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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-31
(45)【発行日】2022-06-08
(54)【発明の名称】電流測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01R 15/00 20060101AFI20220601BHJP
   G01R 19/00 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
G01R15/00 500
G01R19/00 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017130591
(22)【出願日】2017-07-03
(65)【公開番号】P2019015520
(43)【公開日】2019-01-31
【審査請求日】2020-06-29
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000105350
【氏名又は名称】KOA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 保
【審査官】青木 洋平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0057865(US,A1)
【文献】特開2015-017832(JP,A)
【文献】特開2013-174555(JP,A)
【文献】特開2010-236981(JP,A)
【文献】特開2005-188935(JP,A)
【文献】特開2005-127832(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 15/00
G01R 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流を測定するための電流測定装置であって、
抵抗体及び該抵抗体の両側に接続された一対の電極を有し、電流を流す板状のシャント抵抗器と、
前記電極に設けられた固定用の孔と、
前記電極から電圧信号を取り出すための配線を備えた回路基板と、
前記回路基板を収容するよう構成されその内部に空回り防止部を備えたカバー部材と、
前記カバー部材内に設けられた第1固定手段と、
前記固定用の孔を通じて前記第1固定手段と組み合わせ固定される第2固定手段と、
を備え、
前記電極は、前記第1固定手段と前記第2固定手段との間に装着され
前記第1固定手段は、頭部とネジ部とを有するボルトであり、
前記頭部は、前記空回り防止部で固定され、
前記カバー部材は、前記電極と前記回路基板とを電気的に接続するため、且つ前記ネジ部を突出するために設けられた開放部を有し、
前記開放部は、前記シャント抵抗器によって塞がれ、
前記ネジ部は、前記固定用の孔を通じて前記カバー部材の外へ露出しており、
前記第2固定手段は、前記ネジ部と螺合するナットであり、
前記第1固定手段と前記第2固定手段との間には、測定する電流が流れるバスバーを介在させ、
前記第1固定手段及び前記第2固定手段は、前記シャント抵抗器と前記カバー部材と前記バスバーとを同時に固定する、電流測定装置。
【請求項2】
前記回路基板は、前記シャント抵抗器に対して立設されている
請求項1に記載の電流測定装置。
【請求項3】
前記回路基板は、前記シャント抵抗器の面内に収まっている
請求項1又は2に記載の電流測定装置。
【請求項4】
前記シャント抵抗器には一対の端子が立設されており、
前記回路基板の配線と、前記一対の端子とが接続されている
請求項1から3までのいずれか1項に記載の電流測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電流検出回路が形成された回路基板と、電流検出用シャント抵抗器を固定する構造において、より簡易な接続構造が求められている。また、回路基板には、絶縁アンプ等が搭載されることもある一方で、より小型であることが求められている。
【0003】
例えば、特許文献1には、シャント抵抗器と温度検出回路を内蔵する回路基板とを、ケース内に配置した構造が記載されている。この構造により、例えば、バッテリ(電池)に流れる電流を検出してバッテリの充電状態を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-174555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、上記のような温度検出回路を内蔵する回路基板にマイコンやアンプなどの、検出信号を処理するための電子部品を搭載したい場合がある。
【0006】
しかしながら、従来の構造では、回路基板に電子部品を搭載すると、装置全体が大きくなってしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、電流測定装置を小型にすることを目的とする。また、電流測定装置に電子部品を搭載しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一観点によれば、電流を測定するための電流測定装置であって、電流を流す導体と、前記導体から電圧信号を取り出すための配線を備えた回路基板と、前記回路基板を収容するカバー部材と、前記カバー部材に設けられた第1固定手段と、前記第1固定手段と組み合わせ固定される第2固定手段と、を備え、前記導体は、前記第1固定手段と前記第2固定手段との間に装着された、電流測定装置が提供される。
【0009】
上記の電流測定装置によれば、回路基板をカバー部材ごと導体に固定することができる。
【0010】
前記回路基板は、前記導体に対して立設されていることが好ましい。前記回路基板は、前記導体の面内に収まっているようにすると良い。このようにすれば実装時の専有面積を小さくすることができる。
【0011】
前記導体には一対の端子が立設されており、前記回路基板の配線と、前記一対の端子とが接続されているようにすると良い。
【0012】
また、前記第1固定手段と前記第2固定手段との間には、バスバーを介在させるようにしても良い。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、電流測定装置を小型にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施の形態による電流測定装置の外観構成例を示す斜視図である。
図2図1の電流測定装置において、ケースのうち、裏面側ケースから表面側ケースを取り外して回路基板を含む内部構造を見えるようにした外観構成例を示す斜視図である。
図3図2において、回路基板を取り外した裏面側ケースを含む外観構成例を示す斜視図である。
図4A】ケースにシャント抵抗器を取り付けた構造を示す正面図である。
図4B】ケース内の回路基板に収容される回路基板とシャント抵抗器との取り付け構造を示す図である。
図4C】回路基板とシャント抵抗器とを含む電流検出モジュールの一構成例を示す回路ブロック図である。
図5】シャント抵抗器の詳細な構成例を示す斜視図であり、ケースを取り付ける際の位置関係も示す図である。
図6】ケースにシャント抵抗器を取り付ける工程の一例を示す斜視図であり、ケースにシャント抵抗器を取り付ける前の状態を示す図であり、ケースの底面を斜め方向から見た図である。
図7】ケースにシャント抵抗器を取り付ける工程の一例を示す斜視図であり、ケースにシャント抵抗器を取り付けた後の状態を示す図であり、ケースの底面を斜め方向から見た図である。
図8】ケースにシャント抵抗器を取り付ける工程の一例を示す斜視図であり、ケースにシャント抵抗器を取り付けた後にナットで固定した状態を示す図であり、また電流検出装置を実装した状態におけるケースの底面を斜め方向から見た図である。
図9】本発明の第2の実施の形態による電流検出装置の外観構成例を示す斜視図である。
図10図9に示す構造に、さらにバスバーを取り付けた電流検出装置の外観構成例を示す斜視図である。
図11図10の構造を底面側から見た斜視図である。
図12図10図11に示す構造を、側面側から見た斜視図であり、表面側ケースを取り除いてケース内部が見えるようにした斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態による電流測定装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。シャント抵抗器と回路基板とを併せて本体部と称し、本体部をケースに取り付けることで、電流測定装置を形成することができる。
【0016】
尚、本明細書において、抵抗器の電極-抵抗体-電極が配置される方向を長さ方向と称し、それと交差する方向を幅方向と称する。また、抵抗器の面と垂直の方向を垂直方向と称する。回路基板等に関しても同様に定義する。
【0017】
まず、本発明の第1の実施の形態による電流測定装置について説明する。
図1は、本実施の形態による電流測定装置の外観構成例を示す斜視図である。図2は、図1の電流測定装置において、回路基板を収容するケース(カバー部材、モジュールボックス)21のうち、裏面側ケース21aから表面側ケース21bを取り外して回路基板を含む内部構造を見えるようにした状態の外観構成例を示す斜視図である。図3は、図2において、回路基板31を取り外した際の裏面側ケース21aを含む外観構成例を示す斜視図である。
【0018】
図1から図3までに示すように、本実施の形態による電流測定装置Aは、裏面側ケース21aの図1から図3に示した位置関係における底部側に固定された、例えば金属製の略断面コの字状の固定金具14a,14bを有する。固定金具14a,14b内には、シャント抵抗等を固定するための固定用のネジ11a,11b(第1の固定手段)が取り付けられている。より詳細には、ネジ11a,11bの頭部12a,12bが固定金具14a,14bの凹状部分に収容されており、ケース21とネジ11a,11bの固定を補強するとともに、ネジ11a,11bの空回りを防止している。
【0019】
このように、本実施の形態による電流測定装置Aにおいては、ケース21内にシャント抵抗器などの導体(電流検出用導体)を固定する固定手段が設けられている。
【0020】
さらに、図3に示すように、裏面側ケース21a内に形成される収容部36内に、回路基板31を収容する。回路基板31には、回路基板31と外部回路等とを接続する端子部15、回路基板31上に設けられた電子部品35a,35b、及び、シャント抵抗などの導体に備えた電圧検出端子を固定するための端子固定部(固定孔)51b,53bを有する端子固定部51a,53aを有する。
【0021】
尚、図1図2に示すように、裏面側ケース21a,表面側ケース21b、及び回路基板31には、その中央部に貫通孔Hが設けられ、図2に示すボルト61,ネジ61a、ナット61bにより、貫通孔Hを介して固定することができる。
【0022】
次に、上記のケース21とシャント抵抗器,バスバーなどの導体との接続について説明する。以下、導体の一例として、シャント抵抗器を例にして説明する。
【0023】
図4Aは、ケース21にシャント抵抗器1を取り付けた構造を示す正面図である(ケース21bは省略している)。図4Bは、ケース21内の収容部36に収容される回路基板31とシャント抵抗器1との取り付け構造を示す図である。図4Cは、回路基板31とシャント抵抗器1とを含む電流検出モジュールBの一構成例を示す回路ブロック図である。
【0024】
シャント抵抗器1は、抵抗体3と、その両側に設けられた第1および第2の電極(一対の端子部)5a、5bとを有している。尚、後述する回路基板31は、シャント抵抗器1から電圧信号を取り出すための配線を備えている。
【0025】
シャント抵抗器1は、抵抗体3と、第1および第2の電極5a,5bとの端面を突き合わせた突き合わせ構造を有する。尚、シャント抵抗器1は、抵抗体と電極とが表面の一端同士を重ねて接続されている構造に適用することも可能である。また、電流検出用導体としては、抵抗体3が無い導体、例えば銅のみからなるバスバーなどを用いても良い。抵抗体3は、Cu-Ni系、Ni-Cr系、Cu-Mn系などの抵抗材料を用いることができる。第1および第2の電極5a,5bは、Cuなどの材料を用いることができる。抵抗体3と第1および第2の電極5a,5bとの接合は、電子ビーム、レーザービームなどの溶接の他、クラッド接合、金属ナノペーストによるろう付け等を用いて形成することができる。
【0026】
図4Aに示すように、第1および第2の電極5a,5bには、それぞれの下面に、検出対象の電流が流れるバスバー13a,13bが固定される。
【0027】
図4Aに示すように、ケース21の底面側にシャント抵抗器1を取り付けている。ケース21とシャント抵抗器1は、シャント抵抗器1に形成された電圧検出端子17a,17bを端子固定部51a,53aに挿通することで、仮固定される。そして、固定用のネジ11a,11bとナット73a,73b(第2の固定手段)とによりシャント抵抗器1が固定される。なお、第1および第2の電極5a,5bの一部にネジ11a,11bが貫通する貫通孔が形成されている。ケース21とシャント抵抗器1との固定は、その他の任意の固定構造を採用することもできる。図4Aの例では、ネジ11a,11bとナット73a,73bにより、シャント抵抗器1とケース21が固定されると同時に、検出対象の電流が流れるバスバー13a,13bも固定される。
【0028】
また、固定金具14a,14bにナットを固定しておき、ネジを用いてシャント抵抗器1を固定してもよい。
【0029】
図4Bに示すように、回路基板31は、例えばシャント抵抗器1に対して垂直方向に立設されて本体部を形成している。
【0030】
尚、ケース21は、上記のように、例えば、略直方体の形状であり、内部に本体部を収容できる収容空間を有している。ケース21の収容空間の回路基板31の挿入方向の深さを回路基板31の挿入方向の長さと同等にすることで、電流測定装置Aの占める実装面積を小さくすることができる。
【0031】
また、回路基板31の長さ方向と、シャント抵抗器1の長さ方向が平行となるように配置される。従って、平面視において、シャント抵抗器1の幅内に回路基板31を収めることができ、小型化、狭小部位への電流測定装置の搭載が可能となる。
【0032】
尚、ケース21の形状は、使用する装置や設置する箇所などにより、任意の形状とすることができる。
【0033】
上記の電流測定装置Aは、例えば、バッテリ(電池)に流れる電流を検出してバッテリの充電状態等を検出する。シャント抵抗器1は、測定対象の電流を流すために電流経路と接続する第1および第2の電極5a、5bを有し、電流の変化に応じた電位差を生じる。そして、シャント抵抗器1に生じる電圧降下によってバッテリの状態を検出する。
【0034】
図4Cは、電流検出装置(電流検出モジュールB)の一構成例を示す機能ブロック図である。
【0035】
図4B図4Cに示すように、回路基板31には、アンプ54、A/D変換器55、マイコン57などが搭載され、配線パターン45a、45b、47a、47b等を備える。
【0036】
シャント抵抗器1の電圧検出端子17a、17bは、回路基板31に形成された端子固定部51a,53aにそれぞれ挿通している。このため回路基板31を立設した状態であっても、電圧検出端子17a、17bと回路基板31の配線パターン47a、47bとが確実に接続される。
接続構造については、図5も参照して後述する。
【0037】
さらに、回路基板31には、温度検出素子41が、例えば抵抗体3の近傍に配置され、例えば、端子固定部51a,53aの間の基板上に搭載する。温度検出素子41は、マイコン57に温度信号を送り、マイコン57は温度に応じて電圧信号を補正(TCR補正)し、適切な電流検出信号を出力する。
【0038】
回路基板31はケース21の底面に対して立てた状態で設置されている。従って、回路基板31の上部にIC等の電子部品(35a,35b、55、57)などの、熱に弱い、又は、熱の影響を受けやすい電子部品等を配置することで、発熱する抵抗体3部分から電子部品等を離すことができる。従って、発熱による電流検出の精度の低下を抑制することができる。
【0039】
熱の影響を受けにくいその他の部品は、回路基板31の上部以外に配置することで、回路基板31の実装面積を有効活用することができる。また、回路基板31を収容するのに必要なケース21の幅を狭くすることができるため、全体として、電流検出装置の小型化が可能である。
【0040】
尚、回路基板31には、電流検出モジュールBを形成する電子部品やシャント抵抗器1のうち、シャント抵抗器1を除く配線が設けられている。本実施の形態では、配線や電子部品等が搭載されている、図3等に符号31で示されている外郭部分全体を回路基板と称する。この外郭は、樹脂注入などにより電子部品を封止して形成された樹脂成形モジュールの外郭であっても良い。
【0041】
図5は、シャント抵抗器1の詳細な構成例を示す斜視図であり、ケース21を取り付ける際の位置関係も示す図である。
第1および第2の電極5a,5b部分には、それぞれ孔7a,7bが形成されている。そして、ネジ11a,11bが孔7a,7bに挿通される。ネジ11a,11bのシャント抵抗器1への固定方法は、圧入であったり、溶接であったりしても良い。
【0042】
図6から図8までは、ケース21にシャント抵抗器1を取り付ける工程の一例を示す斜視図である。図5も参照しながら説明を行う。
【0043】
図6は、ケース21にシャント抵抗器1を取り付ける前の状態を示す図であり、ケース21の底面を斜め方向から見た図である。
【0044】
図6に示すように、ケース21の底面側には、固定用のネジ11a,11bが設けられ、さらに、シャント抵抗器1の電圧検出端子17a、17bを挿通する端子固定部(固定孔)51b,53bを備えた端子固定部51a,53aが設けられている。シャント抵抗器1をケース21の底面側から図5図6に示すようにケース21に差し込むことで、図7に示すように、シャント抵抗器1がケース21の底面に固定され、さらに、シャント抵抗器固定用のネジ11a,11bが突き出された状態となる。この状態において、図8に示すように、ナット73a,73bにより、シャント抵抗器1をケース21に固定する。また検出対象電流が流れるバスバー13a,13bも固定される。即ち、図8は本発明の電流検出装置を、バッテリ等の検出対象機器に実装した状態の斜視図である。
【0045】
本実施の形態による電流検出装置は、回路基板を収容するケースの底面側にシャント抵抗器1を、ケース内に設けられた固定金具に取り付けられた固定用のネジと、ナットとにより固定することができる。
【0046】
固定用のネジをケース21内に配置することで、シャント抵抗器をコンパクトにケースに固定することができる。
【0047】
次に、本発明の第2の実施の形態による電流検出装置Bについて説明する。
図9は、本実施の形態による電流検出装置の外観構成例を示す斜視図である。図10は、図9に示す電流検出装置をバスバーに実装した外観構成例を示す斜視図である。図11は、図10の構造を底面側から見た斜視図である。図12は、本実施の形態による電流測定装置の斜視図であり、表面側ケース21bを本体部から取り外して回路基板を含む内部構造を見えるようにした外観構成例を示す斜視図である。
【0048】
図9に示す構造では、シャント抵抗器1の長さが、ケース21の長さ方向の端部より長くなっている。電極5a-1,5b-1のうちケース21の両側から突き出ている突出領域に、貫通部5c,5dがそれぞれ設けられている。
【0049】
図10図11図12に示すように、電極5a-1,5b-1の突出領域に、それぞれ、バスバー23a,23bが固定される。電極5a-1,5b-1とバスバー23a,23bとの固定は、電極5a-1,5b-1の貫通部5c,5dとバスバー23a,23bに形成された貫通孔とを位置合わせし、ネジ81a,81bとナット101a、101bにより締め付け固定する。
【0050】
本実施の形態によれば、ケース21とシャント抵抗器1は、図12において符号12a,12bを頭部とするネジと、ナット73a,73bで固定される。一方、シャント抵抗器1の電極5a-1,5b-1と電流配線(バスバー)23a,23bとは、ネジ81a,81bとナット101a、101bにより固定される。なお、ネジとナットによる固定にはワッシャを介在させている。
【0051】
上記の各実施の形態においては、回路基板31にシャント抵抗器1を取り付ける構造を示したが、シャント抵抗器の代わりにバスバーを用いても良い。すなわち、電位差を検出できる導体であれば良い。
【0052】
以上に説明したように、本実施の形態による電流検出装置によれば、電流測定装置を小型にすることができる。従って、バッテリに取り付けても、邪魔になりにくい。また、電流測定装置に電子部品を搭載しやすくなる。ケースにより保護されているため、衝撃にも強く、自動車などにも取り付けが可能である。
【0053】
上記の実施の形態において、添付図面に図示されている構成等については、これらに限定されるものではなく、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、電流検出装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0055】
A…電流測定装置
1…抵抗器(導体)
3…抵抗体
5a、5b…第1および第2の電極(一対の端子部)
11a、11b…ネジ(ボルト)
17a、17b…電圧検出端子
21…ケース(カバー部材)
31…回路基板
41…温度検出素子
45、47…配線
53、55、57…電子部品
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12