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特許7082628メディア再生エラーを検出するための手法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-31
(45)【発行日】2022-06-08
(54)【発明の名称】メディア再生エラーを検出するための手法
(51)【国際特許分類】
   H04N 17/00 20060101AFI20220601BHJP
   H04N 17/04 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
H04N17/00 G
H04N17/04 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019571039
(86)(22)【出願日】2018-06-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-10-29
(86)【国際出願番号】 US2018039364
(87)【国際公開番号】W WO2019005701
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】15/633,661
(32)【優先日】2017-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506267178
【氏名又は名称】ネットフリックス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NETFLIX, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【弁理士】
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】テュルメル,フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】ニューウェル,ニコラス
【審査官】佐野 潤一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/032024(WO,A2)
【文献】特開2007-104454(JP,A)
【文献】特開2016-171457(JP,A)
【文献】特開2008-193145(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 17/00
H04N 21/00
H04N 7/18
G09G 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実行方法であって、
終点装置の表示器に結合されたテストモジュールを用いてサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記1組のデータストリームは、テストパターンに関連する光強度データをサンプリングして生成され、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力し、および前記テストパターンは、前記映像データの連続するフレームの各フレーム上に重ね合わされる、ステップと、
前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、
前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、
前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップと
を含むコンピュータ実行方法。
【請求項2】
前記テストモジュールをサンプリングするステップは、前記テストモジュールに含まれる各センサーからの異なるセンサー出力を得るステップを含み、各センサーは前記表示器の異なる領域に結合されている、請求項1記載のコンピュータ実行方法。
【請求項3】
特定のセンサーに結合された前記表示器の各領域は、映像データの前記連続するフレームに含まれる映像データの特定のフレームに対するテストパターンの異なる部分を表示し、前記テストパターンの1つ以上の明るい部分および1つ以上の暗い部分の少なくとも一方のパターンは、映像データの各フレームに関連する1つの2進数を符号化する、請求項2記載のコンピュータ実行方法。
【請求項4】
前記1組のデータストリームを処理して前記データポイント列に含まれる1つのデータポイントを生成するステップは、
前記1組のデータストリームを処理してサンプルタイムを生成するステップと、
前記1組のデータストリームに含まれた一部の複数のデータストリームを前記サンプルタイムにおいてサンプリングし、複数の強度値を生成するステップと、
前記複数の強度値を強度閾値と比較し、前記サンプルタイムに対応する1つの2進数を生成するステップと、
前記2進数を復号して整数値を生成するステップと、
前記サンプルタイムに基づき前記2進数にタイム刻印して前記データポイント列に含まれる1つのデータポイントを生成するステップと
を含む、請求項1記載のコンピュータ実行方法。
【請求項5】
前記1組のデータストリームを処理して前記サンプルタイムを生成するステップは、
前記1組のデータストリームを処理して第1のフレーム境界を特定するステップと、
前記第1のフレーム境界に基づいて前記1組のデータストリームに含まれた第1のデータストリーム内の第1のピークを特定するステップと、
前記第1のピークに関連するタイム刻印に基づいて前記サンプルタイムを決定するステップと
を含む、請求項4記載のコンピュータ実行方法。
【請求項6】
前記1組のデータストリームを処理して前記第1のフレーム境界を特定するステップは、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最大強度値を決定するステップと、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最小強度値を決定するステップと、
前記1組のデータストリームに含まれた第2のデータストリームが前記最大強度値から前記最小強度値に変化した時に第1のタイムを特定するステップと、
前記第1のタイムを前記フレーム境界と決定するステップと
を含む、請求項5記載のコンピュータ実行方法。
【請求項7】
前記1組のデータストリームを処理して前記第1のフレーム境界を特定するステップは、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最大強度値を決定するステップと、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最小強度値を決定するステップと、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連するリフレッシュ周波数を決定するステップと、
前記1組のデータストリームに含まれた第2のデータストリームが前記最大強度値と前記最小強度値の間を前記リフレッシュ周波数で振動する時に第1の期間を特定するステップと、
前記第2のデータストリームが前記最小強度値にとどまる時に第2の期間を特定するステップと、
前記第1の期間と前記第2の期間の間の変わり目を前記フレーム境界と決定するステップと
を含む、請求項5記載のコンピュータ実行方法。
【請求項8】
前記第1のデータストリーム内の前記第1のピークを特定するステップは、
映像データの前記連続したフレームに含まれる第1のフレームに関連する第1のフレームタイムを特定するステップであって、前記第1のフレームは前記第1のフレーム境界により画定される、ステップと、
前記第1のデータストリームの最大値を前記第1のフレームタイムから閾値タイム内に特定するステップと、
を含む、請求項5記載のコンピュータ実行方法。
【請求項9】
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列内の第1のデータポイントに含まれる第1の整数値を特定するステップと、
前記データポイント列内の第2のデータポイントに含まれる第2の整数値を特定するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて、前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れていないと判断する条件として、前記予測されるデータポイント列から外れていなければ前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくあるべきと判断するステップと、
前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくはないと判断するステップと
を含む、請求項1記載のコンピュータ実行方法。
【請求項10】
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列に含まれる第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、
前記データポイント列内の第2のデータポイントに関連する第2のタイム刻印を特定するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて、前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れていないと判断する条件として、前記予測されるデータポイント列から外れていなければ前記第2のタイム刻印が前記第1のタイム刻印よりフレーム期間値だけ大きくあるべきと判断するステップと、
前記第2のタイム刻印が前記第1のタイム刻印より前記フレーム期間値だけ大きくはないと判断するステップと
を含む、請求項1記載のコンピュータ実行方法。
【請求項11】
命令群を含む持続性コンピュータ読取可能媒体であって、プロセッサにより実行される時に前記命令群は前記プロセッサに、
終点装置の表示器に結合されたテストモジュールを用いてサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記1組のデータストリームは、テストパターンに関連する光強度データをサンプリングして生成され、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力し、および前記テストパターンは、前記映像データの連続するフレームの各フレーム上に重ね合わされる、ステップと、
前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、
前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、
前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップと
を実行させる、持続性コンピュータ読取可能媒体。
【請求項12】
終点装置の表示器に結合され、前記表示器で表示される第1のサンプルパターンに関連する光強度を検出するテストモジュールと、
ソフトウェア・アプリケーションを記憶するメモリと、
プロセッサと
を備えたシステムであって、前記ソフトウェア・アプリケーションが実行される時に、前記プロセッサは、
前記テストモジュールを用いてサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記1組のデータストリームは、テストパターンに関連する光強度データをサンプリングして生成され、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力し、および前記テストパターンは、前記映像データの連続するフレームの各フレーム上に重ね合わされる、ステップと、
前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、
前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、
前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップと
を実行する、システム。
【請求項13】
前記テストモジュールは第1の形状の第1の放射対称な多角形を含み、前記第1のサンプルパターンは前記第1の形状の第2の放射対称な多角形を含む、請求項12記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2017年6月26日に出願された米国特許出願第15/633661号の優先権の利益を主張するものであり、この特許出願を本明細書に引用する。
【技術分野】
【0002】
本発明の実施形態は概ね、メディア再生より具体的にはメディア再生エラーを検出するための手法に関する。
【背景技術】
【0003】
多くの相手先商標製品製造会社(OEM)は、映像配信サービスに自身上で実行されるアプリケーションを介して接続するよう予め構成された終点装置を製造する。例えば、OEMは終点アプリケーションが予め導入されたスマートテレビであって、その終点アプリケーションはスマートテレビにより自動的に実行されて映像配信サービスに接続しメディア作品をスマートテレビにダウンロードできる、スマートテレビを製造する。この手法によれば、利用者は、買った終点装置に追加のソフトウェアを導入する必要なしにメディア作品を観るかもしれない。
【0004】
特定の終点装置に予め導入された終点アプリケーションは、多くの異なるバージョンの特定のメディア作品をダウンロードし再生してよい。その時、終点アプリケーションは様々な要因、例えば終点アプリケーションが映像配信サービスに接続する時の接続パラメータに依って再生のために特定のバージョンを選択する。例えば、終点アプリケーションが、利用可能帯域幅が少ない映像配信サービスに接続する場合、終点アプリケーションはその特定のメディア作品の低ビットレートのバージョンを選択するであろう。また、終点アプリケーションは終点装置に関連するハードウェア及び/又はソフトウェア能力に基づいて指定されたメディア作品の特定のバージョンを選択する。例えば、終点アプリケーションは終点装置のハードウェア及び/又はソフトウェア復号能力に基づいてメディア作品の適切にコード化されたバージョンを選択するであろう。
【0005】
終点装置の指定されたモデルを配る前に、OEMは通常、異なる構成のテスト終点装置上で複数のメディア作品の異なるバージョンを再生することを含む包括的なテスト手順を実行する。例えば、OEMは、終点アプリケーションの特定のリリースを実行するテスト終点装置上で特定の解像度のメディア作品のバージョンをテストすることを含むテスト手順を立ち上げることができる。異なるテスト終点装置をテストする間に、人であるテスト技師は異なるテスト終点装置での複数のメディア作品の異なるバージョンの再生を観察して再生エラーを特定し記録する。例えば、テスト技師は特定のテスト終点装置が特定のメディア作品バージョンの特定のフレームの再生に失敗するのを観察することがある。この特定のエラーは当技術分野では「フレーム・ドロップ」エラーとして知られている。或いは、テスト技師は終点装置が特定のフレームを複数回再生するのを観察することがある。このエラーは当技術分野では「フリーズ・フレーム」エラーとして知られている。
【0006】
上述のように、OEMは、多くの異なる構成の終点装置を使って利用可能なメディア作品の多くの異なるバージョンをテストするために特定の終点装置に対して複数のテスト手順を立ち上げる。このようにして、OEMは、利用者をこれらのエラーに曝さないために可能な限り多くの再生エラーを特定するよう試みる。しかし、この手法には少なくとも3つの欠点がある。
【0007】
第1に、OEMは通常、利用可能な各メディア作品の全ての可能なバージョンを、終点装置の全ての異なるモデル及び全ての異なる終点アプリケーションを使ってテストすることは、可能なテストの組み合わせの数がしばしば大き過ぎるため、可能ではない。この問題を解決するために、OEMは通常、複数のメディア作品の限られた一部の一握りの数のバージョンだけを終点アプリケーションの最も新しいリリースだけを使ってテストする。しかし、このようなテスト範囲の限定は、利用者をテストされない使用事例に伴う再生エラーに曝さらしうる。テスト範囲はある終点装置に関連する暗号化保護により更に限定されるかもしれない。
【0008】
第2に、異なるOEMは全く同じテスト手順を実施せず、異なるOEMに亘って一致しないテスト結果になるかもしれない。例えば、異なるOEMは、全く異なるテスト手順を実施するか又は同じテスト手順を異なるやり方で実施するかもしれない。もしテスト結果が異なるOEMに亘って一致しないと、異なるOEMは異なる再生エラー群を直すことになり易い。その結果、異なるOEMからの終点装置は、映像配信サービスから映像をダウンロード再生する時、一定でない品質の利用者体験を提供するかもしれない、それは映像配信サービスの評判を悪くするかもしれない。
【0009】
第3に、人であるテスト技師は、テスト時に発生する全ての再生エラーを常に認識する訳ではない。従って、実際の利用者の見る体験が特定のテストシナリオを反映する限り、そのテストシナリオ中にテスト技師が見逃したいずれかの再生エラーに利用者を曝しうる。また、人の知覚は一般に主観的であり、複数のテスト技師に亘る一定性を低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記が例示するように、当技術分野で必要なものは、終点装置をテストする時にダウンロード中の映像再生エラーを検出する改善された手法である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の1つの実施形態は、コンピュータ実行方法であって、終点装置の表示器に結合されたテストモジュールをサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力する、ステップと、前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップとを含むコンピュータ実行方法を明らかにする。
【0012】
本明細書に記載された手法の少なくとも1つの利点は、記載されたやり方で終点装置のテストを自動化することは、それらの終点装置のOEMにとって可能なテスト範囲を大幅に拡げることである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の上記の特徴が詳細に理解されうるために、一部が添付の図面に例示された複数の実施形態を参照することで、上記に簡潔に要約された本発明のより明確な説明を得られるかもしれない。しかし、添付の図面は本発明の典型的な実施形態のみを例示し、従って、本発明の範囲を限定すると考えられるべきではないことは留意されるべきである、本発明は他の同様に効果的な実施形態を認めているのだから。
図1】本発明の1つ以上の態様を実施するよう構成されたシステムを例示する。
図2A】本発明の様々な実施形態に係る、異なる2進数を符号化する代表的なテストパターンを例示する。
図2B】本発明の様々な実施形態に係る、異なる2進数を符号化する代表的なテストパターンを例示する。
図2C】本発明の様々な実施形態に係る、異なる2進数を符号化する代表的なテストパターンを例示する。
図3A】本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールのより詳細な図である。
図3B】本発明の様々な実施形態に係る、図1のメディア・テスト・エンジンのより詳細な図である。
図4】本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールにより集められた代表的なテストパターン強度データを例示する。
図5A】本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールにより生成されたタイム刻印された値の列に基づいて再生エラーを検出する方法を例示する。
図5B】本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールにより生成されたタイム刻印された値の列に基づいて再生エラーを検出する方法を例示する。
図5C】本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールにより生成されたタイム刻印された値の列に基づいて再生エラーを検出する方法を例示する。
図5D】本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールにより生成されたタイム刻印された値の列に基づいて再生エラーを検出する方法を例示する。
図5E】本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールにより生成されたタイム刻印された値の列に基づいて再生エラーを検出する方法を例示する。
図6】本発明の様々な実施形態に係る、メディア作品を終点装置にダウンロードする時の再生エラーを検出するための方法ステップのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の説明において、本発明のより完全な理解を提供するために多数の具体的詳細が明らかにされる。しかし、これらの具体的詳細の1つ以上を欠いて本発明を実施してもよいことは当業者には明白であろう。他には、本発明を不明瞭にしないため、周知の特徴は記載されていない。
【0015】
上述したように、終点装置のための従来のテスト手順は、終点装置ハードウェア、終点装置ソフトウェア、及び映像配信サービスにより提供されるメディア作品バージョンの多くの組み合わせに亘って限定されたテスト範囲だけを提供する。また、従来のテスト手順は、異なる機器製造会社間で一致せず、異なる複数のテスト技師に亘る信頼性がない。これらの問題は映像配信サービスのユーザをより多くの量の再生エラーに曝す可能性があり、映像配信サービスの評判を落とす可能性がある。
【0016】
これらの特定の問題に対処するために、本発明の実施形態は、映像配信サービスとインターフェースする消費者向け終点装置のテスト及び品質制御を自動化する様々な手法を含む。特に、テストの間、テストコンピュータはテストモジュールを介して終点装置に結合される。終点装置は異なるテストパターンの透かしを入れたメディア作品を再生する。テストモジュールはそれらのテストパターンをサンプリングし、サンプルデータをテストコンピュータに送信する。テストコンピュータはサンプルデータを解析することで様々な異なる種類の再生エラーを特定できる。
【0017】
このようにテスト手順を自動化することは、ハードウェア、ソフトウェア、及びメディア作品バージョンのもっと多くの組み合わせをテストできるので、より大きなテスト範囲を可能にする。また、そのテスト手順は、異なる機器製造会社に亘ってより容易に複製される。最後に、人であるテスト技師の関与を低減することはテスト手順の信頼性を増加させる。これらの様々な改善により、映像配信サービスのユーザはより少ない再生エラーに曝され、それによりユーザ体験を改善し、映像配信サービスとの更なる係わり合いを促すかもしれない。
【0018】
システム概要
図1は本発明の1つ以上の態様を実施するよう構成されたシステムを例示する。図示のように、システム100はテストモジュール170を介して終点装置130に結合されたテストコンピュータ110を備える。テストコンピュータ110は品質保証目的でテストモジュール170を使って終点装置130をテストするよう構成されている。
【0019】
テストコンピュータ110は統合結合されたプロセッサ112、入出力(I/O)装置114、及びメモリ116を備える。プロセッサ112はデータを処理しプログラムコードを実行するよう構成された技術的に可能な任意の形態の処理装置であってよい。プロセッサ112は、例えば中央処理装置(CPU)、グラフィック処理装置(GPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA)、これら装置の技術的に可能な任意の組み合わせなどであってよい。
【0020】
I/O装置114は、例えばキーボード、マウスなどを含む入力を受けるよう構成された装置を備えてよい。I/O装置114は、例えば表示装置、スピーカーなどを含む出力を提供するよう構成された装置も備えてもよい。I/O装置114は、例えばタッチスクリーン、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポートなどを含む入力を受けかつ出力を提供するよう構成された装置を更に備えてもよい。
【0021】
メモリ116はデータ及びソフトウェア・アプリケーションを記憶するよう構成された技術的に可能な任意の記憶媒体を備えてよい。メモリ116は、例えばハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)モジュール、読み出し専用メモリ(ROM)などであってもよい。メモリ116はメディア・テスト・エンジン(MTE)118及びデータベース120を備える。MTE118はソフトウェア・アプリケーションであり、プロセッサ112により実行されるとテスト手順中にテストモジュール170からデータをサンプリングする。データベース120はMTE118によって集められたテストデータを記憶するよう構成されている。
【0022】
終点装置130はソフトウェア・アプリケーションを実行し映像内容を利用者に表示するよう構成された消費者向け装置である。例えば、終点装置130はスマートテレビ、携帯電話、携帯ゲーム機、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータなどであってよい。終点装置130は終点コンピュータ140及び表示器160を備える。
【0023】
終点コンピュータ140は統合結合されたプロセッサ142、I/O装置144、及びメモリ146を備える。プロセッサ142はデータを処理しプログラムコードを実行するよう構成されたCPU、GPU、ASIC、FPGA、これら装置の技術的に可能な任意の組み合わせなどを含む技術的に可能な任意の形態の処理装置であってよい。I/O装置144は、上記I/O装置114と同様に入力を受けるか出力を生成するか又は両方するよう構成された装置を備えてよい。メモリ146は終点アプリケーション148及びテストメディア150を含むデータ及びソフトウェア・アプリケーションを記憶するよう構成された記憶媒体である。
【0024】
終点アプリケーション148はソフトウェア・アプリケーションであり、プロセッサ142により実行されると、メディア作品を終点コンピュータ140にダウンロードするために映像配信サービスに接続するよう構成されている。終点アプリケーション148は表示器160により利用者に再生するためのダウンロードされたメディア作品を一時記憶してもよい。また、終点アプリケーション148は上記テスト手順の間、テストメディア150を表示器160で再生するよう構成されている。例えば、表示器160はテストメディア150のフレーム152を図示のように表示できる。
【0025】
フレーム152は映像内容154及びテストパターン156を含む。テストモジュール170はテストパターン156をサンプリングしサンプルデータをMTE118に送信するよう構成されている。
【0026】
テストの前に、前処理エンジン(不図示)は別のテストパターン156をテストメディア150の各フレーム上に重ね合わせる。従って、テストメディア150の各フレームはテストパターン156を含む。テストの間、終点アプリケーション148は表示器160にテストメディア150のフレームを出力させる。テストモジュール170はこれらのフレーム上に重ね合わされた各テストパターン156をサンプリングし、そのようなフレーム毎にサンプルデータをMTE118に送信する。MTE118は、下記に図2A図6と併せてもっと詳細に説明するように、サンプルデータを処理し終点装置130及び/又はテストメディア150に関連する再生エラーを検出する。
【0027】
終点装置テスト概要
図2A図2Cは、本発明の様々な実施形態に係る、異なる2進数を符号化する代表的な複数のテストパターンを例示する。図2A図2Cに示すように、テストパターン156は異なる複数の領域200に分割された放射対称な形状である。実際には、テストパターン156は図2A図2Cに200(0)~200(5)として示した6つの領域を含む。しかし、テストパターン156は任意の数の領域を含んでもよい。領域200(5)は較正及び制御のために使用され、下記で図4と併せてもっと詳細に説明される。テストメディア150の任意の特定のフレームに対して、重ね合わされたテストパターン156の領域200(0)~200(4)は明るい又は暗くてもよい。この開示の文脈では、「明るい」は概ね白い又は白っぽい色であることを意味し、「暗い」は黒い又は黒っぽい色であることを意味する。
【0028】
これらの明るい又は暗い領域200は個々のビットを表す。明るい領域200は「1」を表し、暗い領域200は「0」を表す。また、領域200(0)~200(4)のそれぞれは特定の2進位置に対応する。領域200(0)は2進位置0に対応し、領域200(1)は2進位置1に対応し、領域200(2)は2進位置2に対応し、領域200(3)は2進位置3に対応し、領域200(4)は2進位置4に対応する。これらの対応付けに従い、特定のテストパターン156は5ビットの特定の2進数を符号化し、各2進位置に関連するビットは対応する明るい又は暗い領域200から得られる。
【0029】
図2Aに示すように、代表的なテストパターン156(A)は明るい領域200(0)、暗い領域200(1)、明るい領域200(2)、暗い領域200(3)、及び暗い領域200(4)を含む。この照度パターンは整数値が5の2進数10100に対応する。
【0030】
図2Bに示すように、代表的なテストパターン156(B)は暗い領域200(0)、明るい領域200(1)、明るい領域200(2)、暗い領域200(3)、及び明るい領域200(4)を含む。この照度パターンは整数値が22の2進数01101に対応する。
【0031】
図2Cに示すように、代表的なテストパターン156(C)は明るい領域200(0)、明るい領域200(1)、暗い領域200(2)、明るい領域200(3)、及び明るい領域200(4)を含む。この照度パターンは整数値が27の2進数11011に対応する。
【0032】
概ね図2A図2Cを参照すると、任意の特定のテストパターン156は領域200(0)~200(4)により整数値0~31の任意の5ビットの2進数を表しうることを当業者は認めるであろう。実際には、テストメディア150の連続するフレームは、最大値1111又は32まで漸増する2進数を符号化する。従って、テストパターン156の列は32ビットカウンタの異なる状態を表す。テストパターン156が最大値31に到達すると、通常の2進カウンタと同様に次のテストパターン156は値0に「反転」する。
【0033】
テスト中、テストモジュール170は、テストメディア150の各フレームに重ね合わされた特定のテストパターン156に関連する光強度データをサンプリングし、次にこのサンプルデータをMTE118に送信するよう構成されている。MTE118は、このサンプルデータを処理して、領域200のサンプリングに基づき各フレームに関連する2進数に復号する。また、MTE118は表示器160に関連するリフレッシュ周波数及びバックライト強度を特に領域200(5)のサンプリングに基づき検出する。MTE118は復号された2進数を範囲0~31の整数値に変換してこれらの整数値を対応するフレームに関連付けする。
【0034】
公称の動作条件の下、これらの整数値は31まで単調に増加し、ゼロに戻り、再び繰り返しパターンで31まで単調増加を始める。MTE118は再生エラーを検出するために特定のエラー基準をこれらの整数値に適用する。MTE118は概ね、整数値の列及び/又はこれらの値に関連するタイム刻印が予想パターンから外れる時、再生エラーを検出する。テストモジュール170及びMTE118は下記にそれぞれ図3A図3Bと併せてもっと詳細に説明される。
【0035】
図3Aは、本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールのより詳細な図である。図示のように、テストモジュール170はテストパターン156と同様に放射対称な多角形であり、領域300(0)~300(5)を含む。各領域300は光学センサー302を含む。領域300(0)は光学センサー302(0)を含み、領域300(1)は光学センサー302(1)を含み、領域300(2)は光学センサー302(2)を含み、領域300(3)は光学センサー302(3)を含み、領域300(4)は光学センサー302(4)を含み、領域300(5)は光学センサー302(5)を含む。各光学センサー302はマイクロコントローラユニット(MCU)310に結合されている。MCU310は音声入力320及びユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート330に結合されている。
【0036】
テスト中、テストモジュール170は、テストメディア150のフレーム内のテストパターンが現れる位置において表示器160に物理的に取り付けられる。概ね、テストモジュール170の中心はテストパターン156の中心と位置合わせされるべきであり、テストモジュール170の各領域300はテストパターン156の対応する領域200と位置合わせされるべきである。特に、テストモジュール170の領域300(0)はテストパターン156の領域200(0)と位置合わせされるべきであり、テストモジュール170の領域300(1)はテストパターン156の領域200(1)と位置合わせされるべきであり、テストモジュール170の領域300(2)はテストパターン156の領域200(2)と位置合わせされるべきであり、テストモジュール170の領域300(3)はテストパターン156の領域200(3)と位置合わせされるべきであり、テストモジュール170の領域300(4)はテストパターン156の領域200(4)と位置合わせされるべきであり、テストモジュール170の領域300(5)はテストパターン156の領域200(5)と位置合わせされるべきである。各領域300がこのように位置合わせされているので、任意の特定の領域300内の光学センサー302は、テストパターン156の対応する領域200に関連する光強度値を検出しうる。
【0037】
テストモジュール170とテストパターン156は両方とも類似の形状の放射対称な多角形であるので、テストパターン156はテストモジュール170と同じサイズである必要はない。言い換えると、テストモジュール170が上述したやり方で位置合わせされると、光学センサー302は、ある範囲のサイズのテストパターン156の場合、テストパターン156の領域200に関連する光強度値を正確に検出しうる。この手法の1つの利点は、表示器160及び/又はテストメディア150のコード化パラメータに関連するある範囲の異なるスクリーンサイズの場合、テストモジュール170はテストパターンの光強度値を検出できることである。
【0038】
光学センサー302はテストパターン156の関連する領域200の光強度を示す値をMCU310に出力する。光学センサー302は連続値を出力するアナログセンサー又は定期的間隔で離散値を出力するデジタルセンサーであってもよい。MCU310はこれらの値を特定のサンプリング周波数でサンプリングして、次にサンプルデータをMTE118にUSBポート330を介して出力する。このサンプルデータは各光学センサー302の光強度値とタイム刻印を含む。MCU310はテストメディア150に関連する音声データも音声入力320を介してサンプリングし、音声サンプルデータを(対応するタイム刻印と共に)USBポート330を介して出力してもよい。MTE118はこのサンプルデータを下記に図3Bと併せて説明される方法で処理する。
【0039】
図3Bは本発明の様々な実施形態に係る、図1のメディア・テスト・エンジンのより詳細な図である。図示のように、MTE118はデータサンプリング器350、パターン検出器360、エラー検出器370、及びリポート生成器380を備える。データサンプリング器350はサンプルデータ340をテストモジュール170から得るよう構成されたソフトウェアモジュールである。図3Aと併せて上述したように、サンプルデータ340はテストモジュール170内の各光学センサー302(0)~302(5)の光強度値及び対応するタイム刻印を含み、これらはデータストリーム342(0)~342(5)として示されている。サンプルデータ340を得るために、データサンプリング器350はUSBポート330を定期的に調べてもよい。データサンプリング器350はサンプルデータ340をパターン検出器360に送信する。
【0040】
パターン検出器360はサンプルデータ340に含まれた光強度値を処理しテストメディア150のフレームに関連する2進値に復号するよう構成されたソフトウェアモジュールである。特定のフレームについて2進値に復号するために、パターン検出器360は1フレーム期間に亘って各データストリーム342の光強度値を解析する。フレーム期間は一般にテストメディア150の1つのフレームが表示器160で表示される期間である。パターン検出器360はフレーム期間の中央近くのサンプルタイムを選択する。そして、パターン検出器360は、データストリーム342(0)~342(5)の光強度値がサンプルタイムにおいてテストパターン156の対応する領域200は暗い(2進数「0」)を示すか明るい(2進数「1」)を示すかを判定する。パターン検出器360はフレームに対応する2進数を算出しこの2進数を整数値に変換する。パターン検出器360はその整数値にサンプルタイムを刻印しタイム刻印された値をエラー検出器に送信する。この手法は図4と併せて下記にもっと詳細に説明される。
【0041】
テスト開始時、パターン検出器360はフレーム期間を適切に決めるために初期化手順を実行する。先ず、パターン検出器360はデータストリーム342(5)を監視し表示器160に関連するリフレッシュ周波数及び表示器160のバックライト強度を測定する。次に、リフレッシュ周波数に基づいて、パターン検出器360はデータストリーム342(0)~342(4)をバックライトがアクティブな期間の特定のタイムにサンプリングする。データストリーム342(0)~342(4)のいずれかがテストパターン156の1つの領域が明るいから暗い又はその逆に変化するのを示す時点を検出する。このような変化はフレームの境界を示す。このようなフレーム境界の列を決定することで、パターン検出器は終点装置130がテストメディア150を再生するフレームレート、テストメディア150の各フレームに関連するフレーム持続期間、及びそれらのフレームに対応する将来のフレーム境界を見積る。
【0042】
また、パターン検出器360はバックライトの測定された強度に基づいて強度閾値を較正してもよい。パターン検出器360は特定のデータストリーム342が特定のサンプルタイムで暗い(2進数「0」)を示すか明るい(2進数「1」)を示すかを判定するために、この強度閾値を使用してもよい。1つの実施形態では、パターン検出器360はテストメディア150の再生中、リアルタイムに動作し、他の実施形態では、パターン検出器360はテストメディア150の再生が完了後に記録されたデータに対してオフラインで動作する。パターン検出器360のこの追加の機能も図4と併せて下記にもっと詳細に説明される。
【0043】
エラー検出器370はパターン検出器360からのタイム刻印された整数値を蓄積し、それらのタイム刻印された値の列を解析して再生エラーを検出するよう構成されている。エラー検出器370はエラー基準372(0)~372(N)を適用してN個の異なる種類の再生エラーを検出する。例えば、1つのエラー基準372は、パターン検出器360により出力されたタイム刻印された整数値の列からどれかタイム刻印された整数値が欠けている場合、「フレーム・ドロップ」エラーが発生したと規定してもよい。別のエラー基準372は、どれか2つの連続するタイム刻印間の差が閾値を超えた場合、「フリーズ・フレーム」エラーが発生したと規定してもよい。エラーを検出すると直ぐ、エラー検出器370はエラーデータをリポート生成器380に出力する。1つの実施形態では、エラー検出器370はテストメディア150の再生中、リアルタイム(わずかな遅れ有り又は無しで)に動作し、他の実施形態では、エラー検出器370はテストメディア150の再生が完了後に記録されたデータに対してオフラインで動作する。図5A図5Eは様々な再生エラーをもっと詳細に記述する。
【0044】
リポート生成器380はエラー検出器370から受信したエラーデータに基づいて記録動作を行うよう構成されたソフトウェアモジュールである。検出されたエラーに関連するエラーデータは、エラーの説明、関係するエラー基準372の表示、エラーに関連する1つ以上のタイム刻印された整数値、エラーが検出された1つ以上のフレーム番号、及び他のエラーに関連するデータを含む。リポート生成器380はこのエラーデータを後で解析するために人が読める形態で記録する。
【0045】
概ね図2A図3Bを参照すると、MTE118とテストモジュール170とは説明した仕方で相互動作して終点装置130のテストを自動化し、従って人であるテスト技師への依存を低減する。説明したテスト手順は、異なるコード化パラメータでコード化されたバージョンを含むテストメディア150のある範囲の異なるバージョンに対して実施されてもよい。また、開示されたテスト手順は、終点アプリケーション148の多くの異なるバージョンを使用して実施してもよい。このため、終点装置130のOEMは、従来の手法で可能であったよりもっと多くのテスト事例をカバーする包括的なテスト手順を実行しうる。また、これらのテスト手順はより厳密であり、異なる表示技術及び対応する製造会社に亘ってより大きな一貫性を有する。
【0046】
代表的なテストパターンサンプルデータ
図4は本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールにより集められた代表的なテストパターン強度データを例示する。図3Bのパターン検出器360はデータストリーム342を処理して本明細書に記述された解析を行うよう構成されている。
【0047】
図示のように、各グラフ400は時間軸410、強度軸420、及び強度対時間のプロット430を含む。各プロット430は異なる光学センサー302から集めたデータストリーム342の一部を表す。プロット430(0)はデータストリーム342(0)の一部を表し、プロット430(1)はデータストリーム342(1)の一部を表し、プロット430(2)はデータストリーム342(2)の一部を表し、プロット430(3)はデータストリーム342(3)の一部を表し、プロット430(4)はデータストリーム342(4)の一部を表し、プロット430(5)はデータストリーム342(5)の一部を表す。各グラフ400はプロット430(5)のピーク442に対応するサンプルタイム440を含む。グラフ400はフレーム境界450(0)~450(2)も含む。フレーム境界450(0)及び450(1)はフレーム期間460を画定する。
【0048】
図3Bと併せて上述したように、パターン検出器360はテストメディア150の各フレームについて2進数に復号するためにデータストリーム342を処理するよう構成されている。フレーム境界450(0)及び450(1)より画定されたフレームについて2進数に復号するために、パターン検出器360は全てのデータストリーム342をタイム440でサンプリングし、次に各データストリームが暗い(「0」)を示すか明るい(「1」)を示すかを判定する。図示した例では、パターン検出器360はデータストリーム342(1)~342(2)は明るい(「1」)を示し、データストリーム342(3)及び342(4)は暗い(「0」)を示すと判定する。この特定のサンプリングパターンは整数値が7の2進数11100に対応する。次のフレームの間に、パターン検出器は同様のサンプリング手順を実行し、整数値が8の2進数00010に復号してもよい。
【0049】
上述したように、パターン検出器360はフレーム期間460の適切なサイズを決めるために初期化手順を実行してもよい。その時、パターン検出器360は最初にデータストリーム342(5)を処理する。データストリーム342(5)はテストパターン156の制御領域200(5)から得られる。データストリーム342(5)は概ね表示器160のリフレッシュ周波数で最小「暗い」強度値と最大「明るい」強度値の間を振動する。データストリーム342(0)~342(4)は、テストパターン156の対応する領域200が明るい場合、同じリフレッシュ周波数で振動し、そうでなければ、最低値の暗いになる。
【0050】
例えば、プロット430(0)は、光学センサー302(0)がフレーム境界450(0)とフレーム境界450(1)の間において領域200(0)で明るいを検出し、従って、プロット430(0)はその期間において明るい値と暗い値の間を振動することを示す。また、プロット430(0)は、光学センサー302(0)がフレーム境界450(1)と450(2)の間において領域200(0)で暗いを検出し、従って、プロット430(0)はその期間において最低値の暗い値になることを示す。
【0051】
パターン検出器360はデータストリーム342(5)を処理し、表示器160に関連するリフレッシュ周波数を特定する。1つの実施形態では、パターン検出器360は表示器160が生成可能で最小の暗い値と最大の明るい値を含む明るい値の範囲も測定する。リフレッシュ周波数に基づいて、パターン検出器360は表示器160のバックライトがアクティブな期間における特定のサンプルタイムにデータストリーム342(0)~342(4)をサンプリングする。パターン検出器360はそれらのサンプルを解析して、関連するデータストリーム342が明るいと暗いの間で変化する時を特定する。このような変化はテストメディア150のフレームに重ね合わされたテストパターン156が明るいと暗いの間で変化したことを示す。これは、次にフレーム境界450を示す。
【0052】
1つの実施形態では、パターン検出器360は、1つ以上のデータストリーム342が最大の明るい値と最小の暗い値の間で振動するのと最小の暗い値に達するのとの間で変化する時を特定することでテストパターン156の変化を検出してもよい。リフレッシュ周波数で明るいと暗いの間で振動することは、明るいが表示されていることを示し、一方、連続する暗いは、暗いが表示されていることを示す。従って、データストリーム342(0)~342(4)が振動状態と非振動状態との間を変化する時、パターン検出器360は、サンプルパターン156内の明るいと暗いの間の変化を検出してもよい。これらの変化に基づいて、パターン検出器360はフレーム境界450を検出してもよい。
【0053】
フレーム境界450が発生した時に基づいて、パターン検出器360はフレーム期間460を決定する。また、データストリーム342(0)~342(4)をサンプリングするために、パターン検出器360はそのウィンドウの中央近くにサンプルタイムを決定する。これらのサンプルに基づいて、パターン検出器360は関連する2進数に復号する。パターン検出器360は、サンプルタイムがフレーム期間460の中央に最も近いデータストリーム342(5)のピークで発生するよう選択する。このピークはプロット430(5)にピーク442として示されている。1つの実施形態では、パターン検出器360は、フレーム期間460の中央から閾値距離内にある最大の大きさを持つサンプルストリーム342(5)の部分を特定することでピーク442を特定する。閾値距離はリフレッシュ周波数の周期に基づいて決定してもよい。
【0054】
パターン検出器360は、フレームレート、フレーム持続期間などを含むテストメディア150の再生に関連する様々なタイミングパラメータを決定するために上記初期化手順を実行してもよい。そして、図5A図5Eと併せて下記にもっと詳細に説明されるように、パターン検出器360はタイム刻印された整数値の列をエラー検出のためにエラー検出器370に出力する。
【0055】
代表的な再生エラー検出
図5A図5Eは本発明の様々な実施形態に係る、図1のテストモジュールにより生成されたタイム刻印された整数値の列に基づいて再生エラーを検出する方法を例示する。
【0056】
図5Aは名目の値列500及び対応する複数のタイム刻印502を例示する。列500及び複数のタイム刻印502はパターン検出器360により生成され、図3Bのエラー検出器370により処理されてよい。図示のように、列500はフレーム値1~8を含み、複数のタイム刻印502はタイム刻印t~tを含む。各タイム刻印502は異なるフレーム値500に対応する。エラー検出器370は、隣接するタイム刻印間の差又は差の平均を特定することでフレーム間隔Fintを算出する。Fintに基づいて、エラー検出器370はテストメディア150について1秒当たりのフレーム(FPS)値を算出する。或いは、エラー検出器370は終点装置130と対話することでテストメディア150についてFPS値を決め、次にそのFPS値に基づいてFintを決めてもよい。
【0057】
intに基づいて、エラー検出器370は様々な予測されるタイム刻印を算出する。例えば、エラー検出器370はtが約t+4×Fintの値を持つと予測してもよい。同様に、エラー検出器370はtが約t+7×Fintの値を持つと予測してもよい。概ね、エラー検出器は特定のフレーム番号Nのタイム刻印をt+(N-1)×Fintと予測してもよい。エラー検出器370は予測、例えば上述した予測が外れた時、再生エラーの発生を検出する。具体的な再生エラーを図5B図5Eと併せて下記に記述する。
【0058】
図5Bは「フレーム・ドロップ」エラーと関連しうる値列510及び対応する複数のタイム刻印512を例示する。概ね、各フレーム値510は前のフレーム値より漸増であるべきである(最大フレーム値に達し次のフレーム値がゼロであるまで)。しかし、図示のように、tにおいて、フレーム値4ではなくフレーム値5が現れる。エラー検出器370は、1つ以上のエラー基準372を適用してこのフレーム・ドロップエラーを検出してもよい。次にエラー検出器370は、前述したように検出されたエラーの詳細を示すエラーデータをリポート生成器380に送信する。
【0059】
図5Cは「フリーズ・フレーム」エラーと関連しうる値列520及び対応する複数のタイム刻印522を例示する。概ね、各タイム刻印522は前のタイム刻印522より約Fintだけ大きく、次のタイム刻印522より約Fintだけ小さくあるべきである。しかし、図示のように、tとtの差は、Fint×Fthを超えており、フリーズ・フレームが発生したことを示唆する。言い換えると、t-tが予期したより大きいので、フレーム3はtでたぶんフリーズした。Fthは隣接するタイム刻印の差がフリーズ・フレームの検出を作動することなくFthよりどれだけ大きくありうるかを示す許容閾値である。エラー検出器370は、1つ以上のエラー基準372を適用してフリーズ・フレームエラーを検出してもよい。その後直ぐ、エラー検出器370は検出されたエラーの詳細を示すエラーデータをリポート生成器380に送信する。
【0060】
図5Dは「ガタガタ」又は「ぎくしゃく」エラーと関連しうる値列530及び対応する複数のタイム刻印532を例示する。上述したフリーズ・フレームエラーと同様に、正常な条件下では、連続するタイム刻印532はFintだけ漸増するべきである。しかし、タイム刻印532間の漸増が一定でない場合、ガタガタ/ぎくしゃくが発生しているかもしれない。図示のように、連続するタイム刻印532間の差はFint×0.5とFint×1.5の間で変動する。エラー検出器370は、この変動を検出し関連するエラーデータをリポート生成器380に送信する。
【0061】
図5Eは「反転」エラーと関連しうる値列540及び対応する複数のタイム刻印542を例示する。前述したように、連続するテストパターン156に関連する2進値は最大値に達するまで漸増し、次にゼロに「反転」し再び漸増を始める。しかし、ゼロフレーム値が列540内で最大フレーム値に続かないと、エラー検出器370は反転エラーを検出してもよい。例えば、図5Eで、連続するテストパターン156は2ビットカウンタを成し、3まで漸増し、次にゼロに反転する。第1のフレーム値3にフレーム値0は続かないので、エラーが検出される。通常、反転エラーはフレーム・ドロップに伴う。
【0062】
概ね図5A図5Eを参照すると、当業者は多くの異なる種類の再生エラーがテストパターンに符号化された2進値に基づいて検出される可能性があることを理解するであろう。本明細書に記述された様々なエラーは代表例目的のためだけに提供されている。図3Bのエラー検出器370は技術的に可能な任意のエラーを技術的に可能な任意のエラー基準に基づいて検出してよい。例えば、上記に加えて、1つ以上の光学センサー302が暗いを長期間検出した時、エラー検出器370はテスト手順エラーを検出してもよい。MTE118により実行される必須の手順及びそれに含まれる様々なソフトウェアモジュールは図6と併せて下記にもっと詳細に説明される。
【0063】
再生エラーを検出するための手順
図6は、本発明の様々な実施形態に係る、メディア作品を終点装置にダウンロードする時の再生エラーを検出するための方法ステップのフロー図である。これらの方法ステップは図1図5Eのシステムと併せて説明されるが、当業者はこれらの方法ステップをいずれかの順に実行するよう構成された任意のシステムは本発明の範囲であることを理解するであろう。
【0064】
図示のように、方法600は、MTE118がテストモジュール170の光学センサー302をサンプリングして一組のデータストリーム342を捕捉するステップ602から始まる。各データストリーム342は、テストパターン156の対応する領域200が明るい時、表示器160のリフレッシュ周波数で「暗い」値と「明るい」値の間を振動してよい。或いは、テストパターンの対応する領域200が暗い時、各データストリーム342は「暗い」に関連する値である最低値になってよい。
【0065】
ステップ604でMTE118はデータストリーム342内のピーク及びそのピークに対応するタイム値を特定する。例えば、MTE118は図4に示したピーク442を特定してよい。実際、MTE118は制御領域200(5)に関連するデータストリーム342(5)内のピークを特定する。MTE118は概ね特定のフレームのフレーム期間の中央に最も近いピークを特定する。
【0066】
ステップ606でMTE118はデータストリーム342(0)~342(4)の光強度値をそのピークに関連するタイム刻印において測定する。ステップ608で、MTE118は光強度値を2進数に変換する。この時、MTE118は、それを超えるとデータストリーム342が「明るい」を示し、それ未満ならデータストリーム342が「暗い」を示す光強度閾値を示す較正データを使用してもよい。ステップ610で、MTE118はその2進数を整数値に変換する。
【0067】
ステップ612でMTE118はその整数値をタイム刻印及びフレーム番号と関連付けしデータポイントを生成する。MTE118はそのフレーム番号を終点装置130との対話に基づいて及び/又はテストメディア150を処理することで直接決めてもよい。一般に、テストメディア150の各フレームは一意のフレーム番号を持ち、MTE118は、そのフレームに関連するタイム刻印に基づいて特定のフレームのフレーム番号を決めてもよい。
【0068】
ステップ614でMTE118はステップ612で生成されたそれらのような一連のデータポイントを集める。例えば、MTE118は、多くのこのようなデータポイントを集めるまで、方法600のステップ602、604、606、608、610、及び612を繰り返し実行してもよい。ステップ616でMTE118はテスト基準372を満たさない1つ以上のデータポイントを特定する。MTE118は図5A図5Eと併せて例により説明した手法を実行してそのようなデータポイントを特定してもよい。ステップ618でMTE118は特定したデータポイントを記録する。また、MTE118は前述のやり方でそれらのデータポイントに関連するエラーデータを記録してもよい。
【0069】
1つの実施形態では、これまで説明した手法を拡げて音声再生に関するエラーも検出してもよい。特に、前処理エンジンはテストメディア150に関連する音声トラックを解析し一意の音を一定間隔で加えてもよい。一意の音は、例えば特定の特異な周波数を持つクリック音でもよい。前処理エンジンはテストメディア150に含まれる映像トラックのフレーム番号であって、音声トラックがクリック音を含むフレーム番号を記録するだろう。テスト中、テストモジュール170(又はテストモジュール170と共に動作する周辺テストモジュール)は音声入力320を介した終点装置130からの音声を記録し、次にMTE118はその一意の音が適正なフレーム中に発生するか否かを調べるだろう。もし、その一意の音が予期した時間に発生しなければ、MTE118は音声再生エラーを記録する。MTE118は音声再生エラーを示す音声無言も検出してもよい。この手法により、MTE118は映像再生エラーに加えて音声再生エラーを検出するかもしれない。
【0070】
要約すると、終点装置はテスト手順中、テストメディアのフレームを出力する。テストメディアの各フレームはテストパターンを含む。終点装置に結合されたテストモジュールはそのテストパターンをサンプリングし、サンプルデータをメディア・テスト・エンジンに送信する。メディア・テスト・エンジンはテストパターンから2進数を復号し、次にその2進数を対応するフレームに関連する整数値に変換する。次にメディア・テスト・エンジンはこれらの整数値の列を解析して終点装置に関連する再生エラーを特定する。
【0071】
本明細書に記載された手法の少なくとも1つの利点は、説明したやり方で終点装置のテストを自動化することはそれらの終点装置のOEMにとって可能なテスト範囲を大幅に拡げることである。従って、OEMは終点装置を消費者に出荷する前により多くの再生エラーを発見し直すかもしれない。また、本明細書に記載された自動化されたテストは異なるOEMに亘って高度に再現可能であり、OEM間のテスト結果の一定性を大幅に改善する。人であるテスト技師の関与を低減又は限定することは、テスト手順の信頼性を増加させ、更に利用者に曝される可能性のある再生エラーの数を低減する。人の関与を低減することはコストも低減し、テスト速度を増加させ、通常知覚できないエラーの検出を高性能コンピュータハードウェア無しに可能にする。
【0072】
1.実施形態では、コンピュータ実行方法は、終点装置の表示器に結合されたテストモジュールをサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力する、ステップと、前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップとを含む。
【0073】
2.前記テストモジュールをサンプリングするステップは、前記テストモジュールに含まれる各センサーからの異なるセンサー出力を得るステップを含み、各センサーは前記表示器の異なる領域に結合されている、項1記載のコンピュータ実行方法。
【0074】
3.特定のセンサーに結合された前記表示器の各領域は、映像データの前記連続するフレームに含まれる映像データの特定のフレームに対するテストパターンの異なる部分を表示し、前記テストパターンの1つ以上の明るい部分および1つ以上の暗い部分の少なくとも一方のパターンは、映像データの各フレームに関連する1つの2進数を符号化する、項1及び2のいずれかに記載のコンピュータ実行方法。
【0075】
4.前記1組のデータストリームを処理して前記データポイント列に含まれる1つのデータポイントを生成するステップは、前記1組のデータストリームを処理してサンプルタイムを生成するステップと、前記1組のデータストリームに含まれた一部の複数のデータストリームを前記サンプルタイムにおいてサンプリングし、複数の強度値を生成するステップと、前記複数の強度値を強度閾値と比較し、前記サンプルタイムに対応する1つの2進数を生成するステップと、前記2進数を復号して整数値を生成するステップと、前記サンプルタイムに基づき前記2進数にタイム刻印するステップとを含む、項1~3のいずれかに記載のコンピュータ実行方法。
【0076】
5.前記1組のデータストリームを処理して前記サンプルタイムを生成するステップは、前記1組のデータストリームを処理して第1のフレーム境界を特定するステップと、前記第1のフレーム境界に基づいて前記1組のデータストリームに含まれた第1のデータストリーム内の第1のピークを特定するステップと、前記第1のピークに関連するタイム刻印に基づいて前記サンプルタイムを決定するステップとを含む、項1~4のいずれかに記載のコンピュータ実行方法。
【0077】
6.前記1組のデータストリームを処理して前記第1のフレーム境界を特定するステップは、前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最大強度値を決定するステップと、前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最小強度値を決定するステップと、前記1組のデータストリームに含まれた第2のデータストリームが前記最大強度値から前記最小強度値に変化した時に第1のタイムを特定するステップと、前記第1のタイムを前記フレーム境界と決定するステップとを含む、項1~5のいずれかに記載のコンピュータ実行方法。
【0078】
7.前記1組のデータストリームを処理して前記第1のフレーム境界を特定するステップは、前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最大強度値を決定するステップと、前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最小強度値を決定するステップと、前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連するリフレッシュ周波数を決定するステップと、前記1組のデータストリームに含まれた第2のデータストリームが前記最大強度値と前記最小強度値の間を前記リフレッシュ周波数で振動する時に第1の期間を特定するステップと、前記第2のデータストリームが前記最小強度値にとどまる時に第2の期間を特定するステップと、前記第1の期間と前記第2の期間の間の変わり目を前記フレーム境界と決定するステップとを含む、項1~6のいずれかに記載のコンピュータ実行方法。
【0079】
8.前記第1のデータストリーム内の前記第1のピークを特定するステップは、映像データの前記連続したフレームに含まれる第1のフレームに関連する第1のフレームタイムを特定するステップであって、前記第1のフレームは前記第1のフレーム境界により画定される、ステップと、前記第1のデータストリームの最大値を前記第1のフレームタイムから閾値タイム内に特定するステップと、を含む、項1~7のいずれかに記載のコンピュータ実行方法。
【0080】
9.前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、前記データポイント列内の第1のデータポイントに含まれる第1の整数値を特定するステップと、前記データポイント列内の第2のデータポイントに含まれる第2の整数値を特定するステップと、前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくあるべきだと判断するステップと、前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくはないと判断するステップとを含む、項1~8のいずれかに記載のコンピュータ実行方法。
【0081】
10.前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、前記データポイント列に含まれる第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、前記データポイント列内の第2のデータポイントに関連する第2のタイム刻印を特定するステップと、前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2のタイム刻印が前記第1のタイム刻印よりフレーム期間値だけ大きくあるべきだと判断するステップと、前記第2のタイム刻印が前記第のタイム刻印より前記フレーム期間値だけ大きくはないと判断するステップとを含む、項1~9のいずれかに記載のコンピュータ実行方法。
【0082】
11.実施形態では、持続性コンピュータ読取可能媒体は命令群を含み、プロセッサにより実行される時に前記命令群は前記プロセッサに、終点装置の表示器に結合されたテストモジュールをサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力する、ステップと、前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップとを実行させる。
【0083】
12.前記1組のデータストリームを処理して前記データポイント列に含まれる1つのデータポイントを生成するステップは、前記1組のデータストリームを処理してサンプルタイムを生成するステップと、前記1組のデータストリームに含まれた一部の複数のデータストリームを前記サンプルタイムにおいてサンプリングし、複数の強度値を生成するステップと、前記複数の強度値を強度閾値と比較し、前記サンプルタイムに対応する1つの2進数を生成するステップと、前記2進数を復号して整数値を生成するステップと、前記サンプルタイムに基づき前記2進数にタイム刻印するステップとを含む、項11記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
【0084】
13.前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、前記データポイント列内の第1のデータポイントに含まれる第1の整数値を特定するステップと、前記データポイント列内の第2のデータポイントに含まれる第2の整数値を特定するステップと、前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくあるべきだと判断するステップと、前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくはないと判断するステップとを含む、項11及び12のいずれかに記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
【0085】
14.前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、前記データポイント列に含まれる第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、前記データポイント列内の第2のデータポイントに関連する第2のタイム刻印を特定するステップと、前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2のタイム刻印が前記第1のタイム刻印よりフレーム期間値だけ大きくあるべきだと判断するステップと、前記第2のタイム刻印が前記第のタイム刻印より前記フレーム期間値だけ大きくはないと判断するステップとを含む、項11~13のいずれかに記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
【0086】
15.前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、前記データポイント列に含まれる第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、前記データポイント列に含まれる第2のデータポイントに関連する第2のタイム刻印を特定するステップと、前記データポイント列内の第3のデータポイントに関連する第3のタイム刻印を特定するステップと、前記第1のタイム刻印を前記第2のタイム刻印と比較し第1のフレーム期間を生成するステップと、前記第2のタイム刻印を前記第3のタイム刻印と比較し第2のフレーム期間を生成するステップと、前記第1のフレーム期間と前記第2のフレーム期間の差値を計算するステップと、前記予測されるデータポイント列に基づいて前記差値が閾値を超えないべきだと判断するステップと、前記差値が前記閾値を超えていると判断するステップとを含む、項11~14のいずれかに記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
【0087】
16.前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、前記データポイント列内に含まれる第1のデータポイントに関連する第1の整数値を特定するステップと、前記データポイント列内に含まれる第2のデータポイントに関連する第2の整数値を特定するステップと、前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2の整数値がゼロであるべきだと判断するステップと、前記第2の整数値がゼロではないと判断するステップとを含む、項11~15のいずれかに記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
【0088】
17.前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第2のエラーを特定するステップであって、前記映像データに音声データが対応する、ステップを
更に含む、項11~16のいずれかに記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
【0089】
18.前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、前記データポイント列内の第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、前記予測されるデータポイント列に基づいて音声サンプルが前記第1のタイム刻印において前記音声データ内に存在するべきだと判断するステップと、
音声サンプルが前記第1のタイム刻印において前記音声データ内に存在しないと判断するステップとを含む、項11~17のいずれかに記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
【0090】
19.実施形態では、システムは、終点装置の表示器に結合され、前記表示器で表示される第1のサンプルパターンに関連する光強度を検出するテストモジュールと、ソフトウェア・アプリケーションを記憶するメモリと、プロセッサとを備え、前記ソフトウェア・アプリケーションが実行される時に、前記プロセッサは、前記テストモジュールをサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力する、ステップと、前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップとを実行する。
【0091】
20.前記テストモジュールは第1の形状の第1の放射対称な多角形を含み、前記第1のサンプルパターンは前記第1の形状の第2の放射対称な多角形を含む、項19記載のシステム。
【0092】
様々な実施形態の説明が例示の目的のために提示されているが、網羅的であるようにも開示された実施形態に限定されることも意図されていない。説明した実施形態の範囲及び要旨から逸脱することなく多くの改良や変更は当業者にとって明らかであろう。
【0093】
本実施形態の態様はシステム、方法、又はコンピュータプログラム製品として具体化されてよい。従って、本開示の態様は、完全にハードウェア実施形態、完全にソフトウェア実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)、又は本明細書において一般に「モジュール」又は「システム」と呼ばれうるソフトウェア態様とハードウェア態様を組み合わせた実施形態の形をとってもよい。また、本開示の態様は、コンピュータ読取可能プログラムコードが組み込まれた1つ以上のコンピュータ読取可能媒体に具体化されたコンピュータプログラム製品の形をとってもよい。
【0094】
1つ以上のコンピュータ読取可能媒体のいずれの組み合わせを利用してよい。コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ読取可能信号媒体又はコンピュータ読取可能記憶媒体であってもよい。コンピュータ読取可能記憶媒体は、例えば、これらに限定されないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体システム、装置、又はデバイス、又はそれらの任意の適切な組み合わせであってよい。コンピュータ読取可能記憶媒体のより具体的な例(非網羅的リスト)は、1つ以上のワイヤーを有する電気的接続、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去・プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯型コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM)、光学式記憶装置、磁気記憶装置、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含むであろう。本明細書の文脈では、コンピュータ読取可能記憶媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによる又はに関連した使用のためのプログラムを含み又は記憶しうる任意の有形の媒体であってよい。
【0095】
本開示の態様は、本開示の実施形態に係るフローチャート図及び/又は方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品のブロック図を参照して上記で説明されている。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロックと、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせとはコンピュータプログラム命令群により実施されうることは理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、又は機械を製造する他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサに提供されてもよく、コンピュータ又は他のプログラム可能データ処理装置のプロセッサにより実行されるそれらの命令はフローチャートに明記された機能/動作及び/又はブロック図内ブロックの実施を可能にする。そのようなプロセッサは、限定されないが、汎用プロセッサ、特殊用途プロセッサ、特定用途向けプロセッサ、又はフィールド・プログラム可能プロセッサであってもよい。
【0096】
図のフローチャート及びブロック図は、本開示の様々な実施形態に係る、システム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実施形態のアーキテクチャ、機能、及び動作を例示する。これに関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、指定された論理機能を実施するための1つ以上の実行可能命令を含むコードのモジュール、セグメント、又は部分を表す場合がある。なお、別の実施形態では、ブロックに記された機能は、図に記された順番から外れて発生してもよい。例えば、続けて示された2つのブロックは、実際には実質的に同時に実行されるか、又は係る機能に依って、時には逆の順番に実行されるかもしれない。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロックと、ブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせとは、指定の機能又は動作を実行する特殊用途ハードウェアシステム又は特殊用途ハードウェア及びコンピュータ命令群の組み合わせにより実施されうる。
【0097】
上記は本開示の実施形態に向けられているが、本開示の他の及び追加の実施形態を本開示の基本的な範囲から逸脱することなく思い付くかもしれない。本開示の範囲は添付の請求項により決定される。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
コンピュータ実行方法であって、
終点装置の表示器に結合されたテストモジュールをサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力する、ステップと、
前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、
前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、
前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップと
を含むコンピュータ実行方法。
実施形態2
前記テストモジュールをサンプリングするステップは、前記テストモジュールに含まれる各センサーからの異なるセンサー出力を得るステップを含み、各センサーは前記表示器の異なる領域に結合されている、実施形態1記載のコンピュータ実行方法。
実施形態3
特定のセンサーに結合された前記表示器の各領域は、映像データの前記連続するフレームに含まれる映像データの特定のフレームに対するテストパターンの異なる部分を表示し、前記テストパターンの1つ以上の明るい部分および1つ以上の暗い部分の少なくとも一方のパターンは、映像データの各フレームに関連する1つの2進数を符号化する、実施形態2記載のコンピュータ実行方法。
実施形態4
前記1組のデータストリームを処理して前記データポイント列に含まれる1つのデータポイントを生成するステップは、
前記1組のデータストリームを処理してサンプルタイムを生成するステップと、
前記1組のデータストリームに含まれた一部の複数のデータストリームを前記サンプルタイムにおいてサンプリングし、複数の強度値を生成するステップと、
前記複数の強度値を強度閾値と比較し、前記サンプルタイムに対応する1つの2進数を生成するステップと、
前記2進数を復号して整数値を生成するステップと、
前記サンプルタイムに基づき前記2進数にタイム刻印するステップと
を含む、実施形態1記載のコンピュータ実行方法。
実施形態5
前記1組のデータストリームを処理して前記サンプルタイムを生成するステップは、
前記1組のデータストリームを処理して第1のフレーム境界を特定するステップと、
前記第1のフレーム境界に基づいて前記1組のデータストリームに含まれた第1のデータストリーム内の第1のピークを特定するステップと、
前記第1のピークに関連するタイム刻印に基づいて前記サンプルタイムを決定するステップと
を含む、実施形態4記載のコンピュータ実行方法。
実施形態6
前記1組のデータストリームを処理して前記第1のフレーム境界を特定するステップは、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最大強度値を決定するステップと、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最小強度値を決定するステップと、
前記1組のデータストリームに含まれた第2のデータストリームが前記最大強度値から前記最小強度値に変化した時に第1のタイムを特定するステップと、
前記第1のタイムを前記フレーム境界と決定するステップと
を含む、実施形態5記載のコンピュータ実行方法。
実施形態7
前記1組のデータストリームを処理して前記第1のフレーム境界を特定するステップは、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最大強度値を決定するステップと、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連する最小強度値を決定するステップと、
前記第1のデータストリームに基づいて前記終点装置に関連するリフレッシュ周波数を決定するステップと、
前記1組のデータストリームに含まれた第2のデータストリームが前記最大強度値と前記最小強度値の間を前記リフレッシュ周波数で振動する時に第1の期間を特定するステップと、
前記第2のデータストリームが前記最小強度値にとどまる時に第2の期間を特定するステップと、
前記第1の期間と前記第2の期間の間の変わり目を前記フレーム境界と決定するステップと
を含む、実施形態5記載のコンピュータ実行方法。
実施形態8
前記第1のデータストリーム内の前記第1のピークを特定するステップは、
映像データの前記連続したフレームに含まれる第1のフレームに関連する第1のフレームタイムを特定するステップであって、前記第1のフレームは前記第1のフレーム境界により画定される、ステップと、
前記第1のデータストリームの最大値を前記第1のフレームタイムから閾値タイム内に特定するステップと、
を含む、実施形態5記載のコンピュータ実行方法。
実施形態9
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列内の第1のデータポイントに含まれる第1の整数値を特定するステップと、
前記データポイント列内の第2のデータポイントに含まれる第2の整数値を特定するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくあるべきだと判断するステップと、
前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくはないと判断するステップと
を含む、実施形態1記載のコンピュータ実行方法。
実施形態10
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列に含まれる第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、
前記データポイント列内の第2のデータポイントに関連する第2のタイム刻印を特定するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2のタイム刻印が前記第1のタイム刻印よりフレーム期間値だけ大きくあるべきだと判断するステップと、
前記第2のタイム刻印が前記第1のタイム刻印より前記フレーム期間値だけ大きくはないと判断するステップと
を含む、実施形態1記載のコンピュータ実行方法。
実施形態11
命令群を含む持続性コンピュータ読取可能媒体であって、プロセッサにより実行される時に前記命令群は前記プロセッサに、
終点装置の表示器に結合されたテストモジュールをサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力する、ステップと、
前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、
前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、
前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップと
を実行させる、持続性コンピュータ読取可能媒体。
実施形態12
前記1組のデータストリームを処理して前記データポイント列に含まれる1つのデータポイントを生成するステップは、
前記1組のデータストリームを処理してサンプルタイムを生成するステップと、
前記1組のデータストリームに含まれた一部の複数のデータストリームを前記サンプルタイムにおいてサンプリングし、複数の強度値を生成するステップと、
前記複数の強度値を強度閾値と比較し、前記サンプルタイムに対応する1つの2進数を生成するステップと、
前記2進数を復号して整数値を生成するステップと、
前記サンプルタイムに基づき前記2進数にタイム刻印するステップと
を含む、実施形態11記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
実施形態13
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列内の第1のデータポイントに含まれる第1の整数値を特定するステップと、
前記データポイント列内の第2のデータポイントに含まれる第2の整数値を特定するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくあるべきだと判断するステップと、
前記第2の整数値が前記第1の整数値より値1だけ大きくはないと判断するステップと
を含む、実施形態11記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
実施形態14
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列に含まれる第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、
前記データポイント列内の第2のデータポイントに関連する第2のタイム刻印を特定するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2のタイム刻印が前記第1のタイム刻印よりフレーム期間値だけ大きくあるべきだと判断するステップと、
前記第2のタイム刻印が前記第1のタイム刻印より前記フレーム期間値だけ大きくはないと判断するステップと
を含む、実施形態11記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
実施形態15
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列に含まれる第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、
前記データポイント列に含まれる第2のデータポイントに関連する第2のタイム刻印を特定するステップと、
前記データポイント列内の第3のデータポイントに関連する第3のタイム刻印を特定するステップと、
前記第1のタイム刻印を前記第2のタイム刻印と比較し第1のフレーム期間を生成するステップと、
前記第2のタイム刻印を前記第3のタイム刻印と比較し第2のフレーム期間を生成するステップと、
前記第1のフレーム期間と前記第2のフレーム期間の差値を計算するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて前記差値が閾値を超えないべきだと判断するステップと、
前記差値が前記閾値を超えていると判断するステップと
を含む、実施形態11記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
実施形態16
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列内に含まれる第1のデータポイントに関連する第1の整数値を特定するステップと、
前記データポイント列内に含まれる第2のデータポイントに関連する第2の整数値を特定するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて前記第2の整数値がゼロであるべきだと判断するステップと、
前記第2の整数値がゼロではないと判断するステップと
を含む、実施形態11記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
実施形態17
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第2のエラーを特定するステップであって、前記映像データに音声データが対応する、ステップを
更に含む、実施形態11記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
実施形態18
前記データポイント列が前記予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップは、
前記データポイント列内の第1のデータポイントに関連する第1のタイム刻印を特定するステップと、
前記予測されるデータポイント列に基づいて音声サンプルが前記第1のタイム刻印において前記音声データ内に存在するべきだと判断するステップと、
音声サンプルが前記第1のタイム刻印において前記音声データ内に存在しないと判断するステップと
を含む、実施形態17記載の持続性コンピュータ読取可能媒体。
実施形態19
終点装置の表示器に結合され、前記表示器で表示される第1のサンプルパターンに関連する光強度を検出するテストモジュールと、
ソフトウェア・アプリケーションを記憶するメモリと、
プロセッサと
を備えたシステムであって、前記ソフトウェア・アプリケーションが実行される時に、前記プロセッサは、
前記テストモジュールをサンプリングし、1組のデータストリームを生成するステップであって、前記終点装置は映像データの連続するフレームを表示器で出力する、ステップと、
前記1組のデータストリームを処理してデータポイント列を生成するステップであって、前記データポイント列内の各データポイントは前記映像データの異なるフレームに対応する、ステップと、
前記データポイント列が予測されるデータポイント列から外れたと判断するステップと、
前記予測されるデータポイント列からの少なくとも1つの外れを解析し、前記表示器で出力された映像データの前記連続するフレームに関連する第1のエラーを特定するステップと
を実行する、システム。
実施形態20
前記テストモジュールは第1の形状の第1の放射対称な多角形を含み、前記第1のサンプルパターンは前記第1の形状の第2の放射対称な多角形を含む、実施形態19記載のシステム。

【符号の説明】
【0098】
110 テストコンピュータ
112、142 プロセッサ
114、144 I/O装置
116、146 メモリ
118 メディア・テスト・エンジン
120 データベース
130 終点装置
140 終点コンピュータ
148 終点アプリケーション
150 テストメディア
156 テストパターン
160 表示器
170 テストモジュール
200、300 領域
302 光学センサー
310 マイクロコントローラユニット
320 音声入力
330 USBポート
340 サンプルデータ
342 データストリーム
350 データサンプリング器
360 パターン検出器
370 エラー検出器
372 エラー基準
380 リポート生成器
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図6