(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-31
(45)【発行日】2022-06-08
(54)【発明の名称】ケーブル電池を備えるデータケーブル装置
(51)【国際特許分類】
H01M 50/296 20210101AFI20220601BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20220601BHJP
H01M 50/102 20210101ALI20220601BHJP
H01M 50/247 20210101ALI20220601BHJP
H01M 50/202 20210101ALI20220601BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220601BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20220601BHJP
【FI】
H01M50/296
H01M50/284
H01M50/102 101
H01M50/247
H01M50/202 401H
H02J7/00 301E
H02J7/00 301B
H01M10/44 P
(21)【出願番号】P 2020547143
(86)(22)【出願日】2019-07-08
(86)【国際出願番号】 KR2019008370
(87)【国際公開番号】W WO2020013548
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2020-09-08
(31)【優先権主張番号】10-2018-0081894
(32)【優先日】2018-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヒ-ギュ・キム
【審査官】森 透
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-110244(JP,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2014-0004995(KR,U)
【文献】韓国公開実用新案第20-2013-0006884(KR,U)
【文献】特表2015-521363(JP,A)
【文献】特表2017-537437(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0116376(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0304757(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0312666(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0207425(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-50/298
H01M 50/10-50/198
H02J 7/00
H01M 10/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データケーブル装置の両端部の各々に形成され、電子機器またはバッテリー充電アダプターに電気的に接続するように構成されたUSBコネクターと、
複数の電子機器が互いに電気的信号を交換するように一端が一つのUSBコネクターと電気的に接続し、他端が他のUSBコネクターと電気的に接続する少なくとも一つ以上のデータ線と、
前記USBコネクターと電気的に接続する外部端子が形成された印刷回路基板を備えた保護回路モジュールと、
前記印刷回路基板の内部端子と電気的に接続する外部入出力端子、一方向へ延びた円筒状であり、内側中心に形成された内部電極層、前記内部電極層の外側に形成された分離膜層、前記分離膜層の外側に形成された外部電極層、及び前記外部電極層の外面を囲む内部絶縁被覆層が備えられたケーブル電池と、
前記ケーブル電池の外面の少なくとも一部を囲むように形成された外部絶縁被覆層と、を含
み、
前記印刷回路基板が軟性印刷回路基板であり、
前記軟性印刷回路基板は、前記内部絶縁被覆層と前記外部絶縁被覆層との間に介在されたことを特徴とする、データケーブル装置。
【請求項2】
前記データ線は、前記内部絶縁被覆層と前記外部絶縁被覆層との間に介在されたことを特徴とする、請求項1に記載のデータケーブル装置。
【請求項3】
前記データ線が、前記内部電極層よりも内側中心に位置していることを特徴とする、請求項1に記載のデータケーブル装置。
【請求項4】
前記軟性印刷回路基板には、少なくとも一つ以上のLEDレンズが設けられ、
前記LEDレンズは、前記外部絶縁被覆層に開口された部位を通して外部に露出したことを特徴とする、請求項
1に記載のデータケーブル装置。
【請求項5】
前記USBコネクターと前記ケーブル電池とは、所定の距離で離隔し、
前記USBコネクターと前記ケーブル電池との離隔空間には、中空構造の軟性部材が内蔵されたことを特徴とする、請求項1から請求項
4のいずれか一項に記載のデータケーブル装置。
【請求項6】
前記外部絶縁被覆層の外面には、外側方向へ突出した線状の突起が前記外部絶縁被覆層の延び方向に沿って延びて形成されたことを特徴とする、請求項1から請求項
5のいずれか一項に記載のデータケーブル装置。
【請求項7】
前記保護回路モジュールは、前記USBコネクターに供給された電力の少なくとも一部を前記ケーブル電池に供給して充電するか、または前記ケーブル電池から出力された電力を前記USBコネクターに供給するように制御するマイクロプロセッサユニットを備えたことを特徴とする、請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載のデータケーブル装置。
【請求項8】
前記マイクロプロセッサユニットは、前記データケーブル装置の一端部に形成されたUSBコネクターに外部から供給された電力の一部を、他端部に形成されたUSBコネクターに接続した充電が必要な電子機器に供給し、外部に供給された電力の残りを前記ケーブル電池への外部入出力端子に供給して前記ケーブル電池が充電されるように構成されたことを特徴とする、請求項
7に記載のデータケーブル装置。
【請求項9】
請求項1から請求項
8のいずれか一項に記載のデータケーブル装置を含む、電子システム。
【請求項10】
請求項1から請求項
8のいずれか一項に記載のデータケーブル装置を含む、携帯電話。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル電池を備えるデータケーブル装置に関し、より詳しくは、電子機器の使用上の便宜性を効果的に向上させたデータケーブル装置に関する。
【0002】
本出願は、2018年7月13日出願の韓国特許出願第10-2018-0081894号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
通常、モバイルフォン、スマートフォン、タブレットPC、ポータブルメディアプレーヤー(PMP)などの携帯用電子機器は、電源供給のための電池が内部に内蔵され、外部電源を用いて電池を充電して使用する。
【0004】
この際、電池には、充電機器を用いて充電電力が供給され得る。そして、多くの充電器機は、110V/220V交流電源を直流電源に整流した後、これをスイチング電源(SMPS:Switching Mode Power Supply)を用いて充電に適した所定の電圧レベルの直流電源に降圧して供給し得る。
【0005】
また、最近は、このような携帯用電子機器同士の、またはコンピューターと電子機器とのデータ通信のためにデータケーブルを用いている。このようなデータ通信のみならず、このようなデータケーブルは、データケーブルの一側を充電機器に結合した後、データケーブルの他側を携帯用電子機器に接続する方式で、携帯用電子機器を充電する役割も果たすように構成されている。そして、このようなデータケーブルは、コンピューターのUSBポート電源で携帯用電子機器を充電することにも使用可能である。
【0006】
しかし、使用者が、外部電力が供給される電源コンセントの使用が困難な場所にいるか、または移動中の場合には、外部電力が必要な充電器機を用いる携帯用電子機器の充電が不可能である。
【0007】
これによって、従来技術では、外出または旅行のように、外部電源の供給を受けにくい場所で携帯用電子機器を簡便に充電するためには、必ず補助バッテリーを備えなければならないという不具合があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、詳しくは、電子機器の使用上の便宜性を効果的に向上させたデータケーブル装置を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の他の目的及び長所は、下記する説明によって理解でき、本発明の実施例によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を達成するための本発明によるデータケーブル装置は、
データケーブル装置の両端部の各々に形成され、電子機器またはバッテリー充電アダプターに電気的に接続するように構成されたUSBコネクターと、
複数の電子機器が互いに電気的信号を交換するように一端が一つのUSBコネクターと電気的に接続し、他端が他のUSBコネクターと電気的に接続する少なくとも一つ以上のデータ線と、
前記USBコネクターと電気的に接続する外部端子が形成された印刷回路基板を備えた保護回路モジュールと、
前記印刷回路基板の内部端子と電気的に接続する外部入出力端子、一方向へ延びた円筒状であり、内側中心に形成された内部電極層、前記内部電極層の外側に形成された分離膜層、前記分離膜層の外側に形成された外部電極層、及び前記外部電極層の外面を囲む内部絶縁被覆層が備えられたケーブル電池と、
前記ケーブル電池の外面の少なくとも一部を囲むように形成された外部絶縁被覆層と、を含む。
【0011】
また、前記データ線は、前記内部絶縁被覆層と前記外部絶縁被覆層との間に介在され得る。
【0012】
さらに、前記データ線は、前記内部電極層よりも内側中心に位置し得る。
【0013】
そして、前記印刷回路基板は、軟性印刷回路基板であり、前記軟性印刷回路基板は、前記内部絶縁被覆層と前記外部絶縁被覆層との間に介在され得る。
【0014】
また、前記軟性印刷回路基板には、少なくとも一つ以上のLEDレンズが設けられ、前記LEDレンズは、前記外部絶縁被覆層に開口された部位を通して外部に露出し得る。
【0015】
さらに、前記USBコネクターは、複数の接続ピンが形成された接続端子部と、前記接続端子部と連結される開口が形成され、所定の内部空間が形成されたハウジングと、を備える。
【0016】
そして、前記印刷回路基板は、前記ハウジングの内部に内蔵され得る。
【0017】
さらに、前記USBコネクターと前記ケーブル電池とは、所定の距離で離隔し、前記USBコネクターと前記ケーブル電池との離隔空間には、中空構造の軟性部材が内蔵され得る。
【0018】
また、前記外部絶縁被覆層の外面には、外側方向へ突出した線状の突起が前記外部絶縁被覆層の延び方向に沿って延びて形成され得る。
【0019】
さらに、前記保護回路モジュールは、前記USBコネクターに供給された電力の少なくとも一部を前記ケーブル電池に供給して充電するか、または前記ケーブル電池から出力された電力を前記USBコネクターに供給するように制御するマイクロプロセッサユニットを備え得る。
【0020】
そして、前記マイクロプロセッサユニットは、前記データケーブル装置の一端部に形成されたUSBコネクターに外部から供給された電力の一部を、他端部に形成されたUSBコネクターに接続した充電が必要な電子機器に供給し、外部に供給された電力の残りを前記ケーブル電池への外部入出力端子に供給して前記ケーブル電池が充電されるように構成され得る。
【0021】
なお、上記の課題を達成するための本発明による電子システムは、前記データケーブル装置を含む。
【0022】
また、上記の課題を達成するための本発明による携帯電話は、前記データケーブル装置を含む。
【発明の効果】
【0023】
本発明の一面によると、データケーブル装置にケーブル電池を備えることで、外部の充電装置から電力の供給を受けることができない状況でも、充電が必要な電子機器に電力を供給することができる。さらに、データケーブルとケーブル電池とを一体化することで、装置の大きさを最小化することができる。さらに、データケーブル装置は、柔軟なケーブル電池が適用され、使用者が本発明の装置を狭い空間に収納することができ、電子機器に連結する場合における使用上の便宜性をより高めることができる。
【0024】
また、本発明の一面によれば、データ線がケーブル電池の内部電極層の内側に形成されることで、ケーブル電池の内部電極層の中心の空間を活用することができ、データケーブル装置の内部空間を効果的に活用することができる。また、データ線は、内部電極層の内側面を外側方向へ支持することで、内部電極層の変形や脱離を防止する役割を果たし、ケーブル電池の耐久性を向上させることができる。
【0025】
さらに、本発明の一面によれば、装置に内蔵されたデータ線をケーブル電池の外側に位置させることで、ケーブル電池の内側に位置した場合より、ケーブル電池で発生した熱の影響を受けにくい。これによって、データ線は、熱による耐久性の低下または変形が発生することを防止することができ、データ線の構成が変形されることを防止することができる。
【0026】
そして、本発明の一面によれば、データケーブル装置は、ケーブル電池とUSBコネクターとの間に配置される軟性部材を備えることで、USBコネクターとケーブル電池との間に発生する、頻繁な折り曲げによる内蔵ケーブル電池の短絡の発生を効果的に減少させることができる。
【0027】
さらに、本発明の一面によれば、データケーブル装置の外部絶縁被覆層に複数の線状の突起を形成することで、外部絶縁被覆層の外側面の面積をより広げることができ、ケーブル電池で発生した熱を外部へ速く放熱することができる。また、このような線状の突起は、弾性素材から構成される場合、データケーブルの内部構成に外部の物体から直接的に衝撃が加えられる前、線状の突起が外部の物体と先に接触することで、内部構成の損傷を減らすことができる。
【0028】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施例によるデータケーブル装置の概略的な形態を示しす斜視図である。
【
図2】
図1のデータケーブル装置の線C-C’による断面を概略的に示す断面図である。
【
図3】本発明の一実施例によるデータケーブル装置の一部構成を分離して概略的に示す分離斜視図である。
【
図4】本発明の他の実施例によるデータケーブル装置の左右方向へ切断した断面を概略的に示す断面図である。
【
図5】本発明の他の実施例によるデータケーブル装置の一部構成を分離して概略的に示す分離斜視図である。
【
図6】本発明の他の実施例によるデータケーブル装置の一部を概略的に示す斜視図である。
【
図7】本発明の一実施例によるデータケーブル装置の一部を概略的に示す一部正面図である。
【
図8】本発明の一実施例によるデータケーブル装置の一部を概略的に示す一部正面図である。
【
図9】本発明のさらに他の実施例によるデータケーブル装置の一部構成を分離して概略的に示す分離斜視図である。
【
図10】本発明のさらに他の実施例によるデータケーブル装置の一部構成を概略的に示す斜視図である。
【
図11】
図10のデータケーブル装置の線D-D’による断面部位を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0031】
したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0032】
図1は、本発明の一実施例によるデータケーブル装置の概略的な形態を示した斜視図である。そして、
図2は、
図1のデータケーブル装置の線C-C’による断面を概略的に示す断面図である。
【0033】
図1及び
図2を参照すれば、本発明のデータケーブル装置200は、USBコネクター210、保護回路モジュール240、ケーブル電池100及び外部絶縁被覆層250を含み得る。
【0034】
具体的には、上記データケーブル装置200は、上記データケーブル装置200の両端部に形成された二つのUSBコネクター210、220を備え得る。即ち、一つのUSBコネクター210は、データケーブル装置200の一端部に形成され得、他の一つのUSBコネクター220は、他端部に形成され得る。そして、上記USBコネクター210は、USB収容端子が形成された電子機器(図示せず)またはバッテリー充電アダプター(図示せず)に電気的に接続するように構成され得る。
【0035】
例えば、
図1に示したように、F方向から見たとき、データケーブル装置200は、後方に位置したUSBコネクター210及び前方に位置したUSBコネクター220を備え得る。また、上記USBコネクター210とUSBコネクター220とが相互にデータケーブルで連結されている。
【0036】
一方、本明細書に記載された、前、後、左、右、上、下のように方向を示す用語は、観測者の位置や対象が置かれた形態によって変わり得る。但し、本明細書においては、説明の便宜のために、F方向から見たときを基準にして、前、後、右、左、上、下などの方向を区分して示す。
【0037】
ここで、上記電子機器は、例えば、デスクトップPC、ノートブックPC、スマートフォン、テレビ、補助バッテリー充電器、携帯用スピーカーまたは音楽プレーヤーであり得る。しかし、これらに限定されず、上記電子機器は、USBコネクター210(USBポート)が挿入接続するUSB収容端子が形成された電子機器であれば、適用可能である。
【0038】
また、上記USBコネクター210は、Aタイプ、BタイプまたはCタイプのUSBコネクター210であり得る。ここで、上記AタイプのUSBコネクター210は、4個の接続ピン214aを備え得る。このうち、二つはデータ通信のために使われ得、一つは電源用であり得、残りの一つは、接地用に使用可能である。しかし、USBコネクター210は、このようなタイプのみに限定されず、現在に公知の全てのUSBタイプが適用可能である。また、他のUSBコネクター220は、上記USBコネクター210と同じタイプであるか、または大きさや種類が異なるタイプのUSBコネクターであり得る。
【0039】
また、上記データケーブル装置200は、複数の電子機器が互いに電気的信号を交換するように構成された少なくとも一つ以上のデータ線230を含み得る。
【0040】
具体的には、上記データ線230は、一端が一つのUSBコネクター210と電気的に接続し、他端が他のUSBコネクター220と電気的に接続し得る。即ち、上記二つのUSBコネクター210、220は、上記データ線230を介して電気的信号を伝達でき、これによって、上記二つのUSBコネクター210、220の各々に接続した複数の電子機器が互いに電気的信号を交換することができる。
【0041】
上記USBコネクター210は、複数の接続ピン214a、上記接続ピン214aが埋め立てられた接続板214b及び上記接続板214bを囲んでいる四角の管状プレートを備えた接続管212(
図1)が備えれた接続端子部214を備え得る。
【0042】
さらに、上記データケーブル装置200は、印刷回路基板245を備えた保護回路モジュール240を含み得る。具体的には、上記印刷回路基板245は、電気絶縁性ボードに通電可能な回路が印刷された形態であり得る。
【0043】
そして、上記USBコネクター210は、上記接続端子部214と連結される開口(図示せず)が形成され、所定の内部空間が形成されたハウジング216を備え得る。
【0044】
そして、上記印刷回路基板245には、上記USBコネクター210と電気的に接続する外部端子245bが形成され得る。さらに、上記印刷回路基板245には、上記ケーブル電池100と電気的に接続するように内部端子245aが形成され得る。
【0045】
また、上記印刷回路基板245は、センス抵抗、充放電制御スイッチ、ヒューズ249、FET素子またはマイクロプロセッサユニット244などをさらに備え得る。
【0046】
また、
図2及び
図3を参照すれば、上記ケーブル電池100は、外部入出力端子190、内部電極層110、分離膜層120、外部電極層130及び内部絶縁被覆層140を含み得る。
【0047】
具体的には、上記ケーブル電池100の上記外部入出力端子190は、電気伝導性の素材を含み得る。また、上記外部入出力端子190は、一部が上記ケーブル電池100から外部へ突出して形成され得る。
【0048】
そして、上記外部入出力端子190は、上記内部電極層110及び上記外部電極層130の各々に接続するように位置し得る。さらに、上記外部入出力端子190は、上記印刷回路基板245の内部端子245aと電気的に接続するように構成され得る。
【0049】
例えば、上記外部入出力端子190は、銅またはアルミニウム素材を含み得る。また、上記外部入出力端子190は、電線191を用いて上記印刷回路基板245の内部端子245aと電気的に接続し得る。
【0050】
また、上記内部電極層110は、内部が空いている中空構造の一方向へ延びた円筒状、または内部が電極物質で満たされた円筒状であり得る。そして、上記内部電極層110は、上記ケーブル電池100の内側中心に形成され得る。さらに、上記内部電極層110は、断面が管状である電極活物質が凝集した形態を有し得る。この際、上記内部電極層110は、中空構造の内側または内部に形成された電極集電体(図示せず)を備え得る。
【0051】
また、上記電極集電体は、長細いワイヤ状であるか、メッシュ型または管形態のシート状であり得る。さらに、上記電極集電体は、表面に電極活物質が塗布された形態であり得る。
【0052】
例えば、
図2に示したように、上記内部電極層110は、中空の管状である電極活物質が凝集した形態を有し得る。この際、上記電極集電体は、ワイヤ状であり得る。例えば、上記内部電極層110の電極活物質は、負極活物質であり得る。
【0053】
また、上記分離膜層120は、上記内部電極層110の外側面を囲むように形成され得る。上記分離膜層120は、イオンの移動通路になる電解質と、絶縁素材を備え、イオンが透過するシート状の分離膜と、を含み得る。
【0054】
さらに、上記外部電極層130は、上記内部電極層110と反対の極性を有する電極活物質を備え得る。そして、上記外部電極層130は、上記分離膜層120の外側面を囲むように形成され得る。さらに、上記外部電極層130は、断面が管状である電極活物質が凝集した形態を有し得る。この際、前記外部電極層130は、中空構造の内側に形成された上記電極集電体(図示せず)を備え得る。
【0055】
また、上記電極集電体は、長細いワイヤ状であるか、メッシュ型または管形態のシート状であり得る。さらに、上記電極集電体は、表面に電極活物質が塗布された形態であり得る。
【0056】
例えば、
図2に示したように、上記外部電極層130は、中空の管状である電極活物質が凝集した形態を有し得る。この際、上記電極集電体は、ワイヤ状であり得る。そして、上記外部電極層130の電極活物質は、正極活物質であり得る。
【0057】
そして、上記電極集電体は、電極活物質の電気化学反応によって生成された電子を集めるか、電気化学反応に必要な電子を供給する役割を果たすものであって、通常、銅やアルミニウムなどの金属を使用する。
【0058】
さらに、上記内部絶縁被覆層140は、上記外部電極層130の外面を囲むように形成され得る。具体的には、上記内部絶縁被覆層140は、電気絶縁性の 素材を含み得る。例えば、上記内部絶縁被覆層140は、ポリ塩化ビニル(PVC,Polyvinyl Chloride)素材を含み得る。
【0059】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記データケーブル装置200は、上記ケーブル電池100を備えることで、外部充電装置から外部電力の供給を受けにくい状況においても、充電が必要な電子機器に電力を供給できる。
【0060】
さらに、データケーブルとケーブル電池100とを一体化することで、装置の大きさを最小化することができる。また、データケーブル装置200は、柔軟なケーブル電池100を適用して使用者が本発明の装置を狭い空間に収納することができ、電子機器に接続する場合にも使用上の便宜性を向上させることができる。
【0061】
また、上記外部絶縁被覆層250は、上記ケーブル電池100の外面の少なくとも一部を囲むように形成され得る。具体的には、上記外部絶縁被覆層250は、電気絶縁性の素材を含んだ外被を含み得る。
【0062】
例えば、上記外被は、PVC素材を含み得る。上記外被の内側には、スズめっきの編組シールド(図示せず)またはスパイラルシールドが位置し得る。そして、上記編組シールドの内側には、アルミニウムでめっきのポリエステルインナーシールド(図示せず)が位置し得る。これによって、上記内部に内蔵されたケーブル電池100及びデータ線230を外部衝撃から保護でき、外部電磁波を遮断してデータ通信のノイズ発生を減らすことができる。
【0063】
また、上記印刷回路基板245は、軟性印刷回路基板(FPCB)であり得る。ここで、上記軟性印刷回路基板245は、例えば、電気絶縁性かつ軟性の材料を用いた基板に通電回路が印刷されたものであり得る。例えば、上記軟性材料は、ポリイミドを用い得る。しかし、必ずしもこのような素材のみに限定されることではなく、軟性印刷回路基板に適用される基板材料であれば、いずれも適用可能である。
【0064】
さらに、上記軟性印刷回路基板245は、上記内部絶縁被覆層140と上記外部絶縁被覆層250との間に介在され得る。そして、上記軟性印刷回路基板245は、上記ケーブルデータ装置200の一端部に形成されたUSBコネクター210と上記他端部に形成された他のUSBコネクター220とを連結するように長く延びた形態であり得る。
【0065】
または、上記軟性印刷回路基板245は、上記ケーブルデータ装置200の両端部に形成されたUSBコネクター210、220のいずれか一つに接続し、接続していない残りのUSBコネクターが位置した方向へ延びた形態であり得る。さらに、上記軟性印刷回路基板245は、装置の中央を基準で両端部のUSBコネクター210、220のいずれか一つが位置した一側に位置し得る。
【0066】
例えば、
図3に示したように、上記軟性印刷回路基板245は、一端部に形成されたUSBコネクター210と電気的に接続するように装置の中央を基準にしてケーブルの延びた長手方向の一側に位置し得る。この際、上記軟性印刷回路基板245は、上記内部絶縁被覆層140と上記外部絶縁被覆層250との間に介在されて位置し得る。
【0067】
また、上記軟性印刷回路基板245には、少なくとも一つ以上のLEDレンズ247が設けられ得る。具体的には、上記LEDレンズ247は、上記外部絶縁被覆層250に開口された部位を通して外部に一部が露出するように構成され得る。さらに、上記LEDレンズ247は、電池の充電状態を示すように構成され得る。
【0068】
例えば、
図1に示したように、上記軟性印刷回路基板245は、三つのLEDレンズ247を備え得る。また、上記軟性印刷回路基板245は、例えば、上記ケーブル電池100が70%以上から100%充電された場合、三つの LEDレンズ247のうち、三つが点灯されるように構成され得る。さらに、上記軟性印刷回路基板245は、上記ケーブル電池100が30%以上70% 未満に充電された場合、三つのLEDレンズ247のうち二つが点灯されるように構成され得る。そして、上記軟性印刷回路基板245は、上記ケーブル電池100が30%未満に充電された場合、三つのLEDレンズ247のうち一つが点灯されるように構成され得る。
【0069】
一方、
図1及び
図2をさらに参照すれば、上記データ線230は、上記内部電極層110よりも内側中心に位置し得る。即ち、上記データ線230は、上記内部電極層110の内側に形成された空間に位置し得る。上記内部電極層110の内側には、上記ケーブル電池100の電磁波が上記データ線230に影響(撹乱)を与え得るため、このような撹乱を減らすために遮蔽層(図示せず)がさらに形成され得る。例えば、上記遮蔽層は、内側がアルミニウムでめっきされたポリエステルシールドであり得る。
【0070】
例えば、
図2に示したように、4個のデータ線230は、上記内部電極層110の内側に形成された空間に位置し得る。そして、4個のデータ線230は、上記内部電極層110の内側面を外側方向へ支持するように形成され得る。
【0071】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記データ線230が内部電極層110の内側に形成されることで、上記ケーブル電池100の内部電極層110の中心の空間を活用することができ、データケーブル装置200の内部空間の活用度を高めることができる。また、上記データ線230は、上記内部電極層110の内側面を外側方向へ支持することで、上記内部電極層110の変形や脱離を防止する役割を果たすことができ、ケーブル電池100の耐久性を向上させることができる。
【0072】
そして、
図3は、本発明の一実施例によるデータケーブル装置の一部構成を分離して概略的に示す分離斜視図である。なお、
図3では、
図1のUSBコネクター210からハウジング216及び接続管212を分離して除去した形態を示した。
【0073】
図1及び
図3を参照すると、上記軟性印刷回路基板245の一端部には、外部端子245bが形成され得る。さらに、上記外部端子245bは、上記USBコネクター210の接続ピン214aと電気的に接続した他の印刷回路基板215と電気的に接続し得る。
【0074】
また、上記他の印刷回路基板215は、上記USBコネクター210に供給された電力を上記ケーブル電池100に供給できるように接続するか、または上記ケーブル電池100から出力された電力を上記USBコネクター210に供給するように回路(図示せず)及び接続端子215aが形成され得る。
【0075】
そして、上記軟性印刷回路基板245の一端部には、内部端子245aが形成され得る。さらに、上記内部端子245aは、上記ケーブル電池100の一端部に形成された外部入出力端子190と電気的に接続するように構成され得る。
【0076】
例えば、
図3に示したように、上記軟性印刷回路基板245は、上記内部絶縁被覆層140と上記外部絶縁被覆層250との間に介在されて位置し得る。また、上記軟性印刷回路基板245の一端部には、二つの外部端子245bが形成され得る。さらに、上記二つの外部端子245bは、上記USBコネクター210の接続ピン214aと電気的に接続した他の印刷回路基板215の入力端子215b、接続端子215a及び電線245cを介して接続し得る。
【0077】
さらに、上記軟性印刷回路基板245の一端部には、他の印刷回路基板215に制御信号を伝達するように構成された信号端子246がさらに形成され得る。即ち、上記軟性印刷回路基板245は、上記信号端子246を介して他の印刷回路基板215と制御信号を交換できるように構成されている。
【0078】
そして、
図3に示したように、上記軟性印刷回路基板245には、一端部に内部電極層110及び外部電極層130の各々に接続した二つの外部入出力端子190と電線191を介して電気的に接続した二つの内部端子245aが形成され得る。そして、4個のデータ線230は、他の印刷回路基板215と電気的に接続し得る。
【0079】
図4は、本発明の他の実施例によるデータケーブル装置の左右方向へ切断した断面を概略的に示す断面図である。
【0080】
図4を参照すれば、本発明の他の実施例によるデータケーブル装置200Aは、上記データ線230が上記内部絶縁被覆層140と上記外部絶縁被覆層250との間に介在され得る。
【0081】
具体的には、上記データ線230は、上記内部絶縁被覆層140と上記外部絶縁被覆層250との間に位置した上記軟性印刷回路基板245が形成されていない部位に位置し得る。即ち、上記軟性印刷回路基板245は、上記内部絶縁被覆層140と上記外部絶縁被覆層250との間の空間を全て占めておらず、一部の空間のみを占めるように形成され得る。
【0082】
例えば、
図4に示したように、4個のデータ線230は、上記内部絶縁被覆層140と上記外部絶縁被覆層250との間に介在されて位置し得る。
【0083】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記データ線230を上記ケーブル電池100の外側に位置させることで、上記ケーブル電池100の内側に位置した場合よりも、上記ケーブル電池100で発生した熱の影響を受けにくい。これによって、上記データ線230は、熱による耐久性の低下または変形の発生を防止することができ、データ線230の構成が変形されることを防止することができる。
【0084】
図5は、本発明の他の実施例によるデータケーブル装置の一部構成を分離して概略的に示す分離斜視図である。
【0085】
図1及び
図5を参照すれば、本発明の他の実施例によるデータケーブル装置の印刷回路基板242Bは、上記ハウジング216の内部に内蔵された形態であり得る。また、上記印刷回路基板242Bは、硬性印刷回路基板242Bであり得る。
【0086】
さらに、上記印刷回路基板242Bには、マイクロプロセッサユニット244が実装され得る。具体的には、上記マイクロプロセッサユニット244は、上記USBコネクター210に供給された電力の少なくとも一部を上記ケーブル電池100に供給して充電するか、または上記ケーブル電池100から出力された電力を上記USBコネクター210に供給するように構成され得る。
【0087】
そして、上記マイクロプロセッサユニット244は、上記USBコネクター210に充電の必要な電子機器が接続する場合、上記USBコネクター210に電力を供給するように上記ケーブル電池100を放電させるように構成され得る。例えば、この際、上記マイクロプロセッサユニット244は、充放電制御スイッチ(図示せず)がターンオンされるように制御し得る。
【0088】
さらに、上記マイクロプロセッサユニット244は、上記データケーブル装置200の一端部に形成されたUSBコネクター210の外部から供給された電力の一部を、他端部に形成されたUSBコネクター220に接続した充電が必要な電子機器に供給するように制御し得る。これと共に、上記マイクロプロセッサユニット244は、上記電子機器に供給してから残った電力を上記ケーブル電池100の外部入出力端子190に供給することで上記ケーブル電池100が充電されるように制御し得る。
【0089】
この際、例えば、上記マイクロプロセッサユニット244は、他の一つのUSBコネクター220に電力を供給する電力線と、上記ケーブル電池100に電力を供給する電力線に共に電力が供給されるように、USBコネクター220に電力を供給のための制御スイッチ及びケーブル電池100の充放電制御スイッチをターンオンし得る。
【0090】
また、上記硬性印刷回路基板242Bには、上記接続端子部214の接続ピン214aと電気的に接続した外部端子242bが形成され得る。そして、上記硬性印刷回路基板242Bには、上記ケーブル電池100の外部入出力端子190と電線191を介して電気的に接続する内部端子242aが形成され得る。さらに、上記内部端子242aは、上記データ線230とも電気的に接続できる。
【0091】
さらに、上記硬性印刷回路基板242Bは、メモリー素子241をさらに含み得る。
【0092】
図6は、本発明の他の実施例によるデータケーブル装置の一部を概略的に示す斜視図である。
【0093】
図5と共に
図6を参照すれば、上記硬性印刷回路基板242Bは、少なくとも一つ以上のLEDレンズ247を上部に備え得る。また、上記上部に備えられたLEDレンズ247は、上記USBコネクター210Bのハウジング216Bの内部から外部へ貫通して形成された貫通口H1を通して外部に露出するように構成され得る。即ち、上記USBコネクター210Bのハウジング216Bには、上記LEDレンズ247と対応する位置に貫通口H1が形成され得る。
【0094】
例えば、
図5を参照すれば、上記硬性印刷回路基板242Bは、三つのLEDレンズ247が上部に形成され得る。また、
図6を参照すれば、三つのLEDレンズは、上記USBコネクター210Bのハウジング216Bに形成された貫通口H1を貫通して外部に露出するように形成され得る。
【0095】
図7及び
図8は、本発明の一実施例によるデータケーブル装置の一部を概略的に示す正面図である。
【0096】
図1と共に
図7及び
図8を参照すれば、上記データケーブル装置200の上記USBコネクター210と隣接した外部絶縁被覆層250には、面取り構造250aが形成され得る。また、上記データケーブル装置200の上記他のUSBコネクター220と隣接した外部絶縁被覆層250には、ラウンド構造250bが形成され得る。
【0097】
具体的には、上記USBコネクター210のハウジング216に接した外部絶縁被覆層250部位と、上記データケーブル装置200の長手方向の中心に近い外部絶縁被覆層250部位との直径が相違に形成され得る。そして、上記外部絶縁被覆層250の直径が相異なる二つの部位の連結部位には、面取り構造250aまたはラウンド構造250bが形成され得る。
【0098】
例えば、
図7に示したように、上記外部絶縁被覆層250の直径が相異なる他の二つの部位の連結部位には、面取り構造250aが形成され得る。また、
図8に示したように、上記外部絶縁被覆層250の直径が相異なる他の部位の連結部位には、ラウンド構造250bが形成され得る。
【0099】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記外部絶縁被覆層250に相異なる直径の部位を形成し、その二つの部位を連結する部位に面取り構造250aまたはラウンド構造250bを形成することで、ケーブルの頻繁な折り曲げによって内蔵されたケーブル電池100の短絡が発生するか、またはデータ線230の断線が発生することを防止することができる。即ち、上記面取り構造250a及びラウンド構造250bは、上記ケーブルの折り曲げによる応力を、内蔵されたケーブル電池100またはデータ線230に集中的に伝達されないように、より広い範囲に応力を分散させる効果を奏する。
【0100】
図9は、本発明のさらに他の実施例によるデータケーブル装置の一部構成を分離して概略的に示す分離斜視図である。
図9においては、本発明のデータケーブル装置200の内部構造を示すために、軟性部材260の外部絶縁被覆層250及びUSBコネクター210のハウジング216を省略して示した。
【0101】
図9を参照すれば、上記USBコネクター210と上記ケーブル電池100は、所定の距離で離隔して配置され得る。そして、上記USBコネクター210と上記ケーブル電池100との離隔空間には、外部絶縁被覆層250の内部に軟性部材260が内蔵され得る。
【0102】
さらに、上記軟性部材260は、内部が前後方向へ穿孔された中空構造を有し得る。また、上記軟性部材260の中空構造の内部には、上記データ線230及び上記電線191の外面を囲むように構成された電気絶縁性のコーティング被覆材262を備え得る。具体的には、上記コーティング被覆材262は、相対的に、上記データ線230及び上記電線191よりも太い直径を有し得る。さらに、上記コーティング被覆材262が上記軟性部材260の中空構造の内部に位置し、上記軟性部材260を外部方向へ支持するように構成され得る。上記軟性部材260は、ゴムまたはシリコーン素材からなり得る。
【0103】
さらに、上記データ線230及び上記ケーブル電池100の外部入出力端子190と電気的に接続した電線191は、上記軟性部材260のコーティング被覆材262に接触・連結されるように構成され得る。即ち、上記USBコネクター210は、上記データ線230及び電線191を介してケーブル電池100及び他のUSBコネクター220と電気的に接続し得る。
【0104】
例えば、
図9に示したように、一つの軟性部材260は、上記USBコネクター210と上記ケーブル電池100との間に付加され得る。この際、上記軟性部材260は、前後方向へ穿孔された中空構造が形成されており、上記中空構造の内部には、四つのデータ線230及び電線191及びこれらを囲むように形成された6個のコーティング被覆材262が付加され得る。
【0105】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記データケーブル装置200は、上記ケーブル電池100と上記USBコネクター210との間に配置される軟性部材260を備えることで、上記USBコネクター210と上記ケーブル電池100との間に発生する頻繁な折り曲げによって内蔵されたケーブル電池100に短絡が発生するか、またはデータ線230の断線が発生することを防止することができる。
【0106】
即ち、上記軟性部材260は、折り曲げがよく発生する部位に付加されることで、上記データケーブルの折り曲げによる応力が、内蔵されたケーブル電池100またはデータ線230に直接的に伝達されることを効果的に減少させることができる。
【0107】
図10は、本発明のさらに他の実施例によるデータケーブル装置の一部構成を概略的に示す斜視図である。そして、
図11は、
図10のデータケーブル装置の線D-D’線による断面部位を概略的に示す断面図である。
【0108】
図10及び
図11を参考すれば、上記外部絶縁被覆層250Cの外面には、外側方向へ突出した線状の突起252が形成され得る。具体的には、上記線状の突起252は、F方向から見たとき、上記外部絶縁被覆層250Cに沿って長手方向(前後方向)へ延びて形成され得る。即ち、上記線状の突起252は、両端部に形成されたUSBコネクター210C、220Cが位置した方向へ延びて形成され得る。
【0109】
例えば、
図11に示したように、上記外部絶縁被覆層250Cの外面には、7個の線状の突起252が形成され得る。また、
図10に示したように、上記 7個の線状突起は、上記データケーブル装置200Cの上記外部絶縁被覆層250Cに沿って長手方向へ延びて形成され得る。
【0110】
さらに、上記線状の突起252の内部には、上記印刷回路基板245の素子249、244が位置し得る。上記素子は、例えば、センス抵抗、充放電制御スイッチ、ヒューズ249、FET素子またはマイクロプロセッサユニット244などであり得る。即ち、上記線状の突起252が上記印刷回路基板245の素子を囲むように形成され得る。また、上記複数の素子が上記線状の突起252が前後方向へ延びた構造に沿って一列に配置されて上記線状の突起252内に位置し得る。
【0111】
したがって、本発明のこのような構成によれば、上記データケーブル装置200Cの外部絶縁被覆層250Cに複数の線状の突起252を形成することで、上記外部絶縁被覆層250Cの外側面の面積をより広げることができ、上記ケーブル電池100で発生した熱を外部へ速く放熱し得る。さらに、このような線状の突起252は、弾性素材から構成される場合、上記データケーブル装置の内部構成245、100、230に外部物体によって直接的に衝撃が加えられる前、上記線状の突起252に外部物体が先に接触することで、ヒューズ、スイッチなどの内部構成の損傷を保護することができる。
【0112】
また、本発明による電子システムは、上記データケーブル装置200を含み得る。例えば、上記電子システムは、バッテリー充電アダプターをさらに含み得る。即ち、上記電子システムは、電子器機の内蔵した電池の充放電を実施するか、または上記電子器機と他の電子器機とのデータ通信のために上記データケーブル装置200を備え得る。
【0113】
なお、本明細書において、上、下、左、右、前、後のような方向を示す用語が使用されたが、このような用語は相対的な位置を示し、説明の便宜のためのものであるだけで、対象となる事物の位置や観測者の位置などによって変わり得ることは、当業者にとって自明である。
【0114】
以上のように、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本発明は、データケーブル装置に関する。また、本発明の上記データケーブル装置が備えられた電子システムまたは携帯電話関連産業に利用可能である。
【符号の説明】
【0116】
100 ケーブル電池
110 内部電極層
120 分離膜層
130 外部電極層
140 内部絶縁被覆層
190 外部入出力端子
200 データケーブル装置
210、220 USBコネクター
230 データ線
240 保護回路モジュール
244 マイクロプロセッサユニット
245 印刷回路基板
247 LEDレンズ
250 外部絶縁被覆層
252 線状の突起
260 軟性部材