(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-27
(45)【発行日】2022-06-06
(54)【発明の名称】調節装置及び調節装置を有する装具
(51)【国際特許分類】
A61F 5/01 20060101AFI20220530BHJP
【FI】
A61F5/01 N
(21)【出願番号】P 2020528270
(86)(22)【出願日】2018-11-30
(86)【国際出願番号】 EP2018083163
(87)【国際公開番号】W WO2019106153
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2021-11-08
(31)【優先権主張番号】102017128613.6
(32)【優先日】2017-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】502220838
【氏名又は名称】オットーボック・エスイー・ウント・コンパニー・カーゲーアーアー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】シリング、マティアス
(72)【発明者】
【氏名】ミュラー、アンドレ
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特表平08-511975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第
2装具構成部品(
2)を取着するための第1取付装置(31)を有する第1ホルダ(10)と、第
1装具構成部品(
1)
を取着するための第2取付装置(32)を有する第2ホルダ(20)と、を備える、少なくとも2つの装具構成部品(1、2)を互いに調節可能に取着するための調節装置であって、前記第1、第2ホルダ(10、20)が、少なくとも
ベース支持体(11、21)の長手方向と結合部(12、22)の長手方向に互いに移動可能に、かつ互いに固定可能に支承されている調節装置において、
各ホルダ(10、20)
が、それぞれ少なくとも1つの
前記結合部(12、22)が配置又は形成されている
前記ベース支持体(11、21)を有し、前記結合部(12、22)が前記ベース支持体(11、21)から突出していることを特徴とする、調節装置。
【請求項2】
前記結合部(12、22)は、前記ベース支持体(11、21)から直交方向に、又は鈍角(α)で突出していることを特徴とする、請求項1に記載の調節装置。
【請求項3】
前記ベース支持体(11、21)にそれぞれ2つの互いに向かい合う結合部(12、22)が形成されている、又は取り付けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の調節装置。
【請求項4】
前記第1ホルダ(10)の第1結合部(12)が内のり距離(14)をはさんで互いの方を向く内面(13)を有することと、前記第2ホルダ(20)の第2結合部(22)
が互いに離反する方を向く外面(23)を有することと、前記第2結合部(22)の前記外面(23)の間隔が前記内面(13)間の前記内のり距離(14)に相当することと、を特徴とする、請求項3に記載の調節装置。
【請求項5】
前記結合部(12、22)は、互いに移動可能に、及び/又は互いの間隔を固定可能に前記ベース支持体(11、21)に支承されていることを特徴とする、請求項3又は4に記載の調節装置。
【請求項6】
前記結合部(12、22)は、互いに向かう方向に付勢されていることを特徴とする、請求項5に記載の調節装置。
【請求項7】
前記結合部(12、22)に、スロット
若しくは切欠(121、221)が形成されており、及び/又は前記結合部(12、22)にガイドが設けられており、それぞれもう一方の結合部(12、22)が前記スロット、若しくは切欠、又は前記ガイドに移動可能に支承されていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項8】
前記切欠(121、221)、スロット及び/又はガイドは、前記結合部(12、22)が長手方向に延在又は横方向に延在する方向に合わされていることを特徴とする、請求項7に記載の調節装置。
【請求項9】
ホルダ(10、20)ごとに前記切欠(121、221)、スロット及び/又はガイドが1つの向きにだけ合わせられており、異なった結合部(12、22)における前記切欠(121、221)、スロット、又はガイドは、互いに異なった向きであることを特徴とする、請求項8に記載の調節装置。
【請求項10】
前記第1、第2ホルダ(10、20)は、互いに回動可能であるように互いに支承されていることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項11】
前記結合部(12、22)は、互いに対応するように形成されたアーチを有することを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項12】
前記結合部(12、22)は、部分外套面として形成されているか、又は部分外套面を有し、前記ベース支持体(11、21)は共通の軸線(A)を中心として回動可能に支承されていることを特徴とする、請求項11に記載の調節装置。
【請求項13】
前記第1、第2取付装置(31、32)は、形状結合要素として、又は力結合要素として形成されていることを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項14】
前記第1、第2取付装置(31、32)は、切欠(210)、スロット及び/又はガイドにおいて移動可能に前記ベース支持体(11、21)に支承されていることを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項15】
前記第1、第2装具構成部品(1、2)の1つが装具副木として形成されていることを特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項16】
前記第1、第2装具構成部品(1、2)の1つが、肢、
若しくは胴のための保持シェル、又は収容部として形成されていることを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項17】
前記結合部(12、22)及び/又は前記ベース支持体(11、21)に、位置合わせマーク
若しくは目盛りが、配置又は形成されていることを特徴とする、請求項1~16のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項18】
前記第1、第2ホルダ(10、20)を互いに固定する固着体(40)が前記第1、第2ホルダ(10、20)に配置されていることを特徴とする、請求項1~17のいずれか1項に記載の調節装置。
【請求項19】
前記固着体(40)は、ねじ(41)、ねじ山付きナット(42)、締付要素、締め棒、及び/又は楔として形成されていることを特徴とする、請求項18に記載の調節装置。
【請求項20】
前記固着体(40)は、前記結合
部(12、22)のガイド、スロット、又は切欠(121、221)に案内されていることを特徴とする、請求項18又は19に記載の調節装置。
【請求項21】
少なくとも2つの装具構成部品(1、2)と、請求項1~20のいずれか1項に記載の調節装置とを備える装具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1装具構成部品を取着するための第1取付装置を有する第1ホルダと、第2装具構成部品を取り付けるための第2取付装置を有する第2ホルダと、を備える、少なくとも2つの装具構成部品を互いに調節可能に取着するための調節装置、及び調節装置を有する装具に関する。
【背景技術】
【0002】
装具は、患者の体に着用される補助装置である。装具は、関節を安定させるため、肢にかかる荷重を軽減するため、例えば伸張及び屈曲を制限することによって2つの肢相互の相対運動を抑制するため、あるいは運動を案内するためにも用いられる。例えば関節症(arthrotischen Beschwerden)の場合に、ジョイント構成部品を互いに位置合わせするための、又は個々の関節領域にかかる荷重を軽減するための矯正機能を提供する装具もある。装具は、関節を覆って肢に取り付けられ得るか、又はユーザの胴にも装着され得る。多くの場合、装具は、互いに位置合わせされなければならない複数の構成部品を有し、同様に装具をユーザに適合させることも必要であり、それぞれの装具が所定又は所望の機能を可能な限り最善に果たすことができるようにするためには、個々の構成部品を互いに方向合わせ及び位置合わせしなければならない。
【0003】
装具の製造には、多くの場合、それぞれの機能のための、及びそれぞれのユーザに適合される標準構成部品が用いられる。最適な機能性を保証するための重要な観点の1つは、所望の機能を提供するため、及び着用快適性を制限しないために構成部品を相互に正確に位置合わせすること、及び装具をそれぞれのユーザに正しく合わせることである。
【0004】
例えば短下肢装具の適合には、下腿副木が塑性的に成形されることにより、下腿副木を下腿の形状に適合させることが予定されている。フットプレートは、下腿副木と関節接続されており、踝ジョイントは、生体の踝関節の高さに位置する。下腿副木が取付ベルトにより患者の下腿に装着され、足がフットシェル又はフットプレート上に載せられ、遊脚期の間、ばねで支持される。このような適合には手間がかかり、中実の金属副木を塑性変形させる際には整形外科技師の豊富な経験を要する。
【0005】
米国特許第6,540,703B1号明細書は、ジョイントを介して旋回可能に互いに接続された骨盤ストラップと大腿ベルトとを備える、股関節脱臼を防ぐための術後使用のための装具に関する。ジョイントは2つの金属副木間に形成されており、これらの金属副木の1つが骨盤ストラップに支承され、もう1つが大腿ベルトに支承されている。それぞれの副木には長穴が設けられており、骨盤ストラップ若しくは大腿ベルトがこれらの長穴に沿って長手方向に移動可能に支承されている。骨盤ストラップ及び大腿スリーブには、それぞれの副木の長手方向延在を中心とした回転調整を可能にするために、横方向スロットを有する半円形の収容部が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【0007】
本発明の課題は、患者に装具をより良く位置合わせできるようにするために、装具構成部品相互の改善された適合を行うことができる調節装置及び装具を提供することである。
【0008】
上記課題は、主請求項の特徴を有する調節装置によって、及び並列請求項の特徴を有する装具によって解決される。本発明の有利な実施形態及び展開形態は、従属請求項、以下の説明、及び図に開示されている。
【0009】
第1装具構成部品を取着するための第1取付装置を有する第1ホルダと、第2装具構成部品に取着するための第2取付装置を有する第2ホルダと、を備える少なくとも2つの装具構成部品を互いに調節するための調節装置は、2つのホルダが少なくとも2つの向きに互いに移動可能に、かつ互いに固定可能に支承されていることを予定している。それぞれ互いに位置合わせされるべき、固定可能な装具構成部品に取付け可能な2つのホルダからなる調節装置の形態によって、複数の平面における装具構成部品の調節性を可能にすることが可能であり、それによって寸法設定及び調節方向がより自由に形成される。調節装置により、標準化された装具構成部品を相互に、そしてさらに肢の収容シェルなどの個別に適合させた装具構成部品を標準構成部品と様々に結合することが可能であり、それによってできあがった装具の機能性が保証される。調節範囲及び調節方向は、装具構成部品自体の構造上の条件に制約されず、むしろそれぞれ1つの装具構成部品に取着可能及び固定可能な2つのホルダを備える調節装置の形態によって旋回経路又は移動経路並びにそれぞれの方向を広げることができる。少なくとも2つの異なる向きに互いに移動可能及び互いに固定可能なホルダにおける支承によって、装具の構成部品を簡単、迅速、可逆的、かつそれぞれの患者に最適に適合させることができる。
【0010】
本発明の一実施形態は、各ホルダが、それぞれ少なくとも1つの結合部が配置又は形成されているベース支持体を有し、それぞれの結合部がベース支持体から突出することを予定している。ベース支持体には、それぞれの装具構成部品が取着されていてもよく、それぞれのベース支持体から突出する結合部を介して、場合によっては長手方向移動性と組み合わせて深さ調整又は深さ補償をもたらすことができ、それにより装具構成部品間の距離が結合部を簡単に変更することができる。それぞれのベース支持体には取付装置が配置されていてもよく、これらの取付装置によってそれぞれの装具構成部品が取着又は固定されてもよい。結合部がベース支持体から直交方向に突出する場合、結合部を長手方向に移動可能に支承したときに、ベース支持体の純粋に直交方向で互いに離れる、及び互いに向かう変位が実行され得る。ベース支持体に相対する結合部の向きを、直角から逸脱した、特に90°より大きい鈍角に傾けた場合、結合部に沿って移動させたときに重畳運動が生じ、この重畳運動では、ベース支持体の互いに離れる、又は互いに向かう変位だけでなく、ベース支持体相互の位置合わせも変化し、結合部の距離が適合される。
【0011】
本発明の一展開形態では、ベース支持体にそれぞれ2つの互いに向かい合う結合部が形成されている、又は取り付けられていることが予定されており、それにより一種のフォーク又はU字形の形態ができ、それにより2つのホルダ相互の、したがって装具構成部品上での特に安定した相対する配置が可能にされる。各結合部を取着した場合、2つの結合部がベース支持体から突出することにより、互いに向き合う2つの結合部の対に力が均等に伝わることができ、そのことが装具構成部品の相対する安定した配置を可能にする。
【0012】
ベース支持体において互いに向かい合う2つの結合部を有する形態では、一展開形態において、第1ホルダの結合部が内のり距離をはさんで互いの方を向く内面を有し、第2ホルダの結合部は、互いに離反する方を向く外面を有することが予定されている。その際、2つの結合部の外面の間隔は、第1ホルダの結合部の2つの内面又は内側面間の内のり距離に相当する。それにより第2ホルダを、第1ホルダの2つの結合部間に位置決めすることができ、それにより第1ホルダは第2ホルダを外側から取り囲む。それにより、例えば第2ホルダが第1ホルダから制御されない状態で離脱し得ることが阻止され、さらに第1ホルダの結合部により第2ホルダが案内される。内側面間の内のり距離が第2結合部の外面の外側距離に実質的に相当しさえすればよい。
【0013】
本発明の一展開形態では、結合部は、互いに移動可能に、及び/又は互いの距離を固定可能にベース支持体に支承されていることが予定されており、それによってベース支持体における結合部相互の距離が互いに調整可能である。このことは、例えば第1ホルダの内側に第2ホルダを配置することを容易にし、複数の異なった型式又は寸法のホルダを別のホルダの複数の異なった型式又は寸法と組み合わせることを可能にする。2つの移動可能な結合部は、例えば、ばね、磁石、又は、例えば強磁性部品のガイドとしての強磁性部品と磁石との相応の組合せにより、互いに向かう方向に付勢されていてもよい。それにより、2つの結合部は、互いに向かって動く傾向を示し、それにより、例えば2つの結合部を有する内側に位置するホルダと、第1ホルダの結合部の外面に結合部が当接する外側に位置するホルダとを備える調節装置の形態にわずかな保持力がかけられ、それによりホルダ相互の事前固定(Vorfixierung)を行うことができる。基本的に、これらの結合部が互いに反対方向にばね負荷され、これらの結合部に力が加えられること、すなわち第2ホルダの2つの結合要素を内側から押すために互いに離れる方向に押されることも可能である。しかしこのことは、外側に位置する結合部がない場合には動きを制限するためのガイド及びストッパを必要とする。
【0014】
ホルダは、アングル又はフォークとして形成されていてもよく、フォーク状の形態は、結合部が隣り合って向かい合う場合に実現される。これに代えて、ホルダはアングルとして形成され、この場合、ベース支持体及び結合部を有するホルダに大きい曲げモーメントが生じる。
【0015】
結合部にスロット又は切欠が形成されていてもよく、及び/又は結合部にガイドが設けられていてもよく、これらのスロット又は切欠あるいはガイドには、それぞれもう一方の結合部が移動可能に支承されている。これらのスロット又はガイドにはそれぞれの結合部が案内され、スロット又はガイドは、結合部相互の相対変位によって複雑な動きを可能にするために、直線又は曲線に形成されていてもよい。切欠、スロット、及び/又はガイドは、ベース支持体の互いに離れる運動と、相対する移動、又は相対する回動を可能にするために、結合部の長手方向延在又は横方向延在に方向合わせされていることが好ましい。本発明の一変形形態では、ホルダごとに切欠、スロット及び/又はガイドが1つの向きにだけ合わせられており、切欠、スロット、又はガイドは、異なった結合部において互いに異なった向きであることが予定されており、互いに垂直に向けられていることが好ましく、それにより各結合部又は各結合部の対が1つの調節方向のためだけに関与し、かつ予定されている。このことは整形外科技師又は装具のユーザによる使用を容易にする。なぜなら、どのガイドによってどの変位が可能であるのかが一義的に決定されるからであり、それにより例えば、例えば肢のための収容シェルなどの取付要素に対する副木などの第1装具構成部品の距離を調整するために、それぞれの結合部のための1つの取付装置又は固定装置を外しさえすればよい。
【0016】
本発明の一展開形態では、ホルダ相互の、したがって装具構成部品相互の回転調節も可能にするために、ホルダが互いに回動可能に互いに支承されていることが予定されている。それぞれ回動位置で互いに固定されてもよいホルダの互いの回動可能な支承によって、装具構成部品相互のさらなる自由度が生じ得る。結合部が互いに対応するように形成されたアーチを有することが好ましく、それにより、アーチによって、例えば内側に位置する結合部の外面上のアーチと、外側に位置する結合部の対応する内側アーチとによって回転ガイドが提供される。そのために、結合部が部分外套面として形成されていてもよいし、あるいはそれぞれ互いに当接するか、又は互いの方を向いた表面に相当する部分外套面アーチを有してもよく、それによりベース支持体が共通の軸線を中心として互いに回動可能に支承されている。
【0017】
装具構成部品をそれぞれのホルダ、特にベース支持体に取着できるようにするための取付装置は、形状結合要素として、又は力結合要素として形成されていてもよい。
【0018】
形状結合要素として、ねじ山、ねじ、クリップ接続、バヨネット結合、又は類似の係止装置又はねじ装置が設けられていてもよく、同様に、ボルトを用いたプラグイン接続によりそれぞれのホルダ又はベース支持体における装具構成部品の形状結合的な取付が行われてもよい。
【0019】
形状結合的な取着と並んで、装具構成部品が、例えば留め金又はねじクランプによってホルダに力結合的に、特に締め付けて取着されてもよい。取付装置は、ベース支持体の切欠、スロット及び/又はガイドに、特に、より広い調節範囲(Verstelldimension)を可能にするために、ベース支持体の長手方向延在に沿って移動可能に支承されていてもよい。装具構成部品自体は、それぞれの取付装置内に同様に調節可能に支承されていてもよく、例えば締付け取付け時に無段調節を可能にするために、例えば移動可能に支承されていてもよい。取付装置における装具構成部品の形状結合的なロック及び取付けにより、別々の間隔で各所定位置に固定が達成されることが好ましい。
【0020】
構成部品の1つが装具副木として形成されていてもよいのに対して、別の構成部品は肢又は胴のための好ましくは保持シェル又は収容部又は取付装置として形成されていてもよい。肢又は胴を収容する構成部品は、テンションベルト、面ファスナ、又はそれに類するものなどの取付要素を介して肢に固定されてもよい。装具副木は、他の装具構成部品と、例えば同様に調節装置及び保持シェルを介して互いに結合されてもよい他の装具副木などと関節的に結合されていてもよい。例えば、脚装具が大腿及び下腿にそれぞれ保持シェルを介して取着されてもよい。保持シェルは、それぞれユーザごとに最も有利なポジションに取り付けられる。その場合、調節装置により、標準化された脚装具への大腿副木、膝関節装具、及び下腿副木の結合が作成される。装具ジョイントの位置決めは、生体の膝関節に相対して最適なポジションで行われ、このことは、それぞれの装具副木の長手方向延在のみならず、それぞれの装具副木の長手方向延在に相対する収容シェルの距離及び回転、並びに高さ調整、並びに大腿及び下腿に相対する装具副木の高さ調整及び距離の調整性に関して複数の調整可能性を有する調節装置によって容易に行うことができる。
【0021】
本発明の一変形形態は、ユーザ又は装具技師に、所定の調節が行われていることを示す一方で、構成部品の例えば交換後に以前行われた調整を見つけやすくすることを可能にするために、結合部及び/又はベース支持体に位置合わせマーク又は目盛りが配置又は形成されていることを予定する。テスト目的で異なった位置合わせを試すこともでき、マークによってこれらの位置合わせ位置を容易に認識及び記録することができ、それにより構成部品相互のそれぞれの向きに関して量的及び質的に示すことができる。
【0022】
ホルダには、それぞれのホルダを互いに固定する固着体が配置又は形成されている。それにより、ホルダ相互、したがって装具構成部品相互の着脱可能な固定が達成される。固着体によって、ホルダの結合部を互いに固定することができ、それにより肢又は胴に対する装具の位置合わせを容易に行うことができる。
【0023】
固着体は、ねじ、ねじ山とナット、締付要素、締め棒、及び/又は楔として形成されていてもよく、固着体は、コンパクトな構造形式を達成するために、結合要素のガイド、スロット、又は切欠に案内されていてもよい。
【0024】
本発明の実施例について、添付の図をもとにして詳しく説明する。同じ参照符号は同じ構成部品を示す。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は基本位置にある調節装置の側面図及び上面図である。
【
図2】
図2は、調節装置が装具レールに沿って支承されている
図1による側面図である。
【
図3】
図3は、ベース支持体に沿って移動された装具構成部品の側面図及び上面図である。
【
図4】
図4は、深さ調節された
図3による調節装置の側面図及び上面図である。
【
図5】
図5は、角度調節された調節装置の側面図及び上面図である。
【
図9】
図9は、調節装置の第1変形形態の3つの図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、2つの装具構成部品を調節可能に固定するための調節装置の2つの図を示し、2つの装具構成部品のうち第1装具構成部品1のみが装具副木の形態で示されている。
【0027】
調節装置は2つのホルダ10、20を有し、
図1の上に側面図で、下に上面図で図示されている。
【0028】
第1ホルダ10は2つの部分で構成されており、実質的に直線に形成されていて2つの結合部12から直交方向に突出するベース支持体11を有する。第1ホルダ10のベース支持体11は2つの部分で形成され、かつ第1部分11aを有しており、この第1部分には、第2部分11bの、例えばピンなどのガイド110が収容されている。第2部分11bは、第1部分11aに相対して長手方向に移動可能にこれらのガイド110に沿って案内され、それにより第1ホルダ10の2つの結合部12間の距離を調整することができる。2つの部分11a、11bは、図示されない磁石、ばね、又はそれに類する装置を介して互いに向かった付勢されていてもよく、それにより2つの部分11a、11bは、常に初期位置へ戻されるようになっており、かつ初期位置の方向に力が負荷されている。第1ホルダ10は、上面視でU字形に形成されており、ねじを収容するための孔の形の取付装置31をベース支持体11に有している。取付装置31は、第1ホルダ10に第2装具構成部品を固定するために用いられる。
【0029】
図1の下の図示において、第2ホルダ20が第1ホルダ10に実質的に対応するように構成されており、ベース支持体21とこのベース支持体から突出する2つの結合部22とを有することが見て取れる。第2支持体20は1部分で形成されており、第1ホルダ10内側で第1ホルダの結合部12間に配置されている。2つのベース支持体11、21は互いに当接し、それぞれの結合部12、22は、同じ方向に合わせられている。第2ホルダ20もU字形に形成され、同様に金属材料から製作されている。2つの結合部22は、ベース支持体21から直角に突出する。ベース支持体21には結合要素22間に装具副木1のための取付装置32が配置されている。取付装置32は、一方の切欠210のみが見て取れる2つの切欠210の内側でベース支持体21の長手方向延在に沿って長手方向に移動可能に支承されている。第2切欠210は、第2取付装置32で覆い隠されている。2つのガイド凸部325は、それぞれのスロット状のガイド210内に支承されており、六角穴付きねじ326によりガイド210内に締め付けて取り付けられてもよい。
【0030】
副木1自体は、2つのねじ328によりU字形ホルダ320と締付板321との間に力結合的に保持されており、第2取付装置32の内側を副木1の長手方向延在に沿って無断で移動され得る。この移動可能性は、
図1の上の図示に両頭矢印で示されている。締め付ける取り付けによって、2つのホルダ10、20により調節装置のポジションを副木1の長手方向延在に沿って無段で調整することができる。
【0031】
図1の上の図示において、結合部12、22がアーチ形の形状を有することが見て取れる。結合部12、22は、部分外套面のように成形されており、それにより中心旋回軸線を中心として2つのホルダ10、20を相対して旋回させることができる。そのために、図示された実施例では第2ホルダ20の内側に切欠の形のガイドが配置されており、ガイドの長手方向延在が結合部22の長手方向延在に対して直交方向に延びる。この機能の仕方については後から詳しく説明する。ガイドの内側にはねじ付きボルトの形の固着体40が配置され、ねじ付きボルトによりホルダ10、20を互いに締め付けて確実固定することができる。
【0032】
図2は、副木1が取付装置32の内側で上へ移動された高さ調節状態にある
図1による固定装置を示す。したがって調節装置は、第1装具構成部品1に相対して下へ変位されており、その場所でねじ328により締め付けて取り付けられている。
図2において、外側の結合部12間に内のり距離14が形成されており、この内のり距離の内側に、結合部22を有する第2ホルダ20が配置されていることが見て取れる。第2ホルダ20の結合部22のアーチ形の外側表面又は外面23は、第1ホルダの結合部12の対応するアーチ形の内側表面又は内面13に当接し、厳密には、固着体40によって取り付けられていない状態で、ホルダ10、20が入れ子式に、かつ互いに沿って摺動できるようになっている。
【0033】
固着体40は、頭部41及びナット42を有するボルトを具備し、ナットによりホルダ10、20の結合部12、22を互いに締め付けて取り付けることができる。
【0034】
図3において、調節装置が上に側面図で、下に上面図で図示されている。第2取付装置32は、
図2によるポジションからガイド210に沿って右へ移動されている。
図3において、第2ホルダ20のベース支持体21において第2ガイド210が案内されていることが見て取れる。2つのガイド210は異なる平面上にあり、互いにずらしてベース支持体21に配置されており、それによりベース支持体21の全長にわたって移動することができる。したがって取付装置32を、第2ホルダ20の2つの結合部22間でこれらの結合部22の内側距離全体にわたって移動させることができる。第1ホルダ10の隣の両頭矢印は、第2部分11bの移動可能性を示す。ナット42とねじ頭部41を有するボルトとにより固着体40を第2ホルダ20に恒久的に固定することができる。
【0035】
図4は、第1ホルダ10の第1結合部12の内側に長手方向ガイド121が作製されており、それにより結合部12の長手方向延在に沿って第2ホルダ20を移動させることができる本発明の別の変形形態を示す。移動可能性は両頭矢印で示されている。
【0036】
第1ホルダ10における結合部12に沿って第2ホルダ20を長手方向ガイドで支承することによって、ベース支持体11、21間の距離を変化させて調整することができる。固着体40の締め込みによって、ホルダ10、20の、したがって2つの装具構成部品1、2のそれぞれ所望のポジションを互いに調整することが可能である。
【0037】
図5において、ホルダ10、20を互いに回動させた位置にある調節装置が上に側面図で、下に上面図で図示されている。
【0038】
見て取れないガイドが第2ホルダ20の結合部22の内側に作製されており、これらのガイドにおいて、ねじ頭部41が沿って摺動する。ねじ頭部41は結合部22の内側の溝に案内されており、それによりねじ頭部は、結合部22の内側表面から突出しない。
図5の上の図示では、2つのホルダ10、20を互いに対して旋回軸線Aを中心として互いに旋回させてあることが見て取れる。それぞれの結合部22、12の、同じ半径を備えていて、相接して滑動する表面23、13が互いに当接しており、ベース支持体11、21は互いに傾けられており、それによって第1ホルダ10を第2支持体20に相対して、したがって第2ホルダ20に堅固に組み付けられた装具副木1に対しても旋回させることができる。
図5の下の図示において、第1ホルダ10の第1結合部12の内側に長手方向ガイド121が見て取れ、この長手方向ガイドに沿いに固着体40を沿って案内することができる。ガイド121は長穴として形成され、かつ取り囲む凹部を有し、ナット42がこれらの凹部の内側に沿って案内されている。
【0039】
したがって、
図1~
図5による調節装置は、第1結合部12における長手方向ガイド121を介して2つのホルダ10、20をそれぞれの結合部11、21の長手方向延在に沿って互いに調節すること、及び第2ホルダ20の結合部22の内側で、第1ガイド121の長手方向延在に対して直交方向に、かつ結合部22の長手方向延在に対して直交方向に延びる第2ホルダ20の結合部22の内側のガイドを介して旋回軸線Aを中心として回動させることを可能にする。さらに、取付装置32を介して第2ホルダ20の2つの結合部22の内側でガイド210に沿って第1構成部品1の移動可能性が可能である。これに加えて、取付装置32の締め付ける取付けの範囲内で装具副木1を移動させることができ、それにより調節装置によって全部で3つの並進自由度と回転自由度とが提供され、それにより調節装置によって、例えば装具副木及び収容シェルの構成部品相互の多様な調整性が可能にされる。
【0040】
図6において、大腿副木、下腿副木、及び足部材を有する脚装具が正面図で示されている。足部材は、人工的な踝ジョイントを介して旋回可能に下腿副木に支承されており、下腿副木は、装具膝ジョイントを介して旋回可能に大腿副木に支承されている。それぞれの装具副木は、第1装具構成部品1であり、これについてはすでに
図1~
図5に示して説明した。第2取付装置32のねじを緩めることによって、調節装置を2つのホルダ10、20によりそれぞれの装具副木1の長手方向延在に沿って移動させることができ、続いて所望の高さで再び無段で取り付けることができる。正面図には、第1ホルダ10における2つの長手方向ガイド121が見て取れ、装具副木1に対するそれぞれの第2構成部品2の離隔をこれらの長手方向ガイドにより調整することができる。第2装具構成部品2は、図示された実施例では肢のためのそれぞれの収容シェルであり、ここでは大腿収容シェル及び下腿収容シェルである。ベルト又は留め金などの図示されない取付装置により、それぞれの収容シェル2が大腿若しくは下腿に固定され、それにより肢と装具の機能構成部品、すなわちガイドレール1との結合を、ジョイントを用いて、及び場合によっては電子的に制御される抵抗装置を用いて作成することができる。それぞれ第2構成部品2は、ねじ又はねじ穴の形の第1取付装置31を介して第1ホルダ10と結合及び固定されている。
図6から、ホルダ10、20が互いに傾向けられていることが見て取れる。
図7は、傾きをより明確に示す。第1ホルダ20は実質的に水平に向けられ、すなわちベース支持体10が実質的に水平に延びる上縁を有する。このために、第1ホルダ10の第1ベース支持体11の上縁が反時計回りに約20°傾けられ、これが共通の軸線Aを中心とした略最大の傾き角に相当する。収容シェル2を装具副木1に相対して、かつ互いに方向合わせするため、及び患者への最適化した適合を可能にするために、それぞれ2つのホルダ10、20を有するそれぞれ2つの調節装置が装具に配置されている。
【0041】
図8において、大腿副木1と全4つのホルダ10、20と収容シェルの形の2つの第2装具構成部品2とを有する装具が上面図で示されている。
【0042】
図9は、本発明の一変形形態を正面図、上面図、及び背面図の3つで図示す。同じ参照符号は同じ構成部品を示す。調節装置の基本構造は、
図1に示されるものに相当する。その限りで、これについての説明が相応に当てはまる。
図1による実施形態との違いは、ホルダ10、20がベース支持体11、21に対して直角に向いた結合部12、22を備えているのではなく、ベース支持体11、21と結合部12、22との間の角度αが90°より大きく、鈍角をなしていることである。
【0043】
ベース支持体11、21とそれぞれの結合部12、22との間の角度αが91°~130°の角度範囲で形成されていることが好ましい。第1ホルダ10が2つの部分で形成されていることによって、第1ホルダ10のベース支持体11の長さを変化させることが可能である。
【0044】
図9において、第1ホルダ10のベース支持体11がその最大長さで示され、第2ホルダ20のベース支持体21が第1ホルダ10のベース支持体11に当接する。第2取付装置32は、正面視及び上面視で、第2ホルダ20における切欠210の内側で最も左に位置する。副木の形の第1装具構成部品1は、第2取付装置32において締め付けて保持されている。ねじ328は、第1装具構成部品1の長手方向延在における、
図9の上の図示では上へ、又は下への移動可能性を阻止する。このことは、ねじ328の隣の両頭矢印で示されている。ねじ326は、第2取付装置32を第2ホルダ20に固定する。
【0045】
右へ、及び左へ移動可能に切欠210に支承されており、ねじ326を緩め、かつ締め込むことによって、
図9に示される最も左の位置と
図11に示される最も右の図示との間のあらゆる任意のポジションに第2取付装置32を移動させ、締め付けて固定することができる。
【0046】
ベース支持体11、21の互いの離隔は、第2ホルダ20を、第1支持体10の2つの結合部12における切欠121に沿って第1ホルダ10に相対しての変位させることにより行うことができる。
【0047】
頭部41とナット42とを有する固着体40を介して、切欠121に沿って着脱可能及び無段の調整を行うことができる。
図9の図示では、第2ホルダ20は第1ホルダ10に最大限接近した位置にある。
【0048】
図10は、第2取付装置32の内側で装具副木の形の第1装具構成部品1を移動させた
図9の一変形形態を示す。ねじ326によるこの移動と取付けとにより、例えば第1装具構成部品1に相対する図示されない第2装具構成部品の高さ調整が可能である。
【0049】
図11は、正面視及び上面視で第2取付装置32を最も右に移動させた本発明の別の変形形態を示す。
図9及び
図10に見て取れる第1切欠210の上に左切欠210が配置されていることが見て取れる。
【0050】
図12は、
図11の一変形形態を示し、ここでは第2ホルダ20がベース支持体11、21に対して最大限離隔した位置にあることが、特に上面図に、すなわち
図12の真ん中の図に見て取れる。それぞれのベース支持体11、21に相対して結合部12、22が傾いた位置にあることにより、第1支持体10の結合部12における切欠121に沿って第2ホルダ20が長手方向に移動した場合に、ホルダ10の2つの部材11a、11bは、互いに向かって動かされ、ベース支持体11、21が互いに最大限離隔したときに最大限近づいた位置にあり、互いに当接することができる。したがって第1取付装置31の深さを、第2取付装置32に相対して調節することができ、したがって第1装具構成部品1を、第2装具構成部品2に対して第2の方向又は向きに変位させることができる。
図12において運動方向が両頭矢印で示されている。2つの装具構成部品1、2を、互いに垂直に向いた異なった方向に互いに移動又は変位させることができる。
【0051】
図13において、
図5と類似に角度調節された調節装置が示されている。第2ホルダ20において、2つの結合部22にピーク(Spitzen)の形の切欠221が形成されており、これらの切欠は、結合部22の外面23の丸くされた形態及び結合部12の丸くされた内面13と一緒に紙面に対して垂直の軸線を中心とした旋回運動を可能にする。可能な旋回運動は、上の図示において曲線の両頭矢印で示されている。したがって全体として、第1取付装置31に第2装具構成部品2が堅固に取り付けられた場合に、すべての3つの並進自由度の変位と、1つの回転の自由度とを達成することができ、それにより装具構成部品1、2を迅速、簡単、かつ無段で互いに方向合わせしてそれぞれの患者に適合させることができる。
【0052】
ホルダ10、20の、若しくは取付装置31、32の相対する無段の、及び締め付ける調節に代えて、係止装置による形状結合的なロックを用いて段階的な変位が形成されていてもよい。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 第1装具構成部品(1)を取着するための第1取付装置(31)を有する第1ホルダ(10)と、第2装具構成部品(2)に取着するための第2取付装置(32)を有する第2ホルダ(20)と、を備える、少なくとも2つの装具構成部品(1、2)を互いに調節可能に取着するための調節装置において、前記第1、第2ホルダ(10、20)が少なくとも2つの向きに互いに移動可能に、かつ互いに固定可能に支承されていることを特徴とする、調節装置。
[2] 各ホルダ(10、20)は、それぞれ少なくとも1つの結合部(12、22)が配置又は形成されているベース支持体(11、21)を有し、前記結合部(12、22)が前記ベース支持体(11、21)から突出することを特徴とする、[1]に記載の調節装置。
[3] 前記結合部(12、22)は、前記ベース支持体(11、21)から直交方向に、又は鈍角(α)で突出することを特徴とする、[2]に記載の調節装置。
[4] 前記ベース支持体(11、21)にそれぞれ2つの互いに向かい合う結合部(12、22)が形成されている、又は取り付けられていることを特徴とする、[2]又は[3]に記載の調節装置。
[5] 前記第1ホルダ(10)の前記結合部(12)が内のり距離(14)をはさんで互いの方を向く内面(13)を有することと、前記第2ホルダ(20)の前記結合部(22)は、互いに離反する方を向く外面(23)を有することと、それぞれの第2結合部(22)の前記外面(23)の距離が前記内面(13)間の前記内のり距離(14)に相当することと、を特徴とする、[4]に記載の調節装置。
[6] 前記結合部(12、22)は、互いに移動可能に、及び/又は互いの距離を固定可能に前記ベース支持体(11、21)に支承されていることを特徴とする、[4]又は[5]に記載の調節装置。
[7] 前記結合部(12、22)は、互いに向かう方向に付勢されていることを特徴とする、[6]に記載の調節装置。
[8] 前記結合部(12、22)に、スロット又は切欠(121、221)が形成されており、及び/又は前記結合部(12、22)にスロット又は切欠が設けられており、前記結合部(12、22)にはそれぞれもう一方の結合部(12、22)が移動可能に支承されている、[2]~[7]のいずれか1項に記載の調節装置。
[9] 前記切欠(121、221)、スロット及び/又はガイドは、前記結合部(12、22)の長手方向延在又は横方向延在に方向合わせされていることを特徴とする、[8]に記載の調節装置。
[10] ホルダ(10、20)ごとに前記切欠(121、221)、スロット及び/又はガイドが1つの向きにだけ合わせられており、前記切欠(121、221)、スロット、又はガイドは、異なった結合部(12、22)において互いに異なった向きであることを特徴とする、[9]に記載の調節装置。
[11] 前記第1、第2ホルダ(10、20)は、互いに回動可能に互いに支承されていることを特徴とする、[1]~[10]のいずれか1項に記載の調節装置。
[12] 前記結合部(12、22)は、互いに対応するように形成されたアーチを有することを特徴とする、[2]~[11]のいずれか1項に記載の調節装置。
[13] 前記結合部(12、22)は、部分外套面として形成されているか、又は部分外套面を有し、前記ベース支持体(11、21)は、共通の軸線(A)を中心として回動可能に支承されていることを特徴とする、[12]に記載の調節装置。
[14] 前記第1、第2取付装置(31、32)は、形状結合要素として、又は力結合要素として形成されていることを特徴とする、[1]~[13]のいずれか1項に記載の調節装置。
[15] 前記第1、第2取付装置(31、32)は、切欠(210)、スロット及び/又はガイドにおいて移動可能に前記ベース支持体(11、21)に支承されていることを特徴とする、[1]~[14]のいずれか1項に記載の調節装置。
[16] 前記第1、第2装具構成部品(1、2)の1つが装具副木として形成されていることを特徴とする、[1]~[15]のいずれか1項に記載の調節装置。
[17] 前記第1、第2装具構成部品(1、2)の1つが、肢又は胴のための保持シェル又は収容部として形成されていることを特徴とする、[1]~[16]のいずれか1項に記載の調節装置。
[18] 前記結合部(12、22)及び/又は前記ベース支持体(11、21)に位置合わせマーク又は目盛りが配置又は形成されていることを特徴とする、[2]~[17]のいずれか1項に記載の調節装置。
[19] 前記第1、第2ホルダ(10、20)を互いに固定する固着体(40)が前記第1、第2ホルダ(10、20)に配置されていることを特徴とする、[1]~[18]のいずれか1項に記載の調節装置。
[20] 前記固着体(40)は、ねじ(41)、ねじ山付きナット(42)、締付要素、締め棒、及び/又は楔として形成されていることを特徴とする、[19]に記載の調節装置。
[21] 前記固着体(40)は、前記結合要素(12、22)のガイド、スロット、又は切欠(121、221)に案内されていることを特徴とする、[19]又は[20]に記載の調節装置。
[22] 少なくとも2つの装具構成部品(1、2)と、[1]~[21]のいずれか1項に記載の調節装置とを備える装具。