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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-30
(45)【発行日】2022-06-07
(54)【発明の名称】照明器具および照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/04 20060101AFI20220531BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220531BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220531BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20220531BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V23/00 120
F21Y115:10
F21Y115:15
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020167727
(22)【出願日】2020-10-02
(62)【分割の表示】P 2016206449の分割
【原出願日】2016-10-21
(65)【公開番号】P2021005572
(43)【公開日】2021-01-14
【審査請求日】2020-10-02
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108431
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 加奈子
(74)【代理人】
【識別番号】100153176
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 重明
(74)【代理人】
【識別番号】100109612
【弁理士】
【氏名又は名称】倉谷 泰孝
(72)【発明者】
【氏名】相澤 尚徳
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-156312(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 23/00
F21Y 115/10
F21Y 115/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源ユニットと、
被取付部に取り付けられた状態で前記光源ユニットが取り付けられる本体枠と、
を備え、
前記本体枠は、
前記光源ユニットが前記本体枠に取り付けられた状態で前記光源ユニットと対向する領域である第一領域、及び、前記光源ユニットが前記本体枠に取り付けられた状態で前記光源ユニットと対向しない領域であり、前記第一領域の外周に設けられた第二領域を有しており、
前記第一領域は、前記本体部の外部から電源電線を引き込むための電源孔が設けられ、
前記第二領域は、前記本体部を前記被取付部に取り付けるための取付孔が設けられている照明装置。
【請求項2】
前記光源ユニットは、前記第一領域との間に間隔を設けた状態で前記本体枠に取り付けられ、
前記光源ユニットと前記第一領域の間に、前記光源ユニットの点灯制御する点灯装置が配設されている請求項1に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被取付部に設置される照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、天井などの被取付部に設置される照明装置において、被取付部に吊ボルトなどの固定具を用いて取り付けを行なっているものがある。
【0003】
例えば、固定具により被取付部に取り付けられる板状の照明器具と、この照明器具の中心付近に固定された光源とを備えている照明装置がある。この照明装置は、照明器具の光源が取り付けられた外周に点灯装置、調光装置、端子台などが配置され、固定具が挿通される取付孔が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-216116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている照明装置は、点灯装置、調光装置、端子台などと干渉しないように取付孔を設けなくてはならず、取付孔を照明器具の四隅にしか設けることができなかった。したがって、この照明装置を被取付部に取り付けする為の固定具は、四隅に設けられた取付孔の間隔に合わせて設けられた固定具に限られてしまい、施工性が良くなかった。
【0006】
そこで、本発明は、上記のような課題を解決する為になされたもので、施工性を向上させた照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における照明装置は、被取付部に取り付けられた状態で光源ユニットが取り付けられる本体枠と、を備え、前記本体枠は、前記光源ユニットが前記本体枠に取り付けられた状態で前記光源ユニットと対向する領域である第一領域、及び、前記光源ユニットが前記本体枠に取り付けられた状態で前記光源ユニットと対向しない領域であり、前記第一領域の外周に設けられた第二領域を有しており、前記第一領域は、前記本体部の外部から電源電線を引き込むための電源孔が設けられ、前記第二領域は、前記本体部を前記被取付部に取り付けるための取付孔が設けられているものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の照明器具は、施工性を向上させたものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1における照明装置の斜視図である。
図2】実施の形態1における照明装置の分解斜視図である。
図3】実施の形態1における光源ユニットの分解斜視図である。
図4】実施の形態1における光源ユニットの平面図である。
図5】実施の形態1における引掛け金具の斜視図である。
図6】実施の形態1における連結金具の斜視図である。
図7】実施の形態1における照明器具の分解斜視図である。
図8】実施の形態1における本体枠の平面図である。
図9】実施の形態1における本体枠の取付孔の配置を示す参考図である。
図10】実施の形態1における受け金具の斜視図である。
図11】実施の形態1におけるバネの斜視図である。
図12】実施の形態1における本体枠のA-断面図である。
図13】実施の形態1における照明装置の取付工程図である。
図14】実施の形態1における照明装置の断面参考図である。
図15】実施の形態2における照明装置の斜視図である。
図16】実施の形態1における照明器具の分解斜視図である。
図17】実施の形態1における本体枠の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
本発明に係る実施の形態として、天井などの被取付部に、吊ボルトなどの固定具により取り付けられる照明装置1について説明をする。
以下の説明において、照明装置1が被取付部と対向する方向を照明装置1の上方向として、上方向と反対側を下方向として説明する。
図1および図2を参照して照明装置1の各部の構成を説明する。図1は本実施の形態における照明装置1の斜視図である。図2図1に示す照明装置1の分解斜視図である。
【0011】
照明装置1は、光源ユニット100と、照明器具200とを備える。光源ユニット100は、照明器具200に着脱自在に取り付けられる。照明器具200は、固定具により被取付部に取り付けられる。
【0012】
図3から図6を参照して、光源ユニット100の各部の構成を説明する。図3図2に示す光源ユニット100の分解斜視図である。図4図2に示す光源ユニット100の上方向側からみた平面図である。図5図3に示す引掛け金具320の斜視図である。図6図3に示す連結金具330の斜視図である。
光源ユニット100は、発光部110と、フレーム120と、カバー130を備えている。
【0013】
発光部110は、複数の発光素子111と、複数の発光素子111が実装される基板112とを有している。基板112は、略正方形状であり、発光素子111が等間隔で実装されている。発光部110は、フレーム120に4つ取り付けられている。
【0014】
なお、発光部110を大きく構成して1つにしても良く、4つ以上に細かく分割しても良い。発光素子111は、表面実装タイプのLED素子であるが、COB型発光モジュール、有機ELでも良い。基板112は、正方形状のものに限らず、長方形状又はその他の形状に形成されたものが並べられても良い。
【0015】
フレーム120は、発光部110が取り付けられる。フレーム120は、発光部110が取り付けられるフレーム取付部121と、フレーム取付部321の外周に設けられたカバー受部122とを有している。
【0016】
フレーム取付部121は、略正方形であり板状に形成されている。フレーム取付部121は、板状の一方の面が発光部110が取り付けられる発光部取付面121aであり、他方の面が取付部背面121bである。
【0017】
カバー受部122は、フレーム取付部121の外周に設けられ、カバー130の端部が挿し込まれる溝形状をしている。カバー受部122は、フレーム取付部121の各側辺に設けられており、フレーム取付部121の側辺にて発光部取付面121aから取付部背面121bの方向へ延びる受部内側面122aと、受部内側面122aからフレーム取付部121と平行に外側に延びる受部底面122bと、受部底面122bの外側の端部より垂直にフレーム取付部121側に延びる受部外側面122cとを備えている。
【0018】
カバー130は、一面が開口した箱形状をしており、発光部110を覆うようにフレーム120に取り付けられる。カバー130は、開口と対向する略正方形状をしたカバー正面部131と、カバー正面部131の側辺から開口に向って突設するカバー側面部132とを有している。カバー130は、カバー側面部132の開口側端部がフレーム120のカバー受部122に挿し込まれて、フレーム120に固定される。
【0019】
光源ユニット100は、フレーム120の取付部背面121bに、一対の点灯装置310、一対の引掛け金具320、一対の連結金具330が設置されている。
点灯装置310は、中央付近に長手方向の側面が対向する状態で、間隔を設けて2つ並行するように設置されている。引っ掛け金具320は、点灯装置310の長手方向の一端側において、一対の点灯装置310を挟むように2つ設置されている。連結金具330は、点灯装置310の長手方向の他端側において、一対の点灯装置310を挟むように2つ設置されている。
【0020】
点灯装置310は、照明装置1の外部より商用電源からの電力供給を受け、発光部110に電力を供給する。点灯装置310は、図示しない電源回路が内蔵され長尺形状をした点灯装置本体部311と、商用電源からの電力供給を受ける為の点灯装置接続部312を備えている。点灯装置接続部312は、点灯装置電線312aと、点灯装置電線312aの先端に設けられた電源コネクタ312bとを備えている。
【0021】
引掛け金具320が、光源ユニット100を照明器具200に取り付けする取付機構の1つである。引っ掛け金具320は、図5に示すように、フレーム取付部121の取付部背面121bに固定される引掛け金具固定部321と、引掛け金具固定部321の端部に設けられた引掛け部322を有している。
【0022】
連結金具330は略L形状であり、光源ユニット100を照明器具200に取り付けする取付機構の1つである。連結金具330は図6に示すように、フレーム取付部121の取付部背面121bに固定される連結金具固定部331と、連結金具固定部331に略垂直に設けられる連結金具連結部332とを備えている。連結金具連結部332は、角状に開口された連結用開口332aを有している。
【0023】
以上が光源ユニット100の構成であり、次に、この光源ユニット100が装着される照明器具200の各部の構成を図7から図12を用いて説明する。図7図2に示す照明器具200の分解斜視図である。図8図7に示す本体枠210の下方向側からみた平面図である。図9図8に示す本体枠210の取付孔211bの配置を示す参考図である。図10図7に示す受け金具350を示す斜視図である。図11図7に示すバネ360を示す斜視図である。図12図7に示す化粧枠220のA-断面図である。
【0024】
照明器具200は、本体枠210と、化粧枠220とを有している。本体枠210は、固定具により被取付部に取り付けられる。化粧枠220は、本体枠210の一部を覆うように本体枠210に取り付けられる。
【0025】
本体枠210は、略正方形の板状をした本体面211と、本体面211の側辺から突設した本体側面212とを備えている。
本体面211は、中央側に設けられた第一領域213と、第一領域213の外周に設けられた第二領域214を有している。
本体面211には、照明装置1の外部から電線を引き込む電線孔211aと、本体枠210を被取付部に固定する為の固定具が挿通される取付孔211bが形成されている。
【0026】
第一領域213は、光源ユニット100が器具本体200に取り付けられた状態において、光源ユニット100のフレーム120と対向する範囲である。第一領域213は、図8の仮想点線Aで囲んだ範囲であり、フレーム200と同じように略正方形状をした範囲である。この第一領域213は、中央付近に電線孔211aが設けられている。
【0027】
第二領域214は、第一領域213の外側に設けられている範囲であり、第一領域213を囲むように設けられている。第二領域214は、仮想点線Aで示す第一領域213の境界線から本体側面212までの範囲である。
【0028】
第二領域214は、複数の取付孔211bが設けられている。この取付孔211bは、長穴形状に形成されており、第一領域213を挟み対向する取付孔211bとは、長穴の長手方向が直交するように配設されている。このように取付孔211bを設けることで、固定具の配置が所定の位置より若干異なったとしても、器具本体210に負荷をかけることなく取り付けをすることができる。
【0029】
第二領域214に設けられた複数の取付孔211bの配置に関して、図9を用いて説明をおこなう。図9において、第一領域213を挟んで対向する間隔を間隔A、第一領域213を挟まずに対向する間隔を間隔Bとする。
第二領域214は、4つの異なる取付間隔に対応できるように取付孔211bを設けている。なお、第一領域213を挟んで対向する間隔Aは全て同じに形成されている。
第一取付間隔P1は、フレーム取付部121の電源孔211aを挟む2つの取付孔211bで形成されている。
第二取付間隔P2は、第一取付間隔P1を挟むように4つの取付孔211bで形成されており、取付孔211bの間隔Bは間隔B2とする。
第三取付間隔P3は、第二取付間隔P2を挟むように4つの取付孔211bで形成されており、取付孔211bの間隔Bは間隔B3とする。間隔B3は間B2よりも大きくなる。
第四取付間隔P4は、第一取付間隔P1、第一取付間隔P2、第一取付間隔P3に対して、第一領域213を挟む方向が直交する方向になるように第二領域214に設けられている。この第四取付間隔P4の間隔Bは間隔B4とする。
この間隔B4は、間隔B2よりも小さく形成しても良い。もしくは、間隔B2よりも大きく間隔B3よりも小さい値としてもよい。
【0030】
このように、第四取付間隔P4を設けることで、本体枠210の強度への影響を抑制して、複数の取付孔211bを設けることできる。これは、本体枠210の一部に、本体面211を貫通する取付孔211bが集中して設けられ強度が劣化してしまうことを抑制することができる。また、取付孔211bの間隔B寸法が近いものは、互いに間隔Aを直交するように設けることで、取付孔211b同士が干渉することを防ぐことができる。なお、垂直に交差してなくとも、取付孔211b同士が干渉しない角度で交差しているものであれば、同様な効果を得ることができる。
【0031】
第二領域214は、図9に示すように複数の取付孔211bを設けることで、複数の固定具の配置間隔に対応することができ、照明装置1の施工性が向上させることができる。例えば、既設の照明器具の交換において、既設の固定具を外すことなく使用することができ、新たな固定具を設ける作業を減らすことができる。また、被取付部の背面側、例えば、天井裏側に障害物があり所定の間隔で固定具が設けることができないときに、固定具の配置間隔を変更して設けることができる。
【0032】
本体枠210は、第一領域213に、端子台340と、一対の受け金具350、一対のバネ360、化粧枠固定金具215が配設されている。
端子台340は第一領域213の中央付近に電源挿通孔211aと隣接して設置されている。受け金具350は、第一領域213のいずれかの一辺側に寄った状態で、間隔を設け2つ設置されている。バネ360は、第一領域213の受け金具350が寄っている側辺と対向する側辺に寄った状態で、間隔を設け2つ設置されている。化粧枠固定金具215は、一対の受け金具350、一対のバネ360を挟むように4つ設けられている。
【0033】
端子台340は、被取付部側から本体面部211の電源挿通孔211aを介して引き込まれた電源電線が挿し込まれる。
この端子台340は、矩形状に形成された端子台本体部341と、点灯装置310に電気的に接続する端子台接続部342とを備える。この端子台接続部342は、端子台電線342aと端子台電線342aの先端に設けられた端子台コネクタ342bを備える。
【0034】
受け金具350は、光源ユニット100を照明器具200に取り付けする取付機構の1つであり、引掛け金具320と係合する。受け金具350は図10に示すように、本体枠210の本体面211に固定される受金具固定部351と、受け金具固定部351の先端に設けられた受け金具爪部352とを有している。受け金具爪部352は、引掛け金具320の引掛け部322が引っ掛けられる。
【0035】
バネ360は、光源ユニット100を照明器具200に取り付けする取付機構の1つであり、連結金具330と係合する。バネ360は図11に示すように、バネ固定部361と、バネ円弧部362と、バネ先端部363が設けられている。バネ固定部361は、本体枠210の本体面211に固定される。バネ円弧部362は、円弧形状をしており、一端にバネ先端部363が設けられている。バネ先端部363は、連結金具330の連結用開口332aに引掛けられる。また、バネ360は、ステンレス材料や、バネ鋼材などの弾性材料で形成される。
【0036】
化粧枠固定金具215は、ネジ形状をしており、化粧枠220が引っ掛けられた後に、化粧枠220を本体枠210に固定するように本体枠211へ締め付けられる。
【0037】
化粧枠220は、第一領域213を露出させ、第二領域214を覆うように本体枠210に固定される。
化粧枠220は、直方体の両端が開口した形状をした筒部221と、筒部221の一方の開口側から傾斜するように設けられたカバー部222と、化粧枠220を本体枠210に固定する為の固定部223とを有している。
【0038】
筒部221は、化粧枠220が本体枠110に固定された状態で、第一領域213と第二領域214を遮るように設けられ、開口より第一領域213が露出する。
筒部221は、4つの内側面221aが両端を角状の開口になるように配置されている。内側面221aは、図12に示すように、側面部222が設けられた開口側に配置された第一側面221aaと、他方の開口側に設けられた第二側面221abとを有している。内側面221aは、対抗する第一側面aaの距離が対抗する第二側面abの距離よりも大きくなるように形成されている。この第一側面aaの端部と第二側面abの端部の間には光源受部221acが形成されている。光源受部221acは、第一側面aaと第二側面abに対して垂直に形成されている。
光源受部221acは、光源ユニット100が取り付けられた状態において、光源ユニット100が第一領域213と間隔を設けるように、受部底部122bと当接する。
【0039】
カバー部222は、化粧枠220が本体枠210に固定された状態において、本体枠210の第二領域214を覆うように形成されている。側面部222は、筒部221の一方の開口側から他方の開口側に向うに従って、広がるように傾斜して形成されている。
【0040】
固定部223は、化粧枠220を本体枠210に固定する。固定枠223は、筒部221の内側面221aのうち対向する2つの内側面221aに形成されている。
固定部223は、対向する内側面221aにおいて、一方の内側面221aから他方の内側面221aに向って突設するように形成されている。固定部223には、化粧枠固定金具215と係合する固定孔223aが形成されている。
【0041】
以上が照明装置1の各部の構成である。次に、図13を参照して本発明による照明装置1の被取付部10へ取り付けする方法の概要を説明する。なお、被取付部10に設けられた固定具20は、第一取付間隔P1~第一取付間隔P4のいずれかの間隔で配設されている。
【0042】
図13において、
(a)は、本体枠210が被取付部に取り付けられる前の状態を示し、
(b)は、本体枠210に化粧枠220を取り付けられた状態を示し、
(c)は、照明器具200に光源ユニット100が引っ掛けられた状態を示し、
(d)は、照明器具200に光源ユニット100が取り付けられた状態を示す。
【0043】
はじめに、図13の(a)に示すように、作業者は、被取付部10を通して室内側に露出する固定具20を取付孔211bに挿通し、固定具20にナット21をねじ込んで本体枠210を被取付部10に固定する。
【0044】
さらに、被取付部10側からを本体枠210の電源孔211aを介して電源電線30を引き込み、電源電線を端子台340に挿し込みをする。
【0045】
次に、図13の(b)に示すように、作業者は、本体枠210の化粧枠固定部370に化粧枠220の固定部223を係合させて、化粧枠220を本体枠210に固定する。このとき、固定具20は化粧枠220の側面部222に覆われる。
【0046】
次に、図13の(c)に示すように、作業者は、光源ユニット100の引掛け金具320の引掛け部322を照明器具200の受け金具350の受け金具爪部352に引っ掛ける。更に、照明器具200のバネ360のバネ円弧部362を弾性変形させ、バネ先端部363を連結金具330の連結用開口332aに引っ掛けをする。
【0047】
なお、このとき端子台340の端子台コネクタ342bと、点灯装置310の点灯装置コネクタ312bを接続する。
【0048】
最後に、図13の(d)に示すように、作業者は、光源ユニット100を照明器具200に向って押し込むことで、バネ120のバネ円弧部362の弾性変形は解除され、バネ120の復元力により光源ユニット100は器具本体200に引き込む。このとき、光源ユニット100は、フレーム120の受部底面122bが化粧枠220の光源受部221acに当接し、照明器具200に固定される。
【0049】
以上が照明装置1の被取付部10への取り付け方法である。次に、照明装置1の部材の配置に関して、図14を用いて説明を行なう。
【0050】
照明器具1は、光源ユニット100が器具本体200取り付けされた状態において、光源ユニット100と第一領域213との間に、点灯装置310、引掛け金具320、連結金具330、端子台340、受け金具350、バネ360が配置されている。これらの部品は、光源ユニット100と照明器具200を連結する連結部材300である。点灯装置310と端子台340は、光源ユニット100と照明器具200とを電気的に連結する連結部材300である。引掛け金具320、連結金具330、受け金具350、バネ360は、光源ユニット100と照明器具200を構造的に連結する連結部材である。
【0051】
照明装置1は、これらの連結部材300を、光源ユニット100のフレーム120と、照明器具200の第一領域213と、筒部221に囲まれた第一収容空間230に収容する。また、照明装置1は、照明器具200の第二領域214と、化粧枠220の筒部221と、カバー部222に囲まれた第二収容部240に固定具20が収容される。
【0052】
本実施の形態は、照明装置1は、光源ユニット100と、被取付部に取り付けられる照明器具200と、光源ユニット100と照明器具200を連結させる連結部材300とを備えている。
【0053】
この照明装置1は、照明器具200が、光源ユニット100と対向する第一領域213と、第一領域213の外側に設けられた第二領域214とを有する本体枠210を備えるとともに、光源ユニット100が照明器具200に取り付けられた状態において、連結部材300が光源ユニット100と第一領域213との間に配置されている。よって、本体枠210の第二領域214に、被取付部に設けられた固定具が挿通される取付穴211bを連結部材300と干渉することなく複数設けることができ、施工性を向上することができる。
【0054】
また、本実施の形態は、照明装置1の照明器具200は、第二領域214に複数の取付孔211bが設けられている。
この複数の取付孔211bは、第二領域214が第一領域213の外周に設けられていることで、第一領域213を挟んで対になるように設けられるとともに、第一領域213を挟む方向が交差するように配置することができ、本体枠210の強度への影響を抑制して設けることできる。
【0055】
また、本実施の形態は、照明器具200は、光源ユニット100が取り付けられた状態において、光源ユニット100を第一領域213と間隔を設け固定する光源受部222acを有しているこことで、光源ユニット100と第一領域213の間に連結部材300を収容することができる。なお、光源受部222acは、化粧枠220に設けられた形状の説明を行なったが、光源受部222acを別の部材として本体枠100に設けても良い。また、連結部材300に光源ユニット200の固定機構を設けても良い。例えば、連結金具330の先端が本体枠210の本体面211に当接して光源ユニット100を固定するようにしても良い。
【0056】
また、本実施の形態は、照明器具200は、化粧枠220のカバー部222が第二領域214を覆っている。よって、固定具および取付孔211bが露見することを防ぎ、意匠性を劣化することを防ぐことができる。
【0057】
また、本実施の形態は、照明器具200は、化粧枠220が、第一領域213と第二領域214とを遮るように設けられた筒部221と、第二領域を覆うカバー部222を有していることで、光源ユニット100と第一領域213と筒部221により連結部材300を収容する第一収容部230を形成し、第二領域214と筒部221とカバー部222により固定具が収容される第二収容部240を形成している。よって、照明装置1を被取付部に取り付けをするときに、光源ユニット100および連結部材300、電源電線などが固定具に干渉することを防ぐことができる。
【0058】
なお、本実施の形態は、取付孔211bが、本体枠210に第一取付間隔P1~第一取付間隔P4になるように設けられた説明を行なったが、取付孔211bの配置は第一取付間隔P1~第一取付間隔P4に限られるものでなく、第二領域214のどこに設けてもよい。例えば、第二領域214の四隅に設けても良く、被取付部に取り付けするときに第二領域214に既存の取付孔211bが形成されてない箇所に加工を追加して設けても良い。
【0059】
また、本実施の形態は、連結部材300は、光源ユニット100に点灯装置310、引掛け金具320、連結金具330が配設され、照明器具200に端子台340、受け金具350、バネ360が配設されている形態に関して説明を行なったが、光源ユニット100に受け金具350、バネ360が配設され、照明器具200に点灯装置310、引掛け金具320、連結金具330、端子台340が配設されているようにしても良い。また、連結部材300は、全てを備えてない構成でも良い。例えば、端子台340を備えてなく、本体枠210の電源孔211bから引き込まれた電源電線が点灯装置310の接続されるようにしても良い。
【0060】
また、本実施の形態は、光源ユニット100と照明器具200に構造的に連結させるものとして引掛け金具320、連結金具330、受け金具350、バネ360に関して説明したが、構造的に連結できるものであれが異なる形状の連結部材でも良い。例えば、連結金具330とバネ360だけで連結するようにしても良く、光源ユニット100側にV形状をしたバネを設けるとともに本体枠210に開口を設け、V形状をしたバネが本体枠210の開口に係合するようにしても良い。
【0061】
また、照明装置1の第一収容部230には、連結部品300が収容される説明を行なったが、調光制御装置や、無線ユニットが収容されていても良い。
【0062】
また、本実施の形態は、光源ユニット100は下方向Z2側からの平面図において略正方形状に形成しているが、長方形状に形成しても良く、円形状にしても良い。また、照明器具200も長方形状に形成しても良く、円形状にしても良い。
【0063】
また、本実施の形態は、光源ユニット100が、一面が開口した箱形状のカバー130と、カバー130の開口を塞ぐように設けられたフレーム120に関して説明を行なったが、フレーム120を一面が開口した箱形状に設け、カバー130の開口を塞ぐような板状に形成した光源ユニットでもよい。
【0064】
実施の形態2.
次に、実施の形態2の照明装置を図15から図17を参照して説明をする。本実施の形態に係る照明器具500は、実施の形態1の照明器具200と異なる本体枠510を有するものである。実施の形態1と同一又は相当部分には同一番号を付し重複した説明は省略する。
図15は本実施の形態における照明装置400の斜視図である。図16図15に示す照明器具500の分解斜視図である。図17図16に示す本体枠510の下方向からみた平面図である。
【0065】
照明装置400は、光源ユニット100と、光源ユニット100が着脱可能に取り付けられる照明器具500を有している。照明器具500は、本体枠510と、化粧枠220を有している。
【0066】
本体枠510は、長方形の板状をした本体面511と、本体面511の側辺から突設した本体側面512とを備えている。
本体面511は、中央側に設けられた第一領域513と、第一領域513の外周に設けられた第二領域514を有している。
【0067】
第一領域513は、光源ユニット100が器具本体200に取り付けられた状態において、光源ユニット100のフレーム120と対向する範囲である。第一領域513は、図17の仮想点線Bで囲んだ範囲であり、フレーム200と同じように略正方形状をした範囲である。
【0068】
第二領域514は、第一領域513の外側に設けられている範囲であり、第一領域513を囲むように設けられている。第二領域514は、仮想点線Bで示す第一領域513の境界線から本体側面512までの範囲である。
第二領域514は、第一領域513を挟んで対向する第二領域A514aと、第二領域B514bのうち、第二領域A514aが第二領域B514bより大きく形成されている。第二領域A514aは、第一領域513を挟む方向において隣接する取付孔211bを有している。よって、第一領域513を挟む方向においても異なる寸法をした取付間隔を設けることができる。
【0069】
本実施の形態は、長方形状をした本体面511に略正方形状をした第一領域513を設けることで、第二領域A514aに第一領域513を挟む方向において隣接する取付孔211bを設けることができ、より施工性を向上させることができる。
【0070】
なお、本実施の形態では、長方形状をした本体面511に関して説明を行なったが、第一領域513を挟む方向において隣接する取付孔211bを設けることができる形状であれば多角形状でも良く、楕円形状でも良い。
【0071】
また、上記実施の形態1、2において、被取付部に直接取り付けられる照明装置について説明したが、被取付部に直接取り付けられる形状に限らず、照明装置であれば、その形状は限定されない。例えば、被取付部に設けられた開口に埋め込まれる埋め込み形の照明装置でも良い。
【0072】
また、上記実施の形態1、2は、いくつかを適宜組み合わせることが可能である。また、上記実施の形態1、2の一部を抽出して組み合わせることも可能である。更に、実施の形態1、2に限らず、適宜変更することも可能である。
【符号の説明】
【0073】
1 照明装置、10 被取付部、20 固定具、21 ナット、30 電源電線、100 光源ユニット、110 発光部、111 発光素子、112 基板、120 フレーム、121 フレーム取付部、121a 発光部取付面、121b 取付部背面、122 カバー受部、122a 受部内側面、122b 受部底面、122c 受部外側面、130 カバー、131 カバー正面部、132 カバー側面部、200 照明器具、210 本体枠、211 本体面、211a 電源孔、211b 取付孔、212 本体側面、213 第一領域、214 第二領域、215 化粧枠固定部、220 化粧枠、221 筒部、221a 内側面、221aa 第一側面、221ab 第二側面、221ac 光源受部、222 カバー部、223 固定部、223a 固定孔、230 第一収容部、240 第二収容部、300 連結部材、310 点灯装置、311 点灯装置本体部、312 点灯装置接続部、312a 点灯装置電線、312b 点灯装置コネクタ、320 引掛け金具、321 引掛け金具固定部、322 引掛け部、330 連結金具、331 連結金具固定部、332 連結金具連結部、332a 連結用開口、340 端子台、341 端子台本体部、342 端子台接続部、342a 端子台電線、342b 端子台コネクタ、350 受け金具、351 受け金具固定部、352 受け金具爪部、360 バネ、361 バネ固定部、362 バネ円弧部、363 バネ先端部、400 照明装置、500 照明器具、510 本体枠、511 本体面、512 本体側面、513 第一領域、514 第二領域、514a 第二領域A、514b 第二領域B。
図1
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