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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-02
(45)【発行日】2022-06-10
(54)【発明の名称】生体情報演算システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/1455 20060101AFI20220603BHJP
   A61B 5/02 20060101ALI20220603BHJP
【FI】
A61B5/1455
A61B5/02 310A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020206629
(22)【出願日】2020-12-14
(62)【分割の表示】P 2020148048の分割
【原出願日】2020-09-03
(65)【公開番号】P2022042920
(43)【公開日】2022-03-15
【審査請求日】2020-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】520339242
【氏名又は名称】SSST株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(72)【発明者】
【氏名】倉沢 進太郎
(72)【発明者】
【氏名】千野 駿
【審査官】高松 大
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-217784(JP,A)
【文献】国際公開第2017/187710(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/167202(WO,A1)
【文献】特開平10-295657(JP,A)
【文献】特開2017-023472(JP,A)
【文献】特開2019-154774(JP,A)
【文献】特開2010-187993(JP,A)
【文献】国際公開第2016/147795(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/1455
A61B 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
速度脈波を脈波信号として取得する取得手段と、
第1抽出条件を参照し、前記取得手段によって取得された脈波信号に基づく第1評価データを抽出する第1抽出手段と、
前記第1抽出条件に紐づく第1処理条件を参照し、前記第1抽出手段によって抽出された第1評価データに対する第1血糖値を、第1データとして取得する第1データ取得手段と、
第2抽出条件を参照し、前記取得手段によって取得された脈波信号に基づく第2評価データを抽出する第2抽出手段と、
前記第2抽出条件に紐づく第2処理条件を参照し、前記第2抽出手段によって抽出された第2評価データに対する、前記第1データと異なる種類の生体情報からなる第2データを取得する第2データ取得手段と、
を備え、
前記第1評価データと、前記第2評価データとは、同一の前記脈波信号に基づいて抽出されること
を特徴とする生体情報演算システム。
【請求項2】
前記第1抽出手段は、前記取得手段によって取得された脈波信号を微分しない前記第1抽出条件を参照し、
前記第2抽出手段は、前記取得手段によって取得された脈波信号を微分する前記第2抽出条件を参照すること
を特徴とする請求項1に記載の生体情報演算システム。
【請求項3】
前記第1データ取得手段は、予め取得された第1評価データと生体情報の実測値との相関関係に基づいて構築された第1検量モデルを用いて、前記第1抽出手段によって抽出された第1評価データに対する第1データを取得する第1回帰分析手段を有し、
前記第1回帰分析手段は、前記第1検量モデルを用いて、前記第1抽出手段によって抽出された第1評価データに対する第1血糖値を、前記第1データとして取得すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の生体情報演算システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体情報演算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザから血液を採取する侵襲測定方法では、ユーザから生体情報を直接測定する場合がある。例えば生体情報として血糖値を測定する際には、穿刺によって血液を採取し、酵素電極法などの血糖値センサで測定する。このような生体情報の測定のための侵襲測定方法は、血液採取においてユーザの心身への負担が生じる。
【0003】
このため、ユーザの心身への負担を軽減するために非侵襲生体情報測定法の技術が必要とされている。この非侵襲生体情報測定法によれば、例えばひずみセンサ、ジャイロセンサ、光電容積脈波計によって測定された脈波の波形信号から、予め定めた脈波と生体情報の相関関係に基づき、ユーザの生体情報を求める技術が注目されている。
【0004】
また、脈波には血糖値や血圧などの様々な生体情報と相関関係があることを利用し、脈波の波形信号から非侵襲的方法で生体情報を取得する生体情報推定装置及びその方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1では、生体信号から複数の特徴値を抽出して、特徴値に基づいてスケール因子を決定し、スケール因子と特徴値に基づいて正確かつ安定した生体情報を推定する生体情報推定装置及びその方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2019-141583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、脈波の波形信号は、抽出条件や処理の方法に応じて、取得できる生体情報の数値にばらつきが生じる場合がある。例えば抽出条件として微分を行った脈波を処理した場合と、抽出条件として微分を行わなかった脈波を処理した場合とを比較したとき、取得できる生体情報の数値にばらつきが生じることが懸念される。すなわち、脈波の波形信号を利用して十分な精度がある生体情報を取得するためには、複数種類の抽出条件等を経て同時に出力された複数の生体情報から、脈波の波形信号を多角的に評価する必要がある。
【0008】
一方、特許文献1では、1つの脈波の波形信号に対して、複数種類の抽出条件等を経て、複数の生体情報を同時に出力することが開示されていない。このため、特許文献1の開示技術では抽出条件等によって取得できる生体情報にばらつきが生じるので、十分な精度が得られないという問題点があった。
【0009】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、多角的な評価によって高精度な評価結果を得ることができる生体情報演算システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1発明に係る生体情報演算システムは、速度脈波を脈波信号として取得する取得手段と、第1抽出条件を参照し、前記取得手段によって取得された脈波信号に基づく第1評価データを抽出する第1抽出手段と、前記第1抽出条件に紐づく第1処理条件を参照し、前記第1抽出手段によって抽出された第1評価データに対する第1血糖値を、第1データとして取得する第1データ取得手段と、第2抽出条件を参照し、前記取得手段によって取得された脈波信号に基づく第2評価データを抽出する第2抽出手段と、前記第2抽出条件に紐づく第2処理条件を参照し、前記第2抽出手段によって抽出された第2評価データに対する、前記第1データと異なる種類の生体情報からなる第2データを取得する第2データ取得手段と、を備え、前記第1評価データと、前記第2評価データとは、同一の前記脈波信号に基づいて抽出されることを特徴とする。
【0011】
第2発明に係る生体情報演算システムは、第1発明において、前記第1抽出手段は、前記取得手段によって取得された脈波信号を微分しない前記第1抽出条件を参照し、前記第2抽出手段は、前記取得手段によって取得された脈波信号を微分する前記第2抽出条件を参照することを特徴とする。
【0012】
第3発明に係る生体情報演算システムは、第1発明又は第2発明において、前記第1データ取得手段は、予め取得された第1評価データと生体情報の実測値との相関関係に基づいて構築された第1検量モデルを用いて、前記第1抽出手段によって抽出された第1評価データに対する第1データを取得する第1回帰分析手段を有し、前記第1回帰分析手段は、前記第1検量モデルを用いて、前記第1抽出手段によって抽出された第1評価データに対する第1血糖値を、前記第1データとして取得することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
第1発明~第3発明によれば、本発明の生体情報演算システムは、第1抽出条件を参照した第1抽出手段によって、脈波信号に基づく第1評価データを抽出し、さらに第1抽出条件に紐づく第1処理条件を参照した第1データ取得手段によって、第1評価データに対する第1データを取得する。また、本発明の生体情報演算システムは、第2抽出条件を参照した第2抽出手段によって、脈波信号に基づく第2評価データを抽出し、さらに第2抽出条件に紐づく第2処理条件を参照した第2データ取得手段によって、第2評価データに対する第2データを取得する。これらによって、入力された1つの脈波信号から、異なる抽出方法及び処理方法を施した複数の生体情報を同時に取得できる。この複数の生体情報によって、一つの脈波信号で生体情報の多角的な評価によって高精度な評価結果を得ることが可能になる。
【0014】
特に、第2発明によれば、本発明の生体情報演算システムは、第1抽出手段で脈波信号を微分することにより、加速度脈波を第1評価データとして抽出する。また、本発明の生体情報演算システムは、第2抽出手段で脈波信号を微分しないことにより、速度脈波を第2評価データとして抽出する。これらによって、一つの脈波信号から加速度脈波と速度脈波を取得できる。加速度脈波と速度脈波から得られる特徴点が異なるため、これらのデータから生体情報を取得することにより、生体情報のより多角的な評価によって高精度な評価結果を得ることが可能になる。
【0015】
特に、第3発明によれば、第1回帰分析手段は、第1検量モデルを用いて、第1抽出手段によって抽出された第1評価データに対する第1血糖値を、前記第1データとして取得する。これによって、誤検出の少ない速度脈波を第1評価データとして用いることができ、血糖値を算出することができるため、さらに高精度な評価結果を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本実施形態における生体情報演算システムの構成例を示す図である。
図2図2は、本実施形態におけるセンサの具体的な構成例を示す図である。
図3図3は、リストバンドに埋め込まれたセンサの一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における電子機器の具体的な構成例を示す図である。
図5図5は、本実施形態における電子機器の生体情報演算プログラムを実現するためのシーケンスを示す図である。
図6図6は、本実施形態における第1抽出部及び第1データ取得部の具体的な構成例を示す図である。
図7図7は、本実施形態における第2抽出部及び第2データ取得部の具体的な構成例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における生体情報演算システムの一例を示すフローチャートである。
図9図9は、本実施形態における加速度脈波の分類パターンの一例を示す図である。
図10図10は、本実施形態における速度脈波の分類パターンの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を適用した生体情報演算システム1について、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0018】
本発明を適用した生体情報演算システム1は、例えば図1に示すような構成により具現化される。この生体情報演算システム1は、電子機器2と、この電子機器2に対して公衆通信網3を介して接続されるサーバ4、センサ5とを備えている。
【0019】
公衆通信網3は、電子機器2と、サーバ4と、センサ5とを通信回線を介して接続されるインターネット網等である。公衆通信網3は、生体情報演算システム1を一定の狭いエリア内で運用する場合には、LAN(Local Area Network)で構成されてもよい。また、公衆通信網3は、いわゆる光ファイバ通信網で構成されてもよい。また、この公衆通信網3は、有線通信網に限定されるものではなく、無線通信網で実現されてもよい。
【0020】
サーバ4は、公衆通信網3を介して送られてきた情報が蓄積されたデータベースで構築されている。また、このサーバ4は、電子機器2からの要求に基づいて、この蓄積した情報を公衆通信網3を介して電子機器2へと送信する。
【0021】
図2は、センサ5の具体的な構成例を示している。センサ5は、取得部50と、通信I/F51(通信I/F27)と、メモリ52と、命令部53とがそれぞれ内部バス54で接続されている。センサ5は、例えば図3のようにリストバンド55に埋め込まれ、リストバンド55は、手首に装着される。それによって、センサ5は、取得部50が手首の脈に接触するので、脈波信号を容易に測定できる。また、センサ5は、衣服に埋め込まれていてもよい。また、センサ5は、ユーザとして、人間に取り付けられることを想定して説明しているが、人間に限らず、ペットや牛、豚などの家畜、又は養殖中の魚類にも使用してもよい。
【0022】
脈波信号は、ユーザの速度脈波に対応するデジタル信号又はアナログ信号を示し、例えば縦軸を速度脈波の振幅、横軸を時間とした平面上のグラフに波形としてプロットでき、振幅の大きさの時間変化を可視化した信号として扱うことができる。
【0023】
取得部50は、ユーザから脈波信号を測定するための少なくとも一つの測定器を備える。例えば、取得部50は、ファイバブラッググレーティング(FBG)センサなどのひずみセンサと、ジャイロセンサと、脈波信号測定のための1つ以上の電極と、光電容積脈波(PPG)センサと、圧力センサと、光源及び検出器を含んだ光検出モジュールとの内の少なくとも1つを含む測定器を備えている。取得部50は、測定器を通じてユーザと直接インターフェースされて脈波信号を取得することができる。取得部50は、取得した脈波信号を通信I/F51、又はメモリ52へと送信する。
【0024】
通信I/F51は、公衆通信網3を介して取得部50から送信された脈波信号を電子機器2、又はサーバ4に送信する。また、通信I/F51は、公衆通信網3と接続するための回線制御回路や、電子機器2及びサーバ4との間でデータ通信を行うための信号変換回路等が実装されている。通信I/F51は、内部バス54からの各種命令に変換処理を施して、これを公衆通信網3側へ送出するとともに、公衆通信網3からのデータを受信した場合には、これに所定の変換処理を施して内部バス54へ送信する。
【0025】
メモリ52は、取得部50から送信された脈波信号を保存する。メモリ52は、公衆通信網3を介して接続される他の末端装置から命令を受けることにより、保存した脈波信号を通信I/F51へ送信する。
【0026】
命令部53は、取得部50へ脈波信号の取得の命令を入力するための操作ボタンやキーボード等で構成される。この命令部53は、脈波信号の取得の命令を受け付けた場合に、これを取得部50に通知する。この通知を受けた取得部50は、脈波信号を取得する。
【0027】
電子機器2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等であり、少なくともユーザの操作に基づいて、公衆通信網3を介して通信可能なデバイスである。なお、この電子機器2は、センサ5を内蔵し、センサ5に対して公衆通信網3を介した通信を行わない機器であってもよい。以下の例では、この電子機器2に、PCを適用する場合を例にとり説明をする。
【0028】
図4は、電子機器2の具体的な構成例を示している。この電子機器2は、ROM(Read Only Memory)20と、RAM(Random Access Memory)21と、CPU(Central Processing Unit)22と、操作部23と、出力I/F16と、記憶部24と、データ入出力部25と、通信I/F27とが内部バス26にそれぞれ接続されている。また、出力I/F16には、表示部28が接続されている。
【0029】
また、電子機器2は、CPU22が、RAM21を作業領域として、記憶部24等に記憶された生体情報演算プログラムを実行することにより、脈波信号から生体情報を取得する。
【0030】
ROM20は、電子機器2全体のハードウェア資源を制御するためのプログラムが格納されている。
【0031】
RAM21は、電子機器2全体のハードウェア資源を制御するときの各種命令を一時的に記憶するデータの蓄積や展開等に使用する作業領域である。
【0032】
CPU22は、内部バス26を介して制御信号を送信することにより、電子機器2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央演算ユニットである。また、このCPU22は、操作部23を介したユーザの操作に応じて各種制御用の指令を、内部バス26を介して伝達する。
【0033】
操作部23は、各種制御用の指令を入力するためのマウスやキーボード、タッチパネル、及び操作ボタン等のデバイスで構成されている。操作部23は、ユーザが実際に取得したい生体情報に関する情報が入力される他、生体情報演算プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。操作部23は、上述した実行命令がユーザにより入力された場合には、これをCPU22に通知する。この通知を受けたCPU22は、生体情報演算プログラムを記憶部24から読み出して実行する。
【0034】
出力I/F16は、各種情報の表示を制御する。出力I/F16はCPU22による制御に基づいて、表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この出力I/F16に接続される表示部28は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
【0035】
記憶部24は、ハードディスク等に代表される記録媒体であり、実行すべき生体情報取得プログラムが格納されている。記憶部24は、ハードディスクで構成される場合において、CPU22による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。記憶部24はCPU22により読み出されて生体情報取得プログラムを出力されることになる。
【0036】
通信I/F27は、公衆通信網3と接続するための回線制御回路や、他の端末装置との間でデータ通信を行うための信号変換回路等が実装されている。通信I/F27は、内部バス26からの各種命令に変換処理を施して、これを公衆通信網3側へ送出するとともに、公衆通信網3からのデータを受信した場合には、これに所定の変換処理を施して、内部バス26、又はCPU22へ送信する。
【0037】
データ入出力部25は、外部から電子機器2内へデータを入力し、又は電子機器2において生成されたデータを外部へ出力する。データ入出力部25は、USB(Universal Serial Bus)メモリや、記録媒体との間でデータを入力するためのインターフェースとして構成されている。
【0038】
本発明を適用した生体情報演算システム1は、電子機器2内にインストールされた生体情報演算プログラムを介して実行していくこととなる。即ち、ユーザは、電子機器2、又はセンサ5を操作し、電子機器2にインストールされている生体情報演算プログラムを通じて、脈波信号から生体情報を取得する。
【0039】
図5は、電子機器2の生体情報演算プログラムを実現するためのシーケンスを示している。電子機器2は、脈波信号取得部60と、脈波信号取得部60に接続された第1抽出部61及び第2抽出部63と、第1抽出部61に接続された第1データ取得部62と、第2抽出部63に接続された第2データ取得部64と、第1データ取得部62及び第2データ取得部64とに接続された最適血糖値算出部65と、を備えている。
【0040】
脈波信号取得部60は、公衆通信網3を介してセンサ5、サーバ4及び他の電子機器から送信された脈波信号を取得する。脈波信号取得部60は、取得した脈波信号を第1抽出部61及び第2抽出部63へ出力する。
【0041】
第1抽出部61は、第1抽出条件を参照し、脈波信号取得部60から入力された脈波信号に基づく第1評価データを抽出する。第1抽出部61は、抽出した第1評価データを第1データ取得部62へ出力する。
【0042】
第1データ取得部62は、第1抽出条件に紐づく第1処理条件を参照し、第1抽出部61から入力された第1評価データを処理し、第1データを取得する。第1データ取得部62は、取得した第1データを最適血糖値算出部65へ出力する。
【0043】
第2抽出部63は、第2抽出条件を参照し、脈波信号取得部60から入力された脈波信号に基づく第2評価データを抽出する。第2抽出部63は、抽出した第2評価データを第2データ取得部64へ出力する。
【0044】
第2データ取得部64は、第2抽出条件に紐づく第2処理条件を参照し、第2抽出部63から入力された第2評価データを処理し、第2データを取得する。第2データ取得部は、取得した第2データを最適血糖値算出部65へ出力する。
【0045】
最適血糖値算出部65は、第1データ取得部62から入力された第1データと第2データ取得部64から入力された第2データとに基づき、最適値となる生体情報を算出する。
【0046】
また、最適血糖値算出部65は、電子機器2に必ずしも備えられているわけではなく、第1データおよび第2データを生体情報として出力してもよい。
【0047】
図6は、第1抽出部61及び第1データ取得部62の具体的な構成例を示している。第1抽出部61は、フィルタ処理部610と、フィルタ処理部610に接続された微分部611と、フィルタ処理部610に接続されたピーク位置算出部614と、微分部611に接続された分割部612と、分割部612に接続された規格化部613と、ピーク位置算出部614に接続されたピーク間隔平均算出部615と、ピーク位置算出部614に接続されたピーク間隔プロット部616と、ピーク位置算出部614に接続されたフーリエ変換部617と、フーリエ変換部617に接続された最大周波数検出部618と、を備えている。
【0048】
フィルタ処理部610は、取得した脈波信号にフィルタリング処理を施す。フィルタ処理部610は、フィルタリングに例えば0.5~5Hzのバンドパスフィルタを用いるが、この限りではない。また、フィルタ処理部610は、第1抽出条件を参照し、取得した脈波信号から第1評価データを抽出する抽出方法を決定する。フィルタ処理部610は、フィルタリング処理された脈波信号を決定された抽出方法に基づき、微分部611と、ピーク位置算出部614と、フーリエ変換部617のいずれか少なくとも一つに出力する。
【0049】
第1抽出部61は、一つの第1評価データを取得するために第1抽出部61に備えられた抽出方法の必ずしもすべてを使用するわけではなく、フィルタ処理部610によって決められた少なくとも一つの抽出方法で脈波信号から第1評価データを抽出する。
【0050】
微分部611は、フィルタ処理部610から入力された脈波信号を微分する。微分部611は、フィルタ処理部610によって、微分処理が必要と判断された場合、入力された脈波信号に微分処理を行う。微分部611は、処理した脈波信号を分割部612に出力する。
【0051】
分割部612は、微分部611から入力された複数の波形信号のそれぞれを、整数周期分の分割波形データに分割する。本実施形態では分割部612は、整数周期は1周期としているが、複数周期にしてもよい。分割部612は、分割波形データを規格化部613へ出力する。
【0052】
規格化部613は、分割部612から入力された複数の分割波形信号の時間幅を統一するために規格化をし、複数の分割波形信号の平均となる平均波形信号を取得し、平均波形信号の振幅の最大値を1、最小値を0とした規格化を行う。規格化部613は、規格化された平均波形信号を回帰分析部620へ出力する。
【0053】
規格化部613は、分割波形信号の時間幅を統一するために分割部612から入力された複数の分割波形信号を一定の時間幅又は一定のサンプリング数でトリミングを行ってもよい。規格化部613は、時間幅を統一するための処理方法がフィルタ処理部610によって決められる。
【0054】
規格化部613は、平均波形信号を取得するとき、複数の分割波形信号を必要とするが、必要な分割波形信号の数はフィルタ処理部610によって決められる。
【0055】
ピーク位置算出部614は、フィルタ処理部610から入力された脈波信号のピーク位置と、隣り合うピーク同士の距離であるピーク間隔を算出する。ピーク位置算出部614は、抽出方法に基づき、算出したピーク間隔をピーク間隔平均算出部615と、ピーク間隔プロット部616と、フーリエ変換部617の少なくともいずれか一つへと出力する。
【0056】
ピーク間隔平均算出部615は、ピーク位置算出部614から入力されたピーク間隔の平均を算出し、ピーク間隔の平均値を測定器のサンプリングレートで割り、秒数に変換する。ピーク間隔平均算出部615は、秒数に変換した平均値を脈拍処理部621へ出力する。
【0057】
ピーク間隔プロット部616は、ピーク位置算出部614から入力されたピーク間隔を横軸とし、上述したピーク間隔の隣のピーク間隔を縦軸としたグラフをプロットし、脈波のピーク間隔のポアンカレプロットを取得する。ピーク間隔プロット部616は、脈波のピーク間隔のポアンカレプロットをストレスプロット処理部622へ出力する。
【0058】
フーリエ変換部617は、ピーク位置算出部614からピーク間隔を入力された場合は、ピーク間隔を時系列データに変換したデータをフーリエ変換する。また、フーリエ変換部617は、フィルタ処理部610で処理された脈波信号を入力として、フーリエ変換を行ってもよい。フーリエ変換部617は、抽出方法に基づき、フーリエ変換した信号を最大周波数検出部618と、ストレスフーリエ処理部623の少なくともいずれか一つに出力する。
【0059】
最大周波数検出部618は、フーリエ変換部617から入力された信号を0.15~0.35Hzの間で最大値を示す周波数である最大周波数を検出する。最大周波数検出部618は、検出した最大周波数を呼吸数処理部624へと出力する。
【0060】
第1データ取得部62は、規格化部613に接続された回帰分析部620と、ピーク間隔平均算出部615に接続された脈拍処理部621と、ピーク間隔プロット部616に接続されたストレスプロット処理部622と、フーリエ変換部617に接続されたストレスフーリエ処理部623と、最大周波数検出部618に接続された呼吸数処理部624と、を備える。
【0061】
第1データ取得部62は、例えば処理の方法として、生体情報の実測値と予め取得された脈波信号との相関関係に基づいて構築された検量モデルを用いて、第1評価データから第1データを取得する。
【0062】
回帰分析部620は、規格化部613から入力された規格化された平均波形信号から、検量モデルに基づいて、第1データとして例えば血糖値、血圧、血中の酸素飽和度、血中二酸化炭素濃度などを取得する。
【0063】
回帰分析部620は、あらかじめ構築しておいた汎用的に利用できる検量モデル用いて、第1データ取得部62に記憶させて第1データを取得することもできる。
【0064】
脈拍処理部621は、ピーク間隔平均算出部615から入力されたピーク間隔の平均値をサンプリングレートで割り、秒数に変換する。脈拍処理部621は、60秒を算出した秒数で割り、一分当たりの脈拍数(bpm)を算出し、第1データとして脈拍数を取得する。
【0065】
ストレスプロット処理部622は、ピーク間隔プロット部616から入力されたポアンカレプロットから、第1データとして例えばストレス度を取得する。ストレスプロット処理部622は、ポアンカレプロットの分散値を計算し、分散値の大きさからストレス度を推定する。
【0066】
ストレスフーリエ処理部623は、フーリエ変換部617から入力された信号の積分比から、第1データとして例えばストレス度を取得する。具体的な方法として、ストレスフーリエ処理部623は、例えばフーリエ変換されたピーク間隔の時系列データから自己回帰モデル(autoregressive model)を用いて、PSD(power spectral density)を計算し、パワースペクトルの0.5Hzから0.15Hzまでの領域を高周波LF(Low Frequency)とし、0.15Hzから0.40Hzまでの領域を低周波HF(Hi Frequency)の強度をそれぞれ合計した積分値の比によってストレス度を決定する。
【0067】
呼吸数処理部624は、最大周波数検出部618から入力された最大値を示す周波数に60秒をかけて一分あたりの呼吸数(bpm)に換算し、第1データとして呼吸数を取得する。
【0068】
図7は、第2抽出部63及び第2データ取得部64の具体的な構成例を示している。第2抽出部63は、フィルタ処理部630と、フィルタ処理部630に接続された微分部631と、フィルタ処理部630に接続されたピーク位置算出部634と、微分部631に接続された分割部632と、分割部632に接続された規格化部633と、ピーク位置算出部634に接続されたピーク間隔平均算出部635と、ピーク位置算出部634に接続されたピーク間隔プロット部636と、ピーク位置算出部634に接続されたフーリエ変換部637と、フーリエ変換部637に接続された最大周波数検出部638と、を備える。第2抽出部63は、第1抽出部61と同じもので構成されているが、第1抽出部61において、第1抽出条件を参照していたものが、第2抽出部63の場合は、第1抽出条件ではなく、第2抽出条件を参照している。
【0069】
フィルタ処理部630は、取得した脈波信号にフィルタリング処理を施す。フィルタ処理部630は、フィルタリングに例えば0.5~5Hzのバンドパスフィルタを用いるが、この限りではない。また、フィルタ処理部630は、第2抽出条件を参照し、取得した脈波信号から第1評価データを抽出する方法を決定する。フィルタ処理部630は、フィルタリング処理された脈波信号を決定された抽出方法に基づき、微分部631と、ピーク位置算出部634と、フーリエ変換部637のいずれか少なくとも一つに出力する。
【0070】
第2抽出部63は、一つの第2評価データを取得するために第2抽出部63に備えられた抽出方法を必ずしもすべて使用するわけではなく、フィルタ処理部630によって決められた少なくとも一つの抽出方法で脈波信号から第2評価データを抽出する。
【0071】
微分部631は、フィルタ処理部630から入力された脈波信号を微分する。微分部631は、フィルタ処理部630によって、微分処理が必要と判断された場合、入力された脈波信号に微分処理を行う。微分部631は、微分処理した脈波信号を分割部632に出力する。
【0072】
分割部632は、微分部631から入力された複数の波形信号のそれぞれを、整数周期分の分割波形データに分割する。本実施形態では分割部632は、整数周期は1周期としているが、複数周期にしてもよい。分割部632は、分割波形データを規格化部633へ出力する。
【0073】
規格化部633は、分割部632から入力された複数の分割波形信号の時間幅を統一するために規格化をし、複数の分割波形信号の平均となる平均波形信号を取得し、平均波形信号の振幅の最大値を1、最小値を0とした規格化を行う。規格化部633は、規格化された平均波形信号を回帰分析部640へ出力する。
【0074】
規格化部633は、分割波形信号の時間幅を統一するために分割部632から入力された複数の分割波形信号を一定の時間幅又は一定のサンプリング数でトリミングを行ってもよい。規格化部633は、時間幅を統一するための処理方法がフィルタ処理部630によって決められる。
【0075】
規格化部633は、平均波形信号を取得するとき、複数の分割波形信号を必要とするが、必要な分割波形信号の数はフィルタ処理部630によって決められる。
【0076】
ピーク位置算出部634は、フィルタ処理部630から入力された脈波信号のピーク位置と、隣り合うピーク同士の距離であるピーク間隔を算出する。ピーク位置算出部634は、抽出方法に基づき、算出したピーク間隔をピーク間隔平均算出部635と、ピーク間隔プロット部636と、フーリエ変換部637の少なくともいずれか一つへと出力する。
【0077】
ピーク間隔平均算出部635は、ピーク位置算出部634から入力されたピーク間隔の平均を算出し、ピーク間隔の平均値を測定器のサンプリングレートで割り、秒数に変換する。ピーク間隔平均算出部635は、秒数に変換した平均値を脈拍処理部641へ出力する。
【0078】
ピーク間隔プロット部636は、ピーク位置算出部634から入力されたピーク間隔を横軸とし、上述したピーク間隔の隣のピーク間隔を縦軸としたグラフをプロットし、脈波のピーク間隔のポアンカレプロットを取得する。ピーク間隔プロット部636は、脈波のピーク間隔のポアンカレプロットをストレスプロット処理部642へ出力する。
【0079】
フーリエ変換部637は、ピーク位置算出部634からピーク間隔を入力された場合は、ピーク間隔を時系列データに変換したデータをフーリエ変換する。また、フーリエ変換部637は、フィルタ処理部630で処理された脈波信号を入力として、フーリエ変換を行ってもよい。フーリエ変換部637は、抽出方法に基づき、フーリエ変換した信号を最大周波数検出部638と、ストレスフーリエ処理部643の少なくともいずれか一つに出力する。
【0080】
最大周波数検出部638は、フーリエ変換部637から入力された信号を0.15~0.35Hzの間で最大値を示す周波数である最大周波数を検出する。最大周波数検出部638は、検出した最大周波数を呼吸数処理部644へと出力する。
【0081】
第2データ取得部64は、規格化部633に接続された回帰分析部640と、ピーク間隔平均算出部635に接続された脈拍処理部641と、ピーク間隔プロット部636でプロットしたグラフからストレス度を取得するストレスプロット処理部642と、フーリエ変換部637に接続されたストレスフーリエ処理部643と、最大周波数検出部638に接続された呼吸数処理部644と、を備える。
【0082】
第2データ取得部64は、第2抽出条件に紐づく第2処理条件を参照し、第2抽出部63によって抽出された第2評価データを処理し、第2データを取得する。
【0083】
第2データ取得部64は、例えば処理の方法として、生体情報の実測値と予め取得された脈波信号との相関関係に基づいて構築された検量モデルを用いて構築し、第2評価データから第2データを取得する。
【0084】
回帰分析部640は、規格化部633から入力された規格化された平均波形信号から、検量モデルに基づいて、第2データとして例えば血糖値、血圧、血中の酸素飽和度、血中二酸化炭素濃度などを取得する。
【0085】
回帰分析部640は、あらかじめ構築しておいた汎用的に利用できる検量モデルを汎用データとして、第2データ取得部64に記憶させて第2データを取得することもできる。
【0086】
脈拍処理部641は、ピーク間隔平均算出部635から入力されたピーク間隔の平均値をサンプリングレートで割り、秒数に変換する。脈拍処理部641は、60秒を算出した秒数で割り、一分当たりの脈拍数(bpm)を算出し、第2データとして脈拍数を取得する。
【0087】
ストレスプロット処理部642は、ピーク間隔プロット部636から入力されたポアンカレプロットから、第2データとして例えばストレス度を取得する。ストレスプロット処理部642は、ポアンカレプロットの分散値を計算し、分散値の大きさからストレス度を推定する。
【0088】
ストレスフーリエ処理部643は、フーリエ変換部637から入力された信号の積分比から、第2データとして例えばストレス度を取得する。
【0089】
呼吸数処理部644は、最大周波数検出部638から入力された最大値を示す周波数に60秒をかけて一分あたりの呼吸数(bpm)に換算し、第2データとして呼吸数を取得する。
【0090】
生体情報演算システム1によって取得される第1データ及び第2データは、例えば血圧、血糖値、血中の酸素飽和度、血中二酸化炭素濃度、脈拍数、呼吸数、ストレス度、血管年齢、糖尿病の程度などのうち少なくとも一つを含める。
【0091】
次に、本実施形態における生体情報演算システム1の一例について説明する。図8は、本実施形態における生体情報演算システム1の一例を示すフローチャートである。
【0092】
まず脈波信号取得ステップS10において、生体情報演算システム1は、取得部50が脈波信号を取得し、内部バス54を介して、通信I/F51へ脈波信号を出力する。またこの時、取得部50が取得した脈波信号の代わりに、生体情報演算システム1は、メモリ52に記録されていた脈波信号を、内部バス54を介して、通信I/F51へ脈波信号を出力してもよい。
【0093】
脈波信号の具体的な取得方法として、FBGセンサを用いて測定する場合を例として説明する。
【0094】
FBGセンサは、1本の光ファイバ内に所定間隔をあけて回折格子構造を形成したである。本実施形態では、FBGセンサとして、センサ部分の長さ10mm、波長分解能±0.1pm、波長範囲1550±0.5nmのものを使用し、ファイバの直径は145μm、コア径10.5μmとした。しかし、これらの設定は、FBGセンサの一例であり、本発明においてはこの限りではない。このセンサを手首に取り付け、FBGセンサを皮膚に接触させた状態で測定をする。
【0095】
光ファイバに用いる光源として、波長範囲1525~1570nmのASE(Amplified Spontaneous Emission)光源を使用してもよい。光源からの出射光は、サーキュレータを介してFBGセンサに入射させる。FBGセンサからの反射光は、サーキュレータを介してマッハツェンダー干渉計に導き、マッハツェンダー干渉計からの出力光を、光検出器によって検知する。マッハツェンダー干渉計は、ビームスプリッタにより光路差のある2つの光路に分離し、再びビームスプリッタにより一つに重ね合わせて干渉光を作り出すためのものである。光路差をつけるため、本実施形態では一方の光ファイバの長さを長くしている。コヒーレント光は、光路差に応じて干渉縞が生じるから、干渉縞のパターンを測定することによって、FBGセンサに生じた歪の変化、すなわち脈波を検知することができる。
【0096】
FBGセンサの歪み量を検出して、脈波の波形を検出するシステムである光ファイバセンサシステムは、FBGセンサに入射させる光源の他に、広い帯域のASE光源とする手段、サーキュレータ、マッハツェンダー干渉計、ビームスプリッタといった光学系や、光検出器が備える受光センサや、波長シフト量を解析する解析手段を含む。光ファイバセンサシステムは、使用するFBGセンサの特性に応じて光源や帯域光を選択して使用することができ、検波方法等の解析手段についても種々の方法を採用することができる。また、本発明は、光ファイバセンサシステムの機能や方式が限定されるものではない。
【0097】
これらの方法によって、取得部50が脈波信号を取得し、内部バス54を介して、通信I/F51へ脈波信号を出力する。
【0098】
次に取得部50から脈波信号を入力された通信I/F51は、公衆通信網3を介して、脈波信号を脈波信号取得部60へ送信する。また、この時、取得部50が取得した脈波信号の代わりに、サーバ4に保存された脈波信号を脈波信号取得部60へ送信してもよい。
【0099】
次に公衆通信網3を介して、脈波信号を送信された脈波信号取得部60は、脈波信号を第1抽出部61及び第2抽出部63へ出力する。
【0100】
次に第1抽出条件決定ステップS11において、第1抽出部61は、脈波信号取得部60から入力された脈波信号をフィルタ処理部610へ入力する。その後、フィルタ処理部610は入力された脈波信号に施す抽出方法を、第1抽出条件を参照して、決定する。
【0101】
フィルタ処理部610は、第1抽出条件の中から、取得した脈波信号の状態、取得したい生体情報、外部要因によって、第1抽出部61が脈波信号に施す抽出方法を決定する。外部要因は、例えばユーザの年齢や、性別や、病歴や、生活習慣や、投薬情報や、動脈硬化の程度や、健康状態や、遺伝情報などのユーザの情報、温度や、湿度などの環境情報などのうち少なくとも一つを含める。例えば、取得したい生体情報として、血糖値を取得したい場合、フィルタ処理部610は、脈波信号がフィルタ処理部610で処理を施された後、微分部611へと出力されるように第1抽出部61に命令をする。第1抽出条件は、脈波信号から第1評価データを抽出するための抽出方法の一覧を含めるデータ群である。第1抽出条件のデータ群は複数の抽出方法を含めてもよいし、予め決められた単一の抽出方法を含めていてもよい。
【0102】
次に第1抽出ステップS12において、第1抽出部61は、脈波信号取得部60から入力された脈波信号から第1評価データを抽出する。第1評価データとは、第1データ取得部62で生体情報を取得するために第1抽出部61によって、脈波信号から抽出された波形データである。第1評価データは、例えば脈波信号が、フィルタリング処理、微分処理、規格化処理、及び平均化処理の少なくとも何れかによって1周期分等の波形に処理された波形データである。本実施形態では、例として血糖値を取得するための生体情報演算システム1を説明する。
【0103】
まずフィルタ処理部610は、脈波信号取得部60から入力された脈波信号にフィルタリング処理を施した後、例えば血糖値を生体情報として取得する場合、第1抽出条件決定ステップS11で決定した抽出方法に基づいて、脈波信号を微分部611へと出力する。
【0104】
次に微分部611は、フィルタ処理部610から入力された脈波信号に微分をするか、もしくはしないかを、第1抽出条件決定ステップS11で決定した抽出方法に基づいて判断し、処理を施した後、脈波信号を分割部612へと出力する。
【0105】
第1抽出条件決定ステップS11で決定した抽出方法に基づいて、微分部611が脈波信号を微分するかしないかを判断する理由は、脈波信号を微分するかしないかで得られる第1評価データの特徴に差が生じ、取得したい第1データによって、それに適した第1評価データを得るためである。また、「脈波信号を微分する」とは、脈波信号を加速度脈波として抽出することであり、「脈波信号を微分しない」とは、脈波信号を速度脈波として抽出することである。
【0106】
次に分割部612は、微分部611から入力された複数の波形信号のそれぞれを、平均化するために1周期分の分割波形データに分割する。その後、分割部612は、分割波形データを規格化部613へ出力する。
【0107】
規格化部613は、分割部612から入力された複数の分割波形信号の時間幅を統一するために横軸の規格化をし、複数の分割波形信号の平均となる平均波形信号を取得し、平均波形信号の最大値を1、最小値を0とした縦軸の規格化を行う。この時、第1抽出部61は平均波形信号を第1評価データとして取得する。その後、規格化部613は、規格化された平均波形信号を第1データ取得部62へ出力する。
【0108】
規格化部613で時間幅を統一するために横軸の規格化処理を行う理由は、脈波の終端側で差が大きく表れることから、この部分を削除し、脈波の本体部分を解析対象とするためである。また平均波形信号の最大値を1、最小値を0とした縦軸の規格化を行う理由は、FBGセンサを測定部位に取り付ける際の押しつけ圧力のばらつきや、測定時にFBGセンサが位置ずれすることによる測定データのばらつきを平均化するし、測定時のばらつきに起因するノイズを抑え、脈波信号と生体情報の実測値の相関関係の精度を向上させるためである。
【0109】
次に生体情報演算システム1は、第1データ取得ステップS13へ移行し、第1抽出条件に紐づく第1処理条件を参照し、第1抽出部61から入力された第1評価データを第1データ取得部62で処理し、第1データを取得する。
【0110】
第1処理条件は、第1抽出部61から入力された第1評価データに、第1データ取得部62で施す処理の第1抽出条件に紐づけられた方法を含めるデータ群である。第1データ取得部62は第1処理条件の中から処理方法を決定する。第1処理条件のデータ群は複数の処理方法を含めてもよいし、予め決められた単一の処理方法を含めていてもよい。
【0111】
例えば、上述した抽出方法で取得した平均波形信号を第1評価データとして、第1データ取得部62で処理する場合、第1データ取得部62は、平均波形信号を回帰分析部620へ出力するように決定し、さらに回帰分析部620で平均波形信号に施す処理方法を決定する。
【0112】
第1抽出部61から平均波形信号を入力された回帰分析部620は、実測値と脈波信号の相関関係を示した検量モデルを用いて、平均波形信号から例えば血糖値を取得し、第1データとして出力する。
【0113】
検量モデルは、予め測定された平均波形脈波を説明変数とし、生体情報の実測値を目的変数として、例えば回帰分析により解析し、その解析結果に基づいて構築されたものである。検量モデルは、あらかじめ構築しておいた汎用的に利用できる検量モデルを記憶部24に記憶させて、第1データを測定することもできる。検量モデルの構築は、例えば定期的にキャリブレーションする場合や、ユーザが変わったときに構築し直しするといった場合に必要になることがある。
【0114】
検量モデルを構築するための回帰分析の方法として、例えばPLS回帰分析、クラス毎に主成分分析を行って主成分モデルとして検量モデルを得るSIMCA(Soft Independent Modeling of Class Analogy)法を利用した回帰分析、AIを用いたニューラルネットワークなどによる回帰分析方法などの少なくともひとつの方法を含める。
【0115】
また、例えば血中二酸化炭素濃度などの異常値の値を観測しにくく、異常値のデータが集めにくい生体情報を推定する際に、回帰分析部620は第1抽出部61から入力された平均波形信号と、検量モデルとの乖離度から、生体情報の異常値を推定してもよい。
【0116】
回帰分析部620は複数の検量モデルを有し、入力された平均波形データに対して、どの検量モデルを用いるかは、第1データ取得部62において第1処理条件を参照して決定した処理方法によって決定される。例えばフィルタ処理部610で、取得したい生体情報として、血糖値が選択された場合、第1データ取得部62は、第1抽出部61から入力された平均波形信号を回帰分析部620へ出力し、回帰分析部620で、予め測定された脈波の波形データを説明変数とし、血糖値の実測値を目的変数として、回帰分析により解析し、その解析結果に基づいて構築された検量モデルを用いて、入力された平均波形データから第1データを取得するように決定する。
【0117】
また、例えばフィルタ処理部610が、外部要因として、ユーザの年齢に基づいて、信号の抽出条件を決定した場合、第1データ取得部62は、第1抽出条件に紐付けられた第1処理条件を参照することで、第1抽出部61から入力された平均波形信号を回帰分析部620へ出力し、回帰分析部620で、予め測定された脈波の波形データを説明変数とし、ユーザの年齢に近いユーザの血糖値の実測値を目的変数として、回帰分析により解析し、その解析結果に基づいて構築された検量モデルを用いて、入力された平均波形データから第1データを取得するように決定する。これらによって、抽出方法に適した処理方法の決定が可能となる。
【0118】
次に第2抽出部63は、第2抽出条件決定ステップS14において、脈波信号取得部60から入力された脈波信号をフィルタ処理部630へ入力する。その後、フィルタ処理部630は入力された脈波信号に施す抽出方法を、第2抽出条件を参照して、決定する。
【0119】
第2抽出条件は、脈波信号から第2評価データを抽出するための抽出方法の一覧を含めるデータ群である。第2抽出条件のデータ群は複数の抽出方法を含めてもよいし、予め決められた単一の抽出方法を含めていてもよい。また、第2抽出条件は、第1抽出条件と同じものであってもよい。
【0120】
フィルタ処理部630は、第2抽出条件の中から、取得した脈波信号の状態、取得したい生体情報、外部要因によって、第2抽出部63が脈波信号に施す抽出方法を決定する。外部要因は、例えばユーザの年齢や、性別や、病歴や、生活習慣や、健康状態や、遺伝情報などのユーザの情報、温度や、湿度などの環境情報などのうち少なくとも一つを含める。また、フィルタ処理部630は、第1データ取得部62で取得した第1データの内容によって、第2抽出部63が脈波信号に施す抽出方法を決定してもよい。例えば、第1データ取得部62で取得した第1データの血糖値の精度が低い場合、フィルタ処理部630は、第1抽出部61で行わなかった抽出方法を決定する。また、例えば第1データとして血糖値を取得した場合、フィルタ処理部630は、血圧を第2データとして取得するために、規格化部633で、分割波形信号の時間幅を統一するために一定のサンプリング数でトリミングを行う抽出条件を決定してもよい。これによって、第1データの変化や特徴に合わせた第2データの取得が可能となり、高精度な評価結果をえることができる。また、フィルタ処理部630は、第1データ取得部62で取得した第1データの内容によって、第2データ取得部64が第2評価データに施す処理方法を決定してもよい。具体的な方法としては、後述する第2データ取得部64が、第1データ取得部62で取得した第1データの内容によって、第2評価データに施す処理方法を決定する方法と同様なものでもよい。
【0121】
また、フィルタ処理部630は、第1データ取得部62で取得した第1評価データの抽出方法によって、第2抽出部63が脈波信号に施す抽出方法を決定してもよい。
例えば、第1評価データを取得するときに、微分部611で微分を行った場合、フィルタ処理部630は、微分部631で微分を行わないように決定する。これらによって、第1データの変化に伴い、最適な第2データを取得することが可能となる。
【0122】
次に第2抽出部63は、第2抽出ステップS15において、脈波信号取得部60から入力された脈波信号から第2評価データを抽出する。第2評価データとは、第2データ取得部64で処理をするために第2抽出部63によって、脈波信号から抽出された波形データである。第2評価データは、例えば脈波信号が、フィルタリング処理、微分処理、規格化処理、及び平均化処理の少なくとも何れかによって1周期分等の波形に処理された波形データである。
【0123】
まずフィルタ処理部630は、脈波信号取得部60から入力された脈波信号にフィルタリング処理を施した後、例えば血糖値を生体情報として取得する場合、第2抽出条件決定ステップS14で決定した抽出方法に基づいて、脈波信号を微分部631へと出力する。
【0124】
次に微分部631は、フィルタ処理部630から入力された脈波信号に微分をするか、もしくはしないかを、第2抽出条件決定ステップS14で決定した抽出方法に基づいて判断し、処理を施した後、脈波信号を分割部632へと出力する。
【0125】
次に分割部632は、微分部631から入力された複数の波形信号のそれぞれを、1周期分の分割波形データに分割する。その後、分割部632は、分割波形データを規格化部633へ出力する。
【0126】
規格化部633は、分割部632から入力された複数の分割波形信号の時間幅を統一するために規格化をし、複数の分割波形信号の平均となる平均波形信号を取得し、平均波形信号の最大値を1、最小値を0とした規格化を行う。この時、第2抽出部63は平均波形信号を第2評価データとして取得する。その後、規格化部633は、規格化された平均波形信号を第2データ取得部64へ出力する。
【0127】
次に生体情報演算システム1は、第2データ取得ステップS16へ移行し、第2抽出条件に紐づく第2処理条件を参照し、第2抽出部63から入力された第2評価データを第2データ取得部64で処理し、第2データを取得する。
【0128】
第2処理条件は、第2抽出部63から入力された第2評価データに、第2データ取得部64で施す処理の第2抽出条件に紐づけられた方法を含めるデータ群である。第2データ取得部64は第2処理条件の中から処理方法を決定する。第2処理条件のデータ群は複数の処理方法を含めてもよいし、予め決められた単一の処理方法を含めていてもよい。また、第2処理条件は、第1処理条件と同じものであってもよい。
【0129】
また、第2データ取得部64は、第1データの処理方法に応じて、第2データ取得部64で施す第2評価データの処理方法を決定してもよい。例えば、若年層のユーザから測定した実測値と脈波信号の相関関係を示した検量モデルを用いて、平均波形信号から第1データを取得する処理方法を施した場合、第2データ取得部64は、上記の処理方法に応じて、よりユーザに適した検量モデルを用いて、平均波形信号から第2データを取得してもよい。これによって、異なる処理の方法で取得した複数の生体情報を取得することが可能となり、より多角的で高精度な評価が可能となる。
【0130】
また、第2データ取得部64は、第2処理条件を参照し、第1データの内容に対応する処理方法を決定してもよい。例えば、第1データによって、ユーザが低血糖の傾向があることが判明した場合、第2データ取得部64は、第2データ取得部64で施す第2評価データの処理方法として、低血糖のユーザの血糖値の実測値と脈波信号の相関関係を示した検量モデルを用いて、血糖値を取得する処理方法を決定してもよい。取得できる血糖値の値には大きな誤差がある場合が想定されるため、第1データの内容から低血糖帯、通常血糖帯、高血糖帯、超高血糖帯に分類し、その血糖帯に合わせた検量モデルを用いることで第2データとして取得する血糖値の精度を大幅に向上することが可能となる。また、第1データの内容からユーザが糖尿病かどうかを判断し、その結果に合わせて第2データ取得部64で施す第2評価データの処理方法を決定してもよい。これらによって、第1データの変化に追従して、第2評価データの処理を決定することで、より高精度な評価が可能になる。
【0131】
処理方法は、例えば回帰分析部620で、平均波形信号から第1データを取得する処理で用いられる検量モデルの内容によっても分類することができる。例えば、若年層のユーザから測定した実測値と脈波信号の相関関係を示した検量モデルを用いて、平均波形信号から第1データを取得する処理方法と別の年代層のユーザから測定した実測値と脈波信号の相関関係を示した検量モデルを用いて、平均波形信号から第1データを取得する処理方法はそれぞれ異なる処理方法である。
【0132】
また、第2データ取得部64は、第1評価データの分類パターンを参照して、第1評価データを分類した結果を第1データとし、上述した第1データを参照して、第2データ取得部64で施す第2評価データの処理方法を決定してもよい。これによって、例えば分類しやすい加速度脈波を用いて、信号の特徴を分類したうえで、誤検出を抑制できる速度脈波を用いた高精度な評価が可能となる。これによって、第1データの変化に追従して、よりユーザに適した第2評価データの処理を決定することが可能となる。
【0133】
分類パターンは、信号の波形の特徴に応じて、信号を2つ以上のグループに分類するための分類表のことである。
【0134】
図9は、加速度脈波の分類パターンの一例である。図9は、加速度脈波にはa~eの変曲点が存在し、加速度脈波における最大のピークをa点とし、a点から順に各変曲点をb点、c点、d点、e点とし、a点を1とし、最小値であるb点もしくはd点を0とした規格化を行い、各変曲点の値と、その差の大小関係により分類する方法で、脈波を7パターンに分類した図である。まず、変曲点の値がb<dの場合は、パターンAまたはBに分類する。b<dでさらにc≧0.5であればA、そうでなければBに分類する。次に変曲点の値がb≒dの場合、パターンCまたはDに分類する。b≒dでさらにc≒0の場合はパターンD、そうでなければパターンCに分類する。最後に、b>dの場合は、パターンE、F、Gのいずれかに分類できる。b>dでさらにb<cであればパターンEに、b≒cであればパターンF,b>cであればパターンGに分類する。
【0135】
第1データ取得部62は、微分部611で脈波信号を微分した加速度脈波に基づいた第1評価データが入力された場合、第1評価データが、例えば図9のどのパターンに当てはまるかを判断し、分類パターンを決定する。例えば、入力された第1評価データの変曲点bが変曲点dより小さく、さらに変曲点c≧0.5であれば、パターンAを第1評価データの分類パターンとする。
【0136】
加速度脈波の分類ごとに、適した検量モデルが異なるので、第2データ取得部64は、第1評価データの分類パターンを参照して、第1評価データを分類した結果を第1データとし、上述した第1データを参照して、第2データ取得部64で施す第2評価データの処理の方法を決定することで、ユーザごとに適した処理方法を実現することができる。例えば、第1評価データがパターンAに分類された結果を第1データとするとき、第2データ取得部64は、回帰分析部640で、予め測定された脈波のパターンAの波形データを説明変数とし、生体情報の実測値を目的変数として、回帰分析により解析し、その解析結果に基づいて構築された検量モデルを用いて、入力された平均波形データから第2データを取得するように決定する。
【0137】
図10は、速度脈波の分類パターンの一例である。図10は、速度脈波における最大のピークを1とし、最小値を0とした規格化を行い、最大のピーク以外にピークが見られたパターンをグループ1とし、最大のピーク以外にピークが見られなかったパターンをグループ2とした分類パターンである。これを上述したように用いることで、第1データ取得部62は、微分部611で脈波信号を微分しない速度脈波に基づいた第1評価データが入力された場合でも分類パターンを決定することができる。
【0138】
次に、最適血糖値算出ステップS17において、第1データ取得部62で取得した第1データと、第2データ取得部64で取得した第2データを最適血糖値算出部65へ入力し、第1データと第2データから最適な生体情報を取得する。例えば、第1データとして取得した血糖値を第1血糖値とし、第2データとして取得した血糖値を第2血糖値とし、第1血糖値と第2血糖値から最適血糖値を算出する。最適値となる生体情報の算出方法については、例えば第1データと第2データにそれぞれの測定精度に伴って重み付けを行い、重み付けに基づき、複数の第1データおよび複数の第2データから最適値となる生体情報を算出してもよい。また、他の例として、他センサ等によって取得された血糖値を参照値とし、参照値と第1データ及び第2データのプロットグラフを作成し二つのプロットグラフのうち、エラーグリッド上で良好な値を示すデータを出力する方法と、第1データと第2データをそれぞれ複数取得し、バラつきの小さいデータを出力する方法と、予め設定された許容範囲に、第1データと第2データが範囲内に含まれるかを評価し、含まれるデータを出力する方法などがあげられる。
【符号の説明】
【0139】
1 生体情報演算システム
2 電子機器
3 公衆通信網
4 サーバ
5 センサ
16 出力I/F
20 ROM
21 RAM
22 CPU
23 操作部
24 記憶部
25 データ入出力部
26 内部バス
27 通信I/F
28 表示部
50 取得部
51 通信I/F
52 メモリ
53 命令部
54 内部バス
55 リストバンド
60 脈波信号取得部
61 第1抽出部
62 第1データ取得部
63 第2抽出部
64 第2データ取得部
65 最適血糖値算出部
610 フィルタ処理部
611 微分部
612 分割部
613 規格化部
614 ピーク位置算出部
615 ピーク間隔平均算出部
616 ピーク間隔プロット部
617 フーリエ変換部
618 最大周波数検出部
620 回帰分析部
621 脈拍処理部
622 ストレスプロット処理部
623 ストレスフーリエ処理部
624 呼吸数処理部
630 フィルタ処理部
631 微分部
632 分割部
633 規格化部
634 ピーク位置算出部
635 ピーク間隔平均算出部
636 ピーク間隔プロット部
637 フーリエ変換部
638 最大周波数検出部
640 回帰分析部
641 脈拍処理部
642 ストレスプロット処理部
643 ストレスフーリエ処理部
644 呼吸数処理部
S10 脈波信号取得ステップ
S11 第1抽出条件決定ステップ
S12 第1抽出ステップ
S13 第1データ取得ステップ
S14 第2抽出条件決定ステップ
S15 第2抽出ステップ
S16 第2データ取得ステップ
S17 最適血糖値算出ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10