(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-02
(45)【発行日】2022-06-10
(54)【発明の名称】管理装置、プログラム、システム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
H04W 84/22 20090101AFI20220603BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20220603BHJP
H04W 88/02 20090101ALI20220603BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20220603BHJP
【FI】
H04W84/22
H04W84/06
H04W88/02 140
H04W88/18
(21)【出願番号】P 2020097299
(22)【出願日】2020-06-03
【審査請求日】2021-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】太田 喜元
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0007384(US,A1)
【文献】特表2018-525899(JP,A)
【文献】特開2002-319894(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有する複数の移動体を管理する管理装置であって、
前記複数の移動体の位置情報を取得する取得部と、
前記複数の移動体の前記複数のアンテナを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記位置情報に基づいて、前記複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、前記複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御
し、
前記制御部は、前記複数の移動体のそれぞれの前記複数のアンテナの指向方向に沿って整列して、互いに無線通信接続を確立することによってメッシュネットワークを構成している前記複数の移動体によって、時分割で異なるメッシュネットワークが構成されるように、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記複数のアンテナのうちのアクティブにするアンテナが異なる複数のアンテナパターンを時分割で切り替えさせるよう制御する、
管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、予め定められた時間毎に前記異なるメッシュネットワークを構築するように、前記複数の移動体を制御する、請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、通信トラフィックがより多い通信パスをより長く維持するように、前記メッシュネットワークを切り替えるタイミングを制御する、請求項1又は2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記位置情報によって示される位置に応じた複数の方向に対応する複数のアンテナをアクティブにするよう制御する、
請求項1
から3のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記複数の移動体のそれぞれによって出力されるビームが、先隣りの移動体の通信に干渉することを回避するように、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、前記複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御する、請求項1
から4のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記複数の移動体のそれぞれが少なくとも2機の移動体と無線通信接続を確立している状態を維持しながら、前記複数の移動体のそれぞれによって出力されるビームが、先隣りの移動体の通信に干渉することを回避するように、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、前記複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御する、請求項1から
5のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記複数の移動体のうちの、第1の移動体の一のアンテナが指向性を有する第1の方向に沿って前記第1の移動体に隣接する第2の移動体に前記第1の方向に沿って隣接する第3の移動体の前記複数のアンテナのうち、前記第1の方向に対向する方向に指向性を有するアンテナを非アクティブにさせるよう制御する、請求項1から
6のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項8】
前記複数の移動体のそれぞれは、横6方向に指向性を有するように配置された6つのアンテナを有し、
前記制御部は、前記位置情報によって示される位置に応じて、前記6つのアンテナのうちの隣接する3つのアンテナをアクティブとし、他の3つのアンテナを非アクティブとする第1パターンと、前記6つのアンテナのうちの互いに隣接しない3つのアンテナをアクティブとし、他の3つのアンテナを非アクティブとする第2パターンとを切り替えさせる、請求項1から
7のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項9】
前記制御部は、時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、前記複数の移動体のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替えさせる、請求項1から8のいずれか一項に記載の管理装置。
【請求項10】
異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有する複数の移動体を管理する管理装置であって、
前記複数の移動体の前記複数のアンテナを制御する制御部、
を備え、
前記制御部は、前記複数の移動体のそれぞれについて、時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、前記複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、前記複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御
し、
前記制御部は、前記複数の移動体のそれぞれの前記複数のアンテナの指向方向に沿って整列して、互いに無線通信接続を確立することによってメッシュネットワークを構成している前記複数の移動体によって、時分割で異なるメッシュネットワークが構成されるように、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記複数のアンテナのうちのアクティブにするアンテナが異なる複数のアンテナパターンを時分割で切り替えさせるよう制御する
管理装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記複数の移動体のそれぞれが少なくとも2機の移動体と無線通信接続を確立している状態を維持しながら、時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、前記複数の移動体のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替えさせる、請求項10に記載の管理装置。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1から
11のいずれか一項に記載の管理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項13】
前記複数の移動体と、
請求項1から
11のいずれか一項に記載の管理装置と
を備えるシステム。
【請求項14】
異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有する複数の移動体を管理する管理装置によって実行される制御方法であって、
前記複数の移動体の位置情報を取得する取得ステップと、
前記複数の移動体のそれぞれについて、前記位置情報に基づいて、前記複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、前記複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御する制御ステップと、
前記複数の移動体のそれぞれの前記複数のアンテナの指向方向に沿って整列して、互いに無線通信接続を確立することによってメッシュネットワークを構成している前記複数の移動体によって、時分割で異なるメッシュネットワークが構成されるように、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記複数のアンテナのうちのアクティブにするアンテナが異なる複数のアンテナパターンを時分割で切り替えさせるよう制御する制御ステップと
を備える制御方法。
【請求項15】
前記制御ステップにおいて、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記位置情報によって示される位置に応じた複数の方向に対応する複数のアンテナをアクティブにする、
請求項
14に記載の制御方法。
【請求項16】
異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有する複数の移動体を管理する管理装置によって実行される制御方法であって、
前記複数の移動体のそれぞれについて、前記複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、前記複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御する制御ステップと、
時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、前記複数の移動体のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替える切替ステップ
であって、前記複数の移動体のそれぞれの前記複数のアンテナの指向方向に沿って整列して、互いに無線通信接続を確立することによってメッシュネットワークを構成している前記複数の移動体によって、時分割で異なるメッシュネットワークが構成されるように、前記複数の移動体のそれぞれについて、前記複数のアンテナのうちのアクティブにするアンテナが異なる複数のアンテナパターンを時分割で切り替える切替ステップと、
を備える制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示に係る発明は、管理装置、プログラム、システム、及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、バックホールノードに無線接続され、無線基地局として機能するドローン基地局が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特表2017-521962号公報
【発明の概要】
【0003】
本開示に係る発明の一実施形態によれば、管理装置が提供される。管理装置は、異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有する複数の移動体を管理してよい。管理装置は、複数の移動体の位置情報を取得する取得部を備えてよい。管理装置は、複数の移動体の複数のアンテナを制御する制御部を備えてよい。制御部は、複数の移動体のそれぞれについて、位置情報に基づいて、複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御してよい。
【0004】
上記制御部は、上記複数の移動体のそれぞれについて、上記位置情報によって示される位置に応じた複数の方向に対応する複数のアンテナをアクティブにするよう制御してよい。上記制御部は、上記複数の移動体のそれぞれによって出力されるビームが、先隣りの移動体の通信に干渉することを回避するように、上記複数の移動体のそれぞれについて、上記複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、上記複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御してよい。上記制御部は、上記複数の移動体のそれぞれが少なくとも2機の移動体と無線通信接続を確立している状態を維持しながら、上記複数の移動体のそれぞれによって出力されるビームが、先隣りの移動体の通信に干渉することを回避するように、上記複数の移動体のそれぞれについて、上記複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、上記複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御してよい。上記制御部は、上記複数の移動体のうちの、第1の移動体の一のアンテナが指向性を有する第1の方向に沿って上記第1の移動体に隣接する第2の移動体に上記第1の方向に沿って隣接する第3の移動体の上記複数のアンテナのうち、上記第1の方向に対向する方向に指向性を有するアンテナを非アクティブにさせるよう制御してよい。上記複数の移動体のそれぞれは、横6方向に指向性を有するように配置された6つのアンテナを有してよく、上記制御部は、上記位置情報によって示される位置に応じて、上記6つのアンテナのうちの隣接する3つのアンテナをアクティブとし、他の3つのアンテナを非アクティブとする第1パターンと、上記6つのアンテナのうちの互いに隣接しない3つのアンテナをアクティブとし、他の3つのアンテナを非アクティブとする第2パターンとを切り替えさせてよい。上記制御部は、上記複数の移動体のそれぞれについて、上記複数のアンテナのうちのアクティブにするアンテナが異なる複数のアンテナパターンを時分割で切り替えさせるよう制御してよい。上記制御部は、上記複数の移動体によって時分割で異なるメッシュネットワークが構成されるように、上記複数の移動体のそれぞれに、時分割で上記アンテナパターンを切り替えさせてよい。上記制御部は、時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、上記複数の移動体のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替えさせてよい。
【0005】
本開示に係る発明の一実施形態によれば、管理装置が提供される。管理装置は、異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有する複数の移動体を管理してよい。管理装置は、複数の移動体の複数のアンテナを制御する制御部を備えてよい。制御部は、複数の移動体のそれぞれについて、時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御してよい。
【0006】
上記制御部は、上記複数の移動体のそれぞれが少なくとも2機の移動体と無線通信接続を確立している状態を維持しながら、時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、上記複数の移動体のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替えさせてよい。上記制御部は、上記複数の移動体によって、時分割で異なるメッシュネットワークが構成されるように、上記複数の移動体のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替えさせてよい。
【0007】
本開示に係る発明の一実施形態によれば、コンピュータを、上記管理装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0008】
本開示に係る発明の一実施形態によれば、上記複数の移動体と、上記管理装置とを備えるシステムが提供される。
【0009】
本開示に係る発明の一実施形態によれば、制御方法が提供される。制御方法は、異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有する複数の移動体を管理する管理装置によって実行されてよい。制御方法は、複数の移動体の位置情報を取得する取得ステップを備えてよい。制御方法は、複数の移動体のそれぞれについて、位置情報に基づいて、複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御する制御ステップを備えてよい。制御ステップにおいて、複数の移動体のそれぞれについて、位置情報によって示される位置に応じた複数の方向に対応する複数のアンテナをアクティブにしてよい。
【0010】
本開示に係る発明の一実施形態によれば、制御方法が提供される。制御方法は、異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有する複数の移動体を管理する管理装置によって実行されてよい。制御方法は、複数の移動体のそれぞれについて、複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御する制御ステップを備えてよい、制御方法は、時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、複数の移動体のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替える切替ステップを備えてよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】無人航空機500のアンテナ構成の一例を概略的に示す。
【
図3】無人航空機500によるアンテナ制御について説明するための説明図である。
【
図4】無人航空機500によるアンテナ制御について説明するための説明図である。
【
図6】メッシュネットワーク600の一例を概略的に示す。
【
図7】メッシュネットワーク600の一例を概略的に示す。
【
図8】メッシュネットワーク600の一例を概略的に示す。
【
図9】メッシュネットワーク600の一例を概略的に示す。
【
図10】メッシュネットワーク600の一例を概略的に示す。
【
図11】管理装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、複数の移動体200を管理する管理装置100を備えてよい。システム10は、複数の移動体200を備えてよい。システム10は、位置情報記録サーバ400を備えてもよい。
【0015】
複数の移動体200のそれぞれは、異なる方向に指向性を有するように配置された複数のアンテナをそれぞれが有してよい。アンテナは、ビームフォーミングアンテナであってよい。移動体200は、複数のアンテナのそれぞれを用いて、複数の他の移動体200と並行して無線通信可能であってよい。すなわち、移動体200は、複数の他の移動体200と同時に無線通信可能であってよい。
図1では、移動体200が6つのアンテナを有して、6方向の他の移動体200と無線通信可能である場合を例示している。
図1において、アンテナの図示は省略している。
【0016】
移動体200は、空を移動する移動体であってよい。例えば、移動体200は、ドローン及びHAPS(High Altitude Platform Station)等の無人航空機であってよい。移動体200は、陸上を移動する移動体であってもよい。例えば、移動体200は、車両であってよい。移動体200は、水上を移動する移動体であってもよい。例えば、移動体200は、船舶であってよい。
【0017】
複数の移動体200は、例えば、
図1に例示するように、アンテナの指向方向に沿って整列し、互いに無線通信接続を確立することによって、メッシュネットワーク600を構成してよい。そして、複数の移動体200のうちの少なくとも1つの移動体200が、ゲートウェイ300と無線通信接続を確立して、ゲートウェイ300を介してネットワーク50にアクセスしてよい。ゲートウェイ300は、光ファイバ及びメタルケーブル等を介して、ネットワーク50に有線接続されていてよい。
【0018】
ネットワーク50は、インターネットを含んでよい。ネットワーク50は、移動体通信ネットワークを含んでよい。移動体通信ネットワークは、3G(3rd Generation)通信方式に準拠してよい。移動体通信ネットワークは、LTE(Long Term Evolution)通信方式に準拠してよい。移動体通信ネットワークは、5G(5th Generation)通信方式も準拠してよい。移動体通信ネットワークは、6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式に準拠してよい。
【0019】
複数の移動体200は、無線基地局として機能してよい。移動体200は、無線通信エリアを形成して、無線通信エリア内の通信端末に無線通信サービスを提供してよい。通信端末の例として、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、PC(Personal Computer)、及び、いわゆるIoT(Internet of Thing)デバイス等が挙げられる。このように、メッシュネットワーク600は、バックホールとして機能してよい。
【0020】
移動体200は、ダイレクトアクセス端末60と無線通信接続を確立してもよい。ダイレクトアクセス端末60は、移動体200との無線通信接続によって、メッシュネットワーク600を介してネットワーク50にアクセスしてよい。ダイレクトアクセス端末60は、無線基地局として機能してよい。
【0021】
ここで、互いに無線通信が可能な複数の無線通信装置によってメッシュネットワークを構成する場合、基本的に見通し環境で実現することになる。そのため、通信対象の無線通信装置のその先に存在する無線通信装置への電波干渉が問題となる場合がある。例えば、見通し環境の場合、経路長による電波損失は比較的小さいことから、無線通信装置間の距離を大きくしても電波干渉の問題を解消し得ない場合がある。また、例えば、無線通信装置をドローンなどの移動体に実装する場合、移動体が動作するための電力を確保する必要がある。そのため、無線通信装置は、消費電力の削減が重要となる。
【0022】
これに対し、一実施形態に係るシステム10において、管理装置100は、移動体200間の通信パスの間引き方を工夫することによって、メッシュネットワーク600における電波干渉を低減することができる。また、一実施形態に係るシステム10において、移動体200は、消費電力を低減することができる。一実施形態において、管理装置100は、取得部102及び制御部104を備えてよい。
【0023】
取得部102は、複数の移動体200の位置情報を取得することができる。取得部102は、複数の移動体200の位置情報を位置情報記録サーバ400から取得してよい。
【0024】
位置情報記録サーバ400は、ネットワーク50に接続され、各移動体200の位置情報を記録して管理してよい。位置情報記録サーバ400は、移動体通信ネットワーク内に配置されてよい。位置情報記録サーバ400は、例えば、コアネットワーク内に配置されてよい。位置情報記録サーバ400は、インターネット上に配置されてもよい。位置情報記録サーバ400は、複数の移動体200のそれぞれから、それぞれの位置情報を受信してよい。なお、管理装置100と位置情報記録サーバ400とは、一体であってもよい。
【0025】
制御部104は、複数の移動体200のそれぞれについて、複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとして、複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御してよい。制御部104は、複数の移動体200のそれぞれについて、取得部102が取得した位置情報によって示される位置に応じて、複数の方向に対応する複数のアンテナをアクティブにさせてよい。これにより、一実施形態に係るシステム10は、複数のアンテナのすべてをアクティブにする場合と比較して、移動体200の消費電力を低減することができる。
【0026】
制御部104は、例えば、複数の移動体200のそれぞれによって出力されるビームが、先隣りの移動体200の通信に干渉することを回避するように、複数の移動体200のそれぞれについて、複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御してよい。例えば、制御部104は、複数の移動体200のそれぞれが少なくとも2機の移動体200と無線通信接続を確立している状態を維持しながら、複数の移動体200のそれぞれによって出力されるビームが、先隣りの移動体200の通信に干渉することを回避するように、複数の移動体200のそれぞれについて、複数のアンテナのうちの一部のアンテナをアクティブとし、複数のアンテナのうちの他のアンテナを非アクティブとするよう制御してよい。具体的には、制御部104は、例えば、複数の移動体200のうちの、第1の移動体200の一のアンテナが指向性を有する第1の方向に沿って第1の移動体200に隣接する第2の移動体に第1の方向に沿って隣接する第3の移動体の複数のアンテナのうち、第1の方向に対向する方向に指向性を有するアンテナを非アクティブにさせるよう制御してよい。これらによって、一実施形態に係るシステム10は、先隣りの移動体200の通信への電波干渉を抑制することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10によれば、メッシュネットワーク600全体の通信効率を向上させることができる。
【0027】
ここで、通信パスを間引くことにより、一部の区間で経路の迂回によるホップ数が多くなる場合がある。これに対し、一実施形態に係るシステム10は、時分割で通信パスの間引きパターンを変更してもよい。例えば、制御部104は、複数の移動体200のそれぞれについて、複数のアンテナのうちのアクティブにするアンテナが異なる複数のアンテナパターンを時分割で切り替えさせるよう制御してもよい。制御部104は、例えば、複数の移動体200によって時分割で異なるメッシュネットワーク600が構成されるように、複数の移動体200のそれぞれに、時分割でアンテナパターンを切り替えさせてよい。具体的には、制御部104は、例えば、時分割で通信相手の移動体が切り替わるように、複数の移動体200のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替えさせてよい。制御部104は、複数の移動体200のそれぞれが少なくとも2機の移動体200と無線通信接続を確立している状態を維持しながら、これらの制御を実行してよい。これによれば、一実施形態に係るシステム10は、時間周期的に最短経路の通信パスを設定することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10によれば、ユーザは、時間周期的に最短経路の通信パスを利用することができる。つまり、一実施形態に係るシステム10によれば、通信遅延を低減することができる。
【0028】
図1では、管理装置100がネットワーク50に接続される場合を例示しているが、これに限らない。複数の移動体200のいずれかが、管理装置100を搭載してもよい。
【0029】
図2は、無人航空機500のアンテナ構成の一例を概略的に示す。無人航空機500は、移動体200の一例であってよい。無人航空機500は、6方向に指向性を有するように配置された6つのアンテナ502と、下方向に指向性を有するように配置されたアンテナ504とを有してよい。このように、無人航空機500は、自機から見て通信対象が存在し得るすべての方位が、多面構成されるいずれかのアンテナでカバーされるアンテナ構成を有してよい。また、無人航空機500は、隣り合うアンテナのカバー範囲が重複してよい。例えば、無人航空機500は、あるアンテナのカバー範囲のうち、隣り合うアンテナ側の半値幅内において、隣り合うアンテナとカバー範囲が重複してよい。なお、移動体200が車両及び船舶等の場合には、下面側ではなく、上面側にアンテナが配置されてよい。
【0030】
アンテナ504は、一部分が無線通信エリアを形成するために用いられ、他の部分がダイレクトアクセス端末60と無線通信するために用いられてよい。なお、アンテナ504は、無線通信エリアを形成するためにだけに用いられてもよい。また、アンテナ504は、ダイレクトアクセス端末60と無線通信するためだけに用いられてもよい。
【0031】
図3及び
図4は、無人航空機500によるアンテナ制御について説明するための説明図である。ビーム範囲508は、ビーム506のビームフォーミングの範囲を示す。
【0032】
システム10において、複数の無人航空機500の隊列が乱れずに、位置関係が変化しないことが望ましいが、複数の無人航空機500の位置関係は、様々な要因によって変化し得る。無人航空機500は、無線通信接続を確立している通信相手の無人航空機500と自機との位置関係が変化した場合に、ビームフォーミングによって、通信相手の無人航空機500を追尾するように制御してよい。無人航空機500は、通信相手の無人航空機500が、あるアンテナ502のビーム範囲508内の方向に位置するときはビームフォーミングで対応し、ビーム範囲508を外れる場合は、アンテナスイッチングで対応してよい。これによれば、一実施形態に係るシステム10は、無線通信接続を維持しやすくすることができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10によれば、メッシュネットワーク600全体の通信効率を向上させることができる。
【0033】
例えば、無人航空機500は、複数のアンテナ502のうちの第1のアンテナ502によるビームによって第1の無人航空機500と無線通信している間に、自機と第1の無人航空機500との位置関係が変化した場合について説明する。無人航空機500は、例えば、第1の無人航空機500が第1のアンテナ502のビーム範囲508内に位置する場合に、ビームフォーミングによって第1の無人航空機500を追尾するように第1のアンテナ502を制御してよい。また、無人航空機500は、例えば、第1の無人航空機500が第1のアンテナ502のビーム範囲508外に外れる場合に、第1の無人航空機500と無線通信するために用いるアンテナを、第1のアンテナ502から、複数のアンテナ502のうちの他のアンテナ502に切り替えるように、複数のアンテナ502を制御してよい。このように、無人航空機500は、ビームフォーミングとアンテナスイッチングによって、下半球の全方位をカバーすることができる。なお、無人航空機500は、例えば、ビームフォーミングによって第1の無人航空機500を追尾する場合、第1のアンテナ502以外のアンテナ502にも第1の無人航空機500を追尾させてよい。また、無人航空機500は、例えば、用いるアンテナを他のアンテナ502に切り替える場合、複数の他のアンテナ502に切り替えてもよい。これらによれば、一実施形態において無人航空機500は、移動する対象との無線通信を比較的容易に維持することができる。
【0034】
図5から
図10は、メッシュネットワーク600の例を概略的に示す。アクティブ方向510は、アクティブになっているアンテナの指向方向を示す。
図5では、すべての無人航空機500が、6方向のアンテナをアクティブにしている状態を例示している。この場合、メッシュネットワーク600は非常に高い冗長性を確保することができる。一方で、この場合、メッシュネットワーク600において、非常に多くの電波干渉が生じる可能性が高くなる。
図6では、通信パスの方向を等角度として6方向から3方向に間引いた状態を例示している。この場合、メッシュネットワーク600は、電波干渉の発生を低減することができる。なお、この場合、メッシュネットワーク600において、通信を行わない無人航空機500が生じる。通信を行わない無人航空機500は、電力消費を低減することができる。
【0035】
制御部104は、
図7に例示するように、複数の無人航空機500の位置情報に基づいて、複数の無人航空機500のそれぞれが少なくとも2機の無人航空機500と無線通信接続を確立している状態を維持しながら、複数の無人航空機500のそれぞれによって出力されるビームが、先隣りの無人航空機500の通信に干渉することを回避するように、複数の無人航空機500のそれぞれについて、複数のアンテナ502のうちの一部のアンテナ502をアクティブとし、複数のアンテナ502のうちの他のアンテナ502を非アクティブとするよう制御してよい。
【0036】
制御部104は、
図7に例示するように、位置情報によって示される位置に応じて、6つのアンテナ502のうちの隣接する3つのアンテナ502をアクティブとし、他の3つのアンテナ502を非アクティブとする第1パターンと、6つのアンテナのうちの互いに隣接しない3つのアンテナ502をアクティブとし、他の3つのアンテナ502を非アクティブとする第2パターンとを切り替えさせてよい。
【0037】
すなわち、制御部104が、メッシュネットワーク600を構築し得る複数の無人航空機500のアンテナ502のアクティブパターンを制御することによって、メッシュネットワーク600における干渉を低減することができる。具体的には、
図7に例示するようなパターンであれば、制御部104は、ある無人航空機500に対して、2つ先の無人航空機500までの干渉を回避することができる。つまり、一実施形態に係るシステム10によれば、メッシュネットワーク600全体の通信効率を向上させることができる。
【0038】
制御部104は、時分割で
図7、
図8、
図9に示すメッシュネットワーク600が構成されるように、複数の無人航空機500のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替えさせてよい。制御部104は、これにより、複数の無人航空機500のそれぞれが少なくとも2機の無人航空機500と無線通信接続を確立している状態を維持しながら、時分割で通信相手の無人航空機500が切り替わるように、複数の無人航空機500のそれぞれの、アクティブにするアンテナと非アクティブにするアンテナとを切り替えさせることができる。
【0039】
制御部104は、予め定められた時間毎に異なるメッシュネットワーク600を構築するように、複数の無人航空機500を制御してよい。制御部104は、例えば、1/3T毎に、切り替えさせてよい。Tは、任意の時間であってよい。これにより、すべての通信パスで、少なくとも最大1分割時間では1ホップでの通信を実現することができる。
【0040】
制御部104は、異なるメッシュネットワーク600に切り替えるタイミングを調整してもよい。例えば、制御部104は、通信トラフィックがより多い通信パスをより長く維持するように、切り替えるタイミングを制御してよい。これにより、一実施形態に係るシステム10は、ユーザの通信速度が急激に変化する可能性を低減することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10によれば、メッシュネットワーク600の利便性を向上させることができる。
【0041】
図10は、メッシュネットワーク610及びメッシュネットワーク620の例を概略的に示す。制御部104は、複数の無人航空機500をグループ分けして、複数のメッシュネットワークを構築させてもよい。
図10に示す例では、制御部104は、複数の無人航空機500を2つのグループに分けて、一方のグループにメッシュネットワーク610を構築させ、他方のグループにメッシュネットワーク620を構築させてよい。これにより、一実施形態に係るシステム10は、無人航空機500間の電波干渉を低減し、かつ無人航空機500を余らせることなくメッシュネットワーク600を構築することができる。すなわち、一実施形態に係るシステム10によれば、無人航空機500の運用効率を向上させることができる。
【0042】
管理装置100は、メッシュネットワーク610のうちの少なくとも1機の無人航空機500がゲートウェイ300と無線通信接続を確立するよう制御してよい。管理装置100は、メッシュネットワーク620のうちの少なくとも1機の無人航空機500がゲートウェイ300と無線通信接続を確立するよう制御してよい。
【0043】
図11は、管理装置100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0044】
一実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されてよい。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、並びにDVDドライブ1226及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されてよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されてよい。
【0045】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御してよい。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにしてよい。
【0046】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信してよい。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込んでよい。
【0047】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納してよい。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0048】
プログラムは、DVD-ROM1227又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供されてよい。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行されてよい。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらすことができる。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0049】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行してよい。そして、CPU1212は、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM1227、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取ってよい。そして、通信インタフェース1222は、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込んでよい。
【0050】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ1226(DVD-ROM1227)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにしてよい。そして、CPU1212は、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0051】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよい。そして、CPU1212は、結果をRAM1214に対しライトバックしてよい。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索してよい。そして、CPU1212は、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0052】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体は、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であってよい。すなわち、プログラムは、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供されてよい。
【0053】
一実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよい。専用回路は、例えば、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0054】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えてよい。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0055】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0056】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサは、例えば、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等であってよい。
【0057】
以上、本開示に係る発明を実施の形態を用いて説明したが、本開示に係る発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0058】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0059】
10 システム、50 ネットワーク、60 ダイレクトアクセス端末、100 管理装置、102 取得部、104 制御部、200 移動体、300 ゲートウェイ、400 位置情報記録サーバ、500 無人航空機、502 アンテナ、504 アンテナ、506 ビーム、508 ビーム範囲、510 アクティブ方向、600、610、620 メッシュネットワーク、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1226 DVDドライブ、1227 DVD-ROM、1230 ROM、1240 入出力チップ