(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-31
(45)【発行日】2022-06-08
(54)【発明の名称】構造物の防食方法及び装置
(51)【国際特許分類】
C23F 13/10 20060101AFI20220601BHJP
C23F 13/02 20060101ALI20220601BHJP
C23F 13/20 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
C23F13/10 B
C23F13/02 B
C23F13/20 Z
C23F13/02 L
(21)【出願番号】P 2018152202
(22)【出願日】2018-08-13
【審査請求日】2021-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】518289070
【氏名又は名称】株式会社サンアメニティ
(74)【代理人】
【識別番号】100112140
【氏名又は名称】塩島 利之
(74)【代理人】
【識別番号】100119297
【氏名又は名称】田中 正男
(72)【発明者】
【氏名】井手 敦子
【審査官】萩原 周治
(56)【参考文献】
【文献】独国特許発明第00880681(DE,C1)
【文献】特開平11-314309(JP,A)
【文献】特開平10-317178(JP,A)
【文献】特開2001-335974(JP,A)
【文献】特開平07-316850(JP,A)
【文献】特開昭52-047540(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105609307(CN,A)
【文献】国際公開第2017/137814(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23F 13/00-13/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物に絶縁性塗膜を形成し、前記絶縁性塗膜の上に導電性塗膜を形成し、前記導電性塗膜に第1陽極を電気的に接続し、前記導電性塗膜の上に上塗り膜を形成し、前記上塗り膜に第2陽極を設置し、前記第1陽極に直流電圧を印加し、前記第2陽極に直流電圧を印加する構造物の防食方法。
【請求項2】
前記導電性塗膜を前記絶縁性塗膜の一部分の上に形成し、前記絶縁性塗膜の残りの部分の上に前記上塗り膜を形成することを特徴とする請求項1に記載の構造物の防食方法。
【請求項3】
前記第2陽極に印加する直流の最大出力電圧:前記第1陽極に印加する直流の最大出力電圧が、3~17:1であることを特徴とする請求項1に記載の構造物の防食方法。
【請求項4】
隣り合う前記第1陽極間の間隔が隣り合う前記第2陽極間の間隔よりも長いことを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物の防食方法。
【請求項5】
前記直流電圧の電源は、商用電源、太陽電池、ワイヤレス給電装置の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の構造物の防食方法。
【請求項6】
絶縁性塗膜が形成され、この絶縁性塗膜の上に導電性塗膜が形成され、この導電性塗膜の上に上塗り膜が形成される構造物の、前記導電性塗膜に電気的に接続される第1陽極と、
前記構造物の前記上塗り膜に設置される第2陽極と、
前記第1陽極に直流電圧を印加し、前記第2陽極に直流電圧を印加する電力供給装置と、を備える構造物の防食装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大気中に露出する構造物の防食方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大気中に露出する壁、階段、架台、橋梁、あるいは工業プラントのタンク類等の構造物は、鋼製であることが多い。鋼には炭素等の不純物が含まれており、鋼の表面は無数のミクロ電池(陽極・陰極を有する)の集合体である。鋼の表面が大気中の水分や雨水に触れると、陽極側から陽イオン(腐食物Fe2+)が大気中の水分や雨水を介して陰極側に移動し、陰極側で陽イオンが酸素等と反応して錆が発生する。
【0003】
錆の発生を防止するために、大気中に露出する構造物に耐候性塗料を塗布する塗装による防食工法が広く使用されている。しかし、塗装ムラ等の塗装欠陥、物理的損傷、塗料の劣化等により構造物の一部が露出すると、構造物の露出した部分が腐食する。このため、定期的に、特に海岸近傍の塩害地区では短期間に補修あるいは再塗装が繰り返される。
【0004】
再塗装までの期間を延長するために、下塗り、中塗り、上塗りからなる重防食塗装が一般の塗装技術として定着している。しかし、重防食塗装は施工を複雑化するだけでなく、大きなコストアップの要因になっている。
【0005】
重防食塗装の上記問題点を解決するために、亜鉛等による流電陽極方式や外部電源方式の電気防食技術が提案されている。流電陽極方式は、地中構造物や船舶などに採用されているが、陽極が消耗するという原理的な問題があり、その用途は限定されている。外部電源方式の電気防食技術についても、数多くの提案がなされているが、塗装面に形成される水膜にムラがあることが多く、水膜を介して均一に防食電流を流すことや過防食を生じさせない電流量の制御が課題となり、経済性や簡便性などに未解決の問題が多い。
【0006】
外部電源方式の電気防食技術において、前述の防食電流の流路を確保することを目的として、構造物に絶縁性塗膜を形成し、その上に導電性塗膜を形成し、導電性塗膜に陽極を電気的に接続し、導電性塗膜の上に上塗り膜を形成し、導電性塗膜に電圧を印加する防食方法が開示されている(特許文献1参照)。
【0007】
特許文献1の発明によれば、導電性塗膜に直流電圧を印加するので、導電性塗膜と構造物との間に腐食電流と逆方向に防食電流を流すことができ、構造物の腐食を抑制することができる。また、導電性塗膜に防食電流を流すので、防食電流の流路を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1の発明にあっては、導電性塗膜に直流電圧を印加すると、導電性塗膜の上の上塗り膜の光沢度が低下してしまい、上塗り膜が劣化するという課題がある。上塗り膜が劣化すると、その下の導電性塗膜やその下の絶縁性塗膜に悪影響を及ぼす。
【0010】
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、導電性塗膜上の上塗り膜が劣化するのを防止でき、長期に亘って信頼性が高い防食方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、構造物に絶縁性塗膜を形成し、前記絶縁性塗膜の上に導電性塗膜を形成し、前記導電性塗膜に第1陽極を電気的に接続し、前記導電性塗膜の上に上塗り膜を形成し、前記上塗り膜に第2陽極を設置し、前記第1陽極に直流電圧を印加し、前記第2陽極に直流電圧を印加する構造物の防食方法である。
【0012】
本発明の他の態様は、絶縁性塗膜が形成され、この絶縁性塗膜の上に導電性塗膜が形成され、この導電性塗膜の上に上塗り膜が形成される構造物の、前記導電性塗膜に電気的に接続される第1陽極と、前記構造物の前記上塗り膜に設置される第2陽極と、前記第1陽極に直流電圧を印加し、前記第2陽極に直流電圧を印加する電力供給装置と、を備える構造物の防食装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、導電性塗膜の上に形成された上塗り膜に第2陽極を設置し、上塗り膜に直流電圧を印加するので、上塗り膜が電気防食されて上塗り膜の光沢度の劣化が抑制される。このため、塗装面全面の延命が可能となり、長期に亘って信頼性が高い電気防食が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態の防食装置の模式図である。
【
図2】第1陽極の間隔及び第2陽極の間隔の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態の電力供給装置の一定電圧制御ユニットの回路図である。
【
図4】本実施形態の電力供給装置の一定電流制御ユニットの回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態の構造物の防食方法及び装置を詳細に説明する。ただし、本発明の構造物の防食方法及び装置は種々の形態で具体化することができ、本明細書に記載される実施形態に限定されるものではない。本実施形態は、明細書の開示を十分にすることによって、当業者が発明の範囲を十分に理解できるようにする意図をもって提供されるものである。
(防食装置の構成)
【0016】
図1は、本発明の一実施形態の防食装置の模式図である。1は構造物、4は第1陽極、6は第2陽極、7は電力供給装置である。まず、構造物1を説明する。
【0017】
構造物1は、鋼製等である。構造物1の全面には、絶縁性塗膜2が形成される。絶縁性塗膜2を構成する塗料は、塗料の材料として実績のある有機系の樹脂であるエポキシ、ウレタン、アクリル等である。
【0018】
絶縁性塗膜2の上には、通電可能な導電性塗膜3が形成される。導電性塗膜3を構成する塗料は、塗料の材料として実績のある有機系の樹脂であるエポキシ、ウレタン、アクリル等を基材として、カーボン粒子等の導電性粒子又は粉末を混合して導電率を調整した導電性塗料である。必要に応じてカーボン粒子にニッケル、アルミニウム、亜鉛等の金属粉末を併用することも可能である。導電性塗膜3の導電性は、大気環境下において、10Ω/cm~10,000Ω/cm、好ましくは20Ω/cm~1,000Ω/cm、さらに好ましくは20Ω/cm~500Ω/cmが適当である。
【0019】
導電性塗膜3は、絶縁性塗膜2の一部分100の上に形成される。構造物1の不連続な形状の部分、すなわち非平面部分1aは、短期的に錆が発生し易い。導電性塗膜3は、この非平面部分1aを含む絶縁性塗膜2の一部分100の上に形成される。
【0020】
導電性塗膜3には、第1陽極4が電気的に接続される。第1陽極4は、導電性塗膜3に電力を給電する。第1陽極4は、ステンレス又は銅の薄板から構成される。第1陽極4には、例えば3~4Vの直流電圧が印加され、例えば0.01~0.1mAの電流が流れる。
【0021】
第1陽極4は、絶縁性塗膜2の上に第1陽極4を取り付け、その後、絶縁性塗膜2の上に導電性塗膜3を形成することで、導電性塗膜3に電気的に接続されてもよいし、導電性塗膜3の上に第1陽極4を取り付けることで、導電性塗膜3に電気的に接続されてもよい。
【0022】
導電性塗膜3及び絶縁性塗膜2の残りの部分200(導電性塗膜3が形成されていない部分)の上には、耐候性又は絶縁性の上塗り膜5が形成される。上塗り膜5を構成する塗料には、構造物1の外面の塗料として実績のあるものを用いる。例えば、エポキシ樹脂を変性剤を用いて高分子量化したビニル変性エポキシ樹脂塗料等の絶縁性塗料、又は水性自己架橋形アクリルエマルジョン塗料等の疎水性塗料を用いることができる。
【0023】
上塗り膜5の上には、第2陽極6が大気に露出するように設置される。第2陽極6は、上塗り膜5に電力を給電する。第2陽極6は、例えばアルミニウム製である。第2陽極6には、例えば20~50Vの直流電圧が印加され、例えば0.05~1.00mAの電流が流れる。
【0024】
第1陽極4は、電力供給装置7の端子8bに接続される。第2陽極6は、電力供給装置7の端子8aに接続される。電力供給装置7の端子8cは、アース10によって接地される。構造物1は、アース9によって接地される。なお、電力供給装置7の端子8cを構造物1に接続することも可能である。
【0025】
電力供給装置7は、第1陽極4及び第2陽極6それぞれに独立した電圧と電流を印加する。電力供給装置7が第2陽極6に印加する直流の最大出力電圧:電力供給装置7が第1陽極4に印加する直流の最大出力電圧は、3~17:1である。電力供給装置7の構成は後述する。
【0026】
このように、上塗り膜5の表面の水膜を導電媒体とする第2陽極6には、比較的高い電圧を与え、広範囲の防食を達成する。また、出力電流に対して実効電流が低いので、相対的に高い電流値を設定して防食の確度を上げる。導電性塗膜3を導電媒体とする第1陽極4には、大気環境による影響を大きく受けることがないので、過防食を勘案した比較的低い電圧と電流が設定できる。電力供給装置7の詳細な構成は後述する。
【0027】
図2に示すように、第1陽極4及び第2陽極6の個数は、カバーする構造物1の形状及び面積により決定され、通常はそれぞれ複数である。第1陽極4の有効範囲は、第1陽極4を中心とする導電性塗膜3部分の例えば半径7mである。第2陽極6の有効範囲は、第2陽極6を中心とする上塗り膜5部分の例えば半径2.5m~3.0mである。隣り合う第1陽極4間の間隔P1(P1=7m×2)は、隣り合う第2陽極6間の間隔P2(P2=2.5m~3.0m×2)よりも長い。
(防食装置の効果)
【0028】
本実施形態の防食装置によれば、以下の効果を奏する。
【0029】
第1陽極4に直流電圧を印加するので、導電性塗膜3と構造物1との間に腐食電流と逆方向に防食電流を流すことができ、構造物1の腐食を抑制することができる。
【0030】
第1陽極4に直流電圧を印加すると、導電性塗膜3の上の上塗り膜5の光沢度が低下し、上塗り膜5が劣化する。しかし、上塗り膜5に第2陽極6を設置し、第2陽極6に直流電圧を印加するので、上塗り膜5が電気防食されて上塗り膜5の光沢度の劣化が抑制される。このため、塗装面全面の延命が可能となり、長期に亘って信頼性が高い電気防食が可能になる。
【0031】
第1陽極4と第2陽極6に独立した別個の防食電流を供給するので、上塗り膜5の上の水膜を導電媒体とする防食、及び導電性塗膜3を導電媒体とする防食それぞれの機能が向上する。導電性塗膜3の導電性適正化が容易であり、塗料のコスト低下に加えて塗膜劣化や変質が改善される。
【0032】
導電性塗膜3を絶縁性塗膜2の一部分100の上、すなわち錆が短期的に発生し易い不連続な形状の非平面部分1aを含む一部分100の上に形成するので、導電性塗膜3を形成する部分を少なくすることができ、経済性を確保することができる。これに対して、従来のように導電性塗膜3を絶縁性塗膜2の全面に形成すると、塗料及び塗装工事のコストが割高になり、経済性に難点がある。
(電力供給装置の構成)
【0033】
本実施形態の電力供給装置7は、一定電圧制御ユニット41(
図3参照)と、一定電流制御ユニット42(
図4参照)と、を備える。一定電圧制御ユニット41には、第1陽極4用のものと、第2陽極6用のものとが存在する。第1陽極4用の一定電圧制御ユニット41の構成と第2陽極6用の一定電圧制御ユニット41の構成とは、略同一である。一定電流制御ユニット42は、電力供給装置7のケース内に配置されてもよいし、第1陽極4及び第2陽極6に内蔵されてもよい。
【0034】
図3は、一定電圧制御ユニット41の回路図の一例である。一般に使用されている100~200Vの交流電源に電源プラグ11を接続し、入力される交流電圧をトランス14にて降圧し、整流回路15で直流に変換する。ここで、過剰電圧又は過剰電流による一定電圧制御ユニット41の破壊を防止するために、トランス14の一次側にヒューズ12及び/又はバリスタ13を挿入してもよい。トランス14の2次側の出力電圧は、3~4V(第1陽極4用)又は20~50V(第2陽極6用)に設定される。レギュレータ18は、出力電圧を微調整して、一定電圧制御ユニット41の出力電圧の一定化を図る。レギュレータ18前後のコンデンサー16,17,19及び20は、電圧変動及び/又は外乱ノイズを抑制・吸収して、出力電圧の一定化を補助する。さらに、一定電圧制御ユニット41の出力部の陽極-陰極間に、発光ダイオード21及び抵抗器22を並列に挿入して、一定電圧制御ユニット41の動作を、発光ダイオード21の発光により視覚的に表示する。
【0035】
図4は、一定電流制御ユニット42の回路図の一例である。27は負荷抵抗である。一定電圧制御ユニット41によって一定電圧に制御された電力は、トランジスタ24に印加される。トランジスタ24、抵抗器23、ツェナーダイオード25、及び抵抗器26は、電流が所定値以上に流れないように制御して、負荷27に電力を供給する。LED29は、電力の入力を表示する。抵抗器28は、LEDに流れる電流を必要最小限に抑える。
【0036】
電力供給装置7の外部電源は、商用電源に限られることはない。商用電源が得られない過疎地の鉄塔等の長期的防食を確保する場合、商用電源以外に太陽電池やワイヤレス給電装置を用いることもできる。ワイヤレス給電装置は、送電側で電流を電磁波に変換し、受電側でアンテナから電磁波を受信し、整流回路で電磁波を電流に変換する。
【実施例】
【0037】
第1陽極4として、20mm×50mm×t2mmの銅板を用いた。構造物1に絶縁性塗膜2を形成した後、両面テープにより第1陽極4を絶縁性塗膜2に貼り付けた。第1陽極4間の間隔を14mに設定した。その後、第1陽極4に電気的に接続するように、絶縁性塗膜2の一部分100の上に導電性塗膜3を形成した。
【0038】
導電性塗膜3が形成されていない絶縁性塗膜2の残りの部分200の上、及び導電性塗膜3の上に上塗り膜5を形成した。第2陽極6として、50mm×50mm×15mmのアルミ製の直方体を用いた。第2陽極6を両面テープにより上塗り膜5の上に貼り付けた。第2陽極6間の間隔を5mに設定した。
【0039】
電力供給装置7の外部電源には、100Vの商用電源を用いた。電力供給装置7の最大出力は、第1陽極4用がDC4V、10mA(20chの第1陽極4に対応可能)であり、第2陽極6用がDC50V、200mA(20chの第2陽極6に対応可能)であった。電力供給装置7には、サージ電流で自動遮断し、自動復帰するものを用いた。第1陽極4に3Vの直流電圧を印加し、第2陽極6に50Vの直流電圧を印加した。
【0040】
上塗り膜5の光沢度が長期に亘って維持されることが、暴露試験やその他の実証実験により確認された。第1陽極4単独の場合よりも上塗り膜5表面の紫外線による劣化が顕著に抑制された。従来の防食方法では成し得ない信頼性の高い防食が可能になった。また、従来の防食方法は費用面でもその用途が著しく限定されていたが、本発明は費用面でも多種多様の構造物1に適用可能であることがわかった。
【符号の説明】
【0041】
1…構造物
2…絶縁性塗膜
3…導電性塗膜
4…第1陽極
5…上塗り膜
6…第2陽極
7…電力供給装置
100…絶縁性塗膜の一部分
200…絶縁性塗膜の残りの部分
P1…第1陽極間の間隔
P2…第2陽極間の間隔