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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-01
(45)【発行日】2022-06-09
(54)【発明の名称】物品搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/30 20060101AFI20220602BHJP
【FI】
B65G47/30 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018002146
(22)【出願日】2018-01-10
(65)【公開番号】P2019119588
(43)【公開日】2019-07-22
【審査請求日】2020-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000253019
【氏名又は名称】澁谷工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100156199
【弁理士】
【氏名又は名称】神崎 真
(72)【発明者】
【氏名】西納 幸伸
(72)【発明者】
【氏名】村濱 政貴
(72)【発明者】
【氏名】嘉屋 考時
【審査官】小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-318834(JP,A)
【文献】特開2010-132406(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を支持して循環搬送経路に沿って移動可能な複数のキャリア及び各キャリアを移動させるリニアモータを有するリニア搬送装置と、上記リニア搬送装置が設けられて、所定方向において往復移動される可動フレームと、上記可動フレームを介してリニア搬送装置を上記所定方向において往復移動させる移動機構と、上記リニア搬送装置及び移動機構の作動を制御する制御手段とを備え、
上記可動フレームの往復移動方向における一側に設けられた供給位置において供給手段によってキャリアに1つずつ物品が供給され、他側に設けられた排出位置において排出機構によって複数のキャリアから同時に物品が排出されるように構成されており、
上記制御手段は、上記リニア搬送装置による供給位置へのキャリアの移動動作と上記移動機構によるリニア搬送装置の上記所定方向での往復移動とを独立させて制御するようになっており、
上記制御手段は、上記排出位置において排出機構によって複数のキャリアから物品が排出されると、上記移動機構によるリニア搬送装置の上記所定方向の一方から他方への移動を他方から一方への移動に切り換えるようになっていることを特徴とする物品搬送装置。
【請求項2】
上記制御手段は、上記移動機構によるリニア搬送装置の他方から一方への移動速度を一方から他方への移動速度よりも高速とすることを特徴とする請求項1に記載の物品搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品搬送装置に関し、より詳しくは、例えば上流側から供給される物品を下流側へ排出する場合に好適な物品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物品を供給する供給コンベヤと、複数の物品を所定数ごとに処理するケーサと、1つの物品を保持する複数のキャリアと、各キャリアを磁力により移動させるリニアモータと、このリニアモータを制御する制御手段とを備えたグルーピング装置が公知である(特許文献1)。
このようなリニアモータを用いたグルーピング装置は、チェーン等を用いたグルーピング装置と比べて騒音や振動、粉塵等の発生を抑制することができるのに加え、グルーピングするキャリアの数量を容易に変更することができるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-132406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載されるような従来のリニアモータを用いた装置は、循環搬送経路内に加速区間やアキューム区間を確保するためにキャリアの数に対して大きな移動区間を確保する必要がある。そのため、リニアモータを使用した装置はコストが高いという欠点が指摘されており、コストが安く、かつ高速処理が可能な物品搬送装置が要望されているところである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した事情に鑑み、本発明は、物品を支持して循環搬送経路に沿って移動可能な複数のキャリア及び各キャリアを移動させるリニアモータを有するリニア搬送装置と、上記リニア搬送装置が設けられて、所定方向において往復移動される可動フレームと、上記可動フレームを介してリニア搬送装置を上記所定方向において往復移動させる移動機構と、上記リニア搬送装置及び移動機構の作動を制御する制御手段とを備え、
上記可動フレームの往復移動方向における一側に設けられた供給位置において供給手段によってキャリアに1つずつ物品が供給され、他側に設けられた排出位置において排出機構によって複数のキャリアから同時に物品が排出されるように構成されており、
上記制御手段は、上記リニア搬送装置による供給位置へのキャリアの移動動作と上記移動機構によるリニア搬送装置の上記所定方向での往復移動とを独立させて制御するようになっており、
上記制御手段は、上記排出位置において排出機構によって複数のキャリアから物品が排出されると、上記移動機構によるリニア搬送装置の上記所定方向の一方から他方への移動を他方から一方への移動に切り換えるようになっていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
このような構成によれば、従来の装置と比較してリニアモータを敷設すべき領域を抑制できるので、コストを抑制することができるとともに、物品を高速で処理することができる。
さらに、供給位置において供給手段から物品が供給されない場合に物品が供給されないキャリアが排出位置へ移動されるのを防止できるので、例えば供給位置において5個の物品が供給される間に排出位置では6個の物品を排出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の一実施例を示す概略の平面図。
図2図1のII-II線に沿う要部の断面図。
図3図1の要部の拡大した平面図。
図4図1の物品搬送装置による通常時の作動工程を示す図。
図5図1の物品搬送装置による通常と異なる条件での作動工程を示す図。
図6図1の物品搬送装置による通常と異なる条件での作動工程を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図3において、1は容器2を同時に6個ずつ下流側へ排出する物品搬送装置である。この物品搬送装置1は、容器2を支持する多数のキャリア3を供給位置Aから排出位置Bまで循環搬送経路Rに沿って搬送させるリニア搬送装置4と、供給位置Aにおいて各キャリア3の載置プレート3Aに1個ずつ容器2を供給する供給スターホイール5と、排出位置Bにおいて6個のキャリア3の載置プレート3A上から容器2を一斉に排出させる排出機構6と、排出機構6によって押し出された1列分6個の容器2を支持して、下流側の箱詰め位置まで搬送する搬送コンベヤ7と、リニア搬送装置4及び排出機構6等の作動を制御する制御手段8とを備えている。
【0009】
物品搬送装置1の処理対象となる容器2は、内部に充填液が充填されて口部にキャップが取り付けられるとともに外面にラベルが貼付された状態となっている。リニア搬送装置4によって容器2が排出位置Bに搬送されてから、搬送コンベヤ7上に移載されると、容器2は縦横の複数列に整列された状態となり、その状態の容器2が搬送コンベヤ7によって図示しない下流側の箱詰め位置へ搬送されるようになっており、そこで容器2は所定数ずつ段ボールに箱詰めされるようになっている(図3参照)。
供給スターホイール5は、図1において時計方向に連続的に回転されるようになっており、供給スターホイール5の外周部には円周方向等間隔位置に容器2を保持するポケット5Aが形成されている。供給スターホイール5の作動は制御手段8によって制御される。
制御手段8により供給スターホイール5が回転される際に、搬送方向上流側の図示しない供給手段から各ポケット5Aに順次1個ずつ容器2が受け渡されるようになっており、供給スターホイール5の回転に伴って各ポケット5Aに保持された容器2が供給位置Aで各キャリア3の載置プレート3A上に供給されるようになっている。
供給スターホイール5と上記供給手段との間には、容器2を検出する容器センサ9が配置されており、供給スターホイール5の各ポケット5Aに容器2が供給される際には、容器センサ9によって検出されるようになっている。何らかの原因でポケット5Aに容器2が供給されなかった場合には、該容器2が供給されなかったポケット5Aが容器センサ9によって検出されるようになっており、該容器センサ9による容器2漏れの検出信号が制御手段8に伝達されるようになっている。これにより、制御手段8は、供給スターホイール5におけるどのポケット5Aに容器2の保持漏れ(空き)が生じているのかを認識できるようになっている。
【0010】
リニア搬送装置4は、各キャリア3を角丸長方形で無端状の循環搬送経路Rに沿って矢印方向に循環移動させるようになっており、相前後する6個のキャリア3が排出位置Bにおいて相互に当接した状態で維持されて、見かけ上一時停止されるようになっている。そして、排出位置Bにおいて1グループ6個分のキャリア3が所定間隔で維持されて、見かけ上一時停止されている間に、排出機構6によってそれら6個のキャリア3の載置プレート3A上から容器2が押し出されて搬送コンベヤ7上へ移載されるようになっている。
この後、後続する各6個のキャリア3が順次排出位置Bに搬入されて、排出位置Bに維持されている間に、排出機構6によって6個のキャリア3の載置プレート3A上から容器2が搬送コンベヤ7上に一斉に移載されるようになっている。
排出位置Bにおいて排出機構6によって順次、6個の容器2が搬送コンベヤ7上に移載されることに伴って、搬送コンベヤ7は所定距離ずつ搬送方向下流側へ移動されるので、該搬送コンベヤ7上で多数の容器2が縦横複数列に整列されて箱詰め位置へ排出されるようになっている(図3参照)。
【0011】
物品搬送装置1は、各キャリア3を循環搬送経路Rに沿って矢印方向に循環移動させるリニア搬送装置4と、このリニア搬送装置4全体を循環搬送経路Rの長手方向と平行なX方向に移動させる移動機構12とを備えている。本実施例の物品搬送装置1は、キャリア3自体の循環搬送経路Rに沿った移動と、移動機構12によるリニア搬送装置4全体のX方向の移動とを組み合わせる構成となっている。それにより、供給スターホイール5のポケット5Aに容器2の保持漏れ(空き)が生じた場合であっても、供給位置Aのキャリア3に漏れ無く容器2を供給できるようにしてあり、排出位置Bにおいて6個に達しない容器2を排出させることもなく、容器2を6個ごとにグルーピング可能となっている。
物品搬送装置1は、略長方形をした可動フレーム15を備えており、この可動フレーム15上にキャリア3等を有するリニア搬送装置4が設けられている。可動フレーム15の底面には、一対のスライダ16、16が固定されており、これらのスライダ16,16は、物品搬送装置1の固定フレームに設けられたX方向のガイドレール17、17に摺動自在に係合されている。これにより、可動フレーム15は水平に支持されるとともに、X方向に移動可能となっている。そのため、可動フレーム15を介してリニア搬送装置4全体がX方向に移動可能となっている。
可動フレーム15の底面の中央部にはナット部材18が取り付けられており、このナット部材18にX方向に配置されたボールねじ19を螺合させている。ボールねじ19はサーボモータ21によって正逆に回転されるようになっており、サーボモータ21の作動は制御手段8によって制御される。制御手段8によってサーボモータ21が所要量正逆に回転されると、可動フレーム15を介してリニア搬送装置4全体がX方向に沿って所要量移動するようになっている。
本実施例においては、隣り合うキャリア3が相互に当接した状態における、それら両キャリア3の中心が隔てた距離を1P(ピッチ)とした時に、可動フレーム15を介してリニア搬送装置4全体を0.5P単位でX方向に沿って移動させるようになっている。それにより、リニア搬送装置4が備える各キャリア3をX方向に沿って0.5P単位で移動させることが可能となっている。
本実施例の移動機構12は、スライダ16、16、ガイドレール17、17、ナット部材18、ボールねじ19及びサーボモータ21等から構成されている。
【0012】
リニア搬送装置4は、可動フレーム15の上面に設けられた角丸長方形状の循環搬送経路Rと、容器2が載置される載置プレート3Aを有し、循環搬送経路Rに沿って循環移動される多数のキャリア3と、循環搬送経路Rに沿って可動フレーム15の上面に埋設された多数の電磁石M1と、各キャリア3の底部に埋設された永久磁石M2と、循環搬送経路Rに沿って各電磁石M1の隣接外方位置に配置された位置センサSとを備えている。
上記多数の電磁石M1と各キャリア3の永久磁石M2とによってリニアモータが構成されており、制御手段8が各電磁石M1への通電タイミングを制御することにより、各キャリア3が磁力によって循環搬送経路Rに沿って矢印方向に連続的に循環移動されるようになっている。
循環搬送経路Rは、水平面のX方向に延びる一対の平行な直線状経路R1、R1と、それらの各両端部を接続する一対の反転経路R2、R2とからなり、一方の直線状経路R1の途中に供給位置Aが設けられており、そことは反対側となる他方の直線状経路R1の途中に排出位置Bが設けられている。図1にあるように、本実施例においては、排出位置Bの右端に位置するキャリア3に対して供給位置AはX方向の直線状経路R1において2P分だけ右側にずれた状態となっているが、供給位置Aや排出位置Bはレイアウトに合わせて適宜変更できるものであって、これに限定されるものではない。
排出位置Bが設けられた直線状経路R1に対して直交するY方向に沿って上記搬送コンベヤ7が配置されている。
【0013】
キャリア3における正面に載置プレート3Aが一体に設けられており、この載置プレート3Aには容器2の側部を保持するガイド部材3Bが取り付けられている。供給位置Aにおいて、供給スターホイール5のポケット5Aから載置プレート3A上に容器2が供給されると、該容器2の側面がガイド部材3Bによって保持される。それにより、キャリア3が移動する際に載置プレート3Aから容器2が落下しないようになっている。なお、ガイド部材3Bとしては、開閉して容器2の胴部を把持するものであっても良い。
キャリア3の底部に永久磁石M2が埋設されており、永久磁石M2が露出した状態のキャリア3の底部は電磁石M1上方に載置されている。
キャリア3の背面の上部には、突出部3Cが形成されており、この突出部3Cには支持軸を介して上下一対のカムフォロア22が回転自在に取り付けられている。他方、可動フレーム15の側面の上部には、循環搬送経路Rに沿ってカム溝23が形成されており、上記キャリア3のカムフォロア22、22がカム溝23内に転動自在に収容されている。
そのため、制御手段8が各電磁石M1への通電タイミングを制御することにより、各キャリア3が磁力によって循環搬送経路Rに沿って循環移動されるようになっている。このようにキャリア3が循環移動される際には、磁力によってキャリア3の底部は電磁石M1から少し浮上するので、底部と電磁石M1とは摺動せず粉塵や騒音等は生じない。
各電磁石M1に対応させて、それらの隣接外方位置にキャリア3の位置を検出する位置センサSが配置されており、各位置センサSによる検出信号は常時制御手段8に伝達されている。リニア搬送装置4が備える各キャリア3には、それぞれを識別可能な識別情報が埋設されており、制御手段8は各位置センサSから伝達される検出信号によって、各キャリア3が循環搬送経路Rにおけるどこに位置しているのかを認識できるようになっている。
本実施例においては、各電磁石M1に通電した際には、各キャリア3を0.5P単位で循環搬送経路Rに沿って連続的に移動させるようになっている。このように、リニア搬送装置4は、容器2を載置プレート3Aに支持したキャリア3を循環搬送経路Rに沿って0.5PずつX方向に連続的に移動させるようになっており、それによって、供給位置Aから排出位置Bまでキャリア3によって容器2を搬送するとともに排出位置Bにおいてキャリア3を維持させて、見かけ上一時停止させることで容器2を6個ずつ間欠的に搬送コンベヤ7に押し出すことができるようになっている。
【0014】
循環搬送経路Rの直線状経路R1に対して直交するY方向に上記搬送コンベヤ7が配置されている。搬送コンベヤ7は、6本のベルトコンベヤ7Aを並列に配置して構成されており、各ベルトコンベヤ7Aの載置面の両側には、容器2の外面をガイドするサイドガイド24が配置されている。
6本のベルトコンベヤ7Aの載置面は同じ高さとなっており、かつ、排出位置Bに見かけ上停止されるキャリア3の載置プレート3Aと同じ高さとなっている。
搬送コンベヤ7を構成する6本のベルトコンベヤ7Aは、制御手段8によって作動を制御されるようになっており、6本のベルトコンベヤ7Aが同期して走行されるようになっている。
搬送コンベヤ7を構成する6本のベルトコンベヤ7Aの上流端と載置プレート3Aとの隙間を埋めるために、ベルトコンベヤ7Aの上流端の隣接位置にX方向の渡し板25が配置されている。
次に、排出機構6は、支持軸27に設けられて容器2をY方向に向けて押し出すプッシャ28と、支持軸27に設けられて容器2のキャップに前方側から接触するフロントガイド29とを備えている。これら支持軸27、プッシャ28及びフロントガイド29は、図示しない移動機構によって排出位置Bの上方位置と搬送コンベヤ7の上方位置とに往復移動されるようになっている。プッシャ28及びフロントガイド29は、支持軸27に搖動可能に取り付けられている。
プッシャ28及びフロントガイド29は、容器2をベルトコンベヤ7A上に移載させた後に、ベルトコンベヤ7Aの上方から排出位置Bの上方に移動している間は、容器2と接触しないように支持軸27で搖動して傾斜した状態となっている。また、プッシャ28及びフロントガイド29は、排出位置Bの上方に戻ると鉛直下方を向くまで搖動されて、プッシャ28が排出位置Bに維持されている6個の容器2の後面に同時に接触するとともにフロントガイド29も6個の容器2のキャップに前面から接触する。
この直後に図示しない移動機構により支持軸27、プッシャ28及びフロントガイド29が搬送コンベヤ7上まで所定量Y方向に平行移動されるので、6個の容器2が載置プレート3A上から搬送コンベヤ7のベルトコンベヤ7A上に押し出される(移載される)ようになっている。なお、各ベルトコンベヤ7Aの両側にサイドガイド24が配置されているので、プッシャ28により背面を押される容器2は転倒することなくベルトコンベヤ7A上に押し出される。
搬送コンベヤ7は、排出機構6により一列分6個の容器2が移載されると、容器2の外径の約1個分だけ、全ベルトコンベヤ7Aが一斉にY方向に走行される。他方、排出機構6のプッシャ28、フロントガイド29及び支持軸27は、搖動して容器2との係合を解除してから、排出位置B上となる元の位置に復帰する。この間に、排出位置Bには新たな6個の容器2がキャリア3によって搬入されるようになっている。
【0015】
以上の構成において、物品搬送装置1は、制御手段8によって移動機構12のサーボモータ21及びリニア搬送装置4の各電磁石M1の通電タイミングを制御することにより、容器2を支持したキャリア3を循環搬送経路Rに沿って排出位置Bまで移動させることで、間欠的に容器2を排出できるようになっている。以下、先ず、供給スターホイール5の各ポケット5Aに容器2の保持漏れがなく供給位置Aにおいて順次キャリア3に容器2が供給される通常時の作動について説明し、その後に、供給スターホイール5のポケット5Aに容器2の保持漏れ(空き)がある場合の作動について説明する。
すなわち、図4(a)に示すように、リニア搬送装置4がX方向における左側の移動端位置に停止した状態において、先ず、供給スターホイール5が時計方向に回転される。なお、容器センサ9を介して制御手段8は、供給スターホイール5の各ポケット5Aに容器2の保持漏れがないことを予め認識している。
すると、制御手段8は移動機構12のサーボモータ21によってリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向における右側へ移動させる(前進させる)のに合わせて、リニアモータを作動させて供給位置Aの直前のキャリア3及びそれに後続するキャリア3を0.5P、X方向の右側へ移動させる。これにより、供給位置Aに供給されるキャリア3はX方向において1P、右側へ移動される。なお、容器2を搭載した第1のキャリア3は、先行する容器2を搭載したキャリア3の後続位置(アキューム区間)まで高速で移動される。
また、排出位置Bにおいても、移動機構12のサーボモータ21によってリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向における右側へ移動させる(前進させる)のに合わせて、排出位置Bに位置する容器2を載せたキャリア3及び後続するキャリア3を0.5P、循環搬送経路Rに沿って循環方向(X方向における左側)に移動させるので、6個のキャリア3は排出位置Bに維持されて、見かけ上停止している。
このキャリア3の識別情報と位置情報は、その位置の電磁石M1に隣接する位置センサSにより制御手段8に認識されている(図4(b))。これにより、供給位置Aに第2のキャリア3が位置するので、該キャリア3の載置プレート3A上に第2の容器2が供給スターホイール5によって供給される。
次に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側に移動させるのに合わせてリニアモータを作動させて、容器2を搭載した第2のキャリア3をアキューム区間まで高速で移動させると同時に、供給位置Aの直前の第3のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第3のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図4(c))。これにより、供給位置Aに第3のキャリア3が位置し、その載置プレート3A上に第3の容器2が供給スターホイール5によって供給される。
次に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側へ移動させるのに合わせてリニアモータを作動させて、容器2を搭載した第3のキャリア3を上記アキューム区間へ高速で移動させると同時に、供給位置Aの直前の第4のキャリア3とその後続のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第4のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図4(d))。これにより、供給位置Aに第4のキャリア3が位置し、その載置プレート3A上に第4の容器2が供給スターホイール5によって供給される。
次に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側へ移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、容器2を支持した第4のキャリア3をアキューム区間へ高速で移動させる。それと同時に供給位置Aの直前の第5のキャリア3とその後続のキャリア3を0.5P、X方向に移動させる。第5のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図4(e))。これにより、供給位置Aに第5のキャリア3が位置し、その載置プレート3A上に第5の容器2が供給スターホイール5によって供給される。
次に、制御手段8はサーボモータ21によってリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側へ移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、容器2を搭載した第5のキャリア3をアキューム区間へ高速で移動させる。それと同時に供給位置Aの直前の第6のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第6のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図4(f))。これにより、供給位置Aに第6のキャリア3が位置し、その載置プレート3A上に第6の容器2が供給スターホイール5によって供給される。この時点において、リニア搬送装置4全体がX方向における右側の移動端に位置する。
一方、排出位置Bでは、キャリア3の載置プレート3A上からベルトコンベヤ7A上に容器2を移載した後、ベルトコンベヤ7A上から排出位置Bに戻った排出機構6のプッシャ28とフロントガイド29が鉛直下方に搖動されてからY方向に移動されるので、排出位置Bで維持されて、見かけ上停止していた6個のキャリア3から容器2が搬送コンベヤ7上に移載される(図3図4(f)参照)。
キャリア3から容器2が搬送コンベヤ7上に移載されると、移動機構12のサーボモータ21によってリニア搬送装置4全体がX方向に沿って2.5P逆方向(左側)に高速で移動されるのに合わせて、容器2を支持したキャリア3及び空のキャリア3は、循環搬送経路Rに沿って高速で3.5P移動され、リニア搬送装置4全体が元の左側の移動端位置に復帰するとともに、供給位置Aに第1のキャリア3が位置し、その載置プレート3上に第1の容器2が供給スターホイール5によって供給され、図4(a)の状態に移行する。
すなわち、供給位置Aにおいて供給スターホイール5から6個のキャリア3に容器2が供給されている間に、排出機構6によって排出位置Bに維持された6個のキャリア3上から容器2が搬送コンベヤ7上に間欠的に移載される。
この後、図4(a)~図4(f)を基にした上述した作動が繰り返されることにより、供給位置Aにおいてキャリア3の載置プレート3A上に供給スターホイール5から1つずつ容器2が供給されるとともに、排出位置Bにおいて複数のキャリア3上の容器2は排出機構6により一斉に搬送コンベヤ7上に移載されるようになっている。
供給スターホイール5のポケット5Aに容器2の保持漏れがない場合(空きがない場合)の通常の作動は以上のとおりである。
このように、本実施例においては、キャリア3自体の循環搬送経路Rに沿ったX方向の移動と、移動機構12のサーボモータ21によるリニア搬送装置4全体のX方向の移動を同期させているので、キャリア3のX方向における移動速度を高速にすることができるのに加え、排出位置Bから空のキャリア3を高速で移動させて、次の一列分のキャリア3を移動させる際に、可動フレーム15のX方向の移動の分だけリニア搬送装置4におけるキャリア3の移動が短くてすむので、高速処理が可能である。
【0016】
次に供給スターホイール5のポケット5Aの1つに容器2の保持漏れ(空き)が生じた場合の作動について図5により説明する。
すなわち、図5(a)に示すように供給スターホイール5における第4のポケット5Aに何らかの原因で容器2が保持されておらず、空きがある場合について説明する。
この場合、供給スターホイール5の第1~第3のポケット5Aに保持された容器2を供給位置Aにおいてキャリア3に供給する作動は、前述した通常作動時と同じである。
すなわち、図5(a)に示すように、リニア搬送装置4がX方向における左側の移動端位置に停止した状態において、先ず、供給スターホイール5が時計方向に回転される。なお、容器センサ9を介して制御手段8は、供給スターホイール5の第1~第3、第5、第6のポケット5Aに容器2の保持漏れがないことを予め認識するとともに、第4のポケット5Aに容器2の保持漏れ(空き)があることを認識している。
すると、制御手段8は移動機構12のサーボモータ21によってリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側へ移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、供給位置Aの直前の第2のキャリア3とその後続のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。キャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図5(b))。これにより、供給位置Aに第2のキャリア3が位置するので、そのキャリア3の載置プレート3A上に第2の容器2が供給スターホイール5によって供給される。
次に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側へ移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、容器2を支持した第2のキャリア3をアキューム区間へ高速で移動させる。それと同時に供給位置Aの直前の第3のキャリア3とその後続のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第3のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図5(c))。これにより、供給位置Aに第3のキャリア3が位置して、その載置プレート3A上に第3の容器2が供給スターホイール5によって供給される。
次に、供給スターホイール5の第4のポケット5Aには、容器2が保持されておらず空になっており、そのことを制御手段8は予め容器センサ9を介して認識している。この場合、制御手段8は、リニア搬送装置4のX方向の移動はさせずに停止させておき、また、第4のキャリア3及びその後続のキャリア3も移動させず停止させるので、第4のキャリア3は供給位置Aの直前に停止する。つまり、供給位置Aにはキャリア3は位置しておらず、空の状態の第4のポケット5Aが該供給位置A上に位置してからそこを通過する(図5(d))。
すると、制御手段8は、サーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側へ移動させると同時に供給位置Aの直前の第4のキャリア3とその後続のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第4のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図5(e))。これにより、供給位置Aに第4のキャリア3が位置し、その載置プレート3Aに供給スターホイール5の第5のポケット5Aに保持された容器2が供給される。
次に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側へ移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、容器2を支持した第4のキャリア3をアキューム区間へ高速で移動させる。それと同時に供給位置Aの直前の第5のキャリア3とその後続のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第5のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図5(f))。これにより、供給位置Aに第5のキャリア3が位置し、その載置プレート3A上に第5の容器2が供給スターホイール5の第6のポケット5Aによって供給される。
一方、排出位置Bでは、キャリア3の載置プレート3A上からベルトコンベヤ7A上に容器2を移載した後、ベルトコンベヤ7A上から排出位置Bに戻った排出機構6のプッシャ28とフロントガイド29が鉛直下方に搖動されてからY方向に移動されるので、排出位置Bで維持されて、見かけ上停止していた6個のキャリア3から容器2が搬送コンベヤ7上に移載される(図5(f)参照)。
この後、制御手段8は、移動機構12によってリニア搬送装置4全体を高速で2PだけX方向の左側へ移動させるのに合わせて、供給位置Aの直前の第6のキャリア3とその後続のキャリア3は、循環搬送経路Rに沿って高速で3P移動されるとともに、排出位置Bで容器2が排出された6個のキャリア3とその後続のキャリア3が循環搬送経路Rに沿って高速で4P移動されて、排出位置Bに一列分のキャリア3が供給される。なお、容器2が排出された6個のキャリア3は、4P移動した後も引き続き高速で最後尾のキャリア3まで移動する。これにより、リニア搬送装置4全体が元の左側の移動端位置に復帰する。
この後、供給スターホイール5の各ポケット5Aに容器2が漏れがなく保持されている場合には、図4に示した通常の作動が行われる。
以上のように、供給スターホイール5のポケット5Aの1つに容器2の保持漏れ(空き)が生じた場合であっても、相前後する第1~第6のキャリア3に供給位置Aにおいて容器2が確実に供給されるので、排出位置Bで複数のキャリア3を不必要に待機させることなく、排出位置Bにおいて6個の容器2を確実にグルーピングして排出させることができる。
【0017】
さらに、供給スターホイール5のポケット5Aの1つに容器2の保持漏れ(空き)が生じた場合において、図5とは異なる作動を示したものが図6である。
すなわち、図6(a)に示すように供給スターホイール5における第4のポケット5Aに容器2が保持されておらず、空である場合について説明する。この場合、供給スターホイール5の第1~第3のポケット5Aに保持された容器2を供給位置Aでキャリア3に供給するまでの作動は、上記図5(a)~図5(c)に示した作動と同じである。
すなわち、図6(a)に示すように、リニア搬送装置4がX方向における左側の移動端位置に停止状態において、先ず、供給スターホイール5が時計方向に回転する。
すると、制御手段8は移動機構12によってリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側へ移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、供給位置Aの直前の第2のキャリア3及びその後続のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。キャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図6(b))。これにより、供給位置Aに第2のキャリア3が位置するので、該キャリア3の載置プレート3A上に第2の容器2が供給スターホイール5によって供給される。
次に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側に移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、容器2を搭載した第2のキャリア3をアキューム区間へ高速で移動させる。それと同時に供給位置Aの直前の第3とその後続のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第3のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図6(c))。これにより、供給位置Aに第3のキャリア3が位置し、その載置プレート3A上に第3の容器2が供給スターホイール5によって供給される。
この後、制御手段8は、リニアモータを作動させて容器2を搭載した第3のキャリア3をアキューム区間へ高速で移動させる。また、制御手段8は、第4のキャリア3とその後続のキャリア3をX方向の左側へ0.5P移動させるのに合わせて、サーボモータ21によりリニア搬送装置4全体をX方向の右方側へ0.5P移動させる。これにより、相対的に第4のキャリア3は、供給位置Aの直前の位置に停止した状態となる(図6(d))。
それと同時に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側に移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、排出位置Bに位置する6個のキャリア3とその後続のキャリア3を循環搬送経路Rに沿って0.5P移動させて、排出位置Bに位置する6個のキャリア3が排出位置Bに維持されるようになっている(図6(d))。
次に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側に移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、供給位置Aの直前の第4のキャリア3とその後続のキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第4のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図6(e))。これにより、供給位置Aに第4のキャリア3が位置し、その載置プレート3A上に供給スターホイール5の第5のポケット5Aから第4の容器2が供給される。
次に、制御手段8はサーボモータ21を介してリニア搬送装置4全体を0.5P、X方向の右側に移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、容器2を搭載した第4のキャリア3をアキューム区間へ高速で移動させる。それと同時に供給位置Aの直前の第5のキャリア3と後続するキャリア3を0.5P、X方向の右側に移動させる。第5のキャリア3の識別情報と位置情報は、位置センサSにより制御手段8に認識されている(図6(f))。これにより、供給位置Aに第5のキャリア3が位置し、その載置プレート3A上に第5の容器2が供給スターホイール5によって供給される。この時点でリニア搬送装置4全体がX方向における右側の移動端位置に位置する。
一方、排出位置Bでは、キャリア3の載置プレート3A上からベルトコンベヤ7A上に容器2を移載した後、ベルトコンベヤ7A上から排出位置Bに戻った排出機構6のプッシャ28とフロントガイド29が鉛直下方に搖動されてからY方向に移動されるので、排出位置Bで維持されて、見かけ上停止していた6個のキャリア3から容器2が搬送コンベヤ7上に移載される(図6(f)参照)。
この後、制御手段8は、移動機構12のサーボモータ21によってリニア搬送装置4全体を高速で2.5P、X方向の左側へ移動させるのに合わせて、リニアモータを作動させて、容器2を搭載した第5のキャリア3をアキューム区間へ高速で移動させる。それと同時に、第6のキャリア3とその後続のキャリア3を3.5P高速で移動させるとともに、排出位置Bで容器2が排出されたキャリア3とその後続のキャリア3を循環搬送経路Rに沿って3.5P高速で移動させて、排出位置Bに一列分のキャリア3を供給する。これにより、リニア搬送装置4全体が元の左側の移動端位置に復帰する。
この後、供給スターホイール5の各ポケット5Aに容器2が漏れがなく保持されている場合には、前述した図4(a)~図4(f)で示した通常の作動が繰り返される。
なお、本発明を上述した実施例を参照して説明したが、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、上記実施例の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものであり、本発明の目的を達成できる範囲での変形や改良した実施例も本発明の範囲に含まれるものである。
【0018】
以上のように、本実施例においては、キャリア3自体の循環搬送経路Rに沿ったX方向の移動と、移動機構12のサーボモータ21によるリニア搬送装置4が設けられた可動フレーム15のX方向の移動を同一方向で同期させているので、キャリア3のX方向における移動速度を高速にすることができるのに加え、排出位置Bから空のキャリア3を高速で移動させて、次の一列分のキャリア3を移動させる際に、可動フレーム15のX方向の移動の分だけリニア搬送装置4におけるキャリア3のX方向の移動が短くてすむので、高速処理が可能なリニア搬送装置4を提供することができる。
また、リニア搬送装置4が可動フレーム15上に配置されており、可動フレーム15を介してリニア搬送装置4がX方向に移動されるので、循環搬送経路Rを短くすることができてリニア搬送装置4のみで物品搬送装置1を構成した場合と比較すると、循環搬送経路Rに設ける電磁石M1の数を減少させることができる。そのため、リニアモータを設置するためのコストを減少させることができ、ひいては物品搬送装置1のコストを抑制することができる。
また、本実施例においては、供給手段である供給スターホイール5のポケット5Aに容器2の保持漏れ(空き)が生じた場合であっても、容器2の供給動作と排出動作が独立しているので、排出位置Bで複数のキャリア3を待機させておくことなく、確実に排出位置Bで容器2を6個ずつグルーピングすることができる。また、排出位置Bでグルーピングする容器2の数は、6個に限らず適宜変更することができる。
なお、容器2の供給手段としては、供給スターホイールに限らず、搬送コンベヤといった他の供給手段を用いても良く、ランダムに搬送される容器2にも対応することができる。
また、上記実施例においては、各キャリア3とリニア搬送装置4全体を同期してX方向に0.5P単位で移動させているが、これに限定されるものではない。また、キャリア3のX方向の移動速度をリニア搬送装置4全体のX方向の移動速度よりも大きくして、排出位置Bにおいてキャリア3のX方向の移動速度とリニア搬送装置4全体のX方向の移動速度との相対速度で移動するキャリア3に追従するロボットを排出機構6として採用して、搬送コンベヤ7に移載させることもできる。
また、リニアモータを構成する永久磁石M2と電磁石M1の配置は、上記実施例の逆の配置であっても良く、キャリア3と可動フレーム15に埋設する磁石をどちらも電磁石M1としても良い。さらに、永久磁石M2をキャリア3の背面(側面)に埋設し、それに対向するように可動フレーム15の側面に電磁石M1を埋設しても良い。
【符号の説明】
【0019】
1‥物品搬送装置 2‥容器
3‥キャリア 4‥リニア搬送装置
8‥制御手段 12‥移動機構
15‥可動フレーム A‥供給位置
B‥排出位置 R‥循環搬送経路
図1
図2
図3
図4
図5
図6