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特許70818603次元モデル生成システム、3次元モデル生成サーバ、位置情報ゲームサーバ、および3次元モデル生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-30
(45)【発行日】2022-06-07
(54)【発明の名称】3次元モデル生成システム、3次元モデル生成サーバ、位置情報ゲームサーバ、および3次元モデル生成方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/65 20140101AFI20220531BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20220531BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20220531BHJP
   A63F 13/213 20140101ALI20220531BHJP
   G06F 16/909 20190101ALI20220531BHJP
   G16Y 10/65 20200101ALI20220531BHJP
   G16Y 20/10 20200101ALI20220531BHJP
   G16Y 40/10 20200101ALI20220531BHJP
   G16Y 40/30 20200101ALI20220531BHJP
   A63F 13/52 20140101ALI20220531BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/216
A63F13/35
A63F13/213
G06F16/909
G16Y10/65
G16Y20/10
G16Y40/10
G16Y40/30
A63F13/52
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021154224
(22)【出願日】2021-09-22
【審査請求日】2021-09-22
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518144986
【氏名又は名称】シンメトリー・ディメンションズ・インク
【日本における営業所】東京都渋谷区代々木3-45-2西参道Kハウス4F
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀬古 保次
(72)【発明者】
【氏名】沼倉 正吾
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-534952(JP,A)
【文献】特開2020-028397(JP,A)
【文献】特開2015-108992(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0112610(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0089681(KR,A)
【文献】特開2021-140194(JP,A)
【文献】"『ポケモンGO』の基礎知識",「ポケットモンスター サン ポケットモンスター ムーン 情報最前線-フロントライン-/『Pokemon,日本,株式会社KADOKAWA,2016年08月20日,p.6-9
【文献】“Googleマップデータ提供開始!次のPokemon Goへ!”,MobaGate(モバゲート),日本,MobaGate(モバゲート),2018年03月15日,https://mobagate.net/news/technology/google-now-owns-very-important-part-next-pokemon-go/,[2021年12月28日検索]
【文献】近藤 智,“「ポケモンGO」の新機能はAR写真を撮影しシェアできる「GOスナップショット」。メディア向けに開催された体験会の模様をお届け”,4gamer.net,日本,Aetas株式会社,2019年02月13日,pp,1-6,https://www.4gamer.net/games/316/G031663/20190213122/,[2022年03月01日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
G06F 16/909
G06T 17/00,19/00
G09B 29/00,29/10
G16Y 10/00-40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元モデル生成サーバ、位置情報ゲームサーバ、および、位置情報ゲームを利用可能な携帯端末を含んで構成される3次元モデル生成システムであって、
前記3次元モデル生成サーバは、
現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供手段と、
前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する第1の取得手段と、
前記第1の取得手段にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成手段と、
前記複数の領域それぞれの3次元モデルの精度またはリスクの少なくとも一方を評価する評価手段と、
を有し、
前記位置情報ゲームサーバは、
前記3次元モデル生成サーバから、前記評価手段による評価結果を含む前記複数の領域の情報を取得する第2の取得手段と、
前記第2の取得手段にて取得した前記複数の領域の情報に基づいて、前記複数の領域それぞれに対し、前記位置情報ゲーム内で発生するイベントを決定する決定手段と、
前記携帯端末に対して、前記決定手段にて決定したイベントの情報を通知する通知手段と、
前記携帯端末から前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを収集する収集手段と、
前記収集手段にて収集したデータを前記3次元モデル生成サーバに提供する提供手段と、
を有し、
前記携帯端末は、
前記位置情報ゲームサーバから、前記位置情報ゲーム内におけるイベントの情報を取得する第3の取得手段と、
前記携帯端末の位置情報を取得する第4の取得手段と、
前記第3の取得手段にて取得したイベントの情報が示す領域と、前記第4の取得手段にて取得した位置情報に基づいて、前記携帯端末の位置に応じた前記位置情報ゲーム内におけるイベントを発生させて、前記携帯端末の周辺のデータの取得を促す処理手段と、
ユーザ操作に基づき取得された前記データを前記位置情報ゲームサーバに送信する送信手段と、
を有することを特徴とする3次元モデル生成システム。
【請求項2】
前記評価手段は、前記複数の領域それぞれの更新状況に基づいて、前記複数の領域それぞれの3次元モデルの精度の評価を行うことを特徴とする請求項に記載の3次元モデル生成システム。
【請求項3】
前記評価手段は、前記複数の領域それぞれに含まれる地物、地形、周辺環境の少なくとも一つに基づいて、前記複数の領域それぞれのリスクを評価することを特徴とする請求項1または2に記載の3次元モデル生成システム。
【請求項4】
前記位置情報ゲームサーバの前記決定手段は、前記位置情報ゲームを利用しているユーザの属性に応じて、前記複数の領域それぞれにおいて発生させるイベントを変更することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の3次元モデル生成システム。
【請求項5】
前記位置情報ゲーム内にて発生するイベントでは、前記携帯端末が備える撮像装置を介して取得された現実空間の画像上に、所定のオブジェクトが重畳表示される、
ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の3次元モデル生成システム。
【請求項6】
前記位置情報ゲーム内にて発生するイベントでは、当該イベントに対応付けられた領域に対する前記撮像装置の方向、俯角、仰角、および、前記携帯端末の位置情報に基づいて、前記所定のオブジェクトの表示が切り替えられる、ことを特徴とする請求項に記載の3次元モデル生成システム。
【請求項7】
前記携帯端末は、
前記位置情報ゲームが実行されている際に、前記携帯端末が備える撮像装置を介して取得された周辺の画像を用いて、前記携帯端末に対する物体の接近を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記位置情報ゲームの画面上に警告を表示させる警告手段と
を更に有することを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の3次元モデル生成システム。
【請求項8】
3次元モデル生成サーバ、位置情報ゲームサーバ、および、位置情報ゲームを利用可能な携帯端末を含んで構成される3次元モデル生成システムにおける3次元モデル生成方法であって、
前記3次元モデル生成サーバにおいて、
現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供工程と、
前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する第1の取得工程と、
前記第1の取得工程にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成工程と、
前記複数の領域それぞれの3次元モデルの精度またはリスクの少なくとも一方を評価する評価工程と、
を有し、
前記位置情報ゲームサーバにおいて、
前記3次元モデル生成サーバから、前記評価工程における評価結果を含む前記複数の領域の情報を取得する第2の取得工程と、
前記第2の取得工程にて取得した前記複数の領域の情報に基づいて、前記複数の領域それぞれに対し、前記位置情報ゲーム内で発生するイベントを決定する決定工程と、
前記携帯端末に対して、前記決定工程にて決定したイベントの情報を通知する通知工程と、
前記携帯端末から前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを収集する収集工程と、
前記収集工程にて収集したデータを前記3次元モデル生成サーバに提供する提供工程と、
を有し、
前記携帯端末において、
前記位置情報ゲームサーバから、前記位置情報ゲーム内におけるイベントの情報を取得する第3の取得工程と、
前記携帯端末の位置情報を取得する第4の取得工程と、
前記第3の取得工程にて取得したイベントの情報が示す領域と、前記第4の取得工程にて取得した位置情報に基づいて、前記携帯端末の位置に応じた前記位置情報ゲーム内におけるイベントを発生させて、前記携帯端末の周辺のデータの取得を促す処理工程と、
ユーザ操作に基づき取得された前記データを前記位置情報ゲームサーバに送信する送信工程と、
を有することを特徴とする3次元モデル生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、現実世界における撮影データに基づく3次元モデル生成システム、3次元モデル生成サーバ、位置情報ゲームサーバ、および3次元モデル生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、現実空間における地物の形状を撮影することで得られた画像データや点群データを用いて3次元モデルを生成する技術が知られている。3次元モデルを用いることで、現実空間を仮想的に再現し、様々な用途に活用されている。例えば、特許文献1では、車両に取り付けたデジタルカメラ、レンジセンサなどを用いて画像データを取得し、画像データに基づいて地表特徴を生成して、3次元モデルのためのデータベースを構成する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特表2012-511697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現実空間における地物等の形状は、日々変化しており、より精度の高い3次元モデルを生成、管理するためには、現実空間に関する情報を適時収集して更新することが求められている。現実空間の変化度合いは、地物の特性や周辺環境などによって様々であり、必ずしも一様ではない。
【0005】
一方、近年、スマートフォンなどの携帯端末を用いた位置情報ゲームが普及しており、多くのユーザにより楽しまれている。位置情報ゲームでは、ユーザが現実世界の様々な場所(位置)へ移動し、各場所に応じたイベントや操作を楽しむ。この時、位置情報ゲームによっては、携帯端末が有する撮像装置(カメラ)やセンサなどを利用して、ゲームの内容と現実空間と関連付けて楽しませることが行われている。
【0006】
本願発明は、上記課題を鑑み、広く普及している位置情報ゲームにて取得可能な各種情報を用いることで、時々刻々と変化する現実空間に対応して、精度良くかつ容易に3次元モデルの生成、更新を行うことを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を有する。すなわち、3次元モデル生成サーバ、位置情報ゲームサーバ、および、位置情報ゲームを利用可能な携帯端末を含んで構成される3次元モデル生成システムであって、
前記3次元モデル生成サーバは、
現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供手段と、
前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する第1の取得手段と、
前記第1の取得手段にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成手段と、
を有し、
前記位置情報ゲームサーバは、
前記3次元モデル生成サーバから前記複数の領域の情報を取得する第2の取得手段と、
前記第2の取得手段にて取得した前記複数の領域の情報に基づいて、前記複数の領域それぞれに対し、前記位置情報ゲーム内で発生するイベントを決定する決定手段と、
前記携帯端末に対して、前記決定手段にて決定したイベントの情報を通知する通知手段と、
前記携帯端末から前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを収集する収集手段と、
前記収集手段にて収集したデータを前記3次元モデル生成サーバに提供する提供手段と、
を有し、
前記携帯端末は、
前記位置情報ゲームサーバから、前記位置情報ゲーム内におけるイベントの情報を取得する第3の取得手段と、
前記携帯端末の位置情報を取得する第4の取得手段と、
前記第3の取得手段にて取得したイベントの情報が示す領域と、前記第4の取得手段にて取得した位置情報に基づいて、前記携帯端末の位置に応じた前記位置情報ゲーム内におけるイベントを発生させて、前記携帯端末の周辺のデータの取得を促す処理手段と、
ユーザ操作に基づき取得された前記データを前記位置情報ゲームサーバに送信する送信手段と、
を有する。
【0008】
本願発明の別の形態として以下の構成を有する。すなわち、位置情報ゲームサーバと通信可能に接続される3次元モデル生成サーバであって、
現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供手段と、
前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成手段と、
を有する。
【0009】
本願発明の別の形態として以下の構成を有する。すなわち、3次元モデル生成サーバ、および、位置情報ゲームを利用可能な携帯端末と通信可能に接続される位置情報ゲームサーバであって、
前記3次元モデル生成サーバから現実空間に対応する複数の領域の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得した前記複数の領域の情報に基づいて、前記複数の領域それぞれに対し、前記位置情報ゲーム内で発生するイベントを決定する決定手段と、
前記携帯端末に対して、前記決定手段にて決定したイベントの情報を通知する通知手段と、
前記携帯端末から前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを収集する収集手段と、
前記収集手段にて収集したデータを前記3次元モデル生成サーバに提供する提供手段と、
を有する。
【0010】
本願発明の別の形態として以下の構成を有する。すなわち、3次元モデル生成サーバ、位置情報ゲームサーバ、および、位置情報ゲームを利用可能な携帯端末を含んで構成される3次元モデル生成システムにおける3次元モデル生成方法であって、
前記3次元モデル生成サーバにおいて、
現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供工程と、
前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する第1の取得工程と、
前記第1の取得工程にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成工程と、
を有し、
前記位置情報ゲームサーバにおいて、
前記3次元モデル生成サーバから前記複数の領域の情報を取得する第2の取得工程と、
前記第2の取得工程にて取得した前記複数の領域の情報に基づいて、前記複数の領域それぞれに対し、前記位置情報ゲーム内で発生するイベントを決定する決定工程と、
前記携帯端末に対して、前記決定工程にて決定したイベントの情報を通知する通知工程と、
前記携帯端末から前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを収集する収集工程と、
前記収集工程にて収集したデータを前記3次元モデル生成サーバに提供する提供工程と、
を有し、
前記携帯端末において、
前記位置情報ゲームサーバから、前記位置情報ゲーム内におけるイベントの情報を取得する第3の取得工程と、
前記携帯端末の位置情報を取得する第4の取得工程と、
前記第3の取得工程にて取得したイベントの情報が示す領域と、前記第4の取得工程にて取得した位置情報に基づいて、前記携帯端末の位置に応じた前記位置情報ゲーム内におけるイベントを発生させて、前記携帯端末の周辺のデータの取得を促す処理工程と、
ユーザ操作に基づき取得された前記データを前記位置情報ゲームサーバに送信する送信工程と、
を有する。
【発明の効果】
【0011】
本願発明によれば、位置情報ゲームと連携して、3次元モデルの生成、更新を精度良くかつ容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本願発明の一実施形態に係る3次元モデル生成システムの全体構成の例を示す概要図。
図2】本願発明の一実施形態に係る3次元モデル生成システムを構成する各装置の機能構成の例を示す図。
図3】本願発明の一実施形態に係る3次元モデル生成システムにおける処理のシーケンス図。
図4】本願発明の一実施形態に係る3次元モデル生成サーバが管理するデータ構成の例を示す図。
図5】本願発明の一実施形態に係る位置情報ゲームサーバが管理するデータ構成の例を示す図。
図6】本願発明の一実施形態に係る3次元モデル生成サーバによる領域選別処理のフローチャート。
図7】本願発明の一実施形態に係る3次元モデル生成サーバによるリスク評価処理のフローチャート。
図8】本願発明の一実施形態に係る位置情報ゲームサーバによるイベント決定処理のフローチャート。
図9】本願発明の一実施形態に係る携帯端末による位置情報ゲームの処理のフローチャート。
図10】本願発明の一実施形態に係る携帯端末における位置情報ゲームのプレイ画面の構成例を示す図。
図11】本願発明の一実施形態に係るシステムの連携を説明するための概念図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本願発明を実施するための形態について図面などを参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本願発明を説明するための一実施形態であり、本願発明を限定して解釈されることを意図するものではなく、また、各実施形態で説明されている全ての構成が本願発明の課題を解決するために必須の構成であるとは限らない。また、各図面において、同じ構成要素については、同じ参照番号を付すことにより対応関係を示す。
【0014】
<第1の実施形態>
以下、本願発明の第1の実施形態について説明を行う。
【0015】
まず、本実施形態に係る3次元モデル生成システムにて利用される位置情報ゲームについて説明する。位置情報ゲームは、携帯端末に備えられた位置センサ、加速度センサ、ジャイロセンサなどの各センサの検出値を利用して、携帯端末の位置に応じた処理(以下、イベントとも称する)を実行することで、ユーザにそのイベントを楽しませることを目的としたゲームである。位置情報ゲームの内容は様々であるが、例えば、携帯端末に備えられた撮像装置を介して現実空間の映像を取得し、その映像にオブジェクト(例えば、キャラクターなど)を重畳表示させたり、その位置に応じた情報を提供したりして楽しむことが挙げられる。このような位置情報ゲームの例としては、任天堂株式会社が提供しているポケモンGo(登録商標)などが挙げられる。
【0016】
本実施形態に係る位置情報ゲームでは、現実空間における任意の位置で所定のイベントを発生させる。そして、その位置近傍に携帯端末が接近してその位置周辺を撮像装置で撮影した際に、携帯端末の表示部上において、任意のオブジェクトを現実空間の画像上に重畳表示させる。ユーザは、携帯端末が備える撮像装置によりその任意のオブジェクトに対して撮影動作を行うことで、ゲームを楽しむ。本実施形態では、このようなAR(Augmented Reality:拡張現実)機能の位置情報ゲームを例に挙げて説明するが、これに限定するものではない。現実空間と仮想空間の間を連携させる様々なxR技術を含め、上述したような位置情報の他、撮像装置や各種センサを利用して現実空間の情報を取得可能な位置情報ゲームであればよい。また、ここでは説明のために、「ゲーム」と記載したが、携帯端末にて利用可能なアプリケーションにて同様の機能やサービスを提供するものであれば、ゲームに限定するものではなく、ゲーム性を帯びたコンテンツも対象とする。
【0017】
[システム構成]
図1は、本実施形態に係る3次元モデル生成システムの全体構成の例を示す概要図である。本実施形態に係る3次元モデル生成システムは、3次元モデル生成サーバ1、位置情報ゲームサーバ2、および複数の携帯端末3を含んで構成される。各装置は、ネットワーク4を介して通信可能に接続される。ネットワーク4の通信規格は特に限定するものではなく、複数の通信規格が組み合わせて実現されてもよい。また、図1においては、各装置はそれぞれ1つずつが示されているが、複数の装置が含まれてよい。特に撮影装置としての機能を有する携帯端末3は、1または複数の利用者(ユーザ)に携帯されており、複数の携帯端末3がネットワーク4に接続されていてよい。以下の説明において、携帯端末3について個別に説明を要する場合には添え字(a,b,…)を付して説明するが、包括的に説明する場合には添え字を省略する。
【0018】
3次元モデル生成サーバ1は、本実施形態に係る携帯端末3にて取得された現実空間における画像データや点群データを、位置情報ゲームサーバ2を介して取得し、これらのデータを用いて3次元モデルを生成、管理する。本実施形態では、便宜上、画像データや点群データなど、現実空間を撮影して得られるデータをまとめて撮影データと称する。3次元モデル生成サーバ1は、負荷分散の目的などに応じて、複数が備えられてよいし、一部の機能を別のサーバとして構成されてもよい。
【0019】
位置情報ゲームサーバ2は、携帯端末3のユーザに対して位置情報ゲームを提供する。また、位置情報ゲームサーバ2は、現実空間に対応する3次元モデルを生成、更新するために必要な撮影データを取得するための各種情報を3次元モデル生成サーバ1から取得し、その情報に基づいて、携帯端末3に提供する位置情報ゲーム内での情報を制御する。
【0020】
なお、本実施形態では、3次元モデル生成サーバ1を管理するベンダ(以下、3次元モデル提供ベンダと称する)と、位置情報ゲームサーバ2を管理するベンダ(以下、位置情報ゲーム提供ベンダと称する)とは異なるものとして説明する。したがって、3次元モデル生成サーバ1と、位置情報ゲームサーバ2とが連携する際には、その連携状況に応じて課金等が発生してよい。
【0021】
携帯端末3は、例えば、モバイルPC(Personal Computer)などの情報処理装置や、スマートフォンやタブレット端末、ゲーム機器などの端末装置であってよい。または、携帯端末3は、スマートグラスやHMD(Head Mounted Display)などのウェアラブル端末であってもよい。本実施形態に係る携帯端末3には、位置情報ゲームを利用するためのアプリケーションがインストールされ、位置情報ゲームサーバ2と適時通信を行うことで、位置情報ゲームの進行が可能である。なお、位置情報ゲームのアプリケーションをインストールしない構成である場合には、携帯端末3にて取得されたデータは、位置情報ゲームサーバ2にその都度送信されることとなる。この場合、位置情報ゲームサーバ2側で位置情報ゲームに係る各種処理が行われる。
【0022】
[機能構成]
図2は、本実施形態に係る各装置の機能構成の例を示す図である。本実施形態において、3次元モデル生成サーバ1や位置情報ゲームサーバ2は、例えば、不図示の制御部、記憶部、および入出力部を含んで構成される情報処理装置にて実現されてよい。制御部は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Single Processor)、または専用回路などから構成されてよい。記憶部は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の揮発性および不揮発性の記憶媒体により構成され、制御部からの指示により各種情報の入出力が可能である。入出力部は、外部からの各種情報の入力や、外部への各種情報の出力が可能である。また、入出力部は、通信機能を備えたネットワークインターフェースであってよく、ネットワーク4を介した外部装置とのデータの送受信が可能である。なお、3次元モデル生成サーバ1や位置情報ゲームサーバ2は、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティングなどの構成を用いて実現されてもよい。
【0023】
(3次元モデル生成サーバ)
図2(a)に示すように、本実施形態に係る3次元モデル生成サーバ1は、データ収集部101、3次元モデル生成部102、3次元モデル管理部103、領域選別部104、リスク評価部105、および通信制御部106を含んで構成される。
【0024】
データ収集部101は、本実施形態に係る複数の携帯端末3a、3b…が取得した撮影データを、位置情報ゲームサーバ2を介して収集する。ここで収集する撮影データは、画像データや点群データが該当する。収集するタイミングは、例えば、位置情報ゲームサーバ2から送信されてきたタイミングにて適時受信することで取得してもよいし、位置情報ゲームサーバ2に問い合わせることでまとめて取得してもよい。3次元モデル生成部102は、位置情報ゲームサーバ2から収集した撮影データを用いて、3次元モデルを生成する。
【0025】
3次元モデル管理部103は、3次元モデル生成部102にて生成された3次元モデルを管理する。ここでの管理は、更新されたタイミングやバージョンごとに行われてよく、また、一定の更新が行われて複数のバージョンの3次元モデルが生成された場合には過去の3次元モデルを削除するような構成であってもよい。
【0026】
領域選別部104は、3次元モデルを複数の領域に分割し、複数の領域の評価を行う。ここでの分割や評価に関する詳細については後述する。リスク評価部105は、領域選別部104にて分割された各領域のリスクを評価する。ここでのリスク評価に関する詳細については後述する。通信制御部106は、位置情報ゲームサーバ2などの外部装置との通信を制御し、例えば、領域選別部104やリスク評価部105による処理結果に基づいて、位置情報ゲームサーバ2に対して各種データを提供する。
【0027】
(位置情報ゲームサーバ)
図2(b)に示すように、本実施形態に係る位置情報ゲームサーバ2は、ゲーム処理部201、データ収集部202、領域情報取得部203、イベント決定部204、ユーザ管理部205、および通信制御部206を含んで構成される。
【0028】
ゲーム処理部201は、位置情報ゲームの処理全体を管理、制御する。位置情報ゲームの内容に応じて、処理すべき項目は様々であるが、特に限定するものではない。データ収集部202は、複数の携帯端末3a,3b…が取得した各種データを収集する。本実施形態では、位置情報ゲームに関連するデータの他、3次元モデル生成サーバ1が3次元モデルを生成するために必要な画像データや点群データを含む。領域情報取得部203は、3次元モデル生成サーバ1から、3次元モデルの各領域に関する情報(以下、領域情報と称する)およびその評価情報を取得する。領域情報は、現実空間の位置情報(座標や向き)などが該当する。また、評価情報は、各領域に対して3次元モデル生成サーバ1側で評価された評価値やリスク判定値が該当する。
【0029】
イベント決定部204は、位置情報ゲーム内で発生し得るイベントの内容を、領域情報取得部203にて取得した情報に基づいて決定する。ここで決定されるイベントの内容としては、例えば、対象となる領域(現実空間の位置)に、任意のキャラクターを発生させるイベントが挙げられる。ユーザ管理部205は、位置情報ゲームのユーザ、すなわち、携帯端末3の所有者の情報を管理する。通信制御部206は、3次元モデル生成サーバ1や携帯端末3などの外部装置との通信を制御し、ゲーム関連情報の送受信などを行う。ゲーム関連情報は、位置情報ゲームに関する情報であり、ゲームの内容に応じて任意に定義されてよい。
【0030】
(携帯端末)
図2(c)に示すように、本実施形態に係る携帯端末3は、撮像部301、センサ群302、記憶部303、制御部304、通信部305、およびUI(User Interface)部306を含んで構成される。撮像部301は、携帯端末3の周辺を撮影して画像データを取得するための撮像部であり、不図示のレンズや撮像素子などを備える。本実施形態では、携帯端末3としてスマートフォンを例に挙げ、撮像部301は、UI部306を構成するディスプレイ側(すなわち、ユーザ側)と背面側のそれぞれの方向を撮影可能なように、少なくとも2つのカメラを含んで構成される。センサ群302は、自端末の状態などの情報(例えば、位置や向き、周辺にある地物などとの距離など)を検出するための検出部であり、磁気センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)センサ、LiDAR(Light Detection And Ranging)、ToF(Time of Flight)センサ、音声センサ(マイク)などが含まれる。本実施形態では、撮像部301にて画像データが撮影された際の情報として、センサ群302にて検出された各種データが対応付けて保持されてよい。
【0031】
記憶部303は、制御部304で実行される各種プログラムや、撮像部301を介して撮像された画像データ、センサ群302にて取得された各種データを記憶する記憶部であり、例えば、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶領域により構成される。記憶部303は、例えば、画像データと、撮影時の情報(撮影時にセンサ群302にて検出された情報や、撮影日時、撮影設定など)とを対応付けて記憶する。また、記憶部303は、位置情報ゲームのアプリケーションプログラムなども記憶する。制御部304は、携帯端末3の全体の制御を司る部位であり、例えば、処理部としてのCPU(Central Processing Unit)や専用回路などにより構成される。位置情報ゲームを利用する際には、制御部304が記憶部303に記憶された位置情報ゲームのアプリケーションプログラムを読み出して実行することで、位置情報ゲームに係る機能を動作させる。通信部305は、位置情報ゲームサーバ2などの外部装置との通信を行うための部位であり、通信規格などは特に限定するものではない。UI部306は、ユーザが携帯端末3を利用する際の入出力部である。UI部306は、例えば、入力部と表示部が一体となったタッチパネルディスプレイにて構成されてもよい。
【0032】
なお、複数の携帯端末3a、3bのそれぞれは、同一の構成を備える必要は無く、位置情報ゲームを利用する際に必要な部位を備えていればよい。
【0033】
[処理シーケンス]
図3は、本実施形態に係る装置間の連携を示す処理シーケンスを示す。各工程は、例えば、処理主体となる各装置の制御部が記憶部に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現されてよい。また、複数の携帯端末3a、3bのそれぞれが別個に位置情報ゲームの処理を行うが、図3では携帯端末3として包括的に説明を行う。
【0034】
S301にて、携帯端末3は、ユーザ指示に基づき、位置情報ゲームを起動させる。位置情報ゲームの起動に伴い、携帯端末3は、位置情報ゲームサーバ2にゲームを開始した旨を通知する。
【0035】
S302にて、位置情報ゲームサーバ2は、携帯端末3からゲーム開始の通知を受けたことに応じて、その携帯端末3を識別し、携帯端末3の情報やユーザ情報に応じて、ゲーム開始処理を行う。ここでのゲーム開始処理は特に限定するものでは無いが、例えば、ユーザに対応する情報や設定の読み出しなどを行う。
【0036】
S303にて、位置情報ゲームサーバ2は、3次元モデル生成サーバ1に対して3次元モデルの生成のために必要な領域等を示す領域情報の問い合わせを行う。なお、本実施形態では、位置情報ゲームサーバ2から問い合わせを行うような構成を例に挙げて説明するが、これに限定するものではない。3次元モデル生成サーバ1側から、所定の時間間隔や所定の事象が発生した際に、領域情報を位置情報ゲームサーバ2に送信するような構成であってもよい。また、携帯端末3によるゲーム開始のタイミングにかかわらず、3次元モデル生成サーバ1と位置情報ゲームサーバ2とが連携して、領域情報の送受信を適時行っていてよい。
【0037】
S304にて、3次元モデル生成サーバ1は、位置情報ゲームサーバ2からの問い合わせに応じて、生成済みの3次元モデルにおける領域選別処理を行う。本工程の詳細は、図6を用いて後述する。
【0038】
S305にて、3次元モデル生成サーバ1は、S303の処理結果として得られた各領域に対してリスク評価処理を行う。本工程の詳細は、図7を用いて後述する。
【0039】
S306にて、3次元モデル生成サーバ1は、S304やS305の処理結果として得られた領域情報を、問い合わせに対する応答として位置情報ゲームサーバ2に通知する。
【0040】
S307にて、位置情報ゲームサーバ2は、S303の問い合わせの応答として、3次元モデル生成サーバ1から領域情報を取得する。
【0041】
S308にて、位置情報ゲームサーバ2は、S307にて取得した領域情報に基づいて、携帯端末3で動作している位置情報ゲーム内にて発生させるイベントを決定する。本処理の詳細については、図8を用いて後述する。
【0042】
S309にて、位置情報ゲームサーバ2は、S308にて決定したイベント情報を携帯端末3に通知する。
【0043】
S310にて、携帯端末3は、位置情報ゲームサーバ2からイベント情報を取得する。
【0044】
S311にて、携帯端末3は、S310にて取得したイベント情報に基づいて、位置情報ゲームを進行させる。例えば、位置情報ゲームのユーザは、携帯端末3を所持した状態で移動したり、携帯端末3への操作や音声入力などを行ったりしてよい。これらの入力情報や、センサ群302等の検出結果に応じて、携帯端末3は、位置情報ゲームにおける処理を実行させる。このとき、携帯端末3と位置情報ゲームサーバ2とは適時通信を行ってよい。そして、携帯端末3は、イベント情報にて対応する位置付近に携帯端末3が位置し、その位置付近の映像を撮像部301により取得して表示させた際に、イベント情報にて示される処理を実行させる。例えば、UI部306のディスプレイ上に表示されている現実空間の画像に、所定のキャラクターなどの画像を重畳表示させる。ここでの表示例については、図10を用いて後述する。
【0045】
S312にて、携帯端末3は、ユーザ操作により撮像部301やセンサ群302を介して現実空間のデータを取得する。ここで取得される現実空間のデータとしては、画像データや点群データなどが挙げられる。点群データは、携帯端末3が画像データから生成するような構成であってもよいし、携帯端末3が備えるLiDARなどを用いて取得されてもよい。
【0046】
S313にて、携帯端末3は、S312にて取得したデータを位置情報ゲームサーバ2へ送信する。
【0047】
S314にて、位置情報ゲームサーバ2は、携帯端末3から送信されてきたデータを収集し、後述する撮影データ管理テーブル510に登録する。さらに、位置情報ゲームサーバ2は、登録されているデータを3次元モデル生成サーバ1に転送する。このとき、位置情報ゲームサーバ2は、携帯端末3から受信したデータから、個人情報や位置情報ゲームサーバ2内でのみ管理するデータを除去した上で3次元モデル生成サーバ1へ送信してよい。また、本実施形態では、位置情報ゲームサーバ2が携帯端末3からデータを受信したタイミングで3次元モデル生成サーバ1に転送するような構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、位置情報ゲームサーバ2は、携帯端末3から収集したデータを蓄積しておき、所定のタイミングで3次元モデル生成サーバ1に送信してもよい。または、位置情報ゲームサーバ2は、3次元モデル生成サーバ1からの問い合わせに応答して、蓄積していたデータを3次元モデル生成サーバ1に送信してもよい。
【0048】
S315にて、3次元モデル生成サーバ1は、位置情報ゲームサーバ2から取得したデータを受信し、上述する撮影データ管理テーブル400に登録する。さらに、3次元モデル生成サーバ1は、登録されている撮影データの評価を行う。ここでの評価は、画像データの撮影日時、画質、撮影範囲などに基づいて、3次元モデルの生成や更新に有用なデータであるか否かの評価が行われてよい。例えば、一定期間内に更新された領域に対応するデータであれば、そのデータは、3次元モデルの更新には不要なものとして扱ってもよい。
【0049】
S316にて、3次元モデル生成サーバ1は、S315の評価結果に応じてデータを選択し、3次元モデルの更新を行う。そして、本処理フローを終了する。
【0050】
[データ構成]
図4図5は、本実施形態に係る3次元モデル構築システムにおいて用いられるデータの構成例を示す図である。なお、図4図5に示すテーブルの構成は一例であり、他の項目を含む構成であってもよい。また、以下に示す1のテーブルを複数に分割して構成してもよいし、複数のテーブルを1のテーブルにまとめてもよい。更には、各テーブルは必ずしも3次元モデル生成サーバ1や位置情報ゲームサーバ2内に設けられる必要はなく、データベース用の別のサーバ内で保持、管理され、必要に応じて3次元モデル生成サーバ1や位置情報ゲームサーバ2から参照されるような構成であってもよい。
【0051】
図4に示す各データは、例えば、3次元モデル生成サーバ1にて管理されるデータベース(DB)の各テーブルに格納される。
【0052】
図4(a)は、本実施形態に係る、撮影データを管理するための撮影データ管理テーブル400の構成例を示す。撮影データ管理テーブル400は、撮影データID、撮影日時、撮影位置、撮影方向、撮影設定、および収集日時の項目を含んで構成される。撮影データIDは、画像データを一意に識別するための識別情報である。撮影データIDの桁数や使用文字列などの仕様は図4(a)に示すものに限定するものではなく、他の構成であってよい。撮影日時は、撮影画像が撮影された日時(年/月/日/時/分/秒。ただし、秒は1/1000秒単位のミリ秒を含む)を示す情報である。撮影位置は、撮影データが撮影された位置(緯度/経度/高度)を示す情報である。撮影方向は、撮影データが撮影された際の向き(方角/仰角/俯角)を示す情報である。撮影設定は、撮影データが撮影された際の設定情報である。撮影日時、撮影位置、撮影方向、および撮影設定などの情報は、位置情報ゲームサーバ2から撮影データを収集する際に付帯情報として取得されてよい。なお、撮影設定の項目は特に限定するものではなく、さらに詳細な項目が含まれていてよい。収集日時は、3次元モデル生成サーバ1が位置情報ゲームサーバ2から収集した日時(年/月/日/時/分/秒)を示す情報である。
【0053】
図4(b)は、本実施形態に係る、3次元モデルを構成する領域を管理するための領域管理テーブル410の構成例を示す。本実施形態では、現実空間に対応する3次元モデルを複数の領域に分割して管理する。領域管理テーブル410は、領域ID、領域座標1、領域座標2、向き、更新日時、評価値、およびリスク判定値を含んで構成される。領域IDは、領域を一意に識別するための識別情報である。領域IDの桁数や使用文字列などの仕様は図4(b)に示すものに限定するものではなく、他の構成であってよい。領域座標1と領域座標2は、領域の範囲を緯度/経度/高度にて示す。なお、各領域のサイズは、領域ごとに異なっていてよい。向きは、各領域に対する向きを示す。つまり、同じ位置に配置された地物であっても異なる方向から見た場合には異なる形状となるため、本実施形態では、向きに応じて異なる領域として扱う。向きは、例えば、複数の方向が予め規定されていてよい。
【0054】
更新日時は、撮影データを用いて3次元モデル内の各領域が更新された日時(年/月/日/時/分/秒)を示す情報である。評価値は、各領域に対する評価を行った際に得られる値である。詳細については後述するが、例えば、各領域において、現在時刻と更新日時の差が大きかったり、ある時点の領域のモデル生成の精度が低かったりする場合などには、その領域の新たなデータは3次元モデルを生成するにあたって価値が高いものとして高い値が付与される。リスク判定値は、各領域に関する情報を取得する際のリスクに関する値である。詳細については後述するが、例えば、各領域において、人の通行が禁止されていたり、周辺に危険な地物が存在したりするような領域については、その領域のデータを取得するためのリスクが高いものとして、高い値が付与される。
【0055】
図5に示す各データは、例えば、位置情報ゲームサーバ2にて管理されるデータベース(DB)の各テーブルに格納される。
【0056】
図5(a)は、本実施形態に係る、ユーザ情報を管理するためのユーザ管理テーブル500の構成例を示す。ユーザ管理テーブル500は、ユーザID、携帯端末ID、および年齢の項目を含んで構成される。ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための識別情報である。携帯端末IDは、携帯端末3を一意に識別するための識別情報である。ユーザIDおよび携帯端末IDの桁数や使用文字列などの仕様は図5(a)に示すものに限定するものではなく、他の構成であってよい。ユーザIDおよび携帯端末IDは、位置情報ゲームサーバ2が、携帯端末3から位置情報ゲームのアプリケーションのインストール要求を受け付けた際に採番して発行してよい。年齢は、位置情報ゲームのユーザの年齢情報を示す。なお、位置情報ゲームのユーザ情報として、上記の項目に限定するものではなく、更に、性別、職業、住所などを登録、管理してもよい。
【0057】
図5(b)は、本実施形態に係る、撮影データを管理するための撮影データ管理テーブル510の構成例を示す。撮影データ管理テーブル510は、撮影データID、撮影ユーザID、撮影日時、撮影位置、撮影方向、撮影設定、および転送日時の項目を含んで構成される。撮影データIDは、画像データを一意に識別するための識別情報である。撮影データIDの桁数や使用文字列などの仕様は図5(b)に示すものに限定するものではなく、他の構成であってよい。撮影データ管理テーブル510の撮影データIDと、撮影データ管理テーブル400の撮影データIDは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。撮影ユーザIDは、画像データを撮影したユーザのユーザIDを示す。これは、ユーザ管理テーブル500のユーザIDに対応する。
【0058】
撮影日時は、撮影画像が撮影された日時(年/月/日/時/分/秒。ただし、秒は1/1000秒単位のミリ秒を含む)を示す情報である。撮影位置は、撮影画像が撮影された位置(緯度/経度/高度)を示す情報である。撮影方向は、撮影画像が撮影された際の向き(方角/仰角/俯角)を示す情報である。撮影設定は、撮影画像が撮影された際の設定情報である。撮影日時、撮影位置、撮影方向、および撮影設定などの情報が、携帯端末3から撮影データを収集する際に付帯情報として取得されるものとする。なお、撮影設定の項目は特に限定するものではなく、さらに詳細な項目が含まれていてよい。転送日時は、位置情報ゲームサーバ2が携帯端末3から収集した後、3次元モデル生成サーバ1に転送した日時(年/月/日/時/分/秒)を示す情報である。
【0059】
[3次元モデル]
以下、本実施形態に係る3次元モデル生成サーバ1(3次元モデル生成部102)にて生成する3次元モデルについて説明する。3次元モデルの生成方法は公知の方法を用いてよく、特に限定するものではない。ここでは、3次元モデルの生成方法の一例について説明する。
【0060】
3次元モデルを生成する際に、同一対象物を含む可能性のある複数枚の画像データを収集し、各画像データの特徴点の候補をAKAZEなどの手法で検出し、その特徴量の値が予め設定された閾値を越えた場合にその候補を特徴点とする(特徴点抽出)。なお、画像データに替えて、点群データを取得している場合には、特徴点抽出は省略されてもよい。
【0061】
各撮影画像にて検出された特徴点が同一対象物に起因している場合には、それらの特徴点は点群データ間で対応している。そこで、画像間における特徴点の対応付けを行う(特徴点マッチング)。特徴点マッチングができた特徴点は同一対象物のある箇所を示しているため、その対象物の3次元座標を、測定結果に含まれる各種情報に基づいて算出する。ここでの情報としては、撮像部の向きや位置情報などが挙げられる。このようにして算出した複数の3次元座標点が3次元点群を形成することとなる。
【0062】
3次元点群は、単なる3次元座標点の集まりであるので、これを人が視認しやすいように、3次元モデルに変換する。その場合には、画像の近傍の3点の特徴点で囲まれる領域を、その特徴点の3点で形成された3次元座標の3点に張り付ける(テキスチャーマッピング)。これにより三角ポリゴン面で構成された3次元モデルが生成できる。
【0063】
本実施形態では、新たに取得されたデータを用いて、3次元モデルを更新する。また、過去に生成された複数の3次元モデルは、履歴情報として、時系列に沿って管理されてよい。
【0064】
[処理フロー]
(領域選別処理)
図6を用いて、本実施形態に係る3次元モデル生成サーバ1の領域選別処理について説明する。以下に示す領域選別処理は、例えば、3次元モデル生成サーバ1が備えるCPU(不図示)が記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、領域選別処理は、図3に示した3次元モデル生成サーバ1のS304の工程の処理に対応する。
【0065】
S601にて、3次元モデル生成サーバ1は、現時点で生成している最新の3次元モデルの情報を取得する。なお、ここでは、携帯端末3の現在位置を基準として、一定の範囲内の現実空間に対応した3次元モデルのみを取得してもよい。
【0066】
S602にて、3次元モデル生成サーバ1は、S601にて取得した3次元モデルを複数の領域に分割する。ここでの分割数や分割範囲などの分割条件は予め規定されていてよい。各領域は、図4(b)に示す領域管理テーブル410にて管理される。このとき、領域IDなどの情報が設定されてよい。
【0067】
S603にて、3次元モデル生成サーバ1は、S602にて分割した複数の領域のうち、未処理の領域に着目する。
【0068】
S604にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域に含まれる特徴点の数が閾値以下か否かを判定する。特徴点の数が閾値以下である場合には、その領域に含まれる地物の形状を精度良く表現できていない可能性がある。そのため、本実施形態では特徴点の数に基づいて3次元モデルの領域の精度を判定する。閾値は予め規定され、不図示の記憶部にて保持されているものとする。特徴点の数が閾値以下である場合(S604にてYES)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS606へ進む。一方、特徴点の数が閾値より多い場合(S604にてNO)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS605へ進む。
【0069】
S605にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域における3次元モデルの更新(または、生成)が行われてから一定期間が経過したか否かを判定する。一定時間が経過した場合には、その領域の形状が現在の現実空間の形状を適切に表現できていない可能性がある。そのため、本実施形態では直近の更新からの経過時間に基づいて3次元モデルの領域の精度を判定する。なお、ここで用いられる時間は予め規定され、不図示の記憶部にて保持されているものとする。着目領域の更新から一定時間が経過していた場合(S605にてYES)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS608へ進む。一方、着目領域の更新から一定時間が経過していない場合(S605にてNO)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS607へ進む。
【0070】
S606にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域の評価値を「高」として、領域管理テーブル410に登録する。本実施形態では、ある領域に対応する3次元モデルが現実空間の形状を適切に表現できていないと想定される場合には、その領域に対応する3次元モデルをより精度良く生成するために必要な撮影データの取得を促すことを目的として、評価値が高く設定される。その後、3次元モデル生成サーバ1の処理はS609へ進む。
【0071】
S607にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域の評価値を「低」として、領域管理テーブル410に登録する。その後、3次元モデル生成サーバ1の処理はS609へ進む。
【0072】
S608にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域の評価値を「中」として、領域管理テーブル410に登録する。その後、3次元モデル生成サーバ1の処理はS609へ進む。
【0073】
S609にて、3次元モデル生成サーバ1は、S602にて分割した全ての領域に対して処理が終了したか否かを判定する。全ての領域に対する処理が完了した場合(S609にてYES)、本処理フローは終了する。一方、未処理の領域がある場合(S609にてNO)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS603へ戻り、未処理の領域に対して処理を繰り返す。
【0074】
本実施形態では、領域の評価基準としてS604およびS605の工程の基準を示したが、これらは一例であり、他の評価基準が用いられてもよい。例えば、領域の座標や領域に含まれると想定される地物に応じて、評価基準が異なっていてもよい。また、領域の評価値を、「高」「中」「低」の3つの値を用いて説明したが、これに限定するものでは無く、更に詳細に評価してよい。例えば、評価基準に応じて、評価値の範囲を規定してもよい。
【0075】
(リスク評価処理)
図7を用いて、本実施形態に係る3次元モデル生成サーバ1のリスク評価処理について説明する。以下に示すリスク評価処理は、例えば、3次元モデル生成サーバ1が備えるCPU(不図示)が記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、リスク評価処理は、図3に示した3次元モデル生成サーバ1のS305の工程の処理に対応する。
【0076】
S701にて、3次元モデル生成サーバ1は、3次元モデルを構成する複数の領域の情報を取得する。ここで取得される領域は、図6のS602にて分割された複数の領域に対応し、各領域の情報は、領域管理テーブル410を参照することで取得できる。
【0077】
S702にて、3次元モデル生成サーバ1は、複数の領域のうち未処理の領域に着目する。
【0078】
S703にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域は危険度が高い場所であるか否かを判定する。例えば、3次元モデル生成サーバ1は、地図情報などを用いて、着目領域やその周辺領域の地形や特性などから着目領域の危険度を判断する。例えば、一定以上の傾斜、段差、側溝、河川などの周辺を危険な領域として扱ってよい。着目領域の危険度が高いと判定された場合(S703にてYES)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS706へ進む。一方、着目領域の危険度が高くないと判定された場合(S703にてNO)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS704へ進む。
【0079】
S704にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域には進入制限があるか否かを判定する。例えば、3次元モデル生成サーバ1は、地図情報や施設情報などを用いて、着目領域が高速道路や個人所有の敷地、時間による進入制限のある場所などに該当するか否かを判定する。着目領域に進入制限があると判定された場合(S704にてYES)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS706へ進む。着目領域に進入制限が無いと判定された場合(S704にてNO)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS705へ進む。
【0080】
S705にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域内または着目領域の周辺領域に所定の地物が存在するか否かを判定する。所定の地物としては、例えば、信号機や踏切、階段などであってよい。このような地物の周辺で位置情報ゲームを行うことは、リスクが高いものとして扱ってよい。周辺に所定の地物がある場合(S705にてYES)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS707へ進む。一方、周辺に所定の地物が無い場合(S705にてNO)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS708へ進む。
【0081】
S706にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域のリスク判定値を「高」として、領域管理テーブル410に登録する。その後、3次元モデル生成サーバ1の処理はS709へ進む。
【0082】
S707にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域のリスク判定値を「中」として、領域管理テーブル410に登録する。その後、3次元モデル生成サーバ1の処理はS709へ進む。
【0083】
S708にて、3次元モデル生成サーバ1は、着目領域のリスク判定値を「低」として、領域管理テーブル410に登録する。その後、3次元モデル生成サーバ1の処理はS709へ進む。
【0084】
S709にて、3次元モデル生成サーバ1は、全ての領域に対して処理が終了したか否かを判定する。全ての領域に対する処理が完了した場合(S709にてYES)、本処理フローは終了する。一方、未処理の領域がある場合(S709にてNO)、3次元モデル生成サーバ1の処理はS702へ戻り、未処理の領域に対して処理を繰り返す。
【0085】
本実施形態では、領域のリスク判定基準としてS703、S704、およびS705の工程の基準を示したが、これらは一例であり、他のリスク判定基準が用いられてもよい。また、領域のリスク判定値を、「高」「中」「低」の3つの値を用いて説明したが、これに限定するものでは無く、更に詳細に評価してよい。例えば、リスク判定基準に応じて、リスク判定値の範囲を規定してもよい。
【0086】
(イベント決定処理)
図8を用いて、本実施形態に係る位置情報ゲームサーバ2のイベント決定処理について説明する。以下に示すイベント決定処理は、例えば、位置情報ゲームサーバ2が備えるCPU(不図示)が記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、イベント決定処理は、図3に示した位置情報ゲームサーバ2のS308の工程の処理に対応する。
【0087】
S801にて、位置情報ゲームサーバ2は、複数の領域情報を取得する。ここで取得される領域情報は、3次元モデル生成サーバ1から送信され、適時管理されているものである。
【0088】
S802にて、位置情報ゲームサーバ2は、位置情報ゲームの各種条件に基づき、S801にて取得した複数の領域情報のフィルタリングを行う。ここでのフィルタリング内容は特に限定するものでは無いが、例えば、位置情報ゲームを提供する範囲(リージョンなど)や、位置情報ゲームベンダと3次元モデル提供ベンダとの契約内容などに応じて規定されてよい。例えば、位置情報ゲームを利用している時間帯などに応じて、イベントを発生させる領域を切り替えてもよい。
【0089】
S803にて、位置情報ゲームサーバ2は、S802にてフィルタリングが行われたのちの複数の領域のうち、未処理の領域に着目する。
【0090】
S804にて、位置情報ゲームサーバ2は、着目領域の情報を参照し、リスク判定値が「高」か否かを判定する。リスク判定値が「高」である場合(S804にてYES)、位置情報ゲームサーバ2の処理はS805へ進む。一方、リスク判定値が「高」でない場合(S804にてNO)、位置情報ゲームサーバ2の処理はS806へ進む。
【0091】
S805にて、位置情報ゲームサーバ2は、着目領域の情報をイベント決定の対象から除去する。つまり、リスク判定値が「高」である場合には、その領域の画像データを位置情報ゲームのユーザが取得しようとした場合、何らかの危険性が発生することが想定される。したがって、本実施形態では、そのような領域の画像データを取得しようとすることを防止するために、その領域ではイベントが発生しないように対象から除去する。その後、位置情報ゲームサーバ2の処理は、S803へ戻り、未処理の領域情報に対して処理を繰り返す。
【0092】
S806にて、位置情報ゲームサーバ2は、着目領域の情報の評価値が「高」か否かを判定する。評価値が「高」である場合(S806にてYES)、位置情報ゲームサーバ2の処理はS808へ進む。一方、評価値が「高」でない場合(S806にてNO)、位置情報ゲームサーバ2の処理はS807へ進む。
【0093】
S807にて、位置情報ゲームサーバ2は、着目領域の情報の評価値が「中」か否かを判定する。評価値が「中」である場合(S807にてYES)、位置情報ゲームサーバ2の処理はS810へ進む。一方、評価値が「中」でない場合(S807にてNO)、位置情報ゲームサーバ2の処理はS809へ進む。
【0094】
S808にて、位置情報ゲームサーバ2は、着目領域に高ランクのイベントを対応付ける。ここでのイベントのランクは、位置情報ゲームの内容に応じて決定してよいが、例えば、位置情報ゲーム中においてより価値の高い(希少性の高い)内容のイベントをよりランクが高いものとして扱ってよい。その後、位置情報ゲームサーバ2の処理はS811へ進む。
【0095】
S809にて、位置情報ゲームサーバ2は、着目領域に低ランクのイベントを対応付ける。その後、位置情報ゲームサーバ2の処理はS811へ進む。
【0096】
S810にて、位置情報ゲームサーバ2は、着目領域に中ランクのイベントを対応付ける。その後、位置情報ゲームサーバ2の処理はS811へ進む。
【0097】
S811にて、位置情報ゲームサーバ2は、全ての領域に対して処理が終了したか否かを判定する。全ての領域に対する処理が完了した場合(S811にてYES)、本処理フローは終了する。一方、未処理の領域がある場合(S811にてNO)、位置情報ゲームサーバ2の処理はS803へ戻り、未処理の領域に対して処理を繰り返す。
【0098】
本実施形態では、位置情報ゲームサーバ2が各領域に対応付けるイベントのランクとして、「高」「中」「低」の3つのランクを例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。更に詳細な分類のイベントを設定し、条件に応じて領域とその領域にて発生するイベントとを対応づけてよい。
【0099】
また、図8の判定では、リスク判定値が「高」である領域を対象から除去しているが、この構成に限定するものではない。例えば、ユーザ情報に基づいて、除外対象の領域を決定してもよい。より具体的には、位置情報ゲームのユーザの年齢が「18歳未満」である場合には、ある程度のリスクがあると想定されるリスク判定値が「中」である領域も対象から除外するような構成であってもよい。
【0100】
(ゲームアプリの処理)
図9は、位置情報ゲームのアプリケーションをインストールした携帯端末3側で実行される処理のフローチャートを示す。以下に示す処理は、例えば、携帯端末3の制御部304が記憶部303に記憶された位置情報ゲームのアプリケーションプログラムを読み出して実行することにより実現される。また、本処理は、図3に示した携帯端末3のS310~S313の工程の処理に対応する。ここでは説明を簡単にするため、処理主体を携帯端末3としてまとめて記載する。
【0101】
S901にて、携帯端末3は、ユーザ指示に基づき、位置情報ゲームのアプリケーションを起動させる。
【0102】
S902にて、携帯端末3は、位置情報ゲームサーバ2からイベント情報を取得する。ここでのイベント情報には、現実空間の各位置(座標)において発生させるイベントの情報を含む。本処理は、図3のS310の工程に対応する。
【0103】
S903にて、携帯端末3は、S902にて取得したイベント情報に基づいて、ユーザにイベントの内容を通知する。例えば、イベントが発生する場所などがユーザに通知されてよい。
【0104】
S904にて、携帯端末3は、センサ群302の検出結果(例えば、GPSセンサの検出位置)などに基づき、イベントが発生する位置付近への接近を検知する。このとき、位置情報ゲームのユーザは、携帯端末3を保持して移動しながら位置情報ゲームを楽しむ。なお、位置情報ゲームをプレイしている間、携帯端末3は、位置情報ゲームサーバ2と適時通信を行ってよく、携帯端末3のセンサ群302等が検出した情報を位置情報ゲームサーバ2に提供してもよい。
【0105】
S905にて、携帯端末3は、イベントが発生する位置付近に接近したことに起因して、イベントを発生させる処理を実行する。イベントの内容は特に限定するものでは無いが、本実施形態では、イベント発生位置周辺の画像を、ユーザが撮像部301を用いて撮影して取得する動作を促す。なお、同じ位置(緯度/経度/高度)であっても、撮像部301の向きや、仰角・俯角、または画角などに応じて、イベントの内容を切り替えてもよい。例えば、携帯端末3のディスプレイ上における所定のオブジェクトの表示/非表示を切り替えてよい。つまり、3次元モデル生成サーバ1が3次元モデルを生成するために必要な撮影データをより適切な条件で撮影するように、表示内容を制御する。S903~S905の一連の処理は、図3のS311の工程に対応する。
【0106】
S906にて、携帯端末3は、ユーザ指示に基づき、撮像部301を用いた撮影動作を行うことで、周辺の撮影データを取得する。このとき、画像データの他、点群データや音声データなど撮像部301にて取得される情報以外のデータも取得してよい。本処理は、図3のS312の工程に対応する。
【0107】
S907にて、携帯端末3は、S906にて取得したデータを位置情報ゲームサーバ2へ送信する。本工程は、図3のS313の工程に対応する。
【0108】
S908にて、携帯端末3は、位置情報ゲームを停止させるか否かを判定する。例えば、携帯端末3は、ユーザ指示に基づいて、停止の要否を判定してよい。位置情報ゲームを停止させる場合(S908にてYES)、携帯端末3の処理はS909へ進む。一方、位置情報ゲームを停止させない場合(S908にてNO)、携帯端末3の処理はS902へ戻り、位置情報ゲームを継続させる。この場合、携帯端末3は最新のイベント情報を位置情報ゲームサーバ2に要求してもよいし、既に取得しているイベント情報に基づいて位置情報ゲームを継続してもよい。
【0109】
S909にて、携帯端末3は、位置情報ゲームのアプリケーションを停止させる。このとき、必要に応じて、位置情報ゲームに係るデータの初期化や記録を行ってよい。そして、本処理フローを終了する。
【0110】
[ゲーム画面]
図10は、本実施形態に係る位置情報ゲームのゲーム画面の構成例を示す。図10(a)は、例えば、図9のS905の工程において、携帯端末3のUI部306にてゲーム画面が表示されている例を示している。画像1001は、携帯端末3の背面側(すなわち、ゲーム画面が表示されているディスプレイの反対側)に位置する撮像部301にて撮影された現実空間の画像である。領域1002は、位置情報ゲームのプレイ中に様々な情報が表示される。オブジェクト1003は、現実空間の画像1001に重畳して表示されているオブジェクトである。
【0111】
ここでは、携帯端末3の現在位置に応じてイベントが発生し、そのイベントの内容としてオブジェクト1003を現実空間の画像1001に重畳表示させている。本実施形態では、オブジェクト1003が撮像部301の画角に含まれるようにした状態で撮影動作を行うことで、オブジェクト1003に相当するキャラクターが取得できるゲームを想定している。そのため、領域1002では、オブジェクト1003の周辺を撮影することを促すメッセージが表示されている。なお、オブジェクトを現実空間の画像に重畳表示させる際には、空中に表示させるような構成であってもよい。つまり、撮影させたい、すなわち、撮影データを取得したい位置や方向に応じて、オブジェクトを配置する場所が設定されてよい。
【0112】
上述したように、携帯端末3の撮像部301は、背面側に加え、ディスプレイ側、すなわち、ユーザ側を撮影可能なように複数のカメラが含まれてよい。位置情報ゲームは、前方(特に、ディスプレイ)に意識が行きがちであるため、ユーザが周辺や後方への注意が散漫になることが想定される。そこで、位置情報ゲームのプレイ中において、撮像部301で検出された情報に基づいて、注意喚起を行ってもよい。図10(b)は、位置情報ゲームのゲーム画面において別の表示を行っている例を示す。例えば、ユーザ側の撮像部301にて接近する物体(例えば、車両など)を検出した場合、画面上に警告を示すアイコン1004を表示してよい。また、これに併せて、注意を促すメッセージを領域1002に表示させてもよい。
【0113】
周囲の情報を取得するために、撮像部301は、例えば、広範囲の画像を取得可能な360度カメラなどが利用されてもよい。また、車両の検出などは、画像データに対して機械学習にて生成された学習済みモデルを用いた領域検出などの方法が用いられてよい。そのほか、周辺の音や周辺の通信機器から得られる情報などに基づいて物体の接近を検出してもよい。
【0114】
[ビジネスモデル]
図11は、本実施形態に係る3次元モデル生成システムに関連するデータ連携およびお金の流れによるビジネスモデルの概略を説明するための図である。ここでは、3次元モデル生成サーバ1の管理者である3次元モデル提供ベンダ、位置情報ゲームサーバ2の管理者である位置情報ゲーム提供ベンダ、および、位置情報ゲームの利用者である一般ユーザを示す。
【0115】
3次元モデル提供ベンダや位置情報ゲーム提供ベンダは互いにデータ連携を行うためのインタフェースやプラットフォームを提供する。また、データ連携に係る契約等がベンダ間で締結されているものとする。また、一般ユーザが所持する携帯端末3には、位置情報ゲームを利用するためのアプリケーションがインストールされ、位置情報ゲーム提供ベンダと一般ユーザ間でゲーム利用に係る契約やデータ提供に係る承諾がなされているものとする。
【0116】
なお、図11に示す(a)~(h)の並びは一例であり、必要に応じて順序が入れ替わってもよい。また、契約等に応じて不要な工程もあるため、その場合には、省略されてもよい。
【0117】
(a)3次元モデル提供ベンダは、3次元モデルの生成のために各種データが必要な領域の情報を、位置情報ゲームベンダに提供する。領域情報には、位置情報やその評価値などが含まれる。より具体的には、図4(b)に示す領域管理テーブル410に含まれる情報が提供されてよい。
【0118】
(b)位置情報ゲーム提供ベンダは、一般ユーザに対して携帯端末3を用いた位置情報ゲームの中でゲーム情報を提供する。ゲーム情報には、イベント情報が含まれ、位置情報ゲームにおける一連の操作の中で各種データを取得するように促すこととなる。
【0119】
(c)一般ユーザは、位置情報ゲームを利用するにあたって、位置情報ゲーム提供ベンダにゲーム利用料の支払いを行う。ゲーム利用料は無償であってもよいし、位置情報ゲーム内での利用状況に応じて課金されてもよい。また、ゲーム利用料の支払いの有無に応じて、発生するイベントの内容が変更されるような構成であってもよい。
【0120】
(d)携帯端末3は、位置情報ゲームの進行に伴なって取得した各種データを、位置情報ゲームのアプリケーションを介して位置情報ゲーム提供ベンダに提供する。ここでのデータは、位置情報ゲーム本来のデータに加え、本実施形態に係るデータとして取得された画像データや点群データなどが含まれる。
【0121】
(e)位置情報ゲーム提供ベンダは、位置情報ゲームを介して携帯端末3から取得したデータを3次元モデル提供ベンダに提供する。ここで提供されるデータは契約などに応じて規定されてよいが、3次元モデルを生成するために必要な画像データや点群データが含まれる。より具体的には、図5(b)に示す撮影データ管理テーブル510に含まれる情報が提供されてよい。
【0122】
(f)3次元モデル提供ベンダは、位置情報ゲーム提供ベンダに、画像データや点群データなどの提供に伴うデータ提供料を支払う。データ提供料は契約内容に応じて規定されてよく、例えば、提供されたデータ量やデータの提供頻度などから決定されてよい。
【0123】
(g)3次元モデル提供ベンダは、位置情報ゲーム提供ベンダに対して3次元モデルを提供する。例えば、位置情報ゲーム内で3次元モデルを利用するような構成である場合に、3次元モデルを提供してよい。3次元モデルの提供の有無は、契約などにより規定されてよい。
【0124】
(h)位置情報ゲーム提供ベンダは、3次元モデル提供ベンダから3次元モデルの提供を受けている場合には、その利用料を3次元モデル提供ベンダに支払う。なお、(e)~(h)の内容をまとめて、利用料や提供データの内容などが決定されてよい。
【0125】
図11に示すように、複数のベンダの管理下にある各種装置を連携させて3次元モデル生成システムを構成することも可能である。なお、課金については、図11では不図示の金融システムや課金システムと連携して行うことが可能である。また、3次元モデル提供ベンダは、図11に示していない他のシステムへの3次元モデルの提供や、自サーバ内での異なる機能との連携も可能である。したがって、本願発明は、ビジネスモデルとしての側面も有する。
【0126】
以上、本実施形態では、3次元モデル生成サーバは、位置情報ゲームサーバと連携して、撮影データが必要な位置に対し、位置情報ゲームのより評価の高いイベントを発生させることで、撮影データの取得を促す。そして、位置情報ゲームの一連の操作の中で得られた撮影データを利用して3次元モデルの生成や更新を行う。これにより、効率的に画像データの収集を行って3次元モデルを生成することができる。また、ユーザは、通常通り位置情報ゲームを楽しむのみで、意識的に3次元モデル生成のための撮影データの収集を行う必要はない。また、位置情報ゲーム提供ベンダは、位置情報ゲームの一連の動作の中で撮影データを取得して3次元モデル提供ベンダに提供すればよく、位置情報ゲームの内容自体を変更する必要はない。また、本願発明は、データ提供に係るビジネスモデルとしても利用可能であり、位置情報ゲーム提供ベンダは、位置情報ゲームとしての収益の他、撮影データの提供における収益を上げることが可能となる。
【0127】
<その他の実施形態>
また、本願発明において、各装置を制御するためのプログラムやアプリケーションを、ネットワーク又は記憶媒体等を用いてシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。
【0128】
また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array))によって実現してもよい。
【0129】
このように、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の各構成を相互に組み合わせることや、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者が変更、応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
【0130】
以上の通り、本明細書には次の事項が開示されている。
【0131】
(1) 3次元モデル生成サーバ(例えば、1)、位置情報ゲームサーバ(例えば、2)、および、位置情報ゲームを利用可能な携帯端末(例えば、3)を含んで構成される3次元モデル生成システムであって、
前記3次元モデル生成サーバは、
現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供手段(例えば、106)と、
前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する第1の取得手段(例えば、101)と、
前記第1の取得手段にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成手段(例えば、103)と、
を有し、
前記位置情報ゲームサーバは、
前記3次元モデル生成サーバから前記複数の領域の情報を取得する第2の取得手段(例えば、203)と、
前記第2の取得手段にて取得した前記複数の領域の情報に基づいて、前記複数の領域それぞれに対し、前記位置情報ゲーム内で発生するイベントを決定する決定手段(例えば、201、204)と、
前記携帯端末に対して、前記決定手段にて決定したイベントの情報を通知する通知手段(例えば、201、206)と、
前記携帯端末から前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを収集する収集手段(例えば、202)と、
前記収集手段にて収集したデータを前記3次元モデル生成サーバに提供する提供手段(例えば、206)と、
を有し、
前記携帯端末は、
前記位置情報ゲームサーバから、前記位置情報ゲーム内におけるイベントの情報を取得する第3の取得手段(例えば、305)と、
前記携帯端末の位置情報を取得する第4の取得手段(例えば、302)と、
前記第3の取得手段にて取得したイベントの情報が示す領域と、前記第4の取得手段にて取得した位置情報に基づいて、前記携帯端末の位置に応じた前記位置情報ゲーム内におけるイベントを発生させて、前記携帯端末の周辺のデータの取得を促す処理手段(例えば、304、306)と、
ユーザ操作に基づき取得された前記データを前記位置情報ゲームサーバに送信する送信手段(例えば、305)と、
を有することを特徴とする3次元モデル生成システム。
この構成により、広く普及している位置情報ゲームにて取得可能な各種情報を用いて、時々刻々と変化する現実空間に対応して、精度良くかつ容易に3次元モデルの生成、更新を行うことが可能となる。
【0132】
(2) 前記3次元モデル生成サーバは更に、前記複数の領域それぞれを評価する評価手段(例えば、104、105)を有し、
前記位置情報ゲームサーバの前記決定手段は、前記評価手段による評価結果に基づいて、前記複数の領域それぞれにて発生されるイベントを決定する、
ことを特徴とする(1)に記載の3次元モデル生成システム。
この構成により、3次元モデルを構成する領域ごとに、その必要性に応じてイベントを発生させ、必要性に応じた撮影データの取得が可能となる。
【0133】
(3) 前記評価手段は、前記複数の領域それぞれの更新状況に基づいて、評価を行うことを特徴とする(2)に記載の3次元モデル生成システム。
この構成により、3次元モデルを構成する領域ごとの更新状況に応じて評価を行うことで、必要性に応じた撮像データの取得が可能となる。
【0134】
(4) 前記評価手段は、前記複数の領域それぞれに含まれる地物、地形、周辺環境の少なくとも一つに基づいて、前記複数の領域それぞれのリスクを評価することを特徴とする(2)または(3)に記載の3次元モデル生成システム。
この構成により、危険性の高い領域については、位置情報ゲームのユーザによる撮影動作を抑止するように制御することが可能となる。
【0135】
(5) 前記位置情報ゲームサーバの前記決定手段は、前記位置情報ゲームを利用しているユーザの属性に応じて、前記複数の領域それぞれにおいて発生させるイベントを変更することを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載の3次元モデル生成システム。
この構成により、位置情報ゲームのユーザの属性に応じて、3次元モデルを生成するために必要な撮影データを取得するためのイベントの内容を切り替えることが可能となる。
【0136】
(6) 前記位置情報ゲーム内にて発生するイベントでは、前記携帯端末が備える撮像装置(例えば、301)を介して取得された現実空間の画像上に、所定のオブジェクトが重畳表示される、
ことを特徴とする(1)~(5)のいずれかに記載の3次元モデル生成システム。
この構成により、位置情報ゲームの種類として、AR技術などによる位置情報ゲームを利用することが可能となる。
【0137】
(7) 前記位置情報ゲーム内にて発生するイベントでは、当該イベントに対応付けられた領域に対する前記撮像装置の方向、俯角、仰角、および、前記携帯端末の位置情報に基づいて、前記所定のオブジェクトの表示が切り替えられる、ことを特徴とする(6)に記載の3次元モデル生成システム。
この構成により、3次元モデルを生成するために必要な撮影データをより適切な条件下で撮影させることが可能となる。
【0138】
(8) 前記携帯端末は、
前記位置情報ゲームが実行されている際に、前記携帯端末が備える撮像装置(例えば、301)を介して取得された周辺の画像を用いて、前記携帯端末に対する物体の接近を検出する検出手段(例えば、302、304、305)と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記位置情報ゲームの画面上に警告を表示させる警告手段(例えば、304、306)と
を更に有することを特徴とする(1)~(7)のいずれかに記載の3次元モデル生成システム。
この構成により、位置情報ゲームを行っているユーザの安全性を向上させるための制御が可能となる。
【0139】
(9) 位置情報ゲームサーバ(例えば、2)と通信可能に接続される3次元モデル生成サーバ(例えば、1)であって、
現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供手段(例えば、106)と、
前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する取得手段(例えば、101)と、
前記取得手段にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成手段(例えば、102)と、
を有することを特徴とする3次元モデル生成サーバ。
この構成により、広く普及している位置情報ゲームにて取得可能な各種情報を用いて、時々刻々と変化する現実空間に対応して、精度良くかつ容易に3次元モデルの生成、更新を行うことが可能となる。
【0140】
(10) 3次元モデル生成サーバ(例えば、1)、および、位置情報ゲームを利用可能な携帯端末(例えば、3)と通信可能に接続される位置情報ゲームサーバ(例えば、2)であって、
前記3次元モデル生成サーバから現実空間に対応する複数の領域の情報を取得する取得手段(例えば、206)と、
前記取得手段にて取得した前記複数の領域の情報に基づいて、前記複数の領域それぞれに対し、前記位置情報ゲーム内で発生するイベントを決定する決定手段(例えば、201、204)と、
前記携帯端末に対して、前記決定手段にて決定したイベントの情報を通知する通知手段(例えば、201、206)と、
前記携帯端末から前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを収集する収集手段(例えば、202)と、
前記収集手段にて収集したデータを前記3次元モデル生成サーバに提供する提供手段(例えば、206)と、
を有することを特徴とする位置情報ゲームサーバ。
この構成により、位置情報ゲームを提供している中で、3次元モデルの生成のための各種データを収集して3次元モデル生成サーバに提供することが可能となる。
【0141】
(11) 3次元モデル生成サーバ(例えば、1)、位置情報ゲームサーバ(例えば、2)、および、位置情報ゲームを利用可能な携帯端末(例えば、3)を含んで構成される3次元モデル生成システムにおける3次元モデル生成方法であって、
前記3次元モデル生成サーバにおいて、
現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供工程(例えば、S306)と、
前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する第1の取得工程(例えば、S315)と、
前記第1の取得工程にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成工程(例えば、S316)と、
を有し、
前記位置情報ゲームサーバにおいて、
前記3次元モデル生成サーバから前記複数の領域の情報を取得する第2の取得工程(例えば、S307)と、
前記第2の取得工程にて取得した前記複数の領域の情報に基づいて、前記複数の領域それぞれに対し、前記位置情報ゲーム内で発生するイベントを決定する決定工程(例えば、S308)と、
前記携帯端末に対して、前記決定工程にて決定したイベントの情報を通知する通知工程(例えば、S309)と、
前記携帯端末から前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを収集する収集工程(例えば、S314)と、
前記収集工程にて収集したデータを前記3次元モデル生成サーバに提供する提供工程(例えば、S314)と、
を有し、
前記携帯端末において、
前記位置情報ゲームサーバから、前記位置情報ゲーム内におけるイベントの情報を取得する第3の取得工程(例えば、S310)と、
前記携帯端末の位置情報を取得する第4の取得工程(例えば、S904)と、
前記第3の取得工程にて取得したイベントの情報が示す領域と、前記第4の取得工程にて取得した位置情報に基づいて、前記携帯端末の位置に応じた前記位置情報ゲーム内におけるイベントを発生させて、前記携帯端末の周辺のデータの取得を促す処理工程(例えば、S311)と、
ユーザ操作に基づき取得された前記データを前記位置情報ゲームサーバに送信する送信工程(S312)と、
を有することを特徴とする3次元モデル生成方法。
この構成により、広く普及している位置情報ゲームにて取得可能な各種情報を用いて、時々刻々と変化する現実空間に対応して、精度良くかつ容易に3次元モデルの生成、更新を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0142】
1…3次元モデル生成サーバ
2…位置情報ゲームサーバ
3…携帯端末
4…ネットワーク
101…データ収集部
102…3次元モデル生成部
103…3次元モデル管理部
104…領域選別部
105…リスク評価部
106…通信制御部
201…ゲーム処理部
202…データ収集部
203…領域情報取得部
204…イベント決定部
205…ユーザ管理部
206…通信制御部
301…撮像部
302…センサ群
303…記憶部
304…制御部
305…通信部
306…UI部
【要約】
【課題】広く普及している位置情報ゲームにて取得可能な各種情報を用いて、時々刻々と変化する現実空間に対応して、精度良くかつ容易に3次元モデルの生成、更新を行う。
【解決手段】位置情報ゲームサーバと通信可能に接続される3次元モデル生成サーバであって、現実空間に対応する3次元モデルを構成する複数の領域の情報を前記位置情報ゲームサーバに提供する提供手段と、前記位置情報ゲームサーバから、前記複数の領域の少なくとも1つに対応するデータを取得する取得手段と、前記取得手段にて取得したデータを用いて前記3次元モデルを生成する生成手段と、を有する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11