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特許7083033処理の均一性を改善するための基板ハローの配置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-01
(45)【発行日】2022-06-09
(54)【発明の名称】処理の均一性を改善するための基板ハローの配置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/302 20060101AFI20220602BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20220602BHJP
   H01L 21/265 20060101ALI20220602BHJP
【FI】
H01L21/302 201B
H01L21/205
H01L21/265 Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020544652
(86)(22)【出願日】2019-01-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-07-01
(86)【国際出願番号】 US2019015150
(87)【国際公開番号】W WO2019168616
(87)【国際公開日】2019-09-06
【審査請求日】2020-10-21
(31)【優先権主張番号】62/637,164
(32)【優先日】2018-03-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/969,254
(32)【優先日】2018-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500324750
【氏名又は名称】バリアン・セミコンダクター・エクイップメント・アソシエイツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ウォレス, ジェイ アール.
(72)【発明者】
【氏名】ラッフェル, シモン
(72)【発明者】
【氏名】アングリン, ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ロックウェル, タイラー
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル, クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエルズ, ケヴィン エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヘルテル, リチャード ジェー.
【審査官】加藤 芳健
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-245292(JP,A)
【文献】特開2011-176228(JP,A)
【文献】特開2017-050468(JP,A)
【文献】特開2017-63011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/302
H01L 21/205
H01L 21/265
C23C 16/505
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の材料を含み、第1の開孔を画定する外側ハローと、
第2の材料を含み、前記第1の開孔内に少なくとも部分的に配置されるハローリングであって、前記第1の開孔内に同心状に配置された第2の開孔を画定するハローリングと、
を備える基板アセンブリであって、前記ハローリングは内部に基板を収容するように連結され、
前記ハローリングは、前記外側ハローよりも薄く、かつ前記外側ハローの表面と同一平面上にある表面を有する、基板アセンブリ。
【請求項2】
前記外側ハローが金属を含む、請求項1に記載の基板アセンブリ。
【請求項3】
前記ハローリングは、シリコンまたは炭化ケイ素を含む、請求項1に記載の基板アセンブリ。
【請求項4】
前記ハローリングは、外側リングと、前記外側リング内に配置されて前記第2の開孔を画定する内側リングとを備え、前記外側リングは、第1のリング材料を含み、前記内側リングは、前記第1のリング材料とは異なる第2のリング材料を含む、請求項1に記載の基板アセンブリ。
【請求項5】
ファスナアセンブリをさらに備え、前記ファスナアセンブリは、前記外側ハローを前記ハローリングに可逆的に取り付けるように配置される、請求項1に記載の基板アセンブリ。
【請求項6】
前記ファスナアセンブリは、内蔵型スプリングカプセルアセンブリを備える、請求項5に記載の基板アセンブリ。
【請求項7】
前記外側ハローは、外側部分とレッジとを備え、前記外側部分は、第1の厚さを有し、前記レッジは、前記第1の厚さ未満の第2の厚さを有し、前記レッジの内側エッジは、前記第1の開孔を画定し、前記レッジは、前記ハローリングと係合するように配置される、請求項1に記載の基板アセンブリ。
【請求項8】
前記ハローリングに隣接し、前記ハローリングと基板位置との間のギャップ内に配置された背面ギャップリングをさらに備え、前記基板位置は前記第2の開孔内にある、請求項1に記載の基板アセンブリ。
【請求項9】
基板位置で基板を支持するように配置された基板プラテンと、
前記基板位置の周りに配置されるハローリングと、
第1の材料を含む外側ハローであって、前記ハローリングの周りに配置され、第1の開孔を画定する外側ハローと、
を備える基板ホルダアセンブリであって、前記外側ハローは前記ハローリングと係合するように配置され、
前記ハローリングは、第2の材料を含み、前記第1の開孔内に少なくとも部分的に配置され、前記ハローリングは、前記第1の開孔内に同心状に配置される第2の開孔を画定
前記ハローリングは、前記外側ハローよりも薄く、かつ前記外側ハローの表面と同一平面上にある表面を有する、基板ホルダアセンブリ。
【請求項10】
前記外側ハローは金属を含む、請求項9に記載の基板ホルダアセンブリ。
【請求項11】
前記ハローリングは、シリコンまたは炭化ケイ素を含む、請求項9に記載の基板ホルダアセンブリ。
【請求項12】
前記ハローリングは、外側リングと、前記外側リング内に配置され前記第2の開孔を画定する内側リングとを備え、前記外側リングは、第1のリング材料を含み、前記内側リングは、前記第1のリング材料とは異なる第2のリング材料を含む、請求項9に記載の基板ホルダアセンブリ。
【請求項13】
前記外側ハローを前記ハローリングに可逆的に取り付けるように配置されたファスナアセンブリをさらに備える、請求項9に記載の基板ホルダアセンブリ。
【請求項14】
前記ハローリングに隣接し、前記ハローリングと基板位置との間のギャップ内に配置された背面ギャップリングをさらに備え、前記基板位置は前記第2の開孔内にある、請求項9に記載の基板ホルダアセンブリ。
【請求項15】
処理チャンバと、
前記処理チャンバ内に配置された基板ホルダアセンブリとを備える処理装置であって、前記基板ホルダアセンブリは、
基板位置で基板を支持するように配置された基板プラテンと、
前記基板位置の周りに配置されたハローリングと、
第1の材料を含む外側ハローであって、前記ハローリングの周りに配置され、前記ハローリングと係合するように構成された外側ハローとを備え、
前記ハローリングは、前記外側ハローとは異なる第2の材料を含
前記ハローリングは、前記外側ハローよりも薄く、かつ前記外側ハローの表面と同一平面上にある表面を有する、処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
[0001] 本願は、「SUBSTRATE HALO ARRANGEMENT FOR IMPROVED PROCESS UNIFORMITY」と題され、2018年3月1日に出願された米国仮特許出願第62/637,164号の優先権を主張するもので、そのすべての内容は参照により本願に組み込まれている。
【0002】
[0002] 本開示の実施形態は、半導体ワークピース処理に関し、より詳細には、処理の均一性のために基板ハロー(substrate halo)を使用する半導体ワークピース処理に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] プラズマ支援およびイオンビーム支援デバイス処理に関しては、目標は多くの場合、基板全体にわたって処理の均一性を実現することである。半導体ウエハなどの基板は、処理チャンバ、基板、またはプラズマやイオンビーム処理を受けるように設計されていない他の構成要素を保護するために、ハローなどのハードウェアによって取り囲まれるように配置されることが多い。基板の大部分は、比較的均一な処理を受けることができるが、頻繁に観察されるのは、基板の周辺付近にエッジ効果が存在することであり、エッジ効果は、不均一な処理結果、ならびに汚染、粒子生成、および他の望ましくない結果を含むことがあり得る。
【0004】
[0004] これらの点およびその他の点を考慮して、本開示が提供される。
【発明の概要】
【0005】
[0005] 一実施形態では、基板アセンブリは、第1の材料を含み、第1の開孔を画定する外側ハロー(outer halo)を含み得る。基板ホルダは、ハローリング(halo ring)を含むことができ、ハローリングは、第2の材料を含み、第1の開孔内に少なくとも部分的に配置される。ハローリングは、第1の開孔内に同心状に配置された第2の開孔を画定することができ、ハローリングは、内部に基板を収容するように結合される。
【0006】
[0006] 別の実施形態では、基板ホルダアセンブリは、基板プラテンを含んでもよく、基板プラテンは、基板位置で基板を支持するように配置される。基板ホルダアセンブリはまた、ハローリングを含んでもよく、ハローリングは、基板位置の周りに配置される。基板ホルダアセンブリは、外側ハローをさらに含んでもよく、外側ハローは、第1の材料を含み、ハローリングの周りに配置される。外側ハローは、第1の開孔を画定することができ、外側ハローは、ハローリングと係合するように配置される。ハローリングは、第2の材料を含んでもよく、第1の開孔内に少なくとも部分的に配置されてもよい。ハローリングは、第1の開孔内に同心状に配置された第2の開孔を画定することができる。
【0007】
[0007] 別の実施形態では、処理装置は、処理チャンバと、処理チャンバ内に配置された基板ホルダアセンブリとを含むことができる。基板ホルダアセンブリは、基板プラテンを含んでもよく、基板プラテンは、基板位置で基板を支持するように配置される。基板ホルダアセンブリはまた、ハローリングを含んでもよく、ハローリングは、基板位置の周りに配置される。基板ホルダアセンブリは、第1の材料を含む外側ハローであって、ハローリングの周りに配置され、ハローリングと係合するように構成された外側ハローをさらに含むことができる。ハローリングは、外側ハローとは異なる第2の材料を含んでもよい。
【0008】
[0008] 添付の図面は、本開示の原理の実際的な適用を含む、本開示の例示的なアプローチを以下のように示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1A】本開示の実施形態による、処理装置の側面を示す概略図である。
図1B】本開示の実施形態による、基板ホルダアセンブリの正面を示す概略図である。
図1C】本開示の実施形態による、別の処理装置の側面を示す概略図である。
図2A】本開示の実施形態による、別の基板ホルダアセンブリの正面斜視図である。
図2B図2Aの切断線A-Aに沿った断面図である。
図2C図2Bの一部の拡大図である。
図3】本開示の他の実施形態による追加の基板ホルダアセンブリの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0016] 図面は、必ずしも縮尺どおりではない。図面は、単なる表現であり、本開示の特定のパラメータを描写することを意図していない。図面は、本開示の例示的な実施形態を示すことを意図しており、したがって、範囲を限定するものとはみなされない。図面では、同様の番号が同様の要素を表わす。
【0011】
[0017] これ以降、いくつかの実施形態が示されている添付の図面を参照して、本実施形態をより完全に説明する。本開示の主題は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。これらの実施形態は、本開示が詳細かつ完全であり、主題の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。図面において、同様の番号は、全体を通して同様の要素を指す。
【0012】
[0018] 本明細書で使用されるように、単数形で示され、「a」または「an」という語に続く要素または動作は、そうでないことが示されている場合を除き、複数の要素または動作を含むものとして理解されるべきである。さらに、本明細書の様々な実施形態は、一または複数の要素または構成要素の文脈で説明されている。要素または構成要素は、特定の動作を実行するように構成された任意の構造を備えてもよい。実施形態は、一例として、あるトポロジ内の限定された数の要素を用いて説明されてもよいが、実施形態は、所定の実装で要望されるように、代替トポロジ内に、より多くのまたはより少ない要素を含んでもよい。「一実施形態」または「実施形態」とは、実施形態との関連で述べられる特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれるという意味であることに留意されたい。「一実施形態では」または「いくつかの実施形態では」というフレーズが本明細書の様々な箇所で現れたとしても、必ずしも同じ実施形態をさすものではない。
【0013】
[0019] 次に、図1Aを参照すると、処理装置100が示されており、処理装置100は、半導体ウエハなどの基板を処理するために使用されてもよい。処理装置100は、処理チャンバ102を含む。処理チャンバ102は、基板ホルダアセンブリ106を含み、ここで、基板ホルダアセンブリ106の構造および機能は、以下に詳述される。要約すると、基板ホルダアセンブリ106は、基板110を保持するように配置された基板プラテン108と、外側ハロー112と、ハローリング114とを含み得る。外側ハロー112およびハローリング114は、基板アセンブリ116として機能し、基板の処理を調整し、改善し得る。図1Aに示すように、処理チャンバ102は、基板アセンブリ116内に配置された、基板110を処理するために使用される処理種(processing species)104を含んでもよい。
【0014】
[0020] 図1Aにさらに示されるように、外側ハロー112は第1の開孔を画定し、そのエッジはA1によって示され、一方、ハローリング114は第2の開孔を画定し、そのエッジはA2によって示され、第2の開孔は第1の開孔内に同心状に配置される。図示したように、ハローリング114は、第2の開孔内に基板110を収容するように連結され得る。
【0015】
[0021] 異なる実施形態による処理装置100は、基板110、堆積ツール、あるいは、エッチングおよび堆積ツールの組み合わせに対して、エッチング操作を行うエッチングツールであってもよい。いくつかの実施形態では、処理装置100は、注入された種を基板110に導入するための注入ツールであってもよい。このように、処理装置100は、反応性イオンエッチングツールなどのプラズマエッチングツール、プラズマドーピング(PLAD)装置、プラズマ支援化学気相堆積(PECVD)ツール、イオンビームツール、反応性イオンビームエッチングツール、または他のツールを含む、プラズマベースのツールであってもよい。
【0016】
[0022] 図1Aに概略的に示されるように、処理装置100は、処理種104を生成し、含み得、処理種104は、基板110の基板処理を実行するための適切な種を表わし得る。したがって、処理種は、イオン、反応性イオン、反応性中性物質、注入種などを含むことができる。処理種104は、処理チャンバ102内に含まれるものとして示されているが、様々な実施形態では、処理装置100は、処理チャンバ102とは別個の、イオン源、プラズマ源を含む複数のチャンバを含むことができる。他の実施形態では、処理チャンバ102はプラズマチャンバであってもよい。実施形態は、この文脈に限定されない。
【0017】
[0023] 次に図1Bを参照すると、基板アセンブリ116の一実施形態を示す正面図が示されている。この例では、処理種104は、X-Y平面内の断面で示される、細長いイオンビームまたはリボンビームとして構成される。リボンビームは、公知の装置のように、プラズマチャンバから抽出プレートを介して供給されてもよい。次に、図1Cを参照すると、処理装置150が示されており、処理装置150は、処理チャンバ102に隣接するプラズマチャンバ152を含む。処理種104は、公知の装置のように、プラズマチャンバ102内のプラズマ154からリボンビームとして抽出される。
【0018】
[0024] 図1Bおよび図1Cに示したように、基板ホルダアセンブリ106は、矢印で示したように、Y軸に平行な方向に沿って、いくつかの実施形態で走査されてもよい。いくつかの実施形態では、処理種104を含むリボンビームは、幅Wによって特徴付けられてもよく、幅Wは、基板直径DSを超える。このようにして、基板110の全体が処理種104で処理されてもよい。
【0019】
[0025] 様々な実施形態では、外側ハロー112は、任意の適切な材料などの第1の材料から構成されてもよい。外側ハローは、例えば、セラミックまたは他の材料でコーティングされた金属であってもよく、外側ハローは、処理種104のイオンビームによる処理に対する耐性を提供するように設計される。いくつかの実施形態では、ハローリング114は、第2の材料を含んでもよく、第2の材料は、第1の材料とは異なってもよい。
【0020】
[0026] 特定の実施形態では、ハローリング114は、以下に詳述するように、可逆的に取り外し可能な方法で外側ハロー112に連結されてもよい。したがって、ハローリング114は、任意の数の異なるハローリングを表わしてもよく、ハローリング114の材料は、特定の用途に従って選択することができる。したがって、1つのハローリング114は、別のハローリングで代替されてもよく、摩耗または損傷による交換が可能である。さらに、第1のハローリング材料から作られた第1のハローリングは、適切な場合、第2のハローリング材料から作られた第2のハローリングで代替されてもよい。例えば、基板110の材料が変更されたとき、または処理装置100の処理条件が十分に変更されたときには、ハローリング114を別のハローリングに交換することが適切な場合があり得る。
【0021】
[0027] 本開示の様々な実施形態による基板アセンブリ116の1つの機能は、ハローリング114が基板110のある種の特性を模倣し得るという意味で、基板110の直径を拡張することである。一例として、基板110がシリコンウエハ又はシリコン合金ウエハである場合には、ハローリング114は、シリコン又は炭化シリコンなどの同様の材料で構成され得る。このようにして、基板110およびハローリング114は、処理種104に対して直径DHを有する基板に見えるように「現れる」ので、そうでない場合には、処理種104によって基板110のエッジ付近に発生する可能性があるエッジ効果を低減または排除することができる。したがって、幅Wが基板DSの直径を超える可能性があるので、処理種104またはハローリング114の外側エッジによって画定されるリボンビームの外側エッジに、任意のエッジ効果が発生する可能性がある。
【0022】
[0028] 参考までに、公知のハロー配置では、ハローは、イオンビームまたはプラズマによる処理下で機械的および熱的堅牢性を提供するために、チタンなどの金属で形成されたモノリシックピースであってもよい。このように、基板とハローとが出会う領域の近くのエッジ効果は、少なくとも部分的には、基板とハローとの間の材料の差異に起因して、生成され得る。
【0023】
[0029] いくつかの非限定的な実施形態では、直径DHは、幅Wを超えることができ、走査中に、プロセス種104によって画定されるリボンビームの外側エッジは、最も広い部分で、ハローリング114の材料上を走査される。様々な実施形態では、直径DHは、300mmを超えてもよく、場合によっては、450mmの範囲内であってもよい。ハローリング114の幅WRは、15mm~75mm程度であってもよい。実施形態は、この文脈に限定されない。
【0024】
[0030] 異なる実施形態では、ハローリング114は、異なる方法で外側ハロー112に機械的に連結されてもよい。図1Aに示すように、外側ハロー112は、外側部分120とレッジ122とを含むことができ、外側部分120は、第1の厚さを有し、レッジ122は、第1の厚さ未満の第2の厚さを有し、レッジ122の内側エッジは、第1の開孔を画定し、レッジ122は、ハローリング114と係合するように配置される。特に、ハローリング114は、外側部分120よりも薄くてもよく、したがって、レッジ122上に配置された外側ハロー112およびハローリング114は、互いに同一平面上にあってもよい。レッジ122の内側エッジ123は第1の開孔を画定し、レッジはハローリングと係合するように配置される。
【0025】
[0031] 様々な実施形態では、基板アセンブリは、ファスナアセンブリをさらに含むことができ、ファスナアセンブリは、外側ハロー112をハローリング114に可逆的に取り付けるように配置される。
【0026】
[0032] 図2Aは、本開示のさらなる実施形態による基板アセンブリ200を示す。基板アセンブリ200は、上部ハロー112Aおよび下部ハロー112Bとして配置され、ハローリング114は、上部ハロー112A内に同心状に配置される。基板アセンブリ200は、ハローリング114を上部ハロー112Aに連結する、複数のファスナ206として配置されたファスナアセンブリをさらに含む。また、ハローリング114は、円周の周りに配置された隠れピン204と係合してもよい。
【0027】
[0033] ここで図2Bを参照すると、図2Aの断面A-Aを通るファスナ206の近傍の断面図が示されている。そこに示されるように、基板アセンブリ200はまた、電界または材料が基板110とハローリング114との間の領域に浸透するのを防ぐために、背面ギャップリング208を含んでもよい。背面ギャップリング208は、ハローリング114の一部の背後に配置され、また、ハローリング114と基板110の基板位置Pとの間のギャップ115内に配置され、基板110が所定の位置にあるとき、材料がこのギャップに入るのを阻止する。背面ギャップリング208を設けることにより、代替の形状、コーティング、材料、およびバイアスを基板ホルダアセンブリと併せて使用することができる。
【0028】
[0034] この実施形態では、ファスナ206はスタッド214を含み、スタッド214はセラミックまたはコーティングされた材料であってもよい。図2Cの拡大図に示したように、ファスナ206は、クリップ210と、内蔵型ばねカプセルアセンブリ212とを更に含み得る。内蔵ばねカプセルアセンブリ212は、ハローリング114を外側ハロー112に固定するために生成される力を制限するように構成されてもよい。例示的な実施形態では、ファスナ206によって生成される最大の力は、1~1.5ポンドになり得る。この固定力の制限は、ハローリング114が破損しないことを保証するのに役立ち、特に、ハローリング114がシリコンなどのもろい材料で作られている実施形態において有用である。他の実施形態では、内蔵型カプセルアセンブリの代わりに、ばねクリップを使用することができる。実施形態は、この文脈に限定されない。
【0029】
[0035] 図3を参照すると、基板アセンブリ300の一実施形態が示されており、ハローリング302は、外側リング306と、外側リング306内に配置された内側リング304とを含む。内側リング304は、上述のように第2の開孔を画定することができる。外側リング306および内側リング304は、図3の例ではスペーサ308として示されるギャップまたはスペーサによって、互いに分離されてもよく、または互いに電気的に絶縁されてもよい。いくつかの実施形態では、外側リング306は、第1のリング材料を含み、内側リング304は、第1のリング材料とは異なる第2のリング材料を含む。いくつかの実施態様では、内側リング304は、電気的にバイアスされてもよく、あるいは外側リング306は、電気的にバイアスされてもよいが、いくつかの実施態様では、内側リング304および外側リング306は、電圧源310および電圧源312によってそれぞれ示されるように、異なる電気的バイアスを受けるように個々に連結されてもよい。いくつかの実施態様では、基板プラテン108は、電圧源320に連結することもできるが、外側ハロー112は、電圧源322に別々に連結される。したがって、動作中、内側リング304および外側リング306に印加される電圧は同じであってもよく、あるいは互いに異なるものであってもよい。加えて、内側リング304および外側リング306の一方または両方が、基板プラテン108に印加される電圧と同じ電圧、または基板プラテン108に印加される電圧とは異なる電圧でバイアスされてもよい。同様に、外側ハロー112は、内側リング304、外側リング306、および基板プラテン108のいずれかに印加された電圧と同じか、または異なる電圧を受けるように連結されてもよい。
【0030】
[0036] 一実施形態では、内側リング304、外側リング306、またはこれら2つは、それぞれヒータ316およびヒータ318によって示されるように、基板110に与えられる任意の加熱とは別個に、加熱を受けるように構成されてもよい。異なる実施形態では、外側リング306および内側リング304は、互いに異なる温度を受けるように連結されてもよい。基板プラテン108または基板110は、内側リング304および外側リング306から別々に加熱されるヒータ324に連結されてもよく、一方、外側ハロー112は、独立してヒータ326に連結されてもよい。したがって、これらの構成要素のそれぞれは、基板アセンブリ300の他の構成要素のそれぞれの温度とは異なる温度に加熱されてもよい。
【0031】
[0037] ハローリング302などのハローリングは、内側リング304の第1の平面および外側リング306の第2の平面など、複数の平面を画定するように、柔軟に配置されてもよい。したがって、基板プラテンとは独立して、または外側ハローとは独立して、ハローリングまたは内側ハローリングおよび外側ハローリングにバイアスまたは加熱を提供することによって、基板の周辺付近の局所環境を注意深く調整または制御して、エッジ効果を考慮し、処理の均一性を改善することができる。
【0032】
[0038] シリコンウエハのエッチングと併せて、イオンビームエッチングシステムにおいてシリコンハローが採用された特定の実施形態では、ウエハ全体にわたるエッチング速度変動は、ハローリング不使用時の不均一性5%から、ハローリング使用時の不均一性1%に改善された。
【0033】
[0039] 上記の構成は、外側ハローの前部にハローリングを取り付けることを強調しているが、本開示の実施形態では、他の構成も可能である。例えば、代わりに、リングクランプを使用して、ハローリングを外側ハローに固定してもよい。さらに、ハローリングを後方に取り付けるか、または静電クランプを使用してもよい。
【0034】
[0040] 要約すると、本明細書に記載の実施形態は、少なくとも以下の技術的利点を提供する。第1の利点として、本実施形態は、取り外し可能なハローリングを提供することによってエッジ効果を低減する際の柔軟性をもたらすため、ハローリングの材料は、基板の変更または処理の変更に適応するように変更されてもよい。第2の利点として、ハローリングとして狭いインサートを使用しているため、材料の交換が容易で、摩耗に適応することができる。
【0035】
[0041] 本開示の範囲は、本明細書に記載した具体的な実施形態に限定されるものではない。実際に、本開示の他の様々な実施形態および変形例は、本明細書に説明したものと同様に、上述の説明および添付図面から、当業者には明らかである。このため、そのような他の実施形態および変形例は、本開示の範囲に含まれると、意図されている。さらに、本開示は、本明細書において、特定の目的のための特定の環境における特定の実装の文脈で説明されてきた。当業者は、有用性がそれに限定されず、本開示が、いくつもの目的のためにいくつもの環境において有益に実施され得ることを認識するであろう。したがって、以下に記載される特許請求の範囲は、本明細書に記載される本開示の全範囲および精神を考慮して解釈されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B-2C】
図3