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特許7083090エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液及びその調製方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-02
(45)【発行日】2022-06-10
(54)【発明の名称】エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液及びその調製方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/9728 20170101AFI20220603BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20220603BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20220603BHJP
   A61K 8/41 20060101ALI20220603BHJP
   A61K 8/365 20060101ALI20220603BHJP
   A61K 8/85 20060101ALI20220603BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20220603BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220603BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20220603BHJP
   A61K 8/9789 20170101ALI20220603BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20220603BHJP
【FI】
A61K8/9728
A61Q19/00
A61K8/81
A61K8/41
A61K8/365
A61K8/85
A61K8/34
A61K8/37
A61K8/49
A61K8/9789
A61K8/19
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020139277
(22)【出願日】2020-08-20
(65)【公開番号】P2021054802
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2020-08-20
(31)【優先権主張番号】201910942821.X
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520317240
【氏名又は名称】広東丸美生物技術股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】特許業務法人グランダム特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】孫雲起
(72)【発明者】
【氏名】孫懐慶
(72)【発明者】
【氏名】▲ネ▼艶峰
(72)【発明者】
【氏名】佐々木公夫
(72)【発明者】
【氏名】郭朝万
(72)【発明者】
【氏名】胡露
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲ティン▼
【審査官】佐々木 典子
(56)【参考文献】
【文献】特表2005-533059(JP,A)
【文献】特表2016-525116(JP,A)
【文献】特開2013-226096(JP,A)
【文献】特表2016-503013(JP,A)
【文献】特開2013-095754(JP,A)
【文献】特開2003-252740(JP,A)
【文献】特表2016-530222(JP,A)
【文献】エンリッチリフト ダイヤモンドゴールドピール,Cosmetic-Info.jp,ドクターシーラボ,2015年12月01日,https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=42262
【文献】スーパーウォッシングフォームEX,Cosmetic-Info.jp,ドクターシーラボ,2016年03月18日,https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=41432
【文献】マチュアプレミアムモイストクレンジング,Cosmetic-Info.jp,ドクターシーラボ,2007年12月01日,https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=9703
【文献】エポラーシェ プレミアムGK,Cosmetic-Info.jp,トリプルサン,2018年04月27日,https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=57365
【文献】ミシャ アクア PO コレクティング メルティング オイルゲル,Cosmetic-Info.jp,ミシャ ジャパン,2014年03月21日,https://www.cosmetic-info.jp/prod/detail.php?id=30989
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99、
36/00-36/05、
36/07-36/9068
A61Q 1/00-90/00
B01F 1/00- 5/26、
7/00- 7/32
Mintel GNPD
Cosmetic-Info.jp
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液であって、
成分として、質量百分率で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.1~1%、EDTA二ナトリウム0.01~1%、クエン酸0.01~1%、クエン酸ナトリウム0.01~1%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1~1%、グリセリン1~5%、1,2-ペンタンジオール1~5%、1,2-ヘキサンジオール0.1~1%、カプリリルグリコール0.1~1%、ニコチンアミド1~5%、エブリコエキス1~10%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.1~5%、アーティチョーク葉エキス1~5%、水酸化カリウム0.01~1%を含み、残部が水である、
ことを特徴とするエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液。
【請求項2】
成分として、質量百分率で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.1~0.5%、EDTA二ナトリウム0.01~0.3%、クエン酸0.01~0.3%、クエン酸ナトリウム0.01~0.3%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1~0.8%、グリセリン1~5%、1,2-ペンタンジオール1~5%、1,2-ヘキサンジオール0.1~0.8%、カプリリルグリコール0.1~1%、ニコチンアミド1~5%、エブリコエキス1~10%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.1~3%、アーティチョーク葉エキス1~5%、水酸化カリウム0.01~0.3%を含み、残部が水である、
ことを特徴とする請求項1に記載のエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液。
【請求項3】
成分として、質量百分率で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.12%、EDTA二ナトリウム0.03%、クエン酸0.02%、クエン酸ナトリウム0.08%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1%、グリセリン3%、1,2-ペンタンジオール4%、1,2-ヘキサンジオール0.2%、カプリリルグリコール0.3%、ニコチンアミド2%、エブリコエキス2%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.5%、アーティチョーク葉エキス1%、水酸化カリウム0.05%を含み、残部が水である、
ことを特徴とする請求項1に記載のエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液。
【請求項4】
前記水は、脱イオン水である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載のエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法であって、
原料である水と(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーを反応釜に投入して、室温で溶解した後、EDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次投入し、撹拌して溶解し、材料Aを得るステップと、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを均一に混合して、材料Bを得るステップと、
材料Bを前記反応釜に投入して、均一に混合し、AB二相材料を得るステップと、
原料であるエナンチアクロランタ樹皮エキスにアーティチョーク葉エキスを分散させて材料Cを得て、均一に分散させた後、前記反応釜に投入して、撹拌して溶解するステップと、
原料である水酸化カリウムを前記反応釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌した後、パッケージして製品を得るステップと、を含む、
ことを特徴とする調製方法。
【請求項6】
請求項4に記載のエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法であって、
具体的には、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、600~800回転/分の回転数で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次前記反応釜に投入し、完全に溶解するまで400~600回転/分の回転数で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを600~800回転/分の回転数で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを前記反応釜に投入し、400~600回転/分の回転数で均一に撹拌して、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を前記反応釜中のAB二相材料に投入し、400~600回転/分の回転数で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを前記反応釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む、
ことを特徴とする調製方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容液調製の技術分野に属し、具体的には、エブリコエキス(Fomes Officinalis (Mushroom) Extract)が添加された毛穴専用美容液及びその調製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、日中の生活環境の悪化により、肌が疲れており、毛穴の拡大、黒ずみ、ゆるみなどの毛穴についての課題が注目されてきた。市場では多くの種類の美容製品やスキンケア製品があるが、それらは、ほとんどの現代の女性を悩ませている毛穴の拡大、黒ずみ、ゆるみなど、さまざまな毛穴の問題には効かない。これらの毛穴の問題は、単独して発生するものではなく、悪循環の始まりのサインである。毛穴の問題が発生すると、他人に近寄られて見られるのを嫌がり、かつ、黒ずみが生じると皮膚が汚れるように見え、汚いような感じを与える。この現象を引き起こす別の原因は、年齢の増加に伴う皮膚の新陳代謝の障害や乾燥により皮脂が過剰に分泌すること、及び皮膚の弾性不足により毛穴の老化などの問題を引き起こすことである。したがって、毛穴の拡大や黒ずみの問題を解決するキーポイントは、毛穴の収束及び皮脂分泌の抑制である。本発明は、これらの毛穴に関する悩みに対し、毛穴の問題を解決するための専用美容液について検討している。
【0003】
美容液に対して期待される重要な機能は、皮膚の乾燥を防ぎ、肌へ潤いを与えることであり、肌を健康に維持することを前提として、機能性原料の有用性を生かす。そのため、剤型の組成は非常に重要な要素である。従来、皮膚への密着性に優れている疎水性の原料として、ワセリン軟膏や油中水型乳化剤が使用されているが、このような特性を有する物質や剤型は、通常、脂っぽく、べたつき感があるなどの欠点を有している。一方、吸湿能力を有する保湿剤や保湿能力が良好なソルビトール、マルチトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、グリセリンなどの多価アルコール類やピロリドンカルボン酸ナトリウム、または乳酸ナトリウム塩などの塩類に代表される保湿剤を含有する乳化組成物が使用されている。効果を高めるためには、これらの物質を大量に添加する必要がある。同様に、これらの物質は、べたつき感があり、粘稠であるなどの欠点がある。
【0004】
そこで、本発明者らは、若者から高齢者まで共通の効果を奏しうる美容液の開発に着目し、これに基づいて処方検討を行い、新規な美容液を開発した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術の欠陥を解決するために、本発明の目的は、エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液及びその調製方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成させるために、本発明による技術的解決手段は以下のとおりである。
【0007】
エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液であって、
成分として、質量百分率で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー(Acrylates/C10-30 alkyl acrylate crosspolymer)0.1~1%、EDTA二ナトリウム0.01~1%、クエン酸0.01~1%、クエン酸ナトリウム0.01~1%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1~1%、グリセリン1~5%、1,2-ペンタンジオール1~5%、1,2-ヘキサンジオール0.1~1%、カプリリルグリコール0.1~1%、ニコチンアミド1~5%、エブリコエキス1~10%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.1~5%、アーティチョーク葉エキス1~5%、水酸化カリウム0.01~1%を含み、残部が水である、エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液。
【0008】
さらに、前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、成分として、質量百分率で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.1~0.5%、EDTA二ナトリウム0.01~0.3%、クエン酸0.01~0.3%、クエン酸ナトリウム0.01~0.3%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1~0.8%、グリセリン1~5%、1,2-ペンタンジオール1~5%、1,2-ヘキサンジオール0.1~0.8%、カプリリルグリコール0.1~1%、ニコチンアミド1~5%、エブリコエキス1~10%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.1~3%、アーティチョーク葉エキス1~5%、水酸化カリウム0.01~0.3%を含み、残部が水であることを特徴とする。
【0009】
また、さらに、前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、成分として、質量百分率で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.12%、EDTA二ナトリウム0.03%、クエン酸0.02%、クエン酸ナトリウム0.08%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1%、グリセリン3%、1,2-ペンタンジオール4%、1,2-ヘキサンジオール0.2%、カプリリルグリコール0.3%、ニコチンアミド2%、エブリコエキス2%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.5%、アーティチョーク葉エキス1%、水酸化カリウム0.05%を含み、残部が水である。
【0010】
さらに、本発明に係る前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液において、水は脱イオン水である。
【0011】
また、本発明は、前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法を提供し、
原料である水と(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーを反応釜に投入して、室温で溶解した後、EDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次投入し、撹拌して溶解し、材料Aを得るステップと、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを均一に混合して、材料Bを得るステップと、
材料Bを反応釜に投入して、均一に混合し、AB二相材料を得るステップと、
原料であるエナンチアクロランタ樹皮エキスにアーティチョーク葉エキスを分散させて材料Cを得て、均一に分散させた後、反応釜に投入して、撹拌して溶解するステップと、
原料である水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌した後、パッケージして製品を得るステップと、を含む。
【0012】
さらに、前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法は、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、中速で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次反応釜に投入し、完全に溶解するまで低速で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを中速で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを反応釜に投入し、低速で均一に撹拌して、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を反応釜中のAB二相材料に投入し、低速で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む。
【0013】
さらに、前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製過程には、低速の回転数は400~600回転/分、中速の回転数は600~800回転/分である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によるエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液中の有効成分は、エブリコエキス及びエナンチアクロランタ樹皮エキスであり、具体的な効果は、以下のとおりである。
【0015】
エブリコは、毛穴の根部を収束し、毛穴の大きさを改善する作用を有する。エブリコエキスは、肌のハリを効果的に改善して、毛穴を収縮させることができる。
【0016】
エナンチアクロランタ樹皮エキスは、皮脂分泌を抑えることができ、毛穴の拡大を抑制する効果を果たし、これにより、毛穴の拡大、ゆるみや黒ずみなどの問題に起因する悪循環を改善することができる。
【0017】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)本発明の美容液は、肌に対する保湿効果及び毛穴収束の効果が高く、肌にやさしい新規化粧品である。
(2)本発明の美容液は、肌の乾燥を効果的に改善して、肌へ潤いを与え、肌を健康に維持するなどができる。化粧品に求められる社会的ニーズに応え、本発明の産業的意義は非常に大きい。
(3)本発明によるエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、複数の成分を所定の割合で配合した組成物であり、優れた肌保湿、毛穴収縮、油脂分泌抑制の効果を有する。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、具体的な実施例にて本発明の技術的解決手段を明瞭且つ完全に説明する。勿論、説明する実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて当業者が創造的な努力をしない前提で取得したすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
実施例1.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、成分として、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.1%、EDTA二ナトリウム0.01%、クエン酸0.01%、クエン酸ナトリウム0.01%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1%、グリセリン1%、1,2-ペンタンジオール1%、1,2-ヘキサンジオール0.1%、カプリリルグリコール0.1%、ニコチンアミド1%、エブリコエキス1%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.1%、アーティチョーク葉エキス1%、水酸化カリウム0.01%、水94.46%を含む。
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法は、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、600回転/分で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次反応釜に投入し、完全に溶解するまで400回転/分で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを600回転/分で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを反応釜に投入し、500回転/分で均一に撹拌し、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を反応釜中のAB二相材料に投入し、500回転/分で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む。
【0020】
実施例2.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.5%、EDTA二ナトリウム0.3%、クエン酸0.3%、クエン酸ナトリウム0.3%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.8%、グリセリン5%、1,2-ペンタンジオール5%、1,2-ヘキサンジオール0.8%、カプリリルグリコール1%、ニコチンアミド5%、エブリコエキス10%、エナンチアクロランタ樹皮エキス3%、アーティチョーク葉エキス5%、水酸化カリウム0.3%、水62.7%を成分として含む。
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法は、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、700回転/分で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次反応釜に投入し、完全に溶解するまで500回転/分で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを、700回転/分で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを反応釜に投入し、500回転/分で均一に撹拌し、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を反応釜中のAB二相材料に投入し、500回転/分で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む。
【0021】
実施例3.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.12%、EDTA二ナトリウム0.03%、クエン酸0.02%、クエン酸ナトリウム0.08%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1%、グリセリン3%、1,2-ペンタンジオール4%、1,2-ヘキサンジオール0.3%、カプリリルグリコール0.3%、ニコチンアミド2%、エブリコエキス2%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.5%、アーティチョーク葉エキス1%、水酸化カリウム0.05%、水86.5%を成分として含む。
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法は、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、600回転/分で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次反応釜に投入し、完全に溶解するまで500回転/分で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを600回転/分で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを反応釜に投入し、500回転/分で均一に撹拌し、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を反応釜中のAB二相材料に投入し、500回転/分で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む。
【0022】
実施例4.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.2%、EDTA二ナトリウム0.05%、クエン酸0.05%、クエン酸ナトリウム0.05%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.3%、グリセリン2%、1,2-ペンタンジオール3%、1,2-ヘキサンジオール0.5%、カプリリルグリコール0.5%、ニコチンアミド4%、エブリコエキス4%、エナンチアクロランタ樹皮エキス1%、アーティチョーク葉エキス2%、水酸化カリウム0.08%、水82.27%を成分として含む。
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法は、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、600回転/分で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次反応釜に投入し、完全に溶解するまで400回転/分で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを600回転/分で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを反応釜に投入し、500回転/分で均一に撹拌し、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を反応釜中のAB二相材料に投入し、500回転/分で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む。
【0023】
実施例5.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.3%、EDTA二ナトリウム0.1%、クエン酸0.1%、クエン酸ナトリウム0.1%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.4%、グリセリン4%、1,2-ペンタンジオール2%、1,2-ヘキサンジオール0.4%、カプリリルグリコール0.2%、ニコチンアミド1.5%、エブリコエキス3%、エナンチアクロランタ樹皮エキス1.5%、アーティチョーク葉エキス1.5%、水酸化カリウム0.1%、水84.8%を成分として含む。
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法は、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、700回転/分で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次反応釜に投入し、完全に溶解するまで400回転/分で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを、700回転/分で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを反応釜に投入し、600回転/分で均一に撹拌し、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を反応釜中のAB二相材料に投入し、500回転/分で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む。
【0024】
実施例6.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.4%、EDTA二ナトリウム0.15%、クエン酸0.15%、クエン酸ナトリウム0.15%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.5%、グリセリン3.5%、1,2-ペンタンジオール3.5%、1,2-ヘキサンジオール0.2%、カプリリルグリコール0.4%、ニコチンアミド2.5%、エブリコエキス5%、エナンチアクロランタ樹皮エキス2%、アーティチョーク葉エキス3%、水酸化カリウム0.15%、水78.4%を成分として含む。
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法は、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、600回転/分で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次反応釜に投入し、完全に溶解するまで500回転/分で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを600回転/分で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを反応釜に投入し、500回転/分で均一に撹拌し、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を反応釜中のAB二相材料に投入し、500回転/分で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む。
【0025】
実施例7.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.5%、EDTA二ナトリウム0.2%、クエン酸0.2%、クエン酸ナトリウム0.2%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.6%、グリセリン2.5%、1,2-ペンタンジオール4.5%、1,2-ヘキサンジオール0.6%、カプリリルグリコール0.6%、ニコチンアミド3%、エブリコエキス7%、エナンチアクロランタ樹皮エキス2.5%、アーティチョーク葉エキス4%、水酸化カリウム0.2%、水73.4%を成分として含む。
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の調製方法は、
反応釜で(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーと水とを混合し、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが十分に溶解するまで、室温下、700回転/分で十分に撹拌するステップS1と、
配合量のEDTA二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、ニコチンアミド、エブリコエキスを順次反応釜に投入し、完全に溶解するまで400回転/分で撹拌し、材料Aを得るステップS2と、
ポリ-γ-グルタミン酸Na、グリセリン、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコールを、700回転/分で撹拌しながら均一になるまで十分に混合し、材料Bを得るステップS3と、
材料Bを反応釜に投入し、600回転/分で均一に撹拌し、AB二相材料を得るステップS4と、
室温下、配合量のアーティチョーク葉エキスをエナンチアクロランタ樹皮エキスに溶解して、均一になるまで十分に撹拌して、C相材料を得るステップS5と、
C相材料を反応釜中のAB二相材料に投入し、500回転/分で撹拌しながら均一に混合するステップS6と、
配合量の水酸化カリウムを釜に投入して溶解させ、中和して均一に撹拌し、パッケージして製品を得るステップS7と、を含む。
【0026】
比較例1.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.12%、EDTA二ナトリウム0.03%、クエン酸0.02%、クエン酸ナトリウム0.08%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1%、グリセリン3%、1,2-ペンタンジオール4%、1,2-ヘキサンジオール0.3%、カプリリルグリコール0.3%、ニコチンアミド2%、エブリコエキス2%、アーティチョーク葉エキス1%、水酸化カリウム0.05%、水87%を成分として含む。
調製方法は、実施例3と同様であるが、適宜調整される。
本比較例と実施例3との相違点は、本比較例においてエナンチアクロランタ樹皮エキスが添加されていない点である。
【0027】
比較例2.毛穴専用美容液
前記毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.12%、EDTA二ナトリウム0.03%、クエン酸0.02%、クエン酸ナトリウム0.08%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1%、グリセリン3%、1,2-ペンタンジオール4%、1,2-ヘキサンジオール0.3%、カプリリルグリコール0.3%、ニコチンアミド2%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.5%、アーティチョーク葉エキス1%、水酸化カリウム0.05%、水88.5%を成分として含む。
調製方法は、実施例3と同様であるが、適宜調整される。
本比較例と実施例3との相違点は、本比較例においてエブリコエキスが添加されていない点である。
【0028】
比較例3.エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液
前記エブリコエキスが添加された毛穴専用美容液は、質量百分率で、
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー0.12%、EDTA二ナトリウム0.03%、クエン酸0.02%、クエン酸ナトリウム0.08%、ポリ-γ-グルタミン酸Na0.1%、グリセリン3%、1,2-ペンタンジオール4%、1,2-ヘキサンジオール0.3%、カプリリルグリコール0.3%、ニコチンアミド2%、エブリコエキス2%、エナンチアクロランタ樹皮エキス0.5%、水酸化カリウム0.05%、水87.5%を成分として含む。
調製方法は、実施例3と同様であるが、適宜調整される。
本比較例と実施例3との相違点は、本比較例においてアーティチョーク葉エキスが添加されていない点である。
【0029】
試験例1.安全性評価
被験物:実施例1~7、比較例1~4において得られた毛穴専用美容液
被験対象:年齢22~50歳の女性ボランティア100名、被験者の皮膚が健康であり、皮膚アレルギーの既往歴がなく、ボランティアである被験者の選定基準に合致する。
試験方法:被験女性100名を10群にランダムに分け、それぞれ実施例1~7、比較例1~4の群とし、1群10名とし、それぞれ実施例1~7、比較例1~4で調製した毛穴専用美容液を使用した。
定量ピペットでサンプル0.02mlを取り、パッチテスターの薬室内に入れ、低アレルギー性テープでパッチテスターを下部から被験者の左前腕の屈曲側の正常な皮膚に縦方向に行った、手のひらで軽く押して、皮膚に均一に貼り付け、24時間後に取り除いた。簡単に観察できるようにテスト部位をマークした。パッチテスターを取り外してから、0.5h、6h、12h、24h、48h後に、テスト部位の皮膚反応を観察した。
試験結果:人体のパッチテスト結果から、各群の被験者が、実施例1~7および比較例1~4の毛穴専用美容液のパッチテストを受けた後、0.5h、6h、12h、24h、48hでテスト部位の皮膚反応を観察したところ、すべての被験者には皮膚の不良反応が認められず、それは、本発明で調製したエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液が安全に使用できることを示している。
【0030】
試験例2.毛穴収縮性
被験物:実施例1~7、比較例1~4において得られた毛穴専用美容液
被験対象:年齢22~50歳のボランティア100名、被験者の皮膚に急性炎症および皮膚疾患がなく、1か月以内に同様のテストに参加したことなく、妊娠中および授乳中ではなく、顔面の肌の毛穴が大きいである(判断方法:被験者から0.5m離れて被験者を観察すると、毛穴がはっきりと見える)。
試験方法:各被験者の顔を鼻梁から左右の顔の肌に分け、ランダムに異なる製品を使用した。恒温恒湿(温度25℃、湿度60%)の実験室でテストを行った。各テストの前に、被験者は顔の肌を温水できれいに洗い、ティッシュで顔に残った水滴を軽く拭き取り、次に、左右の皮膚の間で使用される製品がオーバーラップしないように、テスト製品をそれぞれ片側の鼻と顔の肌に均一に塗布した。1日2回朝と夜に使用し、30日間使用した。評価は3日ごとに行い、3日目の夜ごとに製品を使用してから10分間後に評価した。
評価のルール及び基準:被験者の自己評価と機器分析評価。採点基準は以下の通りである。
0点:改善なしまたは皮膚が劣化し、毛穴が拡大した。
1点:軽度の改善ある。
2点:中程度の改善ある。
3点:著しい改善ある。
4点:完全な改善あり、毛穴は肉眼でほとんど見えない。
被験者の自己評価:被験者自己で評価した。機器分析評価:DIGIMIC800皮膚画像分析装置を使用して、同一箇所の皮膚を10倍に拡大し、3回ずつ画像を収集し、毛穴の孔径サイズを取得し、その平均値を最終データとした。
実験結果:製品を60日間連続使用した後、ボランティアによる各製品の評価の平均スコアと毛穴孔径の縮小値を表1に示す。
【0031】
表1 製品評価
【0032】
表1からわかるように、実施例1~7において得られたエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液の被験者評価及び皮膚画像分析装置の試験結果はいずれも、本発明による製品の毛穴収束の効果が良好であることを示している。その中でも、実施例3は、被験者によるスコアが最も高く、皮膚画像分析装置によって測定された毛穴孔径の縮小値も最大であり、即ち、ユーザ体験が最良であるため、本発明の最良の実施例である。
【0033】
比較例1~3において得られた毛穴専用美容液の試験効果は、実施例1~7において得られたエブリコエキスが添加された毛穴専用美容液と比較して明らかに劣り、その中でも、比較例2の試験効果が最も悪く、比較例1及び比較例3の試験効果は比較例2の効果よりも相対的に優れており、これからわかるように、エブリコエキスが本発明の技術的解決手段で重要な役割を果たしている。