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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-30
(45)【発行日】2022-06-07
(54)【発明の名称】太陽電池列のための高効率構成
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/05 20140101AFI20220531BHJP
   H01L 31/0747 20120101ALI20220531BHJP
   H01L 31/0224 20060101ALI20220531BHJP
【FI】
H01L31/04 570
H01L31/06 455
H01L31/04 262
【請求項の数】 21
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021122712
(22)【出願日】2021-07-27
(62)【分割の表示】P 2018141889の分割
【原出願日】2013-11-08
(65)【公開番号】P2021185599
(43)【公開日】2021-12-09
【審査請求日】2021-07-30
(31)【優先権主張番号】13/672,386
(32)【優先日】2012-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/734,239
(32)【優先日】2012-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】13/801,432
(32)【優先日】2013-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505379467
【氏名又は名称】サンパワー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】モラド ラトソン
(72)【発明者】
【氏名】ベケット ネイサン ピー
(72)【発明者】
【氏名】ガンノン ジョン アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】アルモジー ギラッド
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】実開平5-67017(JP,U)
【文献】国際公開第2012/033657(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2012/0125391(US,A1)
【文献】特開2012-33546(JP,A)
【文献】特開2002-353478(JP,A)
【文献】特開昭56-111272(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0127128(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0257823(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/04-31/078
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
複数のシリコン太陽電池を直列に電気的に接続して複数のシリコン太陽電池の第1の列及び第2の列を形成すべく、互いに重なりかつ導電結合材料で導電的に接合された隣接する複数のシリコン太陽電池の複数の長辺を有し一直線に配置される複数の矩形又は実質的に矩形のシリコン太陽電池であって、それぞれのシリコン太陽電池は光によって照明される前面と反対側に位置付けられる裏面とを有する複数のシリコン太陽電池を備え、
それぞれのシリコン太陽電池の前記前面は、
前記シリコン太陽電池の第1の長辺の縁部に対して垂直に向けられ、前記第1の長辺に沿って離間される複数のフィンガと、
前記第1の長辺に隣接し、前記複数のフィンガの複数の端部を相互接続する前面接点と
を含む前面金属化パターンを有し、
それぞれのシリコン太陽電池の前記裏面は、前記裏面の中央の近くに配置される複数の裏面接触パッドを含む裏面金属化パターンを有し、
前記第1の列及び前記第2の列における隣接するシリコン太陽電池のそれぞれの組について、前記導電結合材料は、隣接するシリコン太陽電池の前記組のうちの一方の前記前面接点及び隣接するシリコン太陽電池の前記組のうちの他方の前記複数の裏面接触パッドに結合され、かつ、電気的に相互接続して、バスバーの電流収集機能を少なくとも部分的に実施し、
前記装置は、
前記第1の列の第1の端部に位置付けられ、且つ、前記第1の列の前記第1の端部に位置付けられたシリコン太陽電池の前記複数の裏面接触パッドに電気的に接続される第1の相互接続と、
前記第2の列の第2の端部に位置付けられ、且つ、前記第2の列の前記第2の端部に位置付けられたシリコン太陽電池の前記前面接点に電気的に接続される第2の相互接続と、
前記第1の相互接続と前記第2の相互接続との間で電気的に接続される第1のバイパスダイオードと
を備え、
前記第1の相互接続及び前記第2の相互接続はそれぞれ、前記第1の列及び前記第2の列の辺に横方向にそれぞれ延び、前記第1のバイパスダイオードに接続しているバイパスダイオードタップを含む、
装置。
【請求項2】
前記前面金属化パターンは、前記シリコン太陽電池の前記第1の長辺の前記縁部と反対側の端部で前記複数のフィンガのうちの2又はそれより多くを相互接続する端部導体を有し、前記端部導体は、前記複数のフィンガと前記導電結合材料との間に追加の電流経路を与え、それぞれのシリコン太陽電池の前記前面は、前記導電結合材料の154mmの長さに沿って均等に離間された125個~225個のフィンガを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記前面金属化パターンは、バイパス導体であって、前記複数のフィンガのうちの2又はそれより多くを相互接続し、前記複数のフィンガ間で複数の電流経路を与え、前記バイパス導体と前記前面接点との間に形成される可能性がある亀裂を電気的にバイパスする、バイパス導体をさらに含み、
前記バイパス導体は、前記導電結合材料に隣接して位置決めされる、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記複数のフィンガは、前記導電結合材料の近くで、前記導電結合材料から離れた場所よりも大きい幅を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記導電結合材料は、導電性接着剤である、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記導電結合材料は、導電性半田結合によって与えられるものよりも高い機械的従順性を与える、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
複数のシリコン太陽電池の前記第1の列に沿った中間位置に位置付けられた前記複数のシリコン太陽電池のうちの1つの前記裏面に導電結合された中間の機械的従順性電気相互接続をさらに備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記バイパス導体と一列に並べられ、かつ、他の2又はそれより多くのフィンガを相互接続して、相互接続された前記他の2又はそれより多くのフィンガのそれぞれから前記導電結合材料への複数の電流経路を与える他のバイパス導体を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
前記前面金属化パターンは、前記シリコン太陽電池の前記第1の長辺の前記縁部と反対側の端部で前記複数のフィンガのうちの2又はそれより多くを相互接続する端部導体を有し、前記端部導体は、フィンガの幅と同じである、前記端部導体の長軸に対して垂直な幅を有する、請求項1及び3から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
矩形又は実質的に矩形の前記複数のシリコン太陽電池の短辺の長さに対する矩形又は実質的に矩形の前記複数のシリコン太陽電池の長辺の長さの比が、3よりも大きいか又はそれに等しい、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
透明上部シートとガラス基板との間に挟着された、請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記複数の裏面接触パッドは、前記シリコン太陽電池の前記第1の長辺の反対側である前記シリコン太陽電池の第2の長辺に平行に延びて隣接し、前記前面接点及び前記複数の裏面接触パッドは、前記シリコン太陽電池の対向する長辺に沿って位置決めされる、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の裏面接触パッドは、前記シリコン太陽電池の前記裏面の中央の近くに設けられ、前記シリコン太陽電池の前記第1の長辺に平行に延びる、請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記前面接点は、複数の離散前面接触パッドであって、これらの間のより細い導体によって相互接続される、複数の離散前面接触パッドを含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記複数の裏面接触パッドは、複数の離散裏面接触パッドであって、これらの間のより細い導体によって相互接続される、複数の離散裏面接触パッドを含む、請求項1から14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記前面接点は、前記前面上の前記複数のフィンガのそれぞれに対する別個の離散接触パッドである、請求項1から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記前面接点は、前記前面上の前記複数のフィンガの2又はそれよりも多くに接続される、請求項1から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記前面接点及び前記複数の裏面接触パッドは、3mmよりも短いか又はそれに等しく、その長軸に対して垂直な幅を有する、請求項1から17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記前面接点及び前記複数の裏面接触パッドは、適合する幅を有する、請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記複数の裏面接触パッドは、前記前面接点の幅の1倍から3倍の幅を有する、請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
前記第1の列及び前記第2の列は、平行な列を形成する、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願への相互参照〕
本出願は、2013年3月13日出願の「太陽電池列のための高効率構成(High Efficiency Configuration For Solar Cell String)」という名称の米国特許出願第13/801,432号、2012年12月6日出願の同じく「太陽電池列のための高効率構成(High Efficiency Configuration For Solar Cell String)」という名称の米国特許仮出願第61/734,239号、及び2012年11月8日出願の同じく「太陽電池列のための高効率構成(High Efficiency Configuration For Solar Cell String)」という名称の米国特許出願第13/672,386号に対する優先権の利益を主張するものであり、これらの出願の各々は、その全体が引用によって本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、一般的に、太陽電池と集光太陽エネルギコレクターにおけるその使用とに関する。
【背景技術】
【0003】
絶えず高まる世界規模のエネルギ需要を満たすために、代替エネルギ源が必要とされている。太陽エネルギリソースは、一部には、太陽(例えば、光起電性)電池を用いて発生させる電力の供給により、そのような需要を満たすのに多くの地理的領域において十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許出願出願番号第13/371,790号明細書
【文献】米国特許出願出願番号第12/622,416号明細書
【文献】米国特許出願出願番号第12/781,706号明細書
【文献】米国特許出願出願番号第13/740,770号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書では太陽電池の高効率配置を開示する。本明細書に開示する太陽電池と太陽電池の列とは、ミラー又はレンズが太陽光を光起電性電池上に1つの「太陽」よりも強い光強度まで集光する集光光起電システムに特に高い価値を有することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において、太陽電池は、対向して位置決めされたその第1及び第2の長辺と、対向して位置決めされたその第1及び第2の短辺とによって定められる形状を有する矩形又は実質的に矩形の前面及び裏面を有するシリコン半導体ダイオード構造を含む。作動時に、前面は、光によって照明されることになる。太陽電池は、前面上に配置された導電性前面金属化パターンを含む。この導電性前面金属化パターンは、短辺と平行に実質的に短辺の長さにわたって延びる複数のフィンガを含む。裏面上には、導電性裏面金属化パターンが配置される。
【0007】
一部の変形では、前面金属化パターンは、太陽電池の前面からの電流を収集するためにフィンガを相互接続するいかなるバスバーも含まない。そのような変形では、裏面金属化パターンは、太陽電池への半田接続に対して従来与えられるいずれの接触パッドも欠く場合がある。これに代えて、裏面金属化パターンは、例えば、太陽電池の長辺に隣接して位置決めされ、かつ長辺と平行に実質的に長辺の長さにわたって延びる接触パッド、又は長辺に隣接して位置決めされ、かつ長辺と平行に配置された2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドを含むことができる。
【0008】
一部の変形では、前面金属化パターンは、第1の長辺に隣接して位置決めされ、かつ第1の長辺と平行に実質的に第1の長辺の長さにわたって延びる1つだけのバスバーを含む。前面金属化パターンのフィンガは、バスバーに取り付けられ、かつそれによって相互接続される。そのような変形では、裏面金属化パターンは、いずれの接触パッドも欠く場合がある。これに代えて、裏面金属化パターンは、例えば、第2の長辺に隣接して位置決めされ、かつ第2の長辺と平行に実質的に第2の長辺の長さにわたって延びる接触パッド、又は第2の長辺に隣接して位置決めされ、かつ第2の長辺と平行に配置された2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドを含むことができる。これらの接触パッドは、例えばバスバーの幅にほぼ適合して長辺と垂直に測定された幅を有することができる。これらの変形のいずれかにおいて、前面金属化パターンは、バイパス導体を含むことができ、これは、その長軸と垂直にバスバーの幅よりも幅狭の幅を有し、2つ又はそれよりも多くのフィンガを相互接続して、2つ又はそれよりも多くの相互接続されたフィンガの各々からバスバーへの複数の電流経路を与える。バイパス導体は、例えば、バスバーに隣接して位置決めされ、かつバスバーと平行に延びることができる。
【0009】
一部の変形では、前面金属化パターンは、第1の長辺に隣接して位置決めされた2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドを含む。前面金属化パターンのフィンガの各々は、接触パッドのうちの少なくとも1つに取り付けられて電気接続される。そのような変形では、裏面金属化パターンは、いずれの接触パッドも欠く場合がある。これに代えて、裏面金属化パターンは、例えば、第2の長辺に隣接して位置決めされ、かつ第2の長辺と平行に実質的に第2の長辺の長さにわたって延びる接触パッド、又は第2の長辺に隣接して位置決めされ、かつ第2の長辺と平行に配置された2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドを含むことができる。これらの接触パッドは、例えば、前面金属化パターン内の接触パッドの幅にほぼ適合して長辺と垂直に測定された幅を有することができる。これらの変形のいずれかにおいて、前面金属化パターンは、バイパス導体を含むことができ、これは、その長軸と垂直に前面金属化接触パッドの幅よりも幅狭の幅を有し、2つ又はそれよりも多くのフィンガを相互接続して、2つ又はそれよりも多くの相互接続されたフィンガの各々から接触パッドのうちの1つ又はそれよりも多くへの複数の電流経路を与える。
【0010】
上述の変形のいずれかにおいて、太陽電池は、あらゆる適切なシリコン半導体ダイオード構造を含むことができる。例えば、太陽電池は、真性薄層(HIT)構造を有するヘテロ接合を含むことができる。
【0011】
上述の変形のいずれかにおいて、太陽電池の短辺の長さに対する太陽電池の長辺の長さの比は、例えば、約3よりも大きいか又はそれに等しいとすることができる。
【0012】
集光太陽エネルギコレクターは、上述の変形のうちのいずれかの太陽電池と、太陽放射線を太陽電池上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0013】
別の態様において、太陽電池の列は、少なくとも第1の太陽電池と、第2の太陽電池とを含む。第1のシリコン太陽電池は、光によって照明される前面と、裏面と、前面上に配置された導電性前面金属化パターンとを含む。第2のシリコン太陽電池は、光によって照明される前面と、裏面と、裏面上に配置された導電性裏面金属化パターンとを含む。第1及び第2のシリコン太陽電池は、第2のシリコン太陽電池の裏面の縁部が第1のシリコン太陽電池の前面の縁部と重なる状態に位置決めされる。第1のシリコン太陽電池の前面金属化パターンの一部分は、第2のシリコン太陽電池によって隠され、かつ導電結合材料を用いて第2のシリコン太陽電池の裏面金属化パターンの一部分に結合され、第1の太陽電池と第2のシリコン太陽電池が直列に電気接続される。
【0014】
第1のシリコン太陽電池及び第2のシリコン太陽電池のいずれか又は両方は、例えば、上記に要約したシリコン太陽電池の変形のうちのいずれかとすることができる。そのような変形では、シリコン太陽電池の重ね合わせ縁部は、例えば太陽電池の長辺によって定めることができ、縁部は、互いに平行に配置することができる。第1のシリコン太陽電池の前面金属化パターンがバイパス導体を含む場合に、バイパス導体は、第2のシリコン太陽電池によって隠すか又は隠さないかのいずれかとすることができる。
【0015】
第1のシリコン太陽電池と第2のシリコン太陽電池は、太陽電池の重ね合わせ部分において導電性半田を用いて互いに結合することができる。半田の代替物として、太陽電池は、代わりに、例えば、導電性フィルム、導電性ペースト、導電性エポキシ(例えば、導電性銀充填エポキシ)、導電性テープ、又は別の適切な導電性接着剤を用いて互いに結合することができる。半田に対するこれらの代替物は、例えば、導電性半田結合によって与えられることになるものよりも高い機械的従順性を与えるように選択することができる。太陽電池を互いに結合する導電結合材料は、バスバーの電流収集機能を実施するために前面金属化パターンのフィンガを相互接続することができる。従って、太陽電池上の前面金属化パターンは、いずれのそのようなバスバーも欠く場合がある。
【0016】
集光太陽エネルギコレクターは、上述の変形のうちのいずれかの太陽電池列と、太陽放射線を列上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0017】
別の態様において、太陽エネルギレシーバは、金属基板と、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態で金属基板上に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の直列接続列とを含む。太陽電池の隣接重ね合わせ対は、太陽電池のうちの一方の前面と他方の太陽電池の裏面との間の導電結合により、これらの太陽電池が重なる領域内で電気接続することができる。この導電結合は、例えば、一方の太陽電池の前面上の金属化パターンと他方の太陽電池の裏面上の金属化パターンとの間にあるとすることができる。太陽電池は、例えば、上記に要約したシリコン太陽電池の変形のうちのいずれか又は以下に説明する裏面接触シリコン太陽電池の変形のうちのいずれかを含むシリコン太陽電池、又はこれらの変形のうちのいずれかと同じく構成されるが、シリコン以外又はシリコンに加えて別の材料システムを利用する太陽電池とすることができる。太陽電池間の導電結合は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって形成することができる。太陽電池は、例えば、金属基板に接着する積層スタックに配置することができる。
【0018】
一部の変形では、金属基板は直線的に細長く、太陽電池の各々は直線的に細長く、太陽電池の列は、太陽電池の長軸の向きが金属基板の長軸に垂直に定められた状態で、金属基板の長軸に沿う列に配置される。太陽電池のこの列は、基板上の太陽電池の唯一の列とすることができる。
【0019】
一部の変形では、太陽電池の直列接続列は、太陽電池の第1の列であり、太陽エネルギレシーバは、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の第2の直列接続列を含む。太陽電池の第2の列も、金属基板上に配置される。機械的従順性電気相互接続は、太陽電池の第1の列の端部にある太陽電池の裏面を太陽電池の第2の列の端部にある太陽電池の前面に電気結合することができる。この相互接続は、例えば、一方の太陽電池の前面上の金属化パターンと他方の太陽電池の裏面上の金属化パターンとの間にあるとすることができる。太陽電池の第1の列の端部にある太陽電池は、太陽電池の第2の列の端部にある太陽電池に重なり、機械的従順性電気相互接続を太陽電池の前(照明される)面の側からの視界から隠すことができる。一部の変形では、金属基板は、直線的に細長くすることができ、太陽電池の各々は、直線的に細長くすることができ、太陽電池の第1及び第2の列は、太陽電池の長軸の向きが金属基板の長軸に垂直に定められた状態で、金属基板の長軸に沿う列に一直線に配置することができる。
【0020】
集光太陽エネルギコレクターは、上述の変形のうちのいずれかの太陽エネルギレシーバと、太陽放射線をレシーバ上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0021】
別の態様において、太陽電池の列は、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置され、かつ隣接太陽電池の重ね合わせ領域内に作られた太陽電池間の電気接続によって直列に接続された太陽電池の第1の群と、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置され、かつ隣接太陽電池の重ね合わせ領域内に作られた太陽電池間の電気接続によって直列に接続された太陽電池の第2の群と、太陽電池の第1の群を太陽電池の第2の群に直列に電気結合する機械的従順性電気相互接続とを含む。機械的従順性電気相互接続は、例えば、太陽電池の第1の群の端部にある太陽電池の裏面を太陽電池の第2の群の端部にある太陽電池の前面に電気結合することができる。この相互接続は、例えば、一方の太陽電池の前面上の金属化パターンと他方の太陽電池の裏面上の金属化パターンとの間にあるとすることができる。機械的従順性電気相互接続は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって作られた導電結合を用いて太陽電池に結合することができる。
【0022】
太陽電池は、例えば、上記に要約したシリコン太陽電池の変形のうちのいずれか又は以下に説明する裏面接触シリコン太陽電池の変形のうちのいずれかを含むシリコン太陽電池、又はこれらの変形のうちのいずれかと同じく構成されるが、シリコン以外又はシリコンに加えての別の材料システムを利用する太陽電池とすることができる。重ね合わせ太陽電池間の電気接続は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって作られた導電結合を用いて作ることができる。
【0023】
太陽電池の第1の群と太陽電池の第2の群は、単一列に一直線に配置することができる。そのような変形では、太陽電池の2つの群の間のそれらが機械的従順性電気相互接続によって相互接続される場所である間隙は、例えば、約5ミリメートルよりも小さいか又はそれに等しい幅を有することができる。更に、そのような変形では、機械的従順性電気相互接続は、太陽電池の列の長軸と垂直に向けられて太陽電池の第1の群の端部にある太陽電池上の裏面と太陽電池の第2の群の端部にある太陽電池上の前面とに電気結合された金属リボンを含むことができる。
【0024】
上述の変形のいずれかにおける機械的従順性電気相互接続は、その機械的従順性を高めるように、例えば、スリット又は開口部を用いてパターン化された金属リボンを含むことができる。
【0025】
上述の変形のいずれかにおいて、太陽電池の第1の群の端部にある太陽電池は、太陽電池の第2の群の端部にある太陽電池に重なり、かつ機械的従順性電気相互接続を太陽電池の列の前面側からの視界から隠すことができる。
【0026】
集光太陽エネルギコレクターは、上述の変形のうちのいずれかの太陽電池の列と、太陽放射線を列上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0027】
別の態様において、太陽電池の列は、少なくとも第1の太陽電池と、第2の太陽電池とを含む。第1の太陽電池は、光によって照明される前面と、裏面と、前面上に配置された導電性前面金属化パターン(任意的)とを含む。第2の太陽電池は、光によって照明される前面と、裏面と、裏面上に配置された導電性裏面金属化パターンとを含む。更に、太陽電池の列は、少なくとも第1の機械的従順性電気相互接続を含む。第1及び第2の太陽電池は、第2の太陽電池の裏面の縁部が第1の太陽電池の前面の縁部に重なる状態に位置決めされる。機械的従順性電気相互接続は、第1の太陽電池の前面のうちで第2の太陽電池によって隠された部分と第2の太陽電池の裏面の一部分とに結合され、第1の太陽電池と第2の太陽電池を直列に電気接続する。この配置では、第2の太陽電池は、第1の太陽電池の前面の側からの視界から機械的従順性電気相互接続を隠す。この相互接続は、例えば、一方の太陽電池の前面上の金属化パターンと他方の太陽電池の裏面上の金属化パターンとの間にあるとすることができる。
【0028】
第1の太陽電池及び第2の太陽電池のいずれか又は両方は、例えば、上記に要約したシリコン太陽電池の変形のうちのいずれか又は以下に説明する裏面接触シリコン太陽電池の変形のうちのいずれか、又はこれらの変形のうちのいずれかと同じく構成されるが、シリコン以外又はシリコンに加えての別の材料システムを利用する太陽電池とすることができる。そのような変形では、太陽電池の重ね合わせ縁部は、例えば、太陽電池の長辺によって定めることができ、これらの縁部は、互いに平行に配置することができる。第1の太陽電池が、バイパス導体を含む前面金属化パターンを含む場合に、バイパス導体は、第2の太陽電池によって隠すか又は隠さないかのいずれかとすることができる。
【0029】
機械的従順性電気相互接続は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって作られた導電結合を用いて太陽電池に結合することができる。導電結合は、バスバーが存在する場合にその電流収集機能を実施するために、第1の太陽電池上の前面金属化パターンのフィンガを相互接続することができる。太陽電池上の前面金属化パターンは、いずれのそのようなバスバーも欠く場合がある。
【0030】
機械的従順性電気相互接続は、例えば、平面金属リボン、湾曲金属リボン、又はループを形成するように湾曲された金属リボンを含むことができる。機械的従順性電気相互接続は、その機械的従順性を高めるようにパターン化された金属リボンを含むことができる。
【0031】
太陽電池の列は、第2の機械的従順性電気相互接続と、光によって照明される前面、裏面、及び裏面上に配置された導電性裏面金属化パターンを有する第3の太陽電池とを含むことができる。第2及び第3の太陽電池は、第3の太陽電池の裏面の縁部が第2のシリコン太陽電池の前面の縁部に重なる状態に位置決めされる。機械的従順性電気相互接続は、第2の太陽電池の前面のうちで第3の太陽電池によって隠された部分と第3の太陽電池の裏面の一部分とに結合され、第2の太陽電池と第3の太陽電池を直列に電気接続する。この相互接続は、例えば、第2の太陽電池の前面上の金属化パターンと第3の太陽電池の裏面上の金属化パターンとの間にあるとすることができる。機械的従順性電気相互接続は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって作られた導電結合を用いて太陽電池に結合することができる。導電結合は、バスバーの電流収集機能を実施するために、第2の太陽電池上の前面金属化パターンのフィンガを相互接続することができる。太陽電池上の前面金属化パターンは、従って、いずれのそのようなバスバーも欠く場合がある。
【0032】
集光太陽エネルギコレクターは、上述の変形のうちのいずれかの太陽電池の列と、太陽放射線を列上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0033】
別の態様において、太陽エネルギレシーバは、基板と、基板に接着する熱伝導性封入層と、熱伝導性封入層上に配置された太陽電池の列と、太陽電池の列上に配置された透明封入層と、透明封入層上に配置された透明上部シートとを含む。熱伝導性封入層は、顔料を含む。太陽電池は、例えば、上記に要約したシリコン太陽電池の変形のうちのいずれか又は以下に説明する裏面接触シリコン太陽電池の変形のうちのいずれか、又はこれらの変形のうちのいずれかと同じく構成されるが、シリコン以外又はシリコンに加えての別の材料システムを利用する太陽電池とすることができる。
【0034】
熱伝導性封入層は、その上に入射する太陽放射線のうちの実質的な部分を反射することができる。そのような変形では、熱伝導性封入層は、例えば白色とすることができる。更に、そのような変形では、太陽電池は、HIT太陽電池とすることができ、反射性封入層は、吸収されずにHIT電池を通して反射層まで通過した太陽放射線をHIT電池に向けて反射するように配置される。これに代えて、熱伝導性封入層は、その上に入射する太陽放射線の実質的な部分を吸収することができる。そのような変形では、熱伝導性封入層は、例えば黒色とすることができる。透明上部シートは、例えば、約0.01グラム毎メートル-日よりも低いか又はそれに等しい水分透過率を有することができる。太陽電池の列は、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置された複数の太陽電池を含むことができる。
【0035】
集光太陽エネルギコレクターは、上述の変形のうちのいずれかの太陽エネルギレシーバと、太陽放射線をレシーバ上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0036】
別の態様において、裏面接触シリコン太陽電池は、光によって照明される前面と、裏面と、シリコンダイオード接合のn導電型側に電気接触する裏面上の1つ又はそれよりも多くのn接点と、シリコンダイオード接合のp導電型側に電気接触する裏面上の1つ又はそれよりも多くのp接点と、1つ又はそれよりも多くの導電性ビアとを含む。導電性ビアは、太陽電池を裏面から前面まで貫通して前面の縁部の近くにp接点又はn接点のいずれかへの1つ又はそれよりも多くの電気接続を形成する。
【0037】
前面及び裏面は、2つの対向して位置決めされた長辺と、2つの対向して位置決めされた短辺とによって定められる矩形又は実質的に矩形の対応する形状を有することができ、ビアの上側端部は、前面の長辺に沿って配置される。一部のそのような変形では、n接点は、並列に配置されて裏面の短辺と平行に延びる複数のnフィンガを含み、p接点は、並列に配置されて裏面の短辺と平行に延びる複数のpフィンガを含み、nフィンガとpフィンガは、交互嵌合される。他の変形では、n接点は、複数のnフィンガを含み、これは、並列に配置され、かつ各nフィンガの両端が、長辺と平行な方向にnフィンガの間のピッチ距離に等しい距離だけオフセットされるような裏面の短辺に対する角度で互いに平行に延び、p接点は、複数のpフィンガを含み、これは、並列に配置され、かつ各pフィンガの両端が、長辺と平行な方向にpフィンガの間のピッチ距離に等しい距離だけオフセットされるような裏面の短辺に対する角度で互いに平行に延び、nフィンガとpフィンガは、交互嵌合される。
【0038】
他の変形では、ビアの上側端部は、前面の短辺に沿って配置することができ、nフィンガ及びpフィンガは、裏面の長辺と平行に又はある角度で延びることを除いて上記に要約したものと同じく構成することができる。更に他の変形では、裏面接触太陽電池は、実質的に正方形とすることができ、ビア及びフィンガは、上記に要約したものと同じく配置されるか、又は太陽電池の一方の辺対と平行に又はある角度で延びる。
【0039】
上述の変形のいずれかにおいて、裏面接触太陽電池は、ビアの上側端部を電気相互接続するバスバー又は複数の接触パッドを前面上に含むことができる。
【0040】
集光太陽エネルギコレクターは、上述の変形のうちのいずれかの裏面接触太陽電池と、太陽放射線を太陽電池上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0041】
別の態様において、太陽電池の列は、光によって照明される前面、裏面、ダイオード接合のn導電型側に電気接触する裏面上の1つ又はそれよりも多くのn接点、及びダイオード接合のp導電型側に電気接触する裏面上の1つ又はそれよりも多くのp接点を含む第1の裏面接触シリコン太陽電池と、光によって照明される前面、裏面、ダイオード接合のn導電型側に電気接触する裏面上の1つ又はそれよりも多くのn接点、及びダイオード接合のp導電型側に電気接触する裏面上の1つ又はそれよりも多くのp接点を含む第2の裏面接触シリコン太陽電池とを含む。第1及び第2の裏面接触シリコン太陽電池は、第2の裏面接触シリコン太陽電池の裏面の縁部が、第1の裏面接触シリコン太陽電池の前面の縁部に重なって直列に電気接続される状態に位置決めされる。
【0042】
裏面接触シリコン太陽電池は、例えば、上記に要約した裏面接触シリコン太陽電池の変形のうちのいずれかとすることができる。
【0043】
一部の変形では、第1の裏面接触シリコン太陽電池は、この太陽電池をその裏面からその前面まで貫通して、第1の裏面接触シリコン太陽電池のp接点又はn接点のいずれかを第2の裏面接触シリコン太陽電池の裏面上の反対極性の接点に電気相互接続する1つ又はそれよりも多くの導電性ビアを含む。導電性ビアの上側端部は、例えば、第1の裏面接触シリコン太陽電池の前面のうちで第2の裏面接触シリコン太陽電池によって重ね合わされる領域内に設置することができる。導電性ビアは、第1の裏面接触シリコン太陽電池の前面と第2の裏面接触シリコン太陽電池の裏面の間の1つ又はそれよりも多くの導電結合により、第2のシリコン太陽電池の裏面上の接点に電気接続することができる。導電結合は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって作ることができる。任意的に、第1の裏面接触シリコン太陽電池は、その前面上に、ビアの上側端部を互いに電気相互接続し、第2の裏面接触シリコン太陽電池の裏面上の接点に1つ又はそれよりも多くの導電結合によって電気接続されたバスバー又は複数の接触パッドを含むことができる。
【0044】
他の変形では、機械的従順性電気相互接続は、第1の裏面接触シリコン太陽電池の裏面上のp接点又はn接点のいずれかを第2の裏面接触シリコン太陽電池の裏面上の反対極性の電気接点に電気接続する。機械的従順性電気相互接続は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって作られた導電結合を用いて太陽電池に結合することができる。
【0045】
集光太陽エネルギコレクターは、上述の変形のうちのいずれかの太陽電池の列と、太陽放射線を太陽電池上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0046】
別の態様において、太陽エネルギレシーバは、基板と、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態で基板上に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の直列接続列とを含む。太陽電池の線形熱膨張率は、基板のものに対して約5×10-6よりも大きいか又はそれに等しく、約10×10-6よりも大きいか又はそれに等しく、約15×10-6よりも大きいか又はそれに等しく、又は約20×10-6よりも大きいか又はそれに等しい分だけ異なる。
【0047】
太陽電池は、例えば、シリコン太陽電池とすることができる。太陽電池は、例えば、HIT及び裏面接触のシリコン太陽電池の変形を含む上記に要約したシリコン太陽電池の変形のうちのいずれか、又はこれらの変形のうちのいずれかと同じく構成されるが、シリコン以外又はシリコンに加えての別の材料システムを利用する太陽電池とすることができる。
【0048】
列内の太陽電池の隣接重ね合わせ対は、太陽電池のうちの一方の前面と他方の太陽電池の裏面との間の導電結合により、それらが重なる領域内で直列に電気接続することができる。そのような導電結合は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって形成することができる。これに代えて、太陽電池の隣接重ね合わせ対は、一方の太陽電池の前面と他方の太陽電池の裏面の間の機械的従順性電気接続により、それらが重なる領域内で直列に電気接続することができる。機械的従順性電気相互接続は、例えば、上記に要約した方法のうちのいずれかによって作られた導電結合を用いて太陽電池に結合することができる。
【0049】
基板は、例えば、金属基板とすることができる。基板は、例えば、アルミニウム基板とすることができる。
【0050】
一部の変形では、金属基板は、直線的に細長く、太陽電池の各々は、直線的に細長く、太陽電池の列は、太陽電池の長軸の向きが基板の長軸に垂直に定められた状態で基板の長軸に沿う列に配置される。そのような変形では、この太陽電池の列は、太陽電池の第1の列とすることができ、太陽エネルギレシーバは、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態で基板上に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の第2の直列接続列と、第1の列と第2の列とを直列に電気接続する機械的従順性電気相互接続とを更に含むことができる。第2の列内の太陽電池の線形熱膨張率も、基板のものに対して約5×10-6よりも大きいか又はそれに等しく、約10×10-6よりも大きいか又はそれに等しく、約15×10-6よりも大きいか又はそれに等しく、又は約20×10-6よりも大きいか又はそれに等しい分だけ異なるとすることができる。第2の列は、第1の列に一直線に配置することができる。第2の列内の重ね合わせ太陽電池対は、互いに結合することができ、又は他に例えば第1の列に対して上記に要約したように相互接続することができる。
【0051】
集光太陽エネルギコレクターは、上記に要約した変形のうちのいずれかの太陽エネルギレシーバと、太陽放射線をレシーバ上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素とを含むことができる。
【0052】
別の態様において、太陽電池を基板に積層する方法は、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態で太陽電池直列接続列を形成するように複数の太陽電池を配置する段階と、太陽電池の列を基板上の層スタックに配置する段階と、約0.6気圧よりも大きくない圧力を印加して層スタックと基板を互いに押圧する段階とを含む。圧力は、例えば、約0.4気圧よりも低いか又はそれに等しいとすることができる。圧力は、例えば、約0.2気圧と約0.6気圧の間にあるとすることができる。本方法は、圧力を印加しながら基板、層スタック、又は基板及び層スタックを約130℃と約160℃の間の温度まで加熱する段階を含むことができる。本方法は、上記に要約した太陽電池の変形のうちのいずれか及び重ね合わせ太陽電池の直列接続列の変形のうちのいずれかに対して使用することができる。
【0053】
別の態様において、太陽電池の列を準備する方法は、隣接太陽電池の端部が、板ぶき方式で重なり、未硬化導電性エポキシが、隣接太陽電池の重ね合わせ部分の間の太陽電池を直列接続するように選択された場所に配置された状態で複数の太陽電池を配置する段階を含む。本方法はまた、圧力を印加して太陽電池の重ね合わせ端部を互いに対して押圧し、同時に太陽電池の温度を上昇させて導電性エポキシを硬化させ、太陽電池の間に導電結合を形成する段階を含む。一部の変形では、導電性エポキシを硬化させた後に、太陽電池の列が基板上の層スタックに配置され、次いで、この層スタックが基板に積層される。他の変形では、太陽電池の列は、導電性エポキシを硬化させる前に基板上の層スタックに配置される。次いで、スタックは、基板に積層される。導電性エポキシは、積層工程中に硬化される(圧力下で)。この方法は、上記に要約した太陽電池の変形のうちのいずれかに対して使用することができる。
【0054】
上記に要約した重ね合わせ太陽電池の列のうちのいずれかにおいて、隣接太陽電池間の重ね合わせ量は、各太陽電池の前面のうちで隣接太陽電池によって重ね合わされない区域のサイズが、太陽電池の電気性能に適合する方式で列を通して変化するように列に沿って変化することができる。例えば、電池間の固有の性能差を補償し、それによって等しい照明下にある場合に各電池によって出力される電流に適合するように、各太陽電池に対して異なるサイズの照明(すなわち、重ならない)面積を選択することができる。
【0055】
上記に要約した重ね合わせ太陽電池の列のうちのいずれも、前面のうちで別の太陽電池によって重ね合わされる部分を有する各太陽電池に関して、重ね合わされた前面部分が、覆われていない前面部分よりも地球の赤道に近いように列が向けられた状態で、太陽エネルギコレクターに作動に向けて位置決めすることができる。この向きにある列を使用すると、上側重ね合わせ太陽電池の露出縁部は、地球の赤道から離れるように向けられる。
【0056】
上記に要約したシリコン太陽電池の変形のうちのいずれも、例えば、単結晶又は多結晶シリコンから形成することができ、又はそれを含むことができる。
【0057】
本発明のこれら及び他の実施形態、特徴、及び利点は、ここで簡単に説明する添付図面に関連付けて以下に続く本発明のより詳細な説明を参照することによって当業者により明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1A】太陽電池のための例示的な前面金属化パターンの概略図である。
図1B】例えば図1Aの前面金属化パターンを有する太陽電池に対して使用することができる例示的な裏面金属化パターンの概略図である。
図1C】ダイオード接合の両側への接触が裏面上に作られ、ビアが電池を裏面から前面まで貫通して前面の縁部においてダイオード接合の片側への電気接続を与える裏面接触太陽電池のための例示的な裏面金属化パターンの概略図である。
図1D】ビアが電池を裏面から前面まで貫通して前面の縁部に沿ってダイオード接合の片側からバスバーへの電気接続を与える裏面接触太陽電池のための例示的な前面金属化パターンの図である。
図1E図1C及び図1Dそれぞれの例示的な前面金属化パターン及び裏面金属化パターンを使用する例示的な裏面接触太陽電池の斜視図である。
図1F】ダイオード接合の両側への接触が裏面上に作られ、ビアが電池を裏面から前面まで貫通して前面の縁部においてダイオード接合の片側への電気接続を与える裏面接触太陽電池のための別の例示的な裏面金属化パターンの図である。
図2】直線的に細長い基板上に重ね合わせ方式で配置され、図1Aに例示する前面金属化パターンを有する直列接続太陽電池の列を含む例示的な太陽エネルギレシーバの一端を略示する部分図である。
図3A図2に示す太陽電池の列内で隣接する太陽電池の重ね合わせを示す略断面図である。
図3B】重ね合わせ太陽電池の裏面の間の電気相互接続が可撓性電気相互接続を用いて作られた隣接裏面接触太陽電池の重ね合わせを示す略断面図である。
図4】導電性機械的従順性相互接続によって第2の重ね合わせ太陽電池群に電気接続された第1の重ね合わせ太陽電池群を含む例示的な太陽電池の列の概略図である。
図5A図4に示す太陽電池の列内に使用される例示的な機械的従順性相互接続の概略図である。
図5B】例えば図5Aに示す相互接続の代わりに使用することができる別の例示的な機械的従順性相互接続の概略図である。
図6A】重ね合わせ太陽電池の直列接続列の追加の例を示す略断面図である。
図6B】重ね合わせ太陽電池の直列接続列の追加の例を示す略断面図である。
図6C】重ね合わせ太陽電池の直列接続列の追加の例を示す略断面図である。
図7A】重ね合わせ太陽電池の別の例示的な直列接続列の正面図である。
図7B】重ね合わせ太陽電池の別の例示的な直列接続列の背面図である。
図8A】重ね合わせ太陽電池の別の例示的な直列接続列の正面図である。
図8B】重ね合わせ太陽電池の別の例示的な直列接続列の背面図である。
図9】重ね合わせ太陽電池の別の例示的な直列接続列の背面図である。
図10】基板上に配置されてそれに接着された太陽電池含む例示的な積層スタックの略部分図である。
図11】例えば本明細書に説明する板ぶき太陽電池と共に使用することができる例示的なバイパスダイオードフレックス回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下に続く詳細説明は、異なる図を通して同一の参照番号が類似の要素を指す図面を参照して読み取られたい。必ずしも正確な縮尺のものではない図面は、抜粋した実施形態を描示しており、本発明の範囲を限定するように意図したものではない。詳細説明は、本発明の原理を限定ではなく例として示している。説明は、当業者が本発明を製造して使用することを明確に可能にすることになり、本発明を実施する最良のモードであると現時点で考えられるものを含む本発明のいくつかの実施形態、適応物、変形、代替物、及び使用を説明するものである。
【0060】
本明細書及び特許請求の範囲に使用する「a」、「an」、及び「the」は、状況が別途指定しない限り、単数個の要素と複数個の要素の両方を含む。更に、「平行」という表現は、「平行又は実質的に平行」を意味し、本明細書に説明するあらゆる平行配置が正確に平行であることを必要とするのではなく、平行幾何学形状からの軽微なずれを包含するように意図したものである。「垂直」という表現は、「垂直又は実質的に垂直」を意味し、本明細書に説明するあらゆる垂直配置が正確に垂直であることを必要とするのではなく、垂直幾何学形状からの軽微なずれを包含するように意図したものである。
【0061】
本明細書は、太陽電池列及び太陽電池(例えば、光起電性電池)のための高効率構成、並びにそのような列に対して使用することができる太陽電池のための導電性相互接続を開示している。以下により詳しく説明するように、高効率構成の列は、太陽放射線が反射器、レンズ、又は他の光学構成要素を用いて太陽電池上に集光される集光太陽エネルギコレクターに対して有利に使用することができる。そのようなコレクターは、例えば、約7個の「太陽」よりも強いか又はそれに等しい照明を与えるように光を太陽電池上に集光することができる。
【0062】
図1Aは、例示的な太陽電池10の前面上の導電性前面金属化パターンの概略図を示している。太陽電池10の前面は、矩形又は実質的に矩形である。他の形状を適切なものとして使用することができる。前面金属化パターンは、太陽電池10の長辺のうちの一方の縁部に隣接して位置決めされたバスバー15と、バスバーと垂直に取り付けられ、互いに対して、更に太陽電池10の短辺と平行に実質的に短辺の長さにわたって延びるフィンガ20とを含む。
【0063】
太陽電池10は、前面金属化パターンがその上に配置された半導体ダイオード構造を含む。例えば、図1Bに示し、下記でより詳しく説明するように、太陽電池10の裏面上には裏面金属化パターンが配置される。半導体構造は、例えば、n-p接合を含む従来の結晶シリコンダイオード構造とすることができ、前面金属化がその上に配置される上面半導体層は、例えば、n型又はp型のいずれかの導電性のものである。いずれかの他の適切な材料システムにおけるいずれかの他の適切な半導体ダイオード構造を使用することができる。
【0064】
次いで、図1Bを参照すると、太陽電池10の裏面上の導電性裏面金属化パターンは、裏面接点25と、太陽電池10の長辺のうちの一方の縁部に隣接して位置決めされ、かつ長辺と平行に実質的に長辺の長さにわたって延びる裏面接触パッド30とを含む。図1Bは、太陽電池10の裏側を太陽電池10の前面を通して見たかのように示している。図1A図1Bとの比較に示すように、裏面接触パッド30と前面バスバー15は、太陽電池10の反対長辺に沿って配置される。
【0065】
太陽電池10上の前面及び裏面の金属化パターンは、半導体ダイオード構造への電気接触を与え、それによって太陽電池10が光によって照明された場合に太陽電池10内に発生する電流を外部負荷に供給することができる。更に、図示の前面及び裏面の金属化パターンは、2つのそのような太陽電池10をこれらの太陽電池のうちの一方の裏面接触パッド30が他方の太陽電池の前面バスバー15と重なり、それと物理的かつ電気的に接続される重ね合わせ幾何学形状で配置することを可能にする。以下により詳しく説明するように、このパターンは、屋根を板ぶきで葺くのと類似の方式で続けることができ、直列に電気接続された2つ又はそれよりも多くの重ね合わせ太陽電池10の列が構成される。下記では、そのような配置を例えば直列接続重ね合わせ太陽電池と呼ぶ。
【0066】
図示の例では、太陽電池10は、約156ミリメートル(mm)の長さ及び約26mmの幅、従って、約1:6のアスペクト比(短辺の長さ/長辺の長さ)を有する。図示の太陽電池を提供するために、標準の156mm×156mm寸法のシリコンウェーハ上に6つのそのような太陽電池を与え、次いで、分離(ダイスカット)することができる。他の変形では、標準のシリコンウェーハから、約19.5mm×156mmの寸法、従って、約1:8のアスペクト比を有する8つの太陽電池10を与えることができる。より一般的には、太陽電池10は、例えば、約1:3から約1:20までのアスペクト比を有することができ、標準サイズのウェーハから、又はいずれかの他の適切な寸法のウェーハから準備することができる。以下により詳しく説明するように、図示の長く幅狭のアスペクト比を有する太陽電池は、太陽放射線を太陽電池上に集光する集光光起電性電池太陽エネルギコレクターに対して有利に使用することができる。
【0067】
再度図1Aを参照すると、図示の例では、太陽電池10上の前面金属化パターンは、バスバー15と平行に延びて、そこから分離された任意的なバイパス導体40を更に含む。バイパス導体40は、フィンガ20を相互接続して、バスバー15とバイパス導体40の間に形成される可能性がある亀裂を電気的にバイパスする。フィンガ20をバスバー15の近くの場所で切り離すことができるそのような亀裂は、別途太陽電池10の領域をバスバー15から隔離することができる。バイパス導体は、そのような切り離されたフィンガとバスバーの間の代替電気経路を与える。バイパス導体40は、例えば、約1mmよりも短いか又はそれに等しい幅、約0.5mmよりも短いか又はそれに等しい幅、又は約0.05mmと約0.5mmの間の幅を有することができる。図示の例は、バスバー15と平行に配置されてバスバーのほぼ全長に延び、全てのフィンガ20を相互接続するバイパス導体40を示している。この配置は好ましいとすることができるが必須ではない。存在する場合に、バイパス導体はバスバーと平行に延びる必要はなく、バスバーの全長に延びる必要もない。更に、バイパス導体は、少なくとも2つのフィンガを相互接続するが、全てのフィンガを相互接続する必要はない。例えば、長いバイパス導体の代わりに、2つ又はそれよりも多くの短いバイパス導体を使用することができる。あらゆる適切なバイパス導体配置を使用することができる。そのようなバイパス導体の使用は、「亀裂発生を補償又は阻止する金属化を有する太陽電池(Solar Cell With Metallization Compensating For Or Preventing Cracking)」という名称で2012年2月13日出願の米国特許出願出願番号第13/371,790号明細書により詳細に記載されており、本出願は、その全文が引用によって本明細書に組み込まれている。
【0068】
図1Aの例示的な前面金属化パターンは、フィンガ20をバスバー15とは反対の遠位端で相互接続する任意的な端部導体42を更に含む。導体42の幅は、例えば、フィンガ20のものとほぼ同じとすることができる。導体42は、フィンガ20を相互接続して、バイパス導体40と導体42の間に形成される可能性がある亀裂を電気的にバイパスし、それによってそうでなければそのような亀裂によって絶縁される可能性がある太陽電池10の領域に対してバスバー15への電流経路を与える。
【0069】
前面金属化パターンのバスバー15、フィンガ20、バイパス導体40(存在する場合)、及び端部導体42(存在する場合)は、例えば、そのような目的で従来使用されている銀ペーストから形成し、例えば、従来のスクリーン印刷法によって堆積させることができる。これに代えて、これらの特徴部を電気メッキされた銅から形成することができる。いずれかの他の適切な材料及び工程を使用することもできる。バスバー15は、例えば、約3mmよりも短いか又はそれに等しく、その長軸に対して垂直な幅を有することができ、図示の例では約1.5mmの幅を有する。フィンガ20は、例えば、約10ミクロンから約100ミクロンの幅を有することができる。図示の例では、前面金属化パターンは、バスバー15の約154mmの長さに沿って均等に離間された約125個のフィンガを含む。他の変形は、例えば、ほぼ同じ(約154mm)長さのバスバー15に沿って均等に離間された約125個、約150個、約175個、約200個、約225個、約125個から約225個まで、又は約225個よりも多いフィンガを使用することができる。一般的にバスバーの幅、並びにフィンガの幅、個数、及び間隔は、太陽電池上に集光される太陽放射線の強度に依存して異なるとすることができる。一般的に太陽電池上への太陽放射線のより強い集光は、その結果として太陽電池内に発生するより高い電流を受け入れるために、より多くのフィンガ及び/又はより幅広のフィンガを必要とする。一部の変形では、フィンガは、バスバーの近くで、バスバーから離れた場所よりも大きい幅を有することができる。
【0070】
図1Bに示す例示的な裏面金属化パターンを再度参照すると、裏面接点25は、例えば、従来法で堆積したアルミニウム接点とすることができ、太陽電池10の裏面を十分に覆うことができる。これに代えて、裏面接点25は、太陽電池10の裏面のうちで金属化されないアイランド又は他の部分を残すことができる。更に別の代替として、裏面接点25は、前面金属化パターンにおけるものと類似の互いに対してかつ太陽電池10の短辺と平行に実質的に日照面の長さにわたって延びるフィンガを含むことができる。裏面接点25に対していずれかの他の適切な構成を使用することができる。裏面接触パッド30は、例えば、そのような目的で従来使用されている銀ペーストから形成し、例えば、従来のスクリーン印刷法によって堆積させることができる。これに代えて、接点25及び/又は裏面接触パッド30は、電気メッキされた銅から形成することができる。裏面接点25及び裏面接触パッド30を形成するのに、いずれかの他の適切な材料及び工程を使用することができる。裏面接触パッド30は、例えば、約3mmよりも短いか又はそれに等しく、その長軸に対して垂直な幅を有することができ、図示の例では約2mmの幅を有する。裏面接触パッド30は、例えば、前面バスバー15の幅に適合するか又はほぼ適合する幅を有することができる。そのような事例では、裏面接触パッド30は、例えば、バスバー15の幅の約1倍から約3倍の幅を有することができる。
【0071】
太陽電池10は、HIT(真性薄層を有するヘテロ接合)シリコン太陽電池とすることができる。そのような場合に、HIT電池は、例えば、図1Aに関して上述した前面金属化パターン、又は本明細書に説明する前面金属化パターンのいずれかの変形を使用することができる。HIT電池は、例えば、図1Bに関して上述した裏面金属化パターン、又は本明細書に説明する裏面金属化パターンのいずれかの変形を使用することができる。HIT電池裏面金属化パターンは、図1Aの前面金属化パターンにおけるものと類似のフィンガ(例えば、銀フィンガ)を含むことができる。そのような場合に、裏面金属化パターンのフィンガは、半導体ダイオード構造の裏面上に配置された透明導電性酸化物(TCO)の層の上に配置することができる。これに代えて、HIT電池のための裏面金属化パターンは、半導体ダイオード構造の裏面上に配置されたTCO層の上に配置された薄銅層を含むことができる。銅層は、例えば、電気メッキによって堆積させることができる。この変形又は上述の変形におけるTCOは、例えば、酸化インジウム錫とするか又はそれを含むことができる。いずれかの他の適切な裏面金属化パターンを使用することができる。
【0072】
本明細書に説明する太陽電池の列に使用されるHIT電池では、薄銅層裏面金属化パターンは、低い抵抗によって高い電流密度を処理することができ、従って、裏面接点において低いI2Rをもたらす。吸収されずにHIT電池を通過する光は、一般的に銅層によって吸収されるが、光損失をもたらす。裏面金属化パターンが、TCO層上に堆積したフィンガを含むHIT電池は、その裏面が白色面等の反射面上又はその上方にくる状態で配置することができる。それによって吸収されずにHIT電池を通過する光をHIT電池内で吸収させて追加の電流を発生させるように、フィンガのそばを通し、TCOを通してHIT電池内に反射して戻すことができる。しかし、フィンガ内のI2R損失は、薄銅層裏面金属化変形に対するものよりも大きい可能性がある。裏面金属化パターンの選択は、一般的に、HIT電池が望ましい集光レベル(例えば、約7個の「太陽」よりも強いか又はそれに等しい)で照明される時に、どのそのようなパターンが最良に機能するかに依存する。
【0073】
次いで、図2を参照すると、例示的な太陽エネルギレシーバ45は、直線的に細長い基板50上に重ね合わせ方式で配置された直列接続太陽電池10の列を含む。太陽エネルギレシーバ45内の各太陽電池10は、図1A及び図1Bにそれぞれ示す前面及び裏面の金属化パターンを有する。図3Aは、太陽エネルギレシーバ45内の隣接太陽電池の重ね合わせを示す断面図を示している。図3Aに示すように、重なる太陽電池の各対では、一方の太陽電池の底面接触パッド30が、他方の太陽電池の前面バスバー15に重なる。列の一端において露出した前面バスバー15と、列の他端において露出した底面接触パッド30とは、この列を必要に応じて他の電気構成要素に電気接続するために使用することができる。図2に示す例では、バイパス導体40は、隣接電池の重ね合わせ部分によって隠される。これに代えて、バイパス導体40を含む太陽電池をバイパス導体を覆うことなしに、図2及び図3Aに示すものと同じく重なることができる。
【0074】
太陽電池10の重ね合わせ対の前面バスバー15と底面接触パッド30とは、あらゆる適切な導電結合材料を用いて互いに結合することができる。適切な導電結合材料は、例えば、従来の導電性リフロー半田、及び導電性接着剤を含むことができる。適切な導電性接着剤は、例えば、Hitachi Chemical及び他の供給者から入手可能な相互接続ペースト、導電性フィルム、及び異方導電性フィルム、並びに米国ペンシルベニア州グレンロックのAdhesives Research Inc.及び他の供給者から入手可能な導電性テープを含むことができる。適切な導電性接着剤は、銀充填導電性エポキシ又は他の導電性エポキシを含むことができる。一部の変形では、そのような導電性接着剤は、例えば約-40℃と約115℃の間の温度範囲にわたって可撓性を留め、約0.04オーム・センチメートルよりも低いか又はそれに等しい電気抵抗率を有し、かつ約20%よりも大きいか又はそれに等しい破断伸びを示し、欠失可能な粘性を有し、又は上述の特徴のいずれかの組合せを有するように選択することができる。
【0075】
図3Aの図は、太陽電池内のn型導電性層及びp型導電性層それぞれへの電気接触を示すために、前面バスバー15をマイナス符号(-)で、底面接触パッド30をプラス符号(+)でラベル付けしている。このラベル付けは、限定的であるように意図したものではない。上述したように、太陽電池10は、あらゆる適切なダイオード構造を有することができる。
【0076】
再度図2を参照すると、太陽エネルギレシーバ45の基板50は、例えば、アルミニウム又は他の金属の基板、ガラス基板、又はあらゆる他の適切な材料から形成された基板とすることができる。太陽電池10は、基板50にあらゆる適切な方式で取り付けることができる。例えば、太陽電池10は、それと金属基板面の間に配置された介在接着剤、密封剤、及び/又は電気絶縁層を用いてアルミニウム又は他の金属の基板50に積層することができる。基板50は、太陽エネルギレシーバ45から熱を取り出し、それによって太陽電池10を冷却するために液体を流すことができるチャネルを任意的に含むことができ、この場合に、好ましくは、基板50は、押出成形された金属基板とすることができる。太陽エネルギレシーバ45は、例えば、「集光太陽光起電性電池-熱システムのためのレシーバ(Receiver for Concentrating Solar Photovoltaic-Thermal System)」という名称で2009年11月19日出願の米国特許出願出願番号第12/622,416号明細書に開示されている積層構造、基板構成、及びレシーバの他の構成要素又は特徴を使用することができる。図示の例では基板50は直線的に細長いが、基板50に対していずれかの他の適切な形状を使用することができる。
【0077】
レシーバ45は、図2に示すように、その長さに沿って延びる1つだけの太陽電池の列を含むことができる。これに代えて、レシーバ45は、その長さに沿って延びる2つ又はそれよりも多くの平行な太陽電池の列を含むことができる。
【0078】
本明細書に開示する重ね合わせ直列接続太陽電池の列及びそのような列を含む直線的に細長いレシーバは、例えば、太陽放射線を太陽電池の列と平行なレシーバの長さに沿う線形フォーカスに集光する太陽エネルギコレクターに対して使用することができる。本明細書に開示する直列接続重ね合わせ太陽電池の列を有利に使用することができる集光太陽エネルギコレクターは、例えば、「集光太陽エネルギコレクター(Concentrating Solar Energy Collector)」という名称で2010年5月17日出願の米国特許出願出願番号第12/781,706号明細書に開示されている太陽エネルギコレクター、及び「集光太陽エネルギコレクター(Concentrating Solar Energy Collector)」という名称で2013年1月14日出願の米国特許出願出願番号第13/740,770号明細書に開示されている太陽エネルギコレクターを含むことができる。これらの特許出願の各々は、その全文が引用によって本明細書に組み込まれている。そのような集光太陽エネルギコレクターは、例えば、太陽放射線をレシーバ上の線形フォーカスに集光する放物面トラフを近似するように配置された長い幅狭の平面ミラーを使用することができる。
【0079】
再度図1A及び図1Bを参照すると、図示の例は、各々が太陽電池10の実質的に長辺の長さに均一な幅で延びる前面バスバー15と裏面接触パッド30とを示すが、これは有利であるが、必須ではない。例えば、前面バスバー15は、例えば、太陽電池10の一辺に沿って互いに一直線に配置することができる2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドで置換することができる。そのような離散接触パッドは、これらの間を延びるより細い導体によって任意的に相互接続することができる。前面金属化パターン内の各フィンガに対して別個の(例えば、小さい)接触パッドを存在させることができ、又は各接触パッドは、2つ又はそれよりも多くのフィンガに接続することができる。同じく裏面接触パッド30は、2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドで置換することができる。前面バスバー15は、図1Aに示すように連続的なものとし、裏面接触パッド30は、今上述したように離散接触パッドから形成することができる。これに代えて、前面バスバー15を離散接触パッドから形成し、裏面接触パッド30を図1Bに示すように形成することができる。更に別の代替として、前面バスバー15と裏面接触パッド30の両方を2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドで置換することができる。これらの変形では、又は他に前面バスバー15により、裏面接触パッド30により、又は前面バスバー15と裏面接触パッド30とによって実施されることになる電流収集機能を2つの太陽電池10を上述の重ね合わせ構成で互いに結合するのに使用される導電材料によって代わりに実施するか又は部分的に実施することができる。
【0080】
図1B及び図3Aは、太陽電池10の裏面の長い縁部に隣接して設けられた裏面接触パッド30を示すが、接触パッド30は、太陽電池の裏面上のあらゆる適切な場所を有することができる。例えば、下記でより詳しく説明する図6A図6C図7B、及び図8Bは、太陽電池の裏面の中心の近くに設けられ、太陽電池の長軸と平行に延びる接触パッド30を各々が有する例示的な太陽電池10を示している。
【0081】
更に、太陽電池10は、前面バスバー15を欠き、かつ前面金属化パターン内にフィンガ20のみを含み、又は裏面接触パッド30を欠き、かつ裏面金属化パターン内に接点25のみを含み、又は前面バスバー15を欠き、かつ裏面接触パッド30を欠く場合がある。これらの変形においても、そうでなければ他に前面バスバー15により、裏面接触パッド30により、又は前面バスバー15と裏面接触パッド30とによって実施されることになる電流収集機能は、2つの太陽電池10を上述の重ね合わせ構成で互いに結合するのに使用される導電材料によって代わりに実施することができる。
【0082】
バスバー15を欠く太陽電池、又は離散接触パッドで置換されたバスバー15を有する太陽電池は、バイパス導体40を含むか又はバイパス導体40を含まないかのいずれかとすることができる。バスバー15が不在の場合に、バイパス導体と、前面金属化パターンのうちで重ね合わせ太陽電池に導電結合された部分との間に形成される亀裂をバイパスするために、バイパス導体40を配置することができる。
【0083】
ここまで、太陽電池10をダイオード接合の反対側への電気接触を与える前面金属化パターンと裏面金属化パターンとを有するように記述した。これに代えて太陽電池10は、太陽電池の裏面上の1組の接触が、ダイオード接合の片側に電気接触し、太陽電池の裏面上の別の組の接触がダイオード接合の他方の側に電気接触する裏面接触太陽電池とすることができる。そのような太陽電池が従来法で配備される場合に、一般的に太陽電池の前面へは電気接触が取られない。この裏面接触幾何学形状は、光を遮断することになる前面金属化を排除することによって太陽電池の作用部分の上に入射する光の量を有利に増加させる。そのような裏面接触太陽電池は、例えば、SunPower Inc.から入手可能である。
【0084】
そのような裏面接触太陽電池は、本明細書に説明する太陽電池板ぶき列に使用される場合に、ダイオード接合の片側への1つ又はそれよりも多くの電気接続を前面の縁部に設けるために、太陽電池をその裏面から前面まで貫通する導電性ビアを更に含むことができる。太陽電池が、隣接する同じく構成された太陽電池と板ぶき方式で配置される場合に、1つの電池の縁部にある前面電気接続を別の電池上の裏面接点に重なり電気接続することができ、2つの重なる裏面接触太陽電池が直列で電気接続される。
【0085】
図1C図1Eは、重ね合わせ(すなわち、板ぶき式)太陽電池直列接続列における使用に向けて構成された例示的な全裏面接触太陽電池10を略示している。図1C及び図1Eに示す例示的な裏面金属化パターンは、太陽電池の長辺と平行にそれに隣接して延びる任意的なp線22と、p線に接続されて太陽電池の短辺と平行に延びる複数のpフィンガ24と、太陽電池の他方の長辺と平行にそれと隣接して延びる任意的なn線26と、n線に接続されて太陽電池の短辺と平行に延び、かつpフィンガ24と交互嵌合された複数のnフィンガ28とを含む。半導体構造のうちでnフィンガの下にあり、nフィンガ及びpフィンガが接触する領域は、ダイオード接合を形成する相応にドープされたn型又はp型である。
【0086】
図1C図1Eに示すように、例示的な裏面接触太陽電池10は、太陽電池10を貫通して太陽電池10の裏面上のn線26及びnフィンガ28から太陽電池の前面上で太陽電池の長辺と平行にそれに隣接して延びる任意的なバスバー34への電気接触を与える導電性ビア32を更に含む。図1Dは、太陽電池10の前面を太陽電池の裏面を通して見たかのように描示している。図1C図1Eの比較に示すように、図示の例では、バスバー32とn線26とは、太陽電池の同じ長辺に沿って配置され、p線22は、反対の長辺に沿って配置される。このようにして構成された太陽電池は、1つの太陽電池の裏面上のp線22が隣接太陽電池の前面上のバスバーに重なり電気接続される状態で配置することができ、これらの太陽電池が直列に接続される。この配置では、バスバー34は、重ね合わせ太陽電池の作用部分によって覆われる。従って、光を太陽電池の作用領域から遮断する露出前面金属化は存在しない。
【0087】
これに代えて、ビア32が、太陽電池10の裏面上のp接点から前面上のバスバー34への電気接触を与えるように、以上の説明における極性n及びpを入れ替えることができる。このようにして構成された太陽電池は、1つの太陽電池の裏面上のn線が隣接太陽電池の前面上のバスバーに重なり電気接続される状態で配置することができ、2つの太陽電池が直列に接続される。
【0088】
図示の例は、前面に電気接続される裏面上の各フィンガに対して1つのビアを示すが、前面に接続されるフィンガが裏面上で相互接続され、それによって各々が1つ又はそれよりも多くのビアに電気接続される限り、フィンガよりも多いか又は少ないビアを存在させることができる。バスバー34を実質的に太陽電池10の長辺の長さに均一な幅で延びるように示すが、これは有利であるが、必須ではない。例えば、バスバー34は、例えば、太陽電池10の一辺に沿って互いに一直線に配置することができる2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドで置換することができる。そのような離散接触パッドは、これらの間を延びるより細い導体によって任意的に相互接続することができる。各フィンガに対して別個の(例えば、小さい)接触パッドを前面上に存在させることができ、又は各接触パッドを2つ又はそれよりも多くのビアに接続することができる。バスバー34は不在とすることができる。同じくp線22及び/又はn線26を2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドで置換することができ、又は不在とすることができる。一部の変形は、ビアの前面端部におけるバスバー34を欠き、又はビアの裏面端部におけるp線又はn線等の相互接続導体を欠き、又はビアの上面端部におけるバスバー34を欠き、更にビアの裏面端部における相互接続導体を欠く。バスバー34、p線22、及び/又はn線26が離散接触パッドから形成されるか、又は不在である変形では、そうでなければこれらの特徴部によって実施される電流収集機能は、2つの太陽電池を上述の重ね合わせ構成で互いに結合するのに使用される導電材料によって代わりに実施するか又は部分的に実施することができる。
【0089】
上述のビアを通じた重ね合わせ裏面接触太陽電池の間の電流経路を短くするために、ビアが、一端において1つの太陽電池の裏面上にある(n又はp)フィンガの端部に位置合わせし、他端において隣接する重ね合わせ太陽電池の裏面上にある反対極性の(p又はn)フィンガの端部に位置合わせするように太陽電池を構成及び/又は配置することが望ましい場合がある。図1Cに示すように構成されたフィンガを使用すると、重ね合わせ太陽電池を一方が他方に対してフィンガの間のピッチに等しい距離だけ重なる長辺に沿って平行移動されるように配置することにより、ビアを上述の方式で位置合わせすることができる。これに代えて、例えば、図1Fに示すように、フィンガは、太陽電池裏面を通してある角度で延び、それによって各フィンガの両端が、太陽電池の長辺に沿ってフィンガの間のピッチに等しい距離だけオフセットされるように構成することができる。このようにして構成された太陽電池は、その短辺が同一面内にあり、重ね合わせ太陽電池上のフィンガとの望ましいビアアラインメントを与える状態で重なることができる。図1Fは、p線22及びn線26を含む裏面金属化パターンを示すが、いずれか又は両方は不在とすることができる。
【0090】
こうしてビア32は、例えば、2つの重ね合わせ裏面接触太陽電池のフィンガからフィンガへ、フィンガから線(例えば、バスバー、p線、又はn線)へ、又は線から線へ相互接続することができる。
【0091】
ビア32の形成は、全裏面接触太陽電池のための従来の製造工程内に統合することができる。ビアのための孔は、例えば、従来のレーザ穿孔によって形成することができ、例えば、あらゆる適切な従来法によって堆積されるあらゆる適切な従来の導電材料で充填することができる。導電材料は、例えば、電気メッキされた金属又は印刷された導電性金属ペーストとすることができる。
【0092】
裏面接触太陽電池は、上述のビアを用いない太陽電池直列接続重ね合わせ列に対して使用することができる。例えば、図3Bの断面図を参照すると、2つのそのような重ね合わせ裏面接触太陽電池は、太陽電池のうちの1つの上の裏面接点と別の太陽電池上にある反対極性の裏面接点とを相互接続する機械的従順性電気相互接続90によって直列に電気接続することができる。
【0093】
本明細書に開示する重ね合わせ直列接続太陽電池の列、及びそのような列を含む直線的に細長いレシーバは、従来の配置よりも高い効率で、特に集光照明下で作動させることができる。一部の変形では、本明細書に開示する重ね合わせ太陽電池の列は、例えば、従来法で配置された類似の太陽電池の列よりも≧15%高い出力電力を供給することができる。
【0094】
小さい面積を有する太陽電池を提供するためにウェーハをダイスカットすることにより、太陽電池内に発生する電流「I」は低下し、それによって太陽電池内の抵抗「R」及び列内の太陽電池間の接続部内の抵抗からもたらされる「I2R」電力損失を低減することができる。一方、従来の直列接続太陽電池の列は、隣接太陽電池の間に間隙を必要とする。定められた物理長の列に対して、太陽電池が短くなる程そのような間隙の個数は増加する。各間隙は、列が発生させる電力を低下させ、それによってそうでなければ小面積の太陽電池を使用することでもたらされる可能性がある利点を少なくとも部分的に無効にする。更に、そのような従来の列が集光太陽エネルギコレクターに使用される場合に、間隙からもたらされる電力損失が増加する。
【0095】
従来の太陽電池の列とは対照的に、本明細書に開示する直列接続重ね合わせ太陽電池の列は、太陽電池間に間隙を持たない。従って、そのような列内の太陽電池は、間隙に起因する電力損失を累積させることなく、I2R損失を低減するために小さい面積にダイスカットすることができる。例えば、標準ウェーハの長さにわたる長さを有する最長辺を有する太陽電池は、線形フォーカス集光太陽エネルギコレクター内に幅広のフォーカス領域を与えるために、その最長辺が列の長軸に対して垂直な状態で向けることができるので、そのような太陽電池を使用することを有利とすることができる。(フォーカス領域を幅広にすることにより、集光太陽エネルギコレクター内の光学要素上の公差が緩められ、平面ミラーの有利な使用を容易にすることができる。)この場合に、従来の太陽電池の列では、太陽電池の短辺の最適長さは、部分的に、I2R電力損失と電池間の間隙に起因する損失との間の兼ね合いによって決定することになる。本明細書に開示する重ね合わせ太陽電池の列では、間隙に起因する損失に関する懸念なしに、太陽電池の短辺の長さ(従って、太陽電池の面積)をI2R損失を低減するように選択することができる。
【0096】
従来の太陽電池は、一般的に、太陽電池の下層部分を遮蔽する平行前面バスバーを2つ又はそれよりも多く用い、従って、各太陽電池が発生させる電力を低下させる。この問題は、従来の列において、太陽電池の前面バスバーを列内の隣接太陽電池の裏面接点に電気接続するのに使用される、一般的にバスバーよりも幅広の銅リボンによって悪化する。一般的にそのような従来の列内の銅リボンは、列と平行に太陽電池の前面を通して延び、バスバーに覆い被さる。バスバー及び銅リボンによる遮蔽からもたらされる電力損失は、集光太陽エネルギコレクターにおいてそのような従来の太陽電池が使用される場合に増加する。それとは対照的に、本明細書に開示する太陽電池は、図示のように、その前面上に単一バスバーだけしか用いないか、又はバスバーを全く用いないことが可能であり、照明を受ける太陽電池前面を通して延びる銅リボンを必要としない。更に、本明細書に開示する重ね合わせ太陽電池の列では、各太陽電池上の前面バスバーが存在する場合に、それは、列の一端を除く重ね合わせ太陽電池の作用面区域によって隠すことができる。従って、本明細書に開示する太陽電池及び太陽電池の列は、前面金属化による太陽電池の下層部分の遮蔽に起因する損失を従来の構成と比較して有意に低減することができる。
【0097】
2R電力損失の1つの成分は、前面金属化内のフィンガを通る現在経路に起因する。従来法で配置される太陽電池の列では、太陽電池の前面上のバスバーは、列の長さと平行に向けられ、フィンガは、列の長さと垂直に向けられる。そのような従来の列内の太陽電池内の電流は、主として、列の長さと垂直にフィンガに沿って流れてバスバーに達する。そのような幾何学形状において必要とされるフィンガ長は、フィンガ内に有意なI2R電力損失をもたらす程十分に長い可能性がある。それとは対照的に、本明細書に開示する太陽電池の前面金属化内のフィンガは、太陽電池の短辺と平行に、かつ列の長さと平行に向けられ、太陽電池内の電流は、主として列の長さと平行にフィンガに沿って流れる。この配置内で必要とされるフィンガ長は、従来の電池に必要とされるものよりも短くすることができ、従って、電力損失が低減する。
【0098】
2R電力損失の別の成分は、従来の銅リボン相互接続を通じた隣接太陽電池間の電流経路の長さに起因する。本明細書に開示する重ね合わせ構成における隣接太陽電池間の電流経路は、従来の配置におけるものよりも短くすることができ、従って、I2R損失が低減する。
【0099】
本明細書に開示する太陽電池金属化パターン及び/又は重ね合わせ電池幾何学形状は、例えば、図2のレシーバ45の場合のように、金属基板上に配置された結晶シリコン太陽電池と共に有利に使用することができる。しかし、当業者は、これを意外に思われるかもしれない。例えば、従来のリフロー半田を用いて形成される場合に、列内の重ね合わせ太陽電池の前面バスバーと裏面接触パッドの間の接合は、従来法でタブ留めされた太陽電池の列における銅リボンタブ留めによって与えられる隣接太陽電池間の電気接続よりも有意に高い剛性を有することができる。その結果、銅リボンタブ留めと比較して、そのような列内の隣接太陽電池間の半田接続は、シリコン太陽電池の熱膨張率(CTE)と金属基板のもの間の不整合を受け入れるには有意に低い張力緩和しか与えない可能性がある。この不整合は、非常に大きい可能性がある。例えば、結晶シリコンは約3×10-6のCTEを有し、アルミニウムは約23×10-6のCTEを有する。従って、当業者は、金属基板上に配置されたそのような重ね合わせシリコン太陽電池の列が、シリコン太陽電池の亀裂によって機能不良を起こすことを予想されると考えられる。そのような重ね合わせ太陽電池の列が高い温度範囲にわたる変化を繰り返し受け、従って、非集光太陽エネルギコレクターにおいて一般的に受けるものよりも大きい歪みを熱膨張率の不整合から受ける可能性がある集光太陽エネルギコレクターに使用される重ね合わせ太陽電池の列では、この予想は一層強くなる。
【0100】
しかし、そのような予想に反して、本発明者は、直列接続重ね合わせシリコン太陽電池の列を従来のリフロー半田を用いて互いに結合し、アルミニウム又は他の金属の基板に取り付け、集光された太陽放射線の下で確実に作動させることができることを見出した。そのような列は、例えば、約120mmよりも長いか又はそれに等しく、約200mmよりも長いか又はそれに等しく、約300mmよりも長いか又はそれに等しく、約400mmよりも長いか又はそれに等しく、約500mmよりも長いか又はそれに等しく、又は約120mmと約500mmの間の長さを有することができる。
【0101】
更に、本発明者は、太陽電池を互いに結合して金属基板上により一層長い直列接続重ね合わせ太陽電池の列を形成するために、例えば、導電性テープ、導電性フィルム、相互接続ペースト、導電性エポキシ(例えば、銀充填導電性エポキシ)、及び他の類似の導電性接着剤を含む上述したもの等の半田代替物を使用することができることも見出した。そのような変形では、重ね合わせ電池を互いに結合する導電結合材料は、結合材料が容易に弾性変形され、弾力性を有することを意味する機械的従順性を有するように選択される。(機械的従順性は、剛性の逆である。)特に、そのような列内の太陽電池間の導電結合は、太陽電池10よりも高い機械的従順性を有するように、更に、又は他に重ね合わせ太陽電池間に使用される可能性がある従来のリフロー半田接続よりも高い機械的従順性を有するように選択される。重ね合わせ太陽電池間のそのような機械的従順性導電結合は、亀裂することも、隣接太陽電池から剥離することも、太陽電池10と基板50の間の熱膨張の不整合からもたらされる歪みの下で機能不良を起こすこともなく変形する。従って、機械的従順性接合は、相互接続重ね合わせ太陽電池の列に張力緩和を与えることができ、それによって太陽電池10と基板50の間のCTEの不整合を受け入れて、列が機能不良を起こすのを阻止する。(例えば、シリコン)太陽電池のCTEと基板のCTEの間の差は、例えば、約5×10-6よりも大きいか又はそれに等しく、約10×10-6よりも大きいか又はそれに等しく、約15×10-6よりも大きいか又はそれに等しいか又は約20×10-6よりも大きいか又はそれに等しいとすることができる。CTEが適合しない状態で基板上に配置されたそのような直列接続重ね合わせシリコン太陽電池の列は、例えば、約1メートルよりも長いか又はそれに等しく、約2メートルよりも長いか又はそれに等しいか又は約3メートルよりも長いか又はそれに等しい長さを有することができる。
【0102】
更に、本発明者は、2つ又はそれよりも多くの直列接続重ね合わせ太陽電池の列を相互接続してより長い直列接続太陽電池の列を形成するために使用することができる機械的従順性電気相互接続を開発した。得られるより長い列は、金属基板又は他の基板上に配置することができ、集光された太陽放射線の下で確実に作動させることができる。次いで、図4を参照すると、例示的な直列接続太陽電池の列55は、機械的従順性導電性相互接続70によって直列接続重ね合わせ太陽電池10の第2の群65に電気的かつ物理的に接続された直列接続重ね合わせ太陽電池10の第1の群60を含む。更に別の直列接続重ね合わせ太陽電池群を列55のいずれかの端部に追加して列の長さを延びることを可能にするために、追加のそのような相互接続70が、列55の端部に位置付けられる。これに代えて、列を他の電気構成要素又は外部負荷に接続するために、列の端部に位置付けられた相互接続70を使用することができる。群60及び65内の重ね合わせ太陽電池は、上述したように導電性リフロー半田又は導電性接着剤を用いて、又はあらゆる他の適切な方式で互いに結合することができる。
【0103】
機械的従順性相互接続70によって相互接続された直列接続重ね合わせ太陽電池10の2つの群の隣接端部の間の間隔は、例えば、0.2mmよりも短いか又はそれに等しく、約0.5mmよりも短いか又はそれに等しく、約1mmよりも短いか又はそれに等しく、約2mmよりも短いか又はそれに等しく、約3mmよりも短いか又はそれに等しく、約4mmよりも短いか又はそれに等しく、又は約5mmよりも短いか又はそれに等しいとすることができる。
【0104】
図4に示す機械的従順性電気相互接続の変形を図5Aにより詳細に更に示している。類似の特徴部を有する機械的従順性電気相互接続70の別の変形を図5Bに示している。次いで、図5A及び図5B、並びに図4を参照すると、例示的な機械的従順性電気相互接続70はリボン状であり、長く幅狭のアスペクト比を有し、長さは太陽電池10の長辺の長さにほぼ同一のか又はそれよりも長い。各相互接続70は2組のタブ75を含み、タブの各組は、相互接続の長軸の反対側に配置される。図4に示すように、相互接続70は、片側にあるそのタブ75が一方の重ね合わせ太陽電池の列の端部太陽電池の前面上にあるバスバー15への電気接触を取り、他方の側のタブ75が、他方の重ね合わせ太陽電池の列の端部電池の裏面上にある接触パッド30への電気接触を取る状態で2つの直列接続重ね合わせ太陽電池の列の間に配置することができる。タブ75は、上述したように従来の導電性半田、導電性接着剤、又はあらゆる他の適切な方法を用いてバスバー15又は接触パッド30に取り付けることができる。
【0105】
図4の例では、列55の端部にある相互接続70は、各々が、タブ75に加えて一端にバイパスダイオードタップ80を更に含む。バイパスダイオードタップ80は、バイパスダイオードに対する接続点を与える。図示の例では、列55内の太陽が機能不良を起こした場合に、バイパスダイオード85が両方の直列接続重ね合わせ太陽電池群をバイパスするように構成される。これに代えて、1つ、2つ、又はそれよりも多い直列接続重ね合わせ太陽電池群をバイパスするように、バイパスダイオードタップ80を有する相互接続70を列内でいずれかの望ましい間隔に使用することができる。バイパスダイオードによってバイパスされるように配置することができる太陽電池の最大個数は、バイパスダイオードの性能特性によって決定される。バイパスダイオードは、例えば、いずれかの望ましい個数の直列接続重ね合わせ太陽電池直列接続群内に分散させることができる約25個の太陽電池10をバイパスするように構成することができる。例えば、各バイパスダイオードは、全てが単一直列接続重ね合わせ太陽電池群の一部である約25個の太陽電池をバイパスするように構成することができる。図示の例では、バイパスダイオードは相互接続70を用いて列に接続されるが、代替構成を使用することができる。例えば、1つの太陽電池の底面金属化パターンに電気接続された導体(相互接続70以外の)と、別の太陽電池の前面上にあるバスバーに電気接続された別の導体(相互接続70以外の)とによってバイパスダイオードを列に接続することができる。そのような接続は、直列接続重ね合わせ太陽電池群の端部にはなく、その代わりに端部の間のいずれかの場所にある太陽電池に付けることができる。
【0106】
次いで、図11を参照すると、バイパスダイオード85を2つの絶縁シートの間に挟着された2つの物理的に分離された電気接触92を含むフレックス回路87に装着することができる。絶縁シートは、2つの接触を電気相互接続するためにダイオードが取り付けられるこれらの接触の隣接領域93と、太陽電池の列の一部分をバイパスするためにフレックス回路を電気接続することを可能にする接触の領域97とを露出させるようにパターン化される。接触92の各々は、その機械的従順性を高めるように成形又はパターン化される。特に、接触92は、接触の従順性を非常に高める幅狭の狭窄部と楕円形領域とを含む。接触92は、例えば、半田被覆金属(例えば、銅)リボンから形成することができる。絶縁シートは、例えば、ポリイミドから形成することができる。更に、フレックス回路87は、太陽電池の列を支持する基板にフレックス回路を取り付けることができる底面粘着層を含むことができる。
【0107】
再度図4図5A、及び図5Bを参照すると、相互接続70は、機械的従順性を有する。特に、相互接続70は、太陽電池10よりも高い機械的従順性を有し、重ね合わせ太陽電池10のバスバー15と裏面接触パッド30の間の半田接続よりも高い機械的従順性を有する。相互接続70は、上述したように導電性接着剤から形成された重ね合わせ太陽電池の間の接合よりも高い機械的従順性を有することができる。相互接続70は、亀裂することも、隣接太陽電池から剥離することも、太陽電池10と基板50の間の熱膨張の不整合からもたらされる歪みの下で機能不良を起こすこともなく変形する。従って、相互接続70は、重ね合わせ太陽電池相互接続群の列に張力緩和を与えることができ、それによって太陽電池10と基板50の間の熱膨張の不整合を受け入れて列が機能不良を起こすことを阻止する。
【0108】
図示の例では、各相互接続70は、その機械的従順性を高めるように成形又はパターン化された半田被覆金属(例えば、銅)リボンである。特に、図示の図5Aの相互接続70は、端部で相互接続された一連の2つ又はそれよりも多くの扁平楕円部の形態を有する中心部分を含む。各扁平楕円部は、上述したように太陽電池との接触を取るために、楕円部の反対扁平辺上に1対のタブ75を含む。扁平楕円部は、各相互接続70をその長軸と平行な方向と垂直な方向とに従順性(「弾力性」)を非常に高くする。図示の例では、楕円部の壁を形成する金属ストリップは、約1.5mmの幅W1を有するが、あらゆる適切な幅を使用することができる。図示の5Bの相互接続70は、その長軸と平行に金属リボンの中心から延びる一連のスロットを含む。これらのスロットも同じくこの変形の相互接続の従順性を非常に高くする。相互接続70は、例えば、銅等の高導電材料、及び/又は低い熱膨張率を有するInvar(ニッケル-鉄合金)及びKovar(ニッケル-コバルト-鉄合金)等の材料から形成することができる。フレックス回路を形成するために、各金属リボンをこのリボンのうちで太陽電池との電気接触を取ることのための部分(例えば、タブ75)を露出させるようにパターン化された絶縁材料シートの間に挟着することができる。絶縁シートは、例えば、ポリイミドから形成することができる。
【0109】
2つの重ね合わせ太陽電池の直列接続列を相互接続する相互接続70に対して、いずれかの他の適切な材料及び構成を使用することができる。例えば、相互接続70は、図6A図6C図7A図7B図8A図8B、又は図9を参照して以下に説明する機械的従順性相互接続90のうちのいずれかと類似又は同一のものとすることができる。更に、2つの直列接続重ね合わせ太陽電池群を相互接続するために、以下に説明する図7A及び図7Bに示すように、2つ又はそれよりも多くの相互接続70を平行に配置することができる。
【0110】
上記では相互接続70の使用を前面バスバー15と裏面接触パッド30とを含む太陽電池10に関して記述したが、そのような相互接続70は、本明細書に説明する太陽電池10の変形のうちのいずれかとの組合せに使用することができる。バスバー15、裏面接触パッド30、又はその両方を欠く変形では、例えば、上述したように、導電性接着剤を用いて相互接続70を太陽電池10に結合することができる。
【0111】
相互接続70と類似又は同一な機械的従順性電気相互接続を直列接続太陽電池の列内の全ての太陽電池間、又は太陽電池直列接続列の3つの太陽電池又はそれよいも長い連接部分内の全ての太陽電池間に使用することができる。例えば、図6A図6C図7A図7B図8A図8B、及び図9に示すように、重ね合わせ太陽電池の直列接続列内の重ね合わせ太陽電池10の各対を太陽電池の前面金属化を隣接太陽電池の裏面金属化と各々が相互接続する機械的従順性相互接続90によって物理的かつ電気的に接続することができる。少なくとも、図示の列内で接し合う太陽電池は重なり、相互接続90が太陽電池10の前面に結合される場所を重ね合わせ太陽電池によって照明から隠すことができるので、そのような列は、従来法でタブ留めされた列とは異なる。機械的従順性相互接続90は、上述したように、例えば、従来の導電性半田、導電性接着剤、接着フィルム、又は接着テープ、又はあらゆる他の適切な方法を用いて太陽電池10に取り付けることができる。
【0112】
相互接続90は、機械的従順性を有する。特に、これらの相互接続90は、太陽電池10よりも高い機械的従順性を有し、重ね合わせ太陽電池10のバスバー15と裏面接触パッド30の間の半田接続よりも高い機械的従順性を有する。相互接続90は、上述したように、導電性接着剤から形成された重ね合わせ太陽電池間の接合よりも高い機械的従順性を有することができる。相互接続90は、亀裂することも、隣接太陽電池から剥離することも、太陽電池10とそれが取り付けられた基板との間の熱膨張の不整合からもたらされる歪みの下で機能不良を起こすことなく変形する。従って、相互接続90は、重ね合わせ太陽電池相互接続群の列に張力緩和を与えることができ、それによって太陽電池10と基板の間のCTEの不整合を受け入れて列が機能不良を起こすのを阻止する。
【0113】
相互接続90は、例えば、銅のような高導電材料、及び/又は低い熱膨張率を有するInvar及びKovar等の材料から形成することができる。相互接続90は、例えば、半田被覆銅リボンとするか又はそれを含むことができる。これに代えて、相互接続90は、ポリイミド層(例えば、Kaptonフィルム)又は他の絶縁層の間に挟着された銅リボンとするか又はそれを含むことができ、これらの挟着層は、太陽電池に結合される場所で銅リボンを露出させるようにパターン化される。本明細書に開示するものに加えて、いずれかの他の適切な材料及び構成を相互接続90に対して使用することができる。
【0114】
図6A図6Cは、重ね合わせ太陽電池10の列の機械的従順性電気相互接続90を用いた相互接続を示す例示的な断面図を示している。これらの例に示すように、相互接続90は、平面断面プロファイル(図6A)、湾曲断面プロファイル(図6B)、又はループ断面プロファイル(図6C)を有することができる。いずれかの他の適切な断面プロファイルを使用することもできる。湾曲断面プロファイル又はループ断面プロファイルは、平面断面プロファイルと比較して機械的従順性を高めることができる。
【0115】
図6A図6C及びそれ以降の図に示す例では、裏面接触パッド30は、太陽電池10の縁部から離れて裏面の中央の近くに設けられる。これは必須ではない。接触パッド30は、太陽電池の裏面上のあらゆる適切な場所に配置することができる。例えば、接触パッド30は、図1Bに示すように、太陽電池10の重ね合わせ縁部に隣接して、又は重ね合わせ縁部と反対の縁部に隣接して配置することができる。
【0116】
図7A及び図7Bは、それぞれ例示的な直列接続重ね合わせ太陽電池の列の正面図及び背面図を示している。これらの図に示すように、隣接重ね合わせ太陽電池を相互接続するために、2つ又はそれよりも多くの相互接続90を互いに平行に配置することができる。図示の例では、相互接続90は、長軸の向きが隣接太陽電池の重ね合わせ縁部と垂直に定められたリボンの形態を有する。別の例として(図示せず)、平行相互接続90は、長軸の向きが隣接太陽電池の重ね合わせ縁部と平行に定められた状態で互いに一直線に配置された2つ又はそれよりも多くのリボンの形態を有することができる。
【0117】
図8A及び図8Bは、それぞれ別の例示的な直列接続重ね合わせ太陽電池の列の正面図及び背面図を示している。図9は、追加の例示的な直列接続重ね合わせ太陽電池の列の背面図を示している。図8A図8B、及び図9に示すように、相互接続90は、隣接太陽電池の重ね合わせ縁部の長さと平行に向けられ、それに沿って延びるリボンの形態を有することができる。
【0118】
図8A及び図8Bに示す例示的な相互接続90は、図4及び図5Aに示す相互接続70と類似又は同一である。図8A及び図8Bに示す変形では、各相互接続90は、各々が相互接続の長軸の反対側に配置された2組のタブ754を含む。そのような相互接続90は、片側にあるそのタブ75が太陽電池のうちの1つの前面上のバスバー15に電気接触を取り、他方の側にあるタブ75が別の太陽電池の裏面上の接点パッド30に電気接触を取る状態で2つの重ね合わせ太陽電池の間に配置することができる。更に、図8A及び図8Bに示すように、相互接続90は、太陽電池のうちの1つのが機能不良を起こした場合に、1つ又はそれよりも多くの太陽電池をバイパスするように構成されたバイパスダイオードに対する接続点を与えるバイパスダイオードタップ80を任意的に含むことができる。
【0119】
図9に示す例示的な相互接続90は、その機械的従順性を高めるスリット又は開口部95を有するようにパターン化された矩形リボンの形態を有する。図示の相互接続90は、太陽電池に結合される接触パッド100を更に含む。そのような相互接続90は、例えば、ポリイミド層(例えば、Kaptonフィルム)又は他の絶縁層の間に挟着された銅リボンとするか又はそれを含むことができ、挟着層は、接触パッド100の場所で銅リボンを露出させるようにパターン化される。
【0120】
上記では相互接続90の使用を前面バスバー15及び裏面接触パッド30を含む太陽電池10に関して記述したが、そのような相互接続90は、本明細書に説明する太陽電池10の変形のうちのいずれかとの組合せに使用することができる。バスバー15、裏面接触パッド30、又はその両方を欠く変形では、例えば、上述したように、導電性接着剤を用いて相互接続90を太陽電池10に結合することができる。
【0121】
次いで、図10を参照すると、太陽電池10の列は、基板50上の基板に接着する積層スタック105で配置することができる。積層スタックは、例えば、太陽電池と基板の間に配置された熱伝導性封入層110と、その上に配置された透明封入層115と、その上に配置された透明上部シート120とを含むことができる。一般的に太陽電池10は、透明封入層115内で熱伝導性封入層110との境界に配置される。
【0122】
熱伝導性封入層110は、太陽電池10から基板50への熱伝達を容易にし、及び/又は基板50、太陽電池10、透明封入層115に接着するように選択された1つ又はそれよりも多くの材料を含む。封入層110内の材料は、例えば、アルミニウム又はアルミニウム系合金に接着するように選択することができる。熱伝導性封入層110は、例えば、約0.1ミリメートルから2.0ミリメートルまでの厚みを有することができる。
【0123】
図示の例では、熱伝導性封入層110は、第1の熱伝導性接着層125と、誘電材料層130と、第2の熱伝導性接着層135とを含む。一般的に誘電材料層130は、周囲の粘着層よりも高い温度で融解し、その結果、下記でより詳しく説明する積層スタック105を基板50に結合する積層工程を生き残る太陽電池10と基板50の間の物理的かつ電気的な接点に対する障壁を与える。粘着層125は、例えば、1つ又はそれよりも多くの熱伝導性ポリオレフィンを含むことができ、例えば、約0.1ミリメートルから約2.0ミリメートルまでの厚みを有することができる。誘電材料層130は、例えば、1つ又はそれよりも多くのフルオロポリマーを含むことができる。フルオロポリマーは、例えば、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレン四フッ化エチレン、及びこれらの混合材を含むが、これらに限定されない群からから選択することができる。誘電材料層130は、例えば、約0.1ミリメートルから約2.0ミリメートルまでの厚みを有することができる。粘着層135は、例えば、1つ又はそれよりも多くの熱伝導性ポリオレフィンを含むことができ、例えば、約0.1ミリメートルから約2.0ミリメートルまでの厚みを有することができる。
【0124】
上述の熱伝導性封入層110、並びにその構成要素層125、130、及び135に対して、いずれかの他の適切な材料及び構成を使用することができる。例えば、一部の変形では、誘電材料層130は不在である。そのような変形では、封入層115は、例えば、熱伝導性ポリオレフィンの単層とすることができる。
【0125】
熱伝導性封入層110は、その上に入射する太陽放射線に対して十分な反射性を有することができる。例えば、封入層110内の材料は、封入層110を白色に見せる顔料を含むことができる。そのような反射性封入層110は、積層スタック105によって吸収される熱を低減することができ、それによって太陽電池10が作動する際の効率を有利に改善することができる。更に、太陽電池10が、上述したように、フィンガを含む裏面金属化を有するHIT太陽電池である場合に、そのような反射性封入層は、吸収されずにHIT太陽電池を通した光を太陽電池に反射して戻すことができ、そこで、追加の電流を発生させるようにこの光を吸収することができ、太陽電池が作動する際の効率が高まる。これに代えて、熱伝導性封入層110は、その上に入射する太陽放射線に対して十分な吸収性を有することができる。例えば、封入層110内の材料は、封入層110を黒色に見せる顔料を含むことができる。そのような吸収性封入層110は、積層スタック105によって吸収され、その後に基板50に伝達される熱を増加させることができ、収集された熱が商業的に価値を有する場合は有利とすることができる。
【0126】
再度図10を参照すると、透明封入層115は、例えば、透明ポリオレフィン、透明ポリイミド、又はこれらの混合材を含むことができ、例えば、約0.1ミリメートルから約2.0ミリメートルまでの厚みを有することができる。透明封入層115に対して、いずれかの他の適切な材料及び厚みを使用することができる。
【0127】
透明上部シート120は、例えば、1つ又はそれよりも多くの透明フルオロポリマーを含むことができる。フルオロポリマーは、例えば、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン四フッ化エチレン、及びこれらの混合材を含むが、これらに限定されない群から選択することができる。透明上部シート120は、例えば、約0.01グラム/メートル-日よりも低いか又はそれに等しい水分透過率を有するように選択することができる。透明上部シート120は、例えば、約0.1ミリメートルから約1.0ミリメートルまでの厚みを有することができる。透明上部シート120に対して、いずれかの他の適切な材料及び厚みを使用することができる。
【0128】
積層スタック105内の太陽電池10は、本明細書に開示する太陽電池のうちのいずれかとするか又はそれを含むことができ、本明細書に開示する直列接続重ね合わせ太陽電池の列の構成のうちのいずれかで配置することができる。しかし、いずれかの他の適切な太陽電池及び列構成を積層スタック105に配置することができる。例えば、図10の太陽電池10は、板ぶきパターンで重なるように示すが、これに代えて、スタック105に配置される太陽電池は、非重ね合わせ方式で構成して、従来法でタブ留めすることができる。
【0129】
積層スタック105の構成要素層は、基板50上に配置し、次いで、従来の積層器内で、例えば、高温において、積層スタック105と基板50とを互いに押圧するように向けられる圧力印加を伴って基板50に結合することができる。この積層工程中に、基板50及び/又は積層スタック105の温度は、例えば約130℃と約160℃との間まで上昇させることができる。積層スタック105内の太陽電池は非重ね合わせ方式からなり、積層工程中に印加される圧力は、例えば、約1.0気圧とすることができる。しかし、本発明者は、例えば、本明細書に説明するように、積層スタック105内の太陽電池が重ね合わせ方式の場合に、積層工程中に印加される最大圧力は、好ましくは、約0.6気圧よりも低いか又はそれに等しく、約0.5気圧よりも低いか又はそれに等しく、約0.4気圧よりも低いか又はそれに等しく、約0.3気圧よりも低いか又はそれに等しく、又は約0.2気圧と約0.6気圧の間にあるとすることができる。
【0130】
重ね合わせ太陽電池が、例えば、銀充填導電性エポキシ等の導電性エポキシを用いて互いに結合される変形では、圧力を印加して太陽電池を互いに対して押圧する間にエポキシを硬化させることが好ましい場合がある。このようにして圧力下で導電結合を硬化させることによって導電結合の厚みを低減することができ、それによって太陽電池間の電流経路が短縮され、その結果、太陽電池の列内のI2R損失が低減する。1つの手法では、導電結合を列が基板に積層される前に重ね合わせ太陽電池の直列接続列を形成するように圧力下で硬化させる。このようにしては、導電結合は、例えば、約150℃から180℃までの温度で、例えば、約0.1気圧から約1.0気圧まで、約0.1気圧から約0.5気圧まで、又は約0.1気圧から約0.2気圧までの圧力下で硬化させることができる。別の手法では、導電結合を上述したものと類似の積層工程中に圧力下で硬化させる。このようにしては、導電結合は、例えば、約約140℃から170℃までの温度で、例えば、約0.1気圧から約1.0気圧まで、約0.3気圧から約1気圧まで、又は約0.5気圧から約1.0気圧までの圧力下で硬化させることができる。一般的に、導電性エポキシを硬化させる際の温度が高い程、接合はより高い導電性を有する。
【0131】
一部の変形では、重ね合わせ太陽電池の直列接続列の下に配置される基板、及び/又は1つ又はそれよりも多くの積層層は、太陽電池の板ぶき列の下面と共形の面を有するように構成される。例えば、太陽電池の板ぶき列の下面の形状と共形の鋸歯断面を有する面を有するように金属基板をパターン化することができる。これに加えて又はこれに代えて、そのような共形面を形成するために、基板と太陽電池の間に配置される1つ又はそれよりも多くの誘電材料シートを配置又はパターン化することができる。例えば、そのような誘電材料シートを板ぶきパターンで重なることができ、板ぶき太陽電池の下面と共形の上面が与えられる。太陽電池の板ぶき列を共形支持面を用いて支持することにより、太陽電池と基板の間の熱接触を改善することができる。
【0132】
本明細書に開示する重ね合わせ太陽電池の直列接続列を含む太陽エネルギコレクターは、好ましくは、太陽電池の露出縁部(例えば、図3Aの縁部12)が赤道から離れるように向けることができる。このようにして向けられた板ぶき太陽電池を使用すると、電池上に入射する太陽放射線は、露出縁部ではなく電池の上面だけを照明することになる。太陽電池の露出縁部上に入射する太陽放射線は、効率良く電気に変換されない可能性があるので、上述のことにより、コレクターが入射太陽放射線を電力に変換する効率を高めることができる。
【0133】
太陽電池の性能特性は、電池が基本的に同一の設計を有する場合であっても、太陽電池間で変化する可能性がある。従って、同一に照明される同一の設計の2つの太陽電池は、2つの異なる振幅の電流を生成することができる。しかし、直列接続太陽電池の列では、全ての電池は、同一の電流を取り扱わなければならない。列内の電池の性能の間の不整合は、列の全体効率を低下させる。この問題は、本明細書に説明する重ね合わせ太陽電池の直列接続列を使用すると直ちに対処することができる。上述の変形のうちのいずれかにおいて、隣接太陽電池によって重ね合わされない各太陽電池の面積は、列内の他の太陽電池の全てのもの電気性能(例えば、電流)に適合するか又は実質的に適合するように選択することができる。すなわち、各太陽電池の電気性能が他の太陽電池のものと実質的に適合するように各太陽電池の照明面積を変更するように隣接電池間の重ね合わせを調節することができる。それによって列の全体効率を改善することができる。
【0134】
本発明の開示は例示的であり、限定的ではない。本発明の開示を踏まえて、当業者には、更に別の修正が明らかになり、これらの修正は、添付の特許請求の範囲に収まるように意図している。
(項目1)
太陽エネルギレシーバであって、
基板と、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態で上記基板上に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の直列接続列と、
を含み、
上記太陽電池の線形熱膨張率が、上記基板のものと約20×10-6よりも大きいか又はそれに等しい分だけ異なる、
ことを特徴とする太陽エネルギレシーバ。
(項目2)
上記太陽電池は、シリコン太陽電池であることを特徴とする項目1に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目3)
上記シリコン太陽電池の少なくとも一部が、真性薄層(HIT)構造を有するヘテロ接合を含むことを特徴とする項目2に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目4)
上記シリコン太陽電池の少なくとも一部が、裏面接触太陽電池であることを特徴とする項目2に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目5)
上記裏面接触太陽電池の少なくとも一部が、該太陽電池を貫通して該太陽電池の前面の重ね合わせ部分に該太陽電池の裏面上の接点への電気接続を与える導電性ビアを含むことを特徴とする項目4に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目6)
太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが該太陽電池のうちの一方の前面と他方の太陽電池の裏面との間の導電結合によって重なる領域に直列に電気接続されることを特徴とする項目1に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目7)
上記導電結合は、導電性エポキシを用いて形成されることを特徴とする項目6に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目8)
各太陽電池が、光によって照明される前面を含み、隣接太陽電池によって重ね合わされない各太陽電池の該前面の区域のサイズが、該太陽電池の電気性能に適合されるように上記列を通して変化することを特徴とする項目1に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目9)
上記太陽電池の各々が、第1及び第2の対向して位置決めされた該太陽電池の長辺と2つの対向して位置決めされた該太陽電池の短辺とによって定められる形状を有する矩形又は実質的に矩形の前面及び裏面を有するシリコン太陽電池であり、該前面は、光によって照明されることになり、
各太陽電池が、上記前面上に配置され、かつ上記短辺と平行に実質的に該短辺の長さにわたって延びる複数のフィンガと、上記第1の長辺及び該フィンガの相互接続端部と平行にかつこれと隣接して延びるバスバー又は複数の接触パッドとを含む導電性前面金属化パターンを含み、
各太陽電池が、上記裏面上に配置され、かつ上記第2の長辺と平行にかつそれに隣接して延びる1つ又はそれよりも多くの接触パッドを含む導電性裏面金属化パターンを含む、
ことを特徴とする項目1に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目10)
その前面の一部分が別の太陽電池によって重ね合わされる各太陽電池に関して、該重ね合わされた前面部分が、覆われていない前面部分よりも地球の赤道により近く、それによって該太陽電池の露出縁部を該地球の赤道から離れるように向けるように上記列が向けられた状態で太陽エネルギコレクターにおける作動に向けて位置決めされることを特徴とする項目1に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目11)
上記基板は、金属基板であることを特徴とする項目1に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目12)
上記基板は、アルミニウム基板であることを特徴とする項目11に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目13)
上記金属基板は、直線的に細長く、
上記太陽電池の各々が、直線的に細長く、
上記太陽電池の列は、該太陽電池の長軸が上記基板の長軸と垂直に向けられた状態で該基板の該長軸に沿う列に配置される、
ことを特徴とする項目11に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目14)
上記太陽電池の各々が、第1及び第2の対向して位置決めされた該太陽電池の長辺と2つの対向して位置決めされた該太陽電池の短辺とによって定められる形状を有する矩形又は実質的に矩形の前面及び裏面を有するシリコン太陽電池であり、該前面は、光によって照明されることになり、
各太陽電池が、上記前面上に配置され、かつ上記短辺と平行に実質的に該短辺の長さにわたって延びる複数のフィンガと、上記第1の長辺及び該フィンガの相互接続端部と平行にかつこれと隣接して延びるバスバー又は複数の接触パッドとを含む導電性前面金属化パターンを含み、
各太陽電池が、上記裏面上に配置され、かつ上記第2の長辺と平行にかつそれに隣接して延びる1つ又はそれよりも多くの接触パッドを含む導電性裏面金属化パターンを含む、
ことを特徴とする項目13に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目15)
太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが一方の太陽電池の上記前面バスバー又は接触パッドと他方の太陽電池の上記1つ又はそれよりも多くの裏面接触パッドとの間の導電結合によって重なる領域に直列に電気接続されることを特徴とする項目14に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目16)
その前面の一部分が別の太陽電池によって重ね合わされる各太陽電池に関して、該重ね合わされた前面部分が、覆われていない前面部分よりも地球の赤道により近く、それによって該太陽電池の露出縁部を該赤道から離れるように向けるように上記列が向けられた状態で太陽エネルギコレクターにおける作動に向けて位置決めされることを特徴とする項目15に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目17)
各太陽電池が、光によって照明される前面を含み、隣接太陽電池によって重ね合わされない各太陽電池の該前面の区域のサイズが、該太陽電池の電気性能に適合されるように上記列を通して変化することを特徴とする項目15に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目18)
上記太陽電池の直列接続列は、太陽電池の第1の列であり、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態で上記基板上に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の第2の直列接続列を含み、
機械的従順性電気相互接続が、上記第1及び第2の列を直列に電気接続し、
上記第2の列内の太陽電池の線形熱膨張率が、上記基板のものと約20×10-6よりも大きいか又はそれに等しい分だけ異なり、該第2の列内の該太陽電池の各々が、直線的に細長く、該太陽電池の第2の列は、該太陽電池の長軸の向きが該基板の長軸に垂直に定められた状態で該基板の該長軸に沿う列に配置され、該第2の列は、該第1の列と一直線である、
ことを特徴とする項目13に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目19)
上記機械的従順性電気相互接続は、上記第1の列の端部に位置付けられた第1の太陽電池の前面の一部分に結合され、かつ上記第2の列の端部に位置付けられた第2の太陽電池の裏面の一部分に結合され、該第2の太陽電池は、該第1の太陽電池の該前面の側からの視界から該機械的従順性電気相互接続を隠す、
ことを特徴とする項目18に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目20)
上記太陽電池の各々が、第1及び第2の対向して位置決めされた該太陽電池の長辺と2つの対向して位置決めされた該太陽電池の短辺とによって定められる形状を有する矩形又は実質的に矩形の前面及び裏面を有するシリコン太陽電池であり、該前面は、光によって照明されることになり、
各太陽電池が、上記前面上に配置され、かつ上記短辺と平行に実質的に該短辺の長さにわたって延びる複数のフィンガと、上記第1の長辺及び該フィンガの相互接続端部と平行にかつこれと隣接して延びるバスバー又は複数の接触パッドとを含む導電性前面金属化パターンを含み、
各太陽電池が、上記裏面上に配置され、かつ上記第2の長辺と平行にかつそれに隣接して延びる1つ又はそれよりも多くの接触パッドを含む導電性裏面金属化パターンを含む、
ことを特徴とする項目18に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目21)
太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが一方の太陽電池の上記前面バスバー又は接触パッドと他方の太陽電池の上記1つ又はそれよりも多くの裏面接触パッドとの間の導電結合によって重なる領域に直列に電気接続されることを特徴とする項目20に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目22)
上記導電結合は、導電性銀充填エポキシを用いて形成されることを特徴とする項目21に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目23)
その前面の一部分が別の太陽電池によって重ね合わされる各太陽電池に関して、該重ね合わされた前面部分が、覆われていない前面部分よりも地球の赤道により近く、それによって該太陽電池の露出縁部を該地球の赤道から離れるように向けるように上記列が向けられた状態で太陽エネルギコレクターにおける作動に向けて位置決めされることを特徴とする項目21に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目24)
各太陽電池が、光によって照明される前面を含み、隣接太陽電池によって重ね合わされない各太陽電池の該前面の区域のサイズが、該太陽電池の電気性能に適合されるように上記列を通して変化することを特徴とする項目21に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目25)
項目1に記載の太陽エネルギレシーバと、
太陽放射線を該レシーバ上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素と、
を含むことを特徴とする集光太陽エネルギコレクター。
(項目26)
太陽電池の列であって、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置された複数の直列接続太陽電池、
を含み、
各太陽電池が、光によって照明される前面を含み、隣接太陽電池によって重ね合わされない各太陽電池の該前面の区域のサイズが、該太陽電池の電気性能に適合されるように列を通して変化する、
ことを特徴とする太陽電池の列。
(項目27)
上記適合される電気性能は、全ての太陽電池が等しく照明される時に各太陽電池に発生する電流であることを特徴とする項目26に記載の太陽電池の列。
(項目28)
上記太陽電池は、シリコン太陽電池であることを特徴とする項目26に記載の太陽電池の列。
(項目29)
上記シリコン太陽電池の少なくとも一部が、真性薄層(HIT)構造を有するヘテロ接合を含むことを特徴とする項目28に記載の太陽電池の列。
(項目30)
上記シリコン太陽電池の少なくとも一部が、裏面接触太陽電池であることを特徴とする項目28に記載の太陽電池の列。
(項目31)
上記裏面接触太陽電池の少なくとも一部が、該太陽電池を貫通して該太陽電池の前面の重ね合わせ部分に該太陽電池の裏面上の接点への電気接続を与える導電性ビアを含むことを特徴とする項目30に記載の太陽電池の列。
(項目32)
太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが該太陽電池のうちの一方の前面と他方の太陽電池の裏面との間の導電結合によって重なる領域に直列に電気接続されることを特徴とする項目26に記載の太陽電池の列。
(項目33)
その前面の一部分が別の太陽電池によって重ね合わされる各太陽電池に関して、該重ね合わされた前面部分が、覆われていない前面部分よりも地球の赤道により近く、それによって該太陽電池の露出縁部を該地球の赤道から離れるように向けるように列が向けられた状態で太陽エネルギコレクターにおける作動に向けて位置決めされることを特徴とする項目26に記載の太陽電池の列。
(項目34)
項目26に記載の太陽電池の列と、
太陽放射線をレシーバ上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素と、
を含むことを特徴とする集光太陽エネルギコレクター。
(項目35)
裏面接触シリコン太陽電池であって、
光によって照明される前面と、
裏面と、
シリコンダイオード接合のn導電型側に電気接触する上記裏面上の1つ又はそれよりも多くのn接点と、
上記シリコンダイオード接合のp導電型側に電気接触する上記裏面上の1つ又はそれよりも多くのp接点と、
太陽電池を上記裏面から上記前面まで貫通して該前面の縁部の近くに上記p接点又は上記n接点のいずれかへの1つ又はそれよりも多くの電気接続を与える1つ又はそれよりも多くの導電性ビアと、
を含むことを特徴とする裏面接触シリコン太陽電池。
(項目36)
上記ビアの上側端部を電気相互接続する上記前面上のバスバー又は複数の接触パッドを含むことを特徴とする項目35に記載の裏面接触太陽電池。
(項目37)
上記前面及び裏面は、2つの対向して位置決めされた長辺と2つの対向して位置決めされた短辺とによって定められる対応する矩形又は実質的に矩形の形状を有し、上記ビアの上側端部が、該前面の長辺に沿って配置されることを特徴とする項目35に記載の裏面接触太陽電池。
(項目38)
上記n接点は、並列に配置されて上記裏面の上記短辺と平行に延びる複数のnフィンガを含み、
上記p接点は、並列に配置されて上記裏面の上記短辺と平行に延びる複数のpフィンガを含み、
上記nフィンガと上記pフィンガは、交互嵌合される、
ことを特徴とする項目37に記載の裏面接触太陽電池。
(項目39)
上記ビアの上側端部を電気相互接続する上記前面上のバスバー又は複数の接触パッドを含むことを特徴とする項目38に記載の裏面接触太陽電池。
(項目40)
上記n接点は、並列に配置され、かつ各nフィンガの両端が、上記長辺と平行な方向にnフィンガの間のピッチ距離に等しい距離だけオフセットされるような上記裏面の上記短辺に対する角度で互いに平行に延びる複数のnフィンガを含み、
上記p接点は、並列に配置され、かつ各pフィンガの両端が、上記長辺と平行な方向にpフィンガの間のピッチ距離に等しい距離だけオフセットされるような上記裏面の上記短辺に対する角度で互いに平行に延びる複数のpフィンガを含み、
上記nフィンガと上記pフィンガは、交互嵌合される、
ことを特徴とする項目37に記載の裏面接触太陽電池。
(項目41)
上記ビアの上側端部を電気相互接続する上記前面上のバスバー又は複数の接触パッドを含むことを特徴とする項目40に記載の裏面接触太陽電池。
(項目42)
項目35に記載の裏面接触太陽電池と、
太陽放射線を上記太陽電池上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素と、
を含むことを特徴とする集光太陽エネルギコレクター。
(項目43)
太陽電池の列であって、
光によって照明される前面と、裏面と、ダイオード接合のn導電型側に電気接触する該裏面上の1つ又はそれよりも多くのn接点と、該ダイオード接合のp導電型側に電気接触する該裏面上の1つ又はそれよりも多くのp接点とを含む第1の裏面接触シリコン太陽電池と、
光によって照明される前面と、裏面と、ダイオード接合のn導電型側に電気接触する該裏面上の1つ又はそれよりも多くのn接点と、該ダイオード接合のp導電型側に電気接触する該裏面上の1つ又はそれよりも多くのp接点とを含む第2の裏面接触シリコン太陽電池と、
を含み、
上記第1及び第2の裏面接触シリコン太陽電池は、該第2の裏面接触シリコン太陽電池の上記裏面の縁部が、該第1の裏面接触シリコン太陽電池の上記前面の縁部に重なり、かつ直列に電気接続される状態に位置決めされる、
ことを特徴とする太陽電池の列。
(項目44)
上記第1の裏面接触シリコン太陽電池は、該太陽電池をその裏面からその前面まで貫通して該第1の裏面接触シリコン太陽電池の上記p接点又は上記n接点のいずれかを上記第2の裏面接触シリコン太陽電池の上記裏面上の反対極性の接点に電気相互接続する1つ又はそれよりも多くの導電性ビアを含み、該導電性ビアの上側端部が、該第2の裏面接触シリコン太陽電池によって重ね合わされる該第1の裏面接触シリコン太陽電池の該前面の領域に位置付けられる、
ことを特徴とする項目43に記載の太陽電池の列。
(項目45)
上記導電性ビアは、上記第1の裏面接触シリコン太陽電池の上記前面と上記第2の裏面接触シリコン太陽電池の上記裏面との間の1つ又はそれよりも多くの導電結合によって該第2のシリコン太陽電池の該裏面上の上記接点に電気接続されることを特徴とする項目44に記載の太陽電池の列。
(項目46)
上記ビアの上側端部を電気相互接続し、かつ上記1つ又はそれよりも多くの導電結合によって上記第2の裏面接触シリコン太陽電池の上記裏面上の上記接点に電気相互接続された上記第1の裏面接触シリコン太陽電池の上記前面上のバスバー又は複数の接触パッドを含むことを特徴とする項目45に記載の太陽電池の列。
(項目47)
上記導電結合は、導電性エポキシを用いて形成されることを特徴とする項目45に記載の太陽電池の列。
(項目48)
1つ又はそれよりも多くの可撓性相互接続が、上記第1の裏面接触シリコン太陽電池の上記裏面上の上記p接点又は上記n接点のいずれかを上記第2の裏面接触シリコン太陽電池の上記裏面上の反対極性の電気接点に電気接続することを特徴とする項目43に記載の太陽電池の列。
(項目49)
項目43に記載の太陽電池の列と、
太陽放射線を上記太陽電池上に集光するように配置された1つ又はそれよりも多くの光学要素と、
を含むことを特徴とする集光太陽エネルギコレクター。
(項目50)
太陽エネルギレシーバであって、
基板と、
上記基板に接着する熱伝導性封入層と、
上記熱伝導性封入層上に配置された太陽電池の列と、
上記太陽電池の列上に配置された透明封入層と、
上記透明封入層上に配置された透明上部シートと、
を含み、
上記熱伝導性封入層は、顔料を含む、
ことを特徴とする太陽エネルギレシーバ。
(項目51)
上記熱伝導性封入層は、その上に入射する太陽放射線の実質的な部分を反射することを特徴とする項目50に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目52)
上記太陽電池の少なくとも一部が、真性薄層(HIT)構造を有するヘテロ接合を含むシリコン太陽電池であることを特徴とする項目51に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目53)
上記熱伝導性封入層は、その上に入射する太陽放射線の実質的な部分を吸収することを特徴とする項目50に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目54)
上記熱伝導性封入層は、黒色であることを特徴とする項目50に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目55)
上記熱伝導性封入層は、白色であることを特徴とする項目50に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目56)
上記透明上部シートは、約0.01グラム毎メートル-日よりも低いか又はそれに等しい水分透過率を有することを特徴とする項目50に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目57)
上記太陽電池の列は、隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置された複数の太陽電池を含むことを特徴とする項目50に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目58)
太陽電池の列を準備する方法であって、
複数の太陽電池を隣接太陽電池の端部が板ぶき式方式で重なり、かつ未硬化導電性エポキシが、該太陽電池を直列接続するように選択された場所に隣接太陽電池の重ね合わせ部分の間に配置された状態に配置する段階と、
圧力を印加して上記太陽電池の重ね合わせ端部を互いに対して押圧し、同時に該太陽電池の温度を上昇させて上記導電性エポキシを硬化させ、該太陽電池の間に導電結合を形成する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
(項目59)
上記導電性エポキシを硬化させた後に、上記太陽電池の列を基板上の層のスタックに配置する段階と、
上記スタックを上記基板に積層する段階と、
を含むことを特徴とする項目58に記載の方法。
(項目60)
上記導電性エポキシを硬化させる前に、上記太陽電池の列を基板上の層のスタックに配置する段階と、
上記スタックを上記基板に積層し、同時に上記導電性エポキシを硬化させる段階と、
を含むことを特徴とする項目58に記載の方法。
(項目61)
太陽電池を基板に積層する方法であって、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態で太陽電池の直列接続列を形成するように複数の太陽電池を配置する段階と、
上記太陽電池の列を上記基板上の層のスタックに配置する段階と、
約0.6気圧よりも大きくない圧力を印加して上記層のスタックと上記基板とを互いに押圧する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
(項目62)
上記圧力は、約0.4気圧よりも低いか又はそれに等しいことを特徴とする項目61に記載の方法。
(項目63)
上記圧力は、約0.2と約0.6気圧の間にあることを特徴とする項目61に記載の方法。
(項目64)
上記基板、上記層のスタック、又は該基板及び該層のスタックを約130℃と約160℃の間の温度まで加熱する段階を含むことを特徴とする項目61に記載の方法。
(項目65)
太陽電池であって、
太陽電池の第1及び第2の対向して位置決めされた長辺と太陽電池の2つの対向して位置決めされた短辺とによって定められる形状を有する矩形又は実質的に矩形の前面及び裏面を有し、該前面が光によって照明されることになるシリコン半導体ダイオード構造と、
上記前面上に配置され、かつ上記短辺と平行に実質的に該短辺の長さにわたって延びる複数のフィンガを含む導電性前面金属化パターンと、
上記裏面上に配置された導電性裏面金属化パターンと、
を含むことを特徴とする太陽電池。
(項目66)
上記前面金属化パターンは、上記フィンガを相互接続するバスバーを含まないことを特徴とする項目65に記載の太陽電池。
(項目67)
上記裏面金属化パターンは、上記第2の長辺に隣接して位置決めされ、かつ該第2の長辺と平行に実質的に該第2の長辺の上記長さにわたって延びる接触パッドを含むことを特徴とする項目66に記載の太陽電池。
(項目68)
上記裏面金属化パターンは、上記第2の長辺に隣接して位置決めされ、かつそれと平行に配置された2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドを含むことを特徴とする項目66に記載の太陽電池。
(項目69)
上記前面金属化パターンは、上記第1の長辺に隣接して位置決めされ、かつ該第1の長辺と平行に実質的に該第1の長辺の上記長さにわたって延びる1つだけのバスバーを含み、
上記フィンガは、上記バスバーに取り付けられ、かつそれによって相互接続される、
ことを特徴とする項目65に記載の太陽電池。
(項目70)
その長軸と垂直に上記バスバーの幅よりも幅狭の幅を有し、2つ又はそれよりも多くのフィンガを相互接続して該2つ又はそれよりも多くの相互接続されたフィンガの各々から該バスバーへの複数の電流経路を与えるバイパス導体を含むことを特徴とする項目69に記載の太陽電池。
(項目71)
上記バイパス導体は、上記バスバーに隣接して位置決めされ、かつそれと平行に延びることを特徴とする項目70に記載の太陽電池。
(項目72)
上記裏面金属化パターンは、上記第2の長辺に隣接して位置決めされ、かつそれと平行に実質的に該第2の長辺の上記長さにわたって延びる接触パッドを含むことを特徴とする項目69に記載の太陽電池。
(項目73)
上記長辺と垂直に測定された上記裏面接触パッドの幅が、該長辺と垂直に測定された上記バスバーの幅にほぼ適合することを特徴とする項目72に記載の太陽電池。
(項目74)
上記裏面金属化パターンは、上記第2の長辺に隣接して位置決めされた2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドを含むことを特徴とする項目69に記載の太陽電池。
(項目75)
上記前面金属化パターンは、上記第1の長辺に隣接して位置決めされた2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドを含み、
各フィンガが、上記接触パッドのうちの少なくとも1つに電気接続される、
ことを特徴とする項目65に記載の太陽電池。
(項目76)
上記裏面金属化パターンは、上記第2の長辺に隣接して位置決めされ、かつそれと平行に実質的に該第2の長辺の上記長さにわたって延びる接触パッドを含むことを特徴とする項目75に記載の太陽電池。
(項目77)
上記裏面金属化パターンは、上記第2の長辺に隣接して位置決めされた2つ又はそれよりも多くの離散接触パッドを含むことを特徴とする項目75に記載の太陽電池。
(項目78)
太陽電池の短辺の長さに対する太陽電池の長辺の長さの比が、3よりも大きいか又はそれに等しいことを特徴とする項目65に記載の太陽電池。
(項目79)
項目65に記載の太陽電池と、
太陽放射線を上記太陽電池上に集光するように配置された光学要素と、
を含むことを特徴とする集光太陽エネルギコレクター。
(項目80)
太陽電池の列であって、
光によって照明される前面と、裏面と、該前面上に配置された導電性前面金属化パターンとを有する第1のシリコン太陽電池と、
光によって照明される前面と、裏面と、該裏面上に配置された導電性裏面金属化パターンとを有する第2のシリコン太陽電池と、
を含み、
上記第1及び第2のシリコン太陽電池は、該第2のシリコン太陽電池の上記裏面の縁部が、該第1のシリコン太陽電池の上記前面の縁部と重なる状態に位置決めされ、該第1のシリコン太陽電池の上記前面金属化パターンの一部分が、該第2のシリコン太陽電池によって隠され、かつ該第2のシリコン太陽電池の上記裏面金属化パターンの一部分に結合されて該第1及び第2のシリコン太陽電池を直列に電気接続する、
ことを特徴とする太陽電池の列。
(項目81)
上記第1のシリコン太陽電池の上記前面金属化パターンは、該第1のシリコン太陽電池の上記前面の上記重ね合わせ縁部に垂直に向けられた複数のフィンガを含むことを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目82)
上記第1のシリコン太陽電池の上記前面金属化パターンは、2つ又はそれよりも多くのフィンガを相互接続して該2つ又はそれよりも多くの相互接続されたフィンガの各々から上記第2のシリコン太陽電池に結合された該第1のシリコン太陽電池の該前面金属化パターンの部分への複数の電流経路を与えるバイパス導体を含むことを特徴とする項目81に記載の太陽電池の列。
(項目83)
上記第1及び第2のシリコン太陽電池は、同一又は実質的に同一な形状を有し、それらの前面及び裏面が、矩形又は実質的に矩形であり、かつ2つの対向して位置決めされた長辺と2つの対向して位置決めされた短辺とによって定められ、
上記シリコン太陽電池の上記重ね合わせ縁部は、該太陽電池の長辺によって定められる、
ことを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目84)
上記第1のシリコン太陽電池の上記前面金属化パターンは、該第1のシリコン太陽電池の上記短辺に平行に向けられた複数のフィンガを含むことを特徴とする項目83に記載の太陽電池の列。
(項目85)
上記第1の太陽電池の上記前面金属化パターンの上記部分は、導電性半田を用いて上記第2のシリコン太陽電池の上記裏面金属化パターンの上記部分に結合されることを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目86)
上記第1の太陽電池の上記前面金属化パターンの上記部分は、導電性フィルムを用いて上記第2のシリコン太陽電池の上記裏面金属化パターンの上記部分に結合されることを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目87)
上記第1の太陽電池の上記前面金属化パターンの上記部分は、導電性ペーストを用いて上記第2のシリコン太陽電池の上記裏面金属化パターンの上記部分に結合されることを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目88)
上記第1の太陽電池の上記前面金属化パターンの上記部分は、導電性テープを用いて上記第2のシリコン太陽電池の上記裏面金属化パターンの上記部分に結合されることを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目89)
上記第1の太陽電池の上記前面金属化パターンの上記部分は、導電性接着剤を用いて上記第2のシリコン太陽電池の上記裏面金属化パターンの上記部分に結合されることを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目90)
上記第1の太陽電池の上記前面金属化パターンの上記部分は、導電性半田結合によって与えられるものよりも高い機械的従順性を与える導電結合材料を用いて上記第2のシリコン太陽電池の上記裏面金属化パターンの上記部分に結合されることを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目91)
上記第1の太陽電池の上記前面金属化パターンの上記部分は、該前面金属化パターンのフィンガを相互接続してバスバーの電流収集機能を実施する導電結合材料を用いて上記第2のシリコン太陽電池の上記裏面金属化パターンの上記部分に、結合され、
上記第1のシリコン太陽電池の上記前面金属化パターンは、バスバーを含まない、
ことを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目92)
上記第1のシリコン太陽電池の上記前面金属化パターンは、該第1のシリコン太陽電池の上記前面の上記重ね合わせ縁部に隣接して位置決めされ、かつそれと平行に実質的に該縁部の長さにわたって延びるバスバー又は複数の接触パッドを含み、
上記第1のシリコン太陽電池の上記前面上の上記バスバー又は複数の接触パッドは、上記第2のシリコン太陽電池によって隠され、かつ該第2のシリコン太陽電池の上記裏面上の上記金属化パターンに結合されて該第1及び第2のシリコン太陽電池を直列に電気接続する、
ことを特徴とする項目80に記載の太陽電池の列。
(項目93)
上記第1のシリコン太陽電池上の上記前面金属化パターンは、上記バスバー又は複数の接触パッドに取り付けられたフィンガを含むことを特徴とする項目92に記載の太陽電池の列。
(項目94)
上記第1のシリコン太陽電池上の上記前面金属化パターンは、その長軸と垂直に上記バスバー又は接触パッドの幅よりも幅狭の幅を有し、2つ又はそれよりも多くのフィンガを相互接続して該2つ又はそれよりも多くの相互接続されたフィンガの各々から該バスバー又は複数の接触パッドへの複数の電流経路を与えるバイパス導体を含むことを特徴とする項目92に記載の太陽電池の列。
(項目95)
上記バイパス導体は、上記第2のシリコン太陽電池によって隠されることを特徴とする項目94に記載の太陽電池の列。
(項目96)
上記バイパス導体は、上記第2のシリコン太陽電池によって隠されないことを特徴とする項目94に記載の太陽電池の列。
(項目97)
項目80に記載の太陽電池の列と、
太陽放射線を上記列上に集光するように配置された光学要素と、
を含むことを特徴とする集光太陽エネルギコレクター。
(項目98)
金属基板と、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態で上記金属基板上に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の直列接続列と、
を含むことを特徴とする太陽エネルギレシーバ。
(項目99)
太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが該太陽電池のうちの一方の前面上の金属化パターンと他方の太陽電池の裏面上の金属化パターンとの間の導電結合によって重なる領域に電気接続されることを特徴とする項目98に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目100)
上記太陽電池は、シリコン太陽電池であることを特徴とする項目98に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目101)
上記太陽電池は、上記金属基板に接着する積層スタックで配置されることを特徴とする項目98に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目102)
上記金属基板は、直線的に細長く、
上記太陽電池の各々が、直線的に細長く、
上記太陽電池の列は、該太陽電池の長軸が上記金属基板の長軸に垂直に向けられた状態で該金属基板の該長軸に沿う列に配置される、
ことを特徴とする項目98に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目103)
太陽電池の1つだけの列を有することを特徴とする項目102に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目104)
上記太陽電池の直列接続列は、太陽電池の第1の列であり、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の第2の直列接続列を含み、該太陽電池の第2の列は、上記金属基板上に配置される、
ことを特徴とする項目98に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目105)
上記太陽電池の第1の列の端部での太陽電池上の裏面金属化パターンを上記太陽電池の第2の列の端部での太陽電池上の前面金属化パターンに電気結合する機械的従順性電気相互接続を含むことを特徴とする項目104に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目106)
上記金属基板は、直線的に細長く、
上記太陽電池の各々が、直線的に細長く、
上記太陽電池の第1及び第2の列は、該太陽電池の長軸が上記金属基板の長軸に垂直に向けられた状態で該金属基板の該長軸に沿う列に一直線に配置される、
ことを特徴とする項目105に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目107)
項目98に記載の太陽エネルギレシーバと、
太陽放射線を上記レシーバ上に集光するように配置された光学要素と、
を含むことを特徴とする集光太陽エネルギコレクター。
(項目108)
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置され、かつ隣接太陽電池の該重ね合わせ領域に作られた太陽電池間の電気接続によって直列に接続された太陽電池の第1の群と、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なる状態に配置され、かつ隣接太陽電池の該重ね合わせ領域に作られた太陽電池間の電気接続によって直列に接続された太陽電池の第2の群と、
上記太陽電池の第1の群を上記太陽電池の第2の群に直列に電気結合する機械的従順性電気相互接続と、
を含むことを特徴とする太陽電池の列。
(項目109)
上記機械的従順性電気相互接続は、上記太陽電池の第1の群の端部での太陽電池上の裏面金属化パターンを上記太陽電池の第2の群の端部での太陽電池上の前面金属化パターンに電気結合することを特徴とする項目108に記載の太陽電池の列。
(項目110)
上記太陽電池の第1及び第2の群は、単一列に一直線に配置され、該太陽電池の2つの群の間のそれらが上記機械的従順性電気相互接続によって相互接続される間隙が、約5ミリメートルよりも小さいか又はそれに等しい幅を有することを特徴とする項目108に記載の太陽電池の列。
(項目111)
上記機械的従順性電気相互接続は、連結された扁平楕円の形態を有する金属リボンを含むことを特徴とする項目108に記載の太陽電池の列。
(項目112)
上記太陽電池の第1及び第2の群は、単一列に一直線に配置され、
上記機械的従順性電気相互接続は、上記太陽電池の列の長軸と垂直に向けられ、かつ上記太陽電池の第1の群の端部での太陽電池上の裏面金属化パターンにかつ上記太陽電池の第2の群の端部での太陽電池上の前面金属化パターンに電気結合された金属リボンを含む、
ことを特徴とする項目108に記載の太陽電池の列。
(項目113)
項目108に記載の太陽電池の列と、
太陽放射線を上記列上に集光するように配置された光学要素と、
を含むことを特徴とする集光太陽エネルギコレクター。
(項目114)
太陽エネルギレシーバであって、
直線的に細長い基板と、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なり、かつ太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが重なる領域に直列に電気接続された状態で上記基板の長軸と平行な列に該基板上に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の第1の列と、
隣接太陽電池の端部が板ぶきパターンで重なり、かつ太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが重なる領域に直列に電気接続された状態で該基板の長軸と平行な列に該基板上に配置され、上記第1の列と一直線に配置された2つ又はそれよりも多くの太陽電池の第2の列と、
上記第1の列の端部での第1の太陽電池と上記第2の列の隣接端部での第2の太陽電池との間に位置付けられ、かつそれらを電気接続して該第1及び第2の列を直列に電気接続するフレックス回路と、
を含み、
上記太陽電池の線形熱膨張率が、上記基板のものと約20×10-6よりも大きいか又はそれに等しい分だけ異なる、
ことを特徴とする太陽エネルギレシーバ。
(項目115)
上記太陽電池は、シリコン太陽電池であることを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目116)
上記シリコン太陽電池の少なくとも一部が、真性薄層(HIT)構造を有するヘテロ接合を含むことを特徴とする項目115に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目117)
上記シリコン太陽電池の少なくとも一部が、裏面接触太陽電池であることを特徴とする項目115に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目118)
上記裏面接触太陽電池の少なくとも一部が、該太陽電池を通過して該太陽電池の前面の重ね合わせ部分に該太陽電池の裏面上の接点への電気接続を与える導電性ビアを含むことを特徴とする項目117に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目119)
太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが該太陽電池のうちの一方の前面と他方の太陽電池の裏面との間の導電結合によって重なる領域に直列に電気接続されることを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目120)
上記導電結合は、導電性エポキシを用いて形成されることを特徴とする項目119に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目121)
各太陽電池が、光によって照明される前面を含み、隣接太陽電池によって重ね合わされない各太陽電池の該前面の区域のサイズが、該太陽電池に電流適合するように上記列を通して変化することを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目122)
上記フレックス回路は、上記第1の太陽電池の前面の一部分に結合され、かつ上記第2の太陽電池の裏面の一部分に結合され、該第2の太陽電池は、該第1の太陽電池の該前面の側からの視界から該フレックス回路を隠すことを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目123)
その前面の一部分が別の太陽電池によって重ね合わされる各太陽電池に関して、該重ね合わされた前面部分が、覆われていない前面部分よりも地球の赤道により近く、それによって該太陽電池の露出縁部が該地球の赤道から離れる向きに置かれるように上記列が向けられた状態で太陽エネルギコレクターにおける作動に向けて位置決めされることを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目124)
上記基板は、金属基板であることを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目125)
上記基板は、アルミニウム基板であることを特徴とする項目124に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目126)
上記フレックス回路は、薄肉絶縁シート間に挟着された金属リボンを含み、該金属リボンは、その機械的従順性を高めるようにパターン化され、該絶縁シートは、太陽電池の上記第1及び第2の列に電気接触を取る該金属リボンの部分を露出するようにパターン化されることを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目127)
上記太陽電池の各々が、直線的に細長く、かつその長軸が上記基板の長軸に垂直であるように向けられることを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目128)
上記太陽電池の各々が、第1及び第2の対向して位置決めされた該太陽電池の長辺と2つの対向して位置決めされた該太陽電池の短辺とによって定められる形状を有する矩形又は実質的に矩形の前面及び裏面を有するシリコン太陽電池であり、該前面は、光によって照明されることになり、
各太陽電池が、上記前面上に配置され、かつ上記短辺と平行に実質的に該短辺の長さにわたって延びる複数のフィンガと、上記第1の長辺及び該フィンガの相互接続端部と平行にかつこれと隣接して延びるバスバー又は複数の接触パッドとを含む導電性前面金属化パターンを含み、
各太陽電池が、上記裏面上に配置され、かつ上記第2の長辺と平行にかつそれに隣接して延びる1つ又はそれよりも多くの接触パッドを含む導電性裏面金属化パターンを含む、
ことを特徴とする項目127に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目129)
太陽電池の隣接重ね合わせ対が、それらが一方の太陽電池の上記前面バスバー又は接触パッドと他方の太陽電池の上記1つ又はそれよりも多くの裏面接触パッドとの間の導電結合によって重なる領域に直列に電気接続されることを特徴とする項目128に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目130)
その前面の一部分が別の太陽電池によって重ね合わされる各太陽電池に関して、該重ね合わされた前面部分が、覆われていない前面部分よりも地球の赤道により近く、それによって該太陽電池の露出縁部を該赤道から離れるように向けるように上記列が向けられた状態で太陽エネルギコレクターにおける作動に向けて位置決めされることを特徴とする項目129に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目131)
各太陽電池が、光によって照明される前面を含み、隣接太陽電池によって重ね合わされない各太陽電池の該前面の区域のサイズが、該太陽電池に電流適合するように上記列を通して変化することを特徴とする項目129に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目132)
上記フレックス回路は、薄肉絶縁シート間に挟着された金属リボンを含み、該金属リボンは、その機械的従順性を高めるようにパターン化され、該絶縁シートは、太陽電池の上記第1及び第2の列に電気接触を取る該金属リボンの部分を露出するようにパターン化されることを特徴とする項目129に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目133)
上記基板と上記太陽電池の間に配置され、かつ顔料を含む熱伝導性封入層を含むことを特徴とする項目114に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目134)
上記熱伝導性封入層は、その上に入射する太陽放射線の実質的な部分を反射することを特徴とする項目133に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目135)
上記太陽電池の少なくとも一部が、真性薄層(HIT)構造を有するヘテロ接合を含むシリコン太陽電池であり、各HIT太陽電池が、該太陽電池によって吸収されない太陽放射線が上記封入層上に入射するように通過することができる裏面金属化パターンを含み、該封入層は、該裏面金属化パターンを通してそのような入射太陽放射線を該太陽電池内に反射して戻すように配置されることを特徴とする項目134に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目136)
上記熱伝導性封入層は、その上に入射する太陽放射線の実質的な部分を吸収することを特徴とする項目133に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目137)
上記熱伝導性封入層は、黒色であることを特徴とする項目133に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目138)
上記熱伝導性封入層は、白色であることを特徴とする項目133に記載の太陽エネルギレシーバ。
(項目139)
上記太陽電池の少なくとも一部が、真性薄層(HIT)構造を有するヘテロ接合を含むシリコン太陽電池であり、各HIT太陽電池が、該太陽電池によって吸収されない太陽放射線が上記封入層上に入射するように通過することができる裏面金属化パターンを含み、該封入層は、該裏面金属化パターンを通してそのような入射太陽放射線を該太陽電池内に反射して戻すように配置されることを特徴とする項目138に記載の太陽エネルギレシーバ。
【符号の説明】
【0135】
10 太陽電池
45 太陽エネルギレシーバ
50 基板
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10
図11