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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-27
(45)【発行日】2022-06-06
(54)【発明の名称】出力装置及び出力方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20220530BHJP
【FI】
G06Q10/06 332
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021162008
(22)【出願日】2021-09-30
【審査請求日】2021-10-01
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】友部 博教
(72)【発明者】
【氏名】松本 陽介
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-144620(JP,A)
【文献】国際公開第2021/111558(WO,A1)
【文献】特開2021-135949(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織に属する2以上のメンバーの各々に関する指標パラメータに基づいて、前記2以上のメンバーが2以上のセグメントの各々に分類された分類結果を出力する出力部を備え、
前記出力部は、
前記2以上のセグメントに含まれる第1セグメントの選択に応じて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を優先的に出力する第1制御を実行し、
前記2以上のセグメントに含まれる第2セグメントの選択に応じて、前記2以上の調査項目の中から第2調査項目を優先的に出力する第2制御を実行し、
前記第1調査項目は、前記2以上の調査項目の各々のスコアに関する第1基準に基づいて特定され、
前記第2調査項目は、前記第1基準とは異なる基準であって前記スコアに関する第2基準に基づいて特定される、出力装置。
【請求項2】
前記第1セグメントは、前記指標パラメータに関する評価が第1評価であるメンバーを含むセグメントであり、
前記第1基準は、前記スコアが高い調査項目を優先的に特定する基準である、請求項1に記載の出力装置。
【請求項3】
前記第2セグメントは、前記指標パラメータに関する評価が前記第1評価よりも低い第2評価であるメンバーを含むセグメントであり、
前記第2基準は、前記スコアが低い調査項目を優先的に特定する基準である、請求項2に記載の出力装置。
【請求項4】
前記指標パラメータは、前記組織に対する満足度に関するパラメータ及び前記2以上のメンバーの各々のパフォーマンスに関するパラメータの少なくとも1以上のパラメータを含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記2以上のセグメントの各々の間の変動結果を出力し、
前記変動結果は、第1タイミングの分類結果と第2タイミングの分類結果との比較に基づいて特定される、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項6】
前記変動結果は、前記2以上のセグメントの各々の間で変動するメンバーに関する情報要素を含む、請求項5に記載の出力装置。
【請求項7】
前記メンバーに関する情報要素は、メンバーの数及びメンバーの属性の少なくともいずれか1つの情報要素を含む、請求項6に記載の出力装置。
【請求項8】
組織に属する2以上のメンバーの各々に関する指標パラメータに基づいて、前記2以上のメンバーが2以上のセグメントの各々に分類された分類結果を出力装置が出力するステップAを備え、
前記ステップAは、
前記2以上のセグメントに含まれる第1セグメントの選択に応じて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を優先的に出力する第1制御を前記出力装置が実行するステップと、
前記2以上のセグメントに含まれる第2セグメントの選択に応じて、前記2以上の調査項目の中から第2調査項目を優先的に出力する第2制御を前記出力装置が実行するステップと、を含み、
前記第1調査項目は、前記2以上の調査項目の各々のスコアに関する第1基準に基づいて特定され、
前記第2調査項目は、前記第1基準とは異なる基準であって前記スコアに関する第2基準に基づいて特定される、出力方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力装置及び出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、従業員などの人事管理の効率化を図る技術(以下、HR(Human Resource) Tech)が注目を集めている。HR Techでは、従業員を2以上のグループ(例えば、ハイパフォーマ、ミドルパフォーマ、ローパフォーマ)に分類し、分類されたグループ毎に2つの調査項目の相関関係を表示する技術が知られている。例えば、2つの調査項目の一方はモチベーションであり、2つの調査項目の他方はコミュニケーション能力又は残業時間などである(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-312575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、HR Techでは、調査結果に基づいて適切な施策を立案することも重要な目的の一つである。
【0005】
しかしながら、上述した技術では、2つの調査項目の相関関係を把握することができるものの、施策を立案すべきか否かを調査項目毎に判断することが困難である。
【0006】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、適切な施策の立案を支援することを可能とする出力装置及び出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示に係る出力装置は、組織に属する2以上のメンバーの各々に関する指標パラメータに基づいて、前記2以上のメンバーが2以上のセグメントの各々に分類された分類結果を出力する出力部を備え、前記出力部は、前記2以上のセグメントに含まれる第1セグメントの選択に応じて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を優先的に出力する第1制御を実行し、前記2以上のセグメントに含まれる第2セグメントの選択に応じて、前記2以上の調査項目の中から第2調査項目を優先的に出力する第2制御を実行し、前記第1調査項目は、前記2以上の調査項目の各々のスコアに関する第1基準に基づいて特定され、前記第2調査項目は、前記第1基準とは異なる基準であって前記スコアに関する第2基準に基づいて特定される。
【0008】
開示に係る出力方法は、組織に属する2以上のメンバーの各々に関する指標パラメータに基づいて、前記2以上のメンバーが2以上のセグメントの各々に分類された分類結果を出力するステップAを備え、前記ステップAは、前記2以上のセグメントに含まれる第1セグメントの選択に応じて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を優先的に出力する第1制御を実行するステップと、前記2以上のセグメントに含まれる第2セグメントの選択に応じて、前記2以上の調査項目の中から第2調査項目を優先的に出力する第2制御を実行するステップと、を含み、前記第1調査項目は、前記2以上の調査項目の各々のスコアに関する第1基準に基づいて特定され、前記第2調査項目は、前記第1基準とは異なる基準であって前記スコアに関する第2基準に基づいて特定される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適切な施策の立案を支援することを可能とする出力装置及び出力方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る出力システム100を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る人事サーバ50を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る調査サーバ70を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る第3端末30を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る質問事項について説明するための図である。
図6図6は、実施形態に係る全体重要度(相関係数)について説明するための図である。
図7図7は、実施形態に係る全体重要度(相関係数)について説明するための図である。
図8図8は、実施形態に係る分類結果について説明するための図である。
図9図9は、実施形態に係る調査項目の分析結果について説明するための図である。
図10図10は、実施形態に係る調査項目の分析結果について説明するための図である。
図11図11は、実施形態に係る出力方法を示す図である。
図12図12は、実施形態に係る出力方法を示す図である。
図13図13は、変更例1に係る全体重要度(相関係数)について説明するための図である。
図14図14は、変更例2に係る分類結果について説明するための図である。
図15図15は、変更例2に係る分類結果について説明するための図である。
図16図16は、変更例3に係る変動結果について説明するための図である。
図17図17は、変更例3に係る変動結果について説明するための図である。
図18図18は、変更例3に係る変動結果について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下において、実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
【0012】
但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係又は比率が異なる部分が含まれている場合があることは勿論である。
【0013】
[開示の概要]
開示の概要に係る出力装置は、組織に属する2以上のメンバーの各々に関する指標パラメータに基づいて、前記2以上のメンバーが2以上のセグメントの各々に分類された分類結果を出力する出力部を備え、前記出力部は、前記2以上のセグメントに含まれる第1セグメントの選択に応じて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を優先的に出力する第1制御を実行し、前記2以上のセグメントに含まれる第2セグメントの選択に応じて、前記2以上の調査項目の中から第2調査項目を優先的に出力する第2制御を実行し、前記第1調査項目は、前記2以上の調査項目の各々のスコアに関する第1基準に基づいて特定され、前記第2調査項目は、前記第1基準とは異なる基準であって前記スコアに関する第2基準に基づいて特定される。
【0014】
開示の概要に係る出力方法は、組織に属する2以上のメンバーの各々に関する指標パラメータに基づいて、前記2以上のメンバーが2以上のセグメントの各々に分類された分類結果を出力するステップAを備え、前記ステップAは、前記2以上のセグメントに含まれる第1セグメントの選択に応じて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を優先的に出力する第1制御を実行するステップと、前記2以上のセグメントに含まれる第2セグメントの選択に応じて、前記2以上の調査項目の中から第2調査項目を優先的に出力する第2制御を実行するステップと、を含み、前記第1調査項目は、前記2以上の調査項目の各々のスコアに関する第1基準に基づいて特定され、前記第2調査項目は、前記第1基準とは異なる基準であって前記スコアに関する第2基準に基づいて特定される。
【0015】
開示の概要では、出力装置は、第1セグメントの選択に応じて、スコアに関する第1基準に基づいて特定される第1調査項目を優先的に出力し、第2セグメントの選択に応じて、スコアに関する第2基準に基づいて特定される第2調査項目を優先的に出力する。このような構成によれば、セグメント毎に異なる基準で特定される調査項目が出力されるため、特定された調査項目に基づいて、適切な施策の立案を支援することができる。
【0016】
開示の概要において、組織は、法人格を有する団体であってもよく、法人格を有していない団体であてもよい。メンバーは、組織と雇用関係を有する者であってもよく、組織と契約関係を有する者であってもよい。特に限定されるものではないが、以下においては、組織が法人であり、メンバーが従業員であるケースについて例示する。
【0017】
[実施形態]
(出力システム)
以下において、実施形態に係る出力システムについて説明する。図1は、実施形態に係る出力システム100を示す図である。
【0018】
図1に示すように、出力システム100は、第1端末10と、第2端末20と、第3端末30と、人事サーバ50と、調査サーバ70と、を有する。第1端末10、第2端末20、第3端末30、人事サーバ50及び調査サーバ70は、ネットワーク200によって接続される。特に限定されるものではないが、ネットワーク200は、インターネット網によって構成されてもよい。ネットワーク200は、ローカルエリアネットワークを含んでもよく、移動体通信網を含んでもよく、VPN(Virtual Private Network)を含んでもよい。
【0019】
第1端末10は、質問事項に回答する従業員が使用する端末である。例えば、第1端末10は、パーソナルコンピュータであってもよく、スマートフォンであってもよく、タブレット端末であってもよい。図1では、2以上の従業員が使用する2以上の第1端末10が例示されている。
【0020】
第2端末20は、法人の人事担当者が使用する端末である。例えば、第2端末20は、パーソナルコンピュータであってもよく、スマートフォンであってもよく、タブレット端末であってもよい。図1では、1人の人事担当者が使用する1つの第2端末20が例示されている。
【0021】
第3端末30は、調査結果の閲覧者が使用する端末である。実施形態では、第3端末30は、出力装置の一例である。閲覧者は、法人に含まれる従業員であってもよい。従って、閲覧者は人事担当者を含んでもよい。従業員の部署又は役職に応じて、調査結果の閲覧権限として異なる権限が付与されてもよい。例えば、第3端末30は、パーソナルコンピュータであってもよく、スマートフォンであってもよく、タブレット端末であってもよい。図1では、1人の閲覧者が使用する1つの第3端末30が例示されている。
【0022】
人事サーバ50は、法人に属する従業員の人事に関するデータを格納する第1データベース(後述する第1DB52)を有するサーバである。人事サーバ50(第1DB52)に対するアクセス権限が設定されてもよい。例えば、第2端末20は人事サーバ50に対するアクセス権限を有しているが、第3端末30は人事サーバ50に対するアクセス権限を有していなくてもよい。人事サーバ50の詳細については後述する(図2を参照)。
【0023】
調査サーバ70は、質問事項に対する回答を格納する第2データベース(後述する第2DB72)を有するサーバである。調査サーバ70(第2DB72)に対するアクセス権限が設定されてもよい。例えば、第3端末30は調査サーバ70に対するアクセス権限を有しているが、第2端末20は調査サーバ70に対するアクセス権限を有していなくてもよい。調査サーバ70の詳細については後述する(図3を参照)。
【0024】
ここで、人事サーバ50は、SaaS(Service as a Software)によって実現されてもよい。同様に、調査サーバ70は、SaaSによって実現されてもよい。人事サーバ50は、人事サーバ50で管理される従業員が属する法人によって構築されてもよく、法人とは異なる第三者によって構築されてもよい。同様に、調査サーバ70は、質問事項に回答する従業員が属する法人によって構築されてもよく、法人とは異なる第三者によって構築されてもよい。人事サーバ50及び調査サーバ70は、同一の業者によって構築されてもよく、異なる業者によって構築されてもよい。
【0025】
(人事サーバ)
以下において、実施形態に係る人事サーバについて説明する。図2は、実施形態に係る人事サーバ50を示す図である。図2に示すように、人事サーバ50は、通信部51と、第1DB52と、制御部53と、を有する。
【0026】
通信部51は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。例えば、通信部51は、第1DB52に格納されたデータを第3端末30に送信する。
【0027】
第1DB52は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気テープなどの記憶媒体によって構成される。例えば、第1DB52は、法人に属する従業員の人事に関するデータを格納する。
【0028】
第1DB52に格納されるデータは、法人メールアドレス、従業員番号、氏名、人事異動履歴、雇用条件履歴、入社年月日、生年月日、性別、法人情報などを含んでもよい。
【0029】
法人メールアドレスは、従業員に割り当てられたメールアドレスである。法人メールアドレスは、アンケートの配布で用いられてもよい。従業員番号は、従業員に割り当てられる番号である。氏名は、従業員の氏名である。従業員番号及び氏名は、質問事項に回答する従業員の特定に用いられてもよい。人事異動履歴は、従業員が所属する部署の履歴、従業員の役職の履歴などを含んでもよい。雇用条件履歴は、従業員の職種の履歴、等級の履歴、雇用形態の履歴などを含んでもよい。入社年月日は、従業員が法人に入社した年月日である。生年月日は、従業員の生年月日である。性別は、従業員の性別である。法人情報は、法人の名称、法人の社員数などを含んでもよい。人事異動履歴、雇用条件履歴、入社年月日、生年月日、性別、法人情報は、質問事項に対する回答の分析で用いる属性と考えてもよい。
【0030】
第1DB52に格納されるデータは、個人メールアドレス、個人電話番号、個人住所、通勤経路、振込口座、給与、緊急連絡先、学歴、職務経歴、家族/手当情報、国籍、社会保険、勤務地、法人情報などを含んでもよい。
【0031】
個人メールアドレスは、従業員が個人で所有するメールアドレスである。個人電話番号は、従業員が個人で有する固定電話又は携帯電話の電話番号である。個人住所は、従業員の住所である。通勤経路は、従業員の通勤経路(例えば、乗車駅、降車駅など)である。振込口座は、従業員の給与が振り込まれる銀行口座である。給与は、従業員の給与である。給与は、賞与を含んでもよい。給与は、給与の履歴を含んでもよい。緊急連絡先は、従業員が届け出た緊急時の連絡先である。学歴は、従業員の学歴(例えば、卒業校名、大卒、大学院卒など)である。職務経歴は、従業員の職務経歴である。国籍は、従業員の国籍である。家族/手当情報は、扶養の有無、寡婦であるか否か、寡夫であるか否か、障害手当の有無、子供手当の有無、資格の有無、資格手当の有無などである。社会保険は、従業員が加入する社会保険(例えば、国民年金番号、健康保険番号など)である。勤務地は、従業員の勤務地である。法人情報は、法人の住所、法人の電話番号などである。
【0032】
制御部53は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、1以上のIntegrated Circuit、1以上のDiscrete Circuit、及び、これらの組合せによって構成されてもよい。例えば、制御部53は、第3端末30の要求に応じて、第1DB52に格納されるデータの送信を通信部51に指示してもよい。
【0033】
(調査サーバ)
以下において、実施形態に係る調査サーバについて説明する。図3は、実施形態に係る調査サーバ70を示す図である。図3に示すように、調査サーバ70は、通信部71と、第2DB72と、制御部73と、を有する。
【0034】
通信部71は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。例えば、通信部71は、第2DB72に格納されたデータを第3端末30に送信する。
【0035】
第2DB72は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気テープなどの記憶媒体によって構成される。例えば、第2DB72は、質問事項に対する回答を少なくとも含むデータを格納する。
【0036】
第2DB72に格納されるデータは、従業員満足度、調査項目毎のスコア、コンディション、性格タイプなどを含んでもよい。
【0037】
従業員満足度は、法人に対する従業員の満足度を示す指標である。従業員満足度は、eNPS(Employee Net Promoter Score)と称されてもよい。従業員満足度は、質問事項に対する従業員個人の回答の分析結果として得られる。従業員満足度は、センサスサーベイによって得られる指標であってもよい。調査項目毎のスコアは、意識調査の対象とされる調査項目毎に集計されたスコアである。調査項目毎のスコアは、各調査項目に属する質問事項に対する従業員個人の回答の分析結果として得られる。コンディションは、法人に対する従業員の短期的な満足度を示す指標である。コンディションは、質問事項に対する従業員個人の回答の分析結果として得られる指標である。コンディションは、パルスサーベイによって得られる指標であってもよい。性格タイプは、性格診断によって分類される従業員の性格のタイプである。性格タイプは、性格診断に関する質問事項に対する従業員個人の回答の分析結果として得られる。
【0038】
調査項目は、意識調査の対象とされる調査項目である。例えば、調査項目は、職場環境の意識調査に関するもの、多様性の意識調査に関するもの、待遇の意識調査に関するものを含んでもよい。質問事項は、従業員に対して提示される質問の内容である。各質問事項は、いずれかの調査項目に属する。説明文は、質問事項に関する説明文である。回答対象は、アンケートを実施すべき従業員の母集団を示すものである。回答進捗は、質問事項に対する従業員個人の回答の進捗(例えば、未回答、回答済みなど)を示すものである。回答内容は、質問事項に対する従業員個人の回答の生データである。リマインダは、アンケートの実施を従業員個人に促すリマインダの状況(リマインダの回数、リマインダの頻度など)である。レポートは、従業員全体に関するレポートである。レポートは、質問事項に対する従業員全体の回答の分析結果として得られる。レポートは、従業員満足度の分布、調査項目毎のスコアの分布などを含んでもよい。時期は、従業員が目標を設定すべき時期、従業員が目標の達成度を評価すべき時期などを含む。法人情報は、法人の業種、法人の創業年月日などを含んでもよい。法人情報は、レポートの生成で用いられる。
【0039】
制御部73は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、1以上のIntegrated Circuit、1以上のDiscrete Circuit、及び、これらの組合せによって構成されてもよい。例えば、制御部73は、第3端末30の要求に応じて、第2DB72に格納されるデータの送信を通信部51に指示してもよい。
【0040】
(第3端末)
以下において、実施形態に係る第3端末について説明する。図4は、実施形態に係る第3端末30を示す図である。図4に示すように、第3端末30は、通信部31と、表示部32と、制御部33と、を有する。
【0041】
通信部31は、通信モジュールによって構成される。通信モジュールは、IEEE802.11a/b/g/n、ZigBee、Wi-SUN、LTE、5G、6Gなどの規格に準拠する無線通信モジュールであってもよく、IEEE802.3などの規格に準拠する有線通信モジュールであってもよい。例えば、通信部31は、第1DB52に格納されたデータを人事サーバ50から受信してもよい。通信部31は、第2DB72に格納されたデータを調査サーバ70から受信してもよい。
【0042】
実施形態では、通信部31は、法人に属する2以上の従業員の各々について2以上の調査項目の各々のスコアを取得してもよい。通信部31は、2以上の従業員の各々に関する指標パラメータを取得してもよい。指標パラメータは、組織に対する満足度(例えば、eNPS)に関するパラメータ及び2以上の従業員の各々のパフォーマンスに関するパラメータの少なくとも1以上のパラメータを含んでもよい。
【0043】
さらに、通信部31は、以下に示す情報を取得してもよい。
【0044】
第1に、通信部31は、2以上の従業員が属する法人を対象として、調査項目が実現されているレベルを表す全体実現度を示すデータを取得してもよい。全体実現度は、調査項目毎のスコアであると考えてもよく、調査項目毎のスコアに基づいて特定されてもよい。
【0045】
第2に、通信部31は、2以上の従業員が属する法人を対象として、個別実現度と個別パラメータとの間の相関係数によって表される全体重要度を示すデータを取得してもよい。個別実現度は、調査項目が実現されているレベルを表すパラメータであり、2以上の従業員のそれぞれを対象として取得される。個別パラメータは、法人として重視すべきパラメータであり、2以上の従業員のそれぞれを対象として取得される。
【0046】
表示部32は、液晶パネル又は有機ELパネルなどのディスプレイによって構成される。ディスプレイは、GPU(Graphics Processing Unit)などの表示コントローラを含んでもよい。
【0047】
実施形態では、表示部32は、法人に属する2以上の従業員の各々に関する指標パラメータに基づいて、2以上の従業員が2以上のセグメントの各々に分類された分類結果を出力する出力部を構成してもよい。表示部32は、2以上のセグメントに含まれる第1セグメントの選択に応じて、第1調査項目を優先的に出力する第1制御を実行してもよい。表示部32は、2以上のセグメントに含まれる第2セグメントの選択に応じて、第2調査項目を優先的に出力する第2制御を実行してもよい。第1調査項目は、スコアに関する第1基準に基づいて特定され、第2調査項目は、第1基準とは異なる基準であってスコアに関する第2基準に基づいて特定される。以下において、出力は表示と読み替えられてもよい。
【0048】
ここで、2以上の従業員を2以上のセグメントの各々に分類する処理は、第3端末30(制御部33)によって実行されてもよく、人事サーバ50(制御部53)によって実行されてもよく、調査サーバ70(制御部73)によって実行されてもよい。同様に、第1調査項目及び第2調査項目を特定する処理は、第3端末30(制御部33)によって実行されてもよく、人事サーバ50(制御部53)によって実行されてもよく、調査サーバ70(制御部73)によって実行されてもよい。各処理を実行する主体は、処理の実行に必要な情報を第1DB52及び第2DB72から取得してもよい。
【0049】
制御部33は、少なくとも1つのプロセッサを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、1以上のIntegrated Circuit、1以上のDiscrete Circuit、及び、これらの組合せによって構成されてもよい。
【0050】
例えば、制御部33は、2以上の従業員に関する指標パラメータに基づいて、2以上の従業員を2以上のセグメントの各々に分類する処理を実行してもよい。制御部33は、第1セグメントの選択に応じて、スコアに関する第1基準に基づいて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を特定する処理を実行してもよい。制御部33は、第2セグメントの選択に応じて、スコアに関する第2基準に基づいて、2以上の調査項目の中から第2調査項目を特定する処理を実行してもよい。
【0051】
例えば、第1セグメントは、指標パラメータに関する評価が第1評価である従業員を含むセグメントであってもよい。第1基準は、スコアが高い調査項目を優先的に特定する基準であってもよい。一方で、第2セグメントは、指標パラメータに関する評価が第1評価よりも低い第2評価である従業員を含むセグメントであってもよい。第2基準は、スコアが低い調査項目を優先的に特定する基準であってもよい。
【0052】
(質問事項)
以下において、実施形態に係る質問事項について説明する。図5は、実施形態に係る質問事項について説明するための図である。
【0053】
図5に示すように、従業員に提示される質問事項は、調査項目と対応付けられる。1つの質問事項が2以上の調査項目と対応付けられてもよい。調査項目は、職場環境に関するもの、多様性に関するもの、待遇に関するものを含んでもよい。
【0054】
例えば、No.1の質問事項は、職場環境に関するものであってもよい。No.1の質問事項に対する2以上の従業員のそれぞれの回答は、職場環境の整備が実現されているレベルを表す個別実現度として用いられてもよい。No.1の質問事項に対する従業員の回答の集計結果は、職場環境の整備が実現されているレベルを表す全体実現度として用いられてもよい。
【0055】
例えば、No.10の質問事項は、多様性に関するものであってもよい。No.10の質問事項に対する2以上の従業員のそれぞれの回答は、多様性が実現されているレベルを表す個別実現度として用いられてもよい。No.10の質問事項に対する従業員の回答の集計結果は、多様性が実現されているレベルを表す全体実現度として用いられてもよい。
【0056】
例えば、No.20の質問事項は、待遇に関するものであってもよい。No.20の質問事項に対する2以上の従業員のそれぞれの回答は、待遇の公平性が実現されているレベルを表す個別実現度として用いられてもよい。No.20の質問事項に対する従業員の回答の集計結果は、待遇の公平性が実現されているレベルを表す全体実現度として用いられてもよい。
【0057】
例えば、No.30の質問事項は、職場環境及び従業員満足度に関するものであってもよい。No.30の質問事項に対する2以上の従業員のそれぞれの回答は、職場環境の整備が実現されているレベルを表す個別実現度として用いられてもよい。No.30の質問事項に対する従業員の回答の集計結果は、職場環境の整備が実現されているレベルを表す全体実現度として用いられてもよい。従業員満足度に関する質問事項に対する従業員の回答の集計結果は、その従業員の法人に対する従業員満足度として用いられてもよい。各従業員の従業員満足度は、法人として重視すべき個別パラメータの一例であってもよい。
【0058】
(相関係数)
以下において、実施形態に係る相関係数(全体重要度)について説明する。図6及び図7は、実施形態に係る相関係数について説明するための図である。ここでは、個別パラメータとして、組織に対する満足度(eNPS)が用いられるケースについて説明する。
【0059】
図6及び図7において、縦軸は、従業員満足度の大きさを表す軸であり、横軸は、個別実現度の大きさを表す軸である。また、縦軸及び横軸によって定義される座標空間において、全体重要度を特定すべき1つの調査項目(以下、対象項目)について従業員満足度及び個別実現度の組合せ従業員毎にプロットされている。
【0060】
図6に示すように、従業員満足度と個別実現度との間の相関係数が正の値である場合に、対象項目の全体重要度が大きい。一方で、図7に示すように、従業員満足度と個別実現度との間の相関係数が負の値である場合に、対象項目の全体重要度が小さい。例えば、上述した調査サーバ70の制御部73は、相関係数が大きいほど、対象項目の全体重要度が大きいと判断してもよい。
【0061】
(分類結果)
以下において、実施形態に係る分類結果について説明する。図8は、実施形態に係る分類結果について説明するための図である。ここでは、指標パラメータとして、組織に対する満足度(eNPS)及び従業員の各々のパフォーマンスが用いられるケースについて説明する。eNPSが3つの段階(低、中、高)を有しており、パフォーマンスが3つの段階(低、中、高)を有するケースについて例示する。
【0062】
図8に示すように、eNPS及びパフォーマンスが3つの段階を有するため、9つのセグメントが設定される。分類結果は、各セグメントに分類される従業員の比率を含んでもよい。例えば、パフォーマンスが”高”であり、eNPSが”高”であるセグメントに分類される従業員の比率として13%が含まれ、パフォーマンスが”高”であり、eNPSが”低”であるセグメントに分類される従業員の比率として15%が含まれてもよい。
【0063】
ここで、パフォーマンスが”高”であり、eNPSが”高”であるセグメントは、指標パラメータに関する評価が第1評価である従業員を含む第1セグメントの一例であってもよい。パフォーマンスが”高”であり、eNPSが”低”であるセグメントは、指標パラメータに関する評価が第1評価よりも低い第2評価である従業員を含む第2セグメントの一例であってもよい。
【0064】
このような前提下において、2以上のセグメントのいずれか1つのセグメントの選択に応じて、2以上の調査項目の分析結果が表示されてもよい。例えば、分析結果は、図9及び図10に示すように、相関係数及びスコアによって定義される座標空間において、2以上の調査項目の各々がプロットされた結果であってもよい。
【0065】
以下において、第1セグメントの選択に応じて実行される第1制御及び第2セグメントの選択に応じて実行される第2制御について説明する。
【0066】
第1に、第1制御について図9を参照しながら説明する。図9に示すように、第1セグメントに属する従業員を母集団として、相関係数及びスコアによって定義される座標空間において各調査項目がプロットされる。ここで、第1制御は、スコアに関する第1基準に基づいて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を表示する制御である。優先的な表示とは、第1調査項目を強調表示する処理であってもよく、第1調査項目以外の調査項目を表示せずに第1調査項目を表示する処理であってもよい。図9では、第1調査項目が強調表示されるケースが例示されている。
【0067】
ここで、第1基準は、スコアが高い調査項目を優先的に特定する基準であってもよい。例えば、第1基準は、スコアが高い順に所定数(例えば、5つ)の調査項目を第1調査項目として特定する基準であってもよい。第1基準は、スコアが閾値以上である調査項目を第1調査項目として特定する基準であってもよい。
【0068】
さらに、第1基準は、相関係数が高い調査項目を優先的に特定する基準を含んでもよい。例えば、第1基準は、相関係数が高い順に所定数(例えば、2つ)の調査項目を第1調査項目として特定する基準であってもよい。第1基準は、相関係数が閾値以上である調査項目を第1調査項目として特定する基準であってもよい。
【0069】
第2に、第2制御について図10を参照しながら説明する。図10に示すように、第2セグメントに属する従業員を母集団として、相関係数及びスコアによって定義される座標空間において各調査項目がプロットされる。ここで、第2制御は、スコアに関する第2基準に基づいて、2以上の調査項目の中から第2調査項目を表示する制御である。優先的な表示とは、第2調査項目を強調表示する処理であってもよく、第2調査項目以外の調査項目を表示せずに第2調査項目を表示する処理であってもよい。図10では、第2調査項目が強調表示されるケースが例示されている。
【0070】
ここで、第2基準は、スコアが低い調査項目を優先的に特定する基準であってもよい。例えば、第2基準は、スコアが低い順に所定数(例えば、5つ)の調査項目を第2調査項目として特定する基準であってもよい。第2基準は、スコアが閾値以下である調査項目を第2調査項目として特定する基準であってもよい。
【0071】
さらに、第2基準は、相関係数が高い調査項目を優先的に特定する基準を含んでもよい。例えば、第2基準は、相関係数が高い順に所定数(例えば、2つ)の調査項目を第2調査項目として特定する基準であってもよい。第2基準は、相関係数が閾値以上である調査項目を第2調査項目として特定する基準であってもよい。
【0072】
特に限定されるものではないが、相関係数を定義する個別パラメータとして、セグメントを定義する指標パラメータの1つと同じパラメータが用いられてもよい。例えば、相関係数を定義する個別パラメータとして、セグメントを定義するeNPSが用いられてもよく、セグメントを定義するパフォーマンスが用いられてもよい。
【0073】
(出力方法)
以下において、実施形態に係る出力方法について説明する。図11及び図12は、実施形態に係る出力方法を示す図である。
【0074】
第1に、調査サーバ70が質問事項に対する回答を収集するケースについて説明する。
【0075】
図11に示すように、ステップS10において、調査サーバ70は、質問事項を第1端末10に送信する。調査サーバ70は、2以上の質問事項を含む質問リスト(アンケート)を第1端末10に送信してもよい。質問リストは、パルスサーベイに関するものであってもよく、センサスサーベイに関するものであってもよい。
【0076】
ステップS11において、第1端末10は、質問事項に対する回答を調査サーバ70に送信する。回答は、個別実現度を調査するための質問事項に対する回答を含む。回答は、個別パラメータ(例えば、従業員満足度又はコンディション)を調査するための質問事項に対する回答を含む。
【0077】
ステップS12において、調査サーバ70は、質問事項に対する回答を分析する。例えば、調査サーバ70は、個別実現度の集計結果に基づいて全体実現度を特定する。調査サーバ70は、図6及び図7に示したように、従業員満足度と個別実現度との間の相関係数に基づいて調査項目の全体重要度を特定する。
【0078】
図11では、説明の便宜から1つの第1端末10について例示しているに過ぎず、調査サーバ70は、2以上の第1端末10から回答を収集する。調査サーバ70は、回答を送信する第1端末10の数が所定数に達した場合にステップS12の分析を実行してもよい。言い換えると、調査サーバ70は、所定数の第1端末10から収集された回答に基づいてステップS12の分析を実行してもよい。調査サーバ70は、回答期間の満了後においてステップS12の分析を実行してもよい。言い換えると、調査サーバ70は、回答期間中に収集された回答に基づいてステップS12の分析を実行してもよい。なお、調査サーバ70は、第1端末10から回答を収集する度にステップS12の分析を実行(又は更新)してもよい。
【0079】
第2に、2以上の従業員が2以上のセグメントの各々に分類された分類結果及びセグメントの選択に応じた調査項目の表示について説明する。ここでは、2以上の従業員を2以上のセグメントの各々に分類する処理及び第1調査項目及び第2調査項目を特定する処理は、調査サーバ70(制御部73)によって実行されてもよい。
【0080】
図12に示すように、ステップS20において、第3端末30は、分類結果の閲覧要求を調査サーバ70に送信する。
【0081】
ステップS21において、調査サーバ70は、指標パラメータに基づいて、2以上の従業員を2以上のセグメントの各々に分類する。調査サーバ70は、分類結果を第3端末30に送信する。指標パラメータとしては、eNPS及びパフォーマンスの少なくともいずれか1つが用いられてもよい。
【0082】
ステップS22において、第3端末30は、分類結果(例えば、図8を参照)を表示する。
【0083】
ステップS30において、第3端末30は、2以上のセグメントの中からいずれかのセグメントを選択する。
【0084】
ステップS31において、調査サーバ70は、選択されたセグメントに属する従業員を母集団として、各調査項目のスコアを特定する。例えば、調査サーバ70は、相関係数及びスコアによって定義される座標空間において各調査項目がプロットされたデータを生成する。ここで、調査サーバ70は、選択されたセグメントが第1セグメントである場合には、第1基準に基づいて第1調査項目を特定する。一方で、調査サーバ70は、選択されたセグメントが第2セグメントである場合には、第2基準に基づいて第2調査項目を特定する。調査サーバ70は、選択されたセグメントに対応する調査項目を第3端末30に送信する。
【0085】
ステップS32において、第3端末30は、選択されたセグメントに対応する調査項目を表示する。第3端末30は、選択されたセグメントが第1セグメントである場合には、第1調査項目を優先的に表示する第1制御を実行する(例えば、図9を参照)。一方で、第3端末30は、選択されたセグメントが第2セグメントである場合には、第2調査項目を優先的に表示する第2制御を実行する(例えば、図10を参照)。
【0086】
(作用及び効果)
実施形態では、第3端末30は、第1セグメントの選択に応じて、スコアに関する第1基準に基づいて特定される第1調査項目を優先的に表示し、第2セグメントの選択に応じて、スコアに関する第2基準に基づいて特定される第2調査項目を優先的に表示する。このような構成によれば、セグメント毎に異なる基準で特定される調査項目が表示されるため、特定された調査項目に基づいて、適切な施策の立案を支援することができる。
【0087】
実施形態では、第1セグメントは、指標パラメータに関する評価が第1評価である従業員を含むセグメントであってもよく、第1基準は、スコアが高い調査項目を優先的に特定する基準であってもよい。このような構成によれば、指標パラメータに関する評価が高い従業員が良く思っている第1評価項目が優先的に表示されるため、法人の長所をさらに伸ばすために必要な施策(すなわち、第1評価項目に関する施策)に注目すべきであることを閲覧者に把握させることができる。
【0088】
実施形態では、第2セグメントは、指標パラメータに関する評価が第1評価よりも低い第2評価である従業員を含むセグメントであってもよく、第2基準は、スコアが低い調査項目を優先的に特定する基準であってもよい。このような構成によれば、指標パラメータに関する評価が低い従業員が悪く思っている第2評価項目が優先的に表示されるため、法人の短所を補うために必要な施策(すなわち、第2評価項目に関する施策)に注目すべきであることを閲覧者に把握させることができる。
【0089】
[変更例1]
以下において、実施形態の変更例1について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0090】
実施形態では、個別パラメータとして従業員満足度を用いるケースを例示した。これに対して、変更例1では、個別パラメータとして従業員満足度以外のパラメータを用いるケースを例示する。上述したように、個別パラメータは、調査項目の全体重要度を特定するために用いられる。具体的には、図13に示すように、個別パラメータとしては、売上額、目標達成度、給与満足度、勤怠状況などが用いられてもよい。
【0091】
例えば、組織が営業部である場合において、従業員のそれぞれの管理項目として売上額が含まれる場合に、個別パラメータとして売上額が用いられてもよい。すなわち、法人が重視すべき個別パラメータが売上額である場合に、個別パラメータとして売上が用いられてもよい。このようなケースにおいては、法人が重視すべき売上額が全体重要度に反映されるため、売上額に寄与する調査項目を特定することができ、全体重要度と全体実現度との相関関係の表示によって、売上額の増大に寄与する調査項目に関する施策の立案を支援することができる。
【0092】
例えば、法人が重視すべき個別パラメータが目標達成度である場合に、個別パラメータとして目標達成度が用いられてもよい。このようなケースにおいては、法人が重視すべき目標達成度が全体重要度に反映されるため、目標達成度に寄与する調査項目を特定することができ、全体重要度と全体実現度との相関関係の表示によって、目標達成度の向上に寄与する調査項目に関する施策の立案を支援することができる。
【0093】
例えば、法人が重視すべき個別パラメータが給与満足度である場合に、個別パラメータとして給与満足度が用いられてもよい。このようなケースにおいては、法人が重視すべき給与満足度が全体重要度に反映されるため、給与満足度に寄与する調査項目を特定することができ、全体重要度と全体実現度との相関関係の表示によって、給与満足度の向上に寄与する調査項目に関する施策の立案を支援することができる。
【0094】
例えば、法人が重視すべき個別パラメータが勤怠状況である場合に、個別パラメータとして勤怠状況が用いられてもよい。このようなケースにおいては、法人が重視すべき勤怠状況が全体重要度に反映されるため、勤怠状況に寄与する調査項目を特定することができ、全体重要度と全体実現度との相関関係の表示によって、勤怠状況の改善に寄与する調査項目に関する施策の立案を支援することができる。
【0095】
変更例1では、個別パラメータとして、売上額、目標達成度、給与満足度、勤怠状況などが用いられるケースを例示した。しかしながら、変更例1はこれに限定されるものではない。個別パラメータとしては、法人が重視するパラメータであれば任意のパラメータを用いることが可能である。個別パラメータは、人事サーバ50(第1DB52)に格納されるデータ及び調査サーバ70(第2DB72)に格納されるデータの少なくともいずれか1つに基づいて取得可能であればよい。
【0096】
[変更例2]
以下において、実施形態の変更例2について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0097】
実施形態では、3段階のパフォーマンス及び3段階のeNPSによってセグメントを定義するケースについて例示した。これに対して、変更例2では、セグメントを定義する指標パラメータの一例について説明する。
【0098】
例えば、図14に示すように、パフォーマンスに代えて、各従業員のポテンシャル、各従業員のデモグラフィック又は各従業員の従業員属性が用いられてもよい。或いは、図15に示すように、eNPSに代えて、各従業員のポテンシャル、各従業員のデモグラフィック又は各従業員の従業員属性が用いられてもよい。
【0099】
各従業員のポテンシャルは、従業員の成長可能性を示すパラメータである。ポテンシャルは、従業員の年齢、従業員の能力などによって定量化されてもよい。
【0100】
各従業員のデモグラフィックは、従業員の性別、国籍、年齢などを含んでもよい。デモグラフィックは、性別、国籍及び年齢の少なくとも1つによってグルーピングされてもよい。
【0101】
各従業員の従業員属性は、従業員の等級、役職、職種などを含んでもよい。従業員属性は、等級、役職及び職種の少なくとも1つによってグルーピングされてもよい。
【0102】
[変更例3]
以下において、実施形態の変更例3について説明する。以下においては、実施形態に対する相違点について主として説明する。
【0103】
変更例3では、第3端末30(表示部32)は、2以上のセグメントの各々の間の変動結果を表示する。変動結果は、第1タイミングの分類結果と第2タイミングの分類結果との比較に基づいて特定される。例えば、第1タイミングの分類結果は、前年度の分類結果であってもよく、前月度の分類結果であってもよい。第2タイミングの分類結果は、今年年度の分類結果であってもよく、今月度の分類結果であってもよい。第1タイミング及び第2タイミングの間隔は、第1タイミング後に実行された施策の影響を確認する間隔であると考えてもよい。変動結果は、2以上のセグメントの各々の間で変動する従業員に関する情報要素を含んでもよい。従業員に関する情報要素は、従業員の数及び従業員の属性の少なくともいずれか1つの情報要素を含んでもよい。
【0104】
例えば、実施形態と同様に、3段階のパフォーマンス及び3段階のeNPSによってセグメントが定義されるケースについて説明する。
【0105】
図16に示すように、パフォーマンスが”中”であり、eNPSが”低”であるセグメント(以下、対象セグメント)に着目すると、他のセグメント(以下、ソースセグメント)から対象セグメントに流入した従業員の変動結果が矢印によって表されてもよく、対象セグメントから他のセグメント(以下、ターゲットセグメント)に流出した従業員の変動が矢印によって表されてもよい。矢印の太さは、ソースセグメントから対象セグメントに流入した従業員の数の多さを表してもよく、対象セグメントからターゲットセグメントに流出した従業員の数の多さを表してもよい。矢印の太さは、従業員に関する情報要素の一例であると考えてもよい。
【0106】
このような前提下において、第3端末30(表示部32)は、矢印の選択に応じて、矢印によって表される変動の詳細を表示してもよい。
【0107】
第1に、パフォーマンスが”中”であり、eNPSが”低”であるセグメントがターゲットセグメントであるケースについて説明する。
【0108】
図17に示すように、対象セグメントからターゲットセグメントへの流出を表す矢印が選択された場合に、矢印によって表される流出の詳細として、対象セグメントからターゲットセグメントに流出した従業員の数(図17では、23人)、対象セグメントからターゲットセグメントに流出した従業員の属性(図17では、20代、勤続年数(1年未満))が表示されてもよい。従業員の属性は、変動に係る従業員の属性の中から、予め定められた条件に合致する属性であってもよい。予め定められた条件は、変動に影響する特徴的な属性を抽出するという条件であってもよい。例えば、予め定められた条件は、変動に係る従業員の総数に占める割合が一定割合以上の属性を抽出するという条件であってもよい。矢印によって表される流出の詳細は、属性に対応する割合(図17では、20代に対応付けられた82%、勤続年数(1年未満)に対応付けられた74%)を含んでもよい。
【0109】
例えば、第1タイミング後において、コアタイムの短縮といった施策が導入されたと想定すると、図17に示す情報の表示によって、コアタイムの短縮によって、経験の浅いジュニア層についてパフォーマンスが落ちたといった気付きが得られる。言い換えると、コアタイムの短縮といった施策の影響を確認することができる。
【0110】
第2に、パフォーマンスが”高”であり、eNPSが”高”であるセグメントがターゲットセグメントであるケースについて説明する。
【0111】
図18に示すように、対象セグメントからターゲットセグメントへの流出を表す矢印が選択された場合に、矢印によって表される流出の詳細として、対象セグメントからターゲットセグメントに流出した従業員の数(図18では、48人)、対象セグメントからターゲットセグメントに流出した従業員の属性(図18では、女性、30代、40代)が表示されてもよい。従業員の属性は、変動に係る従業員の属性の中から、予め定められた条件に合致する属性であってもよい。予め定められた条件は、変動に係る従業員の総数に占める割合が一定割合以上の属性であることであってもよい。矢印によって表される流出の詳細は、属性に対応する割合(図18では、女性に対応付けられた88%、30代に対応付けられた51%、40代に対応付けられた23%)を含んでもよい。
【0112】
例えば、第1タイミング後において、コアタイムの短縮といった施策が導入されたと想定すると、図18に示す情報の表示によって、コアタイムの短縮によって、子育て世代の女性についてパフォーマンスの上昇が得られたといった気付きが得られる。言い換えると、コアタイムの短縮といった施策の影響を確認することができる。
【0113】
(作用及び効果)
変更例3では、第3端末30は、2以上のセグメントの各々の間の変動結果を表示し、変動結果は、第1タイミングの分類結果と第2タイミングの分類結果との比較に基づいて特定される。このような構成によれば、第1タイミングの後に導入された施策の影響を確認することができる。さらに、従業員の匿名性を担保することもできる。
【0114】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0115】
上述した開示では、2以上の調査項目の分析結果が相関係数及びスコアによって定義される座標空間で表示されるケースについて説明した(図9及び図10を参照)。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。2以上の調査項目の分析結果は、リスト形式で表示されてもよい。このようなケースにおいて、第1調査項目の優先的な表示は、第1調査項目をリストの上位に表示する処理であってもよく、第1調査項目以外の調査項目を表示せずに第1調査項目を表示する処理であってもよい。同様に、第2調査項目の優先的な表示は、第2調査項目をリストの上位に表示する処理であってもよく、第2調査項目以外の調査項目を表示せずに第2調査項目を表示する処理であってもよい。
【0116】
上述した開示では、パフォーマンスが”高”であり、eNPSが”高”であるセグメントの選択、パフォーマンスが”高”であり、eNPSが”低”であるセグメントの選択について例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。例えば、パフォーマンスが”高”であり、eNPSが”中”であるセグメントが選択されてもよい。このようなケースにおいて、スコアが高い順に所定数(例えば、5つ)の調査項目及びスコアが低い順に所定数(例えば、5つ)の調査項目が優先的に表示されてもよい。優先的に表示する調査項目を特定する基準がセグメント毎に異なっていればよい。
【0117】
上述した開示では、3段階のパフォーマンス及び3段階のeNPSによってセグメントが定義されるケースについて例示した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。例えば、各指標パラメータの段階は、2であってもよく、4以上であってもよい。セグメントを定義する指標パラメータは、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
【0118】
上述した開示では、人事サーバ50及び調査サーバ70が別々のサーバである。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。人事サーバ50及び調査サーバ70は同一のサーバに含まれてもよい。このようなケースにおいて、人事サーバ50及び調査サーバ70に対するアクセス権限は別々に定められてもよい。
【0119】
上述した開示では、分類結果、分析結果及び変動結果を出力する出力部が第3端末30の表示部32であるケースについて説明した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。分類結果、分析結果及び変動結果を出力する出力部は、第3端末30に設けられる音声出力部であってもよい。
【0120】
上述した開示では、分類結果、分析結果及び変動結果を出力する出力部が第3端末30の表示部32であるケースについて説明した。しかしながら、上述した開示はこれに限定されるものではない。例えば、分類結果、分析結果及び変動結果の表示に必要なデータを調査サーバ70が第3端末30に送信する場合には、出力部は調査サーバ70の通信部71であると考えてもよい。このようなケースにおいて調査サーバ70は出力装置の一例である。同様に、分類結果、分析結果及び変動結果の表示に必要なデータを人事サーバ50が第3端末30に送信する場合には、出力部は人事サーバ50の通信部51であってもよい。このようなケースにおいて人事サーバ50は出力装置の一例である。
【0121】
上述した開示では、全体重要度及び全体実現度は、調査項目に関する質問事項に対する回答の分析(サーベイ)によって取得される。このようなケースにおいて、1つの調査項目について2以上の質問事項が対応付けられており、2以上の質問事項のそれぞれに重付値が設定されてもよい。言い換えると、サーベイにおいて、1つの調査項目に対応付けられた質問事項に対する回答は重付値によって重み付けされてもよい。例えば、1つの調査項目について質問事項A及び質問事項Bが対応付けられており、質問事項Aに重付値aが設定され、質問事項Bに重付値bが設定されているケースを想定する。このようなケースにおいては、質問事項Aに対する回答が重付値aによって重み付けされ、質問事項Bに対する回答が重付値bによって重み付けされた上で、調査項目の個別実現度が取得されてもよい。このように取得された個別実現度に基づいて、全体実現度が取得されてもよく、全体重要度が取得されてもよい。
【0122】
上述した開示では、従業員満足度は、質問事項に対する回答の分析(サーベイ)によって取得される。このようなケースにおいて、従業員満足度について2以上の質問事項が対応付けられており、2以上の質問事項のそれぞれに重付値が設定されてもよい。言い換えると、サーベイにおいて、従業員満足度に対応付けられた質問事項に対する回答は重付値によって重み付けされてもよい。例えば、従業員満足度について質問事項A及び質問事項Bが対応付けられており、質問事項Aに重付値aが設定され、質問事項Bに重付値bが設定されているケースを想定する。このようなケースにおいては、質問事項Aに対する回答が重付値aによって重み付けされ、質問事項Bに対する回答が重付値bによって重み付けされた上で、従業員満足度が取得されてもよい。
【0123】
特に限定されるものではないが、「実現度」という用語は、「満足度」という用語に読み替えられてもよい。例えば、全体実現度は、法人を対象として取得され、調査項目の満足度を表す全体満足度と読み替えられてもよい。同様に、個別実現度は、2以上の従業員のそれぞれを対象として取得され、調査項目の満足度を表す個別満足度と読み替えられてもよい。
【符号の説明】
【0124】
10…第1端末、20…第2端末、30…第3端末、31…通信部、32…表示部、33…制御部、50…人事サーバ、51…通信部、52…第1DB、53…制御部、70…調査サーバ、71…通信部、72…第2DB、73…制御部、100…出力システム
【要約】
【課題】 適切な施策の立案を支援することを可能とする出力装置及び出力方法を提供する。
【解決手段】 出力装置は、組織に属する2以上のメンバーの各々に関する指標パラメータに基づいて、前記2以上のメンバーが2以上のセグメントの各々に分類された分類結果を出力する出力部を備え、前記出力部は、前記2以上のセグメントに含まれる第1セグメントの選択に応じて、2以上の調査項目の中から第1調査項目を優先的に出力する第1制御を実行し、前記2以上のセグメントに含まれる第2セグメントの選択に応じて、前記2以上の調査項目の中から第2調査項目を優先的に出力する第2制御を実行し、前記第1調査項目は、前記2以上の調査項目の各々のスコアに関する第1基準に基づいて特定され、前記第2調査項目は、前記第1基準とは異なる基準であって前記スコアに関する第2基準に基づいて特定される。
【選択図】 図4

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18