47a、47bをスライド可能に受け入れるカム孔38(一方のみ図示)を有する。各カム孔38は、押圧面32と直交するZ方向に延びた長孔である。押圧プレート31は、2つの支持板部36a、36bにそれぞれ設けたカム孔38にネジ47a、47bを挿通してブラケット41の側壁部43a、43bに螺合することにより、ブラケット41に取り付けられる。
【0048】
ブラケット41の2つの側壁部43a、43bにそれぞれ固設したネジ47a、47aは、押圧プレート31の重心を通って押圧面32と直交する架空の線上の重心と異なる点で交差する支持軸として機能する。このような支持軸を介して押圧プレート31を上下に移動可能に支持することにより、押圧面32を水平に保ち易くなり、摺接ガイド23の上面23aに対する押圧面32の平行度を高めることができ、上面23aに沿って搬送される折込ちらしを押圧面32によって均一に押圧することができる。
【0049】
以下、図7のタイミングチャートおよび図8のフローチャートを参照して、各給紙トレイ2に設けた給紙機構20の制御部30による動作の一例について説明する。
制御部30は、まず初めに、給紙トレイ2に複数枚の折込ちらしを集積した状態で、モータ22を付勢して第1および第2給紙ローラ5、6を回転させる。これにより、第1および第2給紙ローラ5、6の外周面に接触した集積方向の最上端の折込ちらしが送りローラ対8のニップ8aに向けて取り出される。このとき、捌き板7により、最上端の折込ちらしの下に重なった他の折込ちらしが停止され、最上端の折込ちらしと分離されて重送が防止される。
【0050】
第1および第2給紙ローラ5、6は、最上端の折込ちらしの先端が送りローラ対8のニップ8aに達するまで回転されて停止される。このとき、送りローラ対8は回転していない。モータ22がパルスモータである場合、給紙トレイ2から取り出した折込ちらしの先端がニップ8aに達するパルス数だけモータ22が回転されて停止される。折込ちらしの先端をニップ8aに確実に送り込むため、先端がニップ8aに達するパルス数よりわずかに送り量を多くする。ここまでの動作を「1次給紙」と称する(図8、ST1)。
【0051】
上記のように第1および第2給紙ローラ5、6による折込ちらしの送り量を少し多目に設定すると、折込ちらしの材質、厚み、送り速度などによっては、第2給紙ローラ6と送りローラ対8の間で折込ちらしに皺や撓みを生じる場合がある。このように、折込ちらしに皺や撓みを生じると、この皺や撓みの部分が摺接ガイド23の上面23aから離れて、変位センサ21の接触子21aが折込ちらしの皺や撓み部分によって押圧されて、当該折込ちらしの厚みを正確に検出することができなくなる。
【0052】
このため、本実施形態では、第2給紙ローラ6と送りローラ対8の間で変位センサ21の接触子21aの近傍に押圧プレート31を配置して、この領域を介して摺接ガイド23の上面23aとの間を通る折込ちらしの皺や撓みを無くすようにした。この場合、押圧プレート31は、自重により押圧面32を折込ちらしに押し付けて、折込ちらしを摺接ガイド23の上面23aとの間で押圧する。これにより、折込ちらしの皺や撓みが押えられ、折込ちらしの厚みが正常な厚みに修正され、重送の誤検知を防止することができる。
【0053】
また、本実施形態では、上述した「1次給紙」の後、第2給紙ローラ6を停止させた状態で、制御部30が、モータ24をわずかな時間(数msec)だけ回転させて送りローラ対8を少しだけ回転させ、第2給紙ローラ6と送りローラ対8との間で折込ちらしを引き延ばしてこの部分の皺や撓みを無くすようにした。このような皺や撓みを無くす動作(送りローラ対8のわずかな回転)を「1.5給紙」と称する(ST2)。「1.5給紙」は、給紙トレイ2から取り出す全ての折込ちらしに対して実施する。
【0054】
「1.5給紙」の後、制御部30は、第2給紙ローラ6と送りローラ対8との間で変位センサ21を介して折込ちらしの厚みを検出する。厚み検出は、送りローラ対8を停止させた状態で実施してもよく、送りローラ対8を回転させた状態で実施してもよい。そして、制御部30は、この検出結果に基づいて、当該折込ちらしが1枚であるのか複数枚重なったものであるのかを判断し、重送の有無を検知する(ST3)。このように、折込ちらしの皺や撓みを無くした状態で折込ちらしの厚みを検出することで、皺や撓みによる重送の誤検知を略無くすことができ、重送の誤検知による装置の停止回数を減らすことができる。
【0055】
なお、ステップ(ST)3の重送検知の後、制御部30は、所定のタイミングでモータ22、24を付勢して、送りローラ対8を回転させるとともに第1および第2給紙ローラ5、6を回転させ、折込ちらしを搬送パス3に向けて送り出す(ST4)。この動作を「2次給紙」と称する。「2次給紙」で当該折込ちらしを送り出すタイミングは、他の給紙トレイ2から取り出した他の折込ちらしと当該折込ちらしが搬送パス3でちょうど重なるタイミングであり、上述した「1.5給紙」によって折込ちらしをわずかに送った際のモータ24のパルス数を考慮したタイミングである。つまり、「1.5給紙」のときの折込ちらしの送り量の分だけタイミングを遅らせて「2次給紙」を開始する。
【0056】
以上のように、本実施形態によると、各給紙トレイ2に設置した給紙機構20において、変位センサ21による厚み検知領域を通過する折込ちらしを押圧プレート31の押圧面32で押さえるようにしたため、重送の誤検知を無くすことができ、誤検知による装置の稼働率の低下を抑制することができる。また、本実施形態では、「1次給紙」と「2次給紙」の間で「1.5給紙」を実施し、折込ちらしの撓みを無くしてから重送検知するようにした。このため、簡単な装置構成により、重送の誤検知をより少なくすることができる。
【0057】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0058】
例えば、上述した実施形態では、押圧プレート31をブラケット41に対して上下に移動可能に取り付けて、その自重により押圧面32を折込ちらしに押し付けるようにしたが、これに限らず、押圧プレート31を図示しないバネなどの付勢手段を用いて摺接ガイド23の上面23aに押し付けるようにしてもよい。この場合、折込ちらしの搬送を妨げることのない押圧力で押圧面32を押し付ける必要があり、押圧プレート31の付勢手段による押圧力を適切な値に調整する必要がある。
【0059】
また、上述した実施形態では、押圧プレート31を送りローラ対8の上流側に1つだけ配置した場合について説明したが、これに限らず、複数の押圧プレート31を送りローラ対8の上流側に設けてもよい。この場合も、複数の押圧プレート31による押圧力が折込ちらしの搬送を妨げることのない押圧力になるように、各押圧プレート31の材質を軽くしたり、各押圧プレート31のサイズを小さくしたりする工夫が必要である。
【0060】
また、上述した実施形態では、給紙トレイ2から取り出す全ての折込ちらしに対して「1.5給紙」を実施するようにしたが、これに限らず、「1次給紙」と「2次給紙」の間で折込ちらしの皺や撓みの有無を検出して、皺や撓みが生じている場合にだけ「1.5給紙」を実施するようにしてもよい。言い換えると、この「1.5給紙」は本発明に必須の制御ではなく、必ずしも「1.5給紙」を実施する必要はない。
【0061】
また、上述した実施形態では、接触子21aを有する変位センサ21によって折込ちらしの厚みを検知するようにしたが、これに限らず、例えば、超音波式や光学式などの他の厚み検知手段を用いてもよい。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
複数枚重ねた紙葉類の重ね方向端部の紙葉類に取出し手段の外周面を接触させて、当該取出し手段を紙葉類の取出し方向に回転することにより、前記複数枚重ねた紙葉類から前記取出し方向に取り出される紙葉類の重送を検知する重送検知装置であって、
前記取出し手段により取り出された紙葉類の一方の表面に接触する基準面を有する摺接部材と、
前記基準面に接触および離間可能に配置され且つ前記基準面に向けて付勢された接触子を有し、前記基準面に接触して前記接触子との間に送り込まれた紙葉類により前記基準面から離間する方向に移動された前記接触子の前記基準面からの移動量を当該紙葉類の厚み信号として出力する変位センサと、
前記接触子の近傍で前記基準面に対向して配置された押圧面を有し、前記基準面に接触して前記接触子との間に送り込まれた紙葉類を前記押圧面により前記基準面に押し付ける押圧部材と、
前記変位センサの出力に基づいて、前記基準面に接触して前記接触子との間に送り込まれた紙葉類の重送の有無を検知する検知手段と、
を有する重送検知装置。
[2]
前記押圧部材は、自重により前記押圧面を前記基準面に向けて付勢する、
[1]の重送検知装置。
[3]
前記押圧部材は、前記接触子を非接触状態で前記押圧面を介して前記基準面に向けて突出させる開口を有する、
[1]または[2]の重送検知装置。
[4]
前記押圧部材は、その重心を通って前記押圧面と直交する架空の線上の前記重心と異なる点で交差する支持軸を有し、この支持軸を介して上下動可能に支持されている、
[2]の重送検知装置。
[5]
複数枚重ねた紙葉類の重ね方向端部の紙葉類に取出し手段の外周面を接触させて、当該取出し手段を紙葉類の取出し方向に回転することにより、前記複数枚重ねた紙葉類から前記取出し方向に取り出される紙葉類の重送を検知する重送検知方法であって、
前記取出し手段により取り出された紙葉類の一方の表面に接触する基準面に対向した押圧面により前記基準面との間に送り込まれた紙葉類を前記基準面に押し付け、
前記押圧面の近傍で前記基準面に接触および離間可能に配置され且つ前記基準面に向けて付勢された接触子と前記基準面との間に送り込まれた紙葉類により前記基準面から離間する方向に移動された前記接触子の前記基準面からの移動量を当該紙葉類の厚み信号として出力し、
前記厚み信号に基づいて、前記基準面に接触して前記接触子との間に送り込まれた紙葉類の重送の有無を検知する、
重送検知方法。
【符号の説明】
【0062】
2…給紙トレイ、3…搬送パス、5…第1給紙ローラ、6…第2給紙ローラ、7…捌き板、8…送りローラ対、8a…ニップ、20…給紙機構、21…変位センサ、21a…接触子、22、24…モータ、23…摺接ガイド、23a…上面、30…制御部、31…押圧プレート、32…押圧面、38…カム孔、40…組立体、41…ブラケット、47a、47b…ネジ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8