(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-27
(45)【発行日】2022-06-06
(54)【発明の名称】車両用表示装置
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20220530BHJP
B60R 1/00 20220101ALI20220530BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20220530BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20220530BHJP
【FI】
H04N7/18 J
B60R1/00
B60R11/02 C
G06T1/00 330A
(21)【出願番号】P 2017196560
(22)【出願日】2017-10-10
【審査請求日】2020-09-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000147660
【氏名又は名称】株式会社石▲崎▼本店
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100059959
【氏名又は名称】中村 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】松葉 慶暁
(72)【発明者】
【氏名】大坪 智範
(72)【発明者】
【氏名】川野 喜代蔵
(72)【発明者】
【氏名】岡本 浩明
(72)【発明者】
【氏名】清水 貴行
【審査官】秦野 孝一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-81666(JP,A)
【文献】特開2016-97896(JP,A)
【文献】特開2017-16200(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
B60R 1/00
B60R 9/00-11/06
G06T 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置であって、
画像を表示する表示手段と、
自車両の後方を撮影する後方カメラと、
自車両の側方及び後方を撮影する側方カメラであって、前記後方カメラの撮影範囲の少なくとも一部が当該側方カメラの撮影範囲と重複する、前記側方カメラと、
所定条件に応じて、前記後方カメラにより撮影された後方画像と前記側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し前記表示手段に表示させ、又は、前記後方カメラにより撮影された後方画像と前記側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
ドライバの操作入力を受け付ける入力手段と、を備え、
前記所定条件は、前記入力手段が受け付けた操作入力に基づく条件であり、
前記入力手段は、ハザードランプスイッチを含み、
前記表示制御手段は、前記ハザードランプスイッチがオンに操作されている場合、前記後方画像と前記後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる、
車両用表示装置。
【請求項2】
前記側方カメラは、自車両の車幅方向右側方及び後方を撮影する右側カメラと、自車両の車幅方向左側方及び後方を撮影する左側カメラとを含み、
前記入力手段は、方向指示器スイッチ
を含み、
前記表示制御手段は、前記方向指示器スイッチが操作されていない場合、前記単一画像を前記表示手段に表示させ、前記方向指示器スイッチが操作されている場合、前記後方画像と前記方向指示器スイッチの操作方向側の前記後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる、
請求項
1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
後方車両を検出する後方センサを備え、
前記表示制御手段は、前記後方センサにより検出された後方車両が、自車両の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両に接近している場合、前記後方画像と前記後方車両が走行している隣接車線側の前記後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる、請求項1
又は2に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、自車両の車速が所定車速以下である場合、前記後方画像と前記後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる、請求項1から
3の何れか1項に記載の車両用表示装置。
【請求項5】
自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置であって、
画像を表示する表示手段と、
自車両の後方を撮影する後方カメラと、
自車両の側方及び後方を撮影する側方カメラであって、前記後方カメラの撮影範囲の少なくとも一部が当該側方カメラの撮影範囲と重複する、前記側方カメラと、
所定条件に応じて、前記後方カメラにより撮影された後方画像と前記側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し前記表示手段に表示させ、又は、前記後方カメラにより撮影された後方画像と前記側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、
前記表示制御手段は、自車両の車速が所定車速以下である場合、前記後方画像と前記後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる、
車両用表示装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、自車両が停車している場合、前記後方画像と前記後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる、請求項
4又は5に記載の車両用表示装置。
【請求項7】
自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置であって、
画像を表示する表示手段と、
自車両の後方を撮影する後方カメラと、
自車両の側方及び後方を撮影する側方カメラであって、前記後方カメラの撮影範囲の少なくとも一部が当該側方カメラの撮影範囲と重複する、前記側方カメラと、
前記後方カメラにより撮影された後方画像と前記側方カメラにより撮影された後側方画像とを、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
ドライバの操作入力を受け付ける方向指示器スイッチと、を備え、
前記側方カメラは、自車両の車幅方向右側方及び後方を撮影する右側カメラと、自車両の車幅方向左側方及び後方を撮影する左側カメラとを含み、
前記表示制御手段は、
前記方向指示器スイッチが操作されていない場合、前記後方カメラにより撮影された後方画像と前記側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し前記表示手段に表示させ、
前記方向指示器スイッチが操作されている場合、前記後方画像と前記方向指示器スイッチの操作方向と反対側の前記後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し、鏡が前記表示手段の位置に設けられていると仮定した場合にドライバの視点から見て前記鏡に映って見える前記自車両の部分を模擬したマスク画像を当該単一画像に重畳した表示画像と、前記方向指示器スイッチの操作方向側の前記後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる、
車両用表示装置。
【請求項8】
自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置であって、
画像を表示する表示手段と、
自車両の後方を撮影する後方カメラと、
自車両の側方及び後方を撮影する側方カメラであって、前記後方カメラの撮影範囲の少なくとも一部が当該側方カメラの撮影範囲と重複する、前記側方カメラと、
前記後方カメラにより撮影された後方画像と前記側方カメラにより撮影された後側方画像とを、前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
後方車両を検出する後方センサと、を備え、
前記表示制御手段は、前記後方センサにより検出された後方車両が、自車両の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両に接近している場合、前記後方画像と前記後方車両が走行している隣接車線とは反対側の前記後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し、鏡が前記表示手段の位置に設けられていると仮定した場合にドライバの視点から見て前記鏡に映って見える前記自車両の部分を模擬したマスク画像を当該単一画像に重畳した表示画像と、前記後方車両が走行している隣接車線側の前記後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として前記表示手段に表示させる、
車両用表示装置。
【請求項9】
前記表示手段は、車両のフロントウインドシールド上端の車幅方向中央部に設けられ車両後方に向けられたディスプレイである、請求項1から
8の何れか1項に記載の車両用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用表示装置に係わり、特に、自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両後部のカメラで撮影した画像と車両左右のカメラで撮影した画像とを合成することにより、1つの仮想的な視点から自車両後方を見たときの後方画像を表示する表示装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、自車の車幅方向の中央部から自車の後方を撮像する撮像カメラと、自車のサイドミラーに設置され自車の後方を撮像する撮像カメラと、それらの撮像カメラで撮像された画像データを合成して後方画像を生成する出力制御部と、生成された後方画像を表示するディスプレイと、自車の後方車両を検出するセンサとを有する車載用画像表示装置が開示されている。この車載用画像表示装置は、検出された後方車両の位置に応じて画像データが合成される境界を可変する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような従来の表示装置においては、後方車両が自車両に接近した場合に、自車の車幅方向の中央部から自車の後方を撮像する撮像カメラの画角がその後方車両により覆われて死角が生じることがある。この場合、各カメラで撮像された画像を合成した後方画像を見ても、死角となった領域を確認できないという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、複数のカメラから得られた画像を合成して表示するときに、一部のカメラの死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な自車両周辺の画像を表示することができる、車両用表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の車両用表示装置は、自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置であって、画像を表示する表示手段と、自車両の後方を撮影する後方カメラと、自車両の側方及び後方を撮影する側方カメラであって、後方カメラの撮影範囲の少なくとも一部が当該側方カメラの撮影範囲と重複する、側方カメラと、所定条件に応じて、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し表示手段に表示させ、又は、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる表示制御手段と、ドライバの操作入力を受け付ける入力手段と、を備え、所定条件は、入力手段が受け付けた操作入力に基づく条件であり、入力手段は、ハザードランプスイッチを含み、表示制御手段は、ハザードランプスイッチがオンに操作されている場合、後方画像と後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる。
このように構成された本発明においては、所定条件に応じて、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し表示手段に表示させ、又は、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させるので、単一画像を表示手段に表示させた場合には、車両後方から側方にわたる広い範囲を直観的に確認可能な画像を表示することができる。また、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させた場合には、後方車両の接近等により1つの画像に死角が生じていても、その画像と重複する画角を有する他の画像によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができる。このように、複数のカメラから得られた画像を合成して表示するときに、所定条件に応じて、一部のカメラの死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な自車両周辺の画像を表示することができる。
また、表示制御手段は、入力手段が受け付けた操作入力に応じて、単一画像を表示手段に表示させ、又は、後方画像と後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させるので、複数のカメラから得られた画像を合成して表示するときに、入力手段が受け付けた操作入力に応じて、車両後方から側方にわたる広い範囲を直観的に確認可能な画像や、一部のカメラの死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な自車両周辺の画像を表示することができる。また、ハザードランプスイッチがオンに操作されている場合、後方画像と後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させるので、緊急時にハザードランプを点滅させて自車両を減速させるような状況において、後方車両の接近等により後方画像に死角が生じていても、後方画像と重複する画角を有する後側方画像によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができる。
【0009】
また、本発明において、好ましくは、側方カメラは、自車両の車幅方向右側方及び後方を撮影する右側カメラと、自車両の車幅方向左側方及び後方を撮影する左側カメラとを含み、入力手段は、方向指示器スイッチを含み、表示制御手段は、方向指示器スイッチが操作されていない場合、単一画像を表示手段に表示させ、方向指示器スイッチが操作されている場合、後方画像と方向指示器スイッチの操作方向側の後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる。
このように構成された本発明においては、表示制御手段は、方向指示器スイッチが操作されていない場合、単一画像を表示手段に表示させ、方向指示器スイッチが操作されている場合、後方画像と方向指示器スイッチの操作方向側の後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させるので、ドライバが方向指示器スイッチを操作していない場合には、車両後方から側方にわたる広い範囲を直観的に確認可能な画像を表示することができる。また、ドライバが方向指示器スイッチを操作している場合には、後方車両の接近等により後方画像に死角が生じていても、後方画像と重複する画角を有する方向指示器スイッチの操作方向側の後側方画像によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができ、車両の進路を変更しようとしている方向に向かって後方から接近する他車両の存在をより確実にドライバに認識させることができる。
【0011】
また、本発明において、好ましくは、後方車両を検出する後方センサを備え、表示制御手段は、後方センサにより検出された後方車両が、自車両の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両に接近している場合、後方画像と後方車両が走行している隣接車線側の後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる。
このように構成された本発明においては、表示制御手段は、隣接車線の後方車両が自車両に接近している場合、後方画像と後方車両が走行している隣接車線側の後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させるので、後方車両の接近等により後方画像に死角が生じていても、後方車両が走行している隣接車線側の後側方画像によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができ、後方から接近する他車両の存在をより確実にドライバに認識させることができる。
【0012】
また、本発明において、好ましくは、表示制御手段は、自車両の車速が所定車速以下である場合、後方画像と後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる。
他の観点では、本発明の車両用表示装置は、自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置であって、画像を表示する表示手段と、自車両の後方を撮影する後方カメラと、自車両の側方及び後方を撮影する側方カメラであって、後方カメラの撮影範囲の少なくとも一部が当該側方カメラの撮影範囲と重複する、側方カメラと、所定条件に応じて、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し表示手段に表示させ、又は、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、表示制御手段は、自車両の車速が所定車速以下である場合、後方画像と後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる。
このように構成された本発明においては、自車両の車速が所定車速以下である場合、後方画像と後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させるので、右左折や停車の前に自車両を減速させて周囲の状況をより詳細に把握したい状況等において、後方車両の接近等により後方画像に死角が生じていても、後方画像と重複する画角を有する後側方画像によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができる。
他の観点では、本発明の車両用表示装置は、自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置であって、画像を表示する表示手段と、自車両の後方を撮影する後方カメラと、自車両の側方及び後方を撮影する側方カメラであって、後方カメラの撮影範囲の少なくとも一部が当該側方カメラの撮影範囲と重複する、側方カメラと、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、表示手段に表示させる表示制御手段と、ドライバの操作入力を受け付ける方向指示器スイッチと、を備え、側方カメラは、自車両の車幅方向右側方及び後方を撮影する右側カメラと、自車両の車幅方向左側方及び後方を撮影する左側カメラとを含み、表示制御手段は、方向指示器スイッチが操作されていない場合、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し表示手段に表示させ、方向指示器スイッチが操作されている場合、後方画像と方向指示器スイッチの操作方向と反対側の後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し、鏡が表示手段の位置に設けられていると仮定した場合にドライバの視点から見て鏡に映って見える自車両の部分を模擬したマスク画像を当該単一画像に重畳した表示画像と、方向指示器スイッチの操作方向側の後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる。
他の観点では、本発明の車両用表示装置は、自車両周辺の画像を表示する車両用表示装置であって、画像を表示する表示手段と、自車両の後方を撮影する後方カメラと、自車両の側方及び後方を撮影する側方カメラであって、後方カメラの撮影範囲の少なくとも一部が当該側方カメラの撮影範囲と重複する、側方カメラと、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを、表示手段に表示させる表示制御手段と、後方車両を検出する後方センサと、を備え、表示制御手段は、後方センサにより検出された後方車両が、自車両の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両に接近している場合、後方画像と後方車両が走行している隣接車線とは反対側の後側方画像とを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像を生成し、鏡が表示手段の位置に設けられていると仮定した場合にドライバの視点から見て鏡に映って見える自車両の部分を模擬したマスク画像を当該単一画像に重畳した表示画像と、後方車両が走行している隣接車線側の後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる。
【0013】
また、本発明において、好ましくは、表示制御手段は、自車両が停車している場合、後方画像と後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させる。
このように構成された本発明においては、自車両が停車している場合、後方画像と後側方画像とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示手段に表示させるので、発車前に周囲の状況をより詳細に把握したい状況等において、近傍の後方障害物等により後方画像に死角が生じていても、後方画像と重複する画角を有する後側方画像によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができる。
【0014】
また、本発明において、好ましくは、表示手段は、車両のフロントウインドシールド上端の車幅方向中央部に設けられ車両後方に向けられたディスプレイである。
このように構成された本発明においては、従来鏡が設けられていた位置にディスプレイが設けられており、そのディスプレイに、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを合成した単一画像を表示させ、又は、後方カメラにより撮影された後方画像と側方カメラにより撮影された後側方画像とを複数の画像として表示させるので、従来の鏡により車両後方を確認するのと同様の感覚でドライバがより直観的に認識可能な自車両周辺の画像を表示することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明による車両用表示装置によれば、複数のカメラから得られた画像を合成して表示するときに、一部のカメラの死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な自車両周辺の画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態による車両用表示装置が備える複数のカメラの配置を示す平面図である。
【
図2】本発明の実施形態による車両用表示装置が適用された車両のインストルメントパネル周辺を示す正面図である。
【
図3】本発明の実施形態による車両用表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の実施形態による車両用表示装置が実行する表示処理のフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態による車両用表示装置が実行する単一画像表示処理のフローチャートである。
【
図6】複数のカメラから得られた画像を合成して単一画像を生成する過程における画像を例示した図である。
【
図7】複数のカメラから得られた画像を合成した単一画像と、その単一画像にマスク画像を重畳した表示画像とを例示した図である。
【
図8】本発明の実施形態による車両用表示装置が実行する複数画像表示処理のフローチャートである。
【
図9】複数のカメラの一部から得られた画像を合成した合成画像と、他のカメラから得られた画像とを並列表示する過程における画像を例示した図である。
【
図10】複数のカメラから得られた画像を並列表示する過程における画像を例示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態による車両用表示装置を説明する。
まず、
図1~3により、本発明の実施形態による車両用表示装置の構成を説明する。
図1は、本発明の実施形態による車両用表示装置が備える複数のカメラの配置を示す平面図であり、
図2は、本発明の実施形態による車両用表示装置が適用された車両のインストルメントパネル周辺を示す正面図であり、
図3は、本発明の実施形態による車両用表示装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0018】
図1において、符号1は本発明の実施形態による車両用表示装置を示し、車両用表示装置1は、車両2の右側サイドミラーの下部に取り付けられた右側カメラ4、車両2の左側サイドミラーの下部に取り付けられた左側カメラ6及び車両2の後端部に取り付けられた後方カメラ8を備えている。これらのカメラ4、6、8は、魚眼レンズを使用しており、右側カメラ4及び左側カメラ6は車両2の側方、後方カメラ8は車両2後方に向けられている。これにより、右側カメラ4は車両2の車幅方向右側方を撮影し、左側カメラ6は車両2の車幅方向左側方を撮影し、後方カメラ8は車両2の後方を撮影する。後方カメラ8の撮影範囲の車幅方向両端部は、右側カメラ4及び左側カメラ6の撮影範囲の車両後方側端部と重複している。これらのカメラ4、6、8により、車両2の後方からサイドミラーの側方にわたる広い範囲を撮影することができ、車両2前方を向いたドライバの視界に含まれない範囲を漏れなく撮影することができる。
【0019】
次に、
図2に示すように、車両2の車室の前部には、フロントウインドシールド10と、フロントウインドシールド10の下方において車幅方向に延びるインストルメントパネル12とが設けられている。
車両用表示装置1は、フロントウインドシールド10上端の車幅方向中央部に設けられ車両2後方に向けられたディスプレイ14aを有する電子ルームミラー14と、インストルメントパネル12の車幅方向中央部に設けられ車両2後方に向けられたディスプレイ16aを有するセンターディスプレイ16とを備えている。
【0020】
また、
図3に示すように、車両用表示装置1は、電子ルームミラー14やセンターディスプレイ16の表示を制御する表示制御部18を備えている。表示制御部18は、ステアリングコラム(図示せず)に取り付けられた方向指示器スイッチ20(入力手段)、インストルメントパネル12に設けられたハザードランプスイッチ22(入力手段)、車両2の後部に設けられ自車両2の後方車両を検出する後方レーダ24(後方センサ)からの入力に応じて、各カメラ4、6、8により撮影された画像から単一画像を生成して電子ルームミラー14やセンターディスプレイ16に表示させ、あるいは、カメラ4、6、8の一部から得られた画像を合成した合成画像や、カメラ4、6、8から得られた画像を並列表示させる。
表示制御部18は、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのROMやRAMの如き内部メモリを備えるコンピュータにより構成される。
【0021】
次に、
図4により、車両用表示装置1が実行する表示処理を説明する。
図4は、本発明の実施形態による車両用表示装置1が実行する表示処理のフローチャートである。
【0022】
図4に示す表示処理は、車両2のイグニッションがオンにされたときに起動され、所定周期(例えば200ms毎)で繰り返し実行される。
【0023】
図4に示すように、表示処理が開始されると、ステップS1において、表示制御部18は、方向指示器スイッチ20の操作の有無を判定する。
【0024】
その結果、方向指示器スイッチ20の操作がされていない場合(左右の何れにも方向指示器スイッチ20が操作されていない場合)、ステップS2に進み、表示制御部18は、自車両2の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両2に後方から接近している後方車両の有無を判定する。
具体的には、表示制御部18は、後方レーダ24により自車両2の隣接車線上に後方車両が検出され、且つ、自車両2から検出された後方車両までの距離が減少している場合、自車両2の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両2に後方から接近している後方車両が存在すると判定する。
【0025】
その結果、自車両2の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両2に後方から接近している後方車両が存在しない場合、ステップS3に進み、表示制御部18は、自車両2の車速が所定車速(例えば30km/h)以上か否かを判定する。
【0026】
その結果、自車両2の車速が所定車速以上である場合、ステップS4に進み、表示制御部18は、ハザードランプスイッチ22がオフであるか否かを判定する。
【0027】
その結果、ハザードランプスイッチ22がオフである場合、ステップS5に進み、単一画像表示処理を実行する。
一方、ステップS1において方向指示器スイッチ20の操作がされている場合(左右何れかに方向指示器スイッチ20が操作されている場合)、ステップS2において自車両2の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両2に後方から接近している後方車両が存在する場合、ステップS3において自車両2の車速が所定車速未満である場合、又は、ステップS4においてハザードランプスイッチ22がオンである場合、ステップS6に進み、複数画像表示処理を実行する。
ステップS5又はS6の後、表示制御部18は表示処理を終了する。
【0028】
次に、
図5~7により、車両用表示装置1が実行する単一画像表示処理を説明する。
図5は、本発明の実施形態による車両用表示装置1が実行する単一画像表示処理のフローチャートである。
図6は、複数のカメラ4、6、8から得られた画像を合成して単一画像を生成する過程における画像を例示した図であり、(a)は魚眼レンズを用いた各カメラ4、6、8により撮影された画像を示す図、(b)は(a)に示した各画像を展開した画像を示す図、(c)は(b)に示した画像をトリミングした画像を示す図、(d)は(c)に示した画像を合成した単一画像を示す図である。
図7は、複数のカメラ4、6、8から得られた画像を合成した単一画像と、その単一画像にマスク画像を重畳した表示画像とを例示した図であり、(a)は
図6(d)に示した単一画像を示す図、(b)はマスク画像を単一画像に重畳して電子ルームミラー14に表示した画像を示す図である。
【0029】
図5に示すように、単一画像表示処理が開始されると、ステップS11において、表示制御部18は、右側カメラ4及び左側カメラ6により撮影された車両2の側方及び後方の画像(後側方画像SV)と、後方カメラ8により撮影された車両2後方の画像(後方画像RV)を取得する。上述したように各カメラ4、6、8は魚眼レンズを使用しているので、取得された画像は
図6(a)に示すように歪んでいる。また、表示制御部18は、
図6(a)に示すように、各カメラ4、6、8の設置位置から実際に見える景色を左右反転した画像を取得する。
【0030】
ここで、自車両2と同一車線を走行する第1の後方車両BC1が自車両2に接近した場合、
図6(a)に示すように、後方カメラ8の画角の一部が第1の後方車両BC1により隠され、第1の後方車両BC1の後方が死角となる。したがって、第1の後方車両BC1のさらに後方において自車両2の隣接車線(
図6(a)では右側の車線)を走行する第2の後方車両BC2が、後方カメラ8の死角に入っている場合、後方画像RVからはその第2の後方車両BC2を確認することができない。
一方、右側カメラ4の画角には第1の後方車両BC1が含まれていないので、第1の後方車両BC1による死角は生じていない。したがって、右側カメラ4により撮影された後側方画像SVでは第2の後方車両BC2を確認することができる。
【0031】
次に、ステップS12において、表示制御部18は、取得した各画像の補正を行う。具体的には、表示制御部18は、右側カメラ4及び左側カメラ6により撮影された後側方画像SVを、中心軸線が車両2上下方向に延びる仮想円筒面C(
図1において円弧により示す)に展開する処理(円筒面展開)を行うと共に、後方カメラ8により撮影された後方画像RVを、車両2の前後方向に垂直な仮想平面P(
図1において直線により示す)に展開する処理(平面展開)を行う。これにより、
図6(b)に示すように、各画像の歪みが補正される。
【0032】
次に、ステップS13において、表示制御部18は、ステップS12で補正した画像のトリミングを行う。後方カメラ8の撮影範囲と、右側カメラ4及び左側カメラ6の撮影範囲とは、一部重複しているので、その重複部分を取り除く必要がある。また、各画像には車両2の上方から下方にわたって広い範囲が含まれており、ドライバが車両2の後方を確認する際には不要な領域も含まれている。そこで、表示制御部18は、例えば座標情報を用いて予め定められた境界により、各画像をトリミングする。
図6(b)の例では、表示制御部18は各画像から矩形の境界(
図6(b)において一点鎖線で示す)に囲まれた領域を切り出す。ステップS13においてトリミングされた画像を
図6(c)に示す。
【0033】
上述したように、自車両2と同一車線を走行する第1の後方車両BC1が自車両2に接近した場合、後方画像RVにおいては第1の後方車両BC1の後方が死角となっている。したがって、
図6(c)に示すように、第2の後方車両BC2の位置はトリミングされた後方画像RVの画角内であるものの、第1の後方車両BC1による死角に入っているので、後方画像RVからはその第2の後方車両BC2を確認することができない。
一方、右側カメラ4の画角には第1の後方車両BC1が含まれていないので、第1の後方車両BC1による死角は生じていないが、後方画像RVと重複しないように後側方画像SVをトリミングすると、
図6(c)に示すように、右側カメラ4により撮影された後側方画像SVにおいて第2の後方車両BC2が映っている領域がカットされてしまう。したがって、トリミングされた後側方画像SVでは、第2の後方車両BC2をほとんど確認することができない。
【0034】
次に、ステップS14において、表示制御部18は、ステップS13においてトリミングされた画像を単一の画像に合成する。これにより、
図6(d)に示すように、車両2の後方から側方にわたる広い範囲を示す単一画像ITが得られる。
上述したように、トリミングされた後方画像RV及び後側方画像SVの何れにおいても、第2の後方車両BC2は映っていないので、それらの画像を合成した単一画像ITにおいても第2の後方車両BC2を確認することはできない。
【0035】
次に、ステップS15において、表示制御部18は、ステップS14において合成した単一画像ITに、予め作成されメモリ等に記憶されているマスク画像Mを重畳する。
マスク画像Mは、
図7(b)に示すように、鏡を有するルームミラーが電子ルームミラー14の位置に設けられていると仮定した場合にドライバの視点から見てルームミラーに映って見える車両2の天井を模擬した部分M1、ピラーを模擬した部分M2、車両2の後端部にあるリアゲートを模擬した部分M3、リアクォーターパネルを模擬した部分M4を含む。この内、車両2の天井を模擬した部分M1、車両2の最後部のピラーを模擬した部分M2及びリアゲートを模擬した部分M3は不透明であり、その他の部分は半透明となっている。また、車両2の天井を模擬した部分M1及び車両2の最後部のピラーを模擬した部分M2は、ステップS14において合成された各画像の境界Bに重なる位置に配置される。
【0036】
次に、ステップS16において、表示制御部18は、ステップS15でマスク画像Mを重畳した表示画像Dを、電子ルームミラー14のディスプレイ14aに表示させる。これにより、ドライバは、従来の鏡を有するルームミラーにより車両2後方を確認するのと同様の感覚で、車両2後方から側方にわたる広い範囲を直観的に確認することができる。
また、マスク画像Mにおける車両2の天井を模擬した部分M1及び車両2の最後部のピラーを模擬した部分M2が、ステップS14において合成された各画像間の境界Bを覆っているので、各画像間の境界Bを跨ぐ位置に後方車両が位置した場合でも、境界B近傍における二重像や歪みはマスク画像Mにより隠される。したがって、境界B近傍で後方車両の二重像や歪みが発生することにより後方車両と自車両2との位置関係や後方車両までの距離をドライバが誤って把握することが防止される。
しかしながら、上述したように、ステップS14において合成した単一画像ITには第2の後方車両BC2は映っていないので、当然、マスク画像Mを重畳した表示画像Dにおいても第2の後方車両BC2を確認することはできない。
ステップS16の後、表示制御部18は単一画像表示処理を終了し、メインルーチンの表示処理に戻る。
【0037】
次に、
図8~10により、車両用表示装置1が実行する複数画像表示処理を説明する。
図8は、本発明の実施形態による車両用表示装置1が実行する複数画像表示処理のフローチャートである。
図9は、複数のカメラ4、6、8の一部から得られた画像を合成した合成画像と、複数のカメラ4、6、8の他の一部から得られた画像とを並列表示する過程における画像を例示した図であり、(a)は魚眼レンズを用いた各カメラ4、6、8により撮影された画像を示す図、(b)は(a)に示した各画像を展開した画像を示す図、(c)は(b)に示した画像をトリミングした画像を示す図、(d)は(c)に示した複数画像の一部を合成した合成画像と他の一部の画像とを示す図、(e)は(d)に示した合成画像にマスク画像Mを重畳した表示画像Dと合成していない画像とを電子ルームミラー14に並列表示したものを示す図である。
図10は、複数のカメラ4、6、8から得られた画像を並列表示する過程における画像を例示した図であり、(a)は魚眼レンズを用いた各カメラ4、6、8により撮影された画像を示す図、(b)は(a)に示した各画像を展開した画像を示す図、(c)は(b)に示した画像をトリミングした画像を示す図、(d)は(c)に示した後方画像にマスク画像Mを重畳した表示画像Dと合成していない後側方画像とを電子ルームミラー14に並列表示したものを示す図である。
【0038】
図8に示すように、複数画像表示処理が開始されると、ステップS21において、表示制御部18は、右側カメラ4及び左側カメラ6により撮影された車両2の側方及び後方の画像(後側方画像SV)と、後方カメラ8により撮影された車両2後方の画像(後方画像RV)を取得する。上述したように各カメラ4、6、8は魚眼レンズを使用しているので、取得された画像は
図9(a)や
図10(a)に示すように歪んでいる。また、表示制御部18は、
図9(a)や
図10(a)に示すように、各カメラ4、6、8の設置位置から実際に見える景色を左右反転した画像を取得する。
【0039】
ここで、自車両2と同一車線を走行する第1の後方車両BC1が自車両2に接近した場合、
図9(a)や
図10(a)に示すように、後方カメラ8の画角の一部が第1の後方車両BC1により隠され、第1の後方車両BC1の後方が死角となる。したがって、第1の後方車両BC1のさらに後方において自車両2の隣接車線(
図9(a)や
図10(a)では右側の車線)を走行する第2の後方車両BC2が、後方カメラ8の死角に入っている場合、後方画像RVからはその第2の後方車両BC2を確認することができない。
一方、右側カメラ4の画角には第1の後方車両BC1が含まれていないので、第1の後方車両BC1による死角は生じていない。したがって、右側カメラ4により撮影された後側方画像SVでは第2の後方車両BC2を確認することができる。
【0040】
次に、ステップS22において、表示制御部18は、取得した各画像の補正を行う。具体的には、表示制御部18は、右側カメラ4及び左側カメラ6により撮影された後側方画像SVを、中心軸線が車両2上下方向に延びる仮想円筒面C(
図1において円弧により示す)に展開する処理(円筒面展開)を行うと共に、後方カメラ8により撮影された後方画像RVを、車両2の前後方向に垂直な仮想平面P(
図1において直線により示す)に展開する処理(平面展開)を行う。これにより、
図9(b)や
図10(b)に示すように、各画像の歪みが補正される。
【0041】
次に、ステップS23において、表示制御部18は、ステップS1において方向指示器スイッチ20の操作がされ、又は、ステップS2において自車両2の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両2に後方から接近している後方車両が存在したか否かを判定する。
【0042】
その結果、ステップS1において方向指示器スイッチ20の操作がされ、又は、ステップS2において自車両2の走行車線の隣接車線を走行しながら自車両2に後方から接近している後方車両が存在した場合、ステップS24に進み、表示制御部18は、ステップS22で補正した画像のトリミングを行う。後方カメラ8の撮影範囲と、右側カメラ4及び左側カメラ6の撮影範囲とは、一部重複しているので、その重複部分を取り除く必要がある。また、各画像には車両2の上方から下方にわたって広い範囲が含まれており、ドライバが車両2の後方を確認する際には不要な領域も含まれている。そこで、表示制御部18は、例えば座標情報を用いて予め定められた境界により、各画像をトリミングする。
図9(b)の例では、表示制御部18は各画像から矩形の境界(
図9(b)において一点鎖線で示す)に囲まれた領域を切り出す。ステップS24においてトリミングされた画像を
図9(c)に示す。
【0043】
例えば、
図9(c)に示すように、表示制御部18は、後方画像RVの上下方向の画角が、従来の鏡を有するルームミラーによりドライバが車両2後方を確認するときのルームミラーの画角と同程度となるように、後方画像RVの上下方向端をトリミングする。また、後方画像RVの車幅方向の画角が、後側方画像SVの車幅方向の画角と重複しないように、後方画像RVの車幅方向端をトリミングする。
また、表示制御部18は、メインルーチンの表示処理のステップS1において検出された方向指示器スイッチ20の操作方向と反対側(反方向指示側)又はステップS2において検出された自車両2に接近中の後方車両が走行している隣接車線と反対側(反後方車両側)の後側方画像SV1(本実施形態では左側カメラ6により撮影された後側方画像SV1)の上下方向の画角が後方画像RVの画角と整合するように、後側方画像SV1の上下方向端をトリミングする。また、後側方画像SV1の車幅方向の画角が、後方画像RVの車幅方向の画角と重複しないように、反方向指示側又は反後方車両側の後側方画像SV1の車幅方向端をトリミングする。
一方、表示制御部18は、方向指示器スイッチ20の操作方向側(方向指示側)又は自車両2に接近中の後方車両が走行している隣接車線側(後方車両側)の後側方画像SV2(本実施形態では右側カメラ4により撮影された後側方画像SV2)の上下方向についてはトリミングを行わない。また、方向指示側又は後方車両側の後側方画像SV2の車幅方向内側端についてはトリミングを行わず、車幅方向外側端については車体後端から車幅方向外側に向かって所定距離(例えば5m)の範囲が画角に含まれるようにトリミングを行う。これにより、方向指示側又は後方車両側の後側方画像SV2の車幅方向内側端と、後方画像RVの方向指示側又は後方車両側の端部(本実施形態では右側端)とにおいて、それぞれの画像の画角の一部が重複している。
【0044】
上述したように、自車両2と同一車線を走行する第1の後方車両BC1が自車両2に接近した場合、後方画像RVにおいては第1の後方車両BC1の後方が死角となっている。したがって、
図9(c)に示すように、第2の後方車両BC2の位置はトリミングされた後方画像RVの画角内であるものの、第1の後方車両BC1による死角に入っているので、後方画像RVからはその第2の後方車両BC2を確認することができない。
一方、右側カメラ4の画角には第1の後方車両BC1が含まれていないので、第1の後方車両BC1による死角は生じていない。そして、車幅方向右向きの方向指示を行うように方向指示器スイッチ20が操作された場合、あるいは自車両2の右側の隣接車線において自車両2に接近中の第2の後方車両BC2が存在する場合、方向指示側又は後方車両側である右側カメラ4により撮影された後側方画像SV2については、上下方向及び車幅方向内側端のトリミングが行われず、且つ、車幅方向外側端については車体後端から車幅方向外側に向かって所定距離の範囲が画角に含まれるようにトリミングされる。したがって、
図9(c)に示すように、トリミングされた後側方画像SV2においても、第2の後方車両BC2を確認することができる。
【0045】
次に、ステップS25において、表示制御部18は、ステップS24においてトリミングされた画像の内、後方画像RVと反方向指示側又は反後方車両側の後側方画像SV1とを単一の画像に合成する。これにより、
図9(d)に示すように、車両2の後方から反方向指示側又は反後方車両側の側方にわたる広い範囲を示す単一画像ITが得られる。
方向指示側又は後方車両側の後側方画像SV2については、トリミングされた後の画角が後方画像RVと整合していないので、後方画像RVとの合成は行われない。
【0046】
次に、ステップS26において、表示制御部18は、ステップS25において合成した単一画像ITに、予め作成されメモリ等に記憶されているマスク画像Mを重畳する。
マスク画像Mは、
図9(e)に示すように、鏡を有するルームミラーが電子ルームミラー14の位置に設けられていると仮定した場合にドライバの視点から見てルームミラーに映って見える車両2の天井を模擬した部分M1、ピラーを模擬した部分M2、車両2の後端部にあるリアゲートを模擬した部分M3、リアクォーターパネルを模擬した部分M4を含む。この内、車両2の天井を模擬した部分M1、車両2の最後部のピラーを模擬した部分M2及びリアゲートを模擬した部分M3は不透明であり、その他の部分は半透明となっている。また、車両2の天井を模擬した部分M1及び車両2の最後部のピラーを模擬した部分M2は、ステップS25において合成された各画像の境界Bに重なる位置に配置される。
なお、方向指示側又は後方車両側の後側方画像SV2は後方画像RVと合成されていないので、そもそも画像間の境界が存在しない。したがって、表示制御部18は、方向指示側又は後方車両側の後側方画像SV2にはマスク画像Mの重畳を行わない。
【0047】
次に、ステップS27において、表示制御部18は、
図9(e)に示すように、ステップS26でマスク画像Mを重畳した表示画像Dと、方向指示側又は後方車両側の後側方画像SV2とを、電子ルームミラー14のディスプレイ14aに並列表示させる。これにより、ドライバは、反方向指示側又は反後方車両側の後側方画像SV1と後方画像RVとを合成した表示画像Dを見ることにより、従来の鏡を有するルームミラーにより車両2後方を確認するのと同様の感覚で、車両2後方から反方向指示側又は反後方車両側の側方にわたる広い範囲を直観的に確認することができると同時に、並列表示された方向指示側又は後方車両側の後側方画像SV2を見ることにより、後方画像RVの死角に入っている後方車両や後方障害物も確実に確認することができる。
また、マスク画像Mにおける車両2の天井を模擬した部分M1及び車両2の最後部のピラーを模擬した部分M2が、ステップS24において合成された各画像間の境界Bを覆っているので、各画像間の境界Bを跨ぐ位置に後方車両が位置した場合でも、境界B近傍における二重像や歪みはマスク画像Mにより隠される。したがって、境界B近傍で後方車両の二重像や歪みが発生することにより後方車両と自車両2との位置関係や後方車両までの距離をドライバが誤って把握することが防止される。
【0048】
また、ステップS23において、ステップS1において方向指示器スイッチ20の操作がされておらず、ステップS2において後方から接近している隣接車線上の後方車両が存在しない場合、即ち、ステップS3において車速が所定車速未満又はステップS4においてハザードランプスイッチ22がオンである場合、ステップS28に進み、表示制御部18は、ステップS22で補正した画像のトリミングを行う。
図10(b)の例では、表示制御部18は各画像から矩形の境界(
図10(b)において一点鎖線で示す)に囲まれた領域を切り出す。ステップS26においてトリミングされた画像を
図10(c)に示す。
【0049】
例えば、
図10(c)に示すように、表示制御部18は、後方画像RVの上下方向の画角が、従来の鏡を有するルームミラーによりドライバが車両2後方を確認するときのルームミラーの画角と同程度となるように、後方画像RVの上下方向端をトリミングする。また、後方画像RVの車幅方向の画角が、後側方画像SVの車幅方向の画角と重複しないように、後方画像RVの車幅方向端をトリミングする。
また、表示制御部18は、後側方画像SVの上下方向及び車幅方向内側端についてはトリミングを行わず、車幅方向外側端については車体後端から車幅方向外側に向かって所定距離(例えば5m)の範囲が画角に含まれるようにトリミングを行う。これにより、後側方画像SVの車幅方向内側端と、後方画像RVの車幅方向外側端とにおいて、それぞれの画像の画角の一部が重複している。
【0050】
上述したように、自車両2と同一車線を走行する第1の後方車両BC1が自車両2に接近した場合、後方画像RVにおいては第1の後方車両BC1の後方が死角となっている。したがって、
図10(c)に示すように、第2の後方車両BC2の位置はトリミングされた後方画像RVの画角内であるものの、第1の後方車両BC1による死角に入っているので、後方画像RVからはその第2の後方車両BC2を確認することができない。
一方、右側カメラ4の画角には第1の後方車両BC1が含まれていないので、第1の後方車両BC1による死角は生じていない。そして、右側カメラ4により撮影された後側方画像SV2については、上下方向及び車幅方向内側端のトリミングが行われず、且つ、車幅方向外側端については車体後端から車幅方向外側に向かって所定距離の範囲が画角に含まれるようにトリミングされる。したがって、
図10(c)に示すように、トリミングされた後側方画像SV2においても、第2の後方車両BC2を確認することができる。
【0051】
次に、ステップS29において、表示制御部18は、後方画像RVに、予め作成されメモリ等に記憶されているマスク画像Mを重畳する。
マスク画像Mは、
図10(e)に示すように、鏡を有するルームミラーが電子ルームミラー14の位置に設けられていると仮定した場合にドライバの視点から見てルームミラーに映って見える車両2の天井を模擬した部分M1、ピラーを模擬した部分M2、車両2の後端部にあるリアゲートを模擬した部分M3を含む。これらの車両2の天井を模擬した部分M1、車両2の最後部のピラーを模擬した部分M2及びリアゲートを模擬した部分M3は不透明である。
なお、表示制御部18は、後側方画像SVにはマスク画像Mの重畳を行わない。
【0052】
次に、ステップS30において、表示制御部18は、
図10(e)に示すように、ステップS29でマスク画像Mを重畳した後方画像RVと、後側方画像SVとを、電子ルームミラー14のディスプレイ14aに並列表示させる。これにより、ドライバは、並列表示された後方画像RVと後側方画像SVとを見ることにより、後方画像RVの死角に入っている後方車両や後方障害物も確実に確認することができる。
【0053】
ステップS27又はS30の後、表示制御部18は複数画像表示処理を終了し、メインルーチンの表示処理に戻る。
【0054】
次に、本発明の実施形態のさらなる変形例を説明する。
上述した実施形態においては、表示制御部18は、方向指示器スイッチ20やハザードランプスイッチ22からの入力に応じて、各カメラ4、6、8により撮影された画像から単一画像ITを生成して電子ルームミラー14やセンターディスプレイ16に表示させ、あるいは、カメラ4、6、8の一部から得られた画像を合成した合成画像と、カメラ4、6、8の他の一部から得られた画像とを並列表示させると説明したが、方向指示器スイッチ20やハザードランプスイッチ22とは異なるスイッチ(例えば表示切替のための専用スイッチ等)からの入力に応じて、単一画像ITの表示と複数画像の並列表示とを切り替えるようにしてもよい。
【0055】
また、上述した実施形態では、
図4の表示処理のステップS3において自車両2の車速が30km/h未満の場合に複数画像表示処理を実行すると説明したが、自車両2が停車している場合に複数画像表示処理を実行し、マスク画像Mを重畳した後方画像RVと、後側方画像SVとを、電子ルームミラー14に並列表示させるようにしてもよい。
【0056】
また、上述した実施形態においては、表示制御部18は、画像を電子ルームミラー14のディスプレイ14aに表示させると説明したが、センターディスプレイ16に表示させるようにしてもよい。
【0057】
また、上述した実施形態においては、マスク画像Mは、車両2の天井を模擬した部分M1、車両2のピラーを模擬した部分M2、リアゲートを模擬した部分M3、リアクォーターパネルを模擬した部分M4を含むと説明したが、マスク画像Mの形状を車両2の構造に応じて適宜変更することができる。例えば、セダンタイプの車両2の場合には、リアゲートを模擬した部分M3に代えて車両2の後端部にあるトランクを模擬した部分を設けてもよい。また、前後のドアパネルを模擬した部分を加えてもよい。また、マスク画像Mは、必ずしも車両2の天井、ピラー、リアゲート、リアクォーターパネル等を模擬していなくてもよい。
【0058】
また、上述した実施形態においては、車両2の右側サイドミラーの下部に右側カメラ4が取り付けられ、左側サイドミラーの下部に左側カメラ6が取り付けられていると説明したが、サイドミラーの上部や端部に取り付けてもよく、車両2側面の他の場所に取り付けてもよい。
【0059】
また、上述した実施形態においては、各カメラ4、6、8は魚眼レンズを使用していると説明したが、魚眼レンズ以外の広角レンズを使用してもよい。
【0060】
次に、上述した本発明の実施形態及び本発明の実施形態の変形例による車両用表示装置1の効果を説明する。
【0061】
まず、表示制御部18は、所定条件に応じて、後方画像RVと後側方画像SVとを、それぞれの画角が重複しないように合成して単一画像ITを生成し電子ルームミラー14に表示させ、又は、後方画像RVと後側方画像SVとを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として電子ルームミラー14に表示させるので、単一画像ITを表示させた場合には、車両後方から側方にわたる広い範囲を直観的に確認可能な画像を表示することができる。また、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として表示させた場合には、後方車両の接近等により1つの画像に死角が生じていても、その画像と重複する画角を有する他の画像によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができる。このように、複数のカメラから得られた画像を合成して表示するときに、所定条件に応じて、一部のカメラの死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な自車両周辺の画像を表示することができる。
【0062】
また、表示制御部18は、操作入力に応じて、単一画像ITを電子ルームミラー14に表示させ、又は、後方画像RVと後側方画像SVとを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として電子ルームミラー14に表示させるので、複数のカメラから得られた画像を合成して表示するときに、操作入力に応じて、車両後方から側方にわたる広い範囲を直観的に確認可能な画像や、一部のカメラの死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な自車両周辺の画像を表示することができる。
【0063】
具体的には、方向指示器スイッチ20が操作されていない場合、単一画像ITを電子ルームミラー14に表示させ、方向指示器スイッチ20が操作されている場合、後方画像RVと方向指示器スイッチ20の操作方向側の後側方画像SV2とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として電子ルームミラー14に表示させるので、ドライバが方向指示器スイッチ20を操作していない場合には、車両2後方から側方にわたる広い範囲を直観的に確認可能な画像を表示することができる。また、ドライバが方向指示器スイッチ20を操作している場合には、後方車両の接近等により後方画像RVに死角が生じていても、後方画像RVと重複する画角を有する方向指示器スイッチ20の操作方向側の後側方画像SV2によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができ、車両2の進路を変更しようとしている方向に向かって後方から接近する他車両の存在をより確実にドライバに認識させることができる。
【0064】
また、ハザードランプスイッチ22がオンに操作されている場合、後方画像RVと後側方画像SVとを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として電子ルームミラー14に表示させるので、緊急時にハザードランプ22を点滅させて自車両2を減速させるような状況において、後方車両の接近等により後方画像RVに死角が生じていても、後方画像RVと重複する画角を有する後側方画像SVによりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができる。
【0065】
また、隣接車線の後方車両が自車両2に接近している場合、後方画像RVと後方車両が走行している隣接車線側の後側方画像SV2とを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として電子ルームミラー14に表示させるので、後方車両の接近等により後方画像RVに死角が生じていても、後方車両が走行している隣接車線側の後側方画像SV2によりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができ、後方から接近する他車両の存在をより確実にドライバに認識させることができる。
【0066】
また、自車両2の車速が所定車速以下あるいは自車両2である場合、後方画像RVと後側方画像SVとを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として電子ルームミラー14に表示させるので、右左折や停車の前に自車両2を減速させて周囲の状況をより詳細に把握したい状況等において、後方車両の接近等により後方画像RVに死角が生じていても、後方画像RVと重複する画角を有する後側方画像SVによりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができる。
【0067】
また、自車両2が停車している場合、後方画像RVと後側方画像SVとを、それぞれの画角の一部が重複する複数の画像として電子ルームミラー14に表示させるので、発車前に周囲の状況をより詳細に把握したい状況等において、近傍の後方障害物等により後方画像RVに死角が生じていても、後方画像RVと重複する画角を有する後側方画像SVによりその死角に入っている後方車両や後方障害物の有無を確認可能な画像を表示することができる。
【0068】
また、従来の鏡を有するルームミラーが設けられていた位置に電子ルームミラー14が設けられており、そのディスプレイ14aに、後方カメラ8により撮影された後方画像RVと側方カメラにより撮影された後側方画像SVとを合成した単一画像ITを表示させ、又は、後方カメラ8により撮影された後方画像RVと側方カメラにより撮影された後側方画像SVとを複数の画像として表示させるので、従来の鏡により車両2後方を確認するのと同様の感覚でドライバがより直観的に認識可能な自車両2周辺の画像を表示することができる。
【符号の説明】
【0069】
1 車両用表示装置
2 車両
4 右側カメラ
6 左側カメラ
8 後方カメラ
10 フロントウインドシールド
12 インストルメントパネル
14 電子ルームミラー
14a、16a ディスプレイ
16 センターディスプレイ
18 表示制御部
20 方向指示器スイッチ
22 ハザードランプスイッチ
24 後方レーダ
SV 後側方画像
SV1 反方向指示側の後側方画像
SV2 方向指示側の後側方画像
RV 後方画像
BC1 第1の後方車両
BC2 第2の後方車両
C 仮想円筒面
P 仮想平面
IT 単一画像
D 表示画像
M マスク画像
M1 天井を模擬した部分
M2 ピラーを模擬した部分
M3 リアゲートを模擬した部分
M4 リアクォーターパネルを模擬した部分
B 境界