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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-31
(45)【発行日】2022-06-08
(54)【発明の名称】鳥害防止具
(51)【国際特許分類】
   A01M 29/32 20110101AFI20220601BHJP
   H02G 7/00 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
A01M29/32
H02G7/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020039534
(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公開番号】P2021136964
(43)【公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-01-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年5月22日~2019年5月24日開催の第67回電設工業展にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年7月23日開催の仙台市青葉区本町1丁目7-1における商談にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年7月30日開催の愛知県名古屋市南区滝春町1-79における商談にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年7月31日開催の大阪市住之江区北加賀屋5丁目8-102における商談にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年8月8日開催の熊本市中央区上水前寺1丁目6-36における商談にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年8月27日開催の北海道札幌市西区宮の沢2条4丁目7-15における商談にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年8月30日開催の富山市牛島町13-15における商談にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2020年1月14日開催の栃木県宇都宮市峰町350における効果検証作業にて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390009999
【氏名又は名称】日動電工株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】300021839
【氏名又は名称】ミツギロン工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000222037
【氏名又は名称】東北電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】木村 英生
(72)【発明者】
【氏名】元家 正信
(72)【発明者】
【氏名】原梶 宗衛
(72)【発明者】
【氏名】宮古 尚
【審査官】川野 汐音
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-172561(JP,A)
【文献】特開2011-182704(JP,A)
【文献】特開2019-122283(JP,A)
【文献】実開平3-74127(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2019/0379196(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/00-99/00
H02G 7/00- 7/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線の長手方向に間隔を隔てて前記電線に取付自在な一対の支持体と、前記電線の上方側に位置する状態で一対の前記支持体に亘って架設自在な上方側架設体と、前記電線の下方側に位置する状態で一対の前記支持体に亘って架設自在な下方側架設体と、が備えられ、
一対の前記支持体の適正姿勢に比べて一対の前記支持体の上部が前記長手方向に離れた姿勢を開き姿勢として、
前記下方側架設体は、上下方向に弾性変形自在であると共に、前記適正姿勢の一対の前記支持体を前記開き姿勢に向けて付勢する状態で一対の前記支持体の下部に亘って架設され、
前記上方側架設体は、一対の前記支持体の前記上部の双方を互いに近づく内側に向けて引っ張る状態で一対の前記支持体の前記上部に亘って架設されて、当該上方側架設体の引っ張り力によって前記下方側架設体の付勢力に抗して一対の前記支持体を前記適正姿勢に保持する、鳥害防止具。
【請求項2】
前記下方側架設体は、一対の前記支持体が前記電線に取り付けられ且つ前記上方側架設体及び前記下方側架設体が一対の前記支持体に亘って架設された状態において、下方側に突出する姿勢で一対の前記支持体に亘って架設されていると共に、前記下方側架設体と前記電線との上下方向の間隔が、鳥の進入を防止する間隔として予め設定された設定間隔以下となるように構成されている、請求項1に記載の鳥害防止具。
【請求項3】
前記上方側架設体は、一対の前記支持体の上部を前記適正姿勢の間隔に保持する棒材によって構成されている、請求項1又は2に記載の鳥害防止具。
【請求項4】
前記支持体は、前記長手方向に並ぶ別の前記支持体と連結自在に構成されている、請求項1から3の何れか一項に記載の鳥害防止具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線に鳥が止まることによる鳥害の発生を防止する鳥害防止具に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような鳥害防止具は、電線の長手方向に間隔を隔てて一対の支持体を電線に取り付け、上方側架設体を電線の上方側に位置する状態で一対の支持体に亘って架設させることで、電線に鳥が止まることを防止している。また、下方側架設体を電線の下方側に位置する状態で一対の支持体に亘って架設させることで、この下方側架設体を錘として機能させて、一対の支持体が電線周りで回転しても、電線の上方側に上方側架設体が存在するように、一対の支持体を復帰させている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平10-155408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された鳥害防止具は、複数の鳥害防止具を電線の長手方向に並べて取り付けている。複数の鳥害防止具を取り付けるに当たり、例えば、1つの鳥害防止具を電線に取り付け、その鳥害防止具を長手方向に沿って移動させた後、その鳥害防止具を取り付けた位置と同じ位置に次の鳥害防止具を取り付けるようにして、作業者が電線の長手方向に沿って移動することなく複数の鳥害防止具を取り付けることができる。このとき、鳥害防止具を電線の長手方向に沿って移動させるために、次に取り付けた鳥害防止具にて先に取り付けた鳥害防止具を押す押し操作を行う。
【0005】
しかしながら、この押し操作によって、先に取り付けた鳥害防止具の一対の支持体に対して互いに近づく側に圧縮力が作用することになる。このような圧縮力が作用すると、一対の支持体の夫々が、その上部が互いに近づく側に傾いた傾斜姿勢となって、上方側架設体が撓んでしまう場合があり、鳥害防止の機能を発揮できなくなる虞がある。また、一対の支持体に対して互いに近づく側に圧縮力が作用するのは、複数の鳥害防止具を取り付ける場合だけでなく、例えば、取り付けた鳥害防止具が風等の影響を受けた場合も考えられる。
【0006】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、上方側架設体が撓むことを防止することが可能な鳥害防止具を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1特徴構成は、電線の長手方向に間隔を隔てて前記電線に取付自在な一対の支持体と、前記電線の上方側に位置する状態で一対の前記支持体に亘って架設自在な上方側架設体と、前記電線の下方側に位置する状態で一対の前記支持体に亘って架設自在な下方側架設体と、が備えられ、
一対の前記支持体の適正姿勢に比べて一対の前記支持体の上部が前記長手方向に離れた姿勢を開き姿勢として、
前記下方側架設体は、上下方向に弾性変形自在であると共に、前記適正姿勢の一対の前記支持体を前記開き姿勢に向けて付勢する状態で一対の前記支持体の下部に亘って架設され、
前記上方側架設体は、一対の前記支持体の前記上部の双方を互いに近づく内側に向けて引っ張る状態で一対の前記支持体の前記上部に亘って架設されて、当該上方側架設体の引っ張り力によって前記下方側架設体の付勢力に抗して一対の前記支持体を前記適正姿勢に保持する点にある。
【0008】
本構成によれば、下方側架設体によって一対の支持体が適正姿勢から開き姿勢に向けて付勢されているが、上方側架設体の引っ張り力によって一対の支持体の姿勢が適正姿勢に保持されている。このように一対の支持体は、下方側架設体によって開き姿勢に向けて付勢されているため、一対の支持体に対して互いに近づく側に圧縮力が作用したとしても、一対の支持体の上部が互いに近づく側に傾いた傾斜姿勢となり難く、上方側架設体が撓むことを防止することが可能となる。
【0009】
本発明の第2特徴構成は、前記下方側架設体は、一対の前記支持体が前記電線に取り付けられ且つ前記上方側架設体及び前記下方側架設体が一対の前記支持体に亘って架設された状態において、下方側に突出する姿勢で一対の前記支持体に亘って架設されていると共に、前記下方側架設体と前記電線との上下方向の間隔が、鳥の進入を防止する間隔として予め設定された設定間隔以下となるように構成されている点にある。
【0010】
本構成によれば、下方側架設体の付勢力に抗して上方側架設体を一対の支持体に亘って架設することで、下方側架設体が撓って下方側に突出する姿勢となり、下方側架設体の長手方向の中央部において下方側架設体と電線との上下方向の間隔が広くなる。しかし、このように下方側架設体と電線との上下方向の間隔が広くなったとしても、これらの間隔は設定間隔以下となっており、下方側架設体と電線との間に鳥が進入し難くなるため、下方側架設体に鳥が止まることを防止することができる。
【0011】
本発明の第3特徴構成は、前記上方側架設体は、一対の前記支持体の上部を前記適正姿勢の間隔に保持する棒材によって構成されている点にある。
【0012】
本構成によれば、一対の支持体に対して互いに近づく側に圧縮力が作用した場合に、下方側架設体の付勢力に加えて、棒材によって構成された上方側架設体によっても、一対の支持体の上部が互いに近づく側に傾いた傾斜姿勢となり難くなる。また、上方側架設体を棒材によって構成することで、上方側架設体を紐材によって構成する場合に比べて、上方側架設体の強度を高め易くなる。
【0013】
本発明の第4特徴構成は、前記支持体は、前記長手方向に並ぶ別の前記支持体と連結自在に構成されている点にある。
【0014】
本構成によれば、鳥害防止具を長手方向に沿って移動させる場合に、移動させる鳥害防止具の支持体と、当該鳥害防止具に隣接する別の鳥害防止具の支持体とを連結することで、複数の鳥害防止具を纏めて移動させ易くなる。そして、下方側架設体によって開き姿勢に向けて付勢されているため、このように複数の鳥害防止具を連結して長手方向に沿って押し操作して移動させた場合に、1つの鳥害防止具における一対の支持体の上部が互いに近づく側に傾いた傾斜姿勢となり難くなり、上方側架設体が撓むことを防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】鳥害防止具の取付状態を示す斜視図
図2】(a)挿通孔部を開口状態とした第1支持体を長手方向の一方側から見た斜視図、(b)挿通孔部を閉塞状態とした第1支持体を長手方向の一方側から見た斜視図
図3】架設作業を示す図
図4】(a)鳥害防止具の組み立て途中を示す図、(b)鳥害防止具を組み立てた状態を示す図
図5】開口状態の挿通孔部に電線を挿入した状態を示す鳥害防止具の斜視図
図6】(a)第2支持体を長手方向の他方側から見た斜視図、(b)第2支持体を長手方向の他方側から見た斜視図
図7】第1支持体を第2支持体に連結する過程を示す斜視図
図8】第1支持体を第2支持体に連結した状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る鳥害防止具の実施形態を図面に基づいて説明する。
鳥害防止具1には、図1に示すように、電線2の長手方向X(以下、単に長手方向Xと称する)に間隔を隔てて電線2に取付自在な一対の支持体3と、電線2の上方側に位置する状態で一対の支持体3に亘って架設自在な上方側架設体4と、電線2の下方側に位置する状態で一対の支持体3に亘って架設自在な下方側架設体11と、が備えられている。
【0017】
ちなみに、上方側架設体4や下方側架設体11の架設体については、直線状に延びる延設体のみから構成されているものに限らず、例えば、延設体にその周方向に延びる針状の突起部を備えたものから架設体を構成することや、延設体の長手方向に錘部材を備えたものから架設体を構成することもでき、架設体の構成は適宜変更が可能である。
【0018】
次に、鳥害防止具1の各部材について説明する。尚、鳥害防止具1の各部材について説明するに当たり、鳥害防止具1を電線2に取り付けた状態に基づいて、長手方向X、左右方向Y、及び上下方向Zを定義して説明する。尚、左右方向Yは、支持体3及び支持体本体5の左右方向であり、長手方向Xに対して水平方向で直交する方向としている。また、上下方向Zは、支持体3及び支持体本体5の上下方向であり、長手方向X及び左右方向Yに対して直交する方向としている。また、長手方向Xの一方側は、図1図5図7、及び図8においては左側、図6においては右側であり、長手方向Xの他方側は、図1図5図7、及び図8においては右側、図6においては左側である。
【0019】
図1及び図2に示すように、支持体3は、支持体本体5と可動体6との2つの部材を組み付けて構成されている。可動体6は、支持体本体5に対して上下方向Zに可動自在に組み付けられている。
【0020】
図2に示すように、支持体本体5は、中間部位5bと、中間部位5bから上方側に延びる上方側部位5aと、中間部位5bから下方側に延びる下方側部位5cとを有している。上方側部位5a及び下方側部位5cは、左右方向Yにおいて中間部位5bよりも幅狭に形成されている。支持体本体5には、上下方向Zに沿って溝部8が形成されている。可動体6は、溝部8に係合する状態で組み付けられており、溝部8に案内される状態で支持体本体5に対して上下方向Zに移動自在に構成されている。
【0021】
支持体3には、電線2を挿通自在な挿通孔部31と、挿通孔部31を閉塞状態にロックするロック部34と、上方側架設体4の端部を固定する上方側固定部35と、下方側架設体11の端部を固定する下方側固定部39と、が備えられている。
【0022】
挿通孔部31は、支持体本体5の左右方向Yの中央部に配置されている。挿通孔部31には、その上方側の部分を構成する上方側凹部31aとその下方側の部分を構成する下方側凹部31bとが備えられている。挿通孔部31は、上方側凹部31aと下方側凹部31bとにより円形状に構成されている。
【0023】
挿通孔部31の上方側凹部31aは、支持体本体5の中間部位5bに備えられている。挿通孔部31の下方側凹部31bは、可動体6に備えられている。図2(a)に示すように、可動体6が支持体本体5に対して下方側に移動することで、下方側凹部31bと上方側凹部31aとが離間して挿通孔部31が開口する開口状態に切り替わり、図2(b)に示すように、可動体6が支持体本体5に対して上方側に移動することで、下方側凹部31bと上方側凹部31aとが接近して挿通孔部31が閉塞する閉塞状態に切り替わる。
【0024】
図2(a)に示すように、可動体6には当接部7が備えられており、その当接部7が、挿通孔部31に挿通された電線2の上方側に位置している。挿通孔部31を開口状態から閉塞状態に切り替える場合は、開口状態の挿通孔部31内に電線2が位置するように支持体3を移動させた後、支持体本体5を下方側に移動させる。このように支持体本体5を移動させることで、支持体本体5は下方側に移動するものの、当接部7が電線2に当接することで可動体6の下方側への移動が規制される。そのため、図2(b)に示すように、可動体6が支持体本体5に対して相対的に上方側に移動する。このように、支持体本体5の電線2に対する下方側への移動操作に伴って可動体6を支持体本体5に対して相対的に上方側に移動させることで、挿通孔部31が開口状態から閉塞状態に切り替えられる。
【0025】
図2(b)に示すように、ロック部34は、挿通孔部31の閉塞状態において、上方側凹部31aの下方側凹部31bに対する上下方向Zの移動を規制する。図2(a)に示すように、ロック部34は、ロック用孔部36と、そのロック用孔部36に挿脱自在な挿脱部37と、ロック用孔部36に挿脱部37が挿入された状態を保持する保持部38とを備えている。
【0026】
ロック用孔部36は、可動体6に備えられている。挿脱部37は、支持体本体5の中間部位5bに備えられており、上下方向Zでロック用孔部36に対向する位置に配置されている。ロック部34は、図2(a)に示すように、挿脱部37がロック用孔部36に対して上方側に離脱している状態では、可動体6の支持体本体5に対する上下方向Zへの移動を規制していないロック解除状態となっている。また、図2(b)に示すように、ロック部34は、挿脱部37がロック用孔部36に上方側から挿入された状態では、その挿入された状態が保持部38によって保持され、可動体6の支持体本体5に対する上下方向Zへの移動が規制されるロック状態となっている。
【0027】
図2に示すように、上方側固定部35は、支持体本体5の上方側部位5aに備えられている。上方側固定部35は、上方側架設体4の端部を挿入して固定するための上方側孔部41を備えている。図1に示すように、上方側架設体4の一方側端部が第1支持体3a(一対の支持体3の一方)の上方側孔部41に固定され、上方側架設体4の他方側端部が第2支持体3b(一対の支持体3の他方)の上方側孔部41に固定されており、上方側架設体4は、第1支持体3aにおける支持体本体5の上方側部位5aから、第2支持体3bにおける支持体本体5の上方側部位5aに亘って架設されている。このように、上方側架設体4は、一対の支持体3の上部に亘って架設されている。尚、上方側部位5aが、支持体3の上部に相当する。また、一対の支持体3における長手方向Xの一方側にある支持体3を第1支持体3aとし、一対の支持体3における長手方向Xの他方側にある支持体3を第2支持体3bとしている。
【0028】
上方側架設体4は、一対の支持体3の上部を適正姿勢(図1図4(b)及び図5参照)の間隔に保持する棒材によって構成されている。上方側架設体4は、繊維強化プラスチック(FRP)製の直線状に延びる棒状の延設体により構成されている。このように、上方側架設体4を棒材によって構成することで、一対の支持体3の上部が互いに接近離間することを防止し、一対の支持体3の上部を適正姿勢の間隔に保持している。尚、適正姿勢は、図1図4(b)及び図5に示すように、支持体3の延在方向(上方側部位5aと中間部位5bと下方側部位5cとが並ぶ方向)が電線2の長手方向Xに対して直交する姿勢である。
【0029】
図1に示すように、上方側架設体4と電線2との上下方向Zの間隔は、鳥の進入を防止する間隔として予め設定された設定間隔以下となるように構成されている。本実施形態では、挿通孔部31に挿通されている電線2の上端と、上方側固定部35に固定されている上方側架設体4における長手方向Xの中央部の下端との間隔が、設定間隔以下の第1間隔D1に設定されており、上方側架設体4と電線2との間隔は、長手方向Xの何れの位置でも設定間隔以下となっている。上方側架設体4をこのような間隔で設置することで、電線2に鳥が止まることを防止している。尚、設定間隔は、例えば、スズメの全長から尾長を引いた長さに基づいて設定する等、電線2に止まると想定される鳥の全長から導いてもよく、設定間隔は適宜変更可能である。
【0030】
図2に示すように、下方側固定部39は、支持体本体5の下方側部位5cに備えられている。下方側固定部39は、下方側架設体11の端部を挿入して固定するための下方側孔部42を備えている。本実施形態では、第1支持体3aと第2支持体3bとは同じ形状の支持体3が用いられており、下方側固定部39には、支持体3を第1支持体3aとして用いた場合に下方側架設体11の一方側端部を固定するための第1下方側孔部42aと、支持体3を第2支持体3bとして用いた場合に下方側架設体11の他方側端部を固定するための第2下方側孔部42bと、の2つの下方側孔部42が備えられている。図1に示すように、下方側架設体11の一方側端部が第1支持体3aの第1下方側孔部42aに固定され、下方側架設体11の他方側端部が第2支持体3bの第2下方側孔部42bに固定されており、下方側架設体11は、第1支持体3aにおける支持体本体5の下方側部位5cから、第2支持体3bにおける支持体本体5の下方側部位5cに亘って架設されている。このように、下方側架設体11は、一対の支持体3の下部に亘って架設されている。尚、下方側部位5cが、支持体3の下部に相当する。
【0031】
下方側架設体11は、上下方向Zに弾性変形自在な棒材によって構成されている。下方側架設体11は、繊維強化プラスチック(FRP)製の直線状に延びる棒状の延設体により構成されている。このように、下方側架設体11を構成する延設体は、上下方向Zに弾性変形自在(しなることが可能)な材質によって構成されており、下方側架設体11は、その長手方向Xの全体に亘って上下方向Zに弾性変形自在となっている。そして、下方側架設体11を棒材によって構成することで、一対の支持体3の下部が互いに接近離間することを防止し、一対の支持体3の下部を適正姿勢の間隔に保持している。
【0032】
また、下方側架設体11は、上方側架設体4より重く構成されている。本実施形態では、下方側架設体11は、上方側架設体4より太い棒材を採用することで、上方側架設体4より重くなるように構成されている。このように、鳥害防止具1は、下方側架設体11として上方側架設体4より太い棒材を採用する等により、鳥害防止具1を図1に示すように電線2に取り付けた状態で鳥害防止具1の重心が電線2より下方側に位置している。そのため、支持体3が電線2周りに回転したとしても、下方側架設体11の自重により、一対の支持体3の夫々が電線2周りに回転することで、鳥害防止具1の姿勢が図1に示す姿勢に復帰するようになっている。このように、鳥害防止具1に下方側架設体11を備えることで、鳥害防止具1の姿勢を安定させている。
【0033】
そして、図1に示すように、下方側架設体11は、一対の支持体3が電線2に取り付けられ且つ上方側架設体4及び下方側架設体11が一対の支持体3に亘って架設された状態において、下方側に突出する姿勢で一対の支持体3に亘って架設されている。また、本実施形態では、挿通孔部31に挿通されている電線2の下端と、下方側固定部39に固定されている下方側架設体11における長手方向Xの中央部の上端との間隔が、設定間隔以下の第2間隔D2に設定されており、下方側架設体11と電線2との間隔は、長手方向Xの何れの位置でも設定間隔以下となっている。このように、一対の支持体3が電線2に取り付けられ且つ上方側架設体4及び下方側架設体11が一対の支持体3に亘って架設された状態において、下方側架設体11と電線2との上下方向Zの間隔が、鳥の進入を防止する間隔として予め設定された設定間隔以下となるように構成されている。
【0034】
図1に示すように、一対の支持体3を電線2に取り付けた状態では、上方側から、上方側架設体4、電線2、下方側架設体11の順に一直線状に並ぶ状態で備えられている。上方側架設体4が電線2の上方側に位置することで、電線2に鳥が止まるのを防止しており、電線2の下方側に位置する下方側架設体11によって鳥害防止具1の姿勢を安定させている。
【0035】
電線2に対して一対の支持体3を取り付ける際の動作や構成について説明する。
支持体3の取付作業は、図3に示すように、作業者13が、電線2に直接触れることなく、電線2に対して、作業用工具14を用いて支持体3を移動操作することで、電線2に対して間接的に作業を行う間接工法にて行われている。図3は、あくまで間接工法での作業状態を示す参考図であり、何人の作業者13にて作業するのか、及び、どのような作業用工具14を使用するかについては適宜変更が可能である。
【0036】
図3に示す例では、鳥害防止具1の取付作業は、鳥害防止具1の組み立て作業を行った後、つまりは、一対の支持体3に亘って上方側架設体4及び下方側架設体11を架設する架設作業を行った後に行っている。そして、取付作業では、上方側架設体4及び下方側架設体11を架設した一対の支持体3を1つの鳥害防止具1として電線2に取り付ける作業を行っている。
【0037】
架設作業の際の動作や構成について説明する。架設作業では、まず、作業者13は、図4に示すように、一対の支持体3に亘って上方側架設体4及び下方側架設体11を架設して、鳥害防止具1を組み立てる。この鳥害防止具1の組み立てでは、まず、図4(a)に示すように、下方側架設体11における長手方向Xの一方側(図4中、左側)の端部を第1支持体3aの下方側固定部39に固定すると共に、下方側架設体11における長手方向Xの他方側(図4中、右側)の端部を第2支持体3bの下方側固定部39に固定して、下方側架設体11を一対の支持体3の下部に亘って架設する。
【0038】
図4に示すように、第1支持体3aの下方側固定部39における第1下方側孔部42aは、長手方向Xの一方側(図4中、左側)に向かうに従って上方側に位置するように傾斜状に形成されている。また、第2支持体3bの下方側固定部39における第2下方側孔部42bは、長手方向Xの他方側(図4中、右側)に向かうに従って上方側に位置するように傾斜状に形成されている。
【0039】
そのため、下方側架設体11の長手方向Xの一方側端部を第1支持体3aの第1下方側孔部42aに挿入し、下方側架設体11の長手方向Xの他方側端部を第2支持体3bの第2下方側孔部42bに挿入して、下方側架設体11の両端部を一対の支持体3に固定することで、図4(a)に示すように、第1支持体3aは、上方側に向かうに従って長手方向Xの一方側に位置するような傾斜姿勢となり、第2支持体3bは、上方側に向かうに従って長手方向Xの他方側に位置するような傾斜姿勢となる。このように、上方側架設体4と下方側架設体11とのうちの下方側架設体11のみを一対の支持体3に亘って架設した状態では、一対の支持体3は、一対の支持体3の適正姿勢に比べて一対の支持体3の上部が長手方向Xに離れた開き姿勢となる。そして、下方側架設体11は、一対の支持体3が開き姿勢の状態で一対の支持体3の下部に亘って架設されている。
【0040】
次に、作業者13は、図4(b)に示すように、上方側架設体4における長手方向Xの一方側の端部を第1支持体3aの上方側固定部35に固定すると共に、上方側架設体4における長手方向Xの他方側の端部を第2支持体3bの上方側固定部35に固定して、上方側架設体4を一対の支持体3の上部に亘って架設する。
【0041】
このように上方側架設体4を一対の支持体3に亘って架設する場合は、一対の支持体3は開き姿勢となっており、上方側架設体4を、下方側架設体11の付勢力に抗して一対の支持体3の上部を長手方向Xに互いに近づけた状態で固定する。これにより、一対の支持体3が開き姿勢(図4(a)参照)から適正姿勢(図4(b)参照)に変化すると共に、図4(b)に示すように、下方側架設体11が下方側に突出する姿勢となる。つまり、下方側架設体11は、自然状態では直線状となるように形成されているが、一対の支持体3に亘って上方側架設体4及び下方側架設体11が架設された状態では、弾性変形することで長手方向Xの中央部分が下方側に突出する形状となる。尚、第1下方側孔部42aの傾斜角度や第2下方側孔部42bの傾斜角度を変えることで、下方側架設体11の下方側への突出量を増減させて第2間隔D2を変更することが可能である。本実施形態では、一対の支持体3における上方側固定部35同士の間隔は、一対の支持体3における下方側固定部39同士の間隔と異なっている(広くなっている)が、同じでもよい。また、図1に示す状態では、一対の支持体3の夫々が適正姿勢の状態で且つ一対の支持体3が互いに所定のピッチを空けた状態で電線2に設置されており、長手方向Xの中央部分が下方側に突出している下方側架設体11は、上方側架設体4より長くなっている。
【0042】
このように上方側架設体4及び下方側架設体11を一対の支持体3に亘って架設することで、下方側架設体11は、適正姿勢の一対の支持体3を開き姿勢に向けて付勢する状態で一対の支持体3の下部に亘って架設され、上方側架設体4は、一対の支持体3の上部を互いに近づく内側に向けて引っ張る状態で一対の支持体3の上部に亘って架設される。そして、上方側架設体4は、当該上方側架設体4の引っ張り力によって下方側架設体11の付勢力に抗して一対の支持体3を適正姿勢に保持する。このように一対の支持体3は、下方側架設体11によって開き姿勢に向けて付勢されているため、支持体3の上部が長手方向Xの内側に移動するように支持体3が傾き難くなり、上方側架設体4が撓むことを防止することが可能となる。
【0043】
次に、電線2に対して一対の支持体3を取り付ける取付作業の際の動作や構成について説明する。
取付作業では、図2(a)に示すように、作業者13は、支持体本体5に対して可動体6を下方側に移動させ、下方側凹部31bと上方側凹部31aとを上下方向Zに離間させて、挿通孔部31を開口状態としておく。そして、作業者13は、作業用工具14を用いて一対の支持体3(以下、単に「支持体3」と略称する)を移動操作して、図5に示すように、一対の支持体3の挿通孔部31に電線2を挿通させる。
【0044】
次に、作業者13は、図5の矢印で示すように、支持体3の支持体本体5の下方側への移動操作を行う。この支持体本体5の下方側への移動操作に伴って、下方側に移動される支持体本体5に対して、可動体6が電線2によって上方側への押圧力を受けることになる。よって、可動体6が支持体本体5に対して相対的に上方側に移動して、図2(b)に示すように、下方側凹部31bと上方側凹部31aとが接近して挿通孔部31が開口状態から閉塞状態に切り替えられる。このように、作業者13は、支持体本体5や下方側架設体11の自重を利用しながら、少ない操作力で支持体本体5の下方側への移動操作を簡易に行うことができる。
【0045】
また、挿通孔部31が閉塞状態となるのに伴って、図2(b)に示すように、保持部38がロック用孔部36に挿入されて係合することになる。これにより、支持体本体5に対する可動体6の上下方向Zの移動が規制され、ロック部34は、挿通孔部31を閉塞状態にロックするロック状態に切り替えられる。
【0046】
このように、作業者13は、電線2を挿通孔部31内に挿通させた後、電線2に対して支持体3を下方側に移動操作することで、挿通孔部31を開口状態から閉塞状態に切り替えると共に、ロック部34をロック解除状態からロック状態に切り替えて、電線2に支持体3を取り付けることができる。よって、作業者13は、電線2に対して上下方向Zで支持体3を下方側に移動操作するという簡易な操作を行うだけで、電線2に支持体3を取り付けることができる。
【0047】
電線2に複数の鳥害防止具1を取り付ける(一対の支持体3を複数組取り付ける)場合、長手方向Xに隣接する支持体3同士を連結している。次に、支持体3同士を連結する構成について説明する。
支持体3は、長手方向Xに並ぶ別の支持体3と連結自在に構成されている。説明を加えると、支持体3は、図2に示すように、長手方向Xの一方側(図2中、左側)に別の支持体3を連結自在な第1連結部44を備え、図6に示すように、長手方向Xの他方側(図6中、左側)に別の支持体3を連結自在な第2連結部45を備えている。このように、支持体3は、第1連結部44と第2連結部45とを備えることで、支持体3に対して、長手方向Xの一方側と他方側との両側で別の支持体3を連結自在に構成されている。尚、第1支持体3aと第2支持体3bとは同じ支持体3を用いており、第1支持体3a及び第2支持体3bは何れも、長手方向Xの一方側の端部に第1連結部44を備え、長手方向Xの他方側の端部に第2連結部45を備えている。
【0048】
図7及び図8に示すように、第1支持体3aを別の支持体3に連結する場合は、当該第1支持体3aを備える鳥害防止具1に対して長手方向Xの一方側(図7及び図8中、左側)に隣接する別の鳥害防止具1の第2支持体3bと連結する。また、第2支持体3bを別の支持体3に連結する場合は、当該第2支持体3bを備える鳥害防止具1に対して長手方向Xの他方側に隣接する別の鳥害防止具1の第1支持体3aと連結する。これらの何れの場合でも、第1支持体3aの第1連結部44と第2支持体3bの第2連結部45とを係合させて連結する。
【0049】
第1連結部44には、図2に示すように、長手方向Xで支持体本体5との間に左右一対の挿脱用隙間44aを形成する状態で板状係合部44bが備えられている。挿脱用隙間44aは、左右方向Yの外方側及び上下方向Zに開口された隙間となっている。
【0050】
第2連結部45には、図6に示すように、支持体本体5の左右両端部から長手方向Xに折り曲げて延びる左右一対の第1折曲部45aと、その第1折曲部45aの先端部から左右方向Yの内方側に折り曲げて延びる左右一対の第2折曲部45bとが備えられている。これにより、第2連結部45には、支持体本体5と第1折曲部45aと第2折曲部45bとに囲まれた挿脱用空間45cが備えられている。挿脱用空間45cは、長手方向Xの他方側及び上下方向Zに開口する空間となっている。
【0051】
第1支持体3aを第2支持体3bに連結する場合は、図7及び図8に示すように、第2支持体3bに対して長手方向Xの他方側(図7及び図8中、右側)に隣接する第1支持体3aを上下方向Zに移動操作する。このとき、第2支持体3bにおける第2連結部45の挿脱用空間45cが上下方向Zに開口しているので、第1支持体3aにおける第1連結部44の板状係合部44bが、第2連結部45における挿脱用空間45cに挿入される。また、第1支持体3aにおける第1連結部44の挿脱用隙間44aが上下方向Zに開口しているので、第2支持体3bにおける第2連結部45の第2折曲部45bが、第1連結部44における挿脱用隙間44aに挿入される。これにより、図8に示すように、第1連結部44と第2連結部45とが係合することになり、第1支持体3aと第2支持体3bとの間で長手方向Xでの移動が規制され、第1支持体3aを第2支持体3bに連結させることができる。
【0052】
図3に示す例では、電線2に複数の鳥害防止具1を取り付ける場合、1つの鳥害防止具1を電線2に取り付け、その鳥害防止具1を長手方向Xの一方側(図3の矢印参照)に押し操作して移動させた後、その鳥害防止具1を取り付けた位置と同じ位置に次の鳥害防止具1を取り付けるようにして、作業者13が長手方向Xに沿って移動することなく複数の鳥害防止具1を取り付けている。このようにして複数の鳥害防止具1を取り付ける場合には、長手方向Xに隣接する支持体3同士を連結しているので、1つの鳥害防止具1に対して押し操作するだけで、複数の鳥害防止具1を纏めて長手方向Xに操作移動させることができる。支持体3では、上下方向Zにおいて、第1連結部44及び第2連結部45が電線2と重複する位置及び電線2よりも上方側に配設されているので、押し操作により複数の鳥害防止具1を纏めて移動させると、支持体3が長手方向Xに隣接する支持体3から長手方向Xへの押し操作力を受けて、一対の支持体3の上部に対して互いに近づく側に圧縮力が作用することになる。よって、このような圧縮力が作用しても、下方側架設体11の付勢力や上方側架設体4の存在によって、これら一対の支持体3が、上部が互いに近づく側に傾いた傾斜姿勢となることを防止できる。その結果、複数の鳥害防止具1を纏めて簡易に取り付けることができながら、上方側架設体4が撓むことを防止して、鳥害を防止するという本来の機能を適切に発揮することができる。
【0053】
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0054】
(1)上記実施形態では、下方側架設体11と電線2との上下方向Zの間隔(第2間隔D2)を設定間隔以下とする構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、下方側架設体11と電線2との上下方向Zの間隔が設定間隔を超える構成としてもよい。この場合、上下方向Zにおける電線2と下方側架設体11との間に、一対の支持体3に亘って別途架設体を設置することで、下方側架設体11に鳥が止まることを防止するようにしてもよい。
【0055】
(2)上記実施形態では、下方側架設体11の全体を上下方向Zに弾性変形可能とする構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、下方側架設体11を硬質な部材と弾性変形可能な軟質な部材とを組み合わせて構成し、下方側架設体11の一部のみを上下方向Zに弾性変形可能に構成してもよい。
【0056】
(3)上記実施形態では、上方側架設体4を、棒材によって構成する例を説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、上方側架設体4を、ピアノ線等の紐材によって構成してもよい。このように、上方側架設体4を紐材によって構成することで、上方側架設体4に一対の支持体3の上部を適正姿勢の間隔に保持する機能はなくなるが、上方側架設体4の軽量化を図り易くなる。
【0057】
(4)上記実施形態では、支持体3を、長手方向Xに並ぶ別の支持体3と連結自在に構成する例を説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、支持体3に、第1連結部44や第2連結部45を備えずに、支持体3を、長手方向Xに並ぶ別の支持体3と連結不可能に構成してもよい。また、支持体3を、長手方向Xに並ぶ別の支持体3と連結する場合に、第1支持体3aと第2支持体3bとを挟持する挟持部材や第1支持体3aと第2支持体3bとに螺合する螺合部材を用いて連結する構成としてもよい。
【0058】
(5)上記実施形態では、支持体3の適正姿勢を、支持体3の延在方向が電線2の長手方向Xに対して直交する姿勢としたが、支持体3の適正姿勢を、支持体3の延在方向が電線2の長手方向Xに対して傾斜する姿勢としてもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 鳥害防止具
2 電線
3 支持体
4 上方側架設体
5a 上方側部位(上部)
5c 下方側部位(下部)
11 下方側架設体
X 長手方向
Z 上下方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8