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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-31
(45)【発行日】2022-06-08
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/447 20060101AFI20220601BHJP
   B41J 2/45 20060101ALI20220601BHJP
   G02B 7/00 20210101ALI20220601BHJP
   G03G 15/04 20060101ALI20220601BHJP
   H04N 1/036 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
B41J2/447 101C
B41J2/447 101A
B41J2/447 101P
B41J2/45
G02B7/00 H
G03G15/04 111
H04N1/036
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019021101
(22)【出願日】2019-02-07
(65)【公開番号】P2020128024
(43)【公開日】2020-08-27
【審査請求日】2021-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109221
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 充広
(72)【発明者】
【氏名】小林 大介
(72)【発明者】
【氏名】池田 和樹
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 義弘
(72)【発明者】
【氏名】大木 誠
(72)【発明者】
【氏名】ヌルナビラ ムハマドマクタ
【審査官】牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-115411(JP,A)
【文献】特開2013-111786(JP,A)
【文献】特開2010-188528(JP,A)
【文献】特開2018-054724(JP,A)
【文献】特開2018-118479(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/447
B41J 2/45
G02B 7/00
G03G 15/04
H04N 1/036
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主方向と略直交する副方向に搬送される表面を有する感光体と、
2次元に配列された複数の発光点群を有する発光基板と、
前記複数の発光点群からの光を感光体上の異なる位置に結像させる複数の結像光学系と、
を備え、
前記複数の結像光学系の光軸は互いに平行であり、
前記複数の結像光学系の結像倍率は各発光点群に関して略等しく、
前記複数の結像光学系は、前記発光点群に対向して配置された複数の結像レンズを有する第1レンズアレイと、前記第1レンズアレイを構成する前記複数の結像レンズにそれぞれ対向して配置された複数の結像レンズを有する第2レンズアレイと、前記第1及び第2レンズアレイ間に前記複数の結像レンズに対向するように配置された複数の光束規制板とによって構成され、
前記発光点群の中心点は略同一平面である第1平面に存在し、
前記第1レンズアレイを構成する前記複数の結像レンズの中心点は略同一平面である第2平面に存在し、
前記第1平面は、前記光軸方向に垂直な平面に対してゼロでない所定角度をなし、
前記第2平面は、前記光軸方向に垂直な平面に対してゼロでない所定角度をなし、
前記複数の光束規制板は、前記第2平面に略平行であり、
前記光束規制板は、光を通過させる複数の開口部と、前記開口部の周囲に光を遮光する遮光部とを有し、
前記複数の開口部のうち前記光軸に沿って最も径が小さい開口部を最小開口部とし、
前記最小開口部は、前記副方向に配置が異なる結像レンズ列に関して前記複数の光束規制板の異なる面上に配置されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記複数の開口部のうち前記光軸に沿って前記第1レンズアレイに最も近い開口部の径は、前記最小開口部より大きいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記複数の光束規制板として、前記第1レンズアレイに最も近くに配置された遮光板と、前記遮光板と前記第2レンズアレイとの間に配置された複数の絞り板とを有することを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記光束規制板は、光透過性を有する平板の少なくとも一方の面に前記遮光部を構成する遮光層を有することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記発光点群と前記第1レンズアレイとの間に遮光体を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記複数の光束規制板は同じ厚さを有することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第2レンズアレイを構成する前記複数の結像レンズの中心点は略同一平面である第3平面に存在し、
前記第1平面と前記光軸方向に垂直な平面とのなす角度をθaとし、前記第2平面と前記光軸方向に垂直な平面とのなす角度をθbとし、前記複数の最小開口部の中心点を結んだ平面と前記光軸方向に垂直な平面とのなす角度をθcとし、前記第3平面と前記光軸方向に垂直な平面とのなす角度をθdとしたとき、以下の関係
θa>θb>θc>θd
を満たすことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光書込部を有する画像形成装置に関し、特に発光点群を受光面上に結像させる結像光学系を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の発光点からなる発光点群を主方向及び副方向に複数配置した発光基板と、各発光点群に対して1対1で結像レンズを対向配置したレンズアレイとを備える光書込部を有する画像形成装置が知られている。このような画像形成装置の光書込部では、発光点から射出された光を、結像レンズを介在させることによって、感光体上において所望の位置に所望のビームスポットとする。
【0003】
光軸に沿って光源側から、光源、前側レンズアレイ、絞り、後ろ側レンズアレイ、及び像面の順に配置される個々の要素光学系では、入射する光線が異なる列又は要素光学系の絞りを通って迷光となることを防止するために、前側レンズアレイの光源側に遮光体を配置することが望ましい。しかしながら、この遮光体のみでは遮光体の周辺部を通り、異なる列の絞りに進む光を完全に遮ることができず、迷光が発生するおそれがある。
【0004】
また、特許文献1の画像形成装置に搭載されるレンズアレイの光学系のように、2つのレンズアレイ間に2つの透明板を設け、当該透明板の各表面に遮光パターンを形成した遮光部を設けたものがある。特許文献1では、光軸に沿って各遮光パターンに対応する3つの開口があり、発光部の結像像のコントラストを低下させる光線を遮光するため、2つの透明板間に形成された中央の遮光パターンに設けられた開口の径を最も小さくしている。しかしながら、特許文献1の画像形成装置において、発光点が同一平面上にない場合、上記光学系では異なる列の遮光パターンに進む光を完全に遮ることができず、迷光を効率良く防止することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2008-087185号公報
【発明の概要】
【0006】
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、発光点群が同一平面上にない場合において迷光を効率良く防止する光書込部を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、主方向と略直交する副方向に搬送される表面を有する感光体と、2次元に配列された複数の発光点群を有する発光基板と、複数の発光点群からの光を感光体上の異なる位置に結像させる複数の結像光学系とを備え、複数の結像光学系の光軸は互いに平行であり、複数の結像光学系の結像倍率は各発光点群に関して略等しく、複数の結像光学系は、発光点群に対向して配置された複数の結像レンズを有する第1レンズアレイと、第1レンズアレイを構成する複数の結像レンズにそれぞれ対向して配置された複数の結像レンズを有する第2レンズアレイと、第1及び第2レンズアレイ間に複数の結像レンズに対向するように配置された複数の光束規制板とによって構成され、発光点群の中心点は略同一平面である第1平面に存在し、第1レンズアレイを構成する複数の結像レンズの中心点は略同一平面である第2平面に存在し、第1平面は、光軸方向に垂直な平面に対してゼロでない所定角度をなし、第2平面は、光軸方向に垂直な平面に対してゼロでない所定角度をなし、複数の光束規制板は、第2平面に略平行であり、光束規制板は、光を通過させる複数の開口部と、開口部の周囲に光を遮光する遮光部とを有し、複数の開口部のうち光軸に沿って最も径が小さい開口部を最小開口部とし、最小開口部は、副方向に配置が異なる結像レンズ列に関して複数の光束規制板の異なる面上に配置される。
【0008】
上記画像形成装置によれば、第1レンズアレイと光束規制板とを略平行とし、最小開口部を複数の光束規制板の異なる面上に設けることにより、第1レンズアレイと迷光を防止するための部材である光束規制板とを近接させて配置し、高い遮光性能を達成しつつ、各発光点群に関して略等しい倍率で結像させることができる。これにより、各発光点群の光軸方向の位置が異なっていても、各結像レンズの倍率のばらつきを抑制でき、かつ製造性が高い迷光防止機能を達成できる。
【0009】
本発明の具体的な1つの側面では、上記画像形成装置において、複数の開口部のうち光軸に沿って第1レンズアレイに最も近い開口部の径は、最小開口部より大きい。この場合、第1レンズアレイに最も近い光束規制板が迷光防止機能を有する。
【0010】
本発明の別の側面では、複数の光束規制板として、第1レンズアレイに最も近くに配置された遮光板と、遮光板と第2レンズアレイとの間に配置された複数の絞り板とを有する。
【0011】
本発明のさらに別の側面では、光束規制板は、光透過性を有する平板の少なくとも一方の面に遮光部を構成する遮光層を有する。この場合、絞り位置や絞り形状をより精度良く形成することができるため、両側テレセン性をより高めることができる。
【0012】
本発明のさらに別の側面では、発光点群と第1レンズアレイとの間に遮光体を備える。この場合、より迷光を防ぐことができる。
【0013】
本発明のさらに別の側面では、複数の光束規制板は同じ厚さを有する。この場合、同一の製造装置や同一の材料を用いることができるため、製造性を向上させることができる。
【0014】
本発明のさらに別の側面では、第2レンズアレイを構成する複数の結像レンズの中心点は略同一平面である第3平面に存在し、第1平面と光軸方向に垂直な平面とのなす角度をθaとし、第2平面と光軸方向に垂直な平面とのなす角度をθbとし、複数の最小開口部の中心点を結んだ平面と光軸方向に垂直な平面とのなす角度をθcとし、第3平面と光軸方向に垂直な平面とのなす角度をθdとしたとき、以下の関係
θa>θb>θc>θd
を満たす。各発光点群の光軸方向の位置が異なっている場合、上記関係を満たすことで倍率のばらつきを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態の画像形成装置の概略構成を示す部分断面図である。
図2】像形成ユニットを構成する光プリントヘッドの構造を説明する側面側の概念図である。
図3】(A)は、発光素子の構造を説明する概念的な斜視図であり、(B)は、発光素子に設けた発光点群を説明する図であり、(C)は、発光点群やレンズの配置を説明する図である。
図4】(A)及び(B)は、光プリントヘッドの具体的な光学系を説明する概念図である。
図5図4の光プリントヘッドの変形例を説明する図である。
図6】(A)及び(B)は、第2実施形態の画像形成装置に搭載される光プリントヘッドの具体的な光学系を説明する概念図である。
図7】第3実施形態の画像形成装置に搭載される光プリントヘッドの具体的な光学系を説明する概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第1実施形態〕
図1に示すように、実施形態の画像形成装置100は、例えばデジタル複写機等として用いられ、原稿Dに形成された色画像を読み取る画像読取部10と、原稿Dに対応する画像を用紙Pに形成する画像形成部20と、画像形成部20に用紙Pを給紙する給紙部40と、用紙Pを搬送する搬送部50と、装置全体の動作を統括的に制御する制御部90とを含む。
【0017】
画像形成部20は、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの色毎に設けられた像形成ユニット70Y,70M,70C,70Kと、各色を合成したトナー像が形成される中間転写部81と、トナー像を定着させる定着部82とを備えている。
【0018】
画像形成部20のうち、像形成ユニット70Yは、Y(イエロー)色の画像を形成する部分であり、感光ドラム71、帯電部72、光プリントヘッド(光書込装置)73、現像部74等を備えている。感光ドラム71は、Y色のトナー像を形成し、帯電部72は、感光ドラム71の周囲に配置されてコロナ放電により感光ドラム71の表面を感光体として帯電させ、光プリントヘッド73は、感光ドラム71に対してY色成分の画像に対応する光を照射し、現像部74は、感光ドラム71の表面にY色成分のトナーを付着させることにより静電潜像からトナー像を形成する。感光ドラム71は、円筒形状を有し、回転軸RXのまわりに回転する。感光ドラム71の円筒表面は、光プリントヘッド73による像を結像させる受光面71aとなっている。
【0019】
他の像形成ユニット70M,70C,70Kは、形成する画像の色が異なる以外はY色用の像形成ユニット70Yと同様の構造及び機能を有するため、これらの構造等については説明を省略する。なお、像形成ユニット70は、4色の像形成ユニット70Y,70M,70C,70Kのうち任意のユニットを意味し、それぞれの色に適合させた要素として、感光ドラム71、帯電部72、光プリントヘッド73、及び現像部74を備える。
【0020】
図2は、光プリントヘッド73の側面図である。光プリントヘッド73は、2次元に配列された発光点群DGを形成した発光領域3a,3b,3cを有する発光素子73aと、発光領域3a,3b,3cの発光点群DGからの光を感光ドラム(感光体)71の受光面71a上にそれぞれ結像させる結像光学系2a,2b,2cを有する光学系73bとを備える。光プリントヘッド73は、発光点群DGと光学系73b(具体的には、後述する第1レンズアレイA1)との間に遮光体6をさらに備える。遮光体6を設けることにより、より迷光を防ぐことができる。
【0021】
結像光学系2a,2b,2cは、上下の±X軸の方向に関して等間隔で配列されている。結像光学系2a,2b,2cは、両側テレセントリックであり、結像倍率が等しくなっているが、全く同じ形状を有するのではなく、左右の±Z軸の方向に関して若干サイズが異なるものとなっている。ここで、感光ドラム71の回転軸RXに平行なY軸は、主走査方向又は主方向に対応し、感光ドラム71の回転軸RXに対して直交し、光軸AXに垂直に延びるX軸は、副走査方向又は副方向に対応する。つまり、光プリントヘッド73において、縦の副走査方向に関して3箇所に発光領域3a,3b,3cが設けられ、それぞれに対応させて結像光学系2a,2b,2cが設けられている。結像光学系2a,2b,2cは、不図示のホルダーによって相互に位置決めされた状態で、発光素子73aに対して位置決めされて固定されている。
【0022】
図3(A)に示すように、発光素子73aは、3層構造を有し、3つの発光基板76a,76b,76cを光軸AXに平行なZ軸方向に積層したものである。各発光基板76aには、Y方向に延びる基準線SXa,SXb,SXcに沿って発光領域3a,3b,3cが所定間隔で形成されている。つまり、発光領域3a,3b,3cは2次元的に配列されている。上層側(つまり図2の上側)の発光領域3bは、中間の発光領域3aに対して、+Z側であって感光ドラム71に近づく方向にシフトして配置され、下層側(つまり図2の下側)の発光領域3cは、中間の発光領域3aに対して、-Z側であって感光ドラム71から離れる方向にシフトして配置される。後に詳述するが、発光領域3a,3b,3cの中心は、同一平面上に配置されている。
【0023】
図3(B)は、単一の発光領域3aに形成された発光点群DG又は発光点EDの配列を説明する背後からの部分拡大図である。図面の縦方向が副走査方向(副方向)であり、図面の横方向が主走査方向(主方向)である。発光点群DGを構成する発光点EDは、主走査方向に相当するY方向に等間隔で配列され、副走査方向に相当するX方向に対して傾いた方向にも等間隔で配列されている。1つの発光点EDの直径は例えば30μmとされ、主方向については2400dpiの1ドットに相当する10.6μmピッチで配置されている。図示を省略しているが、1行あたり32個の発光点EDがあり、全体としては4行で計128個の発光点EDが平行四辺形のマトリクス状に並んでいる。
【0024】
図3(C)に示すように、発光素子73aにおいて、隣り合う3つの発光領域3a,3b,3cを一組とする発光組SCn(n=1,2,3,…)がY方向に繰り返し等間隔で配置されている。なお、図2は、図3(C)のA-A断面に相当するものとなっている。発光組SCnを構成する発光領域3a,3b,3cは、主走査方向又はY方向に関して異なる位置に配列され、かつ、副走査方向又はX方向に関して異なる位置に配列されている。同様に、光学系73bにおいて、隣り合う3つの結像光学系2a,2b,2cを一組とする結像組LCn(n=1,2,3,…)がY方向に繰り返し等間隔で配置されている。結像組LCnを構成する結像光学系2a,2b,2cは、主走査方向又はY方向に関して異なる位置に配列され、かつ、副走査方向又はX方向に関して異なる位置に配列されている。具体例では、結像光学系2a,2b,2cは、Y方向に延びる1行あたり100個程度設けられており、全体としては計287個の結像光学系2a,2b,2c又は発光領域3a,3b,3cが平行四辺形のマトリクス状に並んでいる。
【0025】
図2に戻って、光学系73bにおいて、各結像光学系2a,2b,2cは、第1結像レンズ5dと、複数の絞り5eと、第2結像レンズ5fとをそれぞれ有する。第1結像レンズ5dは、発光領域3a,3b,3cからの光線LBをコリメートする。第2結像レンズ5fは、第1結像レンズ5dからの光線LBを集光し、感光ドラム71の受光面71a上に発光領域3a,3b,3cの像を投影する。結果的に、受光面71a上の受光領域4a,4b,4cには、発光領域3a,3b,3cに形成された2次元的な配列の発光点群DGと同じパターンで倍率が同一又は異なる投影像群PGが形成される。後に詳述するが、光学系73bを構成する複数の第1結像レンズ5dは、2次元的に配列され、それらの中心は、同一平面上に配置されている。光学系73bを構成する複数の第2結像レンズ5fは、2次元的に配列され、それらの中心は、同一平面上に配置されている。また、光学系73bを構成する複数の絞り5eは、2次元的に配列されている。
【0026】
図4(A)及び4(B)に示すように、第1結像レンズ5dは、凸レンズであり、より詳細には、第1結像レンズ5dのレンズ形状は、光軸近傍で両凸である。図示の例では、第1結像レンズ5dは、ガラスその他で形成された共通のレンズ基板5hの両側に樹脂製のレンズ部5i,5jを形成したものとなっている。つまり、レンズ部5i,5jのレンズ面は樹脂によって形成されている。副走査方向に関して3つの異なる位置に配置された第1結像レンズ5dは、第1レンズアレイA1を構成する。第2結像レンズ5fは、凸レンズであり、より詳細には、第2結像レンズ5fのレンズ形状は、光軸近傍で両凸である。図示の例では、第2結像レンズ5fは、ガラスその他で形成された共通のレンズ基板5kの両側に樹脂製のレンズ部5m,5nを形成したものとなっている。つまり、レンズ部5m,5nのレンズ面は樹脂によって形成されている。副走査方向に関して3つの異なる位置に配置された第2結像レンズ5fは、第2レンズアレイA2を構成する。各結像光学系2a,2b,2cの光軸AXは、互いに平行で、発光領域3a,3b,3cの発光点群DGに対しても感光ドラム(感光体)71の受光面71aに対しても垂直である。なお、ここでいう光軸AXとは、媒体中でないところでの光軸、例えば第1レンズアレイA1の前段の光路における光軸を意味する。
【0027】
絞り5eは、複数の光束規制板60で構成される。光束規制板60(絞り5e)は、第1及び第2レンズアレイA1,A2間に複数の結像レンズ5d,5fに対向するように配置されている。光学系73bは、複数の光束規制板60として、遮光板61と複数の絞り板62とを有している。光束規制板60のうち遮光板61は、第1レンズアレイA1に最も近い側に設けられている。また、絞り板62は、遮光板61から所定の間隔を空けて遮光板61と第2レンズアレイA2との間に設けられている。遮光板61と絞り板62との間には、例えばスペーサーを設けてもよい。本実施形態において、光束規制板60は、ガラスで形成された光透過性を有する平板である絞り基板5pの少なくとも一方の面に層状の遮光層60cを形成したものである。光束規制板60(遮光板61及び絞り板62)を構成する複数の絞り基板5p及び遮光層60cは同じ厚さを有している。これにより、同一の製造装置や同一の材料を用いることができるため、製造性を向上させることができる。絞り基板5pは、透明体であり、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの各色を透過させる。
【0028】
光束規制板60は、光を通過させる複数の開口部60aと、開口部60aの周囲に光を遮光する遮光部60bとを有している。複数の開口部60aのうち光軸AXに沿って最も径が小さい開口部を最小開口部65とし、詳細は後述するが、最小開口部65は、副方向に配置が異なる結像レンズ列に関して複数の光束規制板60の異なる面(具体的には、複数の絞り板62のうちの1つの面)上に配置されている。最小開口部65の配置は、複数の光束規制板60に関してどの組み合わせでも異なるものとなっている。また、複数の開口部60aのうち光軸AXに沿って第1レンズアレイA1に最も近い開口部60aの径は、最小開口部65よりも大きくなっている。つまり、遮光板61に形成された開口部60aは、絞り板62に形成された最小開口部65よりも大きい。これにより、第1レンズアレイA1に最も近い光束規制板60の遮光層60cが迷光防止機能を有する。遮光部60bは、絞り基板5pの表面に遮光層60cを形成した部分に対応する。遮光部60bを遮光層60cで形成することにより、絞り位置や絞り形状をより精度良く形成することができるため、両側テレセン性をより高めることができる。
【0029】
絞り板62は、複数の絞り基板5pを光軸AX方向に積層させて形成されている。本実施形態において、絞り板62は、3枚の絞り基板5pで構成されている。絞り板62は、第1レンズアレイA1側から順に、第1絞り板62aと、第2絞り板62bと、第3絞り板62cとを有している。第1~第3絞り板62a~62cは、例えば接着剤等を用いて一体化されている。第1~第3絞り板62a~62cは、第1レンズアレイA1の第1結像光学系2a,2b,2cに対応する位置に開口絞りとしての最小開口部65を有している。第1絞り板62aは、第1レンズアレイA1のうち上側の第1結像レンズ5dの光束を規制する最小開口部65を有し、第2絞り板62bは、中央の第1結像レンズ5dの光束を規制する最小開口部65を有し、第3絞り板62cは、下側の第1結像レンズ5dの光束を規制する最小開口部65を有する。
【0030】
発光素子73aを構成する各発光基板76a,76b,76cは、ガラス板73qの上に発光点EDを2次元配列させたボトムエミッション型の有機EL素子である。発光素子73aを構成する各発光点群DGは、受光面71a上に投影像群PGとして投影され、投影像群PGは、多数の発光点EDに対応する多数の投影像PDを含む。
【0031】
発光素子73aにおいて、2元配列された発光領域3a,3b,3cの中心は、共通の第1平面PLa上に配置されている。つまり、発光点群DGの中心点は略同一平面である第1平面PLaに存在している。第1平面PLaは、感光ドラム71の受光面71aの対向領域に略平行なYX面(光軸AX方向に垂直な平面)に対してゼロでない所定角度すなわち角度θをなしている。光学系73bにおいて、結像光学系2a,2b,2cのうち第1結像レンズ5dの中心は、共通の第2平面PLb上に配置されている。つまり、第1レンズアレイA1を構成する複数の結像レンズ5dの中心点は略同一平面である第2平面PLbに存在している。ここで、結像レンズ5dの中心点とは、光軸AX上であって結像レンズ5dの一対の光学面間の中心を意味する。第2平面PLbは、YX面に対してゼロでない所定角度すなわち角度θをなしている。複数の光束規制板60は、第2平面PLbに略平行となっている。結像光学系2a,2b,2cのうち第2結像レンズ5fの中心は、共通の第3平面PLd上に配置されている。つまり、第2レンズアレイA2を構成する複数の結像レンズ5fの中心点は略同一平面である第3平面PLdに存在している。ここで、結像レンズ5fの中心点とは、光軸AX上であって結像レンズ5fの一対の光学面間の中心を意味する。第3平面PLdは、YX面に対して角度θをなしている。第1平面PLa、第2平面PLb、及び第3平面PLdは、光軸AX方向に垂直なYX平面を基準として副方向又は副走査方向に関して傾斜しているが、主方向又は主走査方向に関しては傾斜成分を有していない。つまり、平面PLa,PLb,PLdは、YX面に沿って傾斜している。
【0032】
図からも明らかなように、第1平面PLaと光軸AX方向に垂直な平面とのなす角度をθaとし、第2平面PLbと光軸AX方向に垂直な平面とのなす角度をθbとし、複数の最小開口部65の中心点を結んだ第4平面PLcと光軸AX方向に垂直な平面とのなす角度をθcとし、第3平面PLdと光軸AX方向に垂直な平面とのなす角度をθdとしたとき、以下の関係
θa>θb>θc>θd … (1)
を満たしている。各発光点群DGの光軸AX方向の位置が異なっている場合、上記関係を満たすことで倍率のばらつきを抑制することができる。より詳細には、第1、第2、第4、及び第3平面PLa,PLb,PLc,PLdのYX平面に対してなす角度θ~θは、角度θを最大値とし角度θを最小値として角度θから角度θにかけて徐々に小さくなっている。
【0033】
結像光学系2a,2b,2cは、両側テレセントリックと倍率均一性とを実現させたものである。このように、両側テレセントリックを実現しつつ、各結像光学系で略倍率を等しくするためには、例えば結像光学系2aに関しては、第1レンズアレイA1を構成する第1結像レンズ5dと第2レンズアレイA2を構成する第2結像レンズ5fとを合成した倍率をβとして、発光基板76aの発光領域3aの中心から第1結像レンズ5dの中心までの間隔と、第1結像レンズ5dの中心から絞り5eの中心(具体的には、最小開口部65の中心)までの間隔と、絞り5eの中心(最小開口部65の中心)から第2結像レンズ5fの中心までの間隔と、第2結像レンズ5fの中心から受光面71aの受光領域4aの中心までの間隔が1:1:β:βの関係となる。このような関係は、結像光学系2aだけでなく、結像光学系2b,2cについても成り立ち、近似的には受光面71aは平面として扱うことができる。よって、発光基板76a~76cの発光領域3a~3c又は発光点群DG、第1レンズアレイA1の第1結像レンズ5d、絞り5e(具体的には、最小開口部65が設けられた光束規制板60)、第2レンズアレイA2の第2結像レンズ5f、及び受光面71aの受光領域4a~4cの光軸AX方向に関する間隔の比を、倍率βを用いることで、理想的には下記のように定めることができる。
θ:θ:θ:θ
=2+2β:1+2β:2β:β … (2)
ここで、2+2βは、発光領域3a~3cから受光領域4a~4cまでの距離に対応する相対的値であり、1+2βは、第1結像レンズ5dの中心から受光領域4a~4cまでの距離に対応する相対的値であり、2βは、絞り5eの中心(最小開口部65の中心)から受光領域4a~4cまでの距離に対応する相対的値であり、βは、第2結像レンズ5fの中心から受光領域4a~4cまでの距離に対応する相対的値である。式(2)から下記の関係式(3)~(5)
式が得られ、発光素子73aに設定された第1平面PLaの傾斜角である角度θに対する角度θ、θ、及びθの最適値が定まる。関係式(3)~(5)を満たす最適な角度に対して±10%の範囲程度となるように第2、第4、及び第3平面PLb,PLc,PLdを傾けること、つまり第1レンズアレイA1、光束規制板60、及び第2レンズアレイA2を傾けることで、両側テレセントリック及び倍率均一性の確保に関して実用上十分な効果が得られる。つまり、角度θa~θdの関係は、関係式(3)~(5)のように厳密でなくてもよく、関係式(1)を満たしていればよい。
【0034】
以上説明した画像形成装置によれば、第1レンズアレイA1と光束規制板60とを略平行とし、最小開口部65を複数の光束規制板60の異なる面上に設けることにより、第1レンズアレイA1と迷光を防止するための部材である光束規制板60とを近接させて配置し、高い遮光性能を達成しつつ、各発光点群DGに関して略等しい倍率で結像させることができる。これにより、各発光点群DGの光軸AX方向の位置が異なっていても、各結像レンズ5d,5fの倍率のばらつきを抑制でき、かつ製造性が高い迷光防止機能を達成できる。
【0035】
一方、発光点群が同一平面上にない条件で、遮光性を高めるためには、少なくとも第1レンズアレイと光束規制板のうちの遮光板とを略平行に配置する必要がある。光学系をこのような配置にすると、光束規制板の配置角度の異なる板(遮光板及び絞り板)が保持部付近で近接して存在するため板の保持部材の構成が複雑化し、製造が困難となる。
【0036】
〔実施例〕
以下、画像形成装置100に組み込まれる光学系73bの具体的な実施例について説明する。
【0037】
〔実施例1〕
実施例1の光学系73bは、図4(A)及び4(B)に示すものと同じである。以下の表1~表3は、実施例1の光学系73bの基本的仕様をまとめたものである。以降の表において、上側の結像光学系は、図4(A)等の結像光学系2bを意味し、中央の結像光学系は、図4(A)等の結像光学系2aを意味し、下側の結像光学系は、図4(A)等の結像光学系2cを意味する。
[表1]
[表2]
[表3]
【0038】
〔1-a:中央の結像光学系〕
以下、中央の結像光学系2aのデータについて説明する。表4は、中央の結像光学系2aを構成する結像レンズ(第1結像レンズ)5d、光束規制板60(絞り5e)、及び結像レンズ(第2結像レンズ)5fについて、光学面の面頂点の座標をまとめたものである。表4において、第1~第3レンズ絞り面は、第1~第2絞り板62a~62cにおいて、開口部60aが形成される面(本実施例では、遮光層60cが形成される面)に対応する。距離の単位はmmであり、角度の単位は度である。波長650nmの光に対して、レンズ基板の屈折率は1.5145であり、レンズ面とガラス基板との間に設けられている樹脂製のレンズ部の屈折率は、1.5285である。また、結像倍率βは、全ての光学系で-1である。以上は、中央の結像光学系だけでなく、上下の結像光学系でも同様である。また、これらの点は他の実施例でも同様である。
[表4]
中央の結像光学系2aの自由曲面形状について表5にまとめた。記載した自由曲面の形状式は、X、Y、Zに対応するローカル座標をx、y、zとして
である。なお、表に無い非球面係数はすべて0である。これらの点は以下でも同様である。
[表5]
【0039】
〔1-b:上側の結像光学系〕
以下、上側の結像光学系2bのデータについて説明する。表6は、上側の結像光学系2bを構成する結像レンズ(第1結像レンズ)5d、光束規制板60(絞り5e)、及び結像レンズ(第2結像レンズ)5fについて、光学面の面頂点の座標をまとめたものである。
[表6]
上側の結像光学系2bの自由曲面形状について表7にまとめた。
[表7]
【0040】
〔1-c:下側の結像光学系〕
以下、下側の結像光学系2cのデータについて説明する。表8は、下側の結像光学系2cを構成する結像レンズ(第1結像レンズ)5d、光束規制板60(絞り5e)、及び結像レンズ(第2結像レンズ)5fについて、光学面の面頂点の座標をまとめたものである。
[表8]
下側の結像光学系2cの自由曲面形状について表9にまとめた。
[表9]
【0041】
なお、本実施形態において、絞り板62を構成するガラス板である絞り基板5pを3枚構成としたが、図5に示すように、絞り基板5pを2枚にしてもよい。この場合、第1絞り板62aの第1レンズアレイA1側の面に例えば上側の第1結像レンズ5dの光束を規制する最小開口部65を形成し、第1及び第2絞り板62a,62b間の面に例えば中央の第1結像レンズ5dの光束を規制する最小開口部65を形成し、第2絞り板62bの第2レンズアレイA2側の面に例えば下側の第1結像レンズ5dの光束を規制する最小開口部65を形成する。絞り板62を2枚の絞り基板5pで構成することにより、絞り板62の枚数を削減し、生産コストを削減することができる。
【0042】
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第2実施形態の画像形成装置は第1実施形態の画像形成装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態等と同様である。
【0043】
図6(A)及び6(B)に示すように、本実施形態の光学系73bでは、光束規制板60のうち遮光板61の絞り基板5pを厚くし、絞り板62と一体化させている。つまり、光束規制板60を構成する遮光板61及び絞り板62は、一体に積層化されている。遮光板61と絞り板62とを一体化することで、相対的な位置精度を高め、光束規制板60の迷光防止機能をより高めることができるとともに、遮光板61と絞り板62との相対位置のずれによる遮光板61でのケラレを防ぐことができる。なお、本実施形態において、絞り板62を構成する複数の絞り基板5p及び遮光層60cは同じ厚さを有している。
【0044】
〔実施例2〕
実施例2の光学系73bは、図6(A)及び6(B)に示すものと同じである。以下の表10及び表11は、実施例2の光学系73bの基本的仕様をまとめたものである。
[表10]
[表11]
【0045】
〔2-a:中央の結像光学系〕
以下、中央の結像光学系2aのデータについて説明する。表12は、中央の結像光学系2aを構成する結像レンズ(第1結像レンズ)5d、光束規制板60(絞り5e)、及び結像レンズ(第2結像レンズ)5fについて、光学面の面頂点の座標をまとめたものである。
[表12]
中央の結像光学系2aの自由曲面形状について表13にまとめた。
[表13]
【0046】
〔2-b:上側の結像光学系〕
以下、上側の結像光学系2bのデータについて説明する。表14は、上側の結像光学系2bを構成する結像レンズ(第1結像レンズ)5d、光束規制板60(絞り5e)、及び結像レンズ(第2結像レンズ)5fについて、光学面の面頂点の座標をまとめたものである。
[表14]
上側の結像光学系2bの自由曲面形状について表15にまとめた。
[表15]
【0047】
〔2-c:下側の結像光学系〕
以下、下側の結像光学系2cのデータについて説明する。表16は、下側の結像光学系2cを構成する結像レンズ(第1結像レンズ)5d、光束規制板60(絞り5e)、及び結像レンズ(第2結像レンズ)5fについて、光学面の面頂点の座標をまとめたものである。
[表16]
下側の結像光学系2cの自由曲面形状について表17にまとめた。
[表17]
【0048】
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第3実施形態の画像形成装置は第1実施形態の画像形成装置を変形したものであり、特に説明しない事項は第1実施形態等と同様である。
【0049】
図7に示すように、本実施形態の光学系73bでは、光束規制板60(遮光板61及び絞り板62)において、絞り基板及び遮光層の代わりに開口部60aに対応する穴が形成された遮光平板5rを用いている。遮光平板5rは、例えば遮光性を有する板状の部材で形成されている。遮光平板5rを用いることにより、ガラス板である絞り基板を用いた場合よりも表面反射を低減することができ、光学系73bの効率を高くすることができる。
【0050】
以上では、具体的な実施形態としての画像形成装置について説明したが、本発明に係る画像形成装置は、上記のものには限られない。例えば、上記実施形態において、光学系73bを構成する結像光学系は、3つに限らず2つ又は4つ以上とすることができる。
【0051】
上記実施形態において、光学系73bの結像倍率βを-1としているが、光学系73bの結像倍率βは、絶対値が1より大きい拡大とすることができ、絶対値が1より小さい縮小とすることができる。なお、光学系73bを構成する結像光学系2a~2cの結像倍率βは厳密に等しくなくてもよく、その場合、発光点群DGを構成する発光点EDの配置その他の要素の変更によって倍率差の補償が可能である。
【0052】
上記実施形態において、図示していないが、感光ドラム71の受光面71aと第2レンズアレイA2との間に透明な平板ガラスを配置してもよい。平板ガラスで光学系73bを覆うことにより、第2結像レンズ5f等にごみが付着することを防止できる。
【0053】
上記実施形態において、発光点群DGを構成する発光点EDの数や配列に関する具体例は、単なる例示であり、用途や目的に応じて発光点EDの数や配列を変更することができる。
【0054】
上記実施形態において、結像光学系2a~2cの副走査方向又はX方向の間隔は等しくなくてもよく、例えば結像光学系2a~2cの副走査方向に関して位置が異なる3つの第1結像レンズ5dの中心は、第2平面PLb上に厳密に配列されていなくてもよい。同様に、結像光学系2a~2cの副走査方向に関して位置が異なる3つの第2結像レンズ5fの中心は、第3平面PLd上に厳密に配列されていなくてもよい。
【0055】
上記実施形態において、第1及び第2レンズアレイA1,A2を構成する複数の結像レンズ5d,5fの中心点を共通の同一平面の基準としたが、レンズアレイA1,A2のレンズ基板5h,5kの表面と光軸AXとの交点を中心点として、この中心点を同一平面の基準としてもよい。
【符号の説明】
【0056】
A1…第1レンズアレイ、 A2…第2レンズアレイ、 AX…光軸、 DG…発光点群、 ED…発光点、 LB…光線、 PG…投影像群、 PLa,PLb,PLc,PLd…平面、 RX…回転軸、 SXa~SXc…基準線、 2a~2c…結像光学系、 3a~3c…発光領域、 4a~4c…受光領域、 76a~76c…発光基板、 5d,5f…結像レンズ、 5e…絞り、 5p…絞り基板、 5r…遮光平板、 6…遮光体、 10…画像読取部、 20…画像形成部、 40…給紙部、 50…搬送部、 60…光束規制板、 60a…開口部、 60b…遮光部、 60c…遮光層、 61…遮光板、 62,62a,62b,62c…絞り板、 65…最小開口部、 70…像形成ユニット、 70M,70C,70K…像形成ユニット、 71…感光ドラム、 71a…受光面、 100…画像形成装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7