(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-01
(45)【発行日】2022-06-09
(54)【発明の名称】シールに近接して形成されるエアギャップを有さないラップ又はフィンシールを備えるパッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 33/25 20060101AFI20220602BHJP
B31B 70/81 20170101ALI20220602BHJP
B31B 160/10 20170101ALN20220602BHJP
【FI】
B65D33/25
B31B70/81
B31B160:10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019052724
(22)【出願日】2019-03-20
(62)【分割の表示】P 2016553810の分割
【原出願日】2015-02-25
【審査請求日】2019-03-20
(32)【優先日】2014-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507146843
【氏名又は名称】スティール,マーク
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】スティール,マーク
【審査官】植前 津子
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-144452(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 30/00-33/38
B31B 70/00-70/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアギャップ充填特性を有する可撓性パッケージであって、
第1側縁部と、第2側縁部と、
該第1側縁部と第2側縁部とを互いにシールして形成したフィンシールとを有したフィルムと、
上縁部及び底縁部と、第1側縁部及び第2側縁部とを有し、前記フィルムの前記第1側縁部及び前記第2側縁部に対して横断方向に前記フィルムに適用される封止装置とを含み、
前記封止装置の前記第1側縁部は
、前記フィルムのフィンシール内に前記フィンシールに対して横断方向に延設された1または複数のスリットを有しており、これにより該第1側縁部の上縁セクションおよび低縁セクションが画定され、
該上縁セクションと低縁セクションの一方が前記フィンシールと共にシールされ、他方は前記フィンシールと共にシールされておらず、
該封止装置の
前記第2側縁部は前記フィンシール内には延在せず、
前記第1側縁部
の前記フィンシールと共にシールされている上縁セクションと低縁セクションの一方が前記フィンシール内に延在し、
前記フィンシールと共にシールされていない上縁セクションと低縁セクションの他方が前記封止装置の前記第2側縁部に重なることによって、前記フィンシールと、前記封止装置の前記第1側縁部と第2側縁部の少なくとも一方との間のエアギャップが除去されるようにしたパッケージ。
【請求項2】
前記低縁セクション
が前記フィンシールと共にシールされる請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記上縁セクション
が前記フィンシールと共にシールされる請求項1に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記低縁セクションは前記フィンシールと共にシールされるが、上縁セクションは前記フィンシールと共にシールされない請求項1に記載のパッケージ。
【請求項5】
前記封止装置はジッパー装置である請求項1に記載のパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2014年2月25日に出願された米国仮特許出願第61/944,195号に優先権及び利益を主張し、その全体を本明細書に組み込む。
【背景技術】
【0002】
本発明は、可撓性パッケージングに関し、特に、ラップ又はフィンシール(lap or fin seal)を有するパッケージと、それを形成及び使用するための方法とに関する。
【0003】
可撓性パッケージは、飲料、ローンプロダクト(lawn product)及び食品などの固体及び液体の両方といった多種多様なアイテムを含むために使用される。可撓性パッケージを含む益々多くのパッケージが、食品、液体製品又は医薬品の封じ込め及び破棄のために使用されている。
【0004】
パッケージ形成中に、それ自体において折り曲げ、かつ、係止するときに横方向において材料のウェブに対して封止される単一の係止部材である、細長いジッパー(例えば、Velcro(登録商標)、圧接(press to close)など)を用いる現在の方法には、大きな欠点がある。封止装置(closure)が材料のウェブにわたって取り付けられるとき、材料のセクションに対して、材料の縁部から阻止されてしまい、そこでは、パッケージのラップシール又はフィンシールは、パッケージが作られるときに形成される。両端部をフィン又はラップシールの中に通せば、ジッパーの外形は、厚すぎ、空気又は製品がパッケージ内外に出入りするフィン又はラップシール内にギャップを残したままにしてしまうだろう。
【0005】
図1~
図4を参照すると、従来型の封止装置(closure device)12及び方法(例えば、ジッパー、Velcro(登録商標)、圧接など)を利用する従来型パッケージ10が図示されている。封止装置12は、ウェブに対して横方向において、材料11のウェブに封止され、かつ、パッケージ10が形成されるときにそれ自体に曲げられ、かつ、係止される。ジッパー装置として提供されるそのような封止装置12は、互いに係止可能な前部材13及び後部材15を含むことができ、1つ以上のフランジ部はシールに適用されるか、そうでなければ、パッケージに取り付けられる。
【0006】
封止装置12が材料のウェブにわたって取り付けられるとき、一般的に、阻止されるか、そうでなければ、パッケージのラップシール又はフィンシール20が、パッケージ10を作るときに形成されるであろう材料のセクションに対して、材料の縁部16、18に達しない距離を提供する。ジッパー封止装置12の外形は、両端部をフィン又はラップシール20中に通せば、厚すぎてしまい、空気又は製品がパッケージ10内外に出入りすることができるフィン又はラップシール内にギャップAGを残したままにしてしまうだろう。
【0007】
更に、ピロー又はサイドガセット付きパッケージ(pillow or side gusseted package)の形成方法は、正確でなく、封止装置の端部にちょうどの大きさのスペースを残したままにして、正しい大きさのフィン又はラップシールを形成することが、実質的に不可能である。一般的に、ジッパーは、フィンシール20内に何も入らないことを確実にするように、少々短くあり、合理的に可能なようにフィンシールにできるだけ近づくだけである(例えば、シールに隣接するか、あるいは、近づく)。このプロセスは、実際に、パッケージが形成されるとき(
図4)、封止装置の端部間にギャップAGを残したままにし、そこでは、パッケージ内にある製品の小さな粒子及び空気が通過できてしまう。できるだけ気密に近いパッケージが求められているので、これは、多くの企業又は消費者によって容認できない。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、可撓性パッケージ及びパッケージング産業が直面する特定の問題を解決する。本発明の実施形態は、ジッパーを有する可撓性パッケージ、パッケージ及び/又は封止特性、構成、構造及び形成方法に関し、従来型パッケージのフィン又はラップシール領域に存在するだろうエアギャップを低減させるか、あるいは、除去さえする。
【0009】
従来型パッケージのフィン又はラップシール部に存在するエアギャップを低減又は除去する、封止装置とラップ又はフィンシールとを有する可撓性パッケージが提供される。特定の代替的な実施形態におけるパッケージは、フィルムに適用される封止装置を有するフィルムを含むことができる。封止装置が封止状態にあるとき、ブリッジ材料がフィルムに提供されてエアギャップを充填する。特定の実施形態における可撓性パッケージは、フィルムの第1及び第2側縁部を横断するフィルムに適用される封止装置を有するフィルムを含むことができ、第1側縁部の少なくとも一部がフィンシールと第1及び第2側縁部のうちの少なくとも1つとの間のエアギャップを除去するように、第1側縁部はフィンシール内に延伸する。
【0010】
当業者が請求項に係る発明の特徴をよく理解するために、本発明に関して実施される好ましい実施形態及び詳細な技術を添付の図面と併せて以下の段落で説明する。本明細書の上記で言及した特性及び本明細書の以下で言及される特性は、本発明の範囲から逸脱することなく、特定の組み合わせにおいてのみ使用されるだけでなく、他の組み合せ又は単独で用いられるということが理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、従来の方法に従った、それに適用される係止部材を有するウェブ又はフィルム材料の平面図である。
【
図2】
図2は、従来の方法に従った、端部が一緒にされてフィンシールを形成した後の材料のウェブの斜視図である。
【
図3】
図3は、
図1のフィルムを用いる従来の方法に従った、形成されたパッケージの前面図である。
【
図4】
図4及び対応する詳細Aは、
図3の部分的なパッケージの一部の上面図である。
【
図5】
図5は、本発明の特定の実施形態に従った、それに適用される係止部材を有するフィルム又はウェブの平面図である。
【
図6】
図6は、本発明の特定の実施形態に従った、端部が一緒にされてフィンシールを形成した後の材料のウェブの斜視図である。
【
図7】
図7は、
図5のフィルムを用いる本発明の特定の実施形態に従った形成されたパッケージの正面図である。
【
図8】
図8及び詳細Aは、
図6の部分的なパッケージの一部の上面図である。
【
図9】
図9は、本発明の特定の実施形態に従った、それに適用される係止部材を有するフィルム又はウェブ材料の平面図である。
【
図10】
図10は、本発明の特定の実施形態に従った、端部が一緒にされてフィンシールを形成した後の材料のウェブの斜視図である。
【
図11】
図11は、
図9のフィルムを用いる本発明の特定の実施形態に従った、形成されたパッケージの正面図である。
【
図13】
図13は、エアギャップの存在を実証する従来のパッケージの一部の詳細な図である。
【
図14】
図14は、エアギャップの存在を実証する従来のパッケージの一部の詳細な図である。
【
図15】
図15は、エアギャップの存在を実証する従来のパッケージの一部の詳細な図である。
【
図16】
図16は、エアギャップの存在を実証する従来のパッケージの一部の詳細な図である。
【
図17】
図17は、エアギャップの除去を実証する本発明の特定の実施形態に従った、パッケージの一部の詳細な図である。
【
図18】
図18は、エアギャップの除去を実証する本発明の特定の実施形態に従った、パッケージの一部の詳細な図である。
【
図19】
図19は、エアギャップの除去を実証する本発明の特定の実施形態に従った、パッケージの一部の詳細な図である。
【
図20】
図20は、本発明の特定の実施形態に従った、封止部材(closure member)の正面図である。
【
図21A】
図21Aは、本発明の特定の実施形態に従った、封止部材の側面図である。
【
図21B】
図21Bは、本発明の特定の実施形態に従った、封止部材の端面図である。
【
図22】
図22は、本発明の特定の実施形態に従って形成される封止部材の正面図である。
【
図23】
図23は、本発明の特定の実施形態に従って形成される封止部材の側面図である。
【
図24】
図24は、本発明の特定の実施形態に従って形成される封止部材の正面図である。
【
図25】
図25は、本発明の特定の実施形態に従った、フィルム又はウェブに適用される
図24の封止部材の平面図である。
【
図26】
図26は、本発明の特定の実施形態に従った、
図24の封止装置を用いる部分的に形成されたパッケージの斜視図である。
【
図27】
図27は、エアギャップの除去を実証する本発明の特定の実施形態に従った、
図24の封止装置を用いるパイケージの一部の詳細な図である。
【
図28】
図28は、エアギャップの除去を実証する本発明の特定の実施形態に従った、
図24の封止装置を用いるパイケージの一部の詳細な図である。
【
図29】
図29は、本発明の特定の実施形態に従った、それに適用される係止部材を有する材料のフィルム又はウェブの平面図である。
【
図30】
図30は、本発明の特定の実施形態に従った、端部が一緒にされてフィンシールを形成した後の材料のウェブの斜視図である。
【
図31】
図31は、
図29のフィルムを用いる本発明の特定の実施形態に従った、形成されたパッケージの正面図である。
【
図33】
図33は、本発明の特定の実施形態に従った、それに適用される係止部材を有する材料のフィルム又はウェブの平面図である。
【
図34】
図34は、本発明の特定の実施形態に従った、端部が一緒にされてフィンシールを形成した後の材料のウェブの斜視図である。
【
図36】
図36は、本発明の特定の実施形態に従った、封止装置の前側面図である。
【
図37】
図37は、本発明の特定の実施形態に従ったそれに適用される
図36の係止部材を有する材料のフィルム又はウェブの平面図である。
【
図38】
図38は、本発明の特定の実施形態に従った、端部が一緒にされてフィンシールを形成した後の
図37の材料のウェブの斜視図である。
【
図40】
図40は、本発明の特定の実施形態に従った、封止装置の前側面図である。
【
図41】
図41は、本発明の特定の実施形態に従った、それに適用される
図40の係止部材を有する材料のフィルム又はウェブの平面図である。
【
図42】
図42は、本発明の特定の実施形態に従った、端部が一緒にされてフィンシールを形成した後の
図41の材料のウェブの斜視図である。
【
図43】
図43は、本発明の特定の実施形態に従って係合される封止装置を支える
図42のパッケージの上面図である。
【
図45】
図45は、本発明の特定の実施形態に従った、それに適用される片持ち係止部材(cantilevered locking member)を有する材料のフィルム又はウェブの平面図である。
【
図46】
図46は、本発明の特定の実施形態に従った、端部が一緒にされてフィンシールを形成した後の
図45の材料のウェブの斜視図である。
【
図48A】
図48Aは、本発明の特定の実施形態に従った、切欠き第1端部を有する封止装置の平面図である。
【
図49A】
図49Aは、本発明の特定の実施形態に従った、切欠き端部を有する封止装置の平面図である。
【
図50A】
図50Aは、本発明の特定の実施形態に従った、隆起した端部を有する封止装置の平面図である。
【
図51A】
図51Aは、本発明の特定の実施形態に従った、傾斜した端部を有する封止装置の平面図である。
【
図52】
図52は、本発明の特定の実施形態に従った、それに適用される片持ち係止部材を有する材料のフィルム又はウェブの平面図である。
【
図53】
図53は、本発明の特定の実施形態に従った、端部が一緒にラップシールを形成した後の
図52の材料のウェブの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、さまざまな変形及び代替的な形態に適し、その特徴は、図面に例として図示され、詳細に説明される。しかし、理解されるべきは、説明される特定の例示的な実施形態に本発明を限定すべきではないということである。反対に、本発明は、添付の請求項によって定義されるような本発明の精神及び範囲内に該当する全ての変形、均等物及び代替形を含む。例示的な目的に関し、図中のクロスハッチング、ダッシュ線(dashing)又は影は、封止される部分及び/又は統合される領域又はパッケージ用の装置を実証するために提供される。
【0013】
以下の記載において、本発明はその例示的な実施形態を参照して説明される。しかし、これらの実施形態は、本発明をこれらの実施形態に記載される特定の実施例、実施形態、環境、応用又は特定の実施に限定することを目的としていない。従って、これらの実施形態の記載は、本発明を限定するというよりはむしろ、単に例示目的のためだけである。諒解されるべきは、以下の実施形態及び添付の図面において、本発明と関係ない要素は、描写から省略され、添付の図面における個々の要素における寸法の関係性は、理解を容易にするためだけに図示され、実際の寸法を限定しない。
【0014】
「上部(top)」、「底部(bottom)」、「前部(front)」、「後部(back)」などの言及は、例示目的だけのためであって、開示した発明の範囲を限定することを意味しない。例えば、封止装置を「前部」のパネルに置くことは、単にパッケージの後部又は側部に容易に利用される。
【0015】
本発明の特定の実施形態に従った可撓性パッケージ100は、1つ以上のパネル又はフィルム部分を含むことができ、これらは、アクセス開口部を介してアクセス可能な内部コンパートメントを画定するように接合されるか、あるいは、折り曲げられる。パッケージ100の1つ以上の部分はまた、ガセット付けが行われる(gusseted)。底部にガセット(gusset)を置くことはまた、製品にそれ自体で起立する能力を提供する。サイドパネルなどの他のパネル及びフィルム部分もまた、ガセット付けを行うことができる。
【0016】
さまざまなジッパー、パッケージ及び/又は封止特性、構成、構造及び形成方法は、本発明のパッケージ100の実施形態を備えて、従来型パッケージのフィン又はラップシール部に存在し得るエアギャップを低減させるか、あるいは、除去さえする。
【0017】
図5~
図8を参照すると、封止装置112は、水平配向において、フィルム102のパネルにおいて図示される。封止装置112は、第1端部112a及び第2端部112bを有する。ブリッジ材料112cは、端部112aと112bとの間で封止装置の長さの中間点に提供される。材料112cは、熱融解するか、あるいは、弾性を有する(あるいは、他のポリマーのような材料)糊のような材料をわずかに含んでコーキング剤として機能することができる。他の形成可能な、あるいは、成形可能な材料はまた、本発明と共に使用するように想定される。
【0018】
図6に図示するように、パッケージ100は、垂直軸の周りの充填用チューブの周りでフィルム102の第1端部105及び第2端部107を一緒にさせて、上部109から底部111のフィルムの全高さに沿ってフィンシール120を形成する。封止装置112は、パッケージ内で内側に向く。エアギャップAGは、フィンシールが互いに完全に接触していない封止装置の端部112a及び112bに起因して形成されるところに近接して見られ得る。また、ブリッジ材料112cは、エアギャップの反対に位置することもわかる。
【0019】
対応する形成されたパッケージ100は、
図7及び
図8に図示される。パッケージ100は、封止装置112の後部を封止装置112の前部に押し込むことによって封止される。そのように行うことで、ブリッジ材料112cは、エアギャップAG内に配置され、エアギャップAGを充填する。
【0020】
更なる実施形態は、別のブリッジ材料112cを装置又はパッケージ100に加えて、ギャップAGを充填するか、あるいは、埋め、かつ、漏れを防ぐことを含むことができる。
【0021】
図9~
図12を参照すると、ブリッジ材料112cは、今、封止装置112の端部112a及び112bのちょうど外部に位置している。フィルム102の端部105、107が一緒にされるとき、ブリッジ材料112cはエアギャップAGを充填する。パッケージは、封止装置の後側部を前側部に接合することによって閉じられる。後側部は、充填されたエアギャップに対して当接する。
【0022】
図13~
図16を参照すると、フィンシールを形成する一連の従来のステップが、エアギャップの存在を図示するように示される。
図13では、ちょうどフィンシール形成前のパッケージの端部が示されている。フィンシール20は
図14に示される。次いで、
図15において、シールの後部は前部に対して閉じられ(係止部材が係合される)、エアギャップAGをフィンシールに隣接して残す。
図16に示すように、たとえ封止装置をフィンシールの中に通しても、エアギャップを除去することはできない。
【0023】
次に、対照的に、
図17~
図19は、上記の実施形態で議論したように、ブリッジ材料112cを利用することによるエアギャップの除去を図示する。ブリッジ材料112cは、上記で議論したように、ビーズ状のシリコン又はコーキング剤若しくは他の同様の材料でよく、
図19に図示するように後方シール部が前部に接合されるときに、一緒に圧縮されて(
図18)、ギャップ領域を充填する。
【0024】
図20~
図28を参照すると、封止装置112からブリッジ材料を形成する方法が図示されている。変形していない封止装置112は、
図20、
図21A及び
図21Bに示される。封止装置は、フランジ部123と、それから延伸する係止部材125とを含む。熱、形成用工具、アンビル等を使用して、封止装置112の一部は、融解/軟化され、かつ、
図22~
図23に図示するような端部のうちの1つに隣接する、隆起部(ridges)、突出部、膨出部、ビーズ部又は垂直なマウンド部122に押し潰されるか、あるいは、圧入され得る。次いで、
図24に図示するように、1つのセクションが潰し領域(crush region)の中央でスプール(spool)から切断及び分離され、それにより、分離セクションを形成する。セクションのうちの1つは、フィルム又はウェブに取り付けられてパッケージになる。
図26に図示されるように、パッケージは、フィン又はラップシールを作ることによって形成される。
図27に見られるように、外形ビーズ部又は膨出部122は、フィンシール120が形成されると、一緒に圧縮される。
図28に図示するように、これは、エアギャップが別途存在するシール/封止界面領域を充填するビーズ材料122をもたらす。
【0025】
図29~
図32を参照すると、エアギャップを防ぐ別の実施形態が示される。隣接する左縁部105及び右縁部107の各々は、フィン又はラップシール105a、107bを形成する各縁部領域である。封止装置の端部112aのうちの1つは、フィンシール縁部領域105aのうちの1つの中に部分的に延伸する。対向する端部112bは、中に延伸しないように、対向するシール領域107aと整列する。一実施形態において、延伸はシール縁部領域内に半分である。
図30~
図32に図示するように、シール領域112a内に延伸する封止装置の端部は、フィン又はラップシール120内に封止される。これは、フィンシール120の内縁部まで、かつ、フィンシール内に延伸する、対向する端部112aの折り曲げられた縁部に対して、封止装置の延伸しない端部112bを動かして(bump)、それにより、エアギャップを除去する。
【0026】
図33~
図35を参照すると、エアギャップを防ぐ別の実施形態が示される。フィンシール縁部領域105aのうちの1つに部分的に延伸する封止装置112の端部112aは、フィンシール領域が始まる前に止まる上部シール113を有する。フィンシール120が形成されるとき、シール114を含む底部がフィンシール120内に封止されると、封止されていない上部113は外方に曲がる。外方に曲げられた部分113は、封止装置の対向する端部112bにまたがり(bridges over)、かつ、エアギャップを閉じるように接触する。
【0027】
図36~
図39を参照すると、フィンシール縁部領域105aのうちの1つの中に部分的に延伸する封止装置112の端部112aは、スリット115を有し、該スリット115は、封止装置112の垂直高さの近接する中間点で封止装置の延伸領域112a内に水平に延伸する。フィンシール120が形成されるとき、スリット114の下の下方部(シールを有する)は、フィンシール120内にくるまり(wrap)、かつ、パッケージ形成プロセス中にフィンシールがサイズを変えるように、フィンシール120の内外に調整可能である。封止装置の封止されていない上部113(シールを欠く)は、封止装置の反対の端部112bに接触するか、あるいは、重なるようにまたがる。重なりは、パッケージ形成プロセス中にフィンシール120がサイズを変えるように適応する。
【0028】
図40~
図44を参照すると、代替的な実施形態が示され、複数の垂直に整列したスリット117が、近接した中間幅領域における封止装置の底縁部から上方に形成されて、複数のヒンジセクション119を形成する。スリット117は、封止装置112の垂直高さ上方におよそ半分延伸する。高エネルギー又は粘着性のあるセクション118は、封止装置112の底縁部に隣接して水平に延伸する。フィンシール120が形成されるとき、ヒンジセクション119は、高エネルギー/粘着性のある材料の存在に起因して、対向する前部封止領域に密着するか、あるいは、それに寄せられ(pulled over)、かつ、引き付けられる(gripped)。このようにして、エアギャップを防ぐ。
【0029】
次に
図45~
図47を参照すると、封止装置112の一方の端部112bは、フィルム102の縁部107を越えて片持ち部(cantilevered portion)121を画定する。フィンシールが形成されるとき、片持ち部121は、封止装置の隣接する端部112aを覆うその余長に起因して、ギャップ領域上方に延伸する。このようにして、ギャップを閉じる。
【0030】
図48A~
図51Bに図示するように、封止装置112の端部112a、112bは、多くの構成において、重なり、連動可能性(interlockability)又は係合を促進するように成形又はサイズ決めされ得る。
図48Aにおいて、第1端部112aは、切欠領域(notched region)を含み、該切欠領域では、封止材料が、第1端部に隣接する封止装置の下半分から除去された。端部は、
図48Bに図示するようにそのような構成で覆う。
図49Aにおいて、第1端部112aは、切欠領域を含み、該切欠領域では、封止材料が、第1端部に隣接する封止装置の下半分から除去された。また、第2端部112bは、その上半分に、第2端部112bに隣接する切欠領域を含む。端部は、
図49Bに図示するようにそのような構成において、互いに当接する。
図50Aにおいて、端部112a及び112bの両方は、
図50Bに図示するように、そのような構成において互いに当接するように、対応するジグザグで、鋸歯状で、あるいは、隆起した切断部を受容する。
図51Aにおいて、端部112a及び112bの両方は、
図51Bに図示するように、そのような構成において互いに当接するように、対応する傾斜切断部を受容する。他の形状、大きさ、特性及び構成も、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、封止装置112のために、連動可能な端部を提供するように利用され得る。
【0031】
次に
図52~
図54を参照すると、
図49Aのシール構成と共に形成されるパッケージが図示される。第1端部112aにおいて、第1端部112aの外端領域は、ラップシール領域の内部境界と整列される。第2端部112bは、フィルムの縁部107を越えて延伸することによって片持ち部121を形成する。ラップシールが形成されると、片持ち部121は、第1端部112aと入れ子になって、ラップシール120に隣接する任意のギャップを除去する。
【0032】
本発明に従うパッケージは、可撓性、硬性、半硬性又は半可撓性の材料又はパネルの全て又は一部に構成されるパッケージを含むことができる。手短に言うと、パッケージパネル部は、概して、ポリエチレン、ポリエステル、金属箔、ポリプロピレンなどの可撓性シート材か、あるいは、ナイロン、ポリエステル及び同様のフィルムといった他の材料と共に積層されるポリエチレン又はポリプロピレンから構成される。増大したバリア特性を提供するために、実施形態は、前記材料及びそのような材料のラミネート層又は複合材料を用いることができる。一般的に、そのような複合材料又はラミネートの実施形態において、好ましいシール特徴を有する材料が、異なる好ましい特徴(例えば、有益な酸素遮断特性)を有する材料に接合、結合又はラミネート加工され得る。それにも関わらず、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、単一シート、複合材料/ラミネート材及び当業者に既知の無数の他の材料及び技術が、特定の使用及び製造の必要性に基づいて実行されることができる。特定の実施形態における本発明は、別途必要なより安価な材料を用いて作られる可撓性パッケージを許可する。
【0033】
パッケージ100及びその部分は、直立(stand up)パウチ、既製パウチ、バッグトップ(bag‐top)、製袋包装(form‐fill‐seal)機(例えば、垂直、水平など)において形成及び充填されたもの、熱成形機並びに他の既知のパッケージ設計及び構成を提供するように形成され得る。他の既知のパッケージ設計並びにパッケージング技術及び特性は、本発明の構成も組み込むか、あるいは、形成するように適応され得る。
【0034】
シールを利用する実施形態は、ヒートシール、接着結合及びさまざまな他の既知のシール技術を利用することができる。更に、シール又はパッケージ部の引き裂き可能又は除去可能なさまざまな部分は、切欠部、スコーリング(scoring)、突出部等を含んで、除去を促進することができる。
【0035】
さまざまな図及び説明が特性及び付属品を開示する。しかし、留意すべきことは、これらの特性は、単に例示的であり、さまざまな位置に、かつ、可変構成及び形状の下に置くことができ、更に本発明と一致することができる。パッケージのさまざまな領域は、ハンドル部、アクセス装置(例えば、再封止可能な(re-closeable)ジッパー装置)などを含むことができる。更に、パネル部の形状及び構成は、単に例示的であり、かつ、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく変更することができる。パネル部又はその選択された領域のうちのいくつかは、ロゴ、命令、広告、バーコードなどのさまざまな審美的及び機能的なグラフィックスを含むことができる。これらのグラフィックスは、横断的、平行、あるいは、更には本明細書で議論される長手方向のパネル縁部に対して斜め方向の配向とすることができる。
【0036】
本発明は、その精神又は本質的な属性から逸脱することなく他の特別な形態に具現化され得る。従って、本実施態様は、全ての局面において、限定的ではなく、例示的であると考えられるのが望ましい。同様に、本発明を形成するための上記の方法及び技法は、例示的なプロセスであり、本発明を製造/形成する方法をここの具体的に定められるものに限定することは意図されない。本発明のパッケージ100を創成又は形成するために、無数の様々な特定されないステップ及び手順を遂行することができる。