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  • 特許-製材ラインの動作方法および製材ライン 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-01
(45)【発行日】2022-06-09
(54)【発明の名称】製材ラインの動作方法および製材ライン
(51)【国際特許分類】
   B27B 31/06 20060101AFI20220602BHJP
   B27L 5/00 20060101ALI20220602BHJP
   B27B 5/02 20060101ALI20220602BHJP
   B27C 1/08 20060101ALI20220602BHJP
   B27G 21/00 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
B27B31/06
B27L5/00 Z
B27B5/02 F
B27C1/08
B27G21/00 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019531984
(86)(22)【出願日】2017-11-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-05-14
(86)【国際出願番号】 FI2017050814
(87)【国際公開番号】W WO2018109263
(87)【国際公開日】2018-06-21
【審査請求日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】20165964
(32)【優先日】2016-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】519211579
【氏名又は名称】ヴェイスト オイ
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ラウティオ マルック
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0200118(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0161118(US,A1)
【文献】特開2010-052352(JP,A)
【文献】特開昭49-109506(JP,A)
【文献】特開2010-023186(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0255607(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27B 31/06
B27L 5/00
B27B 5/02
B27C 1/08
B27G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
木材用の製材ライン(1)を動作させる方法であって、前記製材ライン(1)は、前記製材ライン(1)で木材(2)を搬送する搬送手段(3)と、木材(2)を加工する加工装置(6,7)と、を備え、前記方法では、
-木材(2)が前記製材ライン(1)に供給され、
-木材(2)が前記製材ライン(1)で長手方向に前方へ搬送され、
-木材(2)の全長が決定され、
-木材(2)が前記加工装置(6,7)に導かれ、木材(2)が前記製材ライン(1)で前方へ搬送されているときに、同時に、前記加工装置(6,7)で木材(2)が加工され、
前記加工装置(6,7)の外にある木材の一部の長さは、木材(2)が部分的に前記加工装置(6,7)内にあるときに同時にカメラ装置(9)を用いて決定され、前記加工装置(6,7)の中の木材(2)の端部の位置は、木材(2)の全長に基づいて、および前記加工装置(6,7)の外にある木材(2)の一部の長さに基づいて、決定されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記加工装置(6,7)は、木材(2)の端部の位置に基づいて制御されることを特徴とする、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、前記加工装置(6,7)は、木材(2)を加工するためのブレードを備え、前記ブレードの位置は、木材(2)の端部の位置に基づいて制御されることを特徴とする、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法であって、前記加工装置(6,7)の外にある木材(2)の一部の長さは、前記加工装置(6,7)の前およびそれの後で木材(2)の搬送方向で前記カメラ装置(9)を用いて決定されることを特徴とする、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法であって、前記製材ライン(1)の縁にセキュリティエリアがあり、前記セキュリティエリアは、前記カメラ装置(9)で観測され、人、予め定められていない物体、または他の物体が、前記セキュリティエリア内で検出された場合、警報が行われるおよび/または前記製材ライン(1)の電源が切られることを特徴とする、方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法であって、前記製材ライン(1)の動作は、前記カメラ装置(9)で観測され、前記製材ライン(1)が特定されていない仕方で動作していることが検出された場合、警報が行われるおよび/または前記製材ライン(1)の電源が切られることを特徴とする、方法。
【請求項7】
木材用の製材ライン(1)であって、
-前記製材ライン(1)で長手方向に木材(2)を搬送する搬送手段(3)と、
-木材(2)が前記製材ライン(1)で長手方向に前方へ搬送されているときに、同時に、木材を加工する加工装置(6,7)と、
-木材(2)の全長を決定する測定装置(5)と
、を備え、
前記製材ライン(1)は、木材(2)が前記加工装置(6,7)内に部分的にあるという状況で前記加工装置(6,7)の外にある木材(2)の一部の長さを決定するためのカメラ装置(9)と、制御システム(10)と、を備え、前記制御システム(10)は、木材(2)の全長の測定データおよび前記カメラ装置(9)の測定データを受け取るように、およびそれらに基づいて前記加工装置(6,7)内の木材(2)の端部の位置を決定するように、なっていることを特徴とする、製材ライン(1)。
【請求項8】
請求項に記載の製材ライン(1)であって、前記制御システム(10)は、木材(2)の端部の位置に基づいて前記加工装置(6,7)を制御するようになっていることを特徴とする、製材ライン(1)。
【請求項9】
請求項7に記載の製材ライン(1)であって、前記加工装置(6,7)は、木材(2)を加工するためのブレードを備え、前記制御システム(10)は、木材(2)の端部の位置に基づいて前記ブレードの位置を制御するようになっていることを特徴とする、製材ライン(1)。
【請求項10】
請求項7から9のいずれか1項に記載の製材ライン(1)であって、前記カメラ装置(9)は、前記加工装置(6,7)の前およびそれの後で木材(2)の搬送方向で前記加工装置(6,7)の外にある木材(2)の一部の長さを決定するようになっていることを特徴とする、製材ライン(1)。
【請求項11】
請求項7から10のいずれか1項に記載の製材ライン(1)であって、前記製材ライン(1)の隣にセキュリティエリアがあり、前記セキュリティエリアは、そこに配置されるカメラ(9)によって観測され、人、予め定められていない物体、または他の物体が、前記セキュリティエリア内で検出された場合、前記制御システム(10)が、警報を行うおよび/または前記製材ライン(1)の電源を切るようになっていることを特徴とする、製材ライン(1)。
【請求項12】
請求項7から11のいずれか1項に記載の製材ライン(1)であって、前記製材ライン(1)の動作を観測するようになっているカメラ装置(9)があり、前記製材ライン(1)が所定外の仕方で動作していることが検出された場合、前記制御システム(10)が、警報を行うおよび/または前記製材ライン(1)の電源を切るようになっていることを特徴とする、製材ライン(1)。
【請求項13】
請求項7から12のいずれか1項に記載の製材ライン(1)であって、前記カメラ装置(9)は、前記製材ライン(1)で搬送される木材(2)を撮像するカメラと、前記カメラによって生成された画像から木材の長さデータを決定するシステムと、を備えることを特徴とする、製材ライン(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、製材ラインを動作させる請求項1のプレアンブルに従った方法である。本発明の対象は、請求項7のプレアンブルに従った製材ラインでもある。
【0002】
本発明は、製材ラインの木材が板および/または板材に製材される製材所で動作される製材ラインに関する。製材ラインは、チッピングブレードで木材の側部がチッピングによってレベリングされる、チッピングキャンターなどの、木材を加工する装置、木材が製材される製材ユニット、および端板の側部をレベリングするエッジングブレードを、備える。木材は、コンベヤーおよび供給ローラーによって製材ラインで長手方向に前方へ運ばれる。
【背景技術】
【0003】
製材ラインの最初に測定装置があり、その測定装置で木材の形状が決定される。測定装置は、制御ユニットに接続され、それは、加工装置と、加工装置に接続されたブレードおよび供給ローラーとを制御する。木材の搬送は、フォトセルによってモニターされ、加工装置のブレードおよび/または供給ローラーが、適時に所望の位置に移されることができるようになっている。
【0004】
フォトセルで制御する上での問題は、フォトセルを確実な方法で加工装置内で動作させるのが難しいことである。例えば、加工中の木材からの切りくずおよびおがくずが、フォトセルの前で漂ってその正常機能を失わせることがある。このため、フォトセルは、加工装置の外に配置される必要があり、フォトセルと、制御される加工装置内のブレードおよび/または供給ローラーとの間の距離が大きくなり、それは、適時に所望の位置にブレードおよび/またはローラーを搬送するのをより難しくする。加工装置内の木材の端部の正確な位置が、不明であるからである。これは、一例として、挽材の品質、および加工装置の誤動作を引き起こし得る。この問題は、加工装置の前およびその後に木材の全長にわたっていくつかのフォトセルを並べて配置することによって軽減することができ、加工装置内の木材の端部の位置を、木材の全長が知られているときに、より正確に決定することができる。この解決策の不都合な点は、大量のフォトセルが必要であることであり、それは、製材ラインのオートメーションを複雑にし、コストを増加させる。さらに、大量のフォトセルは、システムおよびそれのユーザービリティの全体的な信頼性を低減させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、前述の問題を軽減することができる、方法および製材ラインを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の目的は、請求項1に従った方法によっておよび請求項7に従った製材ラインによって達成される。
【0007】
発明に従った方法では、木材が製材ラインに供給され、木材が長手方向に製材ラインで前へ搬送される。木材の全長が決定され、木材は、加工装置に導かれ、加工装置で木材が加工され、同時に、製材ラインで前へ搬送される。加工装置の外の木材の一部の長さは、カメラ装置を用いて決定され、加工装置の中の木材の端部の位置は、木材の全長に基づいて、および加工装置の外にある木材の一部の長さに基づいて、決定される。
【0008】
本発明に従った製材ラインは、製材ラインで長手方向に木材を搬送するための搬送手段と、木材が製材ラインで前に搬送されているときに、同時に木材を加工するための加工装置と、木材の全長を決定するための測定装置と、を備える。製材ラインは、加工装置の外にある木材の一部の長さを決定するためのカメラ装置と、制御システムと、を備え、制御システムは、木材の全長の測定データおよびカメラ装置の測定データを受け取るように、およびそれらに基づいて加工装置内の木材の端部の位置を決定するように、なっている。重要な利点が、本発明によって実現される。
【0009】
加工装置の外にある木材の一部の長さを、カメラ測定に基づいて正確に決定することができる。木材の全長および加工装置の外にある一部の長さが知られているときに、加工装置内の木材の端部の位置を、非常に正確に決定することができる。加工装置内のブレードおよび/またはローラーは、適時に所望の位置に搬送されることができる。その結果として、加工装置は、タイミング良く制御されることができ、加工装置は、フォトセルによる従来の制御よりも信頼性が高く動作するように作られることができる。さらに、加工装置に関連するフォトセルの量は、製材ラインのオートメーションのために、簡略化されることができる。木材が加工装置の外にあるときに、木材の全長も決定することができる。
【0010】
カメラ装置は、機械視覚装置のカメラであることができ、例えば、それによって製材ラインの木材が撮像される。機械視覚装置は、カメラによって生成された画像を処理するための、およびカメラによって生成された画像からの所望のデータを決定するための、必要なソフトウェアおよびハードウェアを備える。
【0011】
カメラ装置は、製材ラインのアラーム、メンテナンス、個人の安全監視、および火災警報などの、他の使用目的にも利用することができる。
【0012】
以下では、本発明は、添付図面を参照して例を用いてより詳しく説明され、添付図面は、本発明の一実施形態に従った製材ラインの上面図を表している。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】木材2が板および/または板材に製材される製材ライン1を表す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図は、木材2が板および/または板材に製材される製材ライン1を表す。製材ライン1は、製材ライン1で長手方向に木材2を搬送するための、例えば1つ以上のコンベヤー3および搬送ローラーである、搬送手段を備える。木材2の搬送方向は、矢印4によって図で示されている。製材ライン1は、木材の全長、直径、コニシティ、楕円率および/または湾曲などの、寸法および/または形状を決定するための、測定装置5を備える。
【0015】
製材ライン1は、木材2が製材ライン1で前へ搬送されているときに、同時に木材2を加工するための、加工装置6,7を備える。典型的に、木材の搬送方向4にある第1加工装置6は、カッターヘッドを備えるチッピングキャンターであり、カッターヘッドには、チッピングによって木材2の両側をレベリングするためのチッピングブレードが備わっている。カッターヘッドは、木材2のルートの両側に配置される。木材2の側部は、両側の2つの側部のみで、または4つの側部で、チッピングキャンター6でレベリングされることができる。チッピングキャンター6に関連して、カントソーがあることができ、カントソーによって、側板がチッピングキャンタリングの後に木材2から挽き割られる。
【0016】
図に従った製材ライン1は、木材2を加工するための少なくとも第2加工手段7も備える。第2加工装置7は、木材2を板および/または板材に製材するための製材ユニットである。製材ライン1は、分離ユニット8を備え、それは、木材2の搬送方向で製材ユニットの後に配置される。分離ユニットでは、挽板および/または挽材が木材2から切り離される。製材ユニット7は、木材2を製材するための円形ブレードを備える。
【0017】
加工装置6,7は、ケースを備え、その中に、ブレードおよび/または木材を機械加工する他の部品および/または引き込みローラーおよびそれに接続されたガイドが、配置される。木材は、ケースを通って搬送される。木材がケースに導入される供給開口がある。さらに、木材がケースから出る出口開口がある。
【0018】
典型的に、製材ライン1は、木材を回転させる回転装置、チッピングキャンタリングの後の寸法および/または形状を測定する第2測定装置、および板を縁取る1つ以上のエッジングユニットなどの、他の装置も備える。
【0019】
製材ライン1は、木材2が加工装置6,7内に部分的にあるという状況で加工装置6,7の外にある木材の一部の長さを決定する1つ以上のカメラ装置9を備える。カメラ装置9は、ケースの外にある木材の一部の長さを決定する。木材2の全長および加工装置の外にある一部の長さが知られているときに、加工装置6,7内の木材2の端部の位置を決定することができる。カメラ装置9は、加工装置6,7の前、および/またはそれの後で、木材2の搬送方向で加工装置6,7の外にある木材2の一部の長さを決定するようになっている。加工装置6,7の外にある木材2の一部の長さを加工装置6,7の前およびそれの後で決定する場合、加工装置6,7内の木材2の前端および後端の位置を決定することができる。さらに、カメラ9は、距離計を備えることができる。
【0020】
カメラ装置は、機械視覚装置であることができ、それは、1つ以上のカメラと、カメラによって生成された画像を処理するのに、およびカメラによって生成された画像から木材2の長さのデータを決定するのに、必要なソフトウェアおよびハードウェアと、を備える。木材2が加工装置6,7の完全に外にあるときに、カメラ装置を用いて木材2の全長も決定することができる。カメラは、典型的に、加工装置の前でおよび/またはそれの後で製材ライン1の上に、または製材ライン1に対して側方に、配置される。カメラ装置9は、加工装置6,7のケースの外に配置される。
【0021】
製材ライン1は、制御システム10も備え、それは、カメラ装置9のおよび/または測定装置5の測定データを受け取るようになっている。制御システム10は、カメラ装置9の測定データに、および木材2の全長の測定データに、基づいて、木材2の搬送方向4で加工装置6,7内の木材2の端部の位置を決定するようになっている。制御システム10は、木材2の端部の決定された位置に基づいて加工装置6,7を制御するようにもなっている。加工装置6,7は、木材2を加工するためのブレードを備え、制御システム10は、例えば、木材2の端部の位置に基づいて木材2の直径の方向で、ブレードの位置を制御するようになっている。カメラによって生成された画像から木材2の長さを決定する、カメラ装置9のソフトウェアおよび他のハードウェアは、制御システム10の一部であることができる。
【0022】
加工装置6,7がチッピングキャンターである場合、制御システム10は、チッピングキャンターのカッターヘッドを制御するようになっており、木材2の端部がカッターヘッドに近づいているときに、カッターヘッドが所望の時間で所望の位置に移動するようになっている。加工装置6,7が製材ユニットである場合、制御システム10は、例えば円形ブレードである、鋸刃を制御するようになっており、木材2の端部が鋸刃に近づいているときに、鋸刃が所望の時間で所望の位置に移動するようになっている。加工装置6,7が木材2を導くためのガイドローラーを備える場合、制御システム10は、それらも木材2の端部の位置に基づいて制御するようになっていることができる。
【0023】
図に従った製材ライン1は、以下の仕方で動作する。木材2が製材ライン1に供給され、木材が長手方向に製材ライン1で前方へ搬送される。木材2の全長が、測定装置5で決定される。さらに、直径、コニシティ、楕円率および/または湾曲などの、木材2の他の寸法および/または形状も、測定装置5を用いて決定される。測定装置5の測定データは、制御システム10に転送される。
【0024】
木材2は、加工装置6に搬送され、木材2が製材ライン1で前へ搬送されているときに、加工装置6によって木材2が同時に加工される。加工された木材2は、加工装置6から出る。その後、木材2は、直接または他の加工および/または機械加工段階を通って、木材2を加工する第2加工装置7に搬送される。加工装置6がチッピングキャンターである場合、木材2の対向する2つの側部または4つの側部は、チッピングによってレベリングされる。加工装置6または第2加工装置7が製材ユニットである場合、木材2は、鋸刃によって(例えば円形ブレードによって)、板および/または板材などの、挽材に製材される。板は、分離装置8によって分けられる。
【0025】
加工装置6,7の外にある木材2の一部の長さは、木材2が部分的に加工装置6,7内にあるときに同時にカメラ装置9によって決定され、木材2は、製材ライン1で前へ搬送される。木材2が加工装置6,7の完全に外にあるときに、カメラ装置9を用いて木材2の全長も決定することができる。カメラ装置9によって生成された測定データは、制御システム10に転送され、制御システム10によって、加工装置6,7内の木材2の端部の位置が、木材2の全長に基づいて、および加工装置6,7の外にある木材の一部の長さに基づいて、決定される。加工装置6,7内の木材2の端部の位置が、木材の搬送方向4で決定される。
【0026】
加工装置6,7の外にある木材の一部の長さが、加工装置6,7の前および/またはそれの後で木材2の搬送方向でカメラ装置9によって決定される。これに基づいて、加工装置6,7内の木材のフロントヘッドおよび/またはリアエンドの位置が、決定される。加工装置6,7の前の木材2の一部の長さが決定されるときに、加工装置6,7内の木材2の前端の位置が、決定されることができる。加工装置6,7の後の木材2の一部の長さが決定されるときに、加工装置6,7内の木材2の後端の位置が、それぞれ、決定されることができる。加工装置6,7の供給開口および/または出口開口の外にある木材2の一部の長さは、カメラ装置9を用いて決定される。
【0027】
加工装置6,7は、制御システム10によって木材の端部の位置に基づいて制御される。制御システム10によって、ブレードで木材を機械加工する加工装置6,7のブレードの位置は、木材2の端部の位置に基づいて木材2の直径の方向で制御される。その後、ブレードは、木材2の前端がブレードに近づいているときに、所望の時間に所望の位置に移される。加工装置6がチッピングキャンターである場合、カッターヘッドは、木材2の端部がカッターヘッドに近づいているときに、所望の時間に所望の位置に制御システムによって移される。加工装置が製材ユニットである場合、例えば円形ブレードである、鋸刃は、木材2の前端がカッターヘッドに近づいているときに、所望の時間に所望の位置に制御システムによって移される。ブレードは、木材2の前端がブレードから所定の距離離れているときに、所望の位置に移される。木材2の後端がブレードを通過した後に、ブレードは、次の木材2のための所望の位置に移される。
【0028】
加工装置6,7内の木材2の前端および/または後端の位置データは、木材2を機械加工するブレードの位置決めに加えてまたはそれに代えて、木材を制御する供給ローラーおよび/または他の機械部品の位置決めに、木材2を機械加工するブレードを冷却する水注入システムの制御に、洗浄に使用される圧縮空気送風の制御に、および/またはオペレーターのユーザーインターフェースのリアルタイムモニタリングビューの更新に、使用されることができる。
【0029】
製材ライン1の縁にセキュリティエリアがあり、そのセキュリティエリアは、カメラ装置9で観測され、観測データは、制御システム10に転送される。セキュリティエリアは囲まれることができ、製材ライン1の動作中はそのエリアに立ち入り禁止である。人、予め定められていない物体、または他の物体が、セキュリティエリア内で検出された場合、警報が行われるおよび/または制御システム10によって制御されて製材ライン1の電源が切られる。
【0030】
さらに、製材ライン1の動作は、カメラ装置9で観測され、観測データが制御システム10に転送される。製材ライン1が所定外の仕方で動作していることが検出された場合、警報が行われるおよび/または制御システム10によって制御されて製材ライン1の電源が切られる。
【0031】
当業者には、本発明が上述の実施形態のみに限定されず、それは次に示される特許請求の範囲内で変更可能であることが、明らかである。
図1