(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-02
(45)【発行日】2022-06-10
(54)【発明の名称】重要物管理装置
(51)【国際特許分類】
E05B 19/00 20060101AFI20220603BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20220603BHJP
【FI】
E05B19/00 E
E05B65/00 E
E05B65/00 V
(21)【出願番号】P 2020041140
(22)【出願日】2020-03-10
(62)【分割の表示】P 2018084552の分割
【原出願日】2018-04-25
【審査請求日】2020-12-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年11月9日、10日、16日及び17日にローレルバンクマシン製品展示会2017にて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】000116079
【氏名又は名称】ローレルバンクマシン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】稲場 勝幸
(72)【発明者】
【氏名】上田 浩二
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-028238(JP,A)
【文献】特開2012-036592(JP,A)
【文献】特開2010-112091(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被保管物の保管を行う施錠可能な区画を複数有する重要物管理装置であって、
区画を解錠する際に利用目的が入力される入力手段
と、
複数の区画の中から利用する区画が選択入力される選択手段とを備え
、
前記選択手段には、複数の区画の中から利用する区画が複数選択入力可能であり、
前記入力手段には、前記選択手段で選択された複数の区画のそれぞれに対する利用目的が入力されることを特徴とする重要物管理装置。
【請求項2】
被保管物の保管を行う施錠可能な区画を複数有する重要物管理装置であって、
区画を解錠する際に利用目的が入力される入力手段
と、
被保管物としての鍵を保管する鍵管理ユニットを一体に有する区画とを備え
、
鍵毎に、利用目的を入力するか否かを設定可能であることを特徴とする重要物管理装置。
【請求項3】
被保管物の保管を行う施錠可能な区画を複数有する重要物管理装置であって、
区画を解錠する際に利用目的が入力される入力手段を備え
、
区画毎に、利用目的を入力するか否かを設定可能であることを特徴とする重要物管理装置。
【請求項4】
被保管物の保管を行う施錠可能な区画を複数有する重要物管理装置であって、
区画を解錠する際に利用目的が入力される入力手段を備え
、
区画毎に、閉状態となった際に自動的に施錠されるのか施錠されずに解錠状態が維持されるのかを設定可能であることを特徴とする重要物管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重要物を管理する重要物管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、金融機関等には、貨幣、小切手、金券、書類ファイル、通帳等の重要物を被保管物として保管する区画を備え、どの利用者がどの区画をいつ利用したのか等の利用履歴を管理可能な重要物管理装置がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利用者の中には、事務規定等により、利用履歴に加え、区画を解錠して被保管物を取り出す際に何のために利用するのか等の利用目的を管理することになっている。このような利用者は、現状では利用目的を、ノート等の紙に手書きで記載したりPCのファイルに手入力したりして、利用履歴とは別に、利用目的を管理している。従って、重要物管理装置の操作とは別に、利用目的を入力する作業が必要となり、手間が掛かる。
【0005】
従って、本発明は、被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能な重要物管理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の第1~第4の態様は、被保管物の保管を行う施錠可能な区画を複数有する重要物管理装置であって、区画を解錠する際に利用目的が入力される入力手段を備えることを特徴とする。
【0007】
上記第1~第4の態様によれば、区画を解錠する際に利用目的が入力される入力手段を備えるため、区画を解錠して被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0008】
本発明の第1の態様は、複数の区画の中から利用する区画が選択入力される選択手段を備え、前記入力手段には、前記選択手段で選択された区画に対する利用目的が入力されることを特徴とする。
【0009】
上記第1の態様によれば、選択手段に、複数の区画の中から利用する区画が選択入力されると、入力手段には、選択された区画に対する利用目的が入力されるため、区画を選択し解錠して被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0012】
本発明の第1の態様は、前記選択手段には、複数の区画の中から利用する区画が複数選択入力可能であり、前記入力手段には、前記選択手段で選択された複数の区画のそれぞれに対する利用目的が入力されることを特徴とする。
【0013】
上記第1の態様によれば、選択手段に、複数の区画の中から利用する区画が複数選択入力されると、入力手段には、選択された複数の区画のそれぞれに対する利用目的が入力されるため、複数の区画を選択し解錠して被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0014】
本発明の第2の態様は、被保管物としての鍵を保管する鍵管理ユニットを一体に有する区画を備えることを特徴とする。
【0015】
上記第2の態様によれば、被保管物としての鍵を保管する鍵管理ユニットを一体に有する区画を備えるため、鍵を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0018】
本発明の第2の態様は、鍵毎に、利用目的を入力するか否かを設定可能であることを特徴とする。
【0019】
上記第2の態様によれば、鍵毎に、利用目的を入力するか否かを設定可能であるため、利用目的を入力する必要がない鍵に対して利用目的の入力を省くことができ、鍵を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0020】
本発明の第3の態様は、区画毎に、利用目的を入力するか否かを設定可能であることを特徴とする。
【0021】
上記第3の態様によれば、区画毎に、利用目的を入力するか否かを設定可能であるため、利用目的を入力する必要がない区画に対して利用目的の入力を省くことができ、被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0022】
本発明の第4の態様は、区画毎に、閉状態となった際に自動的に施錠されるのか施錠されずに解錠状態が維持されるのかを設定可能であることを特徴とする。
【0023】
上記第4の態様によれば、区画毎に、閉状態となった際に自動的に施錠されるのか施錠されずに解錠状態が維持されるのかを設定可能であるため、被保管物を返却する際の手間を減らすことが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能な重要物管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置を示す斜視図である。
【
図2】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置を示すブロック図である。
【
図3】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の鍵管理ユニットを示す正面図である。
【
図4】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の鍵管理ユニットの要部及び鍵を示す斜視図である。
【
図5】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図6】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図7】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図8】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図9】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図10】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図11】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図12】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図13】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図14】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図15】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図16】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図17】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図18】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図19】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図20】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図21】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図22】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図23】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図24】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図25】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図26】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図27】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図28】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図29】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図30】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【
図31】本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置の表示操作部の表示例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
[第1実施形態]
本発明に係る第1実施形態の重要物管理装置について説明する。
【0027】
<1.構成>
先ず、第1実施形態の重要物管理装置11の構成について説明する。
第1実施形態の重要物管理装置11は、
図1に示すように、複数の収納ユニット12~19と一つの操作ユニット21とが一体的に組み合わせられて一台の装置を構成している。ここで、以下の説明において使用する「前」は重要物管理装置11の利用者側、「後」は重要物管理装置11の利用者とは反対側、「左」は重要物管理装置11の利用者から見た左、「右」は重要物管理装置11の利用者から見た右である。重要物管理装置11は、例えば金融機関の店舗に設置されて重要物を保管及び管理を行う。重要物管理装置11は、設置される店舗の形態や顧客の要望に応じた収納ユニットを操作ユニット21に適宜組み合わせて一つの装置として構成される。重要物管理装置11は、店舗の金庫室に設置することも可能であるが、店舗の営業室に設置することも可能である。
【0028】
重要物管理装置11は、左端の上段に設けられる第1の上段収納ユニット12と、第1の上段収納ユニット12の下側となる左端の下段に設けられる第1の下段収納ユニット13と、左端から2番目の上段に設けられる第2の上段収納ユニット14と、第2の上段収納ユニット14の下側となる左端から2番目の下段に設けられる第2の下段収納ユニット15とを有している。また、重要物管理装置11は、左端から3番目の上段に設けられる第3の上段収納ユニット16と、第3の上段収納ユニット16の下側となる左端から3番目の中段に設けられる操作ユニット21と、操作ユニット21の下側となる左端から3番目の下段に設けられる第3の下段収納ユニット17と、右端の上段に設けられる第4の上段収納ユニット18と、第4の上段収納ユニット18の下側となる右端の下段に設けられる第4の下段収納ユニット19とを有している。
【0029】
第1の上段収納ユニット12は、被保管物を保管する第1の区画31(A)を有している。第1の区画31(A)は、閉状態でその前面の左側を構成する窓付の扉32(A)と、閉状態でその前面の右側を構成する窓なしの扉33(A)とを有している。左側の扉32(A)は、閉状態での左端縁部が鉛直軸回りに回転可能となっており、閉状態での右端縁部が左前方に移動するように開く。右側の扉33(A)は、閉状態での右端縁部が鉛直軸回りに回転可能となっており、閉状態での左端縁部が右前方に移動するように開く。即ち、扉32(A),33(A)は、手前側に揺動して開く両開き扉である。
【0030】
第1の区画31(A)には、被保管物として、例えば、モニタ、HDD、プリンタ等の事務機器が収納されている。第1の区画31(A)は、扉32(A),33(A)が開かれると、モニタが視認可能となると共にプリンタで印字された用紙が取り出し可能となり、扉32(A),33(A)が閉じられると、これらが不可となる。第1の区画31(A)は、扉32(A),33(A)が開かれた状態が開状態であり、扉32(A),33(A)が閉じられた状態が閉状態である。第1の区画31(A)は、第1の区画31(A)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する、
図2に示す第1の開閉検知センサ35(A)と、第1の区画31(A)を閉状態でロックする第1のロック機構36(A)とを有している。
【0031】
第1の区画31(A)は、扉32(A),33(A)が閉じられて第1のロック機構36(A)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(A),33(A)の開作動が規制される。第1の区画31(A)は、第1のロック機構36(A)によって扉32(A),33(A)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(A),33(A)は開作動可能となる。第1のロック機構36(A)は、制御部41に制御されて第1の区画31(A)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0032】
第1の下段収納ユニット13は、被保管物を保管する第2の区画31(B)を有している。第2の区画31(B)は、第1の区画31(A)と同様の構造であり、閉状態でその前面を構成する左右の扉32(B),33(B)と、扉32(B),33(B)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第2の区画31(B)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第2の開閉検知センサ35(B)と、扉32(B),33(B)、即ち第2の区画31(B)を閉状態でロックする第2のロック機構36(B)とを有している。
【0033】
第2の区画31(B)には、被保管物として、例えば、通帳、小切手等が分類されて保管されることになる。そのため、第2の区画31(B)内には、通帳、小切手等を区分けして収納するための引き出し式のケースが複数設けられている。第2の区画31(B)は、扉32(B),33(B)が閉じられて第2のロック機構36(B)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(B),33(B)の開作動が規制される。第2の区画31(B)は、第2のロック機構36(B)により扉32(B),33(B)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(B),33(B)は開作動可能となる。第2のロック機構36(B)は、制御部41に制御されて第2の区画31(B)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0034】
第2の上段収納ユニット14は、被保管物を保管する第3の区画31(C)を有している。第3の区画31(C)は、第2の区画31(B)よりも小型である。第3の区画31(C)は、第1の区画31(A)と同様の構造であり、閉状態でその前面を構成する左右の扉32(C),33(C)と、扉32(C),33(C)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第3の区画31(C)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第3の開閉検知センサ35(C)と、扉32(C),33(C)、即ち第3の区画31(C)を閉状態でロックする第3のロック機構36(C)とを有している。
【0035】
第3の区画31(C)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第3の区画31(C)は、扉32(C),33(C)が閉じられて第3のロック機構36(C)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(C),33(C)の開作動が規制される。第3の区画31(C)は、第3のロック機構36(C)により扉32(C),33(C)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(C),33(C)は開作動可能となる。第3のロック機構36(C)は、制御部41に制御されて第3の区画31(C)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0036】
第2の上段収納ユニット14は、第3の区画31(C)の下側に、被保管物をそれぞれ保管する左側の第4の区画31(D)と右側の第5の区画31(E)とを有している。第4の区画31(D)は、第3の区画31(C)の半分の幅であり、閉状態でその前面を構成する扉32(D)を有している。扉32(D)は、閉状態での右端縁部が鉛直軸回りに回転可能となっており、閉状態での左端縁部が右前方に移動するように開く。即ち、扉32(D)は、手前側に揺動して開く片開き扉である。この扉32(D)で前面側が開閉される第4の区画31(D)には、
図3に示すように、鍵管理ユニット61(D)が固定されており、鍵管理ユニット61(D)は、
図4に示すように、被保管物としての鍵51を保管する。言い換えれば、第4の区画31(D)は、被保管物としての鍵51を保管する鍵管理ユニット61(D)を一体に内蔵している。
【0037】
第4の区画31(D)は、扉32(D)が開かれて開状態になると、鍵管理ユニット61(D)が露出して鍵51の取り外し及び取り付けが可能となり、扉32(D)が閉じられて閉状態になると、鍵管理ユニット61(D)が覆われて鍵51の取り外し及び取り付けが不可となる。第4の区画31(D)は、扉32(D)が開かれた状態が開状態であり、扉32(D)が閉じられた状態が閉状態である。第4の区画31(D)は、第4の区画31(D)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第4の開閉検知センサ35(D)と、第4の区画31(D)を閉状態でロックする第4のロック機構36(D)とを有している。
【0038】
第4の区画31(D)は、扉32(D)が閉じられて第4のロック機構36(D)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(D)の開作動が規制される。第4の区画31(D)は、第4のロック機構36(D)により扉32(D)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(D)は開作動可能となる。第4のロック機構36(D)は、制御部41に制御されて第4の区画31(D)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0039】
第5の区画31(E)も、第3の区画31(C)の半分の幅であり、第4の区画31(D)と同様の構造である。第5の区画31(E)も、閉状態でその前面を構成する扉32(E)と、扉32(E)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第5の区画31(E)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第5の開閉検知センサ35(E)と、扉32(E)、即ち第5の区画31(E)を閉状態でロックする第5のロック機構36(E)とを有している。
【0040】
第5の区画31(E)には、被保管物としての鍵51を保管する鍵管理ユニット61(E)が固定されている。言い換えれば、第5の区画31(E)は、被保管物としての鍵51を保管する鍵管理ユニット61(E)を一体に内蔵している。第5の区画31(E)は、扉32(E)が閉じられて第5のロック機構36(E)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(E)の開作動が規制される。第5の区画31(E)は、第5のロック機構36(E)により扉32(E)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(E)は開作動可能となる。第5のロック機構36(E)は、制御部41に制御されて第5の区画31(E)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0041】
第2の下段収納ユニット15は、被保管物を保管する第6の区画31(F)を有している。第6の区画31(F)は、第1の区画31(A)と同様の構造であり、閉状態でその前面を構成する左右の扉32(F),33(F)と、扉32(F),33(F)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第6の区画31(F)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第6の開閉検知センサ35(F)と、扉32(F),33(F)、即ち第6の区画31(F)を閉状態でロックする第6のロック機構36(F)とを有している。
【0042】
第6の区画31(F)は、耐火金庫であり、被保管物として、例えば、書類、現金入りの麻袋等が保管されることになる。第6の区画31(F)は、扉32(F),33(F)が閉じられて第6のロック機構36(F)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(F),33(F)の開作動が規制される。第6の区画31(F)は、第6のロック機構36(F)により扉32(F),33(F)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(F),33(F)は開作動可能となる。第6のロック機構36(F)は、制御部41に制御されて第6の区画31(F)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0043】
第3の上段収納ユニット16は、被保管物を保管する第7の区画31(G)を有している。第7の区画31(G)は、第2の区画31(B)よりも小型であって、第3の区画31(C)よりも大型である。第7の区画31(G)は、第1の区画31(A)と同様の構造であり、閉状態でその前面を構成する左右の扉32(G),33(G)と、扉32(G),33(G)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第7の区画31(G)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第7の開閉検知センサ35(G)と、扉32(G),33(G)、即ち第7の区画31(G)を閉状態でロックする第7のロック機構36(G)とを有している。
【0044】
第7の区画31(G)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第7の区画31(G)は、扉32(G),33(G)が閉じられて第7のロック機構36(G)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(G),33(G)の開作動が規制される。第7の区画31(G)は、第7のロック機構36(G)により扉32(G),33(G)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(G),33(G)は開作動可能となる。第7のロック機構36(G)は、制御部41に制御されて第7の区画31(G)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0045】
第3の下段収納ユニット17は、いずれも被保管物を保管する第8の区画31(H)、第9の区画31(I)及び第10の区画31(J)を上から順に有している。第3の下段収納ユニット17は、上下3段の耐火ラテラルである。
【0046】
上段の第8の区画31(H)は、前方に引き出されて開状態となり、後方に押し込まれて閉状態となる引き出し式のスライド部32(H)を有している。第8の区画31(H)のスライド部32(H)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。
【0047】
第8の区画31(H)は、スライド部32(H)が引き出されて開状態になると、被保管物の出し入れが可能となり、スライド部32(H)が押し込まれて閉状態になると、被保管物の出し入れが不可となる。第8の区画31(H)は、スライド部32(H)が引き出された状態が開状態であり、スライド部32(H)が押し込まれた状態が閉状態である。第8の区画31(H)には、第8の区画31(H)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第8の開閉検知センサ35(H)と、第8の区画31(H)を閉状態でロックする第8のロック機構36(H)とが設けられている。
【0048】
第8の区画31(H)は、スライド部32(H)が押し込まれて第8のロック機構36(H)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、スライド部32(H)の開作動が規制される。第8の区画31(H)は、第8のロック機構36(H)によりスライド部32(H)のロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、スライド部32(H)は引き出されて開可能となる。第8のロック機構36(H)は、制御部41に制御されて第8の区画31(H)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0049】
中段の第9の区画31(I)は、第8の区画31(H)と同様の構造であり、引き出し式のスライド部32(I)と、スライド部32(I)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第9の区画31(I)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第9の開閉検知センサ35(I)と、スライド部32(I)、即ち第9の区画31(I)を閉状態でロックする第9のロック機構36(I)とを有している。第9の区画31(I)のスライド部32(I)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。
【0050】
第9の区画31(I)は、スライド部32(I)が押し込まれて第9のロック機構36(I)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、スライド部32(I)の開作動が規制される。第9の区画31(I)は、第9のロック機構36(I)によりスライド部32(I)のロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、スライド部32(I)は引き出されて開可能となる。第9のロック機構36(I)は、制御部41に制御されて第9の区画31(I)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0051】
下段の第10の区画31(J)は、第8の区画31(H)と同様の構造であり、引き出し式のスライド部32(J)と、スライド部32(J)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第10の区画31(J)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第10の開閉検知センサ35(J)と、スライド部32(J)、即ち第10の区画31(J)を閉状態でロックする第10のロック機構36(J)とを有している。第10の区画31(J)のスライド部32(J)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。
【0052】
第10の区画31(J)は、スライド部32(J)が押し込まれて第10のロック機構36(J)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、スライド部32(J)の開作動が規制される。第10の区画31(J)は、第10のロック機構36(J)によりスライド部32(J)のロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、スライド部32(J)は引き出されて開可能となる。第10のロック機構36(J)は、制御部41に制御されて第10の区画31(J)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0053】
第4の上段収納ユニット18は、被保管物を保管する第11の区画31(K)を有している。第11の区画31(K)は、第3の区画31(C)よりも小型であって、第1の区画31(A)と同様の構造であり、閉状態でその前面を構成する左右の扉32(K),33(K)と、扉32(K),33(K)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第11の区画31(K)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第11の開閉検知センサ35(K)と、扉32(K),33(K)、即ち第11の区画31(K)を閉状態でロックする第11のロック機構36(K)とが設けられている。
【0054】
第11の区画31(K)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第11の区画31(K)は、扉32(K),33(K)が閉じられて第11のロック機構36(K)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(K),33(K)の開作動が規制される。第11の区画31(K)は、第11のロック機構36(K)により扉32(K),33(K)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(K),33(K)は開作動可能となる。第11のロック機構36(K)は、制御部41に制御されて第11の区画31(K)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0055】
第4の上段収納ユニット18は、第11の区画31(K)の下側に、いずれも被保管物を保管する左側の上下3段の第12の区画31(L)、第13の区画31(M)及び第14の区画31(N)と、右側の上下3段の第15の区画31(O)、第16の区画31(P)及び第17の区画31(Q)とを有している。第12の区画31(L)、第13の区画31(M)、第14の区画31(N)、第15の区画31(O)、第16の区画31(P)及び第17の区画31(Q)は、いずれも第11の区画31(K)の半分の幅であり、何れも第4の区画31(D)と同様の構造である。
【0056】
第12の区画31(L)は、閉状態でその前面を構成する扉32(L)と、扉32(L)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第12の区画31(L)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第12の開閉検知センサ35(L)と、扉32(L)、即ち第12の区画31(L)を閉状態でロックする第12のロック機構36(L)とを有している。
【0057】
第12の区画31(L)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第12の区画31(L)は、扉32(L)が閉じられて第12のロック機構36(L)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(L)の開作動が規制される。第12の区画31(L)は、第12のロック機構36(L)により扉32(L)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(L)は開作動可能となる。第12のロック機構36(L)は、制御部41に制御されて第12の区画31(L)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0058】
第13の区画31(M)は、閉状態でその前面を構成する扉32(M)と、扉32(M)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第13の区画31(M)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第13の開閉検知センサ35(M)と、扉32(M)、即ち第13の区画31(M)を閉状態でロックする第13のロック機構36(M)とを有している。
【0059】
第13の区画31(M)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第13の区画31(M)は、扉32(M)が閉じられて第13のロック機構36(M)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(M)の開作動が規制される。第13の区画31(M)は、第13のロック機構36(M)により扉32(M)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(M)は開作動可能となる。第13のロック機構36(M)は、制御部41に制御されて第13の区画31(M)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0060】
第14の区画31(N)は、閉状態でその前面を構成する扉32(N)と、扉32(N)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第14の区画31(N)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第14の開閉検知センサ35(N)と、扉32(N)、即ち第14の区画31(N)を閉状態でロックする第14のロック機構36(N)とを有している。
【0061】
第14の区画31(N)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第14の区画31(N)は、扉32(N)が閉じられて第14のロック機構36(N)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(N)の開作動が規制される。第14の区画31(N)は、第14のロック機構36(N)により扉32(N)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(N)は開作動可能となる。第14のロック機構36(N)は、制御部41に制御されて第14の区画31(N)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0062】
第15の区画31(O)は、閉状態でその前面を構成する扉32(O)と、扉32(O)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第15の区画31(O)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第15の開閉検知センサ35(O)と、扉32(O)、即ち第15の区画31(O)を閉状態でロックする第15のロック機構36(O)とを有している。
【0063】
第15の区画31(O)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第15の区画31(O)は、扉32(O)が閉じられて第15のロック機構36(O)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(O)の開作動が規制される。第15の区画31(O)は、第15のロック機構36(O)により扉32(O)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(O)は開作動可能となる。第15のロック機構36(O)は、制御部41に制御されて第15の区画31(O)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0064】
第16の区画31(P)は、閉状態でその前面を構成する扉32(P)と、扉32(P)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第16の区画31(P)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第16の開閉検知センサ35(P)と、扉32(P)、即ち第16の区画31(P)を閉状態でロックする第16のロック機構36(P)とを有している。
【0065】
第16の区画31(P)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第16の区画31(P)は、扉32(P)が閉じられて第16のロック機構36(P)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(P)の開作動が規制される。第16の区画31(P)は、第16のロック機構36(P)により扉32(P)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(P)は開作動可能となる。第16のロック機構36(P)は、制御部41に制御されて第16の区画31(P)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0066】
第17の区画31(Q)は、閉状態でその前面を構成する扉32(Q)と、扉32(Q)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第17の区画31(Q)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第17の開閉検知センサ35(Q)と、扉32(Q)、即ち第17の区画31(Q)を閉状態でロックする第17のロック機構36(Q)とを有している。
【0067】
第17の区画31(Q)には、被保管物として、例えば、書類等が保管されることになる。第17の区画31(Q)は、扉32(Q)が閉じられて第17のロック機構36(Q)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(Q)の開作動が規制される。第17の区画31(Q)は、第17のロック機構36(Q)により扉32(Q)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(Q)は開作動可能となる。第17のロック機構36(Q)は、制御部41に制御されて 第17の区画31(Q)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0068】
第4の下段収納ユニット19は、被保管物を保管する第18の区画31(R)を有している。第18の区画31(R)は、第1の区画31(A)と同様の構造であり、閉状態でその前面を構成する左右の扉32(R),33(R)と、扉32(R),33(R)が開状態にあるか閉状態にあるか、即ち第18の区画31(R)が開状態にあるか閉状態にあるかを検知する第18の開閉検知センサ35(R)と、扉32(R),33(R)、即ち第18の区画31(R)を閉状態でロックする第18のロック機構36(R)とが設けられている。
【0069】
第18の区画31(R)は、耐火構造であり、第18の区画31(R)には、被保管物として、例えば、走行移動可能な現金管理装置が保管されることになる。第18の区画31(R)は、扉32(R),33(R)が閉じられて第18のロック機構36(R)でロックされた状態が施錠状態であり、この施錠状態では、扉32(R),33(R)の開作動が規制される。第18の区画31(R)は、第18のロック機構36(R)により扉32(R),33(R)の閉状態でのロックを解除した状態が、解錠状態であり、この解錠状態では、扉32(R),33(R)は開作動可能となる。第18のロック機構36(R)は、制御部41に制御されて第18の区画31(R)の施錠状態及び解錠状態を切り替える。
【0070】
第4の区画31(D)の鍵管理ユニット61(D)及び第5の区画31(E)の鍵管理ユニット61(E)に管理される鍵51は、
図4に示すように、鍵本体52と、鍵本体52に連結される鍵ホルダ53とを有している。
【0071】
鍵管理ユニット61(D)は、
図3に示すように、複数の鍵保持部62(D)を有している。
図4に示すように、鍵保持部62(D)はそれぞれ対応する鍵ホルダ53が抜き差し可能となっている。複数の鍵保持部62(D)は、それぞれ、差し込まれた鍵ホルダ53が保持対象の鍵ホルダ53であるか否かを検出する鍵検出部63(D)と、利用者により押圧操作される表示ランプ一体型のホルダボタン64(D)と、差し込まれた保持対象の鍵ホルダ53を取り外し不可にロックする鍵ロック機構65(D)とを有している。鍵ロック機構65(D)は、鍵保持部62(D)に差し込まれた鍵ホルダ53のロック及びロック解除を制御部41に制御されて行う。鍵ロック機構65(D)でロックされた鍵ホルダ53は、鍵保持部62から引き抜き、即ち取り出し不可となり、鍵ロック機構65(D)のロックが解除された鍵ホルダ53は鍵保持部62から引き抜き可能となる。
【0072】
鍵管理ユニット61(E)も、同様の構造であり、鍵検出部63(E)と、ホルダボタン64(E)と、鍵ロック機構65(E)とを有する複数の鍵保持部62(E)を備えている。
【0073】
操作ユニット21は、利用者に向けた画面表示を行うと共に利用者による操作入力を受け付けるタッチパネル式の表示操作部71(入力手段,選択手段,表示手段)と、利用者に向けた音声出力を行う音声出力部72と、利用者のIDカードがかざされるとIDカードに埋設されたICチップから利用者識別情報を読み取るカードリーダ73と、データを記憶する記憶部74と、制御部41とを有している。
【0074】
<2.動作>
次に、第1実施形態の重要物管理装置11の動作について説明する。
【0075】
利用者による各種操作を受け付ける前の待機状態にあるとき、重要物管理装置11は、各種設定を行う「設定操作」と、区画の解錠及び施錠を行う「解錠/施錠操作」とが受け付け可能な状態となっている。これらの操作は、何れも操作ユニット21で受け付ける。
【0076】
重要物管理装置11の基本動作は、操作ユニット21のカードリーダ73で利用者のIDカードに記憶された利用者識別情報を読み取り、IDカードの利用者識別情報が重要物管理装置11を使用可能な利用者識別情報である場合に承認して、第1~第18の区画31(A)~31(R)のうち、読み取った利用者識別情報に対し許可された区画31を選択可能とする。そして、許可された区画31の中から一つ又は複数が選択されてその利用目的である区画利用目的が入力されると、選択された区画31の閉状態でのロックを解除し開可能とする。これにより、利用者は、選択した区画31を手動で開状態として被保管物の取り出し及び収納の少なくとも何れか一方を行う。
【0077】
ここで、第1~第3,第6~第18の区画31(A)~31(C),31(F)~31(R)は、解錠状態で開状態から閉状態とされると制御部41の制御により自動的に施錠状態となるように設定されている。他方、鍵管理ユニット61が内蔵された第4,第5の区画31(D),31(E)は、解錠状態で開状態から閉状態とされても自動的に施錠状態となるか否かは設定により切り替えられるようになっている。
【0078】
重要物管理装置11は、鍵モードが有効な状態と、鍵モードが無効な状態とがあり、第4,第5の区画31(D),31(E)は、鍵モードが有効の場合、開状態から閉状態になっても施錠されずに解錠状態が維持される設定となり、鍵モードが無効の場合、第1~第3,第6~第18の区画31(A)~31(C),31(F)~31(R)と同様に、開状態から閉状態になると自動的に施錠状態となる設定となる。
【0079】
{鍵モードを無効から有効に切り替える有効切替動作}
{1}鍵モードが無効な状態で、各種操作を受け付ける前の待機状態にあるとき、制御部41は、操作ユニット21の表示操作部71に、
図5に示すような第1の受付画面101を表示させている。この第1の受付画面101は、利用者にIDカードの読み取りを促す「カード受付を行ってください」のテキスト及びそのイラストからなる案内表示部102と、現在の日時を示す「20XX/06/16 13:51」のテキストからなる日時表示部103と、画面右上の「鍵許可操作」のテキストを含む鍵許可操作ボタン表示部104とを含んでいる。
【0080】
この状態で、利用者が鍵モードを無効から有効に切り替える場合、鍵許可操作ボタン表示部104に触れる接触操作を行う。この鍵許可操作ボタン表示部104が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、表示操作部71に、
図6に示すような鍵許可操作受付画面111を表示させる。この鍵許可操作受付画面111は、第1の受付画面101と同様の案内表示部102及び日時表示部103と、画面左上の「鍵許可」のテキストからなる鍵許可表示部114とを含んでいる。
【0081】
{2}この状態で、利用者が案内表示部102の表示に従ってIDカードをカードリーダ73にかざすと、カードリーダ73がIDカードから利用者識別情報を読み取る。すると、制御部41は、表示操作部71に、
図7に示すような暗証番号入力画面131を表示させる。この暗証番号入力画面131では、「暗証番号を入力してください」のテキストからなる案内表示部132と、数字の入力回数に応じて「*」等を表示する回数表示部133と、「0」~「9」までのテキストを含むテンキーボタン表示部134と、「入力」のテキストを含む入力ボタン表示部136とを表示させる。
【0082】
{3}暗証番号入力画面131において、利用者がテンキーボタン表示部134への接触操作で暗証番号を入力し、入力ボタン表示部136への接触操作で暗証番号を確定する。テンキーボタン表示部134で数字が入力された後、入力ボタン表示部136が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、IDカードから読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、記憶部74に記憶されている、鍵モードの無効から有効への切り替えが許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあるか否かを判定する。
【0083】
読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、鍵モードの無効から有効への切り替えが許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあれば、制御部41は、読み取った利用者識別情報を承認して、第4のロック機構36(D)及び第5のロック機構36(E)のロックを解除し、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)を解錠状態とする。この状態が、鍵モードが有効な状態である。これら{1}~{3}が有効切替動作である。
【0084】
重要物管理装置11は、鍵モードが有効な状態では、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)が常時解錠状態である。このため、第4の区画31(D)の扉32(D)及び第5の区画31(E)の扉32(E)は自由に開閉できることになる。よって、利用者が扉32を手動で開いて鍵管理ユニット61を露出させることができる。ここで、鍵管理ユニット61の鍵保持部62は、鍵51の鍵ホルダ53が差し込まれると、差し込まれた鍵ホルダ53を鍵検出部63で検出することになる。その結果、鍵検出部63に差し込まれた鍵ホルダ53が保持対象であれば、制御部41は、鍵ロック機構65で鍵ホルダ53を鍵保持部62にロックし施錠状態とすることになる。従って、鍵モードを有効にしておけば、利用者は、鍵51の返却時等には再度解錠作業を行う必要が無くなり、鍵51を鍵管理ユニット61の対応する鍵保持部62に差し込めば返却を行うことができ、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)の解錠作業の分の手間を省略することができるようになっている。
【0085】
{鍵モードを有効から無効に切り替える無効切替動作}
{1}鍵モードが有効な状態で、各種操作を受け付ける前の待機状態にあるとき、制御部41は、操作ユニット21の表示操作部71に、
図8に示すような第2の受付画面141を表示させている。この第2の受付画面141には、第1の受付画面101と同様の案内表示部102及び日時表示部103と、画面右上の「鍵禁止操作」のテキストを含む鍵禁止操作ボタン表示部144とを表示させている。
【0086】
この状態で、利用者が鍵モードを有効から無効に切り替える場合、鍵禁止操作ボタン表示部144に触れる接触操作を行う。この鍵禁止操作ボタン表示部144が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、表示操作部71に、
図9に示すような鍵禁止操作受付画面151を表示させる。この鍵禁止操作受付画面151では、鍵許可操作受付画面111と同様の案内表示部102及び日時表示部103と、画面左上の「鍵禁止」のテキストからなる鍵禁止表示部154とを表示させる。
【0087】
{2}この状態で、利用者が案内表示部102の表示に従ってIDカードをカードリーダ73にかざすことにより、カードリーダ73がIDカードから利用者識別情報を読み取ると、制御部41は、表示操作部71に、
図7に示すような暗証番号入力画面131を表示させる。
【0088】
{3}この暗証番号入力画面131において、テンキーボタン表示部134及び入力ボタン表示部136で暗証番号が入力されると、制御部41は、読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、記憶部74に記憶されている鍵モードの有効から無効への切り替えが許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあるか否かを判定する。
【0089】
読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、鍵モードの有効から無効への切り替えが許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあれば、制御部41は、読み取った利用者識別情報を承認して、第4のロック機構36(D)及び第5のロック機構36(E)を駆動してロックし、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)を施錠状態とする。この状態が、鍵モードが無効な状態である。これらの{1}~{3}が無効切替動作である。
【0090】
重要物管理装置11は、鍵モードが無効な状態では、上記のように、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)が施錠状態であるため、第4の区画31(D)の扉32(D)及び第5の区画31(E)の扉32(E)は閉じられた状態に維持されることになる。よって、利用者は、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)を解錠状態にしなければ、鍵管理ユニット61にアクセスすることができない。従って、鍵モードを無効にしておけば、例えば、鍵51の返却時等においても再度解錠作業を行う必要が生じることになる。
【0091】
以上により、第1実施形態の重要物管理装置11は、鍵管理ユニット61が内蔵された第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)は、閉状態になっても施錠されずに解錠状態が維持される鍵モードが有効な状態と、閉状態になると自動施錠される鍵モードが無効な状態とを選択的に切り替えることができる。第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)は、個別に鍵モードが有効な状態と無効な状態とに切り替え可能である。
【0092】
<設定動作>
利用者の操作ユニット21への設定操作に応じて実行する設定動作について説明する。
【0093】
操作ユニット21の表示操作部71に表示される「管理メニュー画面」において各種設定及び設定の変更が行われる。各種設定及び設定の変更は、利用者の中でも上位の管理者のみができるようになっている。
【0094】
{1}制御部41は、待機状態にあるとき、操作ユニット21の表示操作部71に、鍵モードが無効な状態では
図5に示すような第1の受付画面101を表示させており、鍵モードが有効な状態では
図8に示すような第2の受付画面141を表示させている。この状態で、カードリーダ73がIDカードから利用者識別情報を読み取ると、制御部41は、表示操作部71に、
図7に示すような暗証番号入力画面131を表示させる。
【0095】
{2}この暗証番号入力画面131において、テンキーボタン表示部134及び入力ボタン表示部136で暗証番号が入力されると、制御部41は、読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、記憶部74に記憶されている各種設定及び設定の変更が許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせ、即ち管理者の利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあるか否かを判定する。
【0096】
読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、各種設定及び設定の変更が許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあれば、制御部41は、読み取った利用者識別情報を承認して、鍵モードが有効の場合は
図10に示すような第1の区画選択画面161を表示操作部71に表示させ、鍵モードが無効の場合は
図11に示すような第2の区画選択画面181を表示操作部71に表示させる。この際、
図10に示すように、第1の区画選択画面161には、画面右下に「管理」のテキストを含む管理ボタン表示部162を表示させることになり、
図11に示すように、第2の区画選択画面181にも、同様の管理ボタン表示部162を表示させる。
【0097】
{3}この状態で、利用者が各種設定及び設定の変更を行う場合、管理ボタン表示部162に触れる接触操作を行う。この管理ボタン表示部162が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、表示操作部71に、
図12に示すような管理メニュー画面201を表示させる。この管理メニュー画面201では、「管理メニュー」のテキストからなる題目表示部202と、「暗証番号変更」のテキストを含む暗証番号変更ボタン表示部203と、「詳細設定」のテキストを含む詳細設定ボタン表示部204とを表示させる。
【0098】
この管理メニュー画面201において暗証番号変更ボタン表示部203が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、利用者に変更前後の暗証番号の入力を行わせて変更後の暗証番号を記憶部74に記憶する暗証番号の変更設定動作を行う。
【0099】
(詳細設定動作)
管理メニュー画面201において詳細設定ボタン表示部204が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、詳細設定動作を開始し、
図13に示すような詳細設定メニュー画面211を表示操作部71に表示させる。詳細設定メニュー画面211は、「履歴情報一覧」のテキストを含む履歴情報一覧ボタン表示部212と、「個人情報一覧」のテキストを含む個人情報一覧ボタン表示部213と、「現在日時設定」のテキストを含む現在日時設定ボタン表示部214と、「利用権限設定」のテキストを含む利用権限設定ボタン表示部215と、「区画利用目的設定」のテキストを含む区画利用目的設定ボタン表示部216と、「鍵利用目的設定」のテキストを含む鍵利用目的設定ボタン表示部217と、「利用目的入力設定」のテキストを含む利用目的入力設定ボタン表示部218と、を含んでいる。
【0100】
この詳細設定メニュー画面211において履歴情報一覧ボタン表示部212が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、記憶部74から、記憶部74に記憶されている重要物管理装置11で行われた処理に関する情報を読み出し、
図14に示すような区画履歴情報一覧画面221を表示操作部71に表示させる。
【0101】
区画履歴情報一覧画面221は、「区画履歴情報一覧」のテキストからなる題目表示部222と、読み出した区画履歴情報を時系列順に並べた区画履歴情報一覧表示部223とを含む。区画履歴情報一覧表示部223は、例えば、区画31の識別情報である区画識別情報と、利用者の氏名である利用者氏名、利用者の識別番号である利用者識別番号、区画31の解錠時間である区画解錠時間、区画31の利用目的である区画利用目的及び区画31の施錠時間である区画施錠時間を含んでいる。区画識別情報、利用者氏名、利用者識別番号、区画解錠時間、区画利用目的及び区画施錠時間は、区画履歴情報一覧表示部223の同じ段に並べられて表示されたものが対応する。これにより、どの利用者がいつどの区画を何の目的で解錠したのかを容易に把握することができるようになっている。
【0102】
区画履歴情報一覧画面221は、画面右下に「印刷」のテキストを含む印刷ボタン表示部225を有している。印刷ボタン表示部225が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、これらの区画履歴情報を、操作ユニット21に内蔵されているプリンタによって印刷する。
【0103】
また、区画履歴情報一覧画面221は、画面左下に「切替」のテキストを含む切替ボタン表示部226を有している。切替ボタン表示部226が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、記憶部74から読み出した情報の中から、
図15に示すような鍵履歴情報一覧画面231を表示操作部71に表示させる。
【0104】
鍵履歴情報一覧画面231は、「鍵履歴情報一覧」のテキストからなる題目表示部232と、読み出した鍵履歴情報を時系列順に並べた鍵履歴情報一覧表示部233とを含む。鍵履歴情報一覧表示部233は、例えば、鍵の鍵識別情報と、利用者氏名、利用者識別番号、鍵の取り出し時間である鍵取り出し時間、鍵の利用目的である鍵利用目的及び鍵の返却時間である鍵返却時間を含んでいる。鍵識別情報と、利用者氏名、利用者識別番号、鍵取り出し時間、鍵利用目的及び鍵返却時間は、鍵履歴情報一覧表示部233の同じ段に並べられて表示されたものが対応する。これにより、どの利用者がいつどの鍵を何の目的で解錠したのかを容易に把握することができるようになっている。
【0105】
鍵履歴情報一覧画面231は、区画履歴情報一覧画面221と同様、鍵履歴情報を印刷するための印刷ボタン表示部225と、切替ボタン表示部226とを有している。切替ボタン表示部226が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、表示操作部71を区画履歴情報一覧画面221に切り替える。
【0106】
図13に示すような詳細設定メニュー画面211において個人情報一覧ボタン表示部213が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、記憶部74から、記憶部74に記憶されている利用者の個人情報を読み出し、読み出した情報を含む個人情報一覧画面を表示操作部71に表示させる。例えば、利用者氏名、利用者識別番号、管理者か否か等の、利用者の個人情報を表示させる。更に、利用者の現在利用している区画及び過去に利用した区画、これらの区間解錠時間、区画利用目的、区画施錠時間や、現在利用している鍵及び過去に利用した鍵、これらの鍵取り出し時間、鍵利用目的、鍵返却時間等の、利用者の個別履歴情報を表示させる。また、個人情報一覧画面の表示では、利用者の個人情報の設定及び変更を受け付けるようになっており、記憶部74に記憶されている個人情報の設定及び変更を、表示操作部71への入力に応じて行う。例えば、T氏の個人情報を新たに追加する等の設定や、U氏の個人情報を非管理者から管理者の個人情報に変更する等の変更が可能である。
【0107】
詳細設定メニュー画面211において現在日時設定ボタン表示部214が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、現在日時の設定及び変更を受け付ける現在日時設定画面を表示操作部71に表示させて、現在日時の設定及び変更を、表示操作部71への入力に応じて行う。
【0108】
詳細設定メニュー画面211において利用権限設定ボタン表示部215が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、区画31毎に利用権限の設定及び変更を受け付ける利用権限設定画面を表示操作部71に表示させて、記憶部74に記憶されている区画31毎の利用権限の設定及び変更を、表示操作部71への入力に応じて行う。
【0109】
例えば、区画31毎に、開から閉で自動的に施錠状態にするか否かの設定及び変更を行う。具体的には、第1の区画31(A)及び第2の区画31(B)は、閉状態にしても施錠状態にならず解錠状態が維持されるように利用権限を広く設定し、それ以外の区画31は、閉状態にすると自動的に施錠状態になるように利用権限を狭く設定する等の設定及び変更が可能である。即ち、区画31毎に、閉状態となった際に自動的に施錠されるのか施錠されずに解錠状態が維持されるのかを設定可能である。
【0110】
また、例えば、区画31毎に、利用可能な利用者の設定及び変更を行う。例えば、区画31毎に、特別に登録した一部の利用者のみ利用可能な設定としたり、管理者のみ利用可能な設定としたり、登録者(管理者及び非管理者)であれば誰でも利用可能な設定としたりすることが可能となっている。
【0111】
また、例えば、区画31毎に、利用可能な利用者を時間に応じて変更する等のスケジュール設定の設定及び変更を行う。例えば、所定の区画31は、平日の9時~18時までは登録者(管理者及び非管理者)であれば誰でも利用可能とし、18時~9時までは管理者のみ利用可能とし、土日祝日は誰であっても利用できない設定にしたりすることが可能となっている。
【0112】
また、例えば、区画31毎に、2人認証(ダブル認証)を必要とするのか、1人認証(シングル認証)で良いのか等の設定及び変更を行う。
【0113】
勿論、これらの設定及び変更を適宜組み合わせて行うことも可能となっている。
【0114】
詳細設定メニュー画面211において区画利用目的設定ボタン表示部216が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、
図16に示すような区画利用目的設定画面241を表示操作部71に表示させて、記憶部74への区画利用目的の設定及び記憶部74に記憶されている区画利用目的の変更を、表示操作部71への入力に応じて行う区画利用目的設定変更動作を行う。即ち、所望の区画利用目的が記憶部74に記憶されていなければ設定したり、既に設定されている区画利用目的を変更したりする。
【0115】
{1}区画利用目的設定画面241では、「区画利用目的設定」のテキストからなる題目表示部242と、目的1~目的20までの項目表示部243と、各項目表示部243に対する区画利用目的の内容表示部244と、各項目表示部243に対する選択ボタン表示部245とを表示操作部71に表示させる。そして、目的1~目的20に対応する選択ボタン表示部245の中から、何れかの選択ボタン表示部245が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、
図17に示すようなキーボード画面251を、区画利用目的設定画面241上に重ねて表示させる。
【0116】
{2}このキーボード画面251を用いて利用者が区画利用目的のテキストを入力したり、すでに設定されて記憶部74に記憶されている区画利用目的のテキストを変更したりする。例えば、目的1に対応する区画利用目的のテキストが記憶部74に記憶されていない場合、目的1に対応する選択ボタン表示部245が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、キーボード画面251を表示操作部71に表示させる。このキーボード画面251によって、例えば「書類の取り出しのため」と区画利用目的のテキストが入力されて、キーボード画面251の「OK」のテキストを含む確定ボタン表示部252が接触操作されると、制御部41は、キーボード画面251を区画利用目的設定画面241上から消すと共に、入力された「書類の取り出しのため」のテキストを、目的1に対応する内容表示部244に表示させる。このようにして、利用者が区画利用目的のテキストを入力したり変更したりした後、
図16に示す区画利用目的設定画面241の画面右下の「登録」のテキストを含む登録ボタン表示部246が接触操作されると、制御部41は、入力された「書類の取り出しのため」の区画利用目的を目的1に対応付けて記憶部74に記憶する。例えば複数の目的1~3にそれぞれ対応して区画利用目的が入力された後、登録ボタン表示部246の接触操作を検知すると、制御部41は、目的1~3にそれぞれ対応付けて入力された区画利用目的をそれぞれ目的1~3に対応付けて記憶部74に記憶する。
【0117】
詳細設定メニュー画面211において鍵利用目的設定ボタン表示部217が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、鍵利用目的設定画面(図示略)を表示操作部71に表示させて、記憶部74に記憶されている鍵利用目的の設定及び変更を、区画利用目的の設定及び変更と同様に、表示操作部71への入力に応じて行う鍵利用目的設定変更動作を行う。
【0118】
詳細設定メニュー画面211において利用目的入力設定ボタン表示部218が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、利用目的入力設定画面(図示略)を表示操作部71に表示させて、記憶部74に記憶されている区画31毎の区画利用目的入力の有無の設定及び変更を、表示操作部71への入力に応じて行う利用目的入力設定変更動作を行う。即ち、区画31毎に、解錠時に区画利用目的を入力するか否かを設定できる。
【0119】
例えば、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)は、区画利用目的を入力しない設定とし、それ以外の区画31は区画利用目的を入力する設定とすることが可能である。
【0120】
また、利用目的入力設定変更動作では、記憶部74に記憶されている鍵51毎の鍵利用目的入力の有無の設定及び変更を、表示操作部71への入力に応じて行う。即ち、鍵51毎に、取り出し時に鍵利用目的の入力を要する設定としたり、鍵利用目的の入力を必要としない設定としたりすることが可能である。よって、鍵51毎に、鍵利用目的を入力するか否かを設定できる。
【0121】
例えば、第4の区画31(D)に保管される鍵51は、取り出し時に鍵利用目的の入力を要する設定とし、第5の区画31(E)に保管される鍵51は、取り出し時に鍵利用目的を入力を必要としない設定とすることが可能である。また、例えば、第4の区画31(D)の一部の鍵保持部62と第5の区画31(E)の一部の鍵保持部62とに保管される鍵51については、取り出し時に鍵利用目的の入力を要する設定とし、第4の区画31(D)の残りの鍵保持部62と第5の区画31(E)の残りの鍵保持部62とに保管される鍵51については、取り出し時に鍵利用目的を入力を必要としない設定とすることが可能である。
【0122】
更に、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)内の鍵51の取り出し時に鍵利用目的の入力を要する設定とするのであれば、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)の解錠時には区画利用目的の入力を必要としない設定にすることが可能である。その逆に、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)の解錠時に区画利用目的を入力するように設定し、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)内の鍵51の取り出し時に鍵利用目的の入力を必要としない設定にすることが可能である。又は、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)において、解錠時及び鍵取り出し時のどちらのときも区画利用目的及び鍵利用目的を入力をしないように設定することが可能である。
【0123】
<解錠動作及び施錠動作>
次に、利用者の解錠操作に応じて実行する解錠動作及び利用者の施錠操作に応じて実行する施錠動作について説明する。
【0124】
<閉時に自動施錠される区画の解錠動作及び施錠動作>
先ず、閉時に自動施錠される区画である第1~第3の区画31(A)~31(C)及び第6~第18の区画31(F)~31(R)の解錠動作及び施錠動作について説明する。
【0125】
{1}制御部41は、待機状態にあるとき、操作ユニット21の表示操作部71に、鍵モードが有効な状態では
図8に示すような第2の受付画面141を表示させており、鍵モードが無効な状態では
図5に示すような第1の受付画面101を表示させている。これらの状態で、カードリーダ73がIDカードから利用者識別情報を読み取ると、制御部41は、認証動作を開始し、表示操作部71に、
図7に示すような暗証番号入力画面131を表示させる。
【0126】
{2}この暗証番号入力画面131において、テンキーボタン表示部134及び入力ボタン表示部136で暗証番号が入力されると、制御部41は、カードリーダ73が読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、記憶部74に記憶されている解錠操作及び施錠操作が許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせ、即ち管理者及び非管理者の利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあるか否かを判定する。
【0127】
読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、解錠操作及び施錠操作が許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあれば、制御部41は、読み取った利用者識別情報を承認して、鍵モードが有効の場合であって、利用者が管理者である場合、
図10に示すような管理ボタン表示部162を含む第1の区画選択画面161を表示操作部71に表示させることになる。また、制御部41は、鍵モードが有効の場合であって、利用者が非管理者である場合、
図18に示すように、管理者用に対し管理ボタン表示部162のない第1の区画選択画面261を表示操作部71に表示させることになる。また、鍵モードが無効の場合であって、利用者が管理者である場合、
図11に示すように、管理ボタン表示部162を含む第2の区画選択画面181を表示操作部71に表示させることになる。また、鍵モードが無効の場合であって、利用者が非管理者である場合、
図19に示すように、管理者用に対し管理ボタン表示部162のない第2の区画選択画面281を表示操作部71に表示させることになる。
【0128】
また、鍵モードが有効の場合に、制御部41は、
図10,
図18に示すように、表示操作部71の第1の区画選択画面161,261の左側の候補区画表示部163内に、鍵管理ユニット61を内蔵する第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)を除く重要物管理装置11の全ての区画31のうち、動作初期においてカードリーダ73がIDカードから読み取った利用者識別情報に対して上記した詳細設定動作の利用権限設定において利用可能と設定されている全ての区画31の選択用の区画選択ボタン表示部164を区画31の番号順に表示させる。
【0129】
鍵モードが無効の場合に、制御部41は、
図11,
図19に示すように、表示操作部71の第2の区画選択画面181,281の左側の候補区画表示部163内に、鍵管理ユニット61を内蔵する第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)を含む重要物管理装置11の全ての区画31のうち、動作初期においてカードリーダ73がIDカードから読み取った利用者識別情報に対して上記した詳細設定動作の利用権限設定において利用可能と設定されている全ての区画31の区画選択ボタン表示部164を区画31の番号順に表示させる。
【0130】
区画選択ボタン表示部164は、第1の区画31(A)を示す「001」、第2の区画31(B)を示す「002」等の区画番号表示と、それぞれの区画31の呼称をテキストで示す呼称表示とからなっている。第1の区画選択画面161,261及び第2の区画選択画面181,281は、画面上部に「区画を選択してください」のテキストからなる案内表示部165を有している。
【0131】
更に、制御部41は、表示操作部71の第1の区画選択画面161,261及び第2の区画選択画面181,281において、2人認証が必要な区画31(例えば第6の区画31(F))を選択する際に接触操作される区画選択ボタン表示部164と、1人認証でよい区画31(例えば第6の区画31(F)以外)を選択する際に接触操作される区画選択ボタン表示部164とを、例えば2人認証が必要な区画選択用の区画選択ボタン表示部164を緑色に、1人認証でよい区画選択用の区画選択ボタン表示部164を青色に色分けして表示させる。
【0132】
なお、閉時に自動施錠される区画である第1~第3の区画31(A)~31(C),第6~第18の区画31(F)~31(R)の解錠動作及び施錠動作においては、鍵モードが有効であっても無効であっても同じ動作となる。よって、以下では、鍵モードが有効で利用者が非管理者の場合を例にとり説明する。
【0133】
{3}解錠動作において、
図18に示すような第1の区画選択画面261を表示操作部71に表示させた状態で、左側の候補区画表示部163内から、区画選択ボタン表示部164の1つ、例えば「003 両開き収納(中型)」のテキストを含む第3の区画31(C)選択用の区画選択ボタン表示部164(C)が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、解錠対象区画選択動作を開始し、接触操作を検知した区画選択ボタン表示部164(C)に対応する第3の区画31(C)を解錠対象とし、
図20に示すように、第3の区画31(C)を示す「003 両開き収納(中型)」のテキストからなる選択後表示部166(C)を右側の選択区画表示部167内に表示させて、第3の区画31(C)用の区画選択ボタン表示部164(C)が選択されたことを示す。また、候補区画表示部163の区画選択ボタン表示部164のうちの区画選択ボタン表示部164(C)を、選択される前と選択された後とで色を変えて、区画選択ボタン表示部164(C)が選択されたことを示す。例えば、選択前には全て緑色又は青色とされていた候補区画表示部163の区画選択ボタン表示部164に対し、区画選択ボタン表示部164(C)が利用者の接触操作を検知すると、区画選択ボタン表示部164のうち区画選択ボタン表示部164(C)のみを灰色とする。
【0134】
この状態で、第2の区画選択画面281の画面左下の「個別解錠」のテキストを含む個別解錠ボタン表示部168が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、解錠対象区画選択動作を終了して、区画利用目的選択動作を行う。
【0135】
{4}区画利用目的選択動作では、まず、
図21に示すような区画利用目的選択画面301を表示操作部71に表示させる。この区画利用目的選択画面301においては、「目的を選択してください」のテキストである案内表示部302と、上記した区画利用目的設定変更動作で設定及び変更された区画利用目的のテキストをそれぞれ含む、複数の区画利用目的選択ボタン表示部303を並べて表示させる。この区画利用目的選択画面301において、区画利用目的選択ボタン表示部303の1つ、例えば、「書類の取り出しのため」のテキストを含む区画利用目的選択ボタン表示部303(a)が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、この区画利用目的選択ボタン表示部303(a)にチェックマークを表示させて、この区画利用目的選択ボタン表示部303(a)が選択されたことを示す。
【0136】
この状態で、区画利用目的選択画面301の画面左下の「選択」のテキストを含む区画利用目的選択完了ボタン表示部304が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、区画利用目的選択動作を終了し、解錠対象として選択された第3の区画31(C)を、第3のロック機構36(C)を駆動して解錠状態とする区画解錠本動作を行う。
【0137】
そして、この区画解錠本動作において、制御部41は、今回解錠状態となった区画31の区画識別情報、この区画31を今回解錠した利用者の利用者氏名、この区画31を今回解錠した利用者の利用者識別番号、この区画31の今回の区画利用目的、この区画31の今回の区画解錠時間等を関連付けて一の解錠の区画履歴情報として記憶部74に記憶する。即ち、この一の解錠の区画履歴情報を記憶することによって、今回解錠状態となった区画31の区画識別情報、何れも今回の解錠に関連する、利用者氏名、利用者識別番号及び区画解錠時間を含む利用履歴と、区画利用目的とを一元管理することができる。なお、利用者の氏名及び識別番号は、{1},{2}でカードリーダ73がIDカードから読み取って承認した利用者識別情報に含まれるものである。
【0138】
この一の解錠の区画履歴情報は、
図14に示すように、例えば、今回解錠状態となった区画3の区画識別情報が第3の区画であることを示す「003」であり、この区画31を今回解錠した利用者の利用者氏名が「W氏」であり、この区画31を今回解錠した利用者、即ちW氏の利用者識別番号が「L1111」であり、この区画31の今回の区画利用目的が「書類の取り出しのため」であり、この区画31の今回の区画解錠時間が「○○:○○」であることを含む。
【0139】
以上により、複数の区画31の中から利用する区画31が表示操作部71に選択入力されると、その後、表示操作部71には、選択入力された区画31に対する区画利用目的が入力される。そして、記憶部74が、選択入力された区画31とこれに対する区画利用目的とを対応付けて記憶する。
【0140】
解錠対象として選択されて解錠された第3の区画31(C)が、その後、開状態となって被保管物の出し入れが行われた後に、閉状態になり、この開状態から閉状態になったことを第3の開閉検知センサ35(C)が検知すると、制御部41は、第3の区画31(C)を自動的に施錠状態にする施錠動作を行う。
【0141】
そして、制御部41は、この施錠動作として、今回施錠状態となった区画31の区画識別情報、この区画31を今回の施錠直前に解錠した利用者の利用者氏名、この区画31を今回の施錠直前に解錠した利用者の利用者識別番号、この区画31の今回の区画施錠時間等を関連付けて一の施錠の区画履歴情報として記憶部74に記憶する。この一の施錠の区画履歴情報は、その直前に記憶された同じ区画識別情報を含む一の解錠の区画履歴情報と関連付けられて記憶される。このときの利用者の氏名及び識別番号も、{1},{2}でカードリーダ73がIDカードから読み取って承認した利用者識別情報に含まれるものとなる。
【0142】
この一の施錠の区画履歴情報は、
図14に示すように、例えば、今回施錠状態となった区画31の区画識別情報が第3の区画であることを示す「003」であり、この区画31を今回の施錠直前に解錠した利用者の利用者氏名が「W氏」であり、この区画31を今回の施錠直前に解錠した利用者の利用者識別番号が「L1111」であり、この区画の今回の区画施錠時間が「△△:△△」であることを含む。
【0143】
ここで、上記した利用目的入力設定変更動作で、区画利用目的を入力しない設定とされた区画31、例えば、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)のみが、{3}の解錠対象区画選択動作において解錠対象として選択された場合、制御部41は、{4}において、区画利用目的選択動作を行わずに、区画解錠本動作を行う。即ち、区画利用目的の入力を省略して、選択された区画31を解錠する。
【0144】
{{ア}解錠対象区画選択動作において区画31が複数選択された場合}
{3}の解錠対象区画選択動作では、表示操作部71の
図22に示すような区画選択画面281において、区画31が複数選択可能であり、例えば、第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)の2つが選択されて個別解錠ボタン表示部168が操作された場合、{4}の区画利用目的選択動作において、
図21に示すような区画利用目的選択画面301にて、選択された複数の第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)に共通の区画利用目的が1つ選択されて入力される。
【0145】
例えば、共通の区画利用目的として「書類の取り出しのため」の区画利用目的選択ボタン表示部303(a)が利用者の接触操作を検知した後、区画利用目的選択完了ボタン表示部304が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、区画解錠本動作として、選択された複数の区画31である第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)を解錠すると共に、今回解錠状態となった複数の区画31である第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)の区画識別情報、これらの区画31を今回解錠した利用者の利用者氏名、これらの区画31を今回解錠した利用者の利用者識別番号、これらの区画31の共通の今回の区画利用目的、これらの区画31の今回の区画解錠時間等を関連付けて一の解錠の区画履歴情報として記憶部74に記憶する。即ち、表示操作部71には、複数の区画31の中から利用する区画31が複数選択入力可能であり、選択された複数の区画31に対する共通の区画利用目的が入力される。これにより、利用者は、複数の区画31を同時に解錠することができると共に、複数の区画31に共通の区画利用目的を一つ入力すれば良いので、利便性に優れる。
【0146】
この場合の一の解錠の区画履歴情報は、例えば、今回解錠状態となった区画31の区画識別情報が「第3の区画」及び「第8の区画」であり、これらの区画31を今回解錠した利用者の氏名が「W氏」であり、これらの区画31を今回解錠した利用者の識別番号が「L1111」であり、これらの区画31の今回の共通の区画利用目的が「書類の取り出しのため」であり、これらの区画31の今回の区画解錠時間が「○○:○○」であることを含む。
【0147】
{{ア}の解錠対象区画選択動作において区画が複数選択された場合の変形例}
{3}の解錠対象区画選択動作において、
図22に示すような区画選択画面281にて、区画31が複数、例えば、第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)の2つが選択されて個別解錠ボタン表示部168が操作された場合、{4}の区画利用目的選択動作において、選択された複数の第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)に対して共通の区画利用目的を選択させることに限定されるものではなく、これらの第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)毎に個別に区画利用目的を1つずつ選択させるようにしても良い。
【0148】
具体的には、先ず、制御部41は、
図23に示すような区画利用目的選択画面311を表示操作部71に表示させる。この区画利用目的選択画面311には、解錠対象区画選択動作において選択された一の第3の区画31(C)を示す「003 両開き収納(中型)」のテキストを画面左上の区画表示部312に表示させる。この区画利用目的選択画面311において、第3の区画31(C)の区画利用目的が1つ、例えば「書類の取り出しのため」の区画利用目的選択ボタン表示部303(a)が選択されて、区画利用目的選択完了ボタン表示部304が操作されると、制御部41は、
図24に示すような区画利用目的選択画面321を表示操作部71に表示させる。この区画利用目的選択画面321には、解錠対象区画選択動作において選択された他の第8の区画31(H)を示す「008 3段耐火ラテラル(上段)」のテキストを画面左上の区画表示部312に表示させている。
【0149】
この区画利用目的選択画面321において、第8の区画31(H)の区画利用目的が1つ、例えば「書類の返却・収納のため」の区画利用目的選択ボタン表示部303(b)が選択されて、区画利用目的選択完了ボタン表示部304が操作されると、制御部41は、区画解錠本動作として、選択された複数の区画31である第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)を解錠状態する。それと共に、今回解錠状態となった複数の区画31である第3の区画31(C)及び第8の区画31(H)の区画識別情報、これら区画31を今回解錠した利用者の利用者氏名、これら区画31を今回解錠した利用者の利用者識別番号、これら区画31のそれぞれの今回の区画利用目的、これら区画31の今回の区画解錠時間等を関連付けて一の解錠の区画履歴情報として記憶部74に記憶する。即ち、表示操作部71には、複数の区画31の中から利用する区画31が複数選択入力可能であり、選択された複数の区画31のそれぞれに対する区画利用目的が入力される。
【0150】
この場合の一の解錠の区画履歴情報は、例えば、今回解錠状態となった区画31の区画識別情報が「第3の区画」及び「第8の区画」であり、これらの区画31を今回解錠した利用者の利用者氏名が「W氏」であり、これらの区画31を今回解錠した利用者の利用者識別番号が「L1111」であり、「第3の区画」の今回の区画利用目的が「書類の取り出しのため」であり、「第8の区画」の今回の区画利用目的が「書類の返却・収納のため」であり、これらの区画31の今回の区画解錠時間が「○○:○○」であることを含む。
【0151】
{{イ}解錠対象区画選択動作で2人認証が必要な区画31が選択された場合}
{3}の解錠対象区画選択動作において、
図25に示すように、区画選択画面281にて、2人認証(ダブル認証)が必要な区画31、例えば第6の区画31(F)の区画選択ボタン表示部164(F)が選択された場合、制御部41は、候補区画表示部163の区画選択ボタン表示部164(F)の色を選択前の緑色から灰色に変更すると共に、選択後表示部166(F)を選択区画表示部167内に表示させ、更に、画面左下に、個別解錠ボタン表示部168にかえて、「二人目受付」のテキストを含む2人目受付ボタン表示部282を表示させる。そして、この2人目受付ボタン表示部282が接触操作されると、制御部41は、2人目認証動作を開始し、表示操作部71に
図26に示すような2人目受付画面325を表示させる。2人目受付画面325は、案内表示部102、日時表示部103に加えて、「二人目受付」のテキストからなる題目表示部322を有している。
【0152】
{5}この状態で、カードリーダ73がIDカードから利用者識別情報を読み取ると、制御部41は、表示操作部71に、
図27に示すような2人目暗証番号入力画面331を表示させる。2人目暗証番号入力画面331は、案内表示部132、回数表示部133、テンキーボタン表示部134及び入力ボタン表示部136に加えて、「二人目受付」のテキストからなる題目表示部332を有している。
【0153】
{6}この2人目暗証番号入力画面331において、テンキーボタン表示部134及び入力ボタン表示部136で暗証番号が入力されると、制御部41は、読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、記憶部74に記憶されている2人目認証が可能な利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせ、即ち管理者の利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあるか否かを判定する。
【0154】
読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、2人目認証が可能な利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあれば、制御部41は、読み取った利用者識別情報を承認して、2人目認証動作を終了して、{4}の区画利用目的選択動作を行う。
【0155】
区画利用目的選択動作では、まず、
図21に示すような区画利用目的選択画面301を表示操作部71に表示させる。この区画利用目的選択画面301において、区画利用目的選択ボタン表示部303の1つ、例えば、「書類の取り出しのため」のテキストを含む区画利用目的選択ボタン表示部303(a)が選択操作され、区画利用目的選択完了ボタン表示部304が操作されると、制御部41は、区画利用目的選択動作を終了し、解錠対象として選択された第6の区画31(F)を解錠状態とする区画解錠本動作を行う。
【0156】
そして、この区画解錠本動作において、制御部41は、今回解錠状態となった区画31である第6の区画31(F)の区画識別情報、この区画31を今回解錠した利用者の利用者氏名、この区画31を今回解錠した利用者の利用者識別番号、この区画31の今回の解錠を許可した管理者の管理者氏名、この区画31の今回の解錠を許可した管理者の管理者識別番号、この区画31の今回の区画利用目的、この区画31の今回の区画解錠時間等を関連付けて一の解錠の区画履歴情報として記憶部74に記憶する。
【0157】
この一の解錠の区画履歴情報は、例えば、今回解錠状態となった区画31の区画識別情報が「第6の区画」であり、この区画31を今回解錠した利用者の利用者氏名が「W氏」であり、この区画31を今回解錠した利用者の利用者識別番号が「L1111」であり、この区画31の解錠を今回許可した管理者の管理者氏名が「U氏」であり、この区画31の解錠を今回許可した管理者の管理者識別番号が「L2222」であり、この区画31の今回の区画利用目的が「書類の取り出しのため」であり、この区画31の今回の区画解錠時間が「○○:○○」であることを含む。
【0158】
なお、{3}の解錠対象区画選択動作において複数の区画31を選択した際に、これらの区画31の中にダブル認証が必要な区画31を含む場合、{5},{6}の後、{4}の区画利用目的選択動作において、上記した{ア}のように、これらの区画31に対し共通の区画利用目的を選択入力させて、これらを含む一の解錠の区画履歴情報を記憶部74に記憶するようにしても良い。或いは、{ア}の変形例のように、これら区画31のそれぞれに個別に区画利用目的を選択入力させて、これらを含む一の解錠の区画履歴情報を記憶部74に記憶するようにしても良い。
【0159】
<閉時に自動施錠されない区画の解錠動作及び施錠動作>
次に、閉時に自動施錠されない区画である第4,第5の区画31(D),31(E)の解錠動作及び施錠動作について説明する。
【0160】
{鍵モードが有効の場合の鍵の貸し出し動作}
{1}制御部41は、待機状態にあるとき、鍵モードが有効な状態では
図8に示すような第2の受付画面141を表示させている。この状態で、カードリーダ73がIDカードから利用者識別情報を読み取ると、制御部41は、表示操作部71に、
図7に示すような暗証番号入力画面131を表示させる。
【0161】
{2}この暗証番号入力画面131において、テンキーボタン表示部134及び入力ボタン表示部136で暗証番号が入力されると、制御部41は、読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせの認証動作を行い、読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、記憶部74に記憶されている鍵51の取り出し操作及び返却操作が許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあれば、読み取った利用者識別情報を承認して、利用者が管理者である場合、
図10に示すような第1の区画選択画面161を表示操作部71に表示させ、利用者が非管理者である場合、
図18に示すような第1の区画選択画面261を表示操作部71に表示させる。
【0162】
{3}第1の区画選択画面161,261の何れにおいても、画面右上の「鍵」のテキストを含む鍵選択ボタン表示部171が、利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、解錠動作を開始して、
図28に示すような鍵収納区画選択画面341を表示操作部71に表示させる。この鍵収納区画選択画面341には、左側の候補区画表示部163内に、鍵管理ユニット61が内蔵された全ての区画31のうち、動作初期においてカードリーダ73がIDカードから読み取った利用者識別情報に対して上記した詳細設定動作の利用権限設定において利用可能と設定されている全ての区画31、例えば第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)の選択用の区画選択ボタン表示部164(D),164(E)を表示させる。
【0163】
{4}鍵収納区画選択画面341の左側の候補区画表示部163内から、区画選択ボタン表示部164の1つ、例えば「004 鍵管理ユニット61(1)」のテキストを含む第4の区画31(D)選択用の区画選択ボタン表示部164(D)が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、解錠対象鍵選択動作を開始し、接触操作を検知した区画選択ボタン表示部164(D)に対応する第4の区画31(D)を解錠対象とし、
図28に示すように、第4の区画31(D)を示す「004 鍵管理ユニット61(1)」のテキストからなる選択後表示部166(D)を右側の選択区画表示部167内に表示させて、第4の区画31(D)選択用の区画選択ボタン表示部164(D)が選択されたことを示す。また、候補区画表示部163の区画選択ボタン表示部164のうちの区画選択ボタン表示部164(D)を、選択される前と選択された後とで色を変えて、区画選択ボタン表示部164(D)が選択されたことを示す。
【0164】
この状態で、鍵収納区画選択画面341の画面左下の「利用」のテキストを含む鍵利用ボタン表示部342が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、選択された区画31である第4の区画31(D)内で、今回の鍵51の貸し出し動作の開始時にIDカードから読み取って承認した利用者識別情報が利用可能な鍵51を保持する鍵保持部62を、鍵51の取り出しが可能な解錠待ち状態にする。また、この利用者識別情報が利用可能な鍵51を保持する鍵保持部62のホルダボタン64を点灯させる。
【0165】
{5}利用者は、選択した第4の区画31(D)を開状態にして、点灯しているホルダボタン64の中から、利用する鍵51、例えば第1の鍵51(a)を保持する第1の鍵保持部62(a)のホルダボタン64(a)を押す。すると、制御部41は、解錠対象鍵選択動作を終了して、鍵利用目的選択動作を行う。
【0166】
{6}鍵利用目的選択動作では、まず、
図29に示すような鍵利用目的選択画面351を表示操作部71に表示させる。この鍵利用目的選択画面351においては、「目的を選択してください」のテキストである案内表示部352と、上記した鍵利用目的設定変更動作で設定及び変更された鍵利用目的のテキストをそれぞれ含む、複数の鍵利用目的選択ボタン表示部353を並べて表示させる。この鍵利用目的選択画面351において、鍵利用目的選択ボタン表示部353の1つ、例えば、「硬貨処理機の鍵の取り出しのため」のテキストを含む鍵利用目的選択ボタン表示部353(a)が選択され、鍵利用目的選択画面351の画面左下の「選択」のテキストを含む鍵利用目的選択完了ボタン表示部354が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、鍵利用目的選択動作を終了し、解錠対象として選択された第1の鍵保持部62(a)を解錠状態とする鍵保持部解錠本動作を行う。
【0167】
この鍵保持部解錠本動作において、その後、解錠対象として選択された第1の鍵保持部62(a)から第1の鍵51(a)が取り出されたことを、第1の鍵保持部62(a)の鍵検出部63(a)が検出する。すると、制御部41は、今回解錠状態となった鍵保持部62から取り出された第1の鍵51(a)である鍵51の鍵識別情報、この鍵51を今回取り出した利用者の利用者氏名、この鍵51を今回取り出した利用者の利用者識別番号、この鍵51の今回の鍵利用目的、この鍵51の今回の取り出し時間等を関連付けて一の取り出しの鍵履歴情報として記憶部74に記憶する。即ち、この一の取り出しの鍵履歴情報を記憶することによって、今回解錠状態となった鍵保持部62から取り出された鍵51の鍵識別情報、何れも今回の解錠に関連する、利用者氏名、利用者識別番号及び鍵取り出し時間を含む利用履歴と、鍵利用目的とを一元管理することができる。なお、利用者の氏名及び識別番号は、{1},{2}でカードリーダ73がIDカードから読み取って承認した利用者識別情報に含まれるものである。鍵モードが有効のため、制御部41は、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)については、開状態とされた後、閉状態にされても、施錠せずに解錠状態を維持する。
【0168】
以上のようにして、重要物管理装置11は、利用者に、利用する鍵51を取り出させることになる。
【0169】
なお、{4}において、鍵収納区画選択画面341の画面左下の「利用」のテキストを含む鍵利用ボタン表示部342が利用者の接触操作を検知した場合に、制御部41は、
図21に示すような区画利用目的選択画面301を表示操作部71に表示させる区画利用目的選択動作を行って、区画利用目的を入力させるようにしても良い。この場合、区画利用目的選択動作後に、選択された区画31内で、今回の鍵51の貸し出し動作の開始時にIDカードから読み取って承認した利用者識別情報が利用可能な鍵51を保持する鍵保持部62を鍵の取り出しが可能な解錠待ち状態にする。
【0170】
また、この場合、{5}において、利用する鍵51を保持する鍵保持部62のホルダボタン64が押された後に、
図29に示すような鍵利用目的選択画面351を表示操作部71に表示させる鍵利用目的選択動作を行わずに、ホルダボタン64が押された鍵保持部62を解錠状態とする鍵保持部解錠本動作を行うようにしても良い。
【0171】
即ち、
図21に示すような区画利用目的選択画面301の表示を含む区画利用目的選択動作及び
図29に示すような鍵利用目的選択画面351の表示を含む鍵利用目的選択動作のうちの少なくとも一方において利用目的を入力させれば良い。
【0172】
{鍵モードが有効の場合の鍵の返却受け付け動作}
{7}利用者が、鍵51の返却先の区画31、例えば、第1の鍵51(a)の返却先の第4の区画31(D)を開状態にして、第1の鍵51(a)の鍵ホルダ53(a)を第4の区画31(D)の第1の鍵保持部62(a)に差し込む。第1の鍵保持部62(a)の鍵検出部63(a)は、第1の鍵51(a)の鍵ホルダ53(a)を検出した場合に限り、第1の鍵保持部62(a)を施錠状態にする返却受け付け動作を行う。このようにして返却された鍵51を鍵保持部62に保持する。
【0173】
そして、この返却受け付け動作の際に、制御部41は、今回施錠状態となった鍵保持部62に返却された鍵51の鍵識別情報、この鍵51の今回の鍵返却時間等を関連付けて一の返却の鍵履歴情報として記憶部74に記憶する。この一の返却の鍵履歴情報は、その直前に記憶された同じ鍵識別情報を含む一の取り出しの鍵履歴情報と関連付けられて記憶される。鍵モードが有効のため、制御部41は、第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)については、開状態とされた後、閉状態にされても、施錠せずに解錠状態を維持する。
【0174】
以上のようにして、重要物管理装置11は、利用者によって返却された鍵51を保管する状態になる。
【0175】
{鍵モードが無効の場合の鍵の貸し出し動作}
{1}制御部41は、待機状態にあるとき、鍵モードが無効な状態では
図5に示すような第1の受付画面101を表示させている。この状態で、カードリーダ73がIDカードから利用者識別情報を読み取ると、制御部41は、表示操作部71に、
図7に示すような暗証番号入力画面131を表示させる。
【0176】
{2}この暗証番号入力画面131において、テンキーボタン表示部134及び入力ボタン表示部136で暗証番号が入力されると、制御部41は、読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせの認証動作を行い、読み取った利用者識別情報及び入力された暗証番号の組み合わせが、記憶部74に記憶されている鍵の取り出し操作及び返却操作が許可された利用者識別情報及び暗証番号の組み合わせの中にあれば、読み取った利用者識別情報を承認して、利用者が管理者の場合、
図11に示すような第2の区画選択画面181を、利用者が非管理者の場合、
図19に示すような第2の区画選択画面281を、表示操作部71に表示させる。
【0177】
{3}
図11,
図19に示すような第2の区画選択画面181,281を表示操作部71に表示させた状態で、左側の候補区画表示部163内から、区画選択ボタン表示部164の1つ、例えば「004 鍵管理ユニット61(1)」のテキストを含む第4の区画31(D)選択用の区画選択ボタン表示部164(D)が選択されると、制御部41は、解錠対象区画選択動作を開始し、選択された区画選択ボタン表示部164(D)に対応する第4の区画31(D)を解錠対象として、
図30,
図31に示すように、第4の区画31(D)を示す、「004 鍵管理ユニット61(1)」のテキストからなる選択後表示部166(D)を右側の選択区画表示部167内に表示させて、第4の区画31(D)用の区画選択ボタン表示部164(D)が選択されたことを示す。また、候補区画表示部163の区画選択ボタン表示部164のうちの区画選択ボタン表示部164(D)を、選択される前と選択された後とで色を変えて、区画選択ボタン表示部164(D)が選択されたことを示す。
【0178】
この状態で、第2の区画選択画面181,281の画面左下の「個別解錠」のテキストを含む個別解錠ボタン表示部168が接触操作されると、制御部41は、解錠対象区画選択動作を終了して、区画利用目的選択動作を行う。
【0179】
{4}区画利用目的選択動作では、まず、
図21に示すような区画利用目的選択画面301を表示操作部71に表示させる。この区画利用目的選択画面301において表示された区画利用目的選択ボタン表示部303の1つ、例えば、「鍵の取り出しのため」のテキストを含む区画利用目的選択ボタン表示部303(b)が選択されて、区画利用目的選択画面の画面左下の「選択」のテキストを含む区画利用目的選択完了ボタン表示部304が利用者の接触操作を検知すると、制御部41は、区画利用目的選択動作を終了し、解錠対象として選択された第4の区画31(D)を、第4のロック機構36(D)を駆動して解錠状態とする区画解錠本動作を行う。
【0180】
そして、この区画解錠本動作において、制御部41は、今回解錠状態となった区画31である第4の区画31(D)の区画識別情報、この区画31を今回解錠した利用者の利用者氏名、この区画31を今回解錠した利用者の利用者識別番号、この区画31の今回の区画利用目的、この区画31の今回の区画解錠時間等を関連付けて一の解錠の区画履歴情報として記憶部74に記憶する。即ち、この一の解錠の区画履歴情報を記憶することによって、利用履歴と区画利用目的とを一元管理することができる。なお、利用者の氏名及び識別番号は、{1},{2}でカードリーダ73がIDカードから読み取って承認した利用者識別情報に含まれるものである。
【0181】
この区画解錠本動作において、制御部41は、更に、選択された区画31である第4の区画31(D)内で、今回の鍵51の貸し出し動作の開始時にIDカードから読み取って承認した利用者識別情報が利用可能な鍵51を保持する鍵保持部62を鍵51の取り出しが可能な解錠待ち状態にする。また、この利用者識別情報が利用可能な鍵51を保持する鍵保持部62のホルダボタン64を点灯させる。
【0182】
{5}利用者は、選択した第4の区画31(D)を開状態にして、点灯しているホルダボタン64の中から、利用する鍵51、例えば第1の鍵51(a)を保持する第1の鍵保持部62(a)のホルダボタン64(a)を押す。すると、制御部41は、解錠対象鍵選択動作を終了して、鍵利用目的選択動作を行う。
【0183】
{6}鍵利用目的選択動作では、まず、
図29に示すような鍵利用目的選択画面351を表示操作部71に表示させる。この鍵利用目的選択画面351において、鍵利用目的選択ボタン表示部353の1つ、例えば、「硬貨処理機の鍵の取り出しのため」のテキストを含む鍵利用目的選択ボタン表示部353(a)が選択されて、鍵利用目的選択画面351の画面左下の「選択」のテキストを含む鍵利用目的選択完了ボタン表示部354が接触操作されると、制御部41は、鍵利用目的選択動作を終了し、解錠対象として選択された第1の鍵保持部62(a)を解錠状態とする鍵保持部解錠本動作を行う。
【0184】
この鍵保持部解錠本動作において、その後、制御部41は、解錠状態となった第1の鍵保持部62(a)から第1の鍵51(a)が取り出されたことを鍵検出部63(a)が検出する。すると、制御部41は、この鍵保持部62から取り出された鍵51の鍵識別情報、この鍵51を今回取り出した利用者の利用者氏名、この鍵51を今回取り出した利用者の利用者識別番号、この鍵51の今回の鍵利用目的、この鍵51の今回の鍵取り出し時間等を関連付けて取り出し履歴情報として記憶部74に記憶する。即ち、この取り出し履歴情報を記憶することによって、利用履歴と鍵利用目的とを一元管理することができる。このときも、利用者の氏名及び識別番号は、{1},{2}でカードリーダ73がIDカードから読み取って承認した利用者識別情報に含まれるものとなる。
【0185】
その後、第4の区画31(D)が閉状態になったことを第4の開閉検知センサ35(D)が検知すると、鍵モードが無効なため、制御部41は、第4のロック機構36(D)を駆動して第4の区画31(D)を施錠状態にする施錠動作を行う。
【0186】
そして、制御部41は、この施錠動作として、今回施錠状態となった区画31の区画識別情報、この区画31を今回の施錠直前に解錠した利用者の利用者氏名、この区画31を今回の施錠直前に解錠した利用者の利用者識別番号、この区画31の今回の区画施錠時間等を関連付けて一の施錠の区画履歴情報として記憶部74に記憶する。この一の施錠の区画履歴情報は、その直前に記憶された同じ区画識別情報を含む一の解錠の区画履歴情報と関連付けられて記憶される。このときも、利用者の氏名及び識別番号は、{1},{2}でカードリーダ73がIDカードから読み取って承認した利用者識別情報に含まれるものとなる。
【0187】
以上のようにして、重要物管理装置11は、利用者に、利用する鍵51を取り出させることになる。
【0188】
なお、{3}において、第2の区画選択画面181,281の画面左下の「個別解錠」のテキストを含む個別解錠ボタン表示部168が接触操作されて、解錠対象区画選択動作を終了した後に、区画利用目的選択動作を行わずに、解錠対象として選択された区画31を解錠状態とする区画解錠本動作を行うようにしても良い。
【0189】
また、{5}において、利用する鍵51を保持する鍵保持部62のホルダボタン64を押して解錠対象鍵選択動作を終了した後、
図29に示すような鍵利用目的選択画面351を表示操作部71に表示させる鍵利用目的選択動作を行わずに、ホルダボタン64が押された鍵保持部62を解錠状態とする鍵保持部解錠本動作を行うようにしても良い。
【0190】
即ち、
図21に示すような区画利用目的選択画面301の表示を含む区画利用目的選択動作及び
図29に示すような鍵利用目的選択画面351の表示を含む鍵利用目的選択動作のうちの少なくとも一方において利用目的を入力させれば良い。
【0191】
{鍵モードが無効の場合の鍵の返却受け付け動作}
鍵モードが無効の場合の鍵51の貸し出し動作と同様の、{1},{2}の認証動作と、{3}の解錠対象区画選択動作と、{4}の区画利用目的選択動作及び区画解錠本動作とを行う。但し、{4}の区画利用目的選択動作においては、例えば、区画利用目的選択画面301で、「鍵の返却のため」のテキストを含む区画利用目的選択ボタン表示部303(c)が選択されて、「選択」のテキストを含む区画利用目的選択完了ボタン表示部304が接触操作される。
【0192】
{5}利用者は、区画解錠本動作によって解錠状態になった鍵51の返却先の区画31、例えば、第1の鍵51(a)の返却先である第4の区画31(D)を開状態にして、第1の鍵51(a)の鍵ホルダ53(a)を第4の区画31(D)の第1の鍵保持部62(a)に差し込む。第1の鍵保持部62(a)の鍵検出部63(a)は、第1の鍵51(a)の鍵ホルダ53(a)を検出した場合に限り、第1の鍵保持部62(a)を施錠状態にする。このようにして返却された鍵51(a)を鍵保持部62(a)に保持する。
【0193】
そして、この際に、制御部41は、今回施錠状態となった鍵保持部62に返却された鍵51の鍵識別情報、この鍵51を今回返却した利用者の利用者氏名、この鍵51を今回返却した利用者の利用者識別番号、この鍵51の今回の鍵返却時間等を関連づけて記憶部74に履歴情報として記憶する。このときも、利用者の氏名及び識別番号は、{1},{2}でカードリーダ73がIDカードから読み取って承認した利用者識別情報に含まれるものとなる。
【0194】
その後、第4の区画31(D)が閉状態になったことを第4の開閉検知センサ35(D)が検知すると、制御部41は、第4のロック機構36(D)を駆動して第4の区画31(D)を施錠状態にする。それと共に、今回施錠状態となった区画31の区画識別情報、この区画31を今回施錠直前に解錠した利用者の利用者氏名、この区画31を今回施錠直前に解錠した利用者の利用者識別番号、この区画31の今回の区画施錠時間等を関連付けて一の施錠の区画履歴情報として記憶部74に記憶する。この一の施錠の区画履歴情報は、その直前に記憶された同じ区画識別情報を含む一の解錠の区画履歴情報と関連付けられて記憶される。このときも、利用者の氏名及び識別番号は、{1},{2}でカードリーダ73がIDカードから読み取って承認した利用者識別情報に含まれるものとなる。
【0195】
以上のようにして、重要物管理装置11は、利用者によって返却された鍵51を保管する状態になる。
【0196】
以上に述べた第1実施形態は、被保管物の保管を行う施錠可能な複数の区画31を有しており、区画31を解錠する際に、表示操作部71に区画利用目的が入力され、入力された区画利用目的を、解錠する区画31の区画識別情報を含む利用履歴と関連付けて履歴情報として記憶部74に記憶する。即ち、利用する区画31が選択されてから区画利用目的が入力される。また、表示操作部71には、鍵管理ユニット61を一体に有する第4の区画31(D)及び第5の区画31(E)が解錠されるとき及び鍵管理ユニット61から鍵51が取り出されるときの少なくとも何れか一方において利用目的が入力される。また、鍵51毎に、利用目的を入力するか否かを設定可能であり、区画31毎に、利用目的を入力するか否かを設定可能である。
【0197】
以上の第1実施形態によれば、区画31を解錠する際に、表示操作部71に区画利用目的が入力されるため、区画利用目的をノート等の紙に手書きで記載したり、管理用の別のPCに手入力したりする場合と比べて、入力が容易となる。従って、区画31を解錠して被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0198】
また、表示操作部71に、複数の区画31の中から利用する区画31が選択入力されると、表示操作部71には、選択された区画31に対する区画利用目的が入力されるため、区画31を選択し解錠して被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0199】
また、表示操作部71に、複数の区画31の中から利用する区画31が複数選択入力されると、表示操作部71には、選択された複数の区画31に対する共通の区画利用目的が入力されるため、複数の区画31を選択し解錠して被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0200】
また、表示操作部71に、複数の区画31の中から利用する区画31が複数選択入力されると、表示操作部71には、選択された複数の区画31のそれぞれに対する区画利用目的が入力されるため、複数の区画31を選択し解錠して被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0201】
また、被保管物としての鍵51を保管する鍵管理ユニット61(D)を一体に有する区画21(D)及び鍵管理ユニット61(E)を一体に有する区画21(E)を備えるため、鍵51を取り出す際に表示操作部71に利用目的が入力されることになり、鍵51を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。また、鍵管理ユニット61(D),61(E)が持ち運び不可となり、より厳密な鍵51の管理を行うことができる。
【0202】
また、表示操作部71は、鍵管理ユニット61を一体に有する区画31が解錠されるとき及び鍵管理ユニット61から鍵51が取り出されるときの少なくとも何れか一方において利用目的が入力されるため、鍵管理ユニット61を一体に有する区画31を解錠するとき及び鍵管理ユニット61から鍵51を取り出すときの少なくとも何れか一方において、鍵51を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0203】
また、鍵51毎に、鍵利用目的を入力するか否かを設定可能であるため、鍵利用目的を入力する必要がない鍵51に対して鍵利用目的の入力を省くことができ、鍵51を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0204】
また、区画31毎に、区画利用目的を入力するか否かを設定可能であるため、区画利用目的を入力する必要がない区画31に対して区画利用目的の入力を省くことができ、被保管物を取り出す際の手間を減らすことが可能となる。
【0205】
また、区画31毎に、閉状態となった際に自動的に施錠されるのか施錠されずに解錠状態が維持されるのかを設定可能であるため、被保管物を返却する際の手間を減らすことが可能となる。
【0206】
以上の第1実施形態を以下の変形例1-1,変形例1-2のように変更することができる。
【0207】
{変形例1-1}
区画利用目的選択画面301の表示を含む区画利用目的選択動作において区画利用目的を1つ選択させることに限定されるものではなく、複数選択させるようにしても良い。
{変形例1-2}
鍵利用目的選択画面351の表示を含む鍵利用目的選択動作において鍵利用目的を1つ選択させることに限定されるものではなく、複数選択させるようにしても良い。
【0208】
{変形例3}
認証動作においてカードリーダ73に利用者識別情報を読み取らせるIDカードは、ICチップに利用者識別情報を記憶するICカードに限定されるものではなく、磁気ストライプに利用者識別情報を記憶する磁気カードであっても良い。更に、利用者の本人確認(個人認証)を行うことができるものであれば良く、カードに代えて又は加えて、指紋、虹彩、静脈等の生体認証を行うようにしても良い。
【0209】
{変形例4}
候補区画表示部163内に、利用者識別情報に対して利用可能と設定されている全ての区画31の選択用の区画選択ボタン表示部164を表示し、利用可能と設定されていない区画31の選択用の区画選択ボタン表示部164を非表示とすることに限定されるものではなく、重要物管理装置11の全ての区画31の選択用の区画選択ボタン表示部164を表示するようにしても良い。更に、この際、利用可能と設定されている全ての区画31の選択用の区画選択ボタン表示部164を青色に表示し、利用可能と設定されていない区画31の選択用の区画選択ボタン表示部164を灰色に表示する等、色分けして区別可能に表示するようにしても良い。
【符号の説明】
【0210】
11…重要物管理装置、31…区画、51…鍵、61…鍵管理ユニット、71…表示操作部(入力手段,選択手段,表示手段)。