(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-02
(45)【発行日】2022-06-10
(54)【発明の名称】内容物が外部から見える化粧品容器
(51)【国際特許分類】
A45D 33/00 20060101AFI20220603BHJP
【FI】
A45D33/00 650Z
A45D33/00 650A
(21)【出願番号】P 2020181393
(22)【出願日】2020-10-29
【審査請求日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】10-2020-0025411
(32)【優先日】2020-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517230666
【氏名又は名称】パムテク コリア カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PUM-TECH KOREA CO., LTD
【住所又は居所原語表記】46, Bupyeong-daero 329beon-gil, Bupyeong-gu, Incheon 21315, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】イ,ド フン
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-042939(JP,A)
【文献】米国特許第05431177(US,A)
【文献】特開2013-198569(JP,A)
【文献】特開2000-125926(JP,A)
【文献】特開2000-344255(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0126478(KR,A)
【文献】特表2017-536179(JP,A)
【文献】特開平09-201225(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0173498(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1係止フック及び第1ヒンジ部を有する本体結合リングが結合される、透明な材質からなる容器本体と、
前記容器本体を開閉する容器蓋と、
前記容器本体内に装着され、内部に内容物が収容されて透明な材質からなる内容物容器と、
前記内容物容器を開閉する内容物容器蓋と、
前記容器蓋に設けられて押下作動され
、前記第1係止フックと係止結合される第2係止フックが形成された押しボタンと、
前記容器蓋の内側に結合されることで押しボタンを固定させ
、前記第1ヒンジ部とヒンジ結合される第2ヒンジ部が形成されるボタン結合部材と、
を含
み、
前記第1係止フックと、前記第2係止フックとは、互いに対向する方向に突出形成されてアンダーカット結合され、
前記押しボタンは、前記ボタン結合部材に上方から挿入されて組み付けられ、前記ボタン結合部材によって支持された状態で前記容器蓋の内側に設置されるのであり、これに伴い、透明な内容物容器及び容器本体を通じて外部に映る内容物が、前記押しボタンによって視覚的に妨げられず、また、前記容器蓋の開閉時に前記押しボタンが揺れることが防がれている、内容物が外部から見える化粧品容器。
【請求項2】
前記本体結合リングは容器本体の上端に接合される、請求項1に記載の内容物が外部から見える化粧品容器。
【請求項3】
前記容器蓋の一側にはボタン貫通孔が形成されて押しボタンの少なくとも一部分が貫通される、請求項1に記載の内容物が外部から見える化粧品容器。
【請求項4】
前記内容物容器の上端には内容物容器結合リングが結合され、前記内容物容器結合リングの下側には前記内容物容器の外壁上端を覆いながら結合される第1、2下部延長突輪が延長形成され、前記第1、2下部延長突輪の内側に一定の間隔離隔されて内容物容器蓋に形成された密閉突輪と密着される第3下部延長突輪が形成される、請求項1に記載の内容物が外部から見える化粧品容器。
【請求項5】
前記押しボタンは、容器蓋の外部に露出する押し部と、容器蓋の内側に挿入されてフック挿入孔と第2係止フックを有する係止部と、前記係止部の両側に延長形成されて押し部と係止部に弾性を提供する弾性羽根とからなる、請求項1に記載の内容物が外部から見える化粧品容器。
【請求項6】
前記ボタン結合部材には、ボタン挿入孔が形成されて押しボタンの少なくとも一部分が挿入され、第2ヒンジ部が形成されて容器本体に形成された第1ヒンジ部とヒンジ結合される、請求項1に記載の内容物が外部から見える化粧品容器。
【請求項7】
前記容器蓋の内側には鏡が形成され、前記ボタン結合部材は一定の幅を有するリング形状に形成されて前記ボタン結合部材が鏡の枠部分を圧迫することで容器蓋内側に結合される、請求項1に記載の内容物が外部から見える化粧品容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物が外部から見える化粧品容器に関し、さらに詳細には容器蓋を開閉しなくても前記内容物容器に収容された内容物が外部に映って使用者が内容物を容易に確認可能で、審美感を向上させることはもちろん、前記容器蓋に設けられた押しボタンが安定して作動されるようにした内容物が外部から見える化粧品容器に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧品は、人体の外見を美化させて容貌の欠点をカバーし、魅力的に見えるようにしたり、肌、毛髪などの健康維持に使用される物品である。
【0003】
前記化粧品は、使用目的に応じて基礎化粧品、色調化粧品、機能性化粧品に分類され、その特性に応じて液状やゲル形態または固形や粉末の形態で製作されて多様な形態の化粧品容器に保存、使用される。
【0004】
これによって、化粧品の使用目的及びその特性に応じて多様な種類の化粧品に対する容器の開発も必要となったが、一般的に液状またはゲル状化粧品をガラス容器またはチューブ容器に充填し、使用時に使用者が手に取ったり、絞り出して肌に塗布したりする方式で使用された。
【0005】
しかし、このような従来の化粧品容器は、使用者が使用する度に手に化粧料がつくようになり、毎回手を洗わなければならない使用上の不便さ及び化粧料が無駄になる問題点があった。
【0006】
前記のような問題点を解決するために、パフが内蔵されたコンパクト容器が開発され、化粧料が手につかないようにし、また携帯を簡便にした。
【0007】
このような従来のコンパクト容器として、韓国登録特許第10-1584512号が開示されたが、前記従来のコンパクト容器は、外容器と前記外容器内側に結合されて内部に化粧料を収容したリフィル容器と、前記リフィル容器を開閉するリフィル容器蓋及び前記外容器を開閉する外容器蓋を含んで構成され、前記外容器とリフィル容器が着脱可能になるようにアンダーカット結合されるようにすることで、リフィル容器内に収容された化粧料を全て使い果たすようになると前記リフィル容器を外容器から分離し、前記外容器に新しいリフィル容器を結合することができるようになる。
【0008】
しかし、前記従来のコンパクト容器は、リフィル容器内部に収容された化粧料の種類及び色を確認するために外容器とリフィル容器から外容器蓋とリフィル容器蓋を各々開放しなければならない使用上の不便さがあった。
【0009】
また、前記従来のコンパクト容器は、外容器の前面に押しボタンが設けられているため、前記外容器とリフィル容器を共に透明な材質で形成して前記リフィル容器に収容された化粧料が外部に映るようにしても、前記押しボタンによって外容器の一部分が遮られながら化粧料の種類及び色を確認するのに邪魔であり、さらに前記外容器に設けられた押しボタンが外容器内側に一定の空間を占めることによって化粧料が収容されることができる空間が減る構造的な限界があった。
【0010】
このような問題点を解決するために、韓国登録特許第10-1684243号が開示されたが、前記従来技術は、蓋に開閉ボタンが備えられた化粧料用コンパクト容器であって、開閉ボタンを容器蓋に形成して容器本体で占めていた開閉ボタンの収容空間をなくし、開閉ボタンを組み立てるために必要だった主容器を向上させて容器本体の化粧料収容空間を最大化することで、多量の化粧料を効果的に充填することができるようにして頻繁に化粧料をリフィルすることを最小化した。
【0011】
しかし、前記従来技術は、開閉ボタンが容器蓋の一側に直接軸結合されており、前記開閉ボタンが外部の衝撃によって容器蓋から離脱や、破損するなど耐久性に劣る問題点があり、容器蓋の開放時、前記開閉ボタンがぐらつきながら使用上の煩わしさもあった。
【0012】
したがって、外容器蓋とリフィル容器蓋の開放がなくても内部に収容された化粧料を押しボタンが邪魔することなく容易に確認可能で、押しボタンが安定して固定結合されて使用に制約のない化粧品容器の開発が必要な実情であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】韓国登録特許第10-1584512号公報(2016.01.25.公告)
【文献】韓国登録特許第10-1684243号公報(2016.12.09.公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記のような問題点を解決するために、本発明は、内部に内容物が収容される内容物容器と前記内容物容器を覆う容器本体を透明な材質で形成し、前記容器本体を開閉する容器蓋に押しボタンを形成することで、使用者が容器蓋を開閉しなくても内容物が外部に映るようになり、内部に収容された内容物を容易に確認することができることはもちろん、外観の美麗さをより高めることができるようにした内容物が外部から見える化粧品容器を提供することに目的がある。
【0015】
また、本発明は、押しボタンがボタン結合部材によって容器蓋の内側に設けられながら少なくとも一部分が容器蓋の外側に露出し、前記ボタン結合部材によって容器蓋が容器本体とヒンジ結合されるようにすることで、押しボタンが安定して前後移動されるようになり耐久性が改善され、容器蓋の開閉時、前記押しボタンが揺れることを防いで使用上の便宜性も向上させた内容物が外部から見える化粧品容器を提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記のような目的を達成するために、本発明は、一側に第1係止フックが形成されて透明な材質からなる容器本体と、前記容器本体を開閉する容器蓋と、前記容器本体内に装着され、内部に内容物が収容されて透明な材質で形成された内容物容器と、前記内容物容器を開閉する内容物容器蓋と、前記容器蓋に設けられて押下作動されて第2係止フックが形成された押しボタン及び前記容器蓋の内側に結合されながら押しボタンを固定させて容器本体とヒンジ結合されるボタン結合部材を含む内容物が外部から見える化粧品容器を提供する。
【0017】
また、前記容器本体には第1係止フックと第1ヒンジ部を有する本体結合リングが結合され、前記本体結合リングは容器本体の上端に接合されることが好ましい。
【0018】
また、前記容器蓋の一側にはボタン貫通孔が形成されて押しボタンの少なくとも一部分が貫通されてもよい。
【0019】
また、前記内容物容器の上端には内容物容器結合リングが結合され、前記内容物容器結合リングの下側には内容物容器の外壁上端を覆いながら結合される第1、2下部延長突輪が延長形成され、前記第1、2下部延長突輪の内側に一定の間隔離隔されて内容物容器蓋に形成された密閉突輪と密着される第3下部延長突輪が形成されてもよい。
【0020】
また、前記押しボタンは、容器蓋の外部に露出する押し部と、容器蓋の内側に挿入されてフック挿入孔と第2係止フックを有する係止部及び前記係止部の両側に延長形成されて押し部と係止部に弾性を提供する弾性羽根からなってもよい。
【0021】
また、前記ボタン結合部材にはボタン挿入孔が形成されて押しボタンの少なくとも一部分が挿入され、第2ヒンジ部が形成されて容器本体に形成された第1ヒンジ部とヒンジ結合されてもよい。
【0022】
また、前記容器蓋の内側には鏡が形成され、前記ボタン結合部材は一定の幅を有するリング形状に形成されて前記ボタン結合部材が鏡の枠部分を圧迫しながら容器蓋内側に結合されてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例によれば、内部に内容物が収容される内容物容器と前記内容物容器を覆う容器本体を透明な材質で形成し、前記容器本体を開閉する容器蓋に押しボタンを形成することで、使用者が容器蓋を開閉しなくても内容物が外部に映るようになり、内部に収容された内容物を容易に確認することができることはもちろん、外観の美麗さをより高める効果がある。
【0024】
また、本発明の実施例によれば、押しボタンが結合部材によって容器蓋の内側に設けられながら少なくとも一部分が容器蓋の外側に露出し、前記結合部材によって容器蓋が容器本体とヒンジ結合されるようにすることで、押しボタンが安定して前後移動でき耐久性が改善され、さらに容器蓋の開閉時、前記押しボタンが揺れることを防いで使用上の便宜性も向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施例に係る化粧品容器の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る化粧品容器の分解斜視図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る化粧品容器の断面図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る押しボタンが挿入されたボタン結合部材を容器蓋の内側に結合する様子を例示した斜視図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る押しボタンを押して容器本体と容器蓋の締結を解除する様子を例示した断面図である。
【
図6】本発明の一実施例に係る容器蓋を回動させて開放する様子を例示した断面図である。
【
図7】本発明の一実施例に係る容器蓋を回動させて完全に開放した様子を例示した断面図である。
【
図8】本発明の一実施例に係る内容物容器蓋を開放した様子を例示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下の本発明に関する詳細な説明は、本発明が実施され得る実施例であり、当該実施例の例示として図示された添付の図面を参照する。これら実施例は、当業者が本発明を実施するに足りるよう詳細に説明される。本発明の多様な実施例は、互いに異なるが、相互排他的である必要はないことを理解されたい。例えば、ここに記載されている特定の形状、構造及び特性は、一実施例に関連して本発明の思想及び範囲を逸脱せずに他の実施例で具現され得る。また、それぞれの記載された実施例内の個別の構成要素の位置または配置は、本発明の思想及び範囲を逸脱せずに変更され得ることを理解されたい。
【0027】
したがって、後述する詳細な説明は、限定的な意味をもって採用しようとするものではなく、本発明の範囲は、適切に説明されるならその請求項が主張することと均等なすべての範囲と、併せて添付された請求項によってのみ限定される。図面で類似する参照符号は、いくつかの側面において同一か類似する機能を指称する。
【0028】
本発明で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら可能な現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによって変わる場合がある。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、この場合は該当する発明の説明部分において詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は単なる用語の名称ではなく、その用語が持つ意味と本発明の全般にわたる内容を基に定義されなければならない。
【0029】
本発明で、ある部分がある構成要素を「含む」とする場合、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0030】
以下、
図1ないし
図8を参考して、本発明の一実施例に係る内容物が外部から見える化粧品容器を詳細に説明する。
【0031】
図1は本発明の一実施例に係る化粧品容器の斜視図であり、
図2は本発明の一実施例に係る化粧品容器の分解斜視図であり、
図3は本発明の一実施例に係る化粧品容器の断面図であり、
図4は本発明の一実施例に係る押しボタンが挿入されたボタン結合部材を容器蓋の内側に結合する様子を例示した斜視図である。
【0032】
図示されたように、本発明は、容器本体10と、容器蓋20と、内容物容器30と、内容物容器蓋40と、押しボタン50及びボタン結合部材60を含んで構成されてもよい。
【0033】
前記容器本体10は、上部と下部が開放された円筒形態であって、開放された上部を介して内容物容器30が挿入され、開放された下部を介して内容物容器30の底が外部に露出してもよい。本発明の一実施例に係る化粧品容器の図面では、容器本体10は高さが低く、幅が広い円筒形態で図示されたが、これに限定されるものではなく、使用の便宜性または購入者の好みまたは流行などに応じて多様な形態に変更されてもよい。
【0034】
図1と
図2に示したように、前記容器本体10は、一側に第1係止フック12aが上側に突出形成されて容器蓋20と係止結合される。また、前記容器本体10は、表面が透明な材質で形成されて内部に装着された内容物容器30が外部に映るようになり、これにより使用者が外部から容器本体10の内部を容易に確認することができるようになる。
【0035】
そして、前記容器本体10の上端にはリング形状の本体結合リング12が形成されてもよい。前記本体結合リング12の一側には第1係止フック12aが上側に突出形成されて容器蓋20と係止結合され、前記第1係止フック12aの対向側に第1ヒンジ部12bが形成されて後述するボタン結合部材60と軸結合されてもよい。
【0036】
ここで、前記本体結合リング12は、容器本体10の外壁端部に超音波接合または高周波接合または熱接合されることが好ましい。これは、容器本体10と本体結合リング12が別途の結合構造を有する場合、前記結合構造によって化粧品容器の審美感が劣ることを防ぐためである。
【0037】
一方、前記容器本体10の上端には接合突起14が突出形成され、本体結合リング12の下端には接合凹部12cが形成されて互いに嵌められながら接合されることが好ましい。
【0038】
前記容器蓋20は、下部が開放された円筒形態であって、回動によって前記容器本体10を開閉するようになる。
【0039】
図2に示したように、前記容器蓋20の一側にはボタン貫通孔22が形成されて押しボタン50の少なくとも一部分が貫通され、前記ボタン貫通孔22の対向側にはヒンジ挿入孔24が形成されて容器本体10の第1ヒンジ部12bが挿入されてもよい。
【0040】
そして、前記容器蓋20の内側には使用者が化粧部位を映しながら容易に化粧ができるように鏡26が挿入、固定されてもよい。一方、前記容器蓋20の内側上部面には少なくとも一つ以上の位置調整突起28が形成されてもよいが、前記位置調整突起28は、容器蓋20の枠に沿って円を描いて配置され、鏡26の外側表面に密着されて前記鏡26が容器蓋20の内側中央に位置された状態で固定されるようにする。
【0041】
前記内容物容器30は、容器本体10の開放された上部を介して挿入されながら装着されてもよい。
【0042】
前記内容物容器30内には内容物が収容されたり、内容物が含浸された含浸部材が装着されたりするが、前記含浸部材は、BR(Butadiene Rubber)、SBR(Styrene Butadiene Rubber)、NR(Nateral Rubber)、NRSBR(Nateral Rubber Styrene Butadiene Rubber)、NBR(acrylonitrile-butadiene rubber)、湿式ウレタン、乾式ウレタン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ラテックス、シリコーン、PVA(PolyVinyl Alcohol)、ニトリルゴム、ブチルゴム及びネオプレンから構成された群から選択される一つ以上の材質からなってもよい。
【0043】
図1と
図2に示したように、前記内容物容器30は、表面が透明な材質で形成されて内部に装着された内容物が外部に映るようになり、これにより使用者が外部から内容物容器30の内部を容易に確認することができるようになる。
【0044】
一方、前記容器本体10と内容物容器30は、情報伝達性または審美感などのために透明度(鉱物が光を通過させる程度を比率で示した値)を調節してもよい。例えば、容器本体10と内容物容器30の透明度を高めることで内部に収容された内容物が内容物容器30と容器本体10を通過しながら鮮明に見えるようにすることもでき、透明度を下げることで内部に収容された内容物が内容物容器30と容器本体10を通過しながらうっすら見えるようにすることもできる。
【0045】
そして、前記内容物容器30の上端にはリング形状の内容物容器結合リング32が結合されるが、前記内容物容器結合リング32は、内容物容器30の内部密閉及び内容物容器蓋40との軸結合のための構成である。
【0046】
前記内容物容器結合リング32の枠下側には第1、2下部延長突輪32a、32bが垂直に延長形成され、前記第1、2下部延長突輪32a、32bの内側に一定の間隔離隔されて第3下部延長突輪32cが垂直に延長形成されてもよい。
図3に示したように、前記第1、2下部延長突輪32a、32bは、内容物容器30の外壁上端を覆いながら結合され、前記第3下部延長突輪32cは、内容物容器蓋40が閉められた時、前記内容物容器蓋40の密閉突輪42と密着されながら内容物容器30内部を密閉するようになる。ここで、前記第3下部延長突輪32cの内側に水平延長突輪32dが水平に延長形成されてもよいが、前記水平延長突輪32dは、内容物容器30に内蔵された含浸部材が外部に露出する部分を制限し、さらに外部に外れることを防ぐようになる。
【0047】
そして、前記内容物容器結合リング32の上部一側には第1ヒンジ結合部34が突出形成されて内容物容器蓋40とヒンジ結合されてもよい。
【0048】
前記内容物容器蓋40は、内容物容器30とヒンジ結合されて回動しながら前記内容物容器30を開閉するようになる。
【0049】
前記内容物容器蓋40の下部には密閉突輪42が下側に延長形成されて内容物容器蓋40が閉められた時、内容物容器30の第3下部延長突輪32cの内周縁に密着され、上部には化粧道具保管凹部46が形成されて化粧道具(図示しない)が保管されてもよい。
【0050】
また、
図2に示したように、前記内容物容器蓋40の一側には第2ヒンジ結合部44が形成されて内容物容器30の第1ヒンジ結合部34とヒンジ結合され、前記第2ヒンジ結合部44の対向側には使用者が容易に持つことができるようにつまみ48が外側に突出形成されてもよい。
【0051】
前記押しボタン50は、使用者の押下作動によって前後移動しながら容器本体10と容器蓋20の締結を解除するようになる。つまり、前記押しボタン50は、ボタン結合部材60によって容器蓋20の内側に設けられ、少なくとも一部分が容器蓋20の外側に露出して押下作動される。
【0052】
図2に示したように、前記押しボタン50は、容器蓋20の外部に露出する押し部52と、容器蓋20の内側に挿入されてフック挿入孔54aと第2係止フック54bを有する係止部54及び前記係止部54の両側に延長形成されて押し部52と係止部54に弾性を提供する弾性羽根56からなってもよい。
【0053】
前記押し部52は、使用者が直接押して係止部54を一定の区間後方に移動させる部分であり、容器蓋20のボタン貫通孔22を貫通して前記容器蓋20の外側に突出されてもよい。ここで、前記押し部52の外面は、容器蓋20の外周縁と対応されるように曲面形状に形成されることが適切である。
【0054】
前記係止部54は、押し部52の後方に形成されて前記押し部52の押下作動によって前後移動しながら容器本体10の第1係止フック12aと締結または締結解除されて、中央に第1係止フック12aが下側に挿入されるフック挿入孔54aが形成され、前記フック挿入孔54aの内側に前記第1係止フック12aと係止結合される第2係止フック54bが突出形成されてもよい。ここで、前記第1係止フック12aと第2係止フック54bがアンダーカット結合されることができるように前記第2係止フック54bは、第1係止フック12aの側面に突出された突起と互いに対向する方向に突出形成されることが好ましい。
【0055】
前記弾性羽根56は、係止部54の両側に各々延長形成されてボタン結合部材60に形成された弾性羽根挿入凹部64に挿入され、押し部52の押下作動によって曲がりながら前記押し部52と係止部54に弾性を提供するようになる。
【0056】
上述したように、本発明の一実施例に係る化粧品容器は、内部に内容物が収容される内容物容器30と前記内容物容器30を覆う容器本体10を透明な材質で形成し、押しボタン50を容器蓋20の一側に設けることで、使用者が容器蓋20を開閉しなくても内容物が外部に映るようになり、このように外部に映る内容物が押しボタン50によって視覚的に邪魔にならないようにして内部に収容された内容物を容易に確認することができることはもちろん、外観の美麗さをより高めることができるようになる。
【0057】
前記ボタン結合部材60は、一定の幅を有するリング形状に形成され、容器蓋20の内側に挿入、結合されることで押しボタン50を固定すると同時に、容器本体10とヒンジ結合される。
【0058】
前記ボタン結合部材60には押しボタン50の係止部54が挿入されるボタン挿入孔62が形成され、前記ボタン挿入孔62の両側に押しボタン50の弾性羽根56が挿入される弾性羽根挿入凹部64が形成されてもよい。そして、前記ボタン結合部材60のボタン挿入凹部62対向側には容器本体10に形成された第1ヒンジ部12bとヒンジ結合される第2ヒンジ部66が形成されてもよい。すなわち、前記ボタン結合部材60によって押しボタン50が容器蓋20の内側に設けられ、前記ボタン結合部材60を媒介に容器本体10と容器蓋20がヒンジ結合される。
【0059】
図3に示したように、前記ボタン結合部材60は、容器蓋20に形成された鏡26の枠部分を圧迫しながら前記容器蓋20内側に固定、結合されてもよい。すなわち、前記ボタン結合部材60は、鏡26の端を覆いながら前記鏡26と容器蓋20の内周縁との間の隙間を塞ぎ、これにより前記隙間に内容物が入って汚れることを防ぐようになる。
【0060】
本発明の一実施例に係る化粧品容器の図面では、容器蓋20とボタン結合部材60が突起と凹部によって結合されるものとして図示したが、これに限定されるものではなく、アンダーカット結合または強制嵌合結合など前記ボタン結合部材60が容器蓋20の内側に堅固に固定結合されることができる範囲内で多様な結合方式を有することができる。
【0061】
一方、前記ボタン結合部材60による押しボタン50の組立過程を考察すると、
図4に示したように、前記押しボタン50の係止部54をボタン結合部材60のボタン挿入孔62に挿入すると同時に、押しボタン50の弾性羽根56をボタン結合部材60の弾性羽根挿入凹部64に挿入し、容器蓋20の位置調整突起28内側に鏡26を嵌めた後、前記ボタン結合部材60を容器蓋20の内側に挿入して鏡26に枠部分を圧迫することで、固定結合する。
【0062】
結局、前記ボタン結合部材60は、押しボタン50を容器蓋20の内側に固定設置すると同時に、容器本体10とヒンジ結合されて容器蓋20を回動可能にするものであり、容器蓋に押しボタンが直接結合されて容器本体に容器蓋が直接軸結合される従来の構造を、前記ボタン結合部材60を介して改善することによって化粧品容器の耐久性及び使用の便宜性などを向上させる。
【0063】
また、前記押しボタン50がボタン結合部材60によって支持された状態で容器蓋20の内側に設けられることによって、押しボタン50がより安定して前後移動できるようになり耐久性が改善されて、さらに容器蓋20の開閉時、前記押しボタン50が任意に揺れることも防ぐことができるようになり使用上の便宜性も向上される。
【0064】
図5ないし
図8は本発明の一実施例に係る化粧品容器の使用を例示した図面であって、これを参照して本発明の一実施例に係る化粧品容器の使用方法を説明する。
【0065】
図5は本発明の一実施例によって押しボタンを押して容器本体と容器蓋の締結を解除する様子を例示した断面図であり、
図6は本発明の一実施例によって容器蓋を回動させて開放する様子を例示した断面図であり、
図7は本発明の一実施例によって容器蓋を回動させて完全に開放した様子を例示した断面図であり、
図8は本発明の一実施例によって内容物容器蓋を開放した様子を例示した断面図である。
【0066】
本発明の一実施例に係る化粧品容器を使用するためには、まず、
図5に示したように、容器蓋20の一側に設けられた押しボタン50を押して容器本体10と容器蓋20の施錠を解除する。この時、
図5の部分拡大図面に示したように、前記押しボタン50が容器蓋20の内側に直線移動しながら前記押しボタン50の第2係止フック54bが弾力的に後ろに押されるようになり、これと同時に前記第2係止フック54bと第1係止フック12aが離隔されることで締結が解除される。
【0067】
その後、
図6に示したように、容器蓋20を持ち上げて回動することで容器本体10から容器蓋20を開放する。
【0068】
次に、
図7に示したように、容器蓋20が完全に開放されると、
図8に示したように、内容物容器蓋40を回動することで内容物容器30から内容物容器蓋40を開放した後、前記内容物容器30に保管された内容物をパフのような化粧道具でつけて肌に広げて塗りながら化粧をする。
【0069】
化粧が終わった後には、再び内容物容器蓋40と容器蓋20を回動することで閉めて保管または携帯するようになるが、この時、前記容器本体10と内容物容器30は、透明な材質で形成されているため、容器蓋20を開閉しなくても内容物が外部に映るようになる。
【0070】
以上のように、本説明では具体的な構成要素などのような特定事項と限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有する者であれば、かかる記載から多様な修正及び変形が可能である。
【0071】
したがって、本発明の思想は説明された実施例に限定して定められてはならず、後述する請求の範囲だけでなく、本請求の範囲と均等か等価的な変形を伴うすべては本発明思想の範疇に属するといえる。
【符号の説明】
【0072】
10 容器本体
12 本体結合リング
12a 第1係止フック
12b 第1ヒンジ部
20 容器蓋
22 ボタン貫通孔
26 鏡
30 内容物容器
32 内容物容器結合リング
40 内容物容器蓋
50 押しボタン
52 押し部
54 係止部
56 弾性羽根
60 ボタン結合部材
62 ボタン挿入孔
64 弾性羽根挿入凹部
66 第2ヒンジ部