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特許7083208一体化されたパワーセルを有する航空機スパー、ならびに関連するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-02
(45)【発行日】2022-06-10
(54)【発明の名称】一体化されたパワーセルを有する航空機スパー、ならびに関連するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B64C 3/18 20060101AFI20220603BHJP
   B64D 27/24 20060101ALI20220603BHJP
   H01M 50/249 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/51 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/512 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/35 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/342 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/317 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 50/569 20210101ALI20220603BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20220603BHJP
【FI】
B64C3/18
B64D27/24
H01M50/249
H01M50/213
H01M50/284
H01M50/204 401D
H01M50/271 Z
H01M50/51
H01M50/512
H01M50/35 201
H01M50/244 Z
H01M50/289
H01M50/342 201
H01M50/317 201
H01M50/569
H01M10/48 301
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021545253
(86)(22)【出願日】2019-10-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 US2019055687
(87)【国際公開番号】W WO2020077121
(87)【国際公開日】2020-04-16
【審査請求日】2021-05-10
(31)【優先権主張番号】16/597,741
(32)【優先日】2019-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/744,065
(32)【優先日】2018-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521150709
【氏名又は名称】イメージング エアロ インコーポレイテツド
【氏名又は名称原語表記】IMAGINE AERO INC.
【住所又は居所原語表記】800 Bellevue Way NE, Suite 200, Bellevue, Washington 98004 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100105131
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 満
(74)【代理人】
【識別番号】100105795
【弁理士】
【氏名又は名称】名塚 聡
(72)【発明者】
【氏名】ハルバーソン,ケビン
【審査官】金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0041423(KR,A)
【文献】特開2008-311130(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0210809(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106240798(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0086472(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64C 1/06, 3/18
B64D 27/24
H01M 10/48,50/00-50/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機翼のスパーであって、
スパン方向に延びるスパー本体を有し、前記スパー本体は前記スパン方向に概ね平行に延びる複数のアパーチャを有し、個々のアパーチャが複数の電気パワーセルを受け入れるように配置されており、前記個々のアパーチャが前記スパン方向に延びる溝を有する溝付き壁を有する、スパー。
【請求項2】
それぞれの個々のアパーチャが複数の平行なスパン方向の溝を含む内面を有し、前記スパーがさらに、
前記個々のアパーチャに配置された支持体であって、プリント回路基板を含む支持体と、
前記支持体によって担持され、前記複数の電気パワーセルを受け入れるように配置された複数のブラケットと、
前記支持体によって担持され、前記複数の電気パワーセルと電気的に接触するように配置された複数のパワーセル接点と、
前記プリント回路基板によって担持され、前記複数の電気パワーセルに動作可能に結合されて、前記複数の電気パワーセルの少なくとも1つの状態を検出する回路と、
前記個々のアパーチャの端部に配置された取り外し可能なキャップと、
前記取り外し可能なキャップに動作可能に結合され、前記キャップが前記個々のアパーチャを閉じる第1の位置と、前記キャップが前記個々のアパーチャを周囲環境に開く第2の位置との間で移動可能なアクチュエータと、
前記個々のアパーチャ内の温度が閾値温度を超えたことの表示に応じて、前記アクチュエータを前記第2の位置に移動させるように前記アクチュエータに動作可能に結合された熱センサと、を備える
を含む、請求項1に記載のスパー。
【請求項3】
個々のアパーチャが、複数のスパン方向に延びる溝を有する表面を含み、前記溝は互いに平行である、請求項1に記載のスパー。
【請求項4】
前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つに配置されたインサートをさらに含み、
前記インサートは、前記複数の電気パワーセルを受け入れるように配置される、請求項1に記載のスパー。
【請求項5】
前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つを覆うように配置された少なくとも1つのキャップをさらに備える、請求項1に記載のスパー。
【請求項6】
温度センサをさらに含み、前記キャップは、前記温度センサからの信号に応答して、開位置から閉位置に移動可能である、請求項5に記載のスパー。
【請求項7】
前記キャップは、前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つの中の圧力の増加に応答して、開位置から閉位置に移動可能である、請求項5に記載のスパー。
【請求項8】
前記キャップに動作可能に結合されて、開位置から閉位置に前記キャップを移動させるアクチュエータをさらに備える、請求項5に記載のスパー。
【請求項9】
前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つに配置された前記複数の電気パワーセルをさらに含む、請求項1に記載のスパー。
【請求項10】
前記複数のアパーチャ内のすべての構成要素が、故障した電気パワーセルの燃焼温度よりも高い点火閾値を有する、請求項1に記載のスパー。
【請求項11】
個々のアパーチャ内の少なくともいくつかの電気パワーセルが、互いに直列に接続される、請求項1に記載のスパー。
【請求項12】
個々のアパーチャ内の少なくともいくつかの電気パワーセルが、互いに並列に接続される、請求項1に記載のスパー。
【請求項13】
個々のアパーチャ内の少なくともいくつかの電気パワーセルが、別の個々のアパーチャ内の少なくともいくつかの電気パワーセルと並列に接続される、請求項1に記載のスパー。
【請求項14】
前記スパー本体は、概ね円形の断面を有する、請求項1に記載のスパー。
【請求項15】
前記スパー本体は、2つのほぼ長方形の部分の間のほぼ丸い中央円形の部分を含む断面を有する、請求項1に記載のスパー。
【請求項16】
航空機翼のスパーであって、
請求項1のスパー本体と、
個々のアパーチャ内に配置された複数のバッテリセルを有し、
個々のアパーチャ内のバッテリセルは互いに電気的に結合され、異なる個々のアパーチャからのバッテリセルは互いに電気的に結合される、スパー。
【請求項17】
航空機であって、
縦軸に沿って延びる胴体と、
前記胴体から外側に延びる第1及び第2の翼を有し、
前記翼のそれぞれが、
前記翼のリフト軸の中心に沿ってスパン方向に延在し、かつ前記縦軸に沿って航空機の重心と整列した少なくとも1つのそれぞれの請求項1のスパー本体と、
個々のアパーチャ内に配置された複数のバッテリセルであって、個々のアパーチャ内のバッテリセルが互いに電気的に結合され、異なる個々のアパーチャのバッテリセルが互いに電気的に結合される、該複数のバッテリセルと、
前記少なくとも1つのスパー本体によって担持される前記バッテリセルに電気的に結合された少なくとも1つのマニホールドと、
前記スパー本体に隣接して配置された燃料体積
を備える航空機。
【請求項18】
前記少なくとも1つのアパーチャ内から前記航空機の外側にガスを排出するために、前記アパーチャのうちの少なくとも1つと流体連通で結合された少なくとも1つのベントチャネルをさらに備える、請求項17に記載の航空機。
【請求項19】
前記ベントチャネルは、前記第1の翼または前記第2の翼のうちの少なくとも1つの下面で前記航空機の外側に接続されている、請求項18に記載の航空機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2018年10月10日に出願された係属中の米国仮出願第62/744,065号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本技術は一般に、統合されたパワーセルを有する航空機スパー(又は、桁/翼桁/spar)、および関連するシステムおよび方法を対象とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
温室効果ガスの排出削減への取り組みが強化されるにつれて、輸送産業は、大幅な削減がなされるべき分野として特定されてきた。運輸産業内では、商業用航空輸送部門が温室効果ガス排出削減のための分野として特に特定されている。従って、この産業部門は、商業用航空機に動力を供給するための従来のガスタービンエンジンの代替又は補完としてのバッテリを調査してきた。しかし、このアプローチでは、もはや商業的には実現不可能な点まで機体の重量を増やさずに電動航空機を製造する方法を含め、いくつかの課題が発生している。従って、電動航空機に向けられた改良技術が依然として必要とされている。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1は、本技術の実施形態によるスパーの設置に適した航空機の部分概略図である。
【0005】
図2】本技術の実施形態に従って構成された、スパーを有する航空機の翼の一部の部分概略図である。
【0006】
図3は本技術の実施形態に従って構成された内部要素を示すために、翼外板を除去した、図2に示す翼の部分概略等角図である。
【0007】
図4A~4Dは、本技術の実施形態に従って構成され一体化された、代表的な翼スパー及び関連するパワーセルの部分的に概略的な等角図である。
【0008】
図5Aおよび5Bは、本技術の実施形態に従って構成されたマニホールドおよびベント構成を有する代表的な翼スパーの部分概略図である。
【0009】
図6は、本技術の代表的な実施形態による、複数のパワーセルを担持する支持体の部分的に概略的な等角図である。
【0010】
図7は、本技術の代表的な実施形態による、パワーセルを収容するためのインサートの一部の部分概略等角図である。
【0011】
図8は、本技術の実施形態による、複数のパワーセルが受容されるアパーチャを画定するインサートを有するスパーの部分概略部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本技術は一般に、一体化されたパワーセル(又は、動力セル/電力セル/動力電池/電力電池/power cell)を有する航空機スパー、および関連するシステムおよび方法を対象とする。代表的な実施形態では、スパーがパワーセル、例えば、バッテリ(典型的には複数の化学セルを含む)、燃料電池、および/または他の貯蔵エネルギーデバイスが挿入され、互いに電気的に結合されるチャネルまたは他のアパーチャを含むことができる。いくつかの実施形態(例えば、燃料電池の場合)では、燃料電池自体を貯蔵することに加えて、またはその代わりに、電池用の燃料をアパーチャ内に貯蔵することができる。チャネルは、1つまたは複数のパワーセルが故障した場合にガス逃がし経路を提供するギャップ、溝、縦溝流路、および/または他の特徴を含むように意図的に製造することができる。従って、故障したパワーセルからのデブリをスパー内に収容することができ、一方、故障したセルによって放出されたガスは安全な出口経路を備える。パワーセルをスパーに配置することは、セルによって占有される体積を低減することができ、セルの重量を、航空機の翼の揚力の中心またはその近く、および/または翼が取り付けられる航空機の全体的な重心に集中させることができる。これは、ひいては、パワーセルの重量から生じる構造的荷重(例えば、曲げ荷重)を低減することができる。スパーの組成物は熱伝導率を高めるように選択することができ、それによって、パワーセルが動作する均一な温度環境を提供する。
【0013】
本技術の実施形態の具体的な詳細は、代表的な航空機、翼、スパー、およびパワーセルを参照して以下に記載される。代表的な実施形態が特定の幾何学的形状および構成を参照して以下に記載されるが、本技術は他の幾何学的形状および/または構成にも同様に適用され得る。いくつかの実施形態はこのセクションで説明されるものとは異なる構成、構成要素、および/または手順を有することができ、他の実施形態は、特定の構成要素または手順を排除することができる。したがって、当業者は、本技術が追加の特徴または要素を有するいくつかの実施形態を含むことができ、かつ/または図1図8を参照して以下に示され説明される特徴または要素のいくつかを有さないいくつかの実施形態を含むことができることを理解するのであろう。
【0014】
図1は、本技術の実施形態に従って構成されたスパーを含む、代表的な航空機100の部分的に概略的なアイソメトリック図である。航空機100は、長手方向軸104に沿って長く延びる胴体101、それぞれがスパン方向軸111に沿って延びる翼110、尾翼102、および推進システム103を含むことができる。推進システム103は、(図1に示すように)翼110によって、および/または胴体101によって担持され得る。各翼110は、リフト軸112(又は、揚力軸)の中心に沿って、矢印Lで示されるリフトを提供する。全体の航空機100は航空機重心105を含み、リフト軸112の中心は、典型的には縦軸104に沿って航空機重心105に位置合わせ又はほぼ位置合わせするように構成されている。リフト軸112の中心を航空機重心105に合わせることによって、水平飛行のために航空機をトリミングするために必要な空気力を低減することができ、それによって航空機の抗力を低減することができる。
【0015】
従来の航空機では、推進システム103がガスタービンによって駆動されるターボファンエンジンを含み、これは、次いで、炭化水素ベースの航空燃料によって駆動される。本技術の実施形態では、炭化水素燃料がパワーセルによって供給される電力で補われるか、または置換されることができる。パワーセルは以下にさらに詳細に説明するように、ウイング110の構造と一体化することができる。
【0016】
図2図1を参照して上述したタイプの航空機への搭載に適した代表的な翼110の部分概略図であり、翼110は、スパン方向軸111に対して略平行に延びるスパー本体129を含む1つまたは複数のスパー130を含むことができる。代表的な実施形態では、翼110が前スパー130aおよび後スパー130bとして示される2つのスパー130を含む。スパー130は翼110のための一次構造を提供し、図1を参照して上述した航空機胴体101に荷重(例えば、揚力を含む)を伝達する。
【0017】
翼110は、様々な飛行条件で揚力を提供するように成形された上面116および下面117を有する外板115を含む。翼110は前縁113及び後縁114を更に含むことができ、これらは共に空力効率のために形作られている。後縁114は安定性及び制御のための後縁装置を含むことができ、これは明瞭にするために図2には図示されていない。翼110は、翼スパー130のスパン方向の末端又はその付近に翼端118を更に含むことができる。翼端118及び/又は他の表面(例えば、下面117)は例えば、故障したパワーセルからのガスが翼110から安全に出ることを可能にする内部ベントチャネルに結合されたベント(又は、通気口)119を含むことができる。
【0018】
図3図2に示される翼110の部分的に概略的な等角図であり、翼のさらなる選択された内部要素を示すために表皮が除去されている。内部要素は、前スパー130aおよび後スパー130bをほぼ横切って延びる複数のリブ120を含むことができる。ハイブリッド航空機(例えば、炭化水素ベースの燃料電池と電気パワーセル(又は、電力セル/electrical power cell)の両方を含む航空機)では、翼110が通常、隣接するリブ120の間、および前スパー130aと後スパー130bの間に配置された複数の燃料容積121を含むことができる。個々の燃料容積121は、流体封止コーティング122および/またはブラダ123を介して指定された領域内に収容することができる。燃料体積121の数及び/又はサイズは、電気パワーセルによって供給される電力の結果として、ハイブリッド航空機において減少させることができる。パワーセルは以下でさらに説明するように、前スパー130aおよび/または後スパー130bの内側に収容される。スパー130a、130bは、図2を参照して上述したベント119と整列するガス出口経路124を含むことができる。
【0019】
図4Aは、本技術の実施形態に従って構成された代表的な前スパー130aの拡大図である。後スパー130b(図3)及び/又は他のスパーは、同様の構造を有することができる。前スパー130aは、複数のパワーセル150、例えば化学電池及び/又は燃料電池を収容することができる。化学電池は、ニッケル金属水素化物および/またはリチウムイオン化学物質を含む、多くの適切な化学物質のいずれかを含むことができる。化学的性質にかかわらず、前スパー130aは、パワーセル150によって生成された電力を送る1つ以上のマニホールド131を含むことができる。したがって、各マニホールド131は所定のスパー内、および/または複数のスパー間でパワーセルまたはパワーセルのグループを相互接続し、最終的に、航空機動力装置および/または航空機の他の電気駆動コンポーネントに電気エネルギーを送達するために使用することができる対応するケーブル132(その一部を図4Aに示す)に接続することができる。
【0020】
航空機の代表的なパワープラント(又は、動力設備/電力装置/power plant)には、電動プロペラ、ダクテッドファン、および/または非導電ファンが含まれる。他の実施形態では、パワープラントが離陸、上昇、及び/又は高度変化のような高需要の飛行フェーズのためにバッテリ供給電力を使用する並列パワー源(又は、並列電源)を含むことができる。特定の実施形態では、そのようなパワープラントは、プロペラと同じ駆動軸に取り付けられたモータを有し、高需要の飛行フェーズで必要に応じて使用されるターボプロップを含むことができる。さらに別の実施形態では、電力がさもなければ主パワープラント(例えば、ガスタービンエンジン)によって駆動される付属品に供給することができる。そのような付属品は、ポンプ、発電機、交流発電機、および/または他の機械的に駆動されるデバイスを含むことができる。さらに別の実施形態では、これらの構成要素に供給される電力がガスタービン又は他の燃焼パワープラントによって供給される電力を補うことができる。さらに別の実施形態では、電力がガス駆動補助電力ユニット(APU)の代わりに供給され得る。
【0021】
図4Bは、前スパー130aの先端領域の拡大図である。前スパー130aは、いくつかの適切な断面形状を有するスパー本体139を含むことができる。図4Bに示す代表的な実施形態では、前スパー130aが前方部分133と後方部分135との間に配置された中央部分134を含む。これらの部分の各々はパワーセル150が挿入される1つ以上のセルアパーチャ136(例えば、細長い円柱形状を有する)を含むことができる。個々のパワーセル150は、アノード151及びカソード152を含むことができる。図4Bに示される実施態様において、アノード151及びカソード152は従来の懐中電灯バッテリのように、パワーセル150の両端に配置される。従って、複数のパワーセル150は、隣接するパワーセル150を直列に電気的に結合させて、個々のセルアパーチャ136内で端から端まで積層することができる。代表的な実施形態ではパワーセル150が標準的な18650リチウムイオン構成を有することができ、他の実施形態では他の適切な構成を有することができる。電池150は一次電池(例えば、非充電式電池)および/または二次電池(例えば、充電式電池)であってもよい。
【0022】
直列に接続されたパワーセル150の数は、個々のセルの出力電圧、及び下流の電気コンポーネントに供給されるべき所望の出力電圧に応じて選択することができる。したがって、いくつかの実施形態では個々のセルアパーチャ136内に含まれるパワーセル150のサブセットが直列に接続され、複数のサブセットが所望の電流レベルを提供するために並列に接続される。セルアパーチャ136は、直列相互接続及び並列相互接続の所望の組み合わせを提供するためにルーティング回路を収容することができる。例えば、各アパーチャ136は、パワーセル150の直列配列を作成することができる。この構成ではセルの電圧は合計され、生成される全電圧はそのアパーチャ内のセルによって生成される電圧の合計である。2つ以上のアパーチャ136を有する構成の場合、各アパーチャ136の電気出力は1つのアパーチャ136のパワーセル150を別のアパーチャ136のパワーセル150に直列構成で電気的に接続することによって全電圧を増加させるように構成することができ、または、1つのアパーチャ136のパワーセル136の電気出力を別のアパーチャ136のパワーセルの電気出力に平行構成で接続することによって全電流を増加させることができる。さらに、直列および並列配置の組み合わせにより、設計者は、任意の所与の電気的要件に対して選択され得る多数の電圧/電流構成を可能にする。
【0023】
前スパー130aに設けられたセルアパーチャ136の数は使用時に適切な構造荷重を担持するスパーの能力を保持しつつ、スパー内に収容されるパワーセルの数を増加(例えば、最大化)するように選択することができる。図示の実施形態では、前スパー138が部分的に円形の断面形状を有し、長方形の先導部分133及び後続部分135を有する。他の実施形態では、スパーは他の適切な断面形状、例えば、ボックス形状、Iビーム形状、Cチャネル形状、円形形状、および/または他の形状を有することができる。これらの実施形態のいずれにおいても、スパーは典型的には幅または深さよりもはるかに長いので、スパーおよびセルアパーチャ136は押出プロセスを使用して形成することができる。押出プロセスは標準サイズのパワーセル150を容易に収容するように、スパーを均一に製造する経済的な方法を提供する。このアプローチはまた、スパーを自動化技術で製造することを容易にし、および/またはスパーが積層レイアップで形成された場合、またはアパーチャが穴開けされた場合、または電気力学的機械加工または他のサブトラクティブ製造技術(又は、除去製造技術/subtractive manufacturing techniques)を介して形成された場合よりも、より少ない個々の操作で製造することを容易にする。
【0024】
特定の実施形態では、前スパー130aが熱伝導性の押出可能な材料、例えば、アルミニウム(例えば、6061又は6075アルミニウム)、他のアルミニウム合金、チタン、チタン合金、及び/又は熱可塑性プラスチックから形成される。このような材料は特に押出しに適しており、また、セルアパーチャ136内に収容されたパワーセル150の間で熱負荷を伝達するのに十分な熱伝導性を有している。このアプローチは、パワーセル150が動作する均一な温度環境を提供することができる。前翼スパー130aの比較的高い熱伝導率はまた、パワーセル150から外向きに(例えば、伝導及び/又は対流を介して熱を除去することができる翼スキン内に)熱を伝達することを可能にすることができるが、より有益な効果は単に均一な温度環境を提供することであると予想される。
【0025】
図4Cは、セルアパーチャ136をより詳細に示す、図4Bに示される前スパー130aの一部の拡大図である。各セルアパーチャ136は、上述のガス出口経路124を提供する複数の縦溝、チャネル、または溝137(一般に溝と呼ばれる)を含む内面を有することができる。いくつかの実施形態では、溝137がスパーおよびセルアパーチャ136を形成するために使用されるのと同じ押出プロセスの一部として押出すことができる。他の実施形態では、セルアパーチャ136が他の技術に従って形成することができる。例えば、前スパー130は対応するインサートを受け入れる複数のスパーアパーチャ140(図4Cでは1つが破線で示されている)を含むことができ、インサートは、縦溝流路、チャネル、または溝137を含むことができる。インサートが円周方向に対称でない場合、それらは、スパーアパーチャ140内で適切に位置合わせするためのキー又は他の位置合わせ要素を含むことができる。さらなる詳細は、図7および8を参照して以下に記載される。
【0026】
セルアパーチャ136はパワーセル150を摺動可能に、かつ少なくともいくつかの実施形態では、取り外し可能に収容するような大きさにすることができる。したがって、必要に応じて、個々のパワーセル150を取り外し、交換または保守することができる。例えば、セルアパーチャ136の直径はセルがアパーチャ136に出入りするときに、セルの摺動運動に適合するように、わずかに大きすぎることができる。セルアパーチャ136の対向する端部は設置又は取り外し中に、パワーセル150をアパーチャに押し入れたり、アパーチャから押し出したりするようにアクセスすることができる。
【0027】
図4D図4Cに示す前スパー130aの先端部分の拡大図であり、個々の溝137、及び隣接する溝の間に配置された対応するリッジ(又は、隆起部)138を示す。故障したパワーセルからの脱出ガスは矢印Gで示すように、セルアパーチャ136から出て、他のセルを過熱させて故障させる可能性を減少させて、スパーおよび航空機から安全に出て行くことができる。
【0028】
図5A~5Bは、本技術の代表的な実施形態に従って構成された代表的なスパー130を示す。スパー130は図4A~4Dを参照して上述したものとほぼ同様の形状を有し、スパー130のエンドキャップとして機能する対応する第1および第2のマニホールド531a、531bとして示される1つまたは複数のマニホールド531を含む。第1のマニホールド531aは、スパー130内のパワーセルと対応する第1のケーブル132aとの間の電気的接続を提供する。第2のマニホールド531bは、スパー130内のパワーセルと対応する第2のケーブル132bとの間の電気的接続を提供する。他の実施形態では、スパーは例えば、セルが互いにどのように接続されるかに応じて、単一のケーブルおよび単一の電気マニホールドを含むことができる。さらに、1つ以上のマニホールド(例えば、第2のマニホールド531b)は例えば、内部ベントチャネル128(概略的に示される)を介して、スパー130内のガス出口流路124(図4C)の末端を提供する。より具体的には図5Bを参照すると、第2のマニホールド531bは上述のガス出口経路124と流体連通する複数のベント519を含むことができる。各ベント519は、翼部110の下面117(いずれも図2に示される)を通る、および/または後方方向、例えば翼後縁を通る、下向きの出口を提供することができる。各ベント519は、通常作動中に翼下面117における略滑らかな空気力学的表面を保持するために通常閉鎖され、次いで対応するアパーチャ136(図4C参照)内の状態の変化に応じて開放または解放される、別個の、取り外し可能なカバー520(2つは図5Bに示される)を含むことができる。例えば、カバー520はソレノイドまたは他のアクチュエータ127(概略的に図示)に結合することができ、温度センサからの過熱信号に応答して開くことができる。カバー520はアパーチャ内の影響を受けたパワーセル(複数可)が交換または修理された後に、再ストー(又は、再装備/再収納/re-stowed)(または交換)され得る。スパー531bはまた、フェールセーフ過圧設備を含むことができる。例えば、閾値圧力を超えると、カバー120は例えば、吹き飛ばされることによって、またはアパーチャによってヒンジ止めされる場合には開くことによって開放して、アパーチャ136内のガスを逃がすことができる。別の代表的な実施形態では、カバー520が対応するアパーチャ内の過圧状態のみに応答することができる。例えば、カバー520は、ベント519に挿入される、熱可塑性材料または別の適切な材料から作製される成形プラグを含み得る。プラグは、閾値圧力で解放する摩擦または別の壊れやすい接続を介して固定することができる。
【0029】
図6は、スパーアパーチャ、例えば図4Cに示されるアパーチャ136内で複数のパワーセル150を担持するように配置された支持体660の一部の部分的に概略的な等角図である。支持体660は、個々のパワーセル150を支持体660にしっかりと、任意選択で解放可能に固定する複数のブラケット661を含むことができる。例えば、支持体660は、各パワーセル150のための一対のブラケット661を含むことができる。支持体660はまた、パワーセル150と電気的接触を行う複数のパワーセル接点662を担持して、対応するアパーチャ136(図4C)内でパワーセル150から電力を送る(又は、ルーティングする)ことができる。特定の実施の形態では、支持体660が回路663及び/又はケーブル664を含むプリント回路基板(PCB)から形成される。回路663はソリッドステート(または他の)温度および/または圧力感知回路、パワーセル150間で電力をバランスさせるための回路、および/または別様に個々のパワーセル150の充電を管理するための回路、および/またはセル故障または他の過剰温度または過剰圧力事象の場合に所与のアパーチャ136をベントする(又は、通気する)ために上述のアクチュエータを作動させるための回路要素を含むことができる。ケーブル配線664は支持体660と一体化することができ、複数のパワーセル150を並列及び/又は直列に接続するために使用することができる。いくつかの実施形態では、ケーブル664が図5Aに示すマニホールド531a、531bのうちの1つの必要性を排除するのに十分な電力ルーティングを提供することができる。
【0030】
図4Cを参照して上述したように、溝137は前スパー130aと一体的に形成することができ、または、同じく図4Cに破線で示されているスパーアパーチャ140内に挿入されるインサート内に形成することができる。図7は、この機能を提供するように構成されたインサート770の一部の部分概略等角図である。インサート770はパワーセル150(図6)が適合(又は、フィット)するセルアパーチャ136を含み、ベントのための溝137を含む。図6及び図7を一緒に参照すると、インサート770は支持体660を収容するギャップ771を含むことができ、支持体660によって支持されたパワーセル150は、セルアパーチャ136内に配置される。
【0031】
特定の実施形態では、インサート770がアルミニウム又は高温熱可塑性樹脂から形成することができる。特定の実施形態では、インサート770が非常に高い曲げ荷重の場合を除いて、パワーセル150に構造的な荷重が伝達されないように、配置されたスパーを形成する材料よりもコンプライアンス(又は、従順性/compliant)を高くすることができる。溝137は、インサート770内に形成されているか、またはスパー内に直接形成されているかにかかわらず、同様にコンプライアントである(従順性を有する)。したがって、セルアパーチャ136がインサート770に形成されていようと、スパーに直接形成されていようと、スパーによって担持される構造負荷は、パワーセル150の周りを通過する。このアプローチは、構造的負荷がパワーセル150に損傷を引き起こす可能性を防止するか、または少なくとも制限する。特定の実施形態では、スパーがその構造限界を超えるまで、溝137及び任意選択的にインサート770がパワーセル150を曲げ荷重にさらすことを回避するように構成することができる。
【0032】
図8は、スパーアパーチャ840が配置された代表的なスパー830の部分概略部分分解図である。スパー830は、図8に示されるような円形、または関連する航空機内で荷重を担持するための他の適切な形状を有することができる。個々のスパーアパーチャ840は、複数の溝137を有する対応するインサート770を受容する。支持体660は、スパーアパーチャ840に配置されたインサート770内にパワーセル150を担持する。
【0033】
本明細書に記載される実施形態の少なくともいくつかの1つの特徴は、代表的なスパーが、スパーが典型的に設計される構造的能力を収容機能、熱管理機能、および/または危険封じ込め機能と組み合わせることができることである。例えば、上述したように、スパー又は他の構成要素はパワーセルを収容し、パワーセル間で熱を分配し、及び/又は故障したパワーセルからの破片を収容し、その一方で、そのようなセルによって生成されたガスを排出することができる。単一の構造がこのような複数の機能を果たす能力は航空機の全体的な構造を単純化し、及び/又は航空機の重量を軽減することができる一方で、他の従来の設計を介しては利用できない機能性も提供することができる。
【0034】
本明細書に記載される代表的な実施形態の別の特徴は、パワーセルを翼の断面の最高負荷ステーションに沿って整列させることができることである。従って、パワーセルの質量の大部分は翼のリフト(又は、揚力)の中心又はその近傍にあり、従って、構造効率を改善するように、モーメントアームを減少させている。さらに、胴体ではなく翼の中にパワーセルを配置することによって、セルの重量は翼によって直接支持され、これは、次に、翼と胴体との間の界面に対する構造的要件を低減する。更に、パワーセルをスパー(及び/又は他の構造体)内に配置することにより、翼内の残りの体積をハイブリッド構成の燃料に使用することができる。
【0035】
本明細書に記載される代表的な実施形態のさらに別の特徴は、セルアパーチャ内に含まれるように選択される材料が高温能力および/または不燃性の特性のために意図的に選択され得ることである。したがって、材料(例えば、支持体660を含む)は、セルアパーチャ内のセル故障の場合の熱暴走を回避するか、または回避するのを助けることができる。例えば、アパーチャ内に配置された材料は、故障したパワーセル150の予想温度を上回る点火温度を有することができる。さらなる例として、アパーチャ内の全ての構成要素は、電気パワーセルが故障した状況において追加の燃焼源に寄与しないように選択することができる。
【0036】
さらに別の特徴は、各々が複数のパワーセルを含む複数のスパン方向に延びるアパーチャをスパーが含むことができることである。この特徴の利点は1つのパワーセルが故障した場合に、そのアパーチャ内のパワーセルの一部または全部のみに影響が限定されることである。その結果、飛行中は、航空機が利用できる全体的な電力への影響が緩和される。航空機が地上に置かれると、パワーセルを修理/交換するのに必要な作業は、影響を受けたアパーチャのみに限定することができる。
【0037】
上記から、本技術の特定の実施形態が例示の目的で本明細書に記載されてきたが、本技術から逸脱することなく様々な修正を行うことができることが理解されるのであろう。例えば、スパーは、本明細書に開示されるものとは異なる断面形状を有する可能性がある。パワーセルおよび/またはそれらが嵌合(又は、フィット)するアパーチャは、本明細書に示され、説明されるもの以外の構成を有することができる。代表的な実施形態を、翼スパーと一体化されたパワーセルの文脈で上述したが、他の実施形態ではセルを翼の他の構造要素、例えば、リブ及び/又はストリンガと一体化することができる。さらに、セルを翼構造と一体化することはより効率的な設計を提供することが予想されるが、いくつかの実施形態ではセルを他の構造、例えば、図1に示す胴体および/または尾翼の構造と一体化することができる。
【0038】
特定の実施形態の文脈において説明される技術の特定の態様は、他の実施形態において組み合わされるか、または排除されてもよい。例えば、代表的なスパーは本明細書に示され、説明されたものとは異なる構成を有する航空機(例えば、軍用航空機、小型および/または大型航空機、プロペラ駆動航空機、および/または無人航空機)に一体化することができる。さらに、本技術の特定の実施形態に関連する利点をこれらの実施形態の文脈で説明してきたが、他の実施形態もそのような利点を示すことができ、すべての実施形態が本技術の範囲内に入るために必ずしもそのような利点を示す必要はない。したがって、本開示および関連技術は本明細書に明示的に示されていない、または記載されていない他の実施形態を包含することができる。
【0039】
本明細書中で使用される場合、用語「およそ」および「一般的に」は特に明記しない限り、基準値の±10%以内の値をいう。参照により本明細書に組み込まれる任意の材料が本開示と矛盾する限りにおいて、本開示は制御する。
【0040】
以下の実施例は、本技術のさらなる代表的な実施形態を提供する。
実施例1
航空機翼のスパーであって、
スパン方向に延びるスパー本体を有し、前記スパー本体は前記スパン方向に概ね平行に延びる複数のアパーチャを有し、個々のアパーチャが複数の電気パワーセルを受け入れるように配置されている、スパー。
実施例2
個々のアパーチャが複数の平行なスパン方向の溝を含む内面を有し、前記スパーがさらに、
前記個々のアパーチャに配置された支持体であって、プリント回路基板を含む支持体と、
前記支持体によって支持され、前記複数の電気パワーセルを受け入れるように配置された複数のブラケットと、
前記支持体によって支持され、前記複数の電気パワーセルと電気的に接触するように配置された複数のパワーセル接点と、
プリント回路基板によって支持され、前記複数の電気パワーセルに動作可能に結合されて、前記複数の電気パワーセルの少なくとも1つの状態を検出する回路と、
前記個々のアパーチャの端部に配置された取り外し可能なキャップと、
前記取り外し可能なキャップに動作可能に結合され、前記キャップが個々のアパーチャを閉じる第1の位置と、前記キャップが個々のアパーチャを周囲環境に開く第2の位置との間で移動可能なアクチュエータと、
前記個々のアパーチャ内の温度が閾値温度を超えたことの表示に応じて、前記アクチュエータを前記第2の位置に移動させるように前記アクチュエータに動作可能に結合された熱センサと、を備える
を含む、実施例1に記載のスパー。
実施例3
個々のアパーチャが、複数のスパン方向に延びる溝を有する表面を含む、実施例1に記載のスパー。
実施例4
前記溝は互いに平行である、実施例3に記載のスパー。
実施例5
前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つに配置されたインサートをさらに含み、
前記インサートは、前記複数の電気パワーセルを受け入れるように配置される、実施例1に記載のスパー。
実施例6
前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つを覆うように配置された少なくとも1つのキャップをさらに備える、実施例1に記載のスパー。
実施例7
温度センサをさらに含み、前記キャップは、前記温度センサからの信号に応答して、開位置から閉位置に移動可能である、実施例6に記載のスパー。
実施例8
前記キャップは、前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つの中の圧力の増加に応答して、開位置から閉位置に移動可能である、実施例6に記載のスパー。
実施例9
前記キャップに動作可能に結合されて、開位置から閉位置まで前記キャップをモード制御するアクチュエータをさらに備える、実施例6に記載のスパー。
実施例10
前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つに配置された前記複数の電気パワーセルをさらに含む、実施例1に記載のスパー。
実施例11
前記複数のアパーチャ内のすべての構成要素が、故障した電気パワーセルの燃焼温度よりも高い点火閾値を有する、実施例1に記載のスパー。
実施例12
個々のアパーチャ内の少なくともいくつかの電気パワーセルが、互いに直列に接続される、実施例1に記載のスパー。
実施例13
個々のアパーチャ内の少なくともいくつかの電気パワーセルが、互いに並列に接続される、実施例1に記載のスパー。
実施例14
個々のアパーチャ内の少なくともいくつかの電気パワーセルが、別の個々のアパーチャ内の少なくともいくつかの電気パワーセルと並列に接続される、実施例1に記載のスパー。
実施例15
前記スパー本体は、概ね円形の断面を有する、実施例1に記載のスパー。
実施例16
前記スパー本体は、2つのほぼ長方形の部分の間にほぼ丸い中央円形の部分を含む断面を有する、実施例1に記載のスパー。
実施例17
航空機翼のスパーであって、
スパン方向に延びるスパー本体であって、前記スパー本体はスパン方向に延びる複数のアパーチャを有し、個々のアパーチャは前記スパン方向に延びる溝を有する溝付き壁を有する、該スパー本体と、
個々のアパーチャ内に配置された複数のバッテリセルを有し、
個々のアパーチャ内のバッテリセルは互いに電気的に結合され、異なる個々のアパーチャからのバッテリセルは互いに電気的に結合される、スパー。
実施例18
個々のアパーチャが、複数のスパン方向に延びる溝を含む、実施例1に記載のスパー。
実施例19
前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つを覆うように配置された少なくとも1つのキャップをさらに備え、前記少なくとも1つのキャップは、圧力の上昇または温度の上昇のうちの少なくとも1つに応答して、閉位置から開位置に移動する、実施例1に記載のスパー。
実施例20
前記少なくとも1つのキャップに結合され、前記閉位置から前記開位置に前記少なくとも1つのキャップを移動させるアクチュエータをさらに備える、実施例19に記載のスパー。
実施例21
航空機であって、
縦軸に沿って延びる胴体と、
前記胴体から外側に延びる第1及び第2の翼を有し、
前記翼のそれぞれが、
前記翼のリフト軸の中心に沿ってスパン方向に延在し、かつ前記縦軸に沿って航空機の重心と整列した少なくとも1つのスパー本体であって、各スパー本体は前記スパン方向に延在する複数のアパーチャを有し、個々のアパーチャは、前記スパン方向に延在する溝を有する溝付き壁を有する、該スパー本体と、
個々のアパーチャ内に配置された複数のバッテリセルであって、個々のアパーチャ内のバッテリセルが互いに電気的に結合され、異なる個々のアパーチャのバッテリセルが互いに電気的に結合される、該複数のバッテリセルと、
前記少なくとも1つのスパー本体によって担持される前記バッテリセルに電気的に結合された少なくとも1つのマニホールドと、
前記スパー本体に隣接して配置された燃料体積
を備える航空機。
実施例22
前記航空機の外側の前記少なくとも1つのアパーチャ内からガスを排出するために、前記アパーチャのうちの少なくとも1つと流体連通で結合された少なくとも1つのベントチャネルをさらに備える、実施例21に記載の航空機。
実施例23
前記ベントチャネルは、前記第1の翼または前記第2の翼のうちの少なくとも1つの下面で前記航空機の外側に接続されている、実施例22に記載の航空機。
実施例24
前記個々のアパーチャのうちの少なくとも1つを覆うように配置された少なくとも1つのキャップをさらに備え、
前記少なくとも1つのキャップは、圧力の上昇または温度の上昇のうちの少なくとも1つに応答して、閉位置から開位置に移動する、実施例21に記載のスパー。
実施例25
前記少なくとも1つのキャップに結合され、前記閉位置から前記開位置に前記少なくとも1つのキャップを移動させるアクチュエータをさらに備える、実施例24に記載のスパー。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5A
図5B
図6
図7
図8