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特許7080901端材取り出しステーション、加工機械、及び加工機械のサンプルブランクの品質管理の方法
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  • 特許-端材取り出しステーション、加工機械、及び加工機械のサンプルブランクの品質管理の方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-27
(45)【発行日】2022-06-06
(54)【発明の名称】端材取り出しステーション、加工機械、及び加工機械のサンプルブランクの品質管理の方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/892 20060101AFI20220530BHJP
   B26F 1/40 20060101ALI20220530BHJP
   B26D 7/18 20060101ALI20220530BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20220530BHJP
   B65H 5/08 20060101ALI20220530BHJP
【FI】
G01N21/892 A
B26F1/40 A
B26D7/18 C
B26D7/06 C
B65H5/08 H
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019557454
(86)(22)【出願日】2018-04-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-18
(86)【国際出願番号】 EP2018025102
(87)【国際公開番号】W WO2018192684
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2019-12-19
(31)【優先権主張番号】17020159.4
(32)【優先日】2017-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Bobst Mex SA
【住所又は居所原語表記】Route de Faraz 3,CH-1031 MEX(VD),Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】シャトリー パトリス
【審査官】小野寺 麻美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-304515(JP,A)
【文献】特開平04-223172(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0011134(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104589404(CN,A)
【文献】特開2006-053080(JP,A)
【文献】特開2013-127412(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84 - G01N 21/958
B26D 7/00 - B26D 11/00
B26F 1/00 - B26F 3/16
B65H 5/00
B65H 5/04
B65H 5/08 - B65H 5/20
B65H 5/24 - B65H 5/38
B65H 29/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート形態の要素を加工するための加工機械(1)のための端材取り出しステーション(600)であって、前記端材取り出しステーション(600)は、
取り出しベルト(93;94)を含む1つの端材取り出しステーション(600)を含む複数の作業ステーション(300、400、500、600)を含む前記加工機械(1)のためのサンプルブランク(P)を検査するための検査デバイス(6)であって、前記取り出しベルト(93;94)上にフラットに置かれたサンプルブランク(P)の品質に関する欠陥を決定するように構成された光学モニタデバイス(7)を含む検査デバイス(6)を含み、
前記加工機械(1)のためのサンプルブランク(P)をはね出すためのはね出しデバイス(2)を更に含み、
前記加工機械(1)は、前記作業ステーション(300、400、500、600)を通して前記シート形態の要素を駆動するように構成された複数の把持器バー(75)を含む搬送デバイス(70)を含み、
前記はね出しデバイス(2)は、少なくとも1つの起動要素(3)を含み、該少なくとも1つの起動要素(3)は、
前記少なくとも1つの起動要素(3)が前記把持器バー(75)の経路から離れるように位置決めされる非アクティブ位置と、
前記少なくとも1つの起動要素(3)が、前記把持器バー(75)の前記経路上に位置決めされ、該少なくとも1つの起動要素(3)が、該把持器バー(75)を開いてサンプルブランク(P)をフラットにはね出すように該把持器バー(75)がそばを通過する時に該把持器バー(75)と協働するように構成されるアクティブ位置と、
の間で移動することができる、
ことを特徴とする端材取り出しステーション(600)。
【請求項2】
前記光学モニタデバイス(7)は、カメラ又はスチールカメラを含むことを特徴とする請求項1に記載の端材取り出しステーション(600)。
【請求項3】
前記光学モニタデバイス(7)に接続され、該光学モニタデバイス(7)によって取り込まれた画像を品質に関する欠陥の存在を決定するために少なくとも1つの基準画像に対して比較するように構成された制御ユニット(8)を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の端材取り出しステーション(600)。
【請求項4】
前記制御ユニット(8)に接続され、品質に関する欠陥が存在する場合に警告を発生するように構成された警告ユニット(9)を含むことを特徴とする請求項3に記載の端材取り出しステーション(600)。
【請求項5】
前記はね出しデバイス(2)は、前記非アクティブ位置から前記アクティブ位置に移動するように前記起動要素(3)に、かつ前記取り出しベルト(93;94)上にフラットに置かれた前記サンプルブランク(P)の画像を取り込むように前記光学モニタデバイス(7)に指令するための制御部材(4)を含むことを特徴とする請求項4に記載の端材取り出しステーション(600)。
【請求項6】
シート形態の要素を加工するための加工機械(1)であって、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の端材取り出しステーション(600)を含む複数の作業ステーション(300、400、500、600)と、
前記作業ステーション(300、400、500、600)を通して前記シート形態の要素を駆動するように構成された複数の把持器バー(75)を含む搬送デバイス(70)と、
を含むことを特徴とする加工機械(1)。
【請求項7】
ブランク分離ステーション(500)及び請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の端材取り出しステーション(600)を含む複数の作業ステーション(300、400、500、600)と、
前記作業ステーション(300、400、500、600)を通してシート形態の要素を駆動するように構成された複数の把持器バー(75)を含む搬送デバイス(70)と、
をシート形態の要素を加工するための加工機械(1)が含むシート形態の要素を加工するための加工機械のサンプルブランク(P)の品質管理の方法であって、
取り出しベルト(93)上にフラットに置かれたサンプルブランク(P)の品質に関する欠陥が、前記検査デバイス(6)を用いて決定され
前記サンプルブランク(P)は、
前記ブランク分離ステーション(500)での少なくとも1つの切り抜かれたシートのブランクの分離が阻止され、
少なくとも1つの起動要素(3)が、前記把持器バー(75)を開いてサンプルブランク(P)をフラットにはね出すために該把持器バー(75)がそばを通過する時に該把持器バー(75)と協働するように前記ブランク分離ステーション(500)のブランク分離ツール(501、502)の出口でかつ前記端材取り出しステーション(600)のオンザフライはね出し機(92)の上流で該把持器バー(75)の経路の中に移動される、
サンプルブランク(P)を採る方法によって採られる、
ことを特徴とする方法。
【請求項8】
採られることになる前記サンプルブランク(P)の前及び/又は採られることになる該サンプルブランク(P)の後の予め決められた数のシート間隙が指令されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート形態の要素を加工するための機械のためのサンプルブランクを検査するためのデバイスに、端材取り出しステーション、シート形態の要素を加工するための加工機械に、かつシート形態の要素を加工するための機械のサンプルブランクの品質管理の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パッケージング製造業では、シートは、例えば所与の形状の複数の箱を取得する観点から、取得されることになる展開形状に対応する打ち抜き金型を用いて打ち抜かれる。
【0003】
打ち抜き及び端材のはね出しの後に、シートのブランク間の取り付けの点が切り離され、ブランクは、それらが分離されて周期的な交互配置によって安定化される受け入れゾーンで垂直パイルに積み重ねられる。端材とも呼ぶシートの残余部分は、端材取り出しステーションまで駆動されるようにシート搬送デバイスの把持器バーの把持器に把持されて留まる。
【0004】
把持器バーは、打ち抜きプレスの2つの側部の各々上にそれぞれ1つ配置されて把持器バーの2つの端部がそれに固定された2つのループチェーンによって通常は駆動される。把持器バーによって搬送される端材の進行方向に対して横断方向に延びる櫛の形態のオンザフライはね出し機が、端材取り出しステーションに配置される。
【0005】
把持器バーの経路は、端材取り出しステーションでのその開放に対して、それがチェーンセットのループの旋回部で上昇する時にバーの把持器が開いてオンザフライではね出し機と交差するように同期される。把持器バーによって駆動されるシートは、オンザフライではね出されて取り出しベルトの上に転落する。
【0006】
はね出しは、打ち抜かれたシートを取り出しベルトの上に転落させるために端材取り出しステーションで把持器バーの半旋回経路が直接に使用されるので「オンザフライ」であると言われる。オンザフライはね出しは、1つの把持器バーを節約することを可能にする。具体的に、オンザフライはね出しなしでは、打ち抜かれたシートを把持器バーから取り出すために、機械は、例えば、把持器バーが端材のシートを降ろすためにそこで停止すると考えられる追加の端材取り出しステーションを含むことが必要であろう。チェーンセットも、高価で嵩高である1つの追加の把持器バーによって延長されることが必要であると考えられる。
【0007】
ブランクの成形を品質管理するために、生産工程中にブランクの定期的なサンプルを採ることが必要であると判明している。タバコ又はシガレット産業のようなある一定の産業は、実際に比較的頻繁なサンプリングを必要とする。
【0008】
サンプルが採られる度に、オペレータがブランクのスタックからサンプルを取り出すのに要する時間にわたって生産をかなり減速するか又は一時的に停止する必要があり、これは、時間に関して及びリソースに関して高価なことである。これに加えて、ブランクのスタックから採られたサンプルは、取り扱い中に紛失するか又はシート端材に混ざる場合がある。このサンプル採取作業は、従って、それが生産速度を減速し、オペレータの関与を伴い、かつブランクが紛失してしまう場合があるので多少非効率的かつ非人間工学的である。
【0009】
別のソリューションは、ブランクが分離されて受け入れステーションで受け入れられる代わりに、シート及びそのブランクを端材はね出しステーションで受け入れることであると考えられる。それは、機械の停止を必要とする。それはまた、シートが把持器バーから切断され、それによってそれを補助開放機構を用いて取り出すことができることを必要とする。
【0010】
従って、現時点では生産稼働中に定期的なサンプルを採るのは困難であり、従って、これらのサンプルを品質管理するのは困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的の1つは、従って、成形機械内でサンプルブランクを検査して生産工程中にブランクの容易で定期検査を可能にするためのデバイスを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的に対して、本発明の1つの主題は、取り出しベルトを含む少なくとも1つの端材取り出しステーションを含む複数の作業ステーションを含むシート形態の要素を加工するための加工機械のためのサンプルブランクを検査するための検査デバイスであり、検査デバイスは、それが、取り出しベルト上にフラットに置かれたブランクのサンプルの品質に関する欠陥を決定するように構成された光学モニタデバイスを含むことを特徴とする。
【0013】
品質管理検査は、従って、オペレータ関与の必要なく自動的に実施することができる。定期検査は、従って、定期的な間隔でプログラムすることができる。
【0014】
単独又は組合せで考えられる検査デバイスの1又は2以上の特徴により、光学モニタデバイスは、カメラ又はスチールカメラを含み、検査デバイスは、光学モニタデバイスに接続された制御ユニットを含み、制御ユニットは、光学モニタデバイスによって取り込まれた画像を品質に関する欠陥の存在を決定するために少なくとも1つの基準画像に対して比較するように構成され、検査デバイスは、制御ユニットに接続された警告ユニットを含み、警告ユニットは、品質に関する欠陥が存在する場合に警告を発生するように構成される。
【0015】
本発明の別の主題は、シート形態の要素を加工するための機械のための端材取り出しステーションであり、それが、上述したサンプルブランク検査デバイスを含むことを特徴とする。
【0016】
端材取り出しステーションは、シート形態の要素を加工するための加工機械のためのサンプルブランクをはね出すためのはね出しデバイスを更に含むことができ、加工機械は、少なくとも1つの端材取り出しステーションを含む複数の作業ステーションと、作業ステーションを通してシート形態の要素を駆動するように構成された複数の把持器バーを含む搬送デバイスとを含み、はね出しデバイスは、少なくとも1つの起動要素を含み、少なくとも1つの起動要素は、少なくとも1つの起動要素が把持器バーの経路から離れるように位置決めされる非アクティブ位置と、把持器バーを開いてブランクのサンプルをフラットにはね出すように把持器バーがそばを通過する時に把持器バーと協働するように構成された少なくとも1つの起動要素が把持器バーの経路上に位置決めされるアクティブ位置との間で移動することができる。
【0017】
少なくとも1つの起動要素は、従って、把持器バーの把持器を開いてブランクのサンプルをはね出すためのアクティブ位置を取ることができる。ブランクのサンプルは、従って、簡単かつ自動的にはね出すことができる。
【0018】
アクティブ位置では、少なくとも1つの起動要素は、例えば、ブランク分離ステーションのブランク分離ツールの出口でかつ端材取り出しステーションのオンザフライはね出し機の上流で、すなわち、オンザフライはね出し機の前で把持器バーの経路上に位置決めされる。アクティブ位置では、少なくとも1つの起動要素は、例えば、把持器バーが0°と60°の間に含まれる角度を水平と形成する時に把持器バーを開くように把持器バーの経路上に位置決めされる。
【0019】
起動要素のこの位置付けは、少なくとも1つの起動要素がチェーンセットの水平部分上で又は少なくともチェーンセットの曲げ部の開始点で把持器バーの把持器を開くことができることを意味する。それは、一方で解除されたブランクのサンプルのための実質的に直線の経路を保つことを可能にし、他方でブランク分離ステーションで停止されたブランクのサンプルがいくらかの速度を取り戻し、それによって把持器バーが開く時に直線で可能な限り遠くまで実質的に駆動されるほど十分なエネルギを取得することを可能にする。
【0020】
はね出しデバイスは、非アクティブ位置からアクティブ位置に移動するように起動要素に、かつ取り出しベルト上にフラットに置かれたブランクのサンプルの画像を取り込むように光学モニタデバイスにその起動が指令するように構成された制御部材を含むことができる。
【0021】
本発明の別の主題は、シート形態の要素を加工するための加工機械であり、それが、上述した端材取り出しステーションを含む複数の作業ステーションと、作業ステーションを通してシート形態の要素を駆動するように構成された複数の把持器バーを含む搬送デバイスとを含むことを特徴とする。
【0022】
本発明の別の主題は、ブランク分離ステーション及び端材取り出しステーションを含む複数の作業ステーションと、作業ステーションを通してシート形態の要素を駆動するように構成された複数の把持器バーを含む搬送デバイスとを含むシート形態の要素を加工するための加工機械のサンプルブランクの品質管理の方法であり、取り出しベルト上にフラットに置かれたブランクのサンプルの品質に関する欠陥が、上述した検査デバイスを用いて決定されることを特徴とする。
【0023】
ブランクのサンプルは、ブランク分離ステーションでの少なくとも1つの切り抜かれたシートのブランクの分離が阻止され、少なくとも1つの起動要素が、把持器バーを開いてブランクのサンプルをフラットにはね出すように把持器バーがそばを通過する時に把持器バーと協働するようにブランク分離ステーションのブランク分離ツールの出口でかつ端材取り出しステーションのオンザフライはね出し機の上流で把持器バーの経路の中に移動されるブランクのサンプルを採る方法によって採ることができる。
【0024】
採られることになるブランクのサンプルの前及び/又は採られることになるブランクのサンプルの後の予め決められた数のシート間隙は、指令することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
更に別の利点及び特徴は、本発明の説明を読解することから及び本発明の1つの非限定的な例示的実施形態を描く添付図面を研究することから明らかになるであろう。
【0026】
図1】シート形態の要素を加工するための機械の一例を非常に概略的に示す図である。
図2図1の加工機械の一部の概略側面図である。
図3A】非アクティブ位置にあるサンプルブランクはね出しデバイスの起動要素を示す生産工程中の図2と類似の図である。
図3B】起動要素がアクティブ位置にあるサンプルブランクはね出し方法の工程中の図3Aと類似の図である。
図3C】起動要素が非アクティブ位置に移動されているブランクのサンプルのフラットはね出し後の図3Bと類似の図である。
図4】アクティブ位置にあるサンプルブランクはね出しデバイスの一部の斜視図である。
図5A図4の一部の側面を示し、アクティブ位置にあるはね出しデバイスの起動要素との開放のための協働の開始時の把持器バーの断面を示す図である。
図5B】起動要素との開放のための協働の終了時の把持器バーの図5Aと類似の図である。
図6】サンプルブランク検査デバイスをより具体的に示す図2と類似の図である。
図7】生産工程中に連続搬送位置にあるサンプルブランク回収デバイスの概略図である。
図8】ブランクのサンプルの採取中に上昇位置にある図6の回収デバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
これらの図では、同一の要素は同じ参照番号を有する。以下の実施形態は、実施例である。本明細書は、1又は2以上の実施形態に言及するが、これは、各言及が1つの同じ実施形態に関すること又は特徴が単一実施形態に適用されることを必ずしも意味しない。様々な実施形態の簡単な特徴を組み合わせて又は交換して他の実施形態を形成することができる。
【0028】
上流及び下流という用語は、図1の矢印Dで示すようにシートの進行方向に関して定められる。これらの要素は、機械の主長手軸線にほぼ従って周期的な停止によって調節された移動で上流に向けて移動する。横断方向Tは、シートの進行長手方向Dに対して垂直な方向である。水平平面は、平面(L,T)に対応する。
【0029】
「平坦要素」という用語と「シート」という用語は同等であると見なされ、段ボール紙又は平坦ボール紙、紙、又はパッケージング産業で一般的に使用されるあらゆる他の材料で作られる要素に等しく関連することになる。本文を通して「シート」、「シート形態の要素」、又は「シート形態要素」は、例えば、ボール紙の、紙の、プラスチックなどのシートのようなシートの形態にあるあらゆる印刷支持体を非常に一般的に意味することは理解されるであろう。
【0030】
図1は、シートを変換するための加工機械1の一例を描いている。この加工機械1は、従来、単位アセンブリを形成するために並置されるが互いに独立したいくつかの作業ステーションで構成される。すなわち、給送ステーション100と、例えばプラテンプレス301を含むシートを打ち抜くための変換ステーション300と、端材はね出しステーション400と、変換されたシートがスタックに再編成されるブランク分離ステーション500と、打ち抜かれたシート端材(一般的に格子形態にある)がオンザフライで取り出される端材取り出しステーション600とが存在する。
【0031】
各シートを変換する作業は、変換ステーション300において、例えば、所与の形状の複数の箱を取得することを念頭に置いて取得されることになる展開形状に対応する打ち抜き金型を用いてシートを打ち抜くためのプレス301の例えば固定プラテンと可動下側プラテンの間で実施される。可動プラテンは、各機械サイクル中に一度連続して上昇及び下降する。
【0032】
給送ステーション100の出口から変換ステーション300を通して端材取り出しステーション600に至るまで各シートを個々に移動するための搬送デバイス70が更に設けられる。
【0033】
搬送デバイス70は、シートを順番に機械1の様々な作業ステーション300、400、500、600を通して引く前にシートをその前縁上で各々が順次把持する一般的に把持器バー75と呼ぶ把持器が取り付けられた複数の横断バーを含む。
【0034】
把持器バー75の側端の各々は、一般的にチェーンセット80と呼ぶループを形成する側面チェーンにそれぞれ接続される。従って、把持器バー75の各側に1つずつ2つのチェーンセット80が側面方向に配置される。
【0035】
搬送デバイス70は、それぞれのチェーンセット80を誘導するように構成された少なくとも1つのチェーンガイドデバイス90を更に含む。
【0036】
駆動ホイール72でチェーンセット80に伝達される移動に起因して、把持器バー75のセットは、停止位置から開始して加速し、最大速度を達成して減速し、その後に停止することになり、こうして1つの作業ステーションから次の作業ステーションへのシートの移動に対応するサイクルが説明される。チェーンセット80は、各移動中に全ての把持器バー75が1つのステーションから下流にある次の作業ステーションに移動されるように周期的に移動及び停止する。各ステーションは、一般的に機械サイクルと呼ぶ上記サイクルと同期して作業を実施する。作業ステーションは、各機械サイクルの開始時に更に別の仕事を開始するための初期位置にある。機械サイクルは、一般的に0°と360°の間で変化する機械角度(AM)によって定められる。
【0037】
加工機械1内の加工ステーションの個数及び性質は、シートに対して実施される作業の性質及び複雑さに従って異なる場合がある。本発明の関連では、加工機械という概念は、作業ステーションのモジュール式構造に起因して多くの実施形態を更に網羅する。使用される作業ステーションの個数、性質、及びレイアウトに基づいて、複数の異なる加工機械を取得することが実際に可能である。型押しステーション又は筋付けステーションのような又は1又は2以上の型打ちストリップからもたらされる箔からのパターンがプレスのプラテン間の各シートに印加される型打ち機械又は「熱箔押し」機械のための型打ちストリップを装填するためのステーションのようなシートを変換することを可能にする言及したものとは別のタイプの作業ステーションが存在することを強調することも重要である。1つのかつ同じ加工機械は、打ち抜きステーション及び型押しステーションのようなシートを変換するいくつかの作業ステーションの組合せを含むことができる。最後に、1つのかつ同じ加工機械には、1つの同じタイプのいくつかのステーションを十分良好に装備することができることを理解しなければならない。
【0038】
図1には搬送デバイス70の要素を概略で描いている。この図は、加工機械1の様々な作業ステーション300、400、500、600を通してシートを移動するための複数、この例では8つの把持器バー75と、チェーンセット80と、ブランク分離ステーション500の下流にある端材取り出しステーション600に配置されたチェーンガイドデバイス90とを示している。移動チェーンセット80を駆動する駆動ホイール72は、反対側の給送ステーション100の近くに配置される。
【0039】
図2により良く見ることができるように、各チェーンガイドデバイス90は、例えば、プーリー又はスプロケットホイールの形態で又は例えば円筒形状の簡単なガイドの形態でも製造される例えば旋回ホイール91と、機械1内で実質的に水平に配置されて旋回ホイール91を離れるチェーンセット80を誘導するための上側チェーンガイドと、旋回ホイール91に向けてループ内の曲げ部の周りでチェーンセット80を誘導するための湾曲形状を有する下側チェーンガイドとを含む。
【0040】
変換ステーション300での成形及び端材はね出しステーション400での小さい端材のはね出しに続くブランク分離ステーション500では、シートのブランク間の取り付け点は、受け入れゾーン内で垂直に互いに上下に装着された雄上側ツール501と雌下側ツール502とを含むもののようなブランク分離ツールを用いて切り離される(再度図1を参照されたい)。ブランクは、下側ツール502の格子のメッシュを通って落下し、受け入れパレット上の受け入れゾーンに垂直スタックで積み上げられる。
【0041】
端材取り出しステーション600は、把持器バー75にその前縁が係合した打ち抜かれたシートから端材をオンザフライで取り出すためのオンザフライはね出し機92を含む。オンザフライはね出し機92は、例えば、櫛の全体形態を有し、把持器バー75によって搬送される端材の進行方向に対して横断方向に延びる。把持器バー75の経路は、端材取り出しステーション600内のその開放と同期され、そのためにそれらがチェーンセット80のループ内の曲げ部を上昇する時にバーの把持器は、それらがオンザフライはね出し機92を妨害するので開く。オンザフライはね出し機92は、例えば、把持器バー75が旋回ホイール91上で反転して他方の方向に戻り始める時に把持器バー75を開いてシート形態の要素端材を解除するように把持器バー75の経路に配置される。把持器バー75によって駆動されるシートは、オンザフライではね出され92、加工機械1の取り出しベルト93の上に転落する。端材は、次に、例えば、取り出しベルト93によって端材トレイに搬送される(図1)。
【0042】
はね出しは、端材取り出しステーション600内で打ち抜かれたシートを取り出しベルト93上に転落させるために把持器バー75の旋回直前経路が直接に使用されるので「オンザフライ」と言われる。オンザフライはね出しは、端材の軽量さの結果として端材を取り出しベルト93の上に送るのに把持器バー75の湾曲経路を使用することによって把持器バー75を節約することを可能にする。
【0043】
端材取り出しステーション600は、サンプルブランクはね出しデバイス2を更に含むことができる。
【0044】
サンプルブランクはね出しデバイス2は、端材取り出しステーション600に配置された少なくとも1つの起動要素3を含む。
【0045】
この少なくとも1つの起動要素3は、起動要素3が把持器バー75の経路から離れるように位置決めされる非アクティブ位置(図3A図3C)と起動要素3が把持器バーの経路に配置されるアクティブ位置(図3B図4)との間を移動することができる。
【0046】
アクティブ位置では、少なくとも1つの起動要素3は、ブランク分離ステーション500のブランク分離ツール501、502の出口でかつ端材取り出しステーション600のオンザフライはね出し機92の上流(図1も参照されたい)で把持器バー75の経路に配置される。
【0047】
少なくとも1つの起動要素3は、例えば横断方向Tに移動することができる。
【0048】
別の例により、この少なくとも1つの起動要素3は、シートの進行方向Dに移動することができる(図3B図3Cの矢印F1、F2)。起動要素3は、例えば、旋回ホイール91の方向への搬送デバイス70のチェーンセット80の湾曲の基部に位置決めされる。すなわち、非アクティブ位置にある起動要素3は、水平位置を離れて旋回ホイール91に向けて上昇する把持器バー75の経路を邪魔しない。
【0049】
図4で見ることができるように、サンプルブランクはね出しデバイス2は、例えば、アクティブ位置にある少なくとも1つの起動要素3の移動を駆動するように構成された起動シリンダのような少なくとも1つのアクチュエータ14を含む。
【0050】
はね出しデバイス2は、例えば、アクティブ位置にある少なくとも1つの起動要素3の移動を駆動するようにアクチュエータ14によって駆動され、固定部品18と可動起動要素3の間に配置された少なくとも1つの脱増倍部材16を更に含む。脱増倍部材16は、例えば、アクティブ位置で展開位置(図5A図5B)をかつ非アクティブ位置で折り畳み位置を取ることができるラッチロックリンクタイプの連結のシステムを含む。
【0051】
はね出しデバイス2は、一方が起動要素3によって担持され、他方がはね出しデバイス2の固定部品18によって担持される少なくとも1つのピンと協働する少なくとも1つの長円孔15のような移動誘導手段を更に含むことができる。移動誘導手段は、アクティブ位置と非アクティブ位置間で少なくとも1つの起動要素3の移動を誘導するように構成される。
【0052】
少なくとも1つの起動要素3は、例えばカムである。
【0053】
カムは、湾曲アクティブプロファイル17を有し、湾曲アクティブプロファイルに沿った把持器バー75の移動は、把持器バー75の把持器76の漸進的な開放、それに続く閉鎖を強制する。
【0054】
少なくとも1つの起動要素3の湾曲アクティブプロファイル17は、広範囲のシート坪量をはね出すことを可能にするために、アクティブ位置にある把持器バー75と協働して把持器バー75の把持器76を例えば50°機械角度(AM)と70°機械角度(AM)の間に含まれる60°AMのような機械角度にわたって把持器バー75の把持器76を漸進的に開き、把持器バー75の2つの連続する停止位置間の機械角度は、360°AMに等しい。湾曲アクティブプロファイル17は、開放時に図5aの160°AMのような機械角度λ°AMから図5bの機械角度λ°AM+60°AMに至るまで把持器バー75と協働する。実質的に戻っているカムの湾曲アクティブプロファイル17の残りの部分は、把持器バー75を閉鎖させる。
【0055】
少なくとも1つの起動要素3は、把持器バー75が通り過ぎる時に側面回転駆動要素19と協働し、把持器バー75の開放に向けてスピンドルの回転を駆動するように構成される。側面回転駆動要素19は、把持器バー75の開放に向けてスピンドルの端部でのような把持器バー75の端部に配置される。開放スピンドルの回転駆動は、把持器バー75の全ての把持器76の同時開放をもたらし、従ってシートを解除させる。
【0056】
把持器バー75は、例えば、2つの側面回転駆動要素19を含み、1つの側面回転駆動要素19が開放スピンドルの各端部に位置決めされる。一例示的実施形態により、側面回転駆動要素19は、従属部を担持するピボット回転レバーを含み、ピボット回転レバーは、開放スピンドルに固定され、従属部は、起動要素3の湾曲アクティブプロファイル17と協働することができる。
【0057】
はね出しデバイス2は、例えば、アクティブ位置で各起動要素3が把持器バー75のそれぞれの側面回転駆動要素19と協働することができるように配置された2つの起動要素3を含む。各起動要素3は、例えば、アクチュエータ14、脱増倍部材16、及びそれぞれの移動ガイドデバイス15とも協働する。
【0058】
すなわち、把持器バー75が端材取り出しステーション600の起動要素3の高さに到達した時に、起動要素3は、ピボット回転レバーを持ち上げて把持器76を開く。
【0059】
アクティブ位置では、少なくとも1つの起動要素3は、例えば、把持器バー75が0°と60°の間に含まれる52°のような角度αを水平Hと作る時に把持器バー75を開くように把持器バー75の経路に配置される。角度αは、把持器バー75の把持器76によって把持されたシートの前部の平面と水平Hの間に形成される角度である。シートは、その坪量に従って把持器76からより早く又はより遅く解除され、厚いシートは、より遅く、すなわち、大きい角度αに対応する把持器の大きい開放で解除される。
【0060】
アクティブ位置では、少なくとも1つの起動要素3は、把持器バー75の把持器76が0°と10°の間に含まれる例えば8.5°程度の角度αを水平Hと作る時(図3C及び図5A)に把持器バー75を開放し始めるように把持器バー75の経路に位置決めすることができる。従って、シートは、把持器バー75が0°と60°の間に含まれる角度αを水平と作る時(図3C及び図5A)かつ湾曲アクティブプロファイル17が例えば図5Bの機械角度λ°AM+60°AMで開放目的での把持器バー75との協働を停止する前に解除される。
【0061】
少なくとも1つの起動要素3は、シート形態の要素をブランク分離ステーション500に位置決めする把持器バー75の直前の停止位置の近くに配置することができる。
【0062】
従って、アクティブ位置では、少なくとも1つの起動要素3は、把持器バー75の把持器76をチェーンセット80の水平部分の上で又は少なくともチェーンセット80の曲げ部の始端で開くことを可能にする。
【0063】
起動要素3のこの位置付けは、一方で解除されたブランクサンプルPに対して実質的に直線の経路を維持することを可能にし、他方で把持器バー75が開く時にブランク分離ステーション500内で停止していたブランクサンプルPが可能な限り遠くまで直線で実質的に駆動されるほど十分なエネルギを取得するようにいくらかの速度を取り戻すことを可能にする。
【0064】
起動要素3のこの位置付け及びカムのこの湾曲アクティブプロファイル17は、ブランクサンプルPが解除された時に、フラットにはね出されたブランクサンプルPが把持器バー75の経路内にあることに起因してブランクサンプルPが先行する把持器バー75に当たることがないこと、又は次の把持器バー75によって捕捉されることのないように十分な速度を有することを意味する。
【0065】
非アクティブ位置(図3A図3C)では、少なくとも1つの起動要素3は、ある程度の距離を離れるように位置決めされ、少なくとも1つの起動要素3のそばを通過する時に閉鎖状態に留まる把持器バー75と協働しない。
【0066】
少なくとも1つの起動要素3は、例えば、加工機械1が生産中である時に非アクティブ位置にある。
【0067】
はね出しデバイス2は、ボタンのような制御部材4を更に含むことができ、その起動は、非アクティブ位置からアクティブ位置まで移動して少なくとも1つのブランクサンプルPをフラットにはね出すように起動要素3に指令することを加工機械1の加工ユニット13(図1)を通じて可能にする。
【0068】
加工ユニット13は、例えば、コントローラ、マイクロコントローラ、又はコンピュータである。
【0069】
非アクティブ位置からアクティブ位置への起動要素3の移動は、例えば、機械サイクル内で指令することができる。
【0070】
起動後に、例えば、予め決められた回数の機械サイクルの後に、制御部材4は停止通常位置に戻ることができる。
【0071】
はね出しデバイス2は、ブランク分離ステーション500に配置されて上昇位置にあるブランク分離ツールの上側ツール501を遮断することによってブランクサンプルPの取り付け点が分離されるのを防止するように構成された遮断部材5を含むことができる。
【0072】
例えば、遮断部材5は、例えば機械サイクル上で制御部材4の起動によって指令される。
【0073】
制御部材4の起動は、例えば、ブランクのサンプルPの前及び/又はブランクのサンプルPの後の予め決められた個数のシート間隙、例えば、前後に2つのシート間隙を更に指令することができる。シート間隙は、給送ステーション100内でシートを把持しないように把持器バー75に指令することによって達成される。
【0074】
サンプリングされることになるシートの前のシート間隙は、ブランクのサンプルPが先行端材Fの上に乗らないように最後のシート形態の要素端材を取り出しベルト93から(又は後に見られることになるように第1の取り出しベルト94から)引き離すことを可能にする。同様に、ブランクのサンプルPに続くシート間隙は、連続するシート形態の要素からの端材FがブランクのサンプルPを覆うのを回避することを可能にする。
【0075】
上側ツール501の遮断とアクティブ位置への起動要素3の移動とを数回の機械サイクルにわたって同時に行い、ブランクのサンプルPのフラットはね出しの上流及び下流のシート間隙と協働させることをもたらすことができる。
【0076】
端材取り出しステーション600は、ブランクのサンプルPを検査するための検査デバイス6を更に含むことができる(図6)。検査デバイス6は、取り出しベルト93上にフラットに置かれたブランクのサンプルPの品質に関して欠陥を決定するように構成された光学モニタデバイス7を含む。
【0077】
光学モニタデバイス7は、例えば、カメラ又はスチールカメラを含む。
【0078】
検査デバイス6は、光学モニタデバイス7に接続された制御ユニット8を含むことができ、検査デバイス6は、品質に関する欠陥の存在を決定するために光学モニタデバイス7によって取り込まれた画像を少なくとも1つの基準画像に対して比較するように構成される。制御ユニット8は、例えば、加工機械1のコントローラ、マイクロコントローラ、又はコンピュータである。これは、加工ユニット13である場合がある。制御ユニット8は、少なくとも1つの基準画像を格納するメモリを含む。
【0079】
検査デバイス6は、制御ユニット8に接続された警告ユニット9を更に含むことができ、警告ユニット9は、オペレータに品質に関する欠陥を警告するための警告メッセージ又はランプ点灯のような警告を発生するように構成される。
【0080】
光学モニタデバイス7は、従って、例えば、取り出しベルト93上にフラットに置かれたブランクのサンプルPの画像を取り込み、制御ユニット8は、品質に関する欠陥が存在するか否かを決定し、不良が存在する場合は警告信号を発生するようにこの取り込み画像を少なくとも1つの基準画像と比較する。
【0081】
品質に関する欠陥は、打ち抜きの不整合、部分的な未打ち抜き、又は均一ではない打ち抜きのような変換ステーション300内で発生した打ち抜き不良である場合がある。品質欠陥は、不良印刷、稼働、調色、又は色整合に関する可能性もある。
【0082】
従って、品質管理検査は、オペレータの関与の必要なく自動的に実施することができる。それによって定期検査を定期的な間隔でプログラムすることができる。この目視検査は、取りわけ、はね出しデバイス2を用いて取り出しベルト93上にフラットに置かれたブランクのサンプルPを利用可能にすることができることにより、同じく取りわけ、シート形態の要素端材Fがシート間隙の使用によってブランクのサンプルPから離れた状態に保たれることによっても可能になる。
【0083】
端材取り出しステーション600は、ブランクのサンプルPを回収するための回収デバイス10を更に含むことができる(図7及び図8)。この場合に、上述のように単一取り出しベルト93を有する代わりに、回収デバイス10は、第1の取り出しベルト94と第2の取り出しベルト95とを含む。
【0084】
第2の取り出しベルト95は、シートの進行方向Dに関して第1の取り出しベルト94の後に配置される。
【0085】
取り出しベルト94、95は、例えば、取り出しベルト93のように2つのドラムの周りに閉ループを形成するコンベヤベルトである。
【0086】
第1の取り出しベルト94は固定される。第2の取り出しベルト95は、連続搬送位置(図7)と上昇位置(図8)の間で移動することができる。
【0087】
連続搬送位置では、シート形態の要素端材Fを第1の取り出しベルト94から第2の取り出しベルト95に(図7)、更に第2の取り出しベルト95から端材トレイに搬送することができるように、第1及び第2の取り出しベルト94、95の第1の端部94a、95aは互いに近い。
【0088】
第1の端部94a、95aは、実質的に水平の位置で互いに近いが、摩擦を回避し、第2の取り出しベルト95がピボット回転することを可能にするために互いに接触しない。
【0089】
より具体的には、連続搬送位置では、第2の取り出しベルト95の第1の端部95aを第1の取り出しベルト94の第1の端部94aよりも低く位置決めすることができる。第1の端部95a、94aのドラムの中心は、例えば、実質的に水平の直線上に実質的に位置合わせされ、第1の取り出しベルト94の第1の端部94aのドラムは、第2の取り出しベルト95の第1の端部95aのドラムよりも太い。これは、次に、連続搬送位置でシート形態の要素端材Fが第1の取り出しベルト94から第2の取り出しベルト95に適正に搬送されることを保証する。
【0090】
第2の取り出しベルト95は、例えば、加工機械1が生産中である時に連続搬送位置にある。
【0091】
第2の取り出しベルト95は、例えば、第1の端部95aの反対側の第2の端部95bの周りでピボット回転するように構成される。
【0092】
回収デバイス10は、例えば、第2の取り出しベルト95をピボット回転させるために恐らくはアクチュエータのアクションを脱増倍するためのリンクのシステムに関連付けられた起動シリンダのようなアクチュエータを含む。アクチュエータは、例えば、サンプルブランクはね出しデバイス2を制御する制御ユニット4の起動を通じて加工ユニット13によって指令される。第2の取り出しベルト95は、従って、例えば、第1の取り出しベルト94上への少なくとも1つのブランクのサンプルPの到着時に上昇位置の中にピボット回転する。
【0093】
上昇位置では、第2の取り出しベルト95の第1の端部95aは、例えば、20°と50°の間に含まれる角度だけ上方にピボット回転しており、第1の取り出しベルト94と第2の取り出しベルト95の間に間隙11を生成する。
【0094】
間隙11は、第1の取り出しベルト94によって搬送された少なくとも1つのブランクのサンプルPを第2の取り出しベルト95に搬送することはできないが、例えば、サンプルブランクPの回収トレイ又は引き出し12(図8)に向けて間隙11の中に傾けて入るほど十分に大きい。
【0095】
次に、オペレータは、ブランクの1又は複数のサンプルPを回収トレイ又は引き出し12から直接に回収することができ、これらのサンプルは端材Fから選別される。
【0096】
生産時に、オンザフライはね出しに起因して一般的にかなり乱雑に落下するシート形態の要素端材Fは、従って、実質的に直線で端材トレイに取り出すことができ(図7)、シート形態の要素端材Fが直立して、傾斜して、又はいずれかの他の向きで落下する場合であっても生産中の障害及び従って機械停止を回避することが可能になる。
【0097】
ブランクのサンプルPが採られている時に、一方でブランクのサンプルPを第1の取り出しベルト94上にフラットに置くことができること、他方で採られるサンプルが1つ又はいくつかしかないことに起因して、ブランクのサンプルPが間隙11(図8)内で楔止め状態になる危険性が少ない。
【0098】
作業中に、ブランクのサンプルを採る方法100は以下の段階を含む。
【0099】
生産作業中(図3A)に、はね出しデバイス2の起動要素3は非アクティブ位置にある。これらの起動要素3は、把持器バー75の経路から離れるように位置決めされる。
【0100】
シート形態の要素が変換ステーション300内で成形され、小さい端材が端材はね出しステーション400内ではね出され、シート上のブランク間の取り付け点がブランク分離ステーション500内で切り離され、シート形態の要素端材Fが、端材取り出しステーション600内のオンザフライはね出し機92においてオンザフライではね出されて、ブランクサンプル回収デバイス10の取り出しベルト93の上に又は第1の取り出しベルト94の上に転落する(図1図7を参照されたい)。
【0101】
加工機械1が回収デバイス10を含む場合に、第2の取り出しベルト95は連続搬送位置にある(図7)。オンザフライではね出されたシート形態の要素端材Fは、第1の取り出しベルト94から第2の取り出しベルト95に実質的に直線で搬送され、その後に、第2の取り出しベルト95から端材トレイに搬送される。
【0102】
オペレータは、ブランクのサンプルPを採取しようと思った時に、制御部材4(図1)を起動する。
【0103】
制御部材4の起動は、ブランクのサンプルPの前にある予め決められた個数のシート間隙、例えば、2つのシート間隙の可能な指令と、例えば、1回の機械サイクルでの上側ツール501の遮断と、例えば、ブランク分離ツールが遮断された機械サイクルに続く1回の機械サイクルにわたる非アクティブ位置からアクティブ位置への起動要素3の移動と、ブランクのサンプルPの採取後の予め決められた個数のシート間隙、例えば、2つのシート間隙の指令と、加工機械1に回収デバイス10が装備されている場合にはね出しデバイス2によって第1の取り出しベルト94上にフラットにはね出されたブランクのサンプルPの到着時の第2の取り出しベルト95のピボット回転と、取り出しベルト93又は第1の取り出しベルト94の上にフラットに置かれたブランクのサンプルPの画像の取り込みとを加工ユニット13を通してトリガすることができる。
【0104】
2つの機械サイクルにわたって、把持器バー75はシートを把持しない。
【0105】
次に、把持器バー75は、変換ステーション300内でブランクのサンプルP(全シート)を把持し、そこからの小さい端材が端材はね出しステーション400内ではね出され、ブランク分離ステーション500内で不動化される。ブランクのサンプルPが打ち抜かれて小さい端材が取り除かれている時に、2つの把持器バー75はシートを把持しない。
【0106】
ブランク分離ステーション500の上側ツール501は遮断されるので、ブランクのサンプルP間の取り付け点は切り離されない。
【0107】
ブランクのサンプルP(この時点で打ち抜かれているが分離されていないシートである)を搬送する把持器バー75がブランク分離ステーション500を離れた状態で、上側ツール501は使用可能になる。
【0108】
起動要素3が把持器バー75の経路に位置決めされるアクティブ位置に向けて起動要素3が移動される(図3Bの矢印F1)。
【0109】
そのように位置決めされると、起動要素3は、把持器バー75と協働してその通路上でブランク分離ステーション500を離れる。
【0110】
起動要素3は、把持器76を開くために把持器バー75の開放に向けてスピンドルをピボット回転させ、それによってブランクのサンプルPを取り出しベルト93(図3C)の上に又は第1の取り出しベルト94(図8)の上にフラットにはね出す。
【0111】
ブランクのサンプルPは、シートの進行方向Dの直接平行移動と類似の移動でフラットにはね出される。
【0112】
ブランクのサンプルPは、生産中にシート形態の要素端材Fがはね出されるようにオンザフライはね出し機92の高さでオンザフライではね出されるのではなく、起動要素3の場所でフラットにはね出される。従って、ブランクのサンプルPは、ブランク間の取り付け点が破断することなく、かつシートが取り出しベルト93又は第1の取り出しベルト94の上に落下する時に曲がることなく「優しく」はね出すことができる。
【0113】
次に、起動要素3は、把持器バー75の側面回転駆動要素19の経路から離れるように非アクティブ位置に戻る(図3Cの矢印F2)。
【0114】
加工機械1がブランクサンプルを回収するための回収デバイス10を含む場合に、アクチュエータは、第1の取り出しベルト94上への少なくとも1つのブランクのサンプルPの到着時に第2の取り出しベルト95を上昇位置にピボット回転させ、第1の取り出しベルト94と第2の取り出しベルト95の間に間隙11を生成する。第1の取り出しベルト94によって搬送された少なくとも1つのブランクのサンプルPは、ブランクのサンプルPを回収するための回収トレイ又は引き出し12に向けて間隙11の中に傾いて入る(図8)。
【0115】
次に、アクチュエータは、第2の取り出しベルト95を連続搬送位置にピボット回転させる。
【0116】
制御部材4が停止される。
【0117】
次に、機械1は、生産を再開することができる(図3A)。
【0118】
オペレータは、従って、打ち抜きされてブランク(又はブランクのサンプルP)からは分離されていないシートを取り出しベルト93又は回収トレイ又は引き出し12から回収することができる。
【0119】
次に、オペレータは、ブランクのサンプルPが品質欠陥を示すか否かを目視検査によって自分で決定することができる。
【0120】
品質管理検査は、オペレータの関与の必要なく検査デバイス6を用いて自動的に実施することができる。
【0121】
この目的で、取り出しベルト93又は第1の取り出しベルト94上にフラットに置かれたブランクのサンプルPの品質欠陥は、フラットに置かれたブランクのサンプルPの画像を取り込むことによって決定される。
【0122】
取り込まれた画像は、次に、品質欠陥が存在するか否かを決定するために少なくとも1つの基準画像と比較され、欠陥が見つかった場合はオペレータに警告する。
【符号の説明】
【0123】
6 検査デバイス
70 搬送デバイス
75 把持器バー
93 取り出しベルト
P ブランクサンプル
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8