(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-27
(45)【発行日】2022-06-06
(54)【発明の名称】ロケーション推薦のための動作方法およびこのための装置
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20220530BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20220530BHJP
【FI】
B65G1/137 B
G06Q10/08
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021154228
(22)【出願日】2021-09-22
(62)【分割の表示】P 2021095893の分割
【原出願日】2020-08-05
【審査請求日】2021-10-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0022570
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520244544
【氏名又は名称】クーパン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】スン・ヨン・ホン
(72)【発明者】
【氏名】ビュン・スク・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】テ・ヨン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】サン・ミン・ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジ・ウォン・ファン
【審査官】小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-001832(JP,A)
【文献】特開2016-116942(JP,A)
【文献】特開2014-040317(JP,A)
【文献】特開2015-124023(JP,A)
【文献】国際公開第2017/085769(WO,A1)
【文献】特開2013-147337(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子装置の動作方法であって、
ユーザ端末の現在位置に関する入力領域および対象物品に関する配置作業の位置範囲を指定する領域を含む配置要請インターフェースを前記ユーザ端末に提供する段階と、
前記ユーザ端末から前記位置範囲を指定する領域に対する入力を含む配置要請を受信する段階であって、前記位置範囲を指定する領域に対する入力は、前記対象物品を配置しようとする区域(zone)の類型および前記類型に対応する複数の区域に含まれる細部位置を指定する入力を含む、段階と、
前記配置要請によって、対象物品に関する情報に基づいて、前記位置範囲に含まれつつ前記対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識する段階と、
前記複数のロケーションの中から前記対象物品を配置するのに適した少なくとも一つのロケーションを認識する段階と、
前記少なくとも一つのロケーションに関する情報を羅列する段階であって、前記少なくとも一つのロケーションに関する情報は、各ロケーションに配置された物品の空間使用率(fill rate)に関する情報を含む、段階と、
前記羅列された前記少なくとも一つのロケーションに関する情報を前記ユーザ端末に送信する段階と、を含み、
前記少なくとも一つのロケーションを認識する段階は、
前記位置範囲において前記対象物品を配置するための条件を満たす少なくとも一つのロケーションが認識されない場合、前記複数のロケーションの類型および前記条件に基づいて位置範囲を拡張する段階と、
前記拡張された位置範囲において前記条件を満たす少なくとも一つのロケーションを認識する段階と、を含む、動作方法。
【請求項2】
前記区域の類型は、バッファ(buffer)区域またはピッキング(picking)区域を含む、請求項1に記載の動作方法。
【請求項3】
前記ピッキング区域は、物品が保存ユニット上に保存される領域であり、
前記バッファ区域は、前記ピッキング区域において即時必要ではない物品に対する一時保存領域である、請求項2に記載の動作方法。
【請求項4】
前記少なくとも一つのロケーションに関する情報を羅列する段階は、前記少なくとも一つのロケーションの中から物品の空間使用率が小さいロケーション順にロケーションに関する情報を羅列する段階を含む、請求項1に記載の動作方法。
【請求項5】
前記少なくとも一つのロケーションに関する情報は、各ロケーションに配置し得る物品の数量をさらに含む、請求項4に記載の動作方法。
【請求項6】
前記少なくとも一つのロケーションに関する情報を羅列する段階は、
前記少なくとも一つのロケーションに複数の類型のロケーションが含まれる場合、
前記複数の類型のロケーションのうち、前記対象物品を配置するのに適したロケーションとして最も多
く認識された類型のロケーションに関する情報を優先的に羅列し、
前記少なくとも一つのロケーションに1つの類型のロケーションが含まれる場合、
前記1つの類型のロケーション以外の類型のロケーションに関する情報は、
閲覧が不可な状態として提供する段階を含む、請求項1に記載の動作方法。
【請求項7】
前記対象物品に関する情報は、前記対象物品の識別情報、重さ情報、サイズ情報、出庫量情報、および消費期限に関する情報のうち一つ以上をさらに含み、
前記複数のロケーションを認識する段階は、前記対象物品に関する情報と前記複数のロケーションに関する情報を比較して前記対象物品が配置され得るか否かを判断する段階をさらに含み、
前記複数のロケーションに関する情報は、複数のロケーション間の相対的な距離に関する情報および複数のロケーションそれぞれのサイズ情報、住所情報、類型情報、スタック(stack)情報、および物品の空間使用率情報のうち一つ以上を含む、請求項1に記載の動作方法。
【請求項8】
前記複数のロケーションを認識する段階は、
前記位置範囲に含まれる全体のロケーションに関する情報に基づいて、前記全体のロケーションの中から予め設定された条件を満たす複数のロケーションを認識する段階を含み、
前記予め設定された条件は、ロケーションの類型情報、ロケーションのスタック情報、ロケーションに配置された複数の物品の属性情報、およびロケーションに関する情報が前記少なくとも一つのロケーションに関する情報として提供された頻度のうち一つ以上に基づく、請求項1に記載の動作方法。
【請求項9】
請求項1ないし請求項8のうちいずれかの方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な非一時的記録媒体。
【請求項10】
電子装置であって、
命令語を保存するするメモリー(memory)と、
前記命令語を実行するプロセッサー(processor)と、を含み、
前記プロセッサーは、
ユーザ端末の現在位置に関する入力領域および対象物品に関する配置作業の位置範囲を指定する領域を含む配置要請インターフェースを前記ユーザ端末に提供することと、
前記ユーザ端末から前記位置範囲を指定する領域に対する入力を含む配置要請を受信することであって、前記位置範囲を指定する領域に対する入力は、前記対象物品を配置しようとする区域の類型および前記類型に対応する複数の区域に含まれる細部位置を指定する入力を含む、受信することと、
前記配置要請によって、対象物品に関する情報に基づいて、前記位置範囲に含まれつつ前記対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することと、
前記複数のロケーションの中から前記対象物品を配置するのに適した少なくとも一つのロケーションを認識することと、
前記少なくとも一つのロケーションに関する情報を羅列することであって、前記少なくとも一つのロケーションに関する情報は、各ロケーションに配置された物品の空間使用率に関する情報を含む、網羅することと、
前記羅列された前記少なくとも一つのロケーションに関する情報を前記ユーザ端末に伝送することと、
を行い、
前記プロセッサーは、
前記位置範囲において前記対象物品を配置するための条件を満たす少なくとも一つのロケーションが認識されない場合、前記複数のロケーションの類型および前記条件に基づいて位置範囲を拡張し、
前記拡張された位置範囲から前記条件を満たす少なくとも一つのロケーションを認識する、電子装置。
【請求項11】
端末であって、
入力デバイス(input device)と、
出力デバイス(output device)と、
制御部(controller)と、を含み、
前記制御部は、
前記出力デバイスを通じて、前記端末の現在位置に関する入力領域および対象物品に関する配置作業の位置範囲を指定する領域を含む配置要請インターフェースを出力することと、
前記入力デバイスを通じて、前記位置範囲を指定する領域に対する入力を含む配置要請を受信することであって、前記位置範囲を指定する領域に対する入力は、前記対象物品を配置しようとする区域の類型および前記類型に対応する複数の区域に含まれる細部位置を指定する入力を含む、受信することと、
前記配置要請によって、対象物品に関する情報に基づいて、前記位置範囲に含まれつつ前記対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することと、
前記複数のロケーションの中から前記対象物品を配置するのに適した少なくとも一つのロケーションを認識することと、
前記出力デバイスを通じて、前記少なくとも一つのロケーションに関する情報を羅列して出力することであって、前記少なくとも一つのロケーションに関する情報は、各ロケーションに配置された物品の空間使用率に関する情報を含む、出力することと、
を行い、
前記制御部は、
前記位置範囲において前記対象物品を配置するための条件を満たす少なくとも一つのロケーションが認識されない場合、前記複数のロケーションの類型および前記条件に基づいて位置範囲を拡張し、
前記拡張された位置範囲において前記条件を満たす少なくとも一つのロケーションを認識する、端末。
【請求項12】
前記制御部は、
前記入力デバイスを通じて、前記少なくとも一つのロケーションが位置する区域に対する入力を受信し、前記区域に対する入力は、バッファ(buffer)区域またはピッキング(picking)区域に対する選択を含む、請求項11に記載の端末。
【請求項13】
前記制御部は、
前記入力デバイスを通じて、前記対象物品が保存された保存ユニットが位置する地点に対応するロケーションに関する識別情報の入力を受信する、請求項11に記載の端末。
【請求項14】
前記識別情報の入力は、予め設定された条件を満たさないロケーションに関する識別情報の入力であり、
前記予め設定された条件は、ロケーションの類型情報、ロケーションのスタック情報、ロケーションに配置された複数の物品の属性情報、およびロケーションに関する情報が前記少なくとも一つのロケーションに関する情報として提供された頻度のうち一つ以上に基づいた、請求項13に記載の端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ロケーション推薦のための動作方法およびこのための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
注文時に顧客に運送されるための物品を貯蔵し、これを管理するためのシステムは、今日の経済成長においてその重要性が増大している。新製品が持続的に開発されており、消費者の購買のために多くの製品が市場でリアルタイムで発売されている。このような成長が、消費者に多様な商品とサービスの選択のために、より多くの選択機会を提供するが、物品を販売したり仲介するための様々なビスネスは、このように増加する物品を貯蔵し、速い市場変化によって物品を効率的に管理するのに困難がある。
【0003】
特に、物品を貯蔵する物理的位置(例えば、フルフィルメントセンター(fulfillment center))では、物品のピッキングを迅速且つ正確に行うことができるように、作業者に物品を配置するロケーションを推薦する作業が必要である。特にピッキング作業の時間当たりの生産量(Unit Per Hour,UPH)の改善に役に立つと共に、ストウイング(Stowing)作業のUPHをも改善し得るロケーション推薦機能が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ロケーション推薦のための動作方法およびこのための装置を提供することにある。本実施形態が達成しようとする技術的課題は、前述したような技術的課題に限定されず、以下の実施形態からさらに他の技術的課題が類推され得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記のような課題を解決するためのロケーション推薦のための動作方法は、区域内で対象物品に関する配置要請を受信する段階と、配置要請に応じて、対象物品に関する情報に基づいて、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識する段階と、対象物品に関する情報および複数のロケーションに関する情報に基づいて、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識する段階と、少なくとも1つのロケーションに関する情報を提供する段階と、を含むことができる。
【0006】
また、対象物品に関する情報は、対象物品の識別情報、重さ情報、サイズ情報、出庫量情報、流通期限に関する情報およびプライム物品か否かに関する情報のうち1つ以上を含み、複数のロケーションに関する情報は、複数のロケーション間の相対的な距離に関する情報および複数のロケーションそれぞれのサイズ情報、住所情報、類型情報、スタック(stack)情報、物品の空間使用率(fill rate)情報およびプライム区域(prime zone)か否かに関する情報のうち1つ以上を含むことができる。
【0007】
また、少なくとも1つのロケーションを認識する段階は、複数のロケーションのうち対象物品が貯蔵された貯蔵ユニットが位置する地点との距離が最も近い地点に位置するロケーションを認識する段階を含むことができる。
【0008】
また、複数のロケーションを認識する段階は、区域に位置する全体ロケーションに関する情報に基づいて、全体ロケーションのうち既設定の条件を満たす複数のロケーションを認識する段階を含み、既設定の条件は、ロケーションの類型情報、ロケーションのスタック情報、ロケーションに配置された複数の物品の属性情報およびロケーションに関する情報が少なくとも1つのロケーションに関する情報として提供された頻度のうち1つ以上を基盤とすることができる。
【0009】
また、少なくとも1つのロケーションを認識する段階は、複数のロケーションそれぞれの積載可能な空間の体積と対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された体積を考慮して、複数のロケーションのうち少なくとも1つのロケーションを認識する段階を含むことができる。
【0010】
また、少なくとも1つのロケーションを認識する段階は、複数のロケーションのうち、積載可能な空間の体積が、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された全体体積に基づく計算値より大きい複数の第1ロケーションを獲得する段階と、複数の第1ロケーションのうち積載可能な空間の体積が最も小さいロケーションを認識する段階を含むことができる。
【0011】
また、少なくとも1つのロケーションを認識する段階は、複数のロケーションのうち、積載可能な空間の体積が、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された単一体積に基づく計算値より大きい複数の第2ロケーションを獲得する段階と、複数の第2ロケーションのうち積載可能な空間の体積が最も大きいロケーションを認識する段階を含むことができる。
【0012】
また、対象物品に関する情報は、前記対象物品のサイズ情報および出庫量情報のうち1つ以上を含み、少なくとも1つのロケーションを認識する段階は、対象物品のサイズ情報による対象物品が配置される面積および対象物品の出庫量情報による対象物品が配置される高さのうち1つ以上を考慮して少なくとも1つのロケーションを認識する段階を含むことができる。
【0013】
また、対象物品に関する情報は、対象物品の流通期限に関する情報およびプライム物品か否かに関する情報のうち1つ以上をさらに含み、少なくとも1つのロケーションを認識する段階は、対象物品の流通期限に関する情報およびプライム物品か否かに関する情報のうち1つ以上が複数のロケーションに既配置されている物品に関する情報と一致するか否かをさらに考慮して少なくとも1つのロケーションを認識する段階を含むことができる。
【0014】
上記のような課題を解決するための本開示の電子装置は、命令語を保存するメモリ(memory)と、命令語を実行するプロセッサー(processor)とを含み、プロセッサーは、対象物品に関する配置要請を受信するにしたがって、対象物品に関する情報に基づいて、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識し、対象物品に関する情報および複数のロケーションに関する情報に基づいて、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識し、少なくとも1つのロケーションに関する情報を提供することができる。
【0015】
上記のような課題を解決するための本開示の端末は、入力デバイス(input device)と、出力デバイス(output device)と、制御部(controller)とを含み、制御部は、入力デバイスを介して対象物品に関する配置要請の入力を受信し、配置要請の入力によって、対象物品に関する情報に基づいて、対象物品が配置できる複数のロケーションを認識し、対象物品に関する情報および複数のロケーションに関する情報に基づいて、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識し、出力デバイスを介して少なくとも1つのロケーションに関する情報を出力することができる。
【0016】
また、制御部は、入力デバイスを介して、対象物品が貯蔵された貯蔵ユニットが位置する地点に対応するロケーションに関する識別情報の入力を受信することができる。この際、識別情報の入力は、既設定の条件を満たさないロケーションに関する識別情報の入力であり得る。
【0017】
また、制御部は、入力デバイスを介して、複数のロケーションに対する位置範囲の入力を受信することができる。
【0018】
その他実施形態の具体的な事項は、詳細な説明および図面に含まれている。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、フルフィルメントセンターでリアルタイムで在庫が移動する状況で、多数のロケーションとロケーションに陳列された在庫の属性値を考慮して作業者の動線を案内することができる。
【0020】
また、物品の効率的な配置によってピッキング作業に要求される作業者の動線が減少して、より少ない努力でピッキング作業を行うことができ、物品のピッキング作業のUPHが高くなり得る。
【0021】
発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は、請求範囲の記載から当該技術分野における通常の技術者に明確に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本開示の一実施形態に係るロケーション推薦のための動作システムを示す図である。
【
図2】物品を貯蔵する物理的位置の1つの例示であるフルフィルメントセンターの概略図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係るロケーション推薦のための動作方法を示すフローチャートである。
【
図4】本開示の一実施形態に係る少なくとも1つの適合ロケーションに対する情報を認識するための動作方法を示すフローチャートである。
【
図5】本開示のユーザ端末においてロケーションに関する識別情報の入力を受信する一実施形態に係るディスプレイ画面の概略図である。
【
図6】本開示のユーザ端末において複数のロケーションの位置範囲の入力を受信する一実施形態に係るディスプレイ画面の概略図である。
【
図7】本開示のユーザ端末において少なくとも1つのロケーションに関する情報を含む一実施形態に係る電子メッセージを表示するディスプレイ画面の概略図である。
【
図8】本開示の一実施形態に係るユーザ端末のブロック図を示す。
【
図9】本開示の一実施形態に係る電子装置のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施形態で使用される用語は、本開示での機能を考慮しつつ、できるだけ現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新しい技術の出現等によって変わり得る。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、この場合、該当する説明の部分で詳細にその意味を記載する。したがって、本開示において使用される用語は、単純な用語の名称でなく、その用語が有する意味と本開示の全般にわたる内容に基づいて定義されなければならない。
【0024】
明細書全体において或る部分が何らかの構成要素を「含む」というとき、これは、特に反対になる記載のない限り、他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことを意味する。または、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」等の用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアまたはソフトウェアで具現されたり、ハードウェアとソフトウェアの結合で具現され得る。
【0025】
明細書全体において記載された「a、b、およびcのうち少なくとも1つ」の表現は、「a単独」、「b単独」、「c単独」、「aおよびb」、「aおよびc」、「bおよびc」、または「a、b、およびc全部」を包括することができる。
【0026】
以下で言及される「端末」は、ネットワークを介してサーバーや他の端末に接続できるコンピュータや移動端末で具現され得る。ここで、コンピュータは、例えば、ウェブブラウザ(WEB Browser)を搭載したノートパソコン、デスクトップ(desktop)、ラップトップ(laptop)等を含み、移動端末は、例えば、携帯性と移動性が保障される無線通信装置であって、IMT(International Mobile Telecommunication)、CDMA(Code Division Multiple Access)、W-CDMA(W-Code Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)等の通信基盤端末、スマートフォン、タブレットPC等のようなすべての種類のハンドヘルド(Handheld)基盤の無線通信装置を含むことができる。
【0027】
以下では、添付の図面を参照して本開示の実施形態について本開示に属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかしながら、本開示は、様々な異なる形態で具現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。本開示で、物品は、単一の物品を意味したり、同一種類の物品のセットを意味し得る。また、物品は、同じ在庫保管単位(SKU:Stock Keeping Unit)に該当する所定数量の物品を意味し得る。例えば、特定のSKU IDを有する物品は、所定数量の物品を示すことができる。以下では、図面を参照して本開示の実施形態を詳細に説明する。
【0028】
図1は、本開示の一実施形態に係るロケーション推薦のための動作システムを示す。
【0029】
本開示によるロケーション推薦のための動作システムは、ランダムストウ(random stow)を基盤とすることができる。ランダムストウは、従来の物品別に定められた区域に物品を配置するシステムでなく、一列に配列された貯蔵空間に多様な物品を随所に配置する方式を意味し得る。ランダムストウは、インバウンド(inbound)とアウトバウンド(outbound)に関する作業者の動線を最小化することができて、作業時間を大きく低減することができる。また、物品保管空間が指定されている一般フルフィルメントセンターとは異なって、空いている空間を許容せず、物品で満たすので、空間管理の観点から効率的である。本開示によるロケーション推薦のための動作システムは、このようなランダムストウの下で物品が陳列される空間の最適化のために、物品が陳列される空間を推薦するためのシステムを意味し得る。
【0030】
図1を参照すると、ロケーション推薦のための動作システム1は、ユーザ端末10および電子装置20を含むことができる。
図1に示されたロケーション推薦のための動作システム1は、本実施形態と関連した構成要素のみが図示されている。したがって、
図1に示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がさらに含まれ得ることを本実施形態と関連した技術分野における通常の知識を有する者なら理解することができる。
【0031】
ユーザ端末10および電子装置20は、ネットワーク30を介して互いに通信することができる。ネットワーク30は、近距離通信網(Local Area Network;LAN)、広域通信網(Wide Area Network;WAN)、付加価値通信網(Value Added Network;VAN)、移動通信網(mobile radio communication network)、衛星通信網およびこれらの相互組合せを含み、
図1に示された各ネットワーク構成の主体が互いに円滑に通信ができるようにする包括的な意味のデータ通信網であり、有線インターネット、無線インターネットおよびモバイル無線通信網を含むことができる。無線通信は、例えば、無線LAN(Wi-Fi)、ブルートゥース(登録商標)、ブルートゥース低エネルギー(Bluetooth low energy)、ジグビー、WFD(Wi-Fi Direct)、UWB(ultra wideband)、赤外線通信(IrDA,infrared Data Association)、NFC(Near Field Communication)等があり得るが、これに限定されるものではない。
【0032】
ユーザ端末10は、ロケーション推薦のためのプラットフォームを提供することができる。具体的に、ユーザ端末10は、ユーザから陳列する対象物品に関する配置要請の入力を受信することができる。この際、配置要請は、対象物品が配置される予定の区域(zone)内で入力され得る。例えば、ユーザ端末10は、第1実施形態として、対象物品が貯蔵された貯蔵ユニットが位置する地点に対応するロケーションに関する識別情報の入力を受信することができる。第2実施形態として、ユーザ端末10は、対象物品が配置され得る1つのロケーションの住所の入力を受信することができる。または、第3実施態様として、ユーザ端末10は、既設定の条件を満たさないロケーションに関する識別情報の入力を受信することもできる。上記の実施形態に関する詳細な説明は、本開示の後段で図面を参照して説明することとする。
【0033】
また、受信した配置要請の入力によって、ユーザ端末10は、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することができる。そして、ユーザ端末10は、認識された複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識することができる。この際、複数のロケーションまたは少なくとも1つのロケーションは、電子装置20で獲得されて、ユーザ端末10に伝送されたものであり得る。または、ユーザ端末10が対象物品に関する情報に基づいて対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することもできる。また、ユーザ端末10が、対象物品に関する情報および複数のロケーションに関する情報に基づいて少なくとも1つのロケーションを認識することもできる。
【0034】
また、ユーザ端末10は、認識した少なくとも1つのロケーションに関する情報を出力することができる。出力される情報は、ロケーションに関する住所情報であり得、ユーザは、これを通じて住所に対応する位置に移動して物品を配置することができる。
【0035】
電子装置20は、対象物品に関する配置要請を受信することができる。対象物品に関する配置要請は、電子装置20に直接入力されてもよく、ユーザからユーザ端末10を介して入力されてもよい。
【0036】
また、電子装置20は、受信した配置要請に応じて、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することができる。特に、陳列の目的となる対象物品に関する情報に基づいて複数のロケーションを認識することができる。そして、電子装置20は、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識することができる。この際、少なくとも1つのロケーションは、別途の判断手続を通じて複数のロケーションから獲得され得、これに関する詳細な説明は、本開示で図面を参照して説明することとする。
【0037】
また、電子装置20は、少なくとも1つのロケーションに関する情報を提供することができる。例えば、電子装置20の出力に関するモジュールを介して少なくとも1つのロケーションに関する情報を出力することができる。または、ユーザ端末10に少なくとも1つのロケーションに関する情報を伝送して、ユーザ端末10を介して当該情報を出力することもできる。
【0038】
本開示の電子装置20は、ロケーション推薦のためのサーバーに含まれる装置であり得る。本開示のロケーション推薦のためのサーバーは、対象物品に対する配置作業が行われるにしたがって、物品が配置されたロケーションに関する情報をリアルタイムでアップデートすることができる。例えば、サーバーは、ロケーション別にどんな商品がどの位の数量だけ配置されたかをリアルタイムでアップデートしてデータベースに保存するようにすることができる。
【0039】
図2は、物品貯蔵空間の1つの例示であるフルフィルメントセンター(FC)200の概略図である。フルフィルメントセンター200は、注文時に顧客に運送されるための物品を貯蔵する物理的位置の例であって、多数の区域に分割され得、これらの区域それぞれは、
図2に示されている。
【0040】
インバウンド区域203は、販売者から物品が受け取られるFC200の領域を示す。例えば、販売者は、トラック201を用いて物品202Aおよび202Bを配送することができる。物品202Aは、それ自体の運送パレットを占有するのに十分に大きい単一物品を示すことができ、反面、物品202Bは、空間を節約するために、同じパレット上に一緒に積載された物品のセットを示すことができる。
【0041】
作業者は、インバウンド区域203で物品を受け取り、物品の損傷および正確性に対してチェックすることができる。例えば、作業者は、物品202Aおよび202Bの数量を物品の注文数量と比較して、数量がマッチングされると、(例えば、ドリー(dolly)、ハンドトラック、フォークリフト206を用いたり手動で)これら物品をバッファー区域205に移動させることができる。バッファー区域205は、例えば、ピッキング区域209で予測される需要を満足させるのに非常に十分な数量の当該物品があるので、ピッキング区域209で現在不要な物品に対する臨時貯蔵領域であり得る。
【0042】
ドロップ区域207は、物品がピッキング区域209に移動する前に物品を貯蔵するFC200の領域であり得る。ピッキング作業に割り当てられた作業者は、ピッキング区域209で物品202Aおよび202Bに接近し、ピッキング区域209に関する識別子(例えば、バーコード)を認識し、モバイルデバイス(例えば、ユーザ端末10)を用いて物品202Aおよび202Bに関連した識別子を認識することができる。その後、作業者は、物品をカートに入れたり運搬することによって、物品をピッキング区域209に移動させることができる。
【0043】
ピッキング区域209は、物品208が貯蔵ユニット210上に貯蔵されるFC200の領域であり得る。特に、本開示によるユーザは、陳列空間生成のためにピッキング計画によってピッキング区域209内で物品を貯蔵ユニット210にピッキングして割り当てられたロケーションに位置するようにすることができる。一部の実施形態において、貯蔵ユニット210は、物理的棚、本棚、ボックス、トート(totes)、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵倉庫等のうち1つ以上を含むことができる。一部の実施形態において、ピッキング区域209は、多数の層から構成され得る。また、一部の実施形態において、作業者または機械は、例えば、フォークリフト、エレベーター、コンベヤベルト、カート、ハンドトラック、ドリー、自動化したロボットまたはデバイスを含む様々な方式で、または手動で物品をピッキング区域209に移動させることができる。
【0044】
購買者が注文をすると、作業者は、貯蔵ユニット210から1つ以上の物品208を検索し、物品208上の識別子を認識して、物品を輸送メカニズム214上に配置することができる。その後、物品208は、輸送メカニズム214を介して梱包区域211に到着することができる。
【0045】
梱包区域211は、物品がピッキング区域209から受け取られて購買者に最終運送されるために、ボックスまたはバッグに梱包されるパッケージに関するFC200の領域であり得る。ハブ区域213は、梱包区域211からすべてのパッケージ218を受け取るFC200の領域であり得る。ハブ区域213の作業者および/または機械は、パッケージ218を検索し、各パッケージが配送地域のうちいずれの部分に行こうと意図されるかを決定し、パッケージを適切なキャンプ区域215にルーティングすることができる。一部の実施形態において、作業者または機械は、キャンプ区域215でパッケージの識別子を認識して、その最終目的地を決定することができる。例示的な
図2で、キャンプ区域215は、トラック222、自動車226および配送作業者224Aおよび224Bを含む。
【0046】
本開示は、フルフィルメントセンター200のバッファー区域205とピッキング区域209で主に行われる物品の陳列作業と関連しているが、前記区域に限定されない。
【0047】
フルフィルメントセンター内で物品を陳列するとき、従来には、作業者が肉眼でロケーションを確認して物品の陳列可否を判断した。しかしながら、実際には、多様な原因によって物品の陳列が不可能な場合があり得る。すなわち、ロケーション内の空いている空間が、作業者が配置しようとする物品の数量を全部配置できるほどの空間であると作業者が判断しても、ロケーションに物品を所望の数量だけ配置できないことがある。例えば、実際の物品の梱包サイズが、作業者が認知しているサイズと異なっている場合、作業者の予想とは異なって、ロケーションに物品を所望の数量より少なく配置する。または、物品の重さが重くて、一度に多くの数量を配置するにはロケーションに無理が生じる場合があり得る。このような場合、作業者は、物品が陳列され得るロケーションを探すのに多くの時間を要することとなる。
【0048】
また、従来には、作業者がそれぞれのロケーションに直接移動して物品の配置可否を判断しなければならなかった。物品の配置が不可能な一部の条件は、作業者がロケーションに直接移動してロケーションをスキャンする場合にのみ把握できる情報であり得る。例えば、ロケーション内に配置できる物品の数量を超過したり、またはロケーションが使用不可な状態であり得る。また、配置しようとする商品と同じSKU IDを有するが、流通期限の異なる商品がロケーションに既に配置されている場合に、物品の陳列が不可能なことがある。このような場合にも同様に、作業者は、少量の物品であっても、陳列するのに多くの時間を要することとなる。
【0049】
特に、サイズが大きいロケーションに対しては、物品の陳列可能な空間を探すのにさらに多くの時間がかかる。例えば、ロケーションの類型がパレットである場合、より小さいサイズのロケーション(例えば、棚)より広い空間をスキャンしなければならないので、作業者が物品の陳列可能なロケーションを探すのに多くの時間を要することとなる。また、物品に対する空間使用率(fill rate)が高い区域に含まれたロケーションに対しても物品の陳列可能な空間を探すのにさらに多くの時間がかかる。空間使用率の高い分だけ、物品がロケーションに満たされているので、空いているロケーションを探索することがさらに難しいためである。
【0050】
また、同じ属性に対する物品は、できるだけ同じロケーションに配置されることで、以後に作業者がピッキング作業を行うとき、作業効率性を高めることができる。例えば、SKU IDの同じ物品が、同じロケーションに配置される場合、作業者は、そうでない場合に比べて、同一時間に対して多くの数量の物品をピッキングすることができる。従来には、ロケーションに対して物品の陳列可能な空間を把握するのに多くの時間がかかり、同じ属性を有する物品であるとしても、様々なロケーションに分けて配置される場合があった。このような場合、以後に作業者がピッキング作業を行うとき、様々なロケーションを経なければならないところ、ピッキング作業のUPHが低くなることとなる。
【0051】
また、注文率の高い売れ行きの良い(fast selling)商品の場合、頻繁にピッキング作業が行われ得る。このため、売れ行きの良い商品は、比較的ピッキングの便利なロケーションに配置されなければならない。反対に、注文率の低いデッドウッド(deadwood)商品の場合、ピッキング作業がたまに(rarely)行われ得る。したがって、デッドウッド商品は、売れ行きの良い商品に比べてピッキング作業の便宜性を考慮せず、ロケーションに配置され得る。従来には、作業者が物品の配置可否を任意に判断したので、売れ行きの良い商品が、ピッキング作業の便宜性を考慮せずに配置され、売れ行きの良い商品のピッキングが相対的に長くかかることがあった。
【0052】
本開示は、ロケーション推薦のための動作システムにおいてこのような従来の状況を改善するためのものである。より具体的に、本開示は、物品の配置に適したロケーションを探すための一連の計算を通じて少なくとも1つのロケーションを認識する動作システムを提案する。これと関連して、
図3を参照して具体的に記述する。
【0053】
図3は、本開示の一実施形態に係る少なくとも1つの適合ロケーションに関する情報を認識するための動作方法を示すフローチャートである。
図3は、電子装置20を介してロケーション推薦動作方法を行うものと図示したが、これに限定されず、本開示のユーザ端末10を介してもロケーション推薦動作方法を行うことができる。
【0054】
まず、電子装置20は、対象物品が位置する区域内で対象物品に関する配置要請を受信することができる(S301)。この際、配置要請は、電子装置20が直接ユーザから要請を受信することもでき、または、ユーザ端末10を介して対象物品に関する配置要請を受信することもできる。
【0055】
電子装置20は、受信した配置要請に基づいて、物品を配置するためのロケーションを推薦する前に、いくつかの情報をあらかじめ知っていてもよい。具体的に、ユーザは、物品に対する配置要請をするために物品の識別情報を認識することができる。そして、電子装置20は、これを通じて配置の対象となる物品に関する情報をいくつか認知していてもよい。例えば、電子装置20は、ロケーションの推薦のために、物品のSKU IDおよび流通期限に関する情報を事前に知っていてもよい。さらに他の実施形態として、ユーザは、物品に対する配置要請をするために、物品が貯蔵されている貯蔵ユニットに関する識別情報を認識することができる。そして、電子装置20は、これを通じて貯蔵ユニットに貯蔵された物品の全体数量に対する体積をあらかじめ知っていてもよい。
【0056】
次に、電子装置20は、受信した配置要請に応じて、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することができる(S302)。具体的に、対象物品が配置され得る複数のロケーションは、対象物品に関する情報に基づいて認識され得る。ここで、対象物品に関する情報は、対象物品の識別情報、重さ情報、サイズ情報、出庫量情報、流通期限に関する情報およびプライム(prime)物品か否かに関する情報のうち1つ以上を含むことができる。
【0057】
例えば、対象物品の識別情報には、物品のSKU ID、識別子(例えば、バーコード)および物品の入庫時にSKU IDが測定されたか否かなどに関する情報が含まれ得る。重さ情報は、物品が製造社から設定された重さであるか、入庫されるときに測定された重さであり得る。また、サイズ情報は、物品の一辺の長さおよびすべての辺の長さを含む情報であり得る。そして、出庫量情報は、オンラインマーケットで注文されて配送のために出庫される物品の量を示す情報を意味し得る。流通期限に関する情報は、物品が流通期限のある物品であるか否かおよび流通期限のある物品であれば、当該物品の流通期限に関する情報を含むことができる。一方、物品が、流通期限に関する情報によって流通期限のない物品であれば、対象物品に関する情報は、当該物品の製造日付または生産年度に関する情報をさらに含むことができる。
【0058】
また、プライム物品か否かに関する情報は、物品がプライム物品に該当するかを示す情報である。プライム物品とは、売れ行きの良い商品のうち別途の管理が要求される商品を称する。例えば、貴金属またはコンピュータハードウェア製品等のように物品の価額が高い商品の場合、盗難の危険が高いため、別途の管理が必要である。また、レゴまたはリップスティックなどのように作業者が容易につかんで行くことができる製品の場合にも、物品の陳列に別途の管理が必要である。上記のように、売れ行きの良い物品のうち別途の管理が必要であると判断される物品をプライム物品という。プライム物品か否かに関する情報は、物品の識別情報に含まれたSKU IDを通じて確認されることもできる。そして、このようなプライム物品を配置する区域をプライム区域という。
【0059】
一方、対象物品が配置され得る複数のロケーションは、区域に位置する全体ロケーションに関する情報に基づいて認識されることもできる。全体ロケーションに関する情報は、サーバーのデータベースに保存されている情報であり得る。本開示の一実施形態において、全体ロケーションに関する情報は、区域に位置するロケーション間の相対的な距離に関する情報およびロケーションそれぞれのサイズ情報、住所情報、類型(type)情報、スタック(stack)情報、物品の空間使用率情報およびプライム区域(prime zone)か否かに関する情報のうち1つ以上を含むことができる。
【0060】
ロケーション間の相対的な距離に関する情報は、いずれか1つのロケーションに隣接する他のロケーションを検索するための情報である。また、サイズ情報は、ロケーションの長さ(length)、幅(width)および高さ(height)に関する情報である。住所情報は、ロケーションが位置している区域、通路、ベイ(bay)および/または棚などから構成された一連のアルファベットと数字からなる住所を示す。類型情報は、ロケーションの類型が、棚、パレット(pallet)、パレットトラック(pallet rack)およびレインボー(rainbow)のうちいずれかの類型であるかを示す情報である。ここで、レインボーは、複数個のロケーションを1つに連結した大きい規模のロケーションを称する。スタック情報は、ロケーションの積載可能な空間(stowable space)に対する体積およびロケーションが積載できる物品の最大重さに関する情報を含むことができる。積載可能な空間は、ロケーションが完全に空いた状態で物品が収容され得る最大体積を意味し得る。また、物品の空間使用率情報は、いずれの物品がロケーション内にどの位の数量だけ満たされているかに関する情報である。そして、プライム区域か否かに関する情報は、ロケーションがプライム物品を配置するためのプライム区域に位置するロケーションであるかに関する情報である。
【0061】
本開示の一実施形態によって、区域に位置する全体ロケーションのうち既設定の条件を満たす複数のロケーションが認識され得る。具体的に、複数のロケーションは、全体ロケーションに関する情報および対象物品に関する情報に基づいて既設定の条件を満たすか判断され得る。一実施形態によって、既設定の条件は、ロケーションの類型情報、ロケーションのスタック情報、ロケーションに配置された複数の物品の属性情報およびロケーションに関する情報が少なくとも1つのロケーションに関する情報として提供された頻度のうち1つ以上を基盤とすることができる。
【0062】
具体的に、ユーザが現在位置しているロケーションと同じ類型のロケーションに対してのみ複数のロケーションと認識され得る。一実施形態において、ユーザは、配置作業を始める前であってもよく、物品の配置作業中に現在ロケーションでの作業を完了し、次のロケーションの推薦を受けるための状況であってもよい。前者の場合に、例えば、ユーザがレインボー類型のロケーションで物品の配置作業を計画し、そこに位置している場合、棚、パレットおよびパレットラック類型のロケーションは、物品が配置され得る複数のロケーションから除外され得る。後者の場合に、例えば、対象物品がシャワー棒(shower rod)である場合に、物品の長さが長いので、物品が棚またはパレットに配置され得ない。この際、ユーザは、レインボー類型のロケーションでシャワー棒の配置作業をすることができ、同じ類型のロケーションについて続いて推薦を受けようとする。
【0063】
また、ロケーションのスタック情報によって物品の配置が可能なロケーションが複数のロケーションと認識され得る。例えば、ロケーションの積載可能な空間が1つの物品のサイズより小さい場合には、物品の配置が不可能なので、当該ロケーションは、物品が配置され得る複数のロケーションと認識されることができない。また、ロケーションのスタック情報によって、ロケーションに配置された物品の数量または重さが満たされるか、既に超過した場合には、さらに多くの物品を配置することができない。したがって、ロケーションに空き空間が存在しても、ロケーションの過配置を防止し、作業者の誤ピッキング状況を減らすために、当該ロケーションは、複数のロケーションから除外され得る。
【0064】
また、ロケーションに配置された複数の物品の属性情報と配置しようとする対象物品の属性情報を比較したとき、対象物品の配置が可能な条件に該当するロケーションに対してのみ複数のロケーションと認識され得る。一実施形態において、ロケーションに配置された物品と対象物品が、識別子が同一であるが、SKU IDが異なる場合には、当該ロケーションは、複数のロケーションから除外され得る。例えば、ロケーションに既配置された物品と配置しようとする物品の納品会社が異なる場合には、バーコードが同一であっても、内部的にSKU IDが異なり得る。このような場合、2つの物品は、同じロケーションに配置され得ない。
【0065】
さらに他の実施形態において、流通期限のある物品である場合、ロケーションに配置された物品と対象物品が、SKU IDが同一であるが、流通期限が異なる場合には、当該ロケーションは、複数のロケーションから除外され得る。すなわち、同じ流通期限を有する物品に対してのみ同じロケーションに配置され得る。
【0066】
また、一実施形態において、対象物品がプライム物品である場合には、プライム物品が配置されているロケーションのみが複数のロケーションと認識され得る。すなわち、プライム物品どうし最大限配置され得るようにロケーションが推薦され得る。または対象物品がプライム物品である場合に、プライム区域に位置するロケーションのみが複数のロケーションになり得る。換言すれば、対象物品がプライム物品である場合には、プライム区域に位置しないロケーションは、物品が配置され得る複数のロケーションから除外され得る。
【0067】
また、ロケーションに関する情報が設定された時間以内に推薦されたロケーションである場合、複数のロケーションから除外され得る。例えば、最近1分以内に他の作業者に推薦されたロケーションは、さらに推薦され得ないように複数のロケーションから除外される。これは、何人かの作業者が1つのロケーションに集まるのを防止するためである。
【0068】
一実施形態において、現在使用が不可でないロケーションに対してのみ複数のロケーションと認識され得る。例えば、ロケーションが閉鎖されたり、壊れた場合、および汚物によって汚くなった場合などが、ロケーションが使用不可である場合に該当し得る。このようなロケーションの使用可能性の可否に関する情報は、サーバーのダータベースにあらかじめ保存されていてもよく、電子装置20は、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識するときに、上記のような情報を考慮することができる。
【0069】
次に、本開示による電子装置20は、対象物品に関する情報および複数のロケーションに関する情報に基づいて、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識することができる(S303)。一実施形態によって、電子装置20は、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された体積と複数のロケーションそれぞれの積載可能な空間の体積を考慮して少なくとも1つのロケーションを認識することができる。これに関する具体的な実施形態は、本明細書で
図4に関する説明を参照することとする。
【0070】
一方、本開示の他の実施形態に係る電子装置20は、複数のロケーション別の位置に基づいて、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識することができる。例えば、現在作業者が位置している地点、すなわち対象物品が貯蔵された貯蔵ユニットが位置する地点を基準として相対的な距離が最も近いロケーションを、対象物品を配置するのに適したロケーションと認識することができる。また、電子装置20は、作業者が連続して物品配置作業を行うことができるように、相対的な距離が近いロケーションの順にロケーションに関する情報を続けて提供することができる。
【0071】
具体的に、電子装置20は、段階S303で認識された少なくとも1つのロケーションに関する情報をユーザに提供することができる(S304)。少なくとも1つのロケーションに関する情報は、電子装置20で直接ユーザに提供され得、またはユーザ端末10に伝送されて、ユーザ端末10を介してユーザに提供されることもできる。ユーザに提供されるロケーションに関する情報は、ロケーションが位置する住所情報を含むことができる。そして、ユーザは、住所情報を通じて提供されたロケーションの位置に移動して対象物品の配置作業を行うことができる。
【0072】
図4は、本開示の一実施形態に係る少なくとも1つの適合ロケーションに関する情報を認識するための動作方法を示すフローチャートである。
【0073】
本開示の電子装置20は、区域に位置する全体ロケーションで既設定の条件を満たす複数のロケーションを認識することができる(S401)。電子装置20は、全体ロケーションに関する情報および対象物品に関する情報のうち1つ以上に基づいて、全体ロケーションのうち既設定の条件に対応するロケーションを、物品を配置できる複数のロケーションとして認識することができる。これと関連して、記載の反復を避けるために、上記で
図3の段階S302に関連した説明を参照することとする。
【0074】
次に、一実施形態に係る電子装置20は、複数のロケーションそれぞれの積載可能な空間の体積と対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された体積を考慮して、複数のロケーションのうち少なくとも1つのロケーションを認識することができる。具体的に、電子装置20は、複数のロケーションのうち、ロケーションの積載可能な空間の体積が、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された全体体積に基づく計算値より大きいか否かを判断することができる(S402)。以下では、段階S402について複数のロケーションが第1条件を満たすか否かを判断するものと称する。
【0075】
本開示の一実施形態において、第1条件での計算値は、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された全体体積と既設定の値を乗算した値を意味し得る。段階S402で、対象物品の全体体積でなく、全体体積に既設定の値が乗算された計算値を考慮することは、ロケーションの空間(space)に物品を満杯にすることが、むしろ物品の破損の憂慮を高めたり、ピッキング作業の効率性を低下させるためである。例えば、上記計算値は、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された全体体積に1.2を乗算した値であり得る。この場合、段階S402は、複数のロケーションのうち、ロケーションの積載可能な空間の体積が、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された全体体積に1.2を乗算した値より大きいか否かを判断する段階であり得る。既設定の値は、ロケーション推薦のためのサーバーに保存されていてもよく、上記の定数値に制限されない。
【0076】
一方、電子装置20は、ユーザが現在位置しているロケーションと同じ範疇の住所位置に対応するロケーションに対して段階S402を行って、第1条件を満たすロケーションを複数の第1ロケーションとして獲得することができる(S403)。しかしながら、すべてのロケーションが段階S402の条件を満たさない場合、電子装置20は、住所位置を拡張して、拡張された住所位置に対応するロケーションに対して段階S402を行うことができる。例えば、複数のロケーションのうち現在位置のロケーションと同じベイに位置しているロケーションに対して第1条件を満たすか否かを判断することができる。そして、同じベイに位置しているロケーションのうち第1条件を満たすロケーションがない場合、住所位置を拡張して、同じ通路に位置しているロケーションに対して第1条件を満たすか否かを判断することができる。
【0077】
本開示の電子装置20は、複数の第1ロケーションのうち積載可能な空間の体積が最も小さいロケーションを, 対象物品の配置に適した少なくとも1つのロケーションと認識することができる(S404)。一実施形態において、ユーザが電子装置20から提供を受けた少なくとも1つのロケーションで物品の配置作業を完了し、追加的にさらに作業しようとすることができる。この場合、電子装置20は、直前に配置作業が完了したロケーションを除いて、複数の第1ロケーションのうち積載可能な空間の体積がその次に小さいロケーションに関する情報を提供する。換言すれば、電子装置20は、複数の第1ロケーションのうち積載可能な空間の体積が小さいロケーションの順にロケーションに関する情報を提供することができる。
【0078】
一方、電子装置20は、拡張された住所位置に対応するロケーションに対して第1条件を満たすかを確認したが、それにもかかわらず、第1条件を満たすロケーションが確認されない場合、段階S405を実行することができる。
【0079】
段階S405において、電子装置20は、複数のロケーションのうち、積載可能な空間の体積が、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された単一体積に基づく計算値より大きいか否かを判断することができる。以下では、段階S405に対して複数のロケーションが第2条件を満たすか否かを判断するものと称する。
【0080】
本開示の一実施形態において、第2条件での計算値は、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された単一体積に既設定の値を乗算した値を意味し得る。例えば、上記計算値は、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された単一体積に1.2を乗算した値であり得る。この場合、段階S405は、複数のロケーションのうち、ロケーションの積載可能な空間の体積が、対象物品が貯蔵ユニットに貯蔵された単一体積に1.2を乗算した値より大きいか否かを判断する段階であり得る。段階S402と同様に、既設定の値は、ロケーション推薦のためのサーバーに保存されていてもよく、上記の定数値に制限されない。
【0081】
一方、電子装置20は、住所位置を拡張しつつ、段階S405を行うことができる。例えば、電子装置20は、ユーザが現在位置しているロケーションと同じ範疇の住所位置に対応するロケーションに対して段階S405を行ったが、すべてのロケーションが第2条件を満たさない場合、住所位置を拡張して段階S405を行うことができる。例えば、複数のロケーションのうち現在位置のロケーションと同じベイに位置しているロケーションに対して第2条件を満たすか否かを判断することができる。そして、同じベイに位置しているロケーションのうち第2条件を満たすロケーションがない場合、住所位置を拡張して、同じ通路に位置しているロケーションに対して第2条件を満たすか否かを判断することができる。万一、同じ通路に位置するロケーションにも、第2条件を満たすロケーションが存在しない場合、区域全体に位置しているロケーションまで段階S405を行うことができる。
【0082】
一実施形態によって、ロケーションの類型別に第2条件を判断する範囲が異なり得る。例えば、ロケーションの類型が棚またはレインボーである場合、現在位置と同じ区域に位置するロケーションに対してのみ第2条件の満足可否を判断することができる。他の例示として、ロケーションの類型がパレットまたはパレットトラックである場合には、現在位置と同じ層(floor)に属する近隣区域まで位置するロケーションに対して第2条件を満たすか否かを判断することもできる。
【0083】
次に、電子装置20は、第2条件を満たすロケーションを複数の第2ロケーションとして獲得することができる(S406)。そして、複数の第2ロケーションのうち積載可能な空間の体積が最も大きいロケーションを、対象物品の配置に適した少なくとも1つのロケーションと認識することができる(S407)。一実施形態において、ユーザが電子装置20から提供を受けた少なくとも1つのロケーションで物品の配置作業を完了し、追加的にさらに作業しようとすることができる。この場合、電子装置20は、直前に配置作業が完了したロケーションを除いて、複数の第2ロケーションのうち積載可能な空間の体積がその次に大きいロケーションに対して情報を提供する。換言すれば、電子装置20は、複数の第2ロケーションのうち積載可能な空間の体積が大きいロケーションの順にロケーションに関する情報を提供することができる。
【0084】
一方、電子装置20がユーザの現在位置と同じ区域または隣接する区域に位置するロケーションまで段階S405を行っても、第2条件を満たすロケーションが存在しないことがある。このような場合、電子装置20は、それ以上のロケーションを推薦できないので、ユーザにいかなるロケーションに関する情報も提供しないことがある。この際、電子装置20は、適したロケーションがないという旨の情報を提供することができる(S408)。例えば、電子装置20は、ユーザ端末10に、対象物品の配置に適したロケーションがないことを示す情報を伝送することができる。そして、ユーザ端末10を介してロケーションの推薦が不可であるという電子メッセージを表示することができる。
【0085】
本開示の他の実施形態によれば、電子装置20は、配置するための対象物品の属性をさらに考慮して、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識することができる。
【0086】
具体的に、本開示の電子装置20は、対象物品に関する情報に基づいて対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識し、複数のロケーションのうち対象物品の配置に適した少なくとも1つのロケーションを認識することができる。対象物品に関する情報は、対象物品の属性を示すことができる。例えば、対象物品のサイズ情報、出庫量情報、流通期限に関する情報およびプライム物品か否かに関する情報のうち1つ以上を含むことができる。
【0087】
一実施形態によって、電子装置20は、対象物品のサイズ情報によって対象物品が配置される面積を考慮して少なくとも1つのロケーションを認識することができる。一例として、電子装置20は、サイズが小さいものに分類された物品に対しては、サイズが小さいロケーションに配置され得るようにすることができる。例えば、リップバーム商品は、サイズが小さい商品に分類されて、棚のうちでもサイズが小さいビン(bin)類型のロケーションに配置されることが好ましい。
【0088】
他の実施形態として、電子装置20は、対象物品の出庫量情報によって対象物品が配置される高さを考慮して少なくとも1つのロケーションを認識することもできる。一例として、出庫量が高い物品は、作業者がピッキングを迅速に行うことができるように廊下側に位置するロケーションに配置され得る。出庫量があまり高くないが、着実に注文される物品の場合、作業者が便利にピッキングすることができるように、目の高さに位置するロケーション(例えば、2~4段の高さの棚)に配置され得る。一方、出庫量が低い物品の場合、最上段または最下段に位置する様々なロケーションに分けて配置され得る。この際には、物品の重さと体積を考慮して重くて体積が大きい物品は、最下段に、相対的に軽くて重さが小さい物品は、最上段に配置され得る。
【0089】
さらに他の実施形態において、電子装置20は、対象物品の流通期限に関する情報またはプライム物品か否かに関する情報と、複数のロケーションに既配置されている物品に関する情報と一致するか否かを考慮して少なくとも1つのロケーションを認識することができる。例えば、流通期限のある商品が配置されているロケーションには、流通期限のない商品が配置されない。同様に、流通期限のある商品は、類似した期限を有する商品どうし配置され得るように制限される。また、プライム物品の場合には、プライム物品が配置されるプライム区域に位置するロケーションに配置される。
【0090】
このような本開示によるロケーション推薦のための動作システムは、ストウイング作業のUPHを高め、作業者の動線を短縮することによって、ロケーションの積載効率を高めることができる。
【0091】
一方、電子装置20が対象物品に関する配置要請に基づいて対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを提供することに関連して、本開示のユーザ端末10も、ロケーション推薦のための動作を行うことができる。
【0092】
一実施形態に係る本開示のユーザ端末10は、ユーザから対象物品に関する配置要請の入力を受信することができる。この際、配置要請をするために、ユーザは、事前情報を入力することができる。例えば、ユーザは、対象物品の識別情報および対象物品が貯蔵されている貯蔵ユニットの識別情報を認識することができる。これを通じて、ユーザ端末10は、配置しようとする対象物品が何か、配置が要求される数量がどの位であるかを知ることができる。
【0093】
ユーザ端末10は、受信した配置要請の入力によって、対象物品に関する情報に基づいて、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することができる。また、ユーザ端末10は、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識することができ、少なくとも1つのロケーションに関する情報を出力することができる。
【0094】
図5は、本開示のユーザ端末10でロケーションに関する識別情報の入力を受信する一実施形態に係るディスプレイ画面の概略図である。
【0095】
図5の(a)のグラフィックユーザインタフェース(Graphic User Interface,GUI)510は、ユーザが現在位置している地点のロケーションに関する識別情報の入力を受信するための画面を示す。すなわち、GUI510は、対象物品が貯蔵されている貯蔵ユニットが位置している地点に対応するロケーションに関する識別情報の入力を受信するための画面である。例えば、ユーザ端末10は、ロケーションのバーコードをスキャンして、現在ユーザが位置しているロケーションがどこであるかを知ることができる。
【0096】
図5の(b)のGUI520は、貯蔵ユニットが位置している地点のロケーションに対する識別情報の入力を基に認識された少なくとも1つのロケーションに関する情報を出力する画面を示す。ユーザ端末10は、GUI510で受信した識別情報の入力によって現在ユーザが位置しているロケーションの住所情報を出力することができる。そして、ユーザ端末10は、少なくとも1つのロケーションに関する住所情報を出力することができる。一実施形態において、ユーザ端末10は、対象物品が配置され得る複数のロケーションのうち対象物品が保存された貯蔵ユニットが位置する地点との距離が最も近い地点に位置するロケーションに関する情報を表示することができる。この際、少なくとも1つのロケーションに関する情報は、電子装置20から伝達された情報であり得、ユーザ端末10の制御部で認識した情報であり得る。
【0097】
本開示の一実施形態によれば、ユーザは、現在位置を基盤としてロケーションの推薦を受けること以外に、ロケーションの範囲を指定して推薦を受けることもできる。これと関連して、
図6は、本開示のユーザ端末10で複数のロケーションに対する位置範囲の入力を受信する一実施形態に係るディスプレイ画面の概略図である。
【0098】
図6によれば、ユーザ端末10は、対象物品が配置され得る複数のロケーションに対する位置範囲の入力を受信することができる。
図6の(a)のGUI610は、対象物品を配置しようとする区域の類型を設定するための画面を示す。例えば、ユーザは、バッファー区域とピッキング区域のうちいずれか1つを選択することができる。
【0099】
図6の(b)のGUI620は、対象物品を配置しようとする細部区域を選択するための画面を示す。対象物品を配置するための区域を設定するユーザの入力を通じて、ユーザ端末10は、入力された区域に位置する複数のロケーションに対してのみ対象物品の配置に適したロケーションを認識することができる。例えば、ユーザは、バッファー区域の細部区域が羅列されたリストからA区域を選択することができる。この場合、ユーザ端末10は、バッファーA区域に位置する複数のロケーションに対してのみ対象物品の配置に適したロケーションを認識することができる。
【0100】
図6の(c)のGUI630は、GUI620で選択された区域に対して対象物品の配置に適した少なくとも1つのロケーションを出力している画面を示す。具体的に、GUI630は、選択された区域に位置する複数のロケーションのうち対象物品の配置に適した1つ以上のロケーションに関する情報を羅列する画面である。例えば、ユーザ端末10は、ロケーション類型別に各ロケーションの住所情報を羅列することができる。また、ユーザ端末10は、各ロケーションに配置された物品の空間使用率または各ロケーションに配置できる物品の数量をさらに表示することができる。例えば、対象物品の配置に適した1つ以上のロケーションのうち物品の空間使用率が小さいロケーションの順にロケーションに関する情報が羅列され得る。
【0101】
本開示のGUI630は、棚またはパレット類型のロケーションに対してのみ羅列されるものと示したが、これに限定されず、他の類型のロケーションに対しても情報が出力され得る。
【0102】
また、ユーザ端末10は、区域より詳しい範囲として通路を設定する入力を受信することができる。
図6の(d)のGUI640は、対象物品を配置しようとする通路を設定するための画面を示す。対象物品を配置するための通路を設定するユーザの入力を通じて、ユーザ端末10は、入力された通路に位置する複数のロケーションに対してのみ対象物品の配置に適したロケーションを認識することができる。例えば、ユーザは、バッファーA区域内通路が羅列されたリストから通路6を選択することができる。この場合、ユーザ端末10は、バッファーA区域の通路6に位置する複数のロケーションに対してのみ対象物品の配置に適したロケーションを認識することができる。また、区域を設定された場合と同様に、ユーザ端末10は、設定された通路に位置する複数のロケーションのうち対象物品の配置に適した1つ以上のロケーションに関する情報を羅列することができる。
【0103】
一実施形態において、対象物品の配置に適したロケーションとして1つの類型のロケーションのみがあり得る。その場合、1つの類型のロケーションに対してのみ少なくとも1つのロケーションに関する情報として羅列し、残りの類型のロケーションに関する情報は、不活性化した状態でユーザの閲覧が不可にすることができる。例えば、棚類型のロケーションが、対象物品の配置に適したロケーションと認識され、パレット類型のロケーションは、そうでない場合、棚類型のロケーションに対してのみ情報を羅列することができる。
【0104】
また、他の実施形態において、様々な類型のロケーションが対象物品の配置に適したロケーションと認識される場合、最も多い数が認識された類型のロケーションに対してロケーションに関する情報が優先的に羅列され得る。
【0105】
一方、対象物品の配置に適したロケーションとして1つのロケーションも認識されない場合には、ロケーションの推薦が不可であるという電子メッセージを表示することができる。このような実施形態において、電子メッセージは、「推薦不可」または「推薦位置なし」を表示することができ、警告(alert)を含むことができる。警告を含む電子メッセージは、カラー、フォントサイズおよび/またはサウンドを介してユーザに推薦できるロケーションが存在しないことを知らせることができる。
【0106】
本開示の一実施形態によれば、ユーザ端末10は、ユーザからロケーションに関する識別情報の入力を受信したが、当該ロケーションが既設定の条件を満たさないロケーションであり得る。この場合、ユーザは、当該ロケーションで対象物品の配置が不可能なことがある。このような状況は、ユーザがロケーションの推薦を受けず、特定のロケーションに対象物品を配置するためにロケーションの識別情報を入力した場合に発生し得る。または、ユーザがロケーションの推薦を受けた後、リアルタイムで変動するロケーションの状態によって、ロケーションにこれ以上対象物品を配置できない状況でもあり得る。
【0107】
これと関連して、既設定の条件は、ロケーションの類型情報、ロケーションのスタック情報、ロケーションに配置された複数の物品の属性情報およびロケーションに関する情報が前記少なくとも1つのロケーションに関する情報として提供された頻度のうち1つ以上を基盤とする条件である。これについての具体的な説明は、上記で
図3の段階S302についての説明を参照することとする。
【0108】
図7は、本開示のユーザ端末10において少なくとも1つのロケーションに関する情報を含む電子メッセージを表示する一実施形態に係るディスプレイ画面の概略図である。
図7のGUI710は、対象物品の配置に適した少なくとも1つのロケーションに関する情報を含む電子メッセージを表示する画面を示す。
【0109】
一実施形態によれば、ユーザが入力したロケーションの識別情報によるロケーションが既設定の条件を満たさないロケーションの場合、ユーザ端末10は、既設定の条件を満たさないロケーションに関する識別情報の入力を対象物品に関する配置要請の入力として受信することができる。そして、ユーザ端末10は、入力を受けた識別情報によるロケーションの位置を現在ユーザが位置している地点として獲得することができる。これに伴い、ユーザ端末10は、対象物品の配置に適した少なくとも1つのロケーションを認識して、これに関する情報を含む電子メッセージ711を表示することができる。例えば、電子メッセージ711は、推薦する1つのロケーションに対する住所情報を含むことができる。そして、ユーザは、電子メッセージ711に表示された住所情報によるロケーションに移動して物品の配置作業を進めることができる。
【0110】
図8は、本開示の一実施形態に係るユーザ端末10のブロック図を示す。
【0111】
本開示のユーザ端末10は、一実施形態によって、入力デバイス12、出力デバイス14および制御部16を含むことができる。
図8に示された構成要素は、端末を具現するにあたって必須のものではなく、本開示上で説明される端末は、上記で列挙された構成要素より多いか、または少ない構成要素を有し得ることを本実施形態と関連した技術分野における通常の知識を有する者なら理解することができる。
【0112】
入力デバイス12は、映像信号入力のためのカメラまたは映像入力部、オーディオ信号入力のためのマイクロホン(microphone)またはオーディオ入力部、ユーザから情報を入力されるためのユーザ入力部(例えば、タッチキー(touch key)、プッシュキー(mechanical key)等)を含むことができる。また、入力デバイス12は、移動端末内情報、移動端末を囲む周辺環境情報およびユーザ情報のうち少なくとも1つをセンシングするための1つ以上のセンサーを含むことができる。例えば、入力デバイス12は、近接センサー(proximity sensor)、照度センサー(illumination sensor)、タッチセンサー(touch sensor)、モーションセンサー(motion sensor)、指紋認識センサー(finger scan sensor)、光センサー(optical sensor,例えば、カメラ)、マイクロホン(microphone)等のうち少なくとも1つを含むことができる。一方、本開示の移動端末は、このようなセンサーのうち少なくとも2つ以上のセンサーでセンシングされる情報を組み合わせて活用することができる。
【0113】
一実施形態によって、入力デバイス12は、対象物品に関する配置要請の入力を受信することができる。例えば、入力デバイス12は、対象物品が貯蔵された貯蔵ユニットが位置する地点に対応するロケーションに関する識別情報の入力を受信することができる。また、入力デバイス12は、複数のロケーションに対する位置範囲の入力を受信することができる。具体的に、入力デバイス12は、区域および/または通路を選択する入力を受信することができる。また、入力デバイス12は、ロケーションに関する識別情報の入力を受信することができる。例えば、入力デバイス12は、既設定の条件を満たさないロケーションに関する識別情報の入力を受信することができる。
【0114】
出力デバイス14は、視覚、聴覚または触覚などに関連した出力を発生させるためのものであって、ディスプレイ部、音響出力部、ハプティックモジュール、光出力部のうち少なくとも1つを含むことができる。このような出力デバイス14は、ユーザ端末10とユーザとの間の出力インターフェースを提供することができる。一実施形態によって、出力デバイス14は、少なくとも1つのロケーションに関する情報を出力することができる。
【0115】
制御部16は、ユーザ端末10の全般的な動作を制御し、データおよび信号を処理することができる。一実施形態によって、制御部16は、対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識するために、入力デバイス12と出力デバイス14の動作を制御することができる。具体的に、制御部16は、入力デバイス12を介して、対象物品に関する配置要請の入力を受信することができる。そして、制御部16は、出力デバイス14を介して、少なくとも1つのロケーションに関する情報を出力することができる。
【0116】
また、制御部16は、配置要請の入力によって、対象物品に関する情報に基づいて、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することができる。そして、制御部16は、対象物品に関する情報および複数のロケーションに関する情報に基づいて、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識することができる。この際、ユーザ端末10は、制御部16で複数のロケーションを獲得し、獲得された複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを判断するものであり得る。または制御部16は、電子装置20から複数のロケーションに関する情報および少なくとも1つのロケーションに関する情報を受信するものであり得る。
【0117】
一方、
図8には図示していないが、ユーザ端末10は、電子装置20と通信する通信デバイスをさらに含むことができる。通信デバイスは、有無線通信技術を用いて外部の電子装置と通信することができる。外部の電子装置は、端末またはサーバーになり得る。また、通信デバイスが利用する通信技術には、GSM(Global System for Mobile communication)、CDMA(Code Division Multi Access)、LTE(Long Term Evolution)、5G、WLAN(Wireless LAN)、Wi-Fi(Wireless- Fidelity)、ブルートゥース(Bluetooth
TM)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)等があり得、これに限定されない。
【0118】
一実施形態によって、通信デバイスは、電子装置20に対象物品に関する配置要請を伝達することができる。また、通信デバイスは、電子装置20から対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションに関する情報を受信することができる。
【0119】
図9は、本開示の一実施形態に係る電子装置20のブロック図を示す。
【0120】
本開示の電子装置20は、一実施形態によって、メモリ22およびプロセッサー24を含むことができる。
図9に示された構成要素は、電子装置を具現するにあたって必須のものではなく、本開示上で説明される端末は、上記で列挙された構成要素より多いか、または少ない構成要素を有し得ることを本実施形態と関連した技術分野における通常の知識を有する者なら理解することができる。
【0121】
メモリ22は、電子装置20の多様な機能を支援するデータを保存する。メモリ22は、電子装置20で駆動される多数の応用プログラム(application programまたはアプリケーション(application))、電子装置20の動作のためのデータ、命令語を保存することができる。このような応用プログラムのうち少なくとも一部は、無線通信を介して外部サーバーからダウンロードされ得る。一方、応用プログラムは、メモリ22に保存され、電子装置20上に設置されて、プロセッサー(24)により電子装置の動作(または機能)を行うように駆動され得る。
【0122】
プロセッサー24は、電子装置20の全般的な動作を制御し、メモリ22に保存された応用プログラムを駆動することができる。一実施形態によって、プロセッサー24は、物品に関する配置要請を受信するにしたがって、対象物品に関する情報に基づいて、対象物品が配置され得る複数のロケーションを認識することができる。また、プロセッサー24は、複数のロケーションのうち対象物品を配置するのに適した少なくとも1つのロケーションを認識することができる。
【0123】
前述した実施形態に係る装置は、ディスクドライブのような永久保存部(permanent storage)、外部装置と通信する通信ポート、タッチパネル、キー(key)、ボタン等のようなユーザインタフェース装置等を含むことができる。ソフトウェアモジュールまたはアルゴリズムで具現される方法は、前記プロセッサー上で実行可能なコンピュータが読み取り可能なコードまたはプログラム命令にてコンピュータが読み取り可能な記録媒体上に保存され得る。ここで、コンピュータが読み取り可能な記録媒体として、磁気記憶媒体(例えば、ROM(read-only memory)、RAM(random-Access memory)、フロッピーディスク、ハードディスク等)および光学的読み取り媒体(例えば、シーディーロム(CD-ROM)、ディーブイディー(DVD:Digital Versatile Disc))等がある。コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、ネットワークで連結されたコンピュータシステムに分散して、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードが保存され実行され得る。媒体は、コンピュータにより読み取り可能であり、メモリに保存され、プロセッサーで実行され得る。
【0124】
本実施形態は、機能的なブロック構成および多様な処理段階で示され得る。このような機能ブロックは、特定の機能を実行する多様な個数のハードウェアまたは/およびソフトウェア構成で具現され得る。例えば、実施形態は、1つ以上のマイクロプロセッサーの制御または他の制御装置により多様な機能を実行できる、メモリ、プロセッシング、ロジック(logic)、ルックアップテーブル(look-up table)等のような直接回路構成を採用することができる。構成要素がソフトウェアプログラミングまたはソフトウェア要素で実行され得ることと同様に、本実施形態は、データ構造、プロセス、ルーチンまたは他のプログラミング構成の組合せで具現される多様なアルゴリズムを含み、C、C++、ジャバ(Java)、アセンブラ(assembler)等のようなプログラミングまたはスクリプティング言語で具現され得る。機能的な側面は、1つ以上のプロセッサーで実行されるアルゴリズムで具現され得る。また、本実施形態は、電子的な環境設定、信号処理、および/またはデータ処理等のために従来技術を採用することができる。「メカニズム」、「要素」、「手段」、「構成」のような用語は、広く使用され得、機械的かつ物理的な構成に限定されるものではない。前記用語は、プロセッサー等と連携してソフトウェアの一連の処理(routines)の意味を含むことができる。
【0125】
前述した実施形態は、1つの例示に過ぎず、後述する請求項の範囲内で他の実施形態が具現され得る。
【符号の説明】
【0126】
1 動作システム
10 ユーザ端末
12 入力デバイス
14 出力デバイス
16 制御部
20 電子装置
22 メモリ
24 プロセッサー
30 ネットワーク