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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-30
(45)【発行日】2022-06-07
(54)【発明の名称】シリコンチューブ結合型乳児用補乳瓶
(51)【国際特許分類】
   A61J 9/06 20060101AFI20220531BHJP
   A61J 9/00 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
A61J9/06 A
A61J9/00 K
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020529668
(86)(22)【出願日】2018-02-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-25
(86)【国際出願番号】 KR2018001474
(87)【国際公開番号】W WO2019112118
(87)【国際公開日】2019-06-13
【審査請求日】2021-02-01
(31)【優先権主張番号】10-2017-0164949
(32)【優先日】2017-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】320015094
【氏名又は名称】アート テクニック カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ジン ソク
(72)【発明者】
【氏名】ハ,イン スク
【審査官】関本 達基
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録実用新案第20-0338019(KR,Y1)
【文献】中国実用新案第202218979(CN,U)
【文献】中国実用新案第201097904(CN,Y)
【文献】特開平09-221139(JP,A)
【文献】特表2010-513162(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0322317(KR,Y1)
【文献】特開2005-046216(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 9/06
A61J 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乳瓶胴体(10)の上部外側に突出し、リング形の組立溝(12)を有する組立部(11)が形成され、下部外側に水平に延びる係止段部(13)及び垂直に延びる結合突部(14)が形成され、
前記乳瓶胴体(10)の外側に、上下に貫通する構造を有するように形成され、一側に空気充填及び排出のためのバルブ(25)が形成されたシリコンチューブ(20)が挿入され、前記シリコンチューブ(20)の上端の内側にチューブの他部より厚く形成された弾性力の大きな断面リング形のリング結合部(21)が、組立部の前記組立溝(12)に密着挿入して密封結合し、前記シリコンチューブ(20)の下端内側に形成された水平折曲部(22)が、前記係止段部(13)の下側に位置して前記結合突部(14)に螺合される密封キャップ(30)によって加圧されて密封結合されるように構成され
前記哺乳瓶胴体の前記組立部(11)は、上側突条(11a)より下側突条(11b)が外側により長く延びるように形成されることにより、シリコンチューブの前記リング結合部(21)が、前記組立部(11)の下方に離脱することを防止するように構成されることを特徴とする、シリコンチューブ結合型乳児用乳瓶。
【請求項2】
前記密封キャップ(30)の上部に、前記シリコンチューブ(20)の下端を加圧密閉する密閉リング(35)が少なくとも一つ以上挿設されるように構成されることを特徴とする、請求項1に記載のシリコンチューブ結合型乳児用乳瓶。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は補乳瓶の外部にエア充填の可能なチューブを結合して使用する乳児用補乳瓶に関するもので、より詳しくは補乳瓶の外部に別途のカバーなしにシリコンチューブを直接挿入し、上下端部を気密に結合する簡単な構造により、コスト節減、容易な組立及び分解、及び内部への異物流入防止を図り、シリコンチューブを裏返して内部掃除が容易に行えるので、使用の便利性及び衛生性に優れたシリコンチューブ結合型乳児用補乳瓶に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、乳児用補乳瓶は形状が細長く、硬い合成樹脂材から作られるため、実際に乳児が手で感じる感触が硬くて良くなかった。
【0003】
特に、乳児期には、情緒的な発達のために、触感、なごやかさ、暖かさなどが非常に重要である。よって、乳を飲む乳児の場合、補乳瓶よりはママの乳房を介して直接授乳するときに触感、なごやかさ、暖かさなどをより感じることになり、情緒発達にずっと良いと知られている。
【0004】
このような従来の乳児用補乳瓶が有する問題を解決するために、韓国登録実用新案第20-0212800号公報では、補乳瓶にママの乳房のような感じを付与するために、補乳瓶を収納する別途の第2カバーと、前記第2カバーの外側に付着され、上端に補乳瓶の上肩部を覆うことができる固定部が突設された第1カバーとを構成し、前記第1カバーはシリコン素材のチューブ形に形成し、内部に空気を注入して膨張させるので、乳児が乳又は牛乳を飲むとき、手に触れる触感をママの乳房のように柔らかく、暖かく感じるようにするとともに、手にぴったり合う着用感を与えて楽に飲めるようにして満足感を高めるようにした。
【0005】
しかし、前述した乳児用補乳瓶は次のような問題点があった。
【0006】
第一、補乳瓶の外部にシリコン素材のチューブ以外に、補乳瓶を収納する第2カバーを別途に製造して使うので、コスト上昇をもたらす問題点があった。
【0007】
第二、補乳瓶の上肩部を第1カバーの固定部が覆って離脱を防止するように結合するため、補乳瓶の結合後に容易に分離することができなくなる不便さがあった。
【0008】
ここで、前記補乳瓶と第2カバーとの間に隙間が形成されて異物が流入するため、容易に汚染され、このような汚染によって美観を損なうことはもちろんのこと、衛生性が低下する問題点があった。
【0009】
特に、前記補乳瓶と第2カバーの分離が容易でなく異物の掃除が不便であり、これにより衛生的使用がより困難な問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】韓国登録実用新案第20-0212800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は前述した従来技術が有する諸般問題点を解決しようと発明されたものであり、補乳瓶胴体の外部に別途のカバーなしにシリコンチューブを直接挿合し、常時シリコンチューブ上端のリング結合部を組立溝に気密に結合し、下端の水平折曲部を密封キャップの螺合によって気密に結合する簡単な構造により、コスト節減、容易な組立及び分解、内部への異物流入防止を図り、シリコンチューブを裏返して内部掃除が容易に行えるので、経済性、使用性及び衛生性に優れたシリコンチューブ結合型乳児用補乳瓶を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような本発明は、補乳瓶胴体の上部外側に突出し、リング形の組立溝を有する組立部が形成され、下部外側に水平に延びる係止段部及び垂直に延びる結合突部が形成され、前記補乳瓶胴体の外側に、上下に貫通する構造を有するように形成され、一側に空気充填及び排出のためのバルブが形成されたシリコンチューブが挿入され、前記シリコンチューブの上端の内側にチューブの他部より厚く形成された弾性力の大きな断面リング形のリング結合部が組立部の組立溝に密着挿入して密封結合し、前記シリコンチューブの下端内側に形成された水平折曲部が係止段部の下側に位置して結合突部に螺合される密封キャップによって加圧されて密封結合されるように構成されることに特徴がある。
【0013】
本発明によれば、前記補乳瓶胴体の組立部は、上側突条より下側突条が外側により長く延びるように形成されることにより、シリコンチューブのリング結合部が組立部の下方に離脱することを防止するように構成されることに特徴がある。
【0014】
本発明によれば、前記密封キャップの上部にシリコンチューブの下端を加圧密閉する密閉リングが少なくとも一つ以上挿設されるように構成されることに特徴がある。
【発明の効果】
【0015】
このような本発明は、補乳瓶胴体の上部外側にリング形の組立溝を有する組立部が形成され、下部外側に水平係止段部及び垂直結合突部が形成され、前記補乳瓶胴体の外側にシリコンチューブが挿入され、前記シリコンチューブ上端のリング結合部が組立部の組立溝に密着挿入して密封結合され、前記シリコンチューブ下端の水平折曲部が係止段部の下側に位置し、結合突部に螺合する密封キャップによって加圧されて密封結合される簡単な構造により、コスト節減、容易な組立及び分解、及び内部への異物流入防止を図り、シリコンチューブの下部を密封キャップを緩めて密封解除した後、裏返して内部掃除が簡単に行えるので、経済性、使用性及び衛生性が非常に向上する効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の補乳瓶を示す外観斜視図である。
図2図1の分解斜視図である。
図3図1の断面図である。
図4図3の“A”部の拡大図である。
図5図3の“B”部の拡大図である。
図6図1のエア充填状態を示す外観斜視図である。
図7図3のシリコンチューブを裏返して内部を掃除する状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、前述した本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて具体的に説明する。
【0018】
本発明の乳児用補乳瓶は、図1図7に示すように、補乳瓶胴体10、シリコンチューブ20、密封キャップ30、及びニップル40からなるものである。
【0019】
前記補乳瓶胴体10は、上部外側に突出してリング形の組立溝12を有する組立部11と、下部外側に水平に延びる係止段部13と、垂直に延びる結合突部14とを含んでなる。
【0020】
そして、前記補乳瓶胴体の組立部11の上部には螺合部15をさらに含んでなる。
【0021】
前記シリコンチューブ20は上下に貫通した構造に形成され、一側に空気充填及び排出のためのバルブ25が形成され、補乳瓶胴体の外側に嵌合するように構成され、前記シリコンチューブ20の上端は内側にチューブの他部に比べて厚くて弾性力が大きな断面リング形のリング結合部21が形成され、これが組立部の組立溝12に密着して挿入されて密封結合し、前記シリコンチューブ20の下端には内側に延びる水平折曲部22が形成され、これが係止段部13の下側に位置した後、結合突部14に螺合する密封キャップ30によって加圧して密封結合されるように構成されるものである。
【0022】
前記補乳瓶胴体の組立部11は、上側突条11aより下側突条11bが外側により長く延びるように形成されることにより、シリコンチューブのリング結合部21が組立部11の組立溝12に容易に挿入されるようにしながらも下方への離脱は防止するように構成される。
【0023】
また、前記密封キャップ30の上部には、シリコンチューブ20の下端を加圧して密閉する密閉リング35が少なくとも一つ以上挿入されるように構成される。
【0024】
そして、前記補乳瓶胴体10の上部にはニップル40が装着され、結合キャップ45が補乳瓶胴体の上部の螺合部15に螺合してニップルを固定するように構成される。
【0025】
未説明符号のうち、32は補乳瓶胴体の結合突部14に螺合するためのネジ孔、33は密閉リング35が挿入される挿入溝、50はニップルの上部に結合される蓋を示すものである。
【0026】
次に、前記のように構成される本発明の作動及び作用について説明する。
【0027】
まず、本発明の乳児補乳瓶の組立過程を説明すれば、補乳瓶胴体10の上側から上下貫通構造のシリコンチューブ20を嵌合する。
【0028】
この際、前記シリコンチューブ20の上端内側に延びて形成されたリング結合部21が補乳瓶胴体の上部外側に形成された組立部の組立溝12に挿着される。
【0029】
特に、前記リング結合部21はチューブの他部より厚い肉厚を有するように断面リング形に形成されて大きな弾性力を有するため、リング結合部21を組立部の組立溝12に挿着するとき、組立溝12に弾性的に密着し、優れた気密力で密封結合される。
【0030】
また、前記シリコンチューブのリング結合部21が結合される組立部11は、上側突条11aより下側突条11bが外側により長く延びるように形成されることにより、前記シリコンチューブのリング結合部21を組立部の組立溝12に簡便に挿着することができ、前記組立溝12に挿着されたリング結合部が下側突条11bによって下方に離脱することが防止されるので、密封結合状態を堅く維持することができる。
【0031】
このように、前記シリコンチューブ20の上部を密封結合した後、シリコンチューブ20の下端から内側に突設された水平折曲部22を補乳瓶胴体の下部から外側に水平に伸びている係止段部13の下側に位置させる。
【0032】
この状態で、前記補乳瓶胴体の下部から垂直に延設されている結合突部14に密閉リング35を挿入し、密封キャップ30を螺合することにより、前記密閉リング35がシリコンチューブの水平折曲部22を係止段部13に弾性的に加圧しながら密封するようになる。
【0033】
このように、本発明の補乳瓶胴体10にシリコンチューブ20を直接挿合するとともに上下端部を密封結合する簡単な構造により、異物が内部に流入することを防止するようになる。
【0034】
このように結合された状態で、前記補乳瓶胴体10の上部にニップル40を装着し、結合キャップ45を補乳瓶胴体の上部に螺合して固定するようになる。
【0035】
このように結合された状態で、本発明の補乳瓶は、補乳瓶胴体10の内部に牛乳又は母乳を入れて子供に飲ませるようになる。ここで、前記シリコンチューブ20のバルブ25を通して内部にエアを充填して図6のようにシリコンチューブ20を膨張させた状態で乳児に使うから、触感が向上し、ママの乳房のような安定感を提供するようになる。
【0036】
このように使った後、前記シリコンチューブ20の内部を掃除しようとする場合には、補乳瓶胴体の下部の密封キャップ30を緩めてシリコンチューブ20の下端の密封結合状態を解除する。
【0037】
この状態で、図7のように、前記シリコンチューブの下端を上方に裏返してシリコンチューブ20と補乳瓶胴体10との間を開放することになるので、内部掃除が簡単に行えるようになる。
【0038】
このように掃除した後、前述した組立過程と同様に、シリコンチューブ20の下端を補乳瓶胴体にまた密封結合して使うようになる。
【0039】
したがって、本発明は、補乳瓶胴体10の外部に従来のような別途のカバーなしにシリコンチューブ20を直接挿合し、常時シリコンチューブ上端のリング結合部21を組立溝12に気密に結合し、下端の水平折曲部22を密封キャップの螺合によって気密に結合する簡単な構造により、コスト節減、容易な組立及び分解、及び内部への異物流入防止を図り、シリコンチューブを裏返して内部掃除が容易に行えるものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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