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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-01
(45)【発行日】2022-06-09
(54)【発明の名称】位置検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/12 20060101AFI20220602BHJP
   G01D 5/245 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
G01D5/12 Q
G01D5/245 110L
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019526953
(86)(22)【出願日】2018-06-27
(86)【国際出願番号】 JP2018024266
(87)【国際公開番号】W WO2019004236
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-04-16
(31)【優先権主張番号】P 2017125854
(32)【優先日】2017-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100195648
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 悠太
(74)【代理人】
【識別番号】100175019
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 健朗
(74)【代理人】
【識別番号】100104329
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 卓治
(72)【発明者】
【氏名】田中 智幸
【審査官】吉田 久
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-81014(JP,A)
【文献】特開2009-204340(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/12
G01D 5/245
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁石を有する被検出体と、
前記被検出体の移動に伴って変化する前記磁石による磁場を検出する磁気センサを有する回路基板と、
前記回路基板に取り付けられ、前記被検出体を保持する樹脂材からなるホルダと、を備え、前記磁気センサが検出した磁場に基づき前記被検出体の位置を検出する位置検出装置であって、
前記ホルダは、
前記被検出体が挿入されるとともに、前記被検出体を所定の軌道に沿って案内するガイド部と、
前記ガイド部内における前記被検出体の可動範囲の一端部に位置して、前記被検出体の移動を規制するフック部と、を有する、
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
前記フック部は、前記ガイド部内に前記被検出体を挿入可能に撓むとともに、前記ガイド部内に前記被検出体が挿入された後は、前記一端部における前記被検出体の移動を規制する、
ことを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項3】
前記ホルダは、前記ガイド部内における前記被検出体の可動範囲の他端部に位置する壁部を有し、
前記フック部と前記壁部とによって、前記ガイド部内における前記被検出体の可動範囲が定められる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の位置検出装置。
【請求項4】
前記被検出体は、前記磁石を保持し、樹脂材からなる磁石保持部を有し、
前記磁石保持部は、前記被検出体を移動させる移動部材が取り付けられる被取付部を有する、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の位置検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の位置検出装置として、移動する被検出体の位置を、被検出体が有する磁石の磁場変化を利用して検出するものがある。この種の位置検出装置として、特許文献1には、車両のシフト装置におけるシフト位置を検出する位置検出装置が開示されている。
【0003】
特許文献1に係る位置検出装置では、磁石を有するとともにシフトレバーが取り付けられた被検出体としてのスライダが、車両のレバーユニット内部に設けられる支持部材の上をスライド可能に構成されている。そして、この位置検出装置は、当該支持部材内にホール素子などの磁気センサが実装された回路基板が固定されて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-143852号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている位置検出装置の構成では、車両側の支持部材を基準として、回路基板とスライダとの位置が決まるため、磁気センサに対する被検出体の位置決め精度が車両側の部品に依存する。そのため、当該位置決め精度を確保しつつ装置を組み付けることが容易ではない。また、車両側の部品に製造誤差が生じると位置検出の精度にバラツキが生じるおそれもある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、組み付けが容易で、位置検出の精度が良好な位置検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る位置検出装置は、
磁石を有する被検出体と、
前記被検出体の移動に伴って変化する前記磁石による磁場を検出する磁気センサを有する回路基板と、
前記回路基板に取り付けられ、前記被検出体を保持する樹脂材からなるホルダと、を備え、前記磁気センサが検出した磁場に基づき前記被検出体の位置を検出する位置検出装置であって、
前記ホルダは、
前記被検出体が挿入されるとともに、前記被検出体を所定の軌道に沿って案内するガイド部と、
前記ガイド部内における前記被検出体の可動範囲の一端部に位置して、前記被検出体の移動を規制するフック部と、を有する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、組み付けが容易で、位置検出の精度が良好な位置検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の斜視図である。
図2】被検出体の斜視図である。
図3】位置検出装置の平面図である。
図4】回路基板の平面図である。
図5】変形例に係る磁気センサを有する回路基板の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に係る位置検出装置を、図面を参照して説明する。
【0011】
本発明の一実施形態に係る位置検出装置100は、斜視で図1に示す外形を有し、例えば、車両に搭載される。位置検出装置100は、車両の運転者であるユーザが変速機のシフトレンジを切り替える操作(以下、シフトチェンジ操作)に応じて変化するシフト位置を検出する。シフト位置は、複数設けられ、この実施形態では、R(後退)、N(ニュートラル)、D(前進)の3つのシフト位置が設定されている。
【0012】
以下では、構成の理解を容易にするため、各図に示すX、Y、Z軸を適宜用いて、位置検出装置100が備える各部を説明する。なお、X、Y、Z軸の各軸を示す矢印が向く方向を、各軸の+(プラス)側、その反対方向を-(マイナス)側とする。この実施形態のシフト位置は、図4に示すように、Y方向に沿って設けられている。従って、ユーザによるシフトチェンジ操作もY方向に沿って行われる。
【0013】
位置検出装置100は、図1に示すように、被検出体10と、回路基板20と、ホルダ30と、制御部40と、を備える。
【0014】
被検出体10は、図2に示すように、磁石11と、磁石保持部12と、を有する。被検出体10は、図3に示す可動範囲M内で、回路基板20及びホルダ30に対し、Y方向に沿って移動可能となっている。
【0015】
磁石保持部12は、例えば、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の摺動性及び熱可塑性を有する樹脂材からなり、直方体状あるいは立方体状の外形に形成されている。磁石11は、磁石保持部12の内部に保持される。磁石11は、例えば、円柱状に形成され、径方向に着磁されている。例えば、磁石11と磁石保持部12とは、インサート成形によって一体に形成される。
【0016】
磁石保持部12は、ユーザがシフトチェンジ操作を行う際に把持する操作部(図示せず)が取り付けられる被取付部13を有する。被取付部13は、高さ方向がZ方向となる円筒状に形成され、その開口部に操作部が嵌合される。操作部がユーザによるシフトチェンジ操作によってY方向に沿って移動することに伴って、磁石11を保持した磁石保持部12(つまり、被検出体10)もY方向に沿って移動する。なお、操作部の被取付部13への固定方法は、嵌合に限られず、接着、溶着、螺着など公知の固定方法を適宜採用することができる。また、操作部は、ユーザが把持しつつ操作可能な形状のものであれば任意であり、マウス状の操作部や、レバー等であればよい。
【0017】
回路基板20は、例えば、リジッド基板に各種回路を形成してなるプリント回路板から構成される。回路基板20は、図4に示すように、平面視で長方形状あるいは正方形状に形成され、磁気センサ21と、保護回路22,23とを有する。磁気センサ21と保護回路22,23とは、例えば、回路基板20の基材表側(+Z側)の面上に実装されている。
【0018】
磁気センサ21は磁石11が形成する磁場の大きさに応じた検出信号(電圧信号)を制御部40へ出力する。磁気センサ21は、例えば、ホール素子又は磁気抵抗素子と、信号処理回路とを有する1チップのセンサIC(Integrated Circuit)から構成されている。この実施形態では、図4に示すように、磁気センサ21は、10個のセンサIC210~219で構成され、被検出体10の可動範囲Mに応じて回路基板20に実装されている。保護回路22,23は、抵抗、コンデンサ、及び、回路基板20に形成された図示しない配線パターンから構成され、磁気センサ21を過電流などから保護する。
【0019】
ホルダ30は、被検出体10と同様の摺動性及び熱可塑性を有する樹脂材からなり、台座部31と、ガイド部32と、天面部33と、フック部34と、壁部35と、を有する。なお、ホルダ30は、被検出体10とは異なる組成の樹脂材で形成されていてもよい。
【0020】
台座部31は、回路基板20を+Z側から覆う矩形状の部分であり、この実施形態では、回路基板20の外形と同じ大きさで形成されている。例えば、台座部31が回路基板20の基材に、図示しないフックを用いた係合や、熱溶着、熱加締め等により固定されることで、ホルダ30は、回路基板20に固定される。なお、台座部31の形状は任意であり、回路基板20の+Z側の面の全てを覆う形状でなくともよい。
【0021】
ガイド部32は、被検出体10が挿入されるとともに、被検出体10をY方向に沿う直線状の軌道に沿って案内する。ガイド部32は、台座部31から+Z方向に突出して設けられ、X方向において互いに対向する側壁32a,32bを有する。側壁32aと側壁32bとは、Y方向に沿って延びて形成されている。ガイド部32の-Y側の端には、ガイド部32内に被検出体10を挿入する際に用いられる開口32cが形成されている。
【0022】
天面部33は、図1に示すように、側壁32aの上側と側壁32bの上端とを繋ぐように設けられている。天面部33には、被検出体10の被取付部13を+Z方向に露出させる切り欠き33aが形成されている。切り欠き33aは、図3に平面視で示すように、その外縁がU字状に形成されている。切り欠き33aは、一端(-Y側の端)が開放してガイド部32の開口32cと連通する。一方、切り欠き33aの他端(+Y側の端)は、円筒状の被取付部13の外周形状に合わせて円弧状に形成され、閉じている。
【0023】
ガイド部32において、側壁32aと側壁32bとのX方向における間隔は、被検出体10のX方向における幅よりも若干大きく設定されている。また、天面部33と、台座部31における側壁32a及び側壁32bの間に位置する部分との間隔(Z方向の間隔)は、被検出体10の被取付部13以外の部分のZ方向における幅よりも若干大きく設定されている。ガイド部32や天面部33がこのように形成されていることにより、被検出体10は、移動する際のガタツキが低減されつつ、ガイド部32内において安定してY方向に摺動することができる。
【0024】
フック部34は、ガイド部32内における被検出体10の可動範囲Mの一端部(-Y側の端部)に位置して、被検出体10の移動を規制する。具体的には、フック部34は、傾斜部34aと、規制壁34bとを有する。
【0025】
傾斜部34aは、図1に示すように、ガイド部32の開口32cから+Y方向に向かって上昇する傾斜面を有する部分である。規制壁34bは、傾斜部34aの傾斜面の最高位置から台座部31の上面に垂直に降りるように形成されている。また、フック部34の両脇には、フック部34のZ方向における弾性を向上させるための一対の切り欠き34c,34dが形成されている。
【0026】
ここで、被検出体10をガイド部32内に設置する際には、被検出体10を開口32cから+Y方向へと押すようにしてガイド部32内に挿入する。被検出体10を開口32cから+Y方向に押すにしたがって、被検出体10は、天面部33と傾斜部34aに挟まれつつ移動する。この際、フック部34は、傾斜部34aの傾斜面が被検出体10に押されて-Z側へと撓む。なお、フック部34の両脇に形成された一対の切り欠き34c,34dによって、フック部34は、撓み易くなっている。そして、被検出体10は、傾斜部34aを乗り越えると、規制壁34bから落ちるようにしてガイド部32内に挿入される。このように一度、被検出体10がガイド部32内に挿入された後は、被検出体10を-Y側へと移動させると、いつかは規制壁34bに当接し、規制壁34bよりも-Y側へ被検出体10を移動させることはできなくなる。このように、規制壁34bは、ガイド部32内における被検出体10の一端部(-Y側)における可動範囲Mを規制する。
【0027】
壁部35は、Y方向において、ガイド部32の開口端(開口32cが形成された端)とは反対側の端部に位置する。図3に示すように、壁部35とフック部34の規制壁34bとの距離が、ガイド部32内における被検出体10の可動範囲Mとなる。つまり、フック部34と壁部35とによって、ガイド部32内における被検出体10の可動範囲Mが定められる。
【0028】
制御部40は、磁気センサ21を構成するセンサIC210~219の各々から検出信号を取得し、取得した検出信号に基づき、磁石11を有する被検出体10の位置、つまり、シフト位置を検出する。制御部40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、例えば、車両内に配設され、回路基板20と導通接続されるECU(Electronic Control Unit)として実現される。なお、制御部40は、回路基板20の裏側に実装されていてもよい。
【0029】
制御部40は、例えば、以下のようにして被検出体10の位置(シフト位置)を検出する。
磁気センサ21を構成するセンサIC210~219の各々からは、磁石11の位置に応じた検出電圧が出力される。これらの検出電圧は、例えば、図示しないコンパレータに入力されて予め定められた閾値電圧と比較される。コンパレータからは、検出電圧が閾値電圧以上の場合にはオン信号が制御部40に出力される。つまり、オン信号を出力するセンサICはオン状態となる。また、検出電圧が閾値電圧より小さい場合には制御部40にオフ信号が出力される。つまり、オフ信号を出力するセンサICはオフ状態となる。制御部40は、各センサIC210~219のオン状態またはオフ状態の組み合わせと、シフト位置(R、N、Dの各位置)とを対応付けて構成したテーブルを予めROM内に記憶しており、当該テーブルを参照して、各センサIC210~219から取得したオン信号又はオフ信号に応じたシフト位置を特定する。このように、シフト位置を特定した制御部40は、特定したシフト位置に応じた指示を車両側に与え、当該指示に応じて車両の変速機のシフトレンジが切り替えられる。
【0030】
なお、この実施形態では、磁気センサ21を構成するセンサIC210~219の各々は、温度特性補償機能を有するセンサICであることが好ましい。センサICは、検出電圧が環境温度に対して変動する特性を有するため、当該特性を考慮して構成されている。具体的には、センサICは、ある温度Tに対しての検出電圧Vが所望の電圧V0よりもΔV大きくなる特性の場合は、当該温度Tにおいては、当該変動分ΔVを打ち消すように、出力する検出電圧が(V-ΔV)となるように構成される。
【0031】
また、以上では、磁気センサ21を複数のセンサICから構成する例を示したが、図5に示すように、磁気センサ21を1個のリニアホールIC220から構成してもよい。リニアホールIC220は、磁石11におけるS極とN極との一方から他方への磁界変化を検出して直線状の電圧信号を生成するリニア検出型のホールICである。この場合、制御部40は、予めROM内に記憶した、リニアホールICからの電圧信号の値とシフト位置とを対応付けて構成したテーブルを参照してシフト位置を特定すればよい。
【0032】
(1)以上に説明した位置検出装置100は、磁石11を有する被検出体10と、被検出体10の移動に伴って変化する磁石11による磁場を検出する磁気センサ21を有する回路基板20と、回路基板20に取り付けられ、被検出体10を保持する樹脂材からなるホルダ30と、を備え、磁気センサ21が検出した磁場に基づき被検出体10の位置を検出する。ホルダ30は、被検出体10が挿入されるとともに、被検出体10を所定の軌道に沿って案内するガイド部32と、ガイド部32内における被検出体10の可動範囲Mの一端部に位置して、被検出体10の移動を規制するフック部34と、を有する。
【0033】
このように、回路基板20に取り付けられるホルダ30と、ホルダ30内を摺動可能な被検出体10とをユニット化したため、回路基板20に対しての被検出体10の位置、つまり、磁気センサ21に対しての磁石11の位置決め精度が良好となる。したがって、位置検出の精度が良好である。また、ホルダ30を回路基板20に取り付けた後に被検出体10をホルダ30内に装着する、あるいは、被検出体10を装着したホルダ30を回路基板20に取り付けるだけで、回路基板20に対する被検出体10の位置決めが定まるため、組み付けが容易である。
【0034】
(2)また、フック部34は、ガイド部32内に被検出体10を挿入可能に撓むとともに、ガイド部32内に被検出体10が挿入された後は、一端部における被検出体10の移動を規制する。
【0035】
このように、位置検出装置100においては、ガイド部32内への被検出体10の挿入を補助するフック部34を、可動範囲Mを規制する部材としても用いているため、構成を簡潔とすることができ、且つ、組付けが容易である。
【0036】
(3)また、ホルダ30は、ガイド部32内における被検出体10の可動範囲Mの他端部に位置する壁部35を有し、フック部34と壁部35とによって、ガイド部32内における被検出体10の可動範囲Mが定められる。
【0037】
(4)また、被検出体10は、磁石11を保持し、樹脂材からなる磁石保持部12を有し、磁石保持部12は、被検出体10を移動させる操作部(移動部材の一例)が取り付けられる被取付部13を有する。
【0038】
なお、本発明は以上の実施形態、変形例、及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。以下に変形の一例を説明する。
【0039】
以上の例では、シフト位置をR、N、Dの3つとした例を示したが、シフト位置は複数あればよく、2つでも、4つ以上であってもよい。また、以上では、ガイド部32は、被検出体10を直線状の軌道に沿って案内する例を示したが、円弧状の軌道に沿って案内してもよい。また、ガイド部32が被検出体10を案内する軌道は、分岐していてもよい。
【0040】
また、磁気センサ21の少なくとも一部を、回路基板20の裏面(-Z側の面)に実装してもよい。また、磁気センサ21を構成するセンサICの個数や配列は任意である。また、前記の変形例では、リニアホールIC220を1個用いる例を示したが、リニアホールIC220を複数用いるようにしてもよい。磁気センサ21が検出した磁場に基づき被検出体10の位置を検出することができれば、磁気センサ21の種類や、制御部40の被検出体10の位置の検出(特定)方法は、任意であり、公知の様々な手法を適宜採用することができる。磁石11の形状も、円柱状に限られず、円筒状、角柱状であってもよい。また、磁石11の着磁態様も径方向の着磁に限られず、高さ方向の着磁、両面4極、片面多極など、目的に応じて任意である。
【0041】
また、磁石保持部12の被取付部13に取り付けられる部材は、被検出体10を移動させる移動部材であればよく、操作部に限られない。さらに、位置検出装置100は、被検出体10の移動に伴って変化する磁石11による磁場を利用して被検出体10の位置を検出できるものであれば、シフト位置を検出する用途に限られず、様々な用途に適用可能である。
【0042】
以上の説明では、本発明の理解を容易にするために、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略した。
【符号の説明】
【0043】
100…位置検出装置
10…被検出体、M…可動範囲
11…磁石、12…磁石保持部、13…被取付部
20…回路基板、21…磁気センサ(210~219…センサIC)
30…ホルダ
31…台座部
32…ガイド部、32a,32b…側壁、32c…開口
33…天面部、33a…切り欠き
34…フック部
34a…傾斜部、34b…規制壁、34c,34d…切り欠き
35…壁部
40…制御部
図1
図2
図3
図4
図5