(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-30
(45)【発行日】2022-06-07
(54)【発明の名称】移植機
(51)【国際特許分類】
A01C 11/02 20060101AFI20220531BHJP
【FI】
A01C11/02 303C
(21)【出願番号】P 2020144533
(22)【出願日】2020-08-28
(62)【分割の表示】P 2018246605の分割
【原出願日】2018-12-28
【審査請求日】2020-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】村並 昌実
(72)【発明者】
【氏名】大久保 嘉彦
(72)【発明者】
【氏名】山根 暢宏
(72)【発明者】
【氏名】東 幸太
(72)【発明者】
【氏名】田▲崎▼ 昭雄
【審査官】小島 洋志
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-016920(JP,A)
【文献】特開平08-019309(JP,A)
【文献】特開2018-143133(JP,A)
【文献】特開平07-147808(JP,A)
【文献】特開2000-139119(JP,A)
【文献】特開2005-058085(JP,A)
【文献】特開2004-350516(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体(40)の走行装置(44)に駆動力を伝動する回動可能な伝動ケース(38)と、前記伝動ケース(38)を回動させて車高を調節する車高調節機構(100)と、前記走行車体(40)に設けられ、移植対象物を植え付ける植付装置(42)と、前記車高調節機構(100)により調節された車高の時間経過による変化を規制する車高維持装置を備える移植機において、
前記車高の変化の規制は、前記車高維持装置が前記車高調節機構(100)の動きを規制することにより行われる
構成とし、
前記車高調節機構(100)は、前後方向に伸縮可能なピストン(111)がシリンダー基部(112)に設けられたシリンダー部(110)と、前記ピストン(111)の先端部に連結されると共に前記伝動ケース(38)側に連結された車高調節アーム(120)とを備え、
前記車高維持装置は、前記車高が前記車高調節機構(100)により所定高さ以上に調節された状態において、前記車高調節アーム(120)による車高が低くなる方向への動きを規制することにより、前記ピストン(111)の収縮を規制する第2収縮規制部材(2100)と、前記第2収縮規制部材(2100)を回動可能に支持する第2支持部材(2200)で構成し、
前記第2収縮規制部材(2100)は、前記車高調節アーム(120)の左右の前側端縁部(122)に引っ掛け可能なフック部(2111)を備え、
前記第2収縮規制部材(2100)は、前記フック部(2111)が左右両端に固定された、前記第2支持部材(2200)が回動の軸芯として内部に挿入された筒状部(2120)を有し、前記筒状部(2120)の左右幅方向の中央部から左右の何れか一方側にずれた外周側面に、前記第2収縮規制部材(2100)を回動操作するための回動ステー(2130)を装着し、
前記回動ステー(2130)の一方の端部には、引き状態になると前記第2収縮規制部材(2100)を回動させて前記規制を行う規制位置に位置させる第2規制作動ワイヤ(2300)を設け、前記回動ステー(2130)の他方の端部には、前記第2収縮規制部材(2100)を規制を解除する非規制方向に付勢する第2付勢部材(2400)を設けたことを特徴とする移植機。
【請求項2】
前記
回動ステー(2130)は、前記筒状部(2120)に装着する取付孔を中心として一方の端部と他方の端部が対称な形状となることを特徴とする請求項1に記載の移植機。
【請求項3】
前記第2支持部材(2200)は、前記車高調節アーム(120)の後方側に配置され
、
車高が前記車高調節機構(100)により前記所定高さ以上に調節された状態で、前記第2収縮規制部材(2100)が回動し前記フック部(2111)が車高調節アーム(120)の左右の前側端縁部(122)の前側に位置した後、時間経過により前記車高調節アーム(120)が前方側に移動したときは、前記第2収縮規制部材(2100)の前記フック部(2111)が前記車高調節アーム(120)の前記左右の前側端縁部(122)に引っ掛かることにより、前記ピストン(111)の収縮が規制される構成としたことを特徴とする請求項
1または2に記載の移植機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、野菜移植機などの移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、先行特許文献1や2に示す移植機は、昇降シリンダーを伸縮させて走行伝動ケースを上下回動させることにより、車高を調節可能な走行装置を備えている。
【0003】
苗植付装置が地面に付いた状態で長時間放置されると、土の付着により苗が設定どおりの植付深さで植え付けできなくなることや、苗植付装置の下端部が変形するおそれがあるので、作業中の休憩時や、倉庫に格納する時には、車高を最大限上昇させておくことが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-136976号公報
【文献】特開2017-175998号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、昇降シリンダー、及び昇降シリンダーを伸縮させる油圧回路には、機体の重量により車高を低くしようとする力が加わり続けており、時間の経過により、作動油が少しずつ流出して昇降シリンダーが収縮してしまうことがある。これにより、車高が下がり、苗植付装置が圃場面や倉庫の床に接触した状態となり、土の付着や苗植付装置の変形が発生する問題がある。
【0006】
本発明は、上記従来の移植機のこの様な課題に鑑みて、車高の時間経過による変化を防止することが出来る移植機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、走行車体(40)の走行装置(44)に駆動力を伝動する回動可能な伝動ケース(38)と、前記伝動ケース(38)を回動させて車高を調節する車高調節機構(100)と、前記走行車体(40)に設けられ、移植対象物を植え付ける植付装置(42)と、前記車高調節機構(100)により調節された車高の時間経過による変化を規制する車高維持装置を備える移植機において、前記車高の変化の規制は、前記車高維持装置が前記車高調節機構(100)の動きを規制することにより行われる構成とし、前記車高調節機構(100)は、前後方向に伸縮可能なピストン(111)がシリンダー基部(112)に設けられたシリンダー部(110)と、前記ピストン(111)の先端部に連結されると共に前記伝動ケース(38)側に連結された車高調節アーム(120)とを備え、前記車高維持装置は、前記車高が前記車高調節機構(100)により所定高さ以上に調節された状態において、前記車高調節アーム(120)による車高が低くなる方向への動きを規制することにより、前記ピストン(111)の収縮を規制する第2収縮規制部材(2100)と、前記第2収縮規制部材(2100)を回動可能に支持する第2支持部材(2200)で構成し、前記第2収縮規制部材(2100)は、前記車高調節アーム(120)の左右の前側端縁部(122)に引っ掛け可能なフック部(2111)を備え、前記第2収縮規制部材(2100)は、前記フック部(2111)が左右両端に固定された、前記第2支持部材(2200)が回動の軸芯として内部に挿入された筒状部(2120)を有し、前記筒状部(2120)の左右幅方向の中央部から左右の何れか一方側にずれた外周側面に、前記第2収縮規制部材(2100)を回動操作するための回動ステー(2130)を装着し、
前記回動ステー(2130)の一方の端部には、引き状態になると前記第2収縮規制部材(2100)を回動させて前記規制を行う規制位置に位置させる第2規制作動ワイヤ(2300)を設け、前記回動ステー(2130)の他方の端部には、前記第2収縮規制部材(2100)を規制を解除する非規制方向に付勢する第2付勢部材(2400)を設けたことを特徴とする移植機である。
【0008】
請求項2の発明は、前記回動ステー(2130)は、前記筒状部(2120)に装着する取付孔を中心として一方の端部と他方の端部が対称な形状となることを特徴とする請求項1に記載の移植機である。
【0009】
請求項3の発明は、前記第2支持部材(2200)は、前記車高調節アーム(120)の後方側に配置され、車高が前記車高調節機構(100)により前記所定高さ以上に調節された状態で、前記第2収縮規制部材(2100)が回動し前記フック部(2111)が車高調節アーム(120)の左右の前側端縁部(122)の前側に位置した後、時間経過により前記車高調節アーム(120)が前方側に移動したときは、前記第2収縮規制部材(2100)の前記フック部(2111)が前記車高調節アーム(120)の前記左右の前側端縁部(122)に引っ掛かることにより、前記ピストン(111)の収縮が規制される構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の移植機である。
【0010】
(削除)
【0011】
上記請求項1に関連する第1の関連発明は、前記車高調節機構(100)は、伸縮可能なピストン(111)がシリンダ基部(112)に設けられたシリンダ部(110)と、前記ピストン(111)の先端部に連結されると共に前記伝動ケース(38)側に連結された車高調節アーム(120)で構成し、車高維持装置は、前記シリンダ基部(112)と前記車高調節アーム(120)の間の空間部(150)への侵入により前記ピストン(111)の収縮を規制する収縮規制部材(1100)と、前記収縮規制部材(1100)を回動可能に支持する支持部材(1200)で構成することを特徴とする移植機である。
【0012】
上記第1の関連発明に関連する第2の関連発明は、前記収縮規制部材(1100)と前記支持部材(1200)の間に、前記収縮規制部材(1100)を前記車高調節アーム(120)側に付勢する付勢部材(1260)を備え、前記収縮規制部材(1100)が空間部へ侵入した後、時間経過により空間部の幅が縮む方向に変化した場合、前記収縮規制部材(1100)が前記ピストン(111)の軸方向に沿って前記付勢部材(1260)を圧縮する方向に移動して、前記収縮規制部材(1100)の一端側が前記支持部材(1200)側に当接することにより、前記ピストン(111)の収縮が規制されることを特徴とする移植機である。
【0013】
第1または第2の関連発明に関連する第3の関連発明は、引き状態になった場合、前記収縮規制部材(1100)を回動させて前記空間部へ侵入させることにより規制位置に位置させる規制作動ワイヤ(1300)と、前記規制作動ワイヤ(1300)の引き状態が解除された場合、前記収縮規制部材(1100)を回動させて空間部から離間させることにより非規制位置に位置させる規制解除スプリング(1400)と、を備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の移植機である。
【0014】
第1または第2の関連発明に関連する第4の関連発明は、前記車高維持装置の収縮規制部材(1100)は、前記車高が前記車高調節機構(100)により所定高さ以上に調節された状態において、前記シリンダ基部(112)と前記車高調節アーム(120)の間の空間部(150)へ侵入可能な構成としたことを特徴とする移植機である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、車高の時間経過による変化を防止することが出来る。
【0016】
また、車高維持装置が車高調節機構(100)の動作を規制することにより、長時間作業をしないときに機体の自重の影響で車高調節機構(100)の動作により車高が変わることを防止できるので、植付装置(42)に土が付着して土中に入り込む深さが変わり、植付深さが乱れることが防止される。
【0017】
また、長期間放置される収納時期に車高が下がることを防止できるので、植付装置等が地面に接触し続けて変形することが防止される。
また、車高維持装置が、車高調節アーム(120)による車高が低くなる方向への動きを規制することにより、ピストン(111)の収縮を規制する第2収縮規制部材(2100)を有することにより、機体重量等の影響でピストン(111)が収縮して車高が変わることが防止される。
また、シリンダー部(110)のピストン(111)を所定以上に伸ばし、所定以上の車高にしないと第2収縮規制部材(2100)を規制位置に位置させることができないので、誤操作により車高が変更出来ない状態になることが防止され、植付深さの安定が図られると共に、機体の破損が防止される。
また、第2規制作動ワイヤ(2300)を引いていないときは第2収縮規制部材(2100)が非規制位置に移動することにより、第2収縮規制部材(2100)が規制位置に移動して車高調節ができなくなることを防止できる。
【0018】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、回動ステー(2130)を対称形状としたことにより、反転させて第2付勢部材(2400)と第2規制作動ワイヤ(2300)を装着しても作動に影響しないので、誤組み付けによる動作不良が防止される。
【0019】
(削除)
【0020】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明の効果に加えて、フック部(2111)を、車高調節アーム(120)の左右の前側端縁部に引っ掛け可能に配置したことにより、左右の前側端縁部に引っ掛けことで負荷を分散することができるので、例えば、誤ってシリンダー部(110)を(短時間)収縮操作したとき等に第2収縮規制部材(2100)が外れることや、破損することが防止される。
【0021】
(削除)
【0022】
(削除)
【0023】
請求項1に関連する第1の関連発明によれば、収縮規制部材(1100)を摺動側と固定側の間に入り込ませてピストン(111)の収縮を規制することにより、機体重量等の影響でピストン(111)が収縮して車高が変わることが防止される。
【0024】
第2の関連発明によれば、第1の関連発明の効果に加えて、収縮規制部材(1100)は空間部に隙間を有した状態で侵入出来るので、収縮規制部材(1100)がシリンダ部(110)を破損させることを防止出来る。
【0025】
また、付勢部材(1260)で収縮規制部材(1100)を車高調節アーム(120)側に常時付勢させる構成としたことにより、収縮規制部材による規制が解除された場合、収縮規制部材が規制位置から離れる際に支持部材(1200)と干渉することが防止出来るので、スムーズな回動を実現出来る。
【0026】
第3の関連発明によれば、第1または第2の関連発明の効果に加えて、規制作動ワイヤ(1300)を引いていないときは収縮規制部材(1100)が非規制位置に移動することにより、収縮規制部材(1100)が規制位置に移動して車高調節ができなくなることを防止できる。
【0027】
また、収縮規制部材(1100)が摺動側の先端部と固定側の端部の間に入り込めない状態で回動することにより、シリンダ部(110)を傷付けることが防止される。
【0028】
第4の関連発明によれば、第1または第2の関連発明の効果に加えて、シリンダ部(110)のピストン(111)を所定以上に伸ばし、所定以上の車高にしないと収縮規制部材(1100)を規制位置に移動させることができないので、誤操作により車高が変更出来ない状態になることが防止され、植付深さの安定が図られると共に、機体の破損が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明における実施の形態の野菜移植機の左側面図
【
図3】本実施の形態の野菜移植機の車高調節機構を模式的に示す平面模式図
【
図4】本実施の形態の第1車高維持装置の要部を示す概略斜視図
【
図5】本実施の形態の油圧ロックレバーが「固定」側に操作され位置決めされた場合における第1車高維持装置の規制位置での状態を示す要部概略平面図
【
図6】本実施の形態の油圧ロックレバーが「固定」側に操作され位置決めされた場合における第1車高維持装置の規制位置での状態を示す要部概略左側面図
【
図7】本実施の形態の油圧ロックレバーが「固定」側に操作され位置決めされた場合における第1車高維持装置の規制位置での状態を示す要部概略背面図
【
図8】本実施の形態の油圧ロックレバーが「解除」側に操作され位置決めされた場合における第1車高維持装置の非規制位置での状態を示す要部概略背面図
【
図9】(a):本実施の形態2の第2車高維持装置の要部を示す概略左側面図、(b):
図9(a)に示す第2車高維持装置の概略平面図
【
図10】本実施の形態の油圧ロックレバーが「固定」側に操作され位置決めされた場合における第2車高維持装置の規制位置での状態を示す要部概略平面図
【
図11】本実施の形態の油圧ロックレバーが「固定」側に操作され位置決めされた場合における第2車高維持装置の規制位置での状態を示す要部概略左側面図
【
図12】本実施の形態の油圧ロックレバーが「解除」側に操作され位置決めされた場合における第2車高維持装置の非規制位置での状態を示す要部概略左側面図
【
図13】(a):スクレーパーを備える覆土鎮圧輪の要部側面図、(b):スクレーパーを備える覆土鎮圧輪の要部背面図、(c):スクレーパーをハの字形状に配置したことを示す覆土鎮圧輪の要部背面図
【
図14】(a):別構成例のスクレーパーを備える覆土鎮圧輪の要部平面図、(b):別構成例のスクレーパーを備える覆土鎮圧輪の要部側面図
【
図15】(a):別構成例のスクレーパーを備える覆土鎮圧輪の要部平面図、(b):別構成例のスクレーパーを備える覆土鎮圧輪の要部側面図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の移植機の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0031】
(実施の形態1)
まず、
図1、
図2を用いて、本発明の実施の形態1の移植機の一例として野菜苗を移植する苗移植機1の全体構成を中心に説明する。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態1の移植機の一例として例えば玉葱苗等を移植する苗移植機1を示す側面図であり、
図2は、本実施の形態1の苗移植機1の平面図である。
【0033】
尚、以下の説明では、操縦ハンドル47を配置した側を後とし、その反対側、すなわちエンジン41を配置した側を前とする。そして、機体前側に向かって右手側を右とし、左手側を左とする。
【0034】
本実施の形態1の苗移植機1は、機体を前進走行可能とする走行車体40と、走行車体40の後部に設けた歩行操縦用の操縦ハンドル47と、圃場に苗を植付ける植付装置42と、植付装置42に苗を供給する苗供給装置43を備えている。
【0035】
又、作業者が乗車して、苗供給装置43に苗を補給することが出来る様に、作業者が座る作業者用座席46が設けられている。
【0036】
なお、植付装置42は、第1植付具20aと第2植付具20bを備え、植付伝動ケース26内からの動力により、上下動機構21を介して、第1植付具20aと第2植付具20bが上下動を繰り返す構成となっている。
【0037】
また、苗供給装置43は、作業者により補給される苗を上方から受け入れて内側にその苗を収容する複数のカップ状の苗収容体22を備え、平面視で略楕円状に配置されて、これらの複数の苗収容体22が周回移動可能に構成されている。
【0038】
これにより、各植付具の上方位置で、苗収容体22の底部が開放されて内部の苗が当該植付具の中に落下して、落下してきた苗を各植付具が圃場に順次植え付ける構成である。
【0039】
また、操縦ハンドル47は、ミッションケース39に前端部を固定した機体フレーム19の後端部に取り付けられている。
【0040】
また、各植付具20a、20bの後方左右両側近傍位置には左右一対の覆土鎮圧輪37が設けられている。
【0041】
走行車体40は、エンジン41と、エンジン41の動力が伝達されて駆動回転する左右一対の駆動車輪である後輪44と、後輪44の前方に転動自在に支持された左右一対の前輪45とを備えている。
【0042】
エンジン41の後側には、ミッションケース39が配置されている。ミッションケース39は、その左側部からエンジン41の左側方に延びるケース部分を有しており、このケース部分がエンジン41の左側部と連結している。このケース部分にエンジン41の出力軸が入り込んでミッションケース39内の伝動機構に動力が伝達される構成となっている。
【0043】
ミッションケース39の左右両側部には、前後に長い走行用伝動ケース38の前部が回動自在に取り付けられている。具体的には、走行用伝動ケース38の前部の機体内側部に、走行用伝動ケース38と一体回動可能に回動する略円筒形状の走行エクステンションケース11を設け、この走行エクステンションケース11をミッションケース39の左右両側部に回動自在に取付けて、走行用伝動ケース38をミッションケース39の左右両側部に対応して回動自在に取付けている。そして、この走行用伝動ケース38の後部側方に突出させた後輪車軸12に後輪44を装着している。
【0044】
走行用伝動ケース38の前部の回動軸芯位置には、ミッションケース39から左右両外側方に延出させた車輪駆動軸10の先端が入り込んで、ミッションケース39内の走行部系変速伝動部を経た走行用の動力が走行用伝動ケース38内の伝動機構に伝達している。そして、走行用の動力は走行用伝動ケース38内の伝動機構を介して、走行用伝動ケース38の後端車軸12に伝動し、後輪44が駆動回転する構成としている。
【0045】
尚、ミッションケース39内に設けた左右それぞれのサイドクラッチ(図示せず)により、左右の各後輪44の駆動を断つことが出来る構成になっている。従って、機体を旋回させるときには、サイドクラッチにより旋回内側となる左右一方の後輪44を非駆動状態にしてスムーズに旋回出来る構成としている。
【0046】
又、本実施の形態の苗移植機1には、走行用伝動ケース38の前部側を回動支点として後輪44を上下させる車高調節機構100が設けられている(
図3参照)。
図3は、車高調節機構100を模式的に示す平面模式図である。
【0047】
具体的には、本実施の形態の車高調節機構100は次の様に構成されている。即ち、走行用伝動ケース38のミッションケース39への連結部である走行エクステンションケース11の外周部には、上方に延びる昇降用アーム13が一体的に取り付けられている。また、左右一対の昇降用アーム13は、連結ロッド等を介して、連結体120の左右両側部と連結されている。また、連結体120の左右幅方向の中央部には、昇降用油圧シリンダー110の昇降シリンダーロッド111の先端部が取り付けられており、昇降用油圧シリンダー110の昇降シリンダー基部112の前端部112a側は、ミッションケース39に固定されている。
【0048】
本実施の形態では、
図3に示す様に、右側の昇降用アーム13は、連結ロッド130を介して連結体120の右側端部120Rに連結されており、また、左側の昇降用アーム13は、機体の傾斜に対応して伸縮作動可能な左右水平制御用油圧シリンダー140を介して連結体120の左側端部120Lに連結されている。
【0049】
なお、連結体120の左側端部120Lには、左右水平制御用油圧シリンダー140の左右水平制御シリンダーロッド141の先端部が取り付けられており、左右水平制御用油圧シリンダー140の左右水平制御シリンダー基部142の前端部側は、左側の昇降用アーム13に連結されている。
【0050】
昇降操作レバー16(
図1参照)を操作することにより、昇降用油圧シリンダー110が作動してその昇降シリンダーロッド111が機体後方に突出すると、左右の昇降用アーム13は後方に回動し、これに伴い左右の走行用伝動ケース38が、車輪駆動軸10を回動軸芯として下方に回動して、機体が上昇する。反対に、昇降用油圧シリンダー110の昇降シリンダーロッド111が機体前方に移動してシリンダー基部112内に引っ込むと、左右の昇降用アーム13は前方に回動し、これに伴い左右の走行用伝動ケース38が、車輪駆動軸10を回動軸芯として上方に回動して、機体が下降する。
【0051】
これにより、作業者は、車高を所望の高さに調節することが可能となる。
【0052】
また、本実施の形態では、作業者が、昇降操作レバー16(
図1参照)を操作して、車高を最大限上昇させた位置に調節した状態において、油圧ロックレバー17(
図1参照)を操作して「固定」側に位置決めすることにより、上記の最大限上昇させた位置に調節された車高が時間経過により低くなる方向に変化することを防止する第1車高維持装置1000が設けられている。第1車高維持装置1000については、更に図面を用いて後述する。
【0053】
また、この昇降用油圧シリンダー110は、作業者による昇降操作レバー16の操作に基づいて動作するほか、畝面に接地して機体と畝面との上下間隔の変動に伴って動作するセンサー板14(
図1参照)によっても作動する。センサー板14の動作は機体の位置を基準とした畝上面高さを検出する動作となり、そのセンサー板14の検出動作に基づいて機体を畝上面高さに対応して設定高さになる構成で昇降用油圧シリンダー110が作動する構成としている。
【0054】
又、左右水平制御用油圧シリンダー140が伸縮作動すると、その左右水平制御用油圧シリンダー140と連結する左側の昇降用アーム13が回動して、左側の後輪44のみを上下動させ、機体を左右に傾斜させる。この左右水平制御用油圧シリンダー140は、左右水平を基準として機体の左右傾斜を検出するセンサーの検出結果に基づいて作動して、傾斜地において、機体を左右水平にする構成としている。
【0055】
次に、主として
図4~
図8を用いて、本実施の形態の第1車高維持装置1000について更に説明する。
【0056】
図4は、第1車高維持装置1000の要部を示す概略斜視図である。
【0057】
図5は、油圧ロックレバー17(
図1参照)が「固定」側に操作され位置決めされた場合における第1車高維持装置1000の規制位置での状態を示す要部概略平面図である。
【0058】
図6は、油圧ロックレバー17(
図1参照)が「固定」側に操作され位置決めされた場合における第1車高維持装置1000の規制位置での状態を示す要部概略左側面図である。
【0059】
図7は、油圧ロックレバー17(
図1参照)が「固定」側に操作され位置決めされた場合における第1車高維持装置1000の規制位置での状態を示す要部概略背面図である。
【0060】
図8は、油圧ロックレバー17(
図1参照)が「解除」側に操作され位置決めされた場合における第1車高維持装置1000の非規制位置での状態を示す要部概略背面図である。
【0061】
即ち、第1車高維持装置1000は、主として
図4に示す様に、(1)車高が、昇降操作レバー16の操作により最大限上昇した位置に調節された状態において、油圧ロックレバー17を操作することで、昇降シリンダー基部112の基部本体112bと後端部112cとの段差部112d(
図3参照)と、昇降シリンダーロッド111の先端側と連結体120と間に配置されたスプリング121を保持するスプリングホルダー113(
図3、
図5参照)との間に生じる空間部150(
図3参照)へ入り込んで、昇降シリンダーロッド111の収縮を規制する収縮規制部材1100(
図4参照)と、(2)昇降シリンダー基部112の基部本体112bの上面部に固定されており、収縮規制部材1100を回動可能に支持することにより、空間部150へ入り込ませる「規制位置」とその空間部150から離間させる「非規制位置」との切り替えを行えるようにした支持部材1200(
図4参照)と、を備えている。
【0062】
また、収縮規制部材1100は、
図4等に示す様に、(1)車高が、昇降操作レバー16の操作により最大限上昇した位置に調節された状態において生じる上記空間部150に挿入可能に構成された略コの字形状に成形された規制プレート部材1110と、(2)規制プレート部材1110の前側左側面に一端部1120aが溶接固定されると共に他端部1120bが支持部材1200の回動軸部1210に固定され、規制プレート部材1110の上下方向への回動を支持する回動支持アーム1120と、を備えている。
【0063】
また、規制プレート部材1110の後端縁部1110bには、略円弧状の部材であって、収縮規制部材1100が「規制位置」に位置するときに、スプリングホルダー113の前端縁部113a(
図3、
図5参照)に当接可能に構成されたスプリングホルダー当接部材1111が溶接固定されている。
【0064】
更にまた、規制プレート部材1110の前端縁部1110aの近傍の内壁面に溶接固定されて下方に向けて突き出した板状部材であって、収縮規制部材1100が「規制位置」に向けて回動した際に、その板状部材の下端縁部1112aが、昇降シリンダー基部112の後端部112cの外周部上面に当接することにより、規制プレート部材1110の空間部150への入り込みすぎを防止する回動ストッパー部材1112が設けられている。
【0065】
尚、回動ストッパー部材1112の下端縁部1112aは、昇降シリンダー基部112の後端部112cの外周部上面の曲面形状に沿う様に、上側に凹んだ略円弧状に形成されている。
【0066】
この様に、規制プレート部材1110の前端縁部1110aの近傍の内壁面に設けられた回動ストッパー部材1112が、規制プレート部材1110の空間部150への入り込みすぎを防止するので、規制プレート部材1110が昇降シリンダーロッド111等に強く押し当てられて昇降シリンダーロッド111を傷つけたり、或いは破損させることを防止出来る。
【0067】
また、支持部材1200は、
図4等に示す様に、(1)後端部1210bが収縮規制部材1100の回動支持アーム1120の他端部1120bに溶接固定されて、円筒状のボス部1220に前端部1210a側が貫通挿入されて回動可能に保持された回動軸部1210と、(2)一端側(平面視で左側)にはボス部1220が貫通固定されており、他端側(平面視で右側)には側面視で略Z形状の支持部材固定ステー1230が溶接固定され、ボス部1220が溶接固定された近郷には後述する中継ケーブル1300のアウターケーブルの前端部を固定するアウター受け部1240が溶接固定された、背面部1251側に規制プレート部材1110の前端縁部1110aが当接可能な受けプレート部材1250と、を備えている。
【0068】
また、支持部材固定ステー1230は、その下部側の下部プレート1231に形成された左右一対の貫通孔を介して、締結部材により昇降シリンダー基部112の基部本体112bの上面部に固定される。また、支持部材固定ステー1230の上部側の上部プレート1232には、そこに形成された左右一対の貫通孔を介して、締結部材によりフロアステップ15が固定される構成である。
【0069】
また、回動軸部1210の後端部1210b側のボス部1220から露出した部分には回動軸部圧縮スプリング1260が装着されており、規制プレート部材1110をスプリングホルダー113側に常時付勢する様に、回動支持アーム1120を後方側に押圧する機能を有している。
【0070】
この様に、規制プレート部材1110をスプリングホルダー113側に常時付勢させる構成としたことにより、時間経過により昇降シリンダーロッド111が収縮していない限り、規制プレート部材1110の前端縁部1110aは受けプレート部材1250の背面部1251から離れている。
【0071】
そのため、作業者が、昇降操作レバー16を操作して車高を最大限上昇させた位置に調節した後に、油圧ロックレバー17を「固定」位置に設定した場合、規制プレート部材1110が「規制位置」に回動しても、その前後方向の幅は、上記空間部150(
図3参照)の前後方向の幅より小さめに構成されているので、規制プレート部材1110の前端縁部1110aが、受けプレート部材1250の背面部1251に干渉することは無いし、且つ、規制プレート部材1110の後端縁部1110bに固定されたスプリングホルダー当接部材1111が、スプリングホルダー113に干渉することも無い。
【0072】
これにより、作業者が、油圧ロックレバー17を「解除」位置から「固定」位置に切り替えることにより、規制プレート部材1110が非規制位置から規制位置に移動する際に、受けプレート部材1250やスプリングホルダー113との干渉が防止出来て、スムーズな回動を実現出来る。また、規制プレート部材1110は、空間部150の前後方向に隙間を有した状態で規制位置に入り込めるので、規制プレート部材1110が昇降用油圧シリンダー110等と干渉して破損等させることを防止出来る。
【0073】
また、作業者が、油圧ロックレバー17を「解除」位置から「固定」位置に切り替えた場合、初期の時点においては、時間経過による昇降シリンダーロッド111の収縮は発生していないので、規制プレート部材1110の前端縁部1110aと受けプレート部材1250の背面部1251との間には隙間が有り、且つ、規制プレート部材1110の後端縁部1110bに固定されたスプリングホルダー当接部材1111とスプリングホルダー113との間にも隙間が有る。その後、時間経過により昇降シリンダーロッド111の収縮が発生することにより、最初に、規制プレート部材1110の後端縁部1110bに固定されたスプリングホルダー当接部材1111とスプリングホルダー113との間の隙間が無くなり、その後、規制プレート部材1110が回動軸部1210の軸芯に平行に前側にスライド移動すると共に回動軸部圧縮スプリング1260を前方向に圧縮しながら、規制プレート部材1110の前端縁部1110aと受けプレート部材1250の背面部1251との間の隙間が吸収される。
【0074】
また、作業者が、油圧ロックレバー17を「固定」位置から「解除」位置に切り替える場合、事前に昇降操作レバー16を操作して車高を最大限上昇させた位置に調節した後に、油圧ロックレバー17を「解除」位置に切り替えるので、時間経過による昇降シリンダーロッド111の収縮は解消されており、規制プレート部材1110が規制位置から離れる際に、受けプレート部材1250やスプリングホルダー113との干渉が防止出来て、スムーズな回動を実現出来る。
【0075】
また、本実施の形態では、車高を、基本的には概ね最大限の高さに設定しないと、規制プレート部材1110が昇降シリンダーロッド111を除く他の部材(例えば、スプリング121)に当接するので、規制プレート部材1110を規制位置(空間部150)に移動させることができないため、例えば、移植作業中において、作業者の油圧ロックレバー17の誤操作により、車高が変更出来ない状態になることが防止され、植付深さの安定が図られると共に、機体の破損が防止される。
【0076】
また、油圧ロックレバー17の動きを回動支持アーム1120に伝達するための中継ケーブル1300が、背面視で、機体の左右幅方向の中央位置より左側の下方から斜め上方に向けて伸びて、回動支持アーム1120に連結されるように、アウター受け部1240の下端部に固定されている。
【0077】
即ち、アウター受け部1240の下端部には、中継ケーブル1300のアウターケーブル1310の前端部1310aが固定されており、中継ケーブル1300のインナーケーブル1320の前端部1320aが回動支持アーム1120に連結されている。また、中継ケーブル1300のインナーケーブル1320の後端部(図示省略)は、油圧ロックレバー17側に連結されている。
【0078】
これにより、作業者が油圧ロックレバー17を操作して「固定」位置に設定することで、インナーケーブル1320が引っ張られて引き状態になると、回動支持アーム1120は、背面視で時計回り方向(
図4、
図7中の矢印A参照)に回動して、規制プレート部材1110が規制位置に移動する。この場合、規制プレート部材1110の内壁面に固定された回動ストッパー部材1112が昇降シリンダー基部112の後端部112cの外周部上面に当接することにより、規制プレート部材1110が空間部150に入り込み過ぎることを防止する。
【0079】
また、中継ケーブル1300が、正背面視で、機体の左右幅方向の中央位置より左側の下方から斜め上方に向けて伸びて、回動支持アーム1120に連結されている構成により、機体の左側下部のスペースのある区域で引いたり戻されたりの動作が出来るので、他の構成部材、例えば、右側下部に上下回動可能に配置されたセンサー板14や、左右水平制御用油圧シリンダー140の油圧ホース等に中継ケーブル1300が干渉することが防止される。
【0080】
また、作業者が油圧ロックレバー17を操作して「固定」位置から「解除」位置に設定を変更することで、インナーケーブル1320の引き状態が解除された場合に、回動支持アーム1120を、背面視で反時計回り方向(
図4、
図8中の矢印B参照)に回動させて、規制プレート部材1110を規制位置から離間して非規制位置に移動させる様に設定された規制解除用圧縮スプリング1400が、アウター受け部1240の下端部とインナーケーブル1320の前端部1320aとの間に装着されている(
図4、
図7、
図8参照)。
【0081】
これにより、インナーケーブル1320が引き状態にないときは規制プレート部材1110が、規制解除用圧縮スプリング1400の復元力(伸長力)により非規制位置に移動することにより、規制プレート部材1110が勝手に規制位置に移動して車高調節ができなくなることを防止できる。
【0082】
以上のことから、本実施の形態によれば、第1車高維持装置1000が車高調節機構100の昇降用油圧シリンダー110の動きを規制することにより、例えば、長時間作業をしないときに機体の自重の影響で(昇降油圧シリンダーのオイルリーク等により)、車高調節機構の昇降用油圧シリンダー110が作動して車高が低下する方向に変化することを防止できるので、植付具(
図1の符号20a、20b参照)の先端部に土が付着して土中に入り込む深さが変わり、植付深さが乱れることや、植付具の先端部が倉庫の床面に接触し続けて変形すること等が防止される。
【0083】
なお、本実施の形態の連結体120は、本発明の車高調節アームの一例にあたる。また、本実施の形態の収縮規制部材1100は、本発明の収縮規制部材の一例にあたり、本実施の形態の支持部材1200は、本発明の支持部材の一例にあたる。また、本実施の形態の回動軸部圧縮スプリング1260は、本発明の付勢部材の一例にあたる。また、本実施の形態の中継ケーブル1300は、本発明の規制作動ワイヤの一例にあたり、また、本実施の形態の規制解除用圧縮スプリング1400は、本発明の規制解除スプリングの一例にあたる。
【0084】
(実施の形態2)
ここでは、
図9~
図12を用いて、本発明の実施の形態2の移植機の一例として上記と同様の苗移植機1について説明するが、本実施の形態2の場合、上記の第1車高維持装置1000とは異なる構成の第2車高維持装置2000を備えているので、その相違点を中心に説明する。
【0085】
なお、本実施の形態2では、上記の実施の形態1の構成と同じ構成には、同じ符号を付して、その説明を省略した。
【0086】
図9(a)は、第2車高維持装置2000の要部を示す概略左側面図であり、
図9(b)は、
図9(a)に示す第2車高維持装置2000の概略平面図である。
【0087】
図10は、油圧ロックレバー17(
図1参照)が「固定」側に操作され位置決めされた場合における第2車高維持装置2000の規制位置での状態を示す要部概略平面図である。
【0088】
図11は、油圧ロックレバー17(
図1参照)が「固定」側に操作され位置決めされた場合における第2車高維持装置2000の規制位置での状態を示す要部概略左側面図である。
【0089】
図12は、油圧ロックレバー17(
図1参照)が「解除」側に操作され位置決めされた場合における第2車高維持装置2000の非規制位置での状態を示す要部概略左側面図である。
【0090】
第2車高維持装置2000は、主として
図9(a)、
図9(b)に示す様に、(1)車高が、昇降操作レバー16の操作により最大限上昇した位置に調節された状態において、油圧ロックレバー17を操作することで、連結体120による車高が低くなる方向への動き(
図3の矢印C参照)を規制することにより、昇降シリンダーロッド111の収縮を規制する第2収縮規制部材2100(
図9(a)、
図9(b)参照)と、(2)メインフレームを構成するU字パイプ30に両端部2200a(
図10参照)が固定されると共に平面視で連結体120の後方に配置された軸部材であって、第2収縮規制部材2100を連結体120の上側後方で回動可能に支持することにより、連結体120の前側端縁部に引っ掛け可能な「規制位置」と、その規制位置から離間させる「非規制位置」との切り替えを行えるようにした第2支持部材2200(
図9(a)、
図9(b)参照)と、を備えている。
【0091】
また、第2収縮規制部材2100は、
図9(a)、
図9(b)等に示す様に、(1)連結体120の左右両側の前側端縁部(メタル部)122(
図10参照)に同時に引っ掛け可能な、先端部が下方に向けて屈曲されてフック形状を成したフック部2111を有する左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rと、(2)L型ストッパー部材2110が左右両端部2120L、2120Rに溶接固定されており、上記第2支持部材2200が回動の軸芯として内部に挿入された筒状部2120と、(3)筒状部2120の左右幅方向の中央部から右側にずれた位置の外周側面に溶接固定された、後述する第2中継ケーブル等を介してL型ストッパー部材2110を回動操作して、L型ストッパー部材2110を「規制位置」と「非規制位置」の何れかに切り替えるための回動ステー2130と、を備えている。
【0092】
なお、回動ステー2130は、
図9(a)に示す様に、筒状部2120に装着する取付孔2131を中心として後端部2130aと前端部2130bとが対称形状を成していると共に、それぞれの端部に形成された、後述する第2インナーケーブル2320の連結孔2132aと第2規制解除用引張スプリング2400の連結孔2132bとが対称位置に配置されている。
【0093】
また、回動ステー2130は、上述した様に、筒状部2120の左右幅方向の中央部から右側にずれた位置に配置されている。これは、回動ステー2130の配置を、昇降用油圧シリンダー110の中心より機体右側へオフセットしたものであり、油圧ケーブルと干渉しない位置とする構成である。
【0094】
この様に、左右一対のL型ストッパー部材が「規制位置」に切り替えられた場合、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rの先端部のフック部2111が、連結体120の左右両側の前側端縁部122(
図10参照)に同時に引っ掛け可能な位置にくるので、昇降シリンダーロッド111等と干渉することが無く、昇降シリンダーロッド111を傷つけたり、或いは破損させることを防止出来る。
【0095】
また、この様に、L型ストッパー部材2110L、2110Rを左右両側に配置し、且つ、L型ストッパー部材が「規制位置」に切り替えられた場合、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rの先端部のフック部2111が、連結体120の左右両側の前側端縁部122(
図10参照)に同時に引っ掛け可能な位置にくる構成としたことにより、左右の前側端縁部122に引っ掛けことで負荷を分散することができるので、例えば、誤って昇降シリンダーロッド111を(短時間)収縮操作したときに第2収縮規制部材2100が外れることや、破損することが防止される。また、この場合、連結体120の左右の前側端縁部122に引っ掛けことで負荷が左右にバランス良く掛かるので連結体120の変形が防止出来る。
【0096】
また、作業者が、昇降操作レバー16を操作して車高を最大限上昇させた位置に調節した後に、油圧ロックレバー17を「固定」位置に設定した場合、L型ストッパー部材2110L、2110Rが「規制位置」に回動しても、そのフック部2111の後端面2111aが、連結体120の左右両側の前側端縁部122(
図10参照)より少し前方側に位置することで干渉防止用の隙間が生じる様に構成されているので、フック部2111の後端面2111a(
図9(a)、
図9(b)参照)が、連結体120の左右両側の前側端縁部122に干渉することは無いし、且つ、昇降シリンダーロッド111やスプリングホルダー113等に干渉することも無い。
【0097】
これにより、作業者が、油圧ロックレバー17を「解除」位置から「固定」位置に切り替えることにより、L型ストッパー部材2110L、2110Rが非規制位置から規制位置に移動する際に、連結体120の左右両側の前側端縁部122やスプリングホルダー113等の他の構成部材との干渉が防止出来て、スムーズな回動を実現出来て、部材同士の干渉による破損等も防止出来る。
【0098】
また、作業者が、昇降操作レバー16を操作して車高を最大限上昇させた位置に調節した後に、油圧ロックレバー17を「固定」位置に設定した場合、L型ストッパー部材2110L、2110Rが「規制位置」に回動した後、時間経過により昇降シリンダーロッド111の収縮が発生することにより、上述した様に、最初に確保されていた干渉防止用の隙間は吸収されて消滅し、その結果、L型ストッパー部材2110L、2110Rのフック部2111の後端面2111a(
図9(a)、
図9(b)参照)が、連結体120の左右両側の前側端縁部122に確実に引っ掛かるので、昇降シリンダーロッド111の時間経過による収縮は確実に停止される。
【0099】
また、作業者が、油圧ロックレバー17を「固定」位置から「解除」位置に切り替える場合、事前に昇降操作レバー16を操作して車高を最大限上昇させた位置に調節した後に、油圧ロックレバー17を「解除」位置に切り替えるので、時間経過による昇降シリンダーロッド111の収縮は解消されており、L型ストッパー部材2110L、2110Rが規制位置から離れる際に、連結体120の左右両側の前側端縁部122との干渉が防止出来て、スムーズな回動を実現出来る。
【0100】
また、本実施の形態では、車高を、基本的には概ね最大限の高さに設定しないと、例えば、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rのフック部2111の下端面2111bが連結体120の上面部に当接等するので、フック部2111の後端面2111aを連結体120の左右両側の前側端縁部122に引っ掛けることができないため、例えば、移植作業中において、作業者の油圧ロックレバー17の誤操作により、車高が変更出来ない状態になることが防止され、植付深さの安定が図られると共に、機体の破損が防止される。
【0101】
また、油圧ロックレバー17の動きを回動ステー2130に伝達するための第2中継ケーブル2300が、側面視で、回動ステー2130より上方側に向けて伸びる様に、フロアステップ15の後部裏面に固定された第2アウター受け部2380の下端部に固定されている(
図10、
図11参照)。
【0102】
即ち、第2アウター受け部2380の下端部には、第2中継ケーブル2300の第2アウターケーブル2310の前端部が固定されており、第2中継ケーブル2300の第2インナーケーブル2320の前端部が回動ステー2130の後端部2130aに連結されている(
図9(a)、
図9(b)、
図10、
図11参照)。また、第2中継ケーブル2300の第2インナーケーブル2320の後端部(図示省略)は、油圧ロックレバー17側に連結されている。
【0103】
これにより、作業者が油圧ロックレバー17を操作して「固定」位置に設定することで、第2インナーケーブル2320が引っ張られて引き状態になると、回動ステー2130は、左側面視で反時計回り方向(
図11中の矢印D参照)に回動して、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rが規制位置に移動する。この場合、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rの基部下端縁部2111cが連結体120の上面部120Uに当接することにより、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rの移動が停止する。また、これにより、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rのフック部2111が、上記干渉防止用の隙間を介して連結体120の左右両側の前側端縁部122の前側に引っ掛け可能に位置する。
【0104】
また、作業者が油圧ロックレバー17を操作して「固定」位置から「解除」位置に設定を変更することで、第2インナーケーブル2320の引き状態が解除された場合に、回動ステー2130を、左側面視で時計回り方向(
図11中の矢印E参照)に回動させて、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rを規制位置から離間して非規制位置に移動させる様に設定された第2規制解除用引張スプリング2400が、回動ステー2130の前端部2130bとU字パイプ30の上辺下面部31との間に連結されている(
図10~
図11参照)。
【0105】
これにより、第2インナーケーブル2320が引き状態にないときは、回動ステー2130が第2規制解除用引張スプリング2400の復元力(収縮力)により左側面視で時計回り方向(
図11の矢印E参照)に回動すると共に、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rが、非規制位置に確実に移動することにより(
図12参照)、左右一対のL型ストッパー部材2110L、2110Rが勝手に規制位置に移動して車高調節ができなくなることを防止できる。
【0106】
なお、第2アウター受け部2380の下端部に固定された第2中継ケーブル2300の第2アウターケーブル2310の前端部と、回動ステー2130の後端部2130aに連結された第2インナーケーブル2320の前端部との間には、第2圧縮スプリング2390(
図10参照)が装着されている。
【0107】
これにより、第2インナーケーブル2320が引き状態にないときは、第2圧縮スプリング2390の復元力(伸長力)により、第2インナーケーブル2320の弛みが解消されると共に、第2規制解除用引張スプリング2400の復元力による回動ステー2130を左側面視で時計回り方向(
図11の矢印E参照)に回動させる動きが促進される。
【0108】
また、回動ステー2130の取付孔2131を中心として後端部2130aと前端部2130bとが対称形状とし、且つ、第2インナーケーブル2320の連結孔2132aと第2規制解除用引張スプリング2400の連結孔2132bとが対称位置に配置されていることにより(
図9(a)参照)、製造段階において、回動ステー2130を、その前後方向、言い換えれば取付面を区別することなく筒状部2120に組み付けても作動に影響しないので、誤組み付けによる動作不良が発生することはない。また、取付面を識別する溝や模様等を回動ステー2130に形成、あるいは記載する必要が無く、部材の強度の低下や、加工によるコストの増加が防止される。
【0109】
以上のことから、本実施の形態によれば、簡単な構成の第2車高維持装置2000が車高調節機構100の昇降用油圧シリンダー110の動きを規制することにより、例えば、長時間作業をしないときに機体の自重の影響で(昇降油圧シリンダーのオイルリーク等により)、車高調節機構の昇降用油圧シリンダー110が作動して車高が低下する方向に変化することを防止できるので、植付具(
図1の符号20a、20b参照)の先端部に土が付着して土中に入り込む深さが変わり、植付深さが乱れることや、植付具の先端部が倉庫の床面に接触し続けて変形すること等が簡単な構成で防止される。
【0110】
なお、本実施の形態の第2収縮規制部材2100は、本発明の第2収縮規制部材の一例にあたり、また、本実施の形態の第2支持部材2200は、本発明の第2支持部材の一例にあたる。また、本実施の形態のフック部2111は、本発明のフック部の一例にあたる。また、本実施の形態の筒状部2120は、本発明の筒状部の一例にあたり、また、本実施の形態の回動ステー2130は、本発明の回動ステーの一例にあたる。
【0111】
また、本実施の形態の第2中継ケーブル2300は、本発明の第2規制作動ワイヤの一例にあたり、また、本実施の形態の第2規制解除用引張スプリング2400は、本発明の第2付勢部材の一例にあたる。
【0112】
なお、上記覆土鎮圧輪37(
図1参照)には、
図13(a)に示すとおり、バネ鋼製のスクレーパー37cを片持ちのスクレーパーアーム37dを介して取り付けて、覆土鎮圧輪37(ローラ37a)の表面に付着した泥を落とす構成としても良い。
【0113】
スクレーパー37cをバネ構成、即ち、弾性体としたため付着した泥が固く取れない場合は、スクレーパー37cが屈曲して逃げてくれるので鎮圧輪(ローラー)37aがロックして回らなくなることを防止出来る。
【0114】
なお、鎮圧輪(ローラー)37aは、ローラー取付ステー37b(
図1参照)に回動可能に取り付けられている。
【0115】
また、上記スクレーパー37cは、ローラー37aの接線に対して、鋭角に向く様にローラー取付ステー37bに固定されていても良い。これにより、スクレーパー37cに負荷がかかるとローラー37aから離れる方向に撓み、逃げる構成である。
【0116】
また、上記スクレーパー37cで取れなかった泥を落とす場合は、ローラー37aを逆に回すようにしても良い。これにより、スクレーパー37cが撓むことで、ローラー37aに密着するため、完全に泥が取れる。
【0117】
また、上記スクレーパー37cは、ローラー37aの軸線に対して傾いていても良い。これにより、スクレーパー37cがローラー37aに斜めに当たるために、泥を落とし易く、また、抵抗が少なくなる。
【0118】
また、上記スクレーパー37cは、一つのローラー37aに対して複数個設けても良い。これにより、負荷が分散するためローラー37aの回転の抵抗になり難い。また、泥が固いところのみ撓んで、他の部分は泥を落とすことが出来る。
【0119】
また、
図13(b)、(c)に示すとおり、上記スクレーパー37cを2個設けて、それらをハの字に取り付けた構成としても良い。この場合、取付位置は、ローラー37aの外側としても良い。これにより、2つのスクレーパー37cがハの字に取り付けられているため、撓んだ場合は、スクレーパー37cが外側に動き、角度が立つため、削る幅が狭くなり抵抗が少なくなる。また、この構成の場合、スクレーパー37cは互い違いに取り付けられていても良い。これにより、泥を落とす位置がずれているため、スクレーパー37cに泥が溜まり難い。
【0120】
なお、
図13(a)はスクレーパー37cを備える覆土鎮圧輪37の要部側面図であり、
図13(b)はスクレーパー37cを備える覆土鎮圧輪37の要部背面図であり、
図13(c)はスクレーパー37cをハの字形状に配置したことを示す覆土鎮圧輪37の要部背面図である。
【0121】
また、
図14(a)、(b)に示すとおり、覆土鎮圧輪37に取り付けるスクレーパーは、平面視で、略U字形状に形成されたバネ鋼製の第2スクレーパー370であっても良い。この構成の場合、U字形状の両端部の内の一方の端部にコイル部(ネジリバネ部)371を形成し、その両端部をローラー37aの回動中心軸より上方に配置して、そのコイル部371のネジリ力により、U字形状の中央部がローラー37aの表面に接する構成である。これにより、ローラー37aの泥落とし性能が向上する。固着した泥がある場合、コイル部371のバネ力によって逃げることでローラー37aがロックすることが防止される。
【0122】
なお、
図14(a)は別構成例のスクレーパー(第2スクレーパー370)を備える覆土鎮圧輪37の要部平面図であり、
図14(b)は別構成例のスクレーパー(第2スクレーパー370)を備える覆土鎮圧輪37の要部側面図である。
【0123】
また、
図15(a)、(b)に示すとおり、覆土鎮圧輪37に取り付けるスクレーパーは、平面視で、略U字形状に形成されたバネ鋼製の第3スクレーパー372であっても良い。この構成の場合、U字形状の両端部にそれぞれ引張バネ373を配置し、ローラー37aの回動中心軸方向に引っ張る様に構成する。また、ローラー37aの両側面側のローラー取付ステー37b上に、当該U字形状の第3スクレーパー372の両辺部をスライド移動可能に案内するための軌道ガイド374を配置して、第3スクレーパー372がローラー37aに接する位置を規定する。これにより、ローラー37aの泥落とし性能が向上する。固着した泥がある場合、バネ力によって逃げることでローラー37aがロックすることが防止される。
【0124】
なお、
図15(a)は別構成例のスクレーパー(第3スクレーパー372)を備える覆土鎮圧輪37の要部平面図であり、
図15(b)は別構成例のスクレーパー(第3スクレーパー372)を備える覆土鎮圧輪37の要部側面図である。
【0125】
なお、上記実施の形態1では、回動軸部圧縮スプリング1260が、規制プレート部材1110をスプリングホルダー113側に常時付勢する様に、回動支持アーム1120を後方側に押圧する機能を有している場合について説明した。しかし、これに限らず例えば、上記機能に加えて、回動軸部圧縮スプリング1260がトルク・スプリングとしての機能をも併せ持っている構成としても良い。
【0126】
即ち、この構成の場合のトルク・スプリングとしての機能は、作業者が、油圧ロックレバー17を「解除」位置から「固定」位置に切り替えることにより、規制プレート部材1110が非規制位置から規制位置に移動する様に、回動支持アーム1120が背面視で時計回り方向(
図4、
図7中の矢印A参照)に回動した場合に、回動軸部圧縮スプリング1260が背面視で時計回り方向にねじられることにより、規制プレート部材1110が規制位置から非規制位置に戻る方向に(規制を解除する方向)、即ち、回動支持アーム1120を背面視で反時計回り方向に(
図4、
図8中の矢印B参照)回動させ様とする回転トルクを発生させる機能である。
【0127】
これにより、作業者が、油圧ロックレバー17を「解除」位置から「固定」位置に切り替えた際に、規制プレート部材1110が非規制位置から規制位置に素早く回動して、収縮規制部材1100の内壁面に固定された回動ストッパー部材1112が、昇降シリンダー基部112の後端部112cの外周部上面に強く当たって、昇降シリンダー基部112に衝撃を与えることを防止出来る。また、作業者が、油圧ロックレバー17を「固定」位置から「解除」位置に切り替えた際に、規制解除用圧縮スプリング1400の復元力(伸長力)の発生の他に、回動軸部圧縮スプリング1260による上記回転トルクの発生が追加されるので、規制プレート部材1110が規制位置から非規制位置により一層スムーズに移動出来る。
【0128】
また、上記実施の形態2では、フック部2111を連結体120の前側端縁部(メタル部)122(
図10参照)に引っ掛ける構成について説明したが、これに限らず例えば、連結体120の左右両側の後端側の上面にそれぞれ凹部又は孔部(図示省略)を設けて、当該凹部又は孔部に嵌合可能な、下方に突き出した突起部を前側に有するストッパー部材(図示省略)を、第2支持部材2200回りに上下回動可能に設けた構成としても良い。
この構成の場合でも上記と同様の効果が発揮される。
【0129】
また、上記実施の形態では、移植対象物として玉葱の苗等を植付ける苗移植機の場合について説明したが、これに限らず例えば、移植対象物はレタス等の野菜苗や、或いは種芋等であっても良い。
【0130】
また、上記実施の形態では、走行装置の一例として左右一対の駆動車輪である後輪44を用いた構成について説明したが、これに限らず例えば、左右一対のクローラ装置を用いた構成としても良い。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明の移植機によれば、車高の時間経過による変化を防止することが出来るという効果を有し、野菜移植機等として有用である。
【符号の説明】
【0132】
1 苗移植機
10 車輪駆動軸
11 走行エクステンションケース
13 昇降用アーム
17 油圧ロックレバー
22 苗収容体
38 走行用伝動ケース
39 ミッションケース
40 走行車体
42 植付装置
43 苗供給装置
44 後輪
45 前輪
100 車高調節機構
110 昇降用油圧シリンダー
120 連結体
140 左右水平制御用油圧シリンダー
150 空間部
1000 第1車高維持装置
1100 収縮規制部材
1110 規制プレート部材
1120 回動支持アーム
1200 支持部材
1210 回動軸部
1220 ボス部
1230 支持部材固定ステー
1240 アウター受け部
1250 受けプレート部材
2000 第2車高維持装置