(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-27
(45)【発行日】2022-06-06
(54)【発明の名称】顔面引き上げ機能を有するマスクパック支持バンド
(51)【国際特許分類】
A45D 44/22 20060101AFI20220530BHJP
【FI】
A45D44/22 A
(21)【出願番号】P 2021003237
(22)【出願日】2021-01-13
(62)【分割の表示】P 2019566553の分割
【原出願日】2018-02-19
【審査請求日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】10-2017-0025272
(32)【優先日】2017-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0007561
(32)【優先日】2018-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519302501
【氏名又は名称】パク, サンヨン
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク, サンヨン
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開実用新案第20-2011-0003362(KR,U)
【文献】特開2009-095574(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0093164(KR,A)
【文献】カナダ国特許出願公開第02354983(CA,A1)
【文献】中国特許出願公開第104720268(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 44/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
結束支持具(300)の上端中央部に、係止片(331)と上部結合溝(332)が設けられた上部結合具(330)を備え、上部結合具(330)の上部結合溝(332)に上部支持具(200)の両端部に設けられた長さ調整片(210)を差し込んで上部支持具(200)を両側結束支持具(300)に固定させ、結束支持具(300)の一側に
調整ボルト(346)がねじ結合されるねじ穴(351)と掛止突起(352)が設けられた結合部(350)を備え、該結合部(350)に掛止突起(345)が設けられた前面結合具(340)を位置させて結合部(350)の掛止突起(352)と前面結合部(345)の掛止突起(345)を並んで位置させた後、調整ボルト(346)で締結固定し、前面結合部(340)の上端に係止片(341)と前面結合溝(342)を備え、前記前面結合溝(342)に半円形支持具(100)の両端部に設けられた長さ調整片(110)を差し込んで半円形支持具(100)を前面結合具(340)に固定させることを特徴とする、顔面引き上げ機能を有するマスクパック支持バンド。
【請求項2】
上部結合具(330)及び前面結合具(340)に設けられた係止片(331)(341)に掛止突起(333)(343)を備え、上部支持具(200)及び半円形支持具(100)の長さ調整片(210)(110)に凹凸部(211)(111)を備えて、上部結合部(300)及び前面結合具(340)に設けられた掛止突起(333)(343)と係合可能にし、上部支持具(200)及び半円形支持具(100)の長さを調整可能にしたことを特徴とする、請求項1に記載の顔面引き上げ機能を有するマスクパック支持バンド。
【請求項3】
半円形支持具(100)の前面にマスクパック固定具(380)を結合して半円形支持具(100)の前面に位置するマスクパックを固定可能にしたことを特徴とする、請求項1に記載の顔面引き上げ機能を有するマスクパック支持バンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔の皮膚美容のためにマスクパックを使用するが、皮膚美容機能に加えて顔面及び顎の引き上げ機能を与えて皮膚のたるみと老化を防止することによって、ハリがあり若々しい顔の皮膚管理を可能にしたマスクパック支持バンドに関する。
【背景技術】
【0002】
美しくて健康な外貌を作るために、整形、運動、皮膚管理などへの関心が高まっており、顔の皮膚管理の一方法としてマスクパックの需要が増えている。
【0003】
パック(pack)とは、もともと「包む」という意味で、皮膚美容物質を顔に包んで毛穴の汚れをきれいに除去し、水分と美容成分を効果的に皮膚に供給することによって、血液循環を円滑に維持して皮膚生理機能を回復させる機能性化粧品の一種である。
【0004】
パックは様々な栄養成分を皮膚に効果的に提供でき、それらの皮膚美容成分による保湿、鎮静、角質及び老廃物の除去、疲れた皮膚の回復、弾力の増進、美白などの様々な効果を期待することができる。
【0005】
このように皮膚美容に使われているマスクパックは、一般に、不織布や編織物シート、綿織物シートなどの様々な生地に皮膚美容組成物を吸着させてなり、これを顔に密着させて使用している。
【0006】
前記マスクパックの場合、単純に皮膚美容組成物が吸着されたマスクパックを顔に付けるものであり、パックを使用する間にはじっと横になっていなければならず、不便である。
【0007】
特に、前記マスクパックは、皮膚美容成分が顔に吸着されるようにし、皮膚美容の効果を期待することはできるが、顔や顎の皮膚を適切な緊張力で引き上げて、弾力を失った皮膚に弾力を与え、たるみを防止する機能を期待するには不十分な点があった。
【0008】
このような短所を補うための手段として、マスクパックをしながら顔にハリを与えることを目的としたマスクパックが提供されたことがある。
【0009】
このようにマスクパックをしながら顔にハリを与えることを目的とした先行技術として、韓国特許第10-1166153号「マスクパック」(特許文献1)と、韓国公開特許第10-2016-0144044号「顎の部分で交差して首を包む両腕部を有するマスクパック」(特許文献2)などが提供されたことがある。
【0010】
前記特許文献1の技術内容を検討すると、顔の表面と顎の美容のためのシート状のマスクパックに関するものであり、一つの耳掛け部材で顎を十分に引き上げながら顔面に安定的に且つ弾力的に密着可能なマスクパックに関する。
【0011】
また、特許文献2の技術内容を検討すると、マスクパックの顔本体の顎部に重畳切断線を置き、重畳切断線の両側に第1及び第2腕部を付加し、第1腕部と第2腕部は離隔溝の隔離距離をおいて並んで離隔され、使用時に両腕部が交差するように引っ張って重畳切断線部位が重畳するように押して顎部の固定力を増大させ、両腕部の上端外側部の顔本体部位に分離切断線を設け、交差時に両腕が通るように結合し、顔本体との摩擦力の増大によって別途の固定手段無しにも顔と首への化粧品マスクパックの接着力を維持させる、顎の部分で交差して首を包む両腕部を有するマスクパックを提供しようとした。
【0012】
前記特許文献1及び特許文献2で提供しようとしたマスクパックの場合、マスクパック自体に顎の部分を引き上げ得る手段を設け、マスクパックをする間に顎を引き上げて顎の部分の皮膚に適切な弾力感を与えようとした。
【0013】
したがって、既に使われている一般マスクパックと対比すると、マスクパックをすると同時に顎の部分を引き上げることができ、特許文献1の場合、マスクパックに延設された耳掛け部材を使用者の耳に掛けて固定する方法で顎を引き上げることができるが、使用者の顔の大きさに合う製品を選択して使用しなければならないので不便であり、耳掛け部材を耳に掛けて固定した状態を長く保持すると圧迫感が感じられるだけでなく、顎の引き上げ効果も不十分だった。
【0014】
また、特許文献2の場合、マスクパックの下端に長く設けられた腕部を用いて引き上げた状態で顎の部分に緊張力を与えようとしたが、腕部が使用者の顎の部分を効果的に引き上げて緊張力を与えるには不足していた。
【0015】
特に、特許文献1及び2の場合、主に顎の部分を引き上げて弾力感を与えようとしたが、顔の部分を上方に引っ張って顔の皮膚に弾力感を与えるための手段がないため、所望の効果を期待することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】韓国特許第10-1166153号
【文献】韓国公開特許第10-2016-0144044号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、皮膚美容のためのマスクパックの使用時に、マスクパックを顔に貼った状態で顎の部分と顔面の前部分を適切な緊張力で引き上げることによって、皮膚美容と共に皮膚のたるみと老化を防止し、ハリがあり若々しい顔の皮膚管理を可能にしようとする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記の課題を解決するために、本発明は、合成樹脂のような弾性素材で作られ、頭にかぶって固定可能な半円帯状の支持バンドを提供する。この支持バンドは、外側面にマスクパックを引っ張って接合させるための固定クリップを備え、上端部には支持バンドを頭にかぶった状態で固定するための結束手段を備え、半円形の支持具の両端部には複数個の掛止突起を突出形成し、前記支持バンドと共に使用するマスクパックは、上端部に、一般マスクパックよりも外側方向に長く延びるように引っ張り紐を等間隔に複数個備えることにより、マスクパックを顔に貼った状態で引っ張り紐を引き上げて、支持バンドに設けられている固定クリップに接合固定させ、マスクパックを顔に貼った状態で顔面を上方に引っ張るように構成される。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、合成樹脂のような弾性素材で頭にかぶって固定可能な半円帯状に支持バンドを構成するが、該支持バンドは、外側面にマスクパックを引っ張って接合させるための固定クリップを備え、上端部には支持バンドを頭にかぶった状態で固定するための結束手段を備え、半円形支持具の両端部には複数個の掛止突起を突出形成し、前記支持バンドと共に使用するマスクパックは、上端部に一般マスクパックよりも外側方向に長く延びるように引っ張り紐を等間隔に複数個備え、マスクパックを顔に貼った状態で引っ張り紐を上方に引っ張って、支持バンドに設けられている固定クリップに接合固定させることによって、マスクパックを顔に貼った状態で顔面の前部分を適切な緊張力で引き上げることができ、皮膚美容と共に、皮膚のたるみと老化の防止及びハリのある顔の皮膚管理ができる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明に用いられる支持バンドの斜視図である。
【
図2】本発明に用いられる支持バンドの側面図である。
【
図3】本発明に用いられる支持バンドの平面図である。
【
図4】本発明に用いられる支持バンドの部分断面構成図である。
【
図5】本発明に用いられる顎引き上げバンドの斜視図である。
【
図6】本発明に用いられるマスクパックの例示図である。
【
図7】本発明に用いられる顎マスクパックの例示図である。
【
図8】本発明の他の実施例による支持バンドの斜視図である。
【
図9】
図8の支持バンドを構成する結束支持具の斜視図である。
【
図10】
図9の結束支持具を他の方向から見た状態図である。
【
図11】
図8の支持バンドを構成する半円形支持具の斜視図である。
【
図13】
図8の支持バンドを構成する上部支持具の斜視図である。
【
図14】
図8の支持バンドに適用される結束支持具と半円形支持具及び上部支持具の結合部詳細図である。
【
図15】本発明の結束支持具に構成される上部結合具部分の断面構成図である。
【
図16】本発明の結束支持具に構成される前面結合具部分の断面構成図である。
【
図17】本発明のさらに他の実施例による支持バンドの例示図である。
【
図18】本発明に用いられるマスクパック固定のための固定具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1~
図4は、本発明において、使用者の頭に着用してマスクパック60を適切な緊張力で接合して顔面皮膚が引き上げられるようにする支持バンド10の構成図であり、
図5は、顎の部分を引き上げる機能を有する顎引き上げバンド50の構成図であり、
図6及び
図7は、本発明に用いられるマスクパック60の例示図である。
【0023】
マスクパック60をぴんと伸ばして接合固定する支持バンド10は次のように構成される。
【0024】
弾性素材で半円形支持具20を構成し、該半円形支持具20はヘアバンド状を有し、約4~5cm程度の幅と0.2~0.5cm程度の厚さで頭に楽につけるように半円形に構成される。
【0025】
前記半円形支持具20の幅及び厚さは限定されない。
【0026】
半円形支持具20の両端部には上部係止フック21と下部係止フック22を構成してそれらの間に挿入部23を形成し、支持バンド10を頭につける場合、使用者の耳部分に挿入部23が位置するようにし、半円形支持具20の両端部には等間隔に複数個の掛止突起24を突出形成する。
【0027】
半円形支持具20の外面縁には等間隔に固定クリップ30を一体形に構成する。該固定クリップ30は小さくて細い針で構成し、固定クリップ30は半円形支持具20に接合するか或いはインサート方式で射出成形することが好ましい。
【0028】
前記固定クリップ30は、針形状の他に、ベルクロ(登録商標)テープや係止フックなど、マスクパックに接合固定可能な手段であればいずれも適用可能である。
【0029】
また、半円形支持具20の内側面には凹凸部25を構成し、支持バンド10を頭に付ける場合、髪の毛を挟みながら滑り落ちることなく安定して固定されるようにする。
【0030】
支持バンド10を構成する半円形支持具20の上部には結束紐40を取り付け、前記結束紐40の端部にはベルクロ(登録商標)テープ41を付着し、支持バンド10を使用者の頭につけた後に結束紐40で結束固定してよりしっかり固定されるようにする。
【0031】
この時、支持バンド10を構成する半円形支持具20は、半円形に限定されず、円形に製作して使用してもよい。
【0032】
前記支持バンド10と一緒に使用者の顎の部分を効果的に引き上げるように顎引き上げバンド50を使用することもできる。
【0033】
前記顎引き上げバンドの50はシリコン樹脂、ゴム、又は弾性バンドのように伸縮性に優れた材質で作製され、5~10cm程度の幅、30~40cm程度の長さ、及び0.2~0.5cm程度の厚さを有する支え部51を備え、前記支え部51の両側には、突出厚肉部56と、係止孔53及びベルクロ(登録商標)テープ55が設けられた係止片52が備えられる。
【0034】
前記係止孔53は複数個とし、顎引き上げバンドの50を支持バンド10の掛止突起24に嵌めて固定する時、長さ調整によって引っ張り程度を調節することができる。
【0035】
前記支持バンド10と共に使用されるマスクパック60は、
図6に示すように、一般的に用いられるマスクパックの大きさが点線62の位置だとすれば、点線62の上側に複数個の引っ張り紐61を長く構成し、引っ張り紐61によって支持バンド10の固定クリップ30と容易に接合されるようにする。
【0036】
また、顎の部分に使用する顎マスクパック70も、両端部に引っ張り紐71を長く構成し、両側の引っ張り紐71によって、支持バンド10の両端部に設けられた固定クリップ30と安定して接合されるようにする。
【0037】
【0038】
すなわち、
図8に示すように、支持バンド10は、半円形支持具100、上部支持具200、及び両側に位置する結束支持具300で構成し、前記結束支持具300に半円形支持具100及び上部支持具200が長さ調整可能に組み立てられ、半円形支持具100は長さ調整の他に角度調整も可能に構成する。
【0039】
支持バンド10を構成する半円形支持具100、上部支持具200、及び結束支持具300の構成を説明する。
【0040】
半円形支持具100は、
図11及び
図12に示すように、合成樹脂のような弾性材質で半円形に射出成形され、両端部には凹凸部111が形成された長さ調整片110が設けられ、前記長さ調整片100は防錆性及び弾性を持つ金属板材や樹脂板材で構成される。
【0041】
半円形支持具100の前面には等間隔に固定クリップ120が設けられる。該固定クリップ120は小さくて細い針で構成され、半円形支持具100の前面に接合されてもよく、インサート方式で射出成形されてもよい。
【0042】
前記半円形支持具100を構成するとき、
図17に示すように、前面に固定クリップ120を構成せず、ベルクロ(登録商標)テープ130を接合させた後、別途のマスクパック固定具380を半円形支持具100に結合し、マスクパックをしっかり固定させることもできる。
【0043】
このとき、マスクパック固定具380の内側面に、
図18に示すように、細い針からなる固定クリップ381を備え、半円形支持具100の前面に位置するマスクパックをしっかり固定させる。
【0044】
また、半円形支持具100の背面には突起121を備え、支持バンド10を頭に付ける場合、髪の毛を挟みながら滑り落ちることなく安定して固定されるようにする。
【0045】
上部支持具200は、
図13に示すように、合成樹脂のような弾性材質で半円形に射出成形され、両端部には凹凸部211が形成された長さ調整片210が設けられている。該長さ調整片210は防錆性及び弾性を持つ金属板材や樹脂板材で構成される。
【0046】
上部支持具200の背面両側部には突起212を突出形成し、支持バンド10を頭に付ける場合、突起212が髪の毛を挟みながら滑り落ちることなく安定して固定されるようにする。
【0047】
結束支持具300は支持バンド10の両側に対称に構成され、
図9及び
図10に示すように、合成樹脂で射出成形され、結束支持具300を構成する本体310は、両側係止フック320の間に挿入部
321が形成されている。
【0048】
各係止フック320の外側面には細い針で構成された固定クリップ327と、係止棒326が突出形成されている。
【0049】
結束支持具300の本体310の上端中央には上部結合部330が設けられており、上部結合具330は、両側係止片331と上部結合溝332で構成され、係止片331の内側面には掛止突起333が突出形成されている。
【0050】
結束支持具300の本体310の一側には結合部350が設けられており、結合部350の中央にはねじ穴351と掛止突起352が設けられている。
【0051】
前記結合部350には前面結合具340が回転可能に結合されるが、前面結合具340の下端に構成された結合孔344と掛止突起345を、結合部350のねじ穴351及び掛止突起352に一致させた後、結合孔344に調整ボルト346を差し込めてねじ穴351にねじ結合することにより、前面結合具340が結束支持具300に設けられた結合部350に角度調整可能に組み立てられる。
【0052】
前記前面結合具340の上端部には係止片341によって前面結合溝342が形成されており、係止片341の内側面には掛止突起343が突出形成されている。
【0053】
結束支持具300の後端部には結束孔323が設けられており、該結束孔323には結束紐324が連結される。
【0054】
上記のように構成された半円形支持具100及び上部支持具200は両側の結束支持具300に組み立てられる。
【0055】
半円形支持具100の組立は次の通りである。
【0056】
すなわち、結束支持具300の一側に設けられた前面結合具340の前面結合溝342上に、半円形支持具100の両端部に設けられた長さ調整片110を差し込むと、長さ調整片110に設けられた凹凸部111が係止片341の内側に設けられた掛止突起343と接触しつつ差し込まれるので、半円形支持具100の長さ調整片110が前面結合具340に挿入される程度によって半円形支持具100の長さが調整される。
【0057】
前面結合具340に差し込まれた半円形支持具100の角度調整は、結合部350のねじ穴351に結合された調整ボルト346を緩めた後、所望の角度に前面結合具340を回転させ、再び調整ボルト346を締めると、前面結合具340に結合された半円形支持具100の角度調整が完了する。
【0058】
上部支持具200の組立は次の通りである。
【0059】
すなわち、結束支持具300を構成する上部結合具330の上部結合溝332に、上部支持具200の両端部に設けられた長さ調整片210を差し込むと、長さ調整片210に設けられた凹凸部111が係止片331の内側に設けられた掛止突起333と接触しつつ挿入されるので、上部支持具200の長さ調整片210が上部結合具330に差し込まれる程度によって上部支持具200の長さが調整される。
【0060】
また、結束支持具300に設けられた結束孔323には結束紐324を連結し、支持バンド10の使用時に結束紐324を使用者の頭の後側で結束し、支持バンド10を安定して固定させることができる。
【0061】
このように構成された本発明の支持バンド10を皮膚美容のためのマスクパック使用過程で使用することにより、マスクパックに吸着されている皮膚美容成分の効能に加えて、顔面を適切な張力で引き上げて皮膚のたるみと老化を予防し、ハリがあり若々しい皮膚を維持することに役立つ。
【0062】
すなわち、支持バンド10を使用者が頭にかぶると、半円形支持具20が額上側の頭部に位置すると同時に、両端部に設けられた上下部係止フック21,22は耳の上側に位置し、上部に位置している結束紐40のベルクロ(登録商標)テープ41を用いて頭の上側で結束固定すると、支持バンド10が使用者の頭にしっかり結束固定される。
【0063】
この状態で、皮膚美容組成物が吸着されているマスクパック60を使用者の顔の前面に載せた後、上部に位置している引っ張り紐61を適切な張力で引っ張って半円形支持具20の外側面に位置している固定クリップ30に接触させると、引っ張り紐61が固定クリップ30に接合固定される。
【0064】
このとき、固定クリップ30には尖った細い針が複数個設けられており、不織布や編織物及び綿布で構成されたマスクパックの引っ張り紐61が容易に接合固定される。
【0065】
マスクパック60を使用者の顔前面に付けた後、引っ張り紐61を上方に引っ張って支持バンド10の固定クリップ30に接合固定させると、マスクパック60の接合力によって顔皮膚が引き上げられるので、皮膚のたるみと老化現象を予防し、ハリがあり若々しい皮膚として効果的に管理することができる。
【0066】
また、マスクパック60を使用者の顔につけた状態で引っ張り紐61を用いて支持バンド10の固定クリップ30にしっかり接合固定された状態を維持するので、マスクパック60をつけた状態でも自由に行動できる便宜性がある。
【0067】
また、顎の部分の皮膚のたるみと老化を予防するために別途の顎マスクパック70を使用するが、
図7のように構成された顎マスクパック70を顎の下方に位置させた後、両端部に設けられた引っ張り紐71を上方に引っ張って支持バンド10に設けられた固定クリップ30に接合固定させると、顎の部分の弛んだ皮膚が引き上げられつつ適切な弾力が与えられる。
【0068】
このとき、
図5のように構成された顎引き上げバンド50を用いて顎の部分の皮膚のたるみと老化現象を予防することができる。
【0069】
すなわち、顎マスクパック70を顎の部分に付けた状態で顎引き上げバンド50の支え部51を顎の下方に位置させた後、両端部に設けられた係止片52を上方に引っ張って、係止片52に設けられた係止孔53を支持バンド10に設けられた掛止突起24に掛けて固定すると、顎引き上げバンド50の伸縮性によって顎の部分の皮膚が引き上げられるので、皮膚のたるみ現象と老化を予防し、ハリがあり若々しい皮膚の管理に効果を期待することができる。
【0070】
このとき、顎引き上げバンドの50に突出形成された突出厚肉部56が、顎の両側に位置する弛んだ皮膚をぴんと引っ張りながら押すので、効果的な皮膚管理を期待することができる。
【0071】
なお、
図8~
図16のように構成された支持バンド10も略同様に使用することができる。
【0072】
すなわち、支持バンド10を使用者が頭にかぶると、半円形支持具100が額上側の頭部に位置すると同時に、両端部に設けられた結束支持具300が耳部分に位置し、上部支持具200は頭の上側に位置し、結束紐324を頭の後側で結ぶと、支持バンド10が使用者の頭にしっかり固定される。
【0073】
このとき、半円形支持具100と上部支持具200の背面に設けられた突起121,212が髪の毛を挟みつつよりしっかり固定される。
【0074】
また、使用中に半円形支持具100と上部支持具200の長さを調整する場合には、前面結合具340及び上部結合具330の前面結合溝342及び上部結合溝332に差し込まれた長さ調整片110,210を引き伸ばしたり引っ込めたりすることによって簡便に長さを調整することができる。
【0075】
前記過程で、長さ調整片110,210に設けられた凹凸部111,211が係止片341,331の掛止突起343,333と弾力的に接するので、長さ調整片110,210を適切な長さに調整すると、外力を加えない限り、調整された状態で維持される。
【0076】
半円形支持具100の角度を調整する場合には、前面結合具340に位置している調整ボルト346を緩めた後、前面結合具340を回転させて所望の角度に調整した後、再び調整ボルト346を強く締めて固定させればよい。
【0077】
この時、結束支持具300の結合部350と前面結合具340に設けられた掛止突起352,345が噛み合うので、角度を調整した後に調整ボルト346を締めると、半円形支持具100の位置は設定された角度にしっかり固定される。
【0078】
支持バンド10を使用者が頭にかぶった状態で皮膚美容組成物が吸着されているマスクパック60を顔の前面に付けた後、上部に位置しているマスクパック60を適切な張力で引き上げて半円形支持具100の外側面に設けられた固定クリップ120に接触させると、マスクパック60の上端部がクリップ120に接合固定される。
【0079】
上記のように、マスクパック60を使用者の顔前面に付けた後、上端部を上方に引っ張って支持バンド10の固定クリップ120に固定させると、マスクパック60の接合力によって顔の皮膚が上方に引き上げられるので、皮膚のたるみと老化現象を予防し、ハリがあり若々しい皮膚を保つのに効果的である。
【0080】
また、マスクパック60を使用者の顔につけた状態でマスクパック60の上端部が支持バンド10の固定クリップ120にしっかり接合固定された状態を維持するので、マスクパック60をしながら自由に行動できるという便宜性もある。
【0081】
マスクパック60の上端部が半円形支持具100の固定クリップ120に接合固定された状態でさらにしっかり接合されるように、
図18のように構成されたマスクパック固定具380を半円形支持具100に等間隔に結合することができ、よりしっかりした接合を期待することができる。
【0082】
本発明の支持バンド10を構成するとき、
図17に示すように、半円形支持具100の前面にベルクロ(登録商標)テープ130を設けた後、マスクパック固定具380を用いてマスクパック60をしっかり固定することもできる。
【0083】
すなわち、支持バンド10を使用者が頭にかぶった後、顔に付けたマスクパック60の上端を上方に引っ張って半円形支持具100の前面に位置させるとベルクロ(登録商標)テープ130とまず接合され、この状態でマスクパック固定具380を嵌めてマスクパック60を半円形支持具100の前面に固定させる。この時、マスクパック固定具380の内側面には細い針からなる固定クリップ381が設けられており、マスクパック60がしっかり固定される。
【0084】
また、顎の部分の皮膚のたるみと老化を予防するために別途の顎マスクパック70を使用するが、
図7のように構成された顎マスクパック70を顎の下方に位置させた後、両端部に設けられた引っ張り紐71を上方に引っ張って結束支持具300に設けられた固定クリップ327や係止棒326に固定させると、顎の部分の弛んだ皮膚が引き上げられながら適切な弾力が与えられる。
【符号の説明】
【0085】
10…支持バンド、20…半円形支持具、21…上部係止フック、22…下部係止フック、23…挿入部、24…掛止突起、25…凹凸部、30…固定クリップ、40…結束紐、41…ベルクロ(登録商標)テープ、50…顎引き上げバンド、51…支え部、52…係止片、53…係止孔、56…突出厚肉部、60…マスクパック、61…引っ張り紐、62…点線、70…顎マスクパック、71…引っ張り紐、100…半円形支持具、110…長さ調整片、111…凹凸部、120…固定クリップ、121…突起、200…上部支持具、210…長さ調整片、211…凹凸部、212…突起、300…結束支持具、310…本体、320…係止フック、321…挿入部、323…結束孔、324…結束紐、326…係止棒、327…固定クリップ、330…上部結合具、331…係止片、332…上部結合溝、333…掛止突起、340…前面結合具、341…係止片、342…前面結合溝、343…掛止突起、344…結合孔、345…掛止突起、346…調整ボルト、350…結合部、351…ねじ穴、352…掛止突起、380…マスクパック固定具、381…固定クリップ。