(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-30
(45)【発行日】2022-06-07
(54)【発明の名称】画像形成装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G03G 15/16 20060101AFI20220531BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20220531BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20220531BHJP
G03G 21/14 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
G03G15/16 103
G03G15/00 303
G03G21/00 386
G03G21/14
(21)【出願番号】P 2018160925
(22)【出願日】2018-08-30
【審査請求日】2021-07-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大浦 啓介
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-173114(JP,A)
【文献】特開2003-131536(JP,A)
【文献】特開平8-101589(JP,A)
【文献】特開2013-122551(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/01
G03G 13/02
G03G 13/14-13/16
G03G 13/34
G03G 15/00
G03G 15/01
G03G 15/02
G03G 15/14-15/16
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/04
G03G 21/10-21/12
G03G 21/14
G03G 21/20
F16C 13/00-15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に転写させるトナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体に接触して回転し、前記像担持体との間で用紙を挟持搬送する転写部材と、
前記転写部材に電圧を印加する電圧印加部と、
前記電圧印加部によって電圧を印加することにより、前記転写部材の表面に付着したトナーを前記像担持体に転移させて除去するバイアスクリーニングを実行する制御部と、
前記転写部材の通紙外領域におけるトナー除去効率を検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記転写部材の通紙外領域におけるトナー除去効率と、通紙内外領域の除去効率悪化速度差とに基づいて、前記転写部材の通紙内領域のトナー除去効率を予測する予測部と、を備える
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記転写部材に対して、軸方向端部への押圧力が軸方向中央部への押圧力よりも高くなるように押圧力を付与する圧力付与部を備え、
前記検知部は、前記転写部材の軸方向端部におけるトナー除去効率を検知し、
前記予測部は、前記検知部により検知された前記転写部材の軸方向端部におけるトナー除去効率と、軸方向中央部及び端部の除去効率悪化速度差とに基づいて、前記転写部材の軸方向中央部のトナー除去効率を予測する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記予測部は、前記圧力付与部による押圧力及び/又は画像形成装置の機内温湿度に基づいて、前記除去効率悪化速度差を特定する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記検知部は、前記転写部材の端部領域に形成されたトナーパッチのトナー量と、当該トナーパッチのうちバイアスクリーニングの実施後に前記転写部材に残留するトナー量とを検知することにより、前記転写部材の軸方向端部におけるトナー除去効率を検知する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記検知部は、前記転写部材の端部領域に形成されたトナーパッチのトナー量と、当該トナーパッチのうちバイアスクリーニングの実施後に前記像担持体に転移したトナー量とを検知することにより、前記転写部材の軸方向端部におけるトナー除去効率を検知する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記トナーパッチは、用紙へのトナー画像の転写と同時に、前記転写部材の通紙外領域に形成される
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、紙間領域が前記転写部材と前記像担持体との間を通過するときに、前記電圧印加部により画像形成時と逆電位の電圧を印加することにより、前記トナーパッチを前記像担持体に転移させる
ことを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、用紙の白紙領域が前記転写部材と前記像担持体との間を通過するときに、前記電圧印加部により画像形成時と逆電位の電圧を印加することにより、前記トナーパッチを前記像担持体に転移させる
ことを特徴とする請求項4から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、予測したトナー除去効率に基づいて、前記電圧印加部による印加電圧の値及びバイアスクリーニングの実施時間を変更する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
ユーザーに対する情報を表示する表示部と、
予測したトナー除去効率に基づいて、前記表示部に前記転写部材の交換を促す表示を表示させる表示制御部と、を備える
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
用紙に転写させるトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に接触して回転し、前記像担持体との間で用紙を挟持搬送する転写部材と、前記転写部材に電圧を印加する電圧印加部と、を備えた画像形成装置のコンピューターを、
前記電圧印加部によって電圧を印加することにより、前記転写部材の表面に付着したトナーを前記像担持体に転移させて除去するバイアスクリーニングを実行する制御部、
前記転写部材の通紙外領域におけるトナー除去効率を検知する検知部、
前記検知部により検知された前記転写部材の通紙外領域におけるトナー除去効率と、通紙内外領域の除去効率悪化速度差とに基づいて、前記転写部材の通紙内領域のトナー除去効率を予測する予測部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、感光体に形成したトナー像を中間転写ベルトに1次転写して、中間転写ベルト上のトナーを、中間転写ベルトを介して対応して配置される2次転写ローラーと対向ローラーとで構成される2次転写部において用紙に2次転写する、中間転写方式の画像形成装置が普及している。
このような画像形成装置においては、中間転写ベルト上のトナーが全て用紙に転写されることが望ましいが、実際には一部のトナーは転写されずに中間転写ベルト上に残留してしまう。残留トナーが2次転写ローラーに転移してしまうと、トナーがさらに用紙に転移して画像汚れとなり、ヤレ紙を発生させてしまう。
【0003】
そこで、特許文献1には、2次転写ローラーの表面に付着したトナーを除去するバイアスクリーニングを実施する画像形成装置が記載されている。具体的には、2次転写ローラーの表面に付着したトナー量を検出し、当該トナー量が規定値以上である場合に、2次転写ローラーに画像形成時と逆電位の電圧を印加することにより、トナーを中間転写ベルトに戻すことができる。さらに、このように一定量以上のトナーが付着した場合にのみバイアスクリーニングを実施することにより、非転写時に常に実施する方法に比べて中間転写ベルトと2次転写ローラーとの摩擦を最小限にすることができ、2次転写ローラーの表面の摩耗を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、2次転写ローラーの軸方向端部は通紙外領域であるため、中央部に比べて中間転写ベルトに付着したトナーが通過する頻度が高くなり、フィルミングの進行が早い。フィルミングに伴い表面の離型性が低下するため、クリーニング性の悪化は端部が先行することとなる。
特許文献1に記載の方法では、2次転写ローラー上のトナー量を検知してクリーニング条件のフィードバック制御を行うが、どの位置のトナー量を検知するかによって算出されるクリーニング性が異なってくるため、適切なタイミングでクリーニング条件を変更させることが難しい。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、2次転写ローラーのクリーニングを実施する画像形成装置において、クリーニング性の悪化を精度よく検知し、トナー汚れ等の画像不良を抑制可能な画像形成装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の画像形成装置は、
用紙に転写させるトナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体に接触して回転し、前記像担持体との間で用紙を挟持搬送する転写部材と、
前記転写部材に電圧を印加する電圧印加部と、
前記電圧印加部によって電圧を印加することにより、前記転写部材の表面に付着したトナーを前記像担持体に転移させて除去するバイアスクリーニングを実行する制御部と、
前記転写部材の通紙外領域におけるトナー除去効率を検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記転写部材の通紙外領域におけるトナー除去効率と、通紙内外領域の除去効率悪化速度差とに基づいて、前記転写部材の通紙内領域のトナー除去効率を予測する予測部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記転写部材に対して、軸方向端部への押圧力が軸方向中央部への押圧力よりも高くなるように押圧力を付与する圧力付与部を備え、
前記検知部は、前記転写部材の軸方向端部におけるトナー除去効率を検知し、
前記予測部は、前記検知部により検知された前記転写部材の軸方向端部におけるトナー除去効率と、軸方向中央部及び端部の除去効率悪化速度差とに基づいて、前記転写部材の軸方向中央部のトナー除去効率を予測する
ことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記予測部は、前記圧力付与部による押圧力及び/又は画像形成装置の機内温湿度に基づいて、前記除去効率悪化速度差を特定する
ことを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の画像形成装置において、
前記検知部は、前記転写部材の端部領域に形成されたトナーパッチのトナー量と、当該トナーパッチのうちバイアスクリーニングの実施後に前記転写部材に残留するトナー量とを検知することにより、前記転写部材の軸方向端部におけるトナー除去効率を検知する
ことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項2又は3に記載の画像形成装置において、
前記検知部は、前記転写部材の端部領域に形成されたトナーパッチのトナー量と、当該トナーパッチのうちバイアスクリーニングの実施後に前記像担持体に転移したトナー量とを検知することにより、前記転写部材の軸方向端部におけるトナー除去効率を検知する
ことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載の画像形成装置において、
前記トナーパッチは、用紙へのトナー画像の転写と同時に、前記転写部材の通紙外領域に形成される
ことを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項4から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、紙間領域が前記転写部材と前記像担持体との間を通過するときに、前記電圧印加部により画像形成時と逆電位の電圧を印加することにより、前記トナーパッチを前記像担持体に転移させる
ことを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項4から6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、用紙の白紙領域が前記転写部材と前記像担持体との間を通過するときに、前記電圧印加部により画像形成時と逆電位の電圧を印加することにより、前記トナーパッチを前記像担持体に転移させる
ことを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記制御部は、予測したトナー除去効率に基づいて、前記電圧印加部による印加電圧の値及びバイアスクリーニングの実施時間を変更する
ことを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
ユーザーに対する情報を表示する表示部と、
予測したトナー除去効率に基づいて、前記表示部に前記転写部材の交換を促す表示を表示させる表示制御部と、を備える
ことを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載のプログラムは、
用紙に転写させるトナー像を担持する像担持体と、前記像担持体に接触して回転し、前記像担持体との間で用紙を挟持搬送する転写部材と、前記転写部材に電圧を印加する電圧印加部と、を備えた画像形成装置のコンピューターを、
前記電圧印加部によって電圧を印加することにより、前記転写部材の表面に付着したトナーを前記像担持体に転移させて除去するバイアスクリーニングを実行する制御部、
前記転写部材の通紙外領域におけるトナー除去効率を検知する検知部、
前記検知部により検知された前記転写部材の通紙外領域におけるトナー除去効率と、通紙内外領域の除去効率悪化速度差とに基づいて、前記転写部材の通紙内領域のトナー除去効率を予測する予測部、
として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、2次転写ローラーのクリーニングを実施する画像形成装置において、クリーニング性の悪化を精度よく検知し、トナー汚れ等の画像不良を抑制可能な画像形成装置及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】画像形成装置の機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】2次転写ローラーの各領域の劣化の進行度合いを示した図である。
【
図4】本発明に係る画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【
図5】パッチの形成タイミングと印加電圧との関係を示した図である。
【
図6】2次転写ローラーへの押圧力及び環境条件とクリーニング性との関係を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0021】
[画像形成装置の構成]
図1は、本実施形態の画像形成装置1の概略構成を示す図である。
図2は、画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。
【0022】
画像形成装置1は、用紙に画像を形成する複合機等の画像形成装置である。
図1に示すように、画像形成装置1は、原稿読取部15、搬送部16、給紙部18、画像形成部20及び定着部30等を備える。
【0023】
原稿読取部15は、コピー用に設けられたスキャナー等であり、制御部11の指示に従って、原稿台上にセットされた原稿dを読み取って、画素ごとにR(赤)、G(緑)及びB(青)の色値を有するビットマップ形式の原画像を生成する。原稿読取部15により生成されたR、G及びBの色値を有する原画像は、図示しない色変換部によりC、M、Y及びKの色値を有する原画像に色変換された後、記憶部12(
図2参照)に記憶される。
【0024】
搬送部16は、複数の搬送ローラー161A、161B、161C、161D、レジストローラー162及び排紙ローラー163等で構成されている。搬送部16は、制御部11の指示に従って、給紙部18や手差しトレイから給紙された用紙を、画像形成部20、定着部30へ搬送し、画像形成及び定着された用紙を排紙口24から排紙トレイ25に排出する。排紙トレイ25は、排出された用紙を載置する。搬送部16は、定着部30から搬送された用紙を反転して再度画像形成部20に搬送する反転部16aを有する。
【0025】
給紙部18は、複数の給紙トレイを備え、制御部11の指示に従って、給紙手段181により画像形成部20に用紙を供給する。各給紙トレイには、それぞれ予め定められた紙種やサイズの用紙が収納されている。
【0026】
画像形成部20は、制御部11の指示に従って、画像処理部17(
図2参照)により画像処理された原画像に基づいて、C、M、Y及びKの複数の色からなる画像を用紙上に形成する。画像形成部20は、4つの書込みユニット21Y、21M、21C、21K、中間転写ベルト22、2次転写部23を備えている。
【0027】
4つの書込みユニット21Y、21M、21C、21Kは、中間転写ベルト22のベルト面に沿って直列(タンデム)に配置され、それぞれC、M、Y及びKの色の画像を形成する。書込みユニット21Yは、感光体211Y、帯電部212Y、光走査装置213Y、現像部214Y、1次転写ローラー215Y及びクリーニング部216Yを備えている。画像形成時、書込みユニット21Yでは、帯電部212Yにより感光体211Yに電圧を印加して帯電させた後、光走査装置213Yにより原画像に基づいて発光させた光束で感光体211Y上を走査して静電潜像を形成する。現像部214Yによりトナー等の色材を供給して、感光体211Y上の静電潜像を現像すると、像担持体である感光体211Y上にトナー像が形成される。
なお、各書込みユニット21M、21C、21Kは、書込みユニット21Yと同様に構成されているため、その説明を省略する。
【0028】
各書込みユニット21Y~21Kにおいて、感光体211Y~211K上にトナー像が形成されると、1次転写ローラー215Y~215Kにより、感光体211Y~211K上のトナー像が中間転写ベルト22上に順次重ねて転写(1次転写)される。これにより、中間転写ベルト22上には複数の色からなるトナー像が形成される。1次転写後、クリーニング部216Y~216Kにより感光体211Y~211K上に残留する色材が除去される。
【0029】
中間転写ベルト22は、複数のローラーにより巻き回されて回転する無端状のベルトである。複数のローラーの中には、1次転写ローラー215Y~215Kが含まれる。
なお、中間転写ベルト22は、像担持体として機能する。
【0030】
2次転写部23は、2次転写ローラー231と、対向ローラー232と、圧力付与部233と、電圧印加部234と、付着トナー量検出部235と、を備えて構成される。
2次転写ローラー231は、給紙部18から搬送される用紙の搬送経路上に配置されている。2次転写ローラー231は、給紙部18から給紙された用紙上に、中間転写ベルト22上のトナー像を転写(2次転写)し、定着部30に搬送する。なお、2次転写ローラー231は、転写部材として機能する。
対向ローラー232は、中間転写ベルト22の内側に配置されて中間転写ベルト22を張架し、2次転写ローラー231との間でニップ部を形成する。
【0031】
圧力付与部233(
図2参照)は、2次転写ローラー231を軸方向両端側から押圧保持するための機構であり、バネなどの弾性体によって構成され、2次転写ローラー231の軸方向の端部から中央部に向けて圧力を付与する。
【0032】
電圧印加部234(
図2参照)は、2次転写ローラー231に接続され、2次転写ローラー231に所定の電圧を印加する。これにより、中間転写ベルト22上に形成されたトナー像が、転写ニップ部N1を挟持搬送される用紙側に引き寄せられて用紙に転写される。なお、電圧印加部234によって印加される電圧の値は、制御部11によって制御される。
【0033】
付着トナー量検出部235は、2次転写ローラー231の表面近傍であって、2次転写ローラー231の表面に付着したトナーの量を検出可能な光学濃度センサーである。また、付着トナー量検出部235は、検出したトナー量を制御部11に出力する。これにより、制御部11は、付着トナー量検出部235により検出されたトナー量に基づいて、後述するように2次転写部23におけるクリーニング性を判断することができる。
【0034】
定着部30は、制御部11の指示に従って、画像形成部20により色材の像としてのトナー像が形成された用紙に、画像を熱定着させる。即ち、定着部30は、画像形成部20によりトナー像が形成された用紙を加熱及び加圧する。用紙の両面に画像を形成する場合、定着部30により一方の面に画像が定着された用紙は、反転部16aにより用紙面を反転された後、再度2次転写部23の位置へ給紙される。
【0035】
図2に示すように、画像形成装置1は、制御部11、記憶部12、操作部13、表示部14、原稿読取部15、搬送部16、画像処理部17、給紙部18、通信部19、画像形成部20及び定着部30、等を備える。画像形成装置1の各部は、バス40を介して接続されている。
【0036】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、画像形成装置1の各部を制御する。ROMは、各種プログラム及び各種データが記憶されている記憶部である。制御部11は、CPUがROMから各種プログラムを読み出して適宜RAMに展開し、展開したプログラムとCPUの協働で、各種処理を実行する。例えば、制御部11は、原稿読取部15により生成され又は通信部19を介して受信され、記憶部12に保持されたビットマップ形式の原画像を、画像処理部17により画像処理させて、画像処理後の原画像データに基づき、画像形成部20により用紙上に画像を形成させる。
なお、制御部11は、制御部、検知部、予測部、表示制御部として機能する。
【0037】
記憶部12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、各種画像処理に係る画像データ等の各種データを一時的に記憶する画像メモリーである。また、記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)等を有し、各種データを書き込み及び読み出し可能に記憶する構成としても良い。
【0038】
操作部13及び表示部14は、ユーザーインターフェイスとして画像形成装置1に設けられる。操作部13は、ユーザーの操作に応じた操作信号を生成し、制御部11に出力する。操作部13としては、キーパッド、表示部14と一体に構成されたタッチパネル等を用いることができる。表示部14は、制御部11の指示に従って、操作画面等を表示する。表示部14としては、LCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic Electro Luminescence Display)等を用いることができる。
【0039】
画像処理部17は、記憶部12に記憶された画像データ、原稿読取部15により原稿から画像を読み取って得られた画像データ、通信部19を介して外部装置から入力された画像データに必要な画像処理を行い、画像処理後の画像データを画像形成部20に出力する。画像処理には、階調処理、中間調処理、色変換処理等が含まれる。階調処理は、画像データの各画素の階調値を、用紙上に形成された画像の濃度特性が目標の濃度特性と一致するように補正された階調値に変換する処理である。中間調処理は、誤差拡散処理、組織的ディザ法を用いたスクリーン処理等である。色変換処理は、RGBの各階調値をCMYKの各階調値に変換する処理である。
【0040】
通信部19は、ネットワークカード等で構成され、LAN(Local Area Network)等のネットワークに接続される。通信部19は、ネットワーク上の外部装置、例えばPC(Personal Computer)等のユーザー端末、サーバー等と通信する。通信部19は、ネットワークを介して、画像を形成するための画像データを外部装置から受信する
【0041】
[バイアスクリーニング]
次に、画像形成装置1が実行するバイアスクリーニングについて説明する。
本実施形態に係る画像形成装置1は、2次転写ローラー231に付着したトナーを除去するため、以下に示すバイアスクリーニングを実行する。
【0042】
中間転写ベルト22が2次転写ローラー231に接触しながら回転することで、中間転写ベルト22から用紙に転写されなかったトナーが、2次転写ローラー231に付着する場合がある。2次転写ローラー231に付着したトナーが用紙に転移すると、用紙上にトナー汚れが発生してヤレ紙になってしまう。そこで、2次転写ローラー231に対して画像形成時と逆バイアスを印加するバイアスクリーニングを実施し、2次転写ローラー231に転移したトナーを中間転写ベルト22に戻すことで、上記した問題を回避することができる。
【0043】
ここで、2次転写ローラー231の表面のコート層は、使用に伴って割れやトナーフィルミングにより表面の離型性が悪化し、クリーニング性も悪化する。
図3は、2次転写ローラー231の各領域のクリーニング性悪化の進行度合いを説明する図である。
図3(A)に示すように、2次転写ローラー231のうち用紙Mを通紙しない軸方向端部の領域231aでは、用紙Mを通紙する中央部の領域231bに比べて中間転写ベルト22からのトナーの転移量(かぶりトナー量)が多く、フィルミングの進行が速い。また、2次転写ローラー231の端部の領域231aには、圧力付与部233による押圧力が大きく、中央部の領域231bに比べて表面の割れの進行も速い。
【0044】
図3(B)には、2次転写ローラー231の軸方向端部の領域231a及び中央部の領域231bのそれぞれのクリーニング性の変化を示す。
図3(B)に示すように、クリーニング性は、フィルミングや表面の割れなどにより、あるところで急激に低下する。クリーニング性が図中Aで示す所定の値(例えば、クリーニング性70%)を下回ると、用紙上にトナー汚れが発生するなど画質に影響が及ぶ。また、上記したように、図中C1で示す端部の領域231aのクリーニング性の低下は、図中C2で示す中央部の領域231bのクリーニング性の低下よりも速く進行する。
したがって、端部の領域231aにおけるクリーニング性C1が所定の値A以下となったことを検知し、これをもとに中央部の領域231bのクリーニング性C2の低下状態を予測し、中央部の領域231bのクリーニング性C2が所定の値Aを下回る前に、クリーニング性が向上するような条件に変更する。これにより、中央部の領域231bのクリーニング性を図中C3で示すように上昇させることができる。
【0045】
端部の領域231aにおけるクリーニング性の検知は、以下のようにして行う。
中間転写ベルト22上の2次転写ローラー231の端部の領域231aに当接する位置にパッチを形成し、電圧印加部234によって用紙に対する画像形成時と同様の電圧を2次転写ローラー231に印加して、2次転写ローラー231上にパッチを転写する。続いて、電圧印加部234によってバイアスクリーニングと同じ電圧、即ち画像形成時と逆電位の電圧を印加することで、2次転写ローラー231上のパッチを中間転写ベルト22に転移させる。このとき2次転写ローラー231の端部の領域231aに残ったトナー量を検出し、中間転写ベルト22に転移させる前に2次転写ローラー231上に形成されたパッチのトナー量と比較することによって、端部の領域231aにおけるクリーニング性を評価する。
【0046】
ここで、クリーニング性のチェックは、例えば画像形成を用紙搬送方向に300m実行する度に行うなど、所定量の画像形成を完了するタイミングで行うことが望ましい。このようにすることで、2次転写ローラー231の端部における急激なクリーニング性の低下を、早期に検出することができる。なお、クリーニング性のチェックの頻度が高すぎると、使用トナー量が増え、端部へのトナーフィルミングが発生しやすくなるため、このような問題を生じない程度の頻度にすることが必要である。
【0047】
図4は、バイアスクリーニングの実施時における画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。なお、
図4における処理は、制御部11と記憶部12に記憶されているプログラムとの協働により実現される。
【0048】
まず、画像形成を開始すると(ステップS1)、制御部11は、2次転写ローラー231の軸方向端部におけるクリーニング性をチェックするタイミングであるか否かを判断する(ステップS2)。クリーニング性のチェックタイミングは、上記したように予め設定した所定量の画像形成を実行したタイミングである。
制御部11は、クリーニング性のチェックタイミングであると判断すると(ステップS2:Yes)、ステップS3へと移行するが、チェックタイミングではないと判断すると(ステップS2:No)、ステップS12に移行する。
【0049】
ステップS3では、制御部11は、2次転写部23に用紙を通紙中であるか否かを判断する。
図5は、パッチ転写タイミングを説明する図である。2次転写ローラー231の端部の領域にパッチを転写させるタイミングは、通紙時又は非通紙時の何れでも良いが、通紙時に行うことが望ましい。パッチの転写時には2次転写ローラー231に対して画像形成時と同じ電圧(正バイアス)が印加されるが、パッチを中間転写ベルト22に転移させる際には逆電位の電圧(逆バイアス)が印加される。
図5(A)に示すように、用紙Mが図中aの方向に搬送されるものとすると、非通紙時にパッチを転写させる場合には紙間領域で正バイアスと逆バイアスの両方を印加させる必要があるため、紙間領域を長くとる必要がある。一方で、
図5(B)に示すように、通紙時にパッチを転写させる場合には、紙間領域では逆バイアスのみを印加すれば足りるため、紙間領域を比較的短くすることができ、生産性の低下を抑制することが可能である。
制御部11は、2次転写部23に用紙を通紙中であると判断すると(ステップS3:Yes)、ステップS4へと移行するが、通紙中でないと判断すると(ステップS3:No)、ステップS3の処理を繰り返す。
【0050】
ステップS4では、制御部11は、2次転写ローラー231の端部の領域にパッチを転写させる。
ここで、パッチは上記したように2次転写部23の通紙時に転写させるが、用紙の後端が通紙されるタイミングで転写させることが望ましい。
図5(B)に示すように、用紙の後端から離れた位置に転写されたパッチP1は、図中の矢印b1で示す領域が2次転写部23を通過する間、2次転写ローラー231上に存在することになる。一方で、用紙の後端に転写されたパッチP2は、図中に矢印b2で示す領域が2次転写部23を通過する間のみ、2次転写ローラー231上に存在することになるため、フィルミングを抑制することができる。
【0051】
続いて、制御部11は、2次転写部23を通過している領域が、紙間領域又は白紙部であるか否かを判断する(ステップS5)。
上記したように、2次転写ローラー231上に転写したパッチを中間転写ベルト22に転写させる場合には、逆バイアスを印加させるため、紙間領域であることが望ましい。一方で、
図5(C)に示すように、用紙Mに画像領域M1と白紙部M2とが存在する場合、用紙Mを2次転写部23に通紙中であっても、白紙部M2である場合には逆バイアスを印加させることが可能である。これにより、紙間領域の距離に影響を与えることがないため、生産性の低下を抑制することができる。なお、特定の用紙に白紙部が存在しない場合であっても、ジョブ全体を通して白紙部が存在すれば、当該白紙部を利用することが可能である。ただし、フィルミングを抑制する必要性が高い場合には、トナーをできるだけ早く中間転写ベルト22へ転移させることが望ましいため、紙間領域で実行することが有効である。
制御部11は、紙間領域又は白紙部であると判断した場合には(ステップS5:Yes)、電圧印加部234を制御して2次転写ローラー231に逆バイアスを印加させるが(ステップS6)、紙間領域及び白紙部の何れでもないと判断した場合には(ステップS5:No)、ステップS5の処理を繰り返す。
【0052】
ステップS7では、制御部11は、2次転写ローラー231上の付着トナー量を検出する。具体的には、制御部11は、付着トナー量検出部235を制御して2次転写ローラー231上のトナー濃度を検出させる。
【0053】
続いて、制御部11は、クリーニング性を算出する(ステップS8)。
クリーニング前の2次転写ローラー231上のトナー量をT1(g/m2)、クリーニング後の2次転写ローラー231上のトナー量をT2(g/m2)とすると、バイアスクリーニング性C(%)は、以下の式(1)により算出することができる。
{(T1-T2)/T1}*100=C ・・・(1)
なお、付着トナー量検出部235が中間転写ベルト22上のトナー量を検出可能な構成である場合には、バイアスクリーニングにより中間転写ベルト22上に戻されたトナー量をT3(g/m2)とすると、以下の式(2)によっても、バイアスクリーニング性C(%)を算出することが可能である。
(T3/T1)*100=C ・・・(2)
【0054】
クリーニング性を算出すると、制御部11は、クリーニング性が所定の値以下であるか否かを判断する(ステップS9)。ここで、所定の値とは、
図3(B)中にAで示すような、画質に影響が及ぶと考えられるクリーニング性の値である。即ち、ステップS8で算出されたクリーニング性が所定の値以下である場合には、これに基づいて2次転写ローラー231の中央部の領域のクリーニング性が所定の値以下となる前に、クリーニング性を向上させる必要がある。
制御部11は、クリーニング性が所定の値以下であると判断すると(ステップS9:Yes)、ステップS10へと移行するが、所定の値以下ではないと判断すると(ステップS9:No)、ステップS12に移行する。
【0055】
ステップS10では、制御部11は、先行回転距離を特定する。
上記したように、2次転写ローラー231の軸方向の端部の領域においては、軸方向の中央部の領域に比べてクリーニング性の低下が先行するが、各領域でクリーニング性が所定の値となる時点における2次転写ローラー231の回転距離の差を、先行回転距離とする。先行回転距離を予め実験により求めておくことで、端部の領域のクリーニング性の悪化に基づいて中央部の領域のクリーニング性悪化を予測することが可能となる。
【0056】
なお、先行回転距離は圧力付与部233による押圧力や環境によって変化する。
図6は、先行回転距離と、押圧力及び環境との関係を示した図である。
図6(A)には、高温高湿(HH)環境下で、圧力付与部233による押圧力が30Nの場合の、端部の領域のクリーニング性C1及び中央部の領域のクリーニング性C2を示す。このときの先行回転距離B1は50kmである。
図6(B)には、低温低湿(LL)環境下で押圧力が100Nの場合のクリーニング性を示し、このときの先行回転距離B2は50kmである。これは、圧力付与部233による押圧力は大きいほど、押圧力の中端差が大きくなるため、先行回転距離が大きくなるためである。また、LL環境下ではHH環境下に比べて2次転写ローラー231が硬く割れやすくなり、押圧力の高い端部の方がその影響を受けやすいため、先行回転距離が大きくなる。
なお、押圧力及び環境と、先行回転距離とを対応付けたテーブルが予め記憶部12によって記憶されており、制御部11は当該テーブルに基づいて先行回転距離を特定する。
【0057】
先行回転距離を特定すると、制御部11は、クリーニング条件を変更する(ステップS11)。クリーニング条件は、クリーニング性が向上するように変更する必要があり、クリーニング時において印加する逆バイアスの増加や、クリーニング時間の延長が有効である。
具体的には、クリーニング条件の変更は、例えば先行回転距離が20kmである場合に、中央部の領域のクリーニング性が所定の値まで低下するよりも早く、15km印字後に行うことが有効である。このとき、クリーニング条件は、例えば印加バイアスを15μAから30μAに、クリーニング時間を5秒から30秒に変更する。
【0058】
続いて、制御部11は、2次転写ローラー231のクリーニングの実施タイミングであるか否かを判断する(ステップS12)。クリーニングは、所定の距離の画像形成後に実施するものとしてもよいし、付着トナー量検出部235によって検出された2次転写ローラー231上のトナー量が所定の値に達したタイミングで実施するものとしてもよい。
制御部11は、クリーニングの実施タイミングであると判断すると(ステップS12:Yes)、バイアスクリーニングを実施するが(ステップS13)、実施タイミングではないと判断すると(ステップS12:No)、ステップS14に移行する。
【0059】
ステップS14では、制御部11は、画像形成が完了したか否かを判断する。制御部11は、画像形成が完了したと判断すると(ステップS14:Yes)、制御を終了するが、完了していないと判断すると(ステップS14:No)、ステップS2に戻る。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置1は、電圧印加部234によって電圧を印加することにより、2次転写ローラー231の表面に付着したトナーを中間転写ベルト22に転移させて除去するバイアスクリーニングを実行する一方で、2次転写ローラー231の通紙外領域におけるトナー除去効率を検知し、検知したトナー除去効率と通市内外領域の除去効率悪化速度差とに基づいて、2次転写ローラー231の通紙内領域のトナー除去効率を予測する。これにより、通紙内領域の急激なクリーニング性悪化に先立ってクリーニング性を向上させることができるため、トナー汚れ等の画像不良を未然に防ぐことができる。
【0061】
また、本実施形態に係る画像形成装置1は、圧力付与部233を備え、押圧力の大きい2次転写ローラー231の軸方向端部におけるクリーニング性の悪化に基づいて、中央部のクリーニング性を予測する。これにより、用紙を通紙する中央部におけるクリーニング性の悪化を未然に防ぐことができる。
【0062】
なお、上記実施形態においては、クリーニング性を2次転写ローラー231上のトナー量に基づいて検知するものとしたが、これに限定されず、2次転写ローラー231の表面の割れを直接検知するものとしてもよい。例えば、接触式(触針式粗さ計など)又は非接触式(レーザー顕微鏡など)の表面粗さを計測可能な測定器を用いて、2次転写ローラー231の表面の割れを検知し、予め実験によって求めておいた表面粗さとクリーニング性との相関に基づいて、表面粗さからクリーニング性を検知することが可能である。
【0063】
また、上記実施形態においては、クリーニング性の低下を検知した場合に、クリーニング条件を変更する制御を行うものとしたが、2次転写ローラー231を交換するものとしてもよい。即ち、クリーニング性の低下を検知したとき、表示部14にサービスマンコールが必要である旨を表示することで、ユーザーに新しい2次転写ローラー231に交換を促すこととしても、画像不良の発生を抑制することができる。
【0064】
[他の実施形態]
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、上記の実施形態は本発明の好適な例であり、これに限定されない。
【0065】
また、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体として、不揮発性メモリー、ハードディスク等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを、通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
【0066】
その他、画像形成装置1を構成する各装置の細部構成及び各装置の細部動作に関しても、本発明の主旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0067】
1 画像形成装置
11 制御部(制御部、検知部、予測部、表示制御部)
12 記憶部
14 表示部
20 画像形成部
22 中間転写ベルト(像担持体)
23 2次転写部
231 2次転写ローラー(転写部材)
232 対向ローラー
233 圧力付与部
234 電圧印加部
235 付着トナー量検出部